JP2020021991A - 画像処理装置、画像処理装置の制御方法およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理装置の制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】高解像度の動画像を再現可能な低解像度の動画像を送信することができる画像処理装置、画像処理装置の制御方法およびプログラムを提供する。【解決手段】画像処理装置は、送信部29において、動画像の各フレームを構成する、各々が隣接する複数の画素からなる複数の画素グループの各々の中のフレームごとに異なる位置の一部の画素を選択する選択手段20、21と、前記選択された画素のデータと前記選択された画素の位置を示す位置情報を送信する送信手段22とを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理装置の制御方法およびプログラムに関するものである。
非圧縮にて動画像を伝送する伝送規格が定められ、伝送規格に沿った伝送路が使用されている。例えば、HDMI(登録商標)規格におけるV1.3およびV1.4規格は、伝送帯域が10.2Gbpsであり、4k(3840×2160)解像度で30P(30Hzのプログレッシブ)信号までの伝送ができる。これに対し、HDMI規格におけるV2.0規格では、伝送帯域が18Gbpsとなり、4k(3840×2160)解像度で60P(60Hzのプログレッシブ)信号までの伝送ができる。
ここで、さらに、4kを超える解像度または60Pを超えるフレームレートを実現するには、伝送路の帯域をもっと上げる必要がある。しかしながら、既に600MHzという高周波帯域での伝送になっているので、これを超える帯域の画像信号を送信および受信することができるICを実現するのは難しくなっている。また、帯域が高いほど、送受信機間をつなぐ伝送路における信号品質を示すアイパターンを確保するのが難しくなっており、動画像の乱れが発生しやすくなってしまう。
そこで、伝送帯域を上げずに高解像度の動画像を伝送する方法が開示されている。たとえば、特許文献1では、4方向にシフトした低解像度画像を伝送し、通常は動画像として視聴し、静止画記録を行う時に、4枚の低解像度画像を組み合わせて、1枚の高解像度画像を得る。また、特許文献2では、低解像度の動画部分と高解像度の静止画部分に分けて送信し、受信側において、動画部分は拡大処理を行い、静止画部分は複数フレームから合成処理を行うことで、高解像度の動画像を得る。
特開2012−175604号公報 特開2010−130544号公報
しかし、特許文献1では、静止領域だけでなく動いている領域においても、4枚の画像から合成を行うので、動きブレと呼ばれる2〜4重にぶれたように見える妨害が発生するという課題がある。
特許文献2では、このような動きブレは発生しないが、静止領域と動いている領域を区別するための付加情報を伝送する必要がある。区分するブロックの大きさを大きくすると、静止画領域と動画領域が混在してしまうので、画質が劣化する。区分するブロックの大きさを十分に細かくすると、付加情報が増えてしまうので、高解像度の伝送帯域の複数分の1の伝送帯域で送ることはできなくなるという課題がある。
本発明の目的は、高解像度の動画像を再現可能な動画像を送信することができる画像処理装置、あるいは画像処理装置の制御方法およびプログラムを提供することである。
本発明の画像処理装置は、動画像の各フレームを構成する、各々が隣接する複数の画素からなる複数の画素グループの各々の中のフレームごとに異なる位置の一部の画素を選択する選択手段と、前記選択された画素のデータと前記選択された画素の位置を示す位置情報を送信する送信手段とを有する。
本発明によれば、動画像と位置情報を送信することにより、高解像度の動画像を再現することができる。
画像処理装置の処理を示す説明図である。 画像処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。 ブロックごとに動画、静止画または混在を指定する方法の説明図である。 画像処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。 HD解像度のデジタル放送において4k解像度の放送を行う説明図である。 放送側の詳細なブロック図である。 受信機側の詳細なブロック図である。 動画像出力機と投影装置のブロック図である。 動画像撮影装置の構成例を示すブロック図である。 画像処理装置の構成例を示すブロック図である。 画像録画装置の構成例を示すブロック図である。
(第1の実施形態)
図1と図2を用いて、本発明の第1実施形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態による画像処理装置1の処理を説明するための図である。画像処理装置1は、送信部2と受信部3とを有する。画像処理装置1は、画像を構成する画素のうち、縦および横方向に2画素の計4画素ずつを画素セットとして処理を行う。画素セットは、左上画素(UL)、右上画素(UR)、左下画素(LL)、右下画素(LR)の4画素として構成されている。画素セットは、各色の隣接する複数の画素からなる画素グループである。画像は、フレーム0、フレーム1、フレーム2、フレーム3、フレーム4を有する。
図1では、送信部2がフレーム4を送信処理する場合を示す。送信部2は、フレーム4の4個の左上画素(UL)、右上画素(UR)、左下画素(LL)、右下画素(LR)の画素セットのうち、例として左上画素15のデータを送信する。なお、送信部2は、フレーム4の開始時に、位置フラグ19を送信する。この位置フラグ19についての詳細は後述する。フレーム4における位置フラグ19は、左上画素(UL)を示すものである。送信部2は、画像内の各画素セットの左上画素(UL)15のデータのみを送信する。したがって、1フレーム当たりの送信画素数は、1フレームの画素数の4分の1であり、通信路の必要とする帯域は、1フレームの全画素を送信する場合の4分の1である。
送信部2は、4画素の画素セットのうちの左上画素(UL)15のデータのみを送信する。したがって、送信部2は、1フレームの画像データを縦および横方向ともに2分の1の解像度の帯域で送信する。なお、画素セットの画素数と送信する画素数は、上記に限定されない。送信する画素数は、画素セットの画素数に対して、縦および横方向で異なる比率であってもよく、3分の1や4分の1とすることができる。整数分の1で無い場合は、あらかじめ縮小処理あるいは拡大処理を行うことによって整数倍とすればよい。
上記では、フレーム4の場合を説明した。次に、各フレームの場合を説明する。まず、送信部2は、フレーム0では、左上画素(UL)を示す位置フラグ19と、フレーム0の各画素セットの左上画素(UL)11のデータを送信する。次に、送信部2は、フレーム1では、右上画素(UR)を示す位置フラグ19と、フレーム1の各画素セットの右上画素(UR)12のデータを送信する。次に、送信部2は、フレーム2では、左下画素(LL)を示す位置フラグ19と、フレーム2の各画素セットの左下画素(LL)13のデータを送信する。次に、送信部2は、フレーム3では、右下画素(LR)を示す位置フラグ19と、フレーム3の各画素セットの右下画素(LR)14のデータを送信する。次に、送信部2は、フレーム4では、左上画素(UL)を示す位置フラグ19と、フレーム4の各画素セットの左上画素(UL)15のデータを送信する。以下、同様に、送信部2は、フレームごとに、画素セット内の4画素を順に送信する。
受信部3は、フレーム0の各画素セットの左上画素(UL)11と、フレーム1の各画素セットの右上画素(UR)12と、フレーム2の各画素セットの左下画素(LL)13と、フレーム3の各画素セットの右下画素(LR)14のデータをそれぞれ受信する。受信部3は、フレーム0の各画素セットの左上画素(UL)11と、フレーム1の右上画素(UR)12と、フレーム2の左下画素(LL)13と、フレーム3の右下画素(LR)14の画素セットのデータを記憶する。
受信部3は、フレーム4では、左上画素(UL)を示す位置フラグ19と、フレーム4の各画素セットの左上画素(UL)15のデータを受信する。受信部3は、受信したフレーム4の各画素セットの左上画素(UL)15のデータと、過去に受信して記憶しているフレーム0の各画素セットの左上画素(UL)11のデータとを比較し、両者のデータがほぼ同じであるか否かを判定する。ほぼ同じとは、例えば、RGB画素値のすべてが数%以内の差であることを意味する。また上記の判定においては、ノイズの影響を無くすために、例えば、一画素のみ判定が異なる孤立点は除去する。
また、受信部3は、1フレームの画像を分割した領域ごとに、フレーム4の各画素セットの左上画素(UL)15のデータと、フレーム0の各画素セットの左上画素(UL)11のデータとを比較することが望ましい。領域は、例えば、縦横が5画素セット×5画素セットである。受信部3は、領域内の各画素セットの判定数の割合で、その領域を判定することが好ましい。
例えば、受信部3は、フレーム4の左上画素(UL)15のデータと、フレーム0の左上画素(UL)11のデータとの差分が第1の閾値以上であるか否かを判定する。画素データが256階調である場合、第1の閾値は、例えば12である。受信部3は、上記の差分が12未満であれば、対象領域が静止画領域であると判定し、上記の差分が12以上であれば、対象領域が動画領域であると判定する。第1の閾値は、固定値ではなく可変値としておき、画像の種類(自然画、グラフィックス、アニメーション、映画など)によって、変更するのが好ましい。また、第1の閾値は、テレビ等の表示装置の表示モードによって変更してもよいし、フレームごとの画像におけるヒストグラムや動き量などの特徴量によって、変更できるようにしておくのが望ましい。
まず、受信部3がフレーム4の左上画素(UL)15が静止画領域内にあると判定した場合を説明する。その場合、受信部3は、フレーム4の左上画素15を画素セットの左上画素とし、フレーム1の右上画素12を画素セット内の右上画素として、フレーム2の左下画素13を画素セット内の左下画素とし、フレーム3の右上画素14を画素セット内の右下画素とする。このようにすることで受信部3は、現在のフレームの1画素と過去のフレームの3画素からなる4画素の画素セットを、静止画部分として再現できる。
次に、受信部3がフレーム4の左上画素(UL)15が動画領域内にあると判定した場合を説明する。受信部3は、対象画素セット内のフレーム4の左上画素15以外の3画素18のデータを、対象画素セットに隣接する画素セット内のフレーム4の左上画素15のデータの画素補間により生成する。画素補間の方法については、例えば、周囲の4個の左上画素15から補間する線形補間を用いるか、周囲の16個の左上画素15から補間するキュービック補間を用いることで、補間画素18のデータを生成できる。あるいは、周囲の4個の左上画素15から品位の良い補間結果が得られる区分線形補間を用いてもよい。あるいは、超解像と呼ばれる方法を用いても良く、超解像による補間方法としては、データベースを用いて補間するものや、空間周波数ごとに補間処理を変える方法がある。超解像を用いれば、動画部分においても、よい画質が得られるので好適である。このようにすることで受信部3は、現在のフレームの1画素と補間で得た3画素とからなる4画素の画素セットを、動画部分として再現できる。
なお、上記の説明では、受信部3は、対象領域が静止画領域と動画領域のどちらであるのかを判定したが、その判定値は中間値を含むようにすることが可能である。受信部3は、判定値を0.0から1.0までの値とし、その判定値によって、過去のフレームの画素データと補間の画素データから混合処理することにより、画素セットを再現してもよい。最後に、受信部3は、フレーム0の左上画素11のデータの代わりに、フレーム4の左上画素15のデータを記憶して、次のフレームの処理に備える。
上記では、フレーム4の場合の受信処理を説明したが、他のフレームの受信処理も同様である。フレーム5の場合、送信部2は、画素セットの中の右上画素を選択して送信し、受信部3は、フレーム5の右上画素データとフレーム1の右上画素データとの差分を第1の閾値と比較する。フレーム6の場合、送信部2は、画素セットの中の左下画素を選択して送信し、受信部3は、フレーム6の左下画素データとフレーム2の左下画素データとの差分を第1の閾値と比較する。フレーム7の場合、送信部2は、画素セットの中の右下画素を選択して送信し、受信部3は、フレーム7の右下画素データとフレーム3の右下画素データとの差分を第1の閾値と比較する。
このように、通信帯域は、1フレームの全画素データ量の4分の1である。受信部3は、静止画領域では過去のフレームの画素12〜14を用い、動画領域では現在のフレームの他の画素セットの画素15から超解像拡大(補間)することで、ボケやブレのない高解像度の動画像を復元できる。例えば、送信部2は、FHD帯域の通信路を用いて、ボケやブレのない4kの動画像を送信したり、4k帯域の通信路を用いて、ボケやブレのない8kの動画像を送信することが可能になる。
図2は、本実施形態による画像処理装置1のハードウェア構成例を示すブロック図である。ただし、図2のブロックの少なくとも一部がソフトウェアによって実現されるようにしてもよい。画像処理装置1は、送信部29と受信部30とを有する。送信部29は図1の送信部2に対応し、受信部30は図1の受信部3に対応する。図2のハードウェア構成あるいはソフトウェアによって、図1で説明した処理が行われる。
送信部29は、画素配列変換部20と、部分選択処理部21と、送信処理部22とを有する。画素配列変換部20は、RGB信号、YPbPr信号またはデュアルグリーン信号(詳細は後述する)の動画像データを入力し、動画像データの各フレームの画素配列を処理単位の画素セットの配列に変換する。画素セットは、例えば4画素である。部分選択処理部21は、各画素セットから1画素を選択する。例えば、部分選択処理部21は、フレーム0では左上画素11を選択し、フレーム1では右上画素12を選択し、フレーム2では左下画素13を選択し、フレーム3では右下画素14を選択する。送信処理部22は、各フレームで選択する画素位置を示す位置フラグ19と、選択した画素のデータを画素セットごとに送信する。
受信部30は、受信処理部23と、記憶部24と、比較処理部25と、補間処理部26と、選択処理部27と、合成処理部28とを有する。受信処理部23は、送信部29が送信した位置フラグ19と、各画素セットで選択した画素のデータをフレームごとに受信する。記憶部24は、受信処理部23が受信した画素データを記憶する。比較処理部25は、現在のフレームの画素データおよび過去のフレームの画素データの差分と第1の閾値とを比較する。例えば、比較処理部25は、フレーム4の左上画素15のデータおよびフレーム0の左上画素11のデータの差分と第1の閾値とを比較する。補間処理部26は、現在のフレームの対象画素セットの周囲の画素セットの画素データから画素補間を行う。選択処理部27は、比較処理部25の判定結果によって、記憶部24が記憶する過去のフレームの画素データ、または補間処理部16の補間画素データを選択する。合成処理部28は、受信処理部23が受信した画素データと、選択処理部27が選択した画素データとを合成して、画素セットを再現する。
次に、送信部29における動作を説明する。画素配列変換部20は、ライン状の画素配列から、縦横2画素ずつの4画素セットを一つの単位とする画素配列に変換する。ここで、もし最初からこのような4画素セットの画素配列になっている場合には、画素配列変換部20の処理は不要である。
部分選択処理部21は、位置フラグ19に基づいて、4画素セットから1画素のデータを選択する。位置フラグ19は、フレームごとに異なる位置を示すようなフラグである。部分選択処理部21は、位置フラグ19を外部から入力してもよいし、内部でカウンタを用いて位置フラグ19を生成してもよい。部分選択処理部21は、1フレームの全画素データの1/4の画素データを出力する。
送信処理部22は、部分選択処理部21で用いた位置フラグ19を各フレームの先頭で送信し、その後、各フレームで部分選択処理部21が選択した画素データを送信する。位置フラグ19をどのようにフレーム内の情報とするかについては、後述する。
次に、受信部30における動作を説明する。受信処理部23は、位置フラグ19と画素データを分離し、位置フラグ19と画素データを、比較処理部25と記憶部24と補間処理部26と合成処理部28に出力する。
比較処理部25は、受信処理部23から入力した現在のフレームの対象画素セットの選択画素データと、それと同じ位置に対応する、記憶部24から入力した過去のフレームの対象画素セットの選択画素データとの差分が第1の閾値以上であるか否かを判定する。比較処理部25は、上記の差分が第1の閾値以上である場合には、対象画素セットが動画領域であると判定し、上記の差分が第1の閾値未満である場合には、対象画素セットが静止画領域であると判定する。さらに、比較処理部25は、1フレーム画像を分割した領域ごとに、領域内の複数の画素セットの各々が動画領域と静止画領域のいずれであるのかの割合に応じて、各領域が動画領域と静止画領域のいずれであるのかを判定する。
補間処理部26は、現在のフレームの対象画素セットの選択画素15のデータと、その周囲の画素セットの選択画素15のデータとを用いて画素補間し、画素セット内の受信していない3個の画素18のデータを生成する。
選択処理部27は、比較処理部25により対象領域が静止画領域であると判定した場合には、記憶部24に記憶されている対象領域内の画素セットで現在のフレームの選択画素15以外の過去のフレームの3個の画素12〜14のデータを選択する。また、選択処理部27は、比較処理部25により対象領域が動画領域であると判定した場合には、補間処理部26により補間された3個の画素18のデータを選択する。
なお、比較処理部25で、動画か静止画を1または0で決めずに、動画部分と静止画部分の割合の値(0〜1.0)を出力し、選択処理部27で、記憶部24からの3画素のデータと補間処理部からの3画素のデータを、画素ごとに混合処理しても良い。
合成処理部28は、受信処理部23が受信した現在のフレームの1個の画素15のデータと、選択処理部27が選択ないし混合した3個の画素データを合成し、1個の画素セットを作成する。例えば、合成処理部28は、静止画領域では、現在のフレームの1個の画素15のデータと、過去のフレームの3個の画素12〜14のデータとを合成し、1個の画素セットを再現する。また、合成処理部28は、動画領域では、現在のフレームの1個の画素15のデータと、補間された3個の画素18のデータとを合成し、1個の画素セットを再現する。合成処理部28は、1フレーム内の各画素セットを領域ごとに再現することにより、全体の動画像データをフレーム単位で再現し、通常の動画像データの順番に組み直して出力する。
次に、位置フラグ19についての詳細を説明する。送信処理部22は、フレームごとに、画素セット内で選択する画素の位置を示す位置フラグ19を送信する。例えば、送信処理部22は、データイネーブル(DE)の前の、使用していない画素データ部に以下のような順番で位置フラグ19を送信する。なお、送信フラグ19は、他の送信方法でもよい。また、位置フラグ19は、必ず全てのフレームで送信する必要はなく、受信部30は、位置フラグ19がない場合は、前フレームまでの位置フラグ19のパターンによって、現フレームの位置フラグを判断する。また、受信部30は、規格等により位置フラグ19の順番を決めている場合には、それに従えばよい。
次に、位置フラグ19の一例を以下に挙げる。例えば、位置フラグ19は、「合計画素数、横幅数、縦幅数、位置」の情報を有する。例えば、「合計画素数」は、画素セット内で送信する合計画素数であり、例えば4である。「横幅数」は、画素セットの横幅数であり、例えば2である。「縦幅数」は、画素セットの縦幅数であり、例えば2である。「位置」は、画素セット内で選択する画素の位置であり、1〜4の値である。画素位置と1〜4の値の関係は、送受信機で一致するように予め決めておく。
送信部29は、合計画素数が4である場合、それと同じ数のフレーム数(4フレーム)を用いて、画素セット内のすべての位置の画素を送信することになる。4フレーム単位の位置フラグ19は、以下の4種類となる。
選択画素がULの時:位置フラグ19は「4、2、2、1」
選択画素がURの時:位置フラグ19は「4、2、2、2」
選択画素がLLの時:位置フラグ19は「4、2、2、3」
選択画素がLRの時:位置フラグ19は「4、2、2、4」
送信部29は、これらの4種類の位置フラグ19を4フレームごとに繰り返し、画素データと一緒に送信する。また、位置フラグ19の別の例として、各位置フラグ19の前に、以下のようなキャラクタコードを付けてもよい。位置フラグ19の前にキャラクタコードがついている方が、位置フラグ19の可読性がよい利点がある。
G4_H2_V2_P0_
データイネーブル(DE)以降の画素データの枠で位置フラグ19を送信する時は、その部分の画素データが損なわれるので、最初の数フレームのみ位置フラグ19の全ビットを送信し、その後は位置フラグ19の下位4ビットのみ送信してもよい。
データイネーブル(DE)以降に位置フラグ19を送信する場合には、位置フラグ19なのか画素データなのか不明であるので、画素データと区別するために、位置フラグ19の前後に特殊番号を付ける。例えば、特殊番号=「5A」とすると、位置フラグ19は、以下のようになる。
選択画素がULの時:位置フラグ19は「5、A、4、2、2、1、5、A」
選択画素がURの時:位置フラグ19は「5、A、4、2、2、2、5、A」
選択画素がLLの時:位置フラグ19は「5、A、4、2、2、3、5、A」
選択画素がLRの時:位置フラグ19は「5、A、4、2、2、4、5、A」
以上、4画素セット内の4画素の全てを4フレームで送信する場合を説明したが、色画素の種類によって、解像度の異なる場合は、解像度の高い色のみに、本実施形態を適用することができる。4k画像の送受信に主に使われている420形式では、YPbPr信号のうち、Y信号のみが4k解像度を持ち、PbPr信号は縦および横方向に2分の1の解像度しか持たない。この場合は、Y信号のみに本実施形態を適用すればよい。
あるいは、4画素セット内の2画素のみを2フレームで送信してもよい。4画素セット内の斜め方向の2つの画素のみを送信する場合は、画素セット内で送信する合計画素数が2となる。以下、送信部29がURとLLのデータのみを送信する場合の位置フラグ19を示す。
選択画素がURの時:位置フラグ19は「2、2、2、3」
選択画素がLLの時:位置フラグ19は「2、2、2、2」
送信部29は、これらの2種類のURとLLのデータをフレーム順に繰り返しながら伝送する。なお、URとLLの組み合わせでなく、ULとLRの組み合わせでも同様である。受信部30は、2フレームで4画素セット内の2画素のデータを、過去のフレームの画素データおよび補間により再現する。受信部30は、4画素セット中の残る2画素のデータを補間によって生成し、4画素セットの画像信号を再現する。
このように、2画素のデータを2フレームで送信する形式は、8k解像度表示のために使われているデュアルグリーン形式の画像信号を送受信するのに好都合である。デュアルグリーン形式とは、RGB画素のうち、G画素のみは斜めにずらしたG1画素とG2画素の2つの画素として、R、G1、G2、B画素の4つの画素で表現する形式である。送信部がR、G1、G2、B画素のデータを4kの解像度で送信し、受信部が補間により8k解像度に変換して、8kで表示するものである。このデュアルグリーン形式の課題は、通信路が4k解像度の1.33倍の帯域が必要なので、特殊な送受信機が必要になってしまうことである。本実施形態によれば、フレームごとに、G1画素とG2画素のうちG1画素のデータのみを送信するフレームと、G2画素のデータのみを送信するフレームを繰り返せば、通信帯域は4k解像度と同じになる。
なお、本実施形態では、元画像の解像度と通信路の解像度が整数倍の場合を例示したが、整数倍以外も可能である。整数倍以外とする場合には、送信部29の前段および受信部30の後段に、スケーラーを追加することで実現できる。なお、受信部30の後段に追加するスケーラーは、送信部29の前段に追加するスケーラーに対して逆の特性をもつスケーラーにすることで、画質劣化を最小限に抑えながら、元の動画像を再現できる。このような形態については、第3の実施形態において詳述する。
以上のように、部分選択処理部21は、動画像の各フレームを構成する、各々が隣接する複数の画素からなる複数の画素グループ(画素セット)の各々の中のフレームごとに異なる位置の一部の画素を選択する。部分選択処理部21は、複数の画素グループの各々の中のすべての位置の画素をフレーム順に選択する。送信処理部22は、部分選択処理部21により選択された画素のデータと上記の選択された画素の位置を示す位置フラグ(位置情報)19を送信する。
受信処理部23は、上記の選択された画素のデータと位置フラグ19とを受信する。比較処理部25は、現在のフレームの受信した画素のデータと現在のフレームの受信した画素のデータと同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータとの差分を第1の閾値と比較する。選択処理部27は、上記の差分が第1の閾値以上である場合には、現在のフレームの画素グループの中の受信した画素以外の画素と同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータを記憶部24から入力して選択する。また、選択処理部27は、上記の差分が第1の閾値未満である場合には、現在のフレームの受信した複数の画素グループの各々の画素のデータを用いて補間された画素データを補間処理部26から入力して選択する。選択処理部27は、画素データ生成手段であり、上記の記憶部24または補間処理部26から入力した画素データを、現在のフレームの画素グループの中の受信していない画素のデータとして生成する。合成処理部28は、現在のフレームの受信した画素のデータと、選択処理部27により生成された画素のデータとを合成する。
本実施形態によれば、送信部29は、入力画像の解像度に必要とされる帯域よりも狭い帯域の通信路を介して、動画像を送信することができる。入力画像は、通信路の帯域の複数倍の帯域が必要な動画像である。受信部30は、動画ブレを低減し、高解像度の動画像データを生成することができる。例えば、送信部29は、4k解像度の60Pの帯域の通信路に、8k解像度の60Pの動画像を送信することができる。
画像処理装置1は、静止画領域と動画領域を分けないで混在することを許す。送信部29は、入力した高解像度の動画像の複数分の1の帯域の通信路を介して送信することができる。受信部30は、動画領域と静止画領域を判別することにより、動きブレを低減し、高解像度の動画像を再現することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、例えば、画像全体を静止画領域と動画領域の混在した領域として処理したが、画像を複数のブロックに分割してもよい。画像を静止画ブロックと動画ブロックと混在ブロックに分ければ、混在ブロックのみに対して、動画領域と静止画領域を判定すればよい。静止画ブロックは、静止画領域のみを有するブロックである。動画ブロックは、動画領域のみを有するブロックである。混在ブロックは、動画領域と静止画領域を有するブロックである。
次に、本発明の第2の実施形態として、画像を静止画ブロックと動画ブロックと混在ブロックに分けて処理を行う例を、図3および図4を用いて説明する。図3は、本発明の第2実施形態による画像処理装置1の処理を説明するための図であり、ブロックごとに動画ブロックか静止画ブロックか混在ブロックかを指定する方法を示す。画像31は、送信部が送信する1フレーム分の画像である。領域32は、画像31内における静止領域である。領域33は、画像31内における動き領域である。動きフラグ34は、1フレーム分の動きフラグである。動きフラグ35は、1ブロックごとの動きフラグである。
送信部は、画像31を複数のブロックに分割し、ブロックごとに動きフラグ35を付ける。各ブロックの動きフラグ35は、現フレームと前フレームとの差異(動き量)により判定する。この判定方法は、第1実施形態における判定方法と同様であるが、ブロック単位で行うところが異なる。
動きフラグ35の値の例として、以下のようにする。
ブロック全体が静止画の時:動きフラグ35は「00」
ブロック全体が動画の時:動きフラグ35は「11」
ブロック内に動画と静止画が混在する時:動きフラグ35は「01」
対象ブロックの動きフラグ35が「00」の場合、対象ブロックは静止画ブロックである。対象ブロックの動きフラグ35が「11」の場合、対象ブロックは動画ブロックである。対象ブロックの動きフラグ35が「01」の場合、対象ブロックは混在ブロックである。
動きフラグ35は、位置フラグ19と同様に、データイネーブル(DE)の前の画素データ部あるいは別の部分を用いて、送信することができる。送信部は、縦ブロック数と、横ブロック数と、各ブロックの動きフラグ35(ブロック数だけ)とを送信する。
受信部は、動きフラグ35に応じて、異なる処理を行う。受信部は、動きフラグ35が「00」である場合には、対象ブロックが静止画ブロックであるので、第1の実施形態と同様に、過去フレームの画素データを用いて、対象ブロックを再現する。また、受信部は、動きフラグ35が「11」である場合には、対象ブロックが動画ブロックであるので、第1の実施形態と同様に、画素補間により対象ブロックを再現する。
また、受信部は、動きフラグ35が「01」である場合には、対象ブロックが混在ブロックであるので、第1実施形態と同様の再現処理を行う。すなわち、受信部は、混在ブロック内を動画領域と静止画領域に分割し、処理を変える。受信部は、静止画領域では、受信していない画素のデータを、過去フレームの画素データを用いて再現し、動画領域では、受信していない画素のデータを、画素補間により再現する。
図4は、本発明の第2の実施形態による画像処理装置1のハードウェア構成例を示すブロック図である。ただし、図4のブロックの少なくとも一部がソフトウェアによって実現されるようにしてもよい。画像処理装置1は、送信部41と受信部42とを有する。
送信部41は、部分選択処理部21と、送信処理部22と、動き検出部43と、フレームメモリ44とを有する。部分選択処理部21と送信処理部22は、図2のものと同様である。動き検出部43は、動きフラグ35を生成する。
受信部は、受信処理部23と、記憶部24と、補間処理部26と、選択処理部27と、合成処理部28と、比較処理部45とを有する。受信処理部23と、記憶部24と、補間処理部26と、選択処理部27と、合成処理部28とは、図2のものと同様である。比較処理部45は、動きフラグ35を用いて比較を行う。
動き検出部43は、動画像データの現在のフレームを入力する。フレームメモリ44は、動画像データの前フレームを記憶する。動き検出部43は、現在のフレームと前フレームとの差異(動き量)を基に、画像を分割した各ブロックが動画ブロックと静止画ブロックと混在ブロックのいずれであるかを判定する。
フレームメモリ44は、一つ前のフレームを記憶する。動き検出部43は、現在のフレームと前フレームとの間で、画素データを比較することで動き量を検出する。例えば、動き検出部43は、各ブロック内の画素において、現在のフレームと前フレームとの間で画素値が変化している画素数の割合が第2の閾値以下の場合には、対象ブロックが静止画ブロックであると判定する。また、動き検出部43は、各ブロック内の画素において、現在のフレームと前フレームとの間で画素値が変化している画素数の割合が第3の閾値以上の場合には、対象ブロックが動画ブロックであると判定する。また、動き検出部43は、各ブロック内の画素において、現在のフレームと前フレームとの間で画素値が変化している画素数の割合が第2の閾値より多くかつ第3の閾値より少ない場合には、対象ブロックが混在ブロックであると判定する。例えば、第2の閾値は20%であり、第3の閾値は60%であり、第2および第3の閾値は、画像の種類に応じて、それぞれ、異なる値を設定することができる。
動き検出部43は、各ブロックの判定結果に応じて、各ブロックの動きフラグ35を生成する。静止画ブロックの場合には、動きフラグ35は「00」である。動画ブロックの場合には、動きフラグ35は「11」である。混在ブロックの場合には、動きフラグ35は「01」である。送信処理部22は、第1の実施形態と同様に、位置フラグ19と、画素データを送信し、さらに、各ブロックの動きフラグ35を送信する。
受信処理部23は、位置フラグ19と、画素データと、各ブロックの動きフラグ35を受信する。比較処理部45は、各ブロックの動きフラグ35に応じて、各ブロックの種類を決定する。比較処理部45は、対象ブロックの動きフラグ35が「00」である場合には、対象ブロック内の画素のすべてが静止画領域であると判定する。比較処理部45は、対象ブロックの動きフラグ35が「11」である場合には、対象ブロック内の画素のすべてが動画領域であると判定する。
比較処理部45は、対象ブロックの動きフラグ35が「01」である場合には、第1の実施形態と同様の処理を行う。その場合、比較処理部45は、現在のフレームの画素データと過去のフレームの画素データとの差分が第1の閾値以上であるか否かを判定し、対象ブロックの各画素が動画領域と静止画領域のいずれであるのかを判定する。記憶部24と補間処理部26と選択処理部27と合成処理部28の処理は、第1の実施形態と同様である。
このように、受信部42は、混在ブロックのみに第1の実施形態と同じ処理を行うことになるので、受信部42の処理量は少なくなる。この処理をハードウェアで行う場合には、回路量を削減できる。ソフトウェアで行う場合は、高速な処理が可能である。
第2の実施形態では、送信部41が複雑な処理を行うが、受信部42は、処理が軽減されるので、第3の実施形態で説明する放送用途などにおいては、テレビジョン側の処理が軽くなるので好適である。
以上のように、動き検出部43は、フレームを構成する複数の領域の各々が静止画領域と動画領域と混在領域のいずれであるのかを示す動きフラグ(動き情報)35を生成する動き情報生成手段である。送信処理部22は、部分選択処理部21により選択された画素のデータと、位置フラグ19と、動きフラグ35とを送信する。
受信処理部23は、上記の選択された画素のデータと、位置フラグ19と、動きフラグ35とを受信する。選択処理部27は、動きフラグ35が混在領域であることを示す領域では、第1の実施形態と同じ処理を行う。また、選択処理部27は、動きフラグ35が静止画領域であることを示す領域では、現在のフレームの画素グループ(画素セット)の中の受信した画素以外の画素と同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータを記憶部24から入力して選択する。また、選択処理部27は、動きフラグ35が動画領域であることを示す領域では、現在のフレームの受信した複数の画素グループの各々の画素のデータを用いて補間した画素データを入力して選択する。選択処理部27は、記憶部24または補間処理部26から入力した画素データを、現在のフレームの画素グループの中の受信していない画素のデータとして生成する。
以上、第1および第2の実施形態として、帯域の狭い通信路を用いた場合の説明をしたが、通信路に限ることなく、放送装置や撮影装置や投影装置や記録装置などの、帯域が幅広い画像処理装置において使用することもできる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態では、図5、図6、図7を用いて、放送波の帯域や圧縮率を上げることなく、高解像度の動画像を放送局が放送設備を用いて放送し、アンテナに接続した各テレビジョンが、受信した放送波から、高解像度の動画像を取り出す例を説明する。第3の実施形態では、送信部の画素を選択する手段、および、受信部の画素データを合成する手段は、第1の実施形態と同様である。本実施形態は、送信部と受信部の前後に手段を追加することによって、放送波に適用範囲を広げるものである。
なお、本実施形態では、放送波を通常の低解像度の既存のテレビジョンで再生する場合には、既存のテレビジョンに何ら手を加えることなく、低解像度画像が表示されるので、同じ放送波を用いて2種類の解像度のテレビジョンに対応できる。さらに、低解像度のテレビジョンにも若干の回路やソフトウェア処理を加えることにより、既存の低解像度のテレビジョンよりも高画質にて表示することが可能である。
図5は、本発明の第3の実施形態による画像処理装置1の構成例を示すブロック図であり、HD解像度のデジタル放送において4k解像度の放送を行う場合を示す。画像処理装置1は、送信部51と受信部52とを有する。
なお、本実施形態の説明においては、日本の地上波デジタル放送の解像度である横1440×縦1080画素の画像信号を、1.5k画像信号と呼び、横3840×縦2160画素の画像信号を、4k画像信号と呼ぶ。
送信部51は、1.5k化部53と、エンコード部55とを有する。1.5k化部53は、4k画像信号を1.5k画像信号に変換し、メタデータ54を生成する。エンコード部55は、1.5k画像信号をエンコードし、そのエンコードした1.5k画像信号にメタデータ54を加えて放送用信号を生成する。
受信部52は、デコード部56と、4k化部58とを有する。デコード部56は、放送信号からメタデータ57を取り出し、1.5k画像信号をデコードする。4k化部58は、1.5k画像信号を4k画像信号に変換する。
まず、送信部51について説明する。1.5k化部53は、入力した4k画像信号を1.5k画像信号に変換し、変換した時に用いたパラメータとフラグをメタデータ54として生成する。エンコード部55は、1.5k画像信号に対してMPEG2方式の圧縮をして、圧縮後の1.5k画像信号に対してメタデータ54を追加して、放送用信号を生成する。送信部51は、放送用信号を、電波送信局により、放送波として送信する。
受信部52は、放送波をアンテナで受信し、チューナ部によって選局し、放送用信号を取り出す。デコード部56は、取り出された放送用信号からメタデータ57を分離するとともに、MPEG2方式の伸長処理を行い、1.5k画像信号を出力する。4k化部58は、メタデータ57を参照し、1.5k画像信号を4k画像信号に変換し、後段の4k対応の画像処理部に出力する。
受信部52は、例えばHD解像度のテレビ受像機であり、デコード部56が出力する1.5k画像信号を通常のHD解像度の処理回路において、HD解像度に対する処理が行えばよい。また、受信部52は、4k画像信号に対して縮小処理を行い、2k解像度(横1920×縦1080)の画像を生成することで、通常行われていた1.5k画像信号からの拡大処理した画像よりも高品位な画像が得られる。
図6は、第3の実施形態による送信部51の詳細な構成例を示すブロック図である。3k化部61は、4k画像信号を3k画像信号に変換する。3k画像信号は、横2880×縦2160の画像信号である。空間フィルタ62は、3k画像信号の動画像の各フレームに対して空間フィルタ処理を行い、空間フィルタ処理した動画像を画素選択部63に出力する。画素選択部63は、図2の画素配列変換部20と部分選択処理部21と同様に、4画素セットから1画素を選択し、1.5k画像信号を出力する。インタレース化および422化部64は、1.5k画像信号に対して、プログレッシブ形式からインタレース形式に変換し、444画像信号を422画像信号に変換する。IPBおよび領域決定部65は、I/P/Bフレームと動き領域を決定する。DCTおよびIPBエンコード部66は、離散コサイン変換(DCT)処理およびI/P/Bフレーム変換処理によりエンコード(圧縮)する。メタデータ67は、空間フィルタ62のフィルタ係数と、画素選択部63の位置フラグ19と、インタレースおよび422化部64のインタレース形式の奇数偶数フラグ(奇数偶数情報)と、DCTおよびIPBエンコード部66のDCTおよびIPBフラグを含む。放送信号生成部68は、圧縮した1.5k画像信号とメタデータ67を合わせて、放送信号を生成して送信する。
3k部61は、4k画像信号(横3840×縦2160)を3k画像信号(横2880×縦2160)に変換する。この変換は、横方向のみの縮小処理である。3k化部61は、適切なローパスフィルタ(LPF)および画素補間処理によって、変換を行うことができる。
後に、受信部52の4k化部58は、画像信号を4k画像信号へ拡大する処理を行い、元の4k画像信号の解像度に戻すことになる。なお、受信部52の4k化部58は、4k画像信号への拡大処理のときは、上記の縮小処理で用いた画素補間処理と相補的な特性をもつ画素補間処理による拡大処理や、上記のLPFの逆の特性をもつシャープネスフィルタ処理を行う。これによって、画質の劣化を最小限に抑えることができる。
一例を示すと、以下のような縮小フィルタおよび相補的な関係をもつ拡大フィルタを組み合わせれば、画質の劣化は抑えられる。元の4画素の階調値が(A1,A2,A3,A4)であり、縮小後の3画素の階調値が(B1,B2,B3)であるとする。B1用係数〜B3用係数は、例えば以下のようにする。
B1用係数(1.0,0.0,0.0,0.0)
B2用係数(−0.5,1.0,1.0,−0.5)
B3用係数(0.0,0.0,0.0,1.0)
上記係数を(A1,A2,A3,A4)に積和演算して、(B1,B2,B3)が求まる。
ここで、元の4画素の中央に極端なエッジ部があったとすると、例えば、(A1,A2,A3,A4)=(1.0,1.0,0.0,0.0)である。3k化部61は、4k画像信号の(A1,A2,A3,A4)に対して、B1用係数とB2用係数とB3用係数を積和演算することにより、下記の縮小された3k画像信号の(B1,B2,B3)を得る。
B1=1.0×A1
B2=−0.5×A1+1.0×A2+1.0×A3−0.5×A4
B3=1.0×A4
その結果、(B1,B2,B3)=(1.0,0.5,0.0)となる。
受信部52の4k化部58は、4k画像信号への拡大時には、以下のC1用係数〜C4用係数を用いる。ここで、縮小した3画素の階調値が(B1,B2,B3)であり、拡大後の4画素の階調値が(C1,C2,C3,C4)である。
C1用係数(1.0,0.0,0.0)
C2用係数(0.5,1.0,−0.5)
C3用係数(−0.5,1.0,0.5)
C4用係数(0.0,0.0,1.0)
上記係数を(B1,B2,B3)に積和演算して、(C1,C2,C3,C4)が求まる。
4k化部58は、(B1,B2,B3)に対して、C1用係数とC2用係数とC3用係数とC4用係数を積和演算することにより、下記の(C1,C2,C3,C4)を得る。
C1=1.0×B1
C2=0.5×B1+1.0×B2−0.5×B3
C3=−0.5×B1+1.0×B2+0.5×B3
C4=1.0×B3
この式に、上で述べたB1、B2、B3の式を代入すれば、
C1=A1
C2=A2+A3−A4
C3=−A1+A2+A3
C4=A4となるので、A1=A2、A3=A4の時、C1〜4はA1〜4と同じになる。もしA1とA2あるいはA3とA4の間に差分がある場合は、差分値だけエッジ強調されるが、劣化は最小限に抑えられている。
上記階調値の例では差分がないので、(C1,C2,C3,C4)=(1.0,1.0,0.0,0.0)となる。
よって、上記のような相補的な係数による変換をすることによって、画質劣化の少ないスケール変換と逆スケール変換を行える。なお、縮小処理の前に、モアレの発生を防ぐためのLPF処理を設けることができる。LPFを設けると、画像がボケるので、ボケた画像を元の画質に戻すために、上記の拡大処理の後に、シャープネスフィルタを設けることができる。本実施形態では、シャープネスフィルタの特性をLPFの逆の特性とすることにより、画質の劣化を最小限に防ぐことができる。
次に、空間フィルタ62について説明する。空間フィルタ62は、本実施形態の放送波を通常のHDのテレビ受像機で受信した際に、妨害が発生しないようにするための処理を行う。空間フィルタ62は、UL,UR,LL,LRの4画素の値を近づけるような、ローパスフィルタ(LPF)を用いる。例えば、以下のように、自画素の係数を0.4とし、他の3画素の係数をそれぞれ0.2とするフィルタ係数を用いればよい。
係数(自画素,他画素,他画素,他画素)=係数(0.4,0.2,0.2,0.2)
空間フィルタ62は、各画素値に、このフィルタ係数をかけて、積和演算する。例えば、極端なエッジ部があり、以下のように、ULおよびURの階調値が最大階調値の100%であり、LLおよびLRの階調値が最大階調値の0%である。
階調(UL,UR,LL,LR)=階調(1.0,1.0,0.0,0.0)
空間フィルタ62がなく、画素選択部63がこの4画素セットの中の1画素データを順番に選択する場合、選択する順番によって、フレームごとに100%→0%→100%→0%が繰り返されたり、100%→100%→0%→0%が繰り返される。この画像信号を通常のテレビジョン受像機で視聴すると、エッジがちらちら明滅するような妨害が見えてしまう。
この課題を解決するために、空間フィルタ62を設ける。空間フィルタ62は、上記の4画素セットのデータをフィルタリングすると、下記の4画素セットの階調値を出力する。
階調(UL,UR,LL,LR)=階調(0.6,0.6,0.4,0.4)
フィルタリング後の画像信号を通常のテレビジョン受像機で視聴すると、60%→40%→60%→40%となり、明滅は十分に低減されており、妨害とは感じられなくなる。しかしながら、空間フィルタ62が出力する3k画像信号は、特にエッジ部がぼやけている。そのため、受信部52は、空間フィルタ62に対して逆の特性をもたせた逆空間フィルタ78(図7)を用いて、ほぼ元に近い階調値に戻す処理を行う。そのために、送信部51は、空間フィルタ62のフィルタ係数をメタデータ67の一部とする。なお、空間フィルタ62のフィルタ係数を画像の特徴などによって変えず、いつも同じフィルタ係数を用いるのであれば、メタデータ67として空間フィルタ62のフィルタ係数を持たなくてもよい。
次に、受信部52の逆空間フィルタ78(図7)の例を説明する。例えば、逆空間フィルタ78は、以下のフィルタ係数を有する。
係数(自画素,他画素,他画素,他画素)=係数(4,−1,−1,−1)
逆空間フィルタ78がこのフィルタ係数を用いれば、上記の60%の階調値の画素は100%の階調値の画素に戻り、上記の40%の階調値の画素は0%の階調値の画素に戻る。
ところで、空間フィルタ62のフィルタ係数は、似たような他の値の組でも、同様の効果が得られる。例えば、空間フィルタ62のフィルタ係数は、以下の値を用いることができる。
係数(自画素,他画素,他画素,他画素)
=係数(0.625,0.125,0.125,0.125)
空間フィルタ62は、このフィルタ係数を用いると、下記の4画素セットの階調値を出力する。
階調(UL,UR,LL,LR)
=階調(0.75,0.75,0.25,0.25)
この場合、逆特性の逆空間フィルタ78は、下記のフィルタ係数を有する。
係数(自画素,他画素,他画素,他画素)
=係数(2.5,−0.5,−0.5,−0.5)
逆空間フィルタ78がこのフィルタ係数を用いれば、上記の75%の階調値の画素は100%の階調値の画素に戻り、上記の25%の階調値の画素は0%の階調値の画素に戻る。なお、空間フィルタ62と逆空間フィルタ78のフィルタ係数については、完全に逆特性である必要はなく、逆特性に近い値を使用してもよい。逆特性に近い値であれば、それほど画質は劣化しない。
画素選択部63の動作は、図2の画素配列変換部20および部分選択処理部21と同様の動作である。画素選択部63は、縦2画素および横2画素の4画素セットから、フレームごとに異なる1画素のデータを選択する。この時、画素選択部63は、フレームごとにどの位置の画素を選択したのかを示す位置フラグ19をメタデータ67の一部とする。また、画素選択部63が図4の動き検出部43とフレームメモリ44と部分選択処理部21を合わせたものと同様の動作をするものとすれば、動きフラグ35も出力する。
次に、インタレースおよび422化部64は、フレームごとに交互に奇数ラインまたは偶数ラインを間引き、インタレース化する、その時、インタレースおよび422化部64は、残した方のラインを示す奇数偶数フラグをメタデータ67の一部とする。そうすると、受信部52のIP変換および444化部74(図7)は、フレームの奇数偶数情報を検知しなくてもよい。また、インタレースおよび422化部64は、RGB画素信号を輝度信号と色差信号に変換し、輝度信号と色差信号が同じ数だけの444画像信号にしてから、横方向に色差信号を間引き、422画像信号を生成する。
IPBフレームおよび領域決定処理ブロック65は、画素選択部63が出力する1.5k画像信号を用いるより、空間フィルタ62が出力する3k画像信号を用いて動き領域を決定する方が好ましい。空間フィルタ62が出力する3k画像信号を用いることにより、1.5k画像信号におけるエッジ部のちらつきの影響を受けない。IPBフレームおよび領域決定処理ブロック65は、空間フィルタ62が出力する3k画像信号を用いて、I/P/Bフレームと動き領域を決定する。
DCTおよびIPBエンコード部66は、IPBおよび領域決定処理部65におけるI/P/Bフレームおよび動き領域の決定に従い、インタレースおよび422化部64が出力する画像信号に対して圧縮処理を行う。圧縮処理は、MPEG2方式におけるI/P/Bフレームへの分離と離散コサイン変換(DCT)である。DCTおよびIPBエンコード部66は、DCTの各係数およびI/P/Bフレームを示すIPBフラグを圧縮情報としてメタデータ67の一部とする。
放送信号生成部68は、圧縮した画像信号とメタデータ67を組み合わせて放送信号を生成する。そして、放送信号生成部68は、放送信号をチャンネルごとに変調し、放送用アンテナを用いて、地上デジタル放送として送信する。
ここまでは、日本における地上デジタル放送の場合を述べたが、衛星(BS)放送などでも同様に放送可能である。日本のBS放送は、2k放送(横1920×縦1080)なので、図6における3k化部61は不要となる。空間フィルタ部62は、4k画像信号を処理し、画素選択部63は、4k画像信号から2k画像信号に変換し、その後段の処理部は2k画像信号として処理を行う。
図7は、第3の実施形態による受信部52の詳細な構成例を示すブロック図である。受信部52は、図5の受信部52に対応する。放送信号分離部71は、送信部51が送信した放送信号を受信および選局し、選局した放送信号からメタデータ72と画像信号を分離する。メタデータ72は、図6のメタデータ67に対応する。
逆DCTおよびIPBデコード部73は、圧縮されている画像信号を伸長する。IP変換および444化部74は、インタレース形式の画像信号をプログレッシブ形式の画像信号に変換(IP変換)し、422画像信号を444画像信号に変換する。
画素再現部75は、対象フレームで受信しなかった画素データを再現する。フレームメモリ76は、過去のフレームを記憶する。超解像補間処理部77は、超解像処理などの画素補間処理を行う。逆空間フィルタ78は、図6の空間フィルタ62と逆の特性をもつ空間フィルタである。4k化部79は、3k画像信号を4k画像信号に変換する。
受信部52は、地上波デジタルの放送信号から、4k画像信号を復元する。放送信号分離ブロック71は、アンテナで受信した放送波から、チューナによって放送信号を選局し、画像信号とメタデータ72に分離する。この画像信号は、圧縮されている。
逆DCTおよびIPBデコード部73は、メタデータ72内のDCTの各係数およびIPBフラグを用いて、上記の分離された画像信号に対して、逆離散コサイン変換を行い、I/P/Bフレームを組み合わせて、インタレースのフレームを生成し、伸長する。
次に、IP変換および444化部74は、メタデータ72内の奇数偶数フラグを用いて、インタレース形式の画像信号をプログレッシブ形式の画像信号に変換する。この時、IP変換および444化部74は、前後フレームの画像信号を用いることで、良好なプログレッシブフレームが得られる。次に、IP変換および444化部74は、422画像信号から色差信号を増やした444画像信号を、画素補間によって生成する。そして、IP変換および444化部74は、輝度色差画像信号からRGB画像信号に、マトリクス積和演算によって変換する。なお、後段の処理部は、輝度色差画像信号のままで処理を行ってもよい。なお、IP変換および444化部74の出力信号は、既存のHDテレビジョン受像機におけるものと同じなので、既存の回路を用いれば、HD解像度のディスプレイに表示することが可能であり、既存のテレビジョン受像機との互換性がある。
フレームメモリ76は、図2の記憶部24に対応する。超解像補間処理部77は、図2の補間処理部26に対応する。画素再現部75は、メタデータ72内の位置フラグ19を用いて、図2の比較処理部25と選択処理部27と合成処理部28と同様の処理を行い、IP変換および444化部74が出力する1.5k画像信号を3k画像信号に変換する。画素再現部75は、新しく入力した1画素データと、以前にフレームメモリ76に記憶しておいた1画素データを比較、または周囲の画素も用いて比較する。画素再現部75は、その比較の結果、4画素セットが静止画領域と判定されたら、他の3画素として、フレームメモリ76に記憶しておいた過去の画素データを用いる。超解像補間処理部77は、現在のフレームのとびとびの画素データから、その間の画素データを補間する。画素再現部75は、4画素セットが動画領域と判定されたら、超解像補間処理部77により補間された画素データを、受信していない3画素データとして生成する。
また、画素再現部75は、図4の比較処理部45および選択処理部27と同様の動作を行ってもよい。その場合、画素再現部75は、動きフラグ35を入力して、動きフラグ35および画素比較によって、比較処理および選択処理を行う。
逆空間フィルタ78は、画素再現部75が出力する3k画像信号の動画像の各フレームに対して、空間フィルタ処理を行う。この際、逆空間フィルタ78は、メタデータ72内のフィルタ係数を用いて、図6の空間フィルタ62と逆特性の空間フィルタ処理を行うことにより、空間フィルタ62による影響のほとんどをなくし、ボケのない画質を得ることができる。
4k化部79は、3k画像信号(横2880×縦2160)を4k画像信号(横3840×縦2160)に変換し、4k画像信号を得る。この変換は、横方向のみの拡大処理である。4k化部79は、一般的なスケーラーでもよいが、図6の3k化部61の縮小処理の相補的な拡大係数をもつ拡大処理と、3k化部61のLPFの逆特性をもつシャープネスフィルタ処理を行えば、元の画質がほぼ保たれる。受信部52は、この4k画像信号を画像処理回路によって通常の高画質化処理を行い、4kディスプレイに表示する。
このようにして、送信部51は、地上波デジタル放送やBSデジタル放送によって、4k解像度の動画像を送信することができる。受信部52は、4k化部79が4k解像度のディスプレイに4k画像信号を出力すれば、4k解像度で受信した場合に近い高画質の画像が表示される。また、送信部51は、IP変換および444化部74が既存のHD解像度のディスプレイに出力しても、図6の空間フィルタ62によって、それほど妨害感を与えない画像を表示させることができる。また、受信部52は、4k化部79が生成する4k画像信号を縮小処理し、HD解像度のディスプレイに表示すれば、通常のHD放送よりも高画質の画像を表示することができる。
本実施形態によれば、送信部51は、HD解像度の放送設備および放送波を用いて、4k解像度のテレビジョン放送を行うことができる。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態では、画像処理装置1を投影装置として適用する例を図8を用いて説明する。図8は、本発明の第4の実施形態による画像処理装置1の構成例を示すブロック図である。画像処理装置1は、投影装置であり、送信部81と受信部82とを有する。送信部81は動画像出力部であり、受信部82は投影部である。
まず、送信部81の構成を説明する。セレクタ83は、図2の画素配列変換部20と部分選択処理部21と同様に、位置フラグ19を基に、4画素セットから1画素を選択し、部分画像信号を出力する。複数の4画素セットの各々は、同色の4個の画素のセットである。合成出力インタフェース84は、図2の送信処理部22と同様に、部分画素信号と位置フラグ19を合成して出力する。
次に、受信部82の構成を説明する。分離入力インタフェース85は、合成出力インタフェース84から合成信号を入力し、合成信号から部分画素信号と位置フラグ19を分離する。画像処理部86は、部分画素信号に対して通常の画像処理を行う。タイミングコントローラ87は、画像処理部86が出力する部分画像信号と位置フラグ19を基に、光学変調器89および光路変調器90にデータを与えるとともに制御を行う。光源88は、光を照射する。光学変調器89は、液晶パネルやDLP素子などである。光路変調器90は、光の向きを変える。
送信部81は、受信部82へ画像信号を送信する。送信部81は、図2の送信部29と同様の構成を有し、受信部82の条件に合わせた送信を行う。送信部81は、元画像信号として、高解像度の8kコンテンツや4kコンテンツを、ブルーレイディスク(4k−BD)またはHDDなどから入力する。セレクタ83は、図2の画素配列変換部20と部分選択処理部21に対応し、元画像信号を縦横半分の4k解像度又はFHD解像度の画像信号に変換する。合成出力インタフェース84は、帯域の狭い通信路を通じて、受信部82に送信する。この場合の帯域は、元画像信号の解像度の4分の1になる。なお、セレクタ83は、縦横の両方が半分でなくても、縦または横のいずれかのみを半分にしてもよい。また、セレクタ83は、4画素セットの斜め方向のみとしてもよい。これらの場合の帯域は、元画像信号の解像度の2分の1になる。また、セレクタ83は、縦横のいずれかを3分の1や4分の1にしてもよい。この場合の帯域は、元画像信号の解像度の6分の1や8分の1になる。
セレクタ83は、帯域の削減を行うために、図2の画素配列変換部20と部分選択処理部21と同様に、位置フラグ19に応じて、例えば、4画素セットから1画素のデータを選択し、部分画像信号を出力する。この時、セレクタ83は、後で投影用に光路変調しやすいように、円を描くような順番で画素データを選択することが望ましい。例えば、セレクタ83は、UL、UR、LR、LLの順番、またはその逆方向の順番で選択することが望ましい。どのような順番がよいかは、受信部82の光路変調器90の動作条件を鑑みて、あらかじめ設定しておく必要がある。
合成出力インタフェース84は、各フレームの最初などに位置フラグ19を送信し、その後に、セレクタ83が出力する部分画像信号を送信する。合成出力インタフェース84は、部分画像信号の後に位置フラグ19を送信してもよいし、部分画像信号の中に位置フラグ19を混入させてもよい。
分離入力インタフェース85は、帯域の狭い通信路によって、合成出力インタフェース84に接続されている。分離入力インタフェース85は、合成出力インタフェース84から位置フラグ19と部分画像信号を受信し、位置フラグ19と部分画像信号を分離する。
画像処理部86は、通常の投影装置と同じ画像処理を行う。例えば、画像処理部86は、画質を向上し、光学変調器89の特性に合わせた処理を行う。タイミングコントローラ87は、画像処理部86が出力する部分画像信号を光学変調器89に出力するとともに、光学変調器89の各フレームの切り替えやラインを制御する。同時に、タイミングコントローラ87は、光学変調器89のフレームとタイミングを合わせて、位置フラグ19に応じて、光路変調器90を制御する。この時、タイミングコントローラ87は、位置フラグ19のUL、UR、LR、LLの順番に応じて、光路変調器90に対して、投影位置が投影画素の0.5画素にあたる量だけわずかに、左上、右上、右下、左下のように動くように制御する。
光学変調器89は、光源88で照射した光を基に、タイミングコントローラ87が出力する部分画像信号に応じた画像を投影する。光路変調器90は、位置フラグ19のUL、UR、LR、LLの順番に応じて、光学変調器89が投影する画像の光路を変え、投影レンズによって画像を投影する。ここで、光路変調器90を実現するには、バリアングルプリズムを用いてもよいし、ガラス板を光路に斜めに置いて、回転させてもよいし、その他の手段を用いてもよい。
このようにして、送信部81は、狭い帯域の通信路を用い、高い解像度の元画像信号を画素の位置をずらしながら選択して送信する。受信部82は、画素の位置をずらしながら投影することで、高解像度の動画像が投影される。
なお、ここでは、4画素セットの場合を例に説明したが、斜め方向にずらした2画素を画素セットとして処理することも可能である。その場合、光路変調器90は、斜め方向に往復運動させて画素の投影位置をずらすことになる。
なお、受信部82は、受信部82が投影するのに都合のよい画素位置を、位置フラグ19として送信部81へ送信してもよい。送信部81は、受信した位置フラグ19に基づき、次のフレームの画素データを選択する。そうすれば、受信部82における光路変調器90の動作条件を、事前に送信部81に設定しておかなくてもよいので、様々な動作条件の投影装置に対応することが可能である。
以上のように、タイミングコントローラ87と光源88と光学変調器89と光路変調器は、投影手段であり、位置フラグ19に応じて、画像処理部86の出力画像の各画素の投影位置を変えて投影する。
本実施形態によれば、受信部82は、低解像度の部分画像信号を受信し、対応解像度の低い光学変調器89を用いて、高解像度の動画像を投影することができる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態として、画像処理装置1を撮影装置として適用する例を図9を用いて説明する。図9は、本発明の第5の実施形態による画像処理装置1の送信部91の構成例を示すブロック図である。画像処理装置1は、送信部91と、第1〜第4の実施形態のいずれかの受信部とを有する。送信部91は、撮像装置である。
送信部91の構成を説明する。レンズ光学系92は、焦点を結ぶ。光路変調器93は、光路をわずかにずらす。移動方向制御部94は、光路変調器93の移動方向を制御し、位置フラグ19を現像画像処理部96に出力する。撮像センサ95は、光電変換により画像信号を生成する。現像画像処理部96は、撮影センサ95により生成された画像信号に対して、現像処理および画像処理を行う。録画装置97は、現像画像処理部96が出力する画像信号と位置フラグ19を録画する。出力インタフェース98は、現像画像処理部96または録画装置97が出力する画像信号と位置フラグ19を受信部に出力する。
光路変調器93は、レンズ光学系92で焦点を結んだ撮影画像が、撮像センサ95にあたる前に、撮影画像が撮像センサ95にあたる位置を、フレームごとにわずかにずらす。ずらす順番は、光路変調器93がスムーズに動けるように、円を描くような順番が望ましい。例えば、光路変調器93は、UL、UR、LR、LLの順番、またはその逆方向の順番でずらすことが望ましい。
撮像センサ95は、光電変換により画像信号を生成する。現像画像処理部96は、フレーム単位で、撮像センサ95により生成された画像信号に対して、現像処理と画像処理を行う。これにより、フレームごとに画素位置がわずかに異なる連続した動画像が得られる。現像画像処理部96は、この動画像に対して、フレームごとにずらした方向を示す位置フラグ19をメタデータとして付加する。なお、最初の4フレームだけ位置フラグ19を付加しておけば、後のフレームは、その繰り返しであると推定できる。また、フレームの開始位置から常に一通りの順番であると定義(規格化)しておけば、位置フラグは不要になる。
録画装置97は、フレームごとに画素位置がわずかに異なる連続した動画像と位置フラグ19を録画する。出力インタフェース98は、現像画像処理部96または録画装置97が出力する動画像と位置フラグ19を受信部に送信する。出力インタフェース98の帯域は、狭い帯域しか必要としない。出力インタフェース98は、図2の受信部30等の第1〜第4の実施形態のいずれかの受信部に送信する。出力インタフェース98が送信する動画像と位置フラグ19は、図2の送信処理部22が送信する動画像と位置フラグ19と同様のものである。受信部は、第1〜第4の実施形態と同様に、4倍の解像度の動画像を生成することができる。
なお、光路変調器93を削除し、撮像センサ95をフレームごとに方向を変えながら、わずかに0.5画素ずつずらすことによっても、同様の撮影が行える。また、フレームごとに画素をずらさなくても、最初から画素をずらした位置に複数の撮像センサを置いてもよい。例えば、デュアルグリーン出力を持つ場合、RとBの撮像センサは1つずつ配置し、Gの撮像センサは0.5画素だけ斜め方向にずらした位置に2つの撮像センサを置く。これらの2つのGの撮像センサをG1センサおよびG2センサとすると、フレームごとに、G1センサとG2センサの出力を交互に出力することで、同様の撮影が行える。
以上のように、撮像センサ95は、光電変換により複数フレームの動画像信号を生成する。移動方向制御部94は、位置制御手段であり、撮像センサ95に光像が結像する位置をフレームごとに変える。出力インタフェース98は、撮像センサ95が生成した動画像信号に基づく動画像と、上記の結像する位置を示す位置フラグ19を図2の受信部30等に送信する。例えば、受信部30は、出力インタフェース98から動画像と位置フラグ19を受信し、第1の実施形態と同様の処理を行う。
本実施形態によれば、送信部91は、対応解像度の低い撮像センサ95を用いて、高解像度の動画像を撮影し送信することができる。
(第6の実施形態)
本発明の第6の実施形態の画像処理装置1を図10を用いて説明する。図10は、本発明の第6実施形態による画像処理装置1の構成例を示すブロック図である。
セレクタ101は、図2の画素配列変換部20および部分選択処理部21と同様に、位置フラグ19に応じて、4画素セットから1画素のデータを選択し、部分画像信号を出力する。画像処理部102は、セレクタ101が出力する部分画像信号に対して画像処理を行う。遅延器103は、位置フラグ19に対して、画像処理部102の処理時間と同じだけの遅延を行う。フレームメモリ104は、図2の記憶部24に対応し、画像処理部102が出力する過去のフレームを記憶する。比較器105は、図2の比較処理部25に対応し、画像処理部102が出力する現在のフレームの画素データと、フレームメモリ104に記憶されている過去のフレームの画素データとの差分が第1の閾値以上であるかを比較し、静止画領域と動画領域を判定する。超解像補間処理部106は、図2の補間処理部26と同様に、画像処理部102が出力する現在のフレームの画素データに対して画素補間を行う。セレクタ107は、図2の選択処理部27および合成処理部27と同様に、比較器105の判定の結果に応じて、現在のフレームの画素データと、過去のフレームの画素データまたは画素補間の画素データを選択し、動画像信号を出力する。
画像処理装置1は、元画像の解像度が高いのに対して、画像処理部102が処理できる解像度が元画像の数分の1しかない場合の例を示す。ここで、元画像は、RGB信号を例に説明するが、輝度色差信号あるいはデュアルグリーン信号などでもよい。
セレクタ101は、位置フラグ19に応じて、4画素セットから1画素のデータを選択し、部分画像信号を出力する。なお、セレクタ101は、4画素セットに限定されず、2画素セットから16画素セットまでの画素セットの中から1画素のデータを選択することができる。位置フラグ19は、画素セットを一巡するように、選択する画素位置を示す。例えば、位置フラグ19は、UL、UR、LL、LRである。
セレクタ101の出力画像は、セレクタ101の入力画像に対して、解像度が4分の1に下がっている。画像処理部102は、セレクタ101が出力する低解像度の部分画像信号に対して、色補正処理、ガンマ補正処理、コントラスト処理、シャープネス処理などの、様々な高画質にするための処理を行う。
遅延器103は、画像処理部102が出力する部分画像信号に対して同期をとるために位置フラグ19を遅延させる。画像処理部102は、画像処理の終わった部分画像信号を、遅延器103が出力する位置フラグ19に応じて、フレームメモリ104の現在フレームの領域に記憶する。比較器105は、フレームメモリ104に記憶されている現在のフレームの画素データと、1フレーム前の同じ位置の画素データとの差分が第1の閾値以上であるか否かを比較する。比較器105は、周囲の5×5画素または9×9画素程度の領域で、平均値またはメディアン値をとって、上記の差分と第1の閾値を比較すればよい。比較器105は、上記の差分の絶対値が第1の閾値未満である場合には静止画領域であると判定し、上記の差分の絶対値が第1の閾値以上である場合には動画領域であると判定する。第1の閾値は、画像の種類によって変えることができる。
超解像補間処理部106は、現在フレームの対象画素データの周囲の数画素データを用いて、画素セット内の他の画素データを、画素補間処理を用いて求める。セレクタ107は、比較器105の判定の結果によって、現在のフレームの対象画素以外の3画素データとして、フレームメモリ104に記憶されている過去のフレームの画素データ、または超解像補間処理部106が出力する画素データを用いる。また、セレクタ107は、4画素セットの画像信号を、通常の画素の順番の画像信号に変換する。
本実施形態によれば、画像処理装置1は、対応解像度の低い画像処理部102を用いて、高解像度の動画像を処理することができる。
(第7の実施形態)
上記の実施形態では、送信部と受信部の動作が同時であったが、画像処理装置1は、送信部が送信した画像信号を録画することにより、録画可能時間が長い録画装置を実現できる。本発明の第7の実施形態として、画像処理装置1を録画装置として適用する例を図11を用いて説明する。図11は、本発明の第7実施形態による画像処理装置1の構成例を示すブロック図である。
画像処理装置1は、送信部29と、録画部111と、受信部30とを有する。送信部29は図2の送信部29と同じであり、受信部30は図2の受信部30と同じである。送信部29は、高解像度の元画像信号を基に、低解像度の部分画像信号と位置フラグ19を録画部111に送信する。録画部111は、低解像度の部分画像信号と位置フラグ19を記録する。再生時には、録画部111は、低解像度の部分画像信号と位置フラグ19を受信部30に送信する。受信部30は、低解像度の部分画像信号と位置フラグ19を基に、高解像度の動画像を生成する。
録画部111は、低解像度の部分画像信号を記録するので、高解像度の元画像信号を記録する場合に比べ、録画容量を数分の一にすることができ、同じ容量の録画部であれば、数倍の録画時間の記録が可能である。なお、本実施形態に対して、第3の実施形態の送信部51および受信部52を用いることにより、さらに長時間の録画が可能になる。
本実施形態によれば、送信部29は、高解像度の動画像を低解像度の部分画像信号に変換し、低解像度の部分画像信号を録画部111に少ない容量にて記録することができる。受信部30は、録画部111に記録されている低解像度の部分画像信号を高解像度の動画像に変換して再生することができる。
(その他の実施形態)
上記で述べた各実施形態は、処理をハードウェア回路で行うだけでなく、MPUとメモリと各種インタフェースを組み合わせたソフトウェアを実行する装置において、実行してもよい。あるいは、ハードウェア処理とソフトウェア処理を組み合わせてもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上、各実施形態をあげて、本発明を実現する構成例を説明したが、本発明の趣旨を実現する構成が、上記実施形態に限るものではない。
20 画素配列変換部、21 部分選択処理部、22 送信処理部、23 受信処理部、24 記憶部、25 比較処理部、26 補間処理部、27 選択処理部、28 合成処理部、29 送信部、30 受信部

Claims (25)

  1. 動画像の各フレームを構成する、各々が隣接する複数の画素からなる複数の画素グループの各々の中のフレームごとに異なる位置の一部の画素を選択する選択手段と、
    前記選択された画素のデータと前記選択された画素の位置を示す位置情報を送信する送信手段と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記複数の画素グループの各々は、各色の隣接する複数の画素からなるグループであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記選択手段は、前記複数の画素グループの各々の中のすべての位置の画素をフレーム順に選択することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記選択された画素のデータと前記位置情報とを受信する受信手段と、
    現在のフレームの受信した画素のデータと前記現在のフレームの受信した画素のデータと同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータとの差分に応じて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信した画素以外の画素と同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータ、または前記現在のフレームの受信した複数の画素グループの各々の画素のデータを用いて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信していない画素のデータを生成する画素データ生成手段と、
    前記現在のフレームの受信した画素のデータと、前記画素データ生成手段により生成された画素のデータとを合成する合成手段と
    をさらに有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記フレームを構成する複数の領域の各々が静止画領域と動画領域と混在領域のいずれであるのかを示す動き情報を生成する動き情報生成手段をさらに有し、
    前記送信手段は、前記選択された画素のデータと、前記位置情報と、前記動き情報とを送信することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記選択された画素のデータと、前記位置情報と、前記動き情報とを受信する受信手段と、
    前記動き情報が混在領域であることを示す領域では、現在のフレームの受信した画素のデータと前記現在のフレームの受信した画素のデータと同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータとの差分に応じて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信した画素以外の画素と同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータ、または前記現在のフレームの受信した複数の画素グループの各々の画素のデータを用いて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信していない画素のデータを生成する画素データ生成手段と、
    前記現在のフレームの受信した画素のデータと、前記画素データ生成手段により生成された画素のデータとを合成する合成手段とをさらに有し、
    前記画素データ生成手段は、
    前記動き情報が静止画領域であることを示す領域では、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信した画素以外の画素と同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータを用いて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信していない画素のデータを生成し、
    前記動き情報が動画領域であることを示す領域では、前記現在のフレームの受信した複数の画素グループの各々の画素のデータを用いて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信していない画素のデータを生成することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 動画像の各フレームをフィルタ処理し、前記フィルタ処理した動画像を前記選択手段に出力する第1のフィルタ手段をさらに有し、
    前記送信手段は、前記第1のフィルタ手段のフィルタ係数をさらに送信することを特徴とする請求項1〜3、5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記選択された画素のデータと、前記位置情報と、前記フィルタ係数とを受信する受信手段と、
    現在のフレームの受信した画素のデータと前記現在のフレームの受信した画素のデータと同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータとの差分に応じて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信した画素以外の画素と同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータ、または前記現在のフレームの受信した複数の画素グループの各々の画素のデータを用いて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信していない画素のデータを生成する画素データ生成手段と、
    前記現在のフレームの受信した画素のデータと、前記画素データ生成手段により生成された画素のデータとを合成する合成手段と、
    前記受信したフィルタ係数に応じて、前記合成手段により合成された動画像の各フレームをフィルタ処理する第2のフィルタ手段と
    をさらに有することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記選択手段により選択された画素からなる画像を圧縮する圧縮手段をさらに有し、
    前記送信手段は、前記圧縮された画像と、前記位置情報と、前記圧縮手段の圧縮情報とを送信することを特徴とする請求項1〜3、5、7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 前記圧縮された画像と、前記位置情報と、前記圧縮情報とを受信する受信手段と、
    前記圧縮情報に応じて、前記圧縮された画像を伸長する伸長手段と、
    前記伸長の後の現在のフレームの受信した画素のデータと前記現在のフレームの受信した画素のデータと同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータとの差分に応じて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信した画素以外の画素と同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータ、または前記現在のフレームの受信した複数の画素グループの各々の画素のデータを用いて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信していない画素のデータを生成する画素データ生成手段と、
    前記現在のフレームの受信した画素のデータと、前記画素データ生成手段により生成された画素のデータとを合成する合成手段と
    をさらに有することを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記選択手段により選択された画素からなる画像をプログレッシブ形式からインタレース形式に変換する第1の変換手段をさらに有し、
    前記送信手段は、前記インタレース形式の画像と、前記位置情報と、前記インタレース形式の奇数偶数情報とを送信することを特徴とする請求項1〜3、5、7、9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 前記インタレース形式の画像と、前記位置情報と、前記インタレース形式の奇数偶数情報とを受信する受信手段と、
    前記インタレース形式の奇数偶数情報に応じて、前記インタレース形式の画像をプログレッシブ形式の画像に変換する第2の変換手段と、
    現在のフレームの受信した画素のデータと前記現在のフレームの受信した画素のデータと同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータとの差分に応じて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信した画素以外の画素と同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータ、または前記現在のフレームの受信した複数の画素グループの各々の画素のデータを用いて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信していない画素のデータを生成する画素データ生成手段と、
    前記現在のフレームの受信した画素のデータと、前記画素データ生成手段により生成された画素のデータとを合成する合成手段と
    をさらに有することを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 前記選択された画素のデータと前記位置情報を受信する受信手段と、
    前記位置情報に応じて、前記選択された画素のデータに基づく画像の各画素の投影位置を変えて投影する投影手段と
    をさらに有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  14. 前記選択された画素のデータと前記位置情報を記録する記録手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  15. 動画像の各フレームを構成する、各々が隣接する複数の画素からなる複数の画素グループの各々の中のフレームごとに異なる位置の一部の画素のデータと、前記一部の画素の位置を示す位置情報を受信する受信手段と、
    現在のフレームの受信した画素のデータと前記現在のフレームの受信した画素のデータと同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータとの差分に応じて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信した画素以外の画素と同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータ、または前記現在のフレームの受信した複数の画素グループの各々の画素のデータを用いて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信していない画素のデータを生成する画素データ生成手段と、
    前記現在のフレームの受信した画素のデータと、前記画素データ生成手段により生成された画素のデータとを合成する合成手段と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  16. 動画像の各フレームを構成する、各々が隣接する複数の画素からなる複数の画素グループの各々の中のフレームごとに異なる位置の一部の画素のデータと、前記一部の画素の位置を示す位置情報を受信する受信手段と、
    前記位置情報に応じて、前記受信した画素のデータに基づく画像の各画素の投影位置を変えて投影する投影手段と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  17. 撮像センサの光電変換により複数フレームの動画像信号を生成する撮像手段と、
    前記撮像センサに光像が結像する位置をフレームごとに変える位置制御手段と、
    前記動画像信号に基づく動画像と、前記結像する位置を示す位置情報を送信する送信手段と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  18. 前記動画像信号に基づく動画像と、前記位置情報を受信する受信手段と、
    現在のフレームの受信した画素のデータと前記現在のフレームの受信した画素のデータと同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータとの差分に応じて、前記現在のフレームの画素グループの中の受信した画素以外の画素と同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータ、または前記現在のフレームの受信した複数の画素グループの各々の画素のデータを用いて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信していない画素のデータを生成する画素データ生成手段と、
    前記現在のフレームの受信した画素のデータと、前記画素データ生成手段により生成された画素のデータとを合成する合成手段と
    をさらに有することを特徴とする請求項17に記載の画像処理装置。
  19. 動画像の各フレームを構成する、各々が隣接する複数の画素からなる複数の画素グループの各々の中のフレームごとに異なる位置の一部の画素を選択する選択手段と、
    前記選択された画素のデータに基づく画像を処理する画像処理手段と、
    前記処理の後の現在のフレームの選択した画素のデータと前記現在のフレームの選択した画素のデータと同じ画素位置の過去のフレームの選択した画素のデータとの差分に応じて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の選択した画素以外の画素と同じ画素位置の過去のフレームの選択した画素のデータ、または前記現在のフレームの選択した複数の画素グループの各々の画素のデータを用いて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の選択していない画素のデータを生成する画素データ生成手段と、
    前記現在のフレームの選択した画素のデータと、前記画素データ生成手段により生成された画素のデータとを合成する合成手段と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  20. 動画像の各フレームを構成する、各々が隣接する複数の画素からなる複数の画素グループの各々の中のフレームごとに異なる位置の一部の画素を選択する選択ステップと、
    前記選択された画素のデータと前記選択された画素の位置を示す位置情報を送信する送信ステップと
    を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  21. 動画像の各フレームを構成する、各々が隣接する複数の画素からなる複数の画素グループの各々の中のフレームごとに異なる位置の一部の画素のデータと、前記一部の画素の位置を示す位置情報を受信する受信ステップと、
    現在のフレームの受信した画素のデータと前記現在のフレームの受信した画素のデータと同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータとの差分に応じて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信した画素以外の画素と同じ画素位置の過去のフレームの受信した画素のデータ、または前記現在のフレームの受信した複数の画素グループの各々の画素のデータを用いて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の受信していない画素のデータを生成する画素データ生成ステップと、
    前記現在のフレームの受信した画素のデータと、前記画素データ生成ステップで生成された画素のデータとを合成する合成ステップと
    を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  22. 動画像の各フレームを構成する、各々が隣接する複数の画素からなる複数の画素グループの各々の中のフレームごとに異なる位置の一部の画素のデータと、前記一部の画素の位置を示す位置情報を受信する受信ステップと、
    前記位置情報に応じて、前記受信した画素のデータに基づく画像の各画素の投影位置を変えて投影する投影ステップと
    を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  23. 撮像センサの光電変換により複数フレームの動画像信号を生成する撮像ステップと、
    前記撮像センサに光像が結像する位置をフレームごとに変える位置制御ステップと、
    前記動画像信号に基づく動画像と、前記結像する位置を示す位置情報を送信する送信ステップと
    を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  24. 動画像の各フレームを構成する、各々が隣接する複数の画素からなる複数の画素グループの各々の中のフレームごとに異なる位置の一部の画素を選択する選択ステップと、
    前記選択された画素のデータに基づく画像を処理する画像処理ステップと、
    前記処理の後の現在のフレームの選択した画素のデータと前記現在のフレームの選択した画素のデータと同じ画素位置の過去のフレームの選択した画素のデータとの差分に応じて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の選択した画素以外の画素と同じ画素位置の過去のフレームの選択した画素のデータ、または前記現在のフレームの選択した複数の画素グループの各々の画素のデータを用いて、前記現在のフレームの前記画素グループの中の選択していない画素のデータを生成する画素データ生成ステップと、
    前記現在のフレームの選択した画素のデータと、前記画素データ生成ステップで生成された画素のデータとを合成する合成ステップと
    を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  25. コンピュータを、請求項1〜19のいずれか1項に記載された画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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