JP2020032938A - 飛行体 - Google Patents

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Kazuhiro Ishibashi
和大 石橋
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Abstract

【課題】飛行体において、高い揚力係数による短距離離陸・安全な着陸と高速巡行時の誘導抵抗の低減の両立をシンプルな構造で実現する。【解決手段】翼を備える飛行体であって、前記翼の上面に設けられた上面噴出口と、前記翼の下面に設けられた下面噴出口とを備え、前記上面噴出口は、前記上面に沿って、前記飛行体の後方に向けて、前記上面噴出口直上の前記飛行体の後方に向かう気流より高速の噴流を噴出し、前記下面噴出口は、前記下面に沿って、前記飛行体の後方に向けて、前記下面噴出口直下の前記飛行体の後方に向かう気流より高速の噴流を噴出する。【選択図】図6

Description

本発明は、境界層制御(BoundaryLayerControl 以下、BLCと略記する)効果を用いて揚力増大を図った、翼と推力発生装置を備えた飛行体に関する。
従来のBLC効果を用いた高揚力装置を備える飛行体としては、主翼前縁に設置した推進装置の噴流を翼に当てるもの、コンプレッサーを機体に内蔵して主翼上面に噴流を噴出するもの、主翼後縁に空気の吸入口を設けて剥離を防ぐといったものがある。
特許第3270845号公報
米国特許第6216982号明細書
以上に述べた従来の飛行体では、構造の複雑化と、高揚力装置の設置に伴う誘導抵抗の増加が問題点として挙げられる。
本発明は、従来の飛行体では実現できなかった、高い揚力係数による短距離離陸および安全な着陸と、高速巡行時の誘導抵抗の低減の両立をシンプルな構造で実現することを目的としたものである。
そして本発明は上記目的を達成するため、翼を備える飛行体であって、前記翼の上面に設けられた上面噴出口と、前記翼の下面に設けられた下面噴出口とを備え、前記上面噴出口は、前記上面に沿って、前記飛行体の後方に向けて、前記上面噴出口直上の前記飛行体の後方に向かう気流より高速の噴流を噴出し、前記下面噴出口は、前記下面に沿って、前記飛行体の後方に向けて、前記下面噴出口直下の前記飛行体の後方に向かう気流より高速の噴流を噴出する、というものである。ここにおいて「直上」とは、噴出口の後端から、上方向へ噴出口の高さの数倍程度の高さまで、の領域とし、「直下」とは、噴出口の後端から、下方向へ噴出口の高さの数倍程度の高さまで、の領域とする。また、「後方」とは後方成分をもつ方向ベクトルすべてを含むとする。
上述した本発明の効果は以下の通りである。まず、翼上面に噴流を噴出した場合、翼上面と翼下面の空気の流速の差が大きくなることでベルヌーイの定理から揚力係数が増大する。さらに、運動エネルギーが補完されることで翼後縁において剥離が起きにくくなるため離着陸時の安定性・安全性が高まる。
一方、翼下面に噴出した場合、翼上面と翼下面の速度差が小さくなることで、ベルヌーイの定理から揚力係数が小さくなり、それに伴い誘導抵抗が減少する。巡行時に高速を出そうとすると揚力係数による誘導抵抗成分が大きなファクターとなってくるため、これを小さくすることは燃料効率向上に大きく貢献する。
また、推進装置、すなわちジェットエンジンなど、と高揚力用の噴出部、すなわち上面噴出口および下面噴出口、を別個にすることで細かな噴流制御が容易になるとともに構造の簡易化ができる。高揚力用の噴出部は、推進装置の後流を直接当てる場合と比べ噴流の噴出量が小さくて済むため、従来型の翼構造に比べて、翼に噴流を当てることで生じる推力損失も小さくできる。
本発明の翼構造を備えた飛行体の外観図 本発明の翼構造を備えた飛行体の実施例1の内部構造の概観図(配線・配管を省いている) 本発明の翼構造を備えた飛行体の実施例2の内部構造の概観図(配線・配管を省いている) 本発明の実施例1のシステム概要図 本発明の実施例2のシステム概要図 本発明の翼構造を斜め後ろから見た図 翼上面に噴流を噴出する際の翼断面および気流イメージ図 翼下面に噴流を噴出する際の翼断面および気流イメージ図 CFD(数値流体力学)ソフトでのシミュレーションによる、翼上面への噴流の噴出
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図4および図6を参照して、本発明の実施形態1について説明する。飛行体が備える、フラップ1を備えた翼2の前縁部に、その前縁から翼最厚部までにかけて覆いかぶさるようなカバー3を設ける。そのカバー3内部と翼2の間には空洞が形成されており、当該空洞の上部と下部が仕切り板4によって仕切られていて、その仕切り板4が翼2とカバー3を接続している。上記カバー3と翼2によって、上記空洞の上部と下部にそれぞれ接続される高さが翼厚の10%以内、例えば0.5〜3.0cm、好ましくは0.5〜2.0cm、さらに好ましくは0.7〜1.2cm、の上面噴出口15および下面噴出口16が形成されている。また、上記噴出口15,16には噴流を整流するための整流板17が等間隔で並んでいる。そして、図4を参照すると、カバー3の翼付け根に近いところには上記カバー3の上部及び下部のそれぞれに導管が取り付けられるような開口部が設けられており、そこに金属製の導管5,6がつながっている。これらの導管はカバー3の外部から上記空洞につながっているが、乱流抑制の観点から翼内部もしくは飛行体内部に収納されてもよい。その2本の導管5,6は、電子制御で切り替えられる弁7が設けられたT字分岐プラグ8につながっていて、T字分岐プラグ8の残りの1つの穴につながった導管9は噴流発生装置につながっている。噴流発生装置は圧縮空気ボンベ10と電子制御による出力調整装置11で構成されており、導管9に任意の風量を送り出せるようになっている。出力調整装置11および弁7はコックピットの中に設けられた指示装置12に接続されている。
以下、上記構成の動作を説明する。はじめに離陸の動作について説明する。まず、離陸動作を開始する際に、コックピット内の指示装置12から命令を出すと、T字分岐プラグ8に設けられた弁7が、翼上面側についた導管5に噴流を送るように操作される。そして出力調整装置11が圧縮空気ボンベ10を開栓する。圧縮空気ボンベ10から出てくる空気の噴流は導管9、T字分岐プラグ8、導管5を通り、上面噴出口15に導かれる。この噴流は、翼の上面に沿って当該飛行体の後方に向けて噴出され、この噴流の速度は、上面噴出口15の直上の、当該飛行体の後方に向かう気流よりも高速になるように調整されている。これによって生じる翼上面と翼下面の流速の差の増加による揚力増大と、運動エネルギー補完による剥離しにくさの向上により、翼のアスペクト比、すなわち、翼の前後方向の長さに対する横方向の長さの比、が小さめの翼を有する飛行体でも、300m以内の短い滑走距離でも安定して離陸することが可能になる。離陸後、巡航飛行に移行するまでの間に、出力調整装置11が圧縮空気ボンベ10を閉栓する。
つづいて高速巡航時の動作について説明する。巡航速度が300km/h程度を超える高速で飛行する際に、コックピット内の指示装置12から命令を出すと、T字分岐プラグ8に設けられた弁7が、翼下面側についた導管6に噴流を送るように操作される。そして出力調整装置11が圧縮空気ボンベ10を再び開栓する。圧縮空気ボンベ10から出てくる空気の噴流は導管9、T字分岐プラグ8、導管6を通り、下面噴出口16に導かれる。この噴流は、翼の下面に沿って、当該飛行体の後方に向けて噴出され、この噴流の速度は下面噴出口16の直下の、当該飛行体の後方に向かう気流よりも高速になるように調整されている。これにより翼上下面の速度差が、装置未作動時に比べて小さくなるので、ベルヌーイの定理から揚力係数が減少し、誘導抵抗が抑えられる。高速が必要でなくなったら、出力調整装置11が圧縮空気ボンベ10を閉栓する。
最後に、着陸時の動作について説明する。滑走路上空に近づいた段階で、コックピットの指示装置12から命令を出すと、T字分岐プラグ8に設けられた弁7が、翼上面側についた導管5に噴流を送るように操作される。そして出力調整装置11が圧縮空気ボンベ10を開栓する。圧縮空気ボンベ10から出てくる空気の噴流は導管9、T字分岐プラグ8、導管5を通り、上面噴出口15に導かれる。すると、離陸時と同じ原理で揚力係数が増大し、剥離しにくさが向上することで、着陸時の安定性が向上する。
なお、圧縮空気ボンベ10への空気の充填は、例えば、飛行体の給油所に設置されたコンプレッサーを用いることができる。
以下、CFD(数値流体力学)ソフトを用いた、実施形態1のシミュレーションについて説明する。当該シミュレーションの条件として、密度が1.189g/cm^3の等エントロピー気体中での飛行、乱流モデルはKEモデル、基準圧力101325Pa、基準温度273Kとした。また、翼形状として長さ1m、幅1mのNACA4412型を用い、幅1m、高さ1cmの噴出口を翼上面および下面の翼最厚部に設け、機体速度(翼の前進速度)を33.3m/s(≒120km/h)とした。
Figure 2020032938
表から分かる通り、翼上面に噴出した際は未作動時と比べ揚力係数が3倍近くなっている。一方翼下面に噴出した際は未作動時と比べ抗力係数が2分の1以下になっており、効果が確認できた。ただし、このシミュレーションで設定した翼下面での噴流速度は機体速度を33.3m/sをしたため設定した値であるが、実際に巡航時(機体速度300km/h≒83.3m/s)に用いる状況では100m/sほどが適切である。
図5および図6を参照して、本発明の実施形態2について説明する。実施形態1と同様、飛行体が備える、フラップ1を備えた翼2の前縁部に、その前縁から翼最厚部までにかけて覆いかぶさるようなカバー3を設ける。そのカバー3内部と翼2の間には空洞が形成されており、当該空洞の上部と下部が仕切り板4によって仕切られていて、その仕切り板4が翼2とカバー3を接続している。上記カバー3と翼2によって、上記空洞の上部と下部にそれぞれ接続される高さが翼厚の10%以内、例えば0.5〜3.0cm、好ましくは0.5〜2.0cm、さらに好ましくは0.7〜1.2cm、の上面噴出口15および下面噴出口16が形成されている。また、上記噴出口15,16には噴流を整流するための整流板17が等間隔で並んでいる。そして、図5を参照すると、カバー3の翼付け根に近いところには上記カバー3の上部及び下部のそれぞれに導管が取り付けられるような開口部が設けられており、そこに金属製の導管5,6がつながっている。これらの導管はカバー3の外部から上記空洞につながっているが、乱流抑制の観点から翼内部もしくは飛行体内部に収納されてもよい。その2本の導管5,6は、電子制御で切り替えられる弁7が設けられたT字分岐プラグ8につながっていて、T字分岐プラグ8の残りの1つの穴につながった導管9は噴流発生装置につながっている。噴流発生装置は複数のファン13と電子制御によるファン回転数制御装置18で構成されており、導管9に任意の風量を送り出せるようになっている。ファン回転数制御装置18および弁7はコックピットの中に設けられた指示装置12に接続されている。
以下、上記構成の動作を説明する。はじめに離陸の動作について説明する。まず、離陸動作を開始する際に、コックピット内の指示装置12から命令を出すと、T字分岐プラグ8に設けられた弁7が、翼上面側についた導管5に噴流を送るように操作される。そしてファン回転数制御装置18がファン13を徐々に回転させる。そこから出てくる空気の噴流は、導管9、T字分岐プラグ8、導管5を通り、上面噴出口15に導かれる。この噴流は、翼の上面に沿って当該飛行体の後方に向けて噴出され、この噴流の速度は、翼上面噴出口15の直上の、当該飛行体の後方に向かう気流よりも高速になるように調整されている。これによって生じる翼上面と翼下面の流速の差の増加による揚力増大と、運動エネルギー補完による剥離しにくさの向上により、翼のアスペクト比、すなわち、翼の前後方向の長さに対する横方向の長さの比、が小さめの翼を有する飛行体でも、300m以内の短い滑走距離でも安定して離陸することが可能になる。離陸後、巡航飛行に移行するまでの間に、ファン回転数制御装置18がファン13の動作を停止させる。
つづいて高速巡航時の動作について説明する。巡航速度が300km/h程度を超える高速で飛行する際に、コックピット内の指示装置12から命令を出すと、T字分岐プラグ8に設けられた弁7が、翼下面側についた導管6に噴流を送るように操作される。そしてファン回転数制御装置18がファン13を徐々に回転させる。そこから出てくる空気の噴流は、導管9、T字分岐プラグ8、導管6を通り、下面噴出口16に導かれる。この噴流は、翼の下面に沿って、当該飛行体の後方に向けて噴出され、この噴流の速度は翼下面噴出口16の直下の、当該飛行体の後方に向かう気流よりも高速になるように調整されている。これにより翼上下面の速度差が、装置未作動時に比べて小さくなるので、ベルヌーイの定理から揚力係数が減少し、誘導抵抗が抑えられる。高速が必要でなくなったら、ファン回転数制御装置18がファン13の動作を停止させる。
最後に、着陸時の動作について説明する。滑走路上空に近づいた段階で、コックピットの指示装置12から命令を出すと、T字分岐プラグ8に設けられた弁7が、翼上面側についた導管5に噴流を送るように操作される。そしてファン回転数制御装置18がファン13を徐々に回転させる。そこから出てくる空気の噴流は、導管9、T字分岐プラグ8、導管5を通り、翼上面噴出口15に導かれる。すると、離陸時と同じ原理で揚力係数が増大し、剥離しにくさが向上することで、着陸時の安定性が向上する。
図9に関して詳細を説明する。密度が1.189g/cm^3の等エントロピー気体中で行った。乱流モデルはKEモデル、基準圧力101325Pa、基準温度273Kとした。翼形状として長さ1m、幅5mのNACA4412型を用い、翼両端から0.5mの位置に幅1.5m、高さ10mmの噴出口を翼上面の翼最厚部に設け、機体速度(翼の前進速度)を33.3m/s(≒120km/h)とおいた。迎え角は0°として、噴流速度を60m/sから130m/sへ10m/sずつ増加させたときの抗力係数、揚力係数の変化を記録した。グラフにおいては、横軸が噴流速度(m/s)、縦軸が各係数の値(無単位)とし、抗力係数を黒色、揚力係数を灰色でプロットした。このとき、各係数の値は以下の式から導出した。
Figure 2020032938
(ただし、Cd1 :抗力係数 Cd2 :揚力係数 F1:抗力 F2:揚力 A:翼の有効面積 v:機体速度(前方から流入させ機体に当てる気流の速度) D:空気の密度)
このグラフから分かることは以下の通りである。まず、前提とした噴流速度範囲では抗力係数も揚力係数も噴流速度に比例して大きくなることがいえる。そしてその値は抗力係数が噴流速度0m/s(非稼働時)の”0.125”から130m/sの”0.306”へと2.5倍程度の増加かつその絶対的大きさは微小なのに対し、揚力係数では噴流速度0m/s(非稼働時)の”0.503”から130m/sの”2.35”へと4.7倍程度の増加かつ大きい値をとるため、抗力増大を大きく上回る揚力増大の効果が見込まれるといえる。また、揚力増大効果を実用範囲内(非稼働時の3倍以上)に入れるには、噴流速度を80m/s以上に設定できればよいことが分かる(もちろんこれは理想化された状態での値であるため、この値の限りではない)。これは圧縮空気ボンベおよびファンにより十分実現できる噴流速度である。
参考のため、ベルヌーイの定理の式および誘導抵抗を表す式を以下に示す。
・ベルヌーイの定理
Figure 2020032938
(ただし、v:機体速度 g:重力加速度 z:基準面からの高さ p:気体の圧力 ρ:気体密度)
・誘導抵抗の式
Figure 2020032938

(ただし、Cd₀:有害抵抗係数 Cd₁:全体抗力係数 Cd₂:揚力係数 v:機体速度 k:誘導抵抗係数)
1 フラップ
2 翼
3 カバー
4 仕切り板
5 翼上面用導管
6 翼下面用導管
7 弁
8 T字分岐プラグ
9 風力発生装置と接続する導管
10 圧縮空気ボンベ
11 出力調整装置
12 コックピット内の指示装置
13 ファン
14 配線
15 上面噴出口
16 下面噴出口
17 整流板
18 ファン回転数制御装置
本発明は、境界層制御(BoundaryLayerControl 以下、BLCと略記する)効果を用いて揚力増大を図った、翼と推力発生装置を備えた飛行体に関する。
従来のBLC効果を用いた高揚力装置を備える飛行体としては、主翼前縁に設置した推進装置の噴流を翼に当てるもの、コンプレッサーを機体に内蔵して主翼上面に噴流を噴出するもの、主翼後縁に空気の吸入口を設けて剥離を防ぐといったものがある。
特許第3270845号公報
米国特許第6216982号明細書
以上に述べた従来の飛行体では、構造の複雑化と、高揚力装置の設置に伴う誘導抵抗の増加が問題点として挙げられる。
本発明は、従来の飛行体では実現できなかった、高い揚力係数による短距離離陸および安全な着陸と、高速巡行時の誘導抵抗の低減の両立をシンプルな構造で実現することを目的としたものである。
そして本発明は上記目的を達成するため、翼を備える飛行体であって、前記翼の上面に設けられた上面噴出口と、前記翼の下面に設けられた下面噴出口とを備え、前記上面噴出口は、前記上面に沿って、前記飛行体の後方に向けて、前記上面噴出口直上の前記飛行体の後方に向かう気流より高速の噴流を噴出し、前記下面噴出口は、前記下面に沿って、前記飛行体の後方に向けて、前記下面噴出口直下の前記飛行体の後方に向かう気流より高速の噴流を噴出する、というものである。ここにおいて「直上」とは、噴出口の後端から、上方向へ噴出口の高さの数倍程度の高さまで、の領域とし、「直下」とは、噴出口の後端から、下方向へ噴出口の高さの数倍程度の高さまで、の領域とする。また、「後方」とは後方成分をもつ方向ベクトルすべてを含むとする。
上述した本発明の効果は以下の通りである。まず、翼上面に噴流を噴出した場合、翼上面と翼下面の空気の流速の差が大きくなることでベルヌーイの定理から揚力係数が増大する。さらに、運動エネルギーが補完されることで翼後縁において剥離が起きにくくなるため離着陸時の安定性・安全性が高まる。
一方、翼下面に噴出した場合、翼上面と翼下面の速度差が小さくなることで、ベルヌーイの定理から揚力係数が小さくなり、それに伴い誘導抵抗が減少する。巡行時に高速を出そうとすると揚力係数による誘導抵抗成分が大きなファクターとなってくるため、これを小さくすることは燃料効率向上に大きく貢献する。
また、推進装置、すなわちジェットエンジンなど、と高揚力用の噴出部、すなわち上面噴出口および下面噴出口、を別個にすることで細かな噴流制御が容易になるとともに構造の簡易化ができる。高揚力用の噴出部は、推進装置の後流を直接当てる場合と比べ噴流の噴出量が小さくて済むため、従来型の翼構造に比べて、翼に噴流を当てることで生じる推力損失も小さくできる。
本発明の翼構造を備えた飛行体の外観図 本発明の翼構造を備えた飛行体の実施例1の内部構造の概観図(配線・配管を省いている) 本発明の翼構造を備えた飛行体の実施例2の内部構造の概観図(配線・配管を省いている) 本発明の実施例1のシステム概要図 本発明の実施例2のシステム概要図 本発明の翼構造を斜め後ろから見た図 翼上面に噴流を噴出する際の翼断面および気流イメージ図 翼下面に噴流を噴出する際の翼断面および気流イメージ図 CFD(数値流体力学)ソフトでのシミュレーションによる、翼上面への噴流の噴出
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図4および図6を参照して、本発明の実施形態1について説明する。飛行体が備える、フラップ1を備えた翼2の前縁部に、その前縁から翼最厚部までにかけて覆いかぶさるようなカバー3を設ける。そのカバー3内部と翼2の間には空洞が形成されており、当該空洞の上部と下部が仕切り板4によって仕切られていて、その仕切り板4が翼2とカバー3を接続している。上記カバー3と翼2によって、上記空洞の上部と下部にそれぞれ接続される高さが翼厚の10%以内、例えば0.5〜3.0cm、好ましくは0.5〜2.0cm、さらに好ましくは0.7〜1.2cm、の上面噴出口15および下面噴出口16が形成されている。また、上記噴出口15,16には噴流を整流するための整流板17が等間隔で並んでいる。そして、図4を参照すると、カバー3の翼付け根に近いところには上記カバー3の上部及び下部のそれぞれに導管が取り付けられるような開口部が設けられており、そこに金属製の導管5,6がつながっている。これらの導管はカバー3の外部から上記空洞につながっているが、乱流抑制の観点から翼内部もしくは飛行体内部に収納されてもよい。その2本の導管5,6は、電子制御で切り替えられる弁7が設けられたT字分岐プラグ8につながっていて、T字分岐プラグ8の残りの1つの穴につながった導管9は噴流発生装置につながっている。噴流発生装置は圧縮空気ボンベ10と電子制御による出力調整装置11で構成されており、導管9に任意の風量を送り出せるようになっている。出力調整装置11および弁7はコックピットの中に設けられた指示装置12に接続されている。
以下、上記構成の動作を説明する。はじめに離陸の動作について説明する。まず、離陸動作を開始する際に、コックピット内の指示装置12から命令を出すと、T字分岐プラグ8に設けられた弁7が、翼上面側についた導管5に噴流を送るように操作される。そして出力調整装置11が圧縮空気ボンベ10を開栓する。圧縮空気ボンベ10から出てくる空気の噴流は導管9、T字分岐プラグ8、導管5を通り、上面噴出口15に導かれる。この噴流は、翼の上面に沿って当該飛行体の後方に向けて噴出され、この噴流の速度は、上面噴出口15の直上の、当該飛行体の後方に向かう気流よりも高速になるように調整されている。これによって生じる翼上面と翼下面の流速の差の増加による揚力増大と、運動エネルギー補完による剥離しにくさの向上により、翼のアスペクト比、すなわち、翼の前後方向の長さに対する横方向の長さの比、が小さめの翼を有する飛行体でも、300m以内の短い滑走距離でも安定して離陸することが可能になる。離陸後、巡航飛行に移行するまでの間に、出力調整装置11が圧縮空気ボンベ10を閉栓する。
つづいて高速巡航時の動作について説明する。巡航速度が300km/h程度を超える高速で飛行する際に、コックピット内の指示装置12から命令を出すと、T字分岐プラグ8に設けられた弁7が、翼下面側についた導管6に噴流を送るように操作される。そして出力調整装置11が圧縮空気ボンベ10を再び開栓する。圧縮空気ボンベ10から出てくる空気の噴流は導管9、T字分岐プラグ8、導管6を通り、下面噴出口16に導かれる。この噴流は、翼の下面に沿って、当該飛行体の後方に向けて噴出され、この噴流の速度は下面噴出口16の直下の、当該飛行体の後方に向かう気流よりも高速になるように調整されている。これにより翼上下面の速度差が、装置未作動時に比べて小さくなるので、ベルヌーイの定理から揚力係数が減少し、誘導抵抗が抑えられる。高速が必要でなくなったら、出力調整装置11が圧縮空気ボンベ10を閉栓する。
最後に、着陸時の動作について説明する。滑走路上空に近づいた段階で、コックピットの指示装置12から命令を出すと、T字分岐プラグ8に設けられた弁7が、翼上面側についた導管5に噴流を送るように操作される。そして出力調整装置11が圧縮空気ボンベ10を開栓する。圧縮空気ボンベ10から出てくる空気の噴流は導管9、T字分岐プラグ8、導管5を通り、上面噴出口15に導かれる。すると、離陸時と同じ原理で揚力係数が増大し、剥離しにくさが向上することで、着陸時の安定性が向上する。
なお、圧縮空気ボンベ10への空気の充填は、例えば、飛行体の給油所に設置されたコンプレッサーを用いることができる。
以下、CFD(数値流体力学)ソフトを用いた、実施形態1のシミュレーションについて説明する。当該シミュレーションの条件として、密度が1.189g/cm^3の等エントロピー気体中での飛行、乱流モデルはKEモデル、基準圧力101325Pa、基準温度273Kとした。また、翼形状として長さ1m、幅1mのNACA4412型を用い、幅1m、高さ1cmの噴出口を翼上面および下面の翼最厚部に設け、機体速度(翼の前進速度)を33.3m/s(≒120km/h)とした。
Figure 2020032938
表から分かる通り、翼上面に噴出した際は未作動時と比べ揚力係数が3倍近くなっている。一方翼下面に噴出した際は未作動時と比べ抗力係数が2分の1以下になっており、効果が確認できた。ただし、このシミュレーションで設定した翼下面での噴流速度は機体速度を33.3m/sをしたため設定した値であるが、実際に巡航時(機体速度300km/h≒83.3m/s)に用いる状況では100m/sほどが適切である。
図5および図6を参照して、本発明の実施形態2について説明する。実施形態1と同様、飛行体が備える、フラップ1を備えた翼2の前縁部に、その前縁から翼最厚部までにかけて覆いかぶさるようなカバー3を設ける。そのカバー3内部と翼2の間には空洞が形成されており、当該空洞の上部と下部が仕切り板4によって仕切られていて、その仕切り板4が翼2とカバー3を接続している。上記カバー3と翼2によって、上記空洞の上部と下部にそれぞれ接続される高さが翼厚の10%以内、例えば0.5〜3.0cm、好ましくは0.5〜2.0cm、さらに好ましくは0.7〜1.2cm、の上面噴出口15および下面噴出口16が形成されている。また、上記噴出口15,16には噴流を整流するための整流板17が等間隔で並んでいる。そして、図5を参照すると、カバー3の翼付け根に近いところには上記カバー3の上部及び下部のそれぞれに導管が取り付けられるような開口部が設けられており、そこに金属製の導管5,6がつながっている。これらの導管はカバー3の外部から上記空洞につながっているが、乱流抑制の観点から翼内部もしくは飛行体内部に収納されてもよい。その2本の導管5,6は、電子制御で切り替えられる弁7が設けられたT字分岐プラグ8につながっていて、T字分岐プラグ8の残りの1つの穴につながった導管9は噴流発生装置につながっている。噴流発生装置は複数のファン13と電子制御によるファン回転数制御装置18で構成されており、導管9に任意の風量を送り出せるようになっている。ファン回転数制御装置18および弁7はコックピットの中に設けられた指示装置12に接続されている。
以下、上記構成の動作を説明する。はじめに離陸の動作について説明する。まず、離陸動作を開始する際に、コックピット内の指示装置12から命令を出すと、T字分岐プラグ8に設けられた弁7が、翼上面側についた導管5に噴流を送るように操作される。そしてファン回転数制御装置18がファン13を徐々に回転させる。そこから出てくる空気の噴流は、導管9、T字分岐プラグ8、導管5を通り、上面噴出口15に導かれる。この噴流は、翼の上面に沿って当該飛行体の後方に向けて噴出され、この噴流の速度は、翼上面噴出口15の直上の、当該飛行体の後方に向かう気流よりも高速になるように調整されている。これによって生じる翼上面と翼下面の流速の差の増加による揚力増大と、運動エネルギー補完による剥離しにくさの向上により、翼のアスペクト比、すなわち、翼の前後方向の長さに対する横方向の長さの比、が小さめの翼を有する飛行体でも、300m以内の短い滑走距離でも安定して離陸することが可能になる。離陸後、巡航飛行に移行するまでの間に、ファン回転数制御装置18がファン13の動作を停止させる。
つづいて高速巡航時の動作について説明する。巡航速度が300km/h程度を超える高速で飛行する際に、コックピット内の指示装置12から命令を出すと、T字分岐プラグ8に設けられた弁7が、翼下面側についた導管6に噴流を送るように操作される。そしてファン回転数制御装置18がファン13を徐々に回転させる。そこから出てくる空気の噴流は、導管9、T字分岐プラグ8、導管6を通り、下面噴出口16に導かれる。この噴流は、翼の下面に沿って、当該飛行体の後方に向けて噴出され、この噴流の速度は翼下面噴出口16の直下の、当該飛行体の後方に向かう気流よりも高速になるように調整されている。これにより翼上下面の速度差が、装置未作動時に比べて小さくなるので、ベルヌーイの定理から揚力係数が減少し、誘導抵抗が抑えられる。高速が必要でなくなったら、ファン回転数制御装置18がファン13の動作を停止させる。
最後に、着陸時の動作について説明する。滑走路上空に近づいた段階で、コックピットの指示装置12から命令を出すと、T字分岐プラグ8に設けられた弁7が、翼上面側についた導管5に噴流を送るように操作される。そしてファン回転数制御装置18がファン13を徐々に回転させる。そこから出てくる空気の噴流は、導管9、T字分岐プラグ8、導管5を通り、翼上面噴出口15に導かれる。すると、離陸時と同じ原理で揚力係数が増大し、剥離しにくさが向上することで、着陸時の安定性が向上する。
図9に関して詳細を説明する。密度が1.189g/cm^3の等エントロピー気体中で行った。乱流モデルはKEモデル、基準圧力101325Pa、基準温度273Kとした。翼形状として長さ1m、幅5mのNACA4412型を用い、翼両端から0.5mの位置に幅1.5m、高さ10mmの噴出口を翼上面の翼最厚部に設け、機体速度(翼の前進速度)を33.3m/s(≒120km/h)とおいた。迎え角は0°として、噴流速度を60m/sから130m/sへ10m/sずつ増加させたときの抗力係数、揚力係数の変化を記録した。グラフにおいては、横軸が噴流速度(m/s)、縦軸が各係数の値(無単位)とし、抗力係数を黒色、揚力係数を灰色でプロットした。このとき、各係数の値は以下の式から導出した。
Figure 2020032938
(ただし、Cd1 :抗力係数 Cd2 :揚力係数 F1:抗力 F2:揚力 A:翼の有効面積 v:機体速度(前方から流入させ機体に当てる気流の速度) D:空気の密度)
このグラフから分かることは以下の通りである。まず、前提とした噴流速度範囲では抗力係数も揚力係数も噴流速度に比例して大きくなることがいえる。そしてその値は抗力係数が噴流速度0m/s(非稼働時)の“0.125”から130m/sの“0.306”へと2.5倍程度の増加かつその絶対的大きさは微小なのに対し、揚力係数では噴流速度0m/s(非稼働時)の“0.503”から130m/sの“2.35”へと4.7倍程度の増加かつ大きい値をとるため、抗力増大を大きく上回る揚力増大の効果が見込まれるといえる。また、揚力増大効果を実用範囲内(非稼働時の3倍以上)に入れるには、噴流速度を80m/s以上に設定できればよいことが分かる(もちろんこれは理想化された状態での値であるため、この値の限りではない)。これは圧縮空気ボンベおよびファンにより十分実現できる噴流速度である。
参考のため、ベルヌーイの定理の式および誘導抵抗を表す式を以下に示す。
・ベルヌーイの定理
Figure 2020032938
(ただし、v:機体速度 g:重力加速度 z:基準面からの高さ p:気体の圧力 ρ:気体密度)
・誘導抵抗の式
Figure 2020032938
(ただし、Cd0:有害抵抗係数 Cd1:全体抗力係数 Cd2:揚力係数 v:機体速度 k:誘導抵抗係数)
1 フラップ
2 翼
3 カバー
4 仕切り板
5 翼上面用導管
6 翼下面用導管
7 弁
8 T字分岐プラグ
9 風力発生装置と接続する導管
10 圧縮空気ボンベ
11 出力調整装置
12 コックピット内の指示装置
13 ファン
14 配線
15 上面噴出口
16 下面噴出口
17 整流板
18 ファン回転数制御装置

Claims (6)

  1. 主翼を備える飛行体であって、前記主翼の上面に設けられた上面噴出口と、前記主翼の下面に設けられた下面噴出口と、を備え、前記上面噴出口は、前記上面に沿って、前記飛行体の後方に向けて、前記上面噴出口直上の前記飛行体の後方に向かう気流より高速の噴流を噴出し、前記下面噴出口は、前記下面に沿って、前記飛行体の後方に向けて、前記下面噴出口直下の前記飛行体の後方に向かう気流より高速の噴流を噴出する、飛行体。
  2. 噴流発生装置と、前記噴流発生装置により発生された噴流を前記上面噴出口及び前記下面噴出口に導く導管と、前記噴流発生装置より発生され前記導管によって導かれる噴流の導出先を前記上面噴出口及び前記下面噴出口のいずれかに切替える噴流切替装置と、を更に備える請求項1記載の飛行体。
  3. 前記上面噴出口は、前記主翼の翼最厚部の近傍領域に設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の飛行体。
  4. 前記噴流発生装置は、圧縮空気ボンベと、前記圧縮空気ボンベから噴出させる噴流を調整する出力制御装置と、を備える請求項1乃至3の何れか1項に記載の飛行体。
  5. 前記圧縮空気ボンベに圧縮空気を充填するポンプをさらに備える、請求項4に記載の飛行体。
  6. 前記噴流発生装置は、噴流を生起させるファンと、前記ファンの駆動を制御する出力制御装置と、を備える請求項1乃至5の何れか1項に記載の飛行体。
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