JP2020024150A - 地図表示システム、地図表示プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】道路の交通情報を示す地図の視認性が向上する可能性を高める技術の提供。【解決手段】地図をディスプレイに表示する地図表示部と、前記地図に含まれる道路の交通情報を示す交通情報オブジェクトを前記地図上において前記道路の片側に前記道路に沿って表示させる交通情報表示部と、前記道路の幅方向へ前記道路とは反対側に向けて前記交通情報オブジェクトの透過度を大きくする透過度調整部と、を備える地図表示システムを構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、地図表示システム、地図表示プログラムに関する。
従来、ナビゲーション装置で表示される地図において、道路脇に渋滞度を示す渋滞線を表示することが知られている。特許文献1には、交差点において一方の道路の渋滞線が他方の道路を分断しているように見える現象を、道路を渋滞線より優先的に表示させることにより防止する手法が記載されている。また、渋滞線の輪郭をぼかして表示することも知られている。
特開2007−178209号公報
しかし、単純に渋滞線の輪郭をぼかすと、渋滞線の周囲のオブジェクトの視認性が低下する可能性がある。例えば、渋滞線の輪郭を渋滞線の幅方向の外側に向けてぼかす場合、ぼかし部を含めた渋滞線の幅は、ぼかさない場合の渋滞線の幅より太くなる。渋滞線は道路脇に位置するため、ぼかし部が道路に重なると、道路の視認性が低下する。仮に道路を渋滞線より優先的に表示させるとしても、ぼかし部が道路の反対側に達するほど幅が広い場合、道路の反対側に位置する他のオブジェクトと重なり、他のオブジェクトの視認性が低下する。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、道路の交通情報を示す地図の視認性が低下する可能性を低減する技術の提供を目的とする。
上記の目的を達成するため、地図表示システムは、地図をディスプレイに表示する地図表示部と、地図に含まれる道路の交通情報を示す交通情報オブジェクトを地図上において道路の片側に道路に沿って表示させる交通情報表示部と、道路の幅方向へ道路とは反対側に向けて交通情報オブジェクトの透過度を大きくする透過度調整部と、を備える。
さらに、上記の目的を達成するため、地図表示プログラムは、コンピュータを、地図をディスプレイに表示する地図表示部、地図に含まれる道路の交通情報を示す交通情報オブジェクトを地図上において道路の片側に道路に沿って表示させる交通情報表示部、道路の幅方向へ道路とは反対側に向けて交通情報オブジェクトの透過度を大きくする透過度調整部、として機能させる。
すなわち、地図表示システム、地図表示プログラムは、道路の片側に道路に沿って表示される交通情報オブジェクトについて、道路の幅方向へ道路とは反対側に向けて透過度を大きくする。透過度を大きくするほど交通情報オブジェクトが透き通り(交通情報オブジェクトがぼける)、交通情報オブジェクトと重なる領域の地図が顕在化する。交通情報オブジェクトは、並行する道路と反対側においてぼけるが、道路側にはぼけない。そのため、並行する道路に交通情報オブジェクトのぼかし部は重ならない。したがって道路の視認性が低下する可能性は低い。また、交通情報オブジェクトと重なる領域の地図が顕在化することにより、当該領域の地図の視認性が低下することを抑制できる。その結果、道路の交通情報を示す地図の視認性が低下する可能性を低減することができる。
ナビゲーションシステムのブロック図である。 地図のレイヤ構成と描画内容を説明する図である。 図3Aは道路と交通情報オブジェクトを示す模式図、図3Bは交通情報オブジェクトの幅方向におけるα値を示すグラフである。 図4Aおよび図4Bは交通情報オブジェクトを含む地図の表示例を示す図である。 縮尺と道路種別に応じた道路の表示幅と交通情報オブジェクトの表示幅の一例を示す図である。 交通情報描画処理のフローチャートである。 図7A〜図7Dは、交通情報オブジェクトの表示幅、および、交通情報オブジェクトの幅方向におけるα値を示すグラフである。 図8A〜図8Eは、ぼかしパターンの変形例を示すグラフである。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)ナビゲーションシステムの構成:
(2)交通情報描画処理:
(3)他の実施形態:
(1)ナビゲーションシステムの構成:
図1は、本発明の一実施形態にかかる地図表示システムを含むナビゲーションシステム10の構成を示すブロック図である。ナビゲーションシステム10は、車両に備えられており、CPU,RAM,ROM等を備える制御部20、記録媒体30を備えている。ナビゲーションシステム10は、記録媒体30やROMに記憶されたプログラムを制御部20で実行することができる。記録媒体30には、予め地図情報30aおよびオブジェクト情報30bが記録されている。
地図情報30aは、車両の位置や案内対象の施設の特定に利用される情報であり、車両が走行する道路上に設定されたノードの位置等を示すノードデータ,ノード間の道路の形状を特定するための形状補間点の位置等を示す形状補間点データ,ノード同士の連結を示すリンクデータ,道路やその周辺に存在する地物の位置等を示すデータ等を含んでいる。リンクデータには、道路種別を示す情報や、道路の幅員を示す情報等が含まれている。道路種別は、道路の規模(例えば、幅員や車線数、交通量等)に応じて予め分類されている。
オブジェクト情報30bは、地図上に表示される地物の形状や色を表す地物描画情報を含んでいる。制御部20は地物描画情報に基づいて、地図を表示することができる。またオブジェクト情報30bには、道路の交通情報を示すオブジェクト(交通情報オブジェクト)の表示幅や色等を表す交通情報描画情報が含まれる。制御部20は交通情報描画情報に基づいて、地図に含まれる道路に沿って交通情報オブジェクトを表示する。またオブジェクト情報30bには、地図に表示されるその他の様々なオブジェクトの形状や色を示す描画情報が含まれている。
本実施形態において、交通情報オブジェクトは、地図上の道路に沿って併記される帯状の図形であり、交通情報の内容によって色が異なる。例えば、交通情報には渋滞度を示す情報が含まれる。本実施形態において渋滞度は3段階で定義され、渋滞と混雑と空きである。渋滞度を示す色は異なっていれば良いが、本実施形態においては渋滞が赤、混雑がオレンジ、空きが水色であることが、交通情報描画情報に定義されている。また、本実施形態においては、交通情報表示の対象とする道路の表示幅や地図の縮尺等の条件に応じて、交通情報オブジェクトの表示幅が変動する構成であるため、当該条件に応じた表示幅が交通情報描画情報に定義されている。
本実施形態における車両は、GNSS受信部41と車速センサ42とジャイロセンサ43と通信部44とユーザI/F部45とを備えている。GNSS受信部41は、Global Navigation Satellite Systemの信号を受信する装置であり、航法衛星からの電波を受信し、図示しないインタフェースを介して車両の現在位置を算出するための信号を出力する。制御部20は、この信号を取得して車両の現在位置を取得する。車速センサ42は、車両が備える車輪の回転速度に対応した信号を出力する。制御部20は、図示しないインタフェースを介してこの信号を取得し、車速を取得する。ジャイロセンサ43は、車両の水平面内の旋回についての角加速度を検出し、車両の向きに対応した信号を出力する。制御部20は、この信号を取得して車両の進行方向を取得する。車速センサ42およびジャイロセンサ43等は、車両の走行軌跡を特定するために利用され、本実施形態においては、車両の出発地と走行軌跡とに基づいて現在位置が特定され、当該出発地と走行軌跡とに基づいて特定された車両の現在位置がGNSS受信部41の出力信号に基づいて補正される。
通信部44は、図示しない交通情報管理システムと無線通信を行うための装置である。すなわち、制御部20は、通信部44を制御することにより、任意のタイミングで交通情報管理システムと通信を行って、道路毎の渋滞度を示す情報を取得することができる。ユーザI/F部45は、運転者の指示を入力し、また、運転者に各種の情報を提供するためのインタフェース部であり、図示しないタッチパネル方式のディスプレイやスイッチ等やスピーカー等を備えている。すなわち、ユーザI/F部45は画像や音声の出力部および利用者指示の入力部を備えている。
制御部20は、図示しないナビゲーションプログラムの機能によりユーザI/F部45の入力部を介して運転者による目的地の入力を受け付け、車両の現在位置から目的地までの走行予定経路を探索する。また、制御部20は、当該ナビゲーションプログラムの機能により、車両の運転者に対して走行予定経路を指示する経路案内を行うことが可能である。さらに本実施形態においては、当該ナビゲーションプログラムの機能として、ユーザI/F部45のディスプレイに地図を表示する機能を実行可能であり、当該地図表示は地図表示プログラム21によって実現される。
地図表示プログラム21は、地図表示を実現するため、地図表示部21aと、交通情報表示部21bと、透過度調整部21cとを備えている。地図表示部21aは、地図をユーザI/F部45のディスプレイに表示する機能を制御部20に実行させるプログラムモジュールである。制御部20は、地図表示部21aの機能により、GNSS受信部41,車速センサ42,ジャイロセンサ43の出力信号に基づいて車両の現在位置を取得する。また、制御部20は、現在選択されている地図の縮尺を取得する。地図の縮尺は、利用者の操作やその他のトリガに応じて変更されうる。制御部20は、地図の縮尺、現在位置、地図情報30aおよびオブジェクト情報30b等に基づいて、現在位置の周辺の地図を描画する(地図を示す画像情報をRAMに記録する)。
本実施形態において、地図は、背景レイヤ、道路レイヤ、交通情報基部レイヤ、ぼかしレイヤ、現在位置レイヤ等の複数のレイヤを含んで構成される。図2にはそのうちの、背景レイヤ、道路レイヤ、交通情報基部レイヤ、ぼかしレイヤが示されている。もちろん、その他のレイヤが存在していてもよいし、全てのレイヤの画像が地図表示に用いられなくても良い。表示優先度は低い方から順に、背景レイヤ、道路レイヤ、交通情報基部レイヤ、ぼかしレイヤ、現在位置レイヤである。地図上の同じ位置に複数レイヤの画像が重なる場合、表示優先度が高いレイヤの画像が優先的に表示されるように制御される。
背景レイヤは、地面等の背景画像や、施設等の地物の画像が描画されるレイヤである。制御部20は、例えば背景レイヤの全面に背景画像を描画する。また制御部20は、現在位置、地図の縮尺、ディスプレイの地図表示領域の大きさ等に基づいて、地図の表示対象範囲を特定する。制御部20は、地図の表示対象範囲に含まれる地物を表すポリゴンの頂点の位置や色等を地図情報30aおよびオブジェクト情報30bに基づいて取得し、取得した頂点の位置や色に基づいて背景レイヤに地物の画像を描画する。より具体的には、制御部20は、取得した頂点の位置(緯度・経度)をディスプレイの地図表示領域における座標に変換し、背景レイヤにおける当該座標を頂点とする領域内の画素に上述の色を示す値を記録する。
道路レイヤは、道路の画像が描画されるレイヤである。制御部20は、地図の表示対象範囲に含まれる道路の位置と、道路の表示幅とを、地図情報30aと地図の縮尺に基づいて特定し、道路を示すオブジェクトを構成するポリゴンの頂点の位置を特定する。具体的には本実施形態においては、図3Aに示すように、道路の位置や形状を規定するノードや形状補間点間等の点(N1,N2)をつなぐ線を中央とし、その両側に既定距離(w/2)離れた位置を両端とする帯状のオブジェクト(道路OB1)を道路レイヤに描画する。wは道路の表示幅に相当する。道路の表示幅wは、本実施形態においては、地図の縮尺および道路種別に応じて設定される。なお、同一縮尺の地図において、規模が大きい道路種別の道路ほどwには大きい値が設定される。以上の地図表示部21aの機能によって、制御部20は、背景や道路を含む地図を描画することができ、RAMの描画内容に基づいてユーザI/F部45のディスプレイに背景や道路を含む地図を表示することができる。
交通情報表示部21bは、地図に含まれる道路の交通情報を示す交通情報オブジェクトを地図上において道路の片側に道路に沿って表示させる機能を制御部20に実現させるプログラムモジュールである。道路の交通情報を示す交通情報オブジェクトは、基部とぼかし部とで構成される。交通情報表示部21bの機能により、制御部20は、交通情報基部レイヤに交通情報オブジェクトの基部を描画し、ぼかしレイヤに本実施形態においては交通情報オブジェクトの基部とぼかし部とを描画する。
図3Aに示すように、基部OB2とぼかし部OB3とで構成される交通情報オブジェクトは、交通情報の対象区間(N1−N2)の道路OB1の片側に、道路OB1に沿った帯状の形態で表現される。基部OB2は、対象区間の道路OB1と並行に延びる帯状の形態である。ぼかし部OB3は、基部OB2の道路OB1と反対側において基部OB2と隣接する。ぼかし部OB3も、対象区間の道路OB1と並行に延びる帯状の形態である。なお、ナビゲーションシステム10において交通情報オブジェクトのぼかし表示機能の有効/無効を切り替え可能であってもよい。ぼかし表示機能の無効が選択されている場合、ぼかしレイヤの重畳をキャンセルすることによってぼかし部OB3が表示されないように制御されてもよい。その場合、基部OB2そのものが交通情報オブジェクトに相当することとなる。
交通情報基部レイヤは、交通情報オブジェクトの基部OB2が描画されるレイヤである。制御部20は、通信部44を介して交通情報管理システムと通信を行い、地図の表示対象範囲に含まれる道路の交通情報の取得要求を交通情報管理システムに送信する。交通情報管理システムは、当該取得要求に応じて要求された道路の交通情報を示す情報を返信する。制御部20は、通信部44を介して当該交通情報を取得する。
制御部20は、交通情報が対応付けられた道路区間の位置を特定する。図3Aに示すように、基部OB2は、道路OB1の外側に位置する既定の表示幅(w2)の帯状の形態である。制御部20は、道路区間の両端に対応するノードや形状補間点等の点(N1,N2)をつなぐ線から既定距離K(本実施形態においてはK=(w/2))離れた位置から表示幅w2の帯状のオブジェクト(基部OB2)を構成するポリゴンの頂点の位置を算出する。なお道路の表示幅wは、地図の縮尺や道路種別に応じて異なる。そして制御部20は、頂点の位置に基づいて、基部OB2の画像を交通情報に応じた色で描画する。なおK>(w/2)であってもよく、その場合、Kは縮尺や道路種別に応じて変化してもよいし固定値であってもよい。
ぼかしレイヤは、交通情報オブジェクト(基部OB2+ぼかし部OB3)が描画されるレイヤである。図3Aに示すように、基部OB2は、道路OB1の外側に位置する既定の表示幅(w2)の帯状の形態である。また、ぼかし部OB3は、基部OB2の道路と反対側の端に隣接し、既定の表示幅(w2)の帯状の形態である。制御部20は、道路区間の両端に対応するノードや形状補間点等の点(N1,N2)をつなぐ線から既定距離(K)離れた位置から表示幅(w2+w3)の帯状のオブジェクト(交通情報オブジェクト)を構成するポリゴンの頂点の位置を算出する。なお交通情報オブジェクトの表示幅(w2+w3)は、後述するように地図の縮尺や道路種別に応じて異なりうる。そして制御部20は、頂点の位置に基づいて、交通情報オブジェクトの画像を交通情報に応じた色で描画する。従って、図2に示すように、交通情報基部レイヤの基部OB2と、ぼかしレイヤの基部OB2およびぼかし部OB3は、道路区間(N1−N2)に対応する交通情報に応じた同じ色(渋滞であれば赤)で、それぞれのレイヤに描画される。
透過度調整部21cは、道路の幅方向へ道路とは反対側に向けて交通情報オブジェクトの透過度を大きくする機能を制御部20に実現させるプログラムモジュールである。ぼかしレイヤの画像は、各画素についてのRGB各色の階調値を示す3チャンネルに加えて各画素の透過度を示すαチャンネルを含んで構成される。本実施形態において、αチャンネルの値は8bitの階調値で表され、255が透過度0%、0が透過度100%として扱われる。αチャンネルにおける各画素の透過度を示す階調値をα値と呼ぶ。
図3Bは、図2および図3Aに示す、点P0と点P3を結ぶ線上にある画素のα値を示すグラフである。なお、点P0および点P1は、点N1と点N2とを結ぶ線上の任意の位置における道路OB1の幅方向の両端の点であり、点P1および点P3は交通情報オブジェクトの幅方向の両端の点である。点P2は基部OB2とぼかし部OB3の境界の点である。ぼかしレイヤにおいて、交通情報オブジェクト(基部OB2+ぼかし部OB3)が描画される領域以外の領域の画素のα値は0(透過度100%)に設定される。また、ぼかしレイヤにおいて、基部OB2が描画される領域の各画素のα値は、255(透過度0%)に設定される。さらに、ぼかし部OB3が描画される領域の各画素のα値は、N1−N2線からの距離が大きくなるほど小さく(すなわち透過度を大きく)設定される。
本実施形態においては、制御部20は、ぼかし部OB3のN1−N2線から遠い方の端である点P3の画素のα値を0に設定する。また制御部20は、ぼかし部OB3のN1−N2線に近い方の端である点P2の画素のα値を255に設定する。制御部20は、点P2から点P3に向かってα値を255から0に一定の傾きで滑らかに低下させる。
ぼかしレイヤの各画素のα値に基づいて、背景レイヤ〜ぼかしレイヤまでを重畳後の各画素のRGBの階調値が決定する。すなわち、任意の画素Pにおけるぼかしレイヤの色情報チャンネルの階調値をbP(R,G,B)、画素Pにおけるぼかしレイヤのα値をbPα、背景レイヤ〜基部レイヤの重畳後の画素Pの色情報チャンネルの階調値をcP(R,G,B)とすると、背景レイヤ〜ぼかしレイヤの重畳後の画素Pの階調値は、bP×(bPα/255)+cP×(1−bPα/255)となる。
なお、現在位置レイヤは、車両Vの現在位置を示すオブジェクトを描画するレイヤである。制御部20は、車両Vの現在位置を示すオブジェクトの色や形状をオブジェクト情報30bに基づいて特定する。制御部20は、車両Vの現在位置に当該オブジェクトを配置した場合の当該オブジェクトを構成するポリゴンの頂点の位置を算出し、当該位置に現在位置を示すオブジェクトを描画する。
各レイヤの描画が行われると、制御部20は、RAMに記録された画像情報に基づいてユーザI/F部45のディスプレイに地図を表示させる。制御部20は、以上の処理を一定期間毎に繰り返すことにより、車両Vの現在位置を含む表示対象範囲の地図の表示を更新する。
図4Aおよび図4Bは、以上の処理によってディスプレイに表示される、交通情報オブジェクト(O10、O20)を含んだ地図の一例を示している。同図に示すように、交通情報オブジェクトは、対象区間の道路の外側に当該道路に沿って表示される。仮に、交通情報オブジェクトが基部OB2のみによって構成されている場合であって、基部OB2の表示幅が細くて見づらい(認識しづらい)場合、基部OB2の表示幅を太く表示させることが考えられる。しかし単に基部OB2の幅を太くすると、基部OB2は認識しやすくなるが、代わりに基部OB2の下位レイヤにおいて基部OB2と重なるオブジェクト(背景や施設や他の道路等)が隠れてしまう。そこで、上述したように本実施形態においては、基部OB2の表示幅(w2)を単純に太くすることはせず、基部OB2と同じ色のぼかし部OB3を基部OB2の対象道路と反対側に隣接して設ける。そして対象道路から遠ざかる方向に向かってぼかし部OB3の透過度を上げる。その結果、交通情報オブジェクトの全体の幅拡大により交通情報オブジェクトの視認性を向上させることができる。さらに、ぼかし部OB3に重なる下位レイヤのオブジェクトが僅かに透けて見えることにより隠れて全く見えない場合と比較すると、下位レイヤのオブジェクトの視認性が低下する可能性を低減できる。
また、ぼかし部OB3は、基部OB2の道路OB1と反対側に設けられる。仮に、ぼかし部OB3が基部OB2の両側に設けられる構成の場合、道路OB1側のぼかし部OB3が道路OB1と重なりうる。ぼかし部OB3が対象となる道路OB1に重なると、道路OB1はクリアに見えない。本実施形態の場合、ぼかし部OB3は対象区間の道路OB1には重ならないため、重なる場合と比較すると、対象区間の道路OB1の視認性が低下する可能性を低減できる。
次に、交通情報オブジェクトの表示幅について詳細に説明する。本実施形態においては、交通情報オブジェクトの表示幅(すなわち、基部OB2の表示幅w2とぼかし部OB3の表示幅w3との和)は、同一縮尺の地図においては、対象区間の道路OB1の道路種別に応じて異なりうる。すなわち、同一縮尺の地図に、第1表示幅で表示される第1道路と第1表示幅より小さい第2表示幅で表示される第2道路とがある場合、第1道路の交通情報オブジェクトの表示幅は、第2道路の交通情報オブジェクトの表示幅よりも少なくとも小さくない(同じかあるいは大きい)。
図5は、道路種別に応じた道路の表示幅と交通情報オブジェクトの表示幅の一例を示す図である。本実施形態において道路種別が、規模が小さい方から順に第1規模、第2規模、第3規模、第4規模である。また、同図において、例えば「2W」は「W」の2倍の幅を意味する。道路の表示幅については、規模の大きい道路種別の道路であるほど大きい。
図5の例では、道路の表示幅(w)が例えば4Wを閾値幅とし、第1縮尺においても第2縮尺においても、閾値幅を境にして交通情報オブジェクトの表示幅が変化するように構成されている。第1縮尺において、第3規模以下の道路(道路の表示幅≦閾値幅)の交通情報オブジェクトの表示幅(w2+w3)は同じ(3W)であり、第4規模以上の道路(道路の表示幅>閾値幅)の交通情報オブジェクトの表示幅(w2+w3)は5Wであるように規定されている。従って、第4規模以上の道路(第1道路)の交通情報オブジェクトの表示幅(w2+w3)は、第3規模以下の道路(第2道路)の交通情報オブジェクトの表示幅(w2+w3)より大きい。
また、第2縮尺において、第2規模以下の道路(道路の表示幅≦閾値幅)の交通情報オブジェクトの表示幅(w2+w3)は同じ(4W)であり、第3規模以上の道路(道路の表示幅>閾値幅)の交通情報オブジェクトの表示幅(w2+w3)は同じ(6W)であるように規定されている。従って、第3規模以上の道路(第1道路)の交通情報オブジェクトの表示幅(w2+w3)は、第2規模以下の道路(第2道路)の交通情報オブジェクトの表示幅(w2+w3)より大きい。
すなわち、同一縮尺の地図においては、道路の表示幅が閾値幅より大きい場合は閾値幅以下の場合より、交通情報オブジェクトの表示幅が大きい。例えば、図4Bにおいて、車両(V)が走行中の道路L1は、交差する道路の一つである道路L2より表示幅が大きく、道路L1の交通情報オブジェクトO10は道路L2の交通情報オブジェクトO20より大きい表示幅で表示されている。このように、同じ地図内に表示幅が異なる交通情報オブジェクトが表示されている場合、表示幅が大きい交通情報オブジェクトは、表示幅が小さい交通情報オブジェクトより、規模の大きな道路の交通情報を示していることを直感的に利用者に認識させやすい。
なお、詳細には、本実施形態においては、同一縮尺の地図において、道路種別に応じて道路OB1の表示幅wは相違するが、どの道路種別の道路についても基部OB2の表示幅w2は一定である。一方、ぼかし部OB3の表示幅w3は、道路OB1の道路種別に応じて変動する(規模が大きい道路種別の道路のぼかし部OB3の表示幅は、当該道路より規模が小さい道路種別の道路のぼかし部OB3の表示幅より、大きいか又は同じ)。その結果、基部OB2とぼかし部OB3とで構成される交通情報オブジェクトの表示幅(w2+w3)が、道路OB1の道路種別に応じて変動することとなる(規模が大きい道路種別の道路の交通情報オブジェクトの表示幅は、当該道路より規模が小さい道路種別の道路の交通情報オブジェクトの表示幅より、大きいか又は同じ)。
また、本実施形態においては、異なる縮尺の地図同士で比較する場合、双方の地図で同じ表示幅で表示される道路であっても、当該道路の交通情報オブジェクトの表示幅が異なりうる。すなわち、第1縮尺の地図に含まれる第3表示幅の道路の交通情報オブジェクトの表示幅は、第1縮尺より狭域を表示する第2縮尺の地図に含まれる第3表示幅の道路の交通情報オブジェクトの表示幅より小さい。第1縮尺の地図は、第2縮尺の地図よりも広域を示す地図である。広域の地図の方が、ディスプレイの地図表示領域において、道路が密に表示されうる。道路が密に表示される場合、狭域を表示する縮尺の地図で道路が疎に表示される場合と同じ表示幅で交通情報オブジェクトを表示すると、対象区間の道路以外の他の道路や当該他の道路の交通情報オブジェクトや、その他の様々なオブジェクトと重なって地図の視認性が低下する可能性がある。
本実施形態の場合、図5の例に示すように、第1縮尺において第3規模の道路が表示される場合の表示幅(w=4W)と、第2縮尺において第2規模の道路が表示される場合の表示幅(w=4W)とが同じ(第3表示幅)である。しかし同じ表示幅の道路の交通情報オブジェクトの表示幅は第1縮尺と第2縮尺とで異なる。すなわち、第1縮尺における第3規模の道路の交通情報オブジェクトの表示幅(w2+w3=3W)は、第2縮尺における同じ表示幅の道路である第2規模の道路の交通情報オブジェクトの表示幅(w2+w3=4W)より小さい。
例えば、図4Bの縮尺(狭域)の地図における道路L2の表示幅W2は、図4Aの縮尺(広域)の地図における道路L1の表示幅W2と同じである。本実施形態によれば、図4Bより広域を表示する縮尺の地図である図4Aにおいて、表示幅(W2)の道路L1の交通情報オブジェクトO10は、図4Bにおける同じ表示幅(W2)の道路L2の交通情報オブジェクトO20より小さい表示幅で表示される。従って、道路等の地図を構成するオブジェクトが密に表示されうる第1縮尺の地図において、地図の視認性が低下する可能性を低減することができる。
(2)交通情報描画処理:
図6は、交通情報描画処理を示すフローチャートである。交通情報描画処理は、地図表示部21aの機能により制御部20が地図のRAMへの描画を終了した後に、交通情報表示部21bおよび透過度調整部21cの機能により制御部20が実行する処理である。交通情報描画処理が開始されると、制御部20は、交通情報を取得する(ステップS100)。すなわち、制御部20は、表示対象範囲の地図に含まれる道路についての交通情報を取得する。
続いて制御部20は、選択中の地図の縮尺が、閾値の縮尺よりも広域を表示する縮尺であるか否かを判定する(ステップS105)。ステップS105において、選択中の地図の縮尺が、閾値の縮尺よりも広域を表示する縮尺であると判定される場合、制御部20は、全ての交通情報の描画が終了したか否かを判定する(ステップS110)。本実施形態においては、交通情報が対応付けられている道路区間ごとに交通情報オブジェクトの描画を行う。ステップS110では、制御部20は、交通情報が対応付けられている道路区間の全てについて交通情報オブジェクトの描画が終了したか否かを判定する。
ステップS110において全ての交通情報の描画が終了したと判定される場合、制御部20は交通情報描画処理を終了する。ステップS110において全ての交通情報の描画が終了したと判定されない場合、制御部20は、道路の表示幅が閾値幅より大きいか否かを判定する(ステップS115)。すなわち、制御部20は、交通情報を描画しようとしている道路区間の位置や道路種別を、地図情報30aに基づいて特定する。そして、当該道路区間の道路種別と、現在選択中の地図の縮尺とに基づいて、当該道路区間の道路の表示幅を特定する(例えば、図5を参照)。そして制御部20は、特定した道路の表示幅が閾値幅より大きいか否かを判定する。
ステップS115において、道路の表示幅が閾値幅よりも大きいと判定される場合、制御部20はパターンAで基部とぼかし部を描画する(ステップS120)。パターンAや後述するパターンB〜Dは、交通情報描画情報に含まれる情報であり記録媒体30に記録されている。パターンA〜Dには、交通情報オブジェクトの基部の表示幅、ぼかし部の表示幅、ぼかしパターン(ぼかし部の透過度変化パターン)等が規定されている。ステップS120では、制御部20は、交通情報基部レイヤに、パターンAで規定されている表示幅で基部を対応する道路区間の交通情報に応じた色で描画し、ぼかしレイヤに、パターンAで規定されている表示幅で基部とぼかし部とを同色で描画する。そして制御部20は、パターンAに規定されているぼかしパターンに基づいてぼかしレイヤにおけるぼかし部の各画素のα値を設定する。
ステップS115において、道路の表示幅が閾値幅よりも大きいと判定されない場合、制御部20はパターンBで基部とぼかし部を描画する(ステップS125)。すなわち、制御部20は、交通情報基部レイヤに、パターンBで規定されている表示幅で基部を対応する道路区間の交通情報に応じた色で描画し、ぼかしレイヤに、パターンBで規定されている表示幅で基部とぼかし部とを同色で描画する。そして制御部20は、パターンBに規定されているぼかしパターンに基づいてぼかしレイヤにおけるぼかし部の各画素のα値を設定する。ステップS120またはステップS125を実行後、制御部20はステップS110の処理を実行する。
ステップS105において、選択中の地図の縮尺が、閾値の縮尺よりも広域を表示する縮尺であると判定されない場合、制御部20は、制御部20は、全ての交通情報の描画が終了したか否かを判定する(ステップS130)。ステップS130において全ての交通情報の描画が終了したと判定される場合、制御部20は交通情報描画処理を終了する。ステップS130において全ての交通情報の描画が終了したと判定されない場合、制御部20は、道路の表示幅が閾値幅より大きいか否かを判定する(ステップS135)。すなわち制御部20は、ステップS110と同様に、交通情報を描画しようとしている道路区間の道路の表示幅が閾値幅より大きいか否かを判定する。
ステップS135において、道路の表示幅が閾値幅よりも大きいと判定される場合、制御部20はパターンCで基部とぼかし部を描画する(ステップS140)。すなわち、制御部20は、交通情報基部レイヤに、パターンCで規定されている表示幅で基部を、対応する道路区間の交通情報に応じた色で描画し、ぼかしレイヤに、パターンCで規定されている表示幅で基部とぼかし部とを、上述の色と同色で描画する。そして制御部20は、パターンCに規定されているぼかしパターンに基づいてぼかしレイヤにおけるぼかし部の各画素のα値を設定する。
ステップS135において、道路の表示幅が閾値幅よりも大きいと判定されない場合、制御部20はパターンDで基部とぼかし部を描画する(ステップS145)。すなわち、制御部20は、交通情報基部レイヤに、パターンDで規定されている表示幅で基部を対応する道路区間の交通情報に応じた色で描画し、ぼかしレイヤに、パターンDで規定されている表示幅で基部とぼかし部とを同色で描画する。そして制御部20は、パターンDに規定されているぼかしパターンに基づいてぼかしレイヤにおけるぼかし部の各画素のα値を設定する。ステップS140またはステップS145を実行後、制御部20はステップS130の処理を実行する。
次に、図5と図7A〜図7Dを参照しながら、具体例を説明する。例えば、図5の例の場合に、ステップS115およびステップS135で参照される閾値幅は「4W」であるとして説明を続ける。また、図5における第1縮尺は、ステップS105において閾値の縮尺より広域を表示する縮尺であると判定され、図5における第2縮尺は、ステップS105において閾値の縮尺より狭域を表示する縮尺であると判定されるとして説明を行う。なお、図7A〜図7Dは、交通情報オブジェクトの表示幅とぼかしパターンを示すグラフである。
ステップS120では、第1縮尺において閾値幅より表示幅(w)が大きい道路が対象であるため、図5に示すように交通情報オブジェクトの表示幅(w2+w3)が「5W」となるように基部およびぼかし部が描画される。図7Aは、基部の表示幅w2とぼかし部の表示幅w3の和が「5W」であることを示している(パターンA)。またステップS125では、第1縮尺において表示幅が閾値幅以下の道路が対象であるため、図5に示すように交通情報オブジェクトの表示幅が「3W」となるように基部およびぼかし部が描画される。図7Bは、基部の表示幅w2とぼかし部の表示幅w3の和が「3W」であることを示している(パターンB)。
ステップS140では、第2縮尺において閾値幅より表示幅が大きい道路が対象であるため、図5に示すように交通情報オブジェクトの表示幅が「6W」となるように基部およびぼかし部が描画される。図7Cは、基部の表示幅w2とぼかし部の表示幅w3の和が「6W」であることを示している(パターンC)。ステップS145では、第2縮尺において表示幅が閾値幅以下の道路が対象であるため、図5に示すように交通情報オブジェクトの表示幅が「4W」となるように基部およびぼかし部が描画される。図7Dは、基部の表示幅w2とぼかし部の表示幅w3の和が「4W」であることを示している(パターンD)。
以上の交通情報描画処理により、同一縮尺の地図において、閾値幅を境にして規模が大きい道路種別の道路の交通情報オブジェクトを規模が小さい道路種別の道路の交通情報オブジェクトより大きい表示幅で表示することができる。また、異なる縮尺の地図については、同じ表示幅の道路の交通情報オブジェクトを、閾値の縮尺より広域の地図においては狭域の地図よりも小さい表示幅で表示することができる。
(3)他の実施形態:
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、道路の交通情報を示す交通情報オブジェクトを地図上において道路の片側に道路に沿って表示させ、道路の幅方向へ道路とは反対側に向けて交通情報オブジェクトの透過度を大きくする限りにおいて、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、地図表示システムは、車両等に搭載された装置であっても良いし、可搬型の端末によって実現される装置であっても良いし、複数の装置(例えば、クライアントとサーバ)によって実現されるシステムであっても良い。また、地図表示システムは、車両に関連していない任意の表示システムにも適用可能である。
地図表示システムを構成する地図表示部21aと交通情報表示部21bと透過度調整部21cの少なくとも一部が複数の装置に分かれて存在する構成としては、種々の構成が想定される。例えば、ナビゲーションシステムがサーバに対して通信を介して要求を行うことによって地図の描画結果等が取得される構成等であってもよい。むろん、上述の実施形態の一部の構成が省略されてもよいし、処理の順序が変動または省略されてもよい。
なお、上記実施形態においては、道路種別に応じて道路の表示幅は相違するものの、交通情報オブジェクトの表示幅は道路の表示幅の変化に必ず連動して変化する構成ではない。しかし他の実施形態としては、任意の縮尺の地図において、道路種別に応じて道路の表示幅が相違するとともに、道路種別に応じて交通情報オブジェクトの表示幅も相違してもよい。この場合、表示幅が大きい道路の交通情報オブジェクトほど大きい表示幅で表示されるという相関関係を有することとなり、交通情報オブジェクトがどの規模の道路に対する交通情報を示しているかが利用者にとって直感的に分かりやすい。
なお、閾値の縮尺より広域を表示する縮尺の地図においては、道路種別に応じて道路の表示幅が相違するとともに、道路種別に応じて交通情報オブジェクトの表示幅も相違し、閾値の縮尺より狭域を表示する縮尺の地図においては、道路の幅員に応じて道路の表示幅が相違するとともに、道路の幅員に応じて交通情報オブジェクトの表示幅も相違する構成であってもよい。
広域を表示する縮尺の地図において、実際の道路の幅員に応じて道路の表示幅を変化させようとしても、ディスプレイの解像度によっては微細な違いを表現できない可能性がある。表現できたとしても、表示幅の微細な違いは利用者にとって認識されにくい。従って広域を表示する縮尺の地図においては、道路の表示幅を実際の道路の幅員ではなく、おおまかに道路種別に応じて道路の表示幅を変化させ、道路種別に応じて交通情報オブジェクトの幅も変化させるようにすれば、上述の直感的に分かりやすいという効果は充分に生まれる。
一方、狭域を表示する縮尺の地図においては、狭域を拡大して表示するため、解像度の制限はあるとしても、実際の道路の幅員と縮尺に応じた表示幅で道路を表現できる可能性が高い。地図内において、実際の道路の幅員に応じて道路の表示幅が相違しているため、より現実に近い道路構成の地図を利用者に提示できる。同じ道路種別に分類されている道路であっても実際の幅員は様々であるため、本構成は有益である。また、交通情報オブジェクトについても、実際の道路の幅員に応じて表示幅を変化させることにより、交通情報オブジェクトがどの道路に対する交通情報を示しているかが直感的に分かりやすい状態で利用者に提示することができる。
地図表示部は、地図をディスプレイに表示することができればよい。すなわち、地図表示部は、交通情報が対応付けられうる道路を含んだ地図をディスプレイに表示することができればよい。また、地図表示部は、指定された縮尺の地図をディスプレイに表示することができることが望ましい。
交通情報表示部は、地図に含まれる道路の交通情報を示す交通情報オブジェクトを地図上において道路の片側に道路に沿って表示させることができればよい。道路は一方通行道路であっても対面通行道路であってもよい。対面通行道路の場合、進行方向に応じた道路の片側に道路に沿って交通情報オブジェクトが表示されてよい。具体的には例えば、道路に進行方向が第1方向の車線と、第1方向と対向する第2方向の車線がある場合、第1方向の車線の交通情報は道路の一方の片側(第1方向の車線側)に位置し、第2方向の車線の交通情報は道路の他方の片側(第2方向の車線側)に位置してよい。
また、交通情報オブジェクトが示す情報は、渋滞、混雑、空き等の渋滞度の他にも、通行止め、チェーン規制、速度規制、事故等の様々な交通情報であってよい。また、交通情報オブジェクトは帯状の形態以外の形態であってもよい。例えば帯状の図形の先端に鏃の形状の図形が付された矢印の形態であってもよい。また、帯状の図形を線と言い換えるとすると、交通情報オブジェクトは実線であっても破線であってもよい。また、波線であってもよい。また、交通情報オブジェクトには、輪郭線が付加されても良い。輪郭線の色は、基部やぼかし部の色(交通情報に応じた色)と同じ色であってもよいし、異なる色であってもよい。輪郭線の透過度は道路からの距離に応じて変化せずに一定(例えば点P1から一定)であってもよい。
また、上記実施形態においては基部の表示幅は固定値であったが、同一縮尺の地図において必ずしも固定値でなくてもよい(例えば道路種別に応じてぼかし部とともに変動してもよい)。また、異なる縮尺の地図においても、基部の表示幅は固定値であってもよいし、縮尺に応じて変動してもよい。
透過度調整部は、道路の幅方向への道路とは反対側に向けて交通情報オブジェクトの透過度を大きくすることができればよく、種々の態様を採用可能である。透過度の変化の態様、すなわちα値の変化率は上記実施形態のように255から0に向けて一定の割合で滑らかに変化する構成に限定されない。例えば、図8Aに示すように、ぼかし部のα値は、点P2において255より小さい値であってもよい。この場合、基部とぼかし部との境界の位置が認識されやすく、交通情報オブジェクト内の基部の存在を利用者は認識することができる。
また図8Bに示すように、α値は段階的に低下する構成であってもよい。また、点P3におけるα値は0より大きくてもよい。また図8Cに示すように、α値は道路から遠ざかるほどゆるやかに低下する構成であってもよいし、図8Dに示すように、α値は道路から遠ざかるほど急に低下する構成であってもよい。また、図8Eに示すようにα値は、基部も含めて道路から遠ざかるほど低下する構成であってもよい。また、これらを組み合わせた態様であってもよい。
さらに、交通情報基部レイヤとぼかし部レイヤの表示優先度はどちらが高くてもよい。また、ぼかし表示機能が有効である場合、交通情報基部レイヤの描画および重畳は省略されてもよい。また、ぼかし表示機能が有効である場合であって、交通情報基部レイヤの描画および重畳が省略されない構成の場合、ぼかしレイヤにおいては、基部OB2と重なる領域の透過度は100%(α値は0)に設定される構成であってもよい。また、ぼかし表示機能の有効/無効が選択不可であって常に有効である場合は、交通情報レイヤとぼかしレイヤは一つのレイヤに統合されてもよい。
さらに、本発明のように、道路の交通情報を示す交通情報オブジェクトを地図上において道路の片側に道路に沿って表示させ、道路の幅方向へ道路とは反対側に向けて交通情報オブジェクトの透過度を大きくする手法は、地図表示方法や、コンピュータに実行させる地図表示プログラムとしても適用可能である。また、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、システムを制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのプログラムの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし半導体メモリであってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
10…ナビゲーションシステム、20…制御部、21…地図表示プログラム、21a…地図表示部、21b…交通情報表示部、21c…透過度調整部、30…記録媒体、30a…地図情報、30b…オブジェクト情報、41…GNSS受信部、42…車速センサ、43…ジャイロセンサ、44…通信部、45…ユーザI/F部、V…車両(現在位置)、O10…交通情報オブジェクト、O20…交通情報オブジェクト、OB1…道路、OB2…基部、OB3…ぼかし部

Claims (5)

  1. 地図をディスプレイに表示する地図表示部と、
    前記地図に含まれる道路の交通情報を示す交通情報オブジェクトを前記地図上において前記道路の片側に前記道路に沿って表示させる交通情報表示部と、
    前記道路の幅方向へ前記道路とは反対側に向けて前記交通情報オブジェクトの透過度を大きくする透過度調整部と、
    を備える地図表示システム。
  2. 前記道路には第1表示幅で表示される第1道路と前記第1表示幅より小さい第2表示幅で表示される第2道路とがあり、
    前記第1道路の前記交通情報オブジェクトの表示幅は、前記第2道路の前記交通情報オブジェクトの表示幅よりも大きい、
    請求項1に記載の地図表示システム。
  3. 第1縮尺の前記地図に含まれる第3表示幅の前記道路の前記交通情報オブジェクトの表示幅は、前記第1縮尺より狭域を表示する第2縮尺の前記地図に含まれる前記第3表示幅の前記道路の前記交通情報オブジェクトの表示幅より小さい、
    請求項1または請求項2に記載の地図表示システム。
  4. 閾値の縮尺より広域の前記地図においては、道路種別に応じて前記道路の表示幅が相違するとともに、道路種別に応じて前記交通情報オブジェクトの表示幅も相違し、
    前記閾値の縮尺より狭域の前記地図においては、前記道路の幅員に応じて前記道路の表示幅が相違するとともに、前記道路の幅員に応じて前記交通情報オブジェクトの表示幅も相違する、
    請求項2に記載の地図表示システム。
  5. コンピュータを、
    地図をディスプレイに表示する地図表示部、
    前記地図に含まれる道路の交通情報を示す交通情報オブジェクトを前記地図上において前記道路の片側に前記道路に沿って表示させる交通情報表示部、
    前記道路の幅方向へ前記道路とは反対側に向けて前記交通情報オブジェクトの透過度を大きくする透過度調整部、
    として機能させる地図表示プログラム。
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