以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係る便座装置を模式的に表す平面図である。
図2は、実施形態に係る便座装置の一部を模式的に表す平面図である。
なお、図2は、便座の使用者が着座する側の面の裏側を示している。
便座装置100は、図示を省略した便器(洋式腰掛便器)の上に設けられる。図1及び図2に表したように、便座装置100は、使用者が着座する便座10と、便座加熱ヒータ20と、を備える。
便座10は、便器に対して開閉可能に軸支される。この例では、便器のボウル上に配置される貫通孔状の開口部11が形成された、いわゆるO型の便座10を示している。便座10は、O型に限ることなく、U字型などでもよい。開口部11は、貫通孔状に限ることなく、切り欠き状でもよい。便座10の材料には、例えば、ポリプロピレンなどの樹脂が用いられる。
便座10は、中空であり、便座10の内部には、便座加熱ヒータ20が設けられている。便座加熱ヒータ20は、便座10の内表面の使用者が着座する側の面に、開口部11の周りに沿って設けられている。便座加熱ヒータ20は、例えば、通電されることで発熱し、この熱によって便座10を温める。便座加熱ヒータ20としては、例えば、チュービングヒータや、シーズヒータ、ハロゲンヒータ、カーボンヒータなどが用いられる。便座加熱ヒータ20は、例えば、アルミニウムや銅などの金属部材で構成される。また、便座加熱ヒータ20の金属部材の形状には、シート状やワイヤ状、メッシュ状など、種々の形状を採用することができる。
なお、便座装置100は、使用者の「おしり」などの局部を洗浄する「局部洗浄機能」などを備えた衛生洗浄装置であってもよい。また、便座装置100には、使用者の局部に向けて温風を吹き付けて乾燥させる「温風乾燥機能」、「脱臭機能」、及び「室内暖房機能」などが適宜設けられていてもよい。ただし、これらの付加機能部は必ずしも設けられなくてもよい。
図3は、実施形態に係る便座装置の構成を例示するブロック図である。
図3に表したように、便座装置100は、例えば、便座加熱ヒータ20と、人体検知センサ30と、制御部40と、操作部50と、を備える。
便座加熱ヒータ20は、例えば、供給電源200からの電力供給(通電)により便座10を加熱する。便座加熱ヒータ20は、例えば、制御部40の一部(第1機能部40a)からの指令に基づいて便座10を加熱する。ここで、第1機能部40aとは、制御部40のうち、便座装置100の便座加熱の通常動作(後述する高温回避及び故障診断以外の動作)を制御する機能ブロックを表す。
人体検知センサ30は、例えば、便座装置100近傍の人体を検知する電波センサや赤外線センサである。人体検知センサ30は、例えば、便座10に着座した人体を検知する着座スイッチや静電センサなどの着座検知センサであってもよい。人体検知センサ30は、例えば、トイレブースにおける人体の動き(トイレブースへの入室を含む)や便座10への着座を検知することができる。例えば、トイレブースにおける人体の動きや便座10への着座を検知した状態が、人体検知センサ30が人体を検知した状態(人体検知時)である。例えば、トイレブースにおける人体の動きや便座10への着座を検知しない状態が、人体検知センサ30が人体を検知しない状態(人体非検知時)である。
制御部40は、マイコンなどの制御回路を含む。制御部40は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。制御部40は、例えば、電源回路205を介して供給電源200から電力を供給される。
操作部50は、例えば、リモコンである。例えば、使用者は、操作部50により、便座10の温度を任意の温度に設定することができる。使用者が設定可能な便座10の最高温度は、例えば、40度程度である。
便座加熱ヒータ20、人体検知センサ30、及び操作部50は、それぞれ制御部40と接続されている。人体検知センサ30は、検知結果の信号を制御部40に送信する。操作部50は、操作入力の信号を制御部40に送信する。制御部40(第1機能部40a)は、例えば、人体検知センサ30から送信された検知結果の信号や操作部50から送信された操作入力の信号に基づいて、便座加熱ヒータ20の動作を制御する。第1機能部40aは、便座温度制御部である。
第1機能部40aは、人体検知センサ30が人体を検知したときに便座加熱ヒータ20を加熱する人体検知時加熱モードと、人体検知センサ30が人体を検知しないときに便座加熱ヒータ20を加熱する人体非検知時加熱モードと、を実行する。換言すれば、第1機能部40aは、人体検知センサ30が人体を検知している間(人体検知時)において、人体検知時加熱モードで便座加熱ヒータ20を動作させ、人体検知センサ30が人体を検知していない間(人体非検知時)において、人体非検知時加熱モードで便座加熱ヒータ20を動作させる。このように、実施形態では、第1機能部40aは、人体検知時及び人体非検知時の両方において、便座加熱ヒータ20を動作させる。
図4は、実施形態に係る便座装置の構成を例示するブロック図である。
図4に示すように、制御部40は、前述の第1機能部40aと、第2機能部40bと、を含む。第2機能部40bは、以下に説明する高温回避や、便座10の加熱に関連する部品の故障診断に関する機能ブロックである。なお、第1機能部40a及び第2機能部40bは、説明の便宜上、制御部40の機能を表すものであり、必ずしもハードウェアの構成を表すものでなくてもよい。
便座装置100は、第1温度センサ61及び第2温度センサ62を有する。第1温度センサ61及び第2温度センサ62は、便座加熱ヒータ20の下流に設けられ、便座10の温度を検知可能である。第1温度センサ61及び第2温度センサ62には、例えば、サーミスタが用いられる。
第1機能部40aは、第1温度センサ61と電気的に接続されており、第1温度センサ61が検知した温度の情報を取得する。また、第1機能部40aは、便座加熱ヒータ20と電気的に接続されており、第1温度センサ61の検知結果に基づいて便座加熱ヒータ20を制御することにより、便座10の温度を調整する。換言すれば、第1温度センサ61は、第1機能部40a(便座温度制御部)による便座加熱ヒータ20の制御に用いられる便座温度検知センサである。
便座装置100は、さらに、保護電子回路70を有する。保護電子回路70は、便座10の加熱に関連する部品の故障診断を実行し、故障を検知すると、便座加熱ヒータ20の加熱を禁止する回路である。便座10の加熱に関連する部品は、例えば、便座加熱ヒータ20及び第1機能部40a(便座温度制御部)を含む。便座10の加熱に関連する部品は、例えば、第1温度センサ61(便座温度検知センサ)及び第2温度センサ62を含んでもよい。
この例では、保護電子回路70は、便座10が高温になることを防ぐための回路である。例えば、保護電子回路70は、制御部40の第2機能部40bを有する。
第2機能部40bは、第2温度センサ62と電気的に接続されており、第2温度センサ62が検知した温度の情報を取得する。第2機能部40bは、第2温度センサ62により検知された温度が予め定めた温度よりも高温であると、便座加熱ヒータ20における加熱を禁止する。なお、ある動作の「禁止」とは、当該動作の停止を維持することをいうものとする。言い換えれば、ある動作の「禁止」とは、当該動作が実行されている場合には当該動作を停止させ、当該動作が実行されていない場合には当該動作を開始しないことである。
例えば、第2機能部40bは、第2温度センサ62の検知結果が予め定めた温度を超えると、あるいは、予め定めた温度を一定時間以上継続して超えると、便座加熱ヒータ20における加熱を禁止する。具体的には、便座加熱ヒータ20への通電を禁止する。これにより、便座10が高温になることを抑制できる。
なお、本願明細書において、「高温」とは使用者が不快感を感じる温度以上の温度であり、「高温」の範囲は適宜定められる。「高温」とは、予め定めた温度よりも高温であることをいうものとする。この予め定めた温度は、例えば使用者が火傷しうる程度の温度とすることができる。これに応じて、加熱の禁止を行う第2温度センサ62の温度も適宜、予め定めることができる。便座加熱ヒータ20への通電を制御するトライアックに不具合が生じた場合などに、便座10の温度が高温となることがある。
また、図4に示すように、保護電子回路70は、故障診断部71(故障診断回路)をさらに有する。故障診断部71は、保護電子回路70の部品の故障を診断するための回路である。
故障診断部71を用いた診断により、保護電子回路70の部品の故障が検知されると、便座加熱ヒータ20における加熱が禁止される。例えば、故障が検知されると、図4に示すように第2機能部40bは、駆動部72によって便座加熱ヒータ20を制御する。これにより、便座加熱ヒータ20への通電が禁止され、便座10の加熱が禁止される。これにより、便座10が高温になることを抑制できる。
保護電子回路70は、便座加熱ヒータ20を駆動する駆動部72を有する。駆動部72は、例えばトランジスタを含むスイッチ回路であり、駆動部72によって便座加熱ヒータ20の動作が制御される。より具体的には、駆動部72は、便座加熱ヒータ20への通電をオン/オフする回路である。
保護電子回路70の故障診断部71は、第2機能部40bの一部と、監視部73と、を有する。監視部73は、例えばIC(Integrated Circuit)を含む回路であり、第2機能部40bや駆動部72と電気的に接続されている。監視部73は、第2機能部40bの故障を診断し、第2機能部40bが故障していると、便座加熱ヒータ20における加熱を禁止する。図4に示す例では、監視部73は、第2機能部40bが故障していると判断すると、駆動部72を制御して、便座加熱ヒータ20への通電をオフに維持する。
また、第2機能部40bは、監視部73の故障を診断し、監視部73が故障していると、便座加熱ヒータ20における加熱を禁止する。図4に示す例では、第2機能部40bは、監視部73が故障していると判断すると、駆動部72を制御して、便座加熱ヒータ20への通電をオフに維持する。
このように、保護電子回路70の第2機能部40bまたは監視部73に故障が生じると、便座10の加熱が禁止される。これにより、便座10が高温になることを抑制できる。例えば、便座加熱ヒータ20及び保護電子回路70の両方が故障するような多重故障が生じても、便座10が高温になることを抑制できる。
また、第2機能部40bは、駆動部72の故障を診断し、駆動部72が故障していると判断すると、便座加熱ヒータ20における加熱を禁止する。具体的には、第2機能部40bは、駆動部72の一部が故障していると判断すると、駆動部72を制御して、便座加熱ヒータ20への通電をオフに維持する。これにより、便座10が高温になることをさらに抑制できる。
図5及び図6は、実施形態に係る便座装置の動作を例示するフローチャートである。
図5に示すように、保護電子回路70は、人体検知時加熱モード及び人体非検知時加熱モードの実行時に、定期的に便座10の加熱に関連する部品の故障診断を実行する(ステップS101)。故障診断を実行する周期(間隔)については、後述する。
故障診断がスタートすると、第2機能部40bは、第2温度センサ62の検知結果を取得する。第2温度センサ62により検知された温度が高温でなかった場合(ステップS102:N)、便座加熱ヒータ20への通電が行われる(ステップS103)。
第2温度センサ62により検知された温度が高温であった場合(ステップS102:Y)、便座10の加熱に関連する部品(例えば、便座加熱ヒータ20または第1機能部40a)の故障が想定される。そこで、第2機能部40bは、便座加熱ヒータ20への通電を禁止する(ステップS104)。
ステップS103またはステップS104の状態になると、ステップS101に戻る。換言すれば、ステップS103及びステップS104の後においても、ステップS102が繰り返し周期的に実行される。ステップS104により、便座加熱ヒータ20における加熱が禁止された状態は、例えば、第2温度センサ62により検知された温度が高温でなかった場合に、解除される。これにより、例えば外乱のノイズ等によって故障の誤検知が生じても、再び故障診断を行い、便座加熱ヒータ20の加熱を行うことができる。したがって、使い勝手を向上させることができる。
また、実施形態において、保護電子回路70は、定期的に故障診断部71により、保護電子回路70の故障診断を行う(ステップS105)。ステップS105において、故障が検知された場合(ステップS105:Y)、便座加熱ヒータ20における加熱が禁止される(ステップS106)。ステップS105において、故障が検知されなかった場合(ステップS105:N)、便座加熱ヒータ20における加熱が禁止されない状態(ヒータが通電可能な状態)が維持される(ステップS107)。
ステップS105における保護電子回路70の故障診断は、例えば、ステップS102における便座10の加熱に関連する部品の故障診断と同じ周期で行われる。これにより、便座10が高温になることをさらに抑制できる。なお、ステップS105の故障診断は、ステップS102の故障診断よりも短い周期で行われてもよいし、ステップS102の故障診断よりも長い周期で行われてもよい。
ステップS106またはステップS107の状態になると、ステップS101に戻る。換言すれば、ステップS106及びステップS107の後においても、ステップS105が繰り返し周期的に実行される。例えば、監視部73は、再び制御部40の故障を診断し、制御部40は、再び監視部73の故障を診断する。制御部40の故障または監視部73の故障によって便座加熱ヒータ20における加熱が禁止された状態は、監視部73による制御部40の故障の再診断により故障が検知されず、制御部40による監視部73の故障の再診断により故障が検知されない場合に、解除される。このように、故障診断部71を用いた診断により便座加熱ヒータ20による加熱が禁止された状態は、故障診断部71の診断を再び行い、故障が検知されない場合には解除される。これにより、例えば外乱のノイズ等によって故障の誤検知が生じても、再び故障診断を行い、便座加熱ヒータ20の加熱を行うことができる。したがって、使い勝手を向上させることができる。
ステップS104またはステップS106において、便座加熱ヒータ20への通電が禁止された場合、例えば、便座装置100の便座10の加熱に関わらない機能(例えば、局部洗浄、温風乾燥、脱臭など)は、有効のままとする。これにより、使い勝手を向上させることができる。
また、ステップS104またはステップS106において、便座加熱ヒータ20における加熱が禁止された場合、状態表示部によって、故障が検知されたことを使用者に報知してもよい。状態表示部には、例えばLED、液晶、有機ELなど任意の報知手段を用いることができる。状態表示部は、例えば操作部50などに設けられる。
図5に示したステップS101、S105〜S107における処理の一例について図6を参照して説明する。
図6に示すように、保護電子回路70は、定期的に故障診断を実施する(ステップS201)。
故障診断においては、例えば、まず監視部73により、制御部40における故障の有無が判断される(ステップS202)。
制御部40の故障が検知された場合(ステップS203:N)、監視部73は、駆動部72を制御して、便座加熱ヒータ20への通電をオフに維持する(ステップS204)。これにより、便座加熱ヒータ20における加熱が禁止される(ステップS205)。
制御部40における故障が検知されなかった場合(ステップS203:Y)、制御部40により、監視部73における故障の有無が判断される(ステップS206)。
監視部73の故障が検知された場合(ステップS207:N)、制御部40は、駆動部72を制御して、便座加熱ヒータ20への通電をオフに維持する(ステップS208)。これにより、便座加熱ヒータ20における加熱が禁止される(ステップS205)。
監視部73の故障が検知されなかった場合(ステップS207:Y)、制御部40により、駆動部72における故障の有無が判断される(ステップS209)。
駆動部72の故障が検知された場合(ステップS210:N)、制御部40は、駆動部72を制御して、便座加熱ヒータ20への通電をオフに維持する(ステップS211)。これにより、便座加熱ヒータ20における加熱が禁止される(ステップS205)。
駆動部72の故障が検知されなかった場合(ステップS210:Y)、便座加熱ヒータ20のヒータの通電が許可される。(ステップS212)。
このように、制御部40と監視部73とは、相互に故障診断を行う。これにより、制御部40及び監視部73のいずれかに不具合が生じた場合には、直ちに加熱を禁止することができる。なお、監視部73による制御部40の故障診断(ステップS202)は、制御部40による監視部73の故障診断(ステップS206)の後に行われてもよい。
そして、制御部40による駆動部72の故障診断(ステップS209)は、監視部73による制御部40の故障診断(ステップS202)及び制御部40による監視部73の故障診断(ステップS206)の後に行われる。この順に各部の故障診断を行うことにより、制御部40に故障が無いことが確認された後に、制御部40が駆動部72の故障の診断を行うことができるため、駆動部72の故障の診断をより確実に実施することができ、効率的な故障診断を実施することができる。
図7を参照して、制御部40(第2機能部40b)及び監視部73の故障診断について説明する。
図7は、実施形態に係る便座装置の保護電子回路の一部を例示するブロック図である。 図7に示すように、監視部73は、例えば、集積回路(ロジックIC)73aを含む。制御部40から監視部73に第1信号Sig1が出力される。第1信号Sig1は、例えばHigh及びLowのいずれかの信号である。例えば、監視部73は、第1信号Sig1がHighであれば制御部40が正常(故障なし)と診断し、第1信号Sig1がLowであれば制御部40が異常(故障あり)と診断する。監視部73は、第1信号Sig1を第2信号Sig2に変換し、駆動部72へ出力する。制御部40の異常時(故障時)には、第2信号Sig2に応じて、駆動部72が制御され、便座加熱ヒータ20への通電がオフとなる。
また、監視部73は、第1信号Sig1を、第2信号Sig2と同様に第3信号Sig3に変換し、制御部40へ出力する。これにより、監視部73の故障が診断される。このような構成によれば、制御部40に故障が生じ第1信号Sig1が異常時の信号になると、監視部73は、即座に駆動部72を制御して便座加熱ヒータ20における加熱を禁止することができる。
次に図8を参照して、駆動部72の構成、動作及び故障診断について説明する。
図8は、実施形態に係る便座装置の保護電子回路の一部を例示するブロック図である。 図8に示すように、駆動部72は、第1スイッチ72a及び第2スイッチ72bを有する。第1スイッチ72a及び第2スイッチ72bのそれぞれには、トランジスタなどのスイッチング素子を用いることができる。交流電源、便座加熱ヒータ20、第1スイッチ72a及び第2スイッチ72bは、直列に接続されている。
第1スイッチ72a及び第2スイッチ72bの少なくともいずれかがオフのとき、交流電源から電流が流れず、便座加熱ヒータ20への通電がオフとなる。すなわち、便座加熱ヒータ20における加熱が禁止される。このように直列接続された2つのスイッチを設けることにより、一方のスイッチが故障した場合でも、他方のスイッチをオフとすることで、便座加熱ヒータ20における加熱を禁止することができる。これにより、便座10が高温になることをより確実に抑制できる。
制御部40(第2機能部40b)は、第1スイッチ72a及び第2スイッチ72bのそれぞれと接続されている。これにより、制御部40(第2機能部40b)は、第1スイッチ72aのオンオフの切り替え、及び、第2スイッチ72bのオンオフの切り替えを行うことができる。また、監視部73は、第2スイッチ72bと接続されている。監視部73は、第2スイッチ72bのオンオフの切り替えを行うことができる。なお、図8に示す例では監視部73は、第2スイッチ72bのオンオフを切り替えるが、実施形態において監視部73は、第1スイッチ72a及び第2スイッチ72bの少なくともいずれかのオンオフを切り替えることができればよい。
制御部40(第2機能部40b)は、故障診断により監視部73の故障が検知されると、少なくとも第1スイッチ72aをオフにする。これにより、第2スイッチ72bのオン/オフに関わらず、便座加熱ヒータ20への通電がオフとなる。
監視部73は、故障診断により制御部40(第2機能部40b)の故障が検知されると、第2スイッチ72bをオフにする。これにより、第1スイッチ72aのオン/オフに関わらず、便座加熱ヒータ20への通電がオフとなる。なお、この際、制御部40(第2機能部40b)が第2スイッチ72bをオンとする信号を出力していても、監視部73による第2スイッチ72bをオフとする制御が優先される。
監視部73には、駆動部72に流れる電流に応じた信号SigBが入力される。制御部40(第2機能部40b)及び監視部73は、信号SigBに基づいて、駆動部72の故障を検知することができる。
例えば、便座加熱ヒータ20が便座10を加熱しないオフのときは、第1スイッチ72a及び第2スイッチ72bのそれぞれはオフである。この場合、駆動部72の故障診断において、制御部40(第2機能部40b)は、第1スイッチ72a及び第2スイッチ72bのそれぞれをオンオフさせる。スイッチのオンオフに伴い、駆動部72に電流が流れ、信号SigBが変化する。制御部40及び監視部73は、信号SigBに関する情報を取得し、故障を検知することができる。
便座加熱ヒータ20は、例えば、不使用時(人体非検知時)において、所定の温度(待機温度)になるように、便座10を加熱(保温)するとともに、使用時(人体検知時)には、待機温度から所定の温度(使用温度)になるように、便座10を加熱(保温)する。換言すれば、第1機能部40a(便座温度制御部)は、人体非検知時加熱モードにおいて、便座10が待機温度になるように便座加熱ヒータ20を制御するとともに、人体検知時加熱モードにおいて、便座10が使用温度になるように便座加熱ヒータ20を制御する。
このように、便座加熱ヒータ20は、不使用時にも便座10を加熱しているため、不使用時であっても、便座加熱ヒータ20や便座温度検知センサ(第1温度センサ61)が故障すると、便座10が高温になる可能性がある。また、便座10は、一度高温に温められると温度が冷めにくい。したがって、例えば、不使用時(人体非検知時)に便座加熱ヒータ20や便座温度検知センサ(第1温度センサ61)が故障して高温になった状態で、使用者がトイレブースに入室すると、使用時(人体検知時)に故障診断しても、高温の便座10に使用者が触れてしまう恐れがある。
そこで、実施形態において、保護電子回路70は、人体検知時加熱モード及び人体非検知時加熱モードの実行時に、故障診断を実行する。このように、保護電子回路70が人体検知時加熱モードの実行時だけでなく、人体非検知時加熱モードの実行時にも便座10の加熱に関連する部品の故障診断を実行することで、より確実に高温の便座10に人体が触れることを抑制できる。これにより、例えば、人体非検知時に便座加熱ヒータ20や便座温度検知センサ(第1温度センサ61)が故障した場合であっても、使用者が高温の便座10に着座することを防止できる。
保護電子回路70は、人体検知時加熱モード及び人体非検知時加熱モードの実行時に、定期的に故障診断を実行する。保護電子回路70は、例えば、便座加熱ヒータ20の出力に応じた周期で故障診断を行う。これについて、図9を参照して説明する。
図9(a)〜図9(e)は、実施形態に係る便座装置の動作を例示するグラフである。 図9(a)は、便座加熱ヒータ20と接続された交流電源の電位(V)を表す。交流電源は、例えば、50Hzまたは60Hzの電源が用いられる。
図9(b)は、便座加熱ヒータ20が人体検知時加熱モードにおいて第1出力で駆動される場合の、便座加熱ヒータ20の電力(W)を表す。
図9(c)は、図9(b)の場合における、故障診断が実行されるタイミングを表す。 図9(d)は、便座加熱ヒータ20が人体非検知時加熱モードにおいて第2出力で駆動される場合の、便座加熱ヒータ20の電力(W)を表す。なお、第1出力は、第2出力よりも大きい。
図9(e)は、図9(d)の場合における、故障診断が実行されるタイミングを表す。 図9(b)及び図9(d)に示すように、便座加熱ヒータ20は、パターン制御により制御される。パターン制御は、交流電源の半波を1単位とした制御であり、半波単位で便座加熱ヒータ20の通電(オン)と非通電(オフ)とを制御する。例えば、交流電源の16半波を1周期として1半波ごとに便座加熱ヒータ20のオンオフが制御される。なお、50Hzにおいて、1半波は約10ミリ秒であり、1周期(16半波)は約160ミリ秒である。
図9(b)においては、6半波のオンと2半波のオフとを交互に繰り返すパターン制御が実行されている。図9(d)においては、2半波のオンと2半波のオフとを交互に繰り返すパターン制御が実行されている。半波がオンのときは、第1スイッチ72a及び第2スイッチ72bは、オンであり、半波がオフのときは、第1スイッチ72a及び第2スイッチ72bは、オフである。
このように、便座加熱ヒータ20のパターン制御においては、第1スイッチ72a及び第2スイッチ72bがオフとなる期間が周期的に生じる。そこで、図9(c)及び図9(e)に示すように、第1スイッチ72a及び第2スイッチ72bがオフとなる期間に、上述の故障診断を実行する。つまり、保護電子回路70は、便座加熱ヒータ20がオフ状態のときに、故障診断を実行する。
このように、便座加熱ヒータ20がオフ状態のときに故障診断を実行することで、便座加熱ヒータ20を高出力にした場合でも、オン状態の間のオフ状態において高い頻度で故障診断を実行できる。これにより、高温の便座10に人体が触れることをより確実に抑制できる。
図9(c)に示すように、保護電子回路70は、人体検知時加熱モードにおいて、第1間隔P1で故障診断を実行する。また、図9(e)に示すように、保護電子回路70は、人体非検知時加熱モードにおいて第2間隔P2で故障診断を実行する。実施形態において、第1間隔P1は、例えば、第2間隔P2と略同一である。ここで、「略同一」とは、第1間隔P1が第2間隔P2±10%の範囲内であることを示す。
このように、人体非検知時(不使用時)も人体検知時(使用時)と同じように短い間隔で故障診断を実施することにより、不使用時に便座10が高温になることを確実に防止できる。これにより、使用者がトイレブースに入室してすぐに着座した場合であっても、高温の便座10に着座することを防止できる。
例えば、第2間隔P2を第1間隔P1よりも長くすることで、人体非検知時の故障診断の頻度を少なくして故障診断に要する電力消費を抑制する方法も考えられる。しかし、便座10は熱容量が大きいために冷めにくく、また、便意を催している使用者はトイレブースに入室してすぐに着座する可能性がある。そのため、使用者の安全性を考慮すると、人体非検知時(不使用時)も人体検知時(使用時)と同じ間隔で故障診断を実施することが好ましい。
便座加熱ヒータ20の出力が大きくなると、半波がオフとなる頻度が低くなる。実施形態においては、例えば、便座加熱ヒータ20の出力が最大のときも、16半波につき1半波以上(例えば、4半波)のオフを含むようにパターン制御を行う。
第1間隔P1及び第2間隔P2は、例えば、便座加熱ヒータ20が便座10を予め定めた通常温度Tnから使用者が設定可能な最高温度Thまで加熱するのに要する時間よりも短いことが望ましい。
なお、通常温度Tnは、例えば、通常時(非故障時)における、便座10の待機温度(人体非検知時加熱モードにおける便座10の温度)である。待機温度は、例えば、使用温度(人体検知時加熱モードにおける便座10の温度)よりも低い温度であり、使用者が適宜設定することができる。通常温度Tnは、例えば、35℃程度である。最高温度Thは、例えば、通常時(非故障時)において使用者が設定可能な、便座10の使用温度の最高値である。最高温度Thは、使用者が不快感を感じる温度Txや火傷が生じる温度よりも低い温度に適宜定められる。使用者が不快感を感じる温度Txは、例えば、43℃程度である。最高温度Thは、例えば、40℃程度である。
より具体的には、第1間隔P1及び第2間隔P2は、例えば、便座加熱ヒータ20が便座10を35℃から40℃まで加熱するのに要する時間よりも短いことが望ましい。人体検知時加熱モード及び人体非検知時加熱モードにおいて、このような間隔で故障診断を実行することで、便座10が最高温度Thに達する前に故障診断を実行することができるため、便座10が最高温度Thを超えて加熱されることを抑制できる。これにより、例えば、便座加熱ヒータ20や便座温度検知センサ(第1温度センサ61)が故障した場合であっても、便座温度が最高温度Thを上まわることがないため、故障時においても使用者が不快感を感じる温度で便座10に接触することを防止できる。
図10は、実施形態に係る便座装置の別の構成を例示するブロック図である。
図10に示す例では、図4に示した例と比べて、保護電子回路70に高温検知部74がさらに設けられている。なお、実施形態において、高温検知部74は必ずしも設けられなくてもよい。高温検知部74は、例えばコンパレータを含む回路であり、第2温度センサ62が検知した温度の情報を取得する。高温検知部74は、第2温度センサ62によって検知された温度が予め定めた温度よりも高温であると、便座加熱ヒータ20における加熱を禁止する。例えば、第2温度センサ62によって検知された温度が予め定めた温度を超えた場合、高温検知部74は、駆動部72を制御して、便座加熱ヒータ20への通電をオフに維持する。また、この際、第2機能部40bに、高温検知部74から、高温が検知されたことを示す信号が入力されてもよい。
また、保護電子回路70は、高温検知部74の故障を診断するためのテストモード切替回路(切替部)75を有する。図11を参照して、テストモード切替回路75による高温検知部74の故障診断について説明する。
図11は、実施形態に係る便座装置の保護電子回路の一部を例示するブロック図である。
図11に示すように、第2温度センサ62の可変抵抗及び温度検出部(検出抵抗)R7が電源電圧VccとグラウンドGNDとの間において直列に接続されている。制御部40の第2機能部40bや高温検知部74には、第2温度センサ62の可変抵抗と温度検出部(検出抵抗)R7とによって構成された分圧回路の出力電圧V1が入力される。制御部40や高温検知部74は、出力電圧V1に基づいて、第2温度センサ62により検知された温度が高温であるか否かを判断する。
テストモード切替回路75は、例えばトランジスタ等のスイッチング素子を含む。スイッチング素子は、第2温度センサ62の可変抵抗と並列に接続されている。すなわち、スイッチング素子の一端は、電源電圧Vccと第2温度センサ62の可変抵抗との間に接続され、スイッチング素子の他端は、第2温度センサ62の可変抵抗と温度検出部(検出抵抗)R7との間に接続されている。
高温検知部74の故障診断において、制御部40(第2機能部40b)は、テストモード切替回路75のスイッチング素子をオンとして、出力電圧V1を実質的に電源電圧Vccと等しくする。これにより、疑似的に高温状態が作られる。すなわち、第2温度センサ62が高温を検知したときと同様の出力電圧V1が高温検知部74に入力される。制御部40(第2機能部40b)は、このときの高温検知部74からの出力に基づいて、高温検知部74の故障を診断することができる。
高温検知部74による便座加熱ヒータ20の制御は、制御部40による制御から独立している。高温検知部74を設けることにより、制御部40や監視部73の故障診断に万一、不具合が生じても、高温検知部74により、便座10が高温になることを抑制できる。
また、例えば、第2温度センサ62に故障が生じた場合には、正しい温度が測定できないため、便座10の温度が高温となっても、便座加熱ヒータ20における加熱の禁止が実行されない恐れがある。これに対して、実施形態においては、制御部40(第2機能部40b)は、第1温度センサ61の測定結果及び第2温度センサ62の測定結果に基づいて、第2温度センサ62の異常を検知する。
具体的には、制御部40は、第1温度センサ61により検知された温度が変動しており、かつ、第2温度センサ62により検知された温度が変動していない場合、第2温度センサ62が異常であると判断する。これにより、第2温度センサ62が故障した恐れがあることを検知することができ、便座10が高温になる可能性があることを検知することができる。
なお、本願明細書において、「温度が変動していない」という範囲には、測定ばらつき程度の範囲内で温度が変動している場合も含むものとする。言い換えれば、温度の変化が、予め定めた値以下である場合には、温度は変動していないとみなす。この値は、測定ばらつき等を考慮して適宜予め定められるが、例えば±1℃程度である。
制御部40(第2機能部40b)は、第2温度センサ62が異常であると判断すると、便座加熱ヒータ20における加熱を禁止する。例えば、制御部40は、便座加熱ヒータ20をオフに維持する。
図12を参照して、第2温度センサ62の異常の判定の例を説明する。
図12は、実施形態に係る便座装置の動作を例示するフローチャートである。
制御部40は、例えば、まず保護電子回路70の故障診断を行う(ステップS301)。この故障診断は、例えば、図6に示すステップS202、S206、S209などである。故障が検知されなかった場合、便座加熱ヒータ20への通電が許可される。
その後、制御部40は、第2温度センサ62の測定値を取得する(ステップS302)。ステップS302において第2温度センサ62によって測定された温度をAとする。
続いて、制御部40は、第1温度センサ61の測定値を取得する(ステップS303)。ステップS303において第1温度センサ61によって測定された温度をBとする。
その後、便座加熱ヒータ20への通電が開始される(ステップS304)。これに伴い、制御部40は、タイマーにより予め定めた時間Tc1のカウントを開始する(ステップS305)。時間Tc1は、例えば1秒程度である。また、このとき、便座加熱ヒータ20による便座10の加熱が行われている。
続いて、制御部40は、再び第2温度センサ62の測定値を取得する(ステップS306)。ステップS306において第2温度センサ62によって測定された温度をCとする。
CとAとの差の絶対値が予め定めた値Tp1以上の場合(ステップS307:Y)、制御部40は、第2温度センサ62が異常でないと判断する(ステップS308)。予め定めた値Tp1は、例えば1℃程度である。CとAとの差の絶対値が予め定めた値Tp1未満の場合(ステップS307:N)、時間Tc1のカウントが終了するまで、ステップS306及びステップS307が繰り返される(ステップS309:N)。時間Tc1のカウント中に、CとAとの差の絶対値が予め定めた値Tp1以上となれば(ステップS307:Y)、制御部40は、第2温度センサ62が異常でないと判断する(ステップS308)。
CとAとの差の絶対値が予め定めた値Tp1未満のままであり、時間Tc1のカウントが終了すると(ステップS309:Y)、制御部40は、第1温度センサ61の測定値を取得する(ステップS310)。ステップS310において第1温度センサ61によって測定された温度をDとする。
BとDとの差の絶対値が予め定めた値Tp2以下の場合(ステップS311:N)、制御部40は、時間Tc1のカウントを開始し(ステップS312)、第1温度センサ61の測定値を取得する(ステップS313)。Bの値は、ステップS313において第1温度センサ61によって測定された温度に更新される。なお、予め定めた値Tp2は、予め定めた値Tp1よりも大きく、例えば10℃程度である。
ステップS313の後に、ステップS306〜S311が繰り返される。この繰り返しの処理は、BとDとの差の絶対値が予め定めた値Tp2より大きくなるまで繰り返される。言い換えれば、第1温度センサ61の測定結果が、時間Tc1の間に予め定めた値Tp2よりも大きく変化するまで、ステップS306〜S311が繰り返される。なお、ステップS311では、絶対値ではなく、(D−B)>Tp2を判定してもよい。言い換えれば、温度の上昇を判定してもよい。
BとDとの差の絶対値が予め定めた値Tp2より大きくなると(ステップS311:Y)、制御部40は、予め定めた時間Tc2のカウントを開始する(ステップS314)。時間Tc2は、例えば10秒程度である。
時間Tc2のカウントが終了していない場合(ステップS315:N)、制御部40は、第2温度センサ62の測定値を取得する(ステップS316)。ステップS316において第2温度センサ62によって測定された温度をEとする。
EとAとの差の絶対値が予め定めた値Tp1以上の場合(ステップS317:Y)、制御部40は、第2温度センサ62が異常でないと判断する(ステップS318)。EとAとの差の絶対値が予め定めた値Tp1未満の場合(ステップS317:N)、時間Tc2のカウントが終了するまでステップS316及びS317が繰り返される。
EとAとの差の絶対値が予め定めた値Tp1未満のまま、時間Tc2のカウントが終了すると(ステップS315:Y)、制御部40は、第2温度センサ62が異常であると判断し、便座加熱ヒータ20における加熱を禁止する(ステップS319)。
このように、制御部40は、第2温度センサ62により検知された温度の変化が値Tp1より大きいか否かを判定する第1判定(ステップS307)を実施し、第1判定の後に、第1温度センサ61により検知された温度の変化が値Tp2より大きいか否かを判定する第2判定(ステップS311)を実施し、第2判定の後に、第2温度センサ62により検知された温度の変化が値Tp1よりも小さいか否かを判定する第3判定(ステップS317)を実施する。すなわち、ステップS307において第2温度センサ62の温度が判定された後に、再びステップS317において第2温度センサ62の温度が判定される。この際、ステップS311の判定により、第1温度センサ61の温度は比較的大きく変動している。すなわち、ステップS317では、第1温度センサ61の温度が変動しているにも拘わらず、第2温度センサ62の温度が変動していない、という異常を検知できる。また、この際、予め定めた値Tp2が予め定めた値Tp1よりも大きいことにより、誤検知を減らすことができる。
このように、例えば、制御部40は、第1温度センサ61により検知された温度の変化が予め定めた第1値(値Tp2)より大きく、かつ、第2温度センサ62により検知された温度の変化が予め定めた第2値(値Tp1)より小さい場合、第2温度センサ62が異常であると判断する。これにより、便座10が高温になる恐れがあることをより確実に検知することができる。
また、ステップS307、S308のように、制御部40は、第1温度センサ61により検知された温度の変化によらず、第2温度センサ62により検知された温度の変化が予め定めた第2値(値Tp1)以上の場合、第2温度センサ62が正常であると判断する。これにより、異常の判定に要する時間を短くしたり、制御部40の負担を小さくすることができる。例えば、制御部40は、第1温度センサ61の温度の変化を待たずに、判定を終了することができる。
ステップS317、S318においても、第2温度センサ62により検知された温度が変動すると、すぐに、第2温度センサ62の異常の判定が終了する。これにより、異常の判定に要する時間を短くしたり、制御部40の負担を小さくすることができる。
なお、制御部40は、第2温度センサ62の異常ではなく、第1温度センサ61の異常を検知してもよい。すなわち、例えば、制御部40は、第2温度センサ62により検知された温度が変動しており、かつ、第1温度センサ61により検知された温度が変動していない場合、第1温度センサ61が異常であると判断してもよい。
上記の第2温度センサ62(第1温度センサ61)の異常検知は、例えば、図5に示すステップS102の前に行われるのが好ましい。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、便座装置100が備える各要素の形状、寸法、材質、配置、設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。