JP2020030047A - 計測システム及び解析システム - Google Patents

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Shusuke Shoji
秀典 東海林
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Abstract

【課題】被計測物体に対して大きくスペクトルの異なる光を照射したり、様々な種類の光源の光を照射したりすることが可能な計測システム及び解析システムを提供すること。【解決手段】それぞれが異なる種類の波長領域の光で発光することが可能なLED3、4やLD5、6等の光源と、それら複数の光源から離間して配置され、光源から発せられた光を吸収することで励起されて発光する蛍光体9と、複数の光源の発光を制御するコントローラ15とを備え、複数の光源から選択された二以上の光源からの光を前記発光体に対して同時あるいは異なるタイミングで照射することで蛍光体9を励起して発光させ、そのフォトルミネセンスを被計測物体に対して照射し、被計測物体の前方に配置された計測装置14によって前記被計測物体に照射された後の残光の光学特性を取得するようにした。【選択図】図1

Description

本発明は被計測物体に光を照射してその光学特性を計測し、あるいは解析する計測システム及び解析システムに関するものである。
従来から物体がどのような光学特性を有するかを解析するために、その物体に様々な波長の光を照射し、その物体がその波長の光を、例えば透過、反射、吸収、散乱等をした後の残光を計測し、計測結果から非計測物体の当該光に対する光学特性を解析することが行われている。
例えば、光源として発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下LED)やレーザーダイオード(Laser Diode、以下、LD)を用い、被計測物体として透明体である眼鏡レンズやフィルターやガラス等を透過したそれら光源の光の透過率を計測して被計測物体のその光に対する透過特性を解析するごときである。光源として用いられるLEDの一例として特許文献1を示す。
特開2011−249573号公報
しかし、従来の被計測物体の計測においては、必要とされる照明の用途や計測装置に合わせて選定されるものであって、光源の光のスペクトルを大きく可変することはできない。例えば、素子の温度を変更したり、放電ランプの放電管内の圧力変化や応力発光体に与える摩擦、衝撃、圧縮、引張などの機械的な応力で若干光のスペクトルに変化を与えたり、光源に分光光度計や光学フィルターを配置することでスペクトルを変えたりすることは可能ではあるが、被計測物体に対して大きくスペクトルの異なる光を照射したり、様々な波長の光を照射したりすることが困難であった。
本発明は、これらの問題点に鑑み、ある被計測物体に対して大きくスペクトルの異なる光を照射したり、様々な光を照射したりすることが可能な計測システム及び解析システムを提供するものである。
上記課題を解決するために第1の手段では、それぞれが異なる種類の波長領域の光で発光することが可能な複数の光源と、同複数の光源から離間して配置され、前記複数の光源から発せられた光を吸収することで励起されて発光する発光体と、前記複数の光源の発光を制御する制御手段とを備え、前記複数の光源から選択された二以上の光源からの光を前記発光体に対して同時あるいは異なるタイミングで照射することで前記発光体を励起して発光させ、そのフォトルミネセンスを被計測物体に対して照射し、前記被計測物体の前方に配置された計測装置によって前記被計測物体に照射された後の残光の光学特性を取得するようにした。
これによって、発光体に対して複数の光源の光が同時あるいは異なるタイミングで照射され、その光によって発光体が励起されて光源に応じたフォトルミネセンスを発することとなる。そして、このようなフォトルミネセンスを被計測物体に対して照射する一方、被計測物体の前方に計測装置を配置して被計測物体に照射された後の残光の光学特性を取得できる。複数の光源の光を同時あるいは異なるタイミングで照射できるため、様々な波長・スペクトルの光を被計測物体に照射した際の被計測物体に関する光学特性を取得することが可能となる。
また、直接光源の光を被計測物体に照射するのではなく、一旦発光体に光源の光を照射した後のフォトルミネセンスを使用するため、光源の強度比を変えることで波長・スペクトルを変更することが可能となる。また、複数の光源を使用する場合であっても、同じ位置にある発光体を励起させてフォトルミネセンスを得て、そのフォトルミネセンスを被計測物体に照射できるため、決まった発光点からの発光が得られることとなる。また、発光体が励起された際に、そのフォトルミネセンスは360度周囲に発光することとなるため、被計測物体や計測装置の配置の自由度が大きい。
「複数の光源」は、例えば他の光で励起されて発光することなく所定の電流を印加することで自発的に発光するデバイスがよい。例えばLEDやLDがよい。「複数」とは2つ以上であればよく、波長同士がかぶらなければ光源は多くてもよい。これらは小型で低価格であり、得られる光量に対する発熱量が少なく放熱機構が不要であり装置の小型化に貢献するためである。また、スーパールミネッセントダイオード(Superluminescent diode、SLD)を光源としてもよい。
「発光体」は、例えば蛍光物質を励起される物質とした蛍光体とすることがよいが、蛍光体以外の発光体を用いてもよい。蛍光体は希土類(レアアース)を原料として、高温・高圧で焼成された物質で、外部からの光のエネルギーを吸収し、エネルギーの異なるフォトルミネセンス(蛍光体であれば蛍光)を放出する材料である。例えば、材料の種類と割合と焼成工程の違いによって製造される蛍光体が発する蛍光の種類も異なる。蛍光体は例えばガラスや透明樹脂を基材としてこれらに蛍光物質を分散させて封入して所定の形状(例えば、板状やブロック状等)に成形することがよい。また、発光体は1つでなくとも基準となる一定の位置に集中的に配置されているのであれば、複数組み合わされていてもよい。
「発光体に対して複数の光源の光が同時あるいは異なるタイミングで照射される」とは、例えば複数の光源の光をミックスした状態で同時に発光体に照射して、それらの光源の光に基づいて発光体を励起させるようにしてもよく、例えば断続的あるいは連続的に複数の光源の光を別々に発光体に照射して経時的に異なるスペクトルの光を励起させるようにしてもよいことである。
「計測装置によって被計測物体に照射された後の残光の光学特性を取得する」とは、例えば被計測物体にフォトルミネセンスが照射されることで、被計測物体との間で透過、反射、吸収、散乱等をした後に計測装置に達する光の光学特性である。「計測装置」は、例えば、分光光度計、光電子増倍管(フォトマル)や光起電力型のフォトダイオード等の光検出器がよい。
「制御手段」は、例えば演算能力を備えたCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)や各種メモリ等から構成されるコンピュータ装置がよい。
尚、これら定義は以下の手段においても同様である。
また、第2の手段として、前記光源と前記発光体の間には第1の集光レンズが配設されているようにした。
光源からの照射光を拡散させることなく発光体に集めて発光させるようにするためである。特にレーザー光のように平行光とはならないLEDのような光源の前方に配置することがよい。第1の集光レンズは凸レンズとなる。
また、第3の手段として、前記発光体と前記被計測物体の間には前記発光体からの光を平行化して前記被計測物体に照射するための第2の集光レンズが配設されているようにした。
これによって、発光体から放射状に射出されるフォトルミネセンスを被計測物体方向に集中させることができ、被計測物体方向に向かうフォトルミネセンスの光量を増やすことができるため計測装置の測定能力の向上に寄与する。この第2の集光レンズは凸レンズとなる。
また、第4の手段として、前記第2の集光レンズと前記被計測物体の間には、フィルター又はハーフミラーが配置されており、前記第2の集光レンズは前記フィルター又は前記ハーフミラーに反射して前記発光体方向に指向する前記レーザー光を透過させるとともに、前記レーザー光によって励起された前記発光体からのフォトルミネセンスを平行化して前記フィルター又は前記ハーフミラーを透過させて前記被計測物体に照射させるようにした。
これによって、放射光を平行にする第2の集光レンズは同時に平行光を微少な領域に収束させる機能を併せて持つことができ、レーザー光を収束させることで照度を大きくして発光体の励起能力を向上させることができる。凸レンズの一般的な性質として、放射状に入射した光を平行光とし、逆に平行に入射した光を微少点に収束させるように屈折させることができるからである。
また、第5の手段として、前記フィルター又は前記ハーフミラーに反射した前記レーザー光の射出経路を前記第2の集光レンズの光軸と一致するようにした。
これによって、発光体のフォトルミネセンスを正確にかつ、無駄なく被計測物体に照射させることができる。レーザー光の射出経路を第2の集光レンズの光軸と一致させることはレーザー光を射出する方向を調整することで実現できる。
また、第6の手段として、前記制御手段によって前記複数の光源の光量を変化させるようにした。
これによって、各光源から発光体に照射される光の光量が変化し、発光体から発光される光の波長やスペクトルを変更することが可能となる。制御手段は命令に基づいて各光源の光量を変化させるために例えば電源回路の電流値や電圧値を変更し、光源へ印可する電力を変更させて光源の光量を変化させるようにする。
また、第7の手段として、前記被計測物体が存在する場合の光と前記被計測物体が存在しない場合の光の光学特性をそれぞれ前記計測装置によって計測し、その比に基づいて前記被計測物体の光学特性を算出手段によって算出するようにした。
これによって被計測物体由来の光の光学特性を簡単にかつ正確に取得することができる。算出手段は例えば演算能力を備えたCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)や各種メモリ等から構成されるマイクロコントローラやコンピュータ装置がよい。制御手段と共通であってもよい。
また、第8の手段として、前記算出手段によって算出された結果に基づいて前記被計測物体の光学特性を解析するようにした。
例えば、算出された結果から被計測物体がどのような反射特性や透過特性や吸収特性を有しているか判断したり、どのような分光特性を示すかや、各波長の透過率から視感透過率を求めたり、各波長の反射率や透過率から色度図上の座標を求め、波長と透過率の関係から解析したり等が可能である。これは算出結果から人が判断してもよく、コンピュータ装置によって解析プログラムを用いてその被計測物体の光学特性を客観的に判断するようにしてもよい。
上述した第1〜第8の手段の各発明は、任意に組み合わせることができる。特に、第1の手段の構成を備えて、第2〜第8の手段の各発明の少なくともいずれか1つの構成と組み合わせを備えると良い。第1〜第8の手段の各発明の任意の構成要素を抽出し、他の構成要素と組み合わせてもよい。
上記発明では、複数の光源の光を同時あるいは異なるタイミングで照射でき、複数の光源を使用する場合であっても、同じ位置にある発光体を励起させてフォトルミネセンスを得て、そのフォトルミネセンスを被計測物体に照射できるため、決まった発光点からの発光が得られる。
第1の実施の形態において計測システムの概要を模式的に説明する説明図。 第1の実施の形態における計測システムの構造を説明する縦断面図。 第1の実施の形態の電気的構成を説明するブロック図。 第2の実施の形態において計測システムの概要を模式的に説明する説明図。 第2の実施の形態のバリエーションとなる他の実施の形態の計測システムの概要を模式的に説明する説明図。
以下、本発明の具体的な実施の形態について図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図1及び図2は、本発明の第1の実施の形態の計測・解析システム1の概要である。図1はシステム全体を模式的に示しており、図2は主として構造的構成を説明する。まず、図1に基づいて計測・解析システム1の概要を説明する。電源回路2には光源として複数の(図示では2つの)波長の異なるLED3、4と、複数の(図示では2つの)波長の異なるLD5、6が接続されている。本実施の形態では、LED3は紫外LEDであり、350nm付近の光を照射できる。LED4は750nm付近の光を照射できる。LD5は405nmを中心波長とするレーザー光を照射できる。LD6は505nmを中心波長とするレーザー光を照射できる。LED3、4の光が照射される前面位置にはそれぞれ第1の集光レンズ8が配置される。第1の集光レンズ8によって屈折されてLED3、4の光は放射光から平行光に修正される。LED3、4とLD5、6の光が指向する方向には蛍光体9が配置される。蛍光体9はLED3、4及びLD5、6の光を受けることで励起され、基底状態に戻る際に蛍光を発する。蛍光は蛍光体9の周囲全体に放射される。蛍光体9から離間した所定の方向には第2の集光レンズ11が配置される。第2の集光レンズ11の前方(第2の集光レンズ11の光軸の延長線上)には被計測物体としての眼鏡用丸レンズ13が配置される。眼鏡用丸レンズ13の前方には分光光度計14が配設される。電源回路2と分光光度計14はコントローラ15に接続されている。
次に、図2に基づいて具体的な筐体に収容された計測・解析システム1について説明する。
本実施の形態の計測・解析システム1では、電源回路2と分光光度計14が接続されたコントローラ15は、更に筐体21外に配設されたコンピュータ装置16に接続されている。尚、図2では各電気的部材の配線は省略する。以下では、筐体21内の構成について説明する。
筐体21はドーム形状の頭部21Aと断面円形の筒状の胴部21Bから構成された光を通さないプラスチック製のケースである。頭部21A下端縁と胴部21Bの径の形状は一致し、頭部21Aは取り外し可能で計測時(つまり使用状態)においては胴部21B上に載置されている。
頭部21AにはLED3、4とLD5、6が所定の位置に配設されている。LED3、4とLD5、6は頭部21AにはLED3、4とLD5、6の外形に対応した図示しない透孔が形成されており、同透孔にLED3、4とLD5、6が先端側が頭部21A内方に突起するように嵌挿されている。LED3、4の前面位置にはブラケット24に支持された第1の集光レンズ8が配設されている。
頭部21Aの下端には円形形状の底部23が形成されている。底部23の中央には上下に連通する透孔25が形成されている。透孔25の周囲には上方に突起したフランジ部26が形成されており、フランジ部26上部には蓋27が載置されている。蓋27は光を通さないプラスチック製の板材であり、ドーナツ状に中央に透孔28が形成されている。蓋27の透孔28内に蛍光体9が嵌挿されている(蛍光体9は蓋27と一体成形、あるいはねじ込み式でもよい)。蛍光体9は透明ガラス内に微細な蛍光物質を封入・散乱させた円板体である。筐体21の頭部21Aの曲率は内周面の接線の直交する線分が概ね蛍光体9の中央付近を通るように設定されている(つまり、蛍光体9は頭部21Aの球面の中心付近にある)。そのためLED3、4前面の第1の集光レンズ8光軸やLD5、6のレーザー光の指向する方向も蛍光体9の表面中央付近となる。
底部23の透孔28の下位置には第2の集光レンズ11がブラケット29に支持されている。
筐体21の胴部21Bには円形形状の光を透過しないテーブル31が形成されている。テーブル31の中央には上下に連通する透孔32が形成されている。透孔32を覆うように被計測物体としての眼鏡用丸レンズ13が載置される。胴部21Bの底部33上には分光光度計14が設置されている。分光光度計14の受光部14aは透孔32を指向する。分光光度計14に隣接する位置にはコントローラボックス34が配置されている。コントローラボックス34内にはコントローラ15と電源回路2が収容されている。筐体21は内部はLED3、4やLD5、6等が点灯していない状態では外光が入らず暗い状態となる。
次に、図3に基づいて本実施の形態の計測システムの電気的構成について説明する。
コントローラ15は周知のCPU(中央処理装置)35やROM及びRAM等の等の記憶装置36等から構成されている。CPU37は記憶装置36に保存されているプログラムに基づいて演算処理を行う。コントローラ15のROM内には分光光度計14を制御するためのプログラムと電源回路2を制御するためのプログラムが記憶されている。
電源回路2は集積回路、コンデンサー、抵抗等で構成されたモジュールであってコントローラ15に併設されており、コントローラ15からの命令(出力信号)に基づいて任意のLED3、4とLD5、6への所定の駆動電圧と駆動電流を印加する。また、電源回路2はコントローラ15からの命令(出力信号)に基づいて任意のLED3、4とLD5、6に印加する電流量を変更する。
コンピュータ装置16はCPU(中央処理装置)37やROM及びRAM等の記憶装置38及びその周辺装置によって構成されている。CPU37は記憶装置38に保存されているプログラムに基づいて演算処理を行う。記憶装置38にはCPU37の動作を制御するためのプログラム、複数のプログラムに共通して適用できる機能を管理するOA処理プログラム(例えば、日本語入力機能や印刷機能等)等の基本プログラムが格納されている。更に、コントローラ15を制御するためのプログラム、分光光度計14の測定データに基づいて被計測物体の光学特性を算出するプログラム、算出された被計測物体の光学特性から被計測物体の光学特性を解析するプログラム等が格納されている。CPU37には入力装置39(マウス、キーボード等)、及び出力手段としてのモニター40とプリンター41が接続されている。モニター40やプリンター41に得られた被計測物体の光学特性や解析結果を出力(表示あるいはプリントアウト)させることができる。
コンピュータ装置16側のCPU37は入力装置37への入力に基づいてコントローラ15に出力し、コントローラ15側のCPU35は電源回路2を制御し、任意のLED3、4やLD5、6に電源を供給して発光させる。電源供給の際には入力装置37からの入力に基づいて設定された発光時間や発光タイミングでLED3、4やLD5、6を発光させるようにする。また、電流量を制御することで電力量を変更し光量を変化させる。これらの発光に伴って蛍光体9は励起されて蛍光を発する。
また、コンピュータ装置16側のCPU37は入力装置37への入力に基づいてコントローラ15に出力し、コントローラ15側のCPU35は入力装置37への入力に基づいて分光光度計14に所定のタイミングで透孔32を透過する光量を取得させる。作業者は透孔32上に眼鏡用丸レンズ13を載置し、あるいは眼鏡用丸レンズ13を透孔32上に載置しない2つの状態で光量データを取得させる。光量は各蛍光の相対強度として取得される。
コンピュータ装置16側のCPU37は分光光度計14によって取得された、眼鏡用丸レンズ13をセットした場合の蛍光の各波長毎の光量データ(A)と、眼鏡用丸レンズ13がない場合の蛍光の各波長毎の光量データ(B)に基づいて、当該眼鏡用丸レンズ13の分光透過率を算出し、その結果を例えばモニター40に表示させる。分光透過率は(A)/(B)×100 [%]を計算して算出する。
一例として、表1は眼鏡用丸レンズ13をセットした場合と眼鏡用丸レンズ13がない場合をリファレンスとした蛍光のスペクトルであり、表2はこれらの数値から分光透過率を算出した結果である。
表2の400nmから750nmの平均透過率の算出結果から、可視領域においてほぼ半分の光量で均等な透過を達成していることが解析できる。また、分光透過率の違いはコーティング材料の違いに起因するため、コーティング材料を変えた被計測物体(ここでは眼鏡用丸レンズ13)にコートするコーティング材料ごとに透過率の波形を記録してデータベース化しておき、新たに計測した透過率の波形と比較することでコーティング材料と透過率との関係を解析することができる。尚、これらの解析は、人が行ってもよいし、コーティング材料と透過率との相関関係を計算する解析ソフトによってコンピュータ装置15が行ってもよい。
表3は、異なる光源の波長光で同一の発光体を励起させ取得した3つの蛍光のスペクトルを算出し、重ねて表示した例である。このように表示させることで、光源の違いによる分光透過率の比較(つまり、解析)がしやすくなる。尚、表3では大きくスペクトルの形状が異なる部分を点線で囲って表示している。これらから、460nm励起では発光のピークが650nm付近にあるのに対し、365nm、405nm励起では比較的フラットな形状をしていることがわかりやすい。
このように構成された計測・解析システム1によって、次のような効果が奏される。
(1)LED3、4とLD5、6から選択された1以上の光源の光を用いることで1種類の蛍光体9からそれらの光に応じた波長やスペクトルの蛍光を発することができ、光源を切り換えるだけで眼鏡用丸レンズ13の光学特性として分光透過率を取得することができる。
(2)光源としてのLED3、4とLD5、6の光量を電流量を変化させることで、同じ光源でも波長やスペクトルの異なる蛍光を発するように制御することが可能となる。
(3)蛍光体9は360度の方向に発光するため、眼鏡用丸レンズ13や分光光度計14の配置の自由度が大きい。
(4)第1の集光レンズ8によって拡散するLED3、4を光源とする光を平行な光として蛍光体9に照射することができるため、光を無駄なく蛍光体9を励起させるためのエネルギーとすることができる。
(5)第2の集光レンズ11によって拡散する蛍光を平行な光として眼鏡用丸レンズ13に向かわせることができ、分光光度計14が計測できる光量を増やすことができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態の計測・解析システム41は、光源の配置のバリエーションである。第1の実施の形態と同じ構成については同じ番号を付すことで詳しい説明は省略する。
図4に示すように、LED3、蛍光体9、第2の集光レンズ11、眼鏡用丸レンズ13、分光光度計14が直列に配置されている。LED3と蛍光体9は近いため第1の実施の形態第1のような第1の集光レンズ9は配設されていない。第2の集光レンズ11と眼鏡用丸レンズ13の間には400nm付近の波長光のみを反射する(カットオンする)フィルター43が第2の集光レンズ11の光軸に対して直交せず傾斜するように配設されている。前記直列の光学系から外れた位置にLD5が配置されている。LD5はフィルター43の第2の集光レンズ11の光軸が交差する位置に指向し、反射方向が第2の集光レンズ11の光軸に一致するように配置される。第2の実施の形態の計測・解析システム41でも電源回路2と分光光度計14はコンピュータ装置15に接続されており、図示しないが電気的構成は同様である。
このような配置構成の計測・解析システム41における蛍光体9の励起手法について説明する。
今、LED3を例えば20mAの電流で発光させた場合に、LED3の発する紫外光で蛍光体9は励起されて発光する。その蛍光は第2の集光レンズ11で平行光に修正される。そして、フィルター43は400nm付近以外の波長の蛍光をそのまま透過させ、フィルター43を透過した蛍光は眼鏡用丸レンズ13に照射される。
一方、LD5を例えば300mAの電流で発光させてレーザー光をフィルター43に照射させると、レーザー光はフィルター43で反射されて第2の集光レンズ11方向に向かう。LD5から射出されたレーザー光は平行光であるが、第2の集光レンズ11で修正されて蛍光体9に微少点に収束して照射される。蛍光体9はそのレーザー光で励起されて発光し、第2の集光レンズ11で平行光に修正される。そして、フィルター43は400nm付近以外の波長の蛍光を透過させ、フィルター43を透過した蛍光は眼鏡用丸レンズ13に照射される。眼鏡用丸レンズ13に照射されて透過した光(残光)を眼鏡用丸レンズ13のない状態の光と比較することで第1の実施の形態と同様に分光透過率を算出する。LED3とLD5の発光タイミングは同時でも異なるタイミングであってもよい。
このように構成することで、第2の実施の形態では第1の実施の形態の(1)〜(3)の効果に加えて次のような効果が奏される。
(1)フィルター43を配置することで異なる2つの種類の光源の蛍光体9への照射位置を共通化するとともに、フィルター43の角度とLDの向きを調整することでシステム全体をコンパクトに構成することが可能となる。
(2)第2の集光レンズ11は拡散する光を平行光に修正すると同時に平行光を収束する光に修正する機能を有し、発生する光を無駄にすることなく効率化を図ることができる。また、第2の集光レンズ11は1つのみでよいため、その点でも構成がコンパクトになり低コスト化に貢献する。
上記実施の形態は本発明の原理およびその概念を例示するための具体的な実施の形態として記載したにすぎない。つまり、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明は、例えば次のように変更した態様で具体化することも可能である。
・本実施の形態の光源のLED3、4やLD5、6は一例であって、これら光源の数や配置を変更することも可能である。また、これら以外の他の種類の光源、例えばSLDを使用するようにしてもよい。
・上記の蛍光体9の形状も上記は一例であって他の形状であってもよい。
・図2の具体的な構成は、どのように光源や被計測物体や計測装置をセットするかの一例を説明したものであって、他の具体的な形状の筐体内に上記とは異なるように光源や被計測物体や計測装置をセットするように実行することも自由である。
・上記第1の実施の形態では被計測物体としての眼鏡用丸レンズ13の光学特性として分光透過率を算出するようにしていたが、それ以外の光学特性、例えば分光反射率や分光吸収率等を算出するようにしてもよい。
・計測装置としての分光光度計14以外の計測装置を使用してもよい。
・フィルター43の代わりにハーフミラーを使用するようにしてもよい。要はある波長のレーザー光を反射し、その波長付近以外の蛍光を透過させることができればよい。
・第2の実施の形態では蛍光体9に対して1つのLEDを配置したが、図5のように複数の異なる種類のLEDを蛍光体9の周囲に配置するようにしてもよい。その際に、すべてのLED51〜53とLD5を同時に点灯・照射させてもよく、LD5とLED51〜53とLD5から選択された1つのLEDを同時に点灯・照射させてもよく、同時ではなく1つずつ順に照射するようにしてもよい。
・コントローラ15とコンピュータ装置16は別体で構成したが、例えばコントローラ15の機能をコンピュータ装置16に持たせるようにして機能を集約してもよい。
本願発明は上述した実施の形態に記載の構成に限定されない。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と、発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素または発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても本願の補正または分割出願等において権利取得する意思を有する。
また、意匠出願への変更出願により、全体意匠または部分意匠について権利取得する意思を有する。図面は本装置の全体を実線で描画しているが、全体意匠のみならず当該装置の一部の部分に対して請求する部分意匠も包含した図面である。例えば当該装置の一部の部材を部分意匠とすることはもちろんのこと、部材と関係なく当該装置の一部の部分を部分意匠として包含した図面である。当該装置の一部の部分としては、装置の一部の部材としてもよいし、その部材の部分としてもよい。
1、41…計測・解析システム、3、4…光源としてのLED、5、6…光源としてのLD、9…発光体としての蛍光体、13…被計測物体としての眼鏡用丸レンズ、14…計測装置としての分光光度計、15…制御手段としてのコントローラ、16…制御手段としてのコンピュータ装置。

Claims (8)

  1. それぞれが異なる種類の波長領域の光で発光することが可能な複数の光源と、同複数の光源から離間して配置され、前記複数の光源から発せられた光を吸収することで励起されて発光する発光体と、前記複数の光源の発光を制御する制御手段とを備え、
    前記複数の光源から選択された二以上の光源からの光を前記発光体に対して同時あるいは異なるタイミングで照射することで前記発光体を励起して発光させ、そのフォトルミネセンスを被計測物体に対して照射し、前記被計測物体の前方に配置された計測装置によって前記被計測物体に照射された後の残光の光学特性を取得するようにした計測システム。
  2. 前記光源と前記発光体の間には前記光源からの光を平行化する第1の集光レンズが配設されていることを特徴とする請求項1に記載の計測システム。
  3. 前記発光体と前記被計測物体の間には前記発光体からの光を平行化して前記被計測物体に照射するための第2の集光レンズが配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の計測システム。
  4. 前記第2の集光レンズと前記被計測物体の間には、フィルター又はハーフミラーが配置されており、前記第2の集光レンズは前記フィルター又は前記ハーフミラーに反射して前記発光体方向に指向する前記レーザー光を透過させるとともに、前記レーザー光によって励起された前記発光体からのフォトルミネセンスを平行化して前記フィルター又は前記ハーフミラーを透過させて前記被計測物体に照射させるようにしたことを特徴とする請求項3に記載の計測システム
  5. 前記フィルター又は前記ハーフミラーに反射した前記レーザー光の射出経路は前記第2の集光レンズの光軸と一致することを特徴とする請求項4に記載の計測システム
  6. 前記制御手段によって前記複数の光源の光量を変化させるようにしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の計測システム。
  7. 前記被計測物体が存在する場合の光と前記被計測物体が存在しない場合の光の光学特性をそれぞれ前記計測装置によって計測し、その比に基づいて前記被計測物体の光学特性を算出手段によって算出することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の計測システム。
  8. 前記算出手段によって算出された結果に基づいて前記被計測物体の光学特性を解析するようにした請求項7に記載の計測システムを用いた解析システム。
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