JP2020035559A - 被覆電線接続コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】被覆電線内の電線と接続端子を確実に電気的に接続することができる被覆電線接続コネクタを提供する。【解決手段】被覆電線接続コネクタ10は、被覆電線(第1被覆電線L1、第2被覆電線L2)を保持するための保持部(第1保持部111、第2保持部112)と、導電性の材料から成り、前記保持部に保持された前記被覆電線に突き刺し可能な尖状部(第1尖状部121、第2尖状部122)と、前記保持部に保持される被覆電線の所定位置に所定方向から前記尖状部が突き刺さるように、該尖状部又は該被覆電線を誘導する誘導部(第1誘導部131、第2誘導部132)とを有する。保持部に保持された被覆電線に尖状部を突き刺すことにより、被覆電線内の電線と接続端子である尖状部を確実に電気的に接続することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、ビニール等から成る被覆材で覆われた被覆電線同士を電気的に接続するコネクタに関する。
従来より、被覆電線同士を電気的に接続するコネクタが多数知られている。そのようなコネクタには、コネクタが有する電気接点に被覆電線内の電線(通常は、複数の金属線を束ねたストレート電線、又は複数の金属線を撚り合わせた撚電線。以下、単に「電線」と記載されているときは、被覆電線内の電線を意味する。)を接続する際に被覆電線の被覆材の一部を剥がして電線を露出させる作業を行わなければならないものがある。そのようなコネクタは、被覆材を剥がす作業に手間を要するうえに、そのような作業中に誤って電線を切断してしまうおそれがある、という問題がある。また、被覆材を完全に剥がすことができず、電気的な接触不良が生じる、という問題もある。
それに対して特許文献1、2には、被覆電線同士を電気的に接続する作業の前に作業者が被覆材を剥がす作業を行う必要が無いコネクタが記載されている。
特許文献1に記載のコネクタは、被覆電線の内部の電線の径よりも僅かに幅が狭い溝が形成された通電壁と、該通電壁と電気的に接続されたコンタクト部とを有している。通電壁の溝に被覆電線を圧入すると該被覆電線の被覆材が剥離して電線が露出し、該電線と通電壁が電気的に接続される。従って、2個のコネクタの通電壁の溝にそれぞれ1本ずつ被覆電線を圧入したうえで、それら2個のコネクタのコンタクト部同士を接続することにより、2本の被覆電線を電気的に接続することができる。
特許文献2に記載のコネクタは、電線載置部を有するコネクタハウジングと、コネクタハウジングの上部開口を覆うハウジングカバーを有している。電線載置部は、断面が半円弧状又はV字状の溝を有している。また、ハウジングカバーの下面には、導電性の材料から成る電線接続針が取り付けられている。電線接続針は、ハウジングカバーの下面に固定された端子接触部とハウジングカバーの下面から斜め下方に突出する突刺針部を有している。
このコネクタでは、被覆電線の先端付近を電線載置部の溝に載置し、突刺針部が被覆電線の側部に進入するようハウジングカバーをコネクタハウジングに取り付ける。これにより、突刺針部が被覆電線に突き刺さり、該突刺針部と電線が接触して電線接続針と電線が電気的に接続される。ハウジングカバーは、それに設けられた突起がコネクタハウジングに設けられた穴に係合することによりコネクタハウジングに固定され、それによって突刺針部と被覆電線の相対的な位置も固定される。突刺針部は、電線に接触することにより電気的に接続される。
特開2012-129125号公報 特開2014-022274号公報
特許文献1に記載のコネクタでは、被覆電線の電線が規定よりも細かったり、柔らかすぎるために溝に沿って細長く変形してしまうと、通電壁の溝で被覆材を剥離させることができず、電線と通電壁(接続端子)を電気的に接続することができないことがある。
特許文献2に記載のコネクタでは、突刺針部がハウジングカバーの下面から突出した方向に合わせて該ハウジングカバーをコネクタハウジングに取り付ける必要があるが、このコネクタではハウジングカバーを取り付ける方向を人の手で調整しなければならず、その方向がずれると、突刺針部が被覆電線に刺さらない、あるいは、刺さったとしても突刺針部と電線が接触しないか接触不良となる、という問題が生じる。
本発明が解決しようとする課題は、被覆電線内の電線と接続端子を確実に電気的に接続することができるコネクタを提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係る被覆電線接続コネクタは、
a) 被覆電線を保持するための保持部と、
b) 導電性の材料から成り、前記保持部に保持された前記被覆電線に突き刺し可能な尖状部と、
c) 前記保持部に保持された被覆電線の所定位置に所定方向から前記尖状部が突き刺さるように、該尖状部又は該保持部を誘導する誘導部と
を備えることを特徴とする。
本発明に係る被覆電線接続コネクタでは、被覆電線を保持部に保持した状態で、尖状部又は保持部を誘導部によって誘導すると、尖状部は被覆電線の所定位置に所定方向から接近し、やがて尖状部が被覆電線に突き刺さる。この状態でさらに尖状部と被覆電線を接近させると、尖状部は被覆電線内(被覆部よりも内側)の電線の内部にまで刺入され、尖状部(接続端子)と電線が電気的に接続される。
上記被覆電線接続コネクタは、さらに前記尖状部に電気的に接続された外部接続端子を備えることが好ましい。外部接続端子は、例えば、或る被覆電線接続コネクタと別の被覆電線接続コネクタを電気的に接続するためのものである。この構成では、或る被覆電線接続コネクタの尖状部が刺入された被覆電線(これを「第1被覆電線」とする。)と、別の被覆電線接続コネクタの尖状部に刺入された被覆電線(これを「第2被覆電線」とする。)を電気的に接続することができる。
あるいは、1個の被覆電線接続コネクタに、互いに電気的に接続された2個の尖状部(第1尖状部及び第2尖状部)を設け、第1被覆電線に第1尖状部を、第2被覆電線に第2尖状部を、それぞれ刺入するようにしてもよい。
前記所定位置、すなわち尖状部を突き刺す位置は、被覆電線の側部であってもよいし、端部であってもよい。当該位置が被覆電線の側部である場合には、当該位置から尖状部を刺入することにより電線と接触する。当該位置が被覆電線の端部である場合には、尖状部は該端部に露出した電線に接触する。
本発明に係る被覆電線接続コネクタにおいて、前記尖状部が被覆電線に刺入されている状態で、前記尖状部と前記保持部の相対的位置を固定する固定部を備えることが望ましい。これにより、尖状部が被覆電線から抜けることを防ぐことができる。
本発明に係る被覆電線接続コネクタにおいて、
前記保持部が、被覆電線の外周面に少なくとも2方向から当接する当接凹面を有し、
前記誘導部が、前記当接凹面の底部に垂直なガイド部と、前記尖状部を保持し前記ガイド部に沿って移動するスライド部とを有する
という構成を取ることができる。ここで当接凹面は断面がV字状のものや、曲面状のもの等、種々の形状を取り得る。
この構成によれば、被覆電線は、その外周面に少なくとも2方向から当接凹面が当接した状態で保持部に保持される。このように被覆電線が保持部に保持された状態で、スライド部をガイド部に沿って保持部側に向かって移動させることにより、被覆電線の側部の所定位置に所定方向から尖状部が接近するように、該尖状部を誘導することができる。
これら当接凹面を有する保持部、及びガイド部とスライド部とを有する誘導部を備える構成において、前記尖状部は、前記当接凹面に対向して配置された、該当接凹面の底部と平行な刃先を有する刃状のものである、という構成を取ることが好ましい。この構成によれば、被覆電線に刺入された尖状部と被覆電線内の電線との接触面積が大きくなり、両者をより確実に電気的に接触させることができる。
また、上記当接凹面を有する保持部、及びガイド部とスライド部とを有する誘導部を備える構成において、前記ガイド部の表面において前記当接凹面の底部に垂直に並んで複数設けられた爪係止部と、前記スライド部に設けられ前記ガイド部の前記表面に付勢される爪部とを備える、という構成を取ることが好ましい。この構成によれば、スライド部をガイド部に沿って保持部側に向かって移動させて尖状部を被覆電線に刺入した状態で、複数の爪係止部のうちの1つに爪部が係止されることにより、尖状部が被覆電線から抜けることを防ぐことができる。
上記当接凹面を有する保持部、及びガイド部とスライド部とを有する誘導部を備える構成において、さらに、前記尖状部を挟むように設けられた、該尖状部と一体的に移動する保護部材を備え、前記保護部材が、前記当接凹面に保持された被覆電線の外周面に前記尖状部とがともに接触し、前記尖状部が前記被覆電線に刺入されると変形して前記当接凹面との間で前記被覆電線を保持するように構成されていることが好ましい。この構成によれば、尖状部が保護部材で挟まれていることにより、作業者が誤って尖状部の刃先に手を近づけても怪我をすることが防止される。また、尖状部と共に保護部材を保持部側に向かって移動させて尖状部を被覆電線に突き刺した際に、保持部に保持された被覆電線の外周面に保護部材が接触する。これにより、被覆電線が当接凹面に加えて保護部材によっても保持されるため、尖状部をより確実に被覆電線の所定位置に突き刺すことができる。
本発明に係る被覆電線接続コネクタにおいて、
前記保持部が、頂部に形成された挿通孔と、該挿通孔から放射状に延びる複数の切れ目を有する、弾性変形可能な錐面状の保持部材から成り、
前記尖状部が、前記保持部材の頂部と対向する側に配置された針状部材から成る
という構成を取ることができる。
この構成では、錐面状の保持部材の挿通孔に、該挿通孔の内径よりも大きな外径の被覆電線を押し込む。すると、保持部材の切れ目が拡がり、被覆電線が挿通孔に挿通される。この状態で被覆電線をさらに押し込むとその端部が尖状部に接近し、該端部に尖状部が突き刺さるため、電線と尖状部が電気的に接触する。ここで挿通孔は、その周囲の放射状に延びる複数の切れ目を有するため、挿通孔に押し込まれた被覆電線は、切れ目と切れ目の間の部分に案内されて真っ直ぐ(つまり、錐面状の保持部材の中心軸方向に沿って)尖状部に接近する。したがって、保持部材の挿通孔及び切れ目は、誘導部の役割を有する。また、挿通孔に被覆電線が挿通されることによって頂部付近の切れ目が拡がるように保持部材が弾性変形して被覆電線の側面に押しつけられるため、保持部材は固定部としての役割も有する。
前記錐面状の保持部材と前記針状部材から成る尖状部とを有する被覆電線接続コネクタにおいて、さらに、前記針状部材の側方に、前記保持部材側に刃先を有する被覆部切断刃を備えることができる。この構成では、被覆電線を挿通孔に挿通してその端部に尖状部(針状部材)を突き刺すと、被覆電線が被覆部切断刃の刃先に達したときに、被覆電線の端部の被覆部が被覆部切断刃によって切断される。これにより、被覆電線の端部に針状部材を突き刺したときに該端部の電線を押し広げることができるため、針状部材を被覆電線の端部により深く刺入することができる。また、針状部材と電線の接触面積を大きくすることができ、それにより大電力の送電に対応することができる。なお、被覆電線が細い場合には被覆電線が被覆部切断刃に届かず被覆部が切断されないことがあるが、そのような細い被覆電線を用いる場合には通常は大電力を取り扱わないうえに、保持部材が固定部としての役割を有することによって尖状部が刺入された状態を確実に維持することができるため、問題はない。
前記錐面状の保持部材と前記針状部材から成る尖状部とを有する被覆電線接続コネクタにおいて、さらに、
前記保持部材及び前記針状部材を覆う筒状の保護具と、
前記保護具の前記一端に装着される、弾性材料から成る蓋と、
前記蓋に設けられた、被覆電線を挿通させる孔と
を備える、という構成を取ることができる。これにより、保護具内、特に電線と電気的に導通する針状部材の周辺に水等が侵入することを防ぐことができる。
本発明に係る被覆電線接続コネクタによれば、被覆電線内の電線と接続端子を確実に電気的に接続することができる。
本発明に係る被覆電線接続コネクタの第1実施形態を示す側面一部透視図。 第1実施形態の被覆電線接続コネクタ中の爪係止部及び爪部、並びに指掛け部等を示す断面図(a)及び上面図(b)。 第1実施形態の被覆電線接続コネクタ中の第1尖状部等を示す上面図。 第1実施形態の被覆電線接続コネクタにおいて、可撓板が第1被覆電線の外周面に接触した状態を示す図。 第1実施形態の被覆電線接続コネクタにおいて第1尖状部を第1被覆電線に、第2尖状部を第2被覆電線に、それぞれ突き刺した状態を示す図。 第1保持部((a-1)〜(a-3))及び第2保持部((b-1)〜(b-3))に様々な径の被覆電線が保持されている状態を示す図。 本発明に係る被覆電線接続コネクタの第2実施形態を示す断面図。 第2実施形態の被覆電線接続コネクタにおいて第1尖状部を第1被覆電線に、第2尖状部を第2被覆電線に、それぞれ突き刺し、さらに雄連結部と雌連結部を連結した状態を示す図。 本発明に係る被覆電線接続コネクタの変形例を示す概略図。 本発明に係る被覆電線接続コネクタの他の変形例を示す概略図(a)、及び該変形例の動作を示す部分拡大図(b)。 本発明に係る被覆電線接続コネクタの他の変形例を示す概略図(a)、及び該変形例の動作を示す部分拡大図(b)。 本発明に係る被覆電線接続コネクタの他の変形例を示す概略図(a)、及びその主要部を示す上面図。 第1及び第2実施形態の被覆電線接続コネクタから被覆電線を取り外す際に使用する取り外し具を、被覆電線接続コネクタの保護筒と共に示す図。
図1〜図13を用いて、本発明に係る被覆電線接続コネクタの実施形態を説明する。
(1) 第1実施形態
(1-1) 第1実施形態の被覆電線接続コネクタの構成
まず、図1〜図3を参照して、第1実施形態の被覆電線接続コネクタ10の構成を説明する。被覆電線接続コネクタ10は、2本の被覆電線(第1被覆電線L1及び第2被覆電線L2)を電気的に接続するためのものであり、第1保持部111、第2保持部112、第1尖状部121、第2尖状部122、第1誘導部131、第1固定部141、可撓板151及び保護筒152を有している。なお、図1では、第2保持部112及び保護筒152の内部を透視して示している。以下、各部を説明する。
第1保持部111は、側面視して2つの平面が所定の角度(本実施形態では90°)で交差する断面V字状の当接凹面1111を有する。第1保持部111には、第1被覆電線L1が、図1の紙面に垂直な方向に配置された状態で保持される。このとき、第1被覆電線L1の外周面に、第1保持部111の当接凹面1111の2つの平面がそれぞれ(2方向から)当接する。
第1誘導部131はガイド部1311とスライド部1312とを有している。ガイド部1311は、当接凹面1111の底部に垂直な方向(図1の左右方向)に延びる細長い板状部材から成る。スライド部1312はガイド部1311に挿通された、ガイド部1311に沿って移動可能な筒状部1312aと、筒状部1312aの側端部から該筒状部1312aと垂直な方向に延びる支持板部1312bから成る。スライド部1312は、第1尖状部121を保持しており、該スライド部1312をガイド部1311に沿ってスライドさせると、それと同じ方向に第1尖状部121も移動するようになっている。これにより、第1保持部111に保持される被覆電線の側部の所定位置に、当接凹面1111の底部(及び第1誘導部131に保持される第1被覆電線L1)の長手方向に垂直な方向から接近させるように、第1尖状部121が誘導される。
第1固定部141は、ガイド部1311の上面に形成された爪係止部1411と、筒状部1312aに取り付けられた爪部1412を有している。図1では爪部1412の周囲にある一部分のみを図示している、図2(a)及び図2(b)に示すように、爪係止部1411はガイド部1311の周囲部を除く上面に、該ガイド部1311の長手方向に複数並んで設けられたノッチから成る。爪係止部1411の各ノッチは、ガイド部1311の表面に対して垂直な面と傾斜する面からなる断面V字状の溝からなり、傾斜面が、第1保持部111側に位置するように該第1保持部111の表面に形成されている。爪部1412は、先端部よりも基端部寄りの位置で筒状部1312aの第1保持部111側の端部に支持された可撓性を有する部材から成り、先端部がノッチの1つに係止されるように付勢されている。このような構成により、スライド部1312は、ノッチを爪部1412が乗り越えることで容易に第1保持部111側に移動させることができるのに対して、第1保持部111の反対側には容易に移動しないようになっている。
第1尖状部121は、スライド部1312の支持板部1312bの第1保持部111側の面に取り付けられた金属(導電性の材料)製の扁平な刃から成り、図3(上面図)に示すように、当接凹面1111の底部(V字の最下部。2つの平面が交差する線。)と平行な刃先1211を有する。従ってこの刃先1211は、第1保持部111に保持された第1被覆電線L1と平行となる。本実施形態では、同一形状の第1尖状部121を2個、当接凹面1111の底部に沿って並べて配置している(図3参照)が、この個数は1個のみであってもよいし、3個以上であってもよい。
第2尖状部122は、支持板部1312bの第1保持部111とは反対側の面に取り付けられた、金属(導電性の材料)製の円錐形の針状部材から成る。図3に示すように、本実施形態では、2個の第1尖状部121と1個の第2尖状部122は一体的に構成されている。
保護筒152は樹脂(絶縁体)から成り、スライド部1312の支持板部1312bに固定された、第2尖状部122を取り囲む円筒状の部材から成る。これにより、第2尖状部122を周囲から電気的に絶縁すると共に、作業者が誤って第2尖状部122で怪我をすることを防止している。
第2保持部112は保護筒152の内周面に位置をずらして固定された、略同一形状の2個の円錐面状の保持部材1121A、1121Bから構成されている。2個の保持部材1121A、1121Bは、いずれも頂部が第2尖状部122を向いており、該頂部にそれぞれ、挿通孔1122A、1122Bを有し、且つそれら挿通孔1122A、1122Bから放射状に延びる切れ目1123A、1123Bを複数有する、という構成を備えている。第2保持部112のうち、保持部材1121A、挿通孔1122A、切れ目1123Aから成るものを第2保持部112Aと表示し、保持部材1121B、挿通孔1122B、切れ目1123Bから成るものを第2保持部112Bと表示する。第2保持部112Aの保持部材1121Aは保護筒152の端部の内周面に固定又は保護筒152と一体成形されており、挿通孔1122Aが第2尖状部122の先端と対向している。一方、第2保持部112Bの保持部材1121Bは、第2尖状部122の先端部分が挿通孔1122Bに進入するように、保護筒152の端部よりも支持板部1312b側の内周面に固定されている。
なお、詳しくは後述する動作説明から明らかなように、挿通孔1122A及び切れ目1123Aは、第2誘導部132としての役割を有する。また、保持部材1121A及び1121Bは第2固定部142としての役割を有する。
可撓板151は前述の保護部材に該当し、支持板部1312bに固定された、断面J字状であって可撓性を有する材料から成る板状部材であって、第1尖状部121を挟んで2枚の可撓板151が対称配置されている。可撓板151の材料には金属や樹脂等を用いることができる。可撓板151はスライド部1312の支持板部1312bに固定されており、それにより、支持板部1312bに取り付けられている第1尖状部121と一体的に移動するようになっている。なお、可撓板151と支持板部1312bが同じ材料から成る場合には、支持板部1312bと可撓板151を一体成形したものを用いることができる。2枚の可撓板151は、先端部が第1尖状部121の刃先1211に両側から接し、且つ、円弧状面の頂部が該刃先1211よりも第1保持部111側に突出するように構成されている。このような構成により、第1尖状部121は、これら2枚の可撓板151の間から刃先1211の先端のみが露出し、それ以外の部分は可撓板151で覆われる。このため、作業者が誤って刃先1211で怪我をすることが防止される。
(1-2) 第1実施形態の被覆電線接続コネクタの動作(使用方法)
上述した被覆電線接続コネクタを用いて第1被覆電線L1と第2被覆電線L2を接続する動作について説明する。
まず、第1被覆電線L1の外周面を第1保持部111の当接凹面1111に当接させる(図1参照)。次に、スライド部1312をガイド部1311に沿って第1保持部111側に移動させる。これにより、第1尖状部121及び可撓板151が、スライド部1312とともに第1保持部111側に移動し、まずは可撓板151の円弧状面が第1被覆電線L1の外周面に接触する(図4)。このため、第1被覆電線L1は、当接凹面1111の2つの平面と2枚の可撓板151によって保持される。
この状態からさらにスライド部1312を第1保持部111側に移動させると、可撓板151が第1被覆電線L1の外周面に押し付けられて撓み、第1尖状部121が第1被覆電線L1の外周面の所定位置(当接凹面1111の底部と第1尖状部121の先端を結ぶ線上の位置)に、該第1被覆電線L1に垂直な方向から突き刺さる。ここで、第1被覆電線L1が第1保持部111及び2枚の可撓板151によって保持されているうえに、撓んだ可撓板151によって第1被覆電線L1が第1保持部111側に押しつけられるため、第1尖状部121が第1被覆電線L1に突き刺さるときに該第1被覆電線L1が回転したり第1被覆電線L1の長手方向に位置ずれしたりすることが防止される。
そして、さらにスライド部1312を第1保持部111側に移動させると、第1尖状部121は第1被覆電線L1内に押し込まれ、第1被覆電線L1内の電線に該電線の中心を通るように刺入する。このため、第1被覆電線L1内の電線と第1尖状部121が確実に接触して電気的に接続される(図5)。ここで第1尖状部121が当接凹面1111の底部と平行な刃先を有する扁平な刃であるため、第1被覆電線L1の外周面から刺入する第1尖状部121と電線との接触面積を大きくすることができ、大電力用の太い被覆電線に好適に用いることができる。なお、小電力用の細い被覆電線には、第1尖状部121の先端付近のみを刺入することで対応することができる。
また、第1保持部111側に移動させたスライド部1312は、爪部1412が爪係止部1411中でノッチに係止されるため、第1保持部111の反対側には容易に移動しない。したがって、第1尖状部121と第1被覆電線L1の相対的な位置が固定されて第1尖状部121が第1被覆電線L1から抜けることが防止されるため、第1尖状部121と第1被覆電線L1内の電線が電気的に接続された状態を維持することができる。なお、第1被覆電線L1を取り外す際には、爪部1412の基端部をガイド部1311側に向かって押すことで爪部1412の先端をノッチから外し、スライド部1312を第1保持部111の反対側に移動させる。
次に、第2保持部112の保持部材1121A、1121Bの挿通孔1122A、1122Bよりも外径が大きい第2被覆電線L2を用意し、この第2被覆電線L2を挿通孔1122A及び挿通孔1122Bに順に押し込む。これにより、まずは保持部材1121Aの切れ目1123Aが拡がり、第2被覆電線L2が切れ目1123A同士の間の部分に案内されて真っ直ぐ第2尖状部122に接近する。そして、第2尖状部122が第2被覆電線L2の端面のほぼ中心に突き刺さり、さらに第2被覆電線L2を押し込むことにより保持部材1121Bの切れ目1123Bが拡がり、第2被覆電線L2に第2尖状部122が刺入される。これにより、第2尖状部122と第2被覆電線L2内の電線が電気的に接続される(図5)。ここで第2尖状部122が円錐形の針状部材であることから、第2尖状部122に第2被覆電線L2を深く押し込むほど、該第2被覆電線L2の単位長さ当たりの第2尖状部122と電線との接触面積が大きくなる。また、第2尖状部122に第2被覆電線L2が刺入しているとき、保持部材1121A、1121Bの切れ目1123A、1123Bが拡がって保持部材1121A、1121Bの挿通孔1122A、1122Bの周辺部分が変形し、該周辺部分が第2被覆電線L2に押しつけられるため、第2被覆電線L2が保持部材1121A、1121Bに保持される。
このように、第1尖状部121と第1被覆電線L1の電線、及び第2尖状部122と第2被覆電線L2の電線が電気的に接続されると、第1尖状部121と第2尖状部122が一体的形成されていることから、第1被覆電線L1の電線と第2被覆電線L2の電線は、第1尖状部121及び第2尖状部122を介して電気的に接続される。
なお、ここでは第1尖状部121と第1被覆電線L1の電線を電気的に接続した後に、第2尖状部122と第2被覆電線L2の電線を電気的に接続するように記載したが、その逆の順で接続を行ってもよい。
第1実施形態の被覆電線接続コネクタ10によれば、第1被覆電線L1内の電線と第1尖状部121、及び第2被覆電線L2内の電線と第2尖状部122を確実に電気的に接続することができる。
また、第1実施形態の被覆電線接続コネクタ10によれば、以下に示すように、様々な径の被覆電線と尖状部(第1尖状部121及び第2尖状部122)を接続することができる。
第1保持部111では、当接凹面1111の断面がV字状になっていることから、2面で第1被覆電線L1が保持される。第1被覆電線L1の径が異なると当接凹面1111に接触する位置が異なるが、図6(a-1)〜(a-3)に示すように、どのような径の第1被覆電線L1でも該第1被覆電線L1を当接凹面1111の2面と接触させることにより、その電線の略中心を第1尖状部121が通過して両者を電気的に接続することができる。
第2保持部112では、挿通孔1122A、1122Bから放射状に延びる切れ目1123A、1123Bを有することから、図6(b-1)〜(b-3)に示すように、挿通孔1122A、1122Bに挿通される第2被覆電線L2の径に応じて切れ目1123A、1123Bが拡がるように保持部材1121A、1121Bが変形する。このため、様々な径の第2被覆電線L2を第2保持部112の挿通孔1122A、1122Bに挿通して、電線と第2尖状部122を電気的に接続することができる。
このように、1つの被覆電線接続コネクタ10により様々な径の被覆電線に対応することができるため、被覆電線の径毎に異なるコネクタを用意する必要がなく、コネクタの在庫管理が容易になる。また、接続したい2本の被覆電線の径を自由に組み合わせることができる。
さらに、第1実施形態の被覆電線接続コネクタ10によれば、2本の被覆電線を接続するために、基本的には工具を使用する必要がなく、使用者の手のみにより容易に作業を行うことができる。
第1尖状部121は第1被覆電線L1の外周面に刺し込まれることから、第1被覆電線L1の任意の位置で第1尖状部121と電線を電気的に接続することができる。また、第1被覆電線L1の両端に他のコネクタ(本発明のものであってもよいし、それ以外のものであってもよい)を接続したうえで、第1尖状部121を第1被覆電線L1の外周面に突き刺すことができる。
(2) 第2実施形態
(2-1) 第2実施形態の被覆電線接続コネクタの構成
図7は、第2実施形態の被覆電線接続コネクタ20の断面図である。この被覆電線接続コネクタ20は、第1保持部211及び第1尖状部221等を有する第1コネクタ201と、第2保持部212及び第2尖状部222等を有する第2コネクタ202とを有する。第1コネクタ201と第2コネクタ202は互いに別体であるが、後述のように連結することができ、その際には第1尖状部221と第2尖状部222が電気的に接続されるようになっている。
第1コネクタ201の第1保持部211、及び第2コネクタ202の第2保持部212はいずれも、第1実施形態の被覆電線接続コネクタ10における第2保持部112と同様の構成を有する。すなわち、第1保持部211は、円錐面状の保持部材2111の頂部に挿通孔2112が設けられており、第2保持部212は、円錐面状の保持部材2121の頂部に挿通孔2122が設けられている。挿通孔2112の径と挿通孔2122の径は同じでも良く、異なっていても良い。保持部材2111、2121にはそれぞれ、挿通孔2112、2122から外側に延びる切れ目2113、2123が設けられている。第1実施例の第2保持部112と同様に、挿通孔2112及び切れ目2113は第1誘導部231の役割を併せ持ち、挿通孔2122及び切れ目2123は第2誘導部232の役割を併せ持っている。また、保持部材2111は第1固定部241の役割を併せ持ち、保持部材2121は第2固定部242の役割を併せ持っている。
第1尖状部221は、第1実施形態の被覆電線接続コネクタ10における第2尖状部122と同様に円錐形の針状の形状を有しており、先端が第1保持部211の挿通孔2112に対向するように配置されている。第2尖状部222の形状及び配置は第1尖状部221と同様である。
第1尖状部221の円錐の側方には、第1保持部211側に刃先を有する平坦な第1被覆部切断刃271が設けられている。同様に、第2尖状部222の円錐の側方には、第2保持部212側に刃先を有する平坦な第2被覆部切断刃272が設けられている。
第1尖状部221の基端部(第1保持部211と反対側の端部)には、該第1尖状部221を取り囲む円筒状の保護筒251が取り付けられており、その内周面に第1保持部211が固定されている。同様に、第2尖状部222の基端部には、第2尖状部222を取り囲む円筒状の保護筒252が取り付けられており、その内周面に第2保持部212が固定されている。
第1尖状部221の基端部には、導電性の材料から成る円柱状の雄連結部261が、該第1尖状部221と一体に形成されている。雄連結部261の外周面には全周に亘って切り欠き2611が形成されている。雄連結部261の形状は、従来の丸形ギボシ端子の雄の形状を応用したものである。また、第2尖状部222の基端部には、雌連結部262が設けられている。雌連結部262は、非導電性の材料から成る円筒内に、導電性の材料から成り雄連結部261の外径と略同一の内径を有する円筒状の導電部2620が設けられたものである。導電部2620は、第2尖状部222と電気的に接続されている。導電部2620の内周面の前記切り欠き2611と対応する位置には、突出部2621が設けられている。このため、雌連結部262を雌連結部262に挿入すると、突出部2621が切り欠き2611に係合し、雄連結部261の側面が雌連結部262の導電部2620に接触して第1尖状部221と第2尖状部222が雄連結部261を介して電気的に接続される。
(2-2) 第2実施形態の被覆電線接続コネクタの動作(使用方法)
上述した被覆電線接続コネクタを用いて2本の被覆電線を接続する手順は以下の通りである。
まず、第1コネクタ201において、第1保持部211の保持部材2111の挿通孔2112に、該挿通孔2112よりも径が大きい第1被覆電線L1を押し込む。これにより、切れ目2113が拡がり、第1被覆電線L1が切れ目2113同士の間の部分に案内されて真っ直ぐ第1尖状部221に接近する。そして、第1尖状部221が第1被覆電線L1の端面のほぼ中心に突き刺さり、さらに第1被覆電線L1を押し込むと、第1被覆電線L1の被覆部に第1被覆部切断刃271によって切れ込みが形成される。この切れ込みは、第1尖状部221が第1被覆電線L1の端面に進入することにより押し拡げられるため、第1尖状部221は第1被覆電線L1内の奥まで容易に刺入することができる。また、第1尖状部221と電線の接触面積を大きくすることができ、それにより大電力の送電に対応することができる。第2コネクタ202においても同様にして、第2尖状部222が第2被覆電線L2の端面から該第2被覆電線L2内の奥まで刺入される。これらの操作により、第1尖状部221と第1被覆電線L1内の電線、及び第2尖状部222と第2被覆電線L2内の電線がそれぞれ、電気的に接続される。
また、第1実施形態と同様に、第1尖状部221に刺入された第1被覆電線L1、第2尖状部222に刺入された第2被覆電線L2は、それぞれ保持部材2111、2121の挿通孔の周辺部分が第1被覆電線L1、第2被覆電線L2に押しつけられることにより、保持部材2111、2121に保持される。
さらに、雄連結部261を雌連結部262に挿入し、雄連結部261の切り欠き2611を雌連結部262の突出部2621に係合させる。これにより、雄連結部261の側面が雌連結部262の導電部2620に接触し、第1被覆電線L1の電線と第2被覆電線L2の電線が第1尖状部221、雄連結部261、導電部2620及び第2尖状部222を介して電気的に接続される。このように第1被覆電線L1の電線と第2被覆電線L2の電線が電気的に接続された状態を図8に示す。
第2実施形態の被覆電線接続コネクタ20によれば、第1被覆電線L1内の電線と第1尖状部221、及び第2被覆電線L2内の電線と第2尖状部222を確実に電気的に接続することができる。また、第2実施形態の被覆電線接続コネクタ20は、第1実施形態の被覆電線接続コネクタ10と同様に、第1及び第2被覆電線L1、L2と第1及び第2尖状部221、222の接続作業時に基本的に工具を使用する必要がないうえに、様々な径の被覆電線に対して使用することができる。さらに、第2実施形態では、第1コネクタ201の雄連結部261を第2コネクタ202の雌連結部262に挿入するだけで、第1尖状部221と第2尖状部222を電気的に接続することができる。従来の被覆電線接続コネクタでは通常、ギボシ端子が用いられており、ギボシ端子のかしめ部分をかしめてギボシ端子と電線を接続する際に工具が必要になるうえに、かしめの操作に失敗してギボシ端子と電線の電気的な接触が不十分になることがある。それに対して本実施形態では、上述のように工具が不要となるうえに、不慣れな操作者であっても失敗することなく確実に、第1尖状部221を介して雄連結部261と第1被覆電線L1を、及び第2尖状部222を介して雌連結部262と第2被覆電線L2を、それぞれ電気的に接続することができる。
(3) その他
本発明は上記第1実施形態及び第2実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、図9に示すように、第1実施形態の被覆電線接続コネクタ10における保護筒152の端部に蓋31を装着することができる。蓋31は、ゴムやシリコーン等の弾性を有する材料から成り、保護筒152の外径よりも内径がわずかに小さい円筒と、その一端が円形の閉鎖面311で閉鎖された構成を有する。閉鎖面311の円の中心には、第2保持部112に保持可能な第2被覆電線L2の径よりも小さい径を有する孔312が設けられている。第2被覆電線L2を孔312に挿通させたうえで、蓋31を保護筒152に装着する。もしくは、蓋31を保護筒152に装着した後、蓋31の孔312に第2被覆電線L2に挿通する。これにより、水等が保護筒152内に侵入することを防止することができる。このような蓋は、第2実施形態の被覆電線接続コネクタ20にも装着することができる。
また、図10(a)に示すように、第1実施形態の被覆電線接続コネクタ10における2枚の可撓板151の代わりに、1枚の可撓板(保護部材)151Aを湾曲させ、湾曲面の内側に第1尖状部121を配置することで第1尖状部121を可撓板151Aで挟んだ構成を取ることもできる。可撓板151Aには、第1尖状部121の刃先121に対向する位置に孔151A1が設けられている。孔151A1は、扁平な第1尖状部121の形状に合わせたスリット状の形状を有しており、スリットの長さ及び幅は該第1尖状部121の根元の寸法よりもわずかに大きい。可撓板151Aが第1尖状部121と一体的に移動し、第1尖状部121が第1被覆電線L1の外周面に突き刺さると、可撓板151Aが撓み、撓んだ可撓板151Aによって第1被覆電線L1が第1保持部111側に押しつけられる(図10(b))ため、第1被覆電線L1が回転したり第1被覆電線L1の長手方向に位置ずれしたりすることが防止される。
あるいは、図11(a)に示すように、可撓板151又は151Aの代わりに、第1尖状部121の周囲を覆うように可撓ブロック151Bを保護部材として設けてもよい。可撓ブロック151Bの材料には、可撓性を有し、且つ伸縮性に富んだゴムやシリコーン等を用いる。可撓ブロック151Bは、本実施形態では直方体状の形状を有し、その直方体のうちの1つの面151B1を刃先1211の位置に合わせて第1保持部111に対向させるように設けられている。
この構成によれば、スライド部1312をガイド部1311に沿って第1保持部111側に移動させると、可撓ブロック151Bは第1尖状部121と一体的に移動し、前記1つの面151B1が第1被覆電線L1の外周面に接触して当接凹面1111の2つの平面と共に第1被覆電線L1を保持する。この状態からさらにスライド部1312を第1保持部111側に移動させると、第1尖状部121が第1被覆電線L1の外周面の所定位置から刺入される。それと共に、可撓ブロック151Bは圧縮されて第1被覆電線L1の外周面に押しつけられる(図11(b))ことから、第1被覆電線L1の外周面に密着する。これにより、第1尖状部121の周囲や第1被覆電線L1内に水等が侵入することを防止することができる。特に、可撓ブロック151Bの材料としてブチルゴムを用いることにより、防水性を高くすることができる。この可撓ブロック151Bを用いた構成においてさらに、前述のように保護筒152の端部に蓋31を装着すれば、第2尖状部122の周囲や第2被覆電線L2内に水等が侵入することも防止することができるため、防水性が一層高くなる。
図12に示すように、第1実施形態の被覆電線接続コネクタ10において、第2尖状部122、第2保持部112A、112B及び保護筒152の代わりに、それらを当接凹面1111の断面V字状の谷に平行な軸の回りに90°回転させた状態で配置された第2尖状部122A、第2保持部112A1、112B1及び保護筒152Aを設けてもよい。この構成によれば、第1保持部111に保持される第1被覆電線L1と第2保持部112A1、112B1に保持される第2被覆電線L2は互いに平行に配置される。
被覆電線接続コネクタ10の第1尖状部121及び第2尖状部122、並びに被覆電線接続コネクタ20の第1尖状部221及び第2尖状部222の形状は上記のものには限定されず、角錐状等の種々の形状を取り得る。
被覆電線接続コネクタ10の第1保持部111における当接凹面1111の断面形状は、上の角度90°で交差するV字状のものには限定されず、例えば90°以外の角度で交差するV字状や、半円状等とすることができる。
第1実施形態では、第2保持部112を2個の保持部材1121A、1121Bから構成し、第2誘導部132を挿通孔1122A及び切れ目1123Aから構成したが、1組の保持部材1121A、挿通孔1122A及び切れ目1123Aから第2保持部及び第2誘導部を構成することができる。第2実施形態の第1保持部及び第1誘導部、並びに第2保持部及び第2誘導部も同様である。
上記実施形態では第1被覆電線の外周面に突き刺す尖状部と第2被覆電線の端部に突き刺す尖状部を組み合わせたもの(第1実施形態)及び第1被覆電線、第2被覆電線共に尖状部を被覆電線の端部に突き刺すもの(第2実施形態)を示したが、被覆電線の外周面に突き刺す尖状部を2個組み合わせても良い。この場合、2個の尖状部を互いに背向するように設けることにより、第1被覆電線と第2被覆電線は互いに平行に配置される。
第2実施形態の被覆電線接続コネクタ20では、第1コネクタ201と第2コネクタ202を雄連結部261及び雌連結部262から成る連結部で電気的に接続したが、連結部の構成はそれには限定されない。例えば、第1コネクタ201及び第2コネクタ202にそれぞれ平板状の接触端子を設け、両者を接触させることによって電気的に接続するコネクタとしてもよい。また、従来のギボシ端子の雄部及び雌部から連結部を構成しても良い。この場合は、第1コネクタと第2コネクタの連結作業に工具が必要となるが、従来の被覆電線接続コネクタ(ギボシ端子)と互換性を有することになる。
第2実施形態の被覆電線接続コネクタ20では、第1コネクタ201と第2コネクタ202に分割可能とし、針状部材から成る第1尖状部221を第1コネクタ201に、同じく針状部材から成る第2尖状部222を第2コネクタ202に、それぞれ設けたが、針状部材から成る2個の尖状部を一体成形したものを(分割されない)1個のコネクタに設けてもよい。また、第1実施形態の被覆電線接続コネクタ10において、第2保持部112、第2尖状部122、及び保護筒152を合わせたものを第2コネクタとして他の部分(第1コネクタ)と分割し、第1尖状部121及び第2尖状部122のいずれか一方に雄連結部(第2実施形態における雄連結部261と同様のもの)を電気的に接続し、他方に雌連結部(同・雌連結部262と同様のもの)を電気的に接続するようにしてもよい。これら雄連結部と雌連結部を連結することにより、第1尖状部121と第2尖状部122が電気的に接続される。
第1実施形態の被覆電線接続コネクタ10において、第2保持部(兼、第2固定部)112から第2被覆電線L2を取り外すために、図13に示す、以下の取り外し具40を用いることができる。この場合、保護筒152には可撓性を有する材料から成るものを用いる。取り外し具40は、可撓性を有する材料から成る筒41の軸方向に2本の溝421、422を互いに対向するように設けた構成を有する。筒41の一端付近には、長方形の板をV字状に折り曲げてその両端をそれぞれ溝421を挟んだ筒41の側面に接続した押圧部43を有する。筒41の軸方向に垂直な断面は、やや偏平な円形状の形状を有し、短径はa1であって保護筒152の外径a2よりも僅かに短くなっている。
取り外し具40の使用方法は以下の通りである。第2保持部(兼、第2固定部)112に第2被覆電線L2が固定されている状態で、溝422を通して第2被覆電線L2を筒41内に配置したうえで、溝421、422の幅を拡げつつ筒41内に保護筒152を挿入するように、筒41を保護筒152に装着する。そのうえで、押圧部43を指でつまんでV字の幅を狭めるように押圧することにより、筒41が歪むと共に保護筒152が歪み、第2被覆電線L2に対する第2保持部112の保持部材1121Aの先端が第2被覆電線L2を押し付ける力が弱まり、第2保持部112から第2被覆電線L2を取り外す(引き抜く)ことができる。なお、取り外し具40は、第2実施形態の被覆電線接続コネクタ20に取り付けられた第1被覆電線L1や第2被覆電線L2を取り外す際にも用いることができる。なお、取り外し具40は、被覆電線を取り外す時に保護筒152に装着してもよいし、保護筒152に常時装着しておいてもよい。
ここまでに述べた例以外にも、本発明は種々の変形をすることが可能である。
10、20…被覆電線接続コネクタ
111、211…第1保持部
1111…当接凹面
112、112A、112B、112A1、112B1、212…第2保持部
1121A、1121B、2111、2121…保持部材
1122A、1122B、2112、2122…挿通孔
1123A、1123B、2113、2123…保持部材の切れ目
121、221…第1尖状部
1211…第1尖状部の刃先
122、122A、222…第2尖状部
131、231…第1誘導部
1311…ガイド部
1312…スライド部
1312a…スライド部の筒状部
1312b…スライド部の支持板部
132、232…第2誘導部
141、241…第1固定部
1411…爪係止部
1412…爪部
142、242…第2固定部
151、151A…可撓板(保護部材)
151B…可撓ブロック(保護部材)
151B1…可撓ブロックの1つの面
152、251、252…保護筒
201…第1コネクタ
202…第2コネクタ
261…雄連結部
2611…雄連結部の切り欠き
262…雌連結部
2621…雌連結部の突出部
271…第1被覆部切断刃
272…第2被覆部切断刃
31…蓋
311…閉鎖面
312…閉鎖面の孔
40…取り外し具
41…取り外し具の筒
421、422…取り外し具の溝
43…押圧部

Claims (9)

  1. a) 被覆電線を保持するための保持部と、
    b) 導電性の材料から成り、前記保持部に保持された前記被覆電線に突き刺し可能な尖状部と、
    c) 前記保持部に保持された被覆電線の所定位置に所定方向から前記尖状部が突き刺さるように、該尖状部又は該保持部を誘導する誘導部と
    を備えることを特徴とする被覆電線接続コネクタ。
  2. さらに、前記尖状部が被覆電線に刺入されている状態で、前記尖状部と前記保持部の相対的位置を固定する固定部を備えることを特徴とする請求項1に記載の被覆電線接続コネクタ。
  3. 前記保持部が、被覆電線の外周面に少なくとも2方向から当接する当接凹面を有し、
    前記誘導部が、前記当接凹面の底部に垂直なガイド部と、前記尖状部を保持し前記ガイド部に沿って移動するスライド部とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の被覆電線接続コネクタ。
  4. 前記尖状部が、前記当接凹面に対向して配置された、該当接凹面の底部と平行な刃先を有する刃状のものであることを特徴とする請求項3に記載の被覆電線接続コネクタ。
  5. さらに、前記尖状部が被覆電線に突き刺されている状態で、前記尖状部と前記保持部の相対的位置を固定する固定部を備え、
    該固定部が、前記ガイド部の表面において前記当接凹面の底部に垂直に並んで複数設けられた爪係止部と、前記スライド部に設けられ前記ガイド部の前記表面に付勢される爪部とを備える
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の被覆電線接続コネクタ。
  6. さらに、前記尖状部を挟むように設けられた、該尖状部と一体的に移動する保護部材を備え、
    前記保護部材が、前記当接凹面に保持された被覆電線の外周面に前記尖状部とがともに接触し、前記尖状部が前記被覆電線に刺入されると変形して前記当接凹面との間で前記被覆電線を保持するように構成されている
    ことを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の被覆電線接続コネクタ。
  7. 前記保持部が、頂部に形成された挿通孔と、該挿通孔から放射状に延びる複数の切れ目を有する、弾性変形可能な錐面状の保持部材から成り、
    前記尖状部が、前記保持部材の頂部と対向する側に配置された針状部材から成る
    ことを特徴とする請求項1に記載の被覆電線接続コネクタ。
  8. さらに、前記針状部材の側方に、前記保持部側に刃先を有する被覆部切断刃を備えることを特徴とする請求項7に記載の被覆電線接続コネクタ。
  9. さらに、
    前記保持部材及び前記針状部材を覆う筒状の保護具と、
    前記保護具の前記一端に装着される、弾性材料から成る蓋と、
    前記蓋に設けられた、被覆電線を挿通させる孔と
    を備えることを特徴とする請求項7又は8に記載の被覆電線接続コネクタ。
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