JP2020040911A - 重合性化合物の製造中間体及び製造方法 - Google Patents

重合性化合物の製造中間体及び製造方法 Download PDF

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雅弘 堀口
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Abstract

【課題】重合性化合物を製造し、当該化合物を含有する重合性組成物を重合させ得られたフィルム状の重合物に紫外光を照射した場合に変色及びヘイズの変化を起こしにくい製造中間体及び当該製造中間体の製造方法の提供。【解決手段】式(II)で表される化合物、及び当該化合物の製造方法、当該化合物から製造される重合性化合物、重合性組成物、当該重合性組成物を重合させることにより得られる重合体及び当該重合体を用いた光学異方体。(式中、R1、R2及びL1は有機基を表し、n1は1から4の整数を表し、L1が複数存在する場合、同一でも異なっていてもよく、隣接するL1どうしが縮合環を形成してもよい。)【選択図】なし

Description

本発明は重合性化合物の製造中間体、当該製造中間体の製造方法、当該製造中間体を使用した重合性化合物の製造方法、当該重合性化合物を使用して製造される重合性組成物及び当該重合性組成物を用いた光学異方体に関する。
重合性基を有する化合物(重合性化合物)は種々の光学材料に使用される。例えば、重合性化合物を含む重合性組成物を液晶状態で配列させた後、重合させることにより、均一な配向を有する重合体を作製することが可能である。このような重合体は、ディスプレイに必要な偏光板、位相差板等に使用することができる。多くの場合、要求される光学特性、重合速度、溶解性、融点、ガラス転移温度、重合体の透明性、機械的強度、表面硬度、耐熱性及び耐光性を満たすために、2種類以上の重合性化合物を含む重合性組成物が使用される。その際、使用する重合性化合物には、他の特性に悪影響を及ぼすことなく、重合性組成物に良好な物性をもたらすことが求められる。
重合性化合物を含有する重合性組成物をディスプレイ等の光学フィルム材料として使用する場合、ディスプレイ製品を長期間使用した後に、光学フィルムの変色やヘイズの変化が起こりにくいことが好ましい。変色やヘイズの変化の原因としては、バックライト、室内光、太陽光等に含まれる紫外光及びバックライト、周辺環境からの熱による、光学フィルムに使用した重合性化合物に含まれる極微量の不純物の変質が挙げられる。変色やヘイズの変化が起こりやすい光学フィルムをディスプレイに使用した場合、長期間の使用によってディスプレイの明るさ及びコントラストが低下したり、映像の色味が変化したりしてしまい、ディスプレイ製品の品質を大きく低下させてしまう問題がある。
液晶ディスプレイの視野角向上、有機エレクトロルミネッセンス素子の外光の反射防止に使用する光学フィルム材料として、複屈折率の波長分散性が小さな又は逆である化合物が種々開発されてきた。それらの化合物のうち、分子の短軸方向にベンゾチアゾール構造が置換した重合性化合物は、適度な屈折率異方性を有し、良好な逆波長分散性を示すことから光学フィルム材料として有用である。しかしながら、従来知られていたそれらのベンゾチアゾール構造を有する重合性化合物は、重合性組成物に添加しフィルムを作製した場合に、フィルムに変色やヘイズの変化を起こしやすい問題があった(特許文献1)。当該化合物は可視光域に近い吸収スペクトルを有するため、周辺環境からの光に対して極微量の不純物による変質が起こりやすいことが理由として考えられる。そのため、そのような極微量の不純物を生じにくいベンゾチアゾール構造を有する化合物の製造中間体が求められていた。
特開2011−207765号公報
本発明が解決しようとする課題は、重合性化合物を製造し、当該化合物を含有する重合性組成物を重合させ得られたフィルム状の重合物に紫外光を照射した場合に変色及びヘイズの変化を起こしにくい製造中間体及び当該製造中間体の製造方法を提供することである。また、当該製造中間体から製造される重合性化合物、当該重合性化合物を含む重合性組成物、当該重合性組成物を重合させることで得られる重合体及び当該重合体を用いた光学異方体を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、下記の一般式(I)で表される化合物の開発に至った。すなわち、本願発明は一般式(II)
Figure 2020040911
(式中、R及びRは各々独立して有機基を表し、
は有機基を表すが、Lが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Lが複数存在する場合、隣接するLどうしが結合し縮合環を形成しても良く、
n1は1から4の整数を表す。)で表される化合物を提供する。併せて当該化合物の製造方法、当該化合物から製造される重合性化合物、当該重合性化合物を用いた樹脂、樹脂添加剤、オイル、フィルター、接着剤、粘着剤、油脂、インキ、医薬品、化粧品、洗剤、建築材料、包装材、光学フィルム、液晶材料、有機EL材料、封止材、有機半導体材料、電子材料、表示素子、電子デバイス、通信機器、自動車部品、航空機部品、機械部品、農薬及び食品並びにそれらを使用した製品、重合性組成物、当該重合性組成物を重合させることにより得られる重合体及び当該重合体を用いた光学異方体を提供する。
本願発明の化合物は、重合性化合物を製造し、当該化合物を含有する重合性組成物を重合させ得られたフィルム状の重合物に紫外光を照射した場合に変色及びヘイズの変化を起こしにくいことから重合性化合物の製造中間体として有用である。また、本願発明の化合物から製造される重合性化合物を含有する重合性組成物を用いた光学異方体は、紫外光を照射した場合に変色及びヘイズの変化を起こしにくいことからディスプレイ等の光学フィルム用途等に有用である。
本願発明は一般式(II)で表される化合物を提供する。併せて当該化合物の製造方法、当該化合物から製造される重合性化合物、当該重合性化合物を用いた樹脂、樹脂添加剤、オイル、フィルター、接着剤、粘着剤、油脂、インキ、医薬品、化粧品、洗剤、建築材料、包装材、光学フィルム、液晶材料、有機EL材料、封止材、有機半導体材料、電子材料、表示素子、電子デバイス、通信機器、自動車部品、航空機部品、機械部品、農薬及び食品並びにそれらを使用した製品、重合性組成物、当該重合性組成物を重合させることにより得られる重合体及び当該重合体を用いた光学異方体を提供する。
一般式(II)において、R及びRは各々独立して有機基を表す。合成の容易さ、原料の入手容易さ、重合性化合物を製造しフィルムにした際の変色及びヘイズの変化の起こりにくさの観点から、R及びRは各々独立して置換されていても良い炭化水素基又は置換されていても良いシリル基を表すことが好ましく、R及びRは各々独立して炭素原子数1から20のアルキル基、炭素原子数2から20のアルコキシアルキル基、炭素原子数3から20のアルコキシアルコキシアルキル基、炭素原子数2から20のアルケニル基、炭素原子数7から20のアリールアルキル基、テトラヒドロピラニル基、炭素原子数3から20のトリアルキルシリル基又は炭素原子数1から20のアシル基を表すことがより好ましく、R及びRは各々独立して炭素原子数1から20のアルキル基を表すことがさらに好ましく、R及びRは各々独立して炭素原子数1から5のアルキル基を表すことがさらにより好ましく、R及びRは各々メチル基を表すことが特に好ましい。
一般式(II)で表される化合物を製造中間体として、ベンゾチアゾール構造を有する重合性化合物を製造することができる。その場合、一般式(II)で表される化合物を下記のチオエステル(IIA)
Figure 2020040911
へと誘導した後、Jacobson法による環化反応によってビスベンゾチアゾール(IIB)を製造する。当該環化反応においては、目的とするビスベンゾチアゾール(IIB)の他に、ラジカル反応による副生成物を生じることが知られている。それらの副生成物の一例として化合物(IIBY)が報告されている(Organic and Biomolecular Chemistry誌、2004年、2号、3039−3043頁)。化合物(IIBY)を含む種々のラジカル反応による副生成物から誘導される不純物が、以降の工程においても極微量残留することによって、製造した重合性化合物を重合性組成物に添加しフィルムを作製した場合に、フィルムの変色やヘイズの変化といった悪影響を起こしやすくすると考えられる。本願発明の一般式(II)で表される化合物を製造中間体として用いた場合、置換基Lの効果によって、ラジカル反応による副生成物の生成量を抑制することが可能であると考えられる。そのため、本願発明の一般式(II)で表される化合物を製造中間体として製造したベンゾチアゾール構造を有する重合性化合物は、重合性組成物を重合させ得られたフィルム状の重合物に紫外光を照射した場合に変色及びヘイズの変化を起こしにくいと考えられる。より具体的には、本願発明の一般式(II)で表される化合物を製造中間体として用いた場合、下記の反応機構
Figure 2020040911
において、式(IIA−2)で表される中間体から式(IIA−3)で表される中間体への反応が、置換基Lの電子供与性効果によって速やかに進行する。そのため、ラジカルの分子間での反応や望ましくない反応点での反応が起こりにくくなり、種々の目的物以外のラジカル反応による副生成物が生じにくくなる。
一般式(II)において、Lは有機基を表すが、Lが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Lが複数存在する場合、隣接するLどうしが結合し縮合環を形成しても良い。合成の容易さ、原料の入手容易さ、重合性化合物を製造しフィルムにした際の変色及びヘイズの変化の起こりにくさの観点、さらに前記のラジカル反応による副生成物の生成量の少なさの観点から、Lは、複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、電子供与性の置換基を表すことが好ましく、Lは、複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、置換されていても良いシリル基、置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアルコキシ基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていても良いアルケニルオキシ基、置換されていても良いアルキニル基、置換されていても良いアリールオキシ基、置換されていても良いヘテロアリールオキシ基、置換されていても良く、縮合環を形成しても良い非芳香族炭化水素環基、置換されていても良く、縮合環を形成しても良い芳香族炭化水素環基、置換されていても良く、縮合環を形成しても良い非芳香族複素環基、置換されていても良く、縮合環を形成しても良い芳香族複素環基を表すことがより好ましく、Lは、複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、炭素原子数1から10のアルキル基、炭素原子数1から10のアルコキシ基、炭素原子数1から10の(ポリ)フルオロアルキル基又は炭素原子数1から10の(ポリ)フルオロアルコキシ基を表すことがさらに好ましく、Lは、複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、炭素原子数1から10のアルキル基を表すことがさらにより好ましく、Lはメチル基を表すことが特に好ましい。
一般式(II)において、n1は1から4の整数を表す。合成の容易さ、原料の入手容易さ、重合性化合物を製造しフィルムにした際の変色及びヘイズの変化の起こりにくさの観点から、n1は1、2又は3を表すことが好ましく、n1は1又は2を表すことがより好ましく、n1は2を表すことが特に好ましい。
一般式(II)で表される化合物は、下記の一般式(II−i)
Figure 2020040911
(式中、R1i及びR2iは各々独立して置換されていても良い炭化水素基又は置換されていても良いシリル基を表し、L1iは、複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、電子供与性の置換基を表し、n1iは1、2又は3を表す。)で表される化合物であることが好ましく、下記の一般式(II−ii)
Figure 2020040911
(式中、R1ii及びR2iiは各々独立して炭素原子数1から20のアルキル基、炭素原子数2から20のアルコキシアルキル基、炭素原子数3から20のアルコキシアルコキシアルキル基、炭素原子数2から20のアルケニル基、炭素原子数7から20のアリールアルキル基、テトラヒドロピラニル基、炭素原子数3から20のトリアルキルシリル基又は炭素原子数1から20のアシル基を表し、L1iiは、複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、置換されていても良いシリル基、置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアルコキシ基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていても良いアルケニルオキシ基、置換されていても良いアルキニル基、置換されていても良いアリールオキシ基、置換されていても良いヘテロアリールオキシ基、置換されていても良く、縮合環を形成しても良い非芳香族炭化水素環基、置換されていても良く、縮合環を形成しても良い芳香族炭化水素環基、置換されていても良く、縮合環を形成しても良い非芳香族複素環基、置換されていても良く、縮合環を形成しても良い芳香族複素環基を表し、n1iiは1、2又は3を表す。)で表される化合物であることがより好ましく、下記の一般式(II−iii)
Figure 2020040911
(式中、R1iii及びR2iiiは各々独立して炭素原子数1から20のアルキル基を表し、L1iiiは、複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、炭素原子数1から10のアルキル基、炭素原子数1から10のアルコキシ基、炭素原子数1から10の(ポリ)フルオロアルキル基又は炭素原子数1から10の(ポリ)フルオロアルコキシ基を表し、n1iiiは1、2又は3を表す。)で表される化合物であることがさらに好ましく、特に前記のラジカル反応による副生成物の生成量の少なさの観点から、下記の一般式(II−iv)
Figure 2020040911
(式中、R1iv及びR2ivは各々独立して炭素原子数1から5のアルキル基を表し、L1iv1及びL1iv2は、L1iv1が複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く各々独立して炭素原子数1から10のアルキル基を表し、n1ivは0又は1を表す。)で表される化合物であることがさらにより好ましく、下記の一般式(II−v−1)から一般式(II−v−4)
Figure 2020040911
(式中、L1v1及びL1v2は各々独立して炭素原子数1から5のアルキル基を表す。)で表される化合物であることが特に好ましい。一般式(II−v−1)から一般式(II−v−4)において、重合性化合物を製造した場合の化合物の有機溶媒への溶解性を特に重視する場合、一般式(II−v−1)及び一般式(II−v−2)で表される化合物が好ましく、一般式(II−v−2)で表される化合物が特に好ましく、化合物の液晶性を重視する場合、一般式(III−v−3)及び一般式(II−v−4)で表される化合物が好ましく、一般式(II−v−4)で表される化合物が特に好ましい。
一般式(II)で表される化合物として具体的には、下記の式(II−1)から式(II−7)
Figure 2020040911
Figure 2020040911
で表される化合物が挙げられる。
一般式(II)で表される化合物は以下の製法で製造することができる。
(製法1)一般式(II)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
(式中、L、n1、R及びRは各々一般式(II)におけるL、n1、R及びRと同じ意味を表し、Rs1及びRs2は各々独立してアルキル基を表す。)
式(IA)で表される化合物を式(IB)で表される化合物と反応させることによって、式(IC)で表される化合物を得ることができる。反応条件としては例えばエステル−アミド交換反応が挙げられる。
式(IC)で表される化合物のアミドのカルボニル基をチオカルボニル基へと変換することによって、式(ID)で表される化合物を得ることができる。反応条件としては例えばローソン試薬存在下、加熱する方法が挙げられる。
式(ID)で表される化合物のエステルを加水分解することによって、式(I)で表される化合物を得ることができる。反応条件としては例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基を用いる方法が挙げられる。
一般式(I)で表される化合物は下記の製法によっても製造することができる。
Figure 2020040911
(式中、L及びn1は各々一般式(II)におけるL及びn1と同じ意味を表す。)
式(IA)で表される化合物を硫黄及び塩基存在下、2−クロロアセトアミドと反応させることによって、式(IE)で表される化合物を得ることができる。塩基としては例えばトリエチルアミンが挙げられる。
式(IE)で表される化合物のアミドを加水分解することによって、式(I)で表される化合物を得ることができる。反応条件としては例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基を用いる方法が挙げられる。
Figure 2020040911
(式中、L、n1、R及びRは各々一般式(II)におけるL、n1、R及びRと同じ意味を表す。)
式(I)で表される化合物を塩基及び酸化剤存在下、環化させることによって、式(IF)で表される化合物を得ることができる。塩基としては例えば水酸化ナトリウムが挙げられる。酸化剤としては例えばフェリシアン化カリウムが挙げられる。式(ID)又は式(IE)で表される化合物を単離することなく環化させることによって、式(IF)で表される化合物を製造することも可能である。
式(IF)で表される化合物を式(IG)で表される化合物と反応させることによって、式(II)で表される化合物を得ることができる。反応条件としては例えば縮合剤を用いる方法若しくは式(IF)で表される化合物を酸クロリド、混合酸無水物又はカルボン酸無水物とした後、一般式(IG)で表される化合物と塩基存在下反応させる方法が挙げられる。縮合剤を用いる場合、縮合剤として例えばN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩が挙げられる。塩基としては例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンが挙げられる。
一般式(I)で表される化合物は、下記の一般式(I−i)
Figure 2020040911
(式中、L1i及びn1iは各々一般式(II−i)におけるL1i及びn1iと同じ意味を表す。)で表される化合物であることが好ましく、下記の一般式(I−ii)
Figure 2020040911
(式中、L1ii及びn1iiは各々一般式(II−ii)におけるL1ii及びn1iiと同じ意味を表す。)で表される化合物であることがより好ましく、下記の一般式(I−iii)
Figure 2020040911
(式中、L1iii及びn1iiiは各々一般式(II−iii)におけるL1iii及びn1iiiと同じ意味を表す。)で表される化合物であることがさらに好ましく、下記の一般式(I−iv)
Figure 2020040911
(式中、L1iv1、L1iv2及びn1ivは各々一般式(II−iv)におけるL1iv1、L1iv2及びn1ivと同じ意味を表す。)で表される化合物であることがさらにより好ましく、下記の一般式(I−v−1)から一般式(I−v−4)
Figure 2020040911
(式中、L1v1及びL1v2は各々一般式(II−v−1)から一般式(II−v−4)におけるL1v1及びL1v2と同じ意味を表す。)で表される化合物であることが特に好ましい。
一般式(I)で表される化合物として具体的には、下記の式(I−1)から式(I−7)
Figure 2020040911
Figure 2020040911
で表される化合物が挙げられる。
一般式(II)で表される化合物から製造される重合性化合物は、下記の一般式(III)
Figure 2020040911
(式中、P及びPは各々独立してラジカル重合、カチオン重合又はアニオン重合により重合する基を表し、
Sp及びSpは各々独立して基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−に置き換えられても良い炭素原子数2から20の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表すが、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
及びXは各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く(ただし、P−[Sp−Xk1−には−O−O−結合を含まない。)、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く(ただし、−[X−Spk2−Pには−O−O−結合を含まない。)、
k1及びk2は各々独立して0から5の整数を表し、
及びAは各々独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良く、Aが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Aが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、若しくは、LはP−[Sp−XkL−で表される基を表しても良く、ここでPはラジカル重合、カチオン重合又はアニオン重合により重合する基を表し、Spは基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−に置き換えられても良い炭素原子数2から20の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表すが、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Xは−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く(ただし、P−[Sp−XkL−には−O−O−結合を含まない。)、kLは0から5の整数を表すが、Lが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
Axは下記の式(III−Ax)
Figure 2020040911
(式中、*は結合位置を表し、L及びn1は各々一般式(II)におけるL及びn1と同じ意味を表し、Yは酸素原子または硫黄原子を表す。)で表される基を表し、
及びZは各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−OCO−NH−、−NH−COO−、−NH−CO−NH−、−NH−O−、−O−NH−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Zが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Zが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
m1及びm2は各々独立して0から6の整数を表すが、m1+m2は1から6の整数を表す。)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(III)において、P及びPは各々独立してラジカル重合、カチオン重合又はアニオン重合により重合する基を表す。合成の容易さ、原料の入手容易さ、液晶性、溶液に溶解させた際の保存安定性、重合性化合物を製造しフィルムにした際の変色及びヘイズの変化の起こりにくさの観点から、P及びPは各々独立して下記の式(P−1)から式(P−20)
Figure 2020040911
(式中、*は結合位置を表す。)から選ばれる基を表すことが好ましく、P及びPは各々独立して式(P−1)、式(P−2)、式(P−3)、式(P−4)、式(P−5)、式(P−7)、式(P−11)、式(P−13)、式(P−15)、式(P−18)から選ばれる基を表すことが好ましく、P及びPは各々独立して式(P−1)、式(P−2)、式(P−3)、式(P−7)、式(P−11)、式(P−13)、式(P−18)から選ばれる基を表すことがより好ましく、P及びPは各々独立して式(P−1)、式(P−2)、式(P−3)、式(P−18)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、P及びPは各々独立して式(P−1)又は式(P−2)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
一般式(III)において、Sp及びSpは各々独立して基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−に置き換えられても良い炭素原子数2から20の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表すが、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。合成の容易さ、原料の入手容易さ、液晶性、溶液に溶解させた際の保存安定性、重合性化合物を製造しフィルムにした際の変色及びヘイズの変化の起こりにくさの観点から、Sp及びSpは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−によって置換されても良い炭素原子数2から20の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表すことが好ましく、Sp及びSpは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−によって置換されても良い炭素原子数2から10の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表すことがより好ましく、Sp及びSpは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−によって置換されても良い炭素原子数2から15の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表すことがさらに好ましく、Sp及びSpは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−COO−、−OCO−によって置換されても良い炭素原子数2から15の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表すことがさらにより好ましく、Sp及びSpは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−COO−、−OCO−によって置換されても良い炭素原子数2から12の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表すことが特に好ましい。
一般式(III)において、X及びXは各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く(ただし、P−[Sp−Xk1−には−O−O−結合を含まない。)、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い(ただし、−[X−Spk2−Pには−O−O−結合を含まない。)。合成の容易さ、原料の入手容易さ、液晶性、溶液に溶解させた際の保存安定性、重合性化合物を製造しフィルムにした際の変色及びヘイズの変化の起こりにくさの観点から、X及びXは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表すことが好ましく、X及びXは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表すことがより好ましく、X及びXは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−又は単結合を表すことがさらに好ましく、X及びXは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−COO−、−OCO−又は単結合を表すことがさらにより好ましく、X及びXは各々−O−又は単結合を表すことが特に好ましい。
一般式(III)において、k1及びk2は各々独立して0から5の整数を表す。合成の容易さ、原料の入手容易さ、液晶性、溶液に溶解させた際の保存安定性、重合性化合物を製造しフィルムにした際の変色及びヘイズの変化の起こりにくさの観点から、k1及びk2は各々独立して1から3の整数を表すことが好ましく、k1及びk2は各々独立して1又は2を表すことがより好ましく、k1及びk2は各々1を表すことが特に好ましい。
一般式(III)において、A及びAは各々独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良く、Aが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Aが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。合成の容易さ、原料の入手容易さ、液晶性、波長分散性、溶液に溶解させた際の保存安定性、重合性化合物を製造しフィルムにした際の変色及びヘイズの変化の起こりにくさの観点から、A及びAは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良い1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すことが好ましく、A及びAは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して下記の式(A−1)から式(A−14)
Figure 2020040911
(式中、*は結合位置を表し、Lが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。)から選ばれる基を表すことがより好ましく、A及びAは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して式(A−1)から式(A−12)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、A及びAは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して式(A−1)から式(A−8)から選ばれる基を表すことがさらにより好ましく、A及びAは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して式(A−1)又は式(A−2)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
一般式(III)において、Lはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、若しくは、LはP−[Sp−XkL−で表される基を表しても良く、ここでPはラジカル重合、カチオン重合又はアニオン重合により重合する基を表し、Spは基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−に置き換えられても良い炭素原子数2から20の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表すが、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Xは−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く(ただし、P−[Sp−XkL−には−O−O−結合を含まない。)、kLは0から5の整数を表すが、Lが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。合成の容易さ、原料の入手容易さ、液晶性、波長分散性、溶液に溶解させた際の保存安定性、重合性化合物を製造しフィルムにした際の変色及びヘイズの変化の起こりにくさの観点から、Lは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、フッ素原子、塩素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことが好ましく、Lは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、フッ素原子、塩素原子、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、Lは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、フッ素原子、塩素原子、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−CO−、−COO−、−OCO−によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがさらに好ましく、Lは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、フッ素原子、塩素原子、炭素原子数1から8の直鎖状アルキル基、炭素原子数1から7の直鎖状アルコキシ基を表すことがさらにより好ましく、Lは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、フッ素原子、塩素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基を表すことが特に好ましい。
また、LがP−[Sp−XkL−で表される基を表す場合、P、Sp、X及びkLの好ましい構造は、各々P、Sp、X及びk1の好ましい構造と同様である。
一般式(III)において、Axは下記の式(III−Ax)
Figure 2020040911
(式中、*は結合位置を表し、L及びn1は各々一般式(II)におけるL及びn1と同じ意味を表し、Yは酸素原子または硫黄原子を表す。)で表される基を表す。L及びn1の好ましい構造は各々一般式(II)におけるL及びn1と同じである。合成の容易さ、原料の入手容易さ、液晶性、波長分散性、溶液に溶解させた際の保存安定性、重合性化合物を製造しフィルムにした際の変色及びヘイズの変化の起こりにくさの観点から、Yは硫黄原子を表すことが特に好ましい。
一般式(III)において、Z及びZは各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−OCO−NH−、−NH−COO−、−NH−CO−NH−、−NH−O−、−O−NH−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Zが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Zが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。合成の容易さ、原料の入手容易さ、液晶性、波長分散性、溶液に溶解させた際の保存安定性、重合性化合物を製造しフィルムにした際の変色及びヘイズの変化の起こりにくさの観点から、Z及びZは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−COO−、−OCO−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すことが好ましく、Z及びZは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−COO−、−OCO−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表すことがより好ましく、Z及びZは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−又は単結合を表すことがさらに好ましく、Z及びZは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−OCH−、−CHO−、−COO−又は−OCO−を表すことがさらにより好ましく、Z及びZは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−COO−又は−OCO−を表すことが特に好ましい。
一般式(III)において、m1及びm2は各々独立して0から6の整数を表すが、m1+m2は1から6の整数を表す。合成の容易さ、原料の入手容易さ、液晶性、波長分散性、溶液に溶解させた際の保存安定性、重合性化合物を製造しフィルムにした際の変色及びヘイズの変化の起こりにくさの観点から、m1及びm2は各々独立して1から4の整数を表すことが好ましく、m1及びm2は各々独立して1、2又は3を表すことがより好ましく、m1及びm2は各々独立して1又は2を表すことがさらに好ましく、m1及びm2は各々2を表すことが特に好ましい。m1+m2は2から6の整数を表すことが好ましく、m1+m2は2から5の整数を表すことがより好ましく、m1+m2は2、3又は4を表すことがさらに好ましく、m1+m2は2又は4を表すことがさらにより好ましく、m1+m2は4を表すことが特に好ましい。
合成の容易さ、原料の入手容易さ、液晶性、波長分散性、溶液に溶解させた際の保存安定性、重合性化合物を製造しフィルムにした際の変色及びヘイズの変化の起こりにくさの観点から、一般式(III)で表される化合物は、下記の一般式(III−i)
Figure 2020040911
(式中、P1i及びP2iは各々独立して式(P−1)から式(P−20)から選ばれる基を表し、
Sp1i及びSp2iは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−によって置換されても良い炭素原子数2から20の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表し、
1i及びX2iは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表し、
k1i及びk2iは各々独立して1から3の整数を表し、
1i及びA2iは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して無置換であるか又は1つ以上の置換基L2iによって置換されても良い1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表し、
2iは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、フッ素原子、塩素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表し、
Axは下記の式(III−Ax−i)
Figure 2020040911
(式中、*は結合位置を表し、L1i及びn1iは各々一般式(II−i)におけるL1i及びn1iと同じ意味を表し、Y1iは酸素原子または硫黄原子を表す。)で表される基を表し、
1i及びZ2iは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−COO−、−OCO−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表し、
m1i及びm2iは各々独立して1から4の整数を表すが、m1i+m2iは2から6の整数を表す。)で表される化合物であることが好ましく、下記の一般式(III−ii)
Figure 2020040911
(式中、P1ii及びP2iiは各々独立して式(P−1)、式(P−2)、式(P−3)、式(P−4)、式(P−5)、式(P−7)、式(P−11)、式(P−13)、式(P−15)、式(P−18)から選ばれる基を表し、
Sp1ii及びSp2iiは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−によって置換されても良い炭素原子数2から10の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表し、
1ii及びX2iiは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表し、
k1ii及びk2iiは各々独立して1又は2を表し、
1ii及びA2iiは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して式(A−1)から式(A−14)から選ばれる基を表すが、基中のLはL2iiを表し、
2iiは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、フッ素原子、塩素原子、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表し、
Axiiは下記の式(III−Ax−ii)
Figure 2020040911
(式中、*は結合位置を表し、L1ii及びn1iiは各々一般式(II−ii)におけるL1ii及びn1iiと同じ意味を表し、Y1iiは酸素原子または硫黄原子を表す。)で表される基を表し、
1ii及びZ2iiは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−COO−、−OCO−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表し、
m1ii及びm2iiは各々独立して1、2又は3を表すが、m1ii+m2iiは2から5の整数を表す。)で表される化合物であることがより好ましく、下記の一般式(III−iii)
Figure 2020040911
(式中、P1iii及びP2iiiは各々独立して式(P−1)、式(P−2)、式(P−3)、式(P−18)から選ばれる基を表し、
Sp1iii及びSp2iiiは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−によって置換されても良い炭素原子数2から15の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表し、
1iii及びX2iiiは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−又は単結合を表し、
1iii及びA2iiiは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して式(A−1)から式(A−12)から選ばれる基を表すが、基中のLはL2iiiを表し、
2iiiは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、フッ素原子、塩素原子、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−CO−、−COO−、−OCO−によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基を表し、
Axiiiは下記の式(III−Ax−iii)
Figure 2020040911
(式中、*は結合位置を表し、L1iii及びn1iiiは各々一般式(II−iii)におけるL1iii及びn1iiiと同じ意味を表す。)で表される基を表し、
1iii及びZ2iiiは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−又は単結合を表し、m1iii及びm2iiiは各々独立して1又は2を表すが、m1iii+m2iiiは2、3又は4を表す。)で表される化合物であることがさらに好ましく、下記の一般式(III−iv)
Figure 2020040911
(式中、P1iv及びP2ivは各々独立して式(P−1)又は式(P−2)から選ばれる基を表し、
Sp1iv及びSp2ivは各々独立して1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−COO−、−OCO−によって置換されても良い炭素原子数2から15の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表し、
1iv及びX2ivは各々独立して−O−、−COO−、−OCO−又は単結合を表し、
Axivは下記の式(III−Ax−iv)
Figure 2020040911
(式中、*は結合位置を表し、L1iv1、L1iv2及びn1ivは各々一般式(II−iv)におけるL1iv1、L1iv2及びn1ivと同じ意味を表す。)で表される基を表し、
1iv1、Z1iv2、Z2iv1及びZ2iv2は各々独立して−OCH−、−CHO−、−COO−又は−OCO−を表し、
m1iv及びm2ivは各々0又は1を表す。)で表される化合物であることがさらにより好ましく、下記の一般式(III−v−1)から一般式(III−v−5)
Figure 2020040911
Figure 2020040911
(式中、P1v及びP2vは各々独立して式(P−1)又は式(P−2)から選ばれる基を表し、Sp1v及びSp2vは各々独立して炭素原子数2から12の直鎖状アルキレン基を表し、Axは下記の式(III−Ax−v−1)から式(III−Ax−v−4)
Figure 2020040911
(式中、*は結合位置を表し、L1v1及びL1v2は各々一般式(II−v−1)から一般式(II−v−4)におけるL1v1及びL1v2と同じ意味を表す。)で表される基を表す。)で表される化合物であることが特に好ましい。
上記の一般式(III−v−1)から一般式(III−v−5)において、化合物の有機溶媒への溶解性を特に重視する場合、一般式(III−v−1)で表される化合物が好ましく、化合物の有機溶媒への溶解性と液晶性のバランスを重視する場合、一般式(III−v−2)で表される化合物が好ましく、化合物の液晶性と高いネマチック相上限温度のバランスを重視する場合、一般式(III−v−3)で表される化合物が好ましく、化合物の液晶性と基材への密着性のバランスを重視する場合、一般式(III−v−4)で表される化合物が好ましく、化合物の有機溶媒への溶解性と基材への密着性のバランスを重視する場合、一般式(III−v−5)で表される化合物が好ましい。
一般式(III)で表される化合物として具体的には、下記の式(III−1)から式(III−9)
Figure 2020040911
Figure 2020040911
Figure 2020040911
で表される化合物が挙げられる。
一般式(III)で表される化合物は以下の製法で製造することができる。
(製法2)一般式(III)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
(式中、L、n1、R及びRは各々一般式(II)におけるL、n1、R及びRと同じ意味を表す。)
式(II)で表される化合物のアミドのカルボニル基をチオカルボニル基へと変換することによって、式(IIA)で表される化合物を得ることができる。反応条件としては例えばローソン試薬存在下、加熱する方法が挙げられる。
式(IIA)で表される化合物を塩基及び酸化剤存在下、環化させることによって、式(IIB)で表される化合物を得ることができる。塩基としては例えば水酸化ナトリウムが挙げられる。酸化剤としては例えばフェリシアン化カリウムが挙げられる。
式(IIB)で表される化合物のエーテル結合を開裂することによって、式(IIC)で表される化合物を得ることができる。反応条件としては、GREENE’S PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS((Fourth Edition)、PETER G.M.WUTS、THEODORA W.GREENE共著、A John Wiley & Sons,Inc.,Publication)に記載の条件が挙げられ、例えば三臭化ほう素又は塩化ピリジニウムを用いた反応が挙げられる。
Figure 2020040911
(式中、L及びn1は各々一般式(II)におけるL及びn1と同じ意味を表し、P1v及びSp1vは各々一般式(III−v−1)から一般式(III−v−5)におけるP1v及びSp1vと同じ意味を表す。)
式(IIC)で表される化合物を式(IID−1)、式(IID−3)、式(IID−4)及び式(IID−5)で表される化合物と各々反応させることによって、式(III−v−1)、式(III−v−3)、式(III−v−4)及び式(III−v−5)で表される化合物を得ることができる。反応条件としては例えば縮合剤を用いる方法若しくは式(IID−1)、式(IID−3)、式(IID−4)及び式(IID−5)で表される化合物を酸クロリド、混合酸無水物又はカルボン酸無水物とした後、式(IIC)で表される化合物と塩基存在下反応させる方法が挙げられる。縮合剤を用いる場合、縮合剤として例えばN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩が挙げられる。塩基としては例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンが挙げられる。
Figure 2020040911
(式中、L及びn1は各々一般式(II)におけるL及びn1と同じ意味を表し、P1v及びSp1vは各々一般式(III−v−1)から一般式(III−v−5)におけるP1v及びSp1vと同じ意味を表す。)
式(IIC)で表される化合物を式(IIE)で表される化合物と塩基存在下反応させることによって、式(IIF)で表される化合物を得ることができる。塩基としては例えば炭酸カリウム、炭酸セシウムが挙げられる。
式(IIF)で表される化合物のtert−ブチル基を加水分解することによって、式(IIG)で表される化合物を得ることができる。反応条件としては例えばギ酸又はトリフルオロ酢酸を用いる方法が挙げられる。
式(IIG)で表される化合物を式(IIH)で表される化合物と反応させることによって、式(III−v−2)で表される化合物を得ることができる。反応条件としては例えば縮合剤を用いる方法若しくは式(IIG)で表される化合物を酸クロリド、混合酸無水物又はカルボン酸無水物とした後、式(IIH)で表される化合物と塩基存在下反応させる方法が挙げられる。縮合剤、塩基としては前記のものが挙げられる。
製法1及び製法2において記載した以外の反応条件として、例えば実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会社発行)、Organic Syntheses(A John Wiley & Sons,Inc.,Publication)、Beilstein Handbook of Organic Chemistry(Beilstein−Institut fuer Literatur der Organischen Chemie、Springer−Verlag Berlin and Heidelberg GmbH & Co.K)、Fiesers’ Reagents for Organic Synthesis(John Wiley & Sons,Inc.)等の文献に記載の条件又はSciFinder(Chemical Abstracts Service,American Chemical Society)又はReaxys(Elsevier Ltd.)等のオンライン検索サービスから提供される条件が挙げられる。
また、各工程において適宜反応溶媒を用いることができる。溶媒としては目的の化合物を与えるものであれば制限は無いが、例えばイソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メトキシエタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、メタノール、エタノール、プロパノール、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、アセトン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、キシレン、酢酸エチル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、ピリジン、1−メチル−2−ピロリジノン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。有機溶媒及び水の二相系で反応を行う場合、相間移動触媒を添加することも可能である。相間移動触媒としては、例えば、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラート[Tween 20]、ソルビタンモノオレアート[Span 80]等が挙げられる。
また、各工程において必要に応じて精製を行うことができる。精製方法としてはクロマトグラフィー、再結晶、蒸留、昇華、再沈殿、吸着、分液処理等が挙げられる。精製剤を用いる場合、精製剤としてシリカゲル、アルミナ、活性炭、活性白土、セライト、ゼオライト、メソポーラスシリカ、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、備長炭、木炭、グラフェン、イオン交換樹脂、酸性白土、二酸化ケイ素、珪藻土、パーライト、セルロース、有機ポリマー、多孔質ゲル等が挙げられる。
一般式(III)で表される化合物は、ネマチック液晶組成物、スメクチック液晶組成物、キラルスメクチック液晶組成物及びコレステリック液晶組成物に使用することが好ましい。一般式(III)で表される化合物を用いる液晶組成物において一般式(III)で表される化合物以外の化合物を添加しても構わない。一般式(III)で表される化合物以外の化合物としては、下記の一般式(X1)
Figure 2020040911
(式中、Px1及びPx2は各々独立してラジカル重合、カチオン重合又はアニオン重合により重合する基を表し、
Spx1及びSpx2は各々独立して基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−に置き換えられても良い炭素原子数2から20の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表すが、Spx1が複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Spx2が複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
x1及びXx2は各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く(ただし、Px1−[Spx1−Xx1kx1−には−O−O−結合を含まない。)、Xx2が複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く(ただし、−[Xx2−Spx2kx2−Px2には−O−O−結合を含まない。)、
kx1及びkx2は各々独立して0から5の整数を表し、
x1及びAx2は各々独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lx2によって置換されても良く、Ax1が複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Ax2が複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
x2はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、若しくは、Lx2はPxL−[SpxL−XxLkxL−で表される基を表しても良く、ここでPxLはラジカル重合、カチオン重合又はアニオン重合により重合する基を表し、SpxLは基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−に置き換えられても良い炭素原子数2から20の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表すが、SpxLが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、XxLは−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、XxLが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く(ただし、PxL−[SpxL−XxLkxL−には−O−O−結合を含まない。)、kxLは0から5の整数を表すが、Lx2が複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
Arx1は下記の式(X1−Arx1)
Figure 2020040911
(式中、*は結合位置を表し、任意の−CH=は各々独立して−N=に置き換えられても良く、−CH−は各々独立して−O−、−S−、−NRxT−(式中、RxTは水素原子又は炭素原子数1から20のアルキル基を表す。)、−CS−又は−CO−に置き換えられても良い。また、これらの基は無置換又は1つ以上の置換基LxG(LxGはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良いが、化合物内にLxGが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。)によって置換されても良く、Tx1は下記の式(Tx1−1)から式(Tx1−6)
Figure 2020040911
(式中、環構造には任意の位置に結合手を有して良く、任意の−CH=は各々独立して−N=に置き換えられても良く、−CH−は各々独立して−O−、−S−、−NRxT−(式中、RxTは水素原子又は炭素原子数1から20のアルキル基を表す。)、−CS−又は−CO−に置き換えられても良い。また、これらの基は無置換又は1つ以上の置換基LxW(LxWはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、化合物内にLxWが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。)によって置換されても良い。)から選ばれる基を表す。)で表される基を表し、
x1及びZx2は各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−OCO−NH−、−NH−COO−、−NH−CO−NH−、−NH−O−、−O−NH−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Zx1が複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Zx2が複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
mx1及びmx2は各々独立して0から6の整数を表すが、mx1+mx2は1から6の整数を表す。ただし、一般式(III)で表される化合物を除く。)で表される化合物が挙げられる。化合物の溶解性、合成の容易さ、原料の入手容易さ、液晶性、フィルムにした場合の機械的強度、表面硬度、耐熱性の観点から、一般式(X1)で表される化合物は下記の一般式(X1−i)
Figure 2020040911
(式中、Px11及びPx21は各々独立して式(P−1)又は式(P−2)から選ばれる基を表し、
Spx11及びSpx21は各々独立して炭素原子数2から12の直鎖状アルキレン基を表し、
Arx11は下記の式(X1−Arx1−1)
Figure 2020040911
(式中、*は結合位置を表し、Tx11は下記の式(Tx1−1−1)から式(Tx1−5−1)
Figure 2020040911
(式中、環構造には任意の位置に結合手を有して良い。また、これらの基は無置換又は1つ以上の置換基LxW1(LxW1はフッ素原子、ニトロ基、シアノ基、炭素原子数1から5の直鎖状又は分岐状アルキル基、炭素原子数1から4の直鎖状又は分岐状アルコキシ基を表すが、当該アルキル基及びアルコキシ基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、化合物内にLxW1が複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。)によって置換されても良い。)から選ばれる基を表す。)で表される基を表す。)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(X1)で表される化合物として具体的には、下記の式(X1−1)から式(X1−5)
Figure 2020040911
Figure 2020040911
で表される化合物が挙げられる。
一般式(III)で表される化合物を用いる液晶組成物において一般式(III)で表される化合物以外の化合物を添加する場合、液晶組成物の保存安定性、液晶性、フィルムにした場合の機械的強度、表面硬度、耐熱性の観点から、液晶組成物における一般式(III)で表される化合物は0.01質量%から99.99質量%であることが好ましく、0.1質量%から99.0質量%であることがより好ましく、0.2質量%から80.0質量%であることがさらに好ましく、0.5質量%から50質量%であることがさらにより好ましく、1質量%から20質量%であることが特に好ましい。
また、本願発明の化合物は、ネマチック液晶組成物、スメクチック液晶組成物、キラルスメクチック液晶組成物及びコレステリック液晶組成物に使用することが好ましい。本願発明の化合物を含有する重合性液晶組成物には、当該組成物の液晶性を大きく損なわない程度に、液晶性を示さない重合性化合物を添加することも可能である。具体的には、この技術分野で高分子形成性モノマーあるいは高分子形成性オリゴマーとして認識される化合物であれば特に制限なく使用可能である。具体例として例えば「光硬化技術データブック、材料編(モノマー,オリゴマー,光重合開始剤)」(市村國宏、加藤清視監修、テクノネット社)記載のものが挙げられる。
また、本願発明の化合物は光重合開始剤を使用しなくても重合させることが可能であるが、目的により光重合開始剤を添加しても構わない。その場合は光重合開始剤の濃度は、本願発明の化合物に対し0.1質量%から15質量%が好ましく、0.2質量%から10質量%がより好ましく、0.4質量%から8質量%がさらに好ましい。光重合開始剤としては、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類、アシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。光重合開始剤の具体例としては2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン(IRGACURE 907)、安息香酸[1−[4−(フェニルチオ)ベンゾイル]ヘプチリデン]アミノ(IRGACURE OXE 01)等が挙げられる。熱重合開始剤としては、アゾ化合物、過酸化物等が挙げられる。熱重合開始剤の具体例としては2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)等が挙げられる。また、1種類の重合開始剤を用いても良く、2種類以上の重合開始剤を併用して用いても良い。
また、本願発明の化合物を含有する重合性組成物には、その保存安定性を向上させるために、安定剤を添加することもできる。使用できる安定剤としては、例えば、ヒドロキノン類、ヒドロキノンモノアルキルエーテル類、第三ブチルカテコール類、ピロガロール類、チオフェノール類、ニトロ化合物類、β−ナフチルアミン類、β−ナフトール類、ニトロソ化合物等が挙げられる。安定剤を使用する場合の添加量は、組成物に対して0.005質量%から1質量%の範囲が好ましく、0.02質量%から0.8質量%がより好ましく、0.03質量%から0.5質量%がさらに好ましい。また、1種類の安定剤を用いても良く、2種類以上の安定剤を併用して用いても良い。安定剤としては、具体的には式(X3−1)から式(X3−35)
Figure 2020040911
Figure 2020040911
Figure 2020040911
Figure 2020040911
Figure 2020040911
Figure 2020040911
Figure 2020040911
(式中、nは0から20の整数を表す。)で表される化合物が好ましい。
また、本願発明の化合物を含有する重合性液晶組成物をフィルム類、光学素子類、機能性顔料類、医薬品類、化粧品類、コーティング剤類、合成樹脂類等の用途に利用する場合には、その目的に応じて金属、金属錯体、染料、顔料、色素、蛍光材料、燐光材料、界面活性剤、レベリング剤、チキソ剤、ゲル化剤、多糖類、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗酸化剤、イオン交換樹脂、酸化チタン等の金属酸化物等を添加することもできる。
本願発明の化合物及び本願発明の化合物から製造される重合性化合物を含有する重合性液晶組成物を重合することにより得られるポリマーは種々の用途に利用できる。例えば、本願発明の化合物を含有する重合性液晶組成物を、配向させずに重合することにより得られるポリマーは、光散乱板、偏光解消板、モアレ縞防止板として利用可能である。また、配向させた後に重合することにより得られるポリマーは、光学異方性を有しており有用である。このような光学異方体は、例えば、本願発明の化合物を含有する重合性液晶組成物を、布等でラビング処理した基板、有機薄膜を形成した基板又はSiOを斜方蒸着した配向膜を有する基板に担持させるか、基板間に挟持させた後、当該重合性液晶組成物を重合することによって製造することができる。
重合性液晶組成物を基板上に担持させる際の方法としては、スピンコーティング、ダイコーティング、エクストルージョンコーティング、ロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティング、ディッピング、プリント法等を挙げることができる。またコーティングの際、重合性液晶組成物に有機溶媒を添加しても良い。有機溶媒としては、炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、非プロトン性溶媒等を使用することができるが、例えば炭化水素系溶媒としてはトルエン又はヘキサンを、ハロゲン化炭化水素系溶媒としては塩化メチレンを、エーテル系溶媒としてはテトラヒドロフラン、アセトキシ−2−エトキシエタン又はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを、アルコール系溶媒としてはメタノール、エタノール又はイソプロパノールを、ケトン系溶媒としてはアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、γ−ブチルラクトン又はN−メチルピロリジノン類を、エステル系溶媒としては酢酸エチル又はセロソルブを、非プロトン性溶媒としてはジメチルホルムアミド又はアセトニトリルを挙げることができる。これらは単独でも、組み合わせて用いても良く、その蒸気圧と重合性液晶組成物の溶解性を考慮し、適宜選択すれば良い。添加した有機溶媒を揮発させる方法としては、自然乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥、減圧加熱乾燥を用いることができる。重合性液晶材料の塗布性をさらに向上させるためには、基板上にポリイミド薄膜等の中間層を設けることや、重合性液晶材料にレベリング剤を添加する事も有効である。基板上にポリイミド薄膜等の中間層を設ける方法は、重合性液晶材料を重合することにより得られるポリマーと基板との密着性を向上させるために有効である。
上記以外の配向処理としては、液晶材料の流動配向の利用、電場又は磁場の利用を挙げることができる。これらの配向手段は単独で用いても、また組み合わせて用いても良い。さらに、ラビングに代わる配向処理方法として、光配向法を用いることもできる。基板の形状としては、平板の他に、曲面を構成部分として有していても良い。基板を構成する材料は、有機材料、無機材料を問わずに用いることができる。基板の材料となる有機材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリアリレート、ポリスルホン、トリアセチルセルロース、セルロース、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられ、また、無機材料としては、例えば、シリコン、ガラス、方解石等が挙げられる。
本願発明の化合物を含有する重合性液晶組成物を重合させる際、迅速に重合が進行することが望ましいため、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を照射することにより重合させる方法が好ましい。紫外線を使用する場合、偏光光源を用いても良く、非偏光光源を用いても良い。また、液晶組成物を2枚の基板間に挟持させて状態で重合を行う場合、少なくとも照射面側の基板は活性エネルギー線に対して適当な透明性を有していなければならない。また、光照射時にマスクを用いて特定の部分のみを重合させた後、電場や磁場又は温度等の条件を変化させることにより、未重合部分の配向状態を変化させて、さらに活性エネルギー線を照射して重合させるという手段を用いても良い。また、照射時の温度は、本発明の重合性液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。特に、光重合によって光学異方体を製造しようとする場合には、意図しない熱重合の誘起を避ける意味からも可能な限り室温に近い温度、即ち、典型的には25℃での温度で重合させることが好ましい。活性エネルギー線の強度は、0.1mW/cm〜2W/cmが好ましい。強度が0.1mW/cm以下の場合、光重合を完了させるのに多大な時間が必要になり生産性が悪化してしまい、2W/cm以上の場合、重合性液晶化合物又は重合性液晶組成物が劣化してしまう危険がある。
重合によって得られた当該光学異方体は、初期の特性変化を軽減し、安定的な特性発現を図ることを目的として熱処理を施すこともできる。熱処理の温度は50〜250℃の範囲であることが好ましく、熱処理時間は30秒〜12時間の範囲であることが好ましい。
このような方法によって製造される当該光学異方体は、基板から剥離して単体で用いても、剥離せずに用いても良い。また、得られた光学異方体を積層しても、他の基板に貼り合わせて用いてもよい。
本願発明において、1,4−シクロヘキシレン基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基及び1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基に含まれる環構造は、各々トランス体及びシス体のいずれであっても良いが、液晶性の観点から、各々トランス体の含有率がシス体の含有率よりも多いことが好ましく、環構造におけるトランス体の含有率が80%以上であることがより好ましく、環構造におけるトランス体の含有率が90%以上であることがさらに好ましく、環構造におけるトランス体の含有率が95%以上であることがさらにより好ましく、環構造におけるトランス体の含有率が98%以上であることが特に好ましい。また、本願発明において下記の表記(CY−1)
Figure 2020040911
(式中、*は結合位置を表す。)は1,4−シクロヘキシレン基のトランス体及び/又はシス体を意味し、下記の表記(CY−1−t)及び表記(CY−1−c)
Figure 2020040911
(式中、*は結合位置を表す。)は各々1,4−シクロヘキシレン基のトランス体とシス体を意味する。
本願発明において、任意の位置に結合手を有して良くとは、任意の位置に必要な数の結合手を有することを意味する。例えば、1価の基である場合、任意の位置に結合手を1つ有することを意図する。具体的には、例えば下記の式(ex−sub)
Figure 2020040911
で表される基が1価の基であり任意の位置に結合手を有する場合、下記の式(ex−sub−1)から式(ex−sub−3)
Figure 2020040911
(式中、*は結合位置を表す。)から選ばれる基を表すことを意味する。
以下、実施例を挙げて本発明を更に記述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は『質量%』を意味する。各工程において酸素及び/又は水分に不安定な物質を取り扱う際は、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス中で作業を行うことが好ましい。各化合物の純度はUPLC(Waters ACQUITY UPLC BEH C18、2.1×100mm、1.7μm、アセトニトリル/水又は0.1%ギ酸含有アセトニトリル/水、PDA、カラム温度40℃)、GC(Agilent 6890A、J&W DB−1、30m/0.25mm/0.25μm、キャリアガス He、FID、100℃(1分)→昇温10℃/分→300℃(12分))又はH NMR(JEOL、400MHz)によって決定した。
(実施例1)式(II−1)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
反応容器に式(I−1−1)で表される化合物10.0g、式(I−1−2)で表される化合物70mLを加え、150℃で5時間加熱撹拌した。シュウ酸ジエチルを減圧留去した後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)により精製を行うことによって、式(I−1−3)で表される化合物14.6gを得た。
反応容器に式(I−1−3)で表される化合物14.6g、ローソン試薬40.0g、トルエン100mLを加え、8時間加熱還流させた。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)により精製を行うことによって、式(I−1−4)で表される化合物11.0gを得た。
反応容器に式(I−1−4)で表される化合物11.0g、メタノール50mL、20%水酸化ナトリウム水溶液30mLを加え、50℃で3時間加熱撹拌した。5%塩酸を加え中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び食塩水で順次洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させた後、溶媒を留去することによって、式(I−1)で表される化合物8.7gを得た。LC−MS:210[M+1]
反応容器に式(I−1)で表される化合物8.7g、水150mL、水酸化ナトリウム8.3gを加え、氷冷しながら1時間撹拌した。フェリシアン化カリウム41.1g、メタノール100mLを加え、40℃で10時間加熱撹拌した。反応液を5%塩酸に注ぎ、析出した固体をろ過し、水で洗浄した。乾燥させることによって、式(II−1−1)で表される化合物4.3gを得た。
窒素雰囲気下、反応容器に式(II−1−1)で表される化合物4.3g、式(II−1−2)で表される化合物3.2g、4−ジメチルアミノピリジン0.3g、ジクロロメタン40mLを加えた。氷冷しながら、ジイソプロピルカルボジイミド3.1gを滴下し、室温で6時間撹拌した。析出物をろ過により除去し、ろ液を5%塩酸、水及び食塩水で順次洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/酢酸エチル)により精製を行うことによって、式(II−1)で表される化合物5.0gを得た。LC−MS:343[M+1]
(実施例2)式(II−2)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
実施例1において、式(I−1−1)で表される化合物を式(I−2−1)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(I−2)で表される化合物を製造した。LC−MS:210[M+1]
実施例1において、式(I−1)で表される化合物を式(I−2)で表される化合物に、式(II−1−2)で表される化合物を式(II−2−2)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(II−2)で表される化合物を製造した。LC−MS:343[M+1]
(実施例3)式(II−3)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
実施例1において、式(I−1−1)で表される化合物を式(I−3−1)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(I−3)で表される化合物を製造した。LC−MS:210[M+1]
実施例1において、式(I−1)で表される化合物を式(I−3)で表される化合物に、式(II−1−2)で表される化合物を式(II−3−2)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(II−3)で表される化合物を製造した。LC−MS:343[M+1]
(実施例4)式(II−4)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
実施例1において、式(I−1−1)で表される化合物を式(I−4−1)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(I−4)で表される化合物を製造した。LC−MS:210[M+1]
実施例1において、式(I−1)で表される化合物を式(I−4)で表される化合物に、式(II−1−2)で表される化合物を式(II−4−2)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(II−4)で表される化合物を製造した。LC−MS:343[M+1]
(実施例5)式(II−5)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
実施例1において、式(I−1−1)で表される化合物を式(I−5−1)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(I−5)で表される化合物を製造した。LC−MS:224[M+1]
実施例1において、式(I−1)で表される化合物を式(I−5)で表される化合物に、式(II−1−2)で表される化合物を式(II−5−2)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(II−5)で表される化合物を製造した。LC−MS:357[M+1]
(実施例6)式(II−6)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
実施例1において、式(I−1−1)で表される化合物を式(I−6−1)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(I−6)で表される化合物を製造した。LC−MS:238[M+1]
実施例1において、式(I−1)で表される化合物を式(I−6)で表される化合物に、式(II−1−2)で表される化合物を式(II−6−2)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(II−6)で表される化合物を製造した。LC−MS:371[M+1]
(実施例7)式(II−7)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
実施例1において、式(I−1−1)で表される化合物を式(I−7−1)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(I−7)で表される化合物を製造した。LC−MS:250[M+1]
実施例1において、式(I−1)で表される化合物を式(I−7)で表される化合物に、式(II−1−2)で表される化合物を式(II−7−2)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(II−7)で表される化合物を製造した。LC−MS:411[M+1]
(比較例1)式(R−II−7)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
実施例1において、式(I−1−1)で表される化合物を式(R−I−1−1)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(R−I−1)で表される化合物を製造した。LC−MS:182[M+1]
実施例1において、式(I−1)で表される化合物を式(R−I−1)で表される化合物に、式(II−1−2)で表される化合物を式(R−II−1−2)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(R−II−1)で表される化合物を製造した。LC−MS:315[M+1]
(実施例8)式(III−1)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
反応容器に式(II−1)で表される化合物7.0g、ローソン試薬12.4g、トルエン70mLを加え、8時間加熱還流させた。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/酢酸エチル)により精製を行うことによって、式(III−1−1)で表される化合物5.9gを得た。
反応容器に式(III−1−1)で表される化合物5.9g、水150mL、水酸化ナトリウム3.3gを加え、氷冷しながら1時間撹拌した。フェリシアン化カリウム13.5g、メタノール100mLを加え、40℃で10時間加熱撹拌した。反応液を水に注ぎ、析出した固体をろ過し、水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/酢酸エチル)により精製を行うことによって、式(III−1−2)で表される化合物4.7gを得た。
反応容器に式(III−1−2)で表される化合物4.7g、塩化ピリジニウム70.5gを加え、190℃で3時間加熱撹拌した。冷却し、反応液を水に注いだ。析出した固体をろ過し、水で洗浄した。乾燥させることによって、式(III−1−3)で表される化合物3.4gを得た。
WO2015/147243A1号公報に記載の方法によって、式(III−1−4)で表される化合物を製造した。窒素雰囲気下、反応容器に式(III−1−3)で表される化合物1.0g、式(III−1−4)で表される化合物3.0g、4−ジメチルアミノピリジン0.1g、ジクロロメタン20mLを加えた。氷冷しながら、ジイソプロピルカルボジイミド1.0gを滴下し、室温で8時間撹拌した。析出物をろ過により除去し、ろ液を5%塩酸、水及び食塩水で順次洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン)及び再沈殿(ジクロロメタン/メタノール)により精製を行うことによって、式(III−1)で表される化合物2.7gを得た。LC−MS:1273[M+1]
(実施例9)式(III−2)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
実施例8において、式(II−1)で表される化合物を式(II−2)で表される化合物に、式(III−1−4)で表される化合物を式(III−2−4)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(III−2)で表される化合物を製造した。LC−MS:877[M+1]
(実施例10)式(III−3)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
Figure 2020040911
実施例8において、式(II−1)で表される化合物を式(II−3)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(III−3−3)で表される化合物を製造した。反応容器に式(III−3−3)で表される化合物2.0g、式(III−3−4)で表される化合物3.6g、炭酸カリウム2.5g、N,N−ジメチルホルムアミド20mLを加え、90℃で7時間加熱撹拌した。反応液を水に注ぎ、析出した固体をろ過し、水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン)及び再沈殿(ジクロロメタン/メタノール)により精製を行うことによって、式(III−3−5)で表される化合物3.5gを得た。
反応容器に式(III−3−5)で表される化合物3.5g、ジクロロメタン30mL、ギ酸30mLを加え、40℃で10時間加熱撹拌した。溶媒を留去し、得られた固体を水で洗浄した。乾燥させることによって、式(III−3−6)で表される化合物2.7gを得た。
窒素雰囲気下、反応容器に式(III−3−6)で表される化合物2.7g、式(III−3−7)で表される化合物2.3g、4−ジメチルアミノピリジン0.1g、ジクロロメタン30mL、メタンスルホン酸0.4mLを加えた。氷冷しながら、ジイソプロピルカルボジイミド1.4gを滴下し、室温で8時間撹拌した。析出物をろ過により除去し、ろ液を5%塩酸、水及び食塩水で順次洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン)及び再沈殿(ジクロロメタン/メタノール)により精製を行うことによって、式(III−3)で表される化合物3.4gを得た。LC−MS:1101[M+1]
(実施例11)式(III−4)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
WO2017/169839A1号公報に記載の方法によって、式(III−4−4)で表される化合物を製造した。実施例8において、式(II−1)で表される化合物を式(II−4)で表される化合物に、式(III−1−4)で表される化合物を式(III−4−4)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(III−4)で表される化合物を製造した。LC−MS:1129[M+1]
(実施例12)式(III−5)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
実施例8において、式(II−1)で表される化合物を式(II−5)で表される化合物に、式(III−1−4)で表される化合物を式(III−5−4)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(III−5)で表される化合物を製造した。LC−MS:1287[M+1]
(実施例13)式(III−6)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
実施例8において、式(II−1)で表される化合物を式(II−6)で表される化合物に、式(III−1−4)で表される化合物を式(III−6−4)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(III−6)で表される化合物を製造した。LC−MS:905[M+1]
(実施例14)式(III−7)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
Figure 2020040911
実施例8において、式(II−1)で表される化合物を式(II−7)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(III−7−2)で表される化合物を製造した。窒素雰囲気下、反応容器に式(III−7−2)で表される化合物5.0g、ジクロロメタン100mLを加えた。氷冷しながら、三臭化ほう素9.0gを滴下し、室温で10時間撹拌した。反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び食塩水で順次洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させた後、溶媒を留去することによって、式(III−7−3)で表される化合物3.9gを得た。
実施例10において、式(III−3−3)で表される化合物を式(III−7−3)で表される化合物に、式(III−3−7)で表される化合物を式(III−7−7)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(III−7)で表される化合物を製造した。LC−MS:1141[M+1]
(実施例15)式(III−8)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
反応容器に式(II−1)で表される化合物5.0g、トリフルオロメタンスルホン酸銅1.1g、キシレン100mLを加え、酸素雰囲気中、140℃で30時間加熱撹拌した。溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン)により精製を行うことによって、式(III−8−1)で表される化合物2.8gを得た。
実施例8において、式(III−1−2)で表される化合物を式(III−8−1)で表される化合物に、式(III−1−4)で表される化合物を式(III−8−3)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(III−8)で表される化合物を製造した。LC−MS:1257[M+1]
(実施例16)式(III−9)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
実施例8に記載の方法によって、式(III−9−3)で表される化合物を製造した。実施例11において、式(III−4−3)で表される化合物を式(III−9−3)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(III−9)で表される化合物を製造した。LC−MS:1129[M+1]
(比較例2)式(R−III−1)で表される化合物の製造
Figure 2020040911
実施例8において、式(II−1)で表される化合物を式(R−II−1)で表される化合物に、式(III−1−4)で表される化合物を式(R−III−1−4)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(R−III−1)で表される化合物を製造した。LC−MS:1101[M+1]
(実施例17、比較例3)
実施例8から実施例16に記載の式(III−1)から式(III−9)で表される化合物及び比較例2に記載の式(R−III−1)で表される化合物を評価対象の化合物とした。式(III−1)から式(III−9)で表される化合物、式(R−III−1)で表される化合物及び式(X1−1)から式(X1−5)で表される化合物を下表に記載の組成比で混合し、本願発明の組成物(M−1)から組成物(M−36)及び比較例の組成物(R−M−1)から組成物(R−M−9)を調製した。
各組成物18.8重量%、p−メトキシフェノール0.1重量%及びトルエン78.1重量%を混合し、80℃で加熱撹拌し溶解させた。室温に冷却した後、イルガキュア907(BASFジャパン株式会社製)3.0重量%を加え、室温で撹拌し溶解させることによって塗布液を調製した。
厚さ50μmの一軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを市販のラビング装置を用いてラビング処理した後、各組成物を含む塗布液をバーコート法(バーコーター#5)で塗布し、90℃で2分間乾燥した。得られた塗布膜を室温まで冷却した後、UVコンベア装置(GSユアサ株式会社製)を用いてコンベア速度6m/分で紫外線を照射することにより重合させ、本願発明のフィルム(F−1)からフィルム(F−36)及び比較例のフィルム(R−F−1)からフィルム(R−F−9)を作製した。
得られたフィルムの変色及びヘイズの起こりやすさについて評価するために、評価対象のフィルムを80℃のホットプレートに載せ、LEDランプ(365nm)で60mWの光を50時間照射した。照射前と照射後のフィルムの黄色度(YI)を各々測定し、黄変度(ΔYI)を求めた。黄色度はJASCO UV/VIS Spectrophotometer V−560でフィルムの吸収スペクトルを測定し計算により求めた。計算式は、
YI=100(1.28X−1.06Z)/Y
(式中、YIは黄色度、X、Y及びZはXYZ表色系における三刺激値を表す(JIS K7373)。)である。黄変度(ΔYI)は光照射前の黄色度と光照射後の黄色度との差を意味する(JIS K7373)。また、照射前と照射後のフィルムのヘイズを各々測定し、ヘイズ変化量(ΔHaze)を求めた。ヘイズは下記式
ヘイズ(%)=Td/Tt×100
(式中、Tdは拡散透過率、Ttは全光線透過率を表す。)で表され、測定にはヘイズ測定装置(日本電色工業株式会社製NHD2000)を用い、基板中央において測定を行った。ヘイズ変化量(ΔHaze)は光照射前のヘイズ(%)と光照射後のヘイズ(%)との差を意味する。各フィルムに用いた組成物の組成比、黄変度(ΔYI)及びヘイズ変化量(ΔHaze)を下表に示す。
Figure 2020040911
Figure 2020040911
Figure 2020040911
Figure 2020040911
Figure 2020040911
本願発明の化合物から製造された式(III−1)から式(III−9)で表される化合物を使用したフィルムは、比較化合物(R−III−1)を使用したフィルムと比較し、黄変度(ΔYI)及びヘイズ変化量(ΔHaze)が小さいことがわかる。
以上の結果から、本願発明の化合物は、重合性化合物を製造し、当該化合物を含有する重合性組成物を重合させ得られたフィルム状の重合物に紫外光を照射した場合に変色及びヘイズの変化を起こしにくいことから重合性化合物の製造中間体として有用である。また、本願発明の化合物から製造される重合性化合物を含有する重合性組成物を用いた光学異方体は、紫外光を照射した場合に変色及びヘイズの変化を起こしにくいことからディスプレイ等の光学フィルム用途等に有用である。

Claims (16)

  1. 下記の一般式(II)
    Figure 2020040911
    (式中、R及びRは各々独立して有機基を表し、
    は有機基を表すが、Lが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Lが複数存在する場合、隣接するLどうしが結合し縮合環を形成しても良く、
    n1は1から4の整数を表す。)で表される化合物。
  2. 下記の一般式(II−i)
    Figure 2020040911
    (式中、R1i及びR2iは各々独立して置換されていても良い炭化水素基又は置換されていても良いシリル基を表し、L1iは、複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、電子供与性の置換基を表し、n1iは1、2又は3を表す。)で表される化合物。
  3. 下記の一般式(II−iv)
    Figure 2020040911
    (式中、R1iv及びR2ivは各々独立して炭素原子数1から5のアルキル基を表し、L1iv1及びL1iv2は、L1iv1が複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く各々独立して炭素原子数1から10のアルキル基を表し、n1ivは0又は1を表す。)で表される化合物。
  4. 下記の一般式(I)
    Figure 2020040911
    (式中、L及びn1は各々一般式(II)におけるL及びn1と同じ意味を表す。)で表される化合物から製造されることを特徴とする、請求項1に記載の一般式(II)で表される化合物の製造方法。
  5. 下記の一般式(I−i)
    Figure 2020040911
    (式中、L1i及びn1iは各々一般式(II−i)におけるL1i及びn1iと同じ意味を表す。)で表される化合物から製造されることを特徴とする、請求項2に記載の一般式(II−i)で表される化合物の製造方法。
  6. 下記の一般式(I−iv)
    Figure 2020040911
    (式中、L1iv1、L1iv2及びn1ivは各々一般式(II−iv)におけるL1iv1、L1iv2及びn1ivと同じ意味を表す。)で表される化合物から製造されることを特徴とする、請求項3に記載の一般式(II−iv)で表される化合物の製造方法。
  7. 一般式(II)で表される化合物から製造されることを特徴とする、下記の一般式(III)
    Figure 2020040911
    (式中、P及びPは各々独立してラジカル重合、カチオン重合又はアニオン重合により重合する基を表し、
    Sp及びSpは各々独立して基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−に置き換えられても良い炭素原子数2から20の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表すが、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
    及びXは各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く(ただし、P−[Sp−Xk1−には−O−O−結合を含まない。)、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く(ただし、−[X−Spk2−Pには−O−O−結合を含まない。)、
    k1及びk2は各々独立して0から5の整数を表し、
    及びAは各々独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良く、Aが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Aが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
    はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、若しくは、LはP−[Sp−XkL−で表される基を表しても良く、ここでPはラジカル重合、カチオン重合又はアニオン重合により重合する基を表し、Spは基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−に置き換えられても良い炭素原子数2から20の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表すが、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Xは−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く(ただし、P−[Sp−XkL−には−O−O−結合を含まない。)、kLは0から5の整数を表すが、Lが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
    Axは下記の式(III−Ax)
    Figure 2020040911
    (式中、*は結合位置を表し、L及びn1は各々一般式(II)におけるL及びn1と同じ意味を表し、Yは酸素原子または硫黄原子を表す。)で表される基を表し、
    及びZは各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−OCO−NH−、−NH−COO−、−NH−CO−NH−、−NH−O−、−O−NH−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Zが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Zが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
    m1及びm2は各々独立して0から6の整数を表すが、m1+m2は1から6の整数を表す。)で表される化合物の製造方法。
  8. 一般式(II−i)で表される化合物から製造されることを特徴とする、下記の一般式(III−i)
    Figure 2020040911
    (式中、P1i及びP2iは各々独立して式(P−1)から式(P−20)から選ばれる基を表し、
    Sp1i及びSp2iは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−によって置換されても良い炭素原子数2から20の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表し、
    1i及びX2iは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表し、
    k1i及びk2iは各々独立して1から3の整数を表し、
    1i及びA2iは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して無置換であるか又は1つ以上の置換基L2iによって置換されても良い1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表し、
    2iは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、フッ素原子、塩素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表し、
    Axは下記の式(III−Ax−i)
    Figure 2020040911
    (式中、*は結合位置を表し、L1i及びn1iは各々一般式(II−i)におけるL1i及びn1iと同じ意味を表し、Y1iは酸素原子または硫黄原子を表す。)で表される基を表し、
    1i及びZ2iは複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、各々独立して−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−COO−、−OCO−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表し、
    m1i及びm2iは各々独立して1から4の整数を表すが、m1i+m2iは2から6の整数を表す。)で表される化合物の製造方法。
  9. 一般式(II−iv)で表される化合物から製造されることを特徴とする、下記の一般式(III−iv)
    Figure 2020040911
    (式中、P1iv及びP2ivは各々独立して式(P−1)又は式(P−2)から選ばれる基を表し、
    Sp1iv及びSp2ivは各々独立して1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−COO−、−OCO−によって置換されても良い炭素原子数2から15の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表し、
    1iv及びX2ivは各々独立して−O−、−COO−、−OCO−又は単結合を表し、
    Axivは下記の式(III−Ax−iv)
    Figure 2020040911
    (式中、*は結合位置を表し、L1iv1、L1iv2及びn1ivは各々一般式(II−iv)におけるL1iv1、L1iv2及びn1ivと同じ意味を表す。)で表される基を表し、
    1iv1、Z1iv2、Z2iv1及びZ2iv2は各々独立して−OCH−、−CHO−、−COO−又は−OCO−を表し、
    m1iv及びm2ivは各々0又は1を表す。)で表される化合物の製造方法。
  10. 請求項4に記載の一般式(I)で表される化合物から請求項1に記載の一般式(II)で表される化合物を製造する工程と、一般式(II)で表される化合物から請求項7に記載の一般式(III)で表される化合物を製造する工程とからなる、一般式(III)で表される化合物の製造方法。
  11. 請求項5に記載の一般式(I−i)で表される化合物から請求項2に記載の一般式(II−i)で表される化合物を製造する工程と、一般式(II−i)で表される化合物から請求項8に記載の一般式(III−i)で表される化合物を製造する工程とからなる、一般式(III−i)で表される化合物の製造方法。
  12. 請求項6に記載の一般式(I−iv)で表される化合物から請求項3に記載の一般式(II−iv)で表される化合物を製造する工程と、一般式(II−iv)で表される化合物から請求項9に記載の一般式(III−iv)で表される化合物を製造する工程とからなる、一般式(III−iv)で表される化合物の製造方法。
  13. 請求項7から請求項12のいずれか一項に記載の製造方法によって製造された化合物を含む重合性組成物。
  14. 請求項13に記載の重合性組成物を重合することにより得られる重合体。
  15. 請求項14に記載の重合体を用いた光学異方体。
  16. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の化合物又は請求項4から請求項12のいずれか一項に記載の製造方法によって製造された化合物を使用した樹脂、樹脂添加剤、オイル、フィルター、接着剤、粘着剤、油脂、インキ、医薬品、化粧品、洗剤、建築材料、包装材、光学フィルム、液晶材料、有機EL材料、封止材、有機半導体材料、電子材料、表示素子、電子デバイス、通信機器、自動車部品、航空機部品、機械部品、農薬及び食品並びにそれらを使用した製品。
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