JP2020023922A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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健 白澤
憲治 古井
Kenji Furui
憲治 古井
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Masaaki Sato
正明 佐藤
雄介 野▲崎▼
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Abstract

【課題】選択還元型触媒の床温が変化した場合にも、正しく触媒の劣化診断を行う。【解決手段】アンモニアを還元剤として排気中の窒素酸化物を還元する選択還元型触媒を有する排気浄化装置において、排気中の窒素酸化物の還元を目的として選択還元型触媒に供給される還元剤の量よりも多い量の還元剤を、選択還元型触媒に供給し、検出されるアンモニア濃度に基づいて、選択還元型触媒の劣化診断を行う。この劣化診断では、劣化診断の実行中における選択還元型触媒の床温の予測値が算出され、選択還元型触媒の劣化診断を実行する場合に供給する還元剤の供給量が、予測値に応じて決定される。【選択図】図7

Description

本発明は、アンモニアを還元剤として排気中の窒素酸化物を還元する選択還元型触媒を備える内燃機関の排気浄化装置に関する。
排気中の窒素酸化物(以下「NOx」とも記載する)を浄化するため、排気通路に配置された選択還元型触媒を備える内燃機関の排気浄化装置が知られている。この排気浄化装置は、例えば尿素水等の還元剤を排気通路に添加する添加装置を備え、添加された還元剤に由来するアンモニア(以下「NH」とも記載する)を還元剤として、NOxを還元処理する。
また例えば、特開2013−227930号公報には、選択還元型触媒の劣化診断を行う機能を有する排気浄化装置が記載されている。具体的に、この排気浄化装置における劣化診断の制御では、選択還元触媒で浄化されたNOx量が算出され、そのNOx量の浄化に必要なNH量である消費NH量が算出される。また、選択還元触媒の下流に設置されたNOxセンサの出力に基づいて、選択還元型触媒の下流に流出する排気に含まれるNH量であるNHスリップ量が算出される。そして、消費NH量とNHスリップ量との比較により、選択還元型触媒の劣化の有無が判定される。
特開2013−227930号公報
選択還元型触媒に吸着可能なアンモニア量であるNH限界吸着量は、選択還元型触媒の床温によって変化し、床温が低い場合には大きく、触媒の温度が高くなると小さくなる。従って、NH限界吸着量が大きくなる床温低下時には、NHスリップは発現しにくくなり、逆に、NH限界吸着量が小さくなる床温上昇時には、NHスリップが発現しやすい状態となる。このため、特許文献1のような、消費NH量とNHスリップ量との単なる比較による選択還元型触媒の劣化診断では、床温の急変による誤判定が生じることが考えられる。
本発明は、以上の課題を解決することを目的として、選択還元型触媒の床温が変化した場合にも、正しく劣化診断を行うことができるように改良された内燃機関の排気浄化装置を提供するものである。
本発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の排気浄化装置であって、選択還元型触媒と、還元剤供給装置と、検出手段と、制御装置とを有する。選択還元型触媒は、内燃機関の排気通路に配置され、アンモニアを還元剤として排気中の窒素酸化物を還元する。還元剤供給装置は、選択還元型触媒より上流側に設置され、排気通路内にアンモニアの前駆体又はアンモニアを還元剤として供給する。検出手段は、選択還元型触媒より下流側の排気中のアンモニア濃度を検出する。
制御装置は、排気中の窒素酸化物の還元を目的として選択還元型触媒に供給される還元剤の量よりも多い還元剤を、選択還元型触媒に供給した場合において、検出手段により検出されるアンモニア濃度に基づいて、選択還元型触媒の劣化診断を行うように構成されている。制御装置は、更に、この劣化診断の実行中における選択還元型触媒の床温の予測値を算出し、選択還元型触媒の劣化診断を実行する場合に供給する還元剤の供給量を、前記予測値に応じて決定するように構成されている。
本発明によれば、選択還元型触媒の劣化診断における還元剤の供給量が、劣化診断中の選択還元型触媒の床温の予測値に応じて設定される。従って、選択還元型触媒の劣化診断中の床温変化によるNH吸着量の変化を考慮して、正しく劣化診断が可能な量の還元剤を供給することができる。従って、劣化診断中に、選択還元型触媒の床温が変化する場合にも、より高い精度で劣化の有無を判定することができる。
本発明の実施の形態の排気浄化システムの全体構成を模式的に示す図である。 浄化性能に異常のある選択還元型触媒の床温とNH吸着量との関係を示す図である。 正常な浄化性能を有する選択還元型触媒の床温とNH吸着量との関係を示す図である。 本発明の実施の形態のNH吸着量を算出する機能について説明するためのブロック図である。 従来の選択還元型触媒の劣化診断の制御について説明するためのタイミングチャートである。 従来の選択還元型触媒の劣化診断の制御について説明するためのタイミングチャートである。 本発明の実施の形態におけるSCR床温の変化の予測について説明するための図である。 本発明の実施の形態において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一または相当する部分には同一符号を付してその説明を簡略化ないし省略する。
実施の形態.
1.システム全体構成について
図1は、本発明の実施の形態の排気浄化装置及びその周辺機器を含むシステム全体の構成を模式的に示す図である。図1のシステムは、圧縮自着火式の内燃機関(以下「エンジン」と称する)2を有する。図1には、4つの気筒が図示されているが、気筒の数及びその配列に限定はない。エンジン2の排気通路4のターボチャージャの下流には、DOC(Diesel Oxidation Catalyst)10及びDPF(Diesel Particulate Filter)12が配置されている。
DOC10には、排気中の未燃焼ガスであるHC等を酸化処理する触媒が担持されている。DPF12は、排気中のPM(微粒子成分)を捕集する部材であって、例えば多孔質セラミックで構成されている。DPF12には、PMの酸化を促進するための触媒が担持されている。排気通路4のDOC10の上流には、DOC10やDPF12に燃料を供給するための燃料添加弁14が設置されている。
排気通路4のDPF12より下流には、選択還元型触媒であるSCR(Selective Catalytic Reduction)触媒20が設置されている。DPF12の下流側、かつ、SCR触媒20の上流側の排気通路4には、還元剤供給装置である尿素添加弁22が設置されている。尿素添加弁22は、NH前駆体である尿素水を排気通路4内に供給する添加弁であり、図示しない尿素水タンクに接続されている。尿素添加弁22から排気通路4に噴射された尿素水は、加水分解されてアンモニア(以下「NH」とも記載する)となり、SCR触媒20に供給される。SCR触媒20は、供給された尿素水由来のNHを還元剤として、排気中の窒素酸化物(以下「NOx」とも記載する)を還元する。
排気浄化装置は、更に、制御装置30を有している。制御装置30には、SCR触媒20への通過ガス量を計測する計測手段31、排気温度センサ32、NOxセンサ33及び34、NHセンサ36の他、エンジン2が有する各種のセンサが電気的に接続されている。SCR触媒20への通過ガス量を計測する計測手段31としては、例えば、エアフロメータの出力に基づき、通過ガス量を算出するものが挙げられる。NOxセンサ33は、DOC10よりも上流側の排気通路4に設置され、NOxセンサ34は、DPF12の下流側かつSCR触媒20の上流側に設置されている。NHセンサ36は、SCR触媒20の下流に流出する排気のNH濃度を計測するための検出手段である。検出手段としては、NH濃度を検出可能なものであればよく、NHセンサ36に替えて、NOxセンサを用いてもよい。
制御装置30には、制御装置30によってその動作が制御される複数のアクチュエータが接続されている。制御装置30に制御されるアクチュエータには、少なくとも、尿素添加弁22が含まれている。制御装置30は、設定される尿素水の供給量に応じて、尿素添加弁22の操作量を算出し、尿素添加弁22に制御信号を出力することで、尿素添加弁22を操作して、尿素水の供給量を制御する。
制御装置30は、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのメモリとを有するECU(Electronic Control Unit)である。制御装置30では、メモリに記憶されているプログラムがロードされて、プロセッサで実行されることで、制御に係る様々な機能が実現される。制御装置30には各種のセンサから様々な情報が入力される。制御装置30は、これらの情報に基づいて、各アクチュエータの操作量を決定する。なお、制御装置30は、複数のECUから構成されていてもよい。
2.SCR触媒の劣化診断について
(1)SCR触媒の劣化診断の概念
制御装置30が有する機能の1つに、SCR触媒20の劣化の有無を自己診断するOBD(On-Board Diagnostics)機能がある。以下、制御装置30によるSCR触媒20の劣化診断の制御について説明する。図2は、劣化触媒のSCR床温とNH吸着量との関係を示す図であり、図3は正常触媒のSCR床温とNH吸着量との関係を示す図である。「劣化触媒」とは、浄化性能に異常有りと診断されるほどに劣化したSCR触媒を意味し、「正常触媒」とは、正常な範囲の浄化性能を有するSCR触媒を意味するものとする。また「SCR床温」はSCR触媒20の床温を意味する。
図2において曲線aは異常劣化触媒の吸着可能なNH吸着量の上限値である最大吸着量を示し、図3において曲線bは正常触媒の吸着可能なNHの上限値である最大吸着量を表している。つまり、劣化触媒においては曲線aを超える場合、又は、正常触媒においては曲線bを超える場合に、NHがSCR触媒20から脱離するNHスリップが発現すると考えられる。
制御装置30は、SCR触媒20の劣化診断に際し、NOxの浄化を目的として供給されるNH量よりも多い量のNHを供給する「アクティブ添加」を実行する。そして、尿素水のアクティブ添加によって、NHスリップが発現するか否かに基づいて、SCR触媒20の劣化の有無を診断する。ここでアクティブ添加におけるNHの供給量をアクティブ供給量Aとする。
SCR触媒20が正常触媒である場合、図3に示されるように、最大吸着量(曲線b参照)が大きいため、現在のNH吸着量Dと最大吸着量との差も大きい。従って、アクティブ供給量AのNHが供給された場合であっても、最大吸着量を超える事態は起こりにくく、NHスリップは発現しないと考えられる。
一方、SCR触媒20が劣化触媒である場合、図2に示されるように、最大吸着量(曲線a参照)が小さいため、現在のNH吸着量Cと最大吸着量との差も小さい。従って、NOxの浄化で消費されるNH量より多くのNHが供給されれば、すぐにNHスリップが起きる状態にある。アクティブ添加によって、アクティブ供給量AのNHが供給されると、劣化触媒のNH吸着量は直ぐに最大吸着量に達し、NHスリップが発現する。
従って、アクティブ添加の結果、SCR触媒20の下流でNHスリップが発現するか否かに基づいて、SCR触媒20の劣化の有無が診断される。
なおNHスリップが発現すると、SCR触媒20の下流側にNHが流出することになる。従って、NHスリップの発現の有無は、SCR触媒20の下流側に排出される排気のNH濃度が閾値より高いか否かに基づいて判定することができる。SCR触媒20の下流側のNH濃度は、NHセンサ36の出力に基づいて検出される。
(2)アクティブ添加の実行条件
図2において、SCR触媒20が劣化触媒である場合に、NHスリップが確実に発現するNHの吸着上限を破線a1で示す。破線a1で示した吸着上限は、異常劣化触媒における最大吸着量(曲線a)に対して、ばらつき等を考慮したマージンを加算した値である。アクティブ供給量Aは、SCR床温に応じて設定される値であり、現在のNH吸着量Cと吸着上限(破線a1)との差分よりも確実に大きくなる値に設定される。これにより、SCR触媒20が劣化触媒である場合、アクティブ添加によって確実にNHスリップを起こし、劣化と判定される。
図3において、SCR触媒20が正常触媒である場合、NHスリップが発現しないNHの吸着下限を破線b1で示す。破線b1で示した吸着下限は、正常触媒における最大吸着量(曲線b)に対して、ばらつきを考慮したマージンを減算した値である。つまり、SCR触媒20が正常触媒であれば、図3に示す吸着下限を超えない限りNHスリップが発現しないと考えられる。
ここで、現在のSCR床温T1におけるNH吸着量と吸着下限(破線b1)との差分である限界供給量Bは、SCR触媒20が正常触媒であれば、アクティブ添加により供給してもNHスリップが発現せず、正常の判定が得られる量の上限値であることを意味する。つまり限界供給量Bより多くのNHがアクティブ添加された場合、正常触媒であっても、NHスリップが発現する可能性がある。従って、本実施の形態の劣化診断の制御では、アクティブ供給量A<限界供給量Bであることを、アクティブ添加条件とする。これにより、SCR触媒20が正常である場合に、劣化と判定される誤判定を回避する。
(3)SCR触媒20のNH吸着量の推定
上述したアクティブ添加の条件であるアクティブ供給量A<限界供給量Bの成立の判断等のためには、SCR触媒20のNH吸着量を把握する必要がある。本実施の形態において、制御装置30は、SCR触媒20のNH吸着量を算出するための機能を有する。
図4は、制御装置30が有するNH吸着量を算出する機能を示すブロック図である。図4には、制御装置30が有する機能のうち、NH吸着量の算出に係る機能が抽出されてブロックで表現されている。図4では、機能ごとに演算ユニット41、42、43、44が割り当てられている。但し、演算ユニット41〜44は、ハードウェアとして存在するものではなく、メモリに記憶されたプログラムが実行されたときに、仮想的に実現される。
演算ユニット41では、供給NH量が算出される。供給NH量は、尿素添加弁22からの尿素水の供給量に基づいて算出される。
演算ユニット42では、消費NH量が算出される。消費NH量は、SCR触媒20のNOx浄化率と、流入するNOx量とから算出される。ここで、NOx浄化率は、空気量(即ち、SCR触媒20に流入する排気流量)と、SCR床温と、SCR触媒20でのNH吸着量と相関を有する。具体的な相関関係は、予め実験等により求めることができる。本実施の形態では、この相関関係に基づいて空気量、SCR床温、及び、NH吸着量を引数とするマップを作成し、予め制御装置30に記憶しておく。演算ユニット42には、後述するSCR触媒20のNH吸着量と、SCR触媒20の入口のNOx濃度と、SCR触媒20に流入する空気量と、SCR床温とが入力される。演算ユニット42は、入力された空気量、SCR床温、NH吸着量に応じて、NOx浄化率のマップに従って、NOx浄化率を算出する。更に、算出されたNOx浄化率と、SCR触媒20に流入するNOx量とに応じて、消費NH量が算出される。
なお、NOx浄化率は、SCR触媒20が正常であるか劣化しているかによって、大きく異なる。従って、SCR触媒20が正常触媒である場合と劣化触媒である場合との両方を想定し、正常触媒及び劣化触媒のそれぞれの特性に応じて、NOx浄化率のマップを個別に準備しておく。演算ユニット42は、それぞれのマップを用いて、SCR触媒20が正常であると想定した場合の消費NH量と、劣化していると想定した場合の消費NH量とをそれぞれ算出する。
演算ユニット43では、脱離NH量が算出される。脱離NH量は、空気量と脱離NH濃度から算出される。ここで、脱離NH濃度と、SCR床温と、NH吸着量とは相関を有し、NH吸着量が同一であれば、SCR床温が高いほど脱離NH量も多くなり、SCR床温が同一であれば、NH吸着量が多いほど脱離NH量も多くなる。具体的な相関関係は、予め実験等により求めることができる。本実施の形態では、この相関関係に基づいて、SCR床温、及び、NH吸着量を引数とする脱離NH濃度のマップを作成し、予め制御装置30に記憶しておく。演算ユニット43には、空気量とSCR床温と、後述するSCR触媒のNH吸着量が入力される。演算ユニット43は、SCR床温とNH吸着量とに応じて、脱離NH濃度のマップに従って、脱離NH濃度を算出する。更に、演算ユニット43は、算出された脱離NH濃度に、空気量を乗算することで、脱離NH量を算出する。
脱離NH濃度は、SCR触媒20が正常であるか異常劣化しているかによって大きく異なる。従って、SCR触媒20が正常触媒である場合と異常劣化触媒である場合との両方を想定して、正常触媒及び異常劣化触媒のそれぞれの特性に応じて、脱離NH濃度のマップを個別に準備しておく。演算ユニット43は、それぞれのマップを用いて、SCR触媒20が正常であると想定した場合の脱離NH濃度と、劣化していると想定した場合の脱離NH濃度とをそれぞれ算出する。
演算ユニット44では、NH吸着量が算出される。具体的に、演算ユニット44には、供給NH量と、演算ユニット42で算出された消費NH量と、演算ユニット43で算出された脱離NH量が入力される。演算ユニット44は、入力された供給NH量、消費NH量、及び脱離NH量に応じて、数式1に従って、NH吸着量を算出する。
Figure 2020023922
演算ユニット44で算出されたNH吸着量は、NH吸着量の推定値として出力されると共に、メモリに記憶され、更に、演算ユニット42及び43にそれぞれ入力され、演算ユニット42及び43における演算に用いられる。
(4)SCR床温に応じたアクティブ供給量Aの補正
ところで、図2及び図3に示されるように、SCR触媒20のNH吸着量は、SCR床温によって変化する。具体的には、SCR床温が高くなるとNH吸着量が減少する。従って、同一量のNHを供給した場合、SCR床温が高い環境である場合ほど、SCR触媒20下流へのNHスリップが発現しやすくなる。また、SCR床温の変化に応じたNH吸着量の変化の大きさは、劣化触媒よりも正常触媒の方が大きい。
上述したように、本実施の形態では、アクティブ供給量A<限界供給量Bをアクティブ添加の実行条件とすることで、正確な劣化診断が行われるようにしている。ここで、上述したように、アクティブ供給量Aは、正常触媒の最大吸着量を超えず、劣化触媒の最大吸着量を超える量に設定される。この最大吸着量は、アクティブ添加開始前のSCR床温に応じた値である。しかしながら、SCR床温は、SCR触媒20の劣化診断の実行中にも大きく変動する可能性がある。SCR床温が上昇した場合には、SCR触媒20のNHの最大吸着量は減少し、逆に、SCR床温が低下した場合には、最大吸着量が増加する。従って、アクティブ添加開始後にSCR床温が上昇した場合には、NHスリップ量が増加し、SCR触媒20が正常であるにも関わらず異常と判定される事態が起こり起り得る。逆に、SCR床温が低下した場合には、NHスリップが発現せず、SCR触媒が劣化しているにもかかわらず正常と判定される事態が起こり得る。
図5及び図6は、従来のSCR触媒の劣化診断の制御を示すタイミングチャートであり、図5は、床温変化が少ない通常時の場合、図6は、SCR床温が急上昇した場合の例を表している。図5に示されるように、SCR床温が安定している場合には、アクティブ添加されると、劣化触媒の場合にはNHスリップ量が増加して、劣化と判定される。一方、正常触媒の場合には、NHスリップが発現せず、正常と判定される。
これに対し、アクティブ供給量Aの決定後アクティブ添加実行中にSCR床温が急上昇すると、最大吸着量が減少する。従って、図6に示されるように、従来の劣化診断の制御において設定されるアクティブ添加の供給量は、上昇したSCR床温における供給量としては過剰であり、SCR触媒20が劣化している場合でも、正常である場合でも、NHスリップ量が増加し、劣化と判定される。
本実施の形態では、このような誤判定を防ぐべく、SCR床温の変化を予測して、これに基づいてアクティブ供給量Aを補正する制御を行う。図7は、SCR床温の変化について説明する図である。図7において曲線aは、SCR触媒20に加わる熱量(以下「SCR入熱量」とも称する)を示し、曲線bはSCR床温の変化を示す。図7の曲線bに示されるように、SCR床温は、SCR入熱量(曲線a)を、一定の遅れを以って追従する形で変化する。従って、SCR入熱量の履歴を基に、アクティブ添加実行後劣化診断中のSCR床温を予め推定することが可能である。
ここで、SCR入熱量は、SCR触媒20に流入する排気ガス温度と、SCR触媒20に流入する排気ガス流量(又は、吸入空気量Ga)とから、算出される。また、SCR入熱量の変化に対するSCR床温の変化の遅れ時間は予め実験等により求められる。
アクティブ供給量Aは、算出された劣化診断中のSCR床温の変化量に応じて補正される。より具体的には、SCR床温の上昇が予測される場合、アクティブ供給量A(又は、アクティブ供給量Aに対応する尿素添加量)は減量補正される。一方、SCR床温の低下が予測される場合には、アクティブ供給量A(又は、アクティブ供給量Aに対応する尿素添加量)は増量補正される。
(5)劣化診断の具体的な制御
図8は、制御装置30が実行する具体的な制御のルーチンを示すフローチャートである。図8のルーチンでは、まず、ステップS102において、SCR触媒20の現在のNH吸着量が算出される。ここでは、上述したようにSCR触媒20が正常であると想定した場合と劣化していると想定した場合とのそれぞれの場合におけるNH吸着量が算出される。
次に、ステップS104において、アクティブ添加の実施の予備条件が成立しているか否かが判別される。ここで、アクティブ添加の実施の予備条件としては、例えば、劣化診断に用いられるNOxセンサ、NHセンサ等の各種センサが、全て活性温度に達していること、劣化診断に用いられる他の部品の異常が検出されていないこと、バッテリ電圧が劣化診断に必要とされる所定電圧以上であること、触媒制御モードが通常モード(即ち、PM再生実施中でないこと)、劣化診断における各種センサの信頼性を確保するため、大気圧が所定値以上であること等が挙げられる。また、不必要にNHスリップを回避するため、1トリップ内のアクティブ添加の実施完了フラグ及び1トリップ内の劣化診断完了フラグが何れもOFFであること(即ち、アクティブ添加及び劣化診断が1トリップ内で、まだ実施されていないこと)等を条件として加えてもよい。
ステップS104において、設定された予備条件が成立していないと判別された場合には、今回の処理は終了し、予備条件が成立していると判別された場合には、ステップS106に進む。
ステップS106では、アクティブ添加を実施するか否かが判別される。具体的にステップS106において、アクティブ添加を実施するか否かは、アクティブ供給量Aより、限界供給量Bが小さいか否かに基づいて判別される。
ステップS106において、アクティブ供給量Aが限界供給量B以上である場合、NOと判別され、今回の処理はこのまま終了し、アクティブ供給量Aが限界供給量Bより小さい場合YESと判別されて、次に、ステップS108に進む。
ステップS108では、アクティブ供給量Aの補正が実行される。具体的には、アクティブ供給量Aを算出したときの、SCR触媒20に流入する排気ガス温度と排気ガス流量(又は吸入空気量Ga)の履歴に基づき算出されるSCR入熱量の履歴を基に、アクティブ添加実行後のSCR床温の変化を予測する。予測されたSCR床温の変化量に基づいて、アクティブ供給量Aを増減補正する。ここでの補正量は、SCR床温の変化量に対応して増減させた補正量としてもよいし、一定の増量又は減量補正としてもよい。また、SCR床温の変化量を一定範囲ごとに区切り、その範囲ごとに補正量を設定して、段階的に補正量を変化させるものとしてもよい。
次に、ステップS110に進み、補正した供給量に対応する尿素水量で、アクティブ添加が実行される。即ち、尿素添加弁22から、補正後の供給量に応じた尿素水が供給される。
次に、ステップS112に進み、診断条件が成立したか否かが算出される。ここでの診断条件は、NHスリップ推定モデルにより選定される診断可能条件である。ステップS112において診断条件が成立しないと判別された場合には今回の処理は一旦終了し、診断条件が成立すると判別された場合には、ステップS114に進む。
ステップS114では、SCR触媒20の下流に排出されたNH量、即ち、NHセンサ36により計測されたNH濃度が、診断の閾値より小さいか否かが判別される。閾値は、予め設定された値である。なお、閾値はSCR床温に応じた値であってもよい。
ステップS114において、NH計測値が、診断の閾値より小さいと判別された場合、次にステップS116に進み、SCR触媒20は正常と判定される。一方、ステップ114においてNH計測値が診断の閾値以上と判別された場合、次にステップS118に進み、SCR触媒20は、劣化と判定される。その後今回の処理は終了する。
以上説明したように、本実施の形態では、SCR床温の変化を予測して、そのSCR床温の変化に応じて、アクティブ添加におけるNHの供給量が補正される。これにより、アクティブ添加実行後にSCR床温が変化する場合でも、高い精度で触媒の劣化の有無を判定することができる。
2 エンジン
4 排気通路
10 DOC
12 DPF
14 燃料添加弁
20 SCR触媒
22 尿素添加弁
30 制御装置
31 計測手段
32 排気温度センサ
33 NOxセンサ
34 NOxセンサ
36 NHセンサ
41〜44 演算ユニット

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に配置され、アンモニアを還元剤として排気中の窒素酸化物を還元する選択還元型触媒と、
    前記選択還元型触媒より上流側に設置され、前記排気通路内にアンモニアの前駆体又はアンモニアを還元剤として供給する還元剤供給装置と、
    前記選択還元型触媒より下流側の排気中のアンモニア濃度を検出する検出手段と、
    排気中の窒素酸化物の還元を目的として前記選択還元型触媒に供給される前記還元剤の量よりも多い還元剤を、前記選択還元型触媒に供給した場合に、前記検出手段により検出されるアンモニア濃度に基づいて、前記選択還元型触媒の劣化診断を行うように構成された制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、更に、
    前記劣化診断の実行中における前記選択還元型触媒の床温の予測値を算出し、
    前記選択還元型触媒の劣化診断を実行する場合に供給する前記還元剤の供給量を、前記予測値に応じて決定する、
    ように構成されている内燃機関の排気浄化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112360597A (zh) * 2020-11-10 2021-02-12 潍柴动力股份有限公司 一种基于二氧化硫传感器的防结晶控制方法及装置

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