JP2020037603A - ポリオレフィン系樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂組成物およびその成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】顔料配合下でも優れた耐侯性を付与することができるオレフィン系樹脂組成物およびその成形品を提供する。【解決手段】(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対し、(B)充填剤0.01〜80質量部、(C)下記一般式(1)、(一般式(1)中、R1、R2は、各々独立して炭素原子数1〜20のアルキル基を表す。)で表されるヒンダードアミン化合物0.001〜5質量部、(D)ベンゾエート化合物0.001〜5質量部および(E)顔料を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリオレフィン系樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」とも称す)およびその成形品に関し、詳しくは、顔料配合下において安定化されたポリオレフィン系樹脂組成物であって、特定のヒンダードアミン化合物およびベンゾエート化合物によって、長期にわたって安定化されたポリオレフィン系樹脂組成物およびその成形品に関する。
ポリオレフィン系樹脂は、安価で、成型加工性、耐熱性、耐薬品性、力学的特性、低比重等の優れた利点があり、射出成形、押出成形、フィルム成形等、各種成形に供され、その成形体は各種分野で広く利用されている。さらに付加価値を高めるために、ポリオレフィン系樹脂は着色されることが一般的であり、着色顔料として、無機系および有機系の様々な顔料が用いられている。
この着色された成形品を屋外で使用する場合、耐候性が問題となるので光安定剤を配合して用いられる。光安定剤としては、ヒンダードアミン化合物、紫外線吸収剤が知られている。特に、ヒンダードアミン化合物は、光および酸素の有害な影響からポリオレフィン系樹脂を安定化させる効果が高い添加剤として用いられている。
例えば、特許文献1では、ヒンダードアミン化合物とベンゾエート化合物を組み合わせるとさらに優れた耐侯性が得られることが開示されている。また、特許文献2では、顔料配合下においてヒンダードアミン化合物およびベンゾエート化合物を併用したオレフィン系樹脂組成物が提案されている。これら以外にも、ヒンダードアミン化合物に関して種々の提案がなされており、例えば、特許文献3では、セルロースエステルフィルムに添加するヒンダードアミン化合物が例示されている。また、特許文献4では、ヒンダードアミン化合物の製造方法が示されている。さらに、特許文献5では、ヒンダードアミン化合物を添加した難燃性電解液が提案されている。
特開2013−173952号公報 特開2014−141616号公報 特開2015−094823号公報 特開2007−169191号公報 特開2001−210365号公報
バンパー、インストルメンタルパネル、ドアトリム、ピラー等の自動車部品は、屋外で強い紫外線に曝され、夏場は高温に曝されるため樹脂の劣化が著しい。特に、顔料を配合したポリオレフィン系樹脂組成物の樹脂劣化が顕著であり、樹脂劣化に伴う変色やクラックの発生によって成形品表面の外観が損なわれるといった問題を有している。このような問題に対して、これまでにヒンダードアミン化合物を用いて種々の組み合わせが検討されているが、十分な効果が得られておらずさらなる改善が求められていた。
そこで、本発明の目的は、上記問題を解消し、顔料配合下でも優れた耐侯性を付与することができるオレフィン系樹脂組成物およびその成形品を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定構造のヒンダードアミン化合物とベンゾエート化合物を組み合わせることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対し、(B)充填剤0.01〜80質量部、(C)下記一般式(1)、
Figure 2020037603
(一般式(1)中、R、Rは、各々独立して炭素原子数1〜20のアルキル基を表す。)で表されるヒンダードアミン化合物0.001〜5質量部、(D)ベンゾエート化合物0.001〜5質量部および(E)顔料を含有することを特徴とするものである。
本発明の樹脂組成物においては、(D)ベンゾエート化合物が、一般式(2)、
Figure 2020037603
(一般式(2)中、Rは、直鎖または分岐を有する炭素原子数8〜20のアルキル基、または一般式(3)、
Figure 2020037603
(一般式(3)中、*は、一般式(2)中のRと結合する酸素原子と連結するベンゼン環の位置を表す。)で表される基を表す。)で表される化合物であることが好ましい。また、本発明の樹脂組成物においては、(E)顔料の配合量は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対し、0.001〜10質量部であることが好ましい。さらに、本発明の樹脂組成物においては、(A)ポリオレフィン系樹脂が、ポリオレフィン系エラストマーを含有することが好ましい。さらにまた、本発明の樹脂組成物においては、(B)充填剤は、タルクであることが好ましい。
本発明の成形品は、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を用いてなることを特徴とするものである。
本発明の成形品は、自動車用樹脂部品、家電用樹脂部品、家庭用品、接続用部品、雑貨、貯蔵容器、医療品、建材、農業用資材、食品包装材等に好適に用いることができる。
本発明によれば、特定のヒンダードアミン化合物およびベンゾエート化合物によって、長期にわたって安定化されたポリオレフィン系樹脂組成物およびその成形品を提供することができる。本発明のポリオレフィン系樹脂組成物から、顔料配合下でも優れた耐侯性を長期に維持することができる成形品を製造することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対し、(B)充填剤0.01〜80質量部、(C)一般式(1)で表されるヒンダードアミン化合物0.001〜5質量部、(D)ベンゾエート化合物0.001〜5質量部および(E)顔料を含有する。以下、各成分について詳細に説明する。
(A)ポリオレフィン系樹脂
本発明の樹脂組成物に用いられるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、ヘミアイソタクチックポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ステレオブロックポリプロピレン、ポリ−3−メチル−1−ブテン、ポリ−3−メチル−1−ペンテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン重合体、エチレン/プロピレンブロックまたはランダム共重合体、インパクトコポリマーポリプロピレン、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール樹脂(EVOH)等のα−オレフィン共重合体等が挙げられ、エラストマーであってもよい。本発明の樹脂組成物においては、これら2種以上をブレンドして使用してもよく、ブロック共重合体を形成してブロックポリマー型として使用してもよく、樹脂がアロイ化されていてもよい。また、これらのポリオレフィン系樹脂の塩素化物であってもよい。
上記エラストマーは、ハードセグメントとしてポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン、ソフトセグメントとしてエチレン−プロピレンゴム等のゴムを用いて、これらをブレンドすることにより得られるエラストマー、或いは動的架橋により得られるエラストマーが挙げられる。ハードセグメントとしては、例えば、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンブロックコポリマー、ポリプロピレンランダムコポリマー等から選ばれる少なくとも1種があげられる。ソフトセグメントとしては、エチレン−プロピレン共重合体(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、酢酸ビニルホモポリマー等が挙げられる。これら2種以上をブレンドして使用してもよい。
本発明の樹脂組成物に係るポリオレフィン系樹脂は、チーグラー触媒、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒その他の各種重合触媒を助触媒、触媒の担体、連鎖移動剤を含め、また、気相重合、溶液重合、乳化重合、塊状重合等の各種重合方法において、温度、圧力、濃度、流速や触媒残渣の除去等の各種重合条件等、所定の物性の樹脂が得られる条件や、成形加工に適した物性の樹脂が得られる条件を適宜選択して製造することができる。ポリオレフィン系樹脂の数平均分子量、重量平均分子量、分子量分布、メルトフローレート、融点、融解ピーク温度、アイソタクチック、シンジオタクチック等の立体規則性、分岐の有無や程度、比重、各種溶媒への溶解成分の比率、Haze、グロス、衝撃強度、曲げ弾性率、オルゼン剛性、その他の特性および各特性値が特定の式を満足するか否か等は所望する特性に応じて適宜選択することができる。
(B)充填剤
本発明の樹脂組成物に用いられる充填剤としては、例えば、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ガラス粉末、ガラス繊維、カーボン繊維、クレー、ドロマイト、マイカ、シリカ、アルミナ、チタン酸カリウムウィスカー、ワラステナイト、繊維状マグネシウムオキシサルフェート、セルロースナノファイバー等が好ましい。これらの充填剤において、平均粒径(球状乃至平板状のもの)または平均繊維径(針状乃至繊維状)が5μm以下のものが好ましい。充填剤の使用量は必要に応じて適宜使用できる。本発明のポリオレフィン系樹脂組成物において、(B)充填剤は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対し、充填剤は、0.01〜80質量部であり、1〜60質量部が好ましい。
(C)ヒンダードアミン化合物
本発明の樹脂組成物に係るヒンダードアミン化合物は、下記一般式(1)で表される。
Figure 2020037603
ここで、一般式(1)中、R、Rは、各々独立して炭素原子数1〜20のアルキル基を表す。
一般式(1)におけるR、Rで表される炭素原子数1〜20のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、tert−アミル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、イソヘプチル、tert−ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、tert−オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル等が挙げられる。本発明においては、RとRのアルキル鎖が同じものは、比較的安価で製造することができるので好ましい。
一般式(1)で表されるヒンダードアミン化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。ただし、本発明の樹脂組成物は以下の化合物に限定されるものではない。
Figure 2020037603
本発明の樹脂組成物において、一般式(1)で表されるヒンダードアミン化合物の配合量は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対し、0.001〜5質量部であり、好ましくは、0.01〜2質量部である。ヒンダードアミン化合物の配合量が、0.001質量部よりも少ないと、必要な耐侯性が得られない場合があり、5質量部より多いと、樹脂組成物を成形加工した成形品の表面からブリードアウトして外観を損なう場合がある。
(D)ベンゾエート化合物
本発明の樹脂組成物で用いられるベンゾエート化合物としては特に制限はないが、下記一般式(2)で表される化合物一種以上を、好適に用いることができる。
Figure 2020037603
ここで、一般式(2)中、Rは、直鎖または分岐を有する炭素原子数8〜20のアルキル基、または一般式(3)で表される基を表す。
Figure 2020037603
ここで、一般式(3)中、*は、一般式(2)中のRと結合する酸素原子と連結するベンゼン環の位置を表す。
一般式(2)で表されるベンゾエート化合物において、Rで表される炭素原子数8〜20のアルキル基としては、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ベヘニル等が挙げられる。
一般式(2)で表されるベンゾエート化合物としては、具体的には、下記の化合物が挙げられる。ただし、本発明の樹脂組成物は、これらの化合物により何ら制限されるものではない。
Figure 2020037603
本発明の樹脂組成物において、(D)ベンゾエート化合物の配合量は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対し、0.001〜5質量部、より好ましくは、0.01〜2質量部配合されていることが好ましい。ベンゾエート化合物の配合量が、0.001質量部よりも少ないと、必要な耐侯性が得られない場合があり、5質量部より多いと、樹脂組成物の成形品の表面からブリードアウトして外観が損なわれる場合がある。
(E)顔料
本発明の樹脂組成物において、顔料については特に制限はなく、有機、無機いずれでもよい。例えば、白色顔料;酸化チタン、硫化亜鉛等、黒色顔料;カーボンブラック等、ベージュ系顔料、緑色顔料;酸化クロム、クロムグリーン、ジンクグリーン、塩化銅フタロシアニングリーン、フタロシアニングリーン、ナフトールグリーン、マラカイトグリーンレーキ等、青色顔料;群青、紺青、銅シアノフタニンブルー、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、フォストスカイブルー、インダンスレンブルー等、赤色顔料;鉛丹、ベンガラ、塩基性クロム酸亜鉛、クロムバーミリオン朱、カドミウム赤、バラレッド、ブリリアントカーミン、ブリリアントスカーレット、キナクリドン赤、リソールレッド、バーミリオン、チオインジゴレッド、ミンガミヤレッド等、黄色顔料;黄鉛、亜鉛黄、黄色酸化鉄、チタンイエロー、ファーストイエロー、ハンサイエロー、オーラミンレーキ、ベンジジンイエロー、インダンスレンイエロー等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物において、顔料は、市販の顔料を用いることもできる。具体的には、ピグメントレッド1、2、3、9、10、17、22、23、31、38、41、48、49、88、90、97、112、119、122、123、144、149、166、168、169、170、171、177、179、180、184、185、192、200、202、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254;ピグメントオレンジ13、31、34、36、38、43、46、48、49、51、52、55、59、60、61、62、64、65、71;ピグメントイエロー1、3、12、13、14、16、17、20、24、55、60、73、81、83、86、93、95、97、98、100、109、110、113、114、117、120、125、126、127、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、166、168、175、180、185;ピグメントグリーン7、10、36;ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:5、15:6、22、24、29、56、60、61、62、64;ピグメントバイオレット1、15、19、23、27、29、30、32、37、40、50等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、顔料を配合した樹脂の着色や顔料の退色を防止して色調の変化を抑制するので、顔料配合のポリオレフィン系樹脂組成物において有効である。特に、これら顔料のなかでも、黒色系顔料は本発明の効果が顕著になるので好ましい。顔料の配合量は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対し、0.001〜10質量部が好ましく、より好ましくは、0.1〜5質量部である。顔料の配合量が、0.001質量部よりも少ないと、本発明の効果が得られない場合があり、10質量部より多いと、ポリオレフィン系樹脂中への分散が困難になる場合がある。
本発明の樹脂組成物には、(C)一般式(1)で表されるヒンダードアミン化合物、(D)ベンゾエート化合物および(E)顔料の他、必要に応じてその他の添加剤を添加することができる。その添加方法は、特に制限を受けず、各添加剤を同時に、または、それぞれ別個にポリオレフィン系樹脂に添加する方法、各添加剤を混合物としてポリオレフィン系樹脂に添加する方法あるいはマスターバッチと称される予め添加剤を高濃度に含有する樹脂組成物を調製し、それをポリオレフィン系樹脂に添加する方法、各添加剤をペレット形状に加工してからポリオレフィン系樹脂に添加する方法が挙げられる。
ペレット形状に加工する方法としては、フェノール系酸化防止剤、高分子化合物、石油樹脂等のバインダーと、必要に応じて任意の添加剤を加えて混合した混合物を加熱して、融解状態のバインダーの存在下で混合または混練し、これを成形することによって製造することができる。加工条件、加工機器等については何ら限定されることなく、周知一般の加工方法、加工機器を使用することができる。具体的な製造方法としては、ディスクペレッター法、押出法等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を著しく損なわない限り、ポリオレフィン系樹脂に配合される公知の添加剤を用いることができる。公知の添加剤とは、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、その他の酸化防止剤、一般式(1)で表されるヒンダードアミン化合物とは異なるその他のヒンダードアミン化合物、紫外線吸収剤、核剤、難燃剤、難燃助剤、滑剤、ハイドロタルサイト類、脂肪酸金属塩、帯電防止剤、染料等が挙げられる。
フェノール系酸化防止剤は、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、スチレン化フェノール、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス−(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2−メチル−4,6−ビス(オクチルスルファニルメチル)フェノール、2,2’−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、イソオクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド、2,2’−オキサミド−ビス[エチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2−エチルヘキシル−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−エチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンゼンプロパン酸およびC13−15アルキルのエステル、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、ヒンダードフェノールの重合物(ADEKA POLYMER ADDITIVES EUROPE SAS社製商品名「AO.OH.98」)、2,2’−メチレンビス[6−(1−メチルシクロヘキシル)−p−クレゾール]、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート、6−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルベンズ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフォビン、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ビス[モノエチル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート]カルシウム塩、5,7−ビス(1,1−ジメチルエチル)−3−ヒドロキシ−2(3H)−ベンゾフラノンとo−キシレンとの反応生成物、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール、DL−a−トコフェノール(ビタミンE)、2,6−ビス(α−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、ビス[3,3−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−フェニル)ブタン酸]グリコールエステル、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、トリデシル−3,5−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルチオアセテート、チオジエチレンビス[(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、2−オクチルチオ−4,6−ジ(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−s−トリアジン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ビス[3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、ビス[2−tert−ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルベンジル)フェニル]テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−tert−ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス[(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2−tert−ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−tert−ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス[2−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルヒドロシンナモイルオキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、トリエチレングリコールビス[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、ステアリル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド、パルミチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド、ミリスチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド、ラウリル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド等の3−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸誘導体等が挙げられる。フェノール系酸化防止剤を配合する場合の配合量は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対して、0.001〜5質量部、より好ましくは、0.03〜3質量部になるように調整することが好ましい。
リン系酸化防止剤は、例えば、トリフェニルホスファイト、ジイソオクチルホスファイト、ヘプタキス(ジプロピレングリコール)トリホスファイト、トリイソデシルホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、ジイソオクチルフェニルホスファイト、ジフェニルトリデシルホスファイト、トリイソオクチルホスファイト、トリラウリルホスファイト、ジフェニルホスファイト、トリス(ジプロピレングリコール)ホスファイト、ジオレイルヒドロゲンホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト、ビス(トリデシル)ホスファイト、トリス(イソデシル)ホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、ジノニルフェニルビス(ノニルフェニル)ホスファイト、ポリ(ジプロピレングリコール)フェニルホスファイト、テトラフェニルジプロピルグリコールジホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチル−5−メチルフェニル)ホスファイト、トリス〔2−tert−ブチル−4−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリ(デシル)ホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールとステアリン酸カルシウム塩との混合物、アルキル(C10)ビスフェノールAホスファイト、テトラフェニル−テトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−n−ブチリデンビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、(1−メチル−1―プロペニル−3−イリデン)トリス(1,1−ジメチルエチル)−5−メチル−4,1−フェニレン)ヘキサトリデシルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−オクタデシルホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)フルオロホスファイト、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイト、トリス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス−tert−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、3,9−ビス(4−ノニルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスフェススピロ[5,5]ウンデカン、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェニル−2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールホスファイト、ポリ4,4’−イソプロピリデンジフェノールC12−15アルコールホスファイト、ビス(ジイソデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(オクタデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト等が挙げられる。リン系酸化防止剤を配合する場合の配合量は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対して、0.001〜10質量部、より好ましくは、0.01〜0.5質量部になるように調整することが好ましい。
チオエーテル系酸化防止剤は、例えば、テトラキス[メチレン−3−(ラウリルチオ)プロピオネート]メタン、ビス(メチル−4−[3−n−アルキル(C12/C14)チオプロピオニルオキシ]5−tert−ブチルフェニル)スルファイド、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ラウリル/ステアリルチオジプロピオネート、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、2,2’−チオビス(6−tert−ブチル−p−クレゾール)、ジステアリル−ジサルファイドが挙げられる。チオエーテル系酸化防止剤を配合する場合の配合量は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対して、0.001〜10質量部、より好ましくは、0.01〜0.5質量部になるように調整することが好ましい。
紫外線吸収剤は、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−tert−オクチル−6−ベンゾトリアゾリルフェノール)、2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾールのポリエチレングリコールエステル、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−アクリロイルオキシエチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−tert−ブチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−tert−オクチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−tert−ブチルフェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−tert−アミル−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−(3−メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイルオキシメチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール等の2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクチル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、ドデシル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、テトラデシル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、ヘキサデシル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、オクタデシル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、ベヘニル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシルオキシフェノール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、トリオクチル−2,2’,2”−((1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイル)トリス(3−ヒドロシキベンゼン−4−,1−ジイル)トリプロピオネート)、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[2−(2−エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]フェノール、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ−3−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、1,12−ビス[2−[4−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]エチル]ドデカンジオエート等のトリアジン類;各種の金属塩、または金属キレート、特にニッケル、クロムの塩、またはキレート類等が挙げられる。紫外線吸収剤を配合する場合の配合量は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対して、0.001〜10質量部、より好ましくは、0.01〜0.5質量部になるように調整することが好ましい。
その他のヒンダードアミン化合物は、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,4,4−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノ−ル/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−tert−オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8−12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン、ビス{4−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル)ピペリジル}デカンジオナート、ビス{4−(2,2,6,6−テトラメチル−1−ウンデシルオキシ)ピペリジル)カーボナート等が挙げられる。ヒンダードアミン化合物を配合する場合の配合量は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対して、0.001〜10質量部、より好ましくは、0.01〜0.5質量部になるように調整することが好ましい。
核剤は、例えば、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート、リチウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート、アルミニウムヒドロキシビス[2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート]、安息香酸ナトリウム、4−tert−ブチル安息香酸アルミニウム塩、アジピン酸ナトリウムおよび2ナトリウムビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボキシレート等のカルボン酸金属塩、ジベンジリデンソルビトール、ビス(メチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、およびビス(ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,2,3−トリデオキシ−4,6:5,7−ビス−O−((4−プロピルフェニル)メチレン)ノニトール等のポリオール誘導体、N,N’,N”−トリス[2−メチルシクロヘキシル]−1,2,3−プロパントリカルボキサミド、N,N’,N”−トリシクロヘキシル−1,3,5−ベンゼントリカルボキサミド、N,N’−ジシクロヘキシルナフタレンジカルボキサミド、1,3,5−トリ(ジメチルイソプロポイルアミノ)ベンゼン等のアミド化合物等を挙げることができる。核剤を配合する場合の配合量は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対して、0.03〜10質量部、より好ましくは、0.05〜0.5質量部になるように調整することが好ましい。
難燃剤は、例えば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、クレジル−2,6−ジキシレニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、(1−メチルエチリデン)−4,1−フェニレンテトラフェニルジホスフェート、1,3−フェニレンテトラキス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、株式会社ADEKA製商品名「アデカスタブFP−500」、「アデカスタブFP−600」、「アデカスタブFP−800」の芳香族リン酸エステル、フェニルホスホン酸ジビニル、フェニルホスホン酸ジアリル、フェニルホスホン酸(1−ブテニル)等のホスホン酸エステル、ジフェニルホスフィン酸フェニル、ジフェニルホスフィン酸メチル、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド誘導体等のホスフィン酸エステル、ビス(2−アリルフェノキシ)ホスファゼン、ジクレジルホスファゼン等のホスファゼン化合物、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸メラム、ポリリン酸アンモニウム、リン酸ピペラジン、ピロリン酸ピペラジン、ポリリン酸ピペラジン、リン含有ビニルベンジル化合物および赤リン等のリン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビステトラブロモフタルイミド、1,2−ジブロモ−4−(1,2−ジブロモエチル)シクロヘキサン、テトラブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリスチレンおよび2,4,6−トリス(トリブロモフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、トリブロモフェニルマレイミド、トリブロモフェニルアクリレート、トリブロモフェニルメタクリレート、テトラブロモビスフェノールA型ジメタクリレート、ペンタブロモベンジルアクリレート、および、臭素化スチレン等の臭素系難燃剤等を挙げることができる。これら難燃剤はフッ素樹脂等のドリップ防止剤や多価アルコール、ハイドロタルサイト等の難燃助剤と併用することが好ましい。難燃剤を配合する場合の配合量は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対して、1〜100質量部、より好ましくは、10〜70質量部になるように調整することが好ましい。
滑剤は、成形体表面に滑性を付与し傷つき防止効果を高める目的で加えられる。滑剤としては、例えば、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド;ベヘン酸アミド、ステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸アミド、ブチルステアレート、ステアリルアルコール、ステアリン酸モノグリセライド、ソルビタンモノパルミチテート、ソルビタンモノステアレート、マンニトール、ステアリン酸、硬化ひまし油、ステアリンサンアマイド、オレイン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。滑剤を配合する場合の配合量は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対して、0.01〜2質量部、より好ましくは、0.03〜0.5質量部になるように調整することが好ましい。
ハイドロタルサイト類は、天然物や合成物として知られるマグネシウム、アルミニウム、水酸基、炭酸基および任意の結晶水からなる複合塩化合物であり、マグネシウムまたはアルミニウムの一部をアルカリ金属や亜鉛等他の金属で置換したものや水酸基、炭酸基を他のアニオン基で置換したものが挙げられ、具体的には、例えば、下記一般式(4)で表されるハイドロタルサイトの金属をアルカリ金属に置換したものが挙げられる。また、Al−Li系のハイドロタルサイト類としては、下記一般式(5)で表される化合物も用いることができる。
Figure 2020037603
ここで、一般式(4)中、x1およびx2はそれぞれ下記式、
0≦x2/x1<10,2≦x1+x2≦20
で表される条件を満たす数を表し、pは0または正の数を表す。
Figure 2020037603
ここで、一般式(5)中、Aq−は、q価のアニオンを表し、pは0または正の数を表す。
また、これらハイドロタルサイト類における炭酸アニオンは、一部を他のアニオンで置換したものでもよい。
ハイドロタルサイト類は、結晶水を脱水したものであってもよく、ステアリン酸等の高級脂肪酸、オレイン酸アルカリ金属塩等の高級脂肪酸金属塩、ドデシルベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩等の有機スルホン酸金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステルまたはワックス等で被覆されたものであってもよい。
ハイドロタルサイト類は、天然物であってもよく、また合成品であってもよい。これらの化合物の合成方法としては、特公昭46−2280号公報、特公昭50−30039号公報、特公昭51−29129号公報、特公平3−36839号公報、特開昭61−174270号公報、特開平5−179052号公報等に記載されている公知の方法が挙げられる。また、ハイドロタルサイト類は、その結晶構造、結晶粒子等に制限されることなく使用することができる。
ハイドロタルサイト類を配合する場合の配合量は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対して、0.001〜5質量部、より好ましくは、0.01〜3質量部になるように調整することが好ましい。
脂肪酸金属塩に用いられる脂肪酸としては、例えば、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、2−エチルヘキシル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、アラキジン酸、ヘンイコシル酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、モンタン酸等の等の飽和脂肪酸、クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、エルカ酸、ネルボン酸等の者不飽和脂肪酸、リノール酸、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸等のジ不飽和脂肪酸、リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ミード酸、エイコサトリエン酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサテトラエン酸、アドエン酸、ドコサヘキサエン酸等の不飽和結合が3以上の不飽和脂肪酸が挙げられる。本発明の樹脂組成物においては、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸等の、炭素原子数12〜20の脂肪酸がより好ましい。
脂肪酸金属塩に用いられる金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、マグネシウム、アルミニウム等が挙げられ、水酸基を有する金属原子であってもよい。
これらの脂肪酸金属塩の中でも、耐熱性や樹脂中の核剤の分散効果が得られる観点から、下記一般式(6)で表される化合物が好ましい。
Figure 2020037603
ここで、一般式(6)中、Rは、直鎖または分岐状の炭素原子数12〜20のアルキル基を表し、アルキル基は水酸基で置換されていてもよい。Mは、m価の金属原子またはAl(OH)3−mを表し、mは、1〜3の整数を表す。
一般式(6)中、Mの具体例としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、マグネシウム、ヒドロキシアルミニウム等が挙げられ、ナトリウム、リチウム、カリウムが特に好ましい。
帯電防止剤は、例えば、脂肪酸第四級アンモニウムイオン塩、ポリアミン四級塩等のカチオン系帯電防止剤;高級アルコールリン酸エステル塩、高級アルコールEO付加物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、アニオン型のアルキルスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキシド付加物硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキシド付加物リン酸エステル塩等のアニオン系帯電防止剤;多価アルコール脂肪酸エステル、ポリグリコールリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル等のノニオン系帯電防止剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の両性型アルキルベタイン、イミダゾリン型両性活性剤等の両性帯電防止剤、ポリエーテルエステルアミド等の高分子型帯電防止剤が挙げられる。これらの帯電防止剤は単独で用いてもよく、また、2種類以上の帯電防止剤を組み合わせて用いてもよい。帯電防止剤を配合する場合の配合量は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対して、0.03〜2質量部、より好ましくは、0.1〜0.8質量部になるように調整することが好ましい。
蛍光増白剤とは、太陽光や人工光の紫外線を吸収し、これを紫〜青色の可視光線に変えて輻射する蛍光作用によって成形体の白色度や青味を助長させる化合物である。蛍光増白剤としては、ベンゾオキサゾール系化合物C.I.Fluorescent Brightner184;クマリン系化合物C.I.Fluorescent Brightner52;ジアミノスチルベンジスルフォン酸系化合物C.I.Fluorescent Brightner24、85、71等が挙げられる。蛍光増白剤を用いる場合の配合量は、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対して、0.00001〜0.1質量部、より好ましくは、0.00005〜0.05質量部になるように調整することが好ましい。
染料としては、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、トリアリールメタン染料、キサンテン染料、アリザリン染料、アクリジン染料、スチルベン染料、チアゾール染料、ナフトール染料、キノリン染料、ニトロ染料、インダミン染料、オキサジン染料、フタロシアニン染料、シアニン染料等の染料等が挙げられ、これらは複数を混合して用いてもよい。
本発明の樹脂組成物は、上記成分を均一に混合、混練することによって得られる。その方法は特に限定されるものではないが、例えば、ヘンシェルミキサー、タンブラー等の混合機でドライブレンドし、押出機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラストグラフ、ニーダー等を用いて、加工温度100℃〜260℃にて混練することにより製造される。これらの中でも、混合機は、ヘンシェルミキサー、加工機は、押出機、特に、二軸押出機を用いて製造することが好ましい。
本発明の樹脂組成物の成形加工は、特に限定されるものではないが、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、真空成形法、インフレーション成形法、カレンダー成形法、スラッシュ成形法、ディップ成形法、発泡成形法等が挙げられるが、本発明の成形品は、射出成形法を用いることが好ましい。
本発明の樹脂組成物の用途としては、例えば、バンパー、ダッシュボード、インスツルメントパネル等の自動車用樹脂部品、冷蔵庫、洗濯機、掃除機等の家電品用樹脂部品、食器、バケツ、入浴用品等の家庭用品、コネクター等の接続用部品、玩具等の雑貨品、タンク、ボトル等の貯蔵容器、医療用パック、注射器、カテーテル、医療用チューブ等の医療品、壁材、床材、窓枠、壁紙等の建材、電線被覆材、ハウス、トンネル等の農業用資材、ラップ、トレイ等の食品包装材、フィルム、シート等の各種成形品、繊維等が挙げられ、特に、自動車用樹脂部品、家電品用樹脂部品が好ましく用いることができる。
以下、本発明を実施例および比較例を用いて、より詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例等により制限されるものではない。
評価に用いたヒンダードアミン化合物について以下に示す。
HALS−1:2,2,6,6−テトラメチル−1−(ウンデシルオキシ)ピペリジン−4−イル−ドデカノエート
HALS−2:ビス(1−ウンデシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート
HALS−3:BASF社製商品名「Tinuvin XT−850」
また、評価に用いたベンゾエート化合物について、以下に示す。
Benzoate−1:ヘキサデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート
〔実施例1−1、比較例1−1〜1−11〕
(A)ポリオレフィン系樹脂として、インパクトコポリマー(株式会社プライムポリマー社製品名「J708P」,メルトフローレート=45g/10min(ISO規格1133準拠 2.16kg×230℃))60質量部、ポリオレフィン系エラストマーとして、エチレン−オクテン共重合体(デュポン・ダウ・エラストマー社製品名「Engage8200」20質量部、(B)充填剤として、タルク20質量部、フェノール系酸化防止剤(テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)0.1質量部、リン系酸化防止剤(トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト)0.1質量部、ステアリン酸カルシウム0.05質量部、並びに、顔料、ヒンダードアミン化合物およびベンゾエート化合物を、表1に記載の配合量を加え、これらをロッキングミキサーで30分間混合後、二軸押出機を用いて押出温度=230℃、スクリュー回転速度=150rpm、フィード速度=7.2kg/hの条件で造粒した。造粒して得られたペレットは、60℃で8時間乾燥してから、下記の評価を行った。
(耐侯試験)
得られたペレットを、射出成型機(NEX80;日精樹脂工業社製)を用いて、230℃の射出温度、40℃の金型温度の条件で、寸法60mm×27mm×2mmの試験片を成形した。成形後、直ちに室温23℃、湿度50%の標準状態下にて48時間以上放置してから、評価に用いた。
スガ試験機株式会社製「キセノンウェザーメーター」を用いて、ブラックパネル温度:70℃、水スプレーありの照射条件で耐侯性試験を行った。評価は、耐侯性試験前および耐侯性試験中のそれぞれの試験片の光沢度を測定し、グロス残率が50%以下になった時間を測定した。
試験片の光沢度は、日本電色工業社製の光沢計(VG−2000)を用いて測定角度60°の条件で、試験片の光沢度を測定した。
グロス残率は下記式を用いて算出した。
グロス残率(%)=[耐侯性試中の試験片の光沢度(60°)]/[耐侯性試験前の試験片の光沢度(60°)]×100
Figure 2020037603
〔実施例2−1、比較例2−1〜2−8〕
ポリオレフィン系樹脂として、インパクトコポリマー(株式会社プライムポリマー社製品名「J708P」,メルトフローレート=45g/10min(ISO規格1133準拠 2.16kg×230℃))70質量部、エチレン−オクテン共重合体(デュポン・ダウ・エラストマー社製品名「Engage8200」10質量部、充填剤として、タルク20質量部、フェノール系酸化防止剤(テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)0.1質量部、リン系酸化防止剤(トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト)0.1質量部、ステアリン酸カルシウム0.05質量部、および、顔料、ヒンダードアミン化合物およびベンゾエート化合物を表2に記載の配合量を加え、これらをロッキングミキサーで30分間混合後、二軸押出機を用いて押出温度=230℃、スクリュー回転速度=150rpm、フィード速度=7.2kg/hの条件で造粒した。造粒して得られたペレットは、60℃で8時間乾燥してから評価に用いた。
実施例1−1を評価した耐侯性試験において、ブラックパネル温度を89℃に変更した以外は、同一条件で耐侯性試験を行い、試験片のグロス残率が、50%以下になった時間を測定した。これらの結果について、それぞれ表2に記載する。
Figure 2020037603
比較例1−2および比較例2−2より、一般式(1)で表されるヒンダードアミン化合物は、ベンゾエート化合物を併用しない場合でも、それなりの耐侯性が得られたが、ベンゾエート化合物を併用すると相乗効果を発揮し、耐侯性がさらに改善した。そして、実施例1−1と実施例2−1の対比により、顔料が黒色であるとその相乗効果は顕著であった。一方、比較例1−8および比較例2−8より、顔料を配合しない場合、本発明の効果は確認できなかった。
以上より、本発明は顔料配合下において、特定のヒンダードアミン化合物とベンゾエート化合物の組み合わせによる特異的な配合によってのみ効果が得られることを確認した。そして、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を用いて、自動車樹脂部品のバンパーや、家電製品用のハウジングを製造したところ、特に問題なく使用でき、耐候性が良好であることを確認できた。

Claims (7)

  1. (A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対し、(B)充填剤0.01〜80質量部、(C)下記一般式(1)、
    Figure 2020037603
    (一般式(1)中、R、Rは、各々独立して炭素原子数1〜20のアルキル基を表す。)で表されるヒンダードアミン化合物0.001〜5質量部、(D)ベンゾエート化合物0.001〜5質量部および(E)顔料を含有することを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物。
  2. (D)ベンゾエート化合物が、一般式(2)、
    Figure 2020037603
    (一般式(2)中、Rは、直鎖または分岐を有する炭素原子数8〜20のアルキル基、または一般式(3)、
    Figure 2020037603
    (一般式(3)中、*は、一般式(2)中のRと結合する酸素原子と連結するベンゼン環の位置を表す。)で表される基を表す。)で表される化合物である請求項1記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  3. (E)顔料の配合量が、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)充填剤との合計量100質量部に対し、0.001〜10質量部である請求項1または2記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  4. (A)ポリオレフィン系樹脂が、ポリオレフィン系エラストマーを含有する請求項1〜3のうちいずれか一項記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  5. (B)充填剤が、タルクである請求項1〜4のうちいずれか一項記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか一項記載のポリオレフィン系樹脂組成物を用いてなることを特徴とする成形品。
  7. 自動車用樹脂部品、家電用樹脂部品、家庭用品、接続用部品、雑貨、貯蔵容器、医療品、建材、農業用資材、食品包装材からなる群から選択される用途に用いられる請求項6記載の成形品。
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