JP2020029945A - 変速機の同期装置 - Google Patents

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庄司 永坂
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Abstract

【課題】変速ギヤを支持する筒状軸を簡単な構成で保持し且つ筒状軸と当接する部材の摩耗を抑制することができる変速機の同期装置を提供する。【解決手段】回転軸(10)の外周に嵌合する筒状軸(33)と、筒状軸(33)の外周に相対回転自在に支持された変速ギヤ(46a)と、回転軸(10)の軸方向において筒状軸(33)に隣接するように配置され且つ回転軸(10)に結合されたシンクロハブ(31)と、シンクロハブ(31)及び変速ギヤ(46a)間に配置されたシンクロナイザーリング(34)と、を有し、変速ギヤ(46a)を回転軸(10)に結合する変速機の同期装置であって、筒状軸(33)は、変速ギヤ(46a)を支持する環状の支持部(33a)と、シンクロハブ(31)に対して軸方向に当接する環状の当接部(33b)と、を有し、当接部(33b)は、支持部(33a)よりも大きな径で構成されることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、変速機の同期装置に関し、特に、カラーを用いて変速ギヤを回転軸に対して相対回転自在に支持する同期装置に関する。
自動車の手動変速機(マニュアルトランスミッション)をはじめとする各種の変速機は、複数段の変速ギヤ列を有しており、シフトレバーによって変速段を切り換えて各段のギヤを噛合させる。これにより、走行条件に応じてエンジンの動力を変換して出力することで、車輪を駆動するように構成されている。このような変速機においては、ギヤの噛み合い状態の切り換えを伴う変速の際に、シンクロ荷重(シフト操作荷重)を低減して変速操作を迅速且つ容易に行うための機構として、例えば特許文献1に示すような同期装置(シンクロメッシュ装置)を備えている。
このような同期装置では、シンクロナイザーリングとドグギヤとをテーパ状の摩擦面同士が摺接する。このため、上記の摩擦面に、回転軸内の潤滑穴から潤滑油が供給されるようになっている。この潤滑油は、回転軸の外周面に形成した油穴から該回転軸の回転による遠心力で径方向の外側に排出され、テーパ状の摩擦面に導入される。
ところで、特許文献1のような同期装置では、変速ギヤを回転軸に対して相対回転自在に支持する場合、円筒状のカラー(筒状軸)を用いるものがある。カラーは、回転軸の外周に嵌合して、回転軸と一体的に回転する。そして、カラーは、カラーの外周に配置されるベアリングを介して変速ギヤを支持し、変速ギヤを回転軸及びカラーに対して相対回転自在に支持する。
ここで、カラーと回転軸とを一体的に構成するために、カラーをプラグやボルト等の固定工具を用いて回転軸に固定するものがあるが、この場合、部品点数増加による工数の増加や装置の大型化をまねくおそれがある。このため、特許文献1の図1に開示される構造の同期装置(5−6速同期装置54)のように、回転軸と一体回転し且つカラーの軸方向両端に隣接して配置される2つの部材によってカラーの軸方向両端を保持することにより、固定工具を用いずにカラーを支持し、部品点数増加を回避するものがある。
しかしながら、固定工具を用いずにカラーを支持する構成の場合に、カラーに回転軸の周方向に力が加わったときに、カラーが当該カラーに隣接する部材に対して相対回転移動することにより、カラーの回転時にカラーと当接する部材を摩耗させてしまうおそれがある。
特許第5553817号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、変速ギヤを支持する筒状軸を簡単な構成で保持し且つ筒状軸と当接する部材の摩耗を抑制することができる変速機の同期装置を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明にかかる変速機の同期装置は、回転軸(10)の外周に嵌合する筒状軸(33)と、筒状軸(33)の外周に相対回転自在に支持された変速ギヤ(46a)と、回転軸(10)の軸方向において筒状軸(33)に隣接するように配置され且つ回転軸(10)に結合されたシンクロハブ(31)と、シンクロハブ(31)に相対回転不能かつ軸方向に摺動可能に支持されたスリーブ(32)と、シンクロハブ(31)と変速ギヤ(46a)との間に配置されたシンクロナイザーリング(34)を有し、変速ギヤ(46a)を回転軸(10)に結合する変速機の同期装置であって、筒状軸(33)は、変速ギヤ(46a)を支持する環状の支持部(33a)と、シンクロハブ(31)に対して軸方向に当接する環状の当接部(33b)を有し、当接部(33b)は、支持部(33a)よりも大きな径で構成されることを特徴とする。
このように、筒状軸が、変速ギヤを支持する支持部とシンクロハブに対して軸方向に当接する当接部とから構成され、当接部が支持部よりも大きな径で構成されることとすると、当接部の径が支持部の径と同じ又は小さい場合と比較して、当接部がシンクロハブに当接する面である当接面の面積が大きくなる。当接面の面積を大きくすると、シンクロハブに対する当接面の面圧が低減するため、筒状軸と当接するシンクロハブの摩耗を抑制することができる。また、当接部の径を大きく構成することで、当接面が大きくなり、当接部がシンクロハブの軸倒れを抑制する。これにより、軸倒れによる筒状軸とシンクロハブの摩耗を抑制する。したがって、筒状軸に隣接して配置され且つ当接するシンクロハブにより、筒状軸を簡単な構成で保持する場合であっても、筒状軸と当接する部材であるシンクロハブの摩耗を抑制することができる。
また、上記変速機の同期装置において、当接部(33b)には、シンクロハブ(31)に当接する側の端部に溝部(33g)が形成され、シンクロハブ(31)には、当接部(33b)に当接する側の端部に突起部(31p)が形成され、溝部(33g)と突起部(31p)とが互いに係止されることにより、筒状軸(33)のシンクロハブ(31)に対する相対回転を規制することとしてもよい。
このように、筒状軸の当接部に形成された溝部とシンクロハブに形成された突起部とが互いに係止され、筒状軸のシンクロハブに対する相対回転を規制する。すると、筒状軸とシンクロハブとが相対回転不能になるため、筒状軸の回転による筒状軸のシンクロハブに対する摩擦を低減することができ、筒状軸とシンクロハブの摩耗を抑制することができる。
また、上記変速機の同期装置において、回転軸(10)の外周面には、潤滑油を供給するための油孔(11a)が形成され、潤滑油が、油孔(11a)から溝部(33g)に導かれることとしてもよい。
このように、潤滑油が筒状軸の溝部に導かれることで、筒状軸の当接部とシンクロギヤとの間に潤滑油が供給されることになる。これにより、筒状軸の溝部とシンクロハブの突起部との間の摩擦を低減することができ、筒状軸とシンクロハブの摩耗を抑制することができる。
また、上記変速機の同期装置において、溝部(33g)は、当接部(33b)の周方向の一部を当接部(33b)の径方向に切り欠くように形成され、且つ、当接部(33b)の内周から外周に至るまで連続的に形成されることとしてもよい。
このように、溝部が、径方向に形成され、且つ、当接部の内周から外周に至るまで連続的に形成されることとすると、溝部に導かれた潤滑油は、溝部の内径側から外径側まで径方向全域に行き渡り、シンクロハブとの摩擦を低減する。さらに、潤滑油は、回転軸の遠心力により、筒状軸の径方向外側にも行き渡ることとなり、筒状軸やシンクロハブの周辺の部材との間の摩擦を低減し、シンクロハブの摩耗を効果的に抑制する。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態の対応する構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかる変速機の同期装置によれば、変速ギヤを支持する筒状軸を簡単な構成で保持し且つ筒状軸と当接する部材の摩耗を抑制することができる。
複数の同期装置を有する変速機の主断面図である。 本実施形態における変速機の同期装置を説明する図で、図1のX部分の拡大図である。 本実施形態におけるカラーの全体構成を説明する図で、(a)は図2のA方向から見た図であり、(b)は図2のB方向から見た図である。 本実施形態におけるシンクロハブの構成を説明する図で、図2のA方向から見た図である。 本実施形態におけるシンクロハブとカラーとの位置関係を説明する図で、図2のA方向から見た図である。 本実施形態におけるシンクロハブとカラーとの間の潤滑油の流れを説明する図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。まず、変速機1の全体構成を説明し、その後、変速機の同期装置の詳細を説明する。図1は、複数の同期装置を有する変速機1の主断面図である。本実施形態では、変速機1としてマニュアルトランスミッションを例示して説明する。同図に示す変速機1は、車両に搭載される変速機であって、エンジン(図示せず)からの回転数を変速して駆動輪(図示せず)に伝達するように構成されている。
変速機1は、ケース5(トランスミッションケース)内で回転自在に支持された入力軸10(メインシャフト)及び出力軸12(カウンターシャフト)と、ケース5に固定されたリバース軸14とを備えている。入力軸10と出力軸12及びリバース軸14は、所定間隔で互いに平行に配置されている。
入力軸10とクランクシャフト9との間には、クラッチケースに収容されたクラッチ機構8が設けられている。なお、以下の説明で軸方向というときは入力軸10及び出力軸12の軸方向を示すものとし、横方向というときは、当該軸方向に対する左右方向(幅方向)を示すものとする。また、上又は下というときは、変速機1を車両に搭載した状態での上又は下を指すものとする。
入力軸10には、1速ドライブギヤ41a及び2速ドライブギヤ42aが固設されていると共に、3速ドライブギヤ43a、4速ドライブギヤ44a、5速ドライブギヤ45a及び6速ドライブギヤ46aが相対回転自在に支持されている。一方、出力軸12には、1速ドライブギヤ41a及び2速ドライブギヤ42aにそれぞれ噛合する1速ドリブンギヤ41b及び2速ドリブンギヤ42bが相対回転自在に支持されていると共に、3速ドライブギヤ43a、4速ドライブギヤ44a、5速ドライブギヤ45a及び6速ドライブギヤ46aにそれぞれ噛合する3速ドリブンギヤ43b、4速ドリブンギヤ44b、5速ドリブンギヤ45b及び6速ドリブンギヤ46bが固設されている。上記の1〜6速ドライブギヤ41a〜46a及び1〜6速ドリブンギヤ41b〜46bで、入力軸10と出力軸12との間に設けた歯車列55が構成されている。
また、各変速ギヤ段の切り替えを行うための1−2速同期装置52,3−4速同期装置53,5−6速同期装置54が設けられている。具体的には、1−2速同期装置52は、出力軸12上の1速ドリブンギヤ41bと2速ドリブンギヤ42bとの間に設けられている。3−4速同期装置53は、入力軸10上の3速ドライブギヤ43aと4速ドライブギヤ44aとの間に設けられている。5−6速同期装置54は、入力軸10上の5速ドライブギヤ45aと6速ドライブギヤ46aとの間に設けられている。
後進段設定機構20は、出力軸12上に固設された後進用出力歯車17と、リバース軸14上に設置されて1速ドライブギヤ41aに常時噛合する第1アイドル歯車18と、リバース軸14上に設置されて後進用出力歯車17に常時噛合する第2アイドル歯車19とを備えている。また、後進段設定機構20は、リバース軸14上の第1アイドル歯車18と第2アイドル歯車19との間に配設された後進段確立用の同期装置25を備えている。
この構成により、次のように動力が伝達される。まず、エンジンからクランクシャフト9を通じて入力軸10に伝達される動力は、各同期装置(シンクロメッシュ機構)52,53,54の操作によって、選択された変速ギヤ段を介して出力軸12に伝達される。そして、ファイナルドライブギヤ60及びファイナルドリブンギヤ61で構成される終減速機構で減速された後、デファレンシャル装置62に伝達される。これにより、左右の車軸に繋がるドライブシャフト63,64が前進方向に回転する。
また、後進段の設定時には、後進段確立用の同期装置25でリバース軸14上の第1アイドル歯車18と第2アイドル歯車19とが同期結合される。これにより、入力軸10の動力が1速ドライブギヤ41a及び第1アイドル歯車18を介してリバース軸14に伝達され、さらに、第2アイドル歯車19及び後進用出力歯車17を介して出力軸12に伝達される。これにより、出力軸12が前進段の設定時とは逆向きに回転する。したがって、出力軸12からデファレンシャル装置62に伝達された動力によって、ドライブシャフト63,64が後進方向に回転する。
また、変速機1には、ケース5内に配置した潤滑油導入路13から入力軸10の潤滑油供給穴11に潤滑油を供給する潤滑油供給構造と、ケース5内に配置した潤滑油導入路73から出力軸12の潤滑油供給穴71に潤滑油を供給する潤滑油供給構造が設けられている。
入力軸10の内部には、軸方向に延びる中空の潤滑油供給穴11が形成されていると共に、この潤滑油供給穴11と直交し入力軸10の外周に位置する変速ギヤや同期装置の内径側に至る位置に貫通する複数の供給口11a(油孔)が形成される。図1においては、供給口11aが、3速ドライブギヤ43a、4速ドライブギヤ44a、5速ドライブギヤ45a、6速ドライブギヤ46a、3−4速同期装置53及び5−6速同期装置54の内径側等に構成されている。
出力軸12の内部には、軸方向に延びる中空の潤滑油供給穴71が形成されていると共に、この潤滑油供給穴71と直交し出力軸12の外周に位置する変速ギヤや同期装置の内径側に貫通する複数の供給口71aが形成される。
この構成により、次のように潤滑油が供給される。まず、ケース5内の潤滑油導入路13や潤滑油導入路73に導入された潤滑油は、入力軸10の潤滑油供給穴11と出力軸12の潤滑油供給穴71にそれぞれ供給される。そして、入力軸10や出力軸12の回転による遠心力により、潤滑油は、入力軸10の供給口11aや出力軸12の供給口71aを介して、入力軸10や出力軸12の径方向の外側へと供給される。
図2を用いて本発明にかかる変速機の同期装置の全体構成について説明する。図2は、本実施形態における変速機1の同期装置(5−6速同期装置54)を説明する図で、図1のX部分の拡大図である。
図2に示すように、5−6速同期装置54は、入力軸10に結合(スプライン嵌合)されたシンクロハブ31と、シンクロハブ31に相対回転不能かつ入力軸10の軸方向に摺動可能に支持された環状のシンクロスリーブ32(スリーブ)と、入力軸10(回転軸)の外周に嵌合し且つ入力軸10の軸方向においてシンクロハブ31に隣接するように配置されるカラー33(筒状軸)と、カラー33の外周に相対回転自在に支持された6速ドライブギヤ46a(変速ギヤ)と、シンクロハブ31と6速ドライブギヤ46aとの間に配置されたシンクロナイザーリング34と、シンクロハブ31の外周のスリーブ支持部31sとシンクロナイザーリング34との間に配置された環状のシンクロナイザースプリング35を有する。
シンクロスリーブ32の内周面には、シンクロハブ31の外周のスリーブ支持部31sにスプライン嵌合するスプライン部32sが形成される。また、シンクロナイザーリング34の外周面には、シンクロスリーブ32のスプライン部32sに係合可能なスプライン部34sが形成され、6速ドライブギヤ46aにスプライン嵌合するチャンファ形成部材36の外周面には、シンクロスリーブ32のスプライン部32sに係合可能なドグ歯36gが形成される。
また、シンクロナイザーリング34の内周にはコーン面34cが形成され、コーン面34cと対向する位置には、6速ドライブギヤ46aと一体回転するチャンファ形成部材36のコーン面36cが形成される。
この構成により、入力軸10に伝達される動力を6速ドライブギヤ46aに伝達するためには、シンクロスリーブ32を図中左側に移動させて、シンクロスリーブ32のスプライン部32sを、シンクロナイザーリング34のスプライン部34s、チャンファ形成部材36のドグ歯36gに順次係合させる。すると、シンクロハブ31のスリーブ支持部31s、シンクロナイザーリング34のスプライン部34s、チャンファ形成部材36のドグ歯36g及びチャンファ形成部材36とスプライン係合する6速ドライブギヤ46aが一体回転する。これにより、入力軸10と一体回転するシンクロハブ31から、6速ドライブギヤ46aへ、動力が伝達される。
〔カラー33及びシンクロハブ31の構成〕
次に、本実施形態のカラー33の構成を具体的に説明する。カラー33は、入力軸10の外周に嵌合することで入力軸10と一体的に形成され、カラー33の外周に配置される環状のニードルベアリング37を介して6速ドライブギヤ46aを支持する。これにより、6速ドライブギヤ46aは、入力軸10及びカラー33に対して、相対回転自在に支持される。
カラー33は、その軸方向の両端を、ケース5と入力軸10との間に配置されるボールベアリング38の一部と、シンクロハブ31の内周側の面によって挟持される。このように、カラー33の軸方向両端に隣接して配置される2つの部材(ボールベアリング38及びシンクロハブ31)によって、カラー33の軸方向両端が保持され、入力軸10と一体回転をする。
図3を用いて、カラー33の構成をさらに詳細に説明する。図3は、本実施形態におけるカラー33の全体構成を説明する図で、(a)は図2のA方向から見た図であり、(b)は図2のB方向から見た図である。図3では、説明のため、カラー33以外の部材の図示を省略している。
カラー33は、6速ドライブギヤ46aをニードルベアリング37を介して支持する円筒状の支持部33aと、シンクロハブ31に対して軸方向に当接する環状の当接部33bを有する。そして、支持部33aと当接部33bは一体的に構成される。図3(a)及び(b)に示すように、当接部33bは、支持部33aよりも大きな径で構成される。また、当接部33bには、シンクロハブ31に当接する側の端部の全部または一部が切り欠かれた溝部33gが形成される。
溝部33gは、本実施形態においては、当接部33bの周方向の3箇所を、120度ごとに、当接部33bの径方向に切り欠くように形成している。また、本実施形態の溝部33gは、当接部33bの内周から外周に至るまで連続的に切り欠くように形成される。なお、溝部33gの形状はこれに限るものではなく、シンクロハブ31に形成される後述の突起部31pと互いに周方向に係止されるものであればよい。
次に、本実施形態のシンクロハブ31の構成を具体的に説明する。図4は、本実施形態におけるシンクロハブ31の構成を説明する図で、図2のA方向から見た図である。図4では、説明のため、シンクロハブ31以外の部材の図示を省略している。
図4に示すように、シンクロハブ31は、その円環状の本体部31aの外周にシンクロスリーブ32のスプライン部32sとスプライン係合するスリーブ支持部31sが形成される、環状部材である。また、本実施形態のシンクロハブ31には、シンクロハブ31の径方向の略中央部から内径側端部に至るまで、カラー33の当接部33bに当接する環状当接部31bが形成される。
環状当接部31bには、軸方向において、カラー33の当接部33bがある方向に突出する突起部31pが形成される。本実施形態の突起部31pは、環状当接部31b上の周方向において、120度ごとに3箇所形成される。なお、突起部31pの形状はこれに限るものではなく、カラー33に形成される前述の溝部33gと互いに周方向に係止されるものであればよい。また、本実施形態の環状当接部31bは、本体部31aと略同一面となるように構成した(図2参照)が、これに限るものではない。例えば、環状当接部31bの一部を環状に切り欠くことにより、カラー33の当接部33bの一部が軸方向に嵌り込むように構成してもよい。
図5を用いて、シンクロハブ31とカラー33との位置関係を示す。図5は、本実施形態におけるシンクロハブ31とカラー33との位置関係を説明する図で、図2のA方向から見た図である。
図5に示すように、シンクロハブ31とカラー33とは、互いに係止される。具体的には、シンクロハブ31の環状当接部31bに、カラー33の当接部33bが当接する。また、シンクロハブ31に形成される突起部31pは、カラー33に形成される溝部33gに入り込み、周方向において互いに係止される。これにより、カラー33がシンクロハブ31に対して係止され、カラー33がシンクロハブ31に対して相対回転することを規制している。
図6を用いて、シンクロハブ31とカラー33との間の潤滑油の流れを説明する。図6は、本実施形態におけるシンクロハブ31とカラー33との間の潤滑油の流れを説明する図である。同図においては、シンクロハブ31とカラー33との間の潤滑油の流れを矢印Dにて表している。
潤滑油は、上述のように潤滑油供給穴11から複数の供給口11aに供給されたのち、変速機1内の各所に行き渡る。ここで、図6に示すように、供給口11aを通過した潤滑油の一部は、カラー33の支持部33aと入力軸10との間の微小な隙間を経由して、軸方向にも導かれる。軸方向に導かれる潤滑油の一部は、支持部33aから当接部33bに移動した後、径方向に切り欠かれるように形成される溝部33gに導かれ、当接部33bの径方向外側に導かれる。
以上説明したように、本実施形態の変速機1の同期装置(5−6速同期装置54)によれば、カラー33が、5速ドライブギヤ45aを支持する支持部33aとシンクロハブ31に対して軸方向に当接する当接部33bとから構成され、当接部33bが支持部33aよりも大きな径で構成される。これにより、当接部33bの径が支持部33aの径と同じ又は小さい場合と比較して、当接部33bがシンクロハブ31に当接する面である当接面の面積が大きくなる。この当接面の面積を大きくすると、シンクロハブ31に対する当接面の面圧が低減するため、カラー33と当接するシンクロハブ31の摩耗を抑制することができる。また、当接部33bの径を大きく構成することで、当接面が大きくなり、当接部33bがシンクロハブ31の軸倒れを抑制する。これにより、軸倒れによるシンクロハブ31の摩耗を抑制する。したがって、カラー33に隣接して配置され且つ当接するシンクロハブ31により、カラー33を簡単な構成で保持する場合であっても、カラー33と当接する部材であるシンクロハブ31の摩耗を抑制することができる。
また、カラー33の当接部33bに形成された溝部33gとシンクロハブ31に形成された突起部31pとが互いに係止され、カラー33のシンクロハブ31に対する相対回転を規制する。すると、カラー33とシンクロハブ31とが相対回転不能になるため、カラー33の回転によるシンクロハブ31に対する摩擦を低減することができ、カラー33とシンクロハブ31の摩耗を抑制することができる。
また、潤滑油がカラー33の溝部33gに導かれることで、カラー33の当接部33bとシンクロギヤとの間に潤滑油が供給されることになる。これにより、カラー33の溝部33gとシンクロハブ31の突起部31pとの間の摩擦を低減することができる。これにより、カラー33とシンクロハブ31の摩耗を抑制することができる。
また、溝部33gが、径方向に形成され、且つ、当接部33bの内周から外周に至るまで連続的に形成されることとすると、溝部33gに導かれた潤滑油は、溝部33gの内径側から外径側まで径方向全域に行き渡り、シンクロハブ31との摩擦を低減する。さらに、潤滑油は、回転軸の遠心力により、カラー33の径方向外側にも行き渡ることとなり、カラー33やシンクロハブ31の周辺の部材との間の摩擦を低減し、カラー33とシンクロハブ31の環状当接部31bの摩耗を効果的に抑制する。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。また、前述の実施形態においては、5速ドライブギヤ45aの同期を行う5−6速同期装置54を同期装置の例として示したが、これに限るものではない。回転軸上に同期装置に隣接して筒状軸が配置される構成であれば、本発明を適用することは可能である。
1…変速機
10…入力軸(回転軸)
11…潤滑油供給穴
11a…供給口(油孔)
31…シンクロハブ
31a…本体部
31b…環状当接部
31p…突起部
31s…スリーブ支持部
32…シンクロスリーブ(スリーブ)
32s…スプライン部
33…カラー(筒状軸)
33a…支持部
33b…当接部
33g…溝部
34…シンクロナイザーリング
36…チャンファ形成部材
36g…ドグ歯
37…ニードルベアリング
38…ボールベアリング
46a…6速ドライブギヤ(変速ギヤ)
54…5−6速同期装置(同期装置)

Claims (4)

  1. 回転軸の外周に嵌合する筒状軸と、
    前記筒状軸の外周に相対回転自在に支持された変速ギヤと、
    前記回転軸の軸方向において前記筒状軸に隣接するように配置され且つ前記回転軸に結合されたシンクロハブと、
    前記シンクロハブに相対回転不能かつ前記軸方向に摺動可能に支持されたスリーブと、
    前記シンクロハブと前記変速ギヤとの間に配置されたシンクロナイザーリングを有し、前記変速ギヤを前記回転軸に結合する変速機の同期装置であって、
    前記筒状軸は、前記変速ギヤを支持する環状の支持部と、前記シンクロハブに対して前記軸方向に当接する環状の当接部を有し、
    前記当接部は、前記支持部よりも大きな径で構成される
    ことを特徴とする変速機の同期装置。
  2. 前記当接部には、前記シンクロハブに当接する側の端部に溝部が形成され、
    前記シンクロハブには、前記当接部に当接する側の端部に突起部が形成され、
    前記溝部と前記突起部とが互いに係止されることにより、前記筒状軸の前記シンクロハブに対する相対回転を規制する
    ことを特徴とする請求項1に記載の変速機の同期装置。
  3. 前記回転軸の外周面には、潤滑油を供給するための油孔が形成され、
    前記潤滑油は、前記油孔から前記溝部に導かれる
    ことを特徴とする請求項2に記載の変速機の同期装置。
  4. 前記溝部は、前記当接部の周方向の一部を前記当接部の径方向に切り欠くように形成され、且つ、前記当接部の内周から外周に至るまで連続的に形成される
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の変速機の同期装置。
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