JP2020031153A - 半導体装置 - Google Patents

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Yoichi Murasawa
陽一 村澤
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【課題】端子がコネクタに挿入される際に長尺の異物が発生することを抑制する。【解決手段】本明細書が開示する半導体装置は、端子を有する半導体モジュールと、端子が挿入されたコネクタと、コネクタに挿入される端子に接触して、端子をコネクタへ案内するガイドとを備える。端子の表面には、コネクタへの挿入方向に沿って、凹部が繰り返し形成されている。ここでいう凹部とは、表面加工等によって形成される微細な凹部を意図しており、例えばストライプ状のもの、格子状のもの、又は、物理的若しくは化学的な粗面化によるもの等が挙げられる。【選択図】図3

Description

本明細書が開示する技術は、半導体装置に関する。
特許文献1には、半導体装置が開示されている。この半導体装置は、端子を有する半導体モジュールと、端子が挿入されたコネクタと、コネクタに挿入される端子に接触して、端子をコネクタへ案内するガイドとを備える。
特開2014−236191号公報
上記した半導体装置では、コネクタに挿入される端子が、ガイドに接触しながらコネクタへ案内される。このとき、端子はガイドに対して摺動するので、端子の表面がガイドによって削り取られることがある。特に、端子を案内するためのガイドは、例えばテーパ状のガイド面を有するなど、端子に対して比較的に一定の圧力で接触するように構成されている。そのことから、端子の表面がコネクタへの挿入方向に沿って連続的に削り取られ、比較的に長尺の削り屑が発生することもある。端子は導電性を有することから、その削り屑も導電性を有する。導電性を有する長尺な異物が発生すると、それが付着することによって、半導体装置やその周囲に位置する電子機器を短絡させるおそれがある。従って、本明細書は、そのような長尺の異物の発生を抑制し得る技術を提供する。
本明細書が開示する半導体装置は、端子を有する半導体モジュールと、端子が挿入されたコネクタと、コネクタに挿入される端子に接触して、端子をコネクタへ案内するガイドとを備える。端子の表面には、コネクタへの挿入方向に沿って、凹部が繰り返し形成されている。ここでいう凹部とは、表面加工等によって形成される微細な凹部を意図しており、例えばストライプ状のもの、格子状のもの、又は、物理的若しくは化学的な粗面化によるもの等が挙げられる。
上記した半導体装置では、端子の表面が平坦ではなく、コネクタへの挿入方向に沿って、凹部が繰り返し形成されている。このような構成によると、端子がコネクタへ挿入されるときに、ガイドによって端子の表面が削り取られたとしても、端子の表面に設けられた凹部によって、その削り屑は断続的に発生する。長尺の異物の発生が抑制されるので、例えば、それに起因する短絡等を防止することができる。
実施例1の電力制御装置100の内部構造を示す断面図。 実施例1の電力制御装置100の内部構造を示す断面図。 図1のIII部における拡大図。 半導体モジュール20が有する信号端子28の詳細図。 信号端子28がガイド26によって削られる態様を模式的に示す図。 実施例1の信号端子28の内部構造を示す断面図。 実施例2の信号端子28の内部構造を示す断面図。 信号端子28に設けられた凹部28rの変形例を示す図。
(実施例1)図面を参照して、実施例の電力制御装置100について説明をする。電力制御装置100は、本明細書が開示する技術における半導体装置の一例である。ここで例示する電力制御装置100は、電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池車等に搭載される。図1、図2、図3に示すように、電力制御装置100は、主に、半導体モジュールユニット10、大容量コンデンサ12、リアクトル14及び制御基板16を備える。
半導体モジュールユニット10は、複数の半導体モジュール20と複数の冷却器22とを備える。半導体モジュール20と冷却器22は、交互に配置されている。半導体モジュール20は、パワー半導体素子(不図示)を内蔵している。パワー半導体素子は、例えば、ダイオード、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、又はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。半導体モジュール20は、複数の信号端子28を有する。各々の信号端子28は、半導体モジュール20の上面20aから制御基板16に向かって垂直に延びている。各々の信号端子28は、例えば銅、アルミニウム又はその他の金属といった導電性を有する材料によって構成されている。
制御基板16は、概して板形状を有し、例えば、ガラスエポキシやセラミック等といった絶縁材料を用いて構成されている。制御基板16は、CPUやメモリを内蔵するコントローラ等を有し、各々の半導体モジュール20に内蔵されたパワー半導体素子の動作を制御する。制御基板16には、複数の貫通孔16aが設けられており、各々の貫通孔16aには、コネクタ24及びガイド26が設けられている。各々のコネクタ24には、対応する半導体モジュール20の信号端子28が挿入されており、これによって、各々の半導体モジュール20が制御基板16へ電気的に接続されている。貫通孔16aの断面形状は、特に限定されないが、矩形状又は円形状を有している。また、貫通孔16aは、信号端子28の断面の外周縁よりも大きく形成されている。
コネクタ24は、概して筒形状を有し、制御基板16の貫通孔16aを通過した信号端子28を受け入れる。コネクタ24は、例えば樹脂といった絶縁材料によって構成されている。コネクタ24は、制御基板16の下側に位置する部分(以下、下側部分という)と、制御基板16の上側に位置する部分(以下、上側部分という)とを有する。コネクタ24の下側部分には、信号端子28が挿入される挿入口24aが設けられている。コネクタ24の上側部分には、挿入された信号端子28に接触する接触端子(不図示)が設けられている。コネクタ24の内部において、各々の信号端子28と接触端子とが接触することにより、半導体モジュール20と制御基板16とが電気的に接続される。
コネクタ24の下側部分には、ガイド26が設けられている。ガイド26は、挿入口24aの内側に位置しており、挿入された信号端子28をコネクタ24(詳しくは、コネクタ24内の接触端子)へ案内する。一例ではあるが、本実施例におけるガイド26は、概してテーパ形状を有するガイド面26aを有している。信号端子28は、そのガイド面26aに接触しながら、コネクタ24へ案内される。ガイド26は、例えば樹脂といった絶縁材料によって構成されている。加えて、ガイド26を構成する絶縁材料には、例えばガラス繊維といったフィラーが含有されている。このフィラーの含有により、電力制御装置100の製造段階でガイド26に必要とされる耐熱性を向上することができる。
図3−図6を参照して、複数の信号端子28の詳細について説明する。上記したが、半導体モジュール20は、複数の信号端子28を有する。各々の信号端子28は、概して細長い板形状を有し、表裏に位置する二つの主表面と、その二つの主表面に隣接する二つの側面とを有する。また信号端子28の先端部は、概してテーパ形状を有している。また、図4に示すように、各々の信号端子28の主表面は、干渉部28aと接点部28bとを有する。接点部28bは、信号端子28がコネクタ24へ完全に挿入されたときに、コネクタ24内の接触端子(図示省略)に接触する部位であり、干渉部28aは、接点部28bに隣接するその他の部位である。干渉部28aには、コネクタ24への挿入方向に沿って、凹部28rが繰り返し形成されている。一方、接点部28bには、そのような凹部28rが形成されていない。
信号端子28がコネクタ24に挿入されるとき、信号端子28はガイド26に接触しながら案内される。このとき、信号端子28の主表面はガイド26に対して摺動するので、当該主表面がガイド26によって削り取られることがある。特に、ガイド26には、例えばガラス繊維といった硬質のフィラーXが含有されている。そのため、図5に示すように、信号端子28の主表面は、ガイド26内のフィラーXによって削り取られ易い。
特に、ガイド26は、ガイド面26aにおいて、信号端子28に対して比較的に一定の圧力で接触するように構成されている。そのことから、仮に信号端子28の主表面が平坦であると、信号端子28の主表面がコネクタ24への挿入方向に沿って連続的に削り取られ、比較的に長尺の削り屑が発生することもある。信号端子28は導電性を有することから、その削り屑も導電性を有する。このような導電性を有する長尺な異物が発生すると、それが付着することによって、半導体モジュール20やその周囲に位置する制御基板16等の電子機器を短絡させる。
上記課題を解決するために、本実施例の各々の信号端子28の表面には、コネクタ24への挿入方向に沿って、凹部28rが繰り返し形成されている。ここでいう凹部とは、表面加工等によって形成される微細な凹部を意図している。このような構成によると、図5、図6に示すように、信号端子28がコネクタ24へ挿入されるときに、ガイド26(フィラーX)によって信号端子28の表面が削り取られたとしても、信号端子28の表面に設けられた凹部28rによって、その削り屑Yは断続的に発生する。従って、長尺の異物の発生が抑制されるので、例えば、それに起因する短絡等を防止することができる。削り屑Yの長さは、コネクタ24への挿入方向における信号端子28の凹部28rと隣接する凹部28rとの間の距離を変えることによって、調整することができる。
図4に示すように、信号端子28の凹部28rは、格子状に設けられた複数の溝によって構成されている。また本実施例の形態では、凹部28rは、信号端子28の干渉部28aに形成されている。但し、他の実施形態として、凹部28rは、干渉部28a及び接点部28bの全体に亘って形成されてもよいし、接点部28bのみに形成されていてもよい。
信号端子28の表面に、凹部28rを形成する方法は特に限定されない。図6に示すように、本実施例の信号端子28は、母材28cと、その表面に設けられた金属層28dとを有し、母材28cの表面に凹部が繰り返し形成されている。この母材28cの凹部は、母材28cをプレス加工で成形するときに、同じ型を用いて同時に形成することができる。そして、凹部が形成された母材28cの表面を、金属層28dによって連続的に覆うことにより、金属層28d上に凹部28rを有する信号端子28を形成することができる。この金属層28dは、ニッケル、錫、金及び/又は銀といった接触信頼性を有する金属によって構成されることができる。金属層28dは、例えば電気めっきによって形成されてもよい。上記のように構成された信号端子28の凹部28rによって、ガイド26(フィラーX)に削られた削り屑Yは断続的に発生し、長尺な異物の発生は抑制される。
上記の方法によって、凹部28rを形成すると、母材から信号端子28をプレス加工するときに、同時に凹部も形成することができるため、信号端子28を容易に作製することができる。そして、金型によって凹部28rを形成できることから、ガイド26によって生成される異物(削り屑Y)の微細化も容易に調整可能である。また、信号端子28の母材28cの表面が連続的に金属層28dによって覆われる。そのため、信号端子28の母材28cの表面が酸化することによって生じる信号端子28とコネクタ24の接触端子との接触不良も抑制される。
(実施例2)図7に示すように、凹部28rは、母材28cの表面上を断続的に覆う金属層28dによって構成されていてもよい。この点において、実施例1とは異なっている。金属層28dは、例えば、信号端子28の母材28cの表面をマスキングした後に、めっき処理を行うことによって設けられてもよい。
上記の方法によって凹部28rを形成すると、金属層28dの形成に使用される金属の使用量を低減することができる。金属層28dの形成には、例えば金といった高価な金属が使用されることも多い。高価な金属の使用量を低減することができれば、製造コストを効果的に削減することができる。
信号端子28の凹部28rは、格子状の溝に限定されず、様々な態様で形成することができる。図8(A)に示すように、凹部28rは、信号端子28のコネクタ24への挿入方向に対して垂直方向に形成されたストライプ状の溝であってもよい。また、図8(B)に示すように、信号端子28の表面には、物理的又は化学的な粗面化処理によってランダムに形成された凹部28rが設けられていてもよい。
本実施例では、信号端子28として、金属層28dを有するものを例示したが、これに限定されず、金属層28dを有さない(即ち、母材28cが露出する)ものであってもよい。また、信号端子28における凹部が形成される面においても限定されず、二つの主表面に加え、側面にも形成されていてもよい。
以上、いくつかの具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものである。
10:半導体モジュールユニット
12:大容量コンデンサ
14:リアクトル
16:制御基板
16a:貫通孔
20:半導体モジュール
22:冷却器
24:コネクタ
24a:挿入口
26:ガイド
26a:ガイド面
28:信号端子
28a:干渉部
28b:接点部
28c:母材
28d:金属層
28r:凹部
100:電力制御装置

Claims (1)

  1. 端子を有する半導体モジュールと、
    前記端子が挿入されたコネクタと、
    前記コネクタに挿入される前記端子に接触して、前記端子を前記コネクタへ案内するガイドと、を備え、
    前記端子の表面には、前記コネクタへの挿入方向に沿って、凹部が繰り返し形成されている、
    半導体装置。
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