JP2020030196A - 棒体表面処理装置の位置調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理装置と棒体とを所定の位置関係に調整する棒体表面処理装置の位置調整装置を提供する【解決手段】丸棒材106RはV溝付ローラー上に水平に設置され、丸棒材106Rの直径が変わった場合、V溝付ローラーのV溝の中心を通る鉛直線PL上に位置する。基盤114に環状体116が回転自在に保持され、第1アクチュエーター128により環状体中心を鉛直線PL上で移動させる。複数の画像センサーが環状体中心に対し、放射状に移動可能で、環状体116と画像センサーとは連結手段122により連結され,環状体116は第2アクチュエーターにより回動される。丸棒材106Rの直径が変わると、基盤114を移動させて環状体116の環状体中心と丸棒材106Rの軸線とが重なるようにする。また、環状体116を回転させて画像センサーと丸棒材106Rの周面とを所定の距離にする。【選択図】図1

Description

本発明は、棒材の寸法が変わった場合であっても、棒材の表面と棒体表面処理装置との位置関係を容易に所定の位置関係に設定することが出来るようにした棒体表面処理装置の位置調整装置に関する。
特に、丸棒材の直径が変わった場合、丸棒材の周面とセンサーとの距離及びセンサーの丸棒材周面に対する相対位置を容易に所定の位置関係に変更可能にした棒体表面処理装置の位置調整装置に関する。
更に詳しくは、丸棒材の直径が変更された場合、丸棒材の直径を入力することにより自動的に丸棒材の周面と二次元画像センサーとの距離及び丸棒材周面に対する位置が自動的に変更されるようにした棒体表面処理装置の位置調整装置に関する。
なお、本明細書において、棒体表面処理とは、物体の表面に作用させて処理する場合の他、物体の表面の画像を撮像するなど表面に直接作用しないが表面に関する情報を取得すること等をも含む概念である。
この種の第1の従来技術として、プロセスで長手軸に沿って延び、移動する細長い棒を撮像するシステムであって、前記棒が移動している間に、前記棒表面の周囲の第1の所定幅を撮像し、画像帯を規定して、それに対応する画像データを生成する視野を有するとともに、線走査カメラを備えるn個(nは3以上の整数)のデジタルカメラを含み、その組み合わされた視野が前記画像帯に対応するように構成された画像収集アセンブリと、第2の所定幅を有する光ライン帯を前記棒の表面に投影するように構成され、前記画像帯が前記光ライン帯内にあるように、前記画像収集アセンブリに対して配置され、さらに、光の強度が前記画像帯に沿ってはほぼ均一であるように構成された光ラインアセンブリと、自身のホルダに対して装着位置および脱着位置を有し、(i)複数のライン光源と前記棒の中間の照明誘導ミラーと、(ii)前記棒と前記カメラとの中間の画像誘導ミラーとを含み、前記装着位置にある場合は、前記照明誘導ミラーと前記画像誘導ミラーとが位置合わせされる着脱式カセットと、前記画像収集アセンブリに結合され、前記棒が前記長手軸に沿って移動すると、前記画像収集アセンブリによって収集された複数の画像帯の画像データを受信するように構成され、さらに、前記画像データを処理して、前記棒の所定の表面特徴を検出するように構成される計算ユニットと、を備えるシステムが知られている(特許文献1)。
第2の従来技術として、円筒外形を有し、長手方向に連続する被検査体の外壁面の欠陥を検出するための欠陥検査装置であって、前記被検査体をリング内に走行させて、前記外壁面を照明するための少なくとも1台のリング状照明装置と、前記被検査体からの反射光を撮像するために前記被検査体の中心軸に対して同心円状に配置した少なくとも3台の撮像装置と、前記撮像装置からの出力信号を2値化することにより欠陥を検出する画像棒体表面処理装置とを備える、円筒外形を有する被検査体の外壁欠陥検査装置が知られている(特許文献2)。
特許第4875704号(段落0038,図1) 特開平11−258169(段落0012,図1)
第1の従来技術は、金属製棒材の表面画像をカメラによって取得し、当該画像を標準画像と比較して表面疵を検査するための装置である。この第1の従来技術は、金属製棒材を高速移動させつつ検査できる利点があるものの、金属製棒材の直径が変更された場合、金属製棒材表面に対するカメラの距離及び金属製棒材の表面に対する位置を所定の関係に維持するため、手動でカメラ位置を調整する必要があり、それは手作業で一つのカメラ毎に行わねばならず、時間を要すると共に面倒である問題があり、作業者によって調整位置のばらつきが生じる懸念もある。
第2の従来技術において、棒材の直径が変更された場合、撮像装置と棒材表面との距離が一定になるようその位置を調整する必要があるが、調整手段については何ら開示が無く、第1の従来技術同様に手作業で行われるため、第1の従来技術と同様の問題がある。
本発明の目的は、表面処理の対象たる棒体の寸法が変更された場合、棒体表面処理装置と棒体との位置関係を容易に所定の位置関係になるよう調整できるようにした棒体表面処理装置の位置調整装置を提供することである。
この目的を達成するため、請求項1にかかる第1の発明は以下のように構成されている。
大きさが異なる棒材の軸線が前記軸線に対し直交する直線上に位置されるように保持する位置決め台上に支持された前記棒材の周囲に配置した処理装置によって、前記棒材の周面に対し所定の処理を実行するようにした棒体表面処理装置の位置調整装置であって、
前記処理装置は支持装置上に設置され、
前記支持装置は、
前記軸線に対し直交方向に移動可能な基盤と、
前記基盤に対し回動自在に取り付けられ、前記棒材の周りを回動する環状体と、
前記環状体の中心に対し放射方向に移動可能に前記基盤に取り付けられ、前記位置決め台上に保持された棒材の周囲に配置された前記処理装置と、
前記環状体と前記処理装置を連結する連結手段と、を含む
ことを特徴とする棒体表面処理装置の位置調整装置である。
請求項2にかかる第2の発明は、次ぎのように構成されている。
前記処理装置は複数である
ことを特徴とする第1の発明の棒体表面処理装置の位置調整装置である。
請求項3にかかる第3の発明は、次ぎのように構成されている。
前記処理装置はセンサーである
ことを特徴とする第1又は第2の発明の棒体表面処理装置の位置調整装置である。
請求項4にかかる第4の発明は、次ぎのように構成されている。
大きさが異なる棒材の軸線が、前記棒材の軸線に対し直交する直線上に位置されるように保持する位置決め台上に支持された前記棒材の周囲に配置した複数のセンサーによって、前記棒材の周面情報を取得するようにした棒材表面処理装置の位置調整装置であって、
前記複数のセンサーは支持装置上に設置され、
前記支持装置は、
前記直線と平行に、かつ前記軸線に対し直交方向に移動可能な基盤と、
前記基盤に回動自在に取り付けられ、前記棒材の周りを回動する環状体と、
前記位置決め台上に保持された棒材の周囲に配置され、前記環状体の中心に対し放射方向に移動可能に前記基盤に取り付けられ、前記複数のセンサーがそれぞれ取り付けられた複数のセンサーの処理装置取付装置と、
前記環状体と前記複数のセンサーの処理装置取付装置を連結する連結手段、を含む
ことを特徴とする棒体表面処理装置の位置調整装置である。
請求項5にかかる第5の発明は、次ぎのように構成されている。
さらに、
前記位置決め台上の前記棒材の寸法入力装置と、
前記寸法入力装置に入力された寸法に基づいて、前記基盤の基盤基準位置からの移動量、及び前記環状体の回転基準位置からの回動量を演算する演算装置と、
前記演算装置の演算結果に基づいて前記基盤を前記軸線に対し直角方向に前記移動量分を移動させる第1アクチュエーターと、
前記演算装置の演算結果に基づいて前記環状体を前記回転基準位置に対して前記回動量分を回動させる第2アクチュエーターと、を含み、
前記基盤の前記軸線に対する直角方向への移動によって、前記環状体の環状体中心の位置が前記位置決め台上の前記棒材の軸線と一致されると共に、前記位置決め台上の前記棒材の周面と前記処理装置取付装置上の処理装置との距離が同一となるよう位置調整される
ことを特徴とする第1乃至第4の発明の何れかの棒体表面処理装置の位置調整装置である。
請求項6にかかる第6の発明は、次ぎのように構成されている。
前記位置決め台が周面にV溝を有し、前記環状体の前後に配置された一対のV溝ローラーである
ことを特徴とする第1乃至第5の発明の棒体表面処理装置の位置調整装置である。
請求項7にかかる第7の発明は、次ぎのように構成されている。
前記センサーが二次元画像センサーであることを特徴とする第3乃至第6の発明の棒体表面処理装置の位置調整装置である。
請求項8にかかる第8の発明は、次ぎのように構成されている。
前記環状体が所定の直径に形成された円形であることを特徴とする第1乃至第7の発明の棒体表面処理装置の位置調整装置である。
請求項9にかかる第9の発明は、次ぎのように構成されている。
前記基盤が鉛直方向に移動可能に設けられ、前記環状体が鉛直面内において回転自在に前記基盤に支持されている
ことを特徴とする第1乃至8の発明の何れかの棒体表面処理装置の位置調整装置である。
請求項10にかかる第10の発明は、次ぎのように構成されている。
前記環状体と前記処理装置取付装置は長さ調整可能な連結手段によって連結されている
ことを特徴とする第4乃至第9の発明の何れかの棒体表面処理装置の位置調整装置である。
請求項11にかかる第11の発明は、次ぎのように構成されている。
前記センサーは前記環状体の中心にから放射状に延在する放射直線に沿って接離するよう移動可能に設けられている
ことを特徴とする第3乃至第10の発明の何れかの棒体表面処理装置の位置調整装置である。
請求項12にかかる第12の発明は、次ぎのように構成されている。
前記放射直線は等角度で複数設けられている
ことを特徴とする第11の発明の棒体表面処理装置の位置調整装置である。
請求項13にかかる第13の発明は、次ぎのように構成されている。
前記第1アクチュエーター、及び前記第2アクチュエーターはサーボモーターを含む
ことを特徴とする第5乃至第12の発明の何れかの棒体表面処理装置の位置調整装置である。
請求項14にかかる第14の発明は、次ぎのように構成されている。
大きさが異なる丸棒材の軸線が、前記軸線に対し直交する直線上に位置されるように保持する位置決め台上に支持された前記丸棒材の周囲に配置した複数のセンサーによって、前記丸棒材の周面情報を取得するようにした棒材表面検査装置に用いる複数のセンサーの位置調整装置であって、
前記複数のセンサーは二次元画像センサーであって、支持装置上に設置され、
前記支持装置は、
前記直線に対し平行に、かつ前記丸棒材の軸線に対し直交する方向に移動可能な基盤と、
前記基盤に取り付けられ、前記丸棒材の周りに回動自在に配置された円形の環状体と、
前記位置決め台上に保持された丸棒材の周囲に配置され、前記環状体の中心に対し放射方向に移動可能に前記基盤に配置された複数のセンサーの処理装置取付装置と、
前記環状体と前記複数のセンサーの処理装置取付装置をそれぞれ連結する連結手段と、
前記位置決め台上の丸棒材の直径の寸法入力装置と、
前記寸法入力装置に入力された直径に基づいて、前記基盤の基盤基準位置からの移動量、及び前記環状体の回転基準位置からの回動量を演算する演算装置と、
前記演算装置の演算結果に基づいて、前記基盤を前記基盤基準位置から前記移動量に相当する移動をさせる第1アクチュエーターと、
前記演算装置の演算結果に基づいて、前記環状体を回転基準位置から前記回動量に相当する量を回動させる第2アクチュエーターと、を含み、
前記寸法入力装置への直径の入力に基づく前記基盤の移動によって、前記環状体の中心位置が前記位置決め台上の丸棒材の軸線と一致されると共に、前記環状体の回動によって前記位置決め台上の丸棒材の周面と前記複数のセンサーの処理装置取付装置上の前記二次元画像センサーとの距離が同一となるよう位置調整される
ことを特徴とする棒体表面処理装置の位置調整装置である。
請求項1に係る第1の発明において、位置決め台上に載置された棒材の寸法が変わった場合、例えば、水平に配置された丸棒材の直径が小径から大径に変わった場合、その軸線は鉛直上方に位置することになる。一方、棒体表面処理装置は、基本的には基盤に回転自在に取り付けられた環状体の中心に対して放射方向に移動可能に取り付けられる。即ち、棒体表面処理装置は、基盤の上方への移動に伴って上方へ移動される。具体的には、基盤は、位置決め台上に載置された棒材の軸心が位置する鉛直線と平行に上方へ移動される。換言すれば、基盤を移動させることにより、環状体の中心と棒材の軸線を一致させることができる。棒体表面処理装置が環状体の中心からの放射線上に配置されている場合、棒材の軸心と棒体表面処理装置の距離は演算式により求めることができる。棒体表面処理装置は環状体の中心から延びる放射線に沿って平行に移動可能に設けられ、かつ連結手段を介して環状体に接続されているから、環状体を回転させることにより、環状体の中心からの棒体表面処理装置の位置を変更することができる。換言すれば、環状体を回動させることにより、棒材の周面との距離を変更することができる。したがって、本第1の発明においては、基盤の位置を、環状体の中心と棒材との軸線とが一致するように移動させると共に、環状体を回動させて棒体表面処理装置と棒材周面との距離を一定にするという操作のみで調整できることから、棒体表面処理装置と棒体との位置関係を容易に所定の位置関係になるよう調整でき、本発明の目的を達成できる利点がある。
請求項2に係る第2の発明は、基本的構成が第1の発明と同一であるので、本発明の目的を達成できる利点がある。更に、本第2の発明において、棒体表面処理装置は複数である。換言すれば、複数の棒体表面処理装置を、棒体の寸法に適合する軸線の位置に、基盤を移動させることにより環状体の中心を一致させ、さらに、環状体を基盤に対して回動させることにより一斉に棒体表面処理装置を棒体の周面から所定の位置に設定することができることから、棒体表面処理装置と棒体との位置関係を容易に所定の位置関係になるよう調整でき、本発明の目的を達成できる利点がある。
請求項3に係る第3の発明は、基本的構成が第1の発明と同一であるので、本発明の目的を達成できる利点がある。更に、本第3の発明において、棒体表面処理装置はセンサーである。よって、センサーによって棒体表面の状況、例えば、表面の疵等を識別することができる利点がある。
請求項4に係る第4の発明において、位置決め台上に載置された棒材の寸法が変わった場合、例えば、水平に配置された丸棒材の直径が小径から大径に変わった場合、その軸線は鉛直線上を上方に移動されることになる。一方、センサーは、基本的には基盤に回転自在に取り付けられた環状体の中心に対して放射方向に移動可能に取り付けられる。即ち、センサーは、基盤の上方への移動に伴って上方へ移動される。具体的には、基盤は、位置決め台上に載置された棒材の軸線が位置する鉛直線と平行に上方へ移動される。換言すれば、基盤を移動させることにより、環状体の中心と棒材の軸線とを一致させることができる。センサーが環状体の中心からの放射線上に配置されている場合、棒材の軸線とセンサーの距離は演算式により求めることができる。センサーは環状体の環状体中心から延びる放射線に沿って平行に移動可能に設けられ、かつ連結手段を介して環状体に接続されているから、環状体を回転させることにより、環状体中心からのセンサーの位置を変更することができる。換言すれば、環状体を回動させることにより、棒材の周面とセンサーとの距離を変更することができる。したがって、本第4の発明においては、基盤の位置を、環状体の中心と棒材との軸線とが一致するように移動させると共に、環状体を回動させてセンサーと棒材周面との距離を一定にするという操作のみで調整できることから、処理(検査)対象たる棒材に対する複数センサーの位置を容易に調整でき、本発明の目的を達成できる利点がある。
請求項5に係る第5の発明において、基本的構成は第1の発明と同一であるので、本発明の目的を達成できる利点がある。さらに、第5の発明においては、位置決め台上の棒材の寸法入力装置と、入力された寸法に基づいて基盤の基準位置からの棒材軸線の距離、換言すれば、環状体中心の位置、及び棒体表面処理装置と棒材周面との距離、換言すれば、環状体の基準位置からの回動量、を演算する演算装置と、演算装置の演算結果に基づいて基盤を環状体の中心から延在する放射線に沿って移動させる第1アクチュエーターと、演算装置の演算結果に基づいて環状体を所定量回動させる第2アクチュエーターと、を含んでいるから、寸法入力装置に棒材の寸法を入力することにより、基盤が自動的に移動されて位置決め台上の棒材の軸線と環状体中心とが自動的に重ね合わされ、かつ、環状体が自動的に回動されて位置決め台上の棒材の周面と棒体表面処理装置との距離が所定の距離に調整されるので、より一層容易に棒体表面処理装置の位置を調整することができる利点がある。
請求項6に係る第6の発明において、基本的構成は第1の発明と同一であるので、本発明の目的を達成できる利点がある。さらに、第6の発明において、位置決め台が周面にV溝を有する一対のV溝ローラであることから、棒材の移動速度を高速にしても当該棒材の位置を安定して定めることができ、棒材を高速移動させつつ処理できる利点がある。
請求項7に係る第7の発明において、基本的構成は第1の発明と同一であるので、本発明の目的を達成できる利点がある。第7の発明においては、さらに、センサーが二次元画像センサーであることから、棒材の周面の面情報に基づいて周面の状態を判別できることから、判別精度が向上する利点がある。
請求項8に係る第8の発明において、基本的構成は第1の発明と同一であるので、本発明の目的を達成できる利点がある。さらに、第8の発明においては、環状体が所定の直径に形成された円形であることから、位置決め台の構造を簡易にできる利点がある。
請求項9に係る第9の発明において、基本的構成は第1の発明と同一であるので、本発明の目的を達成できる利点がある。第9の発明においては、さらに、基盤が鉛直方向に移動可能に設けられ、環状体が鉛直面内において回転自在に基盤に支持されていることから、棒材を水平に移動させることができ、全体の構成を簡単化できることから、装置が安価にできる利点がある。
請求項10に係る第10の発明において、基本的構成は第1の発明と同一であるので、本発明の目的を達成できる利点がある。第10の発明においては、さらに、環状体と棒体表面処理装置は長さ調整可能な連結手段によって連結されていることから、連結手段を用いて環状体と棒体表面処理装置との距離を微調整することができ、製造誤差等の影響を容易に調整できる利点がある。
請求項11に係る第11の発明において、基本的構成は第1の発明と同一であるので、本発明の目的を達成できる利点がある。第11の発明においては、さらに、センサーは円形の環状体の中心を通る直線に沿って接離するよう移動可能に設けられていることから、丸棒材の周面の面情報を直線を中心として左右対称に取得でき、画像処理が容易である利点がある。
請求項12に係る第12の発明において、基本的構成は第1の発明と同一であるので、本発明の目的を達成できる利点がある。第12の発明においては、さらに、直線は等角度で複数設けられていることから、各センサーの取得情報を同一のソフトウエアとすることができ、検査装置を安価に製造できる利点がある。
請求項13に係る第13の発明において、基本的構成は第1の発明と同一であるので、本発明の目的を達成できる利点がある。第13の発明においては、さらに、第1アクチュエーター、及び第2アクチュエーターがサーボモーターであることから、位置調整が容易かつ正確にできることから、判別精度が向上する利点がある。
請求項14に係る第14の発明において、基本的構成は第5の発明と同一であるので、本発明の目的を達成できる利点がある。第14の発明においては、さらに、センサーが二次元画像センサーであることから、丸棒材の周面の面情報に基づいて周面の状態を判別でき、棒材の周面の状態判別の精度が向上する利点がある。
図1は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の正面図である。 図2は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の背面図である。 図3は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の図1におけるX―X線断面図である。 図4は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の図1におけるY―Y線断面図である。 図5は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の位置決め台の正面図である。 図6は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の基盤の正面図である。 図7は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の環状体であり、(A)は正面図、(B)は(A)におけるB−B線断面図である。 図8は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の直交方向案内装置であり、(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は右側面図、(D)は平面図である。 図9は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の処理装置取付装置であり、(A)は右側方から斜視図、(B)は処理装置の正面図である。 図10は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の処理装置取付装置の平面図である。 図11は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の処理装置の作用説明図である。 図12は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の作動説明図であり、(A)は棒材が小径時の状態、(B)は大径時の状態である。 図13は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の全体ブロック図である。 図14は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置のセンサー位置自動設定装置のブロック図である。 図15は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の表面検査装置のブロック図である。 図16は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の基準位置設定の説明図である。 図17は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の基盤の移動量の演算式を説明するための説明図である。 図18は、本発明の実施例1の棒体表面処理装置の位置調整装置の環状体の回動量の演算式を説明するための説明図であり、(A)は環状体の回動量の説明図、(B)は処理装置取付装置の移動量の説明図である。 図19は、本発明の実施例2の棒体表面処理装置の位置調整装置の説明図である。 図20は、本発明の実施例3の棒体表面処理装置の位置調整装置の説明図である。
本発明は、棒材表面処理装置100に用いる複数の処理装置102の位置調整装置104に関し、棒材表面処理装置100は処理対象の棒材106の周面に作用し、又は画像情報を取得する等の処理を行う。棒材106の寸法が変化した場合、当該処理装置102の位置と棒材106の周面106Pとの位置関係は変化する。本発明に係る位置調整装置104は、処理装置102の棒材106に対する位置調整が容易に行えるように構成されている。棒材106の寸法が変化した場合、その軸線SLが所定の直線PL上にあるように位置決め台108に保持される。処理装置102は、支持装置112上に設置されている。支持装置112は、棒材106の軸線SLに対し直交方向に移動可能な基盤114と、棒材106の周りに回動自在に、基盤114に取り付けられた環状体116と、位置決め台108上に保持された棒材106の周囲に配置され、環状体116の中心に対し放射方向に移動可能に基盤114に取り付けられた処理装置取付装置118と、
環状体116と処理装置取付装置118を連結する連結手段122と、を含んでいる。
さらに、位置決め台108上の棒材106の寸法入力装置124と、
寸法入力装置124に入力された寸法に基づいて、基盤114の基盤基準位置SRPからの移動量、及び環状体116の回転基準位置RRPからの回動量を演算する演算装置126と、
前記演算装置126の演算結果に基づいて基盤114を軸線SLに対し直角方向に前記移動量に相当する分を移動させる第1アクチュエーター128と、
演算装置126の演算結果に基づいて環状体116を回転基準位置RRPに対して回動量に相当する分、回動させる第2アクチュエーター132と、を含み、
基盤114の軸線SLに対し直角方向への移動によって、環状体116の環状体中心RCの位置が位置決め台108上の棒材106の棒線SLと一致されると共に、位置決め台108上の棒材106の周面と処理装置取付装置118上の処理装置102との距離が同一となるよう位置調整されるようにした棒体表面処理装置の位置調整装置であることが好ましい。
本実施例1にかかる棒材表面処理装置100は棒材表面検査装置100iであり、棒材106としての丸棒材106Rの全周の表面の状態を処理装置102としての複数のセンサー102S、具体的には二次元の画像センサー102iによって画像情報として取得し、当該取得した画像情報から疵等の異常を検出するようにした棒材表面処理装置100の位置調整装置101である。換言すれば、複数の画像センサー102iの位置調整装置101は、丸棒材106Rの直径が変更された場合、複数の画像センサー102iが丸棒材106Rの周面に対し、当該画像センサー102iに適した距離離れた位置に移動されると共に、画像センサー102iによる丸棒材106Rの撮像域が適切な位置に、容易に変更されることができるようにしたものであり、位置決め台108及び支持装置112を含んでいる。なお、本実施例1において、丸棒材106Rは引き抜き加工された鋼材の丸棒材の他、切削加工された丸棒材、塗装された丸棒材、磨き処理された丸棒材等の表面検査装置としても用いることが出来る。また、処理装置102は、後述するように、棒材106に対し直接的に、又は間接的に作用する装置を含む広い概念である。
まず検査対象の丸棒材106Rを主に図5を参照しつつ説明する。
丸棒材106Rは、鉄、アルミ等の金属、樹脂、木材等によって成型され、軸線SLに沿って所定の長さを有する棒材である。本実施例1においては、圧延成型された後の鉄製の丸棒材106Rである。丸棒材106Rであるから、中空丸棒材及び中実丸棒材の両方を含んでいる。所定の長さとは、所定の長さに切断された場合、及び、連続して成型されている場合を含んでいる。しかしながら、棒材106は、丸棒材106Rに限らず、断面が四角形等の多角形、楕円形、その他の形状も用いることができる。
まず位置決め台108を主に図4及び図5を参照しつつ説明する。
位置決め台108は、棒材106を所定の状態に保持すると共に、棒材106の大きさが変わった場合、当該棒材106の軸線SLを当該軸線SLと直交する直線PL上に位置させる機能を有する。本実施例1において位置決め台108は、丸棒材106Rを水平に保持すると共に、丸棒材106Rが搬送される場合であっても、当該水平状態を維持し、さらに丸棒材106Rの直径が変わった場合、当該丸棒材106Rの軸線SLが鉛直線たる直線PL上に位置される機能を有する。しかし、棒材106は、水平方向の他、垂直上方又は下方、若しくは斜め上向き又は斜め下向きに搬送されてもよい。実施例1において位置決め台108は、所定の距離をもって配置された一対のV溝ローラー136によって構成されている。一対のV溝ローラー136を構成する前V溝ローラー136Fは、丸棒材106Rの進行方向において、フレーム110の前位に、及び後V溝ローラー136Bは丸棒材106Rの進行方向の後位に配置されている。前V溝ローラー136F、及び後V溝ローラー136Bは同一構成を有するので、前V溝ローラー136Fを代表して説明し、後V溝ローラー136Bには同一符号及びFをBに換えて表示することで説明を省略する。また特に必要がある場合、前V溝ローラー136F、後V溝ローラー136Bとして使い分けるが、区別の必要が無い場合は、V溝ローラー136、V溝142として説明する。
前V溝ローラー136Fは、水平に配置された水平回転軸線HAL周りに回転自在に配置された円柱体であって、周面全周に、所定角度、本実施例1においては120度で中心線CLに対し周面に向かって対称に拡開する左斜面138L、及び右斜面138Rによって構成される前V溝142Fを有する。前V溝142Fの角度は、小さい方が丸棒材106Rの直径変化に対して軸線SLの位置変化が大きいので、対象とする丸棒材106Rの直径の範囲が大きい場合、V溝142Fの角度も大きくした方が良い。しかし、前V溝142Fの角度が大きい場合、丸棒材106Rの直径の変化に対応する軸線SLの水平回転軸線HALからの距離変化が小さいので、限界がある。
前V溝ローラー136Fの前V溝142F及び後V溝ローラー136Bの後V溝142Bに丸棒材106Rが載置された場合、当該丸棒材106Rの軸線SLは水平状態となる。前V溝ローラー136F及び/又は後V溝ローラー136Bが駆動手段(図示せず)によって、図4において同一の時計方向へ回転された場合、丸棒材106Rは矢印Dによって示す右方向へ所定の速度で搬送される。図5に示すように、丸棒材106Rが当初の直径d0から大径の直径d1に変わった場合、丸棒材106Rは前V溝142F及び後V溝142Bを形成する左斜面138L、右斜面138Rとの接点が上方にずれることから、その軸線SLは軸線SL1から上方の軸線SL2に移動する。これに伴って、水平回転軸線HAL1と軸線SL1との距離L1は、水平回転軸線HAL2と軸線SL2の距離L2に変わり長くなる。一方、V溝ローラー136の左斜面138Lと右斜面138Rは、中心線CLに対し対称に配置されているから、丸棒材106Rの軸線SLはそれらの中央に位置され、V溝142の中心線CLに重なる直線PL上に位置する。換言すれば、丸棒材106Rの軸線SLは、当該軸線SLと直交する直線PL上に常に位置することになる。本実施例1においては、V溝ローラー136は水平回転軸線HAL回りに回転自在であるから、V溝142の中心線である直線PLは水平回転軸線HALと直交する鉛直線である。なお、位置決め台108は、前V溝ローラー136F及び/又は後V溝ローラー136Bに換えてVブロックであってもよいが、棒材106が摺動されるので、耐久性を考慮するとV溝ローラー136が好ましい。
次にフレーム110を主に図1〜4を参照しつつ説明する。
フレーム110は、支持装置112を支持する機能を有する。本実施例1において、フレーム110は、上枠板110U、下枠板110S、左枠板110L、及び右枠板110Rによって、正面視及び背面視において大凡正方形であって、検査する棒材106の軸線SL方向において所定の幅を有する四角リング型に形成されている。従って、フレーム110は、上枠板110U、下枠板110S、左枠板110L、及び右枠板110Rに囲われた四角い設置空間120を形成する。設置空間120内に棒材106が横たえられ、フレーム110に支持装置112が取り付けられる。
次に支持装置112を説明する。
支持装置112は、複数のセンサー102S、具体的には画像センサー102iを棒材106の周面106Pの画像を取得するに適当な位置に支持する機能を有し、棒材106の軸線SLに対し直交方向に移動可能な基盤114と、棒材106の周りに回動自在に基盤114に取り付けられた環状体116と、位置決め台108上に保持された棒材106の周囲に配置され、環状体116の中心に対し放射方向に移動可能に基盤114に取り付けられた複数の処理装置取付装置118と、環状体116と複数の処理装置取付装置118を連結する連結手段122を含んでいる。基盤114は、フレーム110に所定の方向に移動可能に設けられている。
まず基盤114を主に図6を参照しつつ説明する。
基盤114は、環状体116及び処理装置取付装置118を支持すると共に、環状体116の環状体中心RCと棒材106の軸線SLが一致するように環状体116を移動させる機能を有する。本実施例1において基盤114は、略矩形の平板であって、丸棒材106Rの軸線SLに対し直交する所定の方向、具体的には直線PLと平行に移動可能に、フレーム110に直交方向案内装置148を介して取付けられている。換言すれば、基盤114は直交方向案内装置148に案内されつつ軸線SLに対し直交し、かつ直線PLに対し平行に移動される。
基盤114は、金属、樹脂、木材、FRP等の材料を用いて構成できるが、精度、耐久性等を考慮すると金属材料が好ましい。基盤114にはその中央に環状体116が装着される、所定の直径を有する円形の装着穴152が形成されている。
次に装着穴152を説明する。
装着穴152は画像センサー102iの位置を制御するための環状体116を回転自在に保持する機能を有し、本実施例1においては、円形の貫通孔である。換言すれば、検査対象としての棒材106が貫通されると共に、環状体116が回転自在に保持される機能を有する。装着穴152は基盤114の全高Hの中央を通る水平線HLと、幅Wの中央を通る鉛直線VLとの装着穴中心152Cを中心とする所定直径Dに形成された貫通穴である。後述するように、装着穴152には環状体116が回転自在に装着される。装着穴152の周囲には処理装置取付装置118が配置される矩形の処理装置穴154が装着穴中心152Cを点対称として4つ形成されている。しかし、処理装置穴154は、画像センサー102iの大きさとの関係において設けなくとも良い場合がある。
次に処理装置穴154を説明する。
処理装置穴154は、処理装置102及び処理装置取付装置118の一部が貫通して配置される機能を有する。本実施例1において、処理装置穴154は大凡矩形であって、第1センサー用穴1541と第4センサー用穴1544が装着穴中心152Cに対し点対称に形成され、第2センサー用穴1542と第5センサー用穴1545が装着穴中心152Cに対し点対称に形成されている。第1センサー用穴1541と第4センサー用穴1544は、装着穴中心152Cを通り、水平線HLに対し右側に60度の角度で傾斜する第1配置線SL1に沿って形成されている。第2センサー用穴1542と第5センサー用穴1545は、装着穴中心152Cを通り、水平線HLに対し左側に60度の角度で傾斜する第2配置線SL2に沿って形成されている。なお、処理装置穴154は、処理装置102及び処理装置取付装置118の移動に不都合がなければ設ける必要はない。
次に環状体116を主に図7を参照しつつ説明する。
環状体116は、棒材106の寸法の変更に伴って、処理装置取付装置118、従って複数の処理装置102の棒材106の周面106Pに対し、適切な位置へ一斉に移動させる機能を有し、基盤114に対し回転自在に取り付けられる。本実施例1において、環状体116は大凡所定の直径を有する円形リング型に形成され、環状体中心RCを同一とする所定の直径RD1で形成された外周116P、及び所定直径RD2で穿孔された貫通孔156を有すると共に、棒材106の軸線SL方向に所定の厚みTを有する円形筒型に形成されている。さらに、環状体116の棒材106の入り側の外周には耳たぶ状に6つのフランジ1581〜1586が等角度で形成されている。環状体116の棒材106の入り側の内周端部はテーパー状に面取りされている。フランジ1581〜1586にはそれぞれ、取付穴1621〜1826が等角度で形成されている。取付穴1621〜1826は、後述する連結手段122の一端が後述する第1取付ピン244によって取り付けられる。このように形成された環状体116は、装着穴152に一部が挿入され、装着穴152の中心である装着穴中心152Cと環状体116の環状体中心RCが同心状態にされて、軸受164を介して基盤114に回転自在に支持されている。換言すれば、装着穴中心152Cを丸棒材106Rの軸線SLに一致させることにより、環状体116の環状体中心RCに一致させることができる。
次に直交方向案内装置148を主に図8を参照して説明する。
直交方向案内装置148は、基盤114が移動される際に所定の経路を移動するように案内する機能、本実施例1においては、基盤114が棒材106の軸線SLに対し直交し、かつ直線PLと平行する上下方向に直線的に案内する機能を有する。本実施例1において直交方向案内装置148は、基盤114の左端部に相対して配置された左直交方向案内装置148Lと、基盤114の右端部に相対して配置された右直交方向案内装置148Rにより構成されている。しかし、直交方向案内装置148は、その機能が満足されれば左右一対でなくとも、1又は3以上であってもよい。
左直交方向案内装置148Lと右直交方向案内装置148Rは、同一構成であるが、基盤114の鉛直線VLに対し対称に構成されているので、左直交方向案内装置148Lを代表して説明し、右直交方向案内装置148Rについては同一数字及びアルファベットのLをRに換えて付すことにより説明を省略する。左直交方向案内装置148Lは、細長板状の左ガイドレール取付体166L、左ガイドレール168L、左滑動体172L、左基盤174L、及び左補強板176Lによって構成されている。
まず左ガイドレール取付体166Lを説明する。
左ガイドレール取付体166Lは、左ガイドレール168Lをフレーム110に対し固定状態に支持する機能を有する。本実施例1において左ガイドレール取付体166Lは、フレーム110の横方向に幅広の縦長矩形の板状体であり、上端面に矩形板状の左基盤174Lがその長手に対し直角をなすように溶接等により固定されている。左基盤174Lは上枠板110Uの下面にボルト等によって固定され、左ガイドレール取付体166Lは鉛直下方へ延在しているが、下端と下枠板110Sとの間には隙間がある。左ガイドレール取付体166Lの下端を下枠板110Sに固定することも出来るが、後付けする場合、本実施例1のように片持ち構造にした方が組み立てに便利である。左ガイドレール取付体166Lの背面(棒材106の進行方向後位)側にはその略全長に亘ってフレーム110の奥行き方向に所定の幅を有する左補強板176Lが固定されている。左補強板176Lの上端は上枠板110Uに固定されている。左補強板176Lは、左ガイドレール取付体166Lの上下方向の剛性を高め、実質的に左ガイドレール取付体166Lがフレーム110の奥行き方向において湾曲しないように機能する。また、左ガイドレール取付体166Lと右ガイドレール168Rの下端は断面が四角形の連結体178によって連結され、左ガイドレール取付体166Lと右ガイドレール168Rが平行を維持されるように構成される。
次に左ガイドレール168Lを説明する。
左ガイドレール168Lは、左滑動体172Lを直線的に滑動自在に保持する機能を有する。本実施例1において左ガイドレール168Lは、図8(D)に示すように、断面形状が中央がくびれた鼓型、かつ所定の長さを有する直棒状であり、左ガイドレール取付体166Lの中央部の左取付体中心線CLL上に固定されている。したがって、中心線CLLは鉛直線であり、直線PLと平行に配置されている。
次ぎに左滑動体172Lを説明する。
左滑動体172Lは、左ガイドレール168L上を滑動する機能を有し、本実施例1においては、左ガイドレール168Lの鼓型の断面形状に嵌まり合うことにより、左ガイドレール168Lから脱落しない状態で当該左ガイドレール168Lに沿って滑動可能に設けられている。本実施例1において、左滑動体172Lは第1左滑動体172L1と第2左滑動体172L2の2つ用いられているが、一つ、又は三つ以上であっても良い。これら第1左滑動体172L1と第2左滑動体172L2の背面に基盤114が固定される。なお、特に必要が無い場合、第1左滑動体172L1と第2左滑動体172L2を総称して左滑動体172Lと称する。
次に処理装置取付装置118を主に図3及び図9を参照しつつ説明する。
処理装置取付装置118は、処理装置102を棒材106に対し所定の位置に設置する機能を有する。本実施例1において処理装置取付装置118は処理装置102たる6個の画像センサー102iを個別に取り付けるため6組設けられている。よって、画像センサー102iが10個である場合、10組の処理装置取付装置118が設けられる。換言すれば、処理装置取付装置118は処理装置102の数に対応して設けられている。本実施例1において処理装置取付装置118は、環状体116の環状体中心RCに対して等角度に配置されている。本実施例1において、処理装置取付装置118は6つ設けられているので、60度角度毎に配置されている。しかし、検査の目的によっては、等角度で無くとも良い。本実施例1において処理装置取付装置118は、半径方向案内装置182、及び処理装置取付体184を含んでいる。6個の処理装置取付装置118は基本的には同一構成であるので、図1において上方右側の処理装置取付装置118を代表して説明し、他の処理装置取付装置118の説明は省略する。必要がある場合、上方右側の処理装置取付装置118を第1処理装置取付装置1181と標記し、反時計回りに第6処理装置取付装置1186まで順番に繰り上げて説明し、格別に説明の必要が無い場合は総称の処理装置取付装置118を用いて説明する。処理装置取付装置118を構成する部材についても同様である。
まず、半径方向案内装置182を説明する。
半径方向案内装置182は、基盤114に固定され、処理装置取付体184、したがって処理装置102を棒材106の軸線SL、したがって環状体116の環状体中心RCから半径方向に直線的に案内する機能を有する。本実施例1において半径方向案内装置182は、基盤114の棒材106の進行方向前位側に固定され、少なくとも半径方向案内レール186、及び半径方向滑動体188を含んでいる。
まず半径方向案内レール186を説明する。
半径方向案内レール186は、半径方向滑動体188を環状体116の環状体中心RCを通り、半径方向に延在する放射線たる第1配置線SL1、第2配置線SL2、及び水平線HLに対し平行に、基盤114の棒材106の進行方向前位側に固定されている。図1において、第1案内レール1861と第4案内レール1864が第1配置線SL1に沿って、軸線SL(環状体中心RC)を中心として点対称に配置されている。第2案内レール1862と第5案内レール1865が軸線SL(環状体中心RC)を中心として点対称に配置されている。第3案内レール1863と第6案内レール1866が軸線SL(環状体中心RC)を中心として点対称に配置されている。半径方向案内レール186も左ガイドレール168Lと同様に、断面が鼓型に形成され、半径方向滑動体188が脱落しないように構成されている。本実施例1において、半径方向案内レール186は、6本であるので、それらが環状体116の中心から大凡放射状に基盤114に固定されている。
次に半径方向滑動体188を説明する。
半径方向滑動体188は、半径方向案内レール186に嵌め合わされ、当該半径方向案内レール186から脱落できないと共に、ガタつきが無い状態で滑動できる機能を有する。本実施例1において半径方向滑動体188は、断面が門形の立方体状に形成されている。図9(A)に示すように、半径方向滑動体188の天面188Tに処理装置取付体184が固定される。したがって、半径方向滑動体188は基盤114の棒材106の進行方向前位側において、軸線SL(環状体中心RC)から放射方向に直線的に移動可能に配置されている。
次に処理装置取付体184を主に図9を参照しつつ説明する。
処理装置取付体184は、処理装置102が取り付けられると共に、環状体116と連結する連結手段122の一端が取り付けられる機能を有する。本実施例1において処理装置取付体184は、取付台基板192、処理装置取付基板194、処理装置取付位置調整装置196、及び処理装置位置微調整装置198を含んでいる。
まず取付台基板192を説明する。
取付台基板192は、半径方向滑動体188に取り付けられると共に、処理装置取付基板194が取り付けられる機能を有し、本実施例1においては、処理装置取付板202、半径方向滑動体188への固定ブロック204を含んでいる。処理装置取付板202は処理装置取付基板194と面接触し、当該処理装置取付基板194の固定姿勢を規制する機能を有し、矩形であって、丸棒材106Rの軸線SLと平行に配置され、処理装置穴154に相対する場合には、当該処理装置穴154に貫通されて配置される。また、処理装置取付位置調整装置196を構成する弧状長穴208L,208Rが穿孔されている。固定ブロック204は、軸線SLに対して直交する面内に位置する半径方向部204Rと、軸線SLと平行な被取付部204FによってL字型形成され、半径方向部204Rは半径方向滑動体188の天面188Tに固定され、被取付部204Fには処理装置取付板202が固定される。半径方向部204Rの一端には、連結取付部206が形成され、連結手段122の一端が第2取付ピン246によって回動自在に取り付けられている。
次に処理装置取付基板194を主に図9を参照して説明する。
処理装置取付基板194は、処理装置102が取り付けられる機能を有し、本実施例1においては、処理装置取付板202とほぼ同じ大きさに形成された矩形平板であり、一面が処理装置取付板202の一面に面接触された状態において、後述する円柱ピン214回りに回動可能に嵌合されると共に、処理装置取付位置調整装置196によって固定される。したがって、処理装置取付基板194は軸線SLに対し平行に配置される。
次に処理装置取付位置調整装置196を説明する。
処理装置取付位置調整装置196は、処理装置取付基板194の処理装置取付板202に対する位置を変更し、かつ、所定の位置において固定する機能を有する。本実施例1において、処理装置取付位置調整装置196は、処理装置取付板202に形成された、弧状の第1調整長穴208L、第2調整長穴208R、それら長穴を貫通し、先端が処理装置取付基板194にねじ込まれ、処理装置取付板202を処理装置取付基板194に圧接させて固定するボルト212L1、212L2、212R1、212R2によって構成されている。
処理装置取付板202の中央には円柱ピン214が立設され、処理装置取付基板194の中央に形成された円形穴(図示せず)に嵌合している。したがって、処理装置取付基板194を円柱ピン214周りに回動させることにより、処理装置102の大凡の位置を調整した後、ボルト212L1、212L2、212R1、212R2を締め付けることにより、適当な姿勢において固定することができる。
次に処理装置位置微調整装置198を主に図9を参照して説明する。
処理装置位置微調整装置198は、前記円柱ピン214周りの回動位置を微調整する機能を有する。本実施例1において処理装置位置微調整装置198は、処理装置取付板202に形成された円形穴216、被動部218、及び第1押動装置222、第2押動装置224によって構成されている。
まず、被動部218を説明する。
被動部218は、第1押動装置222と第2押動装置224からの相反する方向から押動され、それらの力が釣り合った位置に保持される機能を有する。本実施例1において被動部218は、処理装置取付基板194の裏面における円形穴、換言すれば円柱ピン214から偏心した位置において突出する六角柱に形成され、円形穴216を貫通して処理装置取付装置118の裏面側へ所定量突出している。被動部218は、第1押動装置222、第2押動装置224からの力を受けることができれば平面でなくとも良いが、平面の方が力を受ける面積が大きく好ましい。平面で力を受けることができる場合、六角柱の他、四角柱であっても良い。
次に第1押動装置222を説明する。
第1押動装置222は、被動部218を押動し、その位置を移動させる機能を有する。本実施例1において第1押動装置222は、処理装置取付板202の裏面の被動部218の側方に固定された第1ネジブロック226、第1ネジブロック226にねじ込まれた第1ネジ体228、第1ネジ体228に螺合された第1ロックナット232によって構成されている。第1ネジ体228は、第1ネジブロック226に螺合され、先端228Tは被動部218の第1受面2181に当接されている。第1ロックナット232は、第1ネジ体228に螺合され、第1ネジブロック226の側面に圧接されることにより、第1ネジ体228を第1ネジブロック226に固定する。第1ネジ体228の後端には第1つまみ228Hが形成され、第1ネジ体228を手動で回すことができる。
次に第2押動装置224を説明する。
第2押動装置224は、被動部218を押動し、その位置を移動させる機能を有する。本実施例1において第2押動装置224は、被動部218の第1押動装置222に対し反対側の側方に固定された第2ネジブロック234、第2ネジブロック234にねじ込まれた第2ネジ体236、第2ネジ体236に螺合された第2ロックナット238によって構成されている。第2ネジ体236は、第2ネジブロック234に螺合され、先端236Tは被動部218の第1受面2181に対し反対側の第2受面2182に当接されている。第2ロックナット238は、第2ネジ体236に螺合され、第2ネジブロック234の側面に圧接されることにより、第2ネジ体236を第2ネジブロック234に固定する。第2ネジ体236の後端には第2つまみ236Hが形成され、第2ネジ体236を手動で回すことができる。
次に処理装置位置微調整装置198の作用を説明する。
処理装置位置微調整装置198は、第1ネジ体228、第2ネジ体236を回し、被動部218の位置を調整して処理装置取付板202の円柱ピン214回りの回動位置を設定し、結果として処理装置102、したがって画像センサー102iの位置を調整する。画像センサー102iの位置を調整する場合、第1ロックナット232、及び第2ロックナット238を緩めた後、例えば、第1ネジ体228を更にねじ込む場合には、第2ネジ体236を緩め方向に回して第1ネジ体228の先端228Tと第2ネジ体236の先端236Tとで挟むことによって被動部218の位置を定めた後、それぞれ第1ロックナット232、及び第2ロックナット238を締め付けて第1ネジ体228、第2ネジ体236の位置を固定する。この場合当然のことながら、位置調整前に、ボルト212L1、212L2、212R1、212R2を緩め、位置調整後にそれらを締め付ける。
次に処理装置102を主に図9(B)を参照しつつ説明する。
処理装置102は、棒材106の周面を処理する機能を有する。処理とは、周面に直接作用する場合の他、周面の状態を取得する等、間接的に処理する場合を含む広い概念である。本実施例1において処理装置102はセンサー102Sであり、棒材106の周面の状況を検出する機能を有する、前述したように、本実施例1におけるセンサー102は画像センサー102iであり、丸棒材106Rの周面106Pの疵等を検査するため二次元画像センサーが用いられている。しかし、センサー102Sは画像センサー102iに限らず、測長センサー、ダイヤルゲージ等を採用することが出来る。本実施例1の画像センサー102iは、投光部102Pから撮影光を丸棒材106Rに投射し、丸棒材106Rからの反射光を受光部102Rによって受光する形式の公知の画像センサーであり、環状体中心RCを中心として等角度で配置された第1処理装置取付装置1181〜第6処理装置取付装置1186の全ての処理装置取付装置118にそれぞれ画像センサー102iが取り付けられている。画像センサー102iは、図9(B)に示す状態で同図(A)における処理装置取付基板194の下面に固定されている。以下の説明において、個別に説明する場合は第1画像センサー1021〜第6画像センサー1026を用い、個別に説明の必要が無い場合、総称の画像センサー102iを用いて説明する。第1画像センサー1021の投光部102Pと受光部102Rの中心、及び第4画像センサー1024の投光部102Pと受光部102Rの中心は、第1配置線SL1上に位置するように設定されている。同様に第2画像センサー1022と第5画像センサー1025の投光部102Pと受光部102Rの中心は第2配置線SL2上に位置するように、第3画像センサー1023と第6画像センサー1026の投光部102Pと受光部102Rの中心は水平線HL上に位置するように設定されている。第1画像センサー1021と第2画像センサー1022は、軸線SLに対しては基盤114と同一平面内の画像を取得する位置関係に配置され、第3画像センサー1023と第6画像センサー1026は、それらよりも丸棒材106Rの進行方向上流側の軸線SLに相対され、第4画像センサー1024と第5画像センサー1025は更に上流側の軸線SLに相対して配置されている。このようにずらして配置することにより、他の画像センサー102iの影響を回避することができる。なお、画像センサー102iからの取得画像の状況によって、処理装置位置微調整装置198を用いて微調整を行うことができる。
次に画像センサー102iの検知範囲と丸棒材106Rの直径との関係を図11を参照しつつ説明する。第1画像センサー1021は鎖線で示す第1画像取得範囲1021Vの画像を取得できる。第2画像センサー1022〜第6画像センサー1026の第2画像取得範囲1022V〜第6画像取得範囲1026Vの画像取得範囲も同様である。したがって、丸棒材106Rの軸線RSからの放射線(第1配置線SL1、第2配置線SL2、水平線HL)上に画像センサー102iが位置している場合、丸棒材106Rの直径が変わった場合であっても、丸棒材106Rの円弧周面に対しては、当該放射線を中心に左右同様の画像を取得することができる。本実施例1においては、6台の第1画像センサー1021〜第6画像センサー1026によって、隣り合うセンサーの取得範囲が重なり合っているので、丸棒材106Rの全周の画像を取得することができる。したがって、本実施例1においては、第1画像センサー1021〜第6画像センサー1026によって取得した画像情報を利用して丸棒材106Rの全周の検査をすることができる。丸棒材106Rの全周を検査する場合、隣り合う第1画像取得範囲1021V〜第6画像取得範囲1026Vが重複して画像を取得出来る範囲の丸棒材106Rの範囲に限られる。丸棒材106Rの一部分の検査を行う場合には、更に大径の丸棒材106Rを対象とすることができる。
次に連結手段122を主に図10を参照して説明する。
連結手段122は、環状体116と処理装置取付装置118とを連結し、環状体116が回転された場合、当該回転動を処理装置取付装置118に伝達し、結果として処理装置102、したがって画像センサー102iの位置を一斉に変更する機能を有する。本実施例1において、連結手段122は、両端にロッドエンド122A、122Bを有すると共に中間に長さ調整機構242を有する棒体であり、一方のロッドエンド122Aは環状体116に形成された取付穴162に第1取付ピン244によって回動自在に取付けられ、他方のロッドエンド122Bは連結取付部206から突出する第2取付ピン246に回動自在に取り付けられている。長さ調整機構242は、ネジとロックナットで構成された公知の棒状ロッドにおける長さ調整機構である。なお、連結手段122は6セットあるので、それらを構成する部品を個別に説明する場合、その数字に続いて数字1〜6を付加して表示し、説明を省略する。
上記構成より、例えば、図1において、環状体116が反時計方向へ回動された場合、取付穴162、したがって第1取付ピン244は処理装置取付装置118へ近づくことから、連結手段122、及び第2取付ピン246を介して処理装置取付装置118は半径方向案内レール186に案内されて環状体116の装着穴中心152Cから遠ざかる方向へ移動される。換言すれば、画像センサー102iは環状体116の反時計方向への回動に伴って第1配置線SL1、第2配置線SL2、及び水平線HL上を、環状体116の装着穴中心152Cから放射状に、遠ざかる方向に一斉に、実質的に同一移動量、移動される。逆に環状体116が時計方向に回動された場合、画像センサー102iは環状体116の時計方向への回動に伴って、第1配置線SL1、第2配置線SL2、及び水平線HL上を、環状体116の装着穴中心152Cに近づく方向に一斉に実質的に同一移動量、移動される。この環状体116の回転量と画像センサー102iの移動量の関係式は後述する。
次に処理装置位置自動設定装置252を図13及び図14を参照しつつ説明する。
処理装置位置自動設定装置252は、位置決め台108上の棒材106の寸法に合わせて棒材106の周面と処理装置102との関係を自動的に設定する機能を有する。詳細には、処理装置位置自動設定装置252は、棒材106の寸法に合わせて基盤114の基盤基準位置h0(図17)に対する位置、及び環状体116の環状体基準位置x0(図16)に対する回転位置を演算し、当該演算した位置に基盤114を移動させると共に、演算結果に基づいて環状体116を所定量回転させる機能を有する。本実施例1において、処理装置位置自動設定装置252は、寸法入力装置124、演算装置126、第1アクチュエーター128、及び第2アクチュエーター132を含んでいる。
まず寸法入力装置124を説明する。
寸法入力装置124は、位置決め台108上の棒材106の寸法を演算可能な数値情報として入力する機能を有する。本実施例1において、寸法入力装置124はキーボードであるが、後述する演算装置126はコンピューターによって構成されることから、当該コンピューターにおいて演算するために数値化できる手段であれば、音声入力装置、光学スキャン装置、磁気スキャン装置等を用いることができる。また、本実施例1において、棒材106は丸棒材106Rであるので、寸法入力装置124によって、当該丸棒材106Rの直径又は半径が入力される。後述するように、演算式においては直径を用いるため、半径を入力する場合には、直径に計算した後、演算式にて演算する必要がある。
次に演算装置126を説明する。
演算装置126は、寸法入力装置124に入力された寸法に基づいて、基盤114の棒材106の軸線SLに対する位置、したがって、第1アクチュエーター128の移動量、及び棒材106と画像センサー102iとの距離を所定値に保つための環状体116の回転量、したがって、第2アクチュエーター132の移動量を演算する機能を有する。演算装置126は、本実施例1においてはパーソナルコンピュータが用いられ、その機能はプログラムによって達成されるので、機能毎にブロック化してハードウエアとして説明する。演算装置126は、寸法入力装置124に入力された直径に基づいて、基盤114の基準位置SPからの距離を所定の演算式に基づいて演算する基盤位置演算装置256Hと、当該基盤位置演算装置256Hの演算結果に基づいて第1アクチュエーター128の駆動を制御する基盤位置制御装置256HD、及び環状体116の回動量Rに基づいて第2アクチュエーター132の基準位置x0からの移動量を演算する回転位置演算装置256R、及び当該回転位置演算装置256Rの演算結果に基づいて第2アクチュエーター132の駆動を制御する回転位置制御装置256RD、を含んでいる。
次に第1アクチュエーター128を主に図4を参照しつつ説明する。
第1アクチュエーター128は、基盤114を左ガイドレール168L、右ガイドレール168Rに案内させつつ、棒材106の軸線SLに対する直交方向、かつ直線PLと平行に、基盤位置制御装置256HDの制御に基づいて所定の位置まで移動させる機能を有する。本実施例1において第1アクチュエーター128は、少なくとも第1サーボモーター258、スベリネジ262、及び伝導部264を含んでいる。
第1サーボモーター258は、例えば第1モーター266とアブソリュート型の第1エンコーダー268によって構成され、基盤114よりも棒材106の進行方向の上流側であって、上枠板110Uの左右方向の中央部の下面に固定された減速機272に一体化されている。減速機272は上枠板110Uを貫通してその上側に突出し、その出力軸272Sには駆動歯付きプーリー274が固定されている。
スベリネジ262は、ネジ体276と駒278とにより構成されている。ネジ体276は、基盤114よりも棒材106の進行方向の下流側であって、上枠板110Uの左右方向の中央部において当該上枠板110Uを貫通すると共に、その軸線は基盤114と平行に配置され、当該軸線回りに回転自在に、かつ、当該軸線方向に移動できないように取り付けられている。駒278は、ネジ体276に螺合され、基盤114の背面側に固定されたブロック282に対しては回転自在に貫通している。駒278はブロック282に固定されている。ネジ体276の上枠板110Uの上方に突出した端部には被動歯付きプーリー284が固定されている。これにより、ネジ体276が回転した場合、ネジ体276は上枠板110Uに対しては回転は可能であるが軸線方向には不動であるから、ネジ体276に螺合されている駒278がネジ体276に沿って移動する。駒278の移動と共に、固定されているブロック282、したがって基盤114が軸線SLに対し直交する上下方向へ移動される。なお、ネジ体276の上端面には、ネジ体276の軸線と一致させて頂部に六角ネジ穴を有する手回し体280が固定されている。
伝導部264は、駆動歯付きプーリー274、被動歯付きプーリー284、及びこれらに巻き掛けられた歯付きベルト286によって構成されている。したがって、駆動歯付きプーリー274が第1サーボモーター258によって回転された場合、歯付きベルト286、及び被動歯付きプーリー284を介してネジ体276が回転される。
第1アクチュエーター128は前述のように構成されているので、第1サーボモーター258の回転によって、減速機272、伝導部264を介してネジ体276が時計方向、又は反時計方向へ選択的に回転される。ネジ体276が回転した場合、ネジ体276はその軸線方向には移動されないので、駒278がネジ体276の回転に連動して移動される。駒278はブロック282を介して基盤114に固定されているため、基盤114は、直交方向案内装置148に案内されつつ軸線SLに対し直交する上下方向に直線的に移動される。これによって、位置決め台108に載置されている丸棒材106Rの軸線SLと環状体116の環状体中心RCとを重ね合わせることができる。
次に第2アクチュエーター132を主に図2を参照しつつ説明する。
第2アクチュエーター132は、環状体116をその環状体軸心RCを中心に所定角度回動させる機能を有する。本実施例1において第2アクチュエーター132は第2サーボモーター288であり、例えば第2モーター292とアブソリュート型の第2エンコーダー294によって構成され、第2モーター292の回転によって、出力軸296がシリンダー298に対して出入りする構成になっている。第2アクチュエーター132は、基盤114に対し棒材106の進行方向の下流側に配置され、シリンダー298の先端部が基盤114に固定されたブラケット302に対し支軸299によって回動自在に取り付けられている。出力軸296は環状体116から半径方向に突出する受け部304に枢支ピン310によって回転自在に取り付けられている。この構成によって、第2サーボモーター288によって出力軸296がシリンダー298に対し出入りされ、受け部304を介して環状体116が所定方向に所定角度回転される。
次に表面検査装置306を主に図15を参照しつつ説明する。
表面検査装置306は、センサー102、本実施例1においては第1画像センサー1021〜第6画像センサー1026の6つの画像センサー102iからの画像情報を用いて、丸棒材106Rの周面に異常な疵がないかを自動的に検査する機能を有する。本実施例1において、第1画像センサー1021〜第6画像センサー1026からの画像情報はコンピューター308に入力され、所定のプログラムによって基準画像と比較され、異常疵の有無が判断され、表示器312に表示され、デジタル情報として出力装置314に出力され、又は磁気的・光学的な記憶装置316に記憶等される。
次に基準位置出し装置322を主に図16を参照しつつ説明する。
基準位置出し装置322は、演算装置126において用いる基盤114の基盤基準位置VRP、したがって第1アクチュエーター128を初期基準位置h0に位置させるために用いる基盤位置出し装置324と、環状体116を基準回転位置RRP、したがって第2アクチュエーター132を第2基準位置y0に位置させるために用いる環状体位置出し装置326を含んでいる。
まず基盤位置出し装置324を説明する。
基盤位置出し装置324は、基盤114を基盤基準位置VRPに設定する機能を有する。本実施例1において基盤位置出し装置324は、手回し体280、突当体290、及びアンビル300によって構成されている。手回し体280は、ネジ体276を手回しできる機能を有する。手回し体280は、ネジ体276の上端部、換言すれば、被動歯付きプーリー284の上方の端面にネジ体276と同軸になるよう固定され、上面に六角穴が設けられている。手回し体280の六角穴に六角レンチを挿入し、当該六角レンチを回転させることでネジ体276を回転させることができる。この回転によって駒278を上方へ移動させて、基盤114の上端部に固定した突当体290を上枠板110Uの下面に固定したアンビル300に突き当てて、基盤114を基盤基準位置VRPに設定する。基盤基準位置VRPにおける第1アクチュエーター128の第1エンコーダー268の絶対位置を初期絶対位置として定めることにより、環状体中心RCの初期基準位置h0迄の移動量を演算により求めることができる。したがって、当該初期絶対位置たる基盤基準位置VRPから基盤114を所定量下方へ移動させることにより、環状体中心RCを図17に示す初期基準位置h0へ移動させることができる。換言すれば、第1モーター266を駆動して基盤114の位置が初期基準位置h0に達したことを、第1エンコーダー268からの信号によって判断し、当該位置において第1モーター266の回転を停止する。これによって、環状体中心RCが初期基準位置h0に重なり、基盤114、したがって環状体116の上下方向の位置だしが終了する。
次に環状体位置出し装置326を図16を参照しつつ説明する。なお、図16は環状体位置出し装置326の原理を説明するための図であり、図2における環状体位置出し装置326の配置位置とは異なっている。
環状体位置出し装置326は、環状体116を基準回転位置RRPに位置させる機能を有する。本実施例1において、環状体位置出し装置326は環状体116から半径方向へ突出する位置出し片328と、環状体位置決めブロック332を含んでいる。位置出し片328は、環状体116から半径方向へ片持ち状態で突出する板状片であり、位置決めブロック332が突き当てられる一辺は、環状体116の環状体中心RCから半径方向に延びる放射線RL上に位置されている。環状体位置決めブロック332は、位置決め時に基盤114の所定位置に取り付けられるブロックであり、その先端へ位置出し片328が当接された環状体116の位置が基準回転位置RRPである。基準回転位置RRPは基盤基準位置VRPに相対することから、検査対象の丸棒材106Rの最大直径よりも僅かに大径に対応した位置である。したがって、基準回転位置RRPにおいて、処理装置取付装置118、したがって画像センサー102iは環状体116の環状体中心RCから最も離れた位置に設定される。これによって、環状体116、しがたって画像センサー102i及び第2アクチュエーター132の位置出しが終了する。基準回転位置RRPにおける第2アクチュエーター132の出力軸296の第2エンコーダー294の絶対位置を初期絶対位置y0として定めることにより、第2アクチュエーター132の出力軸296の移動量による環状体116の回動量を演算により求めることができる。
次に棒材106の寸法、本実施例1においては丸棒材106Rの直径が変わった場合、第1アクチュエーター128及び第2アクチュエーター132の作動量を求める演算式を図16〜図18を参照して説明する。
図16に示すように、環状体116の環状体中心RCと基盤114の装着穴152の装着穴中心152Cは重なり合っている。また、位置決め台108の中心線CLと丸棒材106Rの軸線SLが位置する直線PLは同一の鉛直線であり、装着穴中心152Cを通る鉛直線である。これにより、丸棒材106Rの軸線SLと環状体116の環状体中心RCを合致させるには、装着穴152の装着穴中心152Cの高さ位置を丸棒材106Rの軸線SLの高さ位置に合致させれば良い。換言すれば、基盤114の高さ位置を調整することにより、丸棒材106Rの軸線SLと環状体116の環状体中心RCとを重ね合わせることが出来る。
位置決め台108上に載置された丸棒材106Rの軸線SLの基準高さ位置h0からの移動量Δhは、V溝142の角度をθ、丸棒材106Rの直径をφとすると、数1によって表される。数1において、丸棒材106R以外の変数は定数である。
Figure 2020030196
したがって、環状体116の環状体中心RCが図16に示す、位置決め台108のV溝142の底である初期基準位置h0に設定されている場合において、丸棒材106Rの直径情報を入力することにより、数1によって、基盤114の初期基準位置h0から上方への移動量を演算することが出来る。なお、環状体116の環状体中心RCが初期基準位置h0である場合、h0は「0」である。また、既に基盤114が初期基準位置h0から上昇した位置h1に移動されている場合において、その位置h1対応する丸棒材106Rの直径よりも大径に変更された場合、既に初期基準位置h0から移動されている位置(距離)h1を減じた距離が移動量となる。丸棒材106Rが小径に変更された場合、位置(距離)h1から演算によって得られた値を減じた量が下方への移動量になる。この数1の演算は、基盤位置演算装置256Hが担っている。したがって、数1によって演算されたΔhの移動量に相当する量、第1エンコーダー268によって監視しつつ第1モーター266を回転させることにより、基盤114、したがって環状体116の環状体中心RCと丸棒材106Rの軸線SLとが重なり合う。なお、第1アクチュエーター128の初期の待機位置を、初期基準位置h0に対し、最も設定頻度が高い丸棒体106Rの直径に対応させた位置、例えば前記位置h1に設定することができる。
次に画像センサー102i、したがって、処理装置取付装置118の移動量xを定める第2アクチュエーター132の移動量Δyを求める演算式を図18を参照しつつ説明する。処理装置取付装置118の移動量xは、第2アクチュエーター132の移動量Δyに基づく環状体116の回転角θy、及び当該回転角θyに基づく回転角θxによって決定される。なお、これら以外の変数は定数である。
第2アクチュエーター132の移動量Δyは、支軸299の中心と、出力軸296の先端の枢支ピン310の中心との距離である。環状体116の環状体中心RCと枢支ピン310の中心との距離をr1、環状体116の環状体中心RCと支軸299の中心との距離をL1、環状体中心RCと枢支ピン310の中心とを結ぶ直線と、環状体中心RCと支軸299の中心とを結ぶ直線のなす角度をθy、環状体中心RCと連結手段122の第1取付ピン244の中心との距離をr2、連結手段122の第1取付ピン244の中心と第2取付ピン246の中心との距離をr3、環状体中心RCと第2取付ピン246の中心との距離をL2、環状体中心RCと第1取付ピン244の中心との処理装置取付装置118の移動方向の長さをa、当該第1取付ピン244の中心と第2取付ピン246の中心との処理装置取付装置118の移動方向の長さをb、第1取付ピン244の中心と環状体中心RCを通る処理装置取付装置118の移動方向に平行な直線との距離をd、第1取付ピン244の中心と、第2取付ピン246の中心を通る処理装置取付装置118の移動方向と平行な直線との距離をe、環状体中心RCと第1取付ピン244とを結ぶ直線と環状体中心RCを通る処理装置取付装置118の移動方向と平行な直線との交差角度をθx、環状体中心RCと第1取付ピン244の中心を結ぶ直線と環状体中心RCと第2取付ピン246の環状体中心RCを結ぶ直線との交差角をα、第2取付ピン246の中心と環状体中心RCとを結ぶ直線と環状体中心RCを通り、処理装置取付装置118の移動方向と平行な直線との交差角をβ、及び環状体中心RCと第2取付ピン246の中心との距離をfとすると、丸棒材106Rの直径φとの関係は、数2によって表される。なお、y0は初期のΔy、換言すれば、回転基準位置RRPにおける第2エンコーダー294の絶対値に相当する値、x0はy0時におけるxの値、θy0、θ-x0も同様である。φ0は新たな直径が入力される前の直径である。本実施例1において、回転基準位置RRPは最大の処理対象の直径よりも大きい位置であるから、新たな直径の丸棒材106Rに設定される場合、環状体116の回転によって連結手段122を介して処理装置取付装置118が牽引される関係になる。
Figure 2020030196
なお、第2アクチュエーター132の移動量Δyに基づく処理装置取付装置118、したがって画像センサー102iの移動量Δxは数3によって表される。
Figure 2020030196
したがって、環状体116が回転基準位置RRPに設定されている場合において、丸棒材106Rの直径情報を入力することにより、数2によって、第2アクチュエーター132の出力軸296の移動量Δyを演算することが出来る。この移動量Δyに基づいて第2アクチュエーター132が作動され、環状体116が図16の状態から時計方向へ所定角度回動され、結果として、処理装置取付装置118、したがって画像センサー102iが移動量Δx分移動され、丸棒材106Rと画像センサー102iとの距離が一定にされる。この数2の演算は、回転位置演算装置256Rが担っている。したがって、回転位置制御装置256RDは、第2アクチュエーター132において、数2によって演算されたΔxの移動量に相当する量、第2エンコーダー294によって監視しつつ第2モーター294を回転させることにより、処理装置取付装置118、したがって画像センサー102iと丸棒材106Rの周面106Pとの距離が所定の距離に設定される。この所定の距離は、画像センサー102iの焦点距離に合わせて設定される。なお、第2アクチュエーター132の初期の待機位置を、初期基準位置y0に対し、最も設定頻度が高い丸棒体106Rの直径に対応させた位置に設定することができる。
上記したように、丸棒材106Rの直径を寸法入力装置124において入力することにより、第1アクチュエーター128の基盤基準位置VRPに設定された後の初期基盤位置h0に対する移動量Δhが定められて、丸棒材106Rの軸線SLと環状体116の環状体中心RCとが重ねあわされる。同様に第2アクチュエーター132の回転基準位置RRPに対する移動量Δyが定められ、環状体116がそれに基づいて回動され、連結手段122を解して処理装置取付装置118、したがって画像センサー102iが半径方向案内レール186に沿って案内され、環状体中心RCの放射方向に近づき、又は遠ざけられる。これによって、センサー102と棒材106の周面との距離調整が自動的に行われる。
次ぎに実施例1に係る棒材表面処理装置100の位置調整装置101の作用を図12をも参照して説明する。
最初に基盤114と環状体116の基準位置出しを前述のように行う。
まず第1アクチュエーター128と第2アクチュエーター132のブレーキを解除した後に基準位置出しを行う。すなわち、第1アクチュエーター128と第2アクチュエーター132とも手動で作動させることができる状態である。基盤114の基準位置出しは、出力軸272S先端の手回し体280の六角ネジ穴(図示せず)に六角レンチを嵌合させてネジ体276を手動で回転させ、基盤114を上昇させて上端の突当体290をアンビル300に突き当てて基盤114を基盤基準位置VRPに位置させ、基準位置出しを行う(図16)。同様に第2アクチュエーター132を手回しし、環状体116と一体に設けられた位置出し片328を環状体位置決めブロック332に突き当てることにより、環状体116を回転基準位置RRPに位置させ、従って画像センサー102iの基準位置出しを行う(図16)。したがって、基盤114及び環状体116の基準位置は、適用対象の丸棒材106Rの直径よりも大径の状態になる。
次に、第1アクチュエーター128、及び第2アクチュエーター132が正常に作動し得る状態に戻す。この後、第1アクチュエーター128が作動され、基盤114はその装着穴152の装着穴中心152C、したがって、環状体116の環状体中心RCが位置決め台108の底に相当する位置、換言すれば、初期基準位置h0に位置するように移動され、スタンバイ状態になる(図12(A))。次に検査対象としての丸棒材106Rの直径を寸法入力装置124を用いて入力する。仮にスタンバイ状態よりも大径の直径が入力されたものとする。これにより、基盤位置演算装置256Hは、数1によって第1アクチュエーター128の初期基準位置h0に対する移動量を演算し、基盤位置制御装置256HDへ出力する。基盤位置制御装置256HDは、第1アクチュエーター128の第1モーター266を回転させ、第1エンコーダー268の出力に基づいて、基盤114を上方へ移動させ、定められた位置において停止され、保持される。回転位置演算装置256Rは、数2に基づいて第2アクチュエーター132による移動量を演算し、回転位置制御装置256RDへ出力する。回転位置制御装置256RDは、第2アクチュエーター132の第2モーター292を回転させ、第2エンコーダー294の出力に基づいて出力軸296をシリンダー298内へ所定量引き込む。これにより、環状体116が所定角度回動され、連結手段122を介して処理装置取付装置118、したがって画像センサー102iが半径方向案内装置182によって環状体116の環状体中心RCから所定の距離の位置に移動される(図12(B))。複数の画像センサー102iの移動は、環状体116の回動によって、連結手段122を介して一斉に行われる。
実施例1において、処理装置位置自動設定装置252を用いて処理装置102の位置調整を自動的に行うようにしたが、第1アクチュエーター128及び第2アクチュエーター132による移動に換えて、手動によって移動させることもできる。すなわち、第1ネジ体228を手回し体280を介して手回しすることもできる。また、環状体116を手回しすることも出来る。手動にした場合には、基盤114、環状体116が手回し後の位置を維持するように、それぞれ保持機構を設ける必要がある。
次に実施例2を図19を参照しつつ説明する。
実施例2は、棒材106が、断面正四角形の四角棒材106Sとした実施例であり、実施例1と同一機能部には同一符号を付して説明を省略し、異なる構成を説明する。本実施例2において、V溝ローラー136は、V溝142の角度が90度に形成され、四角棒材106Sの寸法が変わった場合であっても、上下左右面の位置が同一量増加又は減少するようにしてある。また、V溝ローラー136上の四角棒材106Sの重心GがV溝142の中心線CL上に位置するように、その左右側面を案内する左ガイド342L、及び右ガイド342Rによって案内されるようになっている。処理装置取付装置118、したがって、各画像センサー102iは、四角棒材106Sの各面に対応して対応する面に対し直角方向に移動可能に配置されている。したがって、環状体116が回転された場合、各画像センサー102iは各面に対して直角をなす方向に接近、又は離隔される。四角棒材106Sの寸法が変更された場合、四角形の場合、下面も上方に移動する。しかし、四角棒材106Sの重心Gと環状体116の環状体中心RCを重ね合わせることにより、画像センサー102iと各面との距離を一定することが容易にできる。このように、本願発明は、四角棒材106Sの検査等にも用いることができる。四角棒材106Sの寸法が変更された場合、実施例1と同様に、四角棒材106Sの重心Gと環状体116の環状体中心RCとを基盤114を移動させて一致させる。一方、環状体116を回転させて画像センサー102iと四角棒材106Sの周面との距離を所定の距離に調整する。
次に実施例3を図20を参照して説明する。
実施例3は、処理装置102として、センサー102Sに換えてレーザー刻印装置344に置き換えられた例であり、実施例1と同一機能部には同一符号を付して説明を省略する。レーザー刻印装置344は、本実施例3においては、丸棒材106Rの真上に配置した1つであるが複数設けることもできる。レーザー刻印装置344は、棒材106の寸法に合わせて周面から所定の距離に配置する必要がある。刻印対象の丸棒材106Rの寸法が変更された場合、実施例1と同様に、丸棒材106Rの軸線SLと環状体116の環状体中心RCとを基盤114を移動させて一致させる。一方、環状体116を回転させてレーザー刻印装置344と丸棒材106Rの周面との距離を所定の距離に調整する。
SL 軸線
PL 直線
VRP 基盤基準位置
RC 環状体中心
RRP 回転基準位置
102 処理装置
102S センサー
102i 二次元画像センサー
106 棒材
106R 丸棒材
106P 周面
108 位置決め台
112 支持装置
114 基盤
116 環状体
118 処理装置取付装置
122 連結手段
124 寸法入力装置、
126 演算装置
128 第1アクチュエーター
132 第2アクチュエーター
136 ローラー
142V 溝

Claims (14)

  1. 大きさが異なる棒材(106)の軸線(SL)が前記軸線(SL)に対し直交する直線(PL)上に位置されるように保持する位置決め台(108)上に支持された前記棒材(106)の周囲に配置した処理装置(102)によって、前記棒材(106)の周面(106P)に対し所定の処理を実行するようにした棒体表面処理装置の位置調整装置であって、
    前記処理装置(102)は支持装置(112)上に設置され、
    前記支持装置(112)は、
    前記軸線(SL)に対し直交方向に移動可能な基盤(114)と、
    前記基盤(114)に対し回動自在に取り付けられ、前記棒材(106)の周りを回動する環状体(116)と、
    前記環状体(116)の中心に対し放射方向に移動可能に前記基盤(114)に取り付けられ、前記位置決め台(108)上に保持された棒材(106)の周囲に配置された前記処理装置(102)と、
    前記環状体(116)と前記処理装置(102)を連結する連結手段(122)と、を含む
    ことを特徴とする棒体表面処理装置の位置調整装置。
  2. 前記処理装置(102)は複数である
    ことを特徴とする請求項1に記載した棒体表面処理装置の位置調整装置。
  3. 前記処理装置(102)はセンサー(102S)である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載した棒体表面処理装置の位置調整装置。
  4. 大きさが異なる棒材(106)の軸線(SL)が、前記棒材(106)の軸線(SL)に対し直交する直線(PL)上に位置されるように保持する位置決め台(108)上に支持された前記棒材(106)の周囲に配置した複数のセンサー(102S)によって、前記棒材(106)の周面情報を取得するようにした棒材表面処理装置の位置調整装置であって、
    前記複数のセンサー(102S)は支持装置(112)上に設置され、
    前記支持装置(112)は、
    前記直線(PL)と平行に、かつ前記軸線(SL)に対し直交方向に移動可能な基盤(114)と、
    前記基盤(114)に回動自在に取り付けられ、前記棒材(106)の周りを回動する環状体(116)と、
    前記位置決め台(108)上に保持された棒材(106)の周囲に配置され、前記環状体(116)の中心に対し放射方向に移動可能に前記基盤(114)に取り付けられ、前記複数のセンサー(102S)がそれぞれ取り付けられた複数のセンサーの処理装置取付装置(118)と、
    前記環状体(116)と前記複数のセンサーの処理装置取付装置(118)を連結する連結手段(122)、を含む
    ことを特徴とする棒体表面処理装置の位置調整装置。
  5. さらに、
    前記位置決め台(108)上の前記棒材(106)の寸法入力装置(124)と、
    前記寸法入力装置(124)に入力された寸法に基づいて、前記基盤(114)の基盤基準位置(VRP)からの移動量、及び前記環状体(116)の回転基準位置(RRP)からの回動量を演算する演算装置(126)と、
    前記演算装置(126)の演算結果に基づいて前記基盤(114)を前記軸線(SL)に対し直角方向に前記移動量分を移動させる第1アクチュエーター(128)と、
    前記演算装置(126)の演算結果に基づいて前記環状体(116)を前記回転基準位置(RRP)に対して前記回動量分を回動させる第2アクチュエーター(132)と、を含み、
    前記基盤(114)の前記軸線(SL)に対する直角方向への移動によって、前記環状体(116)の環状体中心(RC)の位置が前記位置決め台(108)上の前記棒材(106)の軸線(SL)と一致されると共に、前記位置決め台(108)上の前記棒材(106)の周面と前記処理装置取付装置(118)上の処理装置(102)との距離が同一となるよう位置調整される
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載した棒体表面処理装置の位置調整装置。
  6. 前記位置決め台(108)が周面にV溝(142)を有し、前記環状体(116)の前後に配置された一対のV溝ローラー(136)である
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載した棒体表面処理装置の位置調整装置。
  7. 前記センサー(102S)が二次元画像センサー(102i)であることを特徴とする請求項3乃至6の何れかに記載した棒体表面処理装置の位置調整装置。
  8. 前記環状体(116)が所定の直径に形成された円形であることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載した棒体表面処理装置の位置調整装置。
  9. 前記基盤(114)が鉛直方向に移動可能に設けられ、前記環状体(116)が鉛直面内において回転自在に前記基盤(114)に支持されている
    ことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載した棒体表面処理装置の位置調整装置。
  10. 前記環状体(116)と前記処理装置取付装置(118)は長さ調整可能な連結手段(122)によって連結されている
    ことを特徴とする請求項4乃至9の何れかに記載した棒体表面処理装置の位置調整装置。
  11. 前記センサー(102S)は前記環状体(116)の環状体中心(RC)から放射状に延在する放射直線に沿って接離するよう移動可能に設けられている
    ことを特徴とする請求項3乃至10の何れかに記載した棒体表面処理装置の位置調整装置。
  12. 前記放射直線は等角度で複数設けられている
    ことを特徴とする請求項11に記載した棒体表面処理装置の位置調整装置。
  13. 前記第1アクチュエーター(128)、及び前記第2アクチュエーター(132)はサーボモーターを含む
    ことを特徴とする請求項5乃至12の何れかに記載した棒体表面処理装置の位置調整装置。
  14. 大きさが異なる丸棒材(106R)の軸線(SL)が、前記軸線(SL)に対し直交する直線(PL)上に位置されるように保持する位置決め台(108)上に支持された前記丸棒材(106R)の周囲に配置した複数のセンサー(102S)によって、前記丸棒材(106R)の周面情報を取得するようにした棒材表面検査装置の位置調整装置であって、
    前記複数のセンサー(102S)は二次元画像センサー(102i)であって、支持装置(112)上に設置され、
    前記支持装置(112)は、
    前記直線(PL)に対し平行に、かつ前記丸棒材(106R)の軸線(SL)に対し直交する方向に移動可能な基盤(114)と、
    前記基盤(114)に取り付けられ、前記丸棒材(106R)の周りに回動自在に配置された円形の環状体(116)と、
    前記位置決め台(108)上に保持された丸棒材(106R)の周囲に配置され、前記環状体(116)の中心に対し放射方向に移動可能に前記基盤(114)に配置された複数のセンサーの処理装置取付装置(118)と、
    前記環状体(116)と前記複数のセンサーの処理装置取付装置(118)をそれぞれ連結する連結手段(122)と、
    前記位置決め台(108)上の丸棒材(106R)の直径の寸法入力装置(124)と、
    前記寸法入力装置(124)に入力された直径に基づいて、前記基盤(114)の基盤基準位置(VRP)からの移動量、及び前記環状体(116)の回転基準位置(RRP)からの回動量を演算する演算装置(126)と、
    前記演算装置(126)の演算結果に基づいて、前記基盤(114)を前記基盤基準位置(VRP)から前記移動量に相当する移動をさせる第1アクチュエーター(128)と、
    前記演算装置(126)の演算結果に基づいて、前記環状体(116)を回転基準位置(RRP)から前記回動量に相当する量を回動させる第2アクチュエーター(132)と、を含み、
    前記寸法入力装置(124)への直径の入力に基づく前記基盤(114)の移動によって、前記環状体(116)の中心位置が前記位置決め台(108)上の丸棒材(106R)の軸線(SL)と一致されると共に、前記環状体(116)の回動によって前記位置決め台(108)上の丸棒材(106R)の周面と前記複数のセンサー(102S)の処理装置取付装置(118)上の前記二次元画像センサー(102i)との距離が同一となるよう位置調整される
    ことを特徴とする棒体表面処理装置の位置調整装置。
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