JP2020033810A - ハンドガイドローラ - Google Patents
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坂道など斜面で締固め作業をしているときに燃料切れやエンジンストール等何らかの理由によりエンジンが停止した場合、仮にエンジンと油圧ポンプとが接続していれば、機体が斜面を降下して油圧ポンプが回されようとしても、エンジンが抵抗負荷として作用するので油圧ポンプは回らず、機体は降下しづらくなる。しかしながら、遠心クラッチを設けた構造の場合には、エンジンが停止したときにはエンジンと油圧ポンプとが遮断されるので、エンジンの抵抗負荷がかからず、油圧ポンプが回って圧油が走行油圧モータに供給され、機体が斜面を降下するおそれがある。
そして、エンジンの始動後は手動クラッチを常に接続状態としておくことにより、坂道など斜面でエンジンが不意に停止し、前後進レバーが前進位置または後進位置にあったとしても、エンジンの負荷が油圧ポンプに加わっているので、油圧ポンプの回転が抑制される。これにより、ハンドガイドローラの坂道等での急な降下を防ぐことができる。
エンジンEと油圧ポンプPとの間には、動力伝達を手動で断続する手動クラッチ30が設けられている。本実施形態のハンドガイドローラHは、図5に示すように、エンジンEと油圧ポンプPとの間に、両者間の動力伝達機構として、駆動プーリ17と従動プーリ18とベルト19とを有するベルト伝達機構20が設けられている。
エンジンEの出力部(例えばフライホイール)には、出力軸41がボルト42で締結されている。出力軸41には、リング部材43を介して円筒状の連結軸44が一体に回転するように取り付けられている。シャフト32は、キー45により連結軸44に連結しており、これによりシャフト32は、軸O回りにエンジンEと一体に回転する。シャフト32は、機体1(図1)に取り付けられた支持ブラケット47に、軸受50を介して支承されている。シャフト32には、軸受46を介して駆動プーリ17が回転自在に支承されている。
クラッチレバー31は、一端側に把持グリップ31Aを備えている。クラッチレバー31の他端側はL字状に屈曲しており、その屈曲部にて、機体1(図1)に取り付けられた支持ブラケット47に、前後方向の軸O1回りに回転可能に軸支されている。クラッチレバー31の他端には、連結バー48の一端が前後方向の軸O2回りに回転可能に連結されている。
第1ブラケット33は、クラッチレバー31の回転操作に連動して回転変位する部材である。第1ブラケット33は、図4に示すように左右方向視して、前後方向に水平状に延びる天板部33Aと、天板部33Aの前端、後端からそれぞれ下方に延びる前板部33B、後板部33Cとを備えている。天板部33Aには、図3に示すように、支持板49を介して連結バー48の他端が前後方向の軸O3回りに回転可能に連結されている。図4において、前板部33Bおよび後板部33Cの下端周りは、支持ブラケット47に前後方向の軸O4回りに回転可能に連結されている。これにより、第1ブラケット33は、クラッチレバー31の回転操作により、軸O4を回転中心として変位する。
第2ブラケット34は、第1ブラケット33に回転自在に連結し、シャフト32の軸方向に平行移動可能に構成されている。第2ブラケット34は略リング状の部材であり、図4に示すように、第1ブラケット33の前板部33B、後板部33Cに前後方向の軸O5回りに回転可能に連結されている。軸O5は、例えば長孔とピンとで構成されている。
ホルダー35は、第2ブラケット34の内周に軸受51を介して支承されている。ホルダー35の内周面には溝スプラインが形成され、シャフト32の軸スプラインとスプライン係合している。これにより、ホルダー35は、シャフト32と一体に回転しかつ軸O方向に移動自在に軸着される。ホルダー35は、クラッチレバー31の回転操作により、駆動プーリ17の側面に接続して駆動プーリ17を連れ回り可能とする。本実施形態では、ホルダー35に圧着部材52を固着し、この圧着部材52を駆動プーリの側面に圧着させて駆動プーリ17を連れ回りさせている。その他、ホルダー35と駆動プーリ17とを凹凸係合等により係合させて連れ回りさせる構造にしてもよい。
圧縮コイルばね36は、第2ブラケット34を駆動プーリ17に向けて付勢する付勢部材である。圧縮コイルばね36は、支持ブラケット47と第2ブラケット34との間に、上下一対として設けられている。圧縮コイルばね36の付勢力により、ホルダー35の駆動プーリ17への圧着力が増す。
冷間時にエンジンEを始動させるときは、図3において、クラッチレバー31を仮想線で示す位置に回転操作する。連結バー48で右方向に引っ張られることにより、第1ブラケット33が軸O4(図4)を回転中心として、図3に仮想線で示すように駆動プーリ17から遠ざかる側に変位する。これにより、軸O5も駆動プーリ17から遠ざかる側に変位することとなり、第2ブラケット34と共にホルダー35が駆動プーリ17から離れる。これによりクラッチが遮断状態となり、駆動プーリ17は回転しない。したがって、油圧ポンプP内の硬くなった作動油の負荷を駆動プーリ17から受けることがなく、エンジンEの始動性が向上する。また、冷間時、高い回転数でのエンジンEの暖気運転が可能となるので、エンジンEが安定してから油圧ポンプPを起動させることができる。
2 前ロール
3 後ロール
5 閉回路
17 駆動プーリ
18 従動プーリ
19 ベルト
20 ベルト伝達機構
30 手動クラッチ
31 クラッチレバー
32 シャフト
33 第1ブラケット
34 第2ブラケット
35 ホルダー
36 圧縮コイルばね(付勢手段)
E エンジン
P 油圧ポンプ
M1,M2 走行油圧モータ
Claims (4)
- エンジンにより駆動される油圧ポンプと、前記油圧ポンプからの圧油によりロールを回転させる走行油圧モータと、を含む油圧の閉回路を備えたハンドガイドローラであって、
前記エンジンと前記油圧ポンプとの間に、動力伝達を手動で断続する手動クラッチを設けたことを特徴とするハンドガイドローラ。 - 前記エンジンと前記油圧ポンプとの間に、駆動プーリと従動プーリとベルトとを有するベルト伝達機構が設けられ、
前記手動クラッチは、
クラッチレバーと、
前記エンジンと一体に回転し、前記駆動プーリを回転自在に支承するシャフトと、
前記クラッチレバーに連動して回転変位する第1ブラケットと、
前記第1ブラケットに回転自在に連結し、前記シャフトの軸方向に平行移動可能な第2ブラケットと、
前記第2ブラケットに軸受を介して支承されるとともに、前記シャフトに一体に回転しかつ軸方向に移動自在に軸着し、前記駆動プーリの側面に接続して前記駆動プーリを連れ回り可能なホルダーと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のハンドガイドローラ。 - 前記第2ブラケットを前記駆動プーリに向けて付勢する付勢部材を備えることを特徴とする請求項2に記載のハンドガイドローラ。
- 前後進レバーが中立位置以外の状態で前記手動クラッチが遮断したときに警報を出す警報手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のハンドガイドローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018163104A JP7011992B2 (ja) | 2018-08-31 | 2018-08-31 | ハンドガイドローラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018163104A JP7011992B2 (ja) | 2018-08-31 | 2018-08-31 | ハンドガイドローラ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020033810A true JP2020033810A (ja) | 2020-03-05 |
JP7011992B2 JP7011992B2 (ja) | 2022-01-27 |
Family
ID=69667403
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018163104A Active JP7011992B2 (ja) | 2018-08-31 | 2018-08-31 | ハンドガイドローラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7011992B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111573543A (zh) * | 2020-04-03 | 2020-08-25 | 武汉船用机械有限责任公司 | 离合器推动装置 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49120951U (ja) * | 1973-02-15 | 1974-10-16 | ||
JPS5552577U (ja) * | 1978-10-05 | 1980-04-08 | ||
JPH09329207A (ja) * | 1996-06-05 | 1997-12-22 | Aratsuto:Kk | 振動締固め機のベルトクラッチ機構 |
JP2001294139A (ja) * | 2000-04-12 | 2001-10-23 | Sakai Heavy Ind Ltd | ハンドガイドローラ |
-
2018
- 2018-08-31 JP JP2018163104A patent/JP7011992B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS49120951U (ja) * | 1973-02-15 | 1974-10-16 | ||
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Cited By (1)
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CN111573543A (zh) * | 2020-04-03 | 2020-08-25 | 武汉船用机械有限责任公司 | 离合器推动装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7011992B2 (ja) | 2022-01-27 |
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