JP2020031866A - 女性用パンツ型吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽失禁等に対して好適に用いることができ、吸水量に優れ、リウェットが少なく、柔軟性があり、足回りの動きが邪魔されず、加工が容易である、うす型の女性用パンツ型吸収性物品の提供。【解決手段】前身部、後身部及びクロッチ部からなる外装体に、吸収パッドがクロッチ部を中心に前身部の中央部から後身部の中央部にかけて接合された女性用パンツ型吸収性物品であって、吸収パッドがトップシート、バックシート及びトップシートとバックシートとの間に配置された高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウからなり、トップシートとバックシートとの間にフラッフパルプが含まれず、セルロースアセテートトウは開孔フィルムによって巻き付けられることによりクロッチ部で細くなった砂時計型の形状であり、開孔フィルムは表面からセルロースアセテートトウに接する面にかけて径が小さくなる開孔部を有する女性用パンツ型吸収性物品。【選択図】図1
Description
本発明は、女性用パンツ型吸収性物品に関する。
症状の軽い軽失禁に該当する大人用おむつ使用者の多くは、旅行や趣味等を楽しむなど活発に活動している。そこで、大人用おむつを着用していることがより分かりにくい、うす型の吸収性物品が求められている。
一般に、吸収性物品にはフラッフパルプと高吸収性ポリマー(superabsorbent polymer,SAP)等からなる吸収パッドが使用されている。うす型化するにはフラッフパルプの量を少なくすればよいが、フラッフパルプの量が減少すると高吸収性ポリマーを担持しにくくなるとの問題があった。その問題を解決する方法が、種々検討されてきた。
例えば、特許文献1には、熱可塑性ネット及び吸水性樹脂粒子が保持された吸水シートが開示されている。しかし、熱可塑性ネットの5mm四方の網目の主に空隙部に、平均粒径350μmの吸水性樹脂粒子を散布して熱圧着させて製造しているに過ぎず、十分な量の吸水性樹脂粒子を担持させるには至っていない。また、ホットメルト等の接着剤を多く使用するために硬く柔軟性が無くなるとの問題があった。
特許文献2には、トウの複数本の繊維を気体により開繊させ、吸水性の粒状物をトウに添加し、バインダをトウに添着させることによる、吸水性物品の製造方法が開示されている。本製造方法によれば、セルロースアセテートトウを開繊させて、その繊維に高吸収性ポリマーを高担持させることができ、従来には存在しない画期的な方法である。しかし、セルロースアセテートトウはフラッフパルプに比べて、水の保持力が弱く、リウェット(液戻り)防止効果が不十分との欠点があった。また、フラッフパルプのように積繊ドラムで型に繊維を積層しないため、パンツ型吸収性物品で一般的なクロッチ部が細くなった吸収パッドの形状に加工することができないとの問題があった。
特許文献1に記載された従来技術では、水の吸収量が十分ではなく、硬く柔軟性がないとの問題があり、また特許文献2に記載された従来技術では柔軟性はあるもののリウェット(液戻り)防止が不十分であり、吸収パッドの形状に加工することが容易ではないとの問題があった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、これらの従来技術の問題を解決して、例えば、軽失禁等に対して好適に用いることができる、吸水量に優れ、リウェット(液戻り)が少なく、柔軟性があって、足回りの動きが邪魔されず、加工が容易である、うす型の女性用パンツ型吸収性物品を提供することにある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、これらの従来技術の問題を解決して、例えば、軽失禁等に対して好適に用いることができる、吸水量に優れ、リウェット(液戻り)が少なく、柔軟性があって、足回りの動きが邪魔されず、加工が容易である、うす型の女性用パンツ型吸収性物品を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、吸収パッドがクロッチ部を中心に前身部の中央部から後身部の中央部にかけて接合された女性用パンツ型吸収性物品において、前記吸収パッドが、液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート、及び前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウからなり、前記トップシートと前記バックシートとの間に、フラッフパルプが含まれず、前記セルロースアセテートトウは、開孔フィルムによって巻き付けられることにより前記クロッチ部で細くなった砂時計型の形状であり、前記開孔フィルムは表面から前記セルロースアセテートトウに接する面にかけて径が小さくなる開孔部を有する開孔フィルムであるようにすることで、従来の吸収性物品とは異なって、意外にも、吸水量に優れ、リウェット(液戻り)が少なく、柔軟性があって、足回りの動きが邪魔されず、加工が容易であることを見出し、本発明を完成した。本発明は、かかる知見に基づくものであり、具体的には、本発明は以下の通りである。
(1)本発明の第1態様は、前身部、後身部及びクロッチ部からなる外装体に、吸収パッドが前記クロッチ部を中心に前記前身部の中央部から前記後身部の中央部にかけて接合された女性用パンツ型吸収性物品であって、前記吸収パッドが、液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート、及び前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウからなり、前記トップシートと前記バックシートとの間に、フラッフパルプが含まれず、前記セルロースアセテートトウは、開孔フィルムによって巻き付けられることにより前記クロッチ部で細くなった砂時計型の形状であり、前記開孔フィルムは表面から前記セルロースアセテートトウに接する面にかけて径が小さくなる開孔部を有する開孔フィルムである女性用パンツ型吸収性物品である。
(2)本発明の第2の態様は、前記液透過性のトップシートが親水性のエアスルー不織布からなる、(1)に記載の女性用パンツ型吸収性物品である。
(3)本発明の第3の態様は、前記の高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウが、バインダを添着したものである、(1)又は(2)に記載の女性用パンツ型吸収性物品である。
(4)本発明の第4の態様は、前記開孔フィルムが前記セルロースアセテートトウに接する面における前記開孔部の径が、300μm以上1200μmであり、前記開孔フィルムの表面における前記開孔部の径が、前記開孔フィルムが前記セルロースアセテートトウに接する面における前記開孔部の径よりも30〜200μm大きい、(1)〜(3)のいずれかに記載の女性用パンツ型吸収性物品である。
(3)本発明の第3の態様は、前記の高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウが、バインダを添着したものである、(1)又は(2)に記載の女性用パンツ型吸収性物品である。
(4)本発明の第4の態様は、前記開孔フィルムが前記セルロースアセテートトウに接する面における前記開孔部の径が、300μm以上1200μmであり、前記開孔フィルムの表面における前記開孔部の径が、前記開孔フィルムが前記セルロースアセテートトウに接する面における前記開孔部の径よりも30〜200μm大きい、(1)〜(3)のいずれかに記載の女性用パンツ型吸収性物品である。
本発明の女性用パンツ型吸収性物品は、吸水量に優れ、リウェットが少なく、柔軟性があって、足回りの動きが邪魔されず、加工が容易である。本発明の女性用パンツ型吸収性物品は、例えば、軽失禁等に対して好適に用いることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明の実施態様の説明の全体を通して、同じ要素には同じ符号を付している。
<女性用パンツ型吸収性物品>
本発明の女性用パンツ型吸収性物品1は、前身部2、後身部3及びクロッチ部4からなる外装体に、吸収パッド5が、クロッチ部4を中心に前身部2の中央部から後身部3の中央部にかけて女性用パンツ型吸収性物品1に接合されている。図1は、本発明の女性用パンツ型吸収性物品1を展開した概念図である。本発明の女性用パンツ型吸収性物品1はパンツ形状を有しているが、図1では、前身部2と後身部3とが左右の位置で分離されている。
本発明の女性用パンツ型吸収性物品1は、前身部2、後身部3及びクロッチ部4からなる外装体に、吸収パッド5が、クロッチ部4を中心に前身部2の中央部から後身部3の中央部にかけて女性用パンツ型吸収性物品1に接合されている。図1は、本発明の女性用パンツ型吸収性物品1を展開した概念図である。本発明の女性用パンツ型吸収性物品1はパンツ形状を有しているが、図1では、前身部2と後身部3とが左右の位置で分離されている。
女性用パンツ型吸収性物品1の外装体を構成する前身部2、後身部3及びクロッチ部4は、例えば、女性用パンツ型吸収性物品に通常用いられるものを用いることができる。例えば、本発明の女性用パンツ型吸収性物品1は、前身部2、後身部3及びクロッチ部4を各々細断して縫合し、又は接着剤を用いて結合させて接合したものでも、一体として形成させたものであってもよい。
<吸収パッド>
本発明における吸収パッド5は、液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート、及びトップシートとバックシートとの間に配置された高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6からなり、トップシートとバックシートとの間に、フラッフパルプが含まれない。フラッフパルプが含まれないことで、吸収パッド5をうす型にすることができ、大人用おむつを着用していることがより分かりにくくなり、足回りの動きが邪魔されない。
本発明における吸収パッド5は、液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート、及びトップシートとバックシートとの間に配置された高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6からなり、トップシートとバックシートとの間に、フラッフパルプが含まれない。フラッフパルプが含まれないことで、吸収パッド5をうす型にすることができ、大人用おむつを着用していることがより分かりにくくなり、足回りの動きが邪魔されない。
吸収パッド5の形状が、図1では長方形で示されているが、本発明の効果を奏することができ、着用者に違和感を与えない形状であれば、いかなる形状であってもよい。例えば、長方形、四隅が滑らかになった長方形、楕円形、クロッチ部4が狭くなった砂時計型等とすることができる。
(トップシート)
トップシートとしては、体液が吸収パッド5へと移動するような液透過性を備えた基材から形成されればよく、例えば、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、あるいは、これらを積層した複合シートといった材料から形成される。好ましくは、エアスルー不織布が挙げられる。また、トップシートには、液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。
トップシートとしては、体液が吸収パッド5へと移動するような液透過性を備えた基材から形成されればよく、例えば、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、あるいは、これらを積層した複合シートといった材料から形成される。好ましくは、エアスルー不織布が挙げられる。また、トップシートには、液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。
トップシートは肌と触れるため、尿漏れがあった後でも、表面がさらっとした感触を保つように加工される。また、肌への刺激を低減させるため、トップシートには、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。強度、加工性及び液戻り量の点から、トップシートの坪量は、15g/m2以上40g/m2以下であることが好ましい。トップシートは、吸収パッド5を覆う形状とすることができる。
(バックシート)
バックシートとしては、吸収パッド5が保持している体液が女性用パンツ型吸収性物品1の外装体に濡れないような液不透過性を備えた基材を用いて形成されればよく、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シートといった材料から形成される。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、あるいは、スパンボンド/メルトブロー、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布及びこれらの複合材料が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。
バックシートとしては、吸収パッド5が保持している体液が女性用パンツ型吸収性物品1の外装体に濡れないような液不透過性を備えた基材を用いて形成されればよく、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シートといった材料から形成される。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、あるいは、スパンボンド/メルトブロー、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布及びこれらの複合材料が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。
強度及び加工性の点から、バックシートの坪量は、13g/m2以上23g/m2以下であることが好ましい。また、装着時の蒸れを防止するため、バックシートには、通気性を持たせることが好ましい。バックシートに通気性を備えさせるためには、例えば、基材の樹脂フィルムにフィラーを配合したり、バックシートに穿孔のためにエンボス加工を施したりすればよい。なお、フィラーとしては炭酸カルシウムを挙げることができ、その配合方法は、公知の方法を制限なく行うことができる。
(高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ)
高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6に用いられる高吸収性ポリマーとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系共重合体、ポリアスパラギン酸塩系共重合体、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系共重合体が好ましい。
高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6に用いられる高吸収性ポリマーとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系共重合体、ポリアスパラギン酸塩系共重合体、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系共重合体が好ましい。
高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6は、例えば、セルロースアセテートトウ6を力学的に又は気体を用いて開繊させて、高吸収性ポリマーを添加させることで製造することができる。また、セルロースアセテートトウ6を開繊させて、高吸収性ポリマーを添加する際、バインダを添着させることも好ましく、バインダを添着させることで、繊維同士を結合させて立体的に絡み合わせて繊維間隙を広げることができ、液戻りを防止し、また液透過性を向上させることができる。高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6の製造方法の一例が、特許文献2に記載されており、本発明においてこの方法を用いることができる。
例えば、特許文献2に記載の装置を用いて製造された高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6は、10cm以上の長繊維がMD方向(ラインの進行方向)に配向し、絡み合って、筒状又は板状で排出される。そのため力が加わっても繊維層が崩れることがない。とくにMD方向に対し弾力をもつため、走行中にシートを巻きつけニップした際、高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6のラインの流れに対して多少ブレーキがかかっても切れることが無く一瞬伸び、ニップが解放されたときにもとの長さにもどる。そのためおむつ製造ラインの中で開孔フィルムの巻き付けを行うことが可能である。
(開孔フィルム)
開孔フィルム7は、高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6のクロッチ部4の周辺に巻き付けられ、トップシート側の面とは逆のバックシート側の面で開孔フィルム7の両端が接合され、さらに高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6のクロッチ部4とも接合されて、筒状に固定される。このように筒状に固定することで、高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6が絞り込まれて、クロッチ部4で細くなった砂時計型の形状を取る。高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6が絞り込まれて厚みを増すことで、吸収パッド5が着用者に密着し、体液が横漏れあるいは後ろ漏れすることなく、体液を吸収することができる。
開孔フィルム7は、高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6のクロッチ部4の周辺に巻き付けられ、トップシート側の面とは逆のバックシート側の面で開孔フィルム7の両端が接合され、さらに高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6のクロッチ部4とも接合されて、筒状に固定される。このように筒状に固定することで、高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6が絞り込まれて、クロッチ部4で細くなった砂時計型の形状を取る。高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6が絞り込まれて厚みを増すことで、吸収パッド5が着用者に密着し、体液が横漏れあるいは後ろ漏れすることなく、体液を吸収することができる。
本発明に用いる開孔フィルム7は、表面からセルロースアセテートトウ6に接する面にかけて径が小さくなる開孔部を有する。この開孔部によって、体液を貯留することができる。セルロースアセテートトウ6と高吸収性ポリマーのみからなる吸収パッド5は、一般的に、水の保持力が弱く、リウェットが少なくないが、このように径が小さくなる開孔部を有することで、吸収パッド5のリウェットがより少なくなり、吸収パッド5内部で未吸収の体液が吸収パッド5の表面に戻りにくくなる。開孔部の径は、表面からセルロースアセテートトウ6に接する面にかけて連続的又は不連続的に小さくなる。また、開孔部の径は、徐々に小さくなることが好ましく、開孔部はテーパする縁部を有する傾斜孔であってもよい。
開孔フィルム7がセルロースアセテートトウ6に接する面における開孔の径は、好ましくは、例えば300μm以上1200μm以下が挙げられ、より好ましくは550μm以上950μm以下が挙げられ、さらに好ましくは700μm以上850μm以下が挙げられる。開孔フィルム7の表面における開孔の径は、開孔フィルム7がセルロースアセテートトウ6に接する面における開孔の径よりも、好ましくは、例えば30〜200μm大きく、より好ましくは40〜100μm大きく、さらに好ましくは50〜80μm大きい。開孔口の形状としては、特に限定はないが、加工が容易である点で、円形、楕円形等が好ましい。
開孔フィルム7における開孔部の密度としては、好ましくは、例えば50〜400個/cm2が挙げられ、より好ましくは60〜325個/cm2が挙げられる。開孔フィルム7の坪量は、好ましくは、例えば20g/m2以上50g/m2以下が挙げられ、より好ましくは25g/m2以上45g/m2以下が挙げられる。坪量が20g/m2より小さいと巻き付けの衝撃に耐えられず破損する可能性がある。坪量が50g/m2より大きいと柔軟性がなくなり、着用感が悪くなる。
開孔フィルム7の材料としては、開孔フィルム7の表面を撥水剤又は界面活性剤で被覆又は加工することで物性を変えることができるため、特定の材質等のものに限定されない。開孔フィルム7の材料の例としては、例えば、ポリマー材料が挙げられ、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、少なくとも2種類のモノマーからなるコポリマー、ターポリマー若しくはテトラポリマー、シリコーン樹脂、ポリテトラフロロエチレン樹脂、ポリウレタン樹脂等、又はこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、ポリエチレン等が挙げられる。
撥水剤を用いることで、開孔フィルム7の表面を疎水性にすることができる。用いられる撥水剤としては、例えばシリコーン、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー、ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。逆に、界面活性剤を用いることで、開孔フィルム7の表面をやや親水性にすることもできる。これらの撥水剤又は界面活性剤を用いることで、所望の開孔フィルムの表面物性を得ることができる。
開孔フィルム7は、市販のものを用いることができるが、例えば特開2013−013804、特開2015−199069等に記載された開孔フィルム又は記載された方法に従って製造される開孔フィルムを用いることもできる。
上記方法に従って製造される高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6を、一定間隔で切断する。その中央部、すなわちクロッチ部4に対応する部分の周辺に開孔フィルム7を巻き付けて、開孔フィルム7で包み絞って幅を絞り、得られた高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウ6を、さらに、トップシート及びバックシートに接合して、吸収パッド5となる。接合の方法としては、通常用いられる方法を用いることができる。
(外装体)
外装体は不織布及び伸縮性部材を積層して形成されたものである。不織布の態様は特に限定されない。外装体用の伸縮性部材としては、例えば、天然ゴム、合成ゴム、ポリウレタン等の糸状、紐状、平型形状の伸縮性弾性部材を用いることができ、その太さは、300dtex以上1500dtex以下であることが好ましい。
外装体は不織布及び伸縮性部材を積層して形成されたものである。不織布の態様は特に限定されない。外装体用の伸縮性部材としては、例えば、天然ゴム、合成ゴム、ポリウレタン等の糸状、紐状、平型形状の伸縮性弾性部材を用いることができ、その太さは、300dtex以上1500dtex以下であることが好ましい。
<女性用パンツ型吸収性物品の製造方法>
得られた吸収パッド5のバックシート側を、クロッチ部4を中心に前身部2の中央部から後身部3の中央部にかけて、前身部2、後身部3及びクロッチ部4からなる外装体に接合する。そして吸収パッド5が内側になるように外装体を二つ折りにし、前身部2と後身部3の両側縁部を接合することにより、本発明の女性用パンツ型吸収性物品1を製造することができる。接合の方法としては、通常用いられる方法を用いることができる。
得られた吸収パッド5のバックシート側を、クロッチ部4を中心に前身部2の中央部から後身部3の中央部にかけて、前身部2、後身部3及びクロッチ部4からなる外装体に接合する。そして吸収パッド5が内側になるように外装体を二つ折りにし、前身部2と後身部3の両側縁部を接合することにより、本発明の女性用パンツ型吸収性物品1を製造することができる。接合の方法としては、通常用いられる方法を用いることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明によって、吸水量に優れ、リウェットが少なく、柔軟性があって、足回りの動きが邪魔されず、加工が容易である、うす型の女性用パンツ型吸収性物品が提供される。本発明の女性用パンツ型吸収性物品は、例えば、軽失禁等に対して好適に用いることができる。
1 女性用パンツ型吸収性物品
2 前身部
3 後身部
4 クロッチ部
5 吸収パッド
6 セルロースアセテートトウ
7 開孔フィルム
2 前身部
3 後身部
4 クロッチ部
5 吸収パッド
6 セルロースアセテートトウ
7 開孔フィルム
Claims (4)
- 前身部、後身部及びクロッチ部からなる外装体に、吸収パッドが前記クロッチ部を中心に前記前身部の中央部から前記後身部の中央部にかけて接合された女性用パンツ型吸収性物品であって、
前記吸収パッドが、液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート、及び前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウからなり、
前記トップシートと前記バックシートとの間に、フラッフパルプが含まれず、
前記セルロースアセテートトウは、開孔フィルムによって巻き付けられることにより前記クロッチ部で細くなった砂時計型の形状であり、前記開孔フィルムは表面から前記セルロースアセテートトウに接する面にかけて径が小さくなる開孔部を有する開孔フィルムである女性用パンツ型吸収性物品。 - 前記液透過性のトップシートが親水性のエアスルー不織布からなる、請求項1に記載の女性用パンツ型吸収性物品。
- 前記の高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウが、バインダを添着したものである、請求項1又は2に記載の女性用パンツ型吸収性物品。
- 前記開孔フィルムが前記セルロースアセテートトウに接する面における前記開孔部の径が、300μm以上1200μmであり、前記開孔フィルムの表面における前記開孔部の径が、前記開孔フィルムが前記セルロースアセテートトウに接する面における前記開孔部の径よりも30〜200μm大きい、請求項1〜3のいずれかに記載の女性用パンツ型吸収性物品。
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