JP2020019970A - 微細繊維状セルロース含有物 - Google Patents
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具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[2] (A)リン酸基又はリン酸基に由来する置換基は、下記式(1)で表される置換基であり、(B)ウレタン結合を有する基は、下記式(2)で表される置換基である[1]に記載の微細繊維状セルロース含有物;
[3] (A)リン酸基又はリン酸基に由来する置換基の含有量CAが0.1mmol/g以上である[1]又は[2]に記載の微細繊維状セルロース含有物。
[4] 微細繊維状セルロースに導入されたリン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量の差が0.5mmol/g以下である[1]〜[3]のいずれかに記載の微細繊維状セルロース含有物。
[5] 微細繊維状セルロースの固形分濃度が0.4質量%の溶液であって、微細繊維状セルロースの添加後にディスパーザーにて1500rpm、5分の条件で攪拌して得られる溶液の粘度が5000mPa・s以上である[1]〜[4]のいずれかに記載の微細繊維状セルロース含有物。
[6] (A)リン酸基又はリン酸基に由来する置換基の含有量CAが0.1〜2.0mmol/gである[1]〜[5]のいずれかに記載の微細繊維状セルロース含有物。
[7] (A)リン酸基又はリン酸基に由来する置換基の含有量CAが1.65〜3.80mmol/gである[1]〜[5]のいずれかに記載の微細繊維状セルロース含有物。
また、セルロース等の繊維の質量に関する値は、特に記載した場合を除き、絶乾質量(固形分)に基づく。「A及び/又はB」は、特に記載した場合を除き、AとBの少なくとも一方であることを指し、Aのみであってもよく、Bのみであってもよく、AとBとの双方であってもよいことを意味する。
本発明は、(A)リン酸基又はリン酸基に由来する置換基と、(B)ウレタン結合を有する基、とを有する微細繊維状セルロースを含む微細繊維状セルロース含有物に関する。微細繊維状セルロースが有する(B)ウレタン結合を有する基の含有量CBは微細繊維状セルロース1g(質量)あたり0.05mmol/g以上である。
また、本発明の微細繊維状セルロース含有物は、スラリーとした際の分散性にも優れる。このため、微細繊維状セルロース含有物をスラリーとした際にはスラリーが高い透明性を有している。
なお、好ましい一態様として、置換基(A)の含有量CAを0.1〜2.0mmol/gとすることができる。これにより、十分な溶液粘度や微粒子分散性を実現しつつ、製造容易性に優れた微細繊維状セルロース含有物を得ることができる。また、好ましい他の一態様として、置換基(A)の含有量CAを1.65〜3.80mmol/gとすることができる。これにより、溶液粘度、微粒子分散性、および透明性のバランスにさらに優れたスラリーを提供することが可能となる。置換基(A)の含有量CAはその用途や目的に応じて適宜調整することができる。
イオン交換樹脂による処理では、0.2質量%微細繊維状セルロース含有スラリーに体積で1/10の強酸性イオン交換樹脂(アンバージェット1024;オルガノ株式会社、コンディショング済)を加え、1時間振とう処理を行う。その後、目開き90μmのメッシュ上に注ぎ、樹脂とスラリーを分離する。アルカリを用いた滴定では、イオン交換後の微細繊維状セルロース含有スラリーに、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えながら、スラリーが示す電気伝導度の値の変化を計測する。
すなわち、図1に示した曲線の第1領域で必要としたアルカリ量(mmol)を、滴定対象スラリー中の固形分(g)で除して、置換基導入量(mmol/g)とする。
微量窒素分析としては、例えば、三菱化学アナリック社の微量全窒素分析装置TN−110を使用することで測定できる。測定前に、低温で乾燥し溶媒を除いた状態で供試する。微細繊維状セルロース単位質量あたりの置換基(B)の導入量(mmol/g)は、微量窒素分析で得られた微細繊維状セルロース単位質量あたりの窒素含有量(g/g)を窒素の原子量で除することで求められる。
微細繊維状セルロース含有物は、微細繊維状セルロースの他に他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、水溶性高分子や界面活性剤を挙げることができる。水溶性高分子としては、合成水溶性高分子(例えば、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、メタクリル酸アルキル・アクリル酸コポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、イソプレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリアクリルアミドなど)、増粘多糖類(例えば、キサンタンガム、グアーガム、タマリンドガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、クインスシード、アルギン酸、プルラン、カラギーナン、ペクチンなど)、セルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒロドキシエチルセルロースなど)、カチオン化デンプン、生デンプン、酸化デンプン、エーテル化デンプン、エステル化デンプン、アミロース等のデンプン類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセリン類等、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸の金属塩等を挙げることができる。また、界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤を使用することができる。
微細繊維状セルロースを得るための繊維状セルロース原料としては特に限定されないが、入手しやすく安価である点から、パルプを用いることが好ましい。パルプとしては、木材パルプ、非木材パルプ、脱墨パルプを挙げることができる。木材パルプとしては例えば、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹クラフトパルプ(NBKP)、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)、ソーダパルプ(AP)、未晒しクラフトパルプ(UKP)、酸素漂白クラフトパルプ(OKP)等の化学パルプ等が挙げられる。また、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグラウンドウッドパルプ(CGP)等の半化学パルプ、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP、BCTMP)等の機械パルプ、等が挙げられるが、特に限定されない。非木材パルプとしてはコットンリンターやコットンリント等の綿系パルプ、麻、麦わら、バガス等の非木材系パルプ、ホヤや海草等から単離されるセルロース、キチン、キトサン等が挙げられるが、特に限定されない。脱墨パルプとしては古紙を原料とする脱墨パルプが挙げられるが、特に限定されない。本実施態様のパルプは上記の1種を単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。上記パルプの中で、入手のしやすさという点で、セルロースを含む木材パルプ、脱墨パルプが好ましい。木材パルプの中でも化学パルプはセルロース比率が大きいため、繊維微細化(解繊)時の微細繊維状セルロースの収率が高く、またパルプ中のセルロースの分解が小さく、軸比の大きい長繊維の微細繊維状セルロースが得られる点で好ましい。中でもクラフトパルプ、サルファイトパルプが最も好ましく選択される。軸比の大きい長繊維の微細繊維状セルロースを含有するシートは高強度が得られる傾向がある。
(2)同じ画像内で該直線と垂直に交差する直線Yを引き、該直線Yに対し、20本以上の繊維が交差する。
微細繊維状セルロースに占めるI型結晶構造の割合は30%以上であることが好ましく、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上である。
本発明においては、微細繊維状セルロースは、(A)リン酸基又はリン酸基に由来する置換基(単にリン酸基ということもある。)と、(B)ウレタン結合を有する基とを有する。(A)リン酸基又はリン酸基に由来する置換基と、(B)ウレタン結合を有する基は、後述するリン酸基導入工程を経ることで導入される。
リン酸基導入工程は、セルロースを含む繊維原料に対し、リン酸基を有する化合物及び/又はその塩(以下、「化合物A」という。)を反応させることにより行うことができる。この反応は、尿素及び/又はその誘導体(以下、「化合物B」という。)の存在下で行う。これにより、微細繊維状セルロースのヒドロキシル基に、(A)リン酸基又はリン酸基に由来する置換基と、(B)ウレタン結合を有する基を導入することができる。本発明では、このようなリン酸基導入方法は、尿素リン酸化法ということもある。
リン酸基を有する化合物としては、リン酸、リン酸のリチウム塩、リン酸のナトリウム塩、リン酸のカリウム塩、リン酸のアンモニウム塩などが挙げられるが、特に限定されない。リン酸のリチウム塩としては、リン酸二水素リチウム、リン酸水素二リチウム、リン酸三リチウム、ピロリン酸リチウム、またはポリリン酸リチウムなどが挙げられる。リン酸のナトリウム塩としてはリン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、またはポリリン酸ナトリウムなどが挙げられる。リン酸のカリウム塩としてはリン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、ピロリン酸カリウム、またはポリリン酸カリウムなどが挙げられる。リン酸のアンモニウム塩としては、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ピロリン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウムなどが挙げられる。
リン酸基導入工程は、尿素及び/又はその誘導体の繊維原料に対するリン酸基を有する化合物及び/又はその塩の添加量は0.5〜100質量%であり、尿素及び/又はその誘導体の添加量は、1〜500質量%であることが好ましい。
また、リン酸基導入工程は、加熱工程を含むことが好ましい。加熱工程における加熱温度及び加熱時間は上述した範囲内であることが好ましい。
微細繊維状セルロースを製造する場合、リン酸基導入工程と、後述する解繊処理工程の間にアルカリ処理を行うことができる。アルカリ処理の方法としては、特に限定されないが、例えば、アルカリ溶液中に、リン酸基導入繊維を浸漬する方法が挙げられる。
アルカリ溶液に含まれるアルカリ化合物は、特に限定されないが、無機アルカリ化合物であってもよいし、有機アルカリ化合物であってもよい。アルカリ溶液における溶媒としては水または有機溶媒のいずれであってもよい。溶媒は、極性溶媒(水、またはアルコール等の極性有機溶媒)が好ましく、少なくとも水を含む水系溶媒がより好ましい。
また、アルカリ溶液のうちでは、汎用性が高いことから、水酸化ナトリウム水溶液、または水酸化カリウム水溶液が特に好ましい。
アルカリ処理工程におけるアルカリ溶液への浸漬時間は特に限定されないが、5〜30分間が好ましく、10〜20分間がより好ましい。
アルカリ処理におけるアルカリ溶液の使用量は特に限定されないが、リン酸基導入繊維の絶対乾燥質量に対して100〜100000質量%であることが好ましく、1000〜10000質量%であることがより好ましい。
置換基(A)及び置換基(B)の導入繊維は、解繊処理工程で解繊処理される。解繊処理工程では、通常、解繊処理装置を用いて、繊維を解繊処理して、微細繊維状セルロース含有スラリーを得るが、処理装置、処理方法は、特に限定されない。
解繊処理装置としては、高速解繊機、グラインダー(石臼型粉砕機)、高圧ホモジナイザーや超高圧ホモジナイザー、高圧衝突型粉砕機、ボールミル、ビーズミルなどを使用できる。あるいは、解繊処理装置としては、ディスク型リファイナー、コニカルリファイナー、二軸混練機、振動ミル、高速回転下でのホモミキサー、超音波分散機、またはビーターなど、湿式粉砕する装置等を使用することもできる。解繊処理装置は、上記に限定されるものではない。好ましい解繊処理方法としては、粉砕メディアの影響が少なく、コンタミの心配が少ない高速解繊機、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザーが挙げられる。
本発明による微細繊維状セルロース含有物の用途は特に限定されない。一例としては、増粘剤として各種用途(例えば、食品、化粧品、セメント、塗料、インクなどへの添加物など)に使用することができる。この場合、添加対象には、微粒子等が含まれていてもよく、このような場合、微細繊維状セルロース含有物は微粒子を均一分散させることができる。
微細繊維状セルロース含有物を増粘剤に用いる場合は、微細繊維状セルロース含有物を濃縮した形態とすることも好ましい。このような形態としては、濃縮液や粉粒体等の形態を挙げることができる。
針葉樹クラフトパルプとして、王子製紙製のパルプ(固形分93%、米坪208g/m2シート状、離解してJIS P 8121に準じて測定されるカナダ標準濾水度(CSF)700ml)を使用した。上記針葉樹クラフトパルプ(絶乾質量)100質量部に、リン酸二水素アンモニウムと尿素の混合水溶液を含浸し、リン酸二水素アンモニウム45質量部、尿素200質量部となるように圧搾し、薬液含浸パルプを得た。得られた薬液含浸パルプを165℃の熱風乾燥機で200秒間乾燥・加熱処理し、パルプ中のセルロースに置換基を導入した。
製造例1で得たリン酸化パルプの脱水シートを原料にした以外は、製造例1と同様にして、リン酸基を導入する工程をさらに1回繰り返して(リン酸化回数の合計が2回)、リン酸化パルプの脱水シートを得た。
製造例2で得たリン酸化パルプの脱水シートを原料にした以外は、製造例2と同様にして、リン酸基を導入する工程をさらに1回繰り返して(リン酸化回数の合計が3回)、リン酸化パルプの脱水シートを得た。
165℃に加熱した熱風乾燥機での処理時間を150秒間とした以外は製造例1と同様にしてリン酸化パルプの脱水シートを得た。
針葉樹クラフトパルプ(絶乾質量)100質量部に、リン酸二水素ナトリウムと尿素の混合水溶液を含浸し、リン酸二水素ナトリウム58質量部、尿素100質量部となるように圧搾し、薬液含浸パルプを得た後、熱風乾燥機の温度を140℃、加熱時間を900秒間とした以外は製造例1と同様にして、リン酸化パルプの脱水シートを得た。
製造例1で得たリン酸化パルプの脱水シートにイオン交換水を添加後、攪拌し、固形分濃度が0.5質量%のスラリーにした。このスラリーを、解繊処理装置(エムテクニック社製、クレアミックス−2.2S)を用いて、21500回転/分の条件で30分間解繊処理し、微細繊維状セルロース含有スラリーを得た。この微細繊維状セルロース含有スラリーの粘度、微粒子分散安定性を下記方法により測定した。また、セルロースに導入されたリン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量、置換基(B)の含有量を求めた。
製造例2〜4で得たリン酸化パルプの脱水シートを各々使った以外は、実施例1と同様にして、微細繊維状セルロース含有スラリーを作製した。各微細繊維状セルロース含有スラリーの粘度、微粒子分散安定性を下記方法により測定した。また、セルロースに導入されたリン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量、置換基(B)の含有量を求めた。
製造例5で得たリン酸化パルプの脱水シートを使った以外は、実施例1と同様にして、微細繊維状セルロース含有スラリーを作製した。微細繊維状セルロース含有スラリーの粘度、微粒子分散安定性を下記方法により測定した。また、セルロースに導入されたリン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量、置換基(B)の含有量を求めた。
置換基(A)の導入量は、伝導度滴定法により測定した。具体的には、解繊処理工程により微細化を行い、得られた微細繊維状セルロース含有スラリーをイオン交換樹脂で処理した後、水酸化ナトリウム水溶液を加えながら電気伝導度の変化を求めることにより、導入量を測定した。
イオン交換樹脂による処理では、0.2質量%微細繊維状セルロース含有スラリーに体積で1/10の強酸性イオン交換樹脂(アンバージェット1024;オルガノ株式会社、コンディショング済)を加え、1時間振とう処理を行った。その後、目開き90μmのメッシュ上に注ぎ、樹脂とスラリーを分離した。アルカリを用いた滴定では、イオン交換後の微細繊維状セルロース含有スラリーに、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えながら、スラリーが示す電気伝導度の値の変化を計測した。
そして図1に示した曲線の第1領域で必要としたアルカリ量(mmol)を、滴定対象スラリー中の固形分(g)で除して、置換基導入量(mmol/g)とした。
置換基(B)の導入量は、セルロースに共有結合した窒素量を測定することで決定した。具体的には、イオン性窒素(アンモニウムイオン)を遊離および除去させた後に、微量窒素分析法により窒素量を測定した。イオン性窒素(アンモニウムイオン)の遊離は、実質的にセルロースに共有結合した窒素が除かれない条件で行った。遊離したアンモニウムイオンの除去は、置換基(A)の導入量の測定と同様の方法で行った。すなわち、強酸性イオン交換樹脂にアンモニウムイオンを吸着させた。
微量窒素分析は、三菱化学アナリック社の微量全窒素分析装置TN−110を用いて測定した。測定前に、低温(真空乾燥器にて、40℃24時間)で乾燥し溶媒を除いた。
微細繊維状セルロース単位質量あたりの置換基(B)の導入量(mmol/g)は、微量窒素分析で得られた微細繊維状セルロース単位質量あたりの窒素含有量(g/g)を窒素の原子量で除することで求めた。
微細繊維状セルロース含有スラリーの粘度は、微細繊維状セルロース含有スラリーの固形分濃度が0.4質量%となるように希釈した後に、ディスパーザーにて1500rpmで5分間攪拌した。得られたスラリーの粘度をB型粘度計(BLOOKFIELD社製、アナログ粘度計T−LVT)を用いて測定した。測定条件は、3rpm、25℃の条件とした。
実施例及び比較例にて得た0.5質量%の微細繊維状セルロース含有スラリーに疎水化酸化チタン(STV−455、チタン工業株式会社製)を1.0質量%となるように添加した後、ホモミキサーを用いて回転数4,000rpmで5分間攪拌した。その後30分間静置し、疎水化酸化チタンが水層と分離するか観察した。以下の基準にて評価を行った。
○:全く疎水化酸化チタンが分離せず、均一性を維持している。
△:分離して沈降または水面に存在する疎水化酸化チタンが一部見られるが、全体として
は均一性を維持している。
×:全体として疎水化酸化チタン粒子が沈殿もしくは水面に存在し、水層と分離してい
る。
Claims (7)
- (A)リン酸基又はリン酸基に由来する置換基と、(B)ウレタン結合を有する基とを有する微細繊維状セルロースを含む微細繊維状セルロース含有物であって、
前記(A)リン酸基又はリン酸基に由来する置換基は、下記式(1)で表される置換基であり、
前記(B)ウレタン結合を有する基は、下記式(2)で表される置換基であり、
前記(B)ウレタン結合を有する基の含有量(mmol/g)/前記(A)リン酸基又はリン酸基に由来する置換基の含有量(mmol/g)×100で算出される値は、2%以上である微細繊維状セルロース含有物;
- 前記(A)リン酸基又はリン酸基に由来する置換基の含有量CAが0.1mmol/g以上である請求項1に記載の微細繊維状セルロース含有物。
- 前記(B)ウレタン結合を有する基の含有量CBが1.0mmol/g以下である請求項1又は2に記載の微細繊維状セルロース含有物。
- 前記微細繊維状セルロースに導入されたリン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量の差が0.5mmol/g以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の微細繊維状セルロース含有物。
- 前記微細繊維状セルロースの固形分濃度が0.4質量%の溶液であって、前記微細繊維状セルロースの添加後にディスパーザーにて1500rpm、5分の条件で攪拌して得られる溶液の粘度が5000mPa・s以上である請求項1〜4いずれか1項に記載の微細繊維状セルロース含有物。
- 前記(A)リン酸基又はリン酸基に由来する置換基の含有量CAが0.1〜2.0mmol/gである請求項1〜5のいずれか1項に記載の微細繊維状セルロース含有物。
- 前記(A)リン酸基又はリン酸基に由来する置換基の含有量CAが1.65〜3.80mmol/gである請求項1〜6のいずれか1項に記載の微細繊維状セルロース含有物。
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