JP2020031176A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020031176A
JP2020031176A JP2018157207A JP2018157207A JP2020031176A JP 2020031176 A JP2020031176 A JP 2020031176A JP 2018157207 A JP2018157207 A JP 2018157207A JP 2018157207 A JP2018157207 A JP 2018157207A JP 2020031176 A JP2020031176 A JP 2020031176A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
discharge space
processing apparatus
plasma
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018157207A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7084824B2 (ja
Inventor
一樹 西原
Kazuki Nishihara
一樹 西原
鰍場 真樹
Maki Inaba
真樹 鰍場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Screen Holdings Co Ltd
Original Assignee
Screen Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Screen Holdings Co Ltd filed Critical Screen Holdings Co Ltd
Priority to JP2018157207A priority Critical patent/JP7084824B2/ja
Publication of JP2020031176A publication Critical patent/JP2020031176A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7084824B2 publication Critical patent/JP7084824B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Plasma Technology (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】基板の全面を短時間で洗浄することができるとともに、金属による汚染を防止できる。【解決手段】基板ホルダ11に保持された基板Wを電動モータ15で回転させながら、放電空間31にプラズマを発生させ、プラズマにより放電空間31に生成された活性種を樹脂製多孔板21中の処理液に拡散させて、活性種の酸化作用により基板Wの上面を処理させる。樹脂製多孔板21は、平面視で基板Wの全面を覆う大きさであるので、基板Wの全面を一度に処理できる。また、メッシュ状電極23は、樹脂製多孔板21の上面に配置されており、樹脂製多孔板21に供給された処理液中に浸漬された状態にはならないので、メッシュ状電極23の金属が処理液中に溶出することを抑制できる。したがって、基板Wの全面を短時間で洗浄することができるとともに、金属による汚染を防止できる。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウエハ、液晶ディスプレイ用基板、プラズマディスプレイ用基板、有機EL用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスプレイ用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、太陽電池用基板などの各種基板(以下、単に基板と称する)に対して、所定の処理を行う基板処理装置に係り、特に、大気圧下におけるプラズマの技術に関する。
従来、大気圧中においてプラズマを発生させる大気圧プラズマを用いて基板の表面を洗浄することが行われている。特に、基板の中でも半導体ウエハにおいては、微細化及び高集積化が進行し、これに伴って半導体ウエハの表面に導入されるプラズマダメージが問題となっている。プラズマダメージを回避して洗浄の効率を向上させるために液体中においてプラズマを発生させて液体中にイオンやラジカルを生成する液中プラズマと呼ばれる技術が研究されている。しかしながら、液中プラズマは、液中に配置した電極でプラズマを発生させるので、電極の腐食や、電極材料の液中への溶出が問題となる。また、電極間の局所領域にしかプラズマを発生させることができないので、半導体ウエハの全面への適用は困難である。そのため、半導体ウエハの全面にわたって確実にかつ効率的に洗浄できる技術が望まれている。
上述したような装置(第1の装置)として、ノズルと、媒体供給部と、一対の放電電極とを備えた表面洗浄装置がある(例えば、特許文献1参照)。ノズルは、水分子を含む気体または液体を洗浄媒体として供給する。媒体供給部は、ノズルの先端側に設けられた碍管を有する。一対の放電電極は、媒体供給部から碍管内を通って洗浄対象物へと供給される洗浄媒体に対してストリーマ状放電を発生させる。
放電電極間に交流高電圧を印加してストリーマ状放電を発生させ、これによりプラズマ化した洗浄媒体を洗浄対象物へ向けて吹き付けることにより、洗浄対象物の表面を洗浄する。これにより、半導体ウエハなどの洗浄対象物の表面を好適に洗浄できる。
また、上述したような装置(第2の装置)として、液体収容部と、気体収容部と、多孔質セラミックス部材と、線状電極と、円筒状電極とを備えたプラズマ発生装置がある(例えば、特許文献2参照)。液体収容部は、液体を収容し、気体収容部は、気体を収容する。多孔質セラミックス部材は、液体収容部と気体収容部とを隔てる。線状電極は、円筒状電極の内部に挿通され、これらが多孔質セラミックス部材で囲われた気体収容部に配置されている。
気体供給部に少なくとも酸素を含むガスを供給し、線状電極と円筒状電極との間に電圧を印加してプラズマを発生させる。すると、オゾンあるいは酸素ラジカルを含んだガスが多孔質セラミックスの孔から微細気泡として液体収容部の液体中に拡散する。これにより、オゾンや各種のラジカルを発生させた後、これらが消滅する前に極めて短時間で効率的にそのオゾンや各種のラジカルを液体中に送り込むことができる。
特開2006−253495号公報 特許第5431537号公報
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の第1の装置は、放電電極間で生成されたラジカルやイオンが洗浄対象物に到達する前に消滅する恐れがある。また、ストリーマ状放電であるので、半導体ウエハの全面を洗浄しようとすると、非常に時間がかかってスループットが悪いという問題がある。
また、第2の装置は、生成したオゾンやラジカルが消滅する前に、それらを液体中に拡散させることにより、オゾンやラジカルの濃度を高めた洗浄液で洗浄するが、多孔質セラミックスを構成する金属が液体中に溶出するので、半導体ウエハの洗浄では汚染の原因となる問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板の全面を短時間で洗浄することができるとともに、金属による汚染を防止できる基板処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板を処理する基板処理装置において、基板を保持する基板ホルダと、前記基板ホルダを回転させる回転手段と、前記基板ホルダに保持された基板の上部に配置され、平面視で前記基板の全面を覆う大きさを有する樹脂製多孔板と、前記樹脂製多孔板の上面に配置されたメッシュ状電極と、前記メッシュ状電極から上方に放電空間だけ離間して配置された板状電極と、前記放電空間に貫通するように前記板状電極の中央に形成され、前記樹脂製多孔板に処理液を供給する処理液供給口と、前記放電空間にガスを導入するガス導入口と、前記板状電極と前記メッシュ状電極との間に電圧を印加して、前記放電空間にプラズマを発生させるプラズマ電源と、を備え、前記樹脂製多孔板の下面と前記基板の上面との間を処理液で満たした状態で、前記回転手段で前記基板を回転させながら、前記放電空間にプラズマを発生させ、プラズマにより前記放電空間に生成された活性種を前記樹脂製多孔板中の処理液に拡散させて、前記基板の上面を処理させることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、基板ホルダに保持された基板を回転手段で回転させながら、放電空間にプラズマを発生させ、プラズマにより放電空間に生成されたイオンやオゾンなどの活性種を樹脂製多孔板中の処理液に拡散させて、活性種の酸化作用により基板の上面を処理させる。樹脂製多孔板は、平面視で基板の全面を覆う大きさであるので、基板の全面を一度に処理できる。また、メッシュ状電極は、樹脂製多孔板の上面に配置されており、樹脂製多孔板に供給された処理液中に浸漬された状態にはならないので、メッシュ状電極の金属が処理液中に溶出することを抑制できる。したがって、基板の全面を短時間で洗浄することができるとともに、金属による汚染を防止できる。
また、本発明において、前記樹脂製多孔板は、前記基板側に親水性フィルタを積層して備え、前記メッシュ状電極側に疎水性フィルタを積層して備えていることが好ましい(請求項2)。
親水性フィルタにより、基板の上面全面と樹脂製多孔板の下面全面との間に処理液を満たすことができるので、基板の上面全面における処理の均一性を向上できる。また、疎水性フィルタにより、放電空間側における処理液の表面積が大きくなるので、プラズマによる生成された活性種を効率的に樹脂製多孔板中の処理液に溶解・拡散させることができる。
また、本発明において、前記ガス導入口は、前記処理液供給口と同軸で前記処理液供給口の外周側に形成され、下方及び側方に向けてガスを導入することが好ましい(請求項3)。
ガス導入口は、下方及び側方に向けてガスを導入するので、側方に広がっている放電空間の全体にわたってガスを行き渡らせることができる。したがって、放電空間の全体でプラズマによる活性種の生成を均等に行わせることができる。その結果、基板の全面にわたって処理を均一に行わせることができる。
また、本発明において、前記放電空間は、圧力を調整するための調圧バルブを備え、前記放電空間の圧力が高まった場合には前記調圧バルブで圧力を減じることが好ましい(請求項4)。
放電空間の圧力が高まると放電効率が低下するので、調圧バルブで圧力を減じることで、放電効率を維持することができる。したがって、プラズマの発生効率の低下を抑制できる。
また、本発明において、前記プラズマ電源は、高周波電圧またはパルス電圧を前記電圧として出力することが好ましい(請求項5)。
プラズマ電源が高周波電圧またはパルス電圧を放電空間に印加することにより、効率的にプラズマを発生させることができる。
本発明に係る基板処理装置によれば、基板ホルダに保持された基板を回転手段で回転させながら、放電空間にプラズマを発生させ、プラズマにより放電空間に生成されたイオンやオゾンなどの活性種を樹脂製多孔板中の処理液に拡散させて、活性種の酸化作用により基板の上面を処理させる。樹脂製多孔板は、平面視で基板の全面を覆う大きさであるので、基板の全面を一度に処理できる。また、メッシュ状電極は、樹脂製多孔板の上面に配置されており、樹脂製多孔板に供給された処理液中に浸漬された状態にはならないので、メッシュ状電極の金属が処理液中に溶出することを抑制できる。したがって、基板の全面を短時間で洗浄することができるとともに、金属による汚染を防止できる。
実施例に係る基板処理装置の全体構成を示す概略構成図である。 要部の一部を拡大した示した縦断面図である。 メッシュ状電極の平面図である。 樹脂製多孔板の平面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施例について説明する。
図1は、実施例に係る基板処理装置の全体構成を示す概略構成図であり、図2は、要部の一部を拡大した示した縦断面図である。
本実施例に係る基板処理装置は、円形状の基板Wを一枚ずつ処理する、いわゆる枚葉式の基板処理装置である。この基板処理装置では、例えば、基板Wの上面に対して洗浄処理を施す。
この基板処理装置は、保持部1と、処理ユニット3、供給部5と、プラズマ電源7と、制御部9とを備えている。
保持部1は、基板ホルダ11と、回転軸13と、電動モータ15と、排液回収カップ17とを備えている。基板ホルダ11は、平面視で基板Wとほぼ同じ直径を有し、処理対象の基板Wが載置される。基板ホルダ11は、例えば、真空吸引したり、基板Wの周縁を当接支持したりして基板Wを水平姿勢で保持する。回転軸13は、上端が基板ホルダ11の下面中心部に連結され、下端が電動モータ15の回転軸に連結されている。電動モータ15は、回転軸を縦方向に備え、回転中心P回りに基板ホルダ11を回転させる。
なお、上述した回転軸13及び電動モータ15が本発明における「回転手段」に相当する。
処理ユニット3は、カバー19と、樹脂製多孔板21と、メッシュ状電極23と、板状電極25と、処理液供給管27と、ガス導入管29とを備えている。カバー19は、平面視で円形状を呈する筒状体である。カバー19は、内部の下部に樹脂製多孔板21が取り付けられている。処理ユニット3は、後述する保持部1に対して、図示しない移動機構によって移動される。その移動位置は、図1に示す処理位置と、処理位置から側方に離れた待機位置との少なくとも二箇所である。
樹脂製多孔板21は、樹脂製の多孔質部材を積層して構成されている。樹脂製多孔板21は、その下面が、カバー19の下端面とほぼ一致するようにカバー19の内部に取り付けられている。樹脂製多孔板21は、具体的には、図2に示すように、親水性フィルタを積層して構成された下部フィルタ21aと、疎水性フィルタを積層して構成された上部フィルタ21bとから構成されている。
下部フィルタ21aは、親水性フィルタとして、例えば、樹脂製の親水性メンブレンフィルタを積層して構成されている。下部フィルタ21aは、例えば、10〜100μmの厚さで、孔径が0.1〜1.0μmの大きさの親水性メンブレンフィルタを10枚積層して構成されている。また、上部フィルタ21bは、疎水性フィルタとして、例えば、樹脂製の疎水性メンブレンフィルタを積層して構成されている。上部フィルタ21bは、例えば、10〜100μmの厚さで、孔径が0.1〜1.0μmの大きさの疎水性メンブレンフィルタを10枚積層して構成されている。
樹脂製多孔板21は、その上面、つまり、上部フィルタ21bの上面に、メッシュ状電極23が取り付けられている。メッシュ状電極23は、例えば、電極太さが1〜2mm程度であり、網目に相当する電極間隔が0.06〜0.1mmである。
板状電極25は、カバー19の天井面を構成している。板状電極25は、その下面と、メッシュ状電極23の上面とが所定距離だけ離間して設けられている。板状電極25は、例えば、厚さが2mm程度である。上記の所定距離は、例えば、1〜10mm程度である。この所定距離により、カバー19と、板状電極25と、メッシュ状電極23とで形成される空間が放電空間31である。放電空間31は、例えば、1〜10mm程度の高さを有する。
平面視における板状電極25の中央には、供給口33が形成されている。この供給口33には、処理液供給管27の一端側が挿通されている。その一端側は、放電空間31を貫通して樹脂製多孔板21の下面近くである、下部フィルタ21aの内部に位置されて開口している。処理液供給管27の他端側は、供給部5に接続されている。具体的には、供給部5の処理液供給源35に連通接続されている。処理液供給管27は、制御弁37を備えている。この制御弁37は、処理液供給管27における処理液の流通を操作する。処理液供給源27は、例えば、純水を貯留し、これを処理液供給管27に供給する。
なお、上述した供給口33が本発明における「処理液供給口」に相当する。
供給口33には、ガス導入管29の一端側が取り付けられている。具体的には、ガス導入管29は、処理液供給管27の外周面を覆うように、供給口33及び処理液供給管27と同軸で供給口33の外周側に配置されている。ガス導入管29の下端は、処理液供給管27の下端よりも上方に位置している。ガス導入管29の下端部には、処理液供給管27の外周面に沿って形成された下方孔29aと、処理液供給管27の外周面から側方に向かう側方孔29bとが形成されている。下方孔29aと側方孔29bとは、放電空間31に連通接続されている。下方孔29aは、放電空間31の底面に向かってガスを供給し、側方孔29bは、放電空間31の側面及び底面に向かってガスを供給する。換言すると、ガス導入管29は、下端部において放電空間31の下方及び側方に向けてガスを導入する。ガス導入管29の他端側は、供給部5のガス供給源39に連通接続されている。ガス導入管29は、制御弁41が取り付けられている。制御弁41は、ガス導入管29におけるガスの流通を操作する。ガス供給源39は、例えば、アルゴンを貯留し、これをガス導入管29に供給する。ガス供給源39は、アルゴンに代えて、ヘリウム、H(フォーミングガス)、反応性ガスの酸素、水素、水蒸気を供給するようにしてもよい。その際には、それぞれを単独で供給してもよく、水蒸気と混合させて供給してもよい。
なお、上述したガス導入管29と、下方孔29aと側方孔29bとが本発明における「ガス導入口」に相当する。
上述したメッシュ状電極23と板状電極25とには、プラズマ電源7が電気的に接続されている。プラズマ電源7は、高周波電力またはパルス電圧を出力する。具体的には、例えば、パルス電圧の場合、10〜100kHzの周波数で、0.1〜20kVの電圧が好ましい。また、高周波電力の場合には、2MHz程度の以上の周波数で、0.1〜10kWの電力が好ましい。
保持部1の周囲には、平面視環状の排液回収カップ17が配置されている。排液回収カップ17は、基板Wの上面に供給されて周囲に排出された処理液を回収するとともに、図示しない排液処理部に処理液を流下させる。
上述した処理ユニット3は、調圧バルブ43を備えている。この調圧バルブ43は、放電空間31に連通接続された調圧管45に取り付けられている。調圧バルブ43は、通常は閉止されているが、放電空間31の圧力が高くなった際に開放され、放電空間31の圧力をほぼ一定に保つために操作される。
上述した処理ユニット3の移動、電動モータ15の回転駆動、制御弁37,41の開閉、調圧バルブ43の開閉は、制御部9によって統括的に制御される。制御部9は、CPUやメモリなどを備え、予め設定されている洗浄処理条件(洗浄時間や回転数、プラズマの生成条件など)に応じて各部を操作する。
次に、上述した構成の基板処理装置による基板Wの処理について説明する。なお、調圧バルブ43は閉止された状態である。
制御部9は、処理対象の基板Wを基板ホルダ11に載置するために、処理ユニット3を待機位置に移動させる。その状態で、基板Wの処理面を上面にした姿勢で、基板ホルダ11に基板Wを載置させる。そして、制御部9は、図1に示す処理位置に処理ユニット3を下降させる。
次いで、制御部9は、制御弁37を開放させて処理液を処理液供給管27から供給させる。これにより、樹脂製多孔板21内に処理液が貯留される。また、樹脂製多孔板21は、下部フィルタ21aが親水性であるので、処理液が基板Wの上面全面と樹脂製多孔板21の下面全面との間に処理液を密に満たすことができる。なお、満たされた処理液のうちの過剰分は、基板Wの外周縁から排液回収カップ17に回収される。メッシュ状電極23は、樹脂製多孔板21の上面に配置されており、しかも、樹脂製多孔板21の上部は疎水性の上部フィルタ21bであるので、処理液が密に満たされることがなく、メッシュ状電極23は、樹脂製多孔板21に供給された処理液中に浸漬された状態にはならない。
制御部9は、処理液の供給前に、あるいは処理液の供給とともに、または処理液の供給後に、制御弁41を開放させてガスを放電空間31に供給する。ガスは、図2に示すように下方孔29a及び側方孔29bから放電空間に供給される。その際の供給圧力は、0.1〜0.4MPaであることが好ましい。このガスの供給により、放電空間にはアルゴンガスが充満するが、所定圧力を超えた場合には、制御部9は、調圧バルブ43を開放して圧力のさらなる上昇を防止する。
制御部9は、プラズマ電源7を作動させてメッシュ状電極23と板状電極25との間に電圧を印加する。これにより、放電空間31中にプラズマが発生する。このプラズマ中では、OラジカルやOHラジカル、Oイオンやオゾン等の活性種が生成される。放電空間31の底面にある樹脂製多孔板21の上部フィルタ21bは、疎水性であり、放電空間31側における処理液の表面積が大きくなる。そのため、放電空間31で生成された活性種は、効率的に樹脂製多孔板21中の処理液に溶解・拡散される。
この状態で制御部9は、電動モータ15を駆動させて基板Wを処理ユニット3に対して回転させる。すると、活性種を含んだ処理液が基板Wの上面に供給され、基板Wの外周縁から側方に処理液が排出される。このとき、活性種による酸化作用により、基板Wの上面に対して有機物の分解・除去が行われる。この状態を予め決められた処理時間だけ維持すると、基板Wの上面に対する洗浄処理が終了する。
処理時間が経過すると、制御部9は、処理ユニット3を待機位置に移動させ、電動モータ15の駆動を停止させる。そして、基板Wの回転により振り切り乾燥させた後、処理済みの基板Wを基板ホルダ11から搬出させる。
本実施例によると、基板ホルダ11に保持された基板Wを電動モータ15で回転させながら、放電空間31にプラズマを発生させ、プラズマにより放電空間31に生成された活性種を樹脂製多孔板21中の処理液に拡散させて、活性種の酸化作用により基板Wの上面を処理させる。樹脂製多孔板21は、平面視で基板Wの全面を覆う大きさであるので、基板Wの全面を一度に処理できる。また、メッシュ状電極23は、樹脂製多孔板21の上面に配置されており、樹脂製多孔板21に供給された処理液中に浸漬された状態にはならないので、メッシュ状電極23の金属が処理液中に溶出することを抑制できる。したがって、基板Wの全面を短時間で洗浄することができるとともに、金属による汚染を防止できる。
また、ガス導入管29が下方孔29aと側方孔29bとを備え、下方及び側方に向けてガスを導入するので、側方に広がっている放電空間31の全体にわたってガスを行き渡らせることができる。したがって、放電空間31の全体でプラズマによる活性種の生成を均等に行わせることができる。その結果、基板Wの全面にわたって処理を均一に行わせることができる。
また、放電空間31の圧力が高まると放電効率が低下するので、調圧バルブ43で圧力を減じることで、放電空間31における放電効率を維持することができる。したがって、プラズマの発生効率の低下を抑制できる。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、樹脂製多孔板21の上部を疎水性フィルタで構成し、下部を親水性フィルタで構成したが、本発明はこのような構成に限定されない。
(2)上述した実施例では、ガス導入管29と処理液供給管27とを同軸で構成したが、本発明は同軸での構成を必須とするものではない。また、ガス導入管29は、下方孔29aと側方孔29bとを備えているが、放電空間31にガスを行き渡らせることができるならば、このような構成に限定されない。
(3)上述した実施例では、調圧バルブ43を備えているが、本発明はこの構成を必須とするものではない。
(4)上述した実施例では、基板ホルダ11、カバー19、メッシュ状電極23、板状電極25などが円形状の基板Wの形状に合わせた円形状を呈するが、本発明はこのような形状に限定されない。
W … 基板
1 … 保持部
3 … 処理ユニット
5 … 供給部
7 … プラズマ電源
9 … 制御部
11 … 基板ホルダ
15 … 電動モータ
17 … 排液回収カップ
19 … カバー
21 … 樹脂製多孔板
21a … 下部フィルタ
21b … 上部フィルタ
23 … メッシュ状電極
25 … 板状電極
27 … 処理液供給管
29 … ガス導入管
29a … 下方孔
29b … 側方孔
31 … 放電空間
33 … 供給口
35 … 処理液供給源
37,41 … 制御弁
39 … ガス供給源
43 … 調圧バルブ

Claims (5)

  1. 基板を処理する基板処理装置において、
    基板を保持する基板ホルダと、
    前記基板ホルダを回転させる回転手段と、
    前記基板ホルダに保持された基板の上部に配置され、平面視で前記基板の全面を覆う大きさを有する樹脂製多孔板と、
    前記樹脂製多孔板の上面に配置されたメッシュ状電極と、
    前記メッシュ状電極から上方に放電空間だけ離間して配置された板状電極と、
    前記放電空間に貫通するように前記板状電極の中央に形成され、前記樹脂製多孔板に処理液を供給する処理液供給口と、
    前記放電空間にガスを導入するガス導入口と、
    前記板状電極と前記メッシュ状電極との間に電圧を印加して、前記放電空間にプラズマを発生させるプラズマ電源と、
    を備え、
    前記樹脂製多孔板の下面と前記基板の上面との間を処理液で満たした状態で、前記回転手段で前記基板を回転させながら、前記放電空間にプラズマを発生させ、プラズマにより前記放電空間に生成された活性種を前記樹脂製多孔板中の処理液に拡散させて、前記基板の上面を処理させることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記樹脂製多孔板は、前記基板側に親水性フィルタを積層して備え、前記メッシュ状電極側に疎水性フィルタを積層して備えていることを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の基板処理装置において、
    前記ガス導入口は、前記処理液供給口と同軸で前記処理液供給口の外周側に形成され、下方及び側方に向けてガスを導入することを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記放電空間は、圧力を調整するための調圧バルブを備え、
    前記放電空間の圧力が高まった場合には前記調圧バルブで圧力を減じることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記プラズマ電源は、高周波電力またはパルス電圧を前記電圧として出力することを特徴とする基板処理装置。
JP2018157207A 2018-08-24 2018-08-24 基板処理装置 Active JP7084824B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018157207A JP7084824B2 (ja) 2018-08-24 2018-08-24 基板処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018157207A JP7084824B2 (ja) 2018-08-24 2018-08-24 基板処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020031176A true JP2020031176A (ja) 2020-02-27
JP7084824B2 JP7084824B2 (ja) 2022-06-15

Family

ID=69622818

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018157207A Active JP7084824B2 (ja) 2018-08-24 2018-08-24 基板処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7084824B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022181598A1 (ja) * 2021-02-26 2022-09-01 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置、および、基板処理方法
US11476132B2 (en) * 2019-07-03 2022-10-18 Tokyo Electron Limited Sealing structure, vacuum processing apparatus and sealing method
WO2023008039A1 (ja) * 2021-07-28 2023-02-02 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置および基板処理方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003027210A (ja) * 1994-07-04 2003-01-29 Seiko Epson Corp 表面処理方法及び表示装置の製造方法
JP2003109799A (ja) * 2001-09-27 2003-04-11 Sakamoto Fujio プラズマ処理装置
JP2004146837A (ja) * 2003-10-24 2004-05-20 Seiko Epson Corp プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置
JP2008109037A (ja) * 2006-10-27 2008-05-08 Sekisui Chem Co Ltd 表面処理装置及び方法
JP2013211204A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Osaka City Univ 液中プラズマ発生方法、液中プラズマ発生装置、被処理液浄化装置及びイオン含有液体生成装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003027210A (ja) * 1994-07-04 2003-01-29 Seiko Epson Corp 表面処理方法及び表示装置の製造方法
JP2003109799A (ja) * 2001-09-27 2003-04-11 Sakamoto Fujio プラズマ処理装置
JP2004146837A (ja) * 2003-10-24 2004-05-20 Seiko Epson Corp プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置
JP2008109037A (ja) * 2006-10-27 2008-05-08 Sekisui Chem Co Ltd 表面処理装置及び方法
JP2013211204A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Osaka City Univ 液中プラズマ発生方法、液中プラズマ発生装置、被処理液浄化装置及びイオン含有液体生成装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11476132B2 (en) * 2019-07-03 2022-10-18 Tokyo Electron Limited Sealing structure, vacuum processing apparatus and sealing method
WO2022181598A1 (ja) * 2021-02-26 2022-09-01 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置、および、基板処理方法
WO2023008039A1 (ja) * 2021-07-28 2023-02-02 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置および基板処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7084824B2 (ja) 2022-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7084824B2 (ja) 基板処理装置
JP5371854B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
TW201523163A (zh) 基板處理方法及基板處理裝置
JP7105649B2 (ja) 基板処理装置
US8293662B2 (en) Method of manufacturing semiconductor device, apparatus for manufacturing same, and storage medium
US20200208292A1 (en) Plating apparatus and plating method
JP2003332308A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
CN110692122A (zh) 基板处理方法以及基板处理装置
KR20170048786A (ko) 용존 오존 제거 유닛 및 이를 포함하는 기판 처리 장치, 용존 오존 제거 방법, 기판 세정 방법
US20220395869A1 (en) Substrate processing method and substrate processing apparatus
TWI765530B (zh) 基板處理方法及基板處理裝置
TWI774198B (zh) 基板處理方法
JP6593920B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP2006116542A (ja) 基板処理方法及びその装置
JP2002235188A (ja) 液処理装置、液処理方法
JP2572568B2 (ja) アッシング方法
KR101961326B1 (ko) 기판을 처리하는 장치의 부품 세정 방법 및 장치
JP2008041429A (ja) プラズマ源、処理装置及び処理方法
JP7193357B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2001316871A5 (ja)
KR101873804B1 (ko) 기판 처리 장치 및 방법
TW202331824A (zh) 基板處理方法及基板處理裝置
KR100757853B1 (ko) 플라즈마 생성 장치 및 이를 이용한 기판 처리 장치
JP3102641B1 (ja) 基板処理装置
JPH0691059B2 (ja) 洗浄装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210618

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220603

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7084824

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150