JP2020022030A - センサ装置、センサモジュール及び感圧検出方法 - Google Patents

センサ装置、センサモジュール及び感圧検出方法 Download PDF

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Hironori Kanehira
浩紀 兼平
赤間 博
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博 赤間
佐藤 克則
Katsunori Sato
克則 佐藤
和人 川又
Kazuto Kawamata
和人 川又
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    • H03K17/945Proximity switches
    • H03K17/955Proximity switches using a capacitive detector

Abstract

【課題】FETを用いた従来の感圧検出回路は、寄生容量の影響が大きいため、感圧検出回路を含むセンサ装置を小型化することができなかった。【解決手段】センサ装置60は、感圧センサ30と、カレントミラー回路を構成するバイポーラトランジスタ66,67と、参照用コンデンサCxにバイポーラトランジスタ67からの電流を積算することが不要な期間に、カレントミラー回路を停止させ、参照用コンデンサCxにバイポーラトランジスタ67からの電流を積算することが必要な期間の前に寄生容量Cpを充電させる積算期間制御信号発生回路75と、参照用コンデンサCxが充電されることにより、バイポーラトランジスタ67と参照用コンデンサCxの接続点である検出側端子の電位が所定の閾値に達するまでの期間の変化に基づいて、感圧センサ30が押圧されたことを検出する演算回路64と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、センサ装置、センサモジュール及び感圧検出方法に関する。
近年、指等で容易かつ感覚的に操作できるタッチパネルが広く普及しており、タッチパネルの小型化、薄型化、軽量化、省電力化及び低コスト化等に関する多様な研究及び開発が行われている。指等の指示媒体がタッチパネルにタッチした位置(「タッチ位置」と呼ぶ)を検知する方式としては、電気抵抗の変化を検知する抵抗膜式、超音波等を利用する表面弾性波方式、静電容量の変化を検知する静電容量方式等が知られている。中でも、複数のタッチ位置を検知できる点等において、静電容量方式のタッチパネルが注目されている。
静電容量方式のタッチパネルは、静電容量を発生させる透明電極と、静電容量の変化を検知する外部回路とを備えている。近年では、スタイラスペン、指等によりタッチパネルが押圧されたときの押圧力を検知可能な感圧センサを備えたタッチパネルが提供されている。
例えば、特許文献1には、トッププレート及びタッチパネルが押圧方向に移動することにより変位した感圧センサの上部電極と下部電極の静電容量の変化に基づいて、入力操作面への押圧による入力決定操作がなされたことを判定する技術が開示されている。特許文献1に開示されたセンサ装置は、入力操作位置を検出するタッチパネルと、押圧操作力を検出する感圧センサと、検出回路とを有する。ここで、特許文献1に開示された従来のセンサ装置の構成例を説明する。
図1は、従来のセンサ装置100の構成例を示す説明図である。
従来のセンサ装置100は、入力信号発生回路101、感圧センサ102、感圧検出回路103、電源104、演算回路105を備える。
入力信号発生回路101は、矩形波の入力信号を感圧センサ102に印加する。
感圧センサ102は、静電容量型感圧センサの一例であり、不図示のタッチパネルの下部に設けられる。この感圧センサ102は、互いに対向した上部電極及び下部電極からなるコンデンサを備える。そして、感圧センサ102は、入力信号発生回路101から印加される入力信号の“H”及び“L”により、コンデンサへの充電及び放電を繰返す。入力信号発生回路101から矩形波の入力信号が印加されると、感圧センサ102及び感圧検出回路103に電圧が印加される。
感圧検出回路103は、Nチャネル型FET(Field Effect Transistor)であるFET110,111、及び参照用コンデンサCxを有する。FET110のソースは接地され、ゲート及びドレインは感圧センサ102に接続される。FET110のゲートはさらにFET111のゲートと接続される。一方、FET111のソースは接地され、ドレインは参照用コンデンサCxを介して電源104に接続される。FET111のドレインはさらに演算回路105に接続される。この感圧検出回路103では、FET110及びFET111によりカレントミラー回路が構成される。すなわち、FET110のドレイン−ソース電流に比例した電流がFET111のドレイン−ソース間を流れる。
電源104は、感圧検出回路103に設けられた参照用コンデンサCxに電圧を加える。
参照用コンデンサCxは、感圧検出回路103に印加された電圧により発生する電流が充電される。
感圧検出回路103は、感圧センサ102から印加される電圧により変化する、参照用コンデンサCxの検出側端子と、FET111のドレインとの接続点の電位(以下、「コンデンサCxの検出側端子の電位」と呼ぶ)を演算回路105に出力する。
演算回路105は、MPU(Micro Processing Unit)等で構成されており、感圧検出回路103から入力する参照用コンデンサCxとFET111の接続点の電位に基づいて、タッチパネルが押圧されたか否かを判断するための演算を行う。
感圧検出回路103では、電源104によって参照用コンデンサCxが充電され、その充電電圧が演算回路105に出力される。また、感圧センサ102からの電圧(出力信号)が感圧検出回路103へ供給されると、FET110で発生したドレイン−ソース電流に比例した電流がカレントミラー回路で生み出され、参照用コンデンサCxに充電される。これにより、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が徐々に下降し、演算回路105への出力電圧が徐々に低下する。出力電圧の低下率は、感圧検出回路103へ入力されるドレイン−ソース電流の大きさによって異なる。演算回路105は、参照用コンデンサCxからの出力電圧の出力値や当該出力値の低下率(時間変化率)等に基づき、感圧センサ102のコンデンサの静電容量の変化を検出する。これにより、演算回路105は、タッチパネルを通じて行われた押圧力を検出することが可能となる。
特開2011−134000号公報
ところで、FETで構成された感圧検出回路103を含むセンサ装置100には様々な寄生容量が発生することが知られている。図1に示されるように、FET110のゲート・ソース間には寄生容量Cgsが存在し、ドレイン・ソース間には寄生容量Cdsが存在する。また、入力信号発生回路101と感圧センサ102との間の配線、及び感圧センサ102と感圧検出回路103との間の配線にもそれぞれ寄生容量Cpが存在する。さらに、FET110のドレイン・ゲート間には寄生容量Cdgが存在する。
感圧センサ102の静電容量の変化はごくわずかである。しかし、寄生容量Cgs、Cds、Cdg、Cpが存在すると、感圧センサ102の静電容量が変化して出力される電圧が、寄生容量Cgs、Cds、Cdg、Cpを充電するために消費され、FET110をオンすることが可能な十分に高いゲート電圧が得られない。例えば、FET110,111に印加されるゲート電圧は、例えば、1.5V程度なければ、FET110,111がオンしない。
そこで、予め寄生容量Cgs、Cds、Cdg、Cpを充電し、かつ、感圧センサ102のわずかな電位変化でもFET110がオンするようなゲート電圧が求められる。しかし、センサ装置100において、寄生容量Cgs、Cds、Cdg、Cpを充電し、かつFET110をオンすることが可能なゲート電圧を得るためには以下の2つの制約を満たさなければならない。
・感圧センサ102の静電容量を大きくする。
・FET110に印加する出力信号の電圧を高くする。
しかし、感圧センサ102の容量を大きくするには、感圧センサ102に含まれる上部電極及び下部電極の面積を大きくしなければならず、感圧センサ102の小型化の要望に反する。そして、感圧センサ102が大型化すると、感圧センサ102を含むセンサ装置100も大型化してしまう。また、ゲート電圧を高くするには、昇圧回路等の素子を、感圧センサ102と感圧検出回路103の間に追加しなければならない。しかし、素子を追加することでセンサ装置100の製造コストが上がるばかりでなく、センサ装置100に素子の設置スペースも用意しなければならず、センサ装置100が大型化してしまう。
また、後述する図4に示すような、FET110,111をバイポーラトランジスタ66,67に置換えたセンサ装置60では、電源63からバイアス抵抗Rbiasを通じてカレントミラー回路を流れる電流により参照用コンデンサCxが常に充電されてしまう。この場合、参照用コンデンサCxの極板間の電圧が高くなりやすく、コンデンサCxの検出側端子の電位が下がるまでの時間が早くなる。このため、演算回路64は、感圧センサ30が押圧されていなくても、感圧センサ30が押圧されたと誤りやすくなる。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、センサ装置を小型化し、センサ部が押圧されたことを正確に検出することを目的とする。
本発明に係るセンサ装置は、入力信号を発生する入力信号発生回路と、少なくとも一部が対向する複数の電極の一端に接続された入力信号発生回路から入力する入力信号の変化に応じて充電及び放電を繰り返すセンサ部と、センサ部の他端の電極に接続され、センサ部に充電される電流が入力される入力側のバイポーラトランジスタと、センサ部と入力側のバイポーラトランジスタとの間に電源からの電流を供給するバイアス抵抗と、入力側のバイポーラトランジスタとカレントミラー回路を構成する出力側のバイポーラトランジスタと、入力側のバイポーラトランジスタのコレクタに接続され、センサ部からの放電を促す放電ダイオードと、出力側のバイポーラトランジスタ及び電源との間に接続され、出力側のバイポーラトランジスタを流れる電流により充電される参照用コンデンサと、センサ部と入力側のバイポーラトランジスタとの間に接続され、参照用コンデンサに出力側のバイポーラトランジスタからの電流を積算することが不要な期間に、“L”である積算期間制御信号を出力して、カレントミラー回路を停止させ、参照用コンデンサに出力側のバイポーラトランジスタからの電流を積算することが必要な期間の前に、“High−Z”である積算期間制御信号を出力して、カレントミラー回路を動作させて、センサ部と入力側のバイポーラトランジスタとの間の寄生容量を充電させる積算期間制御信号発生回路と、参照用コンデンサが充電されることにより、出力側のバイポーラトランジスタと参照用コンデンサの接続点である検出側端子の電位が所定の閾値に達するまでの期間の変化に基づいて、センサ部が押圧されたことを検出する演算回路と、を備える。
本発明によれば、積算期間制御信号によりカレントミラー回路の停止又は動作が制御されることで、参照用コンデンサに電流を積算することが必要な期間の前に寄生容量が充電され、参照用コンデンサには、信号発生回路から入力する入力信号が変化した分だけの電流による充電が行われる。このため、演算回路は、センサ部が押圧されたことを正確に検出することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
従来のセンサ装置の構成例を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係るセンサ装置を備えたタッチパネル装置の概略断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るタッチパネル装置の概略構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係るセンサ装置の内部構成例を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係るセンサ装置内の各部における電圧波形及び電流波形の例を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係る参照用コンデンサCxの検出側端子の電位の時間変化の様子を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例1に係るセンサ装置の内部構成例を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例2に係るセンサ装置の内部構成例を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例3に係るセンサ装置の内部構成例を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係るセンサ装置の動作例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る感圧検出回路に設けられる電流可変用抵抗R1を流れる電流が変化する様子を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係る参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が変化する様子を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係るセンサ装置の構成例を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係るセンサ装置内の電圧及び電流の変化の例を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係る参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が変化する様子を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係るセンサ装置の動作例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係るタッチパネル装置に設けられた感圧センサの概略構成例を説明するための図である。 本発明の第3の実施の形態に係るタッチパネル装置の構成例を示す上面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るセンサモジュールの構成例を説明するための図である。 本発明の第3の実施の形態に係る曲面ディスプレイを採用したタッチパネル装置の構成例を示す部分拡大図である。 本発明の第3の実施の形態に係るセンサモジュールが筐体に設置される様子を説明するための図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
図2は、本発明の一実施形態に係るセンサ装置を備えたタッチパネル装置の概略断面図である。
タッチパネル装置1(情報処理装置の一例)は、トッププレート40と、センサユニット2と、表示素子としての表示パネル43と、表示パネル43に対して光を照射するバックライト44と、これらを収容する筐体10とを備える。バックライト44の裏面には、筐体10と一体化される背板パネルが設けられる。
タッチパネル装置1において、ユーザー側から見て、トッププレート40、センサユニット2、表示パネル43、バックライト44が順に配置される。
トッププレート40は、その下部に位置するタッチパネル20の表面を保護するものであるが、トッププレート40を省略した構成としてもよい。トッププレート40には透明のガラス基板やフィルムなどが用いられる。トッププレート40の表面は、ユーザーによる入力操作時に、指やタッチペン等の指示媒体が接触する入力操作面41となる。以下、ユーザーの指を指示媒体の例として説明する。
トッププレート40とセンサユニット2は、接着層により接着固定されている。センサユニット2は、平面矩形状のタッチパネル20と、タッチパネル20の周囲に配置される感圧センサ30とを備え、両者は接着固定されている。本実施形態において、トッププレート40は、タッチパネル20の一部として構成される。
タッチパネル20は、入力操作面41のxy座標を検出する静電容量方式の入力デバイスである。静電容量方式のタッチパネル20は、局所的に静電容量が変化した部位を検出することにより、ユーザーの指がタッチパネル20の入力操作面41に触れた位置を検出し、さらに指が触れた位置の変化を検出する。
感圧センサ30(センサ部の一例)は、後述する図3に示すように、筐体10に設けられた額縁部、すなわち、額縁上のタッチパネル20の裏面に6個配置される。タッチパネル20はトッププレート40側、感圧センサ30は表示パネル43側に配置される。表示パネル43は、タッチパネル20の背面側に配置されている。本実施形態においては、入力操作面41に操作子が近接あるいは接触(以下、「接触」と総称する。)することで、タッチパネル装置1に対する入力操作が行われる。
感圧センサ30は、後述する図3に示す弾性体33と、弾性体33を挟み込むように配置され少なくとも一部が対向する上部電極31及び下部電極35を備える。そして、感圧センサ30は、静電容量型感圧センサの一例として用いられる。
感圧センサ30は、上部電極31及び下部電極35により形成されるコンデンサの静電容量に応じた電流を、後述する図4に示す感圧検出回路62に出力する。
入力操作面41と垂直な方向(図面z軸方向)に入力操作面41が押圧されると、弾性体33が縮小するように歪み、感圧センサ30が接着固定されているトッププレート40及びタッチパネル20が押圧方向に移動する。指による押圧によって感圧センサ30の変位分だけ、タッチパネル20が表示パネル43に近づくように移動するので、タッチパネル20の移動分を考慮してセンサユニット2と表示パネル43との間には空隙42が設けられている。なお、タッチパネル20と表示パネル43が接着される場合には、図2に示すような空隙42を設けることはできない。この場合、表示パネル43又はバックライト44の背面に空隙を設けてもよい。また、空隙42の代わりに、厚みが変形する部材を設けてもよい。
図3は、タッチパネル装置1の概略構成図である。
図3の上面図(A)には、上面視したタッチパネル20に設置される感圧センサ30の位置と、筐体10の額縁の位置とが破線で示されている。上述したように筐体10の額縁には、6個の感圧センサ30が設けられ、感圧センサ30の上にはタッチパネル20が設けられる。このため、ユーザーが感圧センサ30を直接見ることはない。設置される感圧センサ30の数は、通常は複数個(図3では6個)であるが、図示される複数の感圧センサ30から選択した1個にしてもよい。なお、タッチパネル20に1個の感圧センサ30を実装する際には、額縁に沿って枠状に形成された感圧センサ30を設けるとよい。
図3の断面図(B)には、タッチパネル20及び感圧センサ30の断面図が示される。この断面図は、図2の丸印A1で囲まれた領域を拡大視した図である。
タッチパネル20は、例えば、透明なX座標タッチ電極21、接着層22、Y座標タッチ電極23を順に積層して構成される。トッププレート40とX座標タッチ電極21は、接着層53により接着固定されている。X座標タッチ電極21及びY座標タッチ電極23は、それぞれ矩形状を有する。そして、X座標タッチ電極21及びY座標タッチ電極23は、接着層22にて接着される。X座標タッチ電極21に形成されるX方向検知電極(不図示)と、Y座標タッチ電極23に形成されるY方向検知電極(不図示)が互いに平面的に重なる領域が、XY平面の座標検知領域となる。感圧センサ30は、タッチパネル20のXY平面の座標検知領域外の周縁領域(額縁)に配置される。
感圧センサ30は、タッチパネル20と筐体10との間に配置された誘電材料からなる弾性体33と、弾性体33を挟むように配置され、コンデンサを形成する上部電極31及び下部電極35とを備える。感圧センサ30はさらに、弾性体33と上部電極31とを接着固定する接着層32と、弾性体33と下部電極35とを接着固定する接着層34とを備える。上部電極31は、タッチパネル電極21に接着される。ただし、タッチパネル電極21の一部に上部電極31が用いられる場合、上部電極31とタッチパネル電極21間の接着層は不要である。同様に、下部電極35は、筐体10と一体となった電極或いは図示されない接着層で固定されている。本実施の形態においては、6個の感圧センサ30で1つの弾性体33を共有するため、弾性体33が1つの枠状に構成される。弾性体33を枠状に設けることにより、タッチパネル20と筐体10との間、つまりタッチパネル20と表示パネル43との間の空隙42に外部からのゴミ等の異物が侵入することを防止できる。
また、6個の感圧センサ30の6個の上部電極31が1つの下部電極35を共有するようにしたので、下部電極35は1つの枠状に構成されている。これに対して、下部電極35側を6個にして、上部電極31を1つの枠状に形成してもよい。なお、枠状に形成された1つの感圧センサ30がタッチパネル20に用いられる場合、上部電極31及び下部電極35の形状も感圧センサ30と同様に枠状に形成される。
弾性体33には、例えば、残留ひずみが少なく、復元率(復元速度)が高い材料が用いられる。弾性体33に用いられる材料としては、例えばシリコーンゴム、ウレタン系ゴムがある。弾性体33は、例えば、元の弾性体33の高さに対して最大で10%程度変位すればよい。例えば、感圧センサ30に用いられる厚み0.5mmの弾性体33であれば、10μm程度変位すればよい。
<センサ装置の内部構成例>
図4は、第1の実施の形態に係るセンサ装置60の内部構成例を示す説明図である。
センサ装置60は、感圧センサ30に加えて、入力信号発生回路61、感圧検出回路62、電源63、演算回路64を備える。センサ装置60は、タッチパネル装置1の筐体10内に収納される。
感圧センサ30は、上部電極31又は下部電極35の一端に接続された入力信号発生回路61から入力する矩形波の入力信号の変化に応じて充電及び放電を繰り返す。例えば、入力信号が“H”である時に感圧センサ30のコンデンサが充電し、入力信号が“L”である時に感圧センサ30のコンデンサが放電する。そして、入力信号発生回路61から矩形波の入力信号が印加されると、感圧センサ30及び感圧検出回路62に電圧が印加される。
感圧検出回路62は、npn型のバイポーラトランジスタ66,67により構成されるカレントミラー回路と、参照用コンデンサCxと、バイアス抵抗Rbiasと、放電ダイオード65と、を備える。バイポーラトランジスタ66は、感圧センサ30の他端の電極に接続され、感圧センサ30に充電される電流が入力される入力側のバイポーラトランジスタの一例として用いられる。バイポーラトランジスタ67は、参照用コンデンサCxに対して、参照用コンデンサCxを充電する電流を出力する出力側のバイポーラトランジスタの一例として用いられる。
参照用コンデンサCxは、バイポーラトランジスタ67及び電源63との間に接続される。このため、参照用コンデンサCxは、一方の電極が電源63に接続され、他方の電極がバイポーラトランジスタ67のコレクタに接続される。電源63は、感圧検出回路62に設けられた参照用コンデンサCxに充電電圧を加える。参照用コンデンサCxには、感圧センサ30から感圧検出回路62に入力する電流に応じて、感圧検出回路62内のカレントミラー回路が発生する電流、すなわちバイポーラトランジスタ67を流れる電流が供給され、充電される。
演算回路64は、MPU等で構成されており、バイポーラトランジスタ67と参照用コンデンサCxの間の接続点である検出側端子の電位に基づいて、タッチパネルが押圧されたか否かを判断するための演算を行う。このため、演算回路64は、感圧検出回路62の参照用コンデンサCxが放電された状態から充電されることにより、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が降下して、この電位が所定の閾値に達するまでの期間の変化、すなわち参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が閾値以下になるまでの期間の変化に基づいて、感圧センサ30が押圧されたことを検出する。
ここで感圧検出回路62の構成例について説明する。
放電ダイオード65のアノードは接地され、カソードは感圧センサ30の出力電極、及びバイポーラトランジスタ66のコレクタ及びベースに接続される。放電ダイオード65は、感圧センサ30からの放電を促す。このため、入力信号発生回路61が発生する入力信号が“L”の時に、感圧センサ30は放電ダイオード65を通して放電がなされる。
バイポーラトランジスタ66のエミッタは接地され、コレクタ及びベースは感圧センサ30に接続されている。バイポーラトランジスタ66のベースは、さらにバイポーラトランジスタ67のベースに接続される。
一方、バイポーラトランジスタ67のエミッタは接地され、コレクタは参照用コンデンサCxを介して電源63に接続される。また、バイポーラトランジスタ67のコレクタはさらに演算回路64に接続されている。
感圧検出回路62は、バイポーラトランジスタ66,67によりカレントミラー回路を形成する。したがって、バイポーラトランジスタ67には、バイポーラトランジスタ66のコレクタ電流に比例したコレクタ電流が流れる。
バイポーラトランジスタ66,67によりカレントミラー回路が形成される感圧検出回路62では、上述した図1に示したFET110,111に存在していたゲート・ソース間の寄生容量Cgsやドレイン・ソース間の寄生容量Cdsがなくなる。しかし、図1に示した寄生容量Cpは、なくならないで依然として残った状態のままとなる。
感圧センサ30のコンデンサは、入力信号発生回路61から入力する矩形波の入力信号が“H”である期間にバイポーラトランジスタ66を介して充電し、矩形波の入力信号が“L”である期間に放電ダイオード65を介して放電する。入力信号発生回路61は、自身の内部に設けたカウンタにより、入力信号が“L”から“H”に変化する回数をカウントする。図示されていないが、入力信号発生回路61と演算回路64は接続されており、入力信号発生回路61のカウンタのカウント値は、演算回路64にも供給される。
感圧検出回路62では、上述したように、感圧センサ30に充電される電流がバイポーラトランジスタ66に入力する。そして、バイポーラトランジスタ66とカレントミラー回路を構成するバイポーラトランジスタ67を流れる電流により参照用コンデンサCxが充電される。後述するように、入力信号発生回路61から感圧センサ30に入力信号が1回印加されて、感圧センサ30を通じて流れる電流、すなわち感圧センサ30を充電する電流が感圧検出回路62に流れ込む。しかし、参照用コンデンサCxを充電する電流の電荷はごくわずかである。しかし、感圧センサ30が多数回の充放電を繰り返すことで、参照用コンデンサCxに多数の電荷が蓄積され、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が徐々に下降していく。
そこで、演算回路64は、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位の低下率(時間変化率)等に基づき、感圧センサ30の静電容量の変化を検出する。そして、演算回路64は、入力信号発生回路61がカウントする入力信号が変化する回数により、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が所定の閾値に達するまで、すなわち、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が閾値以下になるまでの時間変化を検出する。
図4では、入力信号発生回路61と感圧センサ30の間に電圧波形観察点Pを設け、バイポーラトランジスタ66のエミッタに電流波形観察点Pを設けている。さらに、参照用コンデンサCxとバイポーラトランジスタ67のコレクタの間に電圧波形観察点Pを設ける。これらの観察点P、P、Pにおける各波形の様子は、後述する図5にて説明する。
既に述べたように、図4に示す感圧検出回路62は、従来の感圧検出回路103が備えたFET110,111を、それぞれバイポーラトランジスタ66,67に置き換えたことで、寄生容量Cgs、Cdsがなくなった。しかし、感圧センサ30とバイポーラトランジスタ66のコレクタとを接続する配線の寄生容量Cpは、なくならないで残っている。そこで、図4では、バイアス抵抗Rbiasを電源63とバイポーラトランジスタ66のコレクタ間に接続する。バイアス抵抗Rbiasは、感圧センサ30とバイポーラトランジスタ66との間に電源63からの電流を供給することで、寄生容量Cpを充電する。
このように、バイアス抵抗Rbiasを通じて電源63から寄生容量Cpに電荷が供給されることで、寄生容量Cpは常時充電された状態になっている。このため、センサ装置60が感圧センサ30の感圧を検出する際に生じる、寄生容量Cpの影響を低減することが可能となる。また、バイアス抵抗Rbiasを通じてバイポーラトランジスタ66、67に予め電流を流すことによって、感圧センサ30のわずかな電流変化により参照用コンデンサCxを確実に充電することができる。
図5は、センサ装置60内の各部(観察点P、P、P)における電圧波形又は電流波形の例を示す説明図である。図5に示す各グラフは、横軸の時間軸を同じものとしている。ここでは、図4に示したセンサ装置60における各部の動作例について説明する。
図5のグラフ(A)は、図4に示した観察点Pにおける電圧波形であり、入力信号発生回路61が感圧センサ30に印加する入力信号の電圧波形の例を示す。グラフ(A)の縦軸は入力信号の電圧値である。入力信号発生回路61は、“H”の期間が約2.5μ秒、“L”の期間が約4.0μ秒である矩形波の入力信号を感圧センサ30に印加する。なお、図5のグラフ(A)では矩形波を用いた例が示されるが、この入力信号は矩形波に限定されない。
図5のグラフ(B)は、図4に示した観察点Pにおける電流波形であり、バイポーラトランジスタ66のエミッタで観察された電流波形の例を示す。グラフ(B)の縦軸はエミッタ電流の電流値である。バイポーラトランジスタ66のエミッタ電流は、グラフ(A)に示した入力信号の立ち上がりのタイミングに合わせて、初期値(約15μA)から120μAまで一瞬立ち上がる。その後、エミッタ電流は、初期値に戻り、グラフ(A)に示した入力信号の立ち下がりタイミングに合わせて、−50μAまで一瞬立ち下がる。その後、バイポーラトランジスタ66のエミッタ電流は、再び初期値に戻る。このように、バイポーラトランジスタ66のエミッタ電流は、入力信号発生回路61から出力される入力信号電圧波形の“H”及び“L”のタイミングに合わせて変化する。
図5のグラフ(C)は、図4に示した観察点Pにおける電圧波形であり、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位の変化の例を示す。
入力信号発生回路61が感圧センサ30に印加する入力信号の立ち上がりに同期して、カレントミラー回路を流れた電流により参照用コンデンサCxが充電される。そして、図5のグラフ(C)に示すように、充電の回数が増えるに従って参照用コンデンサCxの両端電圧が大きくなる。その結果、参照用コンデンサCxの検出側端子の電圧(電位)は徐々に低下していく。
図6は、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位の時間変化の様子を示す説明図である。図6のグラフは、横軸に時間、縦軸に参照用コンデンサCxの検出側端子の電位を示している。
図5のグラフ(C)に示すように、入力信号発生回路61から感圧センサ30に印加された入力信号は、感圧センサ30を通して電流として感圧検出回路62に入力され、参照用コンデンサCxに電荷が蓄積される。参照用コンデンサCxに電荷が蓄積される動作は、入力信号が“H”になる度に繰り返され、電荷が蓄積される度に参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が低くなる。このため、電圧波形観察点Pにおける参照用コンデンサCxの検出側端子の電圧は、時間経過と共に少しずつ下がる。例えば、0〜7ミリ秒の間に入力信号発生回路61から感圧センサ30に印加される入力信号が“L”から“H”の変化を繰り返す回数が5000回であるとする。この場合、0〜7ミリ秒の間に参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が、約3.3Vから約2.0Vに下がる。
<変形例1>
以上、図4に示したセンサ装置60の構成と動作について説明したが、センサ装置60は、図4に示す以外にも様々な変形例が考えられる。
図7は、第1の実施の形態の変形例1に係るセンサ装置60Aの内部構成例を示す。
センサ装置60Aは、図4に示したセンサ装置60の感圧検出回路62を感圧検出回路62Aに置き換えた構成としている。ここで、感圧検出回路62Aは、感圧検出回路62が備える各部に加えて、電流可変用抵抗R1、R2(抵抗器の一例)を備える。電流可変用抵抗R1は、バイポーラトランジスタ66のエミッタに一端が接続され、他端が接地される。電流可変用抵抗R2は、バイポーラトランジスタ67のエミッタに一端が接続され、他端が接地される。
電流可変用抵抗R1,R2は、いずれも感圧検出回路62Aのインピーダンスを変換する機能を有し、この電流可変用抵抗R1,R2を接続することにより、参照用コンデンサCxに充電する電流が変化する。電流可変用抵抗R1と電流可変用抵抗R2の抵抗値に応じて、バイポーラトランジスタ66とバイポーラトランジスタ67を流れる電流を変えることができる。電流可変用抵抗R1と電流可変用抵抗R2の抵抗値を同じに設定した場合には、両者の電流はほぼ同じになる。
なお、感圧検出回路62Aの更なる変形例としては、電流可変用抵抗R1のみを接続してもよいし、電流可変用抵抗R2のみを接続してもよい。
電流可変用抵抗R1には、入力信号発生回路61からの入力信号が“L”から“H”になる立ち上がりに同期して電流が流れる。そして、カレントミラー回路により、電流可変用抵抗R1に流れる電流に同期して、バイポーラトランジスタ67に接続された電流可変用抵抗R2にも電流が流れる。この電流により、参照用コンデンサCxに電荷が蓄積され、蓄積が繰り返される毎に、参照用コンデンサCxの両極間の電圧が大きくなる。図7に示すセンサ装置60Aでも、図4の例と同様に、演算回路64は、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が所定の閾値以下になったことを検知して、感圧センサ30の押圧を検出することができる。
<変形例2>
図8は、第1の実施の形態の変形例2に係るセンサ装置60Bの内部構成例を示す。
センサ装置60Bは、図7に示したセンサ装置60Aと同様の構成であるが、感圧検出回路62Bを構成するバイポーラトランジスタ68、69がpnp型トランジスタである点が異なる。このため、バイポーラトランジスタ68のエミッタは、電流可変用抵抗R1を介して入力信号発生回路61に接続される。また、バイポーラトランジスタ68のコレクタは感圧センサ30の一端に接続され、感圧センサ30の他端は接地される。また、放電ダイオード65のアノードには、バイポーラトランジスタ68のコレクタが接続され、カソードには入力信号発生回路61が接続されている。
一方、バイポーラトランジスタ68のベース及びコレクタと、バイポーラトランジスタ69のベースとが接続される。このため、バイポーラトランジスタ68,69はカレントミラー回路を構成する。そして、バイポーラトランジスタ69のエミッタが電流可変用抵抗R2を介して電源63に接続される。また、バイポーラトランジスタ69のコレクタが参照用コンデンサCxの一端に接続されている。参照用コンデンサCxの他端は、接地される。バイポーラトランジスタ69のコレクタと参照用コンデンサCxの接続点に演算回路64が接続される。
図8に示すカレントミラー回路では、参照用コンデンサCxが充電される回数が増える毎に、参照用コンデンサCxの検出側の電圧(電位)が徐々に上昇する。したがって、図8の例では、演算回路64は、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が所定の閾値に達するまでの期間の変化、すなわち参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が閾値以上になるまでの期間の変化に基づいて感圧センサ30が押圧されたことを検出する。
<変形例3>
図9は、第1の実施の形態の変形例3に係るセンサ装置60Cの内部構成例を示す。
センサ装置60Cは、感圧センサ30、感圧検出回路62Aに加えて制御回路70を備える。制御回路70は、図7に示した入力信号発生回路61、電源63及び演算回路64を一体化して一つの集積回路としたものである。制御回路70として、例えば、MPU等のマイクロコンピューターが用いられる。なお、図4に示したセンサ装置60に対して、入力信号発生回路61、電源63及び演算回路64を一体化した制御回路70を設けてもよい。
入力信号発生回路61に対応する機能は、制御回路70がデジタルI/Oポートの出力信号の“H”と“L”を切り替えて感圧センサ30に入力信号を供給することで実現できる。また、制御回路70は、制御回路70に供給される電源電圧以上の入力信号を感圧センサ30に印加することもできる。この場合には、制御回路70に外付けの電源及びスイッチング素子を加えることで実現される。
電源63に対応する機能は、制御回路70がデジタルI/Oポートの出力信号を“H”で与えることで実現することができる。これにより、制御回路70からバイアス抵抗Rbiasを通じて寄生容量Cpが充電される。また、制御回路70から参照用コンデンサCxが充電される。
また、演算回路64に対応する機能は、制御回路70がデジタルI/Oポートから入力する信号に基づいて演算することで実現できる。
ここで、制御回路70は、参照用コンデンサCxの検出側端子の電圧が閾値以下となったこと、すなわち、デジタルI/Oポートの入力が“H”から”L”に変わったことを検知して、感圧センサ30が押圧されたことを検出する。
また、制御回路70は、デジタルI/Oポートの入力が“H”から”L”に変わり、かつ、入力信号が“H”から”L”へ反転したタイミングを検出する。そして、このタイミングに基づいて、制御回路70は、感圧センサ30が押圧された時点を検出する。
上述したように、センサ装置60Cでも、制御回路70は、参照用コンデンサCxの検出側端子の電圧の変化に基づいて感圧センサ30が押圧されたことを検出する。
なお、制御回路70は、デジタルI/Oポートからの入力の代わりに、A/D(Analog-to-digital)コンバータ入力、コンパレータ入力又は汎用I/O入力を用いてもよい。
例えば、制御回路70は、感圧検出回路62Aからのアナログ出力をデジタル出力に変換したA/Dコンバータ入力信号に基づいて所定の演算を行う。そして、制御回路70は、デジタルI/O(デジタル入出力回路)のインプットに設けられたA/Dコンバータの電圧が“H”から”L”に変わったことを、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が所定の閾値に達したこと、すなわち電位が閾値まで下がったこととして検出する演算回路64として機能する。
また、コンパレータ入力では、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が閾値を超えたか否かを検出した結果が制御回路70に加えられる。そして、制御回路70は、デジタルI/Oのインプットに設けられたコンパレータの結果に基づいて参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が所定の閾値に達したこと、すなわち電位が閾値まで下がったことを検出する演算回路64として機能する。
また、汎用I/O入力は、入力電位が“H”又は”L“のいずれであるかを判別する回路で構成されている。“H”と”L“を識別する際に用いられる閾値電圧は、例えば、3.3Vで動作するようなIC(Integrated Circuit)ではおおよそ2.0[V]である。これを利用すると、制御回路70は、コンパレータやA/Dコンバータを用いなくても、汎用I/O入力の結果に基づいて参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が所定の閾値電圧より高いか、低いかを判別できる。そして、制御回路70は、デジタルI/Oのインプットに設けられた汎用I/O入力の結果に基づいて参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が所定の閾値に達したこと、すなわち電位が閾値まで下がったことを検出する演算回路64として機能する。
<センサ装置の動作例>
次に、センサ装置の動作例について説明する。
図10は、センサ装置60Aの動作例を示すフローチャートである。
始めに、入力信号発生回路61は、感圧センサ30に印加する入力信号のカウンタを“0”にリセットする(S1)。
次に、入力信号発生回路61は、入力信号の出力を“L”に変える(S2)。入力信号の出力が“L”に変わると、放電ダイオード65を介して感圧センサ30が放電する。このとき、感圧センサ30は、蓄積していた電荷を放出する。
次に、電源63の出力を“H”にして、参照用コンデンサCxに電源を供給する(S3)。このとき、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位を電源電位と同じ電位となる様に、演算回路64から参照用コンデンサCxの検出側端子への出力を“H”とする。(S4)この状態は、参照用コンデンサCxに充電されていない状態、すなわち、参照用コンデンサCxが放電された状態と同じになる。そして、演算回路64の入力インピーダンスを、ハイ・インピーダンス状態とする(S5)。
次に、入力信号発生回路61のカウンタを“1”加算する(S6)。ステップS6でカウンタを“1”加算することは、入力信号発生回路61から入力信号が“L”から“H”に変化することを意味する。なお、入力信号が“H”から“L”に変化するときにカウンタを“1”加算してもよい。
入力信号発生回路61から入力信号が“L”から“H”に変化すると(S7)、感圧センサ30のコンデンサがバイポーラトランジスタ66を介して充電し、この充電電流に等しい電流がカレントミラー回路を構成するもう一方のバイポーラトランジスタ67に流れる。この結果、参照用コンデンサCxが充電され、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が降下する。
ステップS6で、カウンタが加算される期間は、例えば図6に示すように、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が、約3.3Vから約2.0Vに下がる7ミリ秒の期間である。この期間の間に、入力信号発生回路61が感圧センサ30に印加した入力信号のパルス数がカウンタ値として得られる。そして、カウンタ値が入力信号発生回路61から演算回路64に出力される。
次に、演算回路64は、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位を検出することで、感圧検出回路62からの入力が“H”又は“L”のいずれであるかを判定する(S8)。演算回路64への入力が“H”であれば、演算回路64における押圧判定が続いている。このため、入力信号発生回路61は、入力信号の出力を“L”に変え、感圧センサ30を放電する(S9)。そして、再びステップS6、S7を繰り返し、入力信号発生回路61を“H”にして、感圧センサ30に対する次の充電を行う。
これにより、カレントミラー回路を構成するバイポーラトランジスタ67に電流が流れて、参照用コンデンサCxが充電される。
一方、ステップS8において、演算回路64への入力が“L”であれば、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が閾値以下であることが判定される。このとき、入力信号発生回路61は、演算回路64にカウンタ値を出力し(S10)、本処理を終了する。
演算回路64は、入力信号発生回路61から入力されたカウンタ値に基づいて、参照用コンデンサCxが放電された状態から充電されて、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が所定の閾値に達するまでの期間の変化に基づいて、感圧センサ30が押圧されたことを確認する。
なお、ステップS6において、演算回路64にA/Dコンバータ又はコンパレータを設けておき、A/Dコンバータ又はコンパレータからの出力に基づいて、入力信号発生回路61がカウンタを“1”加算するようにしてもよい。
図11は、図7に示す感圧検出回路62Aに設けられる電流可変用抵抗R1を流れる電流が変化する様子を示す図である。
図11のグラフ(A)は、電流可変用抵抗R1を流れる電流波形の例である。図11のグラフ(A)の横軸に時間、縦軸に電流可変用抵抗R1の電流値を示す。図11のグラフ(A)は、上述した図5のグラフ(B)とほぼ同じである。上述したように入力信号発生回路61が感圧センサ30に入力信号を印加するタイミングに合わせて、電流可変用抵抗R1の電流値が変化する。
ただし、図7に示すセンサ装置60Aでは、電源63に接続されたバイアス抵抗Rbiasから電流が供給され続ける。このため、入力信号の出力が“L”、“H”のいずれであっても、電流可変用抵抗R1には、領域71で示すような電流が流れ続ける。
なお、感圧検出回路62Aのバイポーラトランジスタ66、67はカレントミラー回路を構成する。このため、電流可変用抵抗R1の電流値の変化に合わせて、電流可変用抵抗R2の電流値も同様に変化する。
図11のグラフ(B)は、図11のグラフ(A)にて一点鎖線の丸印A2で囲った電流波形のピーク部分の拡大図である。図2に示した入力操作面41が押圧されていなければ、感圧センサ30の上部電極31及び下部電極35の間の距離は変わらない。このため、感圧センサ30の静電容量も初期値のままである。そこで、図11のグラフ(B)には、入力操作面41が押圧されていない状態で電流可変用抵抗R1を流れる電流の電流値が電流波形L1で表される。また、図2に示した入力操作面41が押圧された状態で電流可変用抵抗R1を流れる電流の電流値が電流波形L2で表される。ただし、電流波形L1,L2のピーク値の差はごくわずかである。
図11のグラフ(A)の電流波形では、入力操作面41が押圧されていない状態と、入力操作面41が押圧された状態とでほぼ変わらないように見えるが、図11のグラフ(B)のように拡大すると、その違いが判別可能となる。
入力操作面41が押圧されると、感圧センサ30の上部電極31及び下部電極35の間の距離が縮む。感圧センサ30を構成するコンデンサの静電容量は、電極間の距離に反比例するので、感圧センサ30が押圧されると、その静電容量は初期値よりも増加し、入力操作面41が押圧される前より多くの電荷が蓄積される。
そして、感圧センサ30を通して流れた電荷(電流)が、感圧センサ30を押された場合の方が増えて電流可変用抵抗R1を流れる電流が増加する。ここで、図11のグラフ(B)では、入力操作面41が押圧されていない状態から、入力操作面41が押圧された状態に変わった時における電流の変化量を差分72で表している。これは、電流波形L1,L2のピーク値の差分72だけ、参照用コンデンサCxの充電量が変化することを意味している。
図12は、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が変化する様子を説明するための図である。図12のグラフは、横軸に時間、縦軸に参照用コンデンサCxの検出側端子の電位を示す。
図11のグラフ(B)に示したように、入力操作面41が押圧されていない状態では感圧センサ30の静電容量が初期値であるため、感圧センサ30に蓄積される電荷の量も少ない。
一方で、入力操作面41が押圧されると、感圧センサ30の静電容量が増加するため、電流可変用抵抗R1,R2を流れる電流のピーク値が増加する。そして、入力操作面41が押圧された時に電流可変用抵抗R1,R2を流れる電流(図11の電流波形L2)は、入力操作面41が押圧されていない時に電流可変用抵抗R1,R2を流れる電流(図11の電流波形L1)よりも多くなる。なお、電流可変用抵抗R2の抵抗値は、入力操作面41が押圧されても、押圧されなくても変わらない。このため、電流可変用抵抗R2を流れる電流が増加すると、電流可変用抵抗R2の電圧が増加する。
この結果、図5のグラフ(C)に示した参照用コンデンサCxの検出側端子の電位は、図12の曲線L12のように変化する。すなわち、入力操作面41が押圧されると、入力操作面41が押圧されていないときよりも、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が降下するまでに要する時間が短くなる。例えば、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が3.3Vから2.0Vに降下するまでの時間は、入力操作面41が押圧されていないときが曲線L11に示される7.0ミリ秒であるのに対して、入力操作面41が押圧されたときが曲線L12に示される6.8ミリ秒となる。
このように入力操作面41が押圧されたときと、押圧されていないときとで、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が閾値である2.0Vに降下するまでに要する時間に差が生じる。参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が閾値に降下するまでに要する時間が短くなると、演算回路64が加算するカウンタのカウンタ値も減少する。このため、演算回路64は、カウンタ値の変化分だけ、入力操作面41が押圧されたか、又は押圧されていないかを早く判断することが可能となる。
なお、感圧センサ30の構成によっては、入力操作面41が押圧されると感圧センサ30の静電容量が減少し、電流可変用抵抗R1に流れる電流が減少する場合もある。そのような構成とされた感圧センサ30を用いる場合にも、入力操作面41が押圧されたときと、押圧されていないときとで、参参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が閾値に降下するまでに要する時間が長くなるので、カウンタ値が異なる。このため、演算回路64は、カウンタ値の変化分だけ、入力操作面41が押圧されたか、又は押圧されていないかを判断を早いタイミングで行うことができる。
以上説明した第1の実施の形態に係るセンサ装置60では、電圧駆動するFETの代わりに、電流駆動するバイポーラトランジスタ66、67を用いてカレントミラー回路を構成したことで、FETに生じていた寄生容量Cgs、Cdsをなくすことが可能となる。そして、寄生容量Cgs、Cdsをなくしたことにより、感圧センサ30のコンデンサに蓄積される電荷のわずかな変化が寄生容量Cgs、Cdsに吸収されることがなくなる。この結果、感圧センサ30の静電容量を小さくすることができるので、センサ装置60の小型化を図ることができる。
また、センサ装置60では、感圧検出回路62にバイアス抵抗Rbiasを設けたことにより、配線に生じていた寄生容量Cpの影響をなくすことが可能となる。このため、感圧センサ30のコンデンサに蓄積される電荷のわずかな変化であっても、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位の単位時間当たりにおける変化量が大きくなる。これにより、感圧検出回路62を高感度化することができる。
また、感圧センサ30が放電すると、カレントミラー回路を通じて参照用コンデンサCxと演算回路64とが接続される検出側端子の電位が上がるため、参照用コンデンサCxの極板間の電圧が下がる。
そして、入力操作面41が押圧された時と、押圧されていない時とで参照用コンデンサCxが所定電位まで低下する時間が変わる。このため、演算回路64は、参照用コンデンサCxが所定電位まで低下する時間の変化に基づいて、入力操作面41が押圧された時と、押圧されていない時とを区別することができる。
また、図7に示すセンサ装置60Aでは、バイポーラトランジスタ66、67にそれぞれ電流可変用抵抗R1,R2を接続したことにより、参照用コンデンサCxを充電する電流の大きさを変え、参照用コンデンサCxの充電期間を調整することが可能となる。
また、図8に示すセンサ装置60Bでは、感圧検出回路62Bにpnp型のバイポーラトランジスタ68、69を設ける構成とした。このような構成であっても、演算回路64は、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位の変化に基づいて入力操作面41が押圧された時と、押圧されていない時とを区別することができる。
また、図9に示すセンサ装置60Cでは、入力信号発生回路61、電源63及び演算回路64を一つの制御回路70に一体化する構成とした。これにより、制御回路70は、I/Oポートから各種信号の“H”又は“L”を切替えることで、入力信号発生回路61、電源63及び演算回路64の機能を実現することが可能である。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係るセンサ装置について説明する。
図5のグラフ(C)の参照用コンデンサCxの検出側端子の電位波形に示すように、入力信号の立ち上がり以外の期間であっても、演算回路64が結線される参照用コンデンサCxの検出側端子の電位は下がり続ける。参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が下がるのは、バイアス抵抗Rbiasを通じてカレントミラー回路に流れる電流により、参照用コンデンサCxが常に充電されるためである。このバイアス抵抗Rbiasを通じてカレントミラー回路に流れる電流は、図11のグラフ(A)に示されている。
このことは、感圧センサ30が押圧されていなくても、参照用コンデンサCxが常に充電され続けることを意味するが、参照用コンデンサCxには、図11のグラフ(B)に示したピーク電流の差分72のみで充電されることが理想である。
そこで、第2の実施の形態に係るセンサ装置60Dでは、感圧センサ30のコンデンサを効率的に放電させる構成とした。
図13は、第2の実施の形態に係るセンサ装置60Dの構成例を示す図である。
センサ装置60Dは、図7に示したセンサ装置60Aから放電ダイオード65を除いた上で、感圧センサ30とバイポーラトランジスタ66との間の配線に接続される積算期間制御信号発生回路75を追加したものである。積算期間制御信号発生回路75は、不図示のマイクロコンピューターの一機能として構成してもよい。この場合、マイクロコンピューターから感圧検出回路62Aに積算期間制御信号が入力される。
積算期間制御信号発生回路75は、参照用コンデンサCxにバイポーラトランジスタ67からの電流を積算することが不要な期間に、“L”である積算期間制御信号を出力して、カレントミラー回路を停止させる。このため、積算期間制御信号発生回路75は、参照用コンデンサCxにバイポーラトランジスタ67からの電流を積算することが必要な期間の前に、寄生容量Cpを充電させることができる。
積算期間制御信号発生回路75が発生する積算期間制御信号は、感圧検出回路62Aに入力される。この積算期間制御信号は、例えば、FET等のトランジスタ類が発生する信号であってもよい。積算期間制御信号発生回路75は、参照用コンデンサCxへの電流の積算が不要な期間、すなわちカレントミラー回路を動作させない時には、積算期間制御信号出力を“L”とする。また、積算期間制御信号発生回路75は、参照用コンデンサCxへの電流の積算を必要とする期間の前に、寄生容量Cpを充電するための寄生容量充電期間を設ける。
入力信号発生回路61が発生する入力信号が“L”、かつ、積算期間制御信号発生回路75が発生する積算期間制御信号が“L”である時に感圧センサ30のコンデンサを放電させる。このため、図7に示したセンサ装置60Aでは、放電ダイオード65が必要であったのに対し、図13に示すセンサ装置60Dでは、放電ダイオード65が不要となる。
図14は、センサ装置60D内の電圧及び電流の変化の例を説明するための図である。
図14では、積算期間制御信号発生回路75が発生する積算期間制御信号の電圧波形L21を実線で表し、電流可変用抵抗R1を流れる電流の電流波形L22を破線で表している。そして、このグラフの横軸は時間を表し、左側の縦軸は積算期間制御信号の電圧値、右側の縦軸は電流可変用抵抗R1を流れる電流の電流値を表している。
積算期間制御信号が“L”である期間は、バイポーラトランジスタ66、67からなるカレントミラー回路は停止する。このとき、積算期間制御信号の電圧波形L21は一定値の0.0Vである。また、電流可変用抵抗R1を流れる電流は0Aである。
一方、積算期間制御信号発生回路75が“ハイ・インピーダンス”である期間(図中では、「High-Z」と記載する)、すなわち積算期間制御信号が“High−Z”である期間は、カレントミラー回路が動作可能となる。ここで、センサ装置60Dには、配線等により寄生容量Cpが生じる。このため、寄生容量Cpとバイアス抵抗Rbiasとで決まる、寄生容量Cpへの充電期間を設ける。このとき、積算期間制御信号の電圧波形L21は上昇する。そして、電流可変用抵抗R1を流れる電流が電流波形L22に示すように増加し、バイポーラトランジスタ66、67が動作状態となる。
そして、入力信号発生回路61が感圧センサ30に印加する入力信号の立ち上がりに同期してカレントミラー回路が動作することにより、電流可変用抵抗R1をピーク電流が流れる。電流可変用抵抗R1をピーク電流が流れる期間は、感圧センサ30への荷重の印加状態によりピーク電流が変化する積算期間W2となる。その後、積算期間制御信号が“L”に変わると、再び電流可変用抵抗R1を流れる電流が0Aとなる。
ここで、寄生容量充電期間W1をなくすのが理想であるが、寄生容量充電期間W1をなくすと、積算期間W2で寄生容量Cpが充電されてしまう。このため、積算期間W2でカレントミラー回路が動作しなくなる。そこで、感圧センサ30から出力される電流のわずかな変化でもカレントミラー回路が動作するように、積算期間制御信号発生回路75は、バイポーラトランジスタ66、67に予めバイアス電流を流しておく。このバイアス電流と同時に寄生容量充電期間W1で寄生容量Cpが充電される。このため、積算期間W2では、感圧センサ30から出力される電流がわずかに変化しても、この電流が供給されたカレントミラー回路が動作する。そして、電流可変用抵抗R1を流れるピーク電流だけを積算して参照用コンデンサCxを充電することができる。
図15は、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が変化する様子を説明するための図である。
図15のグラフ(A)は、電流の積算期間を設けた場合における参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が変化する様子を示す。図12で説明したように、電流の積算期間を設けなければ、入力操作面41を通じて感圧センサ30を押圧する前と、押圧した後とで、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位変化がわずかに異なる。一方、電流の積算期間を設けることで、入力操作面41を通じて感圧センサ30を押圧すると、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位変化がさらに大きくなる。
図15のグラフ(B)は、図15のグラフ(A)にて丸印A3で囲った電圧波形の拡大図である。グラフ(B)に示すように、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が、初期値から所定の閾値(例えば、1.7V)に到達するまでの時間は、入力操作面41を通じて感圧センサ30を押圧する前(L11)、押圧した後(L12)、さらに、押圧した後に電流の積算期間の制御を行った(L13)順に短くなっている。
すなわち、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が、初期値から所定の閾値(例えば、1.7V)に到達するまでの間に、演算回路64が積算するカウンタ値が異なる。このため、演算回路64は、入力操作面41を通じて感圧センサ30が押圧されたことを感度良く検出することができる。
<センサ装置の動作例>
次に、センサ装置の動作例について説明する。
図16は、センサ装置60Dの動作例を示すフローチャートである。
なお、ステップS11〜S15の処理は、図10に示したフローチャートのステップS1〜S5の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
ステップS15にて演算回路64の入力インピーダンスがハイ・インピーダンス状態となった後、積算期間制御信号発生回路75は、参照用コンデンサCxにバイポーラトランジスタ77からの電流を積算することが不要な積算不要期間であるか否かを判断する(S16)。積算不要期間であれば(S16のYES)、積算期間制御信号発生回路75は、“L”である積算期間制御信号を出力して、カレントミラー回路を停止させ(S17)、再びステップS16に戻り、積算期間であるか判断する処理を繰り返す。
積算不要期間でなければ(S16のNO)、積算期間制御信号発生回路75は、“High−Z”である積算期間制御信号を出力して、カレントミラー回路を動作させる(S18)。例えば、積算期間制御信号発生回路75のI/Oを出力から入力に切り替えてHigh−Z状態とする。このとき、積算不要期間の前に、積算期間制御信号発生回路75は、寄生容量Cpを充電する。
以降のステップS19〜S23の処理は、図10に示したフローチャートのステップS6〜S10の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。なお、ステップS22の処理にて、入力信号発生回路61が、入力信号の出力を“L”に変え、ステップS17の積算期間制御信号発生回路75の出力を“L”とした時が、感圧センサ30の放電期間となる。その後、再びステップS16に戻り、積算期間制御信号発生回路75が、積算期間であるか判断する処理を繰り返す。
以上説明した第2の実施の形態に係るセンサ装置60Dでは、積算期間制御信号によりカレントミラー回路の停止又は動作が制御されることで、参照用コンデンサCxに電流を積算することが必要な期間の前に寄生容量Cpが充電される。このため、電流の積算期間が制御され、感圧センサ30から出力される電流だけを参照用コンデンサCxに積算することができる。このため、演算回路64は、感圧センサ30がわずかな荷重により押圧されたとしても、入力操作面41が押圧されたことを素早く検出できる。そして、電流の積算期間が制御されない場合に比べて、SN比(Signal-to-Noise ratio)を向上させることができる。このように演算回路64が、電流の積算期間に応じて検出したカウンタ値の差分の変化から押圧されたか否かを正確に区別できるので、感圧センサ30の静電容量を小さくして感圧センサ30を小型化することが可能となる。
なお、センサ装置60Dにおいても、センサ装置60〜60Cと同様の形態をとりうる。
例えば、センサ装置60Dから電流可変用抵抗R1,R2のいずれか、又は両方を取り除いてもよい。
また、pnp型のバイポーラトランジスタ68,69によってカレントミラー回路を構成してもよい。
また、入力信号発生回路61、電源63、演算回路64及び積算期間制御信号発生回路75を一体化した制御回路として構成してもよい。このように構成された制御回路は、デジタルI/Oポートの“High−Z(入力状態)”と“L”を切り替えて感圧センサ30に入力信号を供給することにより入力信号発生回路として機能させてよい。
また、制御回路は、デジタルI/Oのインプットに設けられたA/Dコンバータの電圧が“H”から“L”に変わったことを、参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が所定の閾値に達したことを検出する演算回路として機能する。
また、制御回路は、デジタルI/Oのインプットに設けられたコンパレータの結果に基づいて参照用コンデンサCxの検出側端子の電位が所定の閾値に達したことを検出する演算回路として機能する。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係るセンサ装置について説明する。
近年、携帯端末には、曲面ディスプレイの採用が進んでおり、額縁の幅が狭くなっている。このため、従来、額縁に設置していた感圧センサのスペースを確保できなくなってきた。また、感圧センサ30から演算回路64までに設けられる配線の長さはタッチパネル20の形状によって決まる。
<感圧センサの概略構成>
図17は、第3の実施の形態に係るタッチパネル装置1Aに設けられた感圧センサ30Aの概略構成例を説明するための図である。第3の実施の形態では、感圧検出回路62を感圧センサ30からの微弱なアナログ信号を調整するアナログフロントエンドとして用いる例について説明する。
タッチパネル装置1Aは、下から第1ベースフィルム15、Y座標タッチ電極23、第2ベースフィルム16、X座標タッチ電極21、トッププレート40を順に積層して構成されたものである。各層、及び電極は接着剤等により接着固定されている。第1ベースフィルム15、第2ベースフィルム16、トッププレート40は、それぞれ矩形状に形成される。感圧センサ30Aは、タッチパネル装置1AのXY平面の座標検知領域外の周縁領域(額縁部分)に配置される。
感圧センサ30Aは、タッチパネル装置1Aと筐体10との間に配置された誘電材料からなる弾性体33と、弾性体33を挟むように配置され、コンデンサを形成する上部の第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12と、下部の第3感圧センサ電極13とを備える。第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12は、第1ベースフィルム15の上面に形成され、シールド電極14は、第2ベースフィルム16の上面に形成される。
シールド電極14は、感圧センサ30Aの最上部(図中のZ方向の上側)に配置され、グラウンド又は特定の電位に接続される。シールド電極14は、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12に対する外部からの電荷の流入又は流出を制限するために用いられる。ただし、指等が、第1静電容量、第2静電容量及び第3静電容量に影響を与えない場合には、シールド電極14は必ずしも必要とはされない。
第2ベースフィルム16は、X座標タッチ電極21及びシールド電極14を同一面上に配置するために用いられる。なお、X座標タッチ電極21とY座標タッチ電極23が重なる順が逆であれば、第2ベースフィルム16の同一面上にY座標タッチ電極23、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12を配置してもよい。このため、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12は、X座標タッチ電極21又はY座標タッチ電極23のいずれか一方と同一面に配置される。
第1ベースフィルム15は、Y座標タッチ電極23、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12を同一面上に配置するために用いられる。なお、X座標タッチ電極21とY座標タッチ電極23が重なる順が逆であれば、第1ベースフィルム15の同一面上にX座標タッチ電極21、シールド電極14を配置してもよい。つまり、シールド電極14は、X座標タッチ電極21又はY座標タッチ電極23のいずれか一方と同一面に配置される。
第1ベースフィルム15の上面及び下面には、例えば、両面粘着テープであるOCA(Optical Clear Adhesive)が貼り付けられている。このため、第1ベースフィルム15と第2ベースフィルム16及び弾性体33がOCAを介して貼り合わされ、第2ベースフィルム16とトッププレート40がOCAを介して貼り合わされる。
第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12がX方向に対向する部分(各センサ電極の厚み部分)にはわずかな静電容量が発生する。ただし、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12がX方向に対向する厚み部分の面積は、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12がZ方向に並べて配置される時に対向する平面部分の面積よりもはるかに小さい。このため、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12がX方向に対向する厚み部分の静電容量(第3静電容量の一例)は、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12がZ方向に並べて配置される時に発生する静電容量よりも十分に小さい。
第3感圧センサ電極13は、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12からZ方向に離して配置される。図17では、弾性体33を挟んで第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12に対して、第3感圧センサ電極13の一部がZ方向の対向する位置に配置される例が示されている。第3感圧センサ電極13は、グラウンド又は特定の電位に接続される。第1感圧センサ電極11と第3感圧センサ電極13とが対向する部分の間、及び第2感圧センサ電極12と第3感圧センサ電極13とが対向する部分の間には、それぞれ静電容量が発生する。
なお、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12がX方向に対向する部分の面積は、第3感圧センサ電極13が第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12とZ方向に対向する部分の面積より小さい。このため、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12間のX方向に発生する静電容量は、第1感圧センサ電極11と第3感圧センサ電極13とがZ方向に対向する部分に発生する静電容量(第1静電容量の一例)と、第2感圧センサ電極12と第3感圧センサ電極13とがZ方向に対向する部分に発生する静電容量(第2静電容量の一例)よりも小さい。
トッププレート40の表面に設けられた入力操作面41と垂直な押圧方向(z軸方向下向き)に入力操作面41が指で押圧されると、感圧センサ30Aの弾性体33が縮み、この感圧センサ30Aが接着固定されているトッププレート40が押圧方向に移動する。そして、第1感圧センサ電極11と第3感圧センサ電極13間の高さと、第2感圧センサ電極12と第3感圧センサ電極13間の高さが、トッププレート40の移動距離だけ狭まる。このため、第1感圧センサ電極11と第3感圧センサ電極13間の静電容量と、第2感圧センサ電極12と第3感圧センサ電極13間の静電容量が増加する。
一方、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12間のX方向の距離はほとんど変わらない。しかし、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12に第3感圧センサ電極13が近づくと、第1感圧センサ電極11と第3感圧センサ電極13間、第2感圧センサ電極12と第3感圧センサ電極13間で電気的な結合が強くなる。この結果、第1感圧センサ電極11と第3感圧センサ電極13間の第1静電容量、第2感圧センサ電極12と第3感圧センサ電極13間の第2静電容量が増加する。また、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12間の電気的な結合が弱くなり、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12間の第3静電容量が減少する。
このため、感圧センサ30Aに接続される感圧検出回路62は、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12間の第3静電容量の変化、すなわち、入力操作面41が指で押圧されたことにより、第3静電容量が減少したことを検出し、第3静電容量の変化に応じた検出信号を出力する。これにより、感圧検出回路62に接続される演算回路64は、トッププレート40の入力操作面41がどの位押圧されたことを判定することができる。
図18は、タッチパネル装置1Aの構成例を示す上面図である。
上述したように、感圧センサ30Aは、筐体10の額縁に沿って6個取付けられる。6個の感圧センサ30Aには、フレキシブル配線(Flexible Printed Circuit)基板80に設けられた感圧センサ回路部81に接続される6本の配線が額縁に沿って引き回されている。ここで、6本の配線を感圧センサ配線部82と呼ぶ。
フレキシブル配線基板80は、柔軟性を有する薄いフィルムに配線、回路等が形成されたものであり、屈曲性がある。
感圧センサ回路部81は、例えば、図4に示した感圧検出回路62及び演算回路64が形成される回路である。感圧検出回路62は、感圧センサ30Aから入力する電流により変化する参照用コンデンサCxの検出側端子の電位に基づいて検出信号を演算回路64に出力する。そして、演算回路64は、感圧検出回路62から入力する検出信号に基づいて、トッププレート40(タッチパネル20)に対する押圧力を演算し、演算回路64に接続される外部のタッチパネル装置に演算結果を出力することができる。
ここで、感圧センサ30AのSN比を上げるためには、図14に示した積算期間制御信号が“L”である期間をできるだけ長くしてカレントミラー回路を停止することで、電源63から供給される電流が参照用コンデンサCxに充電されるノイズとなる電流を除く必要がある。このため、感圧検出回路62に構成されるカレントミラー回路が、積算期間制御信号が“L”である期間から動作するまでの間、寄生容量Cpを充電可能な充電期間を確保する必要がある。ここで、寄生容量Cpの充電期間は、感圧センサ30Aの配線の長さにより決まる寄生容量Cpの値によって変化する。しかし、感圧センサ30Aの設置場所によっては感圧センサ配線部82が長くなり、寄生容量Cpが大きくなるため、寄生容量Cpを充電してバイポーラトランジスタ66,67を動作状態にするまで時間がかかっていた。感圧センサ30AのSN比を上げるには、寄生容量Cpをできるだけ少なくする必要がある。そこで、本実施の形態では、感圧センサ30Aと感圧検出回路62を一つの部品としてモジュール化する。
図19は、センサモジュール90の構成例を説明するための図である。
図19の下面図(A)は、センサモジュール90を下側から視認した様子を示す。センサモジュール90は、感圧センサ30Aと感圧検出回路部92をモジュール化した部品である。センサモジュール90のフレキシブル配線基板91には、感圧検出回路部92に配線が接続されたコネクタ部93が設けられる。感圧検出回路部92は、図4に示した感圧検出回路62と同様の構成とした回路である。
コネクタ部93には、例えば、外部にある入力信号発生回路61、電源63、グラウンド、演算回路64が接続される。そして、コネクタ部93を通じて、入力信号発生回路61から感圧センサ30Aに入力信号が入力され、電源63から参照用コンデンサCxを充電するための電流が入力される。また、コネクタ部93を通じて、感圧センサ30Aの第3感圧センサ電極13及びシールド電極14がグラウンドに接続され、感圧検出回路62が出力する検出信号が演算回路64に出力される。
なお、コネクタ部93には、積算期間制御信号発生回路75が接続されてもよい。この場合、感圧検出回路部92は、図13に示した感圧検出回路62Aと同様の構成とした回路となる。そして、コネクタ部93を通じて、積算期間制御信号発生回路75から積算期間制御信号が入力される。このようにコネクタ部93に接続される回路は、マイクロコンピューター等で汎用的に用いられる入出力回路で代用可能である。そして、感圧検出回路部92は、この入出力回路から入力される信号によって動作が制御される。
図19の断面図(B)は、図19の下面図(A)に示したセンサモジュール90をA−A線に沿って切断した様子を示す。
既に図17を参照して説明したように、感圧センサ30Aは、コンデンサを形成する上部の第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12と、下部の第3感圧センサ電極13とを備える。そして、第1感圧センサ電極11及び第2感圧センサ電極12の上部には、シールド電極14が設けられる。第3感圧センサ電極13及びシールド電極14は、折曲げ部17を介して接続される。折曲げ部17はフレキシブル配線基板91の一部であり、柔軟性を有する。また、シールド電極14は、フレキシブル配線基板91を通じてグラウンドに接続される。
感圧検出回路部92は、カバーレイ94により衝撃等から保護される。フレキシブル配線基板91の上面及び下面には、感圧検出回路部92の他にも各種の回路を形成することが可能である。
図20は、曲面ディスプレイを採用したタッチパネル装置の構成例を示す部分拡大図である。
図20の側面図(A)は、曲面ディスプレイとして用いられるトッププレート40Aの構成例を示す。トッププレート40Aの下面には、タッチパネル20が設けられ、トッププレート40Aの端部には、筐体10の上部が接している。近年は、タッチパネル装置にトッププレート40Aのような湾曲した曲面ディスプレイが採用されることがある。このため、従来、筐体10に設けられていた額縁がなくなった。この場合、タッチパネル20の電極と一体化して感圧センサ30が構成されていると、トッププレート40Aと筐体10との間まで感圧センサ30を延伸して設置することは難しい。また、トッププレート40Aの曲率や形状によっては、トッププレート40Aが曲がった部分まで感圧センサ30を設けることは難しい。
図20の側面図(B)には、トッププレート40Aと筐体10の間に感圧センサ30Aが設けられた例を示す。本実施の形態では、フレキシブル配線基板91の上面に設けられた感圧検出回路部92と、感圧センサ30Aとをモジュール化したセンサモジュール90をタッチパネル装置に設けている。そして、トッププレート40Aと筐体10の間に感圧センサ30Aを設置する。これにより、トッププレート40Aが指等の指示媒体で押圧されたことを検出できる。また、フレキシブル配線基板91の配線を短くすることで、余計な寄生容量Cpを発生させない。なお、センサモジュール90は、例えば、図2に示した表示パネル43の裏面等に配置することも可能である。
図21は、センサモジュール90が筐体10に設置される様子を説明する図である。
図21の配置図(A)は、筐体10の6箇所に設置された感圧センサ30Aが6本のフレキシブル配線基板91を介して1つの感圧検出回路部92に接続される様子を示す。
図21の配置図(B)は、フレキシブル配線基板91を介して接続される感圧センサ30Aと感圧検出回路部92との組が、6組設けられる様子を示す。
このように、感圧センサ30Aと感圧検出回路部92がモジュール化されたセンサモジュール90を用いることにより、フレキシブル配線基板91の長さを短くすることができる。このため、フレキシブル配線基板91に発生する寄生容量Cpを大きく減らすことができる。また、感圧センサ30Aと感圧検出回路部92との配線の長さは一定である。このため、寄生容量Cpがどの程度の値になるか予測が立てやすくなり、寄生容量Cpの影響がなくなるように感圧センサ30Aと感圧検出回路部92の動作を制御しやすくなる。
上述した第3の実施の形態では、感圧センサ30Aと感圧検出回路62を一つの部品としてモジュール化した。これにより、感圧センサ30Aが設置されるタッチパネル20の形状に関係なく、フレキシブル配線基板91の長さを一定とすることができる。また、センサモジュール90の配置場所は、タッチパネル20の裏面に限られない。このため、額縁がない曲面ディスプレイが用いられる筐体10であっても、筐体10とトッププレート40Aの間に感圧センサ30Aを配置することが可能となる。
なお、上述した各実施の形態では、入力信号発生回路61から入力信号が入力される部位を感圧センサ30とした。しかし、感圧センサ30の代わりに、タッチパネル20に設けられたX座標タッチ電極21及びY座標タッチ電極23間の静電容量の変化を検出可能なタッチセンサをセンサ部の一例として用いてもよい。すなわち、タッチパネル20は、入力操作面41が押圧されてもX座標タッチ電極21及びY座標タッチ電極23間の距離は変わらないが、電極間の静電容量が変化する。このため、電極間の静電容量の変化に基づいて、指示媒体によりタッチパネル20を押圧されたことを演算回路64が求めてもよい。
また、感圧センサ30Aと感圧検出回路62を一つの部品としてモジュール化した例について説明したが、感圧センサ30と感圧検出回路62を一つの部品としてモジュール化してもよい。また、感圧センサ30と感圧検出回路62A,62Bを一つの部品としてモジュール化してもよい。
また、本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ここで説明した実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることは可能であり、さらにはある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されると考えてもよい。
1…タッチパネル装置、2…センサユニット、10…筐体、20…タッチパネル、21…X座標タッチ電極、23…Y座標タッチ電極、30,30A…感圧センサ、40…トッププレート、60,60A〜60D…センサ装置、61…入力信号発生回路、62,62A,62B…感圧検出回路、63…電源、64…演算回路、65…放電ダイオード、66,67…バイポーラトランジスタ、75…積算期間制御信号発生回路、90…センサモジュール、91…フレキシブル配線基板、92…感圧検出回路部、93…コネクタ部


Claims (11)

  1. 入力信号を発生する入力信号発生回路と、
    少なくとも一部が対向する複数の電極の一端に接続された前記入力信号発生回路から入力する前記入力信号の変化に応じて充電及び放電を繰り返すセンサ部と、
    前記センサ部の他端の電極に接続され、前記センサ部に充電される電流が入力される入力側のバイポーラトランジスタと、
    前記センサ部と前記入力側のバイポーラトランジスタとの間に電源からの電流を供給するバイアス抵抗と、
    前記入力側のバイポーラトランジスタとカレントミラー回路を構成する出力側のバイポーラトランジスタと、
    前記出力側のバイポーラトランジスタ及び前記電源との間に接続され、前記出力側のバイポーラトランジスタを流れる電流により充電される参照用コンデンサと、
    前記センサ部と前記入力側のバイポーラトランジスタとの間に接続され、前記参照用コンデンサに前記出力側のバイポーラトランジスタからの電流を積算することが不要な期間に、“L”である積算期間制御信号を出力して、前記カレントミラー回路を停止させ、前記参照用コンデンサに前記出力側のバイポーラトランジスタからの電流を積算することが必要な期間の前に、“High−Z”である前記積算期間制御信号を出力して、前記カレントミラー回路を動作させて、前記センサ部と前記入力側のバイポーラトランジスタとの間の寄生容量を充電させる積算期間制御信号発生回路と、
    前記参照用コンデンサが充電されることにより、前記出力側のバイポーラトランジスタと前記参照用コンデンサの接続点である検出側端子の電位が所定の閾値に達するまでの期間の変化に基づいて、前記センサ部が押圧されたことを検出する演算回路と、を備える
    センサ装置。
  2. 前記入力信号発生回路は、前記入力信号の変化する回数をカウントするカウンタを備え、
    前記演算回路は、前記入力信号発生回路がカウントする前記入力信号が変化する回数により、前記参照用コンデンサの検出側端子の電位が前記所定の閾値に達するまでの期間の変化を検出する
    請求項1に記載のセンサ装置。
  3. さらに、前記入力側のバイポーラトランジスタ及び前記出力側のバイポーラトランジスタのエミッタにそれぞれ接続される抵抗器を備え、
    前記抵抗器の抵抗値に応じて、前記入力側のバイポーラトランジスタに流れる電流に対して、前記出力側のバイポーラトランジスタに流れる電流を変える
    請求項1または2に記載のセンサ装置。
  4. 前記入力信号発生回路、前記演算回路、及び前記積算期間制御信号発生回路は一体化された制御回路として構成され、
    前記制御回路は、デジタルI/Oポートの出力電圧の“H”と“L”を切り替えて前記センサ部に入力信号を供給することにより前記入力信号発生回路として機能する、
    請求項1に記載のセンサ装置。
  5. 前記制御回路は、デジタルI/Oのインプットに設けられたアナログ/デジタルコンバータの電圧が“H”から“L”に変わったことを、前記参照用コンデンサの検出側端子の電位が前記所定の閾値に達したことを検出する前記演算回路として機能する、
    請求項4に記載のセンサ装置。
  6. 前記制御回路は、デジタルI/Oのインプットに設けられたコンパレータの結果に基づいて前記参照用コンデンサの検出側端子の電位が前記所定の閾値に達したことを検出する前記演算回路として機能する
    請求項4に記載のセンサ装置。
  7. 前記制御回路は、デジタルI/Oのインプットに設けられた汎用I/O入力の結果に基づいて前記参照用コンデンサの検出側端子の電位が前記所定の閾値に達したことを検出する前記演算回路として機能する
    請求項4に記載のセンサ装置。
  8. 前記センサ部は、感圧検出回路又はタッチセンサのいずれかである
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のセンサ装置。
  9. 少なくとも一部が対向する複数の電極の一端に接続された入力信号発生回路から入力する入力信号の変化に応じて充電及び放電を繰り返すセンサ部と、感圧検出回路とが一体化されたセンサモジュールであって、
    前記感圧検出回路は、
    前記センサ部の他端の電極に接続され、前記センサ部に充電される電流が入力される入力側のバイポーラトランジスタと、
    電源に接続され、前記センサ部と前記入力側のバイポーラトランジスタとの間に前記電源からの電流を供給するバイアス抵抗と、
    前記入力側のバイポーラトランジスタとカレントミラー回路を構成する出力側のバイポーラトランジスタと、
    前記出力側のバイポーラトランジスタの検出側端子に接続され、前記出力側のバイポーラトランジスタから出力される電流により充電される参照用コンデンサと、
    前記参照用コンデンサが放電された状態から充電されることにより、前記参照用コンデンサの前記検出側端子の電位が所定の閾値に達するまでの期間の変化に基づいて、前記センサ部が押圧されたことを検出する演算回路と、を備え、
    前記センサ部と前記入力側のバイポーラトランジスタとの間に接続される積算期間制御信号発生回路から、前記参照用コンデンサに前記出力側のバイポーラトランジスタからの電流を積算することが不要な期間に、“L”である積算期間制御信号が入力することで前記カレントミラー回路が停止し、前記参照用コンデンサに前記出力側のバイポーラトランジスタからの電流を積算することが必要な期間の前に、“High−Z”である前記積算期間制御信号を出力して、前記カレントミラー回路を動作させることで、前記センサ部と前記入力側のバイポーラトランジスタとの間の寄生容量が充電される
    センサモジュール。
  10. 入力信号発生回路からの出力を“L”にして、センサ部に充電されている電荷を放電させるステップと、
    前記入力信号発生回路からの出力を“H”にして、前記センサ部に充電するステップと、
    前記センサ部に接続されるカレントミラー回路の出力側のバイポーラトランジスタに接続された参照用コンデンサに電源からの電流により充電するステップと、
    前記センサ部と入力側のバイポーラトランジスタとの間に接続される積算期間制御信号発生回路が、前記参照用コンデンサに前記出力側のバイポーラトランジスタからの電流を積算することが不要な期間に、“L”である積算期間制御信号を出力して、前記カレントミラー回路を停止させるステップと、
    前記参照用コンデンサに前記出力側のバイポーラトランジスタからの電流を積算することが必要な期間の前に、“High−Z”である前記積算期間制御信号を出力して、前記カレントミラー回路を動作させて、前記センサ部と前記入力側のバイポーラトランジスタとの間の寄生容量を充電させるステップと、
    前記出力側のバイポーラトランジスタと前記参照用コンデンサの接続点である検出側端子の電位を演算回路により検出するステップと、
    前記参照用コンデンサが放電された状態から充電されることにより、前記出力側のバイポーラトランジスタと前記参照用コンデンサの接続点である前記検出側端子の電位が所定の閾値に達するまでの期間の変化に基づいて、前記演算回路により前記センサ部が押圧されたことを検出するステップと、を含む
    感圧検出方法。
  11. さらに、前記入力信号発生回路が、前記入力信号を“L”から“H”に変化させたタイミングでカウンタを加算するステップを含み、
    前記演算回路は、前記入力信号発生回路から取得した前記カウンタの値により、前記参照用コンデンサが放電された状態から充電されて、前記参照用コンデンサの前記検出側端子の電位が所定の閾値に達するまでの期間を求める
    請求項10に記載の感圧検出方法。
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