JP2020044032A - 磁気共鳴イメージング装置及び静磁場磁石ユニット - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置及び静磁場磁石ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】不必要な磁場遮断を減らすことのできる磁気共鳴イメージング装置を提供する。【解決手段】磁気共鳴イメージング装置は、静磁場磁石101と、ヒーター回路2と、ボタンと、警告部とを備える。静磁場磁石は、超電導コイルを有する。ヒーター回路は、超電導コイルの巻線内に又は超電導コイルの巻線に近接して配置される。ボタンは、ユーザから押される動作を検出した場合に、ヒーター回路に電流を供給する。警告部は、動作の予備動作及び動作のうち少なくとも一方をトリガとして、ユーザに向けて警告を発する。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、磁気共鳴イメージング装置及び静磁場磁石ユニットに関する。
磁気共鳴イメージング装置には、ERDU(Emergency Run Down Unit)ボタンが設けられる。ERDUボタンは、磁場を緊急停止するためのボタンである。ERDUボタンが押されると、磁気共鳴イメージング装置の静磁場磁石の巻線内に設置されているヒーター回路に電流が流れる。この電流による熱により超電導状態が破壊されコイルが常伝導状態になることで、磁場が緊急遮断される。
一方で、磁場を緊急停止する必要がある場合以外の状況では、静磁場電源を用いた消磁により、磁場を遮断することもできる。ERDUボタンを押して磁場を緊急停止した場合、例えば冷媒の液体ヘリウムが蒸発し、多額の費用負担が生じる場合があるので、特に緊急性がない場合においては、ERDUボタンを用いた磁場の遮断ではなく、静磁場電源を用いた磁場の遮断のほうが望ましい。
しかしながら、ユーザの知識が不足している場合等、特に緊急性がない状況においても、ERDUボタンを押すことにより磁場の遮断が行われることがあった。
特開2012−188240号公報 特開2016−200974号公報
本発明が解決しようとする課題は、不必要な緊急磁場遮断を減らすことである。
実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置は、静磁場磁石と、ヒーター回路と、ボタンと、警告部とを備える。静磁場磁石は、超電導コイルを有する。ヒーター回路は、超電導コイルの巻線内に又は前記超電導コイルの巻線に近接して配置される。ボタンは、ユーザから押される動作を検出した場合に、ヒーター回路に電流を供給する。警告部は、前記動作の予備動作及び前記動作のうち少なくとも一方をトリガとして、前記ユーザに向けて警告を発する。
図1は、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置を示した図である。 図2は、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置を示した図である。 図3は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の行う処理を示したフローチャートである。 図4Aは、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置におけるユーザのセンサの例について説明した図である。 図4Bは、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置におけるセンサの例について説明した図である。 図4Cは、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置におけるセンサの例について説明した図である。 図4Dは、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置におけるセンサの例について説明した図である。 図5は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置において表示される画面の一例を示した図である。 図6は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置において表示される画面の一例を示した図である。 図7は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置が通知する画面の一例を示した図である。 図8は、第2の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置において表示される画面の一例を示した図である。 図9は、第2の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置において表示される画面の一例を示した図である。
以下、添付図面を用いて、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100を示す図である。図1に示すように、磁気共鳴イメージング装置100は、静磁場磁石101と、ERDU(Emergency Run Down)ボタン1と、入力装置3と、ディスプレイ4と、センサ12と、傾斜磁場コイル103と、傾斜磁場電源104と、寝台105と、寝台制御回路106と、送信コイル107と、送信回路108と、受信コイル109と、受信回路110と、シーケンス制御回路120と、画像処理装置130と、を備える。また、磁気共鳴イメージング装置100は、必要に応じて、カメラ5を備えても良い。なお、磁気共鳴イメージング装置100に、被検体P(例えば、人体)は含まれない。また、図1に示す構成は一例に過ぎない。例えば、シーケンス制御回路120及び画像処理装置130内の各部は、適宜統合若しくは分離して構成されてもよい。
静磁場磁石101は、中空の略円筒形状に形成された磁石であり、内部の空間に静磁場を発生する。静磁場磁石101は、例えば、超電導磁石等であり、超電導コイルを有する。静磁場磁石101が有する超電導コイルは、静磁場電源(図示されていない)から電流の供給を受けて励磁する。なお、静磁場電源は、磁気共鳴イメージング装置100とは別に備えられてもよい。
また、静磁場磁石101が有する超電導コイルの巻線内に、又は静磁場磁石101が有する超電導コイルの巻線に近接して、ヒーター回路2が配置される。ヒーター回路2は、電流が供給された場合、発熱し、静磁場磁石101の超電導コイルの巻線の温度を、超電導転移温度より高い温度に転移させる。この結果、静磁場磁石101の超電導コイルは、超電導状態から常伝導状態へと転移し、静磁場磁石101の磁場が失われる。ヒーター回路2は、磁場を緊急停止するためのボタンであるERDUボタン1と接続される。
ERDUボタン1は、ヒーター回路2と接続され、ユーザにより押される動作を検出した場合に、ヒーター回路2に、電流を供給する。ERDUボタン1は、押している間だけスイッチがオンになるプッシュ型スイッチと電気回路との組み合わせで構成されたボタン、押すたびにオンとオフが反転するプッシュロックスイッチと電気回路との組み合わせで構成されたボタン、機械的に動作する機構がなく圧力や静電気などを感知するタッチボタン等として構成される。また、ERDUボタン1は、タッチパネル上の表示であってもよい。ERDUボタン1の取りうる形状としては、円錐形をしたコーン型、周囲から突き出た軸の先に、大きく中央が膨らんだ円盤がついているキノコ型、平らになっている平形、凸型、凹形、丸型、角型などが挙げられる。実施形態によっては、ERDUボタン1は、ユーザから押される動作を検出した場合、ユーザからの追加の操作なしに、ヒーター回路2に、静磁場磁石101に埋め込まれた超電導コイルが超電導状態から常伝導状態へと転移するのに必要な量の電流を供給し、いわゆるワン・アクションで磁場の緊急遮断を行うことができる。
なお、ERDUボタン1は、画像処理装置130と接続され、ERDUボタン1が押されたか否かの情報は、画像処理装置130の有する処理回路150に通知される。
ディスプレイ4は、例えばERDUボタン1の近くに配置される、液晶表示器等の表示デバイスであり、後述の警告部からユーザに向けて発せられた警告を表示するための画面である。また、入力装置3は、ユーザからの入力を受け付ける装置である。入力装置3は、例えば、マウスやトラックボール等のポインティングデバイス、モード切替スイッチ等の選択デバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスである。また、タッチパネルの表示画面がディスプレイ4として機能し、タッチパネルの表示画面上に表示されるボタンが入力装置3として機能することにより、タッチパネルが入力装置3及びディスプレイ4の役割を併せ持ってもよい。なお、入力装置3は、入力部の一例である。なお、入力装置3及びディスプレイ4は、画像処理装置130と接続され、各種情報を画像処理装置130に送信し、又は各種情報を画像処理装置130から受信する。ディスプレイ4及び後述のディスプレイ135は、表示部の一例である。なお、入力装置3及びディスプレイ4は、典型的には、例えばガントリのある検査室のシールドルーム内に配置される。
カメラ5は、ボア内を確認可能なカメラであり、例えば患者の状態を監視する目的で使用することもできる。実施形態によっては、カメラ5は、撮影室の扉が開いた時に電源が入るように構成されてもよい。
センサ12は、ERDUボタン1がユーザにより押される動作の予備動作を検出するためのセンサである。センサ12の構成は、図4において説明する。
図2は、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100を示した図であり、ERDUボタン1、ヒーター回路2、入力装置3、ディスプレイ4、カメラ5、荷重センサ6、スピーカー7、センサ12及び画像処理装置130等の配置関係等を示した図である。図2においては、タッチパネル200の表示画面201がディスプレイ4として機能し、タッチパネル200の表示画面上に表示されるボタン202が入力装置3として機能する場合について説明している。荷重センサ6については、第2の実施形態において説明する。
図2に示されるように、ERDUボタン1は、静磁場磁石101の超電導コイルの巻線内に埋め込まれたヒーター回路2、入力装置3及びディスプレイ4として機能するタッチパネル200、カメラ5、荷重センサ6、スピーカー7、センサ12、画像処理装置130のそれぞれと接続されている。
図1に戻り、傾斜磁場コイル103は、中空の略円筒形状に形成されたコイルであり、静磁場磁石101の内側に配置される。傾斜磁場コイル103は、互いに直交するX、Y、及びZの各軸に対応する3つのコイルが組み合わされて形成されており、これら3つのコイルは、傾斜磁場電源104から個別に電流の供給を受けて、X、Y、及びZの各軸に沿って磁場強度が変化する傾斜磁場を発生する。傾斜磁場コイル103によって発生するX、Y、及びZの各軸の傾斜磁場は、例えば、スライス用傾斜磁場Gs、位相エンコード用傾斜磁場Ge、及びリードアウト用傾斜磁場Grである。傾斜磁場電源104は、傾斜磁場コイル103に電流を供給する。
寝台105は、被検体Pが載置される天板105aを備え、寝台制御回路106による制御の下、天板105aを、被検体Pが載置された状態で、傾斜磁場コイル103の空洞(撮像口)内へ挿入する。通常、寝台105は、長手方向が静磁場磁石101の中心軸と平行になるように設置される。寝台制御回路106は、画像処理装置130による制御の下、寝台105を駆動して天板105aを長手方向及び上下方向へ移動する。
送信コイル107は、傾斜磁場コイル103の内側に配置され、送信回路108からRF(Radio Frequency)パルスの供給を受けて、高周波磁場を発生する。送信回路108は、対象とする原子の種類及び磁場強度で定まるラーモア(Larmor)周波数に対応するRFパルスを送信コイル107に供給する。
受信コイル109は、傾斜磁場コイル103の内側に配置され、高周波磁場の影響によって被検体Pから発せられる磁気共鳴信号を受信する。受信コイル109は、磁気共鳴信号を受信すると、受信した磁気共鳴信号を受信回路110へ出力する。
なお、上述した送信コイル107及び受信コイル109は一例に過ぎない。送信機能のみを備えたコイル、受信機能のみを備えたコイル、若しくは送受信機能を備えたコイルのうち、1つ若しくは複数を組み合わせることによって構成されればよい。
受信回路110は、受信コイル109から出力される磁気共鳴信号を検出し、検出した磁気共鳴信号に基づいて磁気共鳴データを生成する。具体的には、受信回路110は、受信コイル109から出力される磁気共鳴信号をデジタル変換することによって磁気共鳴データを生成する。また、受信回路110は、生成した磁気共鳴データをシーケンス制御回路120へ送信する。なお、受信回路110は、静磁場磁石101や傾斜磁場コイル103等を備える架台装置側に備えられてもよい。
シーケンス制御回路120は、画像処理装置130から送信されるシーケンス情報に基づいて、傾斜磁場電源104、送信回路108及び受信回路110を駆動することによって、被検体Pの撮像を行う。ここで、シーケンス情報は、撮像を行うための手順を定義した情報である。シーケンス情報には、傾斜磁場電源104が傾斜磁場コイル103に供給する電流の強さや電流を供給するタイミング、送信回路108が送信コイル107に供給するRFパルスの強さやRFパルスを印加するタイミング、受信回路110が磁気共鳴信号を検出するタイミング等が定義される。例えば、シーケンス制御回路120は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路である。 シーケンス制御回路120は、シーケンス制御部の一例である。
なお、シーケンス制御回路120は、傾斜磁場電源104、送信回路108及び受信回路110を駆動して被検体Pを撮像した結果、受信回路110から磁気共鳴データを受信すると、受信した磁気共鳴データを画像処理装置130へ転送する。
画像処理装置130は、磁気共鳴イメージング装置100の全体制御や、画像の生成等を行う。画像処理装置130は、メモリ132、入力装置134、ディスプレイ135、処理回路150を備える。処理回路150は、インタフェース機能150a、制御機能150b、生成機能150c及び後述する警告機能150dを備える。
実施形態では、インタフェース機能150a、制御機能150b、生成機能150c、警告機能150dにて行われる各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ132へ記憶されている。処理回路150はプログラムをメモリ132から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読みだした状態の処理回路150は、図1の処理回路150内に示された各機能を有することになる。なお、図1においては単一の処理回路150にて、インタフェース機能150a、制御機能150b、生成機能150c、警告機能150dにて行われる処理機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路150を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。
換言すると、上述のそれぞれの機能がプログラムとして構成され、1つの処理回路が各プログラムを実行する場合であってもよいし、特定の機能が専用の独立したプログラム実行回路に実装される場合であってもよい。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical Processing Unit)或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD),及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサはメモリ132に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
なお、警告機能150dは、警告部または判定部の一例である。
なお、メモリ132にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、寝台制御回路106、送信回路108、受信回路110等も同様に、上記のプロセッサ等の電子回路により構成される。
処理回路150は、インタフェース機能150aにより、シーケンス情報をシーケンス制御回路120へ送信し、シーケンス制御回路120から磁気共鳴データを受信する。また、インタフェース機能150aを有する処理回路150は、磁気共鳴データを受信すると、受信した磁気共鳴データをメモリ132に格納する。メモリ132に格納された磁気共鳴データは、制御機能150bによってk空間に配置される。この結果、メモリ132は、k空間データを記憶する。
メモリ132は、インタフェース機能150aを有する処理回路150によって受信された磁気共鳴データや、制御機能150bを有する処理回路150によってk空間に配置されたk空間データ、生成機能150cを有する処理回路150によって生成された画像データ等を記憶する。例えば、メモリ132は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等である。 なお、メモリ132は、記憶部の一例である。
入力装置134は、操作者からの各種指示や情報入力を受け付ける。入力装置134は、入力装置3と同様に、例えば、マウスやトラックボール等のポインティングデバイス、モード切替スイッチ等の選択デバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスである。ディスプレイ135は、制御機能150bを有する処理回路150による制御の下、撮像条件の入力を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)や、生成機能150cを有する処理回路150によって生成された画像等を表示する。ディスプレイ135は、例えば、液晶表示器等の表示デバイスである。
処理回路150は、制御機能150bにより、磁気共鳴イメージング装置100の全体制御を行い、撮像や画像の生成、画像の表示等を制御する。例えば、制御機能150bを有する処理回路150は、撮像条件(撮像パラメータ等)の入力をGUI上で受け付け、受け付けた撮像条件に従ってシーケンス情報を生成する。また、制御機能150bを有する処理回路150は、生成したシーケンス情報をシーケンス制御回路120へ送信する。
処理回路150は、生成機能150cにより、k空間データをメモリ132から読み出し、読み出したk空間データにフーリエ変換等の再構成処理を施すことで、画像を生成する。
続いて、実施形態に係る背景について簡単に説明する。
磁気共鳴イメージング装置には、ERDU(Emergency Run Down Unit)ボタンが設けられる。ERDUボタンは、磁場を緊急停止するためのボタンである。ERDUボタンが押されると、磁気共鳴イメージング装置の静磁場磁石の巻線の温度を上昇させるヒーター回路に電流が流れる。この電流による熱により超電導状態が破壊されコイルが常伝導状態になることで、磁場が緊急遮断される。
一方で、磁場を緊急停止する必要がある場合以外の状況では、静磁場電源を用いた消磁により、磁場を遮断することもできる。ERDUボタンを押して磁場を緊急停止した場合、例えば冷媒の液体ヘリウムが蒸発し、多額の費用負担が生じる場合があるので、特に緊急性がない場合においては、ERDUボタンを用いた磁場の遮断ではなく、静磁場電源を用いた磁場の遮断のほうが望ましい。しかしながら、ユーザの知識の不足や、パニック状態に陥ること等により、特に緊急性がない状況においても、ERDUボタンを押すことにより磁場の遮断が行われることがあった。
従って、第1に、不要にERDUボタンが押されるのを防ぐしくみがあることが望ましい。
また、第2に、ERDUボタンが押された場合には、ERDUボタンがユーザによって意図的に押されたことを記録しておくことが望ましい。これは、例えば緊急消磁によって失われた液体ヘリウムの再充填に係る費用負担責任の所在を明らかにする上で有用である。
また、第3に、ERDUボタンを押すことで、磁場が突然遮断されることになり、これに伴い、磁場消失時に、磁性体などが落下することもある。従って、これらの点について、ユーザに注意を喚起することが望ましい。
かかる背景に鑑みて、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100は、静磁場磁石
101と、ヒーター回路2と、ERDUボタン1と、警告部とを備える。静磁場磁石101は、超電導コイルを有する。ヒーター回路2は、超電導コイルの巻線内に又は超電導コイルの巻線に近接して配置される。ERDUボタン1は、ユーザから押される動作を検出した場合に、ヒーター回路2に電流を供給するボタンである。警告部は、当該動作の予備動作及び当該動作のうち少なくとも一方をトリガとして、ユーザに向けて警告を発する。
この結果、第1に、不必要にERDUボタン1が押されることが減り、液体ヘリウムの消費を抑えることができる。第2に、ユーザがERDUボタン1を押す意思があったか否かを確認できるので、液体ヘリウムに係る費用の負担責任に係るトラブルの発生を低減することができる。第3に、ユーザの怪我等をする可能性を低減することができる。
かかる処理について、図4A〜図6を適宜参照しながら、図3を用いて説明する。図3は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の行う処理を示したフローチャートである。
ステップS100において、磁気共鳴イメージング装置100は、ユーザの動作を検出するセンサ12により、ERDUボタン1がユーザにより押される動作の予備動作を検出する。ここで、ERDUボタン1が押される動作の予備動作とは、例えば、ERDUボタン1に近づく動作、ERDUボタン1に触れようとする動作、ERDUボタン1を押す動作の前段階としての、ERDUボタン1に触れる動作などの動作が挙げられる。図4A〜図4Dに、これらの予備動作の具体例と、これらの予備動作を検出するセンサ12の構成の例が示されている。図4A〜図4Dは、第1の実施形態に係るセンサ12の例について説明した図である。
図4Aは、センサ12がERDUボタン1を覆う容器の蓋10に取り付けられる場合について示している。かかる場合、センサ12は、ERDUボタン1を覆う容器の蓋を開ける動作を、ERDUボタン1がユーザにより押される動作の予備動作として検出する。磁気共鳴イメージング装置100は、ERDUボタン1を覆う容器の蓋10に取り付けられたセンサ12を用いて、ERDUボタン1がユーザにより押される動作の予備動作を検出する。なお、蓋10の近くに、ユーザに警告を発するためのスピーカー7が配置される。予備動作が検出されると、スピーカー7は、ブザー音または音声ガイドにより、ユーザに警告を発する。
図4Bは、センサ12が、バルーン11に取り付けられた、圧電効果、伸縮、圧力などを感知することのできるセンサである場合について示している。かかる場合、センサ12は、ユーザがバルーン11に接触する動作を、ERDUボタン1がユーザにより押される動作の予備動作として検出する。図4Bにおいて、磁気共鳴イメージング装置100は、ERDUボタン1を覆う変形可能な素材に取り付けられたセンサ12を用いて、ERDUボタン1がユーザにより押される動作の予備動作を検出する。
図4Cは、センサ12が、ERDUボタン1に手を触れた動作を検出するセンサである場合について示している。かかる場合、センサ12は、例えば、容量結合型センサや、静電型センサである。センサ12は、ユーザがERDUボタン1に手を触れた動作を、ERDUボタン1がユーザに押される動作の予備動作として検出する。換言すると、センサ12は、ERDUボタン1が「押される」前段階として、ユーザがERDUボタン1に「手を触れた」動作を、ERDUボタン1がユーザにより押される動作の予備動作として検出する。すなわち、磁気共鳴イメージング装置100は、容量結合型センサや、静電型センサを用いて、ERDUボタン1がユーザにより押される動作の予備動作を検出する。
図4Dは、センサ12が、ユーザに近づいた動作を検出するセンサ、例えば、光や音波などを用いたセンサである場合について示している。かかる場合、センサ12は、ユーザがERDUボタン1から一定距離以内に近づいた動作を、ERDUボタン1がユーザにより押される動作の予備動作として検出する。すなわち、磁気共鳴イメージング装置100は、光や音波を用いて、ERDUボタン1がユーザにより押される動作の予備動作を検出する。
なお、上述した例において、センサ12は、磁気共鳴イメージング装置100の構成要素として含まれている場合であってもよいし、含まれていない場合であってもよい。以下の実施形態では、センサ12は、磁気共鳴イメージング装置100の構成要素に含まれているものとして説明する。
図3に戻り、センサ12がERDUボタン1が押される動作の予備動作を検知しない場合、(ステップS100 No)、センサ12は、ERDUボタン1が押される動作の予備動作を検知するまで待機する。
なお、ユーザからERDUボタン1が押される動作の予備動作を検知していない状態で、ERDUボタン1が押された場合、当該予備動作を検知していないことは、ERDUボタン1が押された後の磁場遮断の処理には原則として影響を与えず、静磁場磁石101の磁場は、緊急遮断される。
センサ12がERDUボタン1が押される動作の予備動作を検知した場合には、(ステップS100 Yes)、かかる信号は、画像処理装置130の処理回路150へと送信される。続いて、警告機能150dを有する処理回路150は、ステップS100で検出された、ERDUボタン1がユーザから押される動作の予備動作をトリガとして、スピーカー7を通じて、ユーザに向けて警告を発する。(StepS110)。具体的には、警告機能150dを有する処理回路150は、スピーカー7にブザー音を発生させるための信号を送信する。ブザー音を発生させるための信号を受信したスピーカー7は、ブザー音を発生することにより、ユーザの注意を喚起する。なお、ステップS110及びステップS120において、処理回路150が、警告機能150dにより、ユーザに向けて警告を発した場合、処理回路150は、他のコンピュータに、センサ12が、ERDUボタン1が押される動作の予備動作を検知した旨のメッセージを通知する。ここで、他のコンピュータとは、例えば磁気共鳴イメージング装置100に備え付けられたコンピュータであるホストコンピュータや、ホストコンピュータ以外のコンピュータであって、パルスシーケンスを実行するシーケンス制御回路120と通信可能なコンピュータであるサービスコンピュータである。
続いて、警告機能150dを有する処理回路150は、スピーカー7に音声ガイドを開始させ、またはディスプレイ4にガイドを開始させる。あわせて、入力装置3は、ユーザからの入力を受け付ける。(ステップS120)。
ここで、処理回路150は、警告機能150dにより、ユーザがERDUボタン1を押した場合の注意事項を音声ガイドとして流すための信号を、スピーカー7に送信する。例えば、処理回路150は、警告機能150dにより、磁場の消失に伴う物体の落下についてユーザに注意を促す音声に係る信号を、スピーカー7に送信する。当該信号を受信したスピーカー7は、磁場の消失に伴う物体の落下についてユーザに注意を促す音声により、ユーザに向けて警告を発する。一例として、処理回路150は、警告機能150dにより、スピーカー7に、「ERDUボタンを押した場合、磁場消失時に、突然磁性体などが落下することがあります。磁性体が落下することに対する防止策を取ってください。」という音声を、音声ガイドとして流させる。
また、音声ガイドの別の例として、処理回路150は、警告機能150dにより、緊急以外の場合においては、ERDUボタン1を押さなくても磁場を停止することが可能である旨の説明を、スピーカー7に対して、音声ガイドとして流させる。例えば、処理回路150は、警告機能150dにより、スピーカー7に、「ERDUボタンを押すと、ヘリウムが消失します。緊急以外の場合は、静磁場電源で消磁することにより、磁場を停止することができます。」という音声を、音声ガイドとして流させる。
なお、処理回路150が警告機能150dによりスピーカー7に流させる音声ガイドは、多言語に対応していてもよい。この時、当該音声ガイドにて使われる言語は、例えば、磁気共鳴イメージング装置100の据え付け地域に応じてあらかじめ設定された優先順位に基づいて流される。例えば、据え付け地域がアメリカ合衆国であった場合、国名「アメリカ合衆国」に対して、言語「英語」が、優先順位の高い言語としてあらかじめ設定されているので、処理回路150は、警告機能150dにより、スピーカー7に、英語の音声ガイドを流させる。
また、処理回路150は、入力装置134を通じて、ユーザから流される音声ガイドの言語の変更を受け付け、受け付けた結果に基づいて、ステップS120においてスピーカー7に流させる音声ガイドの言語を変更してもよい。
また、処理回路150は、例えば図示しないマイクから取得したユーザの会話の内容から、ユーザの話す言語を自動検出し、検出した結果に基づいて、スピーカー7に流させる音声ガイドの言語を変更してもよい。
また、処理回路150は、警告機能150dにより、音声ガイドに代えて、または音声ガイドとあわせて、ディスプレイ4にユーザに警告を表示させる。例えば、処理回路150は、警告機能150dにより、磁場消失時に、磁性体が落下するおそれがある旨の警告を、ディスプレイ4に表示させる。
図5に、かかる画面の一例が示されている。処理回路150は、警告機能150dにより、ディスプレイ4として機能するタッチパネル200の表面画面上に、メッセージ20bを表示させることにより、ディスプレイ4にユーザに対する警告を表示させる。例えば、処理回路150は、警告機能150dにより、ディスプレイ4として機能するタッチパネル200の表示画面上に、「磁場消失時に、突然磁性体などが落下することがあります。十分をつけてください。」という内容のメッセージ20bを表示させることにより、ユーザに警告を表示させる。このように、ユーザに注意を促すメッセージを表示することで、安全性を高めることができる。
また、別の例として、処理回路150は、警告機能150dにより、緊急以外の場合においては、ERDUボタン1を押さなくても磁場を停止することが可能である旨の説明を、ディスプレイ4に表示させる。
図6に、かかる画面の一例が示されている。処理回路150は、警告機能150dにより、ディスプレイ4として機能するタッチパネル200の表示画面上に、メッセージ20aを表示させることにより、ディスプレイ4に対してユーザに警告を表示させる。例えば、処理回路150は、警告機能150dにより、ディスプレイ4として機能するタッチパネル200の表示画面上に、「ERDUボタンを押すと、ヘリウムが消失します。緊急以外の場合は、静磁場電源で消磁することにより、磁場を停止することができます。本当にERDUボタンを押しますか?」という内容のメッセージ20aを表示させることにより、ユーザに警告を表示させる。
このように、緊急以外の場合においては、ユーザがERDUボタン1を押さなくても磁場を遮断する方法がある旨の警告をユーザに行うことで、例えば装置に関する知識のないユーザは、必ずしもERDUボタン1を押さなくてもいい場面があることに気が付くことができる。また、パニックになっているユーザは、どのような行動を取ればよいかを落ち着いて判断する機会を与えられる。従って、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100によると、不要な場面でユーザがERDUボタン1を押す回数を減らすことができる。
また、実施形態によっては、処理回路150は、判定部としての警告機能150dにより、ユーザに、ディスプレイ4に、ボア内を確認可能なカメラ5から得られた情報を表示させてもよい。例えば判定部としての警告機能150dが、カメラ5から得られた情報を、画像解析することによってボア内における人の有無を判定する。そして、その判定結果に基づいて、ユーザがERDUボタン1を押すことが適切であるかどうかの情報を表示する。
また、音声や画面上のガイドとあわせて、入力装置3は、ユーザからの入力を受け付ける(ステップS130)。例えば、処理回路150が警告機能150dにより、ディスプレイ4として機能するタッチパネル200の表示画面上に、「ERDUボタンを押すと、ヘリウムが消失します。人命に関わる緊急事態でない場合は、静磁場電源で消磁することにより、磁場を停止することができます。本当にERDUボタンを押しますか?」という内容のメッセージを表示させた場合、入力装置3は、タッチパネル200の表示画面上に表示されるボタン21、22、23を通じて、ユーザからの入力を受け付ける。これにより、ユーザの意思を確認することができ、後にERDUボタン1が押された時に、ERDUボタン1を押す意思があったかどうかに関するトラブルを防止することができる。
具体的には、例えば、ユーザが、ボタン21を押した場合において、後にERDUボタン1が押された場合に、ユーザが、ERDUボタン1を押さず静磁場電源で消磁する選択肢があることを認識したうえで、それでもなおERDUボタン1を押して磁場遮断を行いたい旨の意思を持っていたことが確認できる。一方、例えば、ユーザがボタン22を押した場合、ユーザは、ERDUボタン1を押さない意思を有していたことが確認できる。なお、ユーザがボタン23を押した場合、サービスセンターとの通話が開始される。
このように、処理回路150がディスプレイ4に、ユーザに対する警告を表示させた場合、入力装置3は、ユーザからの入力を受け付ける。続いて、入力装置3は、ユーザから受け付けた入力内容を、画像処理装置130に送信する。画像処理装置130の有する、記憶部としてのメモリ132は、入力装置3から受信したユーザから受け付けた入力の内容を記録する(ステップS130)。
このように、ユーザが受け付けた入力の内容をメモリ132が記憶し保存することで、ERDUボタン1がもし押された場合、ERDUボタン1が押されたのがユーザの意思であるのか否かを客観的に確認することができる。
なお、ステップS120において、入力装置3は、ERDUボタン1が押されたか否かにかかわらず、ユーザから入力を受け付ける。また、ステップS140において、メモリ132は、ERDUボタン1が押されたか否かに関わらず、ステップS130でユーザから受け付けた入力を記録する。このように、ERDUボタン1が押された後に、すなわち事後的にであっても、入力装置3は、ユーザからの入力を受け付ける。これにより、ユーザがERBUボタン1が押す意思を有していたか否かを、把握することが可能になる。
続いて、処理回路150は、ERDUボタン1が押されない場合(ステップ140 No)、特に処理は行われず、処理は終了する。一方、ERDUボタン1が押された場合、(ステップS150Yes)、磁場が緊急遮断される。さらに、ディスプレイ4は、ユーザに、例えば図5のような内容の警告を表示する。加えて、処理回路150は、画像処理装置130が接続されているネットワークを通じて、他のコンピュータと接続し、当該他のコンピュータに、ERDUボタン1が押されたことを通知する。ここで、他のコンピュータとは、例えばサービスセンターのコンピュータであり、ERDUボタン1が押されたことを示す情報を受け取ったサービスセンターはサービスマンを現場に急行させる。
図7に、かかる画面の一例が示されている。図7は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100が通知する画面の一例を示した図である。ステップS150においてERDUボタン1が押された場合、処理回路150は、画像処理装置130が接続されているネットワークを通じて、他のコンピュータと接続し、当該他のコンピュータの画面9a上に、ERDUボタン1が押された旨のメッセージ20gを、カメラ5より得られた映像28とともに表示する。
以上のように、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100によれば、不必要にERDUボタン1が押されることが減り、液体ヘリウムの消費を抑えることができる。また、ユーザがERDUボタン1を押す意思があったか否かを確認できるので、液体ヘリウムに係る費用の負担責任に係るトラブルの発生を低減することができる。加えて、ユーザに警告を行うことで、磁気共鳴イメージング装置100の安全性を高めることができる。
なお、実施形態は上述した例に限られない。
実施形態において、ステップS110及びステップS120において、磁気共鳴イメージング装置100が、センサ12を通じて、ERDUボタン1がユーザにより押される動作の予備動作を検出した場合、ステップS110でユーザに警告音を発生し、ステップS120で音声ガイドを開始する場合について説明したが、実際形態はこれに限られない。すなわち、磁気共鳴イメージング装置100は、ERDUボタン1がユーザにより押される動作を検出した場合、ERDUボタン1がユーザにより押される動作をトリガとして、ユーザに向けて上述した警告を発しても良い。
実施形態において、ステップS110のようにまず警報音が鳴り、その後、ステップS120で示されるに音声ガイドが開始される場合で説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、処理回路150は、ステップS110及びステップS120を同時に実行し、警告機能150dにより、ブザー音と音声ガイドを同時にユーザに流すことによりユーザに警報を発してもよい。また、処理回路150は、警告機能150dにより、ステップS120の処理を行ったのち、ステップS110の処理を行ってもよい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態においては、センサ12の情報を基に、処理回路150がユーザに警告を発する場合について説明した。第2の実施形態においては、荷重センサ6やカメラ5から得られる情報に基づいて、処理回路150が図2のステップS110及びステップS120においてユーザに警告する内容を変更する場合について説明する。
具体的には、第2の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100では、処理の流れは図3のフローチャートですでに示されたものとおおむね同様であるが、図2で示される荷重センサ6から得られる情報に基づいて、処理回路150が、警告機能150dにより、ステップS110及びステップS120においてユーザに発する警告の内容を変化させる。ここで荷重センサ6とは、図2に示されるように、寝台及び外装のうち少なくとも一方に配置される、荷重を測定するセンサである。例えば点滴スタンド、酸素ボンベ、ストレッチャー、車椅子などの大型磁性体が誤って吸着された場合、荷重センサ6が示す荷重は、異常な荷重となる。一方で、ボールペン、ヘアピン、クリップ、ハサミなどの小型磁性体が誤って吸着された場合、両者は吸着事故という点では同一ではあるが、事故の重大さという観点では異なったものになる。従って、処理回路150は、警告機能150dにより、荷重センサ6から得られる情報に基づいて、ユーザに警告する内容を変更する。
図8は、第2の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置において表示される画面の一例を示した図である。荷重センサ6は、例えば点滴スタンド、酸素ボンベ、ストレッチャー、車椅子などの大型磁性体が誤って吸着された場合の荷重変化に相当する荷重変化を検出した場合、例えば電磁力などによる荷重が一定の閾値を超えた場合、異常な荷重が検知されたと判断する。かかる場合、荷重センサ6は、異常な荷重が検知された旨の情報を、処理回路150に送信する。荷重センサ6から異常な荷重が検知された旨の情報を受信した処理回路150は、警告機能150dにより、ディスプレイ4に、荷重センサ6から異常な荷重が検知された旨の情報を表示させる。具体的には、図8に示されているように、処理回路150は、警告機能150dにより、ディスプレイ4に「寝台装置に、異常な荷重が検知されました」という内容の情報を表示させる。
一方、荷重センサ6が、例えばボールペン、ヘアピン、クリップ、ハサミなどの小型磁性体が誤って吸着された場合の荷重変化に相当する荷重変化を検出した場合、荷重の変化は軽微であると判断する。かかる場合、荷重センサ6は、荷重変化が正常範囲内である旨の情報を、処理回路150に送信する。この場合、警告機能150dを有する処理回路150は、荷重変化が正常範囲内であると判断し、ユーザに対して特段の警告を行わない。
また、処理回路150は、警告機能150dにより、荷重センサ6から得られる情報を、人の有無を確認するために用いても良い。例えば、処理回路150は、警告機能150dにより、荷重センサ6から得られる情報を元に、ボア内に人がいると判断したときのみ、ボア内に人が残っている旨のメッセージをディスプレイ4に表示させ、ボア内に人がいないと判断時には、ユーザに対して特段の警告を行わない。
次に、処理回路150が、カメラ5から得られる情報に基づいて、ユーザに警告する内容を変更する場合について説明する。具体的には、カメラ5から得られた情報をカメラ5から取得した処理回路150は、警告機能150dにより、カメラ5から得られた情報より得られた画像から、ボア内または撮影室内の人の存在の有無を自動的に検知し、検知結果に基づいて、ユーザに発する警告の内容を変化させる。かかる例の具体例が、図9に示されている。
上述した通り、荷重センサ6の荷重が一定の閾値を超えた場合、異常な荷重が検知されたと判断し、異常な荷重が検知された旨の情報を処理回路150に送信する。処理回路150は、警告機能150dにより、ディスプレイ4に、寝台装置に異常な荷重が検知された旨のメッセージ20dを表示させる。
一方、処理回路150は、警告機能150dにより、カメラ5より取得した情報より得られた画像25を、ディスプレイ4に表示させる。また、処理回路150は、警告機能150dにより、カメラ5から得られた情報より得られた画像25から、ボア内または撮影室内の人の存在の有無を自動的に検知する。処理回路150は、警告機能150dにより、ボア内に人がいる旨を検知した場合、ボア内に人が残っている旨のメッセージ20eを表示させる。
また、処理回路150は、警告機能150dにより、荷重センサ6から得られた、異常な荷重が検知された旨の情報と、カメラ5から得られた情報から得られた、ボア内に人がいる旨の情報とから、今すぐERDUボタンを押して磁場の遮断をすることが必要と判断する。従って、処理回路150は、警告機能150dにより、ERDUボタンを押して磁場の遮断をすることをユーザに促す旨のメッセージ20fをディスプレイ4に表示させる。ユーザは、これらの情報を元に、ERDUボタンを押すか否かを決定することができる。なお、処理回路150は、警告機能150dにより、図7の場合と同様に、画像処理装置130が接続されているネットワークと通じて、他のコンピュータと接続し、当該他のコンピュータの画面上に、上述のメッセージを表示させてもよい。
このように、第2の実施形態においては、警告機能150dを有する処理回路150は、荷重センサ6より得られた情報や、カメラ5より得られた情報に基づいて、ユーザに通知するメッセージを異ならせる。これにより、ユーザは、ERDUボタンを押すべきか押さないべきかの判断を効率良く行うことができる。
(その他の実施形態)
第1の実施形態及び第2の実施形態においては、予備動作を検知したか否かや、ユーザからの入力が、ERDUボタン1が押された後の磁場遮断の処理には影響を与えない場合について説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、処理回路150は、ステップS100でユーザからERDUボタン1が押される動作の予備動作を検知したか否かに応じて、ERDUボタン1が押された後の磁場遮断処理の内容を変更してもよい。
一例として、処理回路150は、ステップS100でユーザから予備動作を検出しなかった場合、誤作動である可能性が高いとして、ERDUボタン1がその後押されたとしても、磁場遮断を行わない。また、処理回路150は、ユーザから受け付けた入力に基づいて、ERDUボタン1が押された後の磁場遮断処理の内容を変更してもよい。例えば、処理回路150が、入力装置3を通じてユーザから、「ERDUボタン1を押す」旨の入力を受け付けた場合、磁気共鳴イメージング装置100は、ERDUボタン1が押されるのを待たず、緊急磁場遮断を行う。逆に、処理回路150が、入力装置3を通じてユーザから、「ERDUボタン1を押さない」旨の入力を受け付けた場合、磁気共鳴イメージング装置100は、その後ERDUボタン1が押されたとしても、ボタンの誤作動である可能性が高いとして、磁場遮断を行わない。
また、処理回路150は、カメラ5から得られた情報や荷重センサ6から得られた情報など、各種のセンサより得られた内容に基づいて、ERDUボタン1が押された後の磁場遮断処理の内容を変更してもよい。この際、処理回路150は、画像処理装置130の有する入力装置134や、入力装置3と接続されたサービスセンターやサポートセンターの端末の入力装置など、入力装置3とは別の入力装置から入力された情報に基づいて、ERDUボタン1が押された後の磁場遮断処理の内容を変更してもよい。例えば、別のコンピュータを操作するユーザの判断で緊急磁場遮断を行うとした場合、当該ユーザの入力装置から入力された情報に基づいて、磁気共鳴イメージング装置100は、ERDUボタン1が押されるのを待たず、磁場を緊急で遮断する。
また、処理回路150は、ユーザからERDUボタン1が押される動作の予備動作を検知したか否か、ユーザから受け付けた入力、入力装置3とは別の入力装置から入力された情報のうち2以上を用いて、ERDUボタン1が押された後の磁場遮断処理の内容を変更してもよい。
第2の実施形態において、カメラ5が、ボア内を確認可能なカメラである場合について説明したが、カメラ5としては、上述の例に限られない。例えば、磁気共鳴イメージング装置100が設定されている部屋の四隅に配置され、ユーザが状況をより多角的に判断できるようにしてもよい。
また、実施形態では、カメラ5が、磁気共鳴イメージング装置100の構成として予め含まれている場合について説明したが、実施形態はこれに限られない。磁気共鳴イメージング装置100とは別途用意されたカメラが、カメラ5として構成されていてもよい。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、不必要な緊急磁場遮断を減らすことができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
101 静磁場磁石
1 ERDUボタン
2 ヒーター回路
150 処理回路
150d 警告機能

Claims (12)

  1. 超電導コイルを有する静磁場磁石と、
    前記超電導コイルの巻線内に又は前記超電導コイルの巻線に近接して配置されるヒーター回路と、
    ユーザにより押される動作を検出した場合に、前記ヒーター回路に電流を供給するボタンと、
    前記動作の予備動作及び前記動作のうち少なくとも一方をトリガとして、前記ユーザに向けて警告を発する警告部と
    を備える磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記ユーザから受け付けた入力の内容を記録する記憶部を更に備える、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記警告は、磁場の消失に伴う物体の落下について前記ユーザに注意を促す音声である、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記ボタンは、前記動作を検出した場合、前記ユーザからの追加の操作なしに、前記ヒーター回路に、前記超電導コイルが超電導状態から常伝導状態へと転移するのに必要な量の電流を供給する、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記ボタンを覆う変形可能な素材、前記ボタンを覆う容器の蓋、光、音波、容量結合型センサ、静電型センサのうち少なくとも一つを用いて前記予備動作を検出する、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 患者を監視するカメラをさらに備え、前記カメラから得られた情報を画像解析してボア内における人の有無を判定する判定部を更に備える、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 患者を監視するカメラをさらに備え、前記カメラは撮影室の扉が開いた時に電源が入るように構成される、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記警告部は、ボア内または撮影室内の人の存在を検知し、検知結果に基づいて、前記警告の内容を変化させる、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記警告部は、寝台及び外装のうち少なくとも一方に配置された荷重を検出するセンサから得られる情報に基づいて、前記警告の内容を変化させる、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  10. 前記警告部は、前記ユーザに向けて前記警告を発した場合、磁気共鳴イメージング装置に備えつけられたコンピュータであるホストコンピュータ及び、前記ホストコンピュータ以外のコンピュータであって、パルスシーケンスを実行するシーケンス制御部と通信可能であるコンピュータであるサービスコンピュータの少なくとも一方に対してメッセージを通知する、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  11. 前記ユーザからの入力を受け付ける入力部を更に備える、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  12. 超電導コイルを有する静磁場磁石と、
    前記超電導コイルの巻線内に又は前記超電導コイルの巻線に近接して配置されるヒーター回路と、
    ユーザが接触する動作を検出した場合に、前記ヒーター回路に電流を供給するボタンと、
    前記動作の予備動作及び前記動作のうち少なくとも一方をトリガとして、前記ユーザに向けて警告を発する警告部と
    を備える静磁場磁石ユニット。
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