JP2020018839A - 眼球固定具 - Google Patents

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Shinkichi Totsuka
伸吉 戸塚
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Abstract

【課題】目の治療の際に眼球の損傷を抑制して眼球を固定することができる眼球固定具を提供する。【解決手段】本眼球固定具1は、中空状の枠体3と、枠体に一端側が接続されるとともに、枠体の内部空間3aに連なる通気路4aが形成された中空棒状の持ち手部4と、を備え、持ち手部には、通気路4aに連なるように弾性袋状部5が設けられている。そして、枠体には、一端側が該枠体の内部空間3aに連なり且つ他端側が該枠体の底面3bに開口する吸着孔9が形成されており、吸着孔9は、複数設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、眼球固定具に関し、さらに詳しくは、目の治療の際に眼球を固定するために用いられる眼球固定具に関する。
従来の眼球固定具として、目の治療(例えば、白内障手術、屈折矯正手術等)の際に眼球を固定するために用いられるものが一般に知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、底面に突起が多数形成されたリング状の枠体と、枠体に一端側が接続された棒状の持ち手部と、を備える眼球固定具が記載されている。この眼球固定具によると、枠体の多数の突起を眼球の表層に押し当てることで眼球が固定される。
特開2002−143209号公報 特表2003−518987号公報
しかし、上記従来の眼球固定具では、枠体の多数の突起を眼球の表層に押し当てることで眼球が固定されるので、使用者の熟練度等によっては、突起の押し当て時に眼球の表層を傷付けてしまう恐れがある。
なお、上記特許文献2には、眼内に注射する時に用いる針の位置を決めるためのプラークであって、眼球上に載せて使用するフランジを備えるものが記載されているが、このフランジでは眼球を固定し難い。
ここで、乱視矯正手術として、角膜輪部切開術(Limbal Relaxing Incision;以下「LRI」とも称する。)が一般に知られている。このLRIでは、専用のダイヤモンドメスを用いて、角膜の周辺輪部に約550μmの深さで切り込み3〜5mmの円弧状の切開を加えることにより、角膜の歪みを矯正するものである。しかし、従来のLRIでは、角膜の周辺輪部に対して適切な位置や範囲で切開を加えるために、切開線を事前にスタンプする必要がある。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、目の治療の際に眼球の損傷を抑制して眼球を固定することができる眼球固定具を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的に加えて、切開線の事前スタンプを必要とせず角膜輪部切開術を適切に実施できる眼球固定具を提供することを他の目的とする。
本発明は、以下の通りである。
1.眼球を固定するための眼球固定具であって、中空状の枠体と、前記枠体に一端側が接続されるとともに、前記枠体の内部空間に連なる通気路が形成された中空棒状の持ち手部と、を備え、前記持ち手部には、前記通気路に連なるように弾性袋状部が設けられており、前記枠体には、一端側が該枠体の内部空間に連なり且つ他端側が該枠体の底面に開口する吸着孔が形成されており、前記吸着孔は、複数設けられていることを特徴とする。
2.前記枠体は、平面視で円環状又は円弧状に形成されており、前記吸着孔は、前記枠体の軸回りの円周方向に沿って複数設けられている上記1.に記載の眼球固定具。
3.前記吸着孔は、4個以上設けられている上記1.又は2.に記載の眼球固定具。
4.前記吸着孔の開口の直径は、0.1mm〜2.0mmである上記1.乃至3.のいずれか一項に記載の眼球固定具。
5.前記吸着孔は、前記枠体の底面において外周縁よりも内周縁に近い位置で開口している上記1.乃至4.のいずれか一項に記載の眼球固定具。
6.前記枠体の底面には、底方に向かって拡径するテーパ面が形成されており、前記吸着孔は、前記テーパ面に開口している上記1.乃至5.のいずれか一項に記載の眼球固定具。
7.前記眼球固定具は、角膜輪部切開術で用いられ、前記枠体には、前記角膜輪部切開術でのメスによる切開の際に該メスの移動を案内するガイド面が設けられている上記1.乃至6.のいずれか一項に記載の眼球固定具。
8.前記眼球固定具は、角膜輪部切開術で用いられ、前記枠体には、前記角膜輪部切開術でのメスの切開範囲を示すゲージ部が設けられている上記1.乃至7.のいずれか一項に記載の眼球固定具。
本発明の眼球固定具によると、中空状の枠体と、枠体に一端側が接続されるとともに、枠体の内部空間に連なる通気路が形成された中空棒状の持ち手部と、を備え、持ち手部には、通気路に連なるように弾性袋状部が設けられている。そして、枠体には、一端側が該枠体の内部空間に連なり且つ他端側が該枠体の底面に開口する吸着孔が形成されており、吸着孔は、複数設けられている。これにより、弾性袋状部の弾性変形により持ち手部の通気路及び枠体の内部空間を介して各吸着孔に吸引気流を生じさせることで、各吸着孔により眼球壁が吸着される。よって、目の治療の際に眼球の損傷を抑制して眼球を固定することができる。
また、前記枠体が、平面視で円環状又は円弧状に形成されており、前記吸着孔が、前記枠体の軸回りの円周方向に沿って複数設けられている場合は、眼球の損傷を更に抑制して眼球を固定できる。
また、前記吸着孔が、4個以上設けられている場合は、吸着孔の1つ当りの吸着力が強くなりすぎず、眼球の損傷を更に抑制して眼球を固定できる。
また、前記吸着孔の開口の直径が、0.1mm〜2.0mmである場合は、吸着孔の開口面積が比較的小さくなるため、吸着孔の1つ当りの吸着力が強くなりすぎず、眼球の損傷を更に抑制して眼球を固定できる。
また、前記吸着孔が、前記枠体の底面において外周縁よりも内周縁に近い位置で開口している場合は、吸着孔の開口が眼球壁に対峙するため、眼球を更に容易に固定できる。
さらに、前記枠体の底面に、底方に向かって拡径するテーパ面が形成されており、前記吸着孔が、前記テーパ面に開口している場合は、吸着孔の開口が眼球壁に対峙するため、眼球を更に容易に固定できる。
また、前記眼球固定具が、角膜輪部切開術で用いられ、前記枠体に、前記角膜輪部切開術でのメスによる切開の際に該メスの移動を案内するガイド面が設けられている場合は、眼球固定具で眼球を固定した状態でガイド面によりメスの移動が案内されるため、角膜の周辺輪部に対して適切な位置に切開を加えることができる。よって、切開線の事前スタンプを必要とせず角膜輪部切開術を適切に実施できる。
さらに、前記眼球固定具が、角膜輪部切開術で用いられ、前記枠体に、前記角膜輪部切開術でのメスの切開範囲を示すゲージ部が設けられている場合は、眼球固定具で眼球を固定した状態でゲージ部によりメスの切開範囲が示されるため、角膜の周辺輪部に対して適切な範囲で切開を加えることができる。よって、切開線の事前スタンプを必要とせず角膜輪部切開術を適切に実施できる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例1に係る眼球固定具の斜視図である。 上記眼球固定具の一部を断面とした側面図である。 図2のIII矢視部の拡大図である。 図3のIV−IV線断面図である。 上記眼球固定具の作用説明図であり、(a)は眼球を固定した状態を示し、(b)は眼球の固定を解除した状態を示す。 実施例2に係る眼球固定具の斜視図である。 上記眼球固定具の作用を説明するための説明図である。 上記眼球固定具の作用を説明するための説明図である。 他の形態に係る眼球固定具を説明するための説明図である。 更なる他の形態に係る眼球固定具を説明するための説明図である。 更なる他の形態に係る眼球固定具を説明するための説明図である。 更なる他の形態に係る眼球固定具を説明するための説明図である。 更なる他の形態に係る眼球固定具を説明するための説明図である。 更なる他の形態に係る眼球固定具を説明するための説明図である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
本実施形態に係る眼球固定具は、例えば、図1及び図6等に示すように、眼球(10)を固定するための眼球固定具(1A、1B)であって、中空状の枠体(3)と、枠体に一端側が接続されるとともに、枠体の内部空間(3a)に連なる通気路(4a)が形成された中空棒状の持ち手部(4)と、を備え、持ち手部には、通気路(4a)に連なるように弾性袋状部(5)が設けられている。そして、枠体(3)には、一端側が該枠体の内部空間(3a)に連なり且つ他端側が該枠体の底面(3b)に開口する吸着孔(9)が形成されており、吸着孔(9)は、複数設けられている。
本実施形態に係る眼球固定具としては、例えば、図1及び図6等に示すように、上記枠体(3)は、平面視で円環状又は円弧状に形成されており、吸着孔(9)は、枠体(3)の軸(C)回りの円周方向に沿って複数設けられている形態が挙げられる。
上記吸着孔(9)の配置形態、個数、大きさ等は特に問わない。この吸着孔(9)は、例えば、3個又は2個設けられていてもよいが、吸着力の分散性の観点から、4個以上(特に6個以上)設けられていることが好ましい。この場合、吸着孔の加工性の観点から、吸着孔(9)は、30個以下(特に20個以下)設けられていることが好ましい。また、眼球の固定性の観点から、吸着孔(9)の開口の直径は、0.1mm〜2.0mm(特に0.1mm〜1.0mm)であることが好ましい。さらに、眼球の固定性の観点から、吸着孔(9)は、枠体(3)の底面(3b)において外周縁(30a)よりも内周縁(30b)に近い位置で開口していることが好ましい(例えば、図3等参照)。さらに、眼球の固定性の観点から、枠体(3)の底面(3b)には、底方に向かって拡径するテーパ面(12)が形成されており、吸着孔(9)は、テーパ面(12)に開口していることが好ましい(例えば、図10等参照)。
なお、上記枠体(3)の材質、形状、大きさ等は特に問わない。この枠体(3)の材質としては、例えば、チタンやステンレス等の金属、合成樹脂等が挙げられる。また、上記持ち手部(4)の材質、形状、大きさ等は特に問わない。この手持ち部(4)の材質としては、例えば、チタンやステンレス等の金属、合成樹脂等が挙げられる。さらに、上記弾性袋状部(5)の材質、形状、大きさ等は特に問わない。この弾性袋状部(5)の材質としては、例えば、ゴム、エラストマ、合成樹脂等が挙げられる。
本実施形態に係る眼球固定具としては、例えば、図6〜図8等に示すように、眼球固定具(1B)は、角膜輪部切開術で用いられ、枠体(3)には、角膜輪部切開術でのメス(20)による切開の際に該メス(20)の移動を案内するガイド面(21)が設けられている形態が挙げられる。このガイド面(21)は、例えば、メス(20)が角膜の周辺輪部(40)に対して略垂直に切り込むようにメス(20)を案内することができる。
本実施形態に係る眼球固定具としては、例えば、図6〜図8等に示すように、眼球固定具(1B)は、角膜輪部切開術で用いられ、枠体(3)には、角膜輪部切開術でのメス(20)の切開範囲を示すゲージ部(22)が設けられている形態が挙げられる。このゲージ部(22)は、通常、メス(20)の切開の角度範囲を示す。
なお、上記実施形態で記載した各構成の括弧内の符号は、後述する実施例に記載の具体的構成との対応関係を示すものである。
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。
<実施例1>
(1)眼球固定具の構成
本実施例に係る眼球固定具1Aは、図1及び図2に示すように、中空リング状で金属製の枠体3と、枠体3に一端側が接続されるとともに、枠体3の内部空間3aに連なる通気路4aが形成された中空棒状で金属製の持ち手部4と、を備えている。この通気路4aは、持ち手部4の長手方向にわたって形成されている。また、持ち手部4の他端側には、通気路4aに連なるようにゴム製の弾性袋状部5が設けられている。
具体的に、持ち手部4の一端側は、枠体3に対して溶接等により取り付けられている。また、持ち手部4の他端側には、中空状の突起6が設けられている。この突起6の外周には、弾性袋状部5の管状の接続部7が圧入されている(図2参照)。
上記枠体3には、図3及び図4に示すように、一端側が該枠体3の内部空間3aに連なり且つ他端側が該枠体3の底面3bに開口する吸着孔9が形成されている。この吸着孔9は、枠体3の軸C回りの円周方向に沿って等ピッチ角度で複数(図中8個)設けられている。これら各吸着孔9の開口の直径は、約0.5mmである。さらに、各吸着孔9は、枠体3の底面3bにおいて外周縁30aよりも内周縁30bに近い位置(即ち、底面3bの内周縁30b寄りの位置)で開口している。
(2)眼球固定具の作用
次に、上記構成の眼球固定具1Aの作用について説明する。目の治療(例えば、白内障手術、屈折矯正手術等)の際に、持ち手部4を持って、自然状態(即ち、無負荷状態)の弾性袋状部5を押圧した状態で枠体3の底面3bを眼球壁(例えば、角膜輪部から強膜あたりの上皮としては結膜までの任意の部位)に押し当てる。その状態より、弾性袋状部5の押圧を解除すると、図5(a)に示すように、弾性袋状部5の弾性復元力により手持ち部4の通気路4a及び枠体3の内部空間3aを介して各吸着孔9に吸引気流が生じる。そのため、各吸着孔9により眼球壁が吸着されて眼球10が固定される。そして、持ち手部4を操作して眼球10の位置を微調整しつつ目の治療が施される。一方、眼球10の固定状態において弾性袋状部5を押圧すると、図5(b)に示すように、手持ち部4の通気路4a及び枠体3の内部空間3aを介して各吸着孔9に排出気流が生じる。そのため、各吸着孔9が眼球壁から離れて眼球10の固定が解除される。
(3)実施例の効果
本実施例の眼球固定具1Aによると、中空状の枠体3と、枠体3に一端側が接続されるとともに、枠体3の内部空間3aに連なる通気路4aが形成された中空棒状の持ち手部4と、を備え、持ち手部4には、通気路4aに連なるように弾性袋状部5が設けられている。そして、枠体3には、一端側が該枠体3の内部空間3aに連なり且つ他端側が該枠体3の底面3bに開口する吸着孔9が形成されており、吸着孔9は、枠体3の軸C回りの円周方向に沿って複数設けられている。これにより、弾性袋状部5の弾性変形により持ち手部4の通気路4a及び枠体3の内部空間3aを介して各吸着孔9に吸引気流を生じさせることで、各吸着孔9により眼球壁が吸着される。よって、目の治療の際に眼球10の損傷を抑制して眼球10を固定することができる。
また、本実施例では、吸着孔9は、8個設けられている。これにより、吸着孔9の1つ当りの吸着力が強くなりすぎず、眼球10の損傷を更に抑制して眼球10を固定できる。
また、本実施例では、吸着孔9の開口の直径は、約0.5mmである。これにより、吸着孔9の開口面積が比較的小さくなるため、吸着孔9の1つ当りの吸着力が強くなりすぎず、眼球10の損傷を更に抑制して眼球10を固定できる。
さらに、本実施例では、吸着孔9は、枠体3の底面3bにおいて外周縁30aよりも内周縁30bに近い位置で開口している。これにより、吸着孔9の開口が眼球壁に対峙するため、眼球10を更に容易に固定できる。
<実施例2>
次に、実施例2に係る眼球固定具1Bについて説明する。なお、実施例2の眼球固定具1Bにおいて、上述の実施例1の眼球固定具1Aと略同じ構成部位には同じ符号を付けて詳説を省略する。
(1)眼球固定具の構成
本実施例に係る眼球固定具1Bは、角膜輪部切開術(Limbal Relaxing Incision;以下「LRI」とも称する。)で用いられて眼球10を固定するためのものである。この眼球固定具1Bは、図6に示すように、吸着孔9が形成された枠体3と、弾性袋状部5が設けられた持ち手部4と、を備えている。この枠体3は、平面視で円弧状(具体的に、C字状)に形成されている。
上記枠体3には、図7に示すように、LRIでのメス20による切開の際に該メス20の移動を案内するガイド面21が設けられている。このガイド面21は、枠体3の内周側の上隅部を面取りして形成されている。また、ガイド面21は、枠体3の軸Cに沿う断面において、メス20が角膜の周辺輪部40に対して略垂直に切り込むように枠体3の軸Cに対して所定角度(鋭角)で傾斜している。さらに、枠体3の上面には、図8に示すように、角膜輪部切開術でのメス20の切開範囲を示すゲージ部22が設けられている。このゲージ部22は、メス20の切開の角度範囲を示す。
(2)眼球固定具の作用
次に、上記構成の眼球固定具1Bの作用について説明する。なお、本実施例では、眼球固定具1Bの吸着作用(眼球固定具1Aと略同様の吸着作用)により眼球10を固定した状態で、図8に示すように、枠体3の開口部24を介して白内障手術を行い、その後、角膜の周辺輪部40において白内障手術の切開26と反対側の部位にLRIを行う形態を例示する。
上記LRIでは、術者は、ゲージ部22を参照しながら、角膜の周辺輪部40の適切な位置にメス20を約550μmの深さで切り込む。このとき、メス20は、ガイド面21に案内されることで角膜の周辺輪部40に対して略垂直に切り込まれる。そして、術者は、ゲージ部22を参照しながら、メス20をガイド面21に沿って移動させることで、角膜の周辺輪部40に切開27が加えられる。
(3)実施例の効果
本実施例の眼球固定具1Bによると、実施例1の眼球固定具1Aと略同様の作用・効果を奏するとともに、枠体3には、角膜輪部切開術でのメス20による切開の際に該メス20の移動を案内するガイド面21が設けられているので、眼球固定具1Bで眼球10を固定した状態でガイド面21によりメス20の移動が案内されるため、角膜の周辺輪部40に対して適切な位置に切開27を加えることができる。よって、切開線の事前スタンプを必要とせず角膜輪部切開術を適切に実施できる。
さらに、本実施例では、枠体3には、角膜輪部切開術でのメス20の切開範囲を示すゲージ部22が設けられている。これにより、眼球固定具1Bで眼球10を固定した状態でゲージ部22によりメス20の切開範囲が示されるため、角膜の周辺輪部40に対して適切な範囲で切開27を加えることができる。よって、切開線の事前スタンプを必要とせず角膜輪部切開術を適切に実施できる。
尚、本発明においては、上記実施例1、2に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。すなわち、上記実施例1、2において、例えば、図9に示すように、枠体3の底面3bに吸着孔9を囲むように突出する突起筒11を設けるようにしてもよい。この突起筒11は、例えば、末広がり状に形成されていることができる。
また、上記実施例1、2において、例えば、図10に示すように、枠体3の底面3bに、底方に向かって拡径するテーパ面12を形成し、各吸着孔9を、テーパ面12で開口させるようにしてもよい。これにより、吸着孔9の開口が眼球壁に対峙するため、眼球10を更に容易に固定できる。なお、上記テーパ面12は、枠体3の底面3bの一部に形成されていてもよいし、枠体3の底面3bの全面に形成されていてもよい。
また、上記実施例1、2では、枠体3の底面3bにおいて外周縁30aよりも内周縁30bに近い位置で吸着孔9を開口させるようにしたが、これに限定されず、例えば、枠体3の底面3bにおいて外周縁30aと内周縁30bとの中央位置で吸着孔9を開口させたり、枠体3の底面3bにおいて内周縁30bよりも外周縁30aに近い位置で吸着孔9を開口させたりしてもよい。
また、上記実施例1、2では、枠体3の軸C回りの円周方向に等ピッチ角度で複数配置される吸着孔9を例示したが、これに限定されず、例えば、枠体3の軸C回りの円周方向に不等ピッチ角度で複数配置される吸着孔9としてもよい。
また、上記実施例1では、閉じたリング状の枠体3を例示したが、これに限定されず、例えば、図12に示すように、開口部20を有する枠体3(例えば、C字、U字状等の枠体3)としてもよい。この場合、例えば、枠体3の開口部20から角膜や強膜を経由して、前房内に眼科手術用器具を出し入れすることができる。
また、上記実施例1、2では、直線棒状に延びる手持ち部4を例示したが、これに限定されず、例えば、湾曲棒状又は屈曲棒状に延びる手持ち部4としてもよい。
また、上記実施例1、2では、枠体3に対して持ち手部4を固定的に支持する形態を例示したが、これに限定されず、例えば、枠体3に対して持ち手部4の角度を調整自在に支持するようにしてもよい。例えば、図11に示すように、持ち手部4の軸端側に支持枠14を設け、支持枠14に回転自在に枠体3を支持し、枠体3の内部空間3aと持ち手部4の通気路4aとを連絡チューブ15で連絡することができる。
さらに、上記実施例1、2では、持ち手部4の軸端側に設けられる弾性袋状部5を例示したが、これに限定されず、例えば、持ち手部4の軸方向の中間部に設けられる弾性袋状部5としてもよい。
さらに、上記実施例1、2では、持ち手部4の突起6に圧着される弾性袋状部5を例示したが、これに限定されず、例えば、持ち手部4に接着剤等により取り付けられる弾性袋状部5としてもよい。
また、上記実施例2では、枠体3の内周側の上隅部を面取りして形成されるガイド面21を例示したが、これに限定されず、例えば、図13に示すように、枠体3の上面に凸部29を設け、凸部29にガイド面21を形成するようにしてもよい。
さらに、上記実施例2では、平面視で円弧状の枠体3を備える角膜輪部切開術用の眼球固定具1Bを例示したが、これに限定されず、例えば、図14に示すように、平面視で円環状(すなわち、閉じたリング状)の枠体3を備える角膜輪部切開術用の眼球固定具1Bとしてもよい。この場合、ゲージ部22は、枠体3の軸回りの円周方向に沿って複数設けられることができる。
さらに、上記実施例1の眼球固定具1Aは、硝子体手術用のレンズを乗せて保持する機能を有していてもよい。すなわち、硝子体手術は、硝子体という水晶体より後ろの組織を触る手術であり、仰臥位で顕微鏡を用いて行われる。この際に、眼球内の硝子体が観察できるように、角膜の上にレンズを乗せる。そのレンズを乗せるための眼球固定具1Aとして使用できる。
本発明は、上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
本発明は、目の治療の際に眼球を固定する技術として広く利用される。
1A、1B;眼球固定具、3;枠体、3a;内部空間、3b;底面、4;持ち手部、4a;通気路、5;弾性袋状部、9;吸着孔、10;眼球、12;テーパ面、20;メス、21;ガイド面、22;ゲージ部、30a;外周縁、30b;内周縁、C;枠体の軸。

Claims (8)

  1. 眼球を固定するための眼球固定具であって、
    中空状の枠体と、
    前記枠体に一端側が接続されるとともに、前記枠体の内部空間に連なる通気路が形成された中空棒状の持ち手部と、を備え、
    前記持ち手部には、前記通気路に連なるように弾性袋状部が設けられており、
    前記枠体には、一端側が該枠体の内部空間に連なり且つ他端側が該枠体の底面に開口する吸着孔が形成されており、
    前記吸着孔は、複数設けられていることを特徴とする眼球固定具。
  2. 前記枠体は、平面視で円環状又は円弧状に形成されており、
    前記吸着孔は、前記枠体の軸回りの円周方向に沿って複数設けられている請求項1に記載の眼球固定具。
  3. 前記吸着孔は、4個以上設けられている請求項1又は2に記載の眼球固定具。
  4. 前記吸着孔の開口の直径は、0.1mm〜2.0mmである請求項1乃至3のいずれか一項に記載の眼球固定具。
  5. 前記吸着孔は、前記枠体の底面において外周縁よりも内周縁に近い位置で開口している請求項1乃至4のいずれか一項に記載の眼球固定具。
  6. 前記枠体の底面には、底方に向かって拡径するテーパ面が形成されており、
    前記吸着孔は、前記テーパ面に開口している請求項1乃至5のいずれか一項に記載の眼球固定具。
  7. 前記眼球固定具は、角膜輪部切開術で用いられ、
    前記枠体には、前記角膜輪部切開術でのメスによる切開の際に該メスの移動を案内するガイド面が設けられている請求項1乃至6のいずれか一項に記載の眼球固定具。
  8. 前記眼球固定具は、角膜輪部切開術で用いられ、
    前記枠体には、前記角膜輪部切開術でのメスの切開範囲を示すゲージ部が設けられている請求項1乃至7のいずれか一項に記載の眼球固定具。
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