JP2020041053A - コーティング組成物、コーティング膜及び構造体 - Google Patents

コーティング組成物、コーティング膜及び構造体 Download PDF

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紗知子 西岡
孝治 佐々木
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孝治 佐々木
和世 吉田
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和世 吉田
嵩 長谷川
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嵩 長谷川
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Abstract

【課題】透明性及び耐久性に優れるコーティング膜を形成しうるコーティング組成物を提供する。【解決手段】平均粒径が50nm以上200nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.88以下であり、平面画像解析により求められる円相当径Daと立体画像解析により求められる最大高さHとの比であるDa/Hの平均値が1.5以上1.9以下であるシリカ粒子と、バインダーとを含むコーティング組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、コーティング組成物、コーティング膜及び構造体に関する。
特許文献1には、平均粒子径10nm〜150nmの異形金属酸化物粒子を含む金属酸化物粒子層と、該金属酸化物粒子層上のオーバーコート層とからなり、表面が凹凸構造を有し、該凸部の平均高さが30nm〜500nmの範囲にあり、平均凸部間距離が20nm〜1000nmの範囲にあり、水の接触角が100°〜180°の範囲にある撥水性透明被膜が開示されている。
特許文献2には、体積平均粒径が100nm以上500nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.85以下であり、平面画像解析により求められる円相当径Daと立体画像解析により求められる最大高さHとの比Da/Hの平均値が1.5超1.9未満であるシリカ粒子が開示されている。
特開2015−110285号公報 特開2013−014489号公報
本開示は、シリカ粒子とバインダーとを含むコーティング組成物であって、シリカ粒子の平均粒径が200nm超である場合に比べ透明性に優れ、シリカ粒子の平均円形度が0.88超である場合に比べ耐久性に優れ、シリカ粒子のDa/Hの平均値が1.5未満である場合に比べ耐久性に優れるコーティング膜を形成しうるコーティング組成物を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための具体的手段には、下記の態様が含まれる。
[1] 平均粒径が50nm以上200nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.88以下であり、平面画像解析により求められる円相当径Daと立体画像解析により求められる最大高さHとの比であるDa/Hの平均値が1.5以上1.9以下であるシリカ粒子と、バインダーと、を含むコーティング組成物。
[2] 前記コーティング組成物を回転速度7600rpmの攪拌軸にて5分間攪拌する前後において前記シリカ粒子が下記の要件(1)、要件(2)及び要件(3)を満足する、[1]のコーティング組成物。
要件(1):前記シリカ粒子の平均粒径の差が±5nmの範囲内である。
要件(2):前記シリカ粒子の平均円形度の変動率が±10%の範囲内である。
要件(3):前記シリカ粒子のDa/Hの平均値の差が±0.5の範囲内である。
[3] 前記バインダーと前記シリカ粒子との含有量比が質量基準で100:20乃至100:300である、[1]又は[2]に記載のコーティング組成物。
[4] 平均粒径が50nm以上200nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.88以下であり、平面画像解析により求められる円相当径Daと立体画像解析により求められる最大高さHとの比であるDa/Hの平均値が1.5以上1.9以下であるシリカ粒子と、バインダーと、を含むコーティング膜。
[5] 前記バインダーと前記シリカ粒子との含有量比が質量基準で100:20乃至100:300である、[4]に記載のコーティング膜。
[6] 水の接触角が135度以上である、[4]又は[5]に記載のコーティング膜。
[7] 基材と、前記基材上に配置された[4]〜[6]のいずれか1項に記載のコーティング膜と、を有する構造体。
[1]に係る発明によれば、シリカ粒子の平均粒径が200nm超である場合に比べ透明性に優れ、シリカ粒子の平均円形度が0.88超である場合に比べ耐久性に優れ、シリカ粒子のDa/Hの平均値が1.5未満である場合に比べ耐久性に優れるコーティング膜を形成しうるコーティング組成物が提供される。
[2]に係る発明によれば、要件(1)、要件(2)及び要件(3)の少なくとも1つを満足しない場合に比べ、耐久性に優れるコーティング膜を形成しうるコーティング組成物が提供される。
[3]に係る発明によれば、バインダーとシリカ粒子との含有量比が質量基準で100:10である場合に比べ撥水性に優れ、バインダーとシリカ粒子との含有量比が質量基準で100:400である場合に比べ耐久性に優れるコーティング膜を形成しうるコーティング組成物が提供される。
[4]に係る発明によれば、シリカ粒子の平均粒径が200nm超である場合に比べ透明性に優れ、シリカ粒子の平均円形度が0.88超である場合に比べ耐久性に優れ、シリカ粒子のDa/Hの平均値が1.5未満である場合に比べ耐久性に優れるコーティング膜が提供される。
[5]に係る発明によれば、バインダーとシリカ粒子との含有量比が質量基準で100:20である場合に比べ撥水性に優れ、バインダーとシリカ粒子との含有量比が質量基準で100:400である場合に比べ耐久性に優れるコーティング膜が提供される。
[6]に係る発明によれば、水の接触角が135度未満である場合に比べ、撥水性に優れるコーティング膜が提供される。
[7]に係る発明によれば、コーティング膜に含まれるシリカ粒子の平均粒径が200nm超である場合に比べ透明性に優れ、シリカ粒子の平均円形度が0.88超である場合に比べ耐久性に優れ、シリカ粒子のDa/Hの平均値が1.5未満である場合に比べ耐久性に優れるコーティング膜を有する構造体が提供される。
以下に、本開示の実施形態について説明する。これらの説明及び実施例は実施形態を例示するものであり、実施形態の範囲を制限するものではない。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。本開示において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
<コーティング組成物>
本実施形態に係るコーティング組成物は、シリカ粒子とバインダーとを含み、シリカ粒子の平均粒径が50nm以上200nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.88以下であり、且つ、平面画像解析により求められる円相当径Daと立体画像解析により求められる最大高さHとの比であるDa/Hの平均値が1.5以上1.9以下である。
本実施形態に係るコーティング組成物に含まれるシリカ粒子は、表面処理を施されたシリカ粒子であることが好ましく、疎水化表面処理を施された疎水性シリカ粒子であることがより好ましい。シリカ粒子に表面処理を施すことでバインダーとの密着性やシリカ粒子の分散性を向上させることができる。表面処理剤としては、ビニル基、アクリル基、メタクリル基、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基等を有するカップリング剤;アルキル基、シリケート基等を有するシラン化合物;パラフィンオイル、シリコーン等のオイル;金属アルコキシド;などが挙げられ、複数種を併用してもよい。表面処理剤としては、ケイ素含有有機化合物が好ましい。ケイ素含有有機化合物で表面処理されたシリカ粒子は分散媒に分散しやすく、成膜対象物の表面に均一性の高いコーティング膜を形成することができ、コーティング膜の透明性、耐久性及び撥水性をより向上させることができる。ケイ素含有有機化合物及びシリカ粒子の疎水化表面処理の詳細は後述する。
本実施形態に係るコーティング組成物は、透明性及び耐久性に優れるコーティング膜を形成しうる。また、本実施形態に係るコーティング組成物は、コーティング組成物に含まれるシリカ粒子又は成膜した表面に疎水性を付与した際に、撥水性に優れるコーティング膜を形成しうる。その機構は、以下のように推測される。
本実施形態に係るコーティング組成物に含まれるシリカ粒子の平均粒径は、50nm以上200nm以下である。シリカ粒子の平均粒径が200nm以下であるので可視光線との間で相互作用をしにくく、透明性に優れるコーティング膜を形成しうる。一方、シリカ粒子の平均粒径が50nm以上であるので、シリカ粒子がバインダーに分散しやすく、成膜対象物の表面に均一性の高いコーティング膜が形成され、コーティング膜の透明性、耐久性及び撥水性が向上する。また、シリカ粒子の平均粒径が50nm以上であるので、シリカ粒子の円形度が0.88以下になりやすい。
本実施形態に係るコーティング組成物に含まれるシリカ粒子の平均円形度は、0.5以上0.88以下である。シリカ粒子の平均円形度が0.88以下であることは、粒子表面に凹凸があることを示している。シリカ粒子の平均円形度が0.88以下であるので、コーティング膜において粒子どうしの凹凸がかみ合うこと及び粒子表面の凹凸にバインダーが入り込むことによりシリカ粒子がコーティング膜から外れにくく、コーティング膜は耐久性に優れることになる。また、平均粒径が50nm以上200nm以下と小さく且つ平均円形度が0.88以下であるシリカ粒子を含むコーティング膜は、微細な凹凸構造を有することになるので、コーティング組成物に含まれるシリカ粒子又は成膜した表面に疎水性を付与した際に、撥水性に優れる。なお、平均円形度が0.5未満であるシリカ粒子は製造が困難である。
本実施形態に係るコーティング組成物に含まれるシリカ粒子は、平面画像解析により求められる円相当径Daと立体画像解析により求められる最大高さHとの比であるDa/Hの平均値が1.5以上1.9以下である。Da/Hは粒子の扁平度の指標であり、粒子が球体のときDa/H=1であり、粒子が扁平であるとDa/Hは1超である。Da/Hの平均値が1.5以上1.9以下であることは、シリカ粒子が扁平状の粒子であることを意味する。Da/Hの平均値が1.5未満であると、シリカ粒子の形が球体に近づき、成膜対象物に対する接触面積が少なくなり、結果として、コーティング膜の耐久性が劣る。一方、Da/Hの平均値が1.9超であると、シリカ粒子の形状が鱗片状に近付き、シリカ粒子に外力が加わったときに欠損しやすくなり、結果として、コーティング膜の耐久性が劣る。
以上に説明した機構により、シリカ粒子の平均粒径の範囲と、平均円形度の範囲と、Da/Hの範囲とが相乗して、本実施形態に係るコーティング組成物が形成するコーティング膜は、透明性、耐久性及び撥水性に優れると推測される。シリカ粒子の平均粒径、平均円形度及びDa/Hの平均値のそれぞれは、透明性、耐久性及び撥水性に優れるコーティング膜を形成する観点から下記の範囲であることが好ましい。
本実施形態に係るコーティング組成物に含まれるシリカ粒子の平均粒径は、60nm以上180nm以下であることがより好ましく、70nm以上160nm以下であることが更に好ましい。
本実施形態に係るコーティング組成物に含まれるシリカ粒子の平均円形度は、0.6以上0.85以下であることがより好ましく、0.7以上0.8以下であることが更に好ましい。
本実施形態に係るコーティング組成物に含まれるシリカ粒子のDa/Hの平均値は、1.5超1.9未満であることがより好ましく、1.6以上1.85以下であることが更に好ましく、1.65以上1.8以下であることが更に好ましい。
[シリカ粒子の形状の測定方法]
本実施形態に係るコーティング組成物に含まれるシリカ粒子の平均粒径、平均円形度、及びDa/Hの平均値は、下記の測定方法で求める。
コーティング組成物にアルコール類を加え、固形分を0.01質量%に調整する。固形分量を調整したコーティング組成物をシリコンウエハーに滴下し、乾燥させ塗膜を形成する。
上記で得た塗膜を、垂直方向から走査型電子顕微鏡(SEM)にて倍率1万倍にて撮像し、SEM画像を得る。SEM画像を画像解析ソフトWinROOF(三谷商事社)で解析し、無作為に選んだ粒子100個それぞれについて、粒子像の長軸の長さ(nm)と、粒子像の面積(nm)と、粒子像の周囲長(nm)とを測定する。
そして、粒子像の面積と粒子像の周囲長とから、粒子像の円形度を算出する。ここに、粒子像の円形度=4π×(粒子像の面積)÷(粒子像の周囲長)である。
また、粒子像の面積から、円相当径Daを算出する。ここに、Da=2√(粒子像の面積÷π)である。
上記SEM画像と同じ視野を、電子線三次元粗さ解析装置(エリオニクス社製、品番ERA−8900)を用いて解析し、高さ情報を得る。具体的には、上記視野をX軸10nmピッチ且つY軸10nmピッチで走査し、高さ(Z軸)を測定する。前記100個の粒子それぞれについて、粒子像に対応する部分の最大高さ(nm)を、立体画像解析により求められる最大高さHとする。
以上の解析によって求めた、粒子像の長軸の長さ、粒子像の円形度、Da及びHから、下記の計算にしたがって、シリカ粒子の平均粒径、平均円形度、及びDa/Hの平均値を求める。
平均粒径(nm)は、長軸の長さの分布における短い側から累積50%(50個目)の長さである。
平均円形度は、円形度の分布における小さい側から累積50%(50個目)の円形度である。
Da/Hの平均値は、100個のDa/Hの算術平均である。
[攪拌によるシリカ粒子の形状変化]
本実施形態に係るコーティング組成物は、コーティング組成物を回転速度7600rpmの攪拌軸にて5分間攪拌する前後において、シリカ粒子が下記の要件(1)、要件(2)及び要件(3)を満足することが好ましい。
要件(1):シリカ粒子の平均粒径の差が±5nmの範囲内である。
要件(1)に係るシリカ粒子の平均粒径の差は、{攪拌後の平均粒径−攪拌前の平均粒径}である。
要件(2):シリカ粒子の平均円形度の変動率が±10%の範囲内である。
要件(2)に係るシリカ粒子の平均円形度の変動率は、{(攪拌後の平均円径度−攪拌前の平均円径度)÷攪拌前の平均円径度×100}である。
要件(3):シリカ粒子のDa/Hの平均値の差が±0.5の範囲内である。
要件(3)に係るシリカ粒子のDa/Hの平均値の差は、{攪拌後のDa/Hの平均値−攪拌前のDa/Hの平均値}である。
コーティング組成物が要件(1)、要件(2)及び要件(3)を満足することは、コーティング組成物に分散している個々のシリカ粒子が、外力が加わったときに、ばらけたり、分割したり、一部が欠けたり等の形状変化を起こしにくいことを意味する。この性質を有するシリカ粒子を含有するコーティング組成物のコーティング膜には、同様の性質を有するシリカ粒子が含まれることになる。外力が加わったときに上記の形状変化を起こしにくいシリカ粒子を含むコーティング膜は、外力が加わったときにシリカ粒子が失われにくく、耐久性に優れる。したがって、本実施形態に係るコーティング組成物は、耐久性により優れるコーティング膜を形成する観点から、コーティング組成物に含まれるシリカ粒子が、要件(1)、要件(2)及び要件(3)を満足することが好ましい。
要件(1)、要件(2)及び要件(3)の充足性を確認するために行う、コーティング組成物の攪拌は、下記のとおり行う。
コーティング組成物100mlを、直径5.5cmのガラス製ビーカーに収容する。ビーカー内のコーティング組成物に攪拌軸(IKA社製、品番:T25digital ULTRA−TURRAXディスパーサー、攪拌軸:S25D−10G−KSシャフトジェネレータ)を液面から2.5cm差し込み、攪拌軸を回転速度7600rpm(revolutions per minute)で5分間回転させる。攪拌軸を5分間回転させた後、攪拌軸の回転を停止し、攪拌軸をコーティング組成物から引き抜き、ビーカー内のコーティング組成物が静止するまで静置する。
[シリカ粒子の製造方法]
シリカ粒子は、ゾルゲルシリカ粒子(ゾルゲル法により得られたシリカ粒子)、水性コロイダルシリカ粒子、アルコール性シリカ粒子、気相法により得られるフェームドシリカ粒子、溶融シリカ粒子等のいずれでもよい。シリカ粒子の粒径、円形度及びDa/Hを制御しやすい観点から、シリカ粒子はゾルゲルシリカ粒子であることが好ましい。
シリカ粒子は、液体組成物としたときに、平均粒径が50nm以上200nm以下であることが好ましく、平均円形度が0.5以上0.88以下であることが好ましく、平面画像解析により求められる円相当径Daと立体画像解析により求められる最大高さHとの比であるDa/Hの平均値が1.5以上1.9以下であることが好ましい。シリカ粒子は、液体組成物としたときに、当該液体組成物を回転速度7600rpmの攪拌軸にて5分間攪拌する前後において要件(1)、要件(2)及び要件(3)を満足することが好ましい。
シリカ粒子は、下記の工程を有する製造方法で製造することが好ましい。
テトラアルコキシシランを材料にしてゾルゲル法によりシリカ粒子を造粒し、シリカ粒子懸濁液を得る工程(1)と、前記シリカ粒子懸濁液から溶媒を除去して粉体を得る工程(2)と、前記粉体を疎水化処理剤により表面処理する工程(3)と、を有する製造方法。
工程(1)は、テトラアルコキシシランを材料にしてゾルゲル法によりシリカ粒子を造粒し、シリカ粒子懸濁液を得る工程である。工程(1)は、例えば、下記のゾルゲル法により実施される。
アルコールを含む溶媒中にアルカリ触媒が含まれるアルカリ触媒溶液を準備する工程(アルカリ触媒溶液準備工程)と、前記アルカリ触媒溶液中にテトラアルコキシシラン及びアルカリ触媒を供給して、シリカ粒子を生成させる工程(シリカ粒子生成工程)と、を含むゾルゲル法。
アルカリ触媒溶液準備工程は、アルコールを含む溶媒を準備し、この溶媒とアルカリ触媒とを混合して、アルカリ触媒溶液を得る工程であることが好ましい。
アルコールを含む溶媒は、アルコール単独の溶媒であってもよいし、アルコールとその他の溶媒との混合溶媒であってもよい。アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコールが挙げられる。その他の溶媒としては、水;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;などが挙げられる。混合溶媒の場合、アルコールの割合は80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましい。
アルカリ触媒は、テトラアルコキシシランの反応(加水分解反応と縮合反応)を促進させるための触媒であり、例えば、アンモニア、尿素、モノアミン、四級アンモニウム塩等の塩基性触媒が挙げられ、特にアンモニアが好ましい。
アルカリ触媒溶液におけるアルカリ触媒の濃度は、異形状のシリカ粒子を安定的に造粒する観点から、0.5mol/L以上0.9mol/L以下が好ましく、0.6mol/L以上0.85mol/L以下がより好ましく、0.65mol/L以上0.75mol/L以下がより好ましい。
シリカ粒子生成工程は、アルカリ触媒溶液中にテトラアルコキシシランとアルカリ触媒とをそれぞれ供給し、アルカリ触媒溶液中でテトラアルコキシシランを反応(加水分解反応と縮合反応)させて、シリカ粒子を生成する工程である。
シリカ粒子生成工程では、テトラアルコキシシランの供給初期にテトラアルコキシシランの反応により核粒子が生成した後(核粒子生成段階)、この核粒子の成長を経て(核粒子成長段階)、シリカ粒子が生成する。
テトラアルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等が挙げられる。反応速度の制御性又は生成するシリカ粒子の形状の均一性の観点から、テトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランが好ましい。
アルカリ触媒溶液中に供給するアルカリ触媒としては、例えば、アンモニア、尿素、モノアミン、四級アンモニウム塩等の塩基性触媒が挙げられ、特にアンモニアが好ましい。テトラアルコキシシランと共に供給されるアルカリ触媒は、アルカリ触媒溶液中に予め含まれるアルカリ触媒と同じ種類のものであってもよいし、異なる種類のものであってもよいが、同じ種類のものであることがよい。
シリカ粒子生成工程における反応液の温度は、5℃以上50℃以下が好ましく、15℃以上40℃以下がより好ましい。
アルカリ触媒溶液中にテトラアルコキシシランとアルカリ触媒とをそれぞれ供給する供給方式は、連続的に供給する方式であってもよいし、間欠的に供給する方式であってもよい。
シリカ粒子生成工程は、少なくとも3工程に分かれており、アルカリ触媒溶液にテトラアルコキシシラン及びアルカリ触媒を供給してシリカ粒子の生成を開始する第一の供給工程と、テトラアルコキシシラン及びアルカリ触媒の供給を停止する供給停止工程(熟成工程ともいう。)と、テトラアルコキシシラン及びアルカリ触媒の供給を再開する第二の供給工程とを有することが好ましい。本実施形態は、第一の供給工程において核粒子を生成し、供給停止工程(熟成工程)において、核粒子を合一させて扁平かつ異形の第二の核粒子を生成し、第二の供給工程において、第二の核粒子を成長させる。本実施形態によれば、シリカ粒子の粒径、円形度及びDa/Hを所望の範囲に制御しつつ、外力が加わったときに、ばらけたり、分割したり、一部が欠けたり等の形状変化を起こしにくいシリカ粒子を製造しうる。
第一の供給工程におけるテトラアルコキシシランの供給量は、アルカリ触媒溶液中のアルコール1molに対して、0.001mol以上0.01mol以下が好ましい。これは、アルカリ触媒溶液準備工程で用いたアルコール1molに対して、テトラアルコキシシランが0.001mol以上0.01mol以下であることを意味する。テトラアルコキシシランの供給量が当該範囲であると、反応液中に形成される核粒子の濃度及び大きさが適切な範囲となり、供給停止工程(熟成工程)において扁平かつ異形の第二の核粒子が形成されやすい。この観点から、第一の供給工程におけるテトラアルコキシシランの供給量は、アルカリ触媒溶液中のアルコール1molに対して、0.001mol以上0.009mol以下がより好ましく、0.001mol以上0.008mol以下が更に好ましい。
第一の供給工程におけるテトラアルコキシシランの供給速度は、アルカリ触媒溶液中のアルコール1molに対して、0.0005mol/min以上0.010mol/min以下が好ましい。これは、アルカリ触媒溶液準備工程で用いたアルコール1molに対して、1分間当たり0.0005mol以上0.010mol以下のテトラアルコキシシランを供給することを意味する。テトラアルコキシシランの供給速度が当該範囲であると、異形状の核粒子が生成されやすい。この観点から、第一の供給工程におけるテトラアルコキシシランの供給速度は、アルカリ触媒溶液中のアルコール1molに対して、0.0005mol/min以上0.0085mol/min以下がより好ましく、0.0006mol/min以上0.005mol/min以下が更に好ましい。
第一の供給工程におけるテトラアルコキシシランの供給量は、テトラアルコキシシランの種類又は反応条件にもよるが、例えば、アルカリ触媒溶液1Lに対し0.5mol以上6mol以下である。
第一の供給工程におけるアルカリ触媒の供給速度は、テトラアルコキシシランの供給速度に対して、0.1mol/(mol・min)以上0.5mol/(mol・min)以下が好ましい。これは、テトラアルコキシシランの1分間当たりの供給量(mol)に対して、1分間当たり0.1mol以上0.5mol以下の供給量で、アルカリ触媒を供給することを意味する。アルカリ触媒の供給速度が当該範囲であると、核粒子の分散性が安定し、粗大な核粒子が生成しにくい。この観点から、第一の供給工程におけるアルカリ触媒の供給速度は、0.14mol/(mol・min)以上0.45mol/(mol・min)以下がより好ましく、0.18mol/(mol・min)以上0.40mol/(mol・min)以下が更に好ましい。
供給停止工程(熟成工程)は、第一の供給工程後、テトラアルコキシシラン及びアルカリ触媒の供給を停止して、核粒子どうしの合一を進め第二の核粒子を得る工程である。理由は定かではないが、供給停止工程においては、扁平かつ異形の第二の核粒子が得られる。停止時間は、核粒子どうしの合一を進行させる観点から0.5分以上が好ましく、粗大な第二の核粒子の形成を抑制する観点から10分以下が好ましい。この観点から、停止時間は、0.6分以上5分以下がより好ましく、0.8分以上3分以下が更に好ましい。
第二の供給工程は、テトラアルコキシシラン及びアルカリ触媒の供給を再開して、第二の核粒子を成長させる工程である。扁平かつ異形の第二の核粒子が成長して、扁平かつ異形のシリカ粒子が得られる。
第二の供給工程におけるテトラアルコキシシランの供給量、テトラアルコキシシランの供給速度、アルカリ触媒の供給速度はそれぞれ、第一の供給工程におけるテトラアルコキシシランの供給量、テトラアルコキシシランの供給速度、アルカリ触媒の供給速度と同様である。
第一の供給工程及び第二の供給工程を通じたテトラアルコキシシランの全供給量は、テトラアルコキシシランの種類又は反応条件にもよるが、例えば、アルカリ触媒溶液1Lに対し1mol以上10mol以下である。
工程(1)により得られるシリカ粒子懸濁液のシリカ粒子濃度は、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましく、10質量%以上15質量%以下が更に好ましい。
工程(2)は、シリカ粒子懸濁液から溶媒を除去し粉体を得る工程である。シリカ粒子懸濁液から溶媒を除去する方法は特に制限されず、例えば、加熱乾燥、凍結乾燥が挙げられる。
工程(2)は、超臨界流体を用いて、シリカ粒子懸濁液から溶媒を除去し、粉体を得る工程であることが好ましい。溶媒の除去を、超臨界流体を用いて行うことにより、シリカ粒子懸濁液中に分散しているシリカ粒子が、凝集が抑制された状態で乾燥する。
工程(2)において超臨界流体として用いられる物質としては、二酸化炭素、水、メタノール、エタノール、アセトン等が挙げられる。超臨界流体としては、処理効率の観点と、粗大粒子の発生を抑制する観点とから、超臨界二酸化炭素が好ましい。超臨界二酸化炭素を用いる工程(2)は、具体的には、例えば以下の操作によって行う。
密閉反応器に懸濁液を収容し、次いで液化二酸化炭素を導入した後、密閉反応器を加熱すると共に高圧ポンプにより密閉反応器内を昇圧させ、密閉反応器内の二酸化炭素を超臨界状態とする。次いで、密閉反応器に液化二酸化炭素を流入させ、密閉反応器から超臨界二酸化炭素を流出させることで、密閉反応器内において懸濁液に超臨界二酸化炭素を流通させる。懸濁液に超臨界二酸化炭素が流通する間に、溶媒が超臨界二酸化炭素に溶解し、密閉反応器外へ流出する超臨界二酸化炭素に同伴して溶媒が除去される。密閉反応器内の温度及び圧力は、二酸化炭素を超臨界状態にする温度及び圧力とする。二酸化炭素の臨界点が31.1℃/7.38MPaであるところ、例えば、40℃以上300℃以下/10MPa以上30MPa以下の温度及び圧力とする。密閉反応器への超臨界流体の流量は、例えば、15.4L/(min・m)以上1540L/(min・m)以下である。
工程(3)は、乾燥したシリカ粒子を疎水化処理剤により表面処理する工程であり、表面処理を行うことが好ましい。工程(3)を経ることによって、疎水化処理剤の官能基とシリカ粒子表面のシラノール基とが反応し、疎水性シリカ粒子が生成する。
工程(3)に用いる疎水化処理剤としては、ケイ素含有有機化合物が好ましい。ケイ素含有有機化合物としては、アルコキシシラン化合物、シラザン化合物、シリコーンオイル等が挙げられる。
シリカ粒子の表面処理に用いるアルコキシシラン化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン;メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン;トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン;が挙げられる。これらの中でも、疎水性シリカ粒子の疎水性を高める観点から、炭素数8以上の長鎖アルキル基を有するアルコキシシラン化合物が好ましい。
シリカ粒子の表面処理に用いるシラザン化合物としては、例えば、ジメチルジシラザン、トリメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン、ペンタメチルジシラザン、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられる。
シリカ粒子の表面処理に用いるシリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、フェニルメチルポリシロキサン等のシリコーンオイル;アミノ変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、カルボキシル変性ポリシロキサン、カルビノール変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、メタクリル変性ポリシロキサン、メルカプト変性ポリシロキサン、フェノール変性ポリシロキサン等の反応性シリコーンオイル;等が挙げられる。
工程(3)は、例えば、ケイ素含有有機化合物と溶媒とを混合してなる処理液を調製し、攪拌下、シリカ粒子と処理液とを混合し、さらに攪拌を続けることで行われる。表面処理後は、処理液の溶媒を除去する目的で乾燥処理を行う。処理液の調製に用いる溶媒としては、ケイ素含有有機化合物がアルコキシシラン化合物又はシラザン化合物である場合はアルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール)が好ましく、ケイ素含有有機化合物がシリコーンオイルである場合は炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタン)が好ましい。処理液に含まれるケイ素含有有機化合物の濃度は、1質量%以上50質量%以下が好ましく、5質量%以上40質量%以下がより好ましく、10質量%以上30質量%以下が更に好ましい。
工程(3)は、乾燥したシリカ粒子を、超臨界流体中で、疎水化処理剤により表面処理する工程であることが好ましい。シリカ粒子の疎水化処理を超臨界流体中で行うことにより、疎水化処理剤の官能基とシリカ粒子表面のシラノール基との反応効率が高まり、高度の疎水化処理がなされる。
工程(3)において超臨界流体として用いられる物質としては、二酸化炭素、水、メタノール、エタノール、アセトン等が挙げられる。超臨界流体としては、処理効率の観点と、粗大粒子の発生を抑制する観点とから、超臨界二酸化炭素が好ましい。超臨界二酸化炭素を用いる工程(3)は、具体的には、例えば以下の操作によって行う。
攪拌機を備えた密閉反応器に、シリカ粒子と疎水化処理剤とを収容し、次いで、液化二酸化炭素を導入した後、密閉反応器を加熱すると共に高圧ポンプにより密閉反応器内を昇圧させ、密閉反応器内の二酸化炭素を超臨界状態とする。次いで、攪拌機を運転し、反応系内を攪拌する。密閉反応器内の温度及び圧力は、二酸化炭素を超臨界状態にする温度及び圧力とする。二酸化炭素の臨界点が31.1℃/7.38MPaであるところ、例えば、40℃以上300℃以下/10MPa以上30MPa以下の温度及び圧力とする。攪拌を持続する時間は、10分間以上24時間以下が好ましく、20分間以上120分間以下がより好ましく、30分間以上90分間以下が更に好ましい。
超臨界流体を用いる工程(3)は、超臨界流体を用いる工程(2)に連続して行うことが望ましい。すなわち、工程(2)における密閉反応器を工程(2)後に大気圧下に開放せず、同じ密閉反応器を使用して工程(3)を行うことが望ましい。超臨界流体を用いる工程(2)及び工程(3)を連続して行うことにより、粗粉の発生がより抑制される。
疎水化処理に用いるケイ素含有有機化合物の量は、シリカ粒子100質量部に対して、1質量部以上50質量部以下が好ましく、5質量部以上40質量部以下がより好ましく、10質量部以上30質量部以下が更に好ましい。
工程(3)の後、得られた疎水性シリカ粒子に対しては、解砕又は篩分を行って、粗大粒子や凝集物の除去を行うことがよい。解砕は、例えば、ジェットミル、振動ミル、ボールミル、ピンミル等の乾式粉砕装置により行う。篩分は、例えば、振動篩、風力篩分機等により行う。
[バインダー]
バインダーとしては、特に制限はないが、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリロニトリル/スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合(ABS)樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリサルファイド樹脂、ポリフェノール樹脂、これらの複合物、これらをシリコーン変性又はハロゲン変性させた樹脂等が挙げられる。
バインダーとしては、上記の樹脂を形成する前駆体、つまりオリゴマー又はモノマーでもよい。オリゴマー又はモノマーとしては、熱印加又は紫外線照射によって重合反応又は架橋反応が進行し硬化する化学物質が好ましい。
バインダーは、1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本実施形態に係るコーティング組成物は、シリカ粒子とバインダーとを混合することにより製造される。
[分散媒]
本実施形態に係るコーティング組成物は、さらに分散媒を含んでもよい。分散媒を含むことで、コーティング組成物の液粘度を調整することができる。また、分散媒を含むことで、シリカ粒子の分散性がより向上する場合がある。液粘度又はシリカ粒子の分散性が制御されたコーティング組成物は、コーティング時に塗布状態を制御しやすくコーティング膜の均一性が向上して、美観の向上又はコーティング膜の欠損の抑制ができる。
分散媒としては、水、シンナー、トルエン、ケトン類、酢酸ブチル、アルコール類、鉱物油などの溶媒が挙げられ、複数種の溶媒を混合した混合溶媒でもよい。シリカ粒子の分散安定性という観点からはアルコール類が好ましい。
分散媒としては、シリカ粒子を化学変化させにくい観点、コーティング膜を成膜しやすい観点などから、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコールが好ましい。
[その他の成分]
本実施形態に係るコーティング組成物は、シリカ粒子、バインダー及び分散媒以外のその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、例えば、シリカ粒子の分散安定性を高める分散剤又は界面活性剤、バインダーの硬化反応の触媒、着色剤、消泡剤、増粘剤、防腐剤、充填剤などが挙げられる。
[成分の含有量又は含有量比]
本実施形態に係るコーティング組成物は、透明性、耐久性及び撥水性に優れるコーティング膜を形成する観点から、各成分の含有量又は含有量比(すべて質量基準である。)が下記の範囲であることが好ましい。
シリカ粒子の含有量は、コーティング組成物全量に対して、1質量%以上20質量%以下であることが好ましく、3質量%以上15質量%以下であることがより好ましく、5質量%以上10質量%以下であることが更に好ましい。当該範囲内でシリカ粒子の含有量が少ないほどコーティング膜の透明性及び耐久性に優れ、当該範囲内でシリカ粒子の含有量が多いほど、コーティング組成物に含まれるシリカ粒子又は成膜した表面に疎水性を付与した際に、コーティング膜の撥水性に優れる。
バインダーの含有量は、コーティング組成物全量に対して、1質量%以上15質量%以下であることが好ましく、3質量%以上10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以上8質量%以下であることが更に好ましい。当該範囲内でバインダーの含有量が多いほどコーティング膜の耐久性に優れ、当該範囲内でバインダーの含有量が少ないほど、コーティング組成物に含まれるシリカ粒子又は成膜した表面に疎水性を付与した際に、コーティング膜の撥水性に優れる。
バインダーとシリカ粒子との含有量比(バインダー:シリカ粒子)は、100:20乃至100:300が好ましい。当該範囲内でシリカ粒子の含有量比が小さいほどコーティング膜の透明性及び耐久性に優れ、当該範囲内でシリカ粒子の含有量比が大きいほど、コーティング組成物に含まれるシリカ粒子又は成膜した表面に疎水性を付与した際に、コーティング膜の撥水性に優れる。この観点から、バインダーとシリカ粒子との含有量比(バインダー:シリカ粒子)は、100:30乃至100:300がより好ましく、100:40乃至100:200が更に好ましく、100:50乃至100:150が更に好ましい。
<コーティング膜>
本実施形態に係るコーティング膜は、シリカ粒子とバインダーとを含む。シリカ粒子及びバインダーの形態は、本実施形態に係るコーティング組成物について先述したとおりである。
本実施形態に係るコーティング膜に含まれるシリカ粒子の平均粒径、平均円形度、及びDa/Hの平均値は、コーティング膜そのものを試料として先述の測定方法で求める。コーティング膜に含まれるバインダー量が多く、粒子の形状観察の妨げになる場合は、コーティング膜を800℃程度に加熱してバインダーを消失させる又はコーティング膜に有機溶剤を塗布して有機溶剤でバインダーを溶解させて除去する等の処理を行う。
本実施形態に係るコーティング膜は、透明性に優れる。本実施形態に係るコーティング膜は、コーティング膜の膜厚にも拠るが、ヘーズが15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましく、5%以下であることが更に好ましい。
本実施形態に係るコーティング膜のヘーズは、JIS K7136:2000「プラスチック−透明材料のヘーズの求め方」に従って測定する。
本実施形態に係るコーティング膜は、コーティング組成物に含まれるシリカ粒子又は成膜した表面に疎水性を付与した際に、撥水性に優れる。本実施形態に係るコーティング膜は、水の接触角が135度以上180度以下であることが好ましく、140度以上180度以下であることがより好ましく、150度以上180度以下であることが更に好ましい。
本実施形態に係るコーティング膜の水の接触角は、コーティング膜を、温度10℃/相対湿度15%の雰囲気に24時間以上放置して調湿した後、同じ温度及び湿度の雰囲気にて、コーティング膜の表面に注射器で3μLのイオン交換水の水滴を落とし、接触角計を用いてθ/2法により0.6秒後の接触角を測定する。
本実施形態に係るコーティング膜は、耐久性に優れ、外力が加わったときにシリカ粒子が失われにくい。したがって、本実施形態に係るコーティング膜は、外力が加わった前後において水の接触角が変動しにくい。
本実施形態に係るコーティング膜の膜厚は、耐久性及び撥水性の観点からは、0.1μm以上が好ましく、0.2μm以上がより好ましく、0.3μm以上が更に好ましく、透明性の観点からは、1μm以下が好ましく、0.7μm以下がより好ましく、0.5μm以下が更に好ましい。
本実施形態に係るコーティング膜におけるバインダーとシリカ粒子との含有量比(バインダー:シリカ粒子)は、100:20乃至100:300が好ましい。当該範囲内でシリカ粒子の含有量比が小さいほどコーティング膜の透明性及び耐久性に優れ、当該範囲内でシリカ粒子の含有量比が大きいほど、コーティング組成物に含まれるシリカ粒子又は成膜した表面に疎水性を付与した際に、コーティング膜の撥水性に優れる。この観点から、バインダーとシリカ粒子との含有量比(バインダー:シリカ粒子)は、100:30乃至100:300がより好ましく、100:40乃至100:200が更に好ましく、100:50乃至100:150が更に好ましい。
本実施形態に係るコーティング膜におけるシリカ粒子の表面占有率(粒子が平面を覆う面積割合であり、コーティング膜の平面視での面積割合である。)は、コーティング組成物に含まれるシリカ粒子又は成膜した表面に疎水性を付与した際の撥水性の観点からは、75%以上が好ましく、85%以上がより好ましく、95%以上が更に好ましい。
本実施形態に係るコーティング膜は、例えば、本実施形態に係るコーティング組成物を基材上に付与することにより製造しうる。基材の好ましい形態は、後述のとおりである。コーティング組成物を基材上に付与する方法としては、例えば、ナイフコート法、ワイヤーバーコート法、ダイコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、ディップコート法、スピンコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット法、スプレー法等が挙げられる。
本実施形態に係るコーティング膜は、成膜後において表面に疎水性が付与された膜でもよい。コーティング膜の表面に疎水性を付与する方法としては、例えば、疎水化処理剤(好ましくはケイ素含有有機化合物)を含む液体組成物をコーティング膜の表面に塗布した後に乾燥させる方法が挙げられる。
本実施形態に係るコーティング膜は、シリカ粒子及びバインダー以外のその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、例えば、着色剤、防腐剤、充填剤などが挙げられる。
<構造体>
本実施形態に係る構造体は、基材と、該基材上に配置された本実施形態に係るコーティング膜とを有する。本実施形態に係る構造体は、基材表面の少なくとも一部に本実施形態に係るコーティング膜を有する。
基材としては、無機材料、有機材料を問わず種々の材料が挙げられ、その形状も限定されない。基材の好ましい例としては、ガラス、セラミックス、金属(アルミニウム、ステンレス鋼、鉄等)、耐熱樹脂(全芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリケトン、ポリエーテルケトン、セルロース、ポリフッ化ビニリデン等)、プラスチック、ゴム、石、セメント、コンクリート、繊維、布帛、木、紙、これらの組合せ、これらの積層体、これらの表面に少なくとも一層の被膜を有する物品が挙げられる。
用途の観点からみた基材の好ましい例としては、建材、外装材、窓枠、窓ガラス、鏡、テーブル、食器、カーテン、レンズ、プリズム、乗物の外装及び塗装、機械装置の外装、物品の外装、防塵カバー及び塗装、交通標識、各種表示装置、広告塔、道路用遮音壁、鉄道用遮音壁、橋梁、ガードレールの外装及び塗装、トンネル内装及び塗装、碍子、太陽電池カバー、太陽熱温水器集熱カバー、ポリマーフィルム、ポリマーシート、フィルター、屋内看板、屋外看板、車両用照明灯のカバー、屋外用照明器具、空気清浄器、浄水器、医療用器具、介護用品などが挙げられる。
基材とコーティング膜との間には、中間層が配置されていてもよい。中間層は、例えば、コーティング膜の剥離、割れ又は反りを抑制する目的で設けられる。
中間層としては、例えば、クロム、アルミニウム、チタン、鉄等の金属又はこれらの合金;ケイ素、アルミニウム、タンタル、セリウム、インジウム、スズ等の金属酸化物;カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の金属フッ化物;からなる膜が挙げられる。中間層は、基板上に単層で積層しても、2層以上を積層させてもよい。中間層に、導電性材料、発熱材料などを含有させて機能化させてもよい。
以下に実施例を挙げて、本開示のコーティング組成物及びコーティング膜をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理手順等は、本開示の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本開示のコーティング組成物及びコーティング膜の範囲は、以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきではない。
<シリカ粒子の製造>
[シリカ粒子(1)の製造]
−アルカリ触媒溶液の準備−
金属製攪拌棒、滴下ノズル及び温度計を備えたガラス製反応容器に、メタノール88質量部、10質量%アンモニア水(NHOH)12質量部を入れ、攪拌混合して、アルカリ触媒溶液を得た。
−ゾルゲル法によるシリカ粒子の造粒−
アルカリ触媒溶液の温度を33℃に調整し、アルカリ触媒溶液を窒素置換した。次いで、アルカリ触媒溶液を攪拌しながら、テトラメトキシシラン(TMOS)と触媒(NH)濃度7.9質量%のアンモニア水(NHOH)の滴下を開始した(第一の供給工程)。この際、TMOSとアンモニア水とは滴下を同時に開始した。アンモニア水の供給速度は、1分間当たりのTMOS供給量1mol/minに対して、1分間当たり0.4mol/minとした。
90秒間滴下した時点で滴下を停止した。供給停止時間を60秒間とし、その間は反応系内の攪拌を続けた(熟成工程)。滴下停止までのTMOS供給量は、アルカリ触媒溶液中のメタノール1molに対して0.001molであった。
次いで、TMOSとアンモニア水の滴下を再開した(第二の供給工程)。この際、TMOSとアンモニア水とは滴下を同時に再開し同時に終了した。アンモニア水の供給速度は第一の供給工程におけるアンモニア水の供給速度と同じにした。
第一の供給工程及び第二の供給工程を通したTMOSの全供給量は26質量部であった。こうして、シリカ粒子懸濁液を得た。
−超臨界二酸化炭素を用いた乾燥−
反応槽にシリカ粒子懸濁液を100質量部収容し、攪拌しながらCOを入れ、反応槽内を120℃/20MPaまで昇温昇圧した。温度と圧力を維持した状態で攪拌しながら、COを流量20L/(min・m)にて流入及び流出させ、120分間かけて溶媒を除去し、粉体を得た。
−超臨界二酸化炭素中での表面処理−
反応槽内に残った粉体100質量部に対して1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンを10質量部投入した。材料を攪拌しながら、反応槽内をCOで満たし、反応槽内を120℃/20MPaまで昇温昇圧した。温度と圧力を維持した状態で、30分間攪拌を続けた。次いで、圧力を大気圧まで開放し、室温(25℃)まで冷却した。その後、攪拌機を停止し、シリカ粒子(1)の粉体を取り出した。
[シリカ粒子(2)〜(21)の製造]
ゾルゲル法によるシリカ粒子の造粒条件又は疎水化処理剤の種類を表1に従って変更した以外はシリカ粒子(1)の製造と同様にして、シリカ粒子(2)〜(21)の粉体を製造した。
[シリカ粒子(22)の製造]
シリカ粒子(1)の製造において1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンを用いた超臨界二酸化炭素中での表面処理を行わなかった以外は、シリカ粒子(1)の製造と同様にして、シリカ粒子(22)の粉体を製造した。
表1中の略称はそれぞれ下記の化合物を指す。
・HMDS:1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン
・DTMS:デシルトリメトキシシラン
表1には、シリカ粒子(1)〜(22)を用いて製造した各コーティング組成物(後述の実施例及び比較例)におけるシリカ粒子の形状を合わせて記す。
<コーティング組成物及びコーティング膜の製造>
[実施例1]
攪拌翼を備えた容器にメタノールを90質量部、シリカ粒子(1)を5質量部、及びシリコーンバインダKR400(信越化学工業社)を5質量部入れ、攪拌混合してコーティング組成物を調製した。
小サイズ用卓上ディップコーターDT−0303−S4(株式会社SDI)を用い、ディップ速度1.6mm/秒且つ浸漬時間5秒の条件で、洗浄したガラス基板の片面にコーティング組成物を塗布し、乾燥させ、コーティング膜を形成した。
[実施例2〜18、比較例1〜9]
シリカ粒子又はバインダーの種類又は量を表2に従って変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2〜18及び比較例1〜9のコーティング組成物及びコーティング膜を製造した。表2に記載のKAYARAD PET30は、日本化薬株式会社製の多官能アクリレートである。KAYARAD PET30使用時には光重合開始剤としてOmnirad 184(IGM Resins社)を併用した。(KAYARAD PET30:Omnirad 184=25:1の割合で併用した。)
[実施例19]
シリカ粒子の種類をシリカ粒子(22)に変更した以外は実施例1と同様にしてコーティング組成物及びコーティング膜を製造した。コーティング膜に、デシルトリメトキシシラン1質量%水溶液を塗布し、温度125℃/1時間の条件で反応および乾燥させ、コーティング膜の表面を疎水化した。
<コーティング組成物に含まれるシリカ粒子の形状の測定>
[シリカ粒子の形状]
コーティング組成物にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムとメタノールとを加え、シリカ固形分を0.01質量%に調整した。シリカ固形分量を調整したコーティング組成物を1滴、シリコンウエハー上に載せて乾燥させ塗膜を形成した。この塗膜を試料にして、既述の測定方法により、シリカ粒子の平均粒径、平均円形度及びDa/Hの平均値を求めた。
[攪拌によるシリカ粒子の形状変化]
コーティング組成物100mlを既述のとおりに攪拌した。攪拌後のコーティング組成物に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムとメタノールとを加え、固形分を0.01質量%に調整した。固形分量を調整したコーティング組成物を1滴、シリコンウエハー上に載せて乾燥させ塗膜を形成した。この塗膜を試料にして、既述の測定方法により、攪拌後のシリカ粒子の平均粒径、平均円形度及びDa/Hの平均値を求めた。そして、{攪拌後の平均粒径−攪拌前の平均粒径}、{(攪拌後の平均円径度−攪拌前の平均円径度)÷攪拌前の平均円径度×100}、及び{攪拌後のDa/Hの平均値−攪拌前のDa/Hの平均値}を算出した。
<コーティング膜の表面性状の測定>
[ヘーズ]
コーティング膜を備えたガラス基板を試験片にして、ヘーズメーター(日本電色工業社製、型番NDH2000)を用いて、JIS K7136:2000「プラスチック−透明材料のヘーズの求め方」に従ってヘーズを測定した。コーティング膜を成膜する前のガラス基板のヘーズを予め測定しておき、{コーティング膜を備えたガラス基板のヘーズ(%)−ガラス基板のヘーズ(%)}をコーティング膜のヘーズ(%)とした。
[水の接触角]
コーティング膜を備えたガラス基板を試験片にして、接触角計(協和界面科学社製、型番CA−XP)を用いて、既述の測定方法により、コーティング膜表面における水の接触角を測定した。
[耐久性(擦った後の水の接触角)]
温度10℃/相対湿度15%の雰囲気にて、往復摩耗試験機(新東科学株式会社製、型番HEIDON Type14DR)を用い、荷重50g且つ移動速度600mm/分の条件で、10mm×10mm四方のアタッチメントと試験片の間にコットン(旭化成社製、ベンコットンAZ−8)を挟んだ状態で10回往復させ、ガラス基板上のコーティング膜を擦った。擦った後のコーティング膜について、接触角計(協和界面科学社製、型番CA−XP)を用いて、既述の測定方法により水の接触角を測定した。
各実施例及び各比較例の組成及び特性を表2に示す。

Claims (7)

  1. 平均粒径が50nm以上200nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.88以下であり、平面画像解析により求められる円相当径Daと立体画像解析により求められる最大高さHとの比であるDa/Hの平均値が1.5以上1.9以下であるシリカ粒子と、
    バインダーと、
    を含むコーティング組成物。
  2. 前記コーティング組成物を回転速度7600rpmの攪拌軸にて5分間攪拌する前後において前記シリカ粒子が下記の要件(1)、要件(2)及び要件(3)を満足する、請求項1のコーティング組成物。
    要件(1):前記シリカ粒子の平均粒径の差が±5nmの範囲内である。
    要件(2):前記シリカ粒子の平均円形度の変動率が±10%の範囲内である。
    要件(3):前記シリカ粒子のDa/Hの平均値の差が±0.5の範囲内である。
  3. 前記バインダーと前記シリカ粒子との含有量比が質量基準で100:20乃至100:300である、請求項1又は請求項2に記載のコーティング組成物。
  4. 平均粒径が50nm以上200nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.88以下であり、平面画像解析により求められる円相当径Daと立体画像解析により求められる最大高さHとの比であるDa/Hの平均値が1.5以上1.9以下であるシリカ粒子と、
    バインダーと、
    を含むコーティング膜。
  5. 前記バインダーと前記シリカ粒子との含有量比が質量基準で100:20乃至100:300である、請求項4に記載のコーティング膜。
  6. 水の接触角が135度以上である、請求項4又は請求項5に記載のコーティング膜。
  7. 基材と、前記基材上に配置された請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載のコーティング膜と、を有する構造体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023281793A1 (ja) * 2021-07-07 2023-01-12 株式会社ケミコート 玩具向けの超撥水コーティング剤の製造方法、超撥水コーティング剤及びそれを用いる玩具

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WO2023281793A1 (ja) * 2021-07-07 2023-01-12 株式会社ケミコート 玩具向けの超撥水コーティング剤の製造方法、超撥水コーティング剤及びそれを用いる玩具

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