JP2020037877A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Takehiro Yamada
壮宏 山田
田中 宏治
Koji Tanaka
宏治 田中
慶大 篠原
Yoshihiro Shinohara
慶大 篠原
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Abstract

【課題】ラップにおいて、潤滑油不足の発生を抑制する。【解決手段】スクロール圧縮機は、固定スクロール41と、可動スクロール42と、フロート72と、を備える。フロート72は、可動スクロール42を固定スクロール41の方へ押す。固定スクロール41の中心Oと、固定スクロール外周点Dを結んだ線分ODの寸法は第1寸法FSinである。フロート72が可動スクロール42に接触する接触面72sの径方向外側の端部72eから、固定スクロール41の中心Oまでの寸法は第2寸法HSGoutである。第1寸法FSin、第2寸法HSGout、固定ラップ基準厚Tの間に、HSGout≦FSin+Tの関係が成り立つ。【選択図】図6

Description

可動スクロールを固定スクロールに対して押しつけるフロートを有するスクロール圧縮機。
特許文献1(特開2018−35747号公報)に開示されるスクロール圧縮機は、固定スクロール、可動スクロール、ハウジングに加えてフローティング部材を有する。フローティング部材と可動スクロールとの接触面において、フローティング部材は可動スクロールを支持する。フローティング部材とハウジングの間には、背圧室が設けられる。背圧室に導入された冷媒の圧力により、フローティング部材は浮き上がり、可動スクロールを固定スクロールに向かって押しつける。
フローティング部材と可動スクロールとの接触面の面圧を軽減させるには、フローティング部材の支持面の面積を大きく設定するのがよい。しかしながら、支持面の面積が大きい場合、スクロールのラップの一部において、潤滑油不足による摩耗が発生しやすい。フローティング部材を有するスクロール圧縮機のラップの当該一部において、潤滑油不足の発生を抑制することが望ましい。
第1観点に係るスクロール圧縮機は、固定スクロールと、可動スクロールと、フロートと、を備える。固定スクロールは、対称渦巻き形状を持つ固定ラップ及び固定ラップを囲むとともに固定ラップに接続する固定周縁部を有する。可動スクロールは、対称渦巻き形状を持つ可動ラップを有する。フロートは、可動スクロールを固定スクロールの方へ押す。
固定ラップの輪郭のうち内周側のものは固定ラップ内線、外周側のものは固定ラップ外線である。可動ラップの輪郭のうち内周側のものは可動ラップ内線、外周側のものは可動ラップ外線である。固定ラップ内線及び固定周縁部の内線を接続したものは、固定スクロール内線である。
固定ラップ外線と可動ラップ内線の接点のうち最外周のものは第1閉じ切り点である。
固定スクロール内線と可動ラップ外線の接点のうち最外周のものは第2閉じ切り点である。
可動スクロールの中心は旋回半径の円形の軌跡を描く。第1閉じ切り点と第2閉じ切り点とを結ぶ線分と、軌跡との交点のうち、第2閉じ切り点に近いものは固定スクロール基準点である。第1閉じ切り点と対向する固定ラップ内線上の点は、第1閉じ切り対向点である。第1閉じ切り対向点から第2閉じ切り点に至る固定スクロール内線の区画は固定外周弧である。固定スクロール基準点を通り線分に垂直な線と、固定外周弧との交点は、固定スクロール外周点である。
固定スクロールの中心と、固定スクロール外周点を結んだ線分の寸法は第1寸法である。フロートが可動スクロールに接触する接触面の径方向外側の端部から、固定スクロールの中心までの寸法は第2寸法である。固定ラップ基準厚は、固定スクロール外周点が固定ラップ内線上にあれば固定スクロール基準点における固定ラップの厚みであり、固定スクロール外周点が固定周縁部の内線上にあれば第1閉じ切り点における固定ラップの厚みである。
FSinで表される第1寸法、HSGoutで表される第2寸法、Tで表される固定ラップ基準厚の間に、
HSGout≦FSin+T
の関係が成り立つ。
この構成によれば、固定スクロールと可動スクロールの間に微小な隙間が発生する。したがって、隙間に潤滑油が供給されるので、潤滑油不足の発生が抑制される。
第2観点に係るスクロール圧縮機は、第1観点に係るスクロール圧縮機であって、第1寸法、第2寸法、固定ラップ基準厚の間に、
HSGout≦FSin+(T/2)
の関係が成り立つ。
この構成によれば、固定スクロールと可動スクロールの間に微小な隙間がより発生しやすくなる。したがって、隙間により多くの潤滑油が供給される。
第3観点に係るスクロール圧縮機は、第1観点に係るスクロール圧縮機であって、第1寸法、第2寸法の間に、
HSGout≦FSin
の関係が成り立つ。
この構成によれば、固定スクロールと可動スクロールの間に微小な隙間がより発生しやすくなる。したがって、隙間により多くの潤滑油が供給される。
第4観点に係るスクロール圧縮機は、第1観点から第3観点のいずれか1つに係るスクロール圧縮機であって、接触面の径方向内側の端部から、固定スクロールの中心までの寸法は、HSGinで表される第3寸法である。第2寸法、第3寸法、Rorで表される旋回半径の間に、
HSGout−HSGin≦2.5×Ror
の関係が成り立つ。
この構成によれば、接触面の寸法は2.5Ror以下である。したがって、フロートと可動スクロールが接触する接触面の隙間に潤滑油を引き込みやすい。
第5観点に係るスクロール圧縮機は、第4観点に係るスクロール圧縮機であって、第2寸法、第3寸法、旋回半径の間に、
2.0×Ror≦HSGout−HSGin≦2.5×Ror
の関係が成り立つ。
この構成によれば、接触面の寸法は2.0Ror以上である。したがって、接触面の面圧を小さく保つことができる。
第6観点に係るスクロール圧縮機は、第1観点から第5観点のいずれか1つに係るスクロール圧縮機であって、フロートに隣接し、冷媒ガスを収容する背圧室をさらに備える。背圧室に収容された前記冷媒ガスが、フロートを可動スクロールに押しつける。
この構成によれば、フロートが可動スクロールに押し付けられる。したがって、固定スクロールと可動スクロールとが密着するので、スクロール圧縮機の圧縮効率を高く維持できる。
スクロール圧縮機10の断面図である。 図1の部分拡大図である。 圧縮開始時点における、固定ラップ41a及び可動ラップ42aを示す図である。 可動スクロール42の中心の軌跡Corと旋回半径Rorを示す図である。 固定外周弧41dを示す図である。 圧縮機構40とフロート72の断面図である。 圧縮機構40とフロート72の模式図である。 圧縮機構40とフロート72の模式図である。 可動スクロール42とフロート72の模式図である。
(1)全体構成
図1は、一実施形態に係るスクロール圧縮機10を示す。スクロール圧縮機10は、吸入管15、吐出管16、インジェクション管17、ケーシング20、モータ30、クランク軸35、圧縮機構40、クランク軸支持機構70を有する。
(2)詳細構成
(2−1)吸入管15、吐出管16、インジェクション管17
吸入管15は、低圧ガス冷媒を取り込むためのものである。吐出管16は、高圧ガス冷媒を吐出するためのものである。インジェクション管17は、中間圧ガス冷媒を取り込むためのものである。
(2−2)ケーシング20
ケーシング20は、スクロール圧縮機10の各種構成部品及び冷媒を収容する。ケーシング20は高圧ガス冷媒の圧力に耐えられる強度を有する。ケーシング20は、胴部21、上蓋部22、下蓋部23を有する。上蓋部22及び下蓋部23は、胴部21に気密的に接合されている。胴部21には吸入管15及びインジェクション管17が取り付けられている。上蓋部22には吐出管16が取り付けられている。
ケーシング20の内部には、仕切部材25が取り付けられている。仕切部材25は、ケーシング20の内部の空間を、低圧空間S1と高圧空間S2に仕切る。
ケーシング20の下部には、潤滑油Lを貯留するための油貯留部29が設けられている。
(2−3)モータ30
モータ30は、圧縮機構40を駆動する動力を発生する。モータ30は、ステータ31及びロータ32を有する。ステータ31は、胴部21に取り付けられている。ロータ32はステータ31によって囲まれており、回転可能である。
(2−4)クランク軸35
クランク軸35は、モータ30の動力を圧縮機構40に伝達する。クランク軸35は、主軸部36及び偏心部37を有する。主軸部36は、回転軸心を中心として回転する。ロータ32は主軸部36に固定されている。偏心部37は主軸部36に対して偏心している。偏心部37は圧縮機構40に接続されている。主軸部36が回転することによって、偏心部37は公転する。
(2−5)圧縮機構40
圧縮機構40は、低圧ガス冷媒を圧縮して高圧ガス冷媒にする。圧縮機構40は、固定スクロール41及び可動スクロール42を有する。固定スクロール41は、直接的又は間接的にケーシング20に固定されている。可動スクロール42は、固定スクロール41に対して公転可能である。可動スクロール42は、偏心部収容部42rを有している。偏心部収容部42rは偏心部すべり軸受42m及び偏心部37を収容する。
図2は、圧縮機構40及びクランク軸支持機構70の部分拡大図である。固定スクロール41は、固定鏡板41p及び固定ラップ41aを有する。固定鏡板41pの表面は鏡面仕上げを施されている。可動スクロール42は、可動鏡板42p、可動ラップ42a、及び偏心部収容部42rを有する。可動鏡板42pの表面は鏡面仕上げを施されている。固定スクロール41及び可動スクロール42は、複数の圧縮室43を画定する。
図1に戻り、固定スクロール41は、仕切部材25と協働して、ケーシング20の内部の空間を低圧空間S1及び高圧空間S2に分割している。固定スクロール41の外周側には、吸入孔(図示せず)が設けられている。吸入孔は、低圧空間S1から低圧ガス冷媒を取り込むためのものである。固定スクロール41の中央部には吐出孔44が設けられている。吐出孔44は、高圧ガス冷媒を高圧空間S2に吐出するためのものである。吐出孔44には、吐出弁45が取り付けられている。中央の圧縮室43の圧力が所定の値を超えると、吐出弁45は開放され、吐出孔44から高圧ガス冷媒が高圧空間S2へ吐出される。
(2−6)クランク軸支持機構70
クランク軸支持機構70は、クランク軸35を回転可能に支持する。クランク軸支持機構70は、上部フレーム71、フロート72、下部フレーム73を有する。
上部フレーム71は、胴部21に固定される環状の部材である。フロート72は、上部フレーム71の空洞に挿入されている。フロート72には、主軸部36を支えるための上部すべり軸受72mが取り付けられている。下部フレーム73は、直接的又は関節的に胴部21に固定されている。下部フレーム73には、主軸部36を支えるための下部すべり軸受73mが取り付けられている。
(3)フロート72の動作
図2に示すように、上部フレーム71は、その支持面71sにおいて固定スクロール41を支持している。固定スクロール41には、第1冷媒通路61及び第2冷媒通路62が形成されている。上部フレーム71には、第3冷媒通路63及び第4冷媒通路64が形成されている。支持面71sにおいて、第1冷媒通路61及び第3冷媒通路63は連通する。同様に、支持面71sにおいて、第2冷媒通路62及び第4冷媒通路64は連通する。
図中の偏心部空間Shは、低圧空間S1と連通している。上部フレーム71とフロート72との間には、シール部材67、68、69が設けられている。
上部フレーム71、フロート72、シール部材67、及びシール部材68によって、第1背圧室65が区画される。第1背圧室65は、縦区画65a及び横区画65bからなる。吐出孔44の高圧ガス冷媒の一部は、第1冷媒通路61及び第3冷媒通路63を経由して、第1背圧室65に導入される。
上部フレーム71、フロート72、シール部材68、及びシール部材69によって、第2背圧室66が区画される。第2背圧室66は、縦区画66a及び横区画66bからなる。圧縮室43において圧縮途中の中間圧ガス冷媒の一部は、第2冷媒通路62及び第4冷媒通路64を経由して、第2背圧室66に導入される。
第1背圧室65の高圧ガス冷媒及び第2背圧室66の中間圧ガス冷媒の圧力により、フロート72は持ち上げられ、可動スクロール42を固定スクロール41に向かって押しつける。
(4)圧縮機構40の形状
図3は、圧縮開始時点における、固定ラップ41a及び可動ラップ42aを示す図である。
固定スクロール41は、固定ラップ41aと固定周縁部41bを有する。固定ラップ41aは、対称渦巻き形状を有する。固定周縁部41bは、固定ラップ41aを囲むとともに固定ラップ41aに接続する。可動スクロール42の可動ラップ42aもまた、対称渦巻き形状を有する。
対称渦巻き形状は、インボリュート曲線を基本として構成される。また、対称渦巻き形状の固定ラップ41a及び可動ラップ42aは、それぞれの巻き終わり角が対象となるように配置される。
固定スクロール41の中心Oは、固定ラップ41aのインボリュート曲線の基礎円の中心である。可動スクロール42の中心は、可動ラップ42aのインボリュート曲線の基礎円の中心である。可動スクロール42が公転するとき、図4に示すように、可動スクロール42の中心は、固定スクロール41の中心Oを中心とする円の形状の軌跡Corを描く。この軌跡Corの円の半径は旋回半径Rorである。
図3に戻り、固定ラップ41aの輪郭のうち内周側のものは固定ラップ内線41i、外周側のものは固定ラップ外線41oである。可動ラップ42aの輪郭のうち内周側のものは可動ラップ内線42i、外周側のものは可動ラップ外線42oである。固定ラップ内線41i及び固定周縁部41bの内線41cを接続したものは、固定スクロール内線41iiである。
固定ラップ外線41oと可動ラップ内線42iの接点のうち最外周のものは第1閉じ切り点Aである。固定スクロール内線41iiと可動ラップ外線42oの接点のうち最外周のものは第2閉じ切り点Bである。
第1閉じ切り点Aと第2閉じ切り点Bとを結ぶ線分ABと、軌跡Corとの交点のうち、第2閉じ切り点Bに近いものは固定スクロール基準点Cである。第1閉じ切り点Aと対向する固定ラップ内線41i上の点は、第1閉じ切り対向点A’である。図5に示すように、第1閉じ切り対向点A’から第2閉じ切り点Bに至る固定スクロール内線41iiの区画は固定外周弧41dである。図3に戻り、固定スクロール基準点Cを通り線分に垂直な線CDと、固定外周弧41dとの交点は、固定スクロール外周点Dである。
図6に示すように、固定スクロール41の中心Oと、固定スクロール外周点Dを結んだ線分ODの寸法は第1寸法FSinである。フロート72が可動スクロール42に接触する接触面72sの径方向外側の端部72eから、固定スクロール41の中心Oまでの寸法は第2寸法HSGoutである。ここで、径方向外側の端部72eは、フロート72の角部に施された面取り又は曲面加工を除いた箇所にある。すなわち、径方向外側の端部72eにおいて、フロート72と可動スクロール42は接触している。
図3に戻り、固定ラップ基準厚Tは、固定スクロール外周点Dが固定ラップ内線41i上にあれば固定スクロール外周点Dにおける固定ラップ41aの厚みであり、固定スクロール外周点Dが固定周縁部41bの内線41c上にあれば第1閉じ切り点Aにおける固定ラップ41aの厚みである。
第1寸法FSin、第2寸法HSGout、固定ラップ基準厚Tの間に、
HSGout≦FSin+T
の関係が成り立つ。
好ましくは、
HSGout≦FSin+(T/2)
の関係が成り立つ。
さらに好ましくは、
HSGout≦FSin
の関係が成り立つ。
(5)旋回半径Rorと接触面72sの関係
再度、図6を参照して、接触面72sの径方向内側の端部72fから、固定スクロール41の中心Oまでの寸法は、第3寸法HSGinである。ここで、径方向内側の端部72fは、フロート72の角部に施された面取り又は曲面加工を除いた箇所にある。すなわち、径方向内側の端部72fにおいて、フロート72と可動スクロール42は接触している。
第2寸法HSGout、第3寸法HSGin、旋回半径Rorの間に、
HSGout−HSGin≦2.5×Ror
の関係が成り立つ。
好ましくは、
2.0×Ror≦HSGout−HSGin≦2.5×Ror
の関係が成り立つ。
(6)特徴
(6−1)固定スクロール41と可動スクロール42の摺動部の潤滑
図6に示すように、固定スクロール41の中心Oと、固定スクロール外周点Dを結んだ線分ODの寸法は第1寸法FSinである。フロート72が可動スクロール42に接触する接触面72sの径方向外側の端部72eから、固定スクロール41の中心Oまでの寸法は第2寸法HSGoutである。そして、第1寸法FSinと第2寸法HSGoutとの間に、
HSGout≦FSin+T
の関係が成り立つ。好ましくは、
HSGout≦FSin+(T/2)
の関係が成り立つ。さらに好ましくは、
HSGout≦FSin
の関係が成り立つ。すなわち、第2寸法HSGoutが一定程度小さい。
図7は、これらの関係が成り立たない場合、すなわち、
HSGout>FSin+T
の場合の模式図である。この場合、可動スクロール42における領域Xは、固定スクロール41及びフロート72により強固に挟まれて、それらの部材と密着する。その結果、潤滑油が固定スクロール41と可動スクロール42の摺動部に侵入しにくくなるので、摺動部に焼きつきを引き起こすおそれがある。
一方、図8は、上述の関係が成り立つ場合の模式図である。この場合、可動スクロール42において、固定スクロール41及びフロート72から挟まれる領域は存在しない。その結果、支点Fを中心として回転する回転モーメントが可動スクロール42に加わる。したがって、固定スクロール41と可動スクロール42の間にわずかな隙間が生じ、その隙間を通って外側から潤滑油が摺動部に供給されやすくなる。したがって、固定スクロール41と可動スクロール42の摺動部の焼きつきが抑制される。
(6−2)可動スクロール42とフロート72の摺動部の潤滑
図9に示すように、可動スクロール42は旋回半径Rorで公転することにより、フロート72に対して相対的に移動する。可動スクロール42は、領域Y1、Y2、Y3を有する。領域Y1及び領域Y3の下面は、可動スクロール42の公転の1サイクルのある時点において露出する。一方領域Y2の下面は、可動スクロール42の公転の1サイクルにわたりフロート72に覆われる。したがって、領域Y2は潤滑油によって塗れることがないので、領域Y2には熱がこもりやすい。
第2寸法HSGout、第3寸法HSGin、旋回半径Rorの間に、
HSGout−HSGin≦2.5×Ror
の関係が成り立つ。好ましくは、
2.0×Ror≦HSGout−HSGin≦2.5×Ror
の関係が成り立つ。
したがって、領域Y1及びY3の幅はRorである。領域Y2の幅dは0.5Ror以下であり、好ましくは0以上である。
領域Y2の幅dが0.5Ror以下であるので、領域Y2にこもる熱を低下させることができる。したがって、可動スクロール42とフロート72の摺動部の焼きつきが抑制される。また、領域Y2の幅が0以上であるので、フロート72の幅が一定量確保され、可動スクロール42とフロート72の接触面の面圧が小さく保たれる。
(6−3)フロート72を有する構造
フロート72が可動スクロール42に押し付けられる。したがって、固定スクロール41と可動スクロール42とが密着するので、スクロール圧縮機10の圧縮効率を高く維持できる。
<むすび>
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
10 :スクロール圧縮機
40 :圧縮機構
41 :固定スクロール
41a :固定ラップ
41b :固定周縁部
41c :内線
41d :固定外周弧
41i :固定ラップ内線
41ii :固定スクロール内線
41o :固定ラップ外線
42 :可動スクロール
42a :可動ラップ
42i :可動ラップ内線
42o :可動ラップ外線
65 :第1背圧室
66 :第2背圧室
72 :フロート
72e :端部
72f :端部
72s :接触面
A :第1閉じ切り点
A’ :第1閉じ切り対向点
AB :線分
B :第2閉じ切り点
C :固定スクロール基準点
Cor :軌跡
CD :線
D :固定スクロール外周点
FSin :第1寸法
HSGin :第3寸法
HSGout:第2寸法
O :中心
OD :線分
Ror :旋回半径
T :固定ラップ基準厚
特開2018−35747号公報

Claims (6)

  1. 対称渦巻き形状を持つ固定ラップ(41a)及び前記固定ラップを囲むとともに前記固定ラップに接続する固定周縁部(41b)を有する固定スクロール(41)と、
    対称渦巻き形状を持つ可動ラップ(42a)を有する可動スクロール(42)と、
    前記可動スクロールを前記固定スクロールの方へ押すフロート(72)と、
    を備えるスクロール圧縮機であって、
    前記固定ラップの輪郭のうち内周側のものは固定ラップ内線(41i)、外周側のものは固定ラップ外線(41o)であり、
    前記可動ラップの輪郭のうち内周側のものは可動ラップ内線(42i)、外周側のものは可動ラップ外線(42o)であり、
    前記固定ラップ内線(41i)及び前記固定周縁部の内線(41c)を接続したものは、固定スクロール内線(41ii)であり、
    前記固定ラップ外線(41o)と前記可動ラップ内線(42i)の接点のうち最外周のものは第1閉じ切り点(A)であり、
    前記固定スクロール内線(41ii)と前記可動ラップ外線(42o)の接点のうち最外周のものは第2閉じ切り点(B)であり、
    前記可動スクロールの中心は旋回半径(Ror)の円形の軌跡(Cor)を描き、
    前記第1閉じ切り点(A)と前記第2閉じ切り点(B)とを結ぶ線分(AB)と、前記軌跡(Cor)との交点のうち、前記第2閉じ切り点に近いものは固定スクロール基準点(C)であり、
    前記第1閉じ切り点(A)と対向する前記固定ラップ内線(41i)上の点は、第1閉じ切り対向点(A’)であり、
    前記第1閉じ切り対向点(A’)から前記第2閉じ切り点(B)に至る前記固定スクロール内線(41ii)の区画は固定外周弧(41d)であり、
    前記固定スクロール基準点(C)を通り前記線分(AB)に垂直な線(CD)と、前記固定外周弧(41d)との交点は、固定スクロール外周点(D)であり、
    前記固定スクロールの中心(O)と、前記固定スクロール外周点(D)を結んだ線分(OD)の寸法は第1寸法(FSin)であり、
    前記フロートが前記可動スクロールに接触する接触面(72s)の径方向外側の端部(72e)から、前記固定スクロールの前記中心(O)までの寸法は第2寸法(HSGout)であり、
    固定ラップ基準厚(T)は、前記固定スクロール外周点(D)が前記固定ラップ内線(41i)上にあれば前記固定スクロール外周点(D)における前記固定ラップの厚みであり、前記固定スクロール外周点(D)が前記固定周縁部の前記内線(41c)上にあれば前記第1閉じ切り点(A)における前記固定ラップの厚みであり、
    FSinで表される前記第1寸法、HSGoutで表される前記第2寸法、Tで表される前記固定ラップ基準厚の間に、
    HSGout≦FSin+T
    の関係が成り立つ、
    スクロール圧縮機(10)。
  2. 前記第1寸法(FSin)、前記第2寸法(HSGout)、前記固定ラップ基準厚(T)の間に、
    HSGout≦FSin+(T/2)
    の関係が成り立つ、
    請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記第1寸法(FSin)、前記第2寸法(HSGout)の間に、
    HSGout≦FSin
    の関係が成り立つ、
    請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記接触面の径方向内側の端部(72f)から、前記固定スクロールの前記中心(O)までの寸法は、HSGinで表される第3寸法(HSGin)であり、
    前記第2寸法(HSGout)、前記第3寸法(HSGin)、Rorで表される前記旋回半径(Ror)の間に、
    HSGout−HSGin≦2.5×Ror
    の関係が成り立つ、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記第2寸法(HSGout)、前記第3寸法(HSGin)、前記旋回半径(Ror)の間に、
    2.0×Ror≦HSGout−HSGin≦2.5×Ror
    の関係が成り立つ、
    請求項4に記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記フロートに隣接し、冷媒ガスを収容する背圧室(65、66)
    をさらに備え、
    前記背圧室に収容された前記冷媒ガスが、前記フロートを前記可動スクロールに押しつける、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
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