JP2020041382A - 間仕切り構造、ブース、軒形成部材、布体 - Google Patents

間仕切り構造、ブース、軒形成部材、布体 Download PDF

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Abstract

【課題】壁面に生じる凹凸が是正された新規な間仕切り構造、間仕切り構造を備えたブース、間仕切り構造の構築の際に用いられる軒形成部材、及び布体を提供する。【解決手段】一のポール2と他のポール2との間を複数本のビーム3で架橋して形成された枠体Fの一面側が布体4にて覆われることによって壁面が構築されてなる間仕切り構造1において、枠体Fの最上部を構成するビーム3の長さ方向に沿って枠体Fの一面側に向かって張り出す軒部50を設け、軒部50の軒先によって布体4の上部背面を支持することによって、壁面を前記枠体Fから離間させる。【選択図】図1

Description

本発明は、イベント会場の設営等に用いられる間仕切り構造、前記間仕切り構造を備えたブース、前記間仕切り構造の構築の際に用いられる軒形成部材及び布体に関する。
見本市会場や展示会場などの各種イベントを開催するにあたっては、商品の展示や説明等を行うための場所(ブース)を設営するために、イベント会場内の空間が間仕切りによって区画される。前記ブースは、その設営方法の違いによって、「木工ブース」と「システムブース」との二種類に大別することができる。
前記木工ブースは、所望の形状に加工された木工パネル等を組んで設営されたブースであり、デザイン設計の自由度が高いため、ブースのオリジナリティや他のブーストの差別化を図る点において非常に効果的なものとなる。しかしながら、前記木工ブースは施工費用が高く、しかも、一度使用した木工パネルはイベント終了後に廃材となるため再利用に供することができない。
一方、前記システムブースは、ポール(支柱)、ビーム(梁)及びパネル(羽目板)の各パーツを適宜組み合わせて設営されたブースである。前記システムブースは、前記木工ブースに比べて施工費用が安く、イベントの終了後は各パーツに解体し、再利用に供することができる。現在、前記システムブースを設営するための間仕切り構造としては、下記特許文献1に開示された枠組み組み立てセットが多く使用されている。
特開昭56−59009号公報
上記特許文献1に開示された枠組み組み立てセットは、ポールの長さ方向に沿って設けられた連結溝にビームの両端部に設けられた連結部を差し込んで枠体を形成し、前記枠体を構成するビームに設けられた溝部にパネルをはめ込むことによって壁面を構築する。
しかしながら、上記特許文献1に開示された枠組み組み立てセットを用いて構築された間仕切り構造では、前記壁面を構成するビームやパネルよりポールが嵩高いため、ポールの存する部分が壁面から突出する。ブースの壁面はポスター等の掲示面でもあり、ポールの嵩によって壁面に生じた凹凸はブースの外観を損なうばかりか、ポールを跨いで掲示された大型のポスターに波うちや傾きを生じさせる。
本発明は前記技術的課題に鑑みて開発されたものであり、壁面に生じる凹凸が是正された新規な間仕切り構造、前記間仕切り構造を備えたブース、前記間仕切り構造の構築の際に用いられる軒形成部材及び布体を提供することを目的とする。
前記技術的課題を解決するための本発明の間仕切り構造は、長さ方向に沿って複数条の連結溝が設けられたポールと、両端の連結部が前記連結溝に差し込まれることによって前記ポールと連結される仕組みとなされたビームと、を具備し、一のポールと他のポールとの間を複数本のビームで架橋することによって枠体が形成され、前記枠体の一面側が布体で覆われることによって壁面が構築されてなる間仕切り構造であって、前記壁面が前記枠体から離間するように、前記枠体の最上部を構成するビームの長さ方向に沿って前記枠体の一面側に向かって張り出す軒部が更に設けられてなり、前記軒部の軒先によって前記布体の上部背面が支持されてなることを特徴とする(以下、「本発明間仕切り構造」と称する。)。
前記本発明間仕切り構造においては、更に、前記枠体の最下部を構成するビームの長さ方向に沿って、前記枠体の一面側に向かって張り出す軒部が設けられてなり、前記軒部の軒先によって、前記布体の下部背面が支持されてなるものが好ましい態様となる。
前記本発明間仕切り構造においては、前記軒部の表面に設けられた面ファスナと、前記布体の背面に設けられた面ファスナとの貼着によって、前記枠体に前記布体が取り付けられてなるものが好ましい態様となる。
前記本発明間仕切り構造においては、前記布体の両側端部に沿って爪部が設けられてなり、前記連結溝に前記爪部が差し込まれてなるものが好ましい態様となる。
前記技術的課題を解決するための本発明のブースは、前記間仕切り構造を備えたことを特徴とする(以下、「本発明ブース」と称する。)。
前記技術的課題を解決するための本発明の軒形成部材は、前記本発明間仕切り構造の軒部を形成するための軒形成部材であって、前記ビームの長さ方向に沿って設けられた溝部に差し込まれる脚部と、前記脚部の上部に設けられた軒部と、を具備してなることを特徴とする(以下、「本発明軒形成部材」と称する。)。
前記技術的課題を解決するための本発明の布体は、前記本発明間仕切り構造の壁面を形成するための布体であって、両側端部に前記連結溝に差し込むための爪部が設けられてなることを特徴とする。
本発明間仕切り構造によれば、設営された本発明ブースの壁面に凹凸が生じることを是正することができる。又、本発明軒形成部材や本発明の布体によれば、前記本発明間仕切り構造の構築が容易になる。
図1は、本発明間仕切り構造の一実施形態を示す分解斜視図である。 図2は、本発明ブースの一実施形態を示す斜視図である。 図3は、ポールを示す斜視図(a)と、上面図(b)である。 図4は、ビームを示す斜視図(a)と、側面図(b)である。 図5は、枠体を示す上面図である。 図6は、枠体を示す分解斜視図(a)と、断面図(b)である。 図7は、前記本発明間仕切り構造を示す斜視図(a)と、断面図(b)である。 図8は、別の実施形態に係る枠体を示す斜視図(a)と、本発明間仕切り構造を示す斜視図(b)である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
<本発明間仕切り構造1、本発明ブース10>
図1に、本発明間仕切り構造1の一実施形態を示す。前記本発明間仕切り構造1は、図2に示す本発明ブース10を設営するための構造躯体であり、「ポール(2)」と、「ビーム(3)」、「布体(4)」と、を具備する。本発明間仕切り構造1では、前記ポール2と前記ビーム3とによって枠体F(図1参照)を形成し、前記枠体Fの前面を前記布体4によって覆うことによって壁面W(図2参照)を構築する。
‐ポール2‐
図3(a)、(b)に、本実施形態において用いたポール2を示す。前記ポール2は、長さ方向に沿って複数条の連結溝20が設けられた柱体である。前記ポール2は、前記本発明間仕切り構造1の支柱となる役割を担っており、主として、本発明ブース10を設営する際の「隅柱(又は隅柱に準ずる柱)」となる位置に立設される。本実施形態においては前記ポール2として、外径(X)40mmの略円柱(八角柱)状の全体形状を有してなり、その長さ方向に沿って蟻溝(溝入口幅(Y)4.3mm、深さ(Z)10mm)となされた連結溝20が放射状に合計八条設けられているものを用いた。
‐ビーム3‐
図4(a)、(b)に、本実施形態において用いたビーム3を示す。図5に示すように、前記ビーム3は、両端の連結部30が前記連結溝20に差し込まれることによって前記ポール2と連結される仕組みとなされている。隣接するポール2(一のポール2と他のポール2)の間を複数本の前記ビーム3にて架橋すれば、前記枠体Fが形成される。本実施形態においては前記ビーム3として、平板状(厚さ(A)16mm、幅(B)50mm)の全体形状を有してなり、その長さ方向に沿って蟻溝(溝入口幅(C)4.3mm、深さ(D)10mm)となされた溝部31が、表面と下面に一条ずつ設けられているものを用いた。
‐布体4‐
前記布体4は、前記枠体Fの一面側を覆うことによって前記壁面Wを構築する役割を担う。本実施形態においては、前記布体4として、両側端縁部に沿って背面に向かって突出するシリコン製の爪部42が設けられてなるもの(本発明の布体)を用いた(図1参照)。なお、前記布体4には、更に、背面上端縁部に沿って面ファスナ(以下、「布体側面ファスナ」と称する。)41が設けられている。
図6(a)、(b)に示すように、本発明間仕切り構造1においては、更に、前記枠体Fの最上部を構成するビーム3の長さ方向に沿って、前記枠体Fの一面側に向かって張り出す軒部50が設けられる。本実施形態においては、前記ビーム3に対して前記軒部50を設けるにあたり、「本発明軒形成部材5」を用いた。
<本発明軒形成部材5>
前記本発明軒形成部材5は、「脚部(51)」と、「軒部(50)」とを具備する。本実施形態においては、前記本発明軒形成部材5として、断面視L字状の金具を用いた。
‐脚部51‐
前記脚部51は、前記ビーム3に設けられた溝部31に差し込まれて前記本発明軒形成部材5を前記ビーム3に固定する役割を担う。本実施形態においては、前記脚部51の内面長さ方向に沿って厚さ調整のためのシリコン製シート53が張り付けられている。これによって、前記シリコン製シート53を含めた前記脚部51の厚さ(L)は4.3mmとなり、前記脚部51が前記ビーム3の溝部31に差し込まれた際にがたつき等が生じないようになされている。
‐軒部50‐
前記軒部50は、前記脚部51の上部に設けられる。本実施形態において、前記軒部50の幅(M)は20mmであり、前記脚部51と前記軒部50とがなす角の角度が90度となされている。又、前記軒部50の表面には、前記布体側面ファスナ41と貼着しあう関係の面ファスナ(以下、「軒部側面ファスナ」と称する。)52が設けられている。
図7(a)に示すように、前記本発明間仕切り構造1を構築するにあたっては、最上部を構成するビーム3に前記軒部50が形成された前記枠体Fの一面側を前記布体4にて覆うことによって、壁面Wを構築する。前記枠体Fを前記布体4にて覆うにあたっては、まず、前記布体4の背面上端縁部に設けられた布体側面ファスナ41と、前記軒部50の表面に設けられた軒部側面ファスナ52との貼着を行う。次いで、前記布体4の両側端縁部に設けられた爪部42を前記ポール2の連結溝20へ差し込めば、前記枠体Fを覆った状態で前記布体4を固定することができる。
図7(b)に示すように、前記枠体Fの一面側を前記布体4にて覆えば、前記軒部50の軒先は、前記布体4の上部背面に当接する。これにより、前記布体4によって構成される前記壁面Wが前記枠体Fから離間してなる本発明間仕切り構造1が構築される。
前記構成を有する本発明間仕切り構造1は、前記壁面Wが前記枠体Fから離間しているから、前記壁面Wに凹凸が生じることが是正されて、前記壁面Wの美観が向上する。そして、前記壁面Wを構成する前記布体4の正面側に印刷を施せば、壁面Wの広範囲にわたって装飾が施された本発明間仕切り構造1を構築することもできる。
又、本発明間仕切り構造1によって設営される本発明ブース10は、イベント終了後にポール2やビーム3などの各パーツに解体し、解体したパーツを再利用に供することができる。しかも、本発明間仕切り構造1は、壁面Wを構成する前記布体4につき、折り畳み収納が可能であり、運搬性や保管性の点において非常に利便性が高いものとなる。
ところで、本実施形態においては、前記ビーム3に前記軒部50を形成するにあたり、前記ビーム3に設けられた溝部31に前記本発明軒形成部材5を取り付けているが、前記軒部50は、必ずしも前記本発明軒形成部材5によって形成しなければならないものではない。要は、前記枠体Fの最上部を構成するビーム3の長さ方向に沿って、前記枠体Fの一面側に向かって張り出す軒部50が設けられれば前記本発明間仕切り構造1を構築することができる。
ただし、本実施形態において用いた前記ポール2及び前記ビーム3は、現在、システムブースの設営の際に最も多く称されているシステムブース設営キット(商品名:オクタノルムシステム)に付帯のパーツであり、この種のキットに付帯されているビーム3には、パネルや照明等を支持するための溝部31が設けられている。この溝部31を利用して前記本発明軒形成部材5を取り付ければ、前記軒部50の形成が容易になる。なお、本発明において、前記溝部31に対してパネルや照明等を支持させるか否かは任意の決定事項である。
又、本実施形態においては、前記軒部50の幅(M)を20mmとしているが、これは、ポール2の外径(X:40mm)に応じて設定したものである。前記軒部50の幅(M)は、ポール2の外径(X)の50±10%(より好ましくは、50±5%)とすることが好ましい。
更に、本実施形態においては、前記軒部50を形成するための本発明軒形成部材5につき、前記軒部50と前記脚部51とがなす角の角度を90度としているが、本発明において、この角度は90度に限定されるものではない。前記軒部50と前記脚部51とがなす角の角度は、90±10度(より好ましくは、90A±5度)とすることが好ましい。
なお、本実施形態においては、前記枠体Fの最上部を構成するビーム3にのみ軒部50を設けているが、本発明においては、図8に示すように、更に、前記枠体Fの最下部を構成するビーム3の長さ方向に沿って、前記枠体Fの一面側に向かって張り出す別の軒部50を設け、前記軒部50の軒先によって布体4の下部背面を支持させることが好ましい態様となる。このように、布体4の上部背面に加えて下部背面も軒部50の軒先で支持すれば、壁面Wの上下端辺のエッジがたち、壁面Wの平坦性及び美観がさらに向上する。
又、前記枠体Fの端辺を構成するポール2の長さ方向に沿って、更に別の軒部50を設け、前記軒部50の軒先によって布体4の端部背面を支持させれば、壁面Wの両端辺のエッジがたち、壁面Wの平坦性及び美観がより一層向上する。
ところで、本実施形態においては、前記枠体Fを前記布体4にて覆うにあたり、前記布体側面ファスナ41と前記軒部側面ファスナ52との貼着、及び前記爪部42の前記連結溝20への差し込みにより行っているが、前記枠体Fに対する前記布体4の固定手段は特に限定されない。前記枠体Fに対する前記布体4のその他の固定手段としては、例えば、接着、粘着、ビス止め、締結等を上げることができる。
なお、本発明はその精神又は主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
本発明は、見本市会場や展示会場などの各種イベント会場の設営において好適に用いられる。
1 本発明間仕切り構造(間仕切り構造)
2 ポール
20 連結溝
3 ビーム
30 連結部
31 溝部
4 布体
41 布体側面ファスナ(面ファスナ)
42 爪部
5 本発明軒部形成部材(軒形成部材)
50 軒部
51 脚部
52 軒部側面ファスナ(面ファスナ)
53 シリコン製シート
10 本発明ブース
F 枠体
W 壁面


Claims (7)

  1. 長さ方向に沿って複数条の連結溝が設けられたポールと、
    両端の連結部が前記連結溝に差し込まれることによって前記ポールと連結される仕組みとなされたビームと、を具備し、
    一のポールと他のポールとの間を複数本のビームで架橋することによって枠体が形成され、前記枠体の一面側が布体で覆われることによって壁面が構築されてなる間仕切り構造であって、
    前記壁面が前記枠体から離間するように、
    前記枠体の最上部を構成するビームの長さ方向に沿って前記枠体の一面側に向かって張り出す軒部が設けられてなり、
    前記軒部の軒先によって前記布体の上部背面が支持されてなることを特徴とする間仕切り構造。
  2. 請求項1に記載の間仕切り構造において、
    更に、前記枠体の最下部を構成するビームの長さ方向に沿って、前記枠体の一面側に向かって張り出す軒部が設けられてなり、
    前記軒部の軒先によって、前記布体の下部背面が支持されてなる間仕切り構造。
  3. 請求項1又は2に記載の間仕切り構造において、
    前記軒部の表面に設けられた面ファスナと、前記布体の背面に設けられた面ファスナとの貼着によって、前記枠体に前記布体が取り付けられてなる間仕切り構造。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の間仕切り構造において、
    前記布体の両側端部に沿って爪部が設けられてなり、前記連結溝に前記爪部が差し込まれてなる間仕切り構造。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の間仕切り構造を備えたことを特徴とするブース。
  6. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の間仕切り構造の軒部を形成するための軒形成部材であって、
    前記ビームの長さ方向に沿って設けられた溝部に差し込まれる脚部と、
    前記脚部の上部に設けられた軒部と、
    を具備してなることを特徴とする軒形成部材。
  7. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の間仕切り構造の壁面を形成するための布体であって、
    両側端部に沿って前記連結溝に差し込むための爪部が設けられてなることを特徴とする布体。

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