JP2020048039A - 無線通信装置及び増幅器の過入力保護方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】増幅器を保護しつつ、受信品質の低下を抑制すること。【解決手段】無線通信装置は、アンテナによって受信された受信信号を増幅する第1の増幅器と、前記アンテナ及び前記第1の増幅器を接続する第1の伝送路上に配置され、前記アンテナ側からの入力信号を第2の伝送路へ出力し、前記第2の伝送路からの入力信号を前記第1の増幅器側へ出力する第1のサーキュレータと、前記第1のサーキュレータから前記第2の伝送路へ出力された信号のうち、前記受信信号の周波数帯域の信号を反射させ、前記受信信号の周波数帯域以外の信号を通過させる第1のフィルタと、前記第1のフィルタを通過した信号を終端させる第1の終端器とを有する。【選択図】図1
Description
本発明は、無線通信装置及び増幅器の過入力保護方法に関する。
一般に、例えばTDD(Time Division Duplex)方式の無線通信システムに用いられる基地局装置は、受信される不要波の過大なレベルから受信部の低雑音増幅器(Low Noise Amplifier:LNA)を保護するための過入力保護回路を備えている。具体的には、受信部のLNAの前段にRF(Radio Frequency)スイッチが設けられ、受信区間にはアンテナとLNAが接続される一方、受信区間以外にはアンテナとLNAの接続が切断される。これにより、受信区間以外にアンテナから受信される不要波がLNAへ入力されることを回避し、LNAの故障や劣化の可能性が低減される。
ところで、パワーアンプやLNAを備える送受信部の制御の際には、基地局装置のベースバンド処理部から送受信部へ制御信号が入力される。このとき、ベースバンド処理部では一時的にレベル不定のデータが生成され、このデータが送受信部へ入力されることがある。レベル不定のデータは、基地局装置の送信信号及び受信信号の周波数帯域(以下「信号帯域」という)とは異なる周波数帯域のデータであるため、アンテナから放射されることなく、アンテナ端で全反射する。すなわち、レベル不定のデータは、送信回路のパワーアンプによって増幅された後、アンテナ端からの反射波として受信回路のLNAへ向かう。
そして、たとえLNAの前段にRFスイッチが設けられていても、反射波の周波数帯域は信号帯域と異なるため、反射波がRFスイッチによって十分に抑圧されず、比較的大きいレベルの反射波がLNAへ入力されてしまう。すなわち、RFスイッチのアイソレーション特性は信号帯域に適合しているため、信号帯域とは異なる周波数帯域の反射波がRFスイッチを介してLNAへ入力され、LNAの故障や劣化が発生することがある。このような信号帯域外の不要波に対処するために、LNAの前段にバンドパスフィルタ(Band Pass Filter:BPF)を設けることが考えられる。具体的に、図6に無線通信装置の送受信部の構成の一例を示す。
図6に示す送受信部10においては、パワーアンプ11で増幅された信号がサーキュレータ12を介してアンテナから送信される。また、アンテナから受信された信号は、サーキュレータ12及びサーキュレータ13を介してBPF14へ向かう。BPF14は、通過帯域が信号帯域に設定されているため、信号帯域外の不要波はBPF14で反射する一方、信号帯域内の受信信号はBPF14を通過してLNA15へ入力される。これにより、LNA15が信号帯域外の不要波から保護される。
BPF14で反射した不要波は、サーキュレータ13を介して終端器16へ入力され終端される。このため、不要波がパワーアンプ11へ回り込むことがなく、パワーアンプ11も保護される。
しかしながら、不要波を抑圧するためにLNAの前段にBPFを設ける構成では、受信信号の挿入損失が大きくなり、受信品質が低下するという問題がある。すなわち、例えば図6に示した構成では、BPF14によって不要波が抑圧されるものの、信号帯域内の受信信号もBPF14を通過するため、挿入損失によって受信信号のレベルが低下する。結果として、受信信号がLNA15によって増幅された後の復調及び復号の精度が低下し、受信品質が低下してしまう。
開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、増幅器を保護しつつ、受信品質の低下を抑制することができる無線通信装置及び増幅器の過入力保護方法を提供することを目的とする。
本願が開示する無線通信装置は、1つの態様において、アンテナによって受信された受信信号を増幅する第1の増幅器と、前記アンテナ及び前記第1の増幅器を接続する第1の伝送路上に配置され、前記アンテナ側からの入力信号を第2の伝送路へ出力し、前記第2の伝送路からの入力信号を前記第1の増幅器側へ出力する第1のサーキュレータと、前記第1のサーキュレータから前記第2の伝送路へ出力された信号のうち、前記受信信号の周波数帯域の信号を反射させ、前記受信信号の周波数帯域以外の信号を通過させる第1のフィルタと、前記第1のフィルタを通過した信号を終端させる第1の終端器とを有する。
本願が開示する無線通信装置及び増幅器の過入力保護方法の1つの態様によれば、増幅器を保護しつつ、受信品質の低下を抑制することができるという効果を奏する。
以下、本願が開示する無線通信装置及び増幅器の過入力保護方法の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る無線通信装置100の構成を示すブロック図である。図1に示す無線通信装置100は、ベースバンド処理部(以下「BB処理部」と略記する)101、DA/AD変換部102、TRX変復調部103、パワーアンプ104、サーキュレータ105、バンドパスフィルタ(以下「BPF」と略記する)106、サーキュレータ107、バンドリジェクションフィルタ(Band Rejection Filter:以下「BRF」と略記する)108、終端器109、RFスイッチ110、終端器111及び低雑音増幅器(以下「LNA」と略記する)112を有する。
図1は、実施の形態1に係る無線通信装置100の構成を示すブロック図である。図1に示す無線通信装置100は、ベースバンド処理部(以下「BB処理部」と略記する)101、DA/AD変換部102、TRX変復調部103、パワーアンプ104、サーキュレータ105、バンドパスフィルタ(以下「BPF」と略記する)106、サーキュレータ107、バンドリジェクションフィルタ(Band Rejection Filter:以下「BRF」と略記する)108、終端器109、RFスイッチ110、終端器111及び低雑音増幅器(以下「LNA」と略記する)112を有する。
BB処理部101は、信号に対するベースバンド処理を実行する。具体的には、BB処理部101は、データの符号化及びデジタル変調などを実行して送信信号を生成したり、受信信号のデジタル復調及び復号などを実行して受信データを取得したりする。本実施の形態においては、無線通信装置100がTDD方式の無線通信システムにおいて用いられるため、BB処理部101は、無線通信システムで規定された送信区間において送信信号を生成し、受信区間において受信信号から受信データを取得する。
また、BB処理部101は、パワーアンプ104、サーキュレータ105、BPF106、RFスイッチ110及びLNA112などを有する送受信部を制御するための制御信号を生成する。BB処理部101は、制御信号を生成する過程で、レベル不定の信号(以下「レベル不定信号」という)を出力することがある。レベル不定信号は、送信信号及び受信信号とは周波数帯域が異なる信号帯域外の信号である。
DA/AD変換部102は、BB処理部101によって生成された送信信号をDA(Digital Analog)変換し、得られたアナログの送信信号をTRX変復調部103へ出力する。また、DA/AD変換部102は、TRX変復調部103から出力される受信信号をAD(Analog Digital)変換し、得られたデジタルの受信信号をBB処理部101へ出力する。
TRX変復調部103は、DA/AD変換部102から出力されるベースバンドの送信信号をアップコンバートし、得られたRFの送信信号をパワーアンプ104へ出力する。また、TRX変復調部103は、LNA112から出力されるRFの受信信号をダウンコンバートし、得られたベースバンド周波数の受信信号をDA/AD変換部102へ出力する。
なお、DA/AD変換部102及びTRX変復調部103は、送信信号と同様にレベル不定信号をDA変換及びアップコンバートし、信号帯域外の不要波を発生させる。この不要波であるレベル不定信号もパワーアンプ104へ出力される。
パワーアンプ104は、送信信号を増幅する。また、パワーアンプ104は、レベル不定信号を増幅する。レベル不定信号が増幅される結果、パワーアンプ104の飽和電力に相当する大きいレベルの不要波がパワーアンプ104から出力される。
サーキュレータ105は、パワーアンプ104から入力される信号をBPF106へ出力し、BPF106から入力される信号をサーキュレータ107へ出力する。したがって、サーキュレータ105は、送信信号及び不要波であるレベル不定信号をBPF106へ出力する。また、サーキュレータ105は、受信信号をサーキュレータ107へ出力する。
BPF106は、通過帯域が信号帯域に設定されたフィルタである。このため、BPF106は、サーキュレータ105から出力される送信信号を通過させてアンテナから送信するのに対し、不要波であるレベル不定信号をサーキュレータ105へ反射させる。反射した不要波は、サーキュレータ105からサーキュレータ107へ出力される。また、BPF106は、アンテナから受信された受信信号を通過させてサーキュレータ105へ出力する。受信信号は、サーキュレータ105からサーキュレータ107へ出力される。
サーキュレータ107は、サーキュレータ105からRFスイッチ110へ向かう伝送路上に配置され、この伝送路と信号を引き込む引き込み伝送路とを接続する。そして、サーキュレータ107は、サーキュレータ105から入力される信号を引き込み伝送路へ引き込んでBRF108へ出力し、BRF108から反射する信号をRFスイッチ110へ出力する。したがって、サーキュレータ107は、受信信号及び不要波であるレベル不定信号を引き込み伝送路上のBRF108へ出力し、これらの信号のうちBRF108で反射する受信信号をRFスイッチ110へ出力する。
BRF108は、引き込み伝送路上に配置され、所望の周波数帯域を反射させる反射帯域とし、反射帯域以外の信号を通過させるフィルタである。ここでは、BRF108の反射帯域は、送信信号及び受信信号の周波数を含む信号帯域に設定されている。すなわち、例えば図2に示すように、BRF108は、送信信号及び受信信号の周波数fsが含まれる信号帯域において減衰量が大きく、不要波であるレベル不定信号の周波数fnが含まれる信号帯域外において通過損失が小さいフィルタである。このため、BRF108は、サーキュレータ107から出力されるレベル不定信号を通過させて終端器109へ出力するのに対し、受信信号をサーキュレータ107へ反射させる。反射した受信信号は、サーキュレータ107からRFスイッチ110へ出力される。
終端器109は、引き込み伝送路の末端に配置され、例えば50Ωなどの引き込み伝送路の特性インピーダンスと整合する抵抗値を有する純抵抗器から構成される。この構成により、終端器109は、BRF108を通過するレベル不定信号を終端させる。すなわち、終端器109は、引き込み伝送路へ引き込まれたレベル不定信号を吸収し、サーキュレータ107へ向かう反射波を発生させない。
RFスイッチ110は、無線通信システムにおいて規定される送信区間及び受信区間のタイミングで切り替わるスイッチである。具体的には、RFスイッチ110は、送信区間においてはサーキュレータ107と終端器111とを接続し、受信区間においてはサーキュレータ107とLNA112とを接続する。したがって、RFスイッチ110は、送信区間においては、サーキュレータ105から回り込む送信信号成分を終端器111へ出力し、受信区間においては、受信信号をLNA112へ出力する。
終端器111は、終端器109と同様に、例えば50Ωなどの伝送路の特性インピーダンスと整合する抵抗値を有する純抵抗器から構成される。この構成により、終端器111は、送信区間にRFスイッチ110から出力される送信信号成分を終端させる。
LNA112は、受信区間にRFスイッチ110から出力される受信信号を低雑音で増幅する。そして、LNA112は、増幅後の受信信号をTRX変復調部103へ出力する。
次いで、上記のように構成された無線通信装置100の送受信部における信号の流れについて、図3、4を参照しながら説明する。なお、ここでの送受信部とは、パワーアンプ104及びLNA112よりもアンテナ側の回路のことである。
図3は、TDD方式の無線通信システムにおいて、無線通信装置100が信号を受信する受信区間の信号の流れを示す図である。受信区間においては、アンテナから信号が受信され、受信信号は、BPF106を通過してサーキュレータ105へ入力される。また、受信区間に発生したレベル不定信号は、BPF106において反射し、受信信号とともにサーキュレータ105へ入力される。
サーキュレータ105から出力されるレベル不定信号201は、サーキュレータ107を通過して引き込み伝送路上のBRF108へ入力される。レベル不定信号201の周波数はBRF108の通過帯域に含まれるため、レベル不定信号201は、BRF108を通過して終端器109へ入力され終端される。
一方、サーキュレータ105から出力される受信信号211は、サーキュレータ107を通過して引き込み伝送路上のBRF108へ入力される。受信信号211の周波数はBRF108の通過帯域に含まれないため、受信信号211は、BRF108において反射する。この結果、BRF108で反射した受信信号212がサーキュレータ107を通過して、RFスイッチ110へ入力される。
このように、受信区間において、不要波であるレベル不定信号がBPF106から反射した場合でも、レベル不定信号201はBRF108を通過して終端器109によって終端される。一方、受信信号211、212はBRF108で反射してRFスイッチ110へ入力される。このため、不要波であるレベル不定信号201は終端器109で吸収され、RFスイッチ110には信号帯域内の受信信号212のみが入力される。
受信区間においては、RFスイッチ110は、サーキュレータ107とLNA112を接続するように切り替えられている。このため、受信信号212がRFスイッチへ入力されると、受信信号213がRFスイッチ110からLNA112へ出力される。この受信信号213は、LNA112によって増幅され、TRX変復調部103へ出力される。
このように、LNA112には受信信号213のみが入力され、レベル不定信号が入力されることがないため、LNA112に過大なレベルの信号が入力されることがなく、LNA112を保護することができる。また、受信信号211、212、213は、BRF108において反射するため、フィルタなどを通過することがなく、挿入損失を最小限に抑制することができる。結果として、受信信号のレベル低下を抑制し、デジタル復調及び復号の精度を改善することができる。換言すれば、LNA112を保護しつつ、受信品質の低下を抑制することができる。
図4は、TDD方式の無線通信システムにおいて、無線通信装置100が信号を送信する送信区間の信号の流れを示す図である。送信区間においては、パワーアンプ104によって増幅された送信信号がサーキュレータ105へ入力される。送信信号は、サーキュレータ105を通過してBPF106へ出力されるが、一部の送信信号成分がサーキュレータ105において回り込み、この送信信号成分はサーキュレータ107へ出力される。また、送信区間に発生したレベル不定信号は、BPF106において反射し、サーキュレータ105へ入力される。
サーキュレータ105から出力されるレベル不定信号201は、サーキュレータ107を通過してBRF108へ入力される。レベル不定信号201の周波数はBRF108の通過帯域に含まれるため、レベル不定信号201は、BRF108を通過して終端器109へ入力され終端される。
一方、サーキュレータ105から出力される送信信号成分221は、サーキュレータ107を通過してBRF108へ入力される。送信信号成分221の周波数はBRF108の通過帯域に含まれないため、送信信号成分221は、BRF108において反射する。この結果、BRF108で反射した送信信号成分222がサーキュレータ107を通過して、RFスイッチ110へ入力される。
このように、送信区間において、不要波であるレベル不定信号がBPF106から反射した場合でも、レベル不定信号201はBRF108を通過して終端器109によって終端される。一方、送信信号成分221、222はBRF108で反射してRFスイッチ110へ入力される。このため、不要波であるレベル不定信号201は終端器109で吸収され、RFスイッチ110には信号帯域内の送信信号成分222のみが入力される。
送信区間においては、RFスイッチ110は、サーキュレータ107と終端器111を接続するように切り替えられている。このため、送信信号成分222がRFスイッチへ入力されると、送信信号成分223がRFスイッチ110から終端器111へ出力される。そして、送信信号成分223は、終端器111によって終端される。
このように、送信区間においては、レベル不定信号及び送信信号成分がLNA112に入力されることがないため、LNA112に過大なレベルの信号が入力されることがなく、LNA112を保護することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、LNAの前段にサーキュレータを設けて信号を引き込む引き込み伝送路を付加し、この引き込み伝送路上に信号帯域の信号を反射させるBRFとBRFを通過した信号を終端させる終端器とを配置する。このため、引き込み伝送路へ引き込まれた信号帯域外の不要波はBRFを通過して終端器で終端される一方、引き込み伝送路へ引き込まれた信号帯域内の受信信号はBRFで反射してLNAへ入力される。結果として、LNAに不要波が入力されることがなく、LNAを保護することができる。また、受信信号がフィルタなどを通過することがなく、挿入損失を最小限に抑制することができる。換言すれば、LNAを保護しつつ、受信品質の低下を抑制することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2の特徴は、FDD(Frequency Division Duplex)方式の無線通信システムにおいて用いられる無線通信装置の増幅器を保護する点である。
実施の形態2の特徴は、FDD(Frequency Division Duplex)方式の無線通信システムにおいて用いられる無線通信装置の増幅器を保護する点である。
図5は、実施の形態2に係る無線通信装置300の構成を示すブロック図である。図5において、図1と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図5に示す無線通信装置300は、図1に示す無線通信装置100からサーキュレータ105、BPF106、RFスイッチ110及び終端器111を削除し、デュプレクサ301を追加した構成を採る。
デュプレクサ301は、無線通信システムで規定された送信周波数帯域を通過させる送信フィルタと、無線通信システムで規定された受信周波数帯域を通過させる受信フィルタとを備え、送信信号と受信信号を分離する。そして、デュプレクサ301は、パワーアンプ104によって増幅された送信信号を送信フィルタを介してアンテナから送信する。また、デュプレクサ301は、アンテナによって受信された受信信号を受信フィルタを介してサーキュレータ107へ出力する。
なお、本実施の形態においては、無線通信装置100がFDD方式の無線通信システムにおいて用いられるため、BB処理部101は、無線通信システムで規定された送信周波数帯域の送信信号を生成し、受信周波数帯域の受信信号から受信データを取得する。送信周波数帯域と受信周波数帯域とは異なる周波数帯域である。
また、本実施の形態においては、BRF108の反射帯域は受信周波数帯域に設定され、BRF108は、受信周波数帯域以外の信号を通過させる。
FDD方式では、送信及び受信が同時に実行される。このため、パワーアンプ104によって増幅された送信信号がデュプレクサ301を通過してアンテナから送信されるのと同時に、アンテナから信号が受信され、受信信号がデュプレクサ301を通過してサーキュレータ107へ出力される。送信信号がデュプレクサ301を通過する際には、一部の送信信号成分が受信フィルタ側へ回り込み、サーキュレータ107へ出力される。また、制御信号の生成時に発生するレベル不定信号は、パワーアンプ104によって増幅された後、デュプレクサ301へ入力される。そして、一部のレベル不定信号成分がデュプレクサ301において受信フィルタ側へ回り込み、サーキュレータ107へ出力される。
サーキュレータ107へ入力された受信信号、送信信号成分及びレベル不定信号成分は、引き込み伝送路へ引き込まれてBRF108へ入力される。これらの信号のうち送信信号成分及びレベル不定信号成分の周波数はBRF108の通過帯域に含まれるため、送信信号成分及びレベル不定信号成分がBRF108を通過して終端器109へ入力され終端される。一方、受信信号の周波数はBRF108の通過帯域に含まれないため、受信信号は、BRF108において反射する。この結果、BRF108で反射した受信信号がサーキュレータ107を通過して、LNA112へ入力される。
このように、不要波である送信信号成分及びレベル不定信号成分がデュプレクサ301から出力された場合でも、送信信号成分及びレベル不定信号成分はBRF108を通過して終端器109によって終端される。一方、受信信号はBRF108で反射してLNA112へ入力される。すなわち、LNA112には受信信号のみが入力され、送信信号成分及びレベル不定信号成分が入力されることがないため、LNA112に過大なレベルの信号が入力されることがなく、LNA112を保護することができる。また、受信信号は、BRF108において反射するため、フィルタなどを通過することがなく、挿入損失を最小限に抑制することができる。結果として、受信信号のレベル低下を抑制し、デジタル復調及び復号の精度を改善することができる。換言すれば、LNA112を保護しつつ、受信品質の低下を抑制することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、LNAの前段にサーキュレータを設けて信号を引き込む引き込み伝送路を付加し、この引き込み伝送路上に受信周波数帯域の信号を反射させるBRFとBRFを通過した信号を終端させる終端器とを配置する。このため、引き込み伝送路へ引き込まれた受信周波数以外の不要波はBRFを通過して終端器で終端される一方、引き込み伝送路へ引き込まれた受信周波数の受信信号はBRFで反射してLNAへ入力される。結果として、LNAに不要波が入力されることがなく、LNAを保護することができる。また、受信信号がフィルタなどを通過することがなく、挿入損失を最小限に抑制することができる。換言すれば、LNAを保護しつつ、受信品質の低下を抑制することができる。
なお、上記各実施の形態で説明した無線通信装置100及び無線通信装置300は、無線通信システムに配置される基地局装置やRE(Radio Equipment)又はRRH(Remote Radio Head)などと呼ばれる無線装置であっても良いし、ユーザが所持する端末装置であっても良い。
101 BB処理部
102 DA/AD変換部
103 TRX変復調部
104 パワーアンプ
105、107 サーキュレータ
106 BPF
108 BRF
109、111 終端器
110 RFスイッチ
112 LNA
301 デュプレクサ
102 DA/AD変換部
103 TRX変復調部
104 パワーアンプ
105、107 サーキュレータ
106 BPF
108 BRF
109、111 終端器
110 RFスイッチ
112 LNA
301 デュプレクサ
Claims (6)
- アンテナによって受信された受信信号を増幅する第1の増幅器と、
前記アンテナ及び前記第1の増幅器を接続する第1の伝送路上に配置され、前記アンテナ側からの入力信号を第2の伝送路へ出力し、前記第2の伝送路からの入力信号を前記第1の増幅器側へ出力する第1のサーキュレータと、
前記第1のサーキュレータから前記第2の伝送路へ出力された信号のうち、前記受信信号の周波数帯域の信号を反射させ、前記受信信号の周波数帯域以外の信号を通過させる第1のフィルタと、
前記第1のフィルタを通過した信号を終端させる第1の終端器と
を有することを特徴とする無線通信装置。 - 前記第1のサーキュレータと前記第1の増幅器との間に配置され、前記第1の増幅器への信号入力の有無を切り替えるスイッチをさらに有し、
前記スイッチは、
無線通信システムにおいて規定される受信区間には前記第1の増幅器へ信号を入力させ、無線通信システムにおいて規定される送信区間には前記第1の増幅器へ信号を入力させない
ことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。 - 前記スイッチによって前記第1の増幅器へ入力されない信号を終端させる第2の終端器をさらに有することを特徴とする請求項2記載の無線通信装置。
- 送信信号を増幅する第2の増幅器と、
前記第1の伝送路上に配置され、前記第2の増幅器からの入力信号を前記アンテナ側へ出力し、前記アンテナ側からの入力信号を前記第1のサーキュレータへ出力する第2のサーキュレータと、
前記第2のサーキュレータから前記アンテナ側へ出力された信号のうち、前記送信信号の周波数帯域の信号を通過させる第2のフィルタとをさらに有し、
前記第2のサーキュレータは、
前記第2のフィルタを通過せずに反射した不要信号を前記第1のサーキュレータへ出力する
ことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。 - 送信信号を増幅する第2の増幅器と、
前記第1の伝送路上に配置され、前記第2の増幅器によって増幅された送信信号と前記アンテナによって受信された受信信号とを分離して、前記受信信号を前記第1のサーキュレータへ出力するデュプレクサとをさらに有し、
前記デュプレクサは、
前記受信信号と分離されずに回り込む一部の送信信号成分を前記第1のサーキュレータへ出力する
ことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。 - アンテナによって受信された受信信号を増幅する増幅器の過入力保護方法であって、
前記アンテナ及び前記増幅器を接続する第1の伝送路において、前記アンテナ側からの信号を第2の伝送路へ引き込み、
前記第2の伝送路に配置されたフィルタによって、前記第2の伝送路へ引き込まれた信号のうち、前記受信信号の周波数帯域の信号を反射させ、前記受信信号の周波数帯域以外の信号を通過させ、
前記フィルタを通過した信号を終端させ、
前記フィルタを通過せずに反射した信号を前記増幅器によって増幅する
処理を有することを特徴とする過入力保護方法。
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JP (1) | JP2020048039A (ja) |
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2018
- 2018-09-18 JP JP2018174110A patent/JP2020048039A/ja active Pending
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