JP2020039814A - 容器構造、薬液封入容器 - Google Patents

容器構造、薬液封入容器 Download PDF

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中野 智和
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智和 中野
進吾 中島
Shingo Nakajima
進吾 中島
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【課題】取り扱い性が良好で、必要な容積を確保できる新規な容器構造、及び前記容器構造を用いた新規な薬液封入容器を提供する。【解決手段】容器本体2から蓋体3を剥がした際に、前記蓋体3に付随して前記容器本体2内に内包された吸収体4が取り出せるように、前記吸収体4を前記蓋体3の内面に固定された状態となされた容器構造1とする。【選択図】図1

Description

本発明は、吸収体が内包された容器構造、及び前記容器構造を用いた薬液封入容器に関する。
一般に、化粧水等の液状又はクリーム状の化粧料は、瓶などの容器に封入された状態で流通や保存に供される。そして、この種の容器入りの化粧料は、使用時に蓋を開けて適量を手やコットンなどの吸収体に取り、皮膚表面に塗布する使用形態が採られている。
ところが、化粧料には酸化し易い成分を含むものも多く、このような成分を含む化粧料は、蓋の開放によって外気と接触する度に品質が劣化することになる。
この点に鑑み、顔を形どった不織布などの支持体に化粧料を含浸させたパックを一枚ずつ袋材に封入し、使用時に袋材を開封して取り出すといった使い捨てを前提とする使用形態となされた化粧品(個装パック用マスク)が販売されている。
又、化粧料を保持させた含浸体を密封袋の内面に接着させた形態の化粧品(袋詰め化粧料)も開発されている(例えば、下記特許文献1参照。)。この袋詰め化粧料は、使用時に密封袋の三方を開封して、前記密封袋の内面に接着されている含浸体を剥き出しにし、前記密封袋をつまんだり、指に巻き付けたりして、前記含浸体に保持されている化粧料を皮膚表面に塗布する使用形態となされたものである。
特開平9‐10033号公報
しかしながら、一般に販売されている個装パック用マスクは、支持体に腰が無く、袋材から取り出した際に、支持体に皺がよったり、折り重なりが生じたりする。そのため、充分に展開した状態で顔面に貼付することが難しいものであった。
一方、特許文献1に開示された袋詰め化粧料は、その構造上密封袋の内容積が小さくなり、一回の使用に必要な化粧料を必ずしも十分に充填できるものではなかった。
本発明は前記技術的課題に鑑みて開発されたものであり、取り扱い性が良好で、必要な容積を確保できる新規な容器構造、及び前記容器構造を用いた新規な薬液封入容器を提供することを目的とする。
前記技術的課題を解決するための本発明の容器構造は、容器本体と、前記容器本体の開口部を塞ぐシート状の蓋体と、前記容器本体内に内包された吸収体と、を具備してなる容器構造であって、前記蓋体が前記容器本体の開口部周縁に設けられたフランジ部に対して熱融着されてなり、前記容器本体から前記蓋体を剥がした際、前記蓋体に付随して前記吸収体が取り出せるように、前記吸収体が前記蓋体の内面に固定されてなることを特徴とする(以下、「本発明容器構造」と称する。)。
前記本発明容器構造においては、前記容器本体の容積に対し、前記吸収体の体積が50%以上となされたものが好ましい態様となる。
前記技術的課題を解決するための本発明の薬液封入容器は、前記本発明容器構造を用いた薬液封入容器であって、前記容器本体内に薬液が封入されてなり、薬液の一部が前記吸収体に吸収されてなることを特徴とする(以下、「本発明薬液封入容器」と称する。)。
前記本発明薬液封入容器においては、前記吸収体の吸収量の30重量%以上が前記容器本体内に封入されてなるものが好ましい態様となる。
本発明容器構造及び本発明薬液封入容器は、取り扱い性が良好であり、又、必要な容積を確保することができる。
図1は、本発明容器構造の一態様を示す分解斜視図である。 図2は、前記本発明容器構造を用いた本発明薬液封入容器を示す断面図である。 図3は、前記本発明薬液封入容器を開封した様子を示す断面図である。 図4は、前記本発明薬液封入容器の使用態様を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
<本発明容器構造1>
図1に、本発明容器構造1の一実施形態を示す。前記本発明容器構造1は、「容器本体(2)」と、「蓋体(3)」と、「吸収体(4)」と、を具備する。
‐容器本体2‐
前記容器本体2は、一定の容積を有するカップ部21と、前記カップ部21の開口部周縁に設けられたフランジ部22と、を具備する。本実施形態においては、前記容器本体2として、ポリプロピレン系樹脂の真空成形体を用いた。
‐蓋体3‐
前記蓋体3は、前記容器本体2の開口部を塞ぐ役割を担う。前記蓋体3はシート状となされ、前記容器本体2の開口部周縁に設けられたフランジ部22に対して熱融着される。本実施形態においては、前記蓋体3として、前記フランジ部22の外縁形状にカットされた金属(アルミニウム)積層フィルムを用い、熱蒸着層を内面として、前記フランジ部22に熱融着した。なお、本実施形態においては、前記蓋体3を前記フランジ部22における図中斜線で示す部分に対して熱融着した。即ち、前記蓋体3の外縁には、前記フランジ部22に対し熱融着されていない部分があり、この部分が前記蓋体3を剥がす際の「ツマミ」として利用できる仕組みとなされている。
‐吸収体4‐
前記吸収体4は、前記容器本体2内に内包された状態となされる。前記吸収体4は、前記容器本体2から前記蓋体3を剥がした際、前記蓋体3に付随して取り出せるように、前記蓋体3の内面に固定される。本実施形態においては、前記吸収体4として不織布をロール状に巻き取ったものを用い、その一端面を前記蓋体3の内面中央部に対し接着することによって固定した。なお、前記吸収体4の体積は、前記容器本体2の容積の100%以上となされており、前記吸収体4は、前記容器本体2内に押し込まれることによって変形し、前記容器本体2内の空間のほとんどを占めた状態で内包される。
<本発明薬液封入容器10>
図2に、前記本発明容器構造1を用いた本発明薬液封入容器10を示す。前記本発明薬液封入容器10は、前記容器本体2内に薬液5が封入されてなり、薬液5の一部が前記吸収体4に吸収されてなるものである。本実施形態においては、前記薬液5として化粧水を用い、前記吸収体4の吸収量(吸収限界量)の約80%を前記容器本体2内に充填した。
図3に示すように、前記本発明容器構造1を使用するにあたっては、まず、前記容器本体2から前記蓋体3を剥がす。前記蓋体3の内面には前記吸収体4が固定されているため、前記吸収体4は前記蓋体3に付随して取り出される。この際、前記吸収体4は、薬液5としての化粧水が含浸された状態となっている。
そして、図4に示すように、前記容器本体2から剥がした前記蓋体3をつまんで、前記蓋体3に固定された前記吸収体4にて皮膚表面をなぞれば、前記吸収体4に含浸されている薬液5を皮膚表面に施用することができる。
このようにして使用される前記本発明薬液封入容器10は、取り扱い性に優れ、前記容器本体2から前記蓋体3を剥がす作業のみで、薬液5を使用に供することができる。
又、前記容器本体2の容積を、薬液5の一回使用量に応じて設計することができるため、前記本発明薬液封入容器10につき使い捨てを前提とした使用形態とすることができる。これより、薬液5が外気に触れる機会を使用時のみに限定することができ、薬液5の劣化を極力抑えることができる。
ところで、本実施形態においては、前記容器本体2としてポリプロピレン系樹脂の真空成形体を用いたが、前記容器本体2の材質や成形手段は特に限定されない。但し、前記本発明容器構造(本発明薬液封入容器10)1は、使い捨てを前提としているため、前記容器本体2は廉価な合成樹脂にて成形することが好ましい。又、前記容器本体2の容積は、1〜200cmとすることが好ましい。
本実施形態においては、前記蓋体3として金属蒸着フィルムを用いたが、前記蓋体3は前記容器本体2を密封状態で閉じることができるものであれば特に限定されない。前記蓋体3の素材の例としては、合成樹脂フィルムや金属フィルム等を挙げることができる。
本実施形態においては、前記吸収体4として不織布を用いたが、前記吸収体4は液状又はクリーム状の薬液5を含浸し得る性質をもつものであれば特に限定されない。前記吸収体4の素材の例としては、布、スポンジ、吸水性高分子等を挙げることができる。又、前記吸収体4の体積は、前記容器本体2の容積の50%以上(より好ましくは70%以上)とすることが好ましい。
本実施形態においては、前記吸収体4を前記蓋体3に固定するにあたり、接着手段を用いているが、前記蓋体3に対する前記吸収体4の固定手段は特に限定されない。前記蓋体3に対する前記吸収体4の固定手段の例としては、熱融着や粘着等の手段を用いることができる。
本実施形態においては、薬液5として化粧水を用いたが、薬液5は、常温下、液状又はクリーム状の形態を有するものであれば特に限定されず、化粧料以外のものであっても良い。薬液5の例としては、医薬品薬剤、香料、食品、洗浄剤、コーティング剤、研磨剤、漂白剤、染み抜き剤、接着剤、剥離剤などが挙げられる。又、前記容器本体2に対する薬液5の充填量は、前記吸収体4の吸収量の30重量%以上とすることが好ましい。
なお、本発明は、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施することができる。そのため、上述の実施例はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
本発明は、例えば、化粧品の容器として好適に用いられる。
1 本発明容器構造(容器構造)
2 容器本体
21 カップ部
22 フランジ部
3 蓋体
4 吸収体
5 薬液
10 本発明薬液封入容器(薬液封入容器)

Claims (4)

  1. 容器本体と、
    前記容器本体の開口部を塞ぐシート状の蓋体と、
    前記容器本体内に内包された吸収体と、
    を具備してなる容器構造であって、
    前記蓋体が前記容器本体の開口部周縁に設けられたフランジ部に対して熱融着されてなり、
    前記容器本体から前記蓋体を剥がした際、前記蓋体に付随して前記吸収体が取り出せるように、
    前記吸収体が前記蓋体の内面に固定されてなることを特徴とする容器構造。
  2. 請求項1に記載の容器構造において、
    前記容器本体の容積に対し、前記吸収体の体積が50%以上となされた容器構造。
  3. 請求項1又は2に記載の容器構造を用いた薬液封入容器であって、
    前記容器本体内に薬液が封入されてなり、
    薬液の一部が前記吸収体に吸収されてなることを特徴とする薬液封入容器。
  4. 請求項3に記載の薬液封入容器において、
    前記吸収体の吸収量の30重量%以上が前記容器本体内に封入されてなる薬液封入容器。


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