JP2020030101A - 放射性ガス処理装置、放射性物質処理システム及び原子炉設備、並びに放射性ガス処理方法 - Google Patents
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Abstract
Description
即ち、本発明の一の態様の放射性ガス処理装置は、原子炉格納容器に接続されたフィルタベントから排出される処理ガスを処理する放射性ガス処理装置であって、前記処理ガスを、放射性希ガスを含む非凝縮ガスと蒸気とに分離する蒸気分離部を有する。
以下、本発明の第一実施形態に係る原子炉設備について、図1〜図4を参照して説明する。図1に示すように、原子炉設備1は、原子炉格納容器2及び放射性物質処理システム3を備えている。
原子炉格納容器2は、原子炉、プール水が貯留されたサブレッションチェンバ及び外部からの注水を供給する注水設備等(図示省略)を収容している。
フィルタベント4は、原子炉格納容器2に接続されている。原子炉格納容器2内で多量のガスが発生した際には、フィルタベント4を介して原子炉格納容器2からガスの放出が行われる。フィルタベント4には原子炉格納容器2内で発生したガスが導入される。当該ガスには、蒸気、ヨウ素、放射性微粒子、放射性希ガス及び空気等が含まれる。フィルタベント4では、当該ガスを水中で散気するとともにその後にフィルタを通過させることで、当該ガスからヨウ素及び放射性微粒子を除去する。これによりフィルタベント4は、原子炉格納容器2からのガスを処理ガスとして放出する。処理ガスには、蒸気及び非凝縮ガスが含まれている。非凝縮ガスには、放射性希ガス及び空気が含まれている。放射性希ガスは、XeやKrである。
蒸気分離部11は、フィルタベント4から放出される処理ガスを蒸気(水)と非凝縮ガスとに分離する。蒸気分離部11は、分離タンク12、第一循環ライン18及び第一戻しライン25を有する。
分離タンク本体13は、原子炉格納容器2内に発生し得る放射性希ガスを含む非凝縮ガスの全てを収容可能な容積を有する。分離タンク本体13内には、所定の水位で水が貯留されている。分離タンク本体13の下端には、分離タンク本体13内の水を外部に排出する排水口13aが形成されている。排水口13aには、吸込渦の発生を抑制するための例えば平面視で十字状をなす構造物が設けられていてもよい。分離タンク12の上端には、分離タンク12内に水を供給するための給水口13bが形成されている。
分離タンク本体13は、フィルタベント4からの処理ガスが流通する配管11aに接続されている。該配管11aの下流側の端部は、分離タンク12内の空間の下部に外部から侵入している。
ヘッダ管14aは、フィルタベント4と分離タンク12とを接続する配管11aの下流側の端部に連通するように接続されており、水平方向に延びている。本実施形態では、ヘッダ管14aは分離タンク本体13内の排水口13aの上方で、該排水口13aを外周側から囲うように鉛直軸線回りに延びる環状をなしている。
以上のような構成の分離タンク12は、複数が並列に設けられていてもよい。この場合、複数の分離タンク12における分離タンク本体13内の容積の合計が、原子炉格納容器2内に発生し得る放射性希ガスを含む非凝縮ガスの全てを収容可能な値であればよい。
第一循環ライン18には、分離タンク12からの排水量を調整する弁18aが設けられている。当該弁18aは、例えば分離タンク12内の水の液位に基づいて調整される構成であってもよい。
第一水戻しライン25には、該第一水戻しライン25を開閉する弁25aが設けられている。当該弁25aは、例えば分離タンク12内の水の液位に基づいて開閉制御される構成であってもよい。
凝縮タンク22は、フィルタベント4からの処理ガスが流通する配管11bに接続されている。凝縮タンク22の容積は、分離タンク12の容積よりも小さい。該配管11bの下流側の端部には、上記散水装置17が設けられていてもよい。凝縮タンク22内には、所定の水位で水が貯留されている。
第二循環ライン23には、凝縮タンク22からの排水量を調整する弁23aが設けられている。当該弁23aは、例えば分離タンク12内の水の液位に基づいて調整される構成であってもよい。
第二水戻しライン26には、該第二水戻しライン26を開閉する弁26aが設けられている。当該弁26aは、例えば凝縮タンク22内の水の液位に基づいて開閉制御される構成であってもよい。
本実施形態では、第二水戻しライン26の下流側の部分は、第一水戻しライン25の下流側の部分と共通化されている。当該部分には、原子炉格納容器2内に水を送るためのポンプ27が設けられている。
なお、第一水戻しライン25と第二水戻しライン26との共通部分に、水を外部に排出する排出ライン28が設けられていてもよい。排出ライン28によって、第一水戻しライン25及び第二水戻しライン26を流通する水の一部を外部に排出してもよい。排水ライン28は、第一水戻しライン25、第二水戻しライン25の少なくとも一方に設けられていてもよい。他の実施形態でも同様に、排水ライン28が設けられていてもよい。
原子炉格納容器2内でガスが発生し、当該原子炉格納容器2内の圧力がある程度上昇すると、当該ガスが原子炉格納容器2内からフィルタベント4が放出される。放出された当初は、ガスには放射性希ガスが含まれる。フィルタベント4を通過して排出された処理ガスは、切替部24によって蒸気分離部11の分離タンク12へと導入される。
このように分離タンク12に処理ガスが導入されることで、原子炉格納容器2内の圧力は徐々に低下する。
次に第二実施形態について図5を参照して説明する。第二実施形態では、第一実施形態と同様の構成要素には第一実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
第二実施形態の放射性ガス処理装置10は、蒸気分離部30、循環ライン33、戻しラインとしての水戻しライン34及びガス戻しライン35を有している。
水戻しライン34には、該水戻しライン34を開閉する弁34aが設けられている。当該弁34aは、例えば分離タンク31内の水の液位に基づいて開閉制御される構成であってもよい。水戻しライン34には、分離タンク31側から原子炉格納容器2側に水を送るポンプ34bが設けられている。
ガス戻しライン35には、開閉可能な弁35bが設けられている。ガス戻しライン35における弁35bよりも原子炉格納容器2側には、送風機35bが設けられている。送風機35bは、分離タンク31側から原子炉格納容器2側に向かって送風を行えるように構成されている。ガス戻しライン35上における弁35bと送風機35bとの配列はこの逆であってもよい。
次に第三実施形態について図6を参照して説明する。第三実施形態では、第二実施形態と同様の構成要素には第二実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
第三実施形態の放射性ガス処理装置10は、蒸気分離部36、水戻しライン34及びガス戻しライン35を備えている。
収容タンク37は、フィルタベント4からの処理ガスが流通する導入管37aに接続されている。導入管37aは、収容タンク37内の上端から下方に向かって処理ガスを散布するように構成されている。
冷媒供給ライン39は、収容タンク37の外部から該収容タンク37内に延びて熱交換器38の下端に接続されている。冷媒供給ライン39における収容タンク37の外側の部分には、ポンプ39aが設けられている。該ポンプ39aが駆動することで、冷媒供給ライン39を介して熱交換器38の複数のチューブに冷媒が導入される。
冷媒排出ライン40は、一端が収容タンク37の内部で熱交換器38の上端に接続されている。冷媒排出ライン40は、収容タンク37の内部から外部に延びており、熱交換器38の複数のチューブを流通した冷媒を収容タンク37の外部に排出する。
また、収容タンク37内で処理ガスと冷媒とが熱交換する構成のため、設備のコンパクト化を図ることができる。
次に第四実施形態について図7及び図8を参照して説明する。第四実施形態では、第三実施形態と同様の構成要素には第三実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
第三実施形態の放射性ガス処理装置10は、蒸気分離部36、水戻しライン34、ガス戻しライン35を備えている。
収容タンク37は、導入管37aを介してフィルタベント4に接続されている。
スパージャリング43は、収容タンク37内における導入管31aの下流側の端部に接続されている。スパージャリング43は、図8に示すように、鉛直軸線回りに延びる環状をなす管状をなしている。スパージャリング43の内部の空間は、導入管31aに連通している。
スパージャリング43の下面には、該スパージャリング43の延在方向である周方向に間隔をあけて複数の噴出孔43aが形成されている。導入管31aを介してスパージャリング43に導入された処理ガスは、噴出孔43aから下方に向かって噴出される。
上記チューブ41a,42aの外周面にはフィンが設けられていてもよい。
次に第五実施形態について図9を参照して説明する。第五実施形態では、他の実施形態と同様の構成要素には他の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
第三実施形態の放射性ガス処理装置10は、蒸気分離部44、水戻しライン34、ガス戻しライン35、冷媒供給ライン47及び冷媒排出ライン48を有している。
収容タンク45は、熱交換器46を収容している。熱交換器46は、上部ヘッダ46aと、該上部ヘッダ46aに上端が接続されて下方に延びる複数のチューブ46bと、これらチューブ46bの下端が接続された下部ヘッダ46cとを有する。
冷媒排出ライン48は、上流側の端部が収容タンク45内の上部に接続されている。冷媒排出ライン48は、収容タンク45内の冷媒を外部に排出する。
次に第六実施形態について図10を参照して説明する。第六実施形態では、他の実施形態と同様の構成要素には他の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の放射性ガス処理装置10は、蒸気分離部49、水戻しライン34、ガス戻しライン35、冷媒供給ライン39及び冷媒排出ライン40を有している。
次に第七実施形態について図11を参照して説明する。第七実施形態では、他の実施形態と同様の構成要素には他の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の放射性ガス処理装置10は、蒸気分離部51、戻しライン54を有している。
熱交換器52は、例えば上下方向に延びる複数のチューブが並列に接続された構成をなしている。煙突53は、上下方向に延びる筒状をなしており、下端が下方に向かうに従って拡径するベルマウス状をなしている。熱交換器52は、煙突53内に配置されている。
したがって他の実施形態と同様、蒸気を凝縮させて減容化を図りながら、放射性希ガスを原子炉格納容器2内で長期にわたって貯留することができる。
次に第八実施形態について図12を参照して説明する。第八実施形態では、他の実施形態と同様の構成要素には他の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
第八実施形態の放射性ガス処理装置10は、蒸気分離部55及びガス戻しライン35を有する。
気液分離膜56としては、水分のみが透過する水分透過膜が用いられる。水分透過膜としては、例えばフッ素系イオン交換ポリマーが用いられる。気液分離膜56に処理ガスが導入されると、処理ガス中における蒸気のみが水分として水分透過膜を透過する。水分透過膜を通過した水分は、原子炉格納容器2内に戻される構成であってもよい。
したがって、本実施形態でも、処理ガスから蒸気を分離することで減容化を図りながら、残りの非凝縮ガスを原子炉格納容器2内で貯留することができる。
次に第九実施形態について図13を参照して説明する。第九実施形態では、第八実施形態と同様の構成要素には第八実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
第九実施形態の放射性ガス処理装置は、蒸気分離部55、希ガス分離部58及びガス戻しライン35を有している。
希ガス分離部58のXe分離膜を透過しなかった空気及びKrは、ガス戻しライン35を介して原子炉格納容器2内に戻される。
次に第十実施形態について図14を参照して説明する。第十実施形態では、他の実施形態と同様の構成要素には他の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
第十実施形態の放射性ガス処理装置10は、蒸気分離部60、冷却器62、ガス戻しライン35を有する。
次に第十一実施形態について図15を参照して説明する。第十一実施形態では、第十実施形態と同様の構成要素には第十実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
第十実施形態の放射性ガス処理装置は、蒸気分離部60、冷却器62、希ガス分離部64、Xe精製部65及びガス戻しライン35を有する。
本実施形態によれば、希少価値が高く高価なXeを回収しながら、Krを原子炉格納容器内で長期にわたって貯留することができる。即ち、半減期の長いKrを貯留しながら、半減期が短く高価なXeを有効活用することができる。
次に第十二実施形態について図16を参照して説明する。第十二実施形態では、第十一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第十二実施形態は、第十一実施形態の蒸気分離部60を、第二実施形態等の蒸気分離部30に置き換えた構成をなしている。当該蒸気分離部30から排出される非凝縮ガスは、第十実施形態同様、接続管64aを介して希ガス分離部64に供給される。
これによっても、第十一実施形態同様の作用効果を奏する。
次に第十三実施形態について図17を参照して説明する。第十三実施形態では、他の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第十三実施形態の放射性ガス処理装置10は、蒸気分離部30、水戻しライン34及び貯留部69を有する。
圧縮機71の吐出圧は、例えば数MPa〜数十MPa(約6000Nm3/h)に設定されている。これにより、例えば、フィルタベント4から排出量がピークの場合(例えば蒸気:約32000Nm3/h、非凝縮ガス:約15000Nm3/h)であっても、十分な処理を行うことができる。
さらに本実施形態では、処理ガスを高圧に圧縮した状態で貯留タンク70に貯留する構成とされているため、貯留タンク70の容積のコンパクト化を図ることができる。
なお、本実施形態の蒸気分離部30の構成に代えて、他の実施形態で示した蒸気分離部の構成を採用してもよい。これによっても同様の作用効果を奏する。
次に第十四実施形態について図18を参照して説明する。第十四実施形態では、第十三実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第十四実施形態の放射性ガス処理装置10は、貯留部74の構成が第十三実施形態と相違する。
次に第十五実施形態について図19を参照して説明する。第十五実施形態では、第十三実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第十五実施形態の放射性ガス処理装置10は、貯留部80の構成が第十三実施形態と相違する。
なお、希ガス吸着材で吸着しきれなかった空気を希ガス吸着塔81から適宜大気開放してもよい。
次に第十六実施形態について図20を参照して説明する。第十六実施形態では、第十五実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第十六実施形態の放射性ガス処理装置10は、蒸気分離部30、水戻しライン34、ガス戻しライン35及び貯留部83を有している。
希ガス吸着塔81に非凝縮ガスを導入する移送ライン80aには、送風機86が設けられている。移送ライン80aは、ガス戻しライン35を介して分離タンク31に接続されている。ガス戻しライン35に設けられた弁35aの開度を調整することで、移送ライン80aに導入される非凝縮ガスの流量が調整される。
希ガス吸着塔81の下端には、放出ライン84が接続されている。放出ライン84には弁84aが設けられており、該弁84aを開放することで、希ガス吸着塔81内の空気(N2、O2)を大気に開放することができる。
なお、例えば希ガス吸着塔81を並列に設けてもよい。この場合、一部の希ガス吸着塔81に非凝縮ガスを導入している際には、他の希ガス吸着塔81を減圧して放射性希ガスを貯留タンク85に排出する。即ち、希ガス吸着塔81への非凝縮ガスの導入、放射性希ガスの排出を複数の希ガス吸着塔81で交互に行うことで、効率良く処理を行うことができる。
次に第十七実施形態について図21を参照して説明する。第十七実施形態では、他の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第十七実施形態の放射性ガス処理装置10は、蒸気分離部30、水戻しライン34、希ガス分離部64、Xe精製部65、クロマトグラフィー部88及び貯留部89を有している。
希ガス分離部64に残されたKr及び空気を吸着した吸着剤は、その後、Ke及び空気を放出する。当該放出は、例えば吸着剤を加熱し、又は減圧させることで行われてもよい。放出されたKe及び空気は、クロマトグラフィー部88に移送される。
クロマトグラフィー部88では、Kr及び空気にクロマトグラフィーを施すことにより、Krと空気とを分離させる。分離された空気は大気に開放される。一方、分離されたKrは、貯留部89の貯留タンク90に移送され、該貯留タンク90内で長期にわたって貯留される。
なお、Xe精製部65で空気と分離されたXeを、他のタンクに貯留してもよい。
次に第十八実施形態について図22を参照して説明する。第十八実施形態では、他の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第十七実施形態の放射性ガス処理装置10は、蒸気分離部30、希ガス膜分離部92及び貯留部93を有する。
希ガス膜分離部92は、希ガス選択透過性を有する有機膜(シリコンラバー、ポリエチレン、ポリエステル等)や多孔質隔膜(アルミナ等)からなる分離膜が設けられている。
次に第十九実施形態について図23を参照して説明する。第十九実施形態では、他の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第十七実施形態の放射性ガス処理装置10は、蒸気分離部30及び貯留部100を有している。
蒸留塔110は、送風機112及び弁が設けられた移送ライン111を介して分離タンクに接続されている。分離タンクから排出される非凝縮ガスは、弁114が開状態とされるとともに送風機112が駆動することにより、移送ライン111を介して蒸留塔110内に導入される。
移送ライン111の送風機112の下流側には冷却部113が設けられている。冷却部113は、移送ライン111を流通する非凝縮ガスを冷却する。本実施形態の冷却部113は、膨張部113a、熱交換部113b及び冷却器113cを有している。
貯留部100における蒸留塔110に関する各設備は、例えば原子炉格納容器2内の圧力を検出して、当該圧力が所定以上の値となった場合に起動する構成としてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
この変形例では、原子炉格納容器2内でガスが発生した当初から継続的に分離タンク12の内で蒸気を凝縮しながら該分離タンク12内に放射性希ガスを貯留していく。これによっても、蒸気を凝縮し続けて原子炉格納容器2内の減圧を図りながら、放射性希ガスを分離タンク11内に長期にわたって貯留することができる。
2 原子炉格納容器
3 放射性物質処理システム
4 フィルタベント
10 放射性ガス処理装置
11 蒸気分離部
11a 配管
11b 配管
12 分離タンク
13 分離タンク本体
13a 排水口
13b 給水口
14 散気装置
14a ヘッダ管
14b 曲がり管
15 衝突板
16 堰部
17 散水装置
18 第一循環ライン
18a 弁
20a ポンプ
20b 冷却器
21 蒸気凝縮部
22 凝縮タンク
23 第二循環ライン
23a 弁
24 切替部
24a 弁
24b 弁
24c 弁制御部
25 第一水戻しライン
25a 弁
26 第二水戻しライン
26a 弁
27 ポンプ
28 排出ライン
30 蒸気分離部
31 分離タンク
31a 導入管
33 循環ライン
33a ポンプ
33b 冷却器
34 水戻しライン
34a 弁
34b ポンプ
35 ガス戻しライン
35a 弁
35b 送風機
35c 気液分離弁
35d 水回収ライン
36 蒸気分離部
37 収容タンク
37a 導入管
38 熱交換器
39 冷媒供給ライン
39a ポンプ
40 冷媒排出ライン
41 第一チューブ群
41a チューブ
42 第二チューブ群
42a チューブ
43 スパージャリング
43a 噴出孔
44 蒸気分離部
45 収容タンク
45a 導入管
46 熱交換器
46a 上部ヘッダ
46b チューブ
46c 下部ヘッダ
47 冷媒供給ライン
47a ポンプ
48 冷媒排出ライン
49 蒸気分離部
50 シェルアンドチューブ型熱交換器
50a 導入管
51 蒸気分離部
52 熱交換器
52a 導入管
53 煙突
54 戻しライン
55 蒸気分離部
56 気液分離膜
56a 導入管
58 希ガス分離部
58a 接続管
60 蒸気分離部
61 水分吸着部
61a 導入管
62 冷却器
64 希ガス分離部
64a 接続管
64b 弁
64c コンプレッサ
65 Xe精製部
69 貯留部
70 貯留タンク
70a 移送ライン
70b 弁
71 圧縮機
72 還流ライン
72a 弁
74 貯留部
75 貯留バルーン
75a 内側バルーン
75b 外側バルーン
76 建屋
77 希ガス導入管
77a 弁
78 空気導入管
78a 弁
78b 送風機
80 貯留部
81 希ガス吸着塔
80a 移送ライン
81a 液体窒素タンク
82 冷却部
83 貯留部
84 放出ライン
84a 弁
85 貯留タンク
85a 貯留ライン
85b 弁
85c 真空ポンプ
86 送風機
88 クロマトグラフィー部
89 貯留部
90 貯留タンク
92 希ガス膜分離部
92a 移送ライン
92b 弁
92c 送風機
93 貯留部
94 貯留タンク
100 貯留部
110 蒸留塔
111 移送ライン
112 送風機
113 冷却部
113a 膨張部
113b 熱交換部
113c 冷却器
113d 液体窒素タンク
114 弁
115 放出ライン
120 貯留タンク
121 貯留ライン
122 弁
ヘッダ管14aは、フィルタベント4と分離タンク12とを接続する配管11aの下流側の端部に連通するように接続されており、水平方向に延びている。本実施形態では、ヘッダ管14aは分離タンク本体13内の排水口13aの上方で、該排水口13aを外周側から囲うように鉛直軸線回りに延びる環状をなしている。
凝縮タンク22は、フィルタベント4からの処理ガスが流通する配管11bに接続されている。凝縮タンク22の容積は、分離タンク12の容積よりも小さい。該配管11bの下流側の端部には、上記散気装置14が設けられていてもよい。凝縮タンク22内には、所定の水位で水が貯留されている。
原子炉格納容器2内でガスが発生し、当該原子炉格納容器2内の圧力がある程度上昇すると、当該ガスが原子炉格納容器2内からフィルタベント4へ放出される。放出された当初は、ガスには放射性希ガスが含まれる。フィルタベント4を通過して排出された処理ガスは、切替部24によって蒸気分離部11の分離タンク12へと導入される。
このように分離タンク12に処理ガスが導入されることで、原子炉格納容器2内の圧力は徐々に低下する。
ガス戻しライン35には、開閉可能な弁35aが設けられている。ガス戻しライン35における弁35aよりも原子炉格納容器2側には、送風機35bが設けられている。送風機35bは、分離タンク31側から原子炉格納容器2側に向かって送風を行えるように構成されている。ガス戻しライン35上における弁35aと送風機35bとの配列はこの逆であってもよい。
Claims (30)
- 原子炉格納容器に接続されたフィルタベントから排出される処理ガスを処理する放射性ガス処理装置であって、
前記処理ガスを、放射性希ガスを含む非凝縮ガスと蒸気とに分離する蒸気分離部を有する放射性ガス処理装置。 - 前記蒸気分離部は、
前記フィルタベントから前記処理ガスが導入されて前記蒸気を凝縮するとともに前記非凝縮ガスを貯留可能な分離タンクと、
前記分離タンクで前記蒸気が凝縮することで生成された水を前記原子炉格納容器内に戻す第一水戻しラインと、
を有する請求項1に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記フィルタベントから前記処理ガスが導入可能とされて前記蒸気を凝縮可能な凝縮タンクと、前記凝縮タンク内で前記蒸気が凝縮することで生成された水を前記原子炉格納容器内に戻す第二水戻しラインと、を有する蒸気凝縮部と、
前記フィルタベントから排出された前記処理ガスを、前記分離タンクと前記凝縮タンクとのいずれか一方に選択的に導入する切替部と、
をさらに備える請求項2に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記蒸気分離部は、前記分離タンク内の水を、前記分離タンクの外部で冷却して前記分離タンク内の上部に戻す第一循環ラインを有し、
前記蒸気凝縮部は、前記凝縮タンク内の水を、前記凝縮タンクの外部で冷却して前記凝縮タンク内の上部に戻す第二循環ラインを有する請求項3に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記蒸気分離部で分離された前記非凝縮ガス及び前記蒸気のうち少なくとも前記非凝縮ガスを前記原子炉格納容器内に戻す戻しラインをさらに備える請求項1に記載の放射性ガス処理装置。
- 前記蒸気分離部は、
前記フィルタベントから前記処理ガスが導入されて前記蒸気を凝縮する分離タンクを有し、
前記分離タンク内の水を前記分離タンクの外部で冷却して前記分離タンク内に戻す循環ラインをさらに備える請求項5に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記蒸気分離部は、
前記処理ガスが内部に導入される収容タンクと、
該収容タンク内に収容されて、外部から供給される冷媒が流通して前記収容タンク内の前記処理ガスと熱交換することで前記蒸気を凝縮する熱交換器と、
を有する請求項5に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記熱交換器は、
上下方向に延びて内部を前記冷媒が流通するとともに環状に配置された複数のチューブからなる第一チューブ群と、
上下方向に延びて内部を前記冷媒が流通するとともに、前記第一チューブ群の外周側で環状に配置された複数のチューブからなる第二チューブ群と、
を有し、
前記蒸気分離部は、
前記処理ガスを、前記収容タンク内における前記第一チューブ群と前記第二チューブ群との間に供給するスパージャリングを有する請求項7に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記蒸気分離部は、
前記処理ガスが内部を流通し、該処理ガスと外部から供給される冷媒とを熱交換をさせることで前記蒸気を凝縮させる熱交換器である請求項5に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記蒸気分離部は、
前記フィルタベントから供給される前記処理ガスを、前記放射性希ガスを含む前記非凝縮ガスと水分とに分離する気液分離膜である請求項5に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記蒸気分離部は、
吸着剤によって水分を吸着することで、前記フィルタベントから供給される前記処理ガスを前記放射性希ガスを含む前記非凝縮ガスと水分とに分離させる水分吸着部である請求項5に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記蒸気分離部で分離した前記非凝縮ガスを、互いに異なる複数の前記放射性希ガスに分離する希ガス分離部をさらに備え、
前記戻しラインは、
複数の前記放射性希ガスのうちの一部の前記放射性希ガスのみを前記原子炉格納容器に戻す請求項6、10及び11のいずれか一項に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記蒸気分離部で分離された非凝縮ガスが導入されて、該非凝縮ガスにおける少なくとも前記放射性希ガスを貯留する貯留部をさらに備える請求項1に記載の放射性ガス処理装置。
- 前記貯留部は、前記非凝縮ガスを貯留する貯留タンクを有し、
前記非凝縮ガスを圧縮して前記貯留タンクに導入する圧縮機をさらに備える請求項13に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記貯留部は、
伸縮可能とされて内部に前記非凝縮ガスが導入される内側バルーン、及び、伸縮可能とされて前記内側バルーンを囲うとともに該内側バルーンとの間に外部から気体が導入される外側バルーンを有する貯留バルーンを備える請求項13に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記貯留部は、
内部に前記放射性希ガスを吸着する希ガス吸着材を収容した希ガス吸着塔を有する請求項13に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記希ガス吸着塔に導入される前記非凝縮ガスを冷却する冷却部をさらに有する請求項16に記載の放射性ガス処理装置。
- 前記希ガス吸着塔は、前記非凝縮ガスのうち前記希ガス吸着材に吸着されないガスを外部に放出する放出弁を有し、
前記希ガス吸着塔内を減圧する真空ポンプをさらに備え、
前記貯留部は、該真空ポンプによって減圧されることで前記希ガス吸着材から放出された前記放射性希ガスを貯留する貯留タンクをさらに有する請求項16に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記蒸気分離部で分離した前記非凝縮ガスを、互いに異なる複数の前記放射性希ガスに分離する希ガス分離部をさらに備え、
前記貯留部は、複数の前記放射性希ガスのうちの一部の前記放射性希ガスのみを貯留する貯留タンクを有する請求項13に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記蒸気分離部で分離した前記非凝縮ガスから前記放射性希ガスを膜分離する希ガス膜分離部をさらに備え、
前記貯留部は、希ガス膜分離部によって膜分離された前記放射性希ガスを貯留する貯留タンクを有する請求項13に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記貯留部は、
前記蒸気分離部で分離された前記非凝縮ガスを冷却する冷却部と、
冷却された前記非凝縮ガスを蒸留することで、前記放射性希ガス以外のガスを除去する蒸留塔と、
を有する請求項13に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記蒸気分離部は、
前記フィルタベントから前記処理ガスが導入されて前記蒸気を凝縮する分離タンクを有し、
前記分離タンク内の水を、前記分離タンクの外部で冷却して前記分離タンク内に戻す循環ラインをさらに備える請求項13から21のいずれか一項に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記蒸気分離部は、
前記フィルタベントから供給される前記処理ガスを、前記放射性希ガスを含む前記非凝縮ガスと水分とに分離する気液分離膜である請求項13から21のいずれか一項に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記蒸気分離部は、
吸着剤によって水分を吸着することで、前記フィルタベントから供給される前記処理ガスを前記放射性希ガスを含む前記非凝縮ガスと水分とに分離させる水分吸着部である請求項13から21のいずれか一項に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記分離タンクは、前記フィルタベントからの前記処理ガスを前記分離タンク内の水に散気する散気装置を有し
該散気装置は、
水平方向に延びるヘッダ管と、
該ヘッダ管の上部に該ヘッダ管内と連通するように接続されて、該ヘッダ管から上方に向かって延びて下方に向かって湾曲して水面下で開口する曲がり管と、
を有する請求項2〜4、6及び22のいずれか一項に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記分離タンクは、
前記曲がり管の水面下の開口に下方から対向する衝突板をさらに有する請求項25に記載の放射性ガス処理装置。 - 前記分離タンクは、
該分離タンクの下端の排水孔の上方で、該排水孔を外周側から囲うように上方に延びる筒状をなす堰部をさらに有する請求項2〜4、6、22、25及び26のいずれか一項に記載の放射性ガス処理装置。 - 請求項1から27のいずれか一項に記載の放射性ガス処理装置と、
前記フィルタベントと、
を備える放射性物質処理システム。 - 請求項28に記載の放射性物質処理システムと、
前記原子炉格納容器と、
を有する原子炉設備。 - 原子炉格納容器に接続されたフィルタベントから排出される処理ガスを処理する放射性ガス処理方法であって、
前記処理ガスを、放射性希ガスを含む非凝縮ガスと蒸気とに分離する蒸気分離工程を含む放射性ガス処理方法。
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