JP2020036194A - スピーカ装置 - Google Patents

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哲平 山田
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哲平 山田
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【課題】スピーカ装置を小型化し、音質を改善する。【解決手段】バッフル板12は、貫通穴を有する。スピーカユニット13は、前記バッフル板12の前記貫通穴に固定されている。背面板14は、前記バッフル板12の背後に所定の間隔を空けて配置されている。前記バッフル板12は、板状材21と、前記板状材21の裏側の面から立設され、他方の端が開放されたハニカム構造を有するハニカム材23とを有する。前記背面板14は、板状材41と、前記背面板14の前記板状材41の表側の面から立設され、他方の端が開放されたハニカム構造を有するハニカム材42とを有する。前記バッフル板12と前記背面板14との間の隙間は、密閉されていない。【選択図】図3

Description

本発明は、スピーカ装置に関する。
平面バッフル構造を有するスピーカ装置が知られている。これは、平面状のバッフル板に貫通穴を設け、そこにスピーカユニットを固定することにより、振動板の正面から放射される音に、振動板の背面から放射される音が干渉するのを防ぐものである。
また、振動板の背面が面する空間を密閉して、振動板の背面から放射される音を閉じ込める密閉型のスピーカ装置も知られている。
平面バッフル構造は、音の伸びが良いが、低音特性が悪い。バッフル板を大きくすれば、低音特性を改善できるが、スピーカ装置が大きくなってしまう。また、バッフル板が大きいと、バッフル板自体の振動が止みづらいので、バッフル板の振動によって発生する音が再生音に乗ってしまう。更に、このスピーカ装置を室内に配置する場合は、背後の壁面から十分に(例えば1m以上)離さないと、振動板の背面から放射される音が壁面で反射して、振動板の正面から放射される音に干渉する。
密閉型のスピーカ装置は、密閉空間を十分に大きく取らないと、振動板の移動により、密閉空間内の気圧が変動し、振動板に反力が作用して、振動板の移動を妨げる。このため、密閉型のスピーカ装置を薄型化することは難しい。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。
スピーカ装置は、貫通穴を有するバッフル板と、前記バッフル板の前記貫通穴に固定されたスピーカユニットと、前記バッフル板の背後に所定の間隔を空けて配置された背面板とを備える。前記バッフル板は、板状材と、前記板状材の裏側の面から立設され、他方の端が開放されたハニカム構造を有するハニカム材とを有する。前記背面板は、板状材と、前記背面板の前記板状材の表側の面から立設され、他方の端が開放されたハニカム構造を有するハニカム材とを有する。前記バッフル板と前記背面板との間の隙間は、密閉されていない。
前記バッフル板は、更に、前記板状材の表側の面から立設され、他方の端が開放されたハニカム構造を有するハニカム材を有してもよい。
前記バッフル板と前記背面板との間の間隔は、2cm以上8cm以下であってもよい。
前記背面板は、更に、前記板状材の裏側の面から立設され、他方の端が開放されたハニカム構造を有するハニカム材を有してもよい。
前記スピーカ装置は、前記背面板を複数有してもよい。
前記スピーカ装置によれば、振動板の背面から放射される音をバッフル板及び背面板のハニカム材が吸収するので、振動板の正面から放射される音に干渉しない。したがって、バッフル板を小さくすることができる。また、スピーカ装置を薄型化することができる。更に、スピーカ装置を壁面から離して配置する必要がない。そして、振動板の背面が面する空間を密閉する必要がないので、振動板の移動が妨げられず、音質が向上する。
スピーカ装置10を示す正面図。 前記スピーカ装置10を示す平面図。 前記スピーカ装置10を示すIII−III断面図。 スピーカ装置10Aを示す断面図。 スピーカ装置10Bを示す断面図。
図1及び2に示すように、スピーカ装置10は、以下を備える。
<スピーカユニット13>振動板31と、電気信号を入力して前記振動板31を振動させるドライバユニット32とを有する。
<バッフル板12>概ね平面板状であり、前記スピーカユニット13を固定するための貫通穴を有する。
<背面板14>概ね平面板状であり、前記バッフル板12から所定の間隔(例えば3cm)を空けて、前記バッフル板12の後側に、前記バッフル板12に対して平行に配置されている。
<保持部15a〜15d>前記バッフル板12と前記背面板14との間の間隔を一定に保つとともに、前記スピーカ装置10を壁面などに固定する。例えば、スペーサ51と、ねじ52とを有する。前記スペーサ51は、円筒状であり、そのなかを前記ねじ52が貫通している。前記ねじ52は、更に、前記バッフル板12及び前記背面板14を貫通し、先端が前記背面板14の裏側に突出している。前記ねじ52の突出した先端を前記壁面などに刺すことにより、前記スピーカ装置10を固定する。
前記バッフル板12は、以下を有する。
<板状材21>平面板状である。
<ハニカム材22>ハニカム構造を有する。例えば、小さな平板状の材料を組み合わせて構成され、前記平板状の材料によって囲まれた小さな六角柱状の貫通穴を多数有し、全体として所定の厚さ(例えば2cm)の平面板状をなす。前記ハニカム材22は、前記板状材21の表側の面から立設され、他方の端が解放されている。
<ハニカム材23>前記ハニカム材22と同様、ハニカム構造を有する。前記ハニカム材23は、前記板状材21の裏側の面から立設され、他方の端が解放されている。
すなわち、通常のハニカム板は、二枚の板状材の間に、ハニカム材を挟んだ構造を有するのに対し、前記バッフル板12は、二枚のハニカム材22,23の間に、板状材を挟んだ構造を有する。なお、ハニカム構造の基本となる形状は、六角柱に限らず、三角柱、四角柱など他の角柱であってもよく、2種類以上の形状を組み合わせてもよい。
前記背面板14は、以下を有する。
<板状材41>平面板状である。
<ハニカム材42>ハニカム構造を有する。例えば、小さな平板状の材料を組み合わせて構成され、前記平板状の材料によって囲まれた小さな六角柱状の貫通穴を多数有し、全体として所定の厚さ(例えば2cm)の平面板状をなす。前記ハニカム材42は、前記板状材41の表側の面から立設され、他方の端が解放されている。
すなわち、前記バッフル板12は、両面にハニカム材を有するのに対し、前記背面板14は、表側だけにハニカム材を有する。
前記振動板31の背面から放射された音は、前記バッフル板12と前記背面板14との間を通り、前記ハニカム材23,42に吸収される。特に、低音が前記ハニカム材23,42によく吸収されることが実験により判明した。このため、前記振動板31の背面から放射された音が、前記振動板31の正面から放射された音に干渉せず、前記振動板31の背面の空間を密閉する必要がない。したがって、振動板の移動が妨げられず、音質を良くすることができる。また、従来の密閉型スピーカ装置よりも、奥行きを薄くすることができる。
更に、平面バッフル型のスピーカ装置と異なり、前記背面板14のすぐ後に壁面があっても、壁面の影響を受けない。このため、前記スピーカ装置10を壁に掛けて使用することができる。
なお、前記バッフル板12の表側のハニカム材22は、なくてもよいが、あるほうが音質が良くなるので、好ましい。
前記バッフル板12と前記背面板14との間の間隔は、もっと短くてもよいし、長くてもよい。例えば、2cm以上8cm以下であってもよい。前記スピーカ装置10の厚さを薄くするには前記間隔が小さいほうがよいが、前記間隔が小さすぎると、前記振動板31の背面から放射された音が、前記バッフル板12と前記背面板14との間の隙間から抜けるのが妨げられるので、前記間隔は、最低でも2cmはあったほうがよく、3cm以上4cm以下が最も好ましい。
前記ハニカム材22,23,42の厚さは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
図4に示すスピーカ装置10Aは、前記スピーカ装置10と同様であるが、前記背面板14に代えて、背面板14Aを備える。前記背面板14Aは、前記バッフル板12と同様、裏側にもハニカム材43を有する。また、前記保持部15a〜15dは、更に、スペーサ51Aを有する。前記スピーカ装置10Aを壁面に取り付けたとき、前記背面板14Aは、前記スペーサ51Aにより、壁面から所定の間隔(例えば3cm)を空けて保持される。
前記ハニカム材42が吸収した音の一部は、前記板状材41を通過して、前記背面板14Aの裏側に到達する。前記背面板14Aの裏側に到達し、壁面で反射されて戻ってきた音は、今度は、前記ハニカム材43によって吸収される。これにより、音質を更に改善することができる。
前記背面板14Aと前記壁面との間の間隔は、前記バッフル板12と前記背面板14Aとの間の間隔と同じであってもよいし、異なっていてもよい。前記間隔は、前記スピーカ装置10の場合と同様、2cm以上8cm以下であることが好ましく、3cm以上4cm以下であることが最も好ましい。
なお、前記背面板14Aと前記壁面との間の間隔は、もっと大きくてもよい。したがって、前記スピーカ装置10Aは、壁掛け式ではなく、床置き式や吊り下げ式など、背面を壁面から離して使用するよう構成してもよい。
図5に示すスピーカ装置10Bは、前記スピーカ装置10Aと同様であるが、前記背面板14Aの後に、更に、背面板14を備える。前記背面板14は、前記スピーカ装置10の前記背面板14と同様、表側にハニカム材42を有する。
前記背面板14Aの前記ハニカム材42が吸収した音の一部は、前記背面板14Aの前記板状材41を通過して、前記背面板14Aの裏側に到達する。前記背面板14Aの裏側に到達した音は、前記背面板14の前記ハニカム材42や、前記背面板14Aの前記ハニカム材43に吸収される。これにより、音質を更に改善することができる。
なお、前記背面板14Aの数をもっと増やしてもよい。前記背面板14Aの数が増えれば増えるほど、音質が更に改善する。
また、前記スピーカ装置10Aと同様、前記背面板14の裏側にもハニカム材を設けてもよい。その場合、壁面から所定の間隔を空けて保持されるよう構成してもよいし、床置き式や吊り下げ式など、背面を壁面から離して使用するように構成してもよい。特に、前記背面板14Aの数が多い場合は、前記スピーカ装置10Bの厚さが大きくなるので、壁掛け式ではなく、背面を壁面から離して使用するように構成することが好ましい。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例である。本発明は、これに限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって定義される範囲から逸脱することなく様々に修正し、変更し、追加し、又は除去したものを含む。これは、以上の説明から当業者に容易に理解することができる。
10,10A,10B スピーカ装置、12 バッフル板、13 スピーカユニット、14,14A 背面板、15a〜15d 保持部、21,41 板状材、22,23,42,43 ハニカム材、31 振動板、32 ドライバユニット、51,51A スペーサ、52 ねじ。

Claims (5)

  1. 貫通穴を有するバッフル板と、
    前記バッフル板の前記貫通穴に固定されたスピーカユニットと、
    前記バッフル板の背後に所定の間隔を空けて配置された背面板と
    を備え、
    前記バッフル板は、
    板状材と、
    前記板状材の裏側の面から立設され、他方の端が開放されたハニカム構造を有するハニカム材と
    を有し、
    前記背面板は、
    板状材と、
    前記背面板の前記板状材の表側の面から立設され、他方の端が開放されたハニカム構造を有するハニカム材と
    を有し、
    前記バッフル板と前記背面板との間の隙間が密閉されていない、
    スピーカ装置。
  2. 前記バッフル板は、更に、
    前記板状材の表側の面から立設され、他方の端が開放されたハニカム構造を有するハニカム材を有する、
    請求項1のスピーカ装置。
  3. 前記バッフル板と前記背面板との間の間隔が、2cm以上8cm以下である、
    請求項1又は2のスピーカ装置。
  4. 前記背面板は、更に、
    前記板状材の裏側の面から立設され、他方の端が開放されたハニカム構造を有するハニカム材を有する、
    請求項1乃至3いずれかのスピーカ装置。
  5. 前記スピーカ装置は、前記背面板を複数有し、
    複数の前記背面板は、所定の間隔を空けて配置され、
    複数の前記背面板のうち、少なくとも、中間に位置する背面板は、更に、
    前記板状材の裏側の面から立設され、他方の端が開放されたハニカム構造を有するハニカム材を有する、
    請求項1乃至3いずれかのスピーカ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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