JP2020023412A - 石膏発泡体及びそれを成形するための組成物 - Google Patents

石膏発泡体及びそれを成形するための組成物 Download PDF

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高博 二村
Takahiro Futamura
高博 二村
戸野 正樹
Masaki Tono
正樹 戸野
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Abstract

【課題】軽量で断熱性及び強度に優れた石膏発泡体、及び該石膏発泡体を成形するための組成物を提供する。【解決手段】石膏発泡体成形用組成物は、焼石膏を含み、さらに焼石膏100質量部に対して、a)起泡成分を固形分で0.3質量部〜1.6質量部、b)強度保持成分を固形分で10質量部〜80質量部、c)水を25質量部〜300質量部含んでいる。【選択図】なし

Description

本発明は、石膏発泡体及びそれを成形するための組成物に関する。
石膏硬化体に用途に応じた性能を持たせるために、石膏硬化体成形用組成物の添加成分及びその配合量が工夫されている。
例えば特許文献1は、標準混水量より過剰な量の水に分散剤を分散させた懸濁液を半水石膏に加えて水和させることで石膏と水との分離を抑制し、従来よりも低い密度を有する軽量の石膏硬化体を製造できる石膏硬化体の製造方法、及び該製造方法により製造が可能な石膏硬化体について開示している。
特許文献2は、ナフタレンスルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物と、アルキル硫酸エステル塩とを含有した石膏スラリー用分散剤であって、ナフタレンスルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物とアルキル硫酸エステル塩の固形分質量比率が97/3〜50/50である石膏スラリー用分散剤について開示している。かかる石膏スラリー用分散剤により、石膏と混練水とを短時間で混合し、良好な流動性を有する石膏スラリーを製造できる。
ところで、石膏硬化体を例えば建築材料に使用する場合には、高い断熱性が要求されることがある。例えば、石膏硬化体をサンドイッチパネル、金属サイディングパネル等の建材パネルの芯材に使用する場合には、断熱性が要求される。しかしながら、特許文献1及び2では断熱性については取り組んでいない。
石膏硬化体を建材パネルの芯材に適用する場合には、通常、石膏硬化体成形用組成物中にグラスウール又はウレタンフォームを含ませることによって断熱性を向上させている。特に、ウレタンフォームを含ませていることが多い(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、グラスウール等の繊維材料は透湿抵抗が低く、湿気により脱離しやすいために、断熱性を維持することが困難である。また、ウレタンフォームを使用した場合は防火性に劣るため建材パネルには使用しにくいうえに、透湿防水シートに吹き付けることが多く内部結露発生及び通気層閉塞が生じ得る。
また、建築材料にしばしば軽量性が要求されるが、石膏硬化体に断熱性や軽量性をもたせるために発泡させると、脆くなるため、強度の点が問題となる。
特許第5731177号 特許第3719706号 特開2016−003502号公報
本発明の目的は、軽量で断熱性及び強度に優れた石膏発泡体、及び該石膏発泡体を成形するための組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意研究を重ねた結果、焼石膏、起泡成分、強度保持成分、及び水を所定割合で含む組成物を使用することにより、軽量で断熱性及び強度に優れた石膏発泡体が得られることを見出した。本発明者らは、このような知見に基づきさらに研究を重ね本発明を完成させた。即ち、本発明は、以下の態様を包含する。
項1.石膏発泡体成形用組成物であって、
焼石膏を含み、
さらに、焼石膏100質量部に対して、
a)起泡成分を固形分で0.3質量部〜1.6質量部、
b)強度保持成分を固形分で10質量部〜80質量部、
c)水を25質量部〜300質量部
含む、組成物。
項2.前記焼石膏がα型焼石膏である、項1に記載の組成物。
項3.前記a)起泡成分が界面活性剤である、項1又は2に記載の組成物。
項4.前記界面活性剤が陰イオン性界面活性剤である、項3に記載の組成物。
項5.前記b)強度保持成分が樹脂エマルジョンである、項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
項6.断熱石膏発泡体成形用組成物である、項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
項7.焼石膏を含み、
さらに、焼石膏100質量部に対して、
a)起泡成分を固形分で0.3質量部〜1.6質量部、
b)強度保持成分を固形分で10質量部〜80質量部
含み、
比重が0.30g/cm未満である、石膏発泡体。
項8.前記焼石膏がα型焼石膏である、項7に記載の石膏発泡体。
項9.断熱石膏発泡体である、項7又は8に記載の石膏発泡体。
項10.項1〜6のいずれか一項に記載の組成物、又は項7〜9のいずれか一項に記載の石膏発泡体を用いた建材パネル。
本発明によれば、軽量で断熱性及び強度に優れた石膏発泡体を得ることができる。特に、本発明によれば、比重に対する断熱性及び強度が高い石膏発泡体を得ることができる。
石膏発泡体成形用組成物
本発明の石膏発泡体成形用組成物は、
焼石膏を含み、
さらに、焼石膏100質量部に対して
a)起泡成分を固形分で0.3質量部〜1.6質量部、
b)強度保持成分を固形分で10質量部〜80質量部、
c)水を25質量部〜300質量部
含む、組成物である。
前記起泡成分及び強度保持成分は、それぞれ、通常、固形成分に加えて、液体成分(例えば、水)を含んでいる。前記起泡成分及び強度保持成分の含有量を、それぞれ、液体成分も含めた含有量(原料としての添加量)で表し、水の含有量を、他の成分中に含まれる水を考慮しない含有量(水の添加量)で表す場合、
前記石膏発泡体成形用組成物は、
焼石膏を含み、
さらに、焼石膏100質量部に対して、
a)起泡成分を1質量部〜6質量部、
b)強度保持成分を50質量部を超えて200質量部以下、
c)水を25質量部〜180質量部
含む、組成物であってもよい。
以下、本発明の石膏発泡体成形用組成物の各成分についてより詳しく説明する。
焼石膏
石膏は、硫酸カルシウムを含有する鉱物として理解される。
焼石膏は、硫酸カルシウム・1/2水和物、半水石膏ともいう。
焼石膏は、天然石膏、副産石膏、及び排煙脱硫石膏等の単独若しくは混合した石膏を大気中で焼成して得られるβ型焼石膏と、水中、蒸気中で焼成して得られるα型焼石膏とに分類される。石膏発泡体を軽量化し且つ強度を向上させる観点から、α型焼石膏が好ましい。
好ましい一実施態様において、焼石膏はα型焼石膏を含んでいる。焼石膏は、α型焼石膏単独であってもよく、α型焼石膏及びβ型焼石膏の混合物であってもよい。焼石膏中のα型焼石膏の含有率は、例えば、70質量%以上、好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは85質量%以上(例えば、90〜99質量%)である。
さらに好ましい一実施態様において、焼石膏はα型焼石膏のみからなる。
a)起泡成分
起泡成分は、石膏発泡体の軽量化及び断熱性を高めるために添加される。また、起泡成分の含有量を調整することにより、得られる石膏発泡体の比重を所望の範囲に設定することができる。
起泡成分は、好ましくは界面活性剤であり、界面活性剤としては、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びそれらの組み合わせが挙げられる。イオン性界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
陰イオン性界面活性剤の例としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの中では、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が、起泡性が特に高く、且つ特に安価である点で好ましい。
陽イオン性界面活性剤の例としては、例えば、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩等が挙げられるが、これらに限定されない。
両性界面活性剤の例としては、例えば、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイド等が挙げられるが、これらに限定されない。
非イオン性界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル等が挙げられるが、これらに限定されない。
起泡成分(特に、界面活性剤)は、通常、固形成分に加えて、液体成分(例えば、水)を含んでいる。起泡成分中の固形分含有率は、例えば、20質量%以上、好ましくは25質量%以上(例えば、25〜100質量%)である。
起泡成分の固形分含有量は、焼石膏100質量部に対して0.3質量部〜1.6質量部、好ましくは0.5質量部〜1.0質量部である。起泡成分の固形分含有量が焼石膏100質量部に対して0.3質量部以上であると、得られる石膏発泡体の断熱性に優れる。また、起泡成分の固形分含有量が焼石膏100質量部に対して1.6質量部以下であると、得られる石膏発泡体の強度をより高く保持することができる。
b)強度保持成分
強度保持成分は、石膏発泡体の強度を保持するために添加される。
強度保持成分は、好ましくは樹脂エマルジョンである。樹脂エマルジョンは、水又は水性溶媒中に樹脂を分散させたものであり、公知の方法、例えば乳化剤による乳化重合法又は超音波乳化重合法で合成したものを用いることもでき、市販品を使用することもできる。
樹脂エマルジョンとしては、イオン性樹脂エマルジョン、非イオン性樹脂エマルジョン、及びそれらの組み合わせが挙げられる。イオン性界面活性剤としては、陰イオン性樹脂エマルジョン、陽イオン性界面活性剤、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
陰イオン性樹脂エマルジョンの例としては、例えば、それぞれ陰イオン性の親水基をもつ界面活性剤を有する、酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、酢酸ビニル−アクリル系樹脂エマルジョン、アクリル系樹脂エマルジョン、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、塩化ビニル−酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、塩化ビニル−アクリル系樹脂エマルジョン、ウレタン系樹脂エマルジョン等が挙げられるが、これらに限定されない。なお、「〜系樹脂エマルジョン」とは、「〜系」の前の樹脂を含有するエマルジョンを意味する。
これらの陰イオン性樹脂エマルジョンは、市販品、例えば、ビニブラン2585(日信化学工業株式会社製)、EVA AD−21(昭和電工株式会社製)、EF−265(昭和電工株式会社製)、モビニール7901(日本合成化学工業株式会社製)、HUX282(株式会社アデカ製)、HUX564(株式会社アデカ製)から入手することもできる。
陽イオン性樹脂エマルジョンの例としては、例えば、それぞれ陽イオン性の親水基をもつ界面活性剤を有する、アクリル系樹脂エマルジョン、酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、アクリル酸エステル共重合体等が挙げられるが、これらに限定されない。
これらの陽イオン性樹脂エマルジョンは、市販品、例えば、ビニブラン2587(日信化学工業株式会社製)から入手することもできる。
非イオン性樹脂エマルジョンの例としては、例えば、それぞれ陰イオン性の親水基及び陽イオン性の親水基を有しない、酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、アクリル系樹脂エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、エポキシ系樹脂エマルジョン、塩化ビニル系樹脂エマルジョン等が挙げられるが、これらに限定されない。
これらの非イオン性樹脂エマルジョンは、市販品、例えば、ビニブラン2584(日信化学工業株式会社製)から入手することもできる。
強度保持成分(特に、樹脂エマルジョン)は、通常、固形成分に加えて、液体成分(例えば、水)を含んでいる。強度保持成分中の固形分含有率は、例えば、30質量%以上、好ましくは35質量%以上(例えば、40〜60質量%)である。
強度保持成分の固形分含有量は、焼石膏100質量部に対して10質量部〜80質量部、好ましくは20質量部〜40質量部である。強度保持成分の固形分含有量が焼石膏100質量部に対して10質量部以上であると、得られる石膏発泡体の強度をより高く保持することができる。また、強度保持成分の固形分含有量が焼石膏100質量部に対して80質量部以下であると、起泡成分の起泡力を保持することができる。
c)水
水の含有量(起泡成分及び強度保持成分に含まれる水を含めた含有量)は、焼石膏100質量部に対して25質量部〜300質量部、好ましくは50〜250質量部、さらに好ましくは100質量部〜200質量部である。水の含有量が焼石膏100質量部に対して25質量部以上であると、焼石膏とよく混和させることができ、組成物の水硬性を十分に発現できる。また、水の含有量が焼石膏100質量部に対して300質量部以下であると、石膏発泡体の機械的強度を保持でき、取り扱い性にも優れる。
好ましい実施態様
好ましい一実施形態において、本発明の石膏発泡体成形用組成物は、α型焼石膏を含有し、さらに、α型焼石膏100質量部に対して、
a)起泡成分としての界面活性剤を固形分で0.3質量部〜1.6質量部、
b)強度保持成分としての樹脂エマルジョンを固形分で10質量部〜80質量部、
c)水を25質量部〜300質量部
含有する。
さらに好ましい一実施形態において、本発明の石膏発泡体成形用組成物は、α型焼石膏を含有し、さらに、α型焼石膏100質量部に対して、
a)起泡成分としての界面活性剤を固形分で0.5質量部〜1.0質量部、
b)強度保持成分としての樹脂エマルジョンを固形分で20質量部〜40質量部、
c)水を100質量部〜200質量部
含有する。
これらの実施態様において、a)起泡成分及びb)強度保持成分は、陰イオン性界面活性剤と非イオン性樹脂エマルジョンの組合せ、陰イオン性界面活性剤と陰イオン性樹脂エマルジョンの組合せが好ましい。
以上のような構成を採用することにより、より軽量で特に高い断熱性と特に高い強度(硬度)とを兼ね備えた石膏発泡体(特に、断熱石膏発泡体)を得ることができる。
本発明の石膏発泡体成形用組成物は、上記以外の成分をさらに含んでいてもよい。
上記以外の成分としては、焼石膏以外の石膏(例えば、無水石膏、二水石膏)、セメント、骨材等が挙げられる。骨材としては、砂、砕砂、砂利、砕石等が挙げられる。セメント及び骨材を添加することにより、石膏発泡体の硬さをより高めることができる。
また、上記以外の成分としては、無機充填剤、分散剤、水溶性高分子、AE剤、遅延剤、早強剤、促進剤、発泡剤、消泡剤、防水剤、防錆剤、着色剤、防黴剤、ひびわれ低減剤、膨張剤、繊維類、染料、顔料等の添加剤が挙げられる。これらは単独で使用しても、または2種以上併用してもよい。
本発明の石膏発泡体成形用組成物は、起泡成分、強度保持成分、水、及び任意の他の成分のうち二種以上を予め混合し、その混合物(又はその混合物及び残余の成分)を焼石膏に添加することにより調製してもよいし、起泡成分、強度保持成分、水、及び任意の他の成分を個別に焼石膏に添加することにより調製してもよい。
また、本発明の石膏発泡体成形用組成物は、起泡成分、強度保持成分、水、及び任意の他の成分を、所望の温度及び圧力下で焼石膏に添加し、ミキサー等の公知の混合装置により混合することにより調製されるのが好ましい。添加及び混合の好ましい圧力は大気圧であり、好ましい温度は15〜35℃である。
石膏発泡体
一実施態様において、本発明の石膏発泡体は、焼石膏を含み、さらに、焼石膏100質量部に対して
a)起泡成分を固形分で0.3質量部〜1.6質量部、
b)強度保持成分を固形分で10質量部〜80質量部
含み、比重が0.30g/cm未満である、石膏発泡体である。
前記焼石膏、起泡成分、及び強度保持成分は、前記石膏発泡体成形用組成物において説明したものと同様である。
本発明の石膏発泡体の比重(乾燥質量を体積で除したもの)は0.30g/cm未満、好ましくは、0.25g/cm以下、より好ましくは0.20g/cm以下であり、さらに好ましくは0.15g/cm以下である。比重が0.30g/cm未満であると、断熱性に優れる。なお、比重の下限値は、特に制限されないが、通常0.01g/cm程度である。
本発明の石膏発泡体の熱伝導率は、特に限定されないが、好ましくは0.070W/mK未満、より好ましくは0.060W/mK未満、さらに好ましくは0.050W/以下である。熱伝導率は、慣用の測定装置、例えば、京都電子工業株式会社製「迅速熱伝導率計QTM−710」を用いて測定することができる。
本発明の石膏発泡体の強度は、例えば、デュロメーター(タイプE)で表面硬度を測定したときの測定値が30以上であり、好ましくは40以上、より好ましくは50以上である。
他の実施態様において、本発明の石膏発泡体は、前記石膏発泡体成形用組成物により成形されたものである。
本発明の石膏発泡体は、好ましくは断熱石膏発泡体である。
本発明の石膏発泡体は、例えば、前記石膏発泡体成形用組成物を樹脂、金属等の型に流し入れ、板状等の所望の形状とし、硬化、乾燥して得ることができる。
硬化の条件は特に制限されないが、好ましい温度は15〜35℃であり、好ましい時間は1〜5時間である。乾燥の条件も特に制限されないが、好ましい温度は50〜100℃であり、好ましい時間は10〜30時間である。
建材パネル
本発明は、前記石膏発泡体成形用組成物又は前記石膏発泡体を用いた建材パネルも包含する。
前記建材パネルは、前記石膏発泡体成形用組成物又は前記石膏発泡体を用いた芯材を有していてもよい。
芯材の厚みは、建材パネルに通常採用される程度とすることができ、例えば、30mm〜100mmが好ましい。
前記建材パネルは、さらに、前記芯材の一方の面に裏打ち材、及び、前記芯材の他方の面に表皮材を有していてもよい。
裏打ち材としては、建材パネルに通常使用されるものを使用することができ、例えば、アルミニウム紙、アルミニウムライナー紙、アルミニウムラミネート、アルミニウム箔、55%アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板[ガルバリウム鋼板(登録商標)]等が挙げられる。
裏打ち材の厚みは、建材パネルに通常採用される程度とすることができ、例えば、0.1mm〜2.0mmが好ましい。
表皮材としては、建材パネルに通常使用されるものを使用することができ、例えば、55%アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板[ガルバリウム鋼板(登録商標)]、カラーアルミニウム板等が挙げられる。
表皮材の厚みは、建材パネルに通常採用される程度とすることができ、例えば、0.1mm〜2.0mmが好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1〜8、比較例1〜5 石膏発泡体の製造及び評価
焼石膏、起泡成分、強度保持成分、及び水を表1に示す組成で、ミキサーにより500rpmで180秒間混合し、得られた混合物を型に入れて大気圧、室温にて2時間養生、その後、60℃オーブン中で24時間乾燥させ、長さ85mm×幅85mm×厚み35mmの板状の石膏ボードを得た。
比重の測定及び評価
実施例1〜8、比較例1〜5の石膏ボードの比重は、乾燥後の石膏ボード重量(g)から体積(長さ8.5cm×幅8.5cm×厚み3.5cm)を除して算出した。比重が、0.2g/cm未満の場合をA、0.2g/cm以上0.3g/cm未満の場合をB、0.3g/cm以上の場合をCと評価した。
熱伝導率(断熱性)の測定及び評価
実施例1〜8、比較例1〜5の石膏ボードの熱伝導率を、京都電子工業株式会社製「迅速熱伝導率計QTM−710」を用いて、ニードルプローブPD−NOにより測定した。
熱伝導率が、0.060W/mK未満の場合をA、0.060W/mK以上0.070W/mK未満の場合をB、0.070W/mK以上の場合をCと評価した。
強度(硬さ)の測定及び評価
実施例1〜8、比較例1〜5の石膏ボードの表面硬度をデュロメーター(タイプE)により測定した。表面硬度が50以上をA、30以上50未満をB、30未満をCと評価した。
総合判定
総合判定として、比重、熱伝導率及び強度がA又はBである場合をS、比重、熱伝導率及び強度の少なくとも一方がCである場合をIとした。
実施例1〜8、比較例1〜5の結果を、下表に示す。なお、表中の各成分の単位は質量部で示し、起泡成分及び強度保持成分は固形分の量を質量部で示し、水は起泡成分及び強度保持成分に含まれる水を含めた量を質量部で示す。
Figure 2020023412
Figure 2020023412
(1)α型焼石膏(製品名:ハイストーンHLP、吉野石膏販売株式会社)、
(2)β型焼石膏(製品名:A級焼石膏、吉野石膏販売株式会社)、
(3)界面活性剤:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(製品名:エマールD−3−D、固形分26質量%、花王株式会社)、
(4)酢ビ系エマルジョン(製品名:エスダイン♯5381、非イオン性樹脂エマルジョン、固形分40質量%、積水フーラー株式会社)、
(5)アクリル系エマルジョン(製品名:ビニブラン2585、陰イオン性樹脂エマルジョン、固形分45質量%、日信化学工業株式会社)
実施例1〜8は、比較例1〜5に比べて、比重、熱伝導率及び強度の少なくとも一つの指標で優れており、総合評価が良好であった。
以上、本発明の実施形態及び実施例について具体的に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態および実施例において挙げた構成、方法、工程、形状、材料、数値等はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料、数値等を用いてもよい。
また、上述の実施形態の構成、方法、工程、形状、材料、数値等は、本発明の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。

Claims (10)

  1. 石膏発泡体成形用組成物であって、
    焼石膏を含み、
    さらに、焼石膏100質量部に対して、
    a)起泡成分を固形分で0.3質量部〜1.6質量部、
    b)強度保持成分を固形分で10質量部〜80質量部、
    c)水を25質量部〜300質量部
    含む、組成物。
  2. 前記焼石膏がα型焼石膏である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記a)起泡成分が界面活性剤である、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記界面活性剤が陰イオン性界面活性剤である、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記b)強度保持成分が樹脂エマルジョンである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 断熱石膏発泡体成形用組成物である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 焼石膏を含み、
    さらに、焼石膏100質量部に対して、
    a)起泡成分を固形分で0.3質量部〜1.6質量部、
    b)強度保持成分を固形分で10質量部〜80質量部
    含み、
    比重が0.30g/cm未満である、石膏発泡体。
  8. 前記焼石膏がα型焼石膏である、請求項7に記載の石膏発泡体。
  9. 断熱石膏発泡体である、請求項7又は8に記載の石膏発泡体。
  10. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物、又は請求項7〜9のいずれか一項に記載の石膏発泡体を用いた建材パネル。
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