JP2020032445A - 液圧シリンダのレーザ溶接に用いられるカバー装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液圧シリンダのレーザ溶接に用いられるカバー装置において、液圧シリンダの内部の動作範囲に、スパッタ及びヒュームが付着するのを防止する。【解決手段】カバー装置20は、シリンダ1の鏡板3とチューブ2とを突き合わせ溶接するときに用いられ、チューブ2の内側空間において、突き合わされた部分1aの全周に亘って、突き合わされた部分1aをチューブ2の中心軸C方向に跨ぐように、チューブ2の内周面2dに接して配置される樋状に形成されたカバー部材23と、チューブ2の内側空間の突き合わされた部分1aに対応する位置まで延びるサポート部材21と、カバー部材23に固定された一端が、内周面2dに接した接触状態と内周面2dから離した非接触状態とを切り替える伸縮シリンダ22と、を備ええる。【選択図】図7

Description

本発明は、液圧シリンダのレーザ溶接に用いられるカバー装置に関する。
クレーンのブームを伸縮させたり、ブームやジブを起伏させたりするために、油圧シリンダが用いられている。油圧シリンダは、シリンダの内部に配置されたピストンを、油圧で往復動させる。
ここで、シリンダには、円筒状のチューブと、チューブの端板となる鏡板とが溶接によって一体化されるものがある。そして、チューブと鏡板とを溶接する場合、チューブの端面と鏡板の端縁とを突き合わせた突き合わせ溶接を行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、近年、溶接の手法としてレーザ溶接が知られている(例えば、特許文献2参照)。レーザ溶接は、電子ビーム溶接と同様に出力のエネルギ密度が大きいため、突き合わせ溶接を行うと、ワークの背面(レーザビームが照射される面とは反対側の面)側に多くのスパッタやヒュームが飛散する。電子ビーム溶接では、このスパッタやヒュームの飛散を防止するために、ワークの背面側に配置される、飛散したスパッタやヒュームを捕集するスパッタ付着防止装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
実公平4−17851号公報 特許第5141034号公報 特開2005−152939号公報
特許文献3に開示された技術は、突き合わせ溶接の一般的な態様でのスパッタ付着防止装置の配置を示しているが、突き合わせ溶接を行う部位が周方向に延びた油圧シリンダに適用する場合の態様については示されていない。
なお、上述した説明はレーザ溶接についてのものであるが、レーザ溶接とアーク溶接とを組み合わせたレーザアークハイブリッド溶接についても同様である。したがって、以下、本発明におけるレーザ溶接には、アーク溶接が組み合わされていない通常のレーザ溶接だけでなく、レーザ溶接にアーク溶接が組み合わされたレーザアークハイブリッド溶接も含むものとする。
また、油圧シリンダは油を作動媒体とするものであるが、上述した問題は、油以外の媒体を作動媒体とするものについても同様に生じ得る。したがって、本発明の対象となエうワークは、油をはじめとした液体を作動媒体とする液圧シリンダである。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、液圧シリンダの内部の動作範囲に、スパッタ及びヒュームが付着するのを防止することができる液圧シリンダのレーザ溶接に用いられるカバー装置を提供することを目的とする。
本発明は、液圧シリンダのシリンダを構成する鏡板とチューブとを突き合わせて、その突き合わされた部分を、前記チューブの外側からレーザ溶接により突き合わせ溶接するときに用いられ、前記チューブの内側空間において、前記突き合わされた部分の全周に亘って、前記突き合わされた部分を前記チューブの軸方向に跨ぐように、前記チューブの内周面に接して配置される樋状に形成されたカバー部材と、前記チューブの、前記突き合わされた部分とは反対側の開口から、前記内側空間の前記突き合わされた部分に対応する位置まで、前記軸方向に延びるサポート部材と、前記サポート部材の外周面に、前記サポート部材の外周面の周方向に沿って複数設けられた、前記カバー部材に固定された一端が前記チューブの半径方向に変位して、前記カバー部材を、前記内周面に接した接触状態と前記内周面から離した非接触状態とを切り替える変位機構と、を備えた液圧シリンダのレーザ溶接に用いられるカバー装置である。
本発明に係る液圧シリンダのレーザ溶接に用いられるカバー装置によれば、液圧シリンダの内部の動作範囲に、スパッタ及びヒュームが付着するのを防止することができる。
クレーンのブーム及びジブの伸縮や起伏、アウトリガーの張り出し等に用いられる油圧シリンダにおけるシリンダの概略を示す外観斜視図である。 図1に示したシリンダのチューブと鏡板とを示す、接合前の状態を示す斜視図である。 図1に示したシリンダの中心軸を含む縦断面図である。 チューブと鏡板とが接合された後のシリンダを示す図3相当の縦断面図である。 図1−4に示した油圧シリンダのレーザ溶接用のカバー装置を示す図であり、突き合わされた部分よりも中心軸方向の手前の位置にあるときのカバー装置を示す図3相当の縦断面図である。 図1−4に示した油圧シリンダのレーザ溶接用のカバー装置を示す図であり、図5に示した状態での中心軸方向の手前側から見た状態のカバー装置を示す。 図1−4に示した油圧シリンダのレーザ溶接用のカバー装置を示す図であり、カバー装置のカバー部材が中心軸方向において突き合わされた部分の位置にあり、かつチューブの内周面及び鏡板の内周面に接していない状態を示す。 図1−4に示した油圧シリンダのレーザ溶接用のカバー装置を示す図であり、カバー装置のカバー部材が突き合わされた部分を中心軸方向に跨ぐように、チューブの内周面及び鏡板の内周面に接している状態を示す図である。 図1−4に示した油圧シリンダのレーザ溶接用のカバー装置を示す図であり、図8に示した状態での中心軸方向の手前側(鏡板とは反対側)から見た状態のカバー装置を示す図である。
以下、本発明に係る液圧シリンダのレーザ溶接に用いられるカバー装置の具体的な実施形態について、図面を用いて説明する。
<油圧シリンダ>
図1はクレーンのブーム及びジブの伸縮や起伏、アウトリガーの張り出し等に用いられる油圧シリンダ10におけるシリンダ1の概略を示す外観斜視図、図2は図1に示したシリンダ1のチューブ2と鏡板3とを示す、接合前の状態を示す斜視図、図3は図1に示したシリンダ1の中心軸Cを含む縦断面図、図4はチューブ2と鏡板3とが接合された後のシリンダ1を示す図3相当の縦断面図である。なお、本発明に係るカバー装置が適用される液圧シリンダは、クレーンに用いられるものに限定されない。
図1に示した油圧シリンダ10は、レーザ溶接(レーザアークハイブリッド溶接を含む。以下、同じ。)される際に用いられる本発明に係るカバー装置が適用される液圧シリンダの一例である。図示の油圧シリンダ10は、内部に、図示しないピストンが配置されるシリンダ1を有する。シリンダ1は、円筒状のチューブ2とチューブ2の一方の端部を塞ぐ端板として機能する鏡板3とを備えている。
鏡板3は、図2に示すように、円板状の端板3aと、端板3aの外周部から、端板3aの中心軸Cの方向に突出した円筒状の周壁3bとを有する形状である。周壁は3bは、チューブ2を形成する円筒の周壁と同じ外径で形成されている。これにより、鏡板3の周壁3bの端面3cと、チューブ2の周壁の端面2cとは、中心軸Cを同軸にした状態で対向する。
そして、図3に示すように、両端面3c,2cが突き合された部分(突き合わされた部分1a)を、図1に示すレーザ溶接装置30によって、中心軸C回りの周方向Rの全周に亘って溶接することで、図4に示すように、チューブ2と鏡板3とが溶接部4によって一体に接合されて、シリンダ1を形成する。
<カバー装置の構成>
図5,6,7,8,9は図1−4に示した油圧シリンダ10のレーザ溶接用のカバー装置20を示す図であり、図5は突き合わされた部分1aよりも中心軸C方向の手前の位置にあるときのカバー装置20を示す図3相当の縦断面図、図6は図5に示した状態での中心軸C方向の手前側から見た状態のカバー装置20を示す。
図7はカバー装置20のカバー部材23が中心軸C方向において突き合わされた部分1aの位置にあり、かつチューブ2の内周面2d及び鏡板3の内周面3dに接していない状態を示し、図8はカバー装置20のカバー部材23が突き合わされた部分1aを中心軸C方向に跨ぐように、チューブ2の内周面2d及び鏡板3の内周面3dに接している状態を示す。図9は図8に示した状態での中心軸C方向の手前側(鏡板3とは反対側)から見た状態のカバー装置20を示す。
カバー装置20は、図1に示すように、シリンダ1をチューブ2及び鏡板3の外側から、これらの突き合わされた部分1aをレーザ溶接装置30でレーザ溶接する際に、チューブ2及び鏡板3の内側に配置される。カバー装置20は、レーザ溶接の際に、チューブ2及び鏡板3の内側に飛散するスパッタやヒュームを一定範囲に制限するためのものであり、図8,9に示すように、シリンダ1の内側空間において、突き合わされた部分1aの全周に亘って、突き合わされた部分1aを中心軸C方向に跨ぐように、チューブ2の内周面2d及び鏡板3の内周面3dに接して配置される。
カバー装置20は、カバー部材23と、サポート部材21と、伸縮シリンダ22と、を備えている。サポート部材21は、図5に示すように、チューブ2の、突き合わされた部分1aとは反対側(中心軸C方向の反対側)の開口から、図7,8に示す、チューブ2の内側空間の突き合わされた部分1aに対応する位置まで、中心軸C方向に沿って延びる。サポート部材21は、例えば図6,9に示すように、円筒状に形成されている。サポート部材21は、中心軸Cに沿った長手方向に伸縮するものであってもよいし、長手方向の寸法が一定の、伸縮しないものであってもよい。
サポート部材21の先端の近傍の外周面21bには、図6,9に示すように、伸縮シリンダ22(変位機構の一例)が設けられている。伸縮シリンダ22は、中心軸C回りの角度間隔が例えば90[度]の等角度間隔で4個設けられている。各伸縮シリンダ22の一端にはカバー部材23が固定されていて、他端はサポート部材21の外周面21bに固定されている。
各伸縮シリンダ22は、サポート部材21の内部の空間に配索されたエア配管26を通じて供給されるエアにより伸び、エア配管26を通じてエアが排出されることにより縮む。伸縮シリンダ22の伸びにより、一端に固定されたカバー部材23を、中心軸Cから半径方向に離れるように変位させ、伸縮シリンダ22の縮みにより、一端に固定されたカバー部材23を、中心軸Cに近づけるように方向に変位させる。
伸縮シリンダ22が最も縮んだ状態のとき、カバー部材23は、図6に示すように、チューブ2の内周面2d及び鏡板3の内周面3dから離れた状態であり、伸縮シリンダ22が最も伸びた状態に至る前に、カバー部材23は、図9に示すように、チューブ2の内周面2d及び鏡板3の内周面3dに接した状態となる。
なお、4つの伸縮シリンダ22は、中心軸C回りに等角度間隔で配置されているものでなくてもよく、不等角度間隔で配置されていてもよい。また、伸縮シリンダ22は、4つ配置されているものでなくてもよく、2つ以上であれば、3つでも、5つ以上であってもよい。
また、カバー部材23を内周面2d,3dに接した接触状態と、カバー部材23を内周面2d,3dから離した非接触状態とを切り替える変位機構であれば、伸縮シリンダ22という形式のアクチュエータでなくてもよい。すなわち、伸縮シリンダ22に代えて、複数のリンクを組み合わせたリンク機構であってもよい。
カバー部材23は、図8に示すように、突き合わされた部分1aを中心軸C方向に跨ぐように、チューブ2の内周面2d及び鏡板3の内周面3dに接して配置される、樋状(断面が、U字状や角張ったU字状で長手方向に延びた形状)に形成されている。カバー部材23は、図9に示すように、長手方向(周方向)の全長に亘って、外周縁23aがチューブ2の内周面2d及び鏡板3の内周面3dに接するように、円弧形状に形成されている。
また、周方向に互いに隣り合う2つのカバー部材23は、長手方向の端部の一部同士が重複(ラップ)している。この結果、隣接する2つのカバー部材23は、樋の内側の深さに、カバー部材23の板厚分の差が形成されている。これにより、カバー部材23には、樋の深さが浅いカバー部材24と樋の深さが深いカバー部材25とがあり、図9に示すように、浅い深さのカバー部材24の両隣には深い深さのカバー部材25,25が配置され、深い深さのカバー部材25の両隣には浅い深さのカバー部材24,24が配置されている。
伸縮シリンダ22が縮んでいるときは、カバー部材23は、図6に示すように、外周縁23a(カバー部材24の外周縁24a、カバー部材25の外周縁25a)は、図6に示すように、チューブ2の内周面2d及び鏡板3の内周面3dから離れている。このとき、互いに隣接している2つのカバー部材23,23(カバー部材24,25)が周方向にラップしている長さSは、伸縮シリンダ22が伸びているとき(図9参照)のラップしている長さSよりも長い。
したがって、伸縮シリンダ22が縮んでいる状態では、4つのカバー部材23で形成される周方向の長さが、チューブ2の内周面2dの周長よりも短くなり、カバー部材23は全周に亘って、チューブ2の内周面2dから離れた状態となる。
<カバー装置の作用>
次に、本実施形態のカバー装置20の作用について説明する。
シリンダ1のチューブ2と鏡板3とがレーザ溶接装置30によりレーザ溶接される場合、まず、図3に示すように、チューブ2と鏡板3とが、端面2c,3cが突き合わされた状態に保持される。この状態で、図5に示すように、チューブ2の、突き合わされた部分1aとは反対側の開口から、カバー装置20が、チューブ2の内側空間に挿入される。このとき、伸縮シリンダ22は縮んだ状態に保持されていて、カバー部材23はチューブ2の内周面2dや鏡板3の内周面3dに接触せず、内周面2d,3dが接触によって損傷するのを防止している。
シリンダ1のチューブ2と鏡板3とがレーザ溶接装置30によりレーザ溶接される場合、まず、図3に示すように、チューブ2と鏡板3とが、端面2c,3cが突き合わされた状態に保持される。この状態で、図5に示すように、チューブ2の、突き合わされた部分1aとは反対側の開口から、カバー装置20が、チューブ2の内側空間に挿入される。
このとき、サポート部材21の先端の近傍に設けられた伸縮シリンダ22は縮んだ状態に保持されている。このため、図6に示すように、カバー部材23はチューブ2の内周面2dや鏡板3の内周面3dに接触しない。したがって、カバー部材23が内周面2d,3dに接触することによって損傷するのを防止している。
カバー装置20のサポート部材21が中心軸Cに沿って、鏡板3に向かってされに進み、やがて、図7に示すように、サポート部材21の先端21cが鏡板3の内面3eに突き当たる。サポート部材21の先端から、中心軸C方向に沿った伸縮シリンダ22が固定されている部分までの寸法は、鏡板3の内面3eから突き合わされた部分1aまでの、中心軸C方向に沿った長さに設定されている。したがって、サポート部材21の先端21cが鏡板3の内面3eに突き当たった状態で、伸縮シリンダ22の他端に固定されたカバー部材23は、中心軸C方向において、突き合わされた部分1aから半径方向に離れているが、対向した位置となる。
この状態で、エア配管26から空気が伸縮シリンダ22に供給されて伸縮シリンダ22が伸びると、図8,9に示すように、カバー部材23が、突き合わされた部分1aを全周に亘って、中心軸C方向に跨いだ状態で、内周面2d,3dに接する。
このとき、突き合わされた部分1aの、シリンダ1の内側空間の臨んだ部分は、カバー部材23の樋状の内側空間23b内に制限される。この結果、図1,8に示すように、突き合わされた部分1aをシリンダ1の外側からレーザ溶接装置30により、突き合わせ溶接を行うと、突き合わされた部分1aの、シリンダ1の内側空間の臨んだ部分から飛散するレーザ溶接によって発生したスパッタやヒュームは、カバー部材23の樋状の内側空間23b内に閉じ込められる。
レーザ溶接装置30による、突き合わされた部分1aの全周に亘るレーザ溶接が終了した後は、エア配管26を通じて、伸縮シリンダ22の空気が排出されて伸縮シリンダ22は縮む。これにより、カバー部材23が内周面2d,3dから離れ、その状態で、サポート部材21がシリンダ1の内側空間から引き抜かれる。このときも、カバー部材23は内周面2d,3dから離れているため、チューブ2の内周面2dは、カバー部材23との接触による損傷を起こすことが無い。
シリンダ1の内側空間に飛散したスパッタやヒュームは、チューブ2の内周面2d等に付着すると、チューブ2の内周面2dとの間で摺動するピストンの動きを阻害したり、作動油の漏れを発生したりするおそれがある。
しかし、本実施形態のカバー装置20は、カバー部材23により、突き合わされた部分1aが臨む範囲を、狭い内側空間23b内に制限しているため、スパッタやヒュームが、その狭い内側空間23bの外側に飛散するのを防止することができる。
このように、本実施形態のカバー装置20を用いたレーザ溶接によれば、シリンダ1の内側空間のうち油圧シリンダ10の動作範囲にスパッタやヒュームが付着しないため、内部に設けられるピストンとの摺動を良好な状態にすることができる。
また、本実施形態のカバー装置20は、カバー部材23が単一のものではなく、周方向に複数に分割されたもので構成され、かつ分割されたカバー部材23ごとに設けられた伸縮シリンダ22でカバー部材23を変位させているため、カバー装置20を、シリンダ1の内側空間で中心軸C方向に移動させる際に、カバー部材23を内周面2dから簡単に離すことができる。
なお、本発明に係る液圧シリンダのレーザ溶接に用いられるカバー装置は、上述した実施形態のカバー装置20のように、カバー部材23が周方向に複数個に分割しているものではなく、単一のものであってもよい。この場合、例えば、カバー部材が、チューブ2の内周面2d及び鏡板3の内周面3dの全周に対応して1周が繋がった一体形状のものとし、周方向の1か所又は2か所以上の一部分を、例えば蛇腹状に形成して、周方向の長さを変化できる構造とすればよい。
そして、蛇腹状に形成された部分を縮めた状態とすることで、カバー部材の周方向の長さを短くすることができ、複数個に分割した場合と同様の効果を得ることができる。
本実施形態のカバー装置20は、カバー部材23を樋状に形成して、その樋状の狭い内側空間23bにスパッタやヒュームが飛散する範囲を制限したものであるが、カバー部材23を、中心軸Cを中心とし、内周面2dを周縁とする円板状に形成して、突き合わされた部分1aの、中心軸C方向の手前側のチューブ2の内周面2dにのみ接するものとしてもよい。
この場合、突き合わされた部分1aからシリンダ1の内側空間に発生したスパッタやヒュームは、カバー部材23で塞がれた部分よりも中心軸C方向の手前側(鏡板3とは反対側)には飛散しないが、カバー部材23よりも鏡板3側の空間には広く飛散する。
しかし、スパッタやヒュームが飛散する空間は、ピストンと摺動する部分ではない。一方、ピストンが摺動する範囲は、カバー部材23で塞がれた部分よりも中心軸C方向の手前側の範囲であるが、カバー部材23で塞がれた範囲には、スパッタやヒュームが飛散しないため、油圧シリンダ10の性能上、実質的に問題は生じない。
なお、カバー部材23は単一の円板状でもよいが、上述した実施形態のカバー装置20と同様に、円板を、周方向に複数個の扇形状の部分に分割し、変位機構により、各扇形状の部分であるカバー部材23を、中心軸Cに対して傾斜するように変位させるようにすればよい。このように各扇形状のカバー部材23を中心軸Cに対して傾けることで、カバー装置20を中心軸C方向に変位させる際に、扇形状の外周縁が内周面2dに接触しないようにすることができ、内周面2dが損傷するのを防止又は抑制することができる。
1 シリンダ
1a 突き合わされた部分
2 チューブ
2d 内周面
3 鏡板
10 油圧シリンダ
20 カバー装置
21 サポート部材
22 伸縮シリンダ
23 カバー部材
30 レーザ溶接装置
C 中心軸
R 周方向

Claims (3)

  1. 液圧シリンダのシリンダを構成する鏡板とチューブとを突き合わせて、その突き合わされた部分を、前記チューブの外側からレーザ溶接により突き合わせ溶接するときに用いられ、
    前記チューブの内側空間において、前記突き合わされた部分の全周に亘って、前記突き合わされた部分を前記チューブの軸方向に跨ぐように、前記チューブの内周面に接して配置される樋状に形成されたカバー部材と、
    前記チューブの、前記突き合わされた部分とは反対側の開口から、前記内側空間の前記突き合わされた部分に対応する位置まで、前記軸方向に延びるサポート部材と、
    前記サポート部材の外周面に、前記サポート部材の外周面の周方向に沿って複数設けられた、前記カバー部材に固定された一端が前記チューブの半径方向に変位して、前記カバー部材を、前記内周面に接した接触状態と前記内周面から離した非接触状態とを切り替える変位機構と、を備えた液圧シリンダのレーザ溶接に用いられるカバー装置。
  2. 前記カバー部材は、前記内周面の断面輪郭形状に対応した複数個の円弧状のものに分割され、
    前記複数個のカバー部材が前記周方向に配列された状態で、前記突き合わされた部分の全周に亘って配置され、
    前記変位機構は、前記複数の前記カバー部材にそれぞれ対応して設けられている請求項1に記載の液圧シリンダのレーザ溶接に用いられるカバー装置。
  3. 前記カバー部材は、前記非接触状態で、前記周方向に隣接する他のカバー部材と、前記円弧状の端部同士が重なっている請求項2に記載の液圧シリンダのレーザ溶接に用いられるカバー装置。
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