JP2020039533A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた着け心地の吸収性物品に関する。【解決手段】吸収性物品は、吸収性コアを備える。上記吸収性コアには、吸水性繊維及び該吸水性繊維より吸水性が低い合成繊維が配合される。上記吸収性コアは、長手方向に対向する前方部及び後方部と、上記前方部及び上記後方部の間に配置され、上記前方部及び上記後方部よりも幅方向の寸法が小さい中間部と、を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、生理用ナプキンなどの吸収性物品に関する。
特許文献1には、着用者の排泄部に対向する排泄部対向部に坪量の高い高坪量部が設けられた吸収性コアを有する生理用ナプキンが開示されている。この生理用ナプキンでは、吸収性コアの高坪量部の作用によって、排泄部対向部における液状物の吸収性が高まるとともに、排泄部との間に隙間が生じにくくなる。このため、この生理用ナプキンでは、液漏れの発生を抑制することができる。
特開2014−104093号公報
しかしながら、上記の生理用ナプキンでは、高坪量部の剛性が高いため、高坪量部が設けられた排泄部対向部が変形しにくくなる。また、吸収性コアは吸液すると硬くなるため、吸液した高坪量部では更に剛性が高くなる。したがって、この生理用ナプキンでは、吸収性コアから着用者の鼠蹊部に加わる圧力が大きくなるため、着用者に対して鼠蹊部の擦れによる不快感を与えやすくなる。
本発明の課題は、優れた着け心地の吸収性物品に関する。
本発明の一形態に係る吸収性物品は、吸収性コアを備える。
上記吸収性コアには、吸水性繊維及び該吸水性繊維より吸水性が低い合成繊維が配合される。
上記吸収性コアは、長手方向に対向する前方部及び後方部と、上記前方部と上記後方部との間に配置され、上記前方部及び上記後方部よりも幅方向の寸法が小さい中間部と、を有する。
本発明によれば、吸収性物品における優れた着け心地を実現可能である。
本発明の一実施形態に係るナプキンの斜視図である。 上記ナプキンを平面に沿って展開して示す平面図である。 上記ナプキンの図2のIII−III線に沿った断面図である。 上記ナプキンの吸収性コアの平面図である。 上記ナプキンの吸収体の部分断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。
図面には、適宜相互に直交するX軸、Y軸、及びZ軸が示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は全図において共通である。
[ナプキン1の全体構成]
図1に示すナプキン1は、着用者の経血などの液状物を吸収するための吸収性物品である生理用ナプキンであり、例えば、就寝中に利用される夜用の生理用ナプキンとして構成される。図2は、図1に示すナプキン1をXY平面に沿って引き延ばした展開図として示している。図2に示すナプキン1では、X軸方向が長手方向に対応し、Y軸方向が幅方向に対応し、Z軸方向が厚み方向に対応する。
なお、本明細書では、ナプキン1の長手方向について、着用者の前方に位置する側をX軸方向前側とし、着用者の後方に位置する側をX軸方向後ろ側とする。また、ナプキンの幅方向について、着用者の左に位置する側をY軸方向左側とし、着用者の右に位置する側をY軸方向右側とする。更に、ナプキン1の厚み方向について、着用者の肌に近い側をZ軸方向上側とし、着用者の着衣に近い側をZ軸方向下側とする。
ナプキン1は、本体部Mと、ウイング部Wと、フラップ部Fと、を備える。本体部Mは、X軸方向に沿って帯状に延びる。ウイング部W及びフラップ部Fは、本体部MからY軸方向外側に延出する。ウイング部Wは本体部MのX軸方向中央部の前方寄りに位置し、フラップ部Fはウイング部WよりもX軸方向後方に位置している。なお、ナプキン1では、ウイング部W及びフラップ部Fは必須の構成ではない。
図3に示すように、ナプキン1は、吸収体11と、表面シート12と、裏面シート13と、サイドシート14と、を備える。裏面シート13は、本体部M及びウイング部Wにわたって延び、Z軸方向上側に吸収体11、表面シート12、及びサイドシート14を保持する。吸収体11は、本体部Mに位置し、Z軸方向上側から表面シート12に覆われている。サイドシート14は、ウイング部W及びフラップ部Fに位置する。
表面シート12は、液透過性を有し、Z軸方向上側から排泄された液状物を吸収体11に透過させる。吸収体11は、表面シート12を透過した液状物を吸収可能に構成されている。裏面シート13は、防漏性を有し、吸収体11からZ軸方向下方への液漏れを防止する。また、裏面シート13のZ軸方向下側には、ナプキン1を下着に固定するための粘着部15が設けられている。
吸収体11は、吸収性コア20と、吸収性コア20を被覆するコアラップシート30と、を有する。コアラップシート30は、例えばティッシュペーパーなどの液透過性のシートで構成され、表面シート12を透過した液状物を吸収性コア20に透過させる。吸収性コア20は、コアラップシート30を透過した液状物を吸収して保持する。以下、吸収体11の詳細構成について説明する。
[吸収体11の詳細構成]
(吸収性コア20の平面形状)
図4に示すように、吸収性コア20は、X軸方向に帯状に延びる。また、吸収性コア20は、X軸方向に並ぶ、前方部21、中間部22、及び後方部23を有する。つまり、吸収性コア20では、前方部21及び後方部23が、中間部22を挟んでX軸方向に対向している。吸収性コア20は、前方部21、中間部22、及び後方部23のいずれにおいても、Y軸方向に左右対称な平面形状を有する。
吸収性コア20は、前方部21と後方部23とでY軸方向の寸法が等しく、着用者の鼠蹊部によってY軸方向左右から挟まれる中間部22においてY軸方向に括れた形状を有する。これにより、吸収性コア20では、より多くの液状物を吸収できるように前方部21及び後方部23のY軸方向の寸法を大きくしても、中間部22と着用者の鼠蹊部との間に加わる圧力を低く留めることができる。
このため、ナプキン1は、着用者に対して、中間部22と鼠蹊部とが強く擦れ合うことによる不快感を与えにくい。また、ナプキン1では、着用者の鼠蹊部から中間部22に加わる力の影響による吸収性コア20の変形や位置ずれの発生を抑制することができる。これにより、ナプキン1では、例えば着用者の寝返りなどの動作時における液漏れを防止することができる。
中間部22は、人間の鼠蹊部の通常の間隔よりもY軸方向にやや広く形成することが好ましい。これにより、中間部22では、着用者の鼠蹊部に挟まれて適度にY軸方向に圧縮変形することにより、着用者の鼠蹊部との間に隙間が発生しにくくなる。このような観点から、中間部22のY軸方向の寸法は、好ましくは35mm以上75mm以下であり、より好ましくは40mm以上70mm以下である。
なお、吸収性コア20のY軸方向の寸法は、前方部21と後方部23とで異なっていてもよい。また、吸収性コア20では、前方部21、中間部22、及び後方部23のそれぞれにおけるY軸方向の寸法が一定でなくてもよく、前方部21、中間部22、及び後方部23が曲線的な輪郭を有していてもよい。更に、吸収性コア20における前方部21、中間部22、及び後方部23のX軸方向に占める比率は適宜決定可能である。
(低坪量部24及び高坪量部25)
吸収性コア20は、低坪量部24及び高坪量部25を有する。低坪量部24と高坪量部25とでは、坪量が相互に異なる。高坪量部25は、図4にドットパターンで示す領域に配置され、つまり中間部22のY軸方向中央部にX軸方向に沿って延在する。低坪量部24は、高坪量部25以外の領域に配置され、つまり中間部22のY軸方向両端部、前方部21、及び後方部23に亘って存在する。
図3に示すように、高坪量部25は、そのY軸方向両側の低坪量部24に対してZ軸方向上方に突出しており、低坪量部24よりも坪量が高い。これにより、吸収性コア20では、中間部22のY軸方向の寸法を縮小しても、中間部22における液状物の吸収量を充分確保することができる。また、高坪量部25が排泄部側に突出しているため、中間部22と排泄部との間に隙間が発生しにくくなる。
この一方で、坪量が低い低坪量部24では、剛性が低く抑えられるため、柔らかい質感が得られる。ナプキン1では、中間部22のY軸方向両端部が低坪量部24であるため、中間部22から着用者の鼠蹊部に加わる圧力を更に抑えることができる。これにより、ナプキン1では、鼠蹊部における中間部22の擦れによる着用者の不快感を更に低減することができる。
また、ナプキン1では、低坪量部24である中間部22に着用者の鼠蹊部から加わる圧力も低減されるため、吸収性コア20の変形や位置ずれの発生を更に抑制することができる。加えて、ナプキン1では、中間部22のY軸方向両端部と同様に低坪量部24である前方部21及び後方部23でも柔らかい質感が得られるため、着用者の快適性を更に向上させることができる。
吸収性コア20には、高坪量部25の周縁を囲む周縁溝部25aが設けられている。周縁溝部25aは、Z軸方向に肉薄であるため、剛性が低くなっている。このため、吸収性コア20では、周縁溝部25aによって高坪量部25の硬い質感が着用者の鼠蹊部に伝わりにくくなる。これにより、ナプキン1では、高坪量部25の存在によって着用者に与える違和感を低減することができる。
低坪量部24及び高坪量部25の坪量は、適宜決定可能である。一例として、高坪量部25の坪量は、好ましくは250g/m以上700g/m以下であり、より好ましくは300g/m以上650g/m以下である。また、低坪量部24の坪量は、好ましくは高坪量部25の坪量の35%以上70%以下である。これにより、ナプキン1では、充分な吸液量と優れた着け心地とを両立することができる。
なお、高坪量部25は、図3,4に示す構成に限定されない。例えば、高坪量部25の平面形状は、図4に示すようなX軸方向両端部が丸みを帯びた形状ではなく、角ばった矩形状であってもよい。また、吸収性コア20では、液状物の吸収性が充分に確保できる場合などには、高坪量部25を省略してもよい。この場合、吸収性コア20の坪量は、その全体にわたって均一とすることができる。
(吸収性コア20を構成する繊維)
吸収性コア20には、その主成分として、吸水性繊維及び該吸水性繊維より吸水性が低い合成繊維(以下、本明細書では単に合成繊維と言う)が配合されている。吸水性繊維は、液状物を吸収して保持する機能を有する。この一方で、合成繊維は、液状物を吸収して保持する機能が吸水性繊維より低い。吸収性コア20では、吸水性繊維のみでは得られない柔らかい質感を得るために、敢えて吸液機能が低い合成繊維が配合される。
吸水性繊維は、相互に連結することによって凝集する性質を有する。このため、吸水性繊維のみで構成される吸収性コアでは、吸水性繊維の凝集によって吸水性繊維間の隙間を構成する空間が失われることにより硬くなりやすい。また、吸水性繊維が凝集した吸収性コアは、吸液することによって更に硬くなる。吸収性コアが硬くなることにより、吸収性コアによる着用者の鼠蹊部における強い擦れが発生しやすくなる。
本実施形態に係る吸収性コア20では、合成繊維が吸水性繊維の凝集を抑制する作用を有する。つまり、吸収性コア20では、吸水性繊維の間に存在する合成繊維が吸水性繊維同士の連結を妨げることにより、吸水性繊維間の隙間を構成する空間を確保することができる。これにより、吸収性コア20では、凝集していない吸水性繊維本来の柔らかい質感が維持される。
また、合成繊維は、吸水性繊維とは異なり、液状物に触れても変化が生じにくい。このため、吸収性コア20では、吸液後にも合成繊維における吸水性繊維同士の連結を妨げる機能が損なわれず、吸水性繊維間の隙間を構成する空間を確保することができる。これにより、吸収性コア20は、吸水性繊維が液状物を吸収して膨潤した状態においても硬くなりにくい。
本明細書において、「吸水性」という用語は、例えば、パルプは吸水性と言ったように、当業者にとって容易に理解できるものである。同様に、熱可塑性繊維は非吸水性であることも、容易に理解され得る。一方で、合成繊維などの繊維の吸水性の程度は下記方法により測定される水分率の値によっても判定できる。吸水性繊維としては、斯かる水分率が6%以上であることが好ましく、さらに10%以上が好ましい。一方で、非吸水性繊維は、斯かる水分率が6%未満であることが好ましく、さらに4%未満が好ましい。尚、斯かる水分率が6%未満の場合、当該繊維は非吸水性繊維と判定され、6%以上の場合、当該繊維は吸水性繊維と判定される。
以下、水分率の測定方法について説明する。水分率は、JIS P8203の水分率試験方法を準用して算出した。即ち、繊維試料を温度40℃、相対湿度80%RHの試験室に24時間静置後、その室内にて絶乾処理前の繊維試料の重量W(g)を測定した。その後、温度105±2℃の電気乾燥機(例えば、株式会社いすゞ製作所製)内にて1時間静置し、繊維試料の絶乾処理を行った。絶乾処理後、温度20±2℃、相対温度65±2%の標準状態の試験室にて、旭化成(株)製サランラップ(登録商標)で繊維試料を包括した状態で、Siシリカゲル(例えば、豊田化工(株)製)をガラスデシゲータ内(例えば、(株)テックジャム製)に入れて、繊維試料が温度20±2℃になるまで静置する。その後、繊維試料の恒量W'(g)を秤量して、次式により繊維試料の水分率を求める。
水分率(%)=(W−W'/W')×100
このように、ナプキン1では、合成繊維の作用によって、中間部22と着用者の鼠蹊部との間に加わる圧力を低減することができる。つまり、ナプキン1では、中間部22がY軸方向に括れている構成と、中間部22のY軸方向両端部が低坪量部24である構成と、吸収性コア20に合成繊維を配合する構成と、の相乗効果によって、中間部22と着用者の鼠蹊部との間に加わる圧力をより効果的に低減することができる。
このため、本実施形態に係るナプキン1では、鼠蹊部における中間部22の擦れによる着用者の不快感をより効果的に低減することができるため、非常に優れた着け心地を実現可能である。また、ナプキン1では、吸収性コア20の変形や位置ずれの発生をより効果的に抑制することができるため、例えば着用者の寝返りなどの動作時における液漏れをより確実に防止することができる。
吸収性コア20に用いる吸水性繊維としては、例えば、針葉樹パルプや広葉樹パルプ等の木材パルプ、綿パルプや麻パルプ等の非木材パルプ等や、カチオン化パルプ、マーセル化パルプ等の変性パルプ等のパルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロースなどのセルロース系吸水性繊維から1種又は2種以上を選択可能である。
また、吸収性コア20に用いる合成繊維としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド;ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸アルキルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
尚、吸収性コア20に用いる合成繊維は、1種類の合成樹脂(熱可塑性樹脂)又は2種類以上の合成樹脂を混合したブレンドポリマーからなる単一繊維でもよく、あるいは複合繊維でもよい。ここでいう複合繊維は、成分の異なる2種類以上の合成樹脂を紡糸口金で複合し、同時に紡糸して得られる合成繊維(熱可塑性繊維)で、複数の成分がそれぞれ繊維の長さ方向に連続した構造で、単繊維内で相互接着しているものをいう。複合繊維の形態には、芯鞘型、サイドバイサイド型等があり、特に制限されない。
吸収性コア20における合成繊維の配合率は、好ましくは2.5重量%以上であり、より好ましくは5重量%以上である。これにより、吸収性コア20の柔らかい質感がより良好に得られる。また、吸収性コア20における合成繊維の配合比は、好ましくは60重量%以下であり、より好ましくは50%以下である。これにより、吸収性コア20におけるより良好な吸液性を得ることができる。
なお、この吸収性コア20における合成繊維の配合率の好ましい範囲は、吸収性コア20全体の平均値であれば、吸収性コア20全体の柔軟性が良好になる。一方で、当該好ましい範囲が吸収性コア20の中間部22における平均値であれば、排泄部に接する部分及びその近傍での吸液性能を良好に保ちつつ、十分な液状物を吸液した後の中間部22が一層柔らかく着用者にフィットし易くなる。また、中間部22における合成繊維の配合率が、上述した好ましい範囲であれば、中間部22の幅狭の形状と相まって、吸収性コア20が着用者の鼠蹊部から受ける力によっても壊れにくくなる。
また、吸収性コア20における合成繊維の配合率は、高坪量部25において低坪量部24よりも低くすることができる。これにより、吸収性コア20では、中間部22のY軸方向中央部以外の部分の柔軟性を維持しつつ、着用者の排泄部に対向する中間部22のY軸方向中央部における吸液性を高めることができる。したがって、吸収性コア20において充分な吸液量と優れた着け心地とを両立させやすくなる。
更に、吸収性コア20では、必要に応じて、合成繊維を特定の方向に配向させることによって物理的特性を変化させることができる。例えば、吸収性コア20では、中間部22における合成繊維をY軸方向に配向させることができる。これにより、吸収性コア20では、Y軸方向に延びる合成繊維によって、中間部22のY軸方向の寸法の変化を妨げる作用が得られる。
より詳細に、中間部22は、着用者の鼠蹊部から受ける圧力によってY軸方向に圧縮変形しているとき、Y軸方向に配向した合成繊維の弾性力によって元の寸法に戻ろうとする。これにより、中間部22は、着用者の鼠蹊部に沿って常にフィットした状態を維持することができる。したがって、ナプキン1では、着用者の鼠蹊部と中間部22との間に隙間が発生しにくいため、液漏れを防止することができる。
また、中間部22は、吸水性繊維が液状物を吸収して膨潤すると、XY平面に沿って膨張しようとする。しかしながら、中間部22では、Y軸方向に沿って吸水性繊維を支持する合成繊維によってY軸方向膨張が妨げられる。これにより、ナプキン1では、中間部22のY軸方向の膨張が抑制されるため、吸液後における着用者の鼠蹊部に加わる圧力が増大しにくい。
吸収性コア20には、吸水性繊維及び合成繊維以外に、例えば、吸水性ポリマーが含まれていてもよい。具体的に、吸水性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、でんぷん−アクリル酸グラフト共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体及びそのケン化物、ポリアスパラギン酸から1種又は2種以上を選択可能である。
(吸収性コア20の溝部26)
吸収性コア20には、Z軸方向上側から下側に凹む溝部26が形成されている。図4に示すように、溝部26は、X軸方向に延び、Y軸方向に配列された縦溝と、Y軸方向に延び、X軸方向に配列された横溝と、を含む。溝部26は、Z軸方向の寸法が小さく、つまり肉薄であるため、剛性が低くなっている。したがって、吸収性コア20には、溝部26を起点とする変形が発生しやすい。
つまり、吸収性コア20に溝部26を設けることにより、吸収性コア20の変形の起点を予め定めることができる。これにより、ナプキン1では、着用時の吸収性コア20の変形を制御することができ、例えば着用者の寝返りなどの動作時における吸収性コア20の意図しない変形の発生を抑制することができる。これにより、ナプキン1では更に優れた着け心地が得られる。
また、図4に示すように、溝部26の溝幅は一定ではなく、吸収性コア20には相互に異なる溝幅の溝部26を形成することができる。吸収性コア20では、溝幅の大きい溝部26ほど変形の起点となりやすい。このため、吸収性コア20に求められる変形に応じて、大きい変形を生じさせたい領域の溝部26の溝幅を大きく、変形を小さく留めたい領域の溝部26の溝幅を小さく形成することができる。
(コアラップシート30の延出部31)
図5は、図3に示す吸収体11のY軸方向端部を拡大して示している。コアラップシート30は、中間部22に対してY軸方向に幅広に形成されており、中間部22のY軸方向両側に延出する延出部31を有する。延出部31は、吸収性コア20のZ軸方向下面に沿うように、Z軸方向上側の部分が折り畳まれている。つまり、延出部31は、2枚のシートが重なり合った構成を有する。
ナプキン1では、着用者の鼠蹊部が中間部22からの圧力を受ける前に、中間部22よりY軸方向外側に延出する延出部31から弱い圧力を受ける。これにより、着用者の鼠蹊部に加わる圧力の変化を緩やかにすることができるため、着用者が中間部22から受ける圧力による違和感を低減することができる。また、着用者の鼠蹊部から中間部22に加わる圧力が低減されるため、中間部22の変形が抑制される。
[その他の実施形態]
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、本発明は、生理用ナプキン以外の吸収性物品に適用することも可能である。このような吸収性物品としては、例えば、失禁パット、おりものシート、使い捨ておむつなどが挙げられる。
1…ナプキン
11…吸収体
12…表面シート
13…裏面シート
14…サイドシート
20…吸収性コア
21…前方部
22…中間部
23…後方部
24…低坪量部
25…高坪量部
26…溝部
30…コアラップシート
31…延出部

Claims (8)

  1. 吸収性コアを備える吸収性物品であって、
    前記吸収性コアには、吸水性繊維及び該吸水性繊維より吸水性が低い合成繊維が配合され、
    前記吸収性コアは、長手方向に対向する前方部及び後方部と、前記前方部と前記後方部との間に配置され、前記前方部及び前記後方部よりも幅方向の寸法が小さい中間部と、を有する
    吸収性物品。
  2. 吸収性コアは、低坪量部と、低坪量部よりも坪量が高い高坪量部と、を含み、
    前記中間部では、前記幅方向の中央部が高坪量部であり、前記幅方向の両端部が低坪量部である
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記前方部及び前記後方部が低坪量部である
    請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記低坪量部の坪量は、前記高坪量部の坪量の35%以上70%以下である
    請求項2又は3に記載の吸収性物品。
  5. 前記高坪量部では、前記低坪量部よりも合成繊維の配合比が低い
    請求項2から4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収性コアには、2.5重量%以上60重量%以下の合成繊維が配合されている
    請求項1から5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記中間部では、合成繊維が前記幅方向に配向している
    請求項1から6のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  8. 前記吸収性コアを被覆し、前記中間部から前記幅方向の外側に延出する延出部を有するコアラップシートを更に備える
    請求項1から7のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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