JP2020021708A - 組電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱媒体が流通するセル間部に付着した液体に起因する不具合を抑制できる組電池を提供する。【解決手段】組電池は、複数の電池セル2と、内部通路を流通する熱媒体と電池セル2とが熱交換する熱媒体通路部材と、セル間部40に設けられてセル間部40に付着した液体を下方に向けて流下させる複数の溝部44とを備える。熱媒体通路部材は、積層方向に隣り合う電池セル2間に介在し内部通路を流通する熱媒体と電池セル2とが熱交換するセル間部40と、積層方向に隣り合うセル間部40とセル間部40とを連結し内部通路を熱媒体が流れる連結部41とを備えている。【選択図】図2

Description

この明細書における開示は、組電池に関する。
特許文献1には、電池積層体を構成する複数の電池を、内部を流通する流体によって冷却する熱交換器を備えたバッテリモジュールが記載されている。熱交換器は、隣り合う電池間のそれぞれに設置された熱交換部と、隣り合う熱交換部を連結する連結部とを有して、電池積層体の一方端から他方端に向けて流体が流動する蛇行流路を形成している。熱交換部は、セル間通路を形成するセル間部である。
特表2016−526763号公報
特許文献1のバッテリモジュールでは、隣り合う電池間に設置された熱交換部に水が付着した場合、水が停留することがある。特に電極端子に近い上部に水が停留した場合には、電池の短絡などの不具合が生じるおそれがある。
この明細書における開示の目的は、熱媒体が流通するセル間部に付着した液体に起因する不具合を抑制できる組電池を提供することである。
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
開示された組電池の一つは、積層設置されている複数の電池セル(2)と、積層方向に隣り合う電池セルと電池セルの間に介在し、内部通路を流通する熱媒体と電池セルとが熱交換するセル間部(40;140;240;340;440;540)と、積層方向に隣り合うセル間部とセル間部とを連結し、内部通路を熱媒体が流れる連結部(41;141;241;341;441)と、セル間部に設けられてセル間部に付着した液体を下方に向けて流下させる排液促進部(44;144;244;344)と、を備える。
この組電池によれば、セル間部に設けられた排液促進部によってセル間部に付着した液体を下方に向けて流下させるので、流下した液体をさらに重力によってセル間部から落下させることに寄与する。このようにセル間部に付着した液体を電池セルから遠ざけることができるので、熱媒体が流通するセル間部に付着した液体に起因する不具合を抑制できる組電池を提供できる。
開示された組電池の一つは、それぞれ上面において露出する電極端子(20)を有して積層設置されている複数の電池セル(2)と、積層方向に隣り合う電池セルと電池セルの間に介在し、内部通路を流通する熱媒体と電池セルとが熱交換するセル間部(640)と、積層方向に隣り合うセル間部とセル間部とを連結し、内部通路を熱媒体が流れる連結部(41)と、セル間部の上部に設けられてセル間部の上部に付着した液体を貯える貯留部(48)と、を備える。
この組電池によれば、電極端子の近傍においてセル間部に付着した液体をセル間部の上部に設けられた貯留部に所定量貯めることができる。これにより、セル間部の上部に付着した液体が電極端子へ流下することを抑制できる。この組電池によれば、熱媒体が流通するセル間部に付着した液体に起因する不具合を抑制できる。
第1実施形態の組電池の構成を示した部分平面図である。 第1実施形態の組電池における熱媒体通路部材のセル間部と電池セルとを示した部分図である。 第1実施形態の熱媒体通路部材を示した斜視図である。 第2実施形態における上流側のセル間部を示した部分正面図である。 第2実施形態における下流側のセル間部を示した部分正面図である。 第3実施形態におけるセル間部を示した部分正面図である。 第3実施形態における熱媒体通路部材の連結部を示した部分正面図である。 第4実施形態のセル間部を示した部分正面図である。 第4実施形態の連結部を示した部分正面図である。 第5実施形態のセル間部を示した部分正面図である。 第5実施形態の連結部を示した部分正面図である。 第6実施形態のセル間部を示した部分正面図である。 第7実施形態のセル間部を示した部分正面図である。 第7実施形態の連結部を示した部分正面図である。 第8実施形態のセル間部を示した部分正面図である。 第8実施形態の連結部を示した部分正面図である。 第9実施形態の連結部を示した部分断面図である。 第10実施形態の連結部を示した部分断面図である。 第11実施形態の組電池におけるセル間部と電池セルとを示した部分図である。 第12実施形態の組電池におけるセル間部と電池セルとを示した部分図である。
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
第1実施形態の組電池1は、積層設置された複数の電池セル2とセル間部40の内部を流通する熱媒体とが熱交換する構成を備える装置である。熱媒体は、冷却したり加熱したりして電池セルを温度調節可能な温調流体である。熱媒体は、気体、液体または気液混合の流体であり、あるいは使用時に状態変化を伴わない流体でもよいし相変化を伴う流体であってもよい。組電池1は、例えば内燃機関と電池に充電された電力によって駆動されるモータとを組み合わせて走行駆動源とするハイブリッド自動車、モータを走行駆動源とする電気自動車等の電動車に搭載される。組電池1に含まれる複数の電池セル2は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池、有機ラジカル電池、全固体電池などである。
第1実施形態について図1〜図3を参照して説明する。各図において、電池セル2の厚さ方向は電池積層体における電池セル2の積層方向であり、電池積層方向ともいう。積層方向と上下方向との両方に直交する方向は、電池セル2の幅方向または横方向である。積層方向における一方側は、電池積層体に対して総体的に流れる熱媒体の上流側であり、他方側は下流側である。
組電池1は、複数個の電池セル2の充電および放電または温度調節に用いられる電子部品によって制御されている。組電池1は、通電可能に接続されかつ積層設置された複数の電池セル2を積層方向に拘束して一体にして形成されている。また、組電池1は筐体内に収納するようにしてもよい。前述の電子部品は、例えばDC/DCコンバータ、熱媒体を流動させる流体駆動装置を駆動するモータ、インバータによって制御される電子部品、各種の電子式制御装置等である。組電池1は、このような電子部品を含めた装置であってもよい。
電池積層体を構成する電池セル2は、角形状の外装ケースを有する単電池である。この角形状の単電池は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金等からなる外装ケースによってその外周面を被覆された直方体状である。各電池セル2には、正極端子および負極端子からなる二つの電極端子20のそれぞれが外装ケースの上面21から突出しており、この突出方向は、電池積層方向に対して垂直な上方向である。電池セル2の外装ケースは、例えば、金属の他に、樹脂で形成される構成でもよい。また電池セル2は、樹脂とアルミ箔をラミネートしたフィルムを外装ケースとして備えるものでもよい。
電池積層体は、電池セル2と熱媒体通路部材4のセル間部40とを交互に所定個数積層した集合体を積層方向の両端部から一組のエンドプレート3によって挟み、内側に向かう拘束力を作用させることにより一体に形成されている。エンドプレート3は厚さ方向寸法が上下方向長さや幅方向長さよりも小さい扁平状の箱体に形成されている。組電池1は、複数の電池セル2と一体に設置された熱媒体通路部材4を備えている。熱媒体通路部材4は、熱伝導性を有する材料、例えばアルミニウムを含む金属、銅を含む金属、金属を含有する樹脂材料、カーボン樹脂材料等で形成されている。
組電池1の拘束構造について説明する。図1に示すように、組電池1は、複数の電池セル2、隣接する電池セル2間に介在するセル間部40、隣接するセル間部40間を連結する連結部41、一組のエンドプレート3、一組のエンドプレート3に対して両側から圧縮力を提供する拘束部材等を備える。拘束部材には、例えば拘束用バンドを採用することができる。この場合、拘束バンドは、電池積層体と一組のエンドプレート3とを合わせた積層構造体に対して外周を取り囲む帯状部材である。組電池1は、上下方向に間隔をあけて設けられた2個の拘束バンドによって拘束されている。拘束バンドは、電池積層体に対して圧縮力を提供している状態を維持できるようにリベットによって固定されている。また、リベットは、ボルトナット等の締結固定手段、溶接等の固定手段に置き換えることができる。拘束バンドは、複数の電池セル2等を安定した力で押圧して一体化できるように金属、硬質の樹脂材料等の強度に優れた材料で形成されている。
熱媒体通路部材4は、積層方向に隣り合う電池セル2と電池セル2との間に介在するセル間部40を複数備えている。セル間部40の内部通路には熱媒体が流通する。複数のセル間部40は、積層方向に並ぶように設置されている。積層方向に隣り合うセル間部40とセル間部40とは、電池セル2の積層方向の厚さ寸法と同等の間隔が設けられている。セル間部40は、幅方向と上下方向とに面をなす電池セル2の幅面22と接触した状態で設置されている。幅面22は電池セル2において最も面積の大きい腹面でもある。また、電池セル2とセル間部40との間に熱伝導性を有するスペーサ部材を介在させて、スペーサ部材を電池セル2とセル間部40とによって挟み込むように構成してもよい。
熱媒体通路部材4は、積層方向に隣り合うセル間部40とセル間部40とを連結する連結部41を備えている。連結部41の内部通路には熱媒体が流通する。連結部41は、電池セル2の幅方向について、電池セル2よりも外側に位置するように設けられている。連結部41は、上面21と幅面22との両方に直交する電池セル2の側面23に対向するように設けられている。
連結部41は、熱媒体通路部材4の内部を流れる熱媒体が折り返されてその流れの向きを変えて互いに対向する折返し流路を形成するターン部であり、折返し部でもある。連結部41は、流路の向きを逆向きに変更する折返し部であり、熱媒体通路部材4において少なくとも1箇所設けられている。熱媒体通路部材4は、連結部41を介して折返し流路を連続的に積層することにより、図1および図3に示すような蛇行流路を形成している。
熱媒体通路部材4は、折返し流路の積層方向、すなわち電池積層方向の端部に熱媒体が流入する流入部420を備えている。流入部420は、積層方向の一方側に設けられたエンドプレート3に接続されている。電池積層方向の端部であり熱媒体の上流端部に位置するセル間部40の内部通路は、折返し部42および流入部420の内部通路を介して、一方側のエンドプレート3の内部通路に連通している。一方側のエンドプレート3には、組電池1の外部から熱媒体を導入する配管が接続されている。一方側のエンドプレート3は、組電池1の外部からの熱媒体を熱媒体通路部材4内に導入する流入タンク部である。一方側のエンドプレート3は、電池積層体のうち一方側の端部に位置する電池セル2と内部通路を流通する熱媒体とが熱交換するように、この電池セル2に対して伝熱可能に設けられている。
熱媒体通路部材4は、折返し流路の積層方向、すなわち電池積層方向の端部から熱媒体が流出する流出部430を備えている。流出部430は、積層方向の他方側に設けられたエンドプレート3に接続されている。電池積層方向の端部であり熱媒体の下流端部に位置するセル間部40の内部通路は、折返し部43および流出部430の内部通路を介して、他方側のエンドプレート3の内部通路に連通している。他方側のエンドプレート3には、組電池1の外部へ熱媒体を流出する配管が接続されている。他方側のエンドプレート3は、熱媒体通路部材4内から組電池1の外部へ熱媒体を流出する流出タンク部である。他方側のエンドプレート3は、電池積層体のうち他方側の端部に位置する電池セル2と内部通路を流通する熱媒体とが熱交換するように、この電池セル2に対して伝熱可能に設けられている。
このように熱媒体通路部材4は、流入部420側に設けられた折返し部42および5箇所の連結部41と、流出部430側に設けられた5箇所の連結部41および折返し部43とを経由して形成されている蛇行流路を有する。熱媒体通路部材4の内部通路は、熱媒体が電池セル2と熱交換するときの流れ方向、すなわち幅方向と積層方向との両方に直交する上下方向に細長い扁平管である。熱媒体通路部材4は、この扁平管を曲げたサーペンタイン管によって形成することができる。この扁平管は、内部に複数の通路を有し、押し出し成形により形成された扁平状多穴管であってもよい。
組電池1において熱媒体通路部材4に内部通路に熱媒体が流通することにより、セル間部40を介して電池セル2の熱が熱媒体に吸熱されて各電池セル2を冷却することができる。また熱媒体通路部材4に内部通路に熱媒体が流通することにより、セル間部40を介して熱媒体の熱を電池セル2へ放熱して各電池セル2を暖めることができる。
熱媒体通路部材4は、セル間部40に設けられた排液促進部を備える。排液促進部は、セル間部40に付着した液体を下方に向けて流下させる機能を有する。セル間部40に付着した液体は、導電性を有する各種の液体である。この液体は、例えば空気中の水分が凝縮してセル間部40に付着した結露水、車室内から侵入してきた液体、車外から侵入して生きた水、セル間部40に飛散された水などである。
排液促進部は、セル間部40に付着した液体に関して表面張力のバランスを崩すような作用をしてセル間部40に対する液体の保持力を弱め、液体がセル間部40に対して移動しやすい状態を生み出す。例えば排液促進部は、セル間部40に付着した液体に対してせん断力を作用することによって、液体を変形させてセル間部40に対して移動しやすい状態を生み出す。これにより、液体は、セル間部40に付着した状態から、重力によって流下し、セル間部40から落下するようになる。
第1実施形態の熱媒体通路部材4は、排液促進部の一例として、セル間部40における電池セル2側の外面に上部から下方に向かって延びるように設けられた溝部44を備える。この上部とは、セル間部40において上半分に含まれる部分である。溝部44は、セル間部40における厚さ方向の両側の外面に設けられている。溝部44は、例えば、セル間部40をプレス加工することにより形成することができる。熱媒体通路部材4は、セル間部40の表面にそれぞれ上下方向に延びる複数の溝部44を備える。溝部44はセル間部40の上端から下端に至る範囲において部分的に設けられている構成でもよい。セル間部40において、溝部44を除く部分は電池セル2との間で伝熱可能な部分であり、溝部44を形成するセル間部40の外面側開口は電池セル2との間で伝熱しにくい部分である。
図2、図3に示すように、溝部44はセル間部40において上端から下端に至るまで連続していることが好ましい。複数の溝部44は、セル間部40において幅方向に間隔をあけて並んで設けられている。溝部44は、上下方向に一定となる幅寸法を有している。溝部44は、セル間部40の外面側における幅寸法と底面における幅寸法と同等になるように形成されている。
セル間部40に付着した液体は液膜を形成しているが、溝部44に接触すると、その一部が溝部44に入り込むため、内部にせん断力が作用し、液体を保持している表面張力がバランスを崩すようになる。表面張力が弱められて液面が縮まろうとする方向の力が弱くなった液体は、自重によってセル間部40の外面や溝部44を伝って下方に流下し、さらにセル間部40の下端から落下して排出される。また、セル間部40の表面に付着した状態から一旦、溝部44に入り込んだ液体は、毛細管現象によって速やかに溝部44内を下方に流下する。セル間部40の表面に付着した液体に対するこのような作用効果は、セル間部40の表面積に対して溝部44が占有する開口面積率が大きいほど、または幅方向に並ぶ溝部44の個数が多いほど、幅方向に隣り合う溝部44と溝部44の間隔が小さいほど、顕著である。
図1、図3に示すように、熱媒体通路部材4は、電池積層体に含まれる複数の電池セル2における積層方向の一方端部から他方端部にかけて熱媒体がすべての電池セル2と熱交換するように一続きの内部通路を形成している。電池積層体において一方端部は熱媒体流れの上流側であり他方端部は下流側である。組電池1は、熱媒体通路部材4の流入部420から流入した熱媒体が、流出部430に至るまでの間に、積層方向に並ぶすべてのセル間部40において電池セル2と熱交換するように構成されている。
一方端部に位置する上流側のセル間部40は、他方端部に位置する下流側のセル間部40よりも、セル間部40の表面積に対する複数の溝部44の開口面積の割合が大きく設定されている。溝部44の開口面積は、セル間部40の外面側開口端における溝部44の幅寸法と上下寸法を乗算した値である。熱媒体通路部材4は、この技術思想を実現する構成の一例として、幅方向に隣り合う溝部44と溝部44との間隔は他方端部のセル間部40の方が一方端部のセル間部40よりも大きい構成を備えている。また、熱媒体通路部材4は、下流側のセル間部40の方が上流側のセル間部40よりも溝部44の個数が少ないように構成されている。この構成により、上流側のセル間部40の方は下流側よりも液体排出効果が大きく、下流側のセル間部40の方は上流側よりも電池セル2との伝熱可能面積を大きくできる。
熱媒体通路部材4の他の形態として、一方端部に位置する上流側のセル間部40と他方端部に位置する下流側のセル間部40とは、その間にセル間部40を介さないで連結されている構成でもよい。また、一方端部のセル間部40と他方端部のセル間部40とは、電池積層体において部分的に設けられたセル間部40を介して連結されている構成でもよい。このような構成である場合、一方端部のセル間部40と他方端部のセル間部40とは熱媒体が一方端部から他方端部へ内部通路を流下するように連通している。
第1実施形態の組電池1がもたらす作用、効果について説明する。組電池1は、複数の電池セル2と、内部通路を流通する熱媒体と電池セル2とが熱交換する熱媒体通路部材4と、セル間部40に設けられてセル間部40に付着した液体を下方に向けて流下させる排液促進部と、を備える。熱媒体通路部材4は、積層方向に隣り合う電池セル2間に介在し内部通路を流通する熱媒体と電池セルとが熱交換するセル間部40と、積層方向に隣り合うセル間部40とセル間部40とを連結し内部通路を熱媒体が流れる連結部41と、を備える。
この組電池1によれば、セル間部40に設けられた排液促進部によってセル間部40に付着した液体を下方に向けて流下させることができるので、流下した液体をさらに重力によってセル間部40から排出することを促進できる。例えば、排液促進部は、セル間部40に付着した液体について表面張力を弱めたりバランスを崩したりする作用をもたらし、重力を利用して液体を流下させることができる。このようにして組電池1は、セル間部40に付着した液体を電池セル2から速やかに遠ざけることができる。したがって、熱媒体が流通するセル間部40に付着した液体に起因する短絡などの不具合を抑制可能な組電池1を提供できる。
排液促進部は、セル間部40における電池セル2側の外面に上部から下方に向かって延びるように設けられた複数の溝部44を備えている。この構成によれば、セル間部40の外面に付着した液体が溝部44に接触することにより、液体の表面張力を弱め、溝部44に沿って下方に流下させる作用が得られる。これにより、セル間部40からの液体の排出を促進し、電池セル2近傍に液体が留まる状態を速やかに解消できる。
セル間部40と連結部41は、複数の電池セル2における積層方向の一方端部と複数の電池セル2における積層方向の他方端部とに少なくとも設けられている。一方端部のセル間部40と他方端部のセル間部40とは熱媒体が一方端部から他方端部へ内部通路を流下するように連通している。さらにセル間部40の表面積に対する溝部44の開口面積の割合は、一方端部に位置するセル間部40よりも他方端部に位置するセル間部40の方が小さい。この構成によれば、下流端部のセル間部40の方が上流端部のセル間部40よりも、溝部44を除く部分の表面積が大きく電池セル2との伝熱可能面積が大きい。このため、液体排出効果を奏するとともに、下流端部におけるセル冷却能力やセル加熱能力の低下を抑制できる組電池1を提供できる。
セル間部40と連結部41は、複数の電池セル2における積層方向の一方端部から他方端部にかけてすべての電池セル2と熱交換する熱媒体が流下する一連の内部通路を形成するように設けられている。セル間部40の表面積に対する複数の溝部44の開口面積の割合は、一方端部に位置するセル間部40よりも他方端部に位置するセル間部40の方が小さい。この構成によれば、電池積層体のすべての電池セル2と熱交換する熱媒体通路部材4において、下流端部のセル間部40の方が上流端部のセル間部40よりも、溝部44を除く部分の表面積が大きく電池セル2との伝熱可能面積が大きい。このため、液体排出効果を奏するとともに、下流ほど電池セル2との熱交換回数が増加することによる熱交換性能の低下を補って下流側のセル冷却能力やセル加熱能力の低下を抑制できる組電池1を提供できる。
下流側の他方端部に位置するセル間部40に設けられた複数の溝部44は、上流側の一方端部に位置するセル間部40に設けられた複数の溝部44よりも、隣り合う溝部44と溝部44との間隔が大きい。この構成によれば、下流端部のセル間部40の方が上流端部のセル間部40よりも、セル間部40において溝部44と溝部44の間の表面積が大きいので電池セル2との伝熱可能面積が大きい。このため、液体排出効果を奏するとともに下流端部におけるセル冷却能力やセル加熱能力の低下を抑える組電池1を提供できる。
熱媒体通路部材4は、上流側の一方端部に位置するセル間部40から下流側の他方端部に位置するセル間部40にかけて他方端部に近づくほどセル間部40の表面積に対する複数の溝部44の開口面積の割合が小さくなるように構成されている。この構成によれば、下流に近づくほどセル間部40と電池セル2との伝熱可能面積が増加していくため、積層方向についてセル冷却能力やセル加熱能力を均等に近づけるとともに、液体排出効果を併せ持つ組電池1を提供できる。
(第2実施形態)
第2実施形態について図4および図5を参照して説明する。第2実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態と同様であり、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図4および図5に示すように、組電池1において積層方向の一方端部に位置する上流側のセル間部40Uは、他方端部に位置する下流側のセル間部40Dよりも、セル間部の表面積に対する複数の溝部の開口面積の割合が大きく設定されている。さらに、第2実施形態では、この技術思想を実現する構成の一例として、他方端部に位置する下流側のセル間部40Dにおける複数の溝部44Dは、一方端部に位置する上流側のセル間部40における複数の溝部44Uよりも溝幅寸法が小さい構成を開示している。ここでいう溝幅寸法は、セル間部40の外面側開口端における溝部44の幅寸法をいう。また、幅方向に隣り合う溝部と溝部との間隔は、他方端部のセル間部40Dの方が一方端部のセル間部40Uよりも大きい構成である。この構成により、上流側のセル間部40Uは第1実施形態で前述した液体排出効果が大きく、下流側のセル間部40Dは電池セル2との伝熱可能面積を大きくできる。
第2実施形態によれば、下流側の他方端部に位置するセル間部40Dに設けられた複数の溝部44Dは、上流の一方端部に位置するセル間部40Uに設けられた溝部44Uよりも溝幅寸法が小さい。この組電池1によれば、下流端部のセル間部40Dの方が上流端部のセル間部40Uよりも溝部を除く部分の表面積が大きく電池セル2との伝熱可能面積が大きいため、液体排出効果を奏しかつ下流端部のセル冷却能力やセル加熱能力の低下を抑制できる。
(第3実施形態)
第3実施形態について図6および図7を参照して説明する。図7において前述の実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第3実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図6、図7に示すように、第3実施形態のセル間部140には、第1実施形態のセル間部40よりも溝幅寸法が大きく形成されている。したがって、セル間部140に設けられた溝部144は、連結部41、折返し部42,43に設けられた溝部45,46よりも溝幅寸法が大きく形成されている。
第3実施形態によれば、セル間部140は連結部41よりも溝幅寸法の大きい溝部144を有するので、セル間部140に付着する液体が溝部144に入りやすい構成を有する。これにより、排液性能の向上が図れる組電池1を提供できる。
(第4実施形態)
第4実施形態について図8および図9を参照して説明する。図9において前述の実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第4実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図8、図9に示すように、第4実施形態のセル間部240には、第1実施形態のセル間部40よりも、幅方向に隣り合う溝部244と溝部244の間隔が大きく形成されている。したがって、セル間部240に設けられた複数の溝部244は、連結部41、折返し部42,43に設けられた溝部45,46よりも、溝部と溝部との間隔が大きく形成されている。
第4実施形態によれば、セル間部240は連結部41よりも溝部と溝部との間隔が大きいため、セル間部240と電池セル2との伝熱可能面積の確保と液体排出性能との両立を図る組電池1を提供できる。
(第5実施形態)
第5実施形態について図10および図11を参照して説明する。図10、図11において前述の実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第5実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図10、図11に示すように、第5実施形態のセル間部340に設けられた複数の溝部344は、第1実施形態のセル間部40の溝部44や連結部41、折返し部42、折返し部43に設けられた溝部45、溝部46に対して、開口端形状が相違している。さらに溝部344は、下方に向かうほど溝幅寸法が大きくなるように形成されている。溝部344は、上下方向について同じ位置において、セル間部340の外面側における幅寸法と底面における幅寸法と同等になるように形成されている。
第5実施形態によれば、上部よりも下部の方が溝幅寸法が大きい溝部344を備えるため、電極端子20に近く発熱量が大きい上部において、下部よりも電池セル2との伝熱可能面積を大きくできる。これにより、セルの上下温度差を抑制することができるとともに、液体排出性能を確保できる組電池1を提供できる。
さらに複数の溝部344は下方に向かうほど溝幅寸法が大きくなるように形成されているため、溝部344を伝って流下する液体は下部に向かうほど量が大きくなっていくが、これを下部側において収容可能な容積を有する溝部344を提供できる。このように、溝部344に接触した液体を上部から下部にわたってスムーズに流下させることができる組電池1を提供できる。
(第6実施形態)
第6実施形態について図12を参照して説明する。図12において前述の実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第6実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図12に示すように、第6実施形態のセル間部440には、幅方向に間隔を設けて並ぶ複数の溝部44と、複数の溝部44を集約する集約溝部444とが設けられている。溝部44は、セル間部440の下端よりも上方において集約溝部444につながっている。集約溝部444は、複数の溝部44の下端をつなぐ連絡部と、連絡部を集約する集約部とを備えている。また、複数の溝部44は、セル間部440の下端に至っている集約溝部に、連絡部を介さないで直接つながっている構成でもよい。このような構成により各溝部44の上端は、上下方向に延びる溝部44と集約溝部444とを介してセル間部440の下端とつながっている。
第6実施形態によれば、セル間部440に付着して各溝部44を伝って流下する液体を、集約溝部444に集めて排出できるので、組電池1や車両においてより好ましい場所から液体を排出することができ、好ましい排液処理を実施できる組電池1を提供できる。
(第7実施形態)
第7実施形態について図13および図14を参照して説明する。図13、図14において前述の実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第7実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図13、図14に示すように、第7実施形態の連結部141、折返し部142、折返し部143に設けられた溝部145、溝部146は、セル間部40の溝部44に対して、溝幅寸法が大きく形成されている。この溝部145、溝部146は、湾曲した部材の表面に沿う溝幅寸法がセル間部40の表面に沿う溝部44の溝幅寸法に対して大きくなるように形成されている。また、溝部145、溝部146は、湾曲形成する前の平板状をなしている状態においても、溝幅寸法がセル間部40の溝部44の溝幅寸法に対して大きくなるように設けられている。
第7実施形態によれば、湾曲形成されている部分である連結部141に剛性を低下させる溝部が広い溝幅で設けられているので、プレート状の部材を曲げて連結部141を形成する加工を実施しやすい。このため、連結部141の生産性を向上でき、製造コストの低減が図れる組電池1を提供できる。
(第8実施形態)
第8実施形態について図15および図16を参照して説明する。図15、図16において前述の実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第8実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図15、図16に示すように、第8実施形態の連結部241、折返し部242、折返し部243に設けられた溝部245、溝部246は、第1実施形態のセル間部40の溝部44に対して、隣り合う溝部と溝部との間隔が短くなるように設けられている。この溝部245、溝部246は、湾曲した部材の表面に沿う溝部と溝部の間隔がセル間部40の表面に沿う溝部と溝部の間隔に対して小さくなるように形成されている。また、溝部245、溝部246は、湾曲形成する前の平板状をなしている状態においても、溝部と溝部の間隔がセル間部40における溝部と溝部の間隔に対して小さくなるように設けられている。
第8実施形態によれば、湾曲形成されている部分である連結部241に剛性を低下させる複数の溝部が短い間隔で設けられているので、プレート状の部材を曲げて連結部241を形成する加工を実施しやすい。このため、連結部241の生産性を向上でき、製造コストの低減が図れる組電池1を提供できる。
(第9実施形態)
第9実施形態について図17を参照して説明する。第9実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図17に示すように、第9実施形態の連結部341、折返し部342、折返し部343に設けられた溝部345、溝部346は、底部における幅寸法に対して外面側における幅寸法の方が小さくなるように形成されている。換言すれば、溝部345、溝部346は、溝の横断面形状が底面を短辺とする台形状をなすように形成されている。また、溝部345、溝部346は、溝の横断面形状が底部を頂点する三角形状をなすように形成されている構成でもよい。
第9実施形態によれば、湾曲形成されている部分である連結部341に、底部よりも外面側開口の幅寸法の方が大きい溝部が形成されているので、プレート状の部材を曲げて連結部341を形成する加工を実施しやすい。このため、連結部341の生産性を向上でき、製造コストの低減が図れる組電池1を提供できる。
さらに連結部341は、厚さ方向の両面に溝部345と溝部346を有しているので、プレート状の部材を曲げて連結部341を形成する加工性を向上できる。
(第10実施形態)
第10実施形態について図18を参照して説明する。図18において前述の実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付す。第10実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図18に示すように、第10実施形態の連結部441、折返し部442、折返し部443に設けられた溝部45、溝部446は、厚さ方向の両側の一つの面に複数の溝部45を備え、もう一つの面に複数の溝部46を備えている。溝部45は、溝部446よりも溝幅寸法が大きく形成されている。または溝部446は、溝部45よりも溝幅寸法が大きく形成されている構成でもよい。したがって、連結部441は、厚さ方向の一方側面に設けられた溝部が他方側面に設けられた溝部よりも溝幅寸法が大きい構成を備えている。また、図18に示す連結部441は、厚さ方向の一方側面に設けられた複数の溝部が他方側面に設けられた複数の溝部よりも幅方向に並ぶ溝の個数が多い構成でもある。
第10実施形態によれば、湾曲形成されている部分である連結部441の両面において一方側面の方が他方側面よりも、溝幅寸法が大きい、または溝の個数が多いので、プレート状の部材を曲げて連結部441を形成する加工を実施しやすい。このため、連結部441の生産性を向上でき、製造コストの低減が図れる組電池1を提供できる。
(第11実施形態)
第11実施形態について図19を参照して説明する。図19において前述の実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第11実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図19に示すように、第11実施形態の組電池1は、第1実施形態の組電池1に対して、セル間部540が電池セル2の上面21に対して傾いた姿勢で設けられている点が相違している。セル間部540の上面47は、電池セル2の上面21に対して、幅方向の一方端部が他方端部よりも下方に位置するように傾いている。このように上面47は、電池セル2の上面21に対して、連結部41側に位置するセル間部540の端部に近づくほど下方に位置する下降部を有している。セル間部540の上面47に設けられた下降部は、上面に付着した液体を自重によって流下させる排液促進部として機能する。
第11実施形態によれば、排液促進部は、セル間部540の上面47に形成された下降部を備える。下降部は電池セル2の上面21に対して、連結部41側に位置するセル間部540の端部に近づくほど下方に位置する形状である。この構成によれば、セル間部540の上面47に付着した液体を連結部41側の端部に集まるように流下させて排出できる。このようにして組電池1は、セル間部540の上面47に付着した液体を電池セル2や電極端子20から速やかに遠ざけるような排液処理を実施できる。
さらに下降部は、積層方向と上下方向との両方に直交する幅方向について、一方側の端部が他方側の端部よりも下方に位置していることにより、セル間部540の上面47に付着した液体を一方側の端部に集まるように流下させて排出することができる。これより、組電池1や車両において特定の場所から液体を排出することができ、好ましい排液処理を実施できる組電池1を提供できる。
(第12実施形態)
第12実施形態について図20を参照して説明する。図20において前述の実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第12実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図20に示すように、第12実施形態の組電池は、第1実施形態の組電池1に対して、セル間部640の構成が相違している。セル間部560の上面には、セル間部640の上部に付着した液体を貯えることができる貯留部48が設けられている。貯留部48は、セル間部560の上面に設けられた凹部であり、所定量の液体を貯えることができる容積を有している。図20に示すように、貯留部48は、電池セル2の幅方向について、上面21に設けられた電極端子20と重なる位置に設けられていることが好ましい。貯留部48は、電池セル2の幅方向について、電極端子20を含む範囲にわたって設けられていることが好ましい。これによれば、電極端子20の近傍に付着した液体を速やかに貯留部48に貯えることができるので、電極端子20における電気的な不具合を回避することが可能である。
第12実施形態によれば、組電池は、それぞれ上面21において露出する電極端子20を有して積層設置されている複数の電池セル2と、積層方向に隣り合う2個の電池セル2の間に介在し内部通路を流通する熱媒体と電池セル2とが熱交換するセル間部640と、を備える。組電池は、積層方向に隣り合う2個のセル間部640を連結し内部通路を熱媒体が流れる連結部41と、セル間部640の上部に設けられてセル間部640の上部に付着した液体を貯える貯留部48と、を備える。
この構成によれば、電極端子20の近傍においてセル間部640に付着した液体を貯留部48に所定量貯めることができる。この貯液作用により、セル間部640の上部に付着した液体を保持して、液体が電極端子20へ流下することを抑制できる。貯留部48に貯められた液体は、組電池における発熱によってあるいは時間の経過とともに蒸発して、電気的な不具合を引き起こしにくい量に減少したり完全に気化したりすることができる。したがって、熱媒体が流通するセル間部に付着した液体に起因する不具合を抑制できる組電池を提供できる。
さらにセル間部640は、貯留部48に加えて、第1実施形態〜第10実施形態に記載した複数の溝部を備えていることが好ましい。セル間部640がこのような構成である場合、前述の貯液作用に加えて、前述の実施形態に記載した液体排出効果を併せ持つ組電池を提供できる。
(他の実施形態)
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、一つの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
前述の実施形態における組電池は、電池セル2とセル間部40とを交互に積層した形成された電池の積層体であるが、明細書に開示の目的を達成可能な組電池は、この形態に限定されない。この組電池は、電池積層体を構成する隣り合う電池セル2間のすべてのうち、セル間部40が特定の電池セル2間のみに介在する構成を備えるものを含んでいる。また、組電池1には、少なくとも1個のセル間部40を備えている。
明細書に開示の目的を達成可能な組電池が備える溝部は、セル間部における上半分に含まれる上部の位置から下方に向かって延びる種々の形状を含むものであり、セル間部において上下方向に延びる形状に限定されるものではない。
1…組電池、 2…電池セル、 20…電極端子
40,140,240,340,440,540,640…セル間部
41,141,241,341,441…連結部
44,144,244,344…溝部(排液促進部)、
47…上面(下降部)、 48…貯留部、 444…集約溝部

Claims (18)

  1. 積層設置されている複数の電池セル(2)と、
    積層方向に隣り合う前記電池セルと前記電池セルの間に介在し、内部通路を流通する熱媒体と前記電池セルとが熱交換するセル間部(40;140;240;340;440;540)と、
    前記積層方向に隣り合う前記セル間部と前記セル間部とを連結し、内部通路を前記熱媒体が流れる連結部(41;141;241;341;441)と、
    前記セル間部に設けられて前記セル間部に付着した液体を下方に向けて流下させる排液促進部(44;144;244;344)と、
    を備える組電池。
  2. 前記排液促進部は、前記セル間部における前記電池セル側の外面に上部から下方に向かって延びるように設けられた複数の溝部を備えている請求項1に記載の組電池。
  3. 前記セル間部と前記連結部は、複数の前記電池セルにおける前記積層方向の一方端部と、複数の前記電池セルにおける前記積層方向の他方端部とに少なくとも設けられており、
    前記一方端部の前記セル間部と前記他方端部の前記セル間部とは、前記熱媒体が前記一方端部から前記他方端部へ内部通路を流下するように連通しており、
    前記セル間部の表面積に対する前記溝部の開口面積の割合は、前記一方端部の前記セル間部よりも前記他方端部の前記セル間部の方が小さい請求項2に記載の組電池。
  4. 前記セル間部と前記連結部は、複数の前記電池セルにおける前記積層方向の一方端部から他方端部にかけてすべての前記電池セルと熱交換する前記熱媒体が流下する一連の内部通路を形成するように設けられており、
    前記セル間部の表面積に対する複数の前記溝部の開口面積の割合は、前記一方端部に位置する前記セル間部よりも前記他方端部に位置する前記セル間部の方が小さい請求項2に記載の組電池。
  5. 前記他方端部に位置する前記セル間部に設けられた複数の前記溝部は、前記一方端部に位置する前記セル間部に設けられた前記溝部よりも溝幅寸法が小さい請求項3または請求項4に記載の組電池。
  6. 前記他方端部に位置する前記セル間部に設けられた複数の前記溝部は、前記一方端部に位置する前記セル間部に設けられた複数の前記溝部よりも、隣り合う前記溝部と前記溝部との間隔が大きい請求項3または請求項4に記載の組電池。
  7. 前記連結部の外面には、上部から下方に向かって延びるように設けられた溝部(45,46)が設けられており、
    前記セル間部に設けられた前記溝部は、前記連結部に設けられた前記溝部よりも溝幅寸法が大きい請求項2に記載の組電池。
  8. 前記連結部の外面には、上部から下方に向かって延びるように設けられた複数の溝部(45,46)が設けられており、
    前記セル間部に設けられた複数の前記溝部は、前記連結部に設けられた複数の前記溝部よりも隣り合う前記溝部と前記溝部との間隔が大きい請求項2に記載の組電池。
  9. 前記電池セルは、それぞれ上面において露出する電極端子(20)を有し、
    前記セル間部に設けられた複数の前記溝部は、上部よりも下部の方が溝幅寸法が大きい請求項2に記載の組電池。
  10. 前記セル間部に設けられた複数の前記溝部は、下方に向かうほど溝幅寸法が大きくなるように形成されている請求項9に記載の組電池。
  11. 前記セル間部に設けられた複数の前記溝部は、前記積層方向と上下方向との両方に直交する幅方向に並び、かつ下部に設けられた集約溝部(444)につながっている請求項2に記載の組電池。
  12. 前記連結部の外面には、上部から下方に向かって延びるように設けられた溝部(45,46)が設けられており、
    前記連結部は湾曲形成されている部分であり、
    前記連結部に設けられた前記溝部は、前記セル間部に設けられた前記溝部よりも溝幅寸法が大きい請求項2に記載の組電池。
  13. 前記連結部の外面には、上部から下方に向かって延びるように設けられた複数の溝部(45,46)が設けられており、
    前記連結部は湾曲形成されている部分であり、
    前記連結部に設けられた複数の前記溝部は、前記セル間部に設けられた複数の前記溝部よりも隣り合う前記溝部と前記溝部との間隔が短い請求項2に記載の組電池。
  14. 前記連結部の外面には、上部から下方に向かって延びるように設けられた複数の溝部(45,46)が設けられており、
    前記連結部は湾曲形成されている部分であり、
    前記連結部に設けられた前記溝部は、前記連結部の底部における幅寸法に対して外面側における幅寸法の方が大きくなるように形成されている請求項2に記載の組電池。
  15. 前記連結部は、厚さ方向の両側の外面のそれぞれに上部から下方に向かって延びるように設けられた複数の溝部(45,46)を備え、
    前記連結部は湾曲形成されている部分であり、
    前記連結部において厚さ方向の一方側面に設けられた前記溝部は、他方側面に設けられた前記溝部よりも溝幅寸法が大きい請求項2に記載の組電池。
  16. 前記排液促進部は、前記セル間部の上面に形成された下降部であって、前記電池セルの上面(21)に対して、前記連結部側に位置する前記セル間部の端部に近づくほど下方に位置する下降部(47)を備えている請求項1に記載の組電池。
  17. 前記下降部は、前記積層方向と上下方向との両方に直交する幅方向について、一方側の端部が他方側の端部よりも下方に位置している請求項16に記載の組電池。
  18. それぞれ上面において露出する電極端子(20)を有して積層設置されている複数の電池セル(2)と、
    積層方向に隣り合う前記電池セルと前記電池セルの間に介在し、内部通路を流通する熱媒体と前記電池セルとが熱交換するセル間部(640)と、
    前記積層方向に隣り合う前記セル間部と前記セル間部とを連結し、内部通路を前記熱媒体が流れる連結部(41)と、
    前記セル間部の上部に設けられて前記セル間部の上部に付着した液体を貯える貯留部(48)と、
    を備える組電池。
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