本明細書中にあって持玉とは、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体又は当該遊技媒体数を示すデータであって、その当日中(閉店より前の時間)のみ遊技に再度供することができるものを言う。貯玉とは、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体又は当該遊技媒体数を示すデータであって、翌日以降(閉店より後の時間)も遊技に再度供することができるものを言う。持玉は、一般遊技客および会員遊技客の双方が使用可能であり、遊技に用いる遊技機の変更(いわゆる台移動)を行った場合などに使用する。貯玉は通常、会員遊技客のみが使用可能であり、獲得した遊技媒体を翌日以降の遊技に用いる場合に使用する。貯玉の使用には所定の手数料を課すこととしてもよい。
まず、本実施例に係る遊技管理システムの概念について説明する。図1は、本実施例に係る遊技管理システムの概念の説明図である。遊技店には複数の遊技機20が設置されており、各遊技機20には各台装置である台間カード処理機10が併設される。
台間カード処理機10は、遊技客の操作に基づいて、遊技玉の貸出処理、持玉や貯玉の再プレイ処理、獲得した遊技玉を計数して持玉に加算する計数処理などの遊技玉に係る各種処理を行う。また、台間カード処理機10は、自装置や併設された遊技機20を操作して遊技を行う人物、すなわち遊技客を撮像する撮像機能を有する。
さらに、遊技店の出入口には、出入口カメラ120が設置されている。出入口カメラ120は、遊技店に来店する人物、すなわち来店客を撮像する。
図1に示した遊技管理システムは、出入口カメラ120による撮像結果から来店客の顔画像を抽出し、来店客画像として来店客画像データベース114aに格納する。同様に、遊技管理システムは、台間カード処理機10による撮像結果から遊技客の顔画像を抽出し、遊技客画像として遊技客画像データベース114bに格納する。
そして、遊技管理システムは、来店客画像データベース114aの来店客画像と遊技客画像データベース114bの遊技客画像とを比較し、来店したが遊技を行わなかった人物を来店非遊技客として抽出する。具体的には、来店客画像を読み出して遊技客画像データベース114bを参照し、一致する遊技客画像が存在しない来店客画像を来店非遊技客の画像とする。
図1では、来店客画像データベース114aに人物P1及び人物P2の顔画像が来店客画像として格納され、遊技客画像データベース114bに人物P2の顔画像が遊技客画像として登録されている。この場合には、人物P1が来店非遊技客として抽出されることになる。
このように、遊技管理システムは、出入口カメラ120によって遊技店に来店した人物を撮像して来店客画像として来店客画像データベース114aに格納し、台間カード処理機10によって遊技機20を利用した人物を撮像して遊技客画像として遊技客画像データベース114bに格納し、来店客画像と遊技客画像とを比較することで来店非遊技客を抽出するので、来店非遊技客についての情報収集と分析に寄与することができる。
次に、遊技店のシステム構成について説明する。図2は、遊技店のシステム構成を示す図である。図2に示すように、遊技店には、複数の遊技機20と、各遊技機20にそれぞれ対応して設けられた台間カード処理機10が設置される。台間カード処理機10は、島コントローラ30を介して店内のネットワークである通信回線と接続する。通信回線には、島コントローラ30と、カード管理装置40と、会員管理装置50と、賞品管理装置60と、精算機80とが接続される。
さらに、通信回線にはルータ140が接続され、ホールコンピュータ90及び顔認証サーバ110がルータ140経由で通信回線に接続される。ホールコンピュータ90は、各遊技機20と通信線で接続されている。顔認証サーバ110は、1又は複数の出入口カメラ120と、複数の台間カード処理機10と接続される。なお、顔認証サーバ110と台間カード処理機10との接続には、顔認証コントローラ130が介在する。
遊技機20は、遊技玉を遊技盤面に打ち込んで遊技を行う装置である。この遊技機20の遊技盤面には、複数の入賞領域(入賞口)が設けられており、当該入賞領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定個数の遊技玉を賞玉として付与するようになっている。また、遊技盤面には、所定個数の始動領域(始動口)が設けられており、当該始動領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定の抽選を行うこととなっている。当該抽選が大当りとなれば、所定の可動部材等の作動により、前述の入賞領域あるいは他の始動領域への遊技玉の通過確率を向上する等、遊技上有利となる作動が行われる。始動口への玉の通過による抽選の結果は、抽選の結果を表示する特別図柄表示装置にて表示される。この特別図柄表示装置の抽選結果の表示は、所定時間の変動表示後、確定表示を行う態様で行なわれる。また、遊技盤面には、抽選の結果に基づいて所定の数字等の装飾図柄を可変表示する装飾図柄表示装置が設けられており、抽選の結果が大当りとなった場合に、例えば(7,7、7)などの揃い図柄を表示して報知を行なう。なお、始動領域と入賞領域を兼ねた領域を設けることもできる。
上記入賞領域には、当該入賞領域への遊技玉の通過を検出するための入賞センサが設けられており、この入賞センサにより入賞領域へ打ち込まれた遊技玉の通過(入賞)を検知するようになっている。また、遊技機20の制御部は、入賞領域ごとに賞玉として付与する遊技玉の個数を記憶する賞玉メモリを有している。
したがって、打ち込んだ遊技玉の特定の入賞領域への通過が入賞センサにより検知されると、遊技機20は、賞玉メモリの記憶内容と、入賞領域を通過した遊技玉数とから、付与すべき賞玉数を決定し、決定した賞玉数の払出処理を行うことができる。また、打ち込んだ遊技玉は、入賞領域を通過したか否かにかかわらず、最終的に遊技盤面裏側から遊技機外部に排出される。遊技機外部に排出された遊技玉は、遊技機ごとに付設されたアウト玉検出装置によって検出されるようになっている。
また、遊技機20は、遊技機20の稼働状態を管理するための信号をホールコンピュータ90等に向けて出力する外部出力部を備えている。外部出力部からは、所定個数の賞玉を払い出す度にセーフパルスがホールコンピュータ90に送信される。さらに、遊技機20において遊技により大当りなどの特別の状態が発生した場合には、外部出力部からかかる状態の発生を示す特賞パルスがホールコンピュータ90に送信される。また、遊技機20において始動口への玉の通過による抽選の結果に基づいて特別図柄表示装置の変動表示が開始された場合には、外部出力部から変動表示の開始を示すスタートパルスがホールコンピュータ90に送信される。さらに、アウト玉検出装置からは、遊技機20に打ち込んだ玉数(遊技盤面から排出された玉数)を示すアウトパルスがホールコンピュータ90に送信される。
台間カード処理機10は、入金の受付、遊技玉の貸し出し、カード管理装置40との通信を行う。台間カード処理機10は、遊技客により投入された紙幣を受け付けたならば、この紙幣の金額を含む入金通知データをカード管理装置40に送信し、カード管理装置40が管理するプリペイド価値に金額に応じた数を加算させる。そして、所定の玉貸操作がなされたならば、玉貸要求をカード管理装置40に送信し、カード管理装置40が管理するプリペイド価値を減算させて、減算されたプリペイド価値に対応する数の遊技玉の払出処理を行う。
また、台間カード処理機10は、カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置40にカード挿入通知データを送信する。また、台間カード処理機10は、カード管理装置40からプリペイド価値、持玉数、貯玉数を含むデータを受信したならば、受信したプリペイド価値、持玉数、貯玉数を記憶する。そして、持玉数を記憶したならば、台間カード処理機10は、カード管理装置40に対して持玉減算要求データを送信することで、カード管理装置40が管理する持玉数をゼロにクリアする。
また、台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けると、自装置に記憶した持玉数から所定数を減算し、減算した持玉数に対応する数の遊技玉の払出処理を行う。また、台間カード処理機10は、貯玉再プレイ操作を受け付けると、カード管理装置40を介して会員管理装置50に貯玉再プレイ要求データを送信することで、会員管理装置50が管理する貯玉数から所定数を減算させ、減算させた貯玉数に対応する数の遊技玉の払出処理を行う。
また、台間カード処理機10は、カード返却操作を受け付けたならば、自装置が管理する持玉数を含む持玉加算要求データをカード管理装置40に送信し、カード管理装置40に持玉数を加算させた後、カード排出通知データをカード管理装置40に送信し、カードを排出制御する。
島コントローラ30は、遊技島に設けられた一群の遊技機20及び台間カード処理機10を束ねる中継装置である。
カード管理装置40は、カードのプリペイド価値及び持玉数等をカードデータとして管理する装置である。カード管理装置40は、台間カード処理機10からカード挿入通知データを受信したならば、挿入されたカードのカードIDと台間カード処理機10の装置IDとを関連づけて管理し、該カードIDに関連づけられたプリペイド価値及び持玉数を台間カード処理機10に送信する。また、カード挿入通知データに示されたカードIDが会員カードのカードIDである場合には、カード管理装置40は、カード挿入通知データを会員管理装置50に送信し、会員管理装置50から受信した貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から持玉減算要求データを受信した場合には、持玉数をゼロクリアする。また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から持玉加算要求データを受信した場合には、持玉加算要求データに含まれる持玉数をカード管理装置40が管理する持玉数に加算する。
また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から玉貸要求データを受信したならば、カードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値減算し、玉貸許可データを台間カード処理機10に送信する。そして、貯玉再プレイ要求データを受信したならば、該貯玉再プレイ要求データを会員管理装置50に送信し、会員管理装置50が貯玉再プレイデータを出力したならば、貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、カード管理装置40は、賞品管理装置60からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられた持玉数を賞品管理装置60に対して通知する。さらに、精算機80からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられたプリペイド価値を精算機80に対して通知する。
会員管理装置50は、遊技店に会員登録された会員の会員管理データを管理する管理装置である。具体的には、会員に対して発行した会員カードIDに関連付けて、貯玉数、ポイント数、暗証番号及び氏名等を管理する。
会員管理装置50は、台間カード処理機10からカード挿入通知データを受信したならば、カード挿入通知データに示されたカードIDに関連付けられた貯玉数及び暗証番号を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。また、会員管理装置50は、台間カード処理機10から貯玉再プレイ要求データを受信したならば、貯玉再プレイ要求データに示されたカードIDに関連づけられた貯玉数から所定数を減算し、減算後の貯玉数を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。なお、台間カード処理機10と会員管理装置50との通信は、カード管理装置40を介して行なわれる。
また、会員管理装置50は、賞品管理装置60から貯玉数の問い合わせを受けたならば、指定されたカードIDに対応する貯玉数を賞品管理装置60に通知する。
賞品管理装置60は、遊技店内の賞品交換カウンタに併設された賞品交換用の端末装置であり獲得玉、貯玉数及び持玉数を賞品に交換する賞品交換処理を行う。この賞品管理装置60には、カードからカードIDを読み取るカードリーダ及び賞品を払い出す賞品払出装置が接続されている。賞品管理装置60は、一般カード又会員カードからカードIDを読み出した場合(若しくは、携帯端末等からカードIDに対応する識別データを読み出した場合)には、カードIDをカード管理装置40に送信して、該カードIDの持玉数を要求する。また、貯玉数を賞品交換する場合は、会員管理装置50に対して貯玉数を要求する。なお、賞品管理装置60が会員管理装置50に貯玉数の要求を行うのではなく、賞品管理装置60からカードIDの通知を受けた会員管理装置50が折り返しで貯玉数(及び暗証番号)を賞品管理装置60に通知する構成としてもよい。
精算機80は、プリペイド価値が関連付けられたカードが挿入されると、このカードのカードIDをカード管理装置40に送信し、その応答データを受信することにより、カードに関連付けられたプリペイド価値を取得し、取得したプリペイド価値に応じて貨幣を払い出す。そして、精算機80は、挿入されたカードのプリペイド価値を初期化する。
ホールコンピュータ90は、各遊技機20からアウトパルス、セーフパルス及び特賞パルスを受信して蓄積することで、遊技機20の動作の履歴を管理する。ホールコンピュータ90は、各遊技機20の状態(「特賞中」、「空き台」、「遊技中」など)を管理しており、ホール内をマップ表示した画面に各遊技機の状態を表示することもできる。また、ホールコンピュータ90は、各遊技機20が稼働中であった日時を稼働状況として記憶している。
出入口カメラ120は、遊技店の出入口を撮像し、撮像結果を顔認証サーバ110に送信する。従って、遊技店に来店した人物は、出入口カメラ120に撮像されてその画像が顔認証サーバ110に送信されることになる。
また、台間カード処理機10は、遊技客を撮像し、撮像結果を顔認証コントローラ経由で顔認証サーバ110に送信する。台間カード処理機10による撮像は、継続的におこなってもよいし、遊技の開始や遊技客の交代を検知したタイミングで行ってもよい。具体的には、入金、カード挿入、カード排出などのイベントが発生したタイミングで撮像を行うことが好適である。一例として、台間カード処理機10が顔認証コントローラ130に対し、継続的な撮像結果を送信するとともに、入金、カード挿入、カード排出などのイベントの発生を通知し、顔認証コントローラ130が継続的な撮像結果からイベントの前後の画像を切り出して顔認証サーバ110に送信してもよい。
顔認証サーバ110は、出入口カメラ120の撮像結果から来店客画像を生成して来店客画像データベース114aに格納し、台間カード処理機10の撮像結果から遊技客画像を生成して遊技客画像データベース114bに格納し、来店客画像と遊技客画像とを比較することで来店非遊技客を抽出し、来店非遊技客に係る分析を行う。この顔認証サーバ110の詳細については後述する。
次に、図2に示した遊技システムの玉貸処理について説明する。遊技客が台間カード処理機10に対して玉貸操作を行うと、台間カード処理機10は、カード管理装置40に玉貸要求データを送信する。この玉貸要求データは、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データを含む。
カード管理装置40は、玉貸要求データを受信すると、玉貸要求データのカードIDに関連付けられたプリペイド価値から所定値を減算する。そして、カード管理装置40は玉貸許可データを送信元の台間カード処理機10に送信する。玉貸許可データを受信した台間カード処理機10は、減算したプリペイド価値に対応する遊技玉数の払出処理を行う。
次に、図2に示した遊技システムで持玉の再プレイを行う場合の持玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、一般カードあるいは会員カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置40にカード挿入通知データを送信する。このカード挿入通知データは、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データと、台間カード処理機10のレートを特定するためのデータとを含む。
カード管理装置40は、台間カード処理機10からカード挿入通知データを受信したならば、該カード挿入通知データ内のカードIDに関連付けられた各レートの持玉数を台間カード処理機10に通知する。
台間カード処理機10は、カード管理装置40から受信した持玉数を記憶する。そして、カードID、レートを特定するデータ及び持玉数をゼロクリアする旨を示す持玉減算要求データをカード管理装置40に送信する。カード管理装置40は、持玉減算要求データを受信したならば、指定されたカードID及びレートの持玉数をゼロクリアする。また、台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けて持玉再プレイを行う場合には、記憶した持玉数から所定数を減算し、対応する遊技玉数の払出処理を行う。払出処理を行う場合、遊技機が払出可能な単位(例えば25玉)の倍数については、遊技機に払出指示を送信することにより払出処理を行い、残りについては自機のノズルユニット18aから払い出すことにより払出処理を行う。
台間カード処理機10は、カード返却操作を受け付けたならば、カード管理装置40に対して持玉加算要求データを送信する。この持玉加算要求データは、カード返却の対象となるカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データと、自レートの持玉数とを含む。
カード管理装置40は、持玉加算要求データを受け付けたならば、指定されたカードID及びレートの持玉数に持玉加算要求データに含まれる持玉数を加算する。その後、台間カード処理機10は、カード管理装置40にカード排出通知データを送信し、カードを排出制御する。
次に、図2に示した遊技システムでの貯玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、会員カード又は会員カードとして使用可能な携帯端末からカードIDを読み取ったならば、カード管理装置40にカード挿入通知データを送信する。このカード挿入通知データは、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データと、台間カード処理機10のレートを特定するためのデータとを含む。
カード管理装置40は、台間カード処理機10から受信したカード挿入通知データを会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、カード挿入通知データを受信したならば、該カード挿入通知データ内のカードIDに関連付けられた暗証番号と、貯玉のうち、該カード挿入通知データにより特定されたレートの貯玉数と、貯玉再プレイの可能数を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。貯玉再プレイの可能数は、貯玉再プレイを行うことのできる玉数を示す。この貯玉再プレイの可能数は、貯玉再プレイにおける遊技玉の払出単位数の倍数である。貯玉再プレイに上限が設定されていれば、貯玉数と上限の範囲内で最大の値が貯玉再プレイの可能数となる。なお、貯玉再プレイの可能数の代わりに貯玉再プレイが可能な回数を貯玉再プレイ度数として用いてもよい。貯玉再プレイ度数は、貯玉再プレイにおける遊技玉の払出単位数で貯玉数を除算した商にあたる。ただし、貯玉再プレイに上限が設定されている場合には、この上限により貯玉再プレイ度数は制限される。
台間カード処理機10は、受信した貯玉再プレイデータを記憶し、貯玉再プレイデータに示された貯玉再プレイの可能数が1以上である場合には貯玉再プレイ操作を受け付け可能とする。
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータの記憶後、最初に貯玉再プレイ操作を受け付けた場合に、遊技客に対して暗証番号の入力を求め、入力された暗証番号が貯玉再プレイデータに示された暗証番号と一致するか否かを判定する。
台間カード処理機10は、暗証番号が一致した場合に、カード管理装置40に貯玉再プレイ要求データを送信する。この貯玉再プレイ要求データは、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データと、台間カード処理機10のレートを特定するためのデータとを含む。
カード管理装置40は、貯玉再プレイ要求データを会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、貯玉再プレイ要求データを受信したならば、該貯玉再プレイ要求データ内のカードIDに関連付けられた貯玉のうち、該電文により特定されたレートの貯玉の残高を所定値減算し、貯玉再プレイの可能数を再計算する。そして、減算後の残高と貯玉再プレイの可能数とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
台間カード処理機10は、記憶する貯玉数を更新し、貯玉再プレイの払出単位数分の遊技玉数の払出処理を行う。また、更新後の貯玉再プレイの可能数が1以上であるかを判定する。貯玉再プレイの可能数が0であれば、貯玉再プレイ操作を受付不可とする。更新後の貯玉再プレイの可能数が1以上であれば、再度貯玉再プレイ操作を受付可能とする。2回目以降の貯玉再プレイでは、暗証番号の確認は不要である。なお、暗証番号の確認を毎回行うようにしてもよい。また、ここでは会員管理装置50が貯玉の残高を減算した後、台間カード処理機10が遊技玉の払出処理を行う場合を例示したが、貯玉再プレイ要求に基づいて遊技玉の払出処理を行った後に、貯玉の残高を減算してもよい。貯玉再プレイ要求前の貯玉再プレイデータに、貯玉再プレイの可能数が示されており、貯玉再プレイ要求を受け付けた後に残高不足が判明する事態とはならないためである。
次に、閉店処理における持玉からの貯玉への移行について説明する。カード管理装置40は、閉店処理時にカード管理データの持玉数を確認し、ゼロより大きい持玉数が関連付けられたレコードが存在する場合には、該レコードの持玉数をカードID及びレートとともに会員管理装置50に通知する。会員管理装置50は、カードID及びレートにより特定される貯玉数にカード管理装置40から通知された持玉数を加算する。その後、カード管理装置40は、該持玉数をゼロクリアする。
次に、図2に示した台間カード処理機10の外観について説明する。図3は、台間カード処理機10の外観を示す図である。なお、図3には、遊技機20に接続された台間カード処理機10の外観を台間カード処理機10として示している。また、併設される遊技機20は、破線で図示している。また、図3では、紙幣のみを受け付ける台間カード処理機10を図示したが、携帯端末やカードに関連付けられた電子マネーや硬貨を受け付ける機能を有するユニットを設けることもできる。
図3に示すように台間カード処理機10は、状態表示部11、紙幣挿入口12a、表示操作部13、カード挿入口14a、かざし部14b、カメラ19、ノズルユニット18a及び計数ユニット18bを有する。
状態表示部11は、例えば多色LEDで構成され、台間カード処理機10の装置の状態を所定色の点灯あるいは点滅で表示する。紙幣挿入口12aは、遊技玉の貸出に必要な各種紙幣の挿入口である。表示操作部13は、例えばフルカラーのタッチパネル式の液晶ディスプレイ等で構成され、操作ボタンの表示や操作ボタンによる入力操作を受け付けるデバイスである。表示操作部13は、図3では詳細な図示を省略しているが、対応する遊技機20側の長辺が台間カード処理機10に軸支されて付設された平板形状をなしており、台間カード処理機10の前面パネルと表示操作部13の表示面のなす角度を変更可能な構成となっている。
カード挿入口14aは、遊技客の所持するカードの挿入口である。かざし部14bは、会員登録に用いられた携帯端末をかざす部位であり、かざし部14bに携帯端末がかざされると、携帯端末から携帯端末の固有ID(例えばIDm)等のデータが読み取られる。ノズルユニット18aは、遊技玉を遊技機20に投出する機構である。ノズルユニット18aは、台間カード処理機10の前面に水平方向に回動可能に設けられた筒状のノズルからなり、ノズルの先端が遊技機の貯留部に位置することができるようになっている。ノズルには、台間カード処理機10が設置される島内の補給機構から遊技媒体の供給を受けた台間カード処理機内の玉供給装置から遊技媒体が供給されるようになっている。計数ユニット18bは、遊技機20の下皿から落下させた遊技玉を計数する機構である。計数ユニット18bは、遊技玉を受け入れる受皿部と、台間カード処理機10内の下部に設けられ遊技玉を計数センサにて計数する計数部と、受皿部から遊技媒体を計数部に通過させる計数通路部とからなる。受皿部と計数通路部は、所定の操作(例えば従業員のリモコン操作)に基づいて台間カード処理機10から一体で取り外し可能となっている。また、計数部はユニット構造になっており、計数部と受皿部、計数通路部を取り外すことにより、台間カード処理機10は計数機能のない運用が可能である。
カメラ19は、台間カード処理機10や併設された遊技機20を操作して遊技を行う人物、すなわち遊技客を撮像する撮像ユニットである。
次に、図2に示した台間カード処理機10の構成について説明する。図4は、図3に示した台間カード処理機10の構成を示す機能ブロック図である。図4に示すように、台間カード処理機10は、紙幣搬送部12と、表示操作部13と、リーダライタ14と、かざし部14bと、通信部15と、記憶部16と、制御部17と、ノズルユニット18aと、計数ユニット18bと、カメラ19とを有する。
紙幣搬送部12は、紙幣挿入口12aから挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。表示操作部13は、玉貸に使用可能なプリペイド価値、持玉数、貯玉数等の各種情報を受け付けたカード等から特定して表示する機能や、その他のカード等に関連しない情報を表示する機能と、玉貸操作等の各種操作の受付を行なう機能を備えるタッチパネル式の液晶ディスプレイ等の入出力装置である。表示操作部13は、前述の表示以外に、カードの収容枚数に関する過不足の表示や、上位装置との通信状態(オンライン・オフラインなど)の表示を行う機能も有している。
リーダライタ14は、カード挿入口14aに挿入されたカードからカードIDを読み取る装置である。なお、カード挿入口14aに挿入されたカードは、このリーダライタ14を経て図示しないカード収納部に収納される。かざし部14bは、携帯端末等がかざされた場合に、近距離無線通信により携帯端末の固有ID(例えばIDm)等の各種情報を読み取るインタフェース部である。また、リーダライタ14は、遊技客の返却操作に応じて、カード収納部に収納されたカードにカードデータ16bに示される持玉やプリペイド価値等の価値データを関連付けて新たなカードとして発行する機能も有している。ただし、カードデータ16bに示されるプリペイド価値が0であって、持玉数が一定数(最低保持個数)に満たない場合には、返却操作があってもカードを返却しないように制御する。これは、少量の持玉を関連付けたカードが破棄されることにより、遊技店に損失が生じるのを抑止するための制御であって、内部に予め収納されているカードだけではなく、外部から受け付けたカード(ただし会員カードを除く)についても同様に適用される。一定数としては、例えば持玉数に玉1個あたりの貸出単価を乗算した値がカードの価額あるいは遊技店内の最低価格の賞品となるように設定することができるが、これに限らず、遊技店の方針によって自由に設定できる。また、返却操作があってもカードを返却しないように制御する場合に、記憶している持玉を払出処理することもできるが、カードが返却できない旨の表示及び/又は持玉の再プレイを促す表示を行ってもよい。
通信部15は、遊技機20及び島コントローラ30との間のデータ通信を行なうためのインタフェース部である。ノズルユニット18aは、玉貸又は再プレイにより遊技玉を払い出す際に、その一部又は全ての払い出しに使用される。計数ユニット18bは、遊技玉を計数するユニットである。
記憶部16は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部16は、自装置状態データ16a及びカードデータ16bを記憶する。
自装置状態データ16aは、台間カード処理機10の状態を示すデータである。この自装置状態データ16aには、台間カード処理機の装置IDと、遊技種設定とを含む。台間カード処理機の装置IDは、台間カード処理機10を遊技店内で一意に識別するための識別データである。遊技種設定は、台間カード処理機10に設定された遊技種等を示すデータである。遊技店内で複数のレートの遊技玉を扱う場合には、4円レートの遊技玉に「玉1」、2円レートの遊技玉に「玉2」、1円レートの遊技玉に「玉3」というように、レート毎に遊技種名を設定して管理する。台間カード処理機10は、これらの遊技種から遊技に使用するレートを選択して、遊技種設定として記憶する。
カードデータ16bは、遊技客が使用中のカードに係るデータである。カードデータ16bは、カードID、プリペイド価値、持玉、貯玉、貯玉再プレイの可能数等を含む。持玉、貯玉については、遊技種(レート)ごとにデータが存在する。カードIDは、リーダライタ14により読み取られたカードIDである。図示しないカード収納部からカード挿入口14aにカードが搬送され、該カードが排出される場合には、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。また、カード挿入口14aから図示しないカード収納部にカードが搬送される場合にも、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。
制御部17は、台間カード処理機10の全体を制御する制御部であり、データ管理部17a、計数処理部17b及び撮像処理部17cを有する。
データ管理部17aは、カードが挿入された場合に、自装置状態データ16aの装置IDと、カードデータ16bのカードIDとを含むカード挿入通知データをカード管理装置40に送信する。また、データ管理部17aは、カード管理装置40から価値データ(プリペイド価値、持玉数及び貯玉数の少なくともいずれか)を含むデータを受信した場合に、受信した価値データによりカードデータ16bを更新する。データ管理部17aは、カードデータ16bに示されたプリペイド価値、持玉数及び貯玉数を適宜表示操作部13に表示制御する。
また、データ管理部17aは、紙幣挿入口12aに紙幣が挿入されると、挿入された紙幣の金額、カードID及び台間カード処理機IDを含む入金通知データをカード管理装置40に送信する。
また、データ管理部17aは、遊技客により玉貸操作が行なわれた場合に、カードID及び装置IDを含む玉貸要求データをカード管理装置40に送信する。この玉貸要求データへの応答として玉貸許可データを受信したならば、データ管理部17aは、所定数の遊技玉の払出処理を行う。
また、データ管理部17aは、遊技客により持玉再プレイ操作が行なわれた場合に、カードデータ16bに示された持玉数から所定数を減算し、対応する数の遊技玉の払出処理を行う。
また、データ管理部17aは、カードデータ16bに示された貯玉再プレイの可能数が1以上である場合には、表示操作部13に貯玉再プレイボタンを表示し、貯玉再プレイ操作を受付可能とする。データ管理部17aは、遊技客により貯玉再プレイ操作が行なわれた場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含む貯玉再プレイ要求データを会員管理装置50に送信する。この貯玉再プレイ要求データへの応答として貯玉再プレイデータを受信したならば、カードデータ16bの貯玉数を更新し、貯玉再プレイの払出単位数の遊技玉の払出処理を行う。なお、初回の貯玉再プレイ操作時には、暗証番号の入力を求め、カードデータ16bに示された暗証番号と一致することを条件に貯玉再プレイ要求データを送信する。
また、データ管理部17aは、遊技客によりカード返却操作が行なわれた場合に、カードID、装置ID並びに持玉数を含む持玉加算要求データをカード管理装置40に送信して、カードデータ16bの持玉数をゼロにクリアした後、カード排出通知データをカード管理装置40に送信し、カードを排出する。
また、データ管理部17aは、会員カードを挿入された状態で遊技客により貯玉移行操作が行なわれたならば、カードデータ16bに示された持玉数を減算し、カード管理装置40経由で会員管理装置50に貯玉加算要求データを送信することで、持玉を貯玉に移行させる。なお、会員カードではなく、携帯端末を用いて貯玉移行を行うこともできる。具体的には、持玉数が所定数以上で、所定の操作が行われた後に携帯端末がかざし部14bにかざされたならば、データ管理部17aは、カードデータ16bに示された持玉数を減算し、かざし部14bが読み取ったIDmを含む貯玉加算要求データを送信することで、持玉を貯玉に移行させる。
また、データ管理部17aは、ワゴンサービスにかかる処理を行うことができる。ワゴンサービスは、遊技店員が飲み物やタバコ等の商品をワゴンに入れて遊技店内を巡回し、遊技中の遊技客に販売するサービスである。かかるワゴンサービスでは、現金などによる支払いの他、持玉や貯玉による決済が可能である。持玉や貯玉でワゴンサービスの決済を行う場合、遊技店員が店員用端末(例えばリモコン端末)を通じて台間カード処理機10に対する指示を行って、台間カード処理機10をワゴンサービスの決済可能な状態にする。そして、対価として減算すべき持玉や貯玉の数量を特定可能な情報を台間カード処理機10に入力する。この入力処理は、台間カード処理機の表示操作部13あるいは店員用端末の操作部にて数値を入力することにより行われる。台間カード処理機10は、入力を受け付けると、ワゴンサービスに用いる従業員用記録媒体(例えばワゴンカード)の受け付け待ちとなる。そして、ワゴンカードを受け付けると、データ管理部17aは、入力された数量分の持玉や貯玉をカードデータ16bが示す数から減算し、従業員用記録媒体に関連付けて排出することになる。また、台間カード処理機10は、対価として減算すべき持玉や貯玉の数量を特定可能な情報の入力を受け付けることなく、従業員用記録媒体を受け付けた場合には、ワゴンサービスの決済を行うことなく従業員用記録媒体を返却する処理を行う。また、ワゴンサービスの決済中において、対価として減算すべき持玉や貯玉の数量を特定可能な情報の入力を受け付けている場合において、持玉や貯玉の再プレイ操作・記録媒体の返却操作を受け付けた場合には、再プレイ操作・返却操作を棄却するなどして制限するか、ワゴンサービスの決済をキャンセルするかの方法により、両処理が競合することを抑止する。
計数処理部17bは、計数ユニット18bに遊技玉が投入された場合に、計数ユニット18bに遊技玉の計数を行わせ、計数結果をカードデータ16bの持玉数に加算する処理を行う。
撮像処理部17cは、カメラ19による撮像に係る処理を行う。例えば、カメラ19が遊技店の営業時間中に継続して撮像を行うならば、撮像処理部17cは、カメラ19の撮像結果を顔認証コントローラ130に随時送信する。また、遊技の開始や遊技客の交代を示すイベント(入金、カード挿入、カード排出など)を検知した場合には、顔認証コントローラ130にイベント発生を通知する。
他の動作例として、撮像処理部17cは、遊技の開始や遊技客の交代を示すイベントを検知した場合にカメラ19に所定時間の撮像を行わせ、撮像結果を顔認証コントローラ130に送信することとしてもよい。
次に、台間カード処理機10の記憶部16に記憶されるデータの一例について説明する。図5は、台間カード処理機10の記憶部16に記憶されるデータの一例を説明するための説明図である。
図5(a)に示す自装置状態データ16aは、台間カード処理機10のIDが「3001」であり、台間カード処理機10の遊技種として「玉1」が設定された状態を示している。
図5(b)に示すカードデータ16bは、台間カード処理機10に挿入されたカードのIDが「1001」である状態を示している。なお、ここでは、カードIDの上1桁がカードの種別を示しており、上1桁が「1」のカードが一般カード、上1桁が「2」のカードが会員カードである。また、カードデータ16bは、プリペイド価値が「2000度数」である状態を示している。なお、ここではプリペイド価値の度数とは1度数が1円相当である。また、カードデータ16bは、玉1の持玉数が「375玉」であり、玉2の持玉数が「500玉」であり、玉3の持玉数が「2000玉」である状態を示している。
また、カードデータ16bは、貯玉に関係するデータとして、暗証番号、貯玉再プレイ可能数、各遊技種の貯玉数を格納することができるが、図5(b)は一般カードを受け付けた状態であるため、これらのデータは該当なしを示す「−」となっている。なお、ここでは再プレイが可能な玉数を再プレイの可能数として格納する構成を示したが、再プレイの可能な回数を再プレイ度数として格納してもよい。また、図示していないが、カード管理装置40では、カードIDに対応付けて、持玉、貯玉、プリペイド価値以外にカードの有効/無効を示す「ロック」フラグのON/OFFも記憶しており、カードの盗難が発覚した場合に従業員操作によってONにされる。これらのデータもカードデータ16bに含まれて記憶されている。さらに、この「ロック」フラグは機能(「貯玉使用」、「乗入」等)別にも設定できるようになっており、例えば遊技客の要望により「乗入」の機能だけを「ロック」の対象として、誤操作を防ぐことに用いることもできる。なお、本明細書中で「乗入」とは、あるレートの遊技媒体数を他のレートの遊技媒体数に遊技媒体の単価の比率に基づいて換算して使用することを意味する。具体的な例では、4円レートに対応付けられた台間カード処理機10において、1円レートの玉数Xを使用して、X×(1円/4円)=X/4の玉数を払出処理することが例示できる。この「乗入」の機能は、店舗の運営方針により会員管理装置50で有効/無効を切り替えることができる。
次に、図2に示した顔認証サーバ110の構成について説明する。図6は、図2に示した顔認証サーバ110の構成を示す機能ブロック図である。図6に示すように、顔認証サーバ110は、表示部111、入力部112、通信部113、記憶部114及び制御部115を有する。
表示部111は、液晶ディスプレイ装置等の表示デバイスである。入力部112は、キーボードやマウス等の入力デバイスである。通信部113は、他の装置とデータ通信するためのインタフェースである。具体的には、通信部113は、出入口カメラ120から来店客の像を含む撮像結果を受信する。また、通信部113は、顔認証コントローラ130を介して台間カード処理機10から遊技客の像を含む撮像結果などを受信する。また、通信部113は、ルータ140を介してホールコンピュータ90、カード管理装置40、会員管理装置50などと通信することが可能である。
記憶部114は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、来店客画像データベース114a、遊技客画像データベース114b及び来店非遊技客データ114cを記憶する。
来店客画像データベース114aは、出入口カメラ120の撮像結果から抽出された来店客の顔画像と日時とを対応付けて蓄積する。遊技客画像データベース114bは、台間カード処理機10の撮像結果から抽出された遊技客の顔画像と、日時と、使用された遊技機とを対応付けて蓄積する。来店非遊技客データ114cは、来店非遊技客の顔画像と日時とを対応付けたデータである。また、来店非遊技客データ114cは、来店非遊技客の遊技機の好みや、行動パターンを対応付けることができる。
制御部115は、顔認証サーバ110の全体を制御する制御部であり、来店客画像処理部115a、遊技客画像処理部115b、遊技実績管理部115c、来店非遊技客抽出部115d及び来店非遊技客分析部115eを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、来店客画像処理部115a、遊技客画像処理部115b、遊技実績管理部115c、来店非遊技客抽出部115d及び来店非遊技客分析部115eにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
来店客画像処理部115aは、出入口カメラ120による撮像結果から来店客の顔画像を抽出し、来店の日時を関連付けて来店客画像データベース114aに登録する処理を行う。
遊技客画像処理部115bは、台間カード処理機10による撮像結果から遊技客の顔画像を抽出し、撮像の日時を関連付けて遊技客画像データベース114bに登録する処理を行う。
遊技実績管理部115cは、遊技機による遊技の実績を遊技客画像に関連づけて遊技実績情報として管理する処理部である。具体的には、遊技実績管理部115cは、遊技客が使用していた遊技機を特定し、遊技客の顔画像に関連付けて遊技客画像データベース114bに登録する。遊技客が使用していた遊技機は、遊技客を撮像した台間カード処理機10を特定し、該台間カード処理機10に併設されている遊技機をカード管理装置40などに問い合わせることで特定可能である。また、遊技機を特定する場合には、機種や遊技性能など、遊技客が遊技機を選択する際の指標となる情報を用いることが好適である。
来店非遊技客抽出部115dは、来店客画像データベース114aの来店客画像と遊技客画像データベース114bとを比較し、来店したが遊技を行わなかった人物を来店非遊技客として抽出する処理部である。具体的には、来店客画像を読み出して遊技客画像データベース114bを参照し、一致する遊技客画像が存在しない来店客画像を来店非遊技客の画像とする。そして、来店非遊技客の画像に来店の日時を関連付けて、来店非遊技客データ114cに登録する。
来店非遊技客分析部115eは、来店非遊技客の来店客画像により遊技客画像データベース114bの遊技実績を参照することで、来店非遊技客の過去の遊技の実績を分析する処理部である。例えば、ある人物が当日には遊技を行わずに来店遊技客となっていても、過去に遊技を行って遊技客として遊技客画像データベース114bに登録されていれば、遊技の実績からどのような遊技機を使用した実績があるかを特定することができる。さらに、当該人物の遊技の実績から、遊技機の機種別、遊技性能別の遊技頻度を求めれば、当該人物がどのような遊技機を好むのかを判定することができる。来店非遊技客分析部115eは、判定した遊技機の好みを来店非遊技客データ114cに登録する。
また、来店非遊技客分析部115eは、来店非遊技客の過去の遊技の実績と、当日の遊技機の稼働状況とを比較して来店非遊技客の行動パターンを推定する。当日の遊技機の稼働状況は、ホールコンピュータ90から取得することができる。例えば、ある人物が当日には遊技を行わずに来店非遊技客となった場合に、当該人物の来店時間に当該人物の好みの遊技機が全て稼働中、すなわち好みの遊技機が空いていない状態であったならば、当該人物の行動パターンが「好みの遊技機が空いていなければ遊技を行わずに帰る」であると推定する。来店非遊技客分析部115eは、推定した行動パターンを来店非遊技客データ114cに登録する。
さらに、来店非遊技客分析部115eは、来店非遊技客に関する分析結果(過去の遊技の実績、遊技機の好み、行動パターンなど)を適宜利用することができる。例えば、来店非遊技客の好みの遊技機を集計すれば、遊技店が増設すべき遊技機を提示することができる。来店非遊技客の好みの遊技機が増え、遊技客として遊技を行えば、遊技機の稼働が向上し、遊技店の利益向上が期待できる。
また、来店非遊技客に関する分析結果を接客支援情報として遊技店員に提供してもよい。この場合には、遊技店員は、接客対象の好みの遊技機が空きやすい日時や好みの遊技機の増設状況など、接客対象の人物に応じた対応が実現できる。
次に、顔認証サーバ110の記憶部114に記憶されるデータの一例について説明する。図7は、顔認証サーバ110の記憶部114に記憶されるデータの一例を説明するための説明図である。
図7に示す来店客画像データベース114aは、日時と顔画像とを対応付けて蓄積している。来店客画像データベース114aの顔画像は、出入口カメラ120の撮像結果から抽出された来店客の顔画像である。来店客画像データベース114aの日時は、来店客の顔画像の撮像日時であり、来店の日時を示す。
図7に示す遊技客画像データベース114bは、日時、顔画像、遊技機を対応付けて蓄積している。遊技客画像データベース114bの顔画像は、台間カード処理機10の撮像結果から抽出された遊技客の顔画像である。遊技客画像データベース114bの日時は、遊技客の顔画像の撮像日時であり、少なくともこの日時に遊技を行っていたことを示す。遊技客画像データベース114bは、遊技客が使用していた遊技機、すなわち遊技の実績を示す。
図7に示す来店非遊技客データ114cは、日時、顔画像、遊技機の好み、行動パターンを対応付けたデータである。来店非遊技客データ114cの日時と顔画像は、来店客画像データベース114aの日時と顔画像を用いる。遊技機の好みは、過去にどのような機種、遊技性能の遊技機を使用していたかを示す。行動パターンは、来店非遊技客がどのような条件で遊技をすることなく退店するかを示す。
次に、来店非遊技客の抽出と分析について説明する。図8は、来店非遊技客の抽出と分析についての説明図である。まず、図8に示すように、来店客画像と遊技客画像とを蓄積し、来店客画像と遊技客画像の差分をとることで、来店非遊技客が抽出できる。
そして、来店非遊技客の顔画像により遊技客画像データベース114bの遊技の実績を参照することで、来店非遊技客の遊技機の好みを判定することができる。さらに、ホールコンピュータ90から当日の遊技機の稼働状況を取得し、来店非遊技客の好みの遊技機に空きがあったか否かにより、来店非遊技客の行動パターンの推定が可能である。
次に、顔認証サーバ110の処理手順について説明する。図9は、顔認証サーバ110の処理手順を示すフローチャートである。まず、来店客画像処理部115aは、出入口カメラ120による撮像結果から来店客の顔画像を抽出して来店客画像を生成する(ステップS101)。来店客画像処理部115aは、来店客画像に来店の日時を関連付けて来店客画像データベース114aに格納する(ステップS102)。
また、遊技客画像処理部115bは、台間カード処理機10による撮像結果から遊技客の顔画像を抽出して遊技客画像を生成する(ステップS103)、遊技客画像処理部115bは、遊技客画像に撮像の日時を関連付けて遊技客画像データベース114bに格納し、遊技実績管理部115cは、遊技客が使用していた遊技機を特定し、遊技客画像に関連付けて遊技客画像データベース114bに格納する(ステップS104)。
その後、来店非遊技客抽出部115dは、分析を開始するか否かを判定する(ステップS105)。分析は、営業時間の終了後に自動的に開始したり、所定の分析開始操作の受付を条件に開始することができる。分析を開始しない場合には(ステップS105;No)、ステップS101に戻り、来店客画像の生成を行う。
分析を開始するならば(ステップS105;Yes)、来店非遊技客抽出部115dは、来店客画像データベース114aの来店客画像と遊技客画像データベース114bの遊技客画像とを比較し、来店非遊技客を抽出する(ステップS106)。
来店非遊技客分析部115eは、来店非遊技客の来店客画像により遊技客画像データベース114bの遊技実績を参照することで、来店非遊技客の過去の遊技の実績を特定する(ステップS107)。また、来店非遊技客分析部115eは、来店非遊技客の過去の遊技実績から、遊技機の好みを判定する(ステップS108)。さらに、来店非遊技客分析部115eは、来店非遊技客の遊技機の好みと、当日の遊技機の稼働状況とを比較して来店非遊技客の行動パターンを推定する(ステップS109)。そして、日時、顔画像、遊技機の好み、行動パターンを来店非遊技客データ114cとして記憶し(ステップS110)、処理を終了する。
次に、店内カメラの利用について説明する。これまでの説明では、台間カード処理機10による撮像と出入口カメラ120とを用いることで、来店非遊技客の抽出を行う場合について説明したが、台間カード処理機10による撮像は、他の用途にも用いることができる。例えば、遊技店内を撮像する店内カメラを設け、台間カード処理機10による撮像と店内カメラによる撮像とを用いれば、忘れ物や不正行為があった場合に対象の遊技客を探すことができる。
しかし、台間カード処理機10による撮像と店内カメラによる撮像とが連携していないと、対象の遊技客が見つかるまで店内カメラで録画した映像を巻き戻す必要があり、多くの時間が必要となる。また、対象の遊技客を見つけた場合であっても、店内カメラでは顔を判別できないことが多いため、顔を判別するためには台間カード処理機10で録画した映像を店内カメラと同様に巻き戻す必要があり、さらに時間を要してしまう。
そこで、台間カード処理機10による撮像と店内カメラによる撮像とを連携させ、遊技客の入れ替わり毎の映像を即時に切り替えて再生可能とする。具体的には、まず、台間カード処理機10のカメラの時刻設定を連携する店内カメラの時刻設定と一致させる。なお、店内カメラは、撮像範囲に複数の遊技機と複数の台間カード処理機10を含んでおり、台間カード処理機10は、自装置を撮像範囲に含む店内カメラと連携する。店内カメラを複数設ける場合には、それぞれが異なる撮像範囲を有し、遊技店内の台間カード処理機10は、いずれかの店内カメラと連携することになる。
そして、台間カード処理機10による撮像結果から人の入れ替わりを検知する毎に時刻の記録を行い、連携している店内カメラに当該時刻を通知する。店内カメラは、通知された時刻によって映像をチャプターに分けて保存する。
若しくは、台間カード処理機10による撮像結果から人の入れ替わりを検知する毎に連携する店内カメラに信号を送信し、店内カメラが信号を受信したタイミングで映像をチャプターに分けてもよい。
このように、台間カード処理機10による撮像結果に基づいて店内カメラの撮像結果にチャプターを生成すれば、店内カメラが撮像した映像を再生する際にはチャプターを任意に選択することで遊技客の入れ替わりごとに映像を簡易に再生することができる。また、対象の遊技客を判別できたならば、当該時刻の映像を台間カード処理機10と店内カメラでそれぞれ自動的に保存するよう構成することも可能である。
なお、台間カード処理機10による撮像結果から人の入れ替わり検知は、それまでの遊技客とは異なる顔の遊技客が着席した時点などを用いればよい。
図10は、店内カメラの利用についての説明図である。図10(a)は、台間カード処理機10と店内カメラとの連携の一例である。図10(a)の台番号は、台間カード処理機10と併設する遊技機20を一意に特定する識別情報である。図10(a)では、1〜40番台の台間カード処理機10が店内カメラC1と連携し、41〜80番台の台間カード処理機10が店内カメラC2と連携し、81〜120番台の台間カード処理機10が店内カメラC3と連携し、121〜160番台の台間カード処理機10が店内カメラC4と連携することが示されている。
図10(b)では、41番台の台間カード処理機10のカメラによる撮像結果を用い、店内カメラC2の撮像結果にチャプターを生成する場合を示している。具体的には、41番台における撮像結果から、時刻「10:07:00」に遊技客P11が遊技を開始し、時刻「12:21:00」に次の遊技客P12が遊技を開始し、時刻「15:42:00」に遊技客P13が遊技を開始し、時刻「16:15:00」に遊技客P14が遊技を開始したことが示されている。
この場合に、店内カメラC2は、41番台の台間カード処理機10から時刻「10:07:00」、時刻「12:21:00」、時刻「15:42:00」及び時刻「16:15:00」の通知を受ける。そして、時刻「10:07:00」をチャプター「41−1」の開始時刻とし、時刻「12:21:00」をチャプター「41−2」の開始時刻とし、時刻「15:42:00」をチャプター「41−3」の開始時刻とし、時刻「16:15:00」をチャプター「41−4」の開始時刻としてチャプターを生成する。
なお、チャプター「41−1」は、41番台の1番目のチャプターであることを示す。従って、42番台の撮像結果からは、チャプター「42−1」、チャプター「42−2」などのチャプターが生成される。店内カメラC2は、41〜80番台と連携しているため、店内カメラC2が撮像した映像には、41〜80番台に対応するチャプターのセットが40セット生成されることになる。
上述してきたように、本実施例では、遊技管理システムは、遊技店に来店した人物の画像を来店客画像として来店客画像データベース114aに記憶させ、遊技機を利用した人物の画像を遊技客画像として遊技客画像データベース114bに記憶させ、来店客画像と遊技客画像とを比較して来店したが前記遊技機の利用を行わなかった人物を来店非遊技客として抽出する。このため、来店非遊技客についての情報収集と分析に寄与することができる。
また、遊技管理システムは、遊技機による遊技の実績を遊技客画像に関連づけて遊技実績情報として管理し、来店非遊技客の来店客画像により遊技実績情報を参照することで、来店非遊技客の過去の遊技の実績を分析することができる。
また、遊技管理システムは、来店非遊技客の過去の遊技の実績と、当日の遊技機の稼働状況とを比較して来店非遊技客の行動パターンを推定することができる、
また、遊技管理システムは、来店非遊技客の過去の遊技の実績に基づいて、増設すべき遊技機を提示することができる。
また、来店客画像は、出入口カメラで遊技店の出入口近傍を撮像することで得ることができ、遊技客画像は、遊技機に併設されて遊技媒体に係る処理を行う各台装置に設けられたカメラによる撮像結果から得ることができる。
なお、上述の実施例では、台間カード処理機10の内部にカメラを設けて遊技客画像を得る構成を例に説明を行ったが、台間カード処理機10に外部接続したカメラで遊技客画像を撮像する構成であってもよい。また、台間カード処理機10の近傍に遊技客画像を撮像するカメラを設置し、カメラと顔認証コントローラ130とを直接接続する構成であってもよい。
また、上述の実施例では、顔認証サーバ110が顔画像の蓄積、来店非遊技客の抽出、来店非遊技客に係る分析などを行なう構成を示したが、他の装置、例えばカード管理装置やホールコンピュータが顔画像の蓄積、来店非遊技客の抽出、来店非遊技客に係る分析などを行なう構成としてもよい。
また、上述の実施例では、遊技媒体数を関連づける媒体であるカードの形態についての詳細な説明を省略したが、かかるカードには、磁気カード、IC(Integrated Circuit)カード等が含まれる。また、ここでは説明の便宜上「カード」を例にとって説明したが、かかるカード以外に、ICを内蔵した非接触式チップやスティック、携帯端末等を用いる場合にも本発明を適用することができる。
また、上述の実施例では、遊技玉を遊技媒体として使用する場合を例に説明を行なったが、スロットマシン用のメダルを用いる場合にも適用可能である。
また、図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部または一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。