JP2020038612A - エッジサーバ - Google Patents

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Abstract

【課題】知識情報に基づいて、機器に発生したイベントに類似する過去に発生したイベントに係るデータを提供する。【解決手段】通信可能に接続される1つ以上の機器22を含む機器群において、機器22毎に過去に発生したイベントに対して、イベントの発生時から予め設定された時間だけ遡った時刻から当該イベントの発生時までの所定期間における当該機器22の測定データ及び稼働データを含むイベント関連データを蓄積した記憶部214と、機器群に含まれる任意の機器22において、イベントの発生を検知すると、当該イベントに係るイベント関連データを取得するイベント管理マネージャ215と、当該イベントに係るイベント関連データと、記憶部214から抽出される、当該イベントに係るイベント関連データに類似する過去のデータと、を表示部にグラフ表示するデータAPI216と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、知識情報を提供するためのプログラム、装置及び販売管理システムに関する。
機械の操作及び保守マニュアル、機械の取り扱いノウハウ、加工中の機械の状態診断、加工後の加工診断等、機械又は装置等の機器それぞれに対して、蓄積された様々な知見及び経験を含む知識情報が存在する。これらの知識情報の一部は、書籍等として出版され、あるいは、加工補正等のソフトウェアとして販売されている。このような知識情報の提供方法では、ごく限られた人が各人の持つ知識情報を販売し対価を得ている。
また、例えば、特許文献1では、仲介業者を介して、知識情報を提供した際に対価を得る方法が提案されている。
特開2003−196499号公報
しかしながら、機器に発生するイベントに対しては、関連データは日々蓄積されていくため、知識情報も更新されていく。このように動的な知識情報を容易に提供し、対価を得ることは難しかった。
本発明は、知識情報を容易に提供し対価を得るための知識提供プログラム、知識提供装置及び販売管理システムを提供することを目的とする。
(1) 本発明に係る知識提供プログラムは、機器(例えば、後述の機器22)に発生したイベントの情報の入力を受け付ける入力ステップと、前記イベントと同一のイベントに関して作成された知識情報を管理及び提供する知識管理マネージャ(例えば、後述の知識管理マネージャ24)に対して、入力された前記イベントの情報に基づいて前記イベントの原因又は対策を問い合わせる問い合わせステップと、前記知識管理マネージャから問い合わせに対する回答を含むデータを受信する受信ステップと、受信したデータを出力する出力ステップと、をコンピュータ(例えば、後述のエッジサーバ21)に実行させるためのものである。
(2) (1)に記載の知識提供プログラムは、前記コンピュータに、前記回答に対してユーザからのフィードバック情報を受け付けさせ、前記知識管理マネージャへ提供させるためのものであってもよい。
(3) 本発明に係る知識提供装置(例えば、後述のエッジサーバ21)は、(1)又は(2)に記載の知識提供プログラムをAPIとして備える。
(4) (3)に記載の知識提供装置は、前記イベントの発生を検知し、当該イベントの関連データを前記知識提供プログラムに入力するイベント管理マネージャ(例えば、後述のイベント管理マネージャ215)を備えてもよい。
(5) 本発明に係る運用サービスシステム(例えば、後述の運用サービスシステム20)は、(1)又は(2)に記載の知識提供プログラムを販売管理する。
(6) (5)に記載の運用サービスシステムは、前記知識管理マネージャに前記知識情報を登録するための知識作成プログラムをさらに販売管理し、前記知識作成プログラムは、前記知識管理マネージャが前記回答を作成する際のアルゴリズムの一部を共有してもよい。
本発明によれば、知識情報を容易に提供し対価を得ることができる。
実施形態に係る知識情報サービスシステムの構成を示すブロック図である。 実施形態に係る知識作成システムの機能を示すブロック図である。 実施形態に係るイベント管理マネージャに設定されるパラメータを例示する図である。 実施形態に係る運用サービスシステムの機能を示すブロック図である。 実施形態に係るデータAPIが備えるインタフェース項目を例示する図である。 実施形態に係るデータAPIによる画面表示例を示す図である。
以下、本発明の実施形態の一例について説明する。
図1は、本実施形態に係る知識情報サービスシステム1の構成を示すブロック図である。
知識情報サービスシステム1は、知識情報を作成する知識作成システム10と、作成された知識情報を運用する運用サービスシステム20からなる。
なお、本実施形態では、知識作成システム10と運用サービスシステム20とは、独立した2つのシステムとして記載したが、エッジサーバ(11、21)、機器(12、22)及び知識管理マネージャ(14、24)は共通であってもよい。
知識作成システム10では、知識作成サーバ13がエッジサーバ11を介して複数の機器12から得られる測定データ及び稼動データの他、マニュアル、加工ノウハウ等、様々な情報を収集する。知識作成サーバ13は、収集した情報を、機械学習又は深層学習等のAIエンジンを用いて整理し知識情報を作成する。
作成された知識情報は、AIエンジンと対応付けられて知識管理マネージャ14に格納される。
運用サービスシステム20は、知識作成システム10により作成された知識情報を利用するためのインタフェースを持つアプリケーションソフトウェア(知識提供プログラム)をパッケージで、具体的にはエッジサーバ21で動作させるデータAPI(Application Programming Interface)で提供する。これにより、運用サービスシステム20は、エンジニアが持つ知見及び経験等に基づく知識情報を、データAPIを介して一般に公開する。
このデータAPIは、ウェブサイトであるアプリケーションストア25で販売することでユーザに課金され、これにより、知識情報の作成者は、作成した知識情報の対価を得る。
エッジサーバ21のユーザは、アプリケーションストア25を通じ知識管理マネージャ24に格納されている知識情報を利用するためのデータAPIを購入する。
通信管理マネージャ23は、データAPIが実装されると、このデータAPIの動作異常、及び動作期間の監視を行う。通信管理マネージャ23は、例えば、データAPIを利用するためのリソースが足りない場合、データAPIの動作異常に関するアラーム情報を画面に出力し、使用期間に制限がある場合、使用期間の情報、及び使用できなくなった等のアラーム情報を画面に出力する。
図2は、本実施形態に係る知識作成システム10の機能を示すブロック図である。
知識作成システム10は、エッジサーバ11と、エッジサーバ11に接続される複数の機器12と、知識作成サーバ13と、知識管理マネージャ14とを備える。
エッジサーバ11は、デバイス変換器111と、プロトコル変換API112と、データ変換API113と、統合データベース114と、イベント管理マネージャ115とを備える。
エッジサーバ11には、少なくとも1つの工作機械、産業機械、ロボット、PLC(Programmable Logic Controller)装置、スイッチ、センサ等の機器12が接続されている。エッジサーバ11に接続される機器12は、エッジサーバ11とハード的な接続を可能にするデバイス変換器111を利用して物理的に接続される。
デバイス変換器111は、I/O,RS232C,RS422,Ethernet(登録商標)等、機器12毎のハードウェアインタフェースの違いを吸収し、各機器12をエッジサーバ11と通信接続させるため、少なくとも1つ設けられる。なお、デバイス変換器111は、各機器12に対応して、エッジサーバ11とは独立に取り付けられてもよい。
接続された機器12とは、機器12に応じたプロトコルを利用することでデータの送受信が可能になる。
プロトコル変換API112は、データを取り込むためのプロトコルの相違を吸収するため、少なくとも1つ設けられる。
同じ種類の機器12からそれぞれデータを受信した場合、受信したデータの構成を揃えることが利便性のために好ましい。
データ変換API113は、例えば、接続された機器12がCNC(Computerized Numerical Controller)の場合、製造メーカに依存しないようにCNCの機種、製品番号、現在実行中のプログラム番号、使用軸数、各軸を動作させるためのパラメータ、動作時の速度指令、負荷トルク、現在位置等を、所定のフォーマット及び順序に変換する。
データ変換API113は、プロトコル変換API112によりプロトコル変換された後のデータ群を、統一された項目及び順序に並べ替えるため、少なくとも1つ設けられる。
このように、データ変換API113は、予め決められたデータ配列になるように、各機器メーカから提供された情報を用いて、受信したデータを並べ替えてもよい。あるいは、データ変換API113は、受信したデータを決められたデータ配列に並べ替えるように各機器メーカが作成したアプリケーションであってもよい。
プロトコル変換API112及びデータ変換API113により変換されたデータは、統合データベース114に記憶される。
なお、プロトコル変換されたデータは、一旦、統合データベース114に記憶され、このデータがデータ変換API113により更新されてもよいし、プロトコル変換に続けてデータ変換が実行された後、統合データベース114に記憶されてもよい。
イベント管理マネージャ115は、機器12のそれぞれに関して予めパラメータとして設定された、イベント発生時の抽出項目及び抽出方法に従い、各機器12から受信し統合データベース114に蓄積されたログの中から所定の期間のデータ、すなわちイベントログを抽出し知識作成サーバ13へ送信する。
所定の期間とは、具体的には、イベントの発生から予め設定された時間(例えば、5分等)だけ遡った時刻からイベントの発生時までである。
ここで、イベントとは、機器12におけるアラーム等の異常状態の発生、現在若しくは過去に発生した加工不良若しくは機器12の機能不良、機器12若しくはエッジサーバ11に対する所定の操作入力、又は機器12の動作環境の変化等であり、各イベントにはイベントIDが付与されて、イベント管理マネージャ115に予め設定される。
統合データベース114から抽出された各機器12のイベントログは、知識作成サーバ13において、同一イベントでグループ化され、グループ毎に特徴が抽出される。この特徴抽出は、エッジサーバ11がイベントの発生を検知しデータ送信する度に実行されてもよいし、知識情報の作成要求があった時に作成されてもよい。
なお、統合データベース114には、イベントの発生の有無によらず、各機器12の過去の測定データ及び稼動データ等が蓄積されてよい。エッジサーバ11に接続された各機器12は、稼動時に発生した種々のデータ、例えばイベント管理マネージャ115に設定された項目を、統合データベース114に格納する。
図3は、本実施形態に係るイベント管理マネージャ115に設定される、抽出項目及び抽出方法を指定するためのパラメータを例示する図である。
パラメータには、機器12から取得するデータのキー情報として、機器12の種類が設定される。例えば、機器12が工作機械の場合、マシニングセンタ、旋盤、研削盤等の種類の他、機器12の製造メーカ、製造番号等が設定される。
さらに、キー情報として、イベントID又は名称が付加されてもよい。
また、機器12の稼動時のデータ(測定データ、稼動データ)としてモニタする項目が設定される。なお、サンプリング時間は、例えば1ms等、エッジサーバ11の仕様に基づき決定される。
モニタする項目は、例えば、加工番号、プログラム番号、シーケンス番号、各軸の位置、各軸の速度指令、各軸の負荷トルク等、機器12の種類に応じて設定される。
機器12がパーソナルコンピュータ又はタブレット端末等の場合、モニタ項目は、所定のメーセージファイル及びイベントファイル等の中身、又はメッセージ作成用のソフトウェアが作成したメッセージデータ等であってよい。また、このソフトウェア自身がイベント管理マネージャ115にメッセージデータを通知、あるいは、イベント管理マネージャ115がこのソフトウェアによるメッセージデータの書き込みを監視してイベントとして処理してもよい。
イベントからの遡り時間には、イベントが発生した時点を起点に過去のどの期間のデータを知識情報の作成に利用するかが設定される。
なお、イベント管理マネージャ115は、これらの項目について、入力操作を受け付け、抽出項目及び抽出方法を指定するためのパラメータとして設定する。このとき、予め用意された複数のパラメータ値がドロップダウン方式等で選択されてもよい。
知識作成サーバ13は、データ受信部131と、作成部132とを備え、知識情報を作成する。
データ受信部131は、複数の機器12のいずれかでアラーム等のイベントが発生し、エッジサーバ11がこのイベントを検知すると、機器12及びイベント毎に予め設定された時間だけ遡った時刻からイベントの発生時までのデータのみを、エッジサーバ11から受信する。このとき、データ受信部131は、機器12及びイベント毎に予め設定された項目のデータを受信する。
作成部132は、受信したデータ、及びイベントと同一のイベントの発生により過去に受信されたデータから、イベントに関する特徴量を抽出することで、イベントの知識情報133を作成する。
知識作成サーバ13は、マニュアル及び加工ノウハウ等の既に存在するデータの知識情報と、機器12の動作に伴って観測される測定データ及び稼動データの知識情報とを、合わせて管理する。
マニュアル等の既に存在するデータに関する知識情報は、例えば、特願2018−094550において提案した手法により収集することができる。入力されるデータは複数同時に与えられてもよい。例えば、データ#1としてマニュアル、加工ノウハウ、測定データ及び稼動データが同時に与えられると、作成部132は、それぞれの特徴を抽出した知識情報を作成することができる。
また、問い合わせに対する回答は、例えば、特願2017−159990において提案した手法により、過去の保守実績の原因及び対策情報を整理した知識情報等から収集することができる。
機器12の稼動時のデータについて、工作機械を例に説明する。
工作機械にアラーム等のイベントが発生すると、イベント管理マネージャ115は、統合データベース114に蓄えられているデータから、工作機械の種類、使用されている制御装置情報、部品名、現在のプログラム番号、工具番号、素材番号、アラーム番号等と共に、イベントの発生から遡ってイベント管理マネージャ115に設定されている時間分のデータを抽出し、知識作成サーバ13に送信する。
このとき、工作機械に取り付けられている周辺装置等の情報も同様に送られてよい。例えば、工作機械にタブレット端末が取り付けられていて、このタブレット端末に作業者が情報を入力していた場合、この情報も知識作成サーバ13に送られる。
知識作成サーバ13では、イベント毎に部品名、プログラム番号、工具番号、素材番号、アラーム番号、加工番号、加工日時等をキーとして、過去の加工時のデータをFFT(Fast Fourier Transform)又は主成分分析等で整理し、知識情報として保存する。このとき、知識作成サーバ13は、作業者がタブレット端末等から入力したテキストデータからも特徴を抽出して記憶する。
なお、データから特徴を抽出し整理する手法は限定されず、また、機器12から取得された波形データそのものが記憶されてもよい。
また、音声データがあれば、知識作成サーバ13は、音声データをテキストに変換した後、分析して特徴データを抽出してもよい。
さらに、知識作成サーバ13は、例えば、形状測定器等によって加工後に測定されたデータについても、加工番号及び加工日時等で紐付けをし、問い合わせ内容の要因分析に利用する。
このようにして作成された知識情報は、知識管理マネージャ14に、イベント毎に蓄積され、1つの加工に関する統合的な知識情報が集約される。
知識管理マネージャ14は、作成された知識情報と、知識情報を作成する際に用いたAIエンジンとを対応付け、複数の組み合わせを管理する。
図4は、本実施形態に係る運用サービスシステム20の機能を示すブロック図である。
運用サービスシステム20は、エッジサーバ21(知識提供装置)と、エッジサーバ21に接続される複数の機器22と、通信管理マネージャ23と、知識管理マネージャ24と、アプリケーションストア25とを備える。なお、アプリケーションストア25及び通信管理マネージャ23に対して、複数のエッジサーバ21が設けられてよい。
エッジサーバ21は、知識作成システム10のエッジサーバ11と同様に、デバイス変換器211と、プロトコル変換API212と、データ変換API213と、統合データベース214と、イベント管理マネージャ215とを備え、さらに、データAPI216と、統合データAPI217とを備える。
イベント管理マネージャ215は、イベントの発生を検知すると、このイベントの関連データとして、イベント発生前の所定期間における測定データ及び稼動データを、データAPI216に自動的に入力してもよい。あるいは、関連データは、ユーザからの問い合わせ時にメッセージと共に、入力操作に応じてデータAPI216に入力されてもよい。
データAPI216は、知識情報の種類(例えば、機器22又は機器群)に応じてアプリケーションストア25から購入される。
統合データAPI217は、複数のデータAPI216がある場合に、取扱いを統合し、例えば、1つの操作画面で複数種類の知識情報を操作する機能を提供する。
通信管理マネージャ23は、エッジサーバ21の動作状態を管理するソフトウェアで構成される。例えば、エッジサーバ21において、1年契約で購入されたデータAPI216(#1)が使用期間の1年に近づくと、通信管理マネージャ23は、ユーザに警告通知を発信し、許容期間内に継続処理が行われない場合、データAPI(#1)の動作を停止させる。
知識管理マネージャ24は、データAPI216からのイベントに対する原因又は対策に関する問い合わせを解釈し、問い合わせに関する回答及び必要なデータを、データAPI216に返信する。
なお、知識管理マネージャ24は、知識作成システム10の知識管理マネージャ14と同じものでもよいし、知識作成システム10で作られた知識管理マネージャ14のコピーであってもよい。
アプリケーションストア25は、知識管理マネージャ24に格納されている知識情報を利用するためのアプリケーションであるデータAPI216を販売するウェブサイトである。ユーザは、このアプリケーションストア25を訪問し、必要な知識情報を利用するための専用のデータAPI216を購入し、エッジサーバ21にインストールする。
また、アプリケーションストア25は、知識管理マネージャ24に知識情報を登録するための知識作成プログラムをさらに販売管理してもよい。
この知識作成プログラムは、知識作成サーバ13の作成部132で実行されるものに相当し、知識管理マネージャ24が回答を作成する際のアルゴリズムの一部を共有する。
図5は、本実施形態に係るデータAPI216が備えるインタフェース項目を例示する図である。
データAPI216は、知識管理マネージャ24に対する問い合わせ部と、知識管理マネージャ24から回答(メッセージ)及び関連データを受け取る回答受信部とを備える。
問い合わせ部には、機械に状況又は加工品の状況等の問い合わせ内容がメッセージ入力として入力され、さらに、機器番号、アラーム番号、測定データ、測定場所、工具データ等の付随情報がデータ入力として入力される。
回答受信部には、問い合わせ内容に対する回答がメッセージ受信として出力され、加工補正量等の関連情報がデータ受信として出力される。
また、データAPI216は、データ出力部において、エッジサーバ21に接続されている機器22に対して補正値等のデータを転送することができる。補正値には、例えば、加工速度の補正値、及び加工トルクの補正値等が含まれる。
データ出力部では、例えば、補正データの候補が表示され、ユーザは、必要に応じて送信ボタンを押すことで、予め選択されている機器22に補正データを送信することができる。
データAPI216は、表示部において、メッセージ入力、メッセージ受信又はデータ受信の内容に応じて、グラフ表示を行う。
データAPI216は、回答フィードバック部において、回答受信部で得られた回答に対するフィードバック入力を受け付けてもよい。
また、データAPI216は、通信管理マネージャ23により検知された、データAPIの動作異常の情報、使用期間の情報、及び使用できなくなった等のアラーム情報を画面出力してもよい。
図6は、本実施形態に係るデータAPI216による画面表示例を示す図である。
ユーザは、メッセージ入力の欄に、例えば「穴あけ加工で、主軸の過負荷アラームが発生した。原因を教えて欲しい」と入力し、知識管理マネージャ24に送る。これに対して、知識管理マネージャ24は、メッセージ解読用のAIエンジンを利用し、メッセージ内容を確認する。例えば、メッセージ入力の文字列を、「穴あけ加工」、「主軸」、「過負荷アラーム」、「原因」、「教えて」等に分解し、「穴あけ加工」、「主軸」、「過負荷アラーム」に関する情報を集める。このとき、知識管理マネージャ24は、データ入力の欄で添付されたアラーム番号、測定データ、工具データ、素材データについても、それぞれに必要なAIエンジンで解析し、類似データを検索する。
知識管理マネージャ24は、それぞれの情報で最も類似度の高かったデータ群を抽出し、過去のデータ群にある回答を今回の問い合わせに対する回答とする。図の例では、知識管理マネージャ24が加工時の測定データとして、例えばアラームを発生したイベントから過去5分間のデータ、プログラム番号、素材番号、工具番号を出力している。また、知識管理マネージャ24は、表示部に表示したイベント発生前5分間の主軸ピークトルクとの類似度から、過去に起きた不具合現象のメッセージである「工具の摩耗が考えられます。工具を確認してください。」を出力している。
この例では、接続された機器22に対する補正値がないため、データ出力部には「出力データなし」のメッセージが表示されている。
さらに、ユーザは、回答受信部の不具合メッセージに対するフィードバックを知識管理マネージャ24へ送信してもよい。
図の例では、一例として、「工具計測しましたが、摩耗はありません。」というメッセージが知識管理マネージャ24に送信される。この場合、工具の摩耗が考えられる旨の不具合メッセージとフィードバック結果とが異なっているので、知識管理マネージャ24は、次に可能性が高い不具合メッセージを検索して再度回答してもよい。あるいは、不具合メッセージとフィードバック結果とが合っている場合も異なっている場合も、フィードバック結果を元に知識作成システム10が知識情報を更新してもよい。
フィードバックを回答する手法としては、例えば、データAPI216は、画面に「この回答は役に立ちましたか」といった質問を表示し、「はい」又は「いいえ」のボタンをユーザに選択させ、「いいえ」の場合に具体的な内容の入力を受け付けてもよい。
以上のように、知識作成システム10は、AIエンジン(#n)を用いて知識情報(#n)を生成又は更新する。また、運用サービスシステム20は、データAPI216(#n)からのアクセスに応じて、AIエンジン(#n)を用いて知識情報(#n)を検索する。
知識情報(#n)の作成者は、AIエンジン(#n)を用いて知識情報(#n)を利用するためのデータAPI216(#n)を開発し、アプリケーションストア25で販売する。
ユーザは、知識情報(#n)を利用するために、データAPI216(#n)をアプリケーションストア25から購入、又は使用ライセンスを購入する。これにより、知識情報(#n)の作成者は、作成した知識情報(#n)の対価を得られる。
本実施形態によれば、知識作成システム10は、イベントの発生に応じて、予め設定された時間だけ遡った時刻からイベントの発生時までのデータを利用して、イベント毎のデータ群から特徴量を抽出することにより、イベント毎の知識情報を作成する。
したがって、知識作成システム10は、限られた期間のデータのみを取得するため、加工の全容が開示されず、加工ノウハウ等の漏洩が抑制される。この結果、知識作成システム10は、機密性の低いデータから効率的に知識情報を作成できる。
知識情報を作成する基準となるイベントは、機器12における異常状態の発生、機器12に対する所定の操作入力、又は機器12の動作環境の変化等が予め定義されるため、知識作成システム10は、特徴的なタイミングにおける各種データを効率的に取得でき、各人の記憶に頼ることなく自動的に有益な知識情報を作成できる。
複数の機器12が接続されたエッジサーバ11がイベントを検知し、対象の機器12に関するデータを知識作成サーバ13に送信するので、知識作成システム10は、様々な機器12を対象として効率的に知識情報を作成できる。
知識作成システム10は、機器12及びイベント毎に予め設定された項目のデータを受信することで、扱うデータ量を削減し、効率的に知識情報を作成できる。
データ取得のためにイベントの発生時から遡る時間は、機器12及びイベント毎に予め設定されるので、知識作成システム10は、様々な機器12及びイベントの特性に合わせて適切な期間のデータを取得し、効率的に知識情報を作成できる。
運用サービスシステム20は、作成された知識情報を提供するために、専用のアプリケーションを介在させ、このアプリケーションが知識管理マネージャ24に対して問い合わせをし、回答を含むデータを受信し出力する。
したがって、この専用のアプリケーションを販売することで、知識情報の作成者は、情報の提供先を限定しつつ、知識情報を容易に提供し対価を得ることができる。
専用のアプリケーションは、APIとして実装されることで、エッジサーバ21に容易に組み込み、適切なユーザインタフェースを提供できる。
専用のアプリケーションは、ユーザからのフィードバックを受け付けて知識管理マネージャ24へ提供するので、作成された知識情報をさらに高価値に更新してユーザへ提供することができる。
運用サービスシステム20は、エッジサーバ11がイベントの発生を検知し、イベント発生時までの所定期間の測定データ及び稼動データを、問い合わせ又は問い合わせの関連データとして自動的にデータAPI216へ入力することで、問い合わせを効率化できる。
運用サービスシステム20は、知識情報を作成して知識管理マネージャ24に登録するための知識作成プログラムをさらに販売管理することで、知識情報の作成から利用までの仕組みを提供できる。
また、知識作成と回答作成とでアルゴリズムを共有することで、検索精度が向上するため、知識情報サービスシステム1の利用価値が高まる。
知識情報の作成者は、知識作成システム10を利用して知識情報を自動作成できるので、知識情報の作成のために時間を特別に掛ける必要はない。また、知識情報の利用に際しても、知識情報の作成者は、データAPI216をユーザに提供するだけでよいため、特別の開発時間を要さない。さらに、知識情報の作成者は、データAPI216の販売を通じて知識情報の対価を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限るものではない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
知識情報サービスシステム1による知識情報サービス方法は、ソフトウェアにより実現される。ソフトウェアによって実現される場合には、このソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。また、これらのプログラムは、リムーバブルメディアに記録されてユーザに配布されてもよいし、ネットワークを介してユーザのコンピュータにダウンロードされることにより配布されてもよい。
1 知識情報サービスシステム
10 知識作成システム
11 エッジサーバ
12 機器
13 知識作成サーバ
14 知識管理マネージャ
20 運用サービスシステム
21 エッジサーバ
22 機器
23 通信管理マネージャ
24 知識管理マネージャ
25 アプリケーションストア
114 統合データベース
115 イベント管理マネージャ
131 データ受信部
132 作成部
133 知識情報
211 デバイス変換器
214 統合データベース
215 イベント管理マネージャ
216 データAPI
217 統合データAPI
本発明は、エッジサーバに関する。
本発明は、知識情報に基づいて、機器に発生したイベントに類似する過去に発生したイベントに係るデータを提供するエッジサーバを提供することを目的とする。
(1)本発明に係るエッジサーバは、通信可能に接続される1つ以上の機器を含む機器群において、機器毎に過去に発生したイベントに対して、前記イベントの発生時から予め設定された時間だけ遡った時刻から前記イベントの発生時までの所定期間における前記機器の測定データ及び前記機器の稼働データを含むイベント関連データを蓄積した記憶部と、前記機器群に含まれる任意の機器において、イベントの発生を検知すると、当該イベントに係るイベント関連データを取得するイベント管理マネージャと、前記機器群に含まれる任意の機器に発生したイベントに係るイベント関連データと、前記記憶部から抽出される、前記イベントに係るイベント関連データに類似する過去のデータと、を表示部にグラフ表示するデータAPIと、を備え、前記データAPIは、通信可能に接続される知識管理マネージャに対して、前記イベントに係るイベント関連データを送信し、前記知識管理マネージャから前記イベントに係るイベント関連データに類似する過去のデータを受信する
本発明によれば、知識情報に基づいて、機器に発生したイベントに類似する過去に発生したイベントに係るデータを提供することができる。

Claims (6)

  1. 機器に発生したイベントの情報の入力を受け付ける入力ステップと、
    前記イベントと同一のイベントに関して作成された知識情報を管理及び提供する知識管理マネージャに対して、入力された前記イベントの情報に基づいて前記イベントの原因又は対策を問い合わせる問い合わせステップと、
    前記知識管理マネージャから問い合わせに対する回答を含むデータを受信する受信ステップと、
    受信したデータを出力する出力ステップと、をコンピュータに実行させるための知識提供プログラム。
  2. 前記コンピュータに、前記回答に対してユーザからのフィードバック情報を受け付けさせ、前記知識管理マネージャへ提供させるための請求項1に記載の知識提供プログラム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の知識提供プログラムをAPIとして備えた知識提供装置。
  4. 前記イベントの発生を検知し、当該イベントの関連データを前記知識提供プログラムに入力するイベント管理マネージャを備える請求項3に記載の知識提供装置。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の知識提供プログラムを販売管理する運用サービスシステム。
  6. 前記知識管理マネージャに前記知識情報を登録するための知識作成プログラムをさらに販売管理し、
    前記知識作成プログラムは、前記知識管理マネージャが前記回答を作成する際のアルゴリズムの一部を共有する請求項5に記載の運用サービスシステム。
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