JP2020029630A - Tom成型用皮革調シート - Google Patents

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宏明 新井
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Abstract

【目的】従来のTOM成型品の表面を手で触ると、質感が不足しており、硬いプラスチック感が感じられるものであった。本発明は、TOM成型品の表面を手で触ったときの質感に優れる、すなわち、TOM成型品の表面を手で触ったときに、沈み込みが感じられ、ソフトな質感に優れるTOM成型用皮革調シートを提供することを目的とする。。【構成】本発明のTOM成型用皮革調シートは、少なくとも表皮層と発泡層を有するシートであることを特徴とする。【選択図】 なし

Description

本発明は、TOM成型用皮革調シートに関する。
従来、プリント柄などから再現される木目調やカーボン調、メタリック調に加飾されたシートを使って、例えば特許文献1に記載されているようなTOM(Three dimension Overlay Method)成型が行われていた。具体的には、特許文献1の図5に記載されているように、加飾印刷されたシートが芯材(成型品)に押し付けられてオーバーレイされることにより、芯材(成型品)の形状に沿って、加飾シートが被覆されたTOM成型品が得られていた。
このようなTOM成型品は、見た目の美しさを表現した成型品として、車両部材や住宅部材などの各種用途に採用されていた。
特開2002−067137号公報
ところが、従来のTOM成型品の表面を手で触ると、質感が不足しており、硬いプラスチック感が感じられるものであった。
そこで本発明は、TOM成型品の表面を手で触ったときの質感に優れる、すなわち、TOM成型品の表面を手で触ったときに、沈み込みが感じられ、ソフトな質感に優れるTOM成型用皮革調シートを提供することを目的とする。
本発明のTOM成型用皮革調シートは、少なくとも表皮層と発泡層を有するシートであることを特徴とする。
本発明のTOM成型用皮革調シートは、TOM成型後の質感に優れる。
本発明について詳細に説明する。
本発明のTOM成型用皮革調シートは、少なくとも表皮層と発泡層を有するシートであることを特徴とする。
[表皮層]
本発明の表皮層は、皮革調の表面を有する樹脂層であればよい。
ここで皮革調の表面とは、天然の皮革に似せた表面をいう。
皮革調の表面は、例えば絞模様を有する離型紙上に、表皮層用樹脂をコーティングして、適宜、加熱乾燥を行った後、離型紙を剥離することにより表皮層の表面に絞模様を転写する方法、或いは表皮層形成後、得られた表皮層に対してエンボス加工することにより、表皮層の表面に絞模様を付与する方法が挙げられる。なお、エンボス加工は、表皮層と発泡層の積層後に行ってもよい。
表皮層の厚みは、ソフトな質感と機械的強度を考慮すると、5〜500μm程度とするのがよい。
表皮層を構成する樹脂としては、特に限定されるものではないが、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂などが好ましい。
(塩化ビニル樹脂)
塩化ビニル樹脂としては、ポリ塩化ビニル,塩化ビニルモノマーと共重合可能な他のモノマーとの共重合体,あるいはこれら樹脂のブレンドが使用できる。
また、上記塩化ビニルモノマーと共重合可能な他のモノマーとしては、例えば、エチレン,プロピレン,酢酸ビニル,塩化ビニリデン,アクリル酸,アクリル酸エステル,メタクリル酸,メタクリル酸エステル,マレイン酸,フマル酸アクリロニトリルなどが挙げられる。このような塩化ビニル系樹脂には可塑剤として、ジブチルフタレート,ジイソブチルフタレート,ジオクチルフタレート,ジドデシルフタレート,ブチルベンジルフタレート,ジイソデシルフタレート,ジヘキシルフタレート,ジイソノニルフタレート,ジオクチルアジペート,ジイソデシルアジペート,ジブチルセバケート,ジオクチルセバケート,トリブチルフォスフェート,トリクレジルフォスフェート,トリフェニルフォスフェート,トリクロルエチルフォスフェート,トリオクチルフォスフェート,ジフェニルクレジルフォスフェートが挙げられる。
また、塩化ビニル樹脂以外に、例えばトリメリット酸エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、フタル酸系可塑剤などの可塑剤が、単独で又は複数混合して配合されてもよい。
これら可塑剤の配合割合は、可塑剤の種類に応じて適宜最適な割合が選定されるが、塩化ビニル樹脂100重量部に対して可塑剤50〜90重量部、好ましくは60〜80重量部程度とするのがよい。
なお、表皮層には、塩化ビニル樹脂と可塑剤の他に、必要に応じて着色剤,安定剤,防汚剤,防黴剤,滑剤,難燃剤などの添加剤を適量添加したものであってもよい。
(ウレタン樹脂)
ウレタン樹脂としては、1液型及び2液型のいずれでもよい。
1液型の場合、ポリエステル系芳香族イソシアネートウレタン、ポリエーテル系芳香族イソシアネートウレタン、ポリカーボネート系芳香族ウレタン、ポリエステル系脂肪族イソシアネートウレタン、ポリエーテル系脂肪族ウレタン、ポリカーボネート系脂肪族イソシアネートウレタンなどを用いることができる。
加えて、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物などの架橋剤、シランカップリング剤、有機溶剤などを含有することができる。
また、2液型の場合、例えば、ポリオールを含む第1液と、イソシアネート化合物や、カルボジイミド化合物を含む第2液とからなるものとすることができる。第1液及び第2液のいずれか一方又は両方は、シランカップリング剤、有機溶剤、水溶媒などを含有することができる。
第1液に含まれるポリオールは、ヒドロキシ基を2個以上有するものであれば、特に限定されず、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、その他のポリオールなどを、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタエリスリトールなどの多価アルコールから選ばれる少なくとも1種に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、ポリオキシテトラメチレンオキサイドなどから選ばれる少なくとも1種を付加させて得られるポリオールなどが挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオールペンタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、その他の低分子ポリオールなどから選ばれる少なくとも1種と、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、ダイマー酸、その他の低分子脂肪族カルボン酸やオリゴマー酸などから選ばれる少なくとも1種との縮合重合体;プロピオンラクトン、バレロラクトンなどの開環重合体が挙げられる。
その他のポリオールとしては、ポリマーポリオール、ポリカーボネートポリオール;ポリブタジエンポリオール;水素添加されたポリブタジエンポリオール;アクリルポリオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールなどの低分子ポリオールが挙げられる。
また、第2液に含まれるポリイソシアネートは、イソシアネート基を2個以上有するものであれば、特に制限されず、例えば、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン、ω,ω′−ジイソシアナト−1,4−ジエチルベンゼン、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、2−メチル−ペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチル−ペンタン−1,5−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリオキシエチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシレンジイソシアネート、トリメチロールプロパン(TMP)及びトリレンジイソシアネート(TDI)のアダクト体、TMP及び4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(HMDI)のアダクト体、TMP及びHDIのアダクト体、TMP及びIPDIのアダクト体、HMDIの三量体などの、低分子量のポリイソシアネート;、ポリオールと低分子量のポリイソシアネートとを、ヒドロキシ基に対してイソシアネート基が過剰となるように反応させることにより得られた反応生成物であるウレタンプレポリマーなどを、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
[発泡層]
本発明の発泡層は、発泡セルの大きさが5〜500μmの層であればよく、好ましくは50〜200μmである。
ここで発泡セルとは、気泡のことをいう。
また、発泡セルの大きさは、マイクロスコープ(キーエンス社製、製品名VHX−5000)を用いて、断面写真より発泡セルをランダムに30個ピックアップして各々の直径を測定し、その測定値を平均した値である。
発泡層の厚みは、柔軟な風合いと機械的強度を考慮すると、10〜1000μmであり、好ましくは100〜400μmである。
なお、発泡層の厚みは、発泡セルの大きさよりも大きい値である。
発泡層を構成する樹脂としては、特に限定されるものではないが、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂などが好ましい。
なお、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂は、発泡剤の添加を除けば、上述した表皮層と同じ記載となるため、省略する。
(発泡剤)
発泡剤としては、アゾジカルボンアミド(ADCA)、4,4'-オキシビス[ベンゼンスルホニルヒドラジド](OBSH)、N,N´-ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、熱膨張性マイクロカプセルなどをあげることができる。
発泡剤の配合量は、発泡層を構成する樹脂100質量部に対して、0.1〜5.0質量部であることがよい。
本発明のTOM成型用皮革調シートは、表皮層、発泡層に加えて基布を積層させてもよい。基布層は、発泡層に接着層を介して積層させてもよいし、発泡層の加熱発泡前の状態で基布を直接貼り合わせ、その後、加熱発泡を行った積層でもよい。
[接着層]
発泡層に接着層を介して基布を設ける場合、接着層を構成する樹脂としては、例えば塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ゴム樹脂などが挙げられる。
[基布]
基布としては、例えば、織布、編布、不織布などの布帛が使用でき、またその材質も綿、スフ、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ビニロン繊維などの天然繊維、合成繊維などのどのような繊維であってもよい。
[表面処理]
本発明のTOM成型用皮革調シートにおいて、そのシート表面に触感や摩耗性向上のために表面処理層を設けてもよい。また、必要に応じて、プライマー層を介して表面処理層を設けてもよい。
[製造方法]
(TOM成型用皮革調シート)
本発明のTOM成型用皮革調シートは、例えばキャスティング法、カレンダー法によって製造することができる。また、得られたTOM成型用皮革調シートに、必要に応じて表面処理を行ってもよい。
(キャスティング法)
先ず、ここでいうキャスティング法とは、離型紙上に、表皮層形成用樹脂塗工液をコーティングし、適宜、加熱して表皮層を形成する。
次に、表皮層上に、発泡層形成用樹脂塗工液をコーティングし、発泡炉にて加熱発泡を行って発泡層を形成する。
次に、離型紙を剥離してTOM成型用皮革調シートを得る方法。
なお、必要に応じて、発泡層の形成後、接着層を形成した後、基布を貼り合わせ、適宜、加熱乾燥した後、離型紙を剥離してTOM成型用皮革調シートを得る方法でもよい。
(カレンダー法)
続いて、ここでいうカレンダー法とは、カレンダー成型機にて指定厚みとなるように樹脂からなる表皮層を形成する。
一方で、カレンダー成型機にて指定厚みとなるように樹脂からなる発泡層用シートを形成した後、発泡炉にて加熱発泡を行って発泡層を形成する。
次に、得られた発泡層上に、表皮層を熱圧着させて積層体を得る。
次に、得られた積層体を、エンボスロールに通して、TOM成型用皮革調シートを得る方法。
なお、発泡層用シートを発泡させる場合、発泡層上に表皮層を熱圧着後、発泡炉にて加熱発泡を行って発泡層を形成してもよい。
(表面処理)
得られたTOM成型用皮革調シート上に、表面処理層用塗布液をコーティングし、適宜、加熱乾燥させて表面処理層を設けてもよい。
また、プライマー層を介して、表面処理層を設けてもよい。
具体的には、TOM成型用皮革調シート上に、プライマー層用塗布液をコーティングし、適宜、加熱乾燥させて、プライマー層を形成する。
次に、得られたプライマー層上に、表面処理層用塗布液をコーティングし、適宜、加熱乾燥させて、表面処理層を設けてもよい。
なお、表面処理層やプライマー層を形成する際、例えばリバースコーター、グラビアコーターなどのコーターを用いて、コーティングすることができる。
[TOM成型]
TOM成型は、例えば特許文献1に記載されているような装置を用いて行うことができる。とりわけ、特許文献1記載の加飾印刷されたシートに変えて、本発明のTOM成型用皮革調シートを使用して、TOM成型することができる。
なお、TOM成型する際、芯材(成型品)との密着性を向上させる目的で、本発明のTOM成型用皮革調シートにおける、芯材(成型品)と接触する側(例えば発泡層側、或いは基布層を設けた場合は基布層側)に、接着剤層や粘着剤層を設けてもよい。具体的には、本発明のTOM成型用皮革調シートにおける発泡層、場合によって基布層に、接着剤や粘着剤をコーティングして接着剤層や粘着剤層を設けてもよいし、或いは接着フィルムや粘着フィルムを貼り合わせてもよい。
また、特許文献1の図6に記載されているように、加飾印刷されたシートを芯材により一層密着させるために、圧空タンクにより上成型室内に圧縮空気を供給してもよいし、加熱された圧縮空気を上成型室内に供給してもよい。
[実施例1]
(TOM成型用皮革調シートの製造)
塩化ビニル樹脂 ((株)カネカ製、商品名:PSH24)100質量部に対し、DINP(フタル酸ジイソノニル)可塑剤60質量部、Ba/Zn系安定剤2質量部、顔料:10質量部を添加し、混合攪拌した。そして、得られた混合液を、離型紙(リンテック(株)製、商品名:R−86)上に、硬化後の厚みが200μmとなるように塗布し、温度170℃で2分間加熱してゲル化を行い、表皮層を形成した。
次に、塩化ビニル樹脂(新第1塩ビ(株)製、商品名:PQHPN)100質量部に対し、DINP(フタル酸ジイソノニル)可塑剤60質量部、Ba/Zn系安定剤2質量部、顔料10質量部、ADCA(アゾジカルボンアミド)発泡剤2質量部を添加し、混合攪拌した。そして、得られた混合液を、得られた表皮層に、発泡後の厚みが200μmとなるように塗布し、温度200℃で2分間加熱してゲル化(樹脂化)と発泡を行い、発泡層を形成した。
次に、離型紙を剥離させ、表皮層と発泡層を積層させたTOM成型用皮革調シートを得た。
また、得られたTOM成型用皮革調シートにおいて、発泡層における発泡セルの大きさを測定し、その結果を表1に示す。
なお、測定方法は、マイクロスコープ(キーエンス社製、製品名VHX−5000)を用いて、断面写真より発泡セルをランダムに30個ピックアップして各々の直径を測定し、その測定値を平均した値である。
[実施例2]
発泡層の発泡後の厚みが500μmとした以外は、実施例1と同様の方法にてTOM成型用皮革調シートを得た。
また、実施例1と同じように発泡層における発泡セルの大きさを測定し、その結果を表1に示す。
[比較例1]
塩化ビニル樹脂 ((株)カネカ製、商品名:PSH24)100質量部に対し、DINP(フタル酸ジイソノニル)可塑剤60質量部、Ba/Zn系安定剤2質量部、顔料:10質量部を添加し、混合攪拌した。そして、得られた混合液を、離型紙(リンテック(株)製、商品名:R−86)上に、硬化後の厚みが200μmとなるように塗布し、温度200℃で2分間加熱し、表皮層を形成した。
次に、離型紙を剥離させ、皮革調シートを得た。
[比較例2]
塩化ビニル樹脂 ((株)カネカ製、商品名:PSH24)100質量部に対し、DINP(フタル酸ジイソノニル)可塑剤60質量部、Ba/Zn系安定剤2質量部、顔料:10質量部を添加し、混合攪拌した。そして、得られた混合液を、離型紙(リンテック(株)製、商品名:R−86)上に、硬化後の厚みが400μmとなるように塗布し、温度200℃で2分間加熱し、表皮層を形成した。
次に、離型紙を剥離させ、皮革調シートを得た。
[比較例3]
塩化ビニル樹脂 ((株)カネカ製、商品名:PSH24)100質量部に対し、DINP(フタル酸ジイソノニル)可塑剤60質量部、Ba/Zn系安定剤2質量部、顔料:10質量部を添加し、混合攪拌した。そして、得られた混合液を、離型紙(リンテック(株)製、商品名:R−86)上に、硬化後の厚みが700μmとなるように塗布し、温度200℃で2分間加熱して、表皮層を形成した。
次に、離型紙を剥離させ、皮革調シートを得た。
[比較例4]
塩化ビニル樹脂(新第1塩ビ(株)製、商品名:PQHPN)100質量部に対し、DINP(フタル酸ジイソノニル)可塑剤60質量部、Ba/Zn系安定剤2質量部、顔料10質量部、ADCA(アゾジカルボンアミド)発泡剤2質量部を添加し、混合攪拌した。そして、得られた混合液を、離型紙(リンテック(株)製、商品名:R−86)上に、発泡後の厚みが200μmとなるように塗布し、温度200℃で2分間加熱して、発泡層を形成した。
次に、離型紙を剥離させ、皮革調シートを得た。
また、実施例1と同じように発泡層における発泡セルの大きさを測定し、その結果を表1に示す。
[比較例5]
塩化ビニル樹脂(新第1塩ビ(株)製、商品名:PQHPN)100質量部に対し、DINP(フタル酸ジイソノニル)可塑剤60質量部、Ba/Zn系安定剤2質量部、顔料10質量部、ADCA(アゾジカルボンアミド)発泡剤2質量部を添加し、混合攪拌した。そして、得られた混合液を、離型紙(リンテック(株)製、商品名:R−86)上に、発泡後の乾燥厚みが700μmとなるように塗布し、温度200℃で2分間加熱して、発泡層を形成した。
次に、離型紙を剥離させ、皮革調シートを得た。
また、実施例1と同じように発泡層における発泡セルの大きさを測定し、その結果を表1に示す。
(評価の方法、評価基準について)
実施例1〜2、および比較例1〜5の皮革調シートに対して、TOM成型後の触感性と耐摩耗性の評価を行い、その結果を表1に示す。なお、評価方法、評価基準は以下の通りである。
[TOM成型後の触感性]
(皮革調シートへの粘着加工)
先ず、実施例1〜2の皮革調シートにおいては、発泡層側(TOM成型の際、成型品と接する側)に、乾燥厚みが25μmとなるように粘着剤(サイデン化学(株)製、商品名:サイビノールAT−262)を塗布して粘着層を形成した。
比較例1〜3の皮革調シートにおいては、表皮層(シボ面と反対)側に、乾燥厚みが25μmとなるように粘着剤(サイデン化学(株)製、商品名:サイビノールAT−262)を塗布して粘着層を形成した。
比較例4〜5の皮革調シートにおいては、発泡層(シボ面と反対)側に、乾燥厚みが25μmとなるように粘着剤(サイデン化学(株)製、商品名:サイビノールAT−262)を塗布して粘着層を形成した。
(TOM成型)
次に、上下ボックスからなる両面真空成型装置(布施真空(株)製、商品名:NGF−0709)内に装備された上下昇降テーブル上に、ABS製基材(成型品)を載置した。
その後、上記両面真空成型装置の成型基材(成型品)の上部にあるシートクランプ枠に、粘着層が下側となるように粘着加工された皮革調シートをセットした。
続いて、上下ボックス内の真空度が1.0kPaになるように減圧し、近赤外線ヒータを用いて皮革調シートの温度が90℃になるまで加熱し、成型基材を上昇させて、成型基材と皮革調シートとを圧着、その後、上ボックスにのみ200kPaの圧縮空気を導入し、35秒間保持した。
上下ボックスを大気圧に開放し、皮革調シートが成型基材上に積層された成型品を得た。
(触感性の評価)
次に、得られた成型品について、評価者にTOM成型品の表面を手で触ってもらい、TOM成型後の触感性を評価した。
評価者は、老若男女10名を無作為に選定した。
評価方法:評価者10名が下記の基準で評価し、○が7名以上を合格と判定した。
○:沈み込みが感じられ、柔らかい質感であった。
×:沈み込みが感じられず、硬い質感であった。
[耐摩耗性]
前記TOM成型された皮革調シートについて、摩耗試験機(大栄科学精器製作所製の学振型摩耗試験機)を使用し、ストローク120mm、30往復/1分、1kg荷重、6号帆布の条件下で、皮革調シートを擦り、皮革調シートが破れるまでのストローク回数を測定した。
○:10,000回以上であった。
×:10,000回未満であった。
Figure 2020029630

Claims (2)

  1. 少なくとも表皮層と発泡層を積層させたことを特徴とするTOM成型用皮革調シート。
  2. 表皮層は、厚みが5〜500μmであり、
    発泡層は、厚みが10〜1000μmであると共に、発泡セルの大きさが5〜500μmであることを特徴とする請求項1記載のTOM成型用皮革調シート。
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