JP2020036715A - 検出装置、検出方法、及び、コンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】通常の歩幅一定の通常歩行に、通常歩行と大股歩行との混在する混合パターンでの歩行が混在した場合であっても混合パターンの歩数を正確に把握できる検出装置を提供する。【解決手段】検出装置1は、歩行挙動を示す計測データMDから、通常の歩幅での通常歩行と、通常の歩幅より大きい歩幅での大股歩行と、からなる混合パターンを検出する演算部101を備える。【選択図】図1
Description
本開示は、検出装置、検出方法、及び、コンピュータプログラムに関する。
歩行時の歩幅を通常の歩幅より大きくすると歩行による運動効果が高まることが知られている。また、以下の非特許文献1には、通常の歩幅での通常歩行とそれより大きな歩幅での大股歩行とからなる混合パターンが周期的に生じる歩行モード(混合歩行モード)は、通常の歩幅の歩行が周期的に生じる歩行モード(非混合歩行モード)よりも運動効果が高いことが紹介されている。
Shimoho K et al、「Physiological and perceived exertion responses to a novel walking exercise "i-Walk"」、ISPGR World Congress、 3-M-58(2017)
混合歩行モードは非混合歩行モードと比較して難しいため、混合歩行モードで歩行しているつもりでも非混合歩行モードとなっている場合がある。また、混合歩行モードでの歩行は非混合歩行モードでの歩行と混在してしまう。また、混合歩行モードではなく非混合歩行モードのみで歩行している場合もある。
歩行での活動量を正確に把握する場合、混合歩行モードと非混合歩行モードとを区別して歩数をカウントする必要がある。ここで、仮に、歩行全体が混合歩行モードである場合には、一般的な歩数計を用いて歩数を計測することができる。しかしながら、上記のように通常歩行に混合パターンでの歩行が混在してしまうと、混合パターンの歩数を正確に把握することができない。
ある実施の形態に従うと、検出装置は、歩行挙動を示す計測データから、通常の歩幅での通常歩行と、通常の歩幅より大きい歩幅での大股歩行と、からなる混合パターンを検出する演算部を備える。
他の実施の形態に従うと、検出方法は検出装置での検出方法であって、歩行挙動を示すデータから、通常の歩幅での通常歩行と、通常の歩幅より大きい歩幅での大股歩行と、からなる混合パターンを検出する。
他の実施の形態に従うと、コンピュータプログラムは検出装置としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、歩行挙動を示すデータから、通常の歩幅での通常歩行と、通常の歩幅より大きい歩幅での大股歩行と、からなる混合パターンを検出する演算部として機能させる。
[1.検出装置、検出方法、及び、コンピュータプログラムの概要]
(1)本実施の形態に含まれる検出装置は、歩行挙動を示す計測データから、通常の歩幅での通常歩行と、通常の歩幅より大きい歩幅での大股歩行と、からなる混合パターンを検出する演算部を備える。混合パターンを検出することによって、通常歩行に混合パターンでの歩行が混在した場合であっても混合歩行モードと非混合歩行モードとを区別して歩数をカウントすることができる。
(1)本実施の形態に含まれる検出装置は、歩行挙動を示す計測データから、通常の歩幅での通常歩行と、通常の歩幅より大きい歩幅での大股歩行と、からなる混合パターンを検出する演算部を備える。混合パターンを検出することによって、通常歩行に混合パターンでの歩行が混在した場合であっても混合歩行モードと非混合歩行モードとを区別して歩数をカウントすることができる。
(2)好ましくは、計測データは、歩行挙動の特徴量の時間経過を示し、演算部は、計測データから抽出された着地を示す特徴量の時間間隔から混合パターンを検出する。これにより、混合パターンを検出できる。
(3)好ましくは、演算部は、計測データから着地を示す特徴量を抽出することで着地タイミングを検出し、第1の着地タイミングから規定間隔で、次の第2の着地タイミングを示す特徴量の検出範囲を設定する。検出範囲の設定を繰り返すことで、各着地タイミングを検出できる。
(4)好ましくは、演算部は、ユーザの歩行周期に基づいてユーザについての規定間隔を設定する。これにより、固定の規定間隔と歩行周期が異なるユーザであっても計測データから着地タイミングを検出できる。そのため、精度よく混合パターンを検出できる。
(5)好ましくは、ユーザの計測データ、又は、計測データとは異なるタイミングで取得された歩行挙動を示す設定用データから歩行周期を得、歩行周期に基づいてユーザについての規定間隔を設定する。これにより、検出時にユーザについての規定間隔を設定できる。
(6)好ましくは、検出装置は、設定用データから得られた歩行周期を予め記憶する記憶部をさらに備える。これにより、検出時にユーザについての規定間隔を設定できる。
(7)好ましくは、演算部は、計測データから歩行周期を算出し、歩行周期を用いて規定間隔を補正する。歩行環境が平たんな道や坂道など変化した場合、同一のユーザであっても歩行周期が変化する場合がある。計測データから算出した歩行周期を用いて規定間隔を補正することで、歩行環境が変化した場合であってもそれに応じた規定間隔を用いて着地のタイミングを検出できる。そのため、精度よく混合パターンを検出できる。
(8)好ましくは、混合パターンは、第1の歩数の前記通常歩行と、前記第1の歩数とは異なる第2の歩数の前記大股歩行と、の組み合わせからなるパターンである。これにより、一方の足の着地のタイミングの間隔に、長い間隔と短い間隔とが周期的に表れるようになる。その結果、上記間隔の長短を利用して混合パターンを検出できる。
(9)好ましくは、計測データは、歩行挙動の特徴量の時間経過を示し、演算部は、歩行挙動を示すデータから着地を示す特徴量を抽出し、着地を示す特徴量のうちの一方の足の着地を示す特徴量の時間間隔に基づいて混合パターンを検出する。
(10)好ましくは、混合パターンは、通常歩行、通常歩行、及び、大股歩行の組み合わせからなるパターンである。
(11)好ましくは、検出装置は、混合パターンでの歩行をガイドするためのガイド信号を出力する出力部をさらに備える。混合パターンでの歩行はユーザによっては難しい場合があるため、ガイドによって混合パターンでの歩行をユーザに成功させることができる。
(12)好ましくは、ガイド信号は、混合パターンにおける通常歩行及び大股歩行それぞれの歩行間隔を指示するものであって、演算部は、ユーザの歩行周期に基づいた通常歩行及び大股歩行それぞれの歩行間隔を指示するガイド信号を生成する。これにより、適切なガイドが実現される。
(13)好ましくは、演算部は、検出された混合パターンでの歩行量に基づく値を表示装置に表示させる表示制御部をさらに備える。歩行量は、例えば、歩数や歩行時間である。歩行量に基づく値は、歩行量と、歩行量から算出される値と、を含む。これにより、ユーザは、混合パターンでの歩行による歩行量に基づく値を知ることができる。
(14)好ましくは、表示制御部は、所定期間内の混合パターンでの歩行量に基づく値と、所定期間内の混合パターン以外での歩行による歩行量に基づく値と、の比較を示す情報を表示装置に表示させる。比較を示す情報は、例えば、差分や割合である。これにより、ユーザは、混合パターンでの歩行量に基づく値を、混合パターン以外での歩行量に基づく値と比較して把握できる。
(15)本実施の形態に含まれる検出方法は検出装置での検出方法であって、歩行挙動を示すデータから、通常の歩幅での通常歩行と、通常の歩幅より大きい歩幅での大股歩行と、からなる混合パターンを検出する。この検出方法は、(1)〜(14)に記載の検出装置における検出方法であるため、これら検出装置と同様の効果を奏する。
(16)本実施の形態に含まれるコンピュータプログラムは検出装置としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、歩行挙動を示すデータから、通常の歩幅での通常歩行と、通常の歩幅より大きい歩幅での大股歩行と、からなる混合パターンを検出する演算部として機能させる。このコンピュータプログラムは、コンピュータを(1)〜(14)に記載の検出装置として機能させるコンピュータプログラムであるため、これら検出装置と同様の効果を奏する。
[2.検出装置、検出方法、及び、コンピュータプログラムの例]
[第1の実施の形態]
<システムの構成>
本実施の形態に係る検出装置1は、スマーフォン、歩数計などの、ユーザがポケットに入れて持ち運べるサイズの小型の装置に搭載される。図1の例では、検出装置1は、一般的なスマートフォンに搭載される、プロセッサ10と、メモリ11と、ディスプレイ13と、を含む、コンピュータによって構成される。プロセッサ10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。
[第1の実施の形態]
<システムの構成>
本実施の形態に係る検出装置1は、スマーフォン、歩数計などの、ユーザがポケットに入れて持ち運べるサイズの小型の装置に搭載される。図1の例では、検出装置1は、一般的なスマートフォンに搭載される、プロセッサ10と、メモリ11と、ディスプレイ13と、を含む、コンピュータによって構成される。プロセッサ10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。
検出装置1は、センサ12を有する。センサ12は、検出装置1を携帯したユーザの歩行挙動を計測し、歩行挙動を示す計測データMDをプロセッサ10に入力する。センサ12は、本実施の形態では加速度センサとする。好ましくは、センサ12は、x方向、y方向、及び、z方向の加速度を検出する3軸の加速度センサを含む。この場合、計測データMDは、x方向の加速度、y方向の加速度、及び、z方向の加速度からなる。なお、センサ12は、歩行挙動を計測可能なセンサであれば加速度センサに限定されない。例えば、足音を検知することで歩行挙動を計測可能なマイク、足の着地を検知することで歩行挙動を計測可能な振動センサ、などであってもよい。
検出装置1は、出力部としてのディスプレイ13を有する。ディスプレイ13は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ:Liquid Crystal Display)やOED(有機ELディスプレイ:Organic Electro Luminescence Display)などである。また、ディスプレイ13はタッチパネルであってもよい。なお、検出装置1は、出力部として、さらに、スピーカ14を備えていてもよい。出力部は、その他、ライトや振動装置であってもよい。
メモリ11は、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM、RAM(Random Access Memory)などを含む。メモリ11は、1又は複数のプログラムからなる演算プログラム111を記憶する。プロセッサ10は、メモリ11に記憶された演算プログラム111を読み出して、検出処理S10を実行する演算部101として機能する。なお、図1に示された適応処理S20及びガイド処理S30は第1の実施の形態にかかる検出装置1の演算部101には含まれない。後述の第2の実施の形態及び第3の実施の形態、又は、第4の実施の形態において説明する。
演算プログラム111は、CD−ROMや(Compact Disc Read only memory)やDVD−ROM(Digital Versatile Disk ROM)などの記録媒体に記録した状態で譲渡することもできるし、サーバコンピュータなどのコンピュータ装置からのダウンロードによって譲渡することもできる。演算プログラム111は、ウェブブラウザ上で動作するいわゆるウェブアプリケーションであってもよいし、プロセッサ10でのみ動作するいわゆる専用アプリケーションであってもよい。
また、メモリ11は、図示しない制御プログラムをさらに記憶する。プロセッサ10は、メモリ11に記憶された制御プログラムを読み出して、ディスプレイ13での表示を制御する表示制御部102として機能する。表示制御部102は演算部101での検出処理S10の結果をディスプレイ13に表示する表示処理を実行する。
なお、図1に示された出力制御部103は第1の実施の形態に係る検出装置1には含まれていなくてもよい。出力制御部103については、後述の第4の実施の形態にいて説明する。
<混合パターンの説明>
図2を参照して、演算部101は、演算プログラム111に従って検出処理S10を実行することで、センサ12から入力された歩行挙動を示す計測データMDから、通常の歩幅d2での通常歩行に混在する、通常の歩幅d2より大きい歩幅d1(d1>d2)での大股歩行を区別して検出する。演算部101での検出の一例として、演算部101は、通常歩行と大股歩行との所定の組み合わせである混合パターンを検出する。以降の説明において、通常の歩幅d2を第1の歩幅とし、第1の歩幅での歩行(通常歩行)をZ歩行、通常の歩幅d2より大きい歩幅d1を第2の歩幅とし、第2の歩幅での歩行(大股歩行)をC歩行とも称する。なお、第1の歩幅は特定の歩幅に限定されるものではなく、第2の歩幅より小さい歩幅を意味する。
図2を参照して、演算部101は、演算プログラム111に従って検出処理S10を実行することで、センサ12から入力された歩行挙動を示す計測データMDから、通常の歩幅d2での通常歩行に混在する、通常の歩幅d2より大きい歩幅d1(d1>d2)での大股歩行を区別して検出する。演算部101での検出の一例として、演算部101は、通常歩行と大股歩行との所定の組み合わせである混合パターンを検出する。以降の説明において、通常の歩幅d2を第1の歩幅とし、第1の歩幅での歩行(通常歩行)をZ歩行、通常の歩幅d2より大きい歩幅d1を第2の歩幅とし、第2の歩幅での歩行(大股歩行)をC歩行とも称する。なお、第1の歩幅は特定の歩幅に限定されるものではなく、第2の歩幅より小さい歩幅を意味する。
本実施の例での混合パターンは、Z歩行、Z歩行、及び、C歩行の組み合わせ(Z−Z−C)からなるパターンである。この歩行パターンを、以降の説明ではZZC歩行又はZ2C歩行、あるいは、ZZC−Walk又はZ2C−Walkとも称する。
詳しくは、図2を参照して、Z2C歩行の第n周期目は、右足のC歩行、続いて左足、右足でそれぞれのZ歩行からなり、続く第(n+1)周期は、左足のC歩行、続いて右足、左足でそれぞれのZ歩行からなる。Z2C歩行では、この第n周期及び第(n+1)周期が繰り返される。
<検出処理>
図3を参照して、検出処理S10は、センサ12からの計測データMDに含まれるx方向の加速度Ax、y方向の加速度Ay、及び、z方向の加速度Azの二乗平均平方根(Root Mean Square) を求めることで一軸の信号に変換する処理(ステップS101)を含む。これにより、ユーザによるセンサ12の携帯の仕方の影響を排することができる。
図3を参照して、検出処理S10は、センサ12からの計測データMDに含まれるx方向の加速度Ax、y方向の加速度Ay、及び、z方向の加速度Azの二乗平均平方根(Root Mean Square) を求めることで一軸の信号に変換する処理(ステップS101)を含む。これにより、ユーザによるセンサ12の携帯の仕方の影響を排することができる。
検出処理S10は、一軸の信号で示された計測データMDを高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)する処理(ステップS103)を含む。これにより、一軸の信号で示された計測データMDから歩行動作特有の加速度の特徴量が検出できる。
検出処理S10は、計測データMDをFFTすることで得られた周波数スペクトルから、計測データMDが歩行を示しているか否かの歩行判定する処理(ステップS105)を含む。一例として、ステップS105の歩行判定には、判定時点から直前の1024サンプルを用いる。ステップS105の歩行判定は、一例として、センサ12による歩行挙動の計測中に1秒ごとに行われる。好ましくは、2回目以降の歩行判定には、最大過去5秒分の結果を用いて平滑化を行う。
図4(A)を参照して、Z歩行のみの通常歩行時には2Hz付近に特徴が検出される(特徴点A)。そこで、ステップS105の歩行判定では、この特徴を利用して歩行しているか否かを判定する。Z2C歩行は3歩ごとにC歩行が挟まれることによって通常歩行とは周期の異なる波形が検出されると考えられる。しかしながら、図4(B)に示されるとおり2歩のZ歩行による特徴(特徴点B)が大きく検出されるため、通常歩行と大きな差が得られない。そのため、ステップS105の歩行判定では、周波数特性を用いて通常歩行とZ2C歩行とを判別することは困難である。従って、ステップS105の歩行判定では、検出装置1を携帯しているユーザが歩行しているかを判定し、判定された歩行には通常歩行とZ2C歩行とが含まれる。
検出処理S10は、ステップS103で歩行していると判定された計測データMDからZ2C歩行を検出するZ2C歩行を検出する処理(ステップS107)を含む。ステップS107の歩行検出では、Z2C歩行のうちのC歩行を検知することで正しくZ2C歩行が行われているか否かを判定する。一般的に、歩幅が大きいほど、第一歩の着地から続く第二歩の着地までの時間間隔(以下、歩行時間間隔とも称する)が大きい、つまり、C歩行とZ歩行とでは、一般的にC歩行の歩行時間間隔の方が大きいためである。
ステップS107の歩行検出では、計測データMDから得られる加速度波形が同一の特徴を示す隣接するタイミングを歩行時間間隔とみなす。加速度波形が示す特徴は、検出装置1を携帯する位置に応じた足(例えば、入れているポケット側の足)の特徴が大きく表われる。そこで、ステップS107の歩行検出では、左右1歩ずつの2歩分の歩行時間間隔を単位計測周期Tとして計測データMDから読み取る。
ステップS107の歩行検出では、初めに初期検出処理S71を実行し、以降、歩行周期検出処理S72を計測データの終了まで繰り返す。その結果を用いて、判定処理S73を実行する。
初期検出処理S71は、検出時から直前の例えば1024サンプルの計測データに対して、先頭から初期検出範囲R0の中から特徴点1を抽出する処理である。特徴点は、例えば、検出範囲内で加速度が最大となる点とする。
歩行周期検出処理S72では、特徴点1から規定間隔DTで次の特徴点2を検出するための検出範囲Rを設定する。そして、設定された検出範囲Rから特徴点2を抽出する。連続する歩行周期検出処理S72によって得られた特徴点2間の時間間隔が単位計測周期Tとなる。
図5を参照して、計測データの10[s]の時点T0から例えば1秒の時点T1までの初期検出範囲R0において、加速度最大の点が特徴点1として検出される。特徴点1の存在する時点t1から、例えば1秒間である規定間隔DTおいた時点T2付近が検出範囲Rと設定される。検出範囲Rは、時点T2から前後所定期間t(例えば0.2秒)の範囲である。設定された検出範囲Rから、加速度最大の点が特徴点2として検出される。特徴点2の存在する時点t2から規定間隔DTおいた時点T3に基づいて前後所定期間(例えば0.2秒)の検出範囲Rを設定し、その検出範囲Rから次の特徴点2が検出される。この2つの特徴点2の存在する時点t2,t3の時間間隔が単位計測周期Tとされる。
単位計測周期Tは2歩分の周期であるため、Z2C歩行では、図2に示されるとおり、C歩行とZ歩行との組み合わせである時間間隔D1と、2歩分のZ歩行からなる時間間隔D2(D1>D2)と、の2種類の間時間隔が、D1,D1,D2の順に周期的に現れる。従って、判定処理S73は常時実行されて、歩行周期検出処理S72を連続して実行することで得られた複数の特徴点2から連続する複数の単位計測周期Tを算出し、単位計測周期TがD1,D1,D2(D1>D2)の順に1回以上検出された場合に、Z2C歩行と判定する。
図6を参照して、ユーザが右足近傍(例えば右側腰ポケット)に検出装置1を携帯していると、歩行周期検出処理S72によって検出される特徴点2は、右足の着地を表す特徴量を示す。判定処理S73では、この時間間隔を比較することで、C歩行である時間間隔D1であるかZ歩行である時間間隔D2であるかを判定する。例えば、歩行時間間隔がZ歩行時の歩行時間間隔より所定時間(例えば、0.12秒)以上長い場合に、C歩行と判定できる。なお、0.12秒は試験的に求めた値であって、4人の被験者による通常歩行の歩行時間間隔のずれの最大値である。図6では、時間間隔D2,D1,D1の順に検出されているため、ステップS107の歩行検出ではZ2C歩行と判定する。
なお、上記した検出処理S10での検出方法は、検出対象の混合パターンがZ2C歩行である場合の検出方法である。混合パターンは、C歩行とZ歩行とが混在するものであればZ2C歩行に限定されず。例えば、C歩行、C歩行、及びZ歩行が周期的に繰り返されるZCC歩行であってもよい。好ましくは、検出対象の混合パターンは、C歩行とZ歩行とが異なる歩数の組み合わせからなる。これにより、検出装置1が配置された側の一方の足、つまり、2歩間の歩行時間間隔を単位計測周期Tとしたときに、単位計測周期Tの長短のパターンで混合パターンを検出できるためである。なお、混合パターンがZCC歩行である場合には、検出処理S10において、C歩行とZ歩行との組み合わせである時間間隔D1と、2歩分のC歩行からなる時間間隔D3(D3>D1)と、の2種類の間時間隔が、D3,D3,D1の順に周期的に現れることを検出すればよい。
<表示処理>
検出処理S10の結果は、表示制御部102での表示処理によってディスプレイ13に表示されてもよい。検出処理S10の結果は、例えば、所定期間(例えば1日)における各歩行モードでの歩行量である。歩行量は、例えば、歩数や歩行時間で表される。表示処理では、少なくとも、混合パターン(ZZC歩行モードやZCC歩行モード)での歩行量に基づく値を表示する。表示処理の第1の例として、各歩行モードでの歩行量に基づく値を比較して表示する。歩行量に基づく値は、歩行量と、歩行量から算出される値と、を含む。
検出処理S10の結果は、表示制御部102での表示処理によってディスプレイ13に表示されてもよい。検出処理S10の結果は、例えば、所定期間(例えば1日)における各歩行モードでの歩行量である。歩行量は、例えば、歩数や歩行時間で表される。表示処理では、少なくとも、混合パターン(ZZC歩行モードやZCC歩行モード)での歩行量に基づく値を表示する。表示処理の第1の例として、各歩行モードでの歩行量に基づく値を比較して表示する。歩行量に基づく値は、歩行量と、歩行量から算出される値と、を含む。
図7(A)の例では、検出処理S10の結果は、1日に検出された総歩数9000歩のうち、Z歩行のみ連続する通常歩行モードが3000歩、ZZC歩行モードが2000歩、ZCC歩行モードが1500歩、及び、その他の歩行が2500歩、である。図7(A)の上部は、各歩行モードでの歩数を同一のグラフに表示したものである。グラフは、例えば円グラフである。
図7(A)の中央部は、各歩行モードでの歩行時間に基づく値を比較して表示したものである。各歩行モードでの歩行時間に基づく値は、例えば、各歩行モードでの消費カロリーである。このため、演算部101は、各歩行モードでの歩行時間から消費カロリーを算出するための演算式を予め記憶しておき、検出処理S10の結果である各歩行モードの歩行時間から各歩行モードの消費カロリーを算出する。
各歩行モードでの歩行時間から消費カロリーを算出するための演算式は、例えば、下の式である。
消費カロリー(Kcal)=1.05(定数)×Mets値×体重(Kg)×運動時間(H)
上の演算式において、Mets値が歩行モードごとに異なる。例えば、通常歩行モードのMets値M1、ZZC歩行モードのMets値M2、及び、ZCC歩行モードのMets値M3は、M1<M2<M3の関係を有する値である。
消費カロリー(Kcal)=1.05(定数)×Mets値×体重(Kg)×運動時間(H)
上の演算式において、Mets値が歩行モードごとに異なる。例えば、通常歩行モードのMets値M1、ZZC歩行モードのMets値M2、及び、ZCC歩行モードのMets値M3は、M1<M2<M3の関係を有する値である。
歩行量から算出される値は、例えば、歩行量と予め設定している歩行量の目標値との比較を示す値である。表示処理の第2の例として、各歩行モードでの歩行量と予め設定している歩行量の目標値との比較を示す値を表示する。目標値との比較を示す値は、例えば、目標値からの差分や、目標値に対する割合である。
図7(A)の下部は、各歩行モードでの歩行時間と目標歩行時間との差分を表示したものである。このため、演算部101は、目標値を予め記憶しておき、歩行時間との差分や割合を算出する。
歩行量から算出される値は、例えば、歩行量とその歩行量が他の歩行モードでの歩行量であった場合との、歩行量から算出される値の比較である。表示処理の第3の例として、各歩行モードでの歩行量とその歩行量が他の歩行モードでの歩行量であった場合との比較を表示する。図7(B)の上部は、歩行モードごとの消費カロリーを示す棒グラフに、すべての歩行を通常歩行モードに置き換えた場合の消費カロリーを示す棒グラフ、及び、通常歩行モードでの歩行をZ2C歩行に置き換えた場合の消費カロリーを示す棒グラフを加えたものである。
図7(B)の下部は、検出処理S10の結果に基づいて算出された消費カロリーと、総歩数をZZC歩行に替えた場合、及び、総歩数をZCC歩行に置き換えた場合の消費カロリーとの比較を表示したものである。
<第1の実施の形態の効果>
検出装置1が上記の検出処理S10を実行することで、歩行中に、通常歩行と混合パターンによる歩行とが混在している場合であっても混合パターンによる歩行を容易に検出できる。
検出装置1が上記の検出処理S10を実行することで、歩行中に、通常歩行と混合パターンによる歩行とが混在している場合であっても混合パターンによる歩行を容易に検出できる。
[第2の実施の形態]
歩行動作には個人差がある。そこで、第2の実施の形態では、検出処理S10において、ユーザに応じた歩行周期検出処理S72を実行する。一例として、規定間隔DTをユーザに応じて設定する。このため、第2の実施の形態に係る検出装置1の演算部101は、演算プログラム111を実行することで、さらに、適応処理S20を実行する。
歩行動作には個人差がある。そこで、第2の実施の形態では、検出処理S10において、ユーザに応じた歩行周期検出処理S72を実行する。一例として、規定間隔DTをユーザに応じて設定する。このため、第2の実施の形態に係る検出装置1の演算部101は、演算プログラム111を実行することで、さらに、適応処理S20を実行する。
図1に示されるように、規定間隔DTをユーザに応じて設定するために、第2の実施の形態に係る検出装置1の演算部101は、適応処理S20として個人適応処理S21を実行する。図8を参照して、個人適応処理S21は、ユーザ情報として予め記憶している歩行挙動データである設定用データSDから歩行時間間隔X1を算出し、算出された歩行時間間隔X1に基づく値を規定間隔DTに設定する処理S201を含む。なお、図8のステップS203の処理は第2の実施の形態に係る処理に含まれず、第3の実施の形態において説明する。
設定用データSDは、計測データMDとは異なるタイミング(事前)に計測され、メモリ11に記憶されている、当該ユーザの歩行挙動を示すデータである。または、設定用データSDは、計測データMDそのものであってもよい。その場合、設定用データSDとしては、検出処理S10の対象とするデータ位置、又は、そのデータ位置より前の位置のデータを用いる。
上記の歩行周期検出処理S72では2歩分の歩行時間間隔である単位計測周期Tを用いるため、規定間隔DTを設定する処理S201では、規定間隔DTとして、設定用データSDから得られた歩行時間間隔X1から算出される2X1を設定して、メモリ11に格納する。演算部101は、検出処理S10においてメモリ11から間隔2X1を読み出し、規定間隔DTとして処理に用いる。
これにより、歩行時間間隔が、例えば1秒とした固定の規定間隔DTとは異なるユーザであっても、混合パターンによる歩行を精度よく検出することができる。
[第3の実施の形態]
また、歩行動作が歩行環境の変化によって変化する場合がある。例えば、平坦な道と坂道とでは歩幅が異なる場合がある。そこで、第3の実施の形態では、検出処理S10において、歩行状況に応じた歩行周期検出処理S72を実行する。一例として、規定間隔DTを歩行状況に応じて補正する。このため、第3の実施の形態に係る検出装置1の演算部101は、演算プログラム111を実行することで、さらに、適応処理S20を実行する。
また、歩行動作が歩行環境の変化によって変化する場合がある。例えば、平坦な道と坂道とでは歩幅が異なる場合がある。そこで、第3の実施の形態では、検出処理S10において、歩行状況に応じた歩行周期検出処理S72を実行する。一例として、規定間隔DTを歩行状況に応じて補正する。このため、第3の実施の形態に係る検出装置1の演算部101は、演算プログラム111を実行することで、さらに、適応処理S20を実行する。
図1に示されるように、規定間隔DTをユーザに応じて設定するために、第3の実施の形態に係る演算部101は、適応処理S20として状況適応処理S22を実行する。図8を参照して、状況適応処理S22は、センサ12からの計測データMDをFFTして得られた周波数スペクトルから歩行時間間隔X2を算出し、算出された歩行時間間隔X2に基づいて、設定されている規定間隔DTを補正する処理S203を含む。上記の歩行周期検出処理S72では2歩分の歩行時間間隔である単位計測周期Tを用いるため、規定間隔DTを補正する処理S203では、規定間隔DTを歩行時間間隔X2から算出される2X2で補正する。好ましくは、状況適応処理S22は、検出処理S10中に繰り返し実行される。
これにより、歩行状況が、歩行時間間隔が変化するほど変化した場合であっても、ユーザが数歩歩くことで例えば1秒とした固定の規定間隔DTを補正することができる。そのため、歩行状況が変化した場合であっても、混合パターンによる歩行を精度よく検出することができる。
好ましくは、状況適応処理S22は、検出処理S10中に繰り返し実行される。これにより、歩行状況の変化に応じてリアルタイムに規定間隔DTが補正される。その結果、歩行中の歩行状況が様々に変化した場合であっても、混合パターンによる歩行を精度よく検出することができる。
なお、図8に示されたように、第2の実施の形態での個人適応処理S21と、第3の実施の形態での状況適応処理S22とが組み合わされてもよい。この場合、図8に示された通り、検出処理S10の開始時に個人適応処理S21が行われてユーザに応じて規定間隔DTが設定される。その後、歩行中に、歩行状況に応じて、設定された規定間隔DTが補正される。この結果、より精度よく混合パターンによる歩行を検出することができる。
発明者らは、第2の実施の形態に係る個人適応処理S21、及び、第3の実施の形態に係る状況適応処理S22の効果を検証するための実験を行った。実験では、20代前半の男性8人、女性1人、の計9人の被験者に、平たんな道で通常歩行とZ2C歩行とを、1回約30秒として2回ずつ行わせた。計測開始時及び終了時に静止するものとした。検出装置1を用いて、それぞれの歩行からZ2C歩行を検出した。検出処理S10は、1秒ごとに実行した。
実験結果は、個人適応処理S21及び状況適応処理S22を組み合わせた適応処理S20を行って検出処理S10を実行したもの((B),(D))と、適応処理S20を行わずに検出処理S10を行ったもの((A),(C))とに分けて示している。なお、9名の被験者のうちの男性2人はZ2C歩行の経験がある経験者で、他の7人が未経験者であるため、経験者((A),(B))と未経験者((C),(D))とを分けて結果を示している。また、結果中のunknownは、C歩行が検知できているがZ−C−Z歩行の1回周期が検知できていない場合を指す。異常値検出は、計測データMDに設定された検出範囲Rのうちの着地を示す特徴点2が検出できなかった箇所の数を指す。
Z2C歩行経験者については図9(A)と図9(B)とを比較し、Z2C歩行未経験者については図9(C)と図9(D)とを比較すると、通常歩行に大きな変化はないものの、Z2C歩行時におけるZ2C歩行の検出率(成功率)が経験者、未経験者ともに適応処理S20を行った方が大幅に向上している。なお、経験者については、適応処理S20を行った方がunknownも異常値検出も大幅に減少している。一方、未経験者については、unknownも多少減少しているものの、適応処理S20を行った方が異常値検出が大幅に減少している。
図9(A)〜(D)に示された実験結果より、ユーザがZ2C歩行の経験の有無に関わらず、適応処理S20によってZ2C歩行の検出精度が大きく向上することが検証された。なお、通常歩行の結果に適応処理S20の有無による差が大きく見られないことは、被験者が固定値とした規定間隔DTを1秒としたときに規定される検出範囲R内に歩行時間間隔が含まれていたためと考えられる。この場合、適応処理S20を行った場合と行わなかった場合との規定間隔DTの差が大きくない。一方で、ユーザがZ2C歩行の経験の有無に関わらず、適応処理S20によってZ2C歩行の検出精度が改善したことは、C歩行の際の歩行時間間隔は規定間隔DTを1秒としたときに規定される検出範囲R内にない場合が多かったためと考えられる。従って、このような場合に適応処理S20によって規定間隔DTを最適化することで検出範囲R内から特徴点2が検出されるようになり、その結果、Z2C歩行の検出精度が向上すると考えられる。
なお、この実験において、被験者の内の4人から、異常値検出が複数回あり、また、他の被験者でも異常値検出があった。異常値が検出された際の識別結果の多くがunknownになる。そのため、経験者、未経験者ともに、適応処理S20がない場合のunknownの検出率が高くなっている。また、経験者と未経験者との間に、Z2C歩行の検出率に大きな違いが見られた。このことから未経験者がZ2C歩行を正しくできていなかった可能性が考えられる。
[第4の実施の形態]
Z2C歩行のような混合パターンで歩行することは難しい。特に、Z2C歩行の未経験者にとってZ2C歩行が難しいことが、図9に示されたとおり、発明者らの実験によっても示されている。これは、C歩行のタイミングが難しいためと考えららえる。
Z2C歩行のような混合パターンで歩行することは難しい。特に、Z2C歩行の未経験者にとってZ2C歩行が難しいことが、図9に示されたとおり、発明者らの実験によっても示されている。これは、C歩行のタイミングが難しいためと考えららえる。
そこで、第4の実施の形態では、歩行中にガイド信号を出力することによってZ2C歩行のガイドを行う。ガイド信号は、例えば、音声、光、振動、などである。ガイドを行うため、第4の実施の形態に係る検出装置1の演算部101は、演算プログラム111を実行することで、さらに、ガイド処理S30を実行する。
また、第4の実施の形態では、プロセッサ10は、メモリ11に記憶された制御プログラムを読み出して、スピーカ14などの出力部での出力を制御する出力制御部103として機能する。出力制御部103は演算部101でのガイド処理S30の結果をスピーカ14から出力する出力処理を実行する。
ガイド処理S30は、Z2C歩行中に、Z歩行とC歩行とのうちの少なくとも一方のタイミングをユーザに提示するための情報を生成する処理である。生成された情報は出力制御部103に渡され、出力処理によってスピーカ14から出力されることでZ2C歩行をガイドする。好ましくは、Z歩行とC歩行とのすべてのタイミングをユーザに提示する。
好ましくは、ガイド処理S30は、適応処理S20の個人適応処理S21の結果に基づいて、ユーザに応じた歩行時間間隔でZ2C歩行をガイドする。より好ましくは、ガイド処理S30は、ガイド中に状況適応処理S22の結果に基づいて歩行時間間隔を補正する。
発明者らは、ガイド処理S30の効果を検証するための実験を行った。実験では、Z2C歩行の経験者であって、上記の実験の被験者とは異なる2人の被験者に、下の条件a〜cで音声ガイドを行って、Z2C歩行を行わせた。なお、ここでの音声ガイドは所定のブザー音である。
a)音声によるガイドなし(図10中の「音無」)
b)Z歩行の一定リズムでの音声ガイドあり(図10中の「一定」)
c)Z歩行、C歩行両タイミングに音声ガイドあり(図10中の「混合」)
a)音声によるガイドなし(図10中の「音無」)
b)Z歩行の一定リズムでの音声ガイドあり(図10中の「一定」)
c)Z歩行、C歩行両タイミングに音声ガイドあり(図10中の「混合」)
条件b,cでのZ歩行のガイドには、予め両被験者のZ歩行の歩行時間間隔を計測し、その歩行時間間隔の平均値を用いた。条件cでのC歩行のガイドには、上記の平均値に0.12秒を加えた値を用いた。
各被験者の計測データの任意のn歩目から検出装置1での検出処理S10に用い、5歩分の歩行時間間隔と歩行距離とを算出した。この処理を、各被験者につき、n歩の位置を変えて5回ずつ実行し、その平均値を算出して検出結果とした。なお、両被験者の計測データにおける検出処理S10に用いる位置を同じ位置とした。図10(A),(B)において、「右大」は右足によるC歩行、「左大」は左足によるC歩行を示し、「左」「右」は、それぞれ、左足、右足によるZ歩行(通常歩行)を示している。
図10(A),(B)ともに、条件a〜cのいずれにおいても、C歩行の歩行時間間隔がZ歩行の歩行時間間隔よりも大きい。しかしながら、図10(A),(B)ともに、条件cにおいてC歩行の歩行時間間隔が最も大きい。また、条件a,bを比較すると、条件aの方が歩行時間間隔がZ歩行、C歩行共に小さい傾向が見られる。これは、特に被験者Bで顕著に表れている。
図10(A),(B)の結果より、いずれの被験者にも、条件cのC歩行時にZ歩行時からタイミングを遅らせた音声ガイドを行った場合に、C歩行時に音が提示されるタイミングを少し待つ現象が生じていると考えられる。これは、Z2C歩行のスムーズなガイドとはなっていない可能性がある。一方、条件bのZ歩行に合わせた一定のペースの音声ガイドを行った場合に、駆け足気味になり、被験者のペースでの歩行ができていない可能性が考えられる。加えて、被験者Bについては、音声ガイドがない場合(条件a)、音声ガイドがあった場合(条件b、c)と比較してC歩行の歩行距離の平均値が2cm短くなっていた。このことから音声ガイドがある場合にはC歩行に意識が集中すると考えられる。
この実験より、音声ガイドがある場合にはC歩行に意識が集中するため、音声ガイドは有効であることが検証された。一方で、Z歩行に応じた一定間隔(リズム)のガイド及びZ歩行並びにC歩行についての規定された一律のタイミングでのガイドより、ガイド処理S30において適応処理S20の結果を利用してC歩行のガイドのタイミングを少なくともユーザに応じたタイミングとすることがより効果的であると言える。
[第5の実施の形態]
演算部101での検出の他の例として、演算部101は、通常の歩行モード中の、C歩行の連続する大股歩行モードでの歩行(CCC歩行)を検出してもよい。この場合、検出処理S10において、2歩分のC歩行からなる時間間隔D3が連続して現れることを検出すればよい。
演算部101での検出の他の例として、演算部101は、通常の歩行モード中の、C歩行の連続する大股歩行モードでの歩行(CCC歩行)を検出してもよい。この場合、検出処理S10において、2歩分のC歩行からなる時間間隔D3が連続して現れることを検出すればよい。
また、演算部101での検出の他の例として、演算部101は、混合パターンのみならず、通常の歩行モード中の、C歩行の連続する大股歩行モードでの歩行(CCC歩行)を検出することもできる。つまり、検出処理S10での検出対象の歩行モードは、混在パターンと通常の歩行モード中のCCC歩行との両方であってもよい。
なお、以上の実施の形態では、一般的なスマートフォンに搭載されたプロセッサ10が検出装置1として機能する例について説明している。しかしながら、上記したように、検出装置1を実現する装置はスマートフォンに限定されず、歩数計、ウェアラブル端末装置、などであってもよい。また、複数装置それぞれに搭載されたプロセッサが協働して検出装置1として機能してもよい。例えば、スマートフォンに搭載されたプロセッサ10と、スマートフォンと通信可能なサーバとが協働して検出装置1として機能してもよい。
また、計測データを得る装置がスマートフォンや歩数計やウェアラブル端末であって、その装置から得られた計測データをインターネット等の通信を介して取得したサーバ等の他の装置において検出処理S10が実行されてもよい。この場合、検出装置1はサーバ等の装置となる。そして、この場合、検出装置1の表示制御部102や出力制御部103によって、検出結果やガイドが、スマートフォンなどの他の装置で行われてもよい。
なお、この場合、スマートフォンなどの装置で表示や出力を行うためのプログラム(アプリケーション)が、記録媒体に記録した状態や、サーバコンピュータなどのコンピュータ装置からのダウンロードによって提供されてもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
1 :検出装置
2 :特徴点
10 :プロセッサ
11 :メモリ
12 :センサ
13 :ディスプレイ
14 :スピーカ
101 :演算部
102 :表示制御部
103 :出力制御部
111 :演算プログラム
Ax :加速度
Ay :加速度
Az :加速度
D1 :時間間隔
D2 :時間間隔
DT :規定間隔
MD :計測データ
R :検出範囲
R0 :初期検出範囲
S10 :検出処理
S20 :適応処理
S21 :個人適応処理
S22 :状況適応処理
S30 :ガイド処理
S71 :初期検出処理
S72 :歩行周期検出処理
S73 :判定処理
SD :設定用データ
T :単位計測周期
X1 :歩行時間間隔
X2 :歩行時間間隔
d1 :歩幅
d2 :歩幅
2 :特徴点
10 :プロセッサ
11 :メモリ
12 :センサ
13 :ディスプレイ
14 :スピーカ
101 :演算部
102 :表示制御部
103 :出力制御部
111 :演算プログラム
Ax :加速度
Ay :加速度
Az :加速度
D1 :時間間隔
D2 :時間間隔
DT :規定間隔
MD :計測データ
R :検出範囲
R0 :初期検出範囲
S10 :検出処理
S20 :適応処理
S21 :個人適応処理
S22 :状況適応処理
S30 :ガイド処理
S71 :初期検出処理
S72 :歩行周期検出処理
S73 :判定処理
SD :設定用データ
T :単位計測周期
X1 :歩行時間間隔
X2 :歩行時間間隔
d1 :歩幅
d2 :歩幅
Claims (16)
- 歩行挙動を示す計測データから、通常の歩幅での通常歩行と、前記通常の歩幅より大きい歩幅での大股歩行と、からなる混合パターンを検出する演算部を備える
検出装置。 - 前記計測データは、前記歩行挙動の特徴量の時間経過を示し、
前記演算部は、前記計測データから抽出された着地を示す特徴量の時間間隔から前記混合パターンを検出する
請求項1に記載の検出装置。 - 前記演算部は、前記計測データから着地を示す特徴量を抽出することで着地タイミングを検出し、
第1の着地タイミングから規定間隔で、次の第2の着地タイミングを示す特徴量の検出範囲を設定する
請求項2に記載の検出装置。 - 前記演算部は、ユーザの歩行周期に基づいて前記ユーザについての前記規定間隔を設定する
請求項3に記載の検出装置。 - 前記ユーザの前記計測データ、又は、前記計測データとは異なるタイミングで取得された歩行挙動を示す設定用データから歩行周期を得、前記歩行周期に基づいて前記ユーザについての前記規定間隔を設定する
請求項4に記載の検出装置。 - 前記設定用データから得られた前記歩行周期を予め記憶する記憶部をさらに備える
請求項5に記載の検出装置。 - 前記演算部は、前記計測データから前記歩行周期を算出し、前記歩行周期を用いて前記規定間隔を補正する
請求項4又は5に記載の検出装置。 - 前記混合パターンは、第1の歩数の前記通常歩行と、前記第1の歩数とは異なる第2の歩数の前記大股歩行と、の組み合わせからなるパターンである
請求項1に記載の検出装置。 - 前記計測データは、前記歩行挙動の特徴量の時間経過を示し、
前記演算部は、前記歩行挙動を示すデータから着地を示す特徴量を抽出し、前記着地を示す特徴量のうちの一方の足の着地を示す特徴量の時間間隔に基づいて前記混合パターンを検出する
請求項8に記載の検出装置。 - 前記混合パターンは、前記通常歩行、前記通常歩行、及び、前記大股歩行の組み合わせからなるパターンである
請求項8又は9に記載の検出装置。 - 前記混合パターンでの歩行をガイドするためのガイド信号を出力する出力部をさらに備える
請求項1〜9のいずれか一項に記載の検出装置。 - 前記ガイド信号は、前記混合パターンにおける前記通常歩行及び前記大股歩行それぞれの歩行間隔を指示するものであって、
前記演算部は、ユーザの歩行周期に基づいた前記通常歩行及び前記大股歩行それぞれの歩行間隔を指示する前記ガイド信号を生成する
請求項11に記載の検出装置。 - 前記演算部は、検出された前記混合パターンでの歩行量に基づく値を表示装置に表示させる表示制御部をさらに備える
請求項1〜12のいずれか一項に記載の検出装置。 - 前記表示制御部は、所定期間内の前記混合パターンでの歩行量に基づく値と、前記所定期間内の前記混合パターン以外での歩行による歩行量に基づく値と、の比較を示す情報を前記表示装置に表示させる
請求項13に記載の検出装置。 - 検出装置での検出方法であって、
歩行挙動を示すデータから、通常の歩幅での通常歩行と、前記通常の歩幅より大きい歩幅での大股歩行と、からなる混合パターンを検出する
検出方法。 - 検出装置としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータを、
歩行挙動を示すデータから、通常の歩幅での通常歩行と、前記通常の歩幅より大きい歩幅での大股歩行と、からなる混合パターンを検出する演算部として機能させる
コンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018164798A JP2020036715A (ja) | 2018-09-03 | 2018-09-03 | 検出装置、検出方法、及び、コンピュータプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018164798A JP2020036715A (ja) | 2018-09-03 | 2018-09-03 | 検出装置、検出方法、及び、コンピュータプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020036715A true JP2020036715A (ja) | 2020-03-12 |
Family
ID=69737041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018164798A Pending JP2020036715A (ja) | 2018-09-03 | 2018-09-03 | 検出装置、検出方法、及び、コンピュータプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020036715A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021177418A1 (ja) | 2020-03-04 | 2021-09-10 | 日産化学株式会社 | Calm2のアンチセンスオリゴヌクレオチド |
-
2018
- 2018-09-03 JP JP2018164798A patent/JP2020036715A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021177418A1 (ja) | 2020-03-04 | 2021-09-10 | 日産化学株式会社 | Calm2のアンチセンスオリゴヌクレオチド |
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