JP2003348620A - 映像信号の圧縮装置およびその方法ならびに映像信号の復元装置およびその方法 - Google Patents

映像信号の圧縮装置およびその方法ならびに映像信号の復元装置およびその方法

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JP2003348620A
JP2003348620A JP2002155403A JP2002155403A JP2003348620A JP 2003348620 A JP2003348620 A JP 2003348620A JP 2002155403 A JP2002155403 A JP 2002155403A JP 2002155403 A JP2002155403 A JP 2002155403A JP 2003348620 A JP2003348620 A JP 2003348620A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フレームレートを低下させた場合に発生し易
い、ジャーキネス劣化や、2重像劣化を抑制し、低コス
トで映像信号の圧縮率を高めることを目的とする。 【解決手段】 映像信号を圧縮するために用いられ、映
像信号から輝度信号と色信号を分離する信号分離部11
と、輝度信号の時間解像度を出力用の目標フレームレー
トに合うように削減する時間解像度削減部12と、色信
号の時間解像度を目標フレームレートよりも小さいフレ
ームレートになるように削減する時間解像度削減部13
と、時間解像度を削減した輝度信号、色信号および目標
フレームレートなどを多重するデータ多重部14と有す
る圧縮装置1とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像信号を圧縮す
る圧縮装置、および、映像信号の圧縮方法、ならびに、
圧縮された映像信号を復元する復元装置、および、その
ような映像信号を復元する復元方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯端末やPDA(Personal Dig
ital Assistant)に対する映像の配信サービスが普及し
始めている。このような配信サービスにおける映像の符
号化技術としては、MPEG−4(Moving Picture Exp
erts Group-4)が採用されている。このMPEG−4に
おいては、伝送路の帯域に制限のある移動体通信などに
適合するように、空間解像度だけでなく、時間方向の周
波数を変更することで時間解像度の削減処理も行われ、
映像の低フレームレート化が実現されている。
【0003】このような処理の従来例としては、一定の
フレームレートで映像表示する際に、変換先のコマ数に
合わせて変換元映像を単純に間引く方法があげられる。
例えば、SIF(Source Input Format)であれば30
フレーム/秒の映像が作成される。また、特定の参照画
像から着目するオブジェクトの動き方向と、動き量を画
素ごとの動きベクトルとして検出し、この動きベクトル
を利用して変換元と変換先の変換比に合わせて内挿映像
を作成するテレビの方式変換装置(例えば、野尻祐司ら
による「HDTV方式変換装置」、テレビジョン学会
誌、VOL48、No1、pp84−94、1994)
がある。
【0004】ここで、時間解像度を削減してフレームレ
ートを低下させると、映像がぎくしゃくした動きになる
ジャーキネス劣化や、2重像劣化が発生し易くなる。こ
のようなジャーキネス劣化や2重像劣化を軽減する方法
として、フレーム周期で時間軸フィルタをフレーム繰り
返し部の前に設ける方法(鎧沢勇、「時間軸フィルタの
画質改善効果に関する心理物理実験」、テレビジョン学
会技術報告、VVI37−1、pp19−24、198
0)がある。そして、MPEG−4の符号化・復号化装
置で、発生ビット量がバッファの占有量の規定を超える
と、フレームをスキップする処理を行うものがある(M
PEG−4 VM ソフトウエア、European
ACTS project MoMuSys)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たように変換元映像を単純に間引いて時間方向の映像処
理を行う場合に削減されるデータ量は、輝度信号を基準
とするフレームレートで実質的に決定されており、一定
量以上の圧縮を行うことができなかった。これは、輝度
信号に対する視聴者の視覚感度が高いために、輝度信号
のフレームレートが一定値以下に下がると、視聴者は映
像の劣化を感じてしまうからである。また、動きベクト
ルを利用して内挿映像を作成する方法は、動きベクトル
の検出にブロックマッチング法などを用いた複雑な処理
が必要であるために、データ処理に時間がかかったり、
コストがかかったりするという問題を有していた。さら
に、前記したジャーキネス劣化や2重像劣化を軽減する
ために用いられる方法は、時間軸フィルタでフィルタリ
ングするためにフィルタのタップ数に応じたフレームメ
モリを設ける必要があるので、処理が複雑になり、コス
トがかかるという問題を有していた。したがって、本発
明が目的とするところは、映像を圧縮したり復元するに
あたり、フレームレートを低下させた場合に発生し易
い、ジャーキネス劣化や、2重像劣化を抑制し、低コス
トで映像信号の圧縮率を高めることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めの請求項1に係る発明は、映像信号を圧縮する装置で
あって、映像信号から輝度信号と色信号を分離する手段
と、分離した色信号の時間解像度を輝度信号の時間解像
度よりも大きく削減する手段と、映像信号の出力時のフ
レームレートである目標フレームレートの情報および輝
度信号ならびに時間解像度を削減した色信号を多重する
手段とを有する映像信号の圧縮装置とした。
【0007】この圧縮装置は、輝度信号よりも色信号に
対する視覚感度が低いことに着目して、感度の低い色信
号の時間解像度を大きく削減することにより、映像信号
全体としての圧縮率を高める。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
映像信号の圧縮装置であって、輝度信号の時間解像度を
目標フレームレートに相当する時間解像度まで削減する
手段を有する構成にした。
【0009】この圧縮装置は、輝度信号の時間解像度
を、目標フレームレートに相当する時間解像度まで削減
する。送信側であらかじめ輝度信号の時間解像度を削減
することで送信時のデータ量を必要最小限に止めるもの
である。
【0010】請求項3に係る発明は、圧縮処理が施され
た映像信号を復元する装置であって、映像信号から輝度
信号と色信号を分離すると共に、映像信号の出力時のフ
レームレートである目標フレームレートの情報を取得す
る分離手段と、色信号の時間解像度と輝度信号の時間解
像度とを一致させるべく色信号に対して内挿処理を施す
内挿手段と、輝度信号と内挿処理後の色信号をモニタに
出力する手段とを有する映像信号の復元装置とした。
【0011】この復元装置は、感度の低い色信号の時間
解像度を大きく削減した映像信号を出力するために用い
られる。時間解像度を削減することにより輝度信号より
も低い時間解像度になっている色信号に対して内挿処理
を行う。輝度信号と色信号の時間解像度を一致させるこ
とにより、映像の出力を可能にする。
【0012】請求項4に係る発明は、請求項3に記載の
映像信号の復元装置において、内挿手段は、隣接するフ
レームの色信号レベルにフィルタリング処理を施す手段
とした。
【0013】この復元装置は、簡単な処理で色信号のフ
レームレートを増加させるものである。映像信号の受信
から出力までに要する時間を最小限に止めることができ
る。
【0014】請求項5に係る発明は、第一のフレームレ
ートの映像信号を取得し、第一のフレームレートよりも
小さい第二のフレームレートである目標フレームレート
の映像信号を出力する映像信号の圧縮方法であって、第
一のフレームレートの映像信号から輝度信号と色信号を
分離し、輝度信号を第二のフレームレートになるように
その時間解像度を削減し、色信号が第三のフレームレー
トになるようにその時間解像度を削減した後に輝度信号
に多重して第二のフレームレートの映像信号を作成する
映像信号の圧縮方法とした。
【0015】この圧縮方法は、輝度信号よりも色信号に
対する視覚感度が低いことに着目して、感度の低い色信
号のフレームレートを削減する。出力時の第二のフレー
ムレートよりも色信号の時間解像度を低くすることで、
データ量を大きく圧縮できる。
【0016】請求項6に係る発明は、圧縮処理が施され
た映像信号を復元して出力する映像信号の復元方法であ
って、異なるフレームレートに相当する時間解像度を有
する輝度信号と色信号を含んで構成されている映像信号
から輝度信号と色信号を分離し、色信号を内挿してその
時間解像度を増加させた後に、映像信号および色信号を
出力する映像信号の復元方法とした。
【0017】この復元方法は、感度の低い色信号の時間
解像度を大きく削減した映像信号を出力するために用い
られる。時間解像度を削減することで輝度信号と異なる
時間解像度になっている色信号に対して内挿処理を行
い、両信号の時間解像度を一致させることで、映像の出
力を可能にする。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について図面を
参照しながら詳細に説明する。図1は本実施形態におけ
る圧縮装置や復元装置の使用形態の一例を示す図であ
る。図2は圧縮装置の構成を示すブロック図であり、図
3は復元装置の構成を示すブロック図である。図1に示
すように、圧縮装置1は映像の配信などをする配信局2
で用いられる。配信局2は、複数の映像や、テキストな
どの各種のコンテンツを配信する機能を有し、図1には
本実施形態に特に関連のある構成要素のみを図示してあ
る。また、復元装置3は受信機5で受信したデータをモ
ニタ4に出力させる携帯端末6の構成要素である。携帯
端末6としては、携帯電話装置や、PDAがあげられ、
図1には本実施形態に特に関連のある構成要素のみを図
示してある。
【0019】配信局2では、配信する映像の信号(以
下、映像信号とする)などを入力する入力装置7を有
し、入力されたデータが圧縮装置1および伝送装置8を
経て、アンテナ9から配信される構成になっている。こ
こで、入力装置7としては、映像信号を記録した記録媒
体から必要なデータを読み取る装置や、キーボード、マ
ウスなどがあげられる。また、入力装置7は、映像を取
得するための撮像手段や、他の記憶装置から映像信号を
取り込むための通信手段などであっても良い。伝送装置
8は圧縮装置1から受け取ったデータを無線通信用の伝
送波に多重するなどする装置である。
【0020】図2に示すように、圧縮装置1は、映像信
号として連続して入力されるフレームから輝度信号と色
信号を分離する信号分離部11と、輝度信号の時間解像
度を削減する時間解像度削減部12と、色信号の時間解
像度を削減する時間解像度削減部13と、時間解像度を
削減した色信号などを多重化するデータ多重部14とを
含んで構成されている。
【0021】時間解像度削減部12は、入力装置7から
取得した目標フレームレート、カット点情報に従って、
輝度信号の時間解像度を削減する。例えば、取得した映
像信号のフレームレートがnフレーム/秒(n:整数)
であり、目標フレームレートがrnフレーム/秒(0<
r<1)である場合には、時間解像度削減部12は、1
/rフレームごとに一つのフレームに相当する輝度信号
を抽出し、抽出した輝度信号をデータ多重部14に出力
する。輝度信号に時間解像度が目標フレームレートに合
うように削減されるので、データ量を減少させることが
可能になる。なお、目標フレームレートは、配信用の映
像信号、つまり、圧縮装置1から出力される映像信号の
フレームレートのことである。また、フレームレートの
単位は「フレーム/秒」の他に「Hz」と表されること
もあるが、本実施形態では「フレーム/秒」の表記を採
用する。さらに、カット点情報は、番組のカットごとに
送られてくる情報であり、時間解像度削減部12の処理
を映像のカットごとにリセットするために用いられる。
これは、復元時に異なるカットに属する映像から内挿フ
レームを作成することを避けるためである。
【0022】時間解像度削減部13は、入力装置7から
取得した目標フレームレート、カット点情報、および、
あらかじめ設定されている削減レートに従って、信号分
離部11から取得した色信号の時間解像度を削減する。
例えば、取得した映像信号のフレームレートがnフレー
ム/秒、目標フレームレートがrnフレーム/秒、削減
レートがk(k:正の整数)である場合に、時間解像度
削減部13は、k/rフレームごとに一つのフレームに
相当する色信号を抽出し、抽出した色信号をデータ多重
部14に出力する。色信号に時間解像度が目標フレーム
レートよりも小さいフレームレートになるように削減さ
れるので、データ量を減少させることが可能になる。こ
こでのカット点情報は、時間解像度削減部13の処理を
映像のカットごとにリセットするために用いられる。な
お、入力装置7から圧縮装置1に入力される映像信号の
フレームレートを第一のフレームレート、圧縮装置1か
ら出力する映像信号を第二のフレームレートとすると、
時間解像度削減部13により作成される色信号の時間解
像度から換算されるフレームレートは、第一および第二
のフレームレートよりも小さいレートを有する第三のフ
レームレートになる。
【0023】データ多重部14は、時間解像度削減部1
2から取得する輝度信号と、時間解像度削減部13から
取得する色信号と、入力装置7から取得する目標フレー
ムレートの情報およびカット点情報とを多重して、配信
用の映像信号を作成する。ここで、輝度信号の時間解像
度よりも色信号の時間解像度の方が低いので、輝度信号
と色信号から作成される映像信号のフレームは、輝度信
号のみを含むフレームと、輝度信号および色信号を含む
フレームの二種類が作成されることになる。したがっ
て、このデータ多重部14から出力されるのは、少なく
とも輝度信号を含むフレームに、目標フレームレートの
情報およびカット点情報を含むヘッダを付与したデータ
になる。ここで、目標フレームレートの情報とは、その
値や、受信側で目標フレームレートが確認できるような
データのことであり、カット点情報は、カット点を示す
情報である。
【0024】なお、カット点情報を取得する代わりに、
カット点を自動的に検出しても良い。この場合の処理と
しては、例えば、映像信号において隣接するフレームの
信号レベルの相関を調べ、あらかじめ設定したしきい値
よりも相関が低い場合、カット点とすることがあげられ
る。
【0025】次に、復元装置3について説明する。復元
装置3は、前記したように、携帯端末6(図1参照)の
構成要素の一部である。なお、携帯端末6は、アンテナ
10で受信した電波から映像信号のストリームデータを
抽出する受信機5と、モニタ4を有し、この他にもメモ
リや、スピーカ、データ入力用のインターフェイスなど
を備えている。
【0026】図3に構成を示すように、復元装置3は映
像信号に含まれるデータを分離するデータ分離部31
と、分離した輝度信号と色信号の同期を取るために設け
られた遅延部32と、色信号に内挿処理を施す色信号内
挿部33と、モニタ4の種類に合わせて信号を出力する
ために輝度信号を一時的に保持する輝度信号ホールド部
34、および、色信号を一時的に保持する色信号ホール
ド部35を含んで構成されている。
【0027】データ分離部31は、配信局2で付与され
たヘッダのデータと映像信号のフレームのデータとを分
離し、ヘッダに含まれるカット点情報を遅延部32、色
信号内挿部33、輝度信号ホールド部34および色信号
ホールド部35に出力する。このカット点情報は、映像
のカットごとに各部32〜35の処理をリセットするた
めに用いられる。また、ヘッダに含まれる目標フレーム
レートの情報は、輝度信号ホールド部34および色信号
ホールド部35に出力され、各部34,35における信
号のホールド時間や、モニタ4への出力タイミングなど
の制御のために用いられる。さらに、フレームのデータ
からは輝度信号と色信号を分離し、輝度信号は遅延部3
2に出力し、色信号は色信号内挿部33に出力する。
【0028】色信号内挿部33は、遅延器、乗算器およ
び加算器を有し、隣接する二つのフレーム(以下、隣接
フレームとする)の対応する画素ブロックの色信号にフ
ィルタリング処理を施して、内挿フレームを作成する。
例えば、削減レートが2(k=2)の場合には、隣接フ
レームの色信号レベルの平均値(係数1/2,1/2の
フィルタ)を計算し、内挿フレームを作成する。具体的
には、フレームの色信号に乗算器で係数1/2を掛けた
値と、遅延器で取得する一つ前のフレームの色信号に乗
算器で係数1/2を掛けた値との和を加算器で取得する
ことにより内挿フレームが作成される。
【0029】また、削減レートが3(k=3)の場合に
は、図4に模式的に示すように、内挿フレーム43,4
4は、隣接フレーム41,42のすべての画素の色信号
に基づいてフィルタリング処理を行って作成される。例
えば、隣接フレーム41,42のうちの先の隣接フレー
ム41の特定の画素41aの色信号レベルに乗算器45
aで係数2/3を乗算し、画素41aに対応する隣接フ
レーム42の画素42aの色信号レベルに乗算器45b
で係数1/3を乗算し、それぞれの乗算器45a,45
bで得られた値を加算器46aで加算すると、内挿フレ
ーム43の画素43aが得られる。また、先の隣接フレ
ーム41の特定の画素41aの色信号レベルに乗算器4
5cで係数1/3を乗算し、画素41aに対応する隣接
フレーム42の画素42aの色信号レベルに乗算器45
dで係数2/3を乗算し、それぞれの乗算器45c,4
5dで得られた値を加算器46bで加算すると、内挿フ
レーム44の画素44aが得られる。この色信号内挿部
33は、カット点情報によりカットが切り替わるたびに
リセットするものとする。
【0030】次に、映像信号を圧縮装置1で圧縮し、圧
縮した映像信号を復元装置3で復元する処理について具
体的に説明する。なお、以下においては、フレームごと
にデータ処理を行うものとして説明するが、実際にはフ
レームを構成する各画素ブロックの輝度信号、色信号に
ついてデータ処理が行われる。
【0031】まず、図1に示す入力装置7から入力され
た映像信号は、圧縮装置1に取り込まれる。このときの
映像信号は、図5に模式的に示す映像信号52のよう
に、輝度信号Yと、色信号Cを有するフレーム51が連
続したものである。この映像信号52のフレームレート
は60フレーム/秒(n=60)とする。また、目標フ
レームレートは30フレーム/秒(r=0.5)、削減
レートは2(k=2)とする。
【0032】映像信号52を取り込んだ圧縮装置1は、
図2に示す信号分離部11で輝度信号と色信号とを分離
し、輝度信号のみを時間解像度削減部12に受け渡す。
また、色信号を時間解像度削減部13に受け渡す。この
ときの輝度信号の時間解像度、色信号の時間解像度は、
共に映像信号52のフレームレート(この場合は、60
フレーム/秒)に相当する時間解像度である。
【0033】時間解像度削減部12は、輝度信号Yから
2(1/r;r=0.5)フレームごとに一つのフレー
ムに相当する輝度信号Yを抽出することで、データ量を
減らして輝度信号Yの時間解像度を削減する。これによ
り、輝度信号Yの時間解像度に相当するフレームレート
は、目標フレームレートと同じ30フレーム/秒とな
る。一方、時間解像度削減部13は、色信号Cから4
(k/r;k=2,r=0.5)フレームごとに一つの
フレームに相当する色信号フレームCを抽出すること
で、データ量を減らして色信号Cの時間解像度を削減す
る。これにより、色信号Cの時間解像度に相当するフレ
ームレートは、目標フレームレートよりも小さい値、1
5フレーム/秒になる。
【0034】データ多重部14は、時間解像度を削減し
た輝度信号Yと色信号C、ならびに、目標フレームレー
トの情報およびカット点情報を多重して、図5に示す映
像信号53を作成する。映像信号53は、その先頭にヘ
ッダ54が付与されたパケット形式になっており、この
ヘッダ54には目標フレームレートおよびカット点情報
がフラグ情報として格納されている。ヘッダ54に続く
フレーム55は、輝度信号Yおよび色信号Cを有するフ
レーム55aと、輝度信号Yを有し、色信号Cを有しな
いフレーム55bとが交互に連続する。なお、フレーム
55aとフレーム55bの配列は目標フレームレート
(rn)および削減レート(k)に基づいて決まる。例
えば、k=3の場合は、3フレームごとにフレーム55
aが配列され、残りのフレームはフレーム55bにな
る。また、フレーム55は、フレーム55cのようにす
べてのフレームが輝度信号Yと色信号Cを有するフレー
ム配列にしても良い。この場合、色信号Cの1/kの情
報を各フレームに分配する。
【0035】このような映像信号53の作成をもって圧
縮処理が終了する。作成された映像信号53は、図1の
伝送装置8において、必要に応じて符号化処理やスクラ
ンブル処理を施した後に、電波に重畳などされ、アンテ
ナ9から送信される。そして、携帯端末6は、この電波
を受信し、受信機5において、必要に応じてデスクラン
ブル処理や復号化処理を施し、映像信号53を得る。以
下においては、このようにして取得した映像信号53を
復元装置3が復元し、モニタ5に出力する処理について
説明する。
【0036】映像信号53を取得した復元装置3は、図
3に示すデータ分離部31で、ヘッダ54とフレーム5
5とを分離し、ヘッダ54からフラグ情報である目標フ
レームレートの情報とカット点情報を取り出す。また、
フレーム55を輝度信号Yからなるストリームデータ
と、色信号Cからなるストリームデータに分離する。そ
して、輝度信号Yは、30フレーム/秒のフレームレー
トに相当する時間解像度で遅延部32に送られ、色信号
Cは、15フレーム/秒のフレームレートに相当する時
間解像度で色信号内挿部33に送られる。
【0037】色信号内挿部33では、前記したような内
挿フレームを隣接するフレームに相当する色信号Cから
作成する。この場合は、削減レートが2であるので、隣
接するフレームの間に一つの内挿フレームが作成され、
挿入されることになる。以降において内挿フレームを構
成する色信号は、受信した色信号Cと同様に取り扱われ
るので、色信号Cの時間解像度は増加し、目標フレーム
レートである30フレーム/秒に相当する値まで復元さ
れる。
【0038】そして、内挿処理が終了した後の色信号C
は、色信号ホールド部35からモニタ4に出力される。
色信号ホールド部35では、色信号Cを、1/30(1
/rn)秒ホールドする。一方、輝度信号Yは、色信号
内挿部33での処理に同期するように遅延部32で遅延
処理が行われた後に輝度信号ホールド部34に出力され
る。輝度信号ホールド部34では、輝度信号Yを、1/
30(1/rn)秒ホールドする。このように目標フレ
ームレートに復元され、かつ、同期してホールドされた
輝度信号および色信号をモニタ4で出力することによ
り、映像を視聴することが可能になる。
【0039】このような圧縮装置1および復元装置3を
用いると、輝度信号よりも視覚に対する感度が低い色信
号について、その時間解像度を、輝度信号の時間解像度
よりも大きく削減することにより、ジャーキネス劣化
や、その他の画質の劣化を防ぎながらも、映像信号の圧
縮率を高めることができる。例えば、色信号の解像度が
輝度信号の解像度の半分である4:2:2フォーマット
では、色信号の時間解像度を目標フレームレートの1/
kにすると、映像信号の圧縮率を100×(k−1)/
2k%だけ高めることができる。具体的には、k=2の
ときは25%、k=3のときは33%圧縮率を高めるこ
とが可能になる。さらに、この圧縮装置1や復号装置3
と、MPEG―4などの符号化圧縮技術と併用すると、
さらに圧縮率を高めることが可能になる。
【0040】なお、圧縮装置1は、モニタ5に出力する
際のフレームレートである目標フレームレートよりも低
いフレームレートに相当する時間解像度に輝度信号を圧
縮する装置であっても良い。この場合には、圧縮装置1
の時間解像度削減部12が輝度信号の時間解像度を目標
フレームレート以下となるように削減する。一方、復元
装置3は、データ分離部31と輝度信号ホールド部34
の間に輝度信号内挿部を設け、輝度信号を目標フレーム
レートに相当する時間解像度に復元する。配信時のフレ
ームレートをモニタ4への出力時のフレームレートより
も小さくすることで、映像信号の配信を速やかに行うこ
とが可能になる。また、輝度信号ホールド部34および
色信号ホールド部35は、CRT(Cathode Ray Tube)
を用いるモニタ4の場合には輝度信号をr回(例えば、
r=4のときは4回)繰り返し出力するものとする。
【0041】また、前記の実施形態では、無線伝送技術
を用いた映像配信に圧縮装置1や復元装置3を使用する
例について説明したが、インターネットや、LAN(Lo
calArea Network)などを用いた有線通信を行う装置に
使用することも可能である。また、地上波や衛星波を用
いた放送を行うための装置に使用することもできる。
【0042】さらに、コンピュータや所定の電気・電子
回路からなる装置を圧縮装置1や復元装置3として機能
させるようなプログラムを必要に応じて起動させたり、
ダウンロードしたりすることで前記の実施形態と同様な
作用・効果を得ることも可能である。ここにおいて、圧
縮装置1として機能させるプログラムとしては、コンピ
ュータなどを、映像信号から輝度信号と色信号を分離す
る手段と、輝度信号の時間解像度を目標フレームレート
に相当する値まで削減する手段と、色信号の時間解像度
を輝度信号の時間解像度よりも大きく削減する手段と、
輝度信号ならびに時間解像度の低い色信号を多重する手
段として機能させるものがあげられる。また、復元装置
3として機能させるプログラムとしては、コンピュータ
などを、輝度信号、色信号、目標フレームレートの情報
をそれぞれ分離する手段と、色信号に対して内挿処理を
施す内挿手段と、輝度信号と内挿処理後の色信号をモニ
タに出力する手段として機能させるものがあげられる。
【0043】
【発明の効果】本発明の請求項1または請求項5によれ
ば、輝度信号より色信号の時間解像度を大きく削減する
ことで、フレームレートの低下に伴い発生し易いジャー
キネス劣化や2重像劣化の発生を防止し、低コストで映
像信号の圧縮率を高めることが可能になる。請求項2に
よれば、さらに映像信号の圧縮率を高めることが可能に
なる。請求項3または請求項6によれば、輝度信号より
色信号の時間解像度を大きく削減した場合であっても、
色信号を復元して、ジャーキネス劣化や2重像劣化の発
生を防止することができる。請求項4によれば、色信号
の復元を低コストで速やかに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における圧縮装置や復元装置
の使用形態の一例を示す図である。
【図2】圧縮装置の構成を示すブロック図である。
【図3】復元装置の構成を示すブロック図である。
【図4】色信号の内挿処理を説明する模式図である。
【図5】本実施形態における映像信号の一例を示す図で
ある。
【符号の説明】 1 圧縮装置 3 復号装置 11 信号分離部 12 時間解像度削減部 13 時間解像度削減部 14 データ多重部 31 データ分離部 33 色信号内挿部 34 輝度信号ホールド部 35 色信号ホールド部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C057 AA03 BA01 CA01 CC04 DA03 DB05 EA02 EA06 EA07 EE01 EE04 EJ02 EK05 EL01 EM02 5C059 KK02 LB07 LB13 MA00 PP16 RB02 SS07 SS10 UA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像信号を圧縮する装置であって、 映像信号から輝度信号と色信号を分離する手段と、分離
    した前記色信号の時間解像度を前記輝度信号の時間解像
    度よりも大きく削減する手段と、映像信号の出力時のフ
    レームレートである目標フレームレートの情報および輝
    度信号ならびに時間解像度を削減した前記色信号を多重
    する手段とを有することを特徴とする映像信号の圧縮装
    置。
  2. 【請求項2】 輝度信号の時間解像度を前記目標フレー
    ムレートに相当する時間解像度まで削減する手段を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の映像信号の圧縮装
    置。
  3. 【請求項3】 圧縮処理が施された映像信号を復元する
    装置であって、 異なるフレームレートに相当する時間解像度を有する輝
    度信号と色信号を含んで構成されている前記映像信号か
    ら輝度信号と色信号を分離すると共に、映像信号の出力
    時のフレームレートである目標フレームレートの情報を
    取得する分離手段と、前記色信号の時間解像度と前記輝
    度信号の時間解像度とを一致させるべく前記色信号に対
    して内挿処理を施す内挿手段と、前記輝度信号と内挿処
    理後の前記色信号をモニタに出力する手段とを有するこ
    とを特徴とする映像信号の復元装置。
  4. 【請求項4】 前記内挿手段は、隣接するフレームの色
    信号レベルにフィルタリング処理を施す手段であること
    を特徴とする請求項3に記載の復元装置。
  5. 【請求項5】 第一のフレームレートの映像信号を取得
    し、前記第一のフレームレートよりも小さい第二のフレ
    ームレートである目標フレームレート映像信号を出力す
    る映像信号の圧縮方法であって、 前記第一のフレームレートの映像信号から輝度信号と色
    信号を分離し、前記輝度信号を第二のフレームレートに
    なるようにその時間解像度を削減し、前記色信号が、前
    記第二のフレームレートよりも小さい第三のフレームレ
    ートになるようにその時間解像度を削減した後に前記輝
    度信号に多重して前記第二のフレームレートの映像信号
    を作成することを特徴とする映像信号の圧縮方法。
  6. 【請求項6】 圧縮処理が施された映像信号を復元して
    出力する映像信号の復元方法であって、 異なるフレームレートに相当する時間解像度を有する輝
    度信号と色信号を含んで構成されている前記映像信号か
    ら前記輝度信号と前記色信号を分離し、前記色信号を内
    挿してその時間解像度を増加させた後に、前記映像信号
    および前記色信号を出力することを特徴とする映像信号
    の復元方法。
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