JP2020043123A - 冷却ユニット及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】局所的な発熱部に対する冷却性能を高めた冷却ユニットを提供する。【解決手段】撮像装置本体1に設けられた第2のダクト206は、発熱部に近接又は接触する第2の基板303とこれに対向する壁面306aとの間に形成された通風路に空気を流すことにより、発熱部で発生する熱を外部へ放出する。壁面306aの風上側に第1のリブ307を、風下側に第2のリブ308を設ける。第2のリブ308は、少なくとも一部が壁面306aと直交する方向から見たときに発熱部と重なる位置に設けられ、壁面306aから第2の基板303へ向かって突出すると共に通風方向の風上側において第2の基板303へ向けて所定の角度で延びる面311,312を有し、第2のリブ308において第2の基板303に近接する部分と第2の基板303との間に所定の間隔を設ける。【選択図】図3

Description

本発明は、冷却ユニット及び電子機器に関し、特に発熱体を有する電子機器の冷却構造に関する。
発熱部を有する電子機器には、機器内部に流体を流すことによって発熱部を冷却する構造を有するものがある。例えば、発熱部に接するように電子機器内にダクトを設け、ファンを利用して空気を強制的にダクトへ送風することによって発熱部を冷却する構造が知られている。また、ポンプを利用して水等の液体をダクトに流すことによって発熱部を冷却する構造を有する電子機器も知られている。
ダクト内に流体が流れる際には、流体の粘性の影響によってダクトの壁面付近に境界層と呼ばれる流れの遅い領域が発生することにより発熱部に接するダクト壁面とダクト内を流れる流体との間の熱伝達効率が低下して、冷却性能が低下することが知られている。このような冷却性能の低下は、ダクト内での流体の流れが層流である場合に顕著に現れる。そこで、ダクト壁面と流体との間の熱伝達効率を高めるためには、流速を大きくしてダクト壁面付近の境界層の厚みを薄くすることや、流体に乱流を発生させてダクト壁面付近の境界層を破壊することが有用と考えられる。
一例として、特許文献1は、熱源と対向する面又は伝熱面に冷媒の乱流を促進するための突起(熱伝達率向上手段)を設けた電子機器を開示している。また、特許文献2は、ダクトを横切って伸びた乱流発生部分を有し、乱流発生部分が後側面、上面及び前側面を備える熱/湿度交換器を開示している。そして、特許文献2には、ダクト寸法を所定の範囲とすることで、流体の圧力損失に対する熱及び湿度の伝達率の比率を最適化することができることが記載されている。
特許第4027353号公報 特許第3939648号公報
しかしながら、上記特許文献1,2は、熱源が比較的大きい場合に適用される構造や、ダクトの全周囲と熱交換を行う場合に効果的な構造を開示している。そのため、基板に実装された半導体素子等の発熱部を冷却する場合のように、冷却したい発熱部が局所的である場合には、上記従来技術では十分な冷却効果が得られない可能性がある。
また、上記特許文献1に開示された冷却構造では、突起が流れ方向に連続して配列されているため、流れ方向に配列された突起の数が多くなるに従って、流体が流れる際の抵抗が大きくなって流体の流量が低下することで、冷却性能が低下してしまう。また、突起が蛇行するように又はジグザグに配列されているため、ダクト内で冷却効率が高まる箇所が分散してしまい、所望の箇所を局所的に冷却する目的には適していない。
上記特許文献2に開示された冷却構造では、乱流発生部分の上面が平面であるため、流体が流れる際の抵抗が大きくなって流体の流量が低下することで冷却性能が低下してしまう。また、ダクトには上方へ突出部を設ける必要があるため、例えば、発熱部となる半導体素子が実装された基板等に対しては接触面積を大きく取ることが容易ではなく、そのため、基板からダクトへの良好な熱伝達を実現することは難しい。
本発明は、局所的な発熱部に対する冷却性能を高めることが可能な冷却ユニットを提供することを目的とする。
本発明に係る冷却ユニットは、発熱部に接触し又は近接する第1の面と、前記第1の面に対向する第2の面と、前記第1の面と前記第2の面との間に形成された空間に空気を流す送風手段と、前記送風手段による通風方向と直交し且つ前記第2の面と平行な方向に延在し、前記通風方向に沿って所定の間隔で配置された第1のリブ及び第2のリブと、を備える冷却ユニットであって、前記第1のリブは、前記第1の面と前記第2の面の一方の面から他方の面へ向かって突出し、前記第2のリブの少なくとも一部は、前記第2の面と直交する方向から見たときに前記発熱部と重なり、前記第2のリブは、前記第2の面から前記第1の面へ向かって突出すると共に前記通風方向の風上側において前記第1の面へ向けて所定の角度で延びる斜面を有し、前記第2のリブにおいて前記第1の面に近接する部分と前記第1の面との間には所定の間隔が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、局所的な発熱部に対する冷却性能を高めることが可能になる。
本発明の実施形態に係る撮像装置の外観図である。 撮像装置を構成する撮像装置本体の分解斜視図である。 撮像装置本体の第2のダクト及びその近傍の構造を説明する図である。 撮像装置本体に装着される記憶媒体の構成について説明する図である。 第2のダクトの部分的な断面図である。 第2のダクトの通風路内の流体解析結果を示す図である。 第2のダクトによる冷却効果を説明する模式図と流体解析結果を示す第1の図である。 第2のダクトによる冷却効果を説明する模式図と流体解析結果を示す第2の図である。 第2のダクトの別の構成例を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。ここでは、本発明に係る冷却ユニットを撮像装置に適用して説明するが、冷却ユニットは、撮像装置に限定されず、種々の電子機器に適用することが可能である。
図1(a)は、撮像装置100の外観図である。図1(b)は、撮像装置100の左側面図である。図1(c)は、撮像装置100の右側面図である。図1(d)は、撮像装置100の背面図である。なお、撮像装置100について、右側/左側は、撮像装置100を正面側から見たときの右側/左側を指す。
撮像装置100は、撮像装置本体101と、撮影レンズ102を有する。撮像装置本体101の内部には、撮像した画像を電気信号に変換する撮像素子や、撮像素子から出力される電気信号を処理するための電子部品等が実装された基板等が、所定位置に配置されている。詳細は後述するが、撮像装置本体101は、基板に実装された複数の電子部品が発する熱を放熱するための、ダクトとファンを組み合わせた強制空冷構造を有する。
撮像装置本体101では、左側面に第1の吸気口103が、背面側に第2の吸気口104が、右側面に排気口105がそれぞれ設けられている。第1の吸気口103と第2の吸気口104からファンにより撮像装置本体101の内部へ空気を送り込み、内部で空気に熱を伝え、こうして温められた空気を排気口105から排気することで、撮像装置本体101の内部の熱を外部に放熱する。
撮像装置本体101の右側面には、記憶媒体挿入蓋106が設けられている。記憶媒体挿入蓋106は開閉可能に配置されており、開状態では、記憶媒体保持部301(図3参照)の挿抜口が露出し、記憶媒体302(図3参照)の挿抜が可能となる。記憶媒体302が記憶媒体保持部301に挿入された状態では、記憶媒体302と撮像装置本体101とが電気的に接続される。これにより、撮像装置本体101は、記憶媒体302に記憶されている映像データや音声データの読み出しや、映像データや音声データの記憶媒体302への書き込みを行うことができる。
図2(a),(b)はそれぞれ、撮像装置本体101の分解斜視図である。説明の便宜上、図2に示すように互いに直交するX方向、Y方向及びZ方向を定める。Z方向は、撮影レンズ102(図1参照)の光軸と平行な方向であり、撮像装置本体101の背面側から正面側へ向かう方向を正方向(+Z方向)とする。X方向は、Z方向が水平方向と平行であるときに、水平方向と平行でZ方向と直交する方向である。Y方向は、Z方向が水平方向と平行であるときに、鉛直方向と平行になる方向であり、撮像装置本体101の底面側から上面側へ向かう方向を正方向(+Y方向)とする。
撮像装置本体101の正面には、撮影レンズ102を着脱するためのマウント部201が配置されている。撮像装置本体101の内部には、マウント部201から−Z方向に順に、撮像素子202、第1の基板203、第1のダクト204、ファン205、第2のダクト206が配置されている。
撮像素子202は、CCDセンサやCMOSセンサ等の光電変換素子であり、撮影レンズ102を通過した光が結像して形成された被写体像を電気信号に変換して出力する。第1の基板203は、撮像装置本体101と、撮像装置本体101に接続されるアクセサリ等を制御するための基板である。第1の基板203上には、不図示であるが、画像処理ICやシステム制御IC等が実装されており、これらのICは所定の演算処理(動作)を行うことにより発熱する発熱部材の一例である。
第1のダクト204は、金属等の熱伝導率の高い材料で構成されている。第1の基板203に実装された発熱部材は第1のダクト204と接触しており、これにより、発熱部材で発生した熱を第1のダクト204内を流れる空気へ伝達することができ、これにより発熱部材の温度上昇を抑制することができる。なお、発熱部材と第1のダクト204との間には放熱ゴム等を介在させてもよく、これにより、発熱部材から第1のダクト204への熱伝達を良好に行うことができる。
第1のダクト204は内部に通風路を有しており、この通風路は第1の吸気口103とファン205の+Z方向側の面に接続されている。ファン205を駆動すると、撮像装置本体101の外部の空気が第1の吸気口103から吸入され、第1のダクト204を通ってファン205に吸入される。ファン205は、排気口105に接続されており、第1のダクト204から吸入した温められた空気を、排気口105を通じて外部へ放出する。なお、第2のダクト206の詳細については後述するが、第2のダクト206の通風路は、第2の吸気口104とファン205の−Z方向側の面に接続されている。ファン205を駆動すると、撮像装置本体101の外部の空気が第2の吸気口104から第2のダクト206へ吸入され、第2のダクト206の通風路を流れた後にファン205に吸入され、排気口105を通じて外部へ放出される。
図3は、第2のダクト206及びその近傍の構造を説明する図であり、(a)は背面側斜視図、(b)は分解斜視図、(c)は正面図、(d)は正面図に示す矢視A−Aでの断面図である。第2のダクト206の+Z方向側には、第2の弾性部材305とファン205が配置されている。第2のダクト206の−Z方向側には、第1の弾性部材304と、第2の基板303と、記憶媒体保持部301が配置されており、記憶媒体保持部301に記憶媒体302が挿入されている。
記憶媒体保持部301は、記憶媒体302を内包して保持する箱形の部材であり、例えば、板状金属で構成されている。記憶媒体302は、例えば、不揮発性メモリやハードディスクドライブであり、本実施形態では、CFastカードであるものとする。なお、撮像装置本体101では、記憶媒体302はX方向に挿抜可能となっているが、記憶媒体302は撮像装置本体101の内部に固定されていてもよい。
ここで、図4(a)を参照して記憶媒体302の構成について説明する。図4(a)は、記憶媒体302の内部構造を説明する斜視図である。記憶媒体302の内部には、コントローラIC402、不揮発性メモリ403及び不図示の電子部品が実装された第3の基板401が配置されている。コントローラIC402は、不揮発性メモリ403に対するデータの読み書き制御を行う。不揮発性メモリ403は、撮像装置本体101が撮影、録音した映像データや音声データを記憶する。記憶媒体302は、映像データや音声データの読み書きが行われる際に、コントローラIC402や不揮発性メモリ403等が電力を消費することで発熱して温度が上昇する、撮像装置本体101内の発熱部の1つである。
図3の説明に戻る。第2の基板303は、記憶媒体302に接触又は近接して配置されている。第2の基板303は、不図示の電気接点を備えており、記憶媒体302と撮像装置本体101との間で電源供給や通信を可能とする機能を有する。また、第2の基板303は、第2のダクト206の壁面を構成しており、第2のダクト206を通過する空気が漏れないように封止する役割も担っている。第2の基板303は、熱伝導率の良好な材料で形成されている。第2の基板303において記憶媒体302と撮像装置本体101との間で電源供給や通信を行うための回路以外は、例えば、全面に熱伝導率の良好な銅パターンが形成されている。記憶媒体302と第2の基板303との間に放熱ゴム等を介在させてもよく、これにより記憶媒体302から第2の基板303への熱伝達を良好に行うことができる。こうして、記憶媒体302で発生した熱を第2の基板303を介して効率よく第2のダクト206の通風路を流れる空気へ伝達することが可能となっている。なお、第2の基板303は、記憶媒体302と撮像装置本体101との電気的接続、第2のダクト206の封止、記憶媒体302から第2のダクト206を流れる空気への熱伝達の各機能を有する部材であれば、基板でなくてもよい。
第1の弾性部材304は、第2のダクト206により構成される空間を撮像装置本体101の他の空間と隔離している。第2のダクト206は、第2の吸気口104からファン205までの空気の通り道となる通風路を有し、例えば、樹脂材料又は金属材料で形成されている。以下の説明では、第2のダクト206において第2の基板303に対向する部分を壁部306と称呼し、壁部306において第2の基板303に対向する面を壁面306aと称呼する。
第2の弾性部材305は、第2のダクト206とファン205の間に介在し、第2のダクト206とファン205により構成される空間を撮像装置本体101の他の空間と隔離している。ファン205は、前述の通り、+Z方向側の面に接続された第1のダクト204と−Z方向側の面に接続された第2のダクト206のそれぞれから温められた空気を吸入し、排気口105を通して撮像装置本体101の外部へ排出する。
図3(d)には、第2のダクト206の通風路での空気の流れが矢印207で示されている。第2の吸気口104から流入した空気は、第2のダクト206を通過し、第1のリブ307及び第2のリブ308(各リブの詳細は後述する)の近傍を通過して、ファン205に吸入される。その後、前述の通り、排気口105から撮像装置本体101の外部へ排出される。ここで、第2のダクト206では、壁部の一部が第2の基板303によって形成されている。これにより、第2の基板303の+Z方向側の面に空気を直接当てることができるため、壁部を構成する部材を第2の基板303とは別に配置した構成と比べて、第2のダクト206の通風路を流れる空気への熱伝達効率を高めることができる。
第2のダクト206の構造について、更に詳細に説明する。図3(b)及び図3(d)に示すように、第2のダクト206の壁部306には、通風方向(Y方向)と直交し且つ壁面306aと平行な方向であるX方向に延在する第1のリブ307と第2のリブ308が形成されている。これらのリブによって通風路のZ方向幅が狭められることにより通風路内での空気の流れに変化を生じさせることで、後述するように冷却性能を向上させることができる。そのため、第1のリブ307と第2のリブ308は、X方向において記憶媒体302内の発熱部よりも長く、具体的には、壁面306aのX方向幅一杯に延在している。
図4(b)は、第1のリブ307及び第2のリブ308と記憶媒体302内の発熱部との位置関係を壁面306aと直交する方向であるZ方向から投影して示す図である。記憶媒体302内において発熱量が多く、冷却の必要性が高い発熱部とは、具体的にはコントローラIC402である。そこで、第1のリブ307と第2のリブ308のそれぞれのX方向長さを、コントローラIC402のX方向長さよりも長くすることで、高い冷却効果を得ることができる。
図5(a)は、第2のダクト206の壁部306の断面図である。第1のリブ307は、第2のリブ308よりも空気の流れの風上側である+Y方向側に配置されており、壁面306aから第2の基板303へ向けて−Z方向側に突出する凸形状を有している。第1のリブ307は、通風路の風上側(+Y方向側)の面309と風下側(−Y方向側)の面310によって、YZ面の形状が略三角形(ここでは、面309,310のYZ面での各辺の長さが等しい二等辺三角形としている)となる形状を有する。第2のリブ308も、第1のリブ307と同等の形状を有する。即ち、第2のリブ308は、壁面306aから第2の基板303へ向けて突出する凸形状を有し、通風路の風上側の面311と風下側の面312によってYZ面の形状が略三角形となる形状を有する。
第1のリブ307と第2のリブ308は、通風方向(Y方向)において所定の間隔Lを空けて設けられている。間隔Lは、図5(a)に示すように、第1のリブ307と第2のリブ308の頂点間の距離であると同時に、第1のリブ307と第2のリブ308において第2の基板303に最も近接する部位間の距離である。間隔Lが狭すぎると、空気の流れの剥離(詳細は後述する)が十分に生じず、乱流が生じ難くなる。一方、間隔Lが広すぎると、乱流を利用したい領域、つまり、発熱部に対向する第2のダクト206内の領域で乱流の持つエネルギが弱くなってしまい、通風路を流れる空気への熱伝達効率が低下してしまう。そこで、間隔Lは、第2のダクト206の通風路を形成している第2の基板303の面(第1の面)と壁面306a(第2の面)との間隔Hの3倍〜4倍の範囲とすることが望ましい。
ここで、第2のダクト206の通風路の風上側に設けられるリブの断面形状が三角形と半円形の各場合について、通風路内の乱流エネルギ分布をシミュレーションした結果(流体解析結果)を図6(a)及び図6(b)に示す。リブの頂点が鋭い角度を持つ場合に相当する第1のリブ307の場合に、断面形状が半円形のリブ901の場合よりも、乱流502が発生しやすく、よって、図6(b)の構成よりも図6(a)の構成の方が乱流エネルギが大きくなっていることがわかる。このことから、第1のリブ307の風上側の面309と風下側の面310のなす角度αは、120°以下に設定することが望ましい。また、第1のリブ307のYZ断面の形状(壁面306aと直交し且つ通風方向と平行な面での断面形状)を略三角形とすることにより、第1のリブ307に強度を持たせることと乱流502を効果的に発生させることとを両立させることができる。
第1のリブ307の裾野の幅D1(壁面306aから第2の基板303へ向けて突出している範囲の通風方向における長さ)は、広すぎると通風抵抗が上がってしまうために冷却性能が低下してしまい、幅D1が狭すぎると機械的強度が低下する。そこで、第1のリブ307の裾野の幅D1は、第2のダクト206の通風路を形成している第2の基板303の面と壁面306aとの間隔Hの1倍〜2倍の範囲とすることが望ましい。
また、第1のリブ307において第2の基板303に近接する部分(第1のリブ307の頂点部)と第2の基板303との間隔H2は、広すぎると局所的に流速が上昇し難く、よって、冷却性能が向上し難くなる。一方で、間隔H2が狭すぎると、空気の粘性の影響で空気が流れ難くなる。そのため、間隔H2が壁面306aと第2の基板303との間隔の10%〜30%の範囲になるように、第1のリブ307のZ方向での高さH1を設定することが望ましい。
なお、第2のダクト206では、第1のリブ307は壁面306aから−Z方向側に突出するように形成されているが、第2の基板303から+Z方向側に突出するように第2の基板303上に凸形状を有する部品が実装された構成としてもよい。これは、第2の基板303から+Z方向側に突出するように第1のリブ307を設けた構造でも空気の流れの剥離及び乱流を発生させることができ、壁部306に第1のリブ307を設けた構造と同様の冷却効果を得ることができるからである。
第2のリブ308は、少なくとも一部がZ方向から見たときに第2の基板303に実装されている発熱部(具体的には、コントローラIC402)と重なる位置に配置されている。Z方向から見たときに、第2のリブ308の第2の基板303に近接する部分と発熱部の中心とが略一致することが望ましく、その理由については後述する。
ここで、第2のダクト206の通風路の風下側に設けられるリブの断面形状が三角形と半円形の各場合について、通風路内の流速分布をシミュレーションした結果(流体解析結果)を図6(c)及び図6(d)に示す。リブの頂点が鋭い角度を持つ場合に相当する第2のリブ308の場合に、断面形状が半円形のリブ902の場合よりも、流れの剥離501を発生させやすい。よって、図6(d)の構成よりも図6(c)の構成の方が、第2の基板303に沿って流速の速い領域が続くことがわかる。このことから、第2のリブ308の+Y方向側の面311と−Y方向側の面312のなす角度βは、120°以下に設定することが望ましい。また、第2のリブ308のYZ断面の形状を略三角形とすることにより、第2のリブ308に強度を持たせることと、流れの剥離501及び乱流502を効果的に発生させることを両立させることができる。第2のリブ308の裾野の幅D2は、第1のリブ307の場合と同様の理由により、第2のダクト206の通風路を形成している第2の基板303の面と壁面306aとの間隔Hの1倍〜2倍の範囲とすることが望ましい。
第2のリブ308において第2の基板303に近接する部分(第2のリブ308の頂点部)と第2の基板303との間隔H4は、広すぎると局所的に流速が上昇し難く、よって、冷却性能が向上し難くなる。一方、間隔H4が狭すぎると、空気の粘性の影響で空気が流れ難くなる。そのため、間隔H4は、壁面306aと第2の基板303との間隔の10%〜30%の範囲になるように、第2のリブ308のZ方向での高さH3を設定することが望ましい。
第1のリブ307と第2のリブ308は、例えば樹脂材料により形成され、この場合、第1のリブ307及び第2のリブ308を壁部306と同じ材料からなる1部品として一体成形することが容易であり、これにより製造コストを低減することができる。但し、壁部306の材質及び第1のリブ307と第2のリブ308の成形方法は、樹脂材料の一体成形法に限定されるものではない。
続いて、第1のリブ307と第2のリブ308を備える第2のダクト206による発熱部の冷却効果について説明する。ここで、前述の通り、発熱部は、記憶媒体302のコントローラIC402であるとする。記憶媒体302で発生した熱は、第2の基板303に伝達され、第2の基板303の温度が上昇する。ファン205が回転することで、第2のダクト206内には図3(d)に示した矢印207で示す方向に空気の流れが発生する。第2のダクト206の通風路を流れる空気は、第1のリブ307と第2のリブ308の近傍を通過する際に、第2の基板303から熱を受け取って温められ、ファン205へ向かって流れる。
図7(a)は、第2のダクト206に第1のリブ307のみを設けた場合の冷却効果を説明する模式図である。図7(b)は、図7(a)の構成での流体解析による乱流エネルギの分布を示す図である。なお、図7(b)は、図6(a)の乱流エネルギの分布を示す図にコントローラIC402の位置を加えた図に相当する。空気が第1のリブ307の近傍を通過する際、第1のリブ307の風上側の面309と風下側の面310のなす角度が鋭く形成されていると、第1のリブ307の風下側において流れの剥離501が発生する。これにより、第2のダクト206内に乱流502を発生させることができる。発生した乱流502により、第2の基板303の近傍に発生した境界層を破壊し、空気と第2の基板303との間での熱交換を促進することができる。
図7(c)は、第2のダクト206に第2のリブ308のみを設けた場合の冷却効果を説明する模式図である。図7(d)は、図7(c)の構成での流体解析による流速分布を示す図である。なお、図7(d)は、図6(c)の流速分布を示す図にコントローラIC402の位置を加えた図に相当する。空気が第2のリブ308の近傍を通過する際、第2のリブ308の風上側の面311により、第2の基板303においてコントローラIC402が実装されている領域の近傍の通風路側において、局所的な流速の上昇503を発生させることができる。局所的な流速の上昇503が生じることで、第2の基板303の近傍に発生した境界層の厚みを薄くし、空気と第2の基板303との間の熱交換を促進することが可能になる。
図8(a)は、第2のダクト206に第1のリブ307と第2のリブ308を設けた場合の冷却効果を説明する模式図である。図8(b)は、図8(a)の構成での流体解析による流速分布を示す図である。空気が第1のリブ307の近傍を通過することで、流れの剥離501と乱流502が発生する。続いて、第2のリブ308の風上側の面311によって乱流502が矢印504で示すように第2の基板303側に誘導され、局所的な流速の上昇503が発生する。これにより、第2の基板303においてコントローラIC402が実装されている領域の近傍の通風路側を局所的に流速の速い乱流が通過し、境界層の破壊と薄層化を同時に生じさせることができる。これにより、第2のダクト206では、1つのリブのみを備える構成と比較して、第2の基板303から通風路を流れる空気への熱伝達を促進することが可能となる。
なお、Z方向から見て、発熱部であるコントローラIC402が第1のリブ307と重なる位置に配置されていると、図8(a)について説明した境界層の破壊と薄層化の効果を享受することができない。つまり、Z方向から見て、発熱部であるコントローラIC402は、第1のリブ307と重なる位置には配置されず、第2のリブ308と重なる位置に配置されることにより、発熱部が局所的である第2の基板303に対して特に効果的な冷却が可能になる。
ここで、第2のリブ308の風上側の面311について、参考例と比較して説明する。図8(c)は、図8(a)の構成での流体解析による乱流エネルギの分布を示す図である。図8(d)は、第1のリブ307と、第2のリブとして断面形状が半円形のリブ902(図6(d)参照)を組み合わせた場合の、流体解析による乱流エネルギの分布を示す図である。図8(d)では、リブ902の風上側の面の近傍の領域で乱流が滞留していることがわかる。これに対して、図8(c)では、第2のリブ308の風上側の面311を滑らかに乱流が移動している。よって、第2のリブ308の風上側は壁面306aと所定の角度をなす平坦面(斜面)であることが望ましく、図5(a)に示すように壁面306aと第2のリブ308の風上側の面311とがなす角度θは、30°〜60°の範囲内であることが望ましい。
以上の説明の通り、第2のダクト206内に第1のリブ307と第2のリブ308を設けることにより、第2の基板303に対する冷却性能を高めることができる。その結果として、第2の基板303の近傍に配置された発熱部であるコントローラIC402に対する冷却性能を高めることができ、コントローラIC402の動作性能を維持することが可能になる。
続いて、第1のリブ307と第2のリブ308の変形例について説明する。図5(b)は、第1のリブ307の変形例に係る第1のリブ307´の断面図である。第1のリブ307´では、通風路の風上側の面309と風下側の面310とが交わる部分が丸みを帯びている。第1のリブ307は、図5(b)の構造に限らず、2つの面309,310が交わる部分にY方向と平行な平面部が設けられた形状(YZ断面形状が台形となる形状)を有していてもよい。
第2のリブ308についても同様の変形が可能である。図5(c)は、第2のリブ308の変形例に係る第2のリブ308´の断面図である。第2のリブ308´では、通風路の風上側の面311と風下側の面312とが交わる部分が丸みを帯びている。第2のリブ308は、図5(c)の構造に限らず、2つの面311,312が交わる部分にY方向と平行な平面部が設けられた形状を有していてもよい。
次に、ダクト内部に発熱部がある場合の冷却ユニットの構造について説明する。図9(a)は、第2のダクト206の壁面306a側から見た第2の基板303の斜視図である。第2の基板303の通風路側の面には発熱素子404が実装されており、発熱素子404は、例えば、動作により発熱するICやLSI等の電子部品である。
図9(b)は、第2のダクト206の壁面306aと発熱素子404との位置関係を説明する背面図であり、第2の基板303を不図示としている。図9(c)は、第2のダクト206の壁面306aと発熱素子404との位置関係を説明する断面図であり、図4(d)と同じ視点で描かれている。図9(b),(c)に示されるように、Z方向から見て、第2のリブ308は発熱素子404と重なる位置に設けられている。これにより、第2のダクト206の通風路を流れる空気には、図8(a)〜(c)を参照して説明した流れと同様の流れが生じる。その結果、発熱素子404の近傍を局所的に流速の速い乱流が通過し、境界層の破壊と薄層化が同時に生じることで、発熱素子404から通風路を流れる空気への熱伝達を促進することが可能となる。
このように、第2のダクト206内に第1のリブ307と第2のリブ308を設けることにより、第2の基板303に実装された発熱素子404に対する冷却性能を高めることができ、その結果として発熱素子404の動作性能を維持することが可能になる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。更に、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
例えば、上記実施形態では、第1のリブ307を壁面306aに設けた構成について説明したが、これに限られず、第1のリブ307は通風路を形成する一方の面から他方の面へ向かって突出するように形成されていてもよい。但し、第2の基板303において第2のリブ308と対向する領域で局所的に流速の速い乱流が通過し、境界層の破壊と薄層化を同時に生じさせることができることを前提とする。
100 撮像装置
206 第2のダクト
302 記憶媒体
303 第2の基板
306a 壁面
307 第1のリブ
308 第2のリブ
402 コントローラIC

Claims (14)

  1. 発熱部に接触し又は近接する第1の面と、
    前記第1の面に対向する第2の面と、
    前記第1の面と前記第2の面との間に形成された空間に空気を流す送風手段と、
    前記送風手段による通風方向と直交し且つ前記第2の面と平行な方向に延在し、前記通風方向に沿って所定の間隔で配置された第1のリブ及び第2のリブと、を備える冷却ユニットであって、
    前記第1のリブは、前記第1の面と前記第2の面の一方の面から他方の面へ向かって突出し、
    前記第2のリブの少なくとも一部は、前記第2の面と直交する方向から見たときに前記発熱部と重なり、
    前記第2のリブは、前記第2の面から前記第1の面へ向かって突出すると共に前記通風方向の風上側において前記第1の面へ向けて所定の角度で延びる斜面を有し、
    前記第2のリブにおいて前記第1の面に近接する部分と前記第1の面との間には所定の間隔が設けられていることを特徴とする冷却ユニット。
  2. 前記通風方向と直交し且つ前記第2の面と平行な方向において、前記第1のリブと前記第2のリブそれぞれの長さは前記発熱部の長さよりも長いことを特徴とする請求項1に記載の冷却ユニット。
  3. 前記第1のリブと前記第2のリブとの前記通風方向での間隔は、前記第1の面と前記第2の面との間隔の3倍〜4倍であることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却ユニット。
  4. 前記第1のリブと前記第2のリブはそれぞれ、前記通風方向の風上側と風下側に斜面を有し、前記2つの斜面のなす角度は120°以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の冷却ユニット。
  5. 前記第2のリブの前記通風方向の風上側の斜面と前記第2の面とは30°〜60°の角度をなすことを特徴とする請求項4に記載の冷却ユニット。
  6. 前記第2のリブにおいて前記第1の面に近接する部分と前記第1の面との間隔は、前記第1の面と前記第2の面との間隔の10%〜30%であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の冷却ユニット。
  7. 前記第2の面と直交し且つ前記通風方向と平行な面での前記第1のリブと前記第2のリブそれぞれの断面形状は略三角形であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の冷却ユニット。
  8. 前記第1のリブと前記第2のリブそれぞれの前記通風方向における長さは、前記第1の面と前記第2の面との間隔の1倍〜2倍であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の冷却ユニット。
  9. 前記第1のリブ及び前記第2のリブと前記第2の面を有する部材とは、同じ材料からなる1部品であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の冷却ユニット。
  10. 前記第2の面を有する部材と前記第1のリブ及び前記第2のリブは樹脂材料からなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の冷却ユニット。
  11. 前記第1の面は、基板の面であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の冷却ユニット。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の冷却ユニットと、
    前記第1の面に接触し又は近接する発熱部と、を有することを特徴とする電子機器。
  13. 前記第2の面と直交する方向から見たときに、前記発熱部の少なくとも一部は前記第1のリブと重ならない位置にあることを特徴とする請求項12に記載の電子機器。
  14. 前記発熱部は、前記第1の面に近接する記憶媒体であることを特徴とする請求項12又は13に記載の電子機器。
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