JP2020030886A - 非水電解質二次電池用正極活物質 - Google Patents
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Abstract
【課題】Ni含有量の高いリチウム遷移金属酸化物を含有していながら、初期充放電効率及び充放電サイクル特性を改善することが可能な非水電解質二次電池用正極活物質を提供する。【解決手段】本開示の一態様である非水電解質二次電池用正極活物質は、層状構造を有するNi含有リチウム遷移金属酸化物を含み、前記Ni含有リチウム遷移金属酸化物は、B(ホウ素)及びSi(ケイ素)を含み、前記リチウム遷移金属酸化物中のリチウムを除く金属元素の総モル量に対して、前記Niの割合αは、80mol%≦αの範囲であり、前記Bの割合βは、0mol%<β≦0.5mol%の範囲であり、前記Siの割合γは、0mol%<γ≦1mol%の範囲である。【選択図】なし
Description
本開示は、非水電解質二次電池用正極活物質に関する。
リチウムイオン二次電池の正極活物質の一つであるNi含有リチウム遷移金属酸化物(例えばLiNiO2)は、Co含有リチウム遷移金属酸化物(例えばLiCoO2)と比べて、高容量であること、ニッケルがコバルトよりも安価であり、安定して入手可能であることなどの利点を有しているため、次世代の正極材料として期待されている。
特許文献1には、リチウムを除く金属元素の総モル量に対するNiの割合が30モル%より多いリチウム遷移金属酸化物を含み、前記リチウム遷移金属酸化物は、平均粒子径が0.5μm以上の一次粒子が凝集して構成された粒子であり、当該粒子の表面にホウ素(B)及びリン(P)の少なくとも一方が固着している、非水電解質二次電池用正極活物質を用いることが開示されている。特許文献1の非水電解質二次電池用正極活物質によれば、熱安定性に優れた非水電解質二次電池を提供できることが開示されている。
ところで、Ni含有リチウム遷移金属酸化物を正極活物質として使用する場合、ニッケル含有量の増加に伴い、充放電容量は増加するものの、初期充放電効率及び充放電サイクル特性が低下するという問題がある。初期充放電効率とは、初回の充電容量に対する初回の放電容量の割合である。
そこで、本開示は、Ni含有量の高いリチウム遷移金属酸化物を含有していながら、初期充放電効率及び充放電サイクル特性を改善することが可能な非水電解質二次電池用正極活物質を提供することを目的とする。
本開示の一態様である非水電解質二次電池用正極活物質は、層状構造を有するNi含有リチウム遷移金属酸化物を含み、前記Ni含有リチウム遷移金属酸化物は、B(ホウ素)及びSi(ケイ素)を含み、前記リチウム遷移金属酸化物中のリチウムを除く金属元素の総モル量に対して、前記Niの割合αは、80mol%≦αの範囲であり、前記Bの割合β、0mol%<β≦0.5mol%の範囲であり、前記Siの割合γは、0mol%<γ≦1mol%の範囲であることを特徴とする。
本開示の一態様によれば、Ni含有量の高いリチウム遷移金属酸化物を含有していながら、初期充放電効率及び充放電サイクル特性を改善することが可能な非水電解質二次電池用正極活物質を提供することができる。
既述したように、Ni含有リチウム遷移金属酸化物は、ニッケル含有量の増加に伴い、初期充放電効率及び充放電サイクル特性が低下する。これは、Ni含有量が高くなると、電池の充放電時において、リチウムの脱挿入に伴うNi含有リチウム遷移金属酸化物の結晶構造の変化や結晶格子の伸縮が大きくなること、またそれに伴う結晶構造の崩壊や粒子破壊等により、リチウム挿入サイトの消失やリチウムイオンの拡散性の低下等が引き起こされること等が原因であると考えられる。
そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、リチウムを除く金属元素の総モル量に対するNiの割合が80モル%以上であるNi含有リチウム遷移金属酸化物に、以下で説明する所定量のB(ホウ素)及びSi(ケイ素)が存在することで、初期充放電効率及び充放電サイクル特性が改善されることを見出した。このメカニズムについては十分に明らかでないが、以下のことが推察される。
上記Ni含有リチウム遷移金属酸化物に所定量のB及びSiが存在することで、結晶構造が強固になることに加え、結晶構造の電子状態が変化して、リチウムイオンの脱挿入による結晶格子の伸縮等が抑えられると考えられる。また、それに伴う結晶構造の破壊や粒子破壊等が抑制され、リチウム挿入サイトの消失やリチウムイオンの拡散性の低下も抑えられると考えられる。これらのことから、初期充放電効率及び充放電サイクル特性が改善されるものと考えられる。ここで、Ni含有リチウム遷移金属酸化物に所定量のBのみが存在する場合、B及びSiを含まないNi含有リチウム遷移金属酸化物に比べ、初期充放電効率は改善されるが、充放電サイクル特性は低下する。これは、Ni含有リチウム遷移金属酸化物に所定量のBが存在するだけでは、例えばリチウムイオンの脱挿入性、リチウムイオンの拡散性は向上するが、その一方で、結晶構造の強度は低下すること等が原因であると考えられる。また、Ni含有リチウム遷移金属酸化物に所定量のSiのみが存在する場合、B及びSiを含まないNi含有リチウム遷移金属酸化物に比べ、充放電サイクル特性は改善されるが、初期充放電効率が低下する。これは、Ni含有リチウム遷移金属酸化物に所定量のSiが存在するだけでは、例えば結晶構造の強度は向上するが、その一方で、結晶構造内のLi拡散性が低下すること等が原因であると考えられる。すなわち、初期充放電効率の改善及び充放電サイクル特性の改善という両効果は、上記Ni含有リチウム遷移金属酸化物に所定量のB及びSiを共存させることにより初めてもたらされるものである。
以下、本開示の一態様である非水電解質二次電池用正極活物質の構成について詳述する。
本開示の一態様である非水電解質二次電池用正極活物質は、層状構造を有するNi(ニッケル)含有リチウム遷移金属酸化物を含む。そして、当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物は、B(ホウ素)、Si(ケイ素)を含み、当該リチウム遷移金属酸化物中のリチウムを除く金属元素の総モル量に対するNiの割合αは、80mol%≦αの範囲であり、前記Bの割合βは、0mol%<β≦0.5mol%の範囲であり、前記Siの割合γは、0mol%<γ≦1mol%の範囲である。以下、上記所定量のB、Si及びNi含有リチウム遷移金属酸化物を単にNi含有リチウム遷移金属酸化物と称する。
Ni含有リチウム遷移金属酸化物に含まるB及びSiは、例えば、Ni含有リチウム遷移金属酸化物の結晶構造内に均一に分散していてもよいし、結晶構造内の一部に存在していてもよい。また、Ni含有リチウム遷移金属酸化物の製造段階において、結晶構造内に含まれるBの一部が、ホウ酸リチウムとしてNi含有リチウム遷移金属酸化物の粒子表面に析出する場合があるが、この析出したホウ酸リチウム中のBも、Ni含有リチウム遷移金属酸化物に含まるBである。Siも同様に、リチウムケイ素酸化物として粒子表面に析出する場合があるが、この析出したリチウムケイ素酸化物中のSiも、Ni含有リチウム遷移金属酸化物に含まれるSiである。
Ni含有リチウム遷移金属酸化物中の上記Niの割合αは、例えば、電池の高容量化、結晶構造の安定性等の点で、80mol%≦α<100mol%の範囲でることが好ましく、85mol%≦α<100mol%の範囲であることがより好ましい。
Ni含有リチウム遷移金属酸化物中の上記Bの割合βは、例えば、初期充放電効率をさらに改善することが可能である等の点で、0mol%<β≦0.5mol%の範囲でることが好ましく、0mol%<β≦0.3mol%の範囲であることがより好ましい。
Ni含有リチウム遷移金属酸化物中の上記Siの割合γは、例えば、充放電サイクル特性をさらに改善することが可能である等の点で、0mol%<γ≦1mol%の範囲でることが好ましく、0mol%≦γ≦0.8mol%の範囲であることがより好ましい。
Ni含有リチウム遷移金属酸化物の層状構造は、例えば、空間群R−3mに属する層状構造、空間群C2/mに属する層状構造等が挙げられる。これらの中では、高容量化、結晶構造の安定性等の点で、空間群R−3mに属する層状構造であることが好ましい。
Ni含有リチウム遷移金属酸化物は、上記所定量のNi、B、Siを含むリチウム遷移金属酸化物であれば特に制限されるものではないが、他の金属元素を含んでいても良く、例えば、以下の組成式で表されるNi含有リチウム遷移金属酸化物であることが好ましい。
LixNiαCopMqBβSiγO2−γ (1)
式中、x、α、p、q、β、γ及びyはそれぞれ、0.95<x<1.05、0.80≦α<1、0<p<0.15、0<q<0.15、0<β<0.005、0<γ<0.01、及び0≦y<0.05を満たすことが好ましい。また、式中Mは、Ni、Co、B、Si以外の金属元素であり、例えば、Al、Mg、Ge、Sn、Mg、Cr、Mn、Ti、Nb、MoおよびFeから選ばれる1種以上の金属元素等が挙げられる。また、これらの金属元素以外の金属元素でもよい。
LixNiαCopMqBβSiγO2−γ (1)
式中、x、α、p、q、β、γ及びyはそれぞれ、0.95<x<1.05、0.80≦α<1、0<p<0.15、0<q<0.15、0<β<0.005、0<γ<0.01、及び0≦y<0.05を満たすことが好ましい。また、式中Mは、Ni、Co、B、Si以外の金属元素であり、例えば、Al、Mg、Ge、Sn、Mg、Cr、Mn、Ti、Nb、MoおよびFeから選ばれる1種以上の金属元素等が挙げられる。また、これらの金属元素以外の金属元素でもよい。
組成式(1)のxは、Ni、Co、M、B、及びSiの総量に対するリチウム(Li)の含有量(モル比)を示す。組成式(1)におけるリチウムの含有量xは、例えば、非水電解質二次電池の充放電容量を向上することができる点で、0.95<x<1.05の範囲であることが好ましく、0.98<x≦1の範囲であることがより好ましい。
組成式(1)のαは、Ni、Co、M、B、及びSiの総量に対するニッケル(Ni)の含有量(モル比)を示す。組成式(1)におけるニッケルの含有量αは、例えば、非水電解質二次電池の充放電容量を向上させることができる点で、0.80≦α<1の範囲であることが好ましく、0.85<α<1であることがより好ましい。
組成式(1)のpは、Ni、Co、M、B、及びSiの総量に対するコバルト(Co)の含有量(モル比)を示す。組成式(1)におけるコバルトの含有量pは、例えば、非水電解質二次電池の充放電サイクル特性及び充放電容量を向上させることができる点で、0<p<0.15の範囲であることが好ましく、0.03<α<0.12の範囲であることがより好ましい。
組成式(1)のqは、Ni、Co、M、B、及びSiの総量に対するMの含有量(モル比)を示す。組成式(1)におけるMの含有量qは、例えば、非水電解質二次電池の充放電サイクル特性及び充放電容量を向上させることができる点で、0<q<0.15の範囲であることが好ましく、0.005<q<0.1の範囲であることがより好ましい。
組成式(1)のβ及びγは、Ni、Co、M、B、及びSiの総量に対するホウ素(B)の含有量(モル比)及びケイ素(Si)の含有量(モル比)を示す。組成式(1)におけるホウ素の含有量β及びケイ素の含有量γは、非水電解質二次電池の充放電サイクル及び初期充放電効率を改善することができる点で、0<β≦0.005の範囲、及び0<γ≦0.01の範囲であることが好ましく、0<β≦0.003の範囲、及び0<γ≦0.01の範囲であることがより好ましい。なお、ホウ素の含有量が多過ぎると、場合によって、粒子上にホウ酸リチウムが生成して充放電容量が低下する場合がある。また、ケイ素の含有量が多すぎると、多量のリチウムケイ素酸化物が生成して、充放電容量が低下する場合がある。
組成式(1)の「2−y」は、Ni、Co、M、B、及びSiの総量に対する酸素原子(O)の含有量(モル比)を示す。ここでyは酸素欠損量を示し、yの値が増加すると、それに応じて2価のNiの量が増加して、層状構造が岩塩型構造となるいわゆる「岩塩化」が生じ、充放電容量が低下する場合がある。このため、充放電容量の向上の点で、岩塩化の促進因子であるyは、例えば、0≦γ<0.05の範囲とすることが好ましい。
Ni含有リチウム遷移金属酸化物を構成する元素の含有量は、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−AES)や電子線マイクロアナライザー(EPMA)、エネルギー分散型X線分析装置(EDX)等により測定することができる。
Ni含有リチウム遷移金属酸化物は、X線回折によるX線回折パターンの結果から得られる結晶構造のa軸長を示す格子定数aが2.866Å<a<2.873Åの範囲であり、c軸長を示す格子定数cが14.17Å<c<14.20Åの範囲であることが好ましい。上記格子定数aが2.866Å以下であると、結晶構造中の原子間距離が狭く不安定な結晶構造になり、上記範囲を満たす場合と比較して、非水電解質二次電池の充放電サイクル特性が低下する場合がある。また、上記格子定数aが2.873Å以上であると、結晶構造中の原子間距離が広く不安定な結晶構造になり、上記範囲を満たす場合と比較して、非水電解質二次電池の出力特性が低下する場合がある。また、上記格子定数cが14.17Å以下であると、結晶構造中の原子間距離が狭く不安定な結晶構造になり、上記範囲を満たす場合と比較して、非水電解質二次電池の充放電サイクル特性が低下する場合がある。また、上記格子定数cが14.20Å以上であると、結晶構造中の原子間距離が広く不安定な結晶構造になり、上記範囲を満たす場合と比較して、非水電解質二次電池の充放電サイクル特性が低下する場合がある。
Ni含有リチウム遷移金属酸化物のX線回折パターンは、粉末X線回折装置(株式会社リガク製、商品名「RINT−TTR」、線源Cu−Kα)を用いて、以下の条件による粉末X線回折法によって得られる。
測定範囲;15−120°
スキャン速度;4°/min
解析範囲;30−120°
バックグラウンド;B−スプライン
プロファイル関数;分割型擬Voigt関数
束縛条件;Li(3a) + Ni(3a)=1
Ni(3a) + Ni(3b)=y
ICSD No.;98−009−4814
測定範囲;15−120°
スキャン速度;4°/min
解析範囲;30−120°
バックグラウンド;B−スプライン
プロファイル関数;分割型擬Voigt関数
束縛条件;Li(3a) + Ni(3a)=1
Ni(3a) + Ni(3b)=y
ICSD No.;98−009−4814
また、Ni含有リチウム遷移金属酸化物は、X線回折によるX線回折パターンのリートベルト解析結果から得られた結晶構造中の3aサイト(リチウムサイト)に存在する遷移金属量mが、遷移金属の総モル量に対して 0mol≦m<2mol%の範囲に含まれることが好ましい。結晶構造中の3aサイト(リチウムサイト)に存在する遷移金属量mが、遷移金属の総モル量に対して2mol%を超えると、結晶構造に歪みが生じ、Ni含有リチウム遷移金属酸化物におけるリチウムイオンの拡散性が低下する場合がある。
X線回折パターンのリートベルト解析結果は、リートベルト解析ソフトであるPDXL2(株式会社リガク)を使用することによって得られる。
Ni含有リチウム遷移金属酸化物は、X線回折によるX線回折パターンの(104)面の回折ピークの半値幅からシェラーの式(Scherrer equation)により算出される結晶子サイズsが、300Å≦s≦800Åであることが好ましい。Ni含有リチウム遷移金属酸化物の上記結晶子サイズsが300Åより小さいと、結晶性が低下して、上記範囲を満たす場合と比較して、非水電解質二次電池の充放電サイクル特性が低下する場合がある。また、Ni含有リチウム遷移金属酸化物の上記結晶子サイズsが800Åを越えると、Liの拡散性が悪くなり、上記範囲を満たす場合と比較して、非水電解質二次電池の出力特性が低下する場合がある。シェラーの式は、下式(2)で表される。
s=Kλ/Bcosθ (2)
式(2)において、sは結晶子サイズ、λはX線の波長、Bは(104)面の回折ピークの半値幅、θは回折角(rad)、KはScherrer定数である。本実施形態においてKは0.9とする。
式(2)において、sは結晶子サイズ、λはX線の波長、Bは(104)面の回折ピークの半値幅、θは回折角(rad)、KはScherrer定数である。本実施形態においてKは0.9とする。
Ni含有リチウム遷移金属酸化物の含有量は、例えば、非水電解質二次電池の充放電容量を向上させることができる点で、非水電解質二次電池用正極活物質の総質量に対して90質量%以上であることが好ましく、99質量%以上であることが好ましい。
また、本実施形態の非水電解質二次電池用正極活物質は、Ni含有リチウム遷移金属酸化物以外に、その他のリチウム遷移金属酸化物を含んでいても良い。その他のリチウム遷移金属酸化物としては、例えば、Ni含有率が0モル%〜80モル%未満のリチウム遷移金属酸化物、当該リチウム遷移金属酸化物にBやSiやその他の金属元素等が含まれたリチウム遷移金属酸化物等が挙げられる。
Ni含有リチウム遷移金属酸化物の合成方法の一例について説明する。例えば、Li含有化合物(以下、Li原料と称する場合がある)、Niを含む金属含有化合物(以下、Niを含む金属原料と称する場合がある)、B含有化合物(以下、B原料と称する場合がある)及びSi含有化合物(以下、Si原料と称する場合がある)を、目的とする混合比率で混合し、当該混合物を焼成する方法が挙げられる。当該混合物の焼成は、例えば大気中又は酸素気流中で行われる。焼成温度は、例えば650℃〜800℃程度であり、焼成時間は、例えば、1〜10時間程度である。
Ni含有リチウム遷移金属酸化物における上記格子定数a、上記格子定数c、結晶構造中の3aサイト(リチウムサイト)に存在する上記遷移金属量m、上記結晶子サイズs等の各パラメータは、例えば、各原料を混合した混合物中の各金属元素のモル比、焼成温度、焼成時間等を制御することにより調整される。特に、上記各パラメータの調整が容易である点で、混合物中の各金属元素のモル比を制御することが好ましい。具体的には、混合物中のLiを除く金原元素に対するLiのモル比Lが、1.03<L<1.3の範囲となるようにLi原料を添加することが好ましく、1.04≦L≦1.2の範囲となるようにLi原料を添加することがより好ましい。混合物中のLiを除く金原元素に対するLiのモル比Lが1.03以下、又は1.3以上である場合、上記各パラメータを上記規定した範囲に調整することが困難となる場合がある。
Ni含有リチウム遷移金属酸化物の合成方法の他の例としては、例えば、Li原料とNiを含む金属原料とを混合した混合物Aを焼成した後、得られた焼成物、B原料、Si原料を混合し、当該混合物Bを焼成する方法が挙げられる。しかし、当該方法は、前述した、Li原料、Niを含む金属原料、B原料、Si原料を混合した混合物を焼成する方法と比較して、上記各パラメータを上記規定した範囲に調整することが困難となる場合がある。
以下に、前述のNi含有リチウム遷移金属酸化物を含む非水電解質二次電池用正極活物質を適用した非水電解質二次電池の一例について説明する。
非水電解質二次電池は、例えば、正極及び負極がセパレータを介して巻回又は積層されてなる電極体と、非水電解質と、電極体及び非水電解質が収容される外装体と、を備える。非水電解質二次電池の形態としては、特に限定されず、円筒型、角型、コイン型、ボタン型、ラミネート型などが例示できる。
[正極]
正極は、例えば金属箔等の正極集電体と、正極集電体上に形成された正極活物質層とで構成される。正極集電体には、アルミニウムなどの正極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。
正極は、例えば金属箔等の正極集電体と、正極集電体上に形成された正極活物質層とで構成される。正極集電体には、アルミニウムなどの正極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。
正極活物質層は、例えば、前述のNi含有リチウム遷移金属酸化物を含む非水電解質二次電池用正極活物質、導電材及び結着剤を含む。Ni含有リチウム遷移金属酸化物を含む非水電解質二次電池用正極活物質は上記記載した通りであり、その説明を省略する。
導電材としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛等の炭素材料等が用いられる。導電材の含有率は、例えば、正極活物質層の導電性を向上させる点で、正極活物質層の総質量に対して0.1〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましく、0.1〜10質量%が特に好ましい。
結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアセテート、ポリメタクリレート、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール等が用いられる。結着剤は、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリエチレンオキシド(PEO)等の増粘剤と併用されてもよい。結着剤の含有率は、例えば、正極活物質層と正極集電体との接着性を向上させる点で、正極活物質層の総質量に対して0.1〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましく、0.1〜10質量%が特に好ましい。
[負極]
負極は、例えば金属箔等の負極集電体と、負極集電体の表面に形成された負極活物質層とを備える。負極集電体には、アルミニウムや銅などの負極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。負極活物質層は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質の他に、結着剤を含むことが好適である。また、必要により導電材を含んでいてもよい。
負極は、例えば金属箔等の負極集電体と、負極集電体の表面に形成された負極活物質層とを備える。負極集電体には、アルミニウムや銅などの負極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。負極活物質層は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質の他に、結着剤を含むことが好適である。また、必要により導電材を含んでいてもよい。
負極活物質としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、リチウム、珪素、炭素、錫、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、ガリウム、リチウム合金、予めリチウムを吸蔵させた炭素、珪素、及びこれらの合金等が挙げられる。結着剤は、正極の場合と同様の物質を用いてもよいが、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)又はこの変性体等を用いることが好ましい。結着剤は、CMC等の増粘剤と併用されてもよい。
[非水電解質]
非水電解質は、非水溶媒と、非水溶媒に溶解した電解質塩とを含む。非水電解質は、液体電解質(非水電解液)に限定されず、ゲル状ポリマー等を用いた固体電解質であってもよい。非水溶媒には、例えばエステル類、エーテル類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、及びこれらの2種以上の混合溶媒等を用いることができる。
非水電解質は、非水溶媒と、非水溶媒に溶解した電解質塩とを含む。非水電解質は、液体電解質(非水電解液)に限定されず、ゲル状ポリマー等を用いた固体電解質であってもよい。非水溶媒には、例えばエステル類、エーテル類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、及びこれらの2種以上の混合溶媒等を用いることができる。
エステル類の例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環状炭酸エステル、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート等の鎖状炭酸エステル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン等のカルボン酸エステル類などが挙げられる。
エーテル類の例としては、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン、フラン、2−メチルフラン、1,8−シネオール、クラウンエーテル等の環状エーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、メチルフェニルエーテル、エチルフェニルエーテル、ブチルフェニルエーテル、ペンチルフェニルエーテル、メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、o−ジメトキシベンゼン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、1,1−ジメトキシメタン、1,1−ジエトキシエタン、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチル等の鎖状エーテル類などが挙げられる。
非水溶媒は、上記各種溶媒の水素をフッ素等のハロゲン原子で置換したハロゲン置換体を含有することが好適である。特に、フッ素化環状炭酸エステル、フッ素化鎖状炭酸エステルが好ましく、両者を混合して用いることがより好ましい。これにより、負極はもとより正極においても良好な保護被膜が形成されてサイクル特性が向上する。フッ素化環状炭酸エステルの好適な例としては、4−フルオロエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロエチレンカーボネート、4,4−ジフルオロエチレンカーボネート、4,4,5−トリフルオロエチレンカーボネート、4,4,5,5−テトラフルオロエチレンカーボネート等が挙げられる。フッ素化鎖状炭酸エステルの好適な例としては、2,2,2−トリフルオロ酢酸エチル、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸メチル、ペンタフルオロプロピオン酸メチル等が挙げられる。
電解質塩は、リチウム塩であることが好ましい。リチウム塩の例としては、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiClO4、LiCF3SO3、LiN(FSO2)2、LiN(ClF2l+1SO2)(CmF2m+1SO2)(l,mは1以上の整数)、LiC(CpF2p+1SO2)(CqF2q+1SO2)(CrF2r+1SO2)(p,q,rは1以上の整数)、Li[B(C2O4)2](ビス(オキサレート)ホウ酸リチウム(LiBOB))、Li[B(C2O4)F2] 、Li[P(C2O4)F4]、Li[P(C2O4)2F2]、LiPO2F2等が挙げられる。
[セパレータ]
セパレータには、例えば、イオン透過性及び絶縁性を有する多孔性シートが用いられる。多孔性シートの具体例としては、微多孔薄膜、織布、不織布等が挙げられる。セパレータの材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、セルロースなどが好適である。セパレータは、セルロース繊維層及びオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂繊維層を有する積層体であってもよい。
セパレータには、例えば、イオン透過性及び絶縁性を有する多孔性シートが用いられる。多孔性シートの具体例としては、微多孔薄膜、織布、不織布等が挙げられる。セパレータの材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、セルロースなどが好適である。セパレータは、セルロース繊維層及びオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂繊維層を有する積層体であってもよい。
以下、実施例により本開示をさらに説明するが、本開示は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
[正極活物質(Ni含有リチウム遷移金属酸化物)の調製]
Ni0.88Co0.09Al0.03(OH)2の組成式で表されるニッケルコバルトアルミニウム複合水酸化物を共沈により得た後、500℃で熱処理して複合酸化物を調製した。次に、LiOH、当該複合酸化物、H3BO3及びSiOを、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、B及びSiのモル比が1.1:1:0.01:0.01となる量で混合した。その後、当該混合物を酸素気流中670℃で1時間焼成した後、710℃で3時間焼成する二段階焼成を行った後、水洗により不純物を除去し、Ni含有リチウム遷移金属酸化物を得た。ICP発光分光分析装置(Thermo Fisher Scientific社製、商品名「iCAP6300」)を用いて、上記得られたNi含有リチウム遷移金属酸化物の組成を測定した。その結果、上記得られたNi含有リチウム遷移金属酸化物の組成式はLi0.98Ni0.88Co0.09Al0.03B0.001Si0.002O2であった。すなわち、Ni含有リチウム遷移金属酸化物中のリチウムを除く金属元素の総モル量に対するBの割合(以下、単にBの割合と称する)は0.1モル%であり、Ni含有リチウム遷移金属酸化物中のリチウムを除く金属元素の総モル量に対するSiの割合(以下、単にSiの割合と称する)は0.2モル%であった。これを実施例1の正極活物質とした。
[正極活物質(Ni含有リチウム遷移金属酸化物)の調製]
Ni0.88Co0.09Al0.03(OH)2の組成式で表されるニッケルコバルトアルミニウム複合水酸化物を共沈により得た後、500℃で熱処理して複合酸化物を調製した。次に、LiOH、当該複合酸化物、H3BO3及びSiOを、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、B及びSiのモル比が1.1:1:0.01:0.01となる量で混合した。その後、当該混合物を酸素気流中670℃で1時間焼成した後、710℃で3時間焼成する二段階焼成を行った後、水洗により不純物を除去し、Ni含有リチウム遷移金属酸化物を得た。ICP発光分光分析装置(Thermo Fisher Scientific社製、商品名「iCAP6300」)を用いて、上記得られたNi含有リチウム遷移金属酸化物の組成を測定した。その結果、上記得られたNi含有リチウム遷移金属酸化物の組成式はLi0.98Ni0.88Co0.09Al0.03B0.001Si0.002O2であった。すなわち、Ni含有リチウム遷移金属酸化物中のリチウムを除く金属元素の総モル量に対するBの割合(以下、単にBの割合と称する)は0.1モル%であり、Ni含有リチウム遷移金属酸化物中のリチウムを除く金属元素の総モル量に対するSiの割合(以下、単にSiの割合と称する)は0.2モル%であった。これを実施例1の正極活物質とした。
[正極の作製]
上記正極活物質を91質量部、導電材としてアセチレンブラックを7質量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを2質量部の割合で混合した。当該混合物を混練機(T.K.ハイビスミックス、プライミクス株式会社製)を用いて混練し、正極合材スラリーを調製した。次いで、正極合材スラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔に塗布し、塗膜を乾燥してアルミニウム箔に正極活物質層を形成した。これを正極とした。
上記正極活物質を91質量部、導電材としてアセチレンブラックを7質量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを2質量部の割合で混合した。当該混合物を混練機(T.K.ハイビスミックス、プライミクス株式会社製)を用いて混練し、正極合材スラリーを調製した。次いで、正極合材スラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔に塗布し、塗膜を乾燥してアルミニウム箔に正極活物質層を形成した。これを正極とした。
[非水電解質の調製]
エチレンカーボネート(EC)と、メチルエチルカーボネート(MEC)と、ジメチルカーボネート(DMC)とを、3:3:4の体積比で混合した。当該混合溶媒に対して、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1.2モル/リットルの濃度となるように溶解させて、非水電解質を調製した。
エチレンカーボネート(EC)と、メチルエチルカーボネート(MEC)と、ジメチルカーボネート(DMC)とを、3:3:4の体積比で混合した。当該混合溶媒に対して、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1.2モル/リットルの濃度となるように溶解させて、非水電解質を調製した。
[試験セルの作製]
上記正極と、リチウム金属箔からなる負極とを、セパレータを介して互いに対向するように積層し、これを巻回して、電極体を作製した。次いで、電極体及び上記非水電解質をアルミニウム製の外装体に挿入し、試験セルを作製した。
上記正極と、リチウム金属箔からなる負極とを、セパレータを介して互いに対向するように積層し、これを巻回して、電極体を作製した。次いで、電極体及び上記非水電解質をアルミニウム製の外装体に挿入し、試験セルを作製した。
<実施例2>
正極活物質の調製において、LiOH、上記複合酸化物、H3BO3及びSiOを、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、B、Siのモル比が1.15:1:0.03:0.01となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作製した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03B0.002Si0.003O2であった。すなわち、Bの割合は0.2モル%であり、Siの割合は0.3モル%であった。これを実施例2の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
正極活物質の調製において、LiOH、上記複合酸化物、H3BO3及びSiOを、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、B、Siのモル比が1.15:1:0.03:0.01となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作製した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03B0.002Si0.003O2であった。すなわち、Bの割合は0.2モル%であり、Siの割合は0.3モル%であった。これを実施例2の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
<実施例3>
正極活物質の調製において、LiOH、上記複合酸化物、H3BO3及びSiOを、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、B、Siのモル比が1.13:1:0.01:0.015となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作製した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03B0.001Si0.007O2であった。すなわち、Bの割合は0.1モル%であり、Siの割合は0.7モル%であった。これを実施例3の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
正極活物質の調製において、LiOH、上記複合酸化物、H3BO3及びSiOを、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、B、Siのモル比が1.13:1:0.01:0.015となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作製した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03B0.001Si0.007O2であった。すなわち、Bの割合は0.1モル%であり、Siの割合は0.7モル%であった。これを実施例3の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
<実施例4>
正極活物質の調製において、LiOH、上記複合酸化物、H3BO3及びSiOを、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、B、Siのモル比が1.15:1:0.02:0.015となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作製した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03B0.002Si0.007O2であった。すなわち、Bの割合は0.2モル%であり、Siの割合は0.7モル%であった。これを実施例4の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
正極活物質の調製において、LiOH、上記複合酸化物、H3BO3及びSiOを、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、B、Siのモル比が1.15:1:0.02:0.015となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作製した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03B0.002Si0.007O2であった。すなわち、Bの割合は0.2モル%であり、Siの割合は0.7モル%であった。これを実施例4の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
<実施例5>
正極活物質の調製において、LiOH、上記複合酸化物、H3BO3及びSiOを、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、B、Siのモル比が1.18:1:0.03:0.015となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作製した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03B0.003Si0.007O2であった。すなわち、Bの割合は0.3モル%であり、Siの割合は0.7モル%であった。これを実施例5の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
正極活物質の調製において、LiOH、上記複合酸化物、H3BO3及びSiOを、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、B、Siのモル比が1.18:1:0.03:0.015となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作製した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03B0.003Si0.007O2であった。すなわち、Bの割合は0.3モル%であり、Siの割合は0.7モル%であった。これを実施例5の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
<比較例1>
正極活物質の調製において、H3BO3、SiOを使用せず、LiOH及び上記複合酸化物を、Li及び遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計が1.03:1となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作成した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03O2であった。これを比較例1の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
正極活物質の調製において、H3BO3、SiOを使用せず、LiOH及び上記複合酸化物を、Li及び遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計が1.03:1となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作成した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03O2であった。これを比較例1の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
<比較例2>
正極活物質の調製において、SiOを使用せず、LiOH、上記複合酸化物及びH3BO3を、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、Bのモル比が1.07:1:0.01となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作成した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03B0.001O2であった。すなわち、Bの割合は0.1モル%(Siの割合は0モル%)であった。これを比較例2の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
正極活物質の調製において、SiOを使用せず、LiOH、上記複合酸化物及びH3BO3を、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、Bのモル比が1.07:1:0.01となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作成した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03B0.001O2であった。すなわち、Bの割合は0.1モル%(Siの割合は0モル%)であった。これを比較例2の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
<比較例3>
正極活物質の調製において、SiOを使用せず、LiOH、上記複合酸化物及びH3BO3を、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、Bのモル比が1.1:1:0.03となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作成した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03B0.003O2であった。すなわち、Bの割合は0.3モル%(Siの割合は0モル%)であった。これを比較例3の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
正極活物質の調製において、SiOを使用せず、LiOH、上記複合酸化物及びH3BO3を、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、Bのモル比が1.1:1:0.03となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作成した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03B0.003O2であった。すなわち、Bの割合は0.3モル%(Siの割合は0モル%)であった。これを比較例3の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
<比較例4>
正極活物質の調製において、H3BO3を使用せず、LiOH、上記複合酸化物及びSiOを、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、Siのモル比が1.03:1:0.01となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作成した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03Si0.002O2であった。すなわち、Siの割合は0.2モル%(Bの割合は0モル%)であった。これを比較例4の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
正極活物質の調製において、H3BO3を使用せず、LiOH、上記複合酸化物及びSiOを、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、Siのモル比が1.03:1:0.01となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作成した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03Si0.002O2であった。すなわち、Siの割合は0.2モル%(Bの割合は0モル%)であった。これを比較例4の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
<比較例5>
正極活物質の調製において、H3BO3を使用せず、LiOH、上記複合酸化物及びSiOを、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、Siのモル比が1.05:1:0.015となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作成した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03B0.001Si0.003O2であった。すなわち、Siの割合は0.3モル%(Bの割合は0モル%)であった。これを比較例5の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
正極活物質の調製において、H3BO3を使用せず、LiOH、上記複合酸化物及びSiOを、Li、遷移金属(Ni、Co及びAl)の合計、Siのモル比が1.05:1:0.015となる量で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてNi含有リチウム遷移金属酸化物を作成した。当該Ni含有リチウム遷移金属酸化物の組成式は、Li0.98Ni0.88Co0.09Al0.03B0.001Si0.003O2であった。すなわち、Siの割合は0.3モル%(Bの割合は0モル%)であった。これを比較例5の正極活物質として、実施例1と同様に試験セルを作製した。
[初期充放電試験]
実施例1〜5及び比較例1〜5の試験セル(容量55mAh)を用いて、25℃の温度条件下で、電圧が4.3Vになるまで電流値11mAで定電流充電を行い、次いで、電流値が2.75mAになるまで4.3Vで定電圧充電を行った。その後、電圧が2.5Vになるまで11mAで定電流放電を行った。この1サイクルの充放電試験により試験セルから得られた充電容量及び放電容量を初回充電容量、初回放電容量(mAh/g)とし、初回充電容量に対する初回放電容量の百分率の値を初期充放電効率とした。
実施例1〜5及び比較例1〜5の試験セル(容量55mAh)を用いて、25℃の温度条件下で、電圧が4.3Vになるまで電流値11mAで定電流充電を行い、次いで、電流値が2.75mAになるまで4.3Vで定電圧充電を行った。その後、電圧が2.5Vになるまで11mAで定電流放電を行った。この1サイクルの充放電試験により試験セルから得られた充電容量及び放電容量を初回充電容量、初回放電容量(mAh/g)とし、初回充電容量に対する初回放電容量の百分率の値を初期充放電効率とした。
[充放電サイクル試験]
充放電サイクル試験に用いた実施例1〜5及び比較例1〜5の試験セルは、負極のリチウム金属箔を黒鉛電極に代えたものである。黒鉛電極は、黒鉛を98質量部、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を1質量部、結着剤としてスチレン・ブタジエンラバー(SBR)を1質量部の割合で混合した負極合材スラリーを厚さ10μmの銅箔に塗布、乾燥することにより形成したものである。当該実施例1〜5及び比較例1〜5の試験セルを用いて、45℃の温度条件で、電圧が4.1Vになるまで電流値20mAで定電流充電を行い、次いで、電流値が0.2mAになるまで4.2Vで定電圧充電を行った。その後、電圧が3.0Vになるまで20mAで定電流放電を行った。この充放電を60サイクル行った。そして、初回放電容量に対する60サイクル目の放電容量の百分率の値を容量維持率とした。容量維持率の値が高いほど、充放電サイクル特性の低下が抑制されたことを示す。
充放電サイクル試験に用いた実施例1〜5及び比較例1〜5の試験セルは、負極のリチウム金属箔を黒鉛電極に代えたものである。黒鉛電極は、黒鉛を98質量部、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を1質量部、結着剤としてスチレン・ブタジエンラバー(SBR)を1質量部の割合で混合した負極合材スラリーを厚さ10μmの銅箔に塗布、乾燥することにより形成したものである。当該実施例1〜5及び比較例1〜5の試験セルを用いて、45℃の温度条件で、電圧が4.1Vになるまで電流値20mAで定電流充電を行い、次いで、電流値が0.2mAになるまで4.2Vで定電圧充電を行った。その後、電圧が3.0Vになるまで20mAで定電流放電を行った。この充放電を60サイクル行った。そして、初回放電容量に対する60サイクル目の放電容量の百分率の値を容量維持率とした。容量維持率の値が高いほど、充放電サイクル特性の低下が抑制されたことを示す。
[直流抵抗値の測定]
直流抵抗値の測定に用いた実施例1〜5及び比較例1〜5の試験セルは、負極のリチウム金属箔を黒鉛電極に代えたものである。当該実施例1〜5及び比較例1〜5の試験セルを用いて、25℃の温度条件下で、電流値8mAの定電流で、SOC10%まで充電を行った。SOC10%まで充電するとは、試験セルの満充電を100%としたとき、10%まで充電することである。次いで、電流値が0.4mAになるまで4.3Vで定電圧充電を行った。その後、2時間休止した後、20mAで10秒間電流を流し、電流を流す前の試験セルの電圧と10秒間電流を流した試験セルの電圧との差ΔVを測定した。そして、ΔVを20mAの電流値で割ることにより、SOC10%での直流抵抗値を求めた。
直流抵抗値の測定に用いた実施例1〜5及び比較例1〜5の試験セルは、負極のリチウム金属箔を黒鉛電極に代えたものである。当該実施例1〜5及び比較例1〜5の試験セルを用いて、25℃の温度条件下で、電流値8mAの定電流で、SOC10%まで充電を行った。SOC10%まで充電するとは、試験セルの満充電を100%としたとき、10%まで充電することである。次いで、電流値が0.4mAになるまで4.3Vで定電圧充電を行った。その後、2時間休止した後、20mAで10秒間電流を流し、電流を流す前の試験セルの電圧と10秒間電流を流した試験セルの電圧との差ΔVを測定した。そして、ΔVを20mAの電流値で割ることにより、SOC10%での直流抵抗値を求めた。
また、上記実施例1〜5及び比較例1〜5の試験セルを用いて、25℃の温度条件下で、電流値8mAの定電流で、SOC100%まで充電を行った。次いで、電流値が0.4mAになるまで4.3Vで定電圧充電を行った。その後、2時間休止した後、20mAで10秒間電流を流し、電流を流す前の試験セルの電圧と10秒間電流を流した試験セルの電圧との差ΔVを測定した。そして、ΔVを20mA電流値で割り、SOC100%での直流抵抗値を求めた。
表1に、各実施例及び比較例で用いたNi含有遷移金属酸化物中のBの割合及びSiの割合をまとめた。また、表1に、各実施例及び各比較例の試験セルにおける初期充放電効率、容量維持率、SOC10%及びSOC100%での直流抵抗値をまとめた。
実施例及び比較例で用いたNi含有遷移金属酸化物に対して、上述の測定条件及び粉末X線回折装置による粉末X線回折測定を行い、X線回折パターンを得た。図1は、各実施例及び各比較例におけるX線回折パターンを示す図である。全ての実施例及び比較例において、層状構造を示す回折線が確認された。
得られたX線回折パターンから、各実施例及び比較例で用いたNi含有遷移金属酸化物の格子定数a、格子定数c、3aサイトに存在する遷移金属量m、結晶子サイズsを求めた。その結果を表2にまとめた。
実施例1〜5は、比較例1〜5と比較して、初期充放電効率及び容量維持率がいずれも高い値となった。この結果から、層状構造を有するNi(ニッケル)含有リチウム遷移金属酸化物にB(ホウ素)及びSi(ケイ素)を存在させ、Ni含有リチウム遷移金属酸化物中のリチウムを除く金属元素の総モル量に対して、前記Niの割合αを80mol%≦αの範囲、前記Bの割合βを0mol%<β≦0.5mol%の範囲、前記Siの割合γを0mol%<γ≦1mol%の範囲とすることで、初期充放電効率及び充放電サイクル特性を改善することが可能であると言える。
Claims (4)
- 層状構造を有するNi(ニッケル)含有リチウム遷移金属酸化物を含む非水電解質二次電池用正極活物質であって、
前記Ni含有リチウム遷移金属酸化物は、B(ホウ素)及びSi(ケイ素)を含み、
前記Ni含有リチウム遷移金属酸化物中のリチウムを除く金属元素の総モル量に対して、
前記Niの割合αは、80mol%≦αの範囲であり、
前記Bの割合γは、0mol%<β≦0.5mol%の範囲であり、
前記Siの割合βは、0mol%<γ≦1mol%の範囲である、非水電解質二次電池用正極活物質。 - 前記Ni含有リチウム遷移金属酸化物は、X線回折によるX線回折パターンの解析結果から得られた結晶構造のa軸長を示す格子定数a及びc軸長を示す格子定数cが、2.866Å<a<2.873Å、14.17Å<c<14.20Åの範囲である、請求項1に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
- 前記Ni含有リチウム遷移金属酸化物は、X線回折によるX線回折パターンのリートベルト解析結果から得られた結晶構造中の3aサイトに存在する遷移金属量mが、遷移金属の総モル量に対して、0mol%≦m<2mol%の範囲である、請求項1又は2に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
- 前記Ni含有リチウム遷移金属酸化物は、X線回折によるX線回折パターンの(104)面の回折ピークの半値幅からシェラーの式により算出された結晶子サイズsが、300Å≦s≦800Åの範囲である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
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