JP2020043701A - エネルギー管理コンピュータ、及び遠隔管理システム - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、近年では、1つの建物だけでも、エネルギー管理に要する設定項目は膨大に亘り、これらの設定項目をエネルギー管理者が設定し、エネルギー使用設備の設備運用状態を適切に維持することは、労力を非常に要するものとなっている。
図1は、本実施形態に係る遠隔管理システム1の構成を示す図である。
遠隔管理システム1は、建物2に設置された中央監視システム4を通信ネットワークNWを通じて遠隔操作し、遠隔地から建物2のエネルギー管理を可能にするシステムである。本実施形態では、遠隔管理システム1は、遠隔管理対象の中央監視システム4と、この中央監視システム4の間で通信ネットワークNWを介して相互に通信し、建物2のエネルギー管理を実行するエネルギー管理装置6と、を備える。通信ネットワークNWには、例えばインターネットや携帯電話網といった広域の電気通信回線が用いられる。なお、中央監視システム4とエネルギー管理装置6とがVPN(Virtual Private Network)を通じて相互に通信してもよい。
環境計測装置10は、建物2における環境の状態を計測するデバイスである。環境は、エネルギー使用設備8の稼働によって状況が変化する事物、又は、エネルギー使用設備8の稼働を条件付ける事物であり、例えば、建物2の室温や湿度、明るさ、建物2内に居る人数などが該当する。なお、建物2における環境の状態を、以下、「建物環境状態」と言う。
中央監視装置12は、中央監視コンピュータ14と、表示装置16と、入力デバイス17と、を備える。なお、中央監視装置12において、これらは一体及び別体のどちらで構成されてもよい。
中央監視コンピュータ14は、いわゆるパーソナルコンピュータによって構成されており、CPUやMPUなどのプロセッサと、ROMやRAMなどのメモリデバイスと、HDDやSSDなどのストレージと、周辺機器を接続するためのインタフェース回路と、建物内ネットワーク11に接続するための第1通信回路と、通信ネットワークNWに接続するための第2通信回路とを備える。
入力デバイス17は、中央監視コンピュータ14に対するユーザ操作を受け付けて当該中央監視コンピュータ14に入力信号Dbを入力する器機であり、例えばマウスやキーボード、表示装置16に設けられたタッチパネルなどである。
OS20は、中央監視コンピュータ14を制御するオペレーティングシステムであり、例えば、Microsoft者のWindows(登録商標)、Google社のAndroid(登録商標)、或いはLinux(登録商標)などが用いられる。
エネルギー使用設備8の設備運用状態やエネルギー使用状態、現在の建物環境状態などを示すデータは、定期的(例えば1時間ごとや12時間ごと、24時間ごと)、或いは不定期にデータ蓄積部25に出力されて蓄積される。データ蓄積部25は、ストレージ(記憶装置)を備え、このデータ蓄積部25に蓄積されているデータは、中央監視アプリケーション22を介さずともOS20から直接アクセス(読書)可能になっている。このストレージは、中央監視コンピュータ14に内蔵型の装置であっても外付け型の装置であってもいずれでもよい。またデータのデータ形式は、エネルギー管理コンピュータ30のOS40やエネルギー管理アプリケーション44によってサポートされている(読書可能になっている)限りにおいて任意であり、例えばテキスト形式やCSV形式などであってもよい。
また、ユーザが監視画面28のGUI部品29に対して入力デバイス17を用いて操作すると、操作に応じた入力信号Dbが入力デバイス17から中央監視コンピュータ14に入力される。中央監視コンピュータ14にあっては、入力デバイス17の操作に応じた入力信号Dbが入力されると、OS20の機能にしたがって、当該入力信号Dbに基づく操作が中央監視アプリケーション22に引き渡される。この結果、中央監視アプリケーション22によって、操作に応じた処理が実行されることとなる。
エネルギー管理装置6は、エネルギー管理コンピュータ30と、表示装置32と、入力デバイス34と、を備える。なお、エネルギー管理装置6において、これらは一体及び別体のどちらで構成されてもよい。
エネルギー管理コンピュータ30は、いわゆるパーソナルコンピュータによって構成されており、CPUやMPUなどのプロセッサと、ROMやRAMなどのメモリデバイスと、HDDやSSDなどのストレージと、周辺機器を接続するためのインタフェース回路と、通信ネットワークNWに接続するための通信回路と、を備える。
表示装置32は、エネルギー管理コンピュータ30が出力する映像信号Dcに基づいて各種の情報を表示する装置である。
入力デバイス34は、エネルギー管理コンピュータ30に対するユーザ操作を受け付けて当該エネルギー管理コンピュータ30に入力信号Ddを入力する器機であり、例えばマウスやキーボード、表示装置32に設けられたタッチパネルなどである。
OS40は、エネルギー管理コンピュータ30を制御するオペレーティングシステムであり、例えば、Microsoft者のWindows、Google社のAndroid、或いはLinuxなどが用いられる。
なお、リモートデスクトップクライアント42の実装手法については公知の任意の技術を用いることができる。
本実施形態では、入力情報には、建物属性情報、設備属性情報、上記設備運用状態、及び上記建物環境状態が用いられる。
建物属性情報は、建物2の利用用途、及び構造に関する情報である。利用用途には、例えば商業施設やデパート、事務所、製造工場といった情報が格納される。構造には、躯体構造(広さ、大きさを含む)や断熱、採光、換気、排気などに関する情報が格納される。
設備属性情報は、エネルギー使用設備8の種類や型番、仕様(特にエネルギー消費に関する事項)、使用年数、消耗度、メンテナンス履歴などの情報が格納される。
また解析部52による解析結果には、省エネルギー効果が得られる各エネルギー使用設備8の設定パラメータの設定値が含まれている。
そして、RPA部54は、RPAを用いることで、監視画面28を認識し、当該監視画面28に対してユーザが入力デバイス34を用いて行う操作と同じ操作を行うことができるようになっている。
なお、エネルギー管理アプリケーション44へのRPAの実装手法、及び組込手法については、公知の任意の技術を用いることができる。
データ取得部57は、リモートデスクトップサービスを通じて、リモートデスクトップクライアント42からリモートデスクトップサーバ24として動作している中央監視コンピュータ14のデータ蓄積部25にアクセスし、当該データ蓄積部25に蓄積されているデータ、より正確には中央監視アプリケーション22が蓄積する各種データを取得する。
画像認識部58は、監視画面28を映像信号Daに基づいて画像認識し、当該監視画面28から各種情報を取得する。この画像認識には、任意のOCR(Optical Character Recognition)技術が用いられる。なお、画像認識部58は、映像信号Daに基づいて画像認識するのではなく、表示装置32に表示された監視画面28を画像認識してもよい。
すなわち、解析部52に入力する入力情報を、リモートデスクトップサービスを用いて、リモートデスクトップサーバ24として機能している中央監視コンピュータ14から取得する際の入力デバイス34の第1操作手順と、解析部52に入力情報を入力し当該解析部52に解析を実行させる際の入力デバイス34の第2操作手順と、エネルギー使用設備8の設定パラメータの設定値を解析部52の解析結果に基づいて設定するために視画面28に対して行われる入力デバイス34による第3操作手順と、である。
この場合において、中央監視アプリケーション22によるデータ蓄積タイミングによっては、データ蓄積部25に蓄積されているデータが、解析部52の解析に用いるには古いことがある。さらに詳述すると、当該データの生成時刻、或いは、当該データが示す設備運用状態の計測時刻と現在時刻との差が大きすぎて、当該データに基づいてエネルギー使用設備8の運転状態を制御すると、適切な制御結果が得られない場合がある。
そこで、第1操作手順では、RPA部54がデータが古いか否かの判定を行い、データが古い場合には、リモートデスクトップ接続によって取得された最新の監視画面28から画像認識部58により最新の入力情報を取得する。
図4は、エネルギー管理コンピュータ30のエネルギー管理動作を示すフローチャートである。
このエネルギー管理動作は、エネルギー管理コンピュータ30のプロセッサがエネルギー管理アプリケーション44を実行した際の動作である。先ず、RPA部54は、シナリオデータ56Aに予め設定された実行スケジュールの自動実行開始日時が到来すると(ステップSa1:Yes)、中央監視コンピュータ14を遠隔操作してエネルギー管理を自動実行するために、リモートデスクトップクライアント42を起動する(ステップSa2)。
そして、リモートデスクトップクライアント42と、中央監視コンピュータ14のリモートデスクトップサーバ24との間でリモートデスクトップ接続が完了することで(ステップSa3:Yes)、中央監視コンピュータ14が出力する監視画面28の映像信号Daがリモートデスクトップクライアント42によって取得され、表示装置32のリモートデスクトップ画面43の中に監視画面28が表示される。また、中央監視コンピュータ14に対し、エネルギー管理装置6の入力デバイス34を用いた監視画面28の遠隔操作も可能な状態となり、さらに、中央監視コンピュータ14のデータ蓄積部25のデータにアクセス可能な状態になる。
これにより、先ず、RPA部54は、データ取得部57によって中央監視コンピュータ14のデータ蓄積部25にアクセスし、当該データ蓄積部25から入力情報を取得する操作を自動実行する(ステップSa4)。次いで、RPA部54は、取得した入力情報の全部また一部が、解析部52の解析に用いるには古過ぎるか否かを判断する(ステップSa5)。入力情報が古過ぎる場合には(ステップSa5:Yes)、RPA部54は、映像信号Daに基づいて最新の監視画面28を画像認識部58によって画像認識することで、当該監視画面28から最新の入力情報を取得する操作を自動実行する(ステップSa6)。
また、かかる遠隔操作がRPA部54によってユーザに代わって自動実行されるので、ユーザの負担を大きく低減できる。
このような事情により、エネルギー管理においては、監視画面28への設定パラメータの設定操作は、速やか、かつ確実に実施される必要がある。しかしながら、近年、中央監視コンピュータ14が監視画面28における操作ポイント数(入力対象となる設定パラメータの数)は増加の一途を辿っている。このため、何ら対策を施さなければ、RPA部54が多量の設定パラメータの設定操作を迅速に完了することは困難となる。
特に、監視画面28の画像認識を用いて入力情報を取得する場合、中央監視アプリケーション22によっては、数十ページに亘って監視画面28を遷移させ、それぞれのページに対して画像認識を行って、日報データやサマリグラフ等から、解析部52の解析に必要な情報を取得することになる。この場合、必要な情報の取得だけでも膨大な時間を要し、また、情報の誤取得なども発生し易くなる。これに対して、中央監視コンピュータ14のデータ蓄積部25に直接的にアクセスしてデータを取得することで、大量の情報を短時間で、かつ正確に取得可能となり、正確かつリアルタイムなエネルギー管理を実現できる。
さらに、データ蓄積部25に蓄積されたデータが古いときに限って、中央監視コンピュータ14における最新の監視画面28から画像認識部58により最新の入力情報を取得するので、入力情報の鮮度も担保されることとなる。
誤操作防止は、RPA部54が監視画面28を操作する際の誤操作を防止するものであり、監視画面操作制御部60が操作対象GUI部品探索機能と、操作タイミング調整機能と、を備えることで実現されている。
一般に、中央監視コンピュータ14は、監視画面28に対する設備運用状態の確認操作や、設定パラメータの変更操作を、監視画面28のメインウインドウではなく、メインウインドウとは別のサブウインドウを通じて受け付ける構成のものがある。さらに、中央監視コンピュータ14において、中央監視アプリケーション22がOS20のポップアップ表示機能を利用し、サブウインドウをメインウインドウ上にポップアップ表示する構成となっている場合がある。そして、この場合には、メインウインドウに対するサブウインドウの表示位置が度々異なることがある。
このため、監視画面28において、サブウインドウの表示位置が異なると、ユーザが意図していない箇所が誤操作されるといった問題がある。そして、この誤操作により、重要なエネルギー使用設備8を停止させてしまったり、誤ったエネルギー使用設備8に対し、そのエネルギー使用設備8の運転に支障がある設定値を設定してしまったり、といった重大な事態が生じ得る。
しかしながら、この場合には、エネルギー管理操作手順の自動実行が中断され、エネルギー管理が完遂されない。
しかしながら、RPA部54が、かかる操作を行うことで余計な時間がかかってしまい、限られた時間でタイムリーに多量の設定パラメータを設定操作することは、より困難になる。
操作対象GUI部品探索機能は、操作対象として予め登録されたGUI部品29を監視画面28の中から画像認識部58の画像認識を用いて探索し、見つかった操作対象のGUI部品29の監視画面28における座標を検出する機能である。この操作対象のGUI部品29は、例えば設定ツール部56を用いたユーザによる設定の際にRPA部54によって特定され、監視画面操作制御部60に登録される。
そして、操作対象GUI部品探索機能が操作対象のGUI部品29を探索する際には、当該GUI部品29が配置されているサブウインドウをウインドウ識別機能によって特定した後に、当該サブウインドウの表示領域の範囲内でGUI部品29の探索を実行する。
これにより、GUI部品29の探索範囲が絞られるので、より早く確実に目的のGUI部品29の座標を検出でき、処理の高速化が図られる。
一般に、中央監視コンピュータ14において処理負荷が高い状態下では、監視画面28に対する何らかの操作が行われた場合に、その操作が反映されるまでの時間(レスポンス時間)が通常よりも長くなる。例えば、中央監視コンピュータ14では、バックグラウンドでのバックアップ処理や、所定のスケジュールにしたがったエネルギー使用設備8に対する発停処理、設定パラメータの設定処理、設備運用状態及び建物環境状態の監視処理、警報の発報処理といった処理が行われており、これらの幾つかの処理が重なった場合に、処理負荷が高まることがある。
操作タイミング調整機能は、RPA部54が監視画面28に対して1つの操作を自動実行するごとに、この操作と対応付けて予め登録された登録画像が監視画面28に表示されていることを条件に、RPA部54に次の操作を自動実行させる機能である。操作に対応付いた登録画像は、例えば設定ツール部56を用いたユーザによる設定の際にRPA部54によって特定され、監視画面操作制御部60に登録される。この場合において、登録画像には、上記操作対象GUI部品29の画像が登録されてもよい。
これにより、ある操作に対するレスポンス時間の長短にかかわらず、次の操作対象のGUI部品29が表示された時点で速やかに操作の自動実行が開始されるので、誤操作を防止し、なおかつタイムロスのない確実な操作の自動実行が可能となる。
設定処理の高速化は、RPA部54が監視画面28に対して行う設定パラメータの設定操作を高速化することを指す。この設定処理の高速化は、監視画面操作制御部60が、入力スキップ機能と、非表示処理機能と、を備えることで実現されている。
入力スキップ機能は、操作対象のGUI部品29の操作によって設定する設定パラメータの設定値(すなわち、解析部52の解析によって求められた設定値)が、その設定パラメータに既に設定されている現在値と一致している場合、当該GUI部品29に対する設定操作の自動実行をRPA部54にスキップさせる機能である。
本実施形態では、一致とみなす値の判定幅が設定パラメータごとに予め監視画面操作制御部60に設定されている。そしてRPA部54が入力する設定パラメータの設定値と現在値との差が判定幅以内であれば、両者は一致すると監視画面操作制御部60によって判定される。
これにより、RPA部54による設定操作の回数が抑えられるので、全ての設定パラメータの設定操作を完了するまでの時間を短縮することができ、また、限られた時間で、より多くの設定操作を実行することができる。
非表示処理機能は、RPA部54が設定パラメータの設定操作を自動実行している間(図4:ステップSa10)、監視画面操作制御部60がOS40に監視画面28の描画処理を停止させ、表示装置34への監視画面28の表示を非表示とする機能である。
これにより、監視画面28の描画処理の分だけエネルギー管理コンピュータ30における処理負荷、及び処理時間を低減され、設定操作の自動実行が高速化される。この場合において、監視画面操作制御部60は、RPA部54の動作状況をユーザが確認可能にするために、当該動作状況を簡易的に示す表示画面を表示装置34に表示してもよい。
さらに、中央監視装置12の中央監視コンピュータ14のOS20上で遠隔操作が行われることから、中央監視アプリケーション22の仕様やベンダーによらず、当該中央監視アプリケーション22を確実、かつ容易に、エネルギー管理コンピュータ30から操作できる。
また、エネルギー管理コンピュータ30にあっては、入力I/F部52Aが解析部52に入力する際の入力情報の種類やデータ形式、及び、解析部52の解析結果を出力I/F部52Bが出力する際の種類やデータ形式を、中央監視アプリケーション22の仕様に合わせて変更することで、任意の仕様の中央監視コンピュータ14に対応できるようになる。
さらに、エネルギー管理コンピュータ30では、RPA部54が、エネルギー管理に要するエネルギー管理操作手順を自動実行するので、エネルギー管理者の労力を大幅に低減できる。また、省エネルギー化のための解析と、中央監視装置12からの情報取得、及び設定値の設定とが同じエネルギー管理コンピュータ30で行われるので、従前に比べて、一連の処理を短時間に完了させることができる。
これにより、大量の入力情報を迅速に取得でき、当該入力情報の取得に要する時間を大きく短縮できる。
これにより、操作対象のGUI部品29の表示位置によらず、当該GUI部品29を確実に自動操作して設定パラメータを設定できるので、誤操作を防止でき、また、エネルギー管理を完遂できるようなる。
これにより、ある操作に対する中央監視装置12のレスポンス時間の長短にかかわらず、次の操作対象のGUI部品29が表示された時点で速やかに操作の自動実行が開始されるので、誤操作を防止し、なおかつタイムロスのない確実な操作の自動実行が可能となる。
これにより、RPA部54による設定操作の回数が抑えられるので、全ての設定パラメータの設定操作を完了するまでの時間を短縮することができ、また、限られた時間で、より多くの設定操作を実行することができる。
上述した実施形態において、エネルギー管理コンピュータ30から中央監視コンピュータ14のデータ蓄積部25のデータに何らかの理由によってアクセス不能な場合には、画像認識部58の画像認識によって入力情報を取得してもよい。
また、データ蓄積部25のデータにアクセス不能であることが当初から既知であるなどの事情がある場合は、エネルギー管理コンピュータ30は、データ蓄積部25からデータを取得する構成を必ずしも備える必要はなく、画像認識部58の画像認識を用いて入力情報を取得してもよい。
上述した実施形態において、監視画面操作制御部60は、設定パラメータに設定する設定値が現在値から所定値以上乖離している場合、RPA部54による当該当該設定値の設定操作をキャンセルする設定キャンセル機能を備えてもよい。この所定値は、設定値が誤っていると見做せる値であり、設定パラメータごとに予めユーザによって設定されている。
上述した実施形態において、エネルギー管理コンピュータ30は、中央監視コンピュータ14においてデータ蓄積部25にデータが更新保存されたタイミングに合わせて、RPA部54がエネルギー管理操作手順を自動実行してもよい。
上述した実施形態において、RPA部54の監視画面操作制御部60は、RPA部54が1つの操作を自動実行する前に、当該操作の要否を判定し、操作が不要な場合は、RPA部54に当該操作の自動実行をスキップさせる不要操作スキップ機能を備えてもよい。操作の要否は、その操作によって得られる結果が監視画面28に表示されているか否かに基づいて判定される。
また例えば、RPA部54が、監視画面28に対しサブウインドウを表示させる操作を自動実行する場合、監視画面操作制御部60は、監視画面28を画像認識し、そのサブウインドウが既に表示されているときには、RPA部54に、その操作をスキップさせる。
上述した実施形態において、RPA部54は、監視画面28への設定値の設定操作の自動実行を完了した後(図4:ステップSa10)、画像認識部58を用いて各設定パラメータに正しく設定値が設定されているかを確認する第4操作手順を自動実行する設定値確認機能を備えてもよい。この第4操作手順には、誤った設定値が設定されていることが確認された場合に、正しい設定値を設定する、という操作を含めることもできる。
上述した実施形態において、RPA部54は、何らかの理由によってシナリオデータ56Aの自動実行を中断したときに、別のシナリオデータ(すなわち、別の操作手順)を自動実行する別シナリオ実行機能を備えてもよい。
別のシナリオデータは、RPA部54の自動実行が中断されたときに、実行されるべき操作手順を記録したものであり、ユーザなどによって設定ツール部56を用いて予め設定され、当該設定ツール部56に保持されている。かかる操作手順の例としては、中央監視コンピュータ14からアラームを発報する操作手順や、許容時間内等の所定の条件下でシナリオデータ56Aの操作手順をリトライする操作手順といったものがある。
上述した実施形態において、RPA部54は、設定ツール部56による設定において、1つ1つの操作ごとに任意の戻り値を設定可能とし、戻り値ごとに、次に行う操作を設定可能にしてもよい。操作ごとに任意の戻り値が設定可能になることで、ユーザは、操作結果に応じた複雑な操作手順をエネルギー管理操作手順として自動実行させることができ、より複雑なエネルギー管理を自動で実現できる。
上述した実施形態において、RPA部54は、エネルギー使用設備8の所定グループごとに設定された複数のシナリオデータ56Aを、順次に自動実行する複数シナリオデータ実行機能を備えてもよい。
エネルギー使用設備8のグループは、例えば、エネルギー管理における重要度(例えば、省エネルギー化への寄与度、建物2の運営・維持における重要度)に基づいて分類され、又は、同一表示の監視画面28に対して上記第3操作手順(すなわち、設定値の設定操作)が実行可能な設備ごとに分類されている。
また、エネルギー管理における重要度に基づいてグループ分けされたエネルギー使用設備8ごとにシナリオデータを設定することで、重要度が高いエネルギー使用設備8の設備運転状態を短時間で制御できるようになる。
また監視画面28において同一表示ページで設定操作可能なエネルギー使用設備8ごとにシナリオデータを設定することで、1つのシナリオデータを実行した際に、設定操作(図4:ステップSa10)の完了に要する時間を短縮できる。
上述した実施形態において、解析部52は、建物2におけるエネルギー使用状況の合理性を評価し、この評価結果に基づいて、省エネルギー化のための各エネルギー使用設備8の設定値を求めてもよい。かかる合理性の判断手法については、例えば特開2003−162573号公報、及び国際公開第2010/092805号に開示された技術を用いることができる。
また解析部52の解析に、AI(Artificial Intelligence)技術を用いてもよい。
また、上述した実施形態では、解析部52がエネルギー使用設備8の設備運用状態、エネルギー消費量、及び、建物環境状態に基づいて省エネルギー化のための解析を行う場合を例示したが、必ずしも、これら全ての情報が解析に用いられる必要はなく、例えば、エネルギー使用設備8の設備運用状態だけで解析が行われてもよい。
上述した実施形態において、建物2には、BASの代わりにBEMS(Building and Energy Management System)が設けられていてもよい。
上述した実施形態において、エネルギー管理アプリケーション44を中央監視コンピュータ14にインストールし、当該中央監視コンピュータ14がエネルギー管理アプリケーション44を実行することで、エネルギー管理コンピュータ30と同様に、建物2のエネルギー管理を自動実行してもよい。
上述した実施形態において、エネルギー管理コンピュータ30は、中央監視コンピュータ14にリモートデスクトップ接続し、当該中央監視コンピュータ14のデータ蓄積部25にアクセスしてデータを取得するようにした。
しかしながら、エネルギー管理コンピュータ30と中央監視コンピュータ14とがVPN(Virtual Private Network)接続されるなどして同一のLANに属する場合には、リモートデスクトップ接続ではなく、次のようにして、エネルギー管理コンピュータ30は中央監視コンピュータ14からデータを取得してもよい。すなわち、中央監視コンピュータ14は、データ蓄積部25を同一LAN内のエネルギー管理コンピュータ30と例えばSMB(Server Message Block)プロトコルを用いて共有し、或いは、同一LAN内のエネルギー管理コンピュータ30と共有する共有フォルダ、又はNAS(Network-Attached Storage)にデータ蓄積部25のデータを格納する。そして、エネルギー管理コンピュータ30は、共有されているデータ蓄積部25、共有フォルダ、或いはNASからデータを取得する。
また上述した実施形態において、図2、及び図3に示す機能ブロックは、本願発明を理解容易にするために、機能構成を主な処理内容に応じて分類して示した概略図であり、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
2 建物
4 中央監視システム
6 エネルギー管理装置
8 エネルギー使用設備
9 設備計測装置
10 環境計測装置
12 中央監視装置
14 中央監視コンピュータ
22 中央監視アプリケーション
24 リモートデスクトップサーバ
25 データ蓄積部
28 監視画面
29 GUI部品
30 エネルギー管理コンピュータ
42 リモートデスクトップクライアント(リモートデスクトップクライアント部)
44 エネルギー管理アプリケーション
52 解析部
54 RPA部
56 設定ツール部
56A シナリオデータ
57 データ取得部
58 画像認識部
60 監視画面操作制御部
NW 通信ネットワーク
本発明は、上記エネルギー管理コンピュータにおいて、前記リモートデスクトップクライアント部は、仕様またはベンダーが異なる中央監視アプリケーションを実行する前記中央監視装置と通信し、前記RPA部は、前記中央監視装置において前記第1操作手順、第2操作手順、及び第3操作手順を自動実行することで、前記建物のエネルギー管理を行うことを特徴とする。
ことを特徴とする。
本発明は、上記エネルギー管理コンピュータにおいて、前記リモートデスクトップクライアント部は、仕様またはベンダーが異なる中央監視アプリケーションを実行する前記中央監視装置と通信し、前記RPA部は、前記中央監視装置において前記第1操作手順、前記第2操作手順、及び前記第3操作手順を自動実行することで、前記建物のエネルギー管理を行うことを特徴とする。
Claims (15)
- 建物に設けられたエネルギー使用設備の設備運用状態を示す監視画面を表示し、当該エネルギー使用設備の設定パラメータを設定するために前記監視画面に対して行われる操作を受け付ける中央監視装置と、通信ネットワークを介して通信し、前記建物のエネルギー管理を実行するエネルギー管理コンピュータであって、
リモートデスクトップサーバの機能を有する前記中央監視装置に、前記通信ネットワークを介してリモートデスクトップ接続し、前記エネルギー使用設備の設備運用状態の取得、及び前記中央監視装置への操作入力を可能にするリモートデスクトップクライアント部と、
前記エネルギー使用設備の設備運用状態に基づいて、前記建物の省エネルギー化を実現する前記エネルギー使用設備の設定パラメータの設定値を求める解析部と、
前記リモートデスクトップ接続した前記中央監視装置から前記エネルギー使用設備の設備運用状態を取得する第1操作手順、前記設備運用状態を前記解析部に入力し解析を実行させる第2操作手順、及び前記解析部が求めた設定値を前記中央監視装置に設定するために前記監視画面に対して行う第3操作手順のそれぞれの操作手順を自動実行するRPA部と、
を備えることを特徴とするエネルギー管理コンピュータ。 - 前記第1操作手順では、前記エネルギー使用設備の設備運用状態に係るデータを、前記リモートデスクトップを接続を通じて前記中央監視装置の記憶装置に蓄積されているデータから取得する
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー管理コンピュータ。 - 前記RPA部は、
前記監視画面を画像認識する画像認識部を備え、
前記第1操作手順では、前記画像認識の結果に基づいて前記エネルギー使用設備の設備運用状態を取得する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のエネルギー管理コンピュータ。 - 前記第1操作手順では、前記エネルギー使用設備の設備運用状態に係るデータを、前記リモートデスクトップを接続を通じて前記中央監視装置の記憶装置に蓄積されているデータから取得し、
当該データが古い場合に、前記画像認識の結果に基づいて前記エネルギー使用設備の設備運用状態を取得する
ことを特徴とする請求項3に記載のエネルギー管理コンピュータ。 - 前記RPA部は、
予め設定されたスケジュールにしたがって自動実行を開始する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のエネルギー管理コンピュータ。 - 前記RPA部は、
前記操作手順に含まれる操作ごとに、当該操作の対象となるGUI部品の座標を、前記監視画面の中から検出し、当該座標に対して当該操作を自動実行する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のエネルギー管理コンピュータ。 - 前記RPA部は、
前記操作手順に含まれる操作を自動実行するごとに、当該操作と対応付けて予め登録されている画像が前記監視画面に表示されていることを条件に、次の操作を自動実行する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のエネルギー管理コンピュータ。 - 前記RPA部は、
前記解析部が求めた設定値と、既に設定されている現在値とが一致する場合には、当該設定値を設定するための前記監視画面に対する操作をスキップする
ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のエネルギー管理コンピュータ。 - 前記RPA部は、
前記解析部が求めた設定値と、既に設定されている現在値とが、当該設定値が誤っていると見做せる所定値以上乖離している場合には、当該設定値を設定するための前記監視画面に対する操作をスキップする
ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のエネルギー管理コンピュータ。 - 前記RPA部は、
前記操作手順に含まれる操作ごとに、当該操作の自動実行の前に、当該操作によって得られる結果が前記監視画面に表示されているか否かを判定し、当該結果が表示されている場合には、当該操作の自動実行をスキップする
ことを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のエネルギー管理コンピュータ。 - 前記RPA部は、
前記第3操作手順まで自動実行を完了した後、前記監視画面の表示に基づいて、前記解析部が求めた設定値が正しく設定されていることを確認する第4操作手順を自動実行する
ことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のエネルギー管理コンピュータ。 - 前記RPA部は、
前記第1操作手順から前記第3操作手順までの自動実行が中断された場合、予め設定された別の操作手順を自動実行する
ことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のエネルギー管理コンピュータ。 - 前記操作手順には、前記操作ごとに戻り値が予め設定され、当該戻り値ごとに次の操作が設定されており、
前記RPA部は、
前記操作手順に含まれる操作を自動実行するごとに、当該操作の自動実行によって得られた戻り値に対応する次の操作を自動実行する
ことを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載のエネルギー管理コンピュータ。 - 前記RPA部は、
前記第1操作手順から前記第3操作手順までを、
エネルギー管理における重要度に基づいて分けられた前記エネルギー使用設備のグループ、又は、同一の前記監視画面に対して前記第3操作手順を実行可能な前記エネルギー使用設備のグループごとに自動実行する、
ことを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載のエネルギー管理コンピュータ。 - 建物に設けられたエネルギー使用設備の設備運用状態を示す監視画面を表示し、当該エネルギー使用設備の設定パラメータを設定するために前記監視画面に対して行われる操作を受け付ける中央監視装置と、
通信ネットワークを介して前記中央監視装置と通信し、前記建物のエネルギー管理を実行するエネルギー管理コンピュータと、
を備え、
前記中央監視装置は、
リモートデスクトップサーバの機能を有し、
前記エネルギー管理コンピュータは、
前記中央監視装置に前記通信ネットワークを介してリモートデスクトップ接続し、前記エネルギー使用設備の設備運用状態の取得、前記監視画面の取得、及び前記中央監視装置への操作入力を可能にするリモートデスクトップクライアント部と、
前記エネルギー使用設備の設備運用状態に基づいて、前記建物の省エネルギー化を実現する前記エネルギー使用設備の設定パラメータの設定値を求める解析部と、
前記リモートデスクトップ接続した前記中央監視装置から前記エネルギー使用設備の設備運用状態を取得する第1操作手順、前記設備運用状態を前記解析部に入力し解析を実行させる第2操作手順、及び前記解析部が求めた設定値を前記中央監視装置に設定するために前記監視画面に対して行う第3操作手順のそれぞれの操作手順を自動実行するRPA部と、
を備えることを特徴とする遠隔管理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018170185A JP6664817B1 (ja) | 2018-09-12 | 2018-09-12 | エネルギー管理コンピュータ、及び遠隔管理システム |
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JP6664817B1 JP6664817B1 (ja) | 2020-03-13 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7451262B2 (ja) | 2020-03-31 | 2024-03-18 | アマノ株式会社 | 業務管理システム、業務管理プログラム実行方法及びプログラム |
WO2024096085A1 (ja) * | 2022-11-04 | 2024-05-10 | 株式会社 東芝 | 設備制御システム、設備制御装置、設備制御方法 |
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-
2018
- 2018-09-12 JP JP2018170185A patent/JP6664817B1/ja active Active
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