JP2020026211A - エアバッグ - Google Patents

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Abstract

【課題】膨張完了前に乗員を受け止める場合にも、膨張しているインナバッグ部によって、乗員を的確に受け止めることが可能なエアバッグを提供すること。【解決手段】 エアバッグ20が、膨張完了時の外周壁を構成するとともに余剰の膨張用ガスを排気するベントホール29を有したメインバッグ部21と、メインバッグ部内で膨張するインナバッグ部32と、を備える。インナバッグ部が、流入用開口35を経て流入される膨張用ガスの流れにおけるメインバッグ部側への上流側となるように、メインバッグ部側へ膨張用ガスを流出させる流出穴部42を、有して、膨張完了時に、搭載部位の周縁によって支持される。流出穴部が、流入用開口からの膨張用ガスの流入量の減少時に、閉塞されて、メインバッグ部側への膨張用ガスの流出を規制される。【選択図】図6

Description

本発明は、内部に膨張用ガスを流入させて膨張して、車両の座席に着座した乗員を保護するエアバッグに関する。
従来、エアバッグとしては、ステアリングホイール用のエアバッグとして、メインバッグ部の内部にインナバッグ部を設け、インフレーターから吐出される膨張用ガスを、インナバッグ部の内部に配設される整流部材を経て、メインバッグ部とインナバッグ部とに流入させる構成のものがあった(例えば、特許文献1参照)。さらに、この従来のエアバッグでは、インナバッグ部内に流入した膨張用ガスは、逆止弁により、バッグ本体側への流出を抑制される構成であり、メインバッグ部の膨張完了時には、このインナバッグ部の内圧を高く保持させることにより、乗員保護性能を向上させていた。
特開2015−3675公報
しかし、従来のエアバッグでは、インナバッグ部の内部に、メインバッグ部側にも膨張用ガスを流す整流部材が配設されていることから、仮に、メインバッグ部の膨張完了前に、膨張したインナバッグ部に乗員が接触すると、インナバッグ部内に配置されている整流部材から、メインバッグ部側に膨張用ガスが流出することとなって、インナバッグ部の実質的な容積を減少させることとなり、乗員を、インナバッグ部によって的確に受け止めることができない。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、膨張完了前に乗員を受け止める場合にも、膨張しているインナバッグ部によって、乗員を的確に受け止めることが可能なエアバッグを提供することを目的とする。
本発明に係るエアバッグは、内部に膨張用ガスを流入させて膨張して、車両の座席に着座した乗員を保護可能に構成されて、
膨張完了時に乗員側に配置される乗員側壁部と、車体側に配置される車体側壁部と、を備えるとともに、車体側壁部に、膨張用ガスを流入させるために開口された流入用開口と、流入用開口の周縁に配置されて搭載部位に固定される取付部と、を、配設させる構成のエアバッグであって、
エアバッグが、膨張完了時の外周壁を構成するとともに余剰の膨張用ガスを排気するベントホールを有したメインバッグ部と、メインバッグ部内で膨張するインナバッグ部と、を備え、
インナバッグ部が、メインバッグ部とともに流入用開口と取付部とを備えて、流入用開口を経て流入される膨張用ガスの流れにおけるメインバッグ部側への上流側となるように、メインバッグ部側へ膨張用ガスを流出させる流出穴部を、有して、膨張完了時に、搭載部位の周縁によって支持される構成とされ、
流出穴部が、流入用開口からの膨張用ガスの流入量の減少時に、閉塞されて、メインバッグ部側への膨張用ガスの流出を規制される構成であることを特徴とする。
本発明のエアバッグでは、メインバッグ部内で膨張するインナバッグ部は、流入用開口を経て流入される膨張用ガスの流れの上流側となるように配設されて、メインバッグ部側へ膨張用ガスを流出させる流出穴部を、備える構成とされていることから、仮に、メインバッグ部の膨張完了前に、エアバッグが乗員と接触することとなっても、迅速に膨張を完了させているインナバッグ部により、乗員を的確に保護することができる。
したがって、本発明のエアバッグでは、膨張完了前に乗員を受け止める場合にも、膨張しているインナバッグ部によって、乗員を的確に受け止めることができる。
また、本発明のエアバッグでは、インナバッグ部内に流入した膨張用ガスをメインバッグ部側へ流出させる流出穴部は、流入用開口からの膨張用ガスの流入量の減少時に、閉塞されて、メインバッグ部側への膨張用ガスの流出を規制される構成であることから、インナバッグ部内に流入した膨張用ガスは、エアバッグの膨張完了後には、メインバッグ部側に流出することを規制されることとなり、インナバッグ部を、膨張完了後に、内圧の高い状態を保持させることができる。また、このインナバッグ部は、エアバッグの膨張完了時に、搭載部位の周縁によって支持される構成であり、膨張を完了させたメインバッグ部によって、乗員を受け止める際に、インナバッグ部は、内圧を高く保持された状態で、搭載部位の周縁に支持されることから、例えば、前進移動する乗員を、メインバッグ部における中央からずれた位置で拘束する際にも、搭載部位の周縁で支持されるように固く膨張しているインナバッグ部によって、メインバッグ部が大きく移動することを規制できて、メインバッグ部によって、乗員を的確に保護することができる。
具体的には、本発明のエアバッグにおいて、流出穴部を、インナバッグ部を構成する周壁を切り欠いて形成される流出用開口と、流出用開口をインナバッグ部の内側から閉塞可能なカバー部材と、を備える構成とすることが、好ましい。
さらに具体的には、上記構成のエアバッグにおいて、インナバッグ部を、流入用開口及び取付孔を有する車体側パネルと、外形形状を車体側パネルと略同一とされる乗員側パネルと、を有して、車体側パネルと乗員側パネルとの外周縁相互を結合させることにより袋状とするとともに、車体側パネルと乗員側パネルとの間に、車体側パネル及び乗員側パネルと外形形状を略同一に設定されて、外周縁を略全周にわたって車体側パネル及び乗員側パネルの外周縁に結合される区画パネルを、配設させる構成とされ、
区画パネルに、乗員側パネル側と車体側パネル側とを連通させる連通孔を形成するとともに、開口を閉塞可能なカバー部を、配設させる構成として、
流出用開口を、車体側パネルの外周縁近傍となる位置に形成し、
ベントホールにおける開口面積の総和を、流出用開口の開口面積の総和よりも小さく設定することが、好ましい。
このような構成のエアバッグでは、膨張初期に、流入用開口を経て、インナバッグ部の内部に膨張用ガスが流入すると、インナバッグ部は、まず、区画パネルと乗員側パネルとの間に膨張用ガスを流入させるようにして、区画パネルを乗員側パネルと接触させた状態で、流出穴部の流出用開口から、メインバッグ部側に膨張用ガスを流出させつつ、膨張することとなる。そして、メインバッグ部が膨張を完了させて、流入用開口からの膨張用ガスの流入量が減少すると、インナバッグ部内において、区画パネルと車体側パネルとの間に充満している膨張用ガスが、区画パネルに設けられている連通孔を経て、区画パネルと乗員側パネルとの間に移動することとなり、換言すれば、区画パネルが、車体側パネル側に向かって移動するような態様となって、移動した区画パネルが、流出用開口を閉塞し、インナバッグ部内からの膨張用ガスの流出を規制することとなる。また、上記構成のエアバッグでは、流出用開口が、開口面積の総和を、メインバッグ部に形成されるベントホールの開口面積の総和よりも大きく設定されていることから、メインバッグ部が、余剰の膨張用ガスを適宜排気しつつ、適正な内圧を維持して膨張することとなる。そして、メインバッグ部側に膨張用ガスを流出させる流出用開口は、インナバッグ部において、車体側パネルの外周縁近傍となる位置に形成されていることから、インナバッグ部を、流出用開口からの膨張用ガスの流出による影響を極力抑えて、膨張完了時に、的確に、搭載部位の周縁によって支持させることができる。さらに、上記構成のエアバッグでは、乗員側パネルと区画パネルと車体側パネルとを重ねて、外周縁相互を結合させることにより、流出穴部を有したインナバッグ部を構成していることから、インナバッグ部を、簡便に製造することができる。
さらにまた、エアバッグを、車両の操舵用のハンドルに搭載させる場合、メインバッグ部の上下方向側から見た膨張完了形状を、ハンドルの上面を略全面にわたって覆い可能な略円板状とし、
インナバッグ部を、上下方向側から見た膨張完了形状を、直進操舵時の状態において、ハンドルよりも少なくとも前後方向の外方に突出する領域を備えるように、構成することが、好ましい。
エアバッグを上記構成とすれば、インナバッグ部は、膨張完了時に、ハンドルの前部側で支持される面積が少なくとも、ハンドルの左右の部位等によって、広い面積で支持されていることから、メインバッグ部が、乗員を受け止めて移動した際に、メインバッグ部の内周面側は、高圧のインナバッグ部の外周面側によって支持されることとなって、メインバッグ部の揺動を抑制することができる。そのため、乗員受止時に、揺動を抑制されたメインバッグ部によって、乗員を的確に保護することができる。
具体的には、直進操舵時の状態において、ハンドルを、前部側の部位の操舵時の中心からの離隔距離を、左右方向側の部位の前記中心からの離隔距離よりも小さく設定された異形ハンドルに搭載する場合、インナバッグ部の上下方向側から見た膨張完了形状を、直進操舵時のハンドルにおける前側部位を覆い可能に、流入用開口の配置領域から前方に向かって突出しつつ左右両側に広がるような略半楕円状として、構成すれば、膨張を完了させたインナバッグ部の一部を、ハンドルにおける前側部位によって、支持させることができて、異形ハンドルに搭載する構成であっても、メインバッグ部により、乗員としての運転者を的確に保護することができる。
さらに、直進操舵時の状態において、前部側の部位と後部側の部位との中心からの離隔距離を、左右方向側の部位の前記中心からの離隔距離よりも小さく設定された異形ハンドルに搭載する場合にも、インナバッグ部の上下方向側から見た膨張完了形状を、直進操舵時のハンドルにおける前側部位と後側部位とを覆い可能に、流入用開口の配置領域から前後両側に広がるような略長方形状として、構成すれば、膨張を完了させたインナバッグ部の前端側と後端側とを、ハンドルにおける前側部位と後側部位とによって支持させることができ、異形ハンドルに搭載する構成であっても、メインバッグ部により、乗員としての運転者を的確に保護することができる。
本発明の一実施形態であるエアバッグを使用したハンドル用エアバッグ装置を示す概略平面図である。 図1のハンドル用エアバッグ装置の車両搭載時の概略縦断面図である。 図1のハンドル用エアバッグ装置に使用されるエアバッグを平らに展開した状態の底面図である。 図3のエアバッグで使用されるインナバッグ部を平らに展開した状態の底面図である。 図3のエアバッグを構成する基布を示す平面図である。 実施形態のハンドル用エアバッグ装置において、エアバッグが膨張をする過程を示す概略縦断面図である。 本発明の他の実施形態であるエアバッグを使用したハンドル用エアバッグ装置を示す概略平面図である。 図7のハンドル用エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す概略縦断面図である。 本発明のさらに他の実施形態であるエアバッグを使用したハンドル用エアバッグ装置を示す概略平面図である。 図9のハンドル用エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す概略縦断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態では、ハンドル用のエアバッグ20を、例に採り、説明をする。エアバッグ20は、図1,2に示すようなハンドルWに搭載されるハンドル用エアバッグ装置(以下「エアバッグ装置」と省略する)Mに使用されている。ハンドルWは、ハンドル本体1と、ハンドル本体1の中央のボス部Bの上部に配置されるエアバッグ装置Mと、を備えている。ハンドル本体1は、実施形態の場合、操舵時に把持するリング部Rと、リング部Rの略中央に配置されてシャフトSSに連結されるボス部Bと、ボス部Bとリング部Rとを連結する4本のスポーク部Sと、を備えている。なお、実施形態のハンドルWは、異形ハンドルとされている。具体的には、ハンドルWにおいて、リング部Rは、直進操舵状態における左右両側に、操作把持部HL,HRを有する構成とし、直進操舵時の前側部位RFを、上下方向側から見て左右方向に略沿った直線状とされている。そして、前側部位RF(ハンドルWの前側部位)は、操舵時の中心C(シャフトSS)からの離隔距離DFを、操作把持部HL,HRの中心C(シャフトSS)からの離隔距離DL,DRよりも小さく設定されている(図1参照)。
実施形態において、前後・上下・左右の方向は、特に断らない限り、車両に搭載されたハンドルWの直進操舵時を基準とするものであり、ハンドルWを組み付けるシャフトSS(図2参照)の軸方向に沿った上下を上下方向とし、シャフトSSの軸直交方向である車両の前後を前後方向とし、シャフトSSの軸直交方向である車両の左右を左右方向として、前後・上下・左右の方向を示すものである。
ハンドル本体1は、図1,2に示すように、リング部R、ボス部B、スポーク部Sの各部を連結するように配置されて、アルミニウム合金等の金属からなる芯金3を、備えている。芯金3におけるリング部Rの部位と、各スポーク部Sにおけるリング部R側の部位と、には、合成樹脂製の被覆層5が、被覆されている。また、芯金3におけるボス部Bの部位には、シャフトSSを挿入させてナットN止めするための鋼製のボス4が、配設されている。さらに、ハンドル本体1の下部には、ボス部Bの下方を覆う合成樹脂製のロアカバー6が、配設されている。
エアバッグ装置Mは、図1に示すように、ハンドルWの左右の略中央のボス部Bに配置されるもので、折り畳まれて収納されるエアバッグ20と、エアバッグ20に膨張用ガスを供給するインフレーター11と、エアバッグ20とインフレーター11とを収納して保持するケース12と、折り畳まれたエアバッグ20を覆うエアバッグカバー14と、エアバッグ20とインフレーター11とをケース12に取り付けるためのリテーナ10と、を備えている。
インフレーター11は、図2に示すように、複数のガス吐出口11bを有した略円柱状の本体部11aと、インフレーター11をケース12に取り付けるためのフランジ部11cと、を備えている。フランジ部11cには、リテーナ10の図示しない各ボルトを貫通させるための図示しない貫通孔が、形成されている。
ケース12は、板金製として、図2に示すように、インフレーター11を下方から挿入させて取り付ける略長方形板状の底壁部12aと、底壁部12aの外周縁から上下に延びる周壁部12bと、を備えている。周壁部12bの上端には、外方へ延びる取付片12cが、形成され(図1参照)、この取付片12cには、図示しないホーンスイッチ機構の取付基板が取り付けられている。そして、この図示しない取付基板を利用して、ケース12がハンドルWの芯金3に取付固定され、エアバッグ装置Mが、シャフトSSに装着済みのハンドル本体1のボス部Bの上部に搭載されることとなる。また、ケース12の周壁部12bには、リベット15等を利用して、エアバッグカバー14の側壁部14cが、取り付けられている(図2参照)。実施形態の場合、エアバッグ20とインフレーター11とは、エアバッグ20内に配置させたリテーナ10の図示しないボルトを取付手段として、この図示しないボルトを、エアバッグ20における流入用開口26,34の周縁の取付孔27a,35a、ケース12の底壁部12a、及び、インフレーター11のフランジ部11cを、貫通させて、図示しないナット止めすることにより、ケース12の底壁部12aに取り付けられている。
エアバッグカバー14は、合成樹脂製として、ケース12に収納されたエアバッグ20の上方を覆う天井壁部14aと、天井壁部14aの外周縁付近から下方に延びる略四角筒形状の側壁部14cと、を備えている。天井壁部14aには、膨張するエアバッグ20に押されて前後に開く2枚の扉部14b,14bが、形成されている。
エアバッグ20は、膨張完了時の外周壁を構成するメインバッグ部21と、メインバッグ部21内で膨張するインナバッグ部32と、を備えている。
メインバッグ部21は、膨張完了時に乗員としての運転者MD側に配置される乗員側壁部21aと、車体としてのハンドルW側に配置される車体側壁部21bと、を備えている。実施形態では、メインバッグ部21は、図3,5に示すように、外形形状を略同一とした略円形状の乗員側パネル23と車体側パネル24との外周縁23a,24a相互を結合させて構成される袋状として、膨張完了形状を、図1,2の二点鎖線及び図6のBに示すように、上方から見てリング部R全体を覆い可能な略円形状として、側方から見て略楕円球状とするように、構成されている。メインバッグ部21における車体側壁部21b(車体側パネル24)の略中央には、膨張用ガスGを流入させるための流入用開口26が、円形に開口して、形成されている。この流入用開口26は、インフレーター11の本体部11aを下方から挿入させるためのものであり、流入用開口26の周縁は、リテーナ10の図示しないボルトを挿通させる取付孔27aを有した取付部27とされている。この取付部27は、インナバッグ部32の後述する取付部35とともに、リテーナ10によって、搭載部位としてのケース12の底壁部12aに取り付けられることとなる。また、メインバッグ部21における車体側壁部21b側(車体側パネル24側)には、余剰の膨張用ガスを排気するベントホール29が、形成されている。実施形態の場合、ベントホール29は、エアバッグ20を平らに展開した状態で、インナバッグ部32よりも前方となる位置であって、略左右対称となる2箇所に、それぞれ、円形に開口して、形成されている(図3参照)。また、各ベントホール29は、内径寸法D1を、インナバッグ部32に形成される後述する流出用開口43の内径寸法D2よりも、小さく設定されている(図3,4参照)。
インナバッグ部32は、メインバッグ部21内で膨張するもので、膨張完了時の形状を、上方から見て、メインバッグ部21よりも小さな略円形状とされている。詳細には、インナバッグ部32は、膨張完了時の外径寸法を、ハンドルWにおけるリング部Rのリング径と略同等とされている(図1参照)。
インナバッグ部32は、膨張完了時に運転者MD側に配置される乗員側壁部32aと、ハンドルW側に配置される車体側壁部32bと、内部に配置されて乗員側壁部32a側と車体側壁部32b側とを区画する区画壁部32cと、を備えており(図4参照)、図6に示すように、リテーナ10を利用して、メインバッグ部21と共締めされて、ケース12の底壁部12aに取付固定される構成である。すなわち、インナバッグ部32における車体側壁部32bには、メインバッグ部21と同様に、インフレーター11の本体部11aを下方から挿入させる流入用開口34と、流入用開口34の周縁部位から構成されてリテーナ10の図示しないボルトを挿通させる取付孔35aを有した取付部35と、が、形成されている(図4参照)。
インナバッグ部32は、図4,5に示すように、流入用開口34及び取付部35を有して車体側壁部32bを構成する略円形の車体側パネル38と、外形形状を車体側パネル38と略同一の円形とされて乗員側壁部32aを構成する乗員側パネル37と、を有して、車体側パネル38と乗員側パネル37との外周縁37a,38a相互を結合させることにより袋状とされるとともに、車体側パネル38と乗員側パネル37との間に、区画壁部32cを構成する区画パネル39を、配設させる構成とされている。区画パネル39は、外形形状を、車体側パネル38及び乗員側パネル37と略同一の円形に設定されて、外周縁39aを略全周にわたって車体側パネル38及び乗員側パネル37の外周縁37a,38aに結合されて、インナバッグ部32の内部を区画している。
また、インナバッグ部32には、メインバッグ部21側へ膨張用ガスを流出させる流出穴部42が、配設されている。流出穴部42は、車体側パネル38(車体側壁部32b)を切り欠くようにして形成される流出用開口43と、流出用開口43をインナバッグ部32の内側から閉塞可能なカバー部44(カバー部材)と、を備えている(図4,5参照)。流出用開口43は、車体側パネル38の外周縁38a近傍における前縁近傍であって、略左右対称となる2箇所に、それぞれ、円形に開口して、形成されている。この各流出用開口43は、上述したごとく、内径寸法D2を、ベントホール29の内径寸法D1よりも、大きく設定されている。実施形態では、流出用開口43とベントホール29とは、それぞれ、2個ずつ配設されている。そして、実施形態では、各流出用開口43の内径寸法D2を各ベントホール29の内径寸法D1より大きく設定することにより、ベントホール29が、開口面積の総和を、流出用開口43の開口面積の総和よりも小さく設定されている。カバー部44(カバー部材)は、図5に示すように、区画壁部32c(区画パネル39)から構成されている。具体的には、カバー部44(カバー部材)は、区画壁部32c(区画パネル39)において、後述する連通孔46の配置されていないエリアから、構成されて、流出用開口43を、インナバッグ部32の内側から、全面にわたって覆い可能に、構成されている。
区画壁部32c(区画パネル39)には、図5に示すように、乗員側壁部32a側(乗員側パネル37側)と車体側壁部32b側(車体側パネル38側)とを連通させる連通孔46が、形成されている。連通孔46は、実施形態の場合、小径の開口を多数(実施形態の場合、9個)点在させるようにして、形成されている。区画パネル39において、外周縁39a近傍の領域は、エアバッグ20の膨張完了時に、流出用開口43を覆うこととなり、この領域が、カバー部44を、構成している。実施形態のエアバッグ20では、インナバッグ部32は、上述したように、膨張完了形状を上下方向側から見て略円形とされるとともに、外径寸法を、リング部Rにおけるリング径と略同等とされていることから、膨張完了時に、搭載部位の周縁(実施形態の場合、ハンドルWのリング部R)によって支持されることとなる(図6のB参照)。
実施形態のエアバッグ20では、メインバッグ部21を構成する乗員側パネル23,車体側パネル24と、インナバッグ部32を構成する乗員側パネル37,車体側パネル38,区画パネル39と、は、それぞれ、ポリアミド糸やポリエステル等からなる可撓性を有した織布から、構成されている。
実施形態のエアバッグ装置Mは、以下のようにして、車両に搭載することができる。まず、図示しないボルトを取付孔27a,35aから突出させるようにして、インナバッグ部32にリテーナ10を配置させた状態で、エアバッグ20を、ケース12内に収納可能に折り畳む。その後、折り畳んだエアバッグ20をケース12に収納させ、インフレーター11の本体部11aを下方から挿入させて、底壁部12aから突出させた図示しないボルトとナットとを利用して、インフレーター11とエアバッグ20とケース12に取り付ける。さらに、ケース12にエアバッグカバー14を被せて、リベット15等を利用して、ケース12にエアバッグカバー14を取り付け、その後、ケース12の取付片12cに図示しないホーンスイッチ機構を組み付ければ、エアバッグ装置Mを組み立てることができる。このエアバッグ装置Mは、予めシャフトSSに締結しておいたハンドル本体1に対して、ホーンスイッチ機構の図示しない取付基板を利用して取り付ければ、車両Vに搭載することができる。
実施形態のエアバッグ装置Mでは、インフレーター11のガス吐出口11bから膨張用ガスGが吐出されれば、エアバッグ20が、内部に膨張用ガスを流入させて膨張し、エアバッグカバー14の扉部14b,14bを押し開き、ケース12から突出して、図1,2の二点鎖線及び図6のBに示すように、ハンドルWの上面を略全面にわたって覆うように、膨張を完了させることとなる。
詳細には、実施形態のエアバッグ20では、インフレーター11から吐出される膨張用ガスGは、まず、流入用開口34から、インナバッグ部32内に流入することとなって、インナバッグ部32が内部に膨張用ガスGを流入させて膨張し、インナバッグ部32に形成される流出穴部42の流出用開口43を経て、メインバッグ部21が、内部に膨張用ガスGを流入させて膨張することとなる。このとき、インナバッグ部32内に配置される区画パネル39(区画壁部32c)は、図6のAに示すように、流入用開口34から内部に流入する膨張用ガスGに押圧されて、乗員側パネル37(乗員側壁部32a)と接触されることとなり、インナバッグ部32は、区画パネル39と車体側パネル38との間に膨張用ガスを流入させるようにして、車体側パネル38(車体側壁部32b)に形成される流出穴部42の流出用開口43から、メインバッグ部21側に膨張用ガスGを流出させつつ、膨張することとなる。そして、メインバッグ部21が膨張を略完了させて、流入用開口34からの膨張用ガスGの流入量が減少すると、インナバッグ部32内において、区画パネル39と車体側パネル38との間に充満している膨張用ガスが、区画パネル39に設けられている連通孔46を経て、区画パネル39(区画壁部32c)と乗員側パネル37(乗員側壁部32a)との間に移動することとなり、換言すれば、区画パネル39が、車体側パネル38側に向かって移動するような態様となって、移動した区画パネル39が、流出用開口43を閉塞し、インナバッグ部32内からの膨張用ガスの流出を規制することとなる(図6のB参照)。そして、エアバッグ20は、インナバッグ部32内からの膨張用ガスGの流出を規制された状態で、膨張を完了させることとなる。
実施形態のエアバッグ装置Mに使用されるエアバッグ20では、メインバッグ部21内で膨張するインナバッグ部32は、流入用開口34を経て流入される膨張用ガスGの流れの上流側となるように配設されて、メインバッグ部21側へ膨張用ガスGを流出させる流出穴部42を、備える構成とされていることから、仮に、メインバッグ部21の膨張完了前に、エアバッグ20が乗員としての運転者MDと接触することとなっても、迅速に膨張を完了させているインナバッグ部32により、運転者MDを的確に保護することができる。
したがって、実施形態のエアバッグ20では、膨張完了前に乗員としての運転者MDを受け止める場合にも、膨張しているインナバッグ部32によって、運転者MDを的確に受け止めることができる。
また、実施形態のエアバッグ20では、インナバッグ部32内に流入した膨張用ガスGをメインバッグ部21側へ流出させる流出穴部42は、流入用開口34からの膨張用ガスGの流入量の減少時に、閉塞されて、メインバッグ部21側への膨張用ガスGの流出を規制される構成であることから、インナバッグ部32内に流入した膨張用ガスGは、エアバッグ20の膨張完了後には、メインバッグ部21側に流出することを規制されることとなり、インナバッグ部32を、膨張完了後に、内圧の高い状態を保持させることができる。また、このインナバッグ部32は、エアバッグ20の膨張完了時に、搭載部位の周縁であるハンドルWのリング部Rによって支持される構成であり、膨張を完了させたメインバッグ部21によって、運転者MDを受け止める際に、インナバッグ部32は、内圧を高く保持された状態で、搭載部位の周縁(ハンドルWのリング部R)に支持されることとなる。そのため、例えば、正面衝突時に比べて遅れて乗員(運転者MD)が進入してくる車両の斜め衝突時やオフセット衝突時等において、斜め前方に向かうように前進移動する運転者MDを、メインバッグ部21における中央からずれた位置で拘束する際にも、搭載部位の周縁(ハンドルWのリング部R)で支持されるように固く膨張しているインナバッグ部32によって、メインバッグ部21が大きく移動することを規制できて、メインバッグ部21によって、運転者MDを的確に保護することができる。特に、実施形態のエアバッグ20では、インナバッグ部32は、膨張完了時の外形形状を、メインバッグ部21より小径として、かつ、リング部Rのリング径と略同程度の外径寸法を有する略円板状とされていることから、メインバッグ部21から若干左右にずれた位置で運転者MDを拘束する際に、運転者MDを的確に保護することができる。
また、実施形態のエアバッグ20では、インナバッグ部32が、車体側パネル38及び乗員側パネル37と、車体側パネル38と乗員側パネル37との間に配置される区画パネル39と、の外周縁37a,38a,39a相互を結合させることにより、間を区画パネル39によって区画された袋状とされていることから、エアバッグ20の膨張初期に、流入用開口34を経て、インナバッグ部32の内部に膨張用ガスGが流入すると、インナバッグ部32は、まず、区画パネル39と車体側パネル38との間に膨張用ガスを流入させるようにして、区画パネル39を乗員側パネル37と接触させた状態で、流出穴部42の流出用開口43から、メインバッグ部21側に膨張用ガスGを流出させつつ、膨張することとなる。そして、メインバッグ部21が膨張を完了させて、流入用開口26からの膨張用ガスGの流入量が減少する(インフレーター11からの膨張用ガスの吐出が完了する)と、インナバッグ部32内において、区画パネル39と車体側パネル38との間に充満している膨張用ガスGが、区画パネル39に設けられている連通孔46を経て、区画パネル39と乗員側パネル37との間に移動することとなり、換言すれば、区画パネル39が、車体側パネル38側に向かって移動するような態様となって、移動した区画パネル39が、流出用開口43を閉塞し、インナバッグ32部内からの膨張用ガスGの流出を規制することとなる。このとき、実施形態のエアバッグ20では、連通孔46は、小径として、多数点在されていることから、区画パネル39全体をスムーズに車体側パネル38側に向かって移動させることができ、また、図6のBに示すように、移動した区画パネル39によって、インフレーター11の外周面を隙間なく覆うことが可能となる。また、実施形態のエアバッグ20では、流出用開口43が、開口面積の総和を、メインバッグ部21に形成されるベントホール29の開口面積の総和よりも大きく設定されていることから、メインバッグ部21が、余剰の膨張用ガスGを適宜排気しつつ、適正な内圧を維持して膨張することとなる。そして、メインバッグ部21側に膨張用ガスGを流出させる流出用開口43は、インナバッグ部32において、車体側パネル38の外周縁38a近傍となる位置に形成されていることから、インナバッグ部32を、流出用開口43からの膨張用ガスGの流出による影響を極力抑えて、膨張完了時に、的確に、搭載部位の周縁(実施形態の場合、リング部R)によって支持させることができる。さらに、実施形態のエアバッグ20では、乗員側パネル37と区画パネル39と車体側パネル38とを重ねて、外周縁37a,38a,39a相互を結合させることにより、流出穴部42を有したインナバッグ部32を構成していることから、インナバッグ部32を、簡便に製造することができる。
さらにまた、実施形態のエアバッグ20では、インナバッグ部32は、上下方向側から見た膨張完了形状を、リング部Rのリング径と略同等の略円形とされていることから、膨張完了時の外周縁付近を、前側の領域を除いてリング部Rに支持されることとなる。特に、実施形態のエアバッグ20を搭載させるハンドルWは、異形ハンドルであり、直進操舵時において左右方向に略沿った直線状に構成される前側部位RFの操舵時の中心からの離隔距離DFを、左右方向側の部位(操作把持部HL,HR)の中心からの離隔距離DL,DRよりも小さく設定されている。すなわち、ハンドルWは、直進操舵時における前側の領域を切り欠かれたような形状のリング部Rを備えている。そして、インナバッグ部32は、上下方向側から見た膨張完了形状を略円形として、前側部位32dを、リング部Rにおいて、直進操舵時の上下方向側から見て左右方向に略沿った直線状とされる前側部位RFよりも、前方に突出させる構成であることから、膨張を完了させたインナバッグ部32の前側部位32dを、リング部Rにおける前側部位RFによって、的確に支持させることができる(図6のB参照)。
また、実施形態のエアバッグ20では、仮に、インナバッグ部32が、膨張完了時に、ハンドルWの前部側(前側部位RF)で支持される面積が少なくとも、ハンドルWの左右の部位等によって、広い面積で支持されていることから、メインバッグ部21が、乗員としての運転者MDを受け止めて移動した際に、メインバッグ部21の内周面側は、高圧のインナバッグ部32の外周面側によって支持されることとなって、メインバッグ部21の揺動を抑制することができる。そのため、乗員受止時に、揺動を抑制されたメインバッグ部21によって、運転者MDを的確に保護することができる。
なお、実施形態では、エアバッグ20として、上下方向側から見た外形形状を略円形としたインナバッグ部32を備えるものを、例に採り説明したが、インナバッグ部の外形形状は、円形に限られるものではなく、例えば、図7,9に示すエアバッグ20A,20Bのような構成としてもよい。
図7に示すエアバッグ20Aは、上述のエアバッグ20と同様に、直進操舵時に上下方向側から見て左右方向に略沿った直線状とされる前側部位RFを有するように、直進操舵時における前側の領域を切り欠かれたような形状のリング部Rを備えるハンドルWに、搭載されている。このエアバッグ20Aでは、メインバッグ部21内で膨張するインナバッグ部50は、上下方向側から見た膨張完了形状を、直進操舵時のリング部Rにおける前側部位RFを覆い可能に、図示しない流入用開口を有する中央側部位50aから前方に向かって突出しつつ左右両側に広がるような略半楕円状として、構成されている。このインナバッグ部50は、膨張完了形状以外は、前述のエアバッグ20におけるインナバッグ部32と同様の構成であり、詳細な説明は省略する。インナバッグ部50は、具体的には、図7,8に示すように、中央側部位50aから前方に張り出すように配置されて、膨張完了時にリング部Rの前側部位RFを覆う前側部位50bを有するとともに、この前側部位50bにおいて膨張完了時に左右両端側となる左端部50cと右端部50dとを、それぞれ、膨張完了時におけるメインバッグ部21の外周縁近傍に位置させるように、構成されて、膨張完了形状を略左右対称形とされている。前側部位50bは、膨張完了時の前縁を、リング部Rの前側部位RFよりも前方に位置させるように、構成されている(図7参照)。すなわち、このエアバッグ20Aでは、インナバッグ部50は、リング部Rにおける前側部位RFの上面を略全面にわたって覆い可能な構成とされている。そのため、このような構成のエアバッグ20Aを使用する場合にも、膨張を完了させたインナバッグ部50の一部(前側部位50b)を、リング部Rにおける前側部位RFによって、支持させることができて、異形ハンドルに搭載する構成であっても、メインバッグ部21により、運転者を的確に保護することができる。特に、このエアバッグ20Aでは、インナバッグ部50の前側部位50bは、前側部位RFの上面を略全面にわたって覆うとともに、左端部50cと右端部50dとを、膨張完了時におけるメインバッグ部21の外周縁近傍に位置させるように構成されて、上下方向側から見た状態で、前側部位RFよりも左右の外方に延びるように配置されることから、仮に、メインバッグ部21の膨張完了前に、エアバッグ20Aが運転者と接触することとなっても、迅速に膨張を完了させているインナバッグ部50によって、上半身を前傾させつつ前進移動してくる運転者を、的確に保護することができる。
図9に示すエアバッグ20Bは、ハンドルWBに、搭載されている。ハンドルWBでは、図9に示すように、リング部Rbは、直進操舵状態における左右両側に、操作把持部HL,HRを有する構成とし、直進操舵時の前側部位RFと、直進操舵時の後側部位RBと、を、それぞれ、上下方向側から見て左右方向に略沿った直線状とされている。後側部位RBも、前側部位RFと同様に、操舵時の中心C(シャフトSS)からの離隔距離DBを、操作把持部HL,HRの中心C(シャフトSS)からの離隔距離DL,DRよりも小さく設定されている。すなわち、エアバッグ20Bは、上述のエアバッグ20と同様に、直進操舵時に上下方向側から見て左右方向に略沿った直線状とされる前側部位RF,後側部位RBを有するように、直進操舵時における前側の領域と後側の領域とを、それぞれ、切り欠かれたような形状のリング部Rbを備えるハンドルWBに、搭載されている。
このエアバッグ20Bでは、メインバッグ部21内で膨張するインナバッグ部55は、図9に示すように、上下方向側から見た膨張完了形状を、直進操舵時のリング部Rにおける前側部位RFと後側部位RBとを覆い可能に、図示しない流入用開口を有する中央側部位55aから前後両側に広がるような略長方形状として、構成されている。このインナバッグ部55は、膨張完了形状以外は、前述のエアバッグ20におけるインナバッグ部32と同様の構成であり、詳細な説明は省略する。インナバッグ部55は、具体的には、図9,10に示すように、中央側部位55aから前方に張り出すように配置されて膨張完了時にリング部Rbの前側部位RFを覆う前側部位55bと、中央側部位55aから後方に張り出すように配置されて膨張完了時にリング部Rbの後側部位RBを覆う後側部位55cと、を、有して、膨張完了形状を略左右対称形とされている。前側部位55bは、膨張完了時の前縁を、リング部Rbの前側部位RFよりも前方に位置させるように、構成され、後側部位55cは、膨張完了時の後縁を、リング部Rbの後側部位RBよりも後方に位置させるように、構成されている。また、このインナバッグ部55は、膨張完了時の左右方向側の幅寸法を、リング部Rbにおける後側部位RBの長さ寸法(左右の幅寸法)と略同一とするように、構成されている。すなわち、このエアバッグ20Bでは、インナバッグ部55は、リング部Rbにおける前側部位RFと後側部位RBとの上面を、略全面にわたって覆い可能な構成とされている。そのため、このような構成のエアバッグ20Bを使用する場合にも、膨張を完了させたインナバッグ部55の一部(前側部位55b,後側部位55c)を、リング部Rにおける前側部位RFと後側部位RBとによって、支持させることができて、異形ハンドルに搭載する構成であっても、メインバッグ部21により、運転者を的確に保護することができる。特に、このエアバッグ20Aでは、インナバッグ部55は、前後に広く膨張する構成であることから、仮に、メインバッグ部21の膨張完了前に、エアバッグ20Bが運転者と接触することとなっても、ハンドルWBを前後に広く覆うように迅速に膨張を完了させているインナバッグ部55によって、運転者の上半身を、的確に保護することができる。
なお、実施形態では、エアバッグ20,20A,20Bは、円環状でないリング部R,Rbを有したハンドルW,WBに搭載されているが、勿論、本発明のエアバッグは、円環状のリング部を有するハンドルに、搭載してもよい。また、本発明のエアバッグは、リング部を備えず、直進操舵状態の左右両側に把持部を有する構成のハンドルに、搭載してもよい。さらに、本発明は、ハンドル用のエアバッグに限られるものではなく、例えば、助手席の前方に折り畳まれて収納されて助手席に着座した乗員を保護するための助手席用のエアバッグにも、本発明は適用可能である。助手席用のエアバッグに本発明を適用する場合、インナバッグ部は、搭載部位の周縁を構成するインパネ等によって支持されることとなる。
20,20A,20B…エアバッグ、21…メインバッグ部、26…流入用開口、27…取付部、29…ベントホール、32…インナバッグ部、32d…前側部位、34…流入用開口、35…取付部、37…乗員側パネル、37a…外周縁、38…車体側パネル、38a…外周縁、39…区画パネル、39a…外周縁、42…流出穴部、43…流出用開口、44…カバー部(カバー部材)、46…連通孔、50…インナバッグ部、50a…中央側部位、50b…前側部位、55…インナバッグ部、55a…中央側部位、55b…前側部位、55c…後側部位、G…膨張用ガス、W,WB…ハンドル、R,Rb…リング部、RF…前側部位、RB…後側部位、M…ハンドル用エアバッグ装置。

Claims (6)

  1. 内部に膨張用ガスを流入させて膨張して、車両の座席に着座した乗員を保護可能に構成されて、
    膨張完了時に前記乗員側に配置される乗員側壁部と、車体側に配置される車体側壁部と、を備えるとともに、該車体側壁部に、膨張用ガスを流入させるために開口された流入用開口と、該流入用開口の周縁に配置されて搭載部位に固定される取付部と、を、配設させる構成のエアバッグであって、
    前記エアバッグが、膨張完了時の外周壁を構成するとともに余剰の膨張用ガスを排気するベントホールを有したメインバッグ部と、該メインバッグ部内で膨張するインナバッグ部と、を備え、
    該インナバッグ部が、前記メインバッグ部とともに前記流入用開口と前記取付部とを備えて、前記流入用開口を経て流入される膨張用ガスの流れにおける前記メインバッグ部側への上流側となるように、前記メインバッグ部側へ前記膨張用ガスを流出させる流出穴部を、有して、膨張完了時に、搭載部位の周縁によって支持される構成とされ、
    該流出穴部が、前記流入用開口からの前記膨張用ガスの流入量の減少時に、閉塞されて、前記メインバッグ部側への前記膨張用ガスの流出を規制される構成であることを特徴とするエアバッグ。
  2. 前記流出穴部が、前記インナバッグ部を構成する周壁を切り欠いて形成される流出用開口と、前記インナバッグ部の内側から該流出用開口を閉塞可能なカバー部材と、を備える構成とされていることを特徴する請求項1に記載のエアバッグ。
  3. 前記インナバッグ部が、前記流入用開口及び前記取付孔を有する車体側パネルと、外形形状を該車体側パネルと略同一とされる乗員側パネルと、を有して、前記車体側パネルと前記乗員側パネルとの外周縁相互を結合させることにより袋状とされるとともに、前記車体側パネルと前記乗員側パネルとの間に、前記車体側パネル及び前記乗員側パネルと外形形状を略同一に設定されて、外周縁を略全周にわたって前記車体側パネル及び前記乗員側パネルの外周縁に結合される区画パネルを、配設させる構成とされ、
    該区画パネルが、前記乗員側パネル側と前記車体側パネル側とを連通させる連通孔を有するとともに、前記流出用開口を閉塞可能なカバー部を、備える構成とされて、
    前記流出用開口が、前記車体側パネルの外周縁近傍となる位置に形成され、
    前記ベントホールが、開口面積の総和を、前記流出用開口の開口面積の総和よりも小さく設定されていることを、特徴とする請求項2に記載のエアバッグ。
  4. 前記エアバッグが、車両の操舵用のハンドルに搭載され、
    前記メインバッグ部が、上下方向側から見た膨張完了形状を、前記ハンドルの上面を略全面にわたって覆い可能な略円板状として構成され、
    前記インナバッグ部が、上下方向側から見た膨張完了形状を、直進操舵時の状態において、前記ハンドルよりも少なくとも前後方向の外方に突出する領域を備えるように、構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエアバッグ。
  5. 前記ハンドルが、直進操舵時の状態において、前部側の部位の操舵時の中心からの離隔距離を、左右方向側の部位の前記中心からの離隔距離よりも小さく設定された異形ハンドルとして、構成され、
    前記インナバッグ部が、上下方向側から見た膨張完了形状を、直進操舵時の前記ハンドルにおける前側部位を覆い可能に、前記流入用開口の配置領域から前方に向かって突出しつつ左右両側に広がるような略半楕円状として、構成されていることを特徴とする請求項4に記載のエアバッグ。
  6. 前記ハンドルが、直進操舵時の状態において、前部側の部位と後部側の部位との中心からの離隔距離を、左右方向側の部位の前記中心からの離隔距離よりも小さく設定された異形ハンドルとして、構成され、
    前記インナバッグ部が、上下方向側から見た膨張完了形状を、直進操舵時の前記ハンドルにおける前側部位と後側部位とを覆い可能に、前記流入用開口の配置領域から前後両側に広がるような略長方形状として、構成されていることを特徴とする請求項4に記載のエアバッグ。
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