JP2020018657A - 発声支援方法及び空気漏洩防止具 - Google Patents

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創 荒畑
Hajime Arahata
創 荒畑
酒井 光明
Mitsuaki Sakai
光明 酒井
史知子 武末
Michiko Takematsu
史知子 武末
大昂 中岡
Hirotaka Nakaoka
大昂 中岡
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Abstract

【課題】気管の切開孔にサイドライン付きカニューレが挿入された患者の発声を適切に支援する発声支援方法を提供する。【解決手段】呼吸気用空気流路5aを内部に有すると共に気管内に先端側が留置されるチューブ本体5と、チューブ本体5の先端部外周に設けられ膨張可能なカフ6と、チューブ本体5に取り付けられカフ6に空気を注入可能なカフ用チューブ7と、チューブ本体5のカフ6より基端側に形成された開口部と、を備えて患者の気管の切開孔に取り付けられたサイドライン付きカニューレ2の前記呼吸気用空気流路5aに18〜20cmH2Oの空気を送り込むことにより、患者の発声を支援する。【選択図】図1

Description

本発明は、気管の切開孔にサイドライン付きカニューレが挿入された患者の発声を支援する発声支援方法に関する。また、本発明は、サイドライン付きカニューレが取り付けられた気管の切開孔からの空気の漏洩を防止する空気漏洩防止具に関する。
神経筋疾患に由来する、慢性呼吸不全による人工呼吸器管理は、その後の改善によりこの離脱をみることは、きわめて少ない。このような中で気管切開が必要となったさいに、代替発声手段は多くの患者から望まれる。
気管の切開孔に挿入されるサイドライン付きカニューレには、カフ上部に開口部を有する発声用サイドラインがあり、このサイドラインを使って、患者の発声のサポート、カフ上部に貯留した気管分泌物等の除去を行うことができる。しかしながら、実際には適切な発声がなされない場合がある(非特許文献1,2)。
人工呼吸器装着患者に対する音声言語訓練、聴能言語学研究Vol.11 No.1 1994.4. 脳出血患者に発声用サイドライン付き気管カニューレを利用した発声訓練の経験、リハビリテーション医学:日本リハビリテーション医学会誌 43(Supplement), S189, 2006-05
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、気管の切開孔に挿入されるサイドライン付きカニューレが取り付けられた患者の発声を適切に支援する発声支援方法を提供することを目的とする。
また、気管の切開孔に気管切開サイドライン付きカニューレを適切に取り付けることができる空気漏洩防止具を提供することを目的とする。
本発明にかかる発声支援方法は、呼吸気用空気流路を内部に有すると共に気管内に先端側が留置されるチューブ本体と、前記チューブ本体の先端部外周に設けられ膨張可能なカフと、前記チューブ本体に取り付けられ前記カフに空気を注入可能なカフ用チューブと、前記チューブ本体の前記カフより基端側に形成された開口部から切開孔近くまでに取り付けられたチューブ(サイドライン)の内に18〜20cmH2Oの空気を送り込むことにより、この空気が、患者の気管、声帯、喉頭、咽頭、口腔を経て、前記患者の発声を支援することを特徴とする。
本発明にかかる空気漏洩防止具は、呼吸気用空気流路を内部に有すると共に気管内に先端側が留置されるチューブ本体と、前記チューブ本体の先端部外周に設けられ膨張可能なカフと、前記チューブ本体に取り付けられ前記カフに空気を注入可能なカフ用チューブと、前記サイドラインと、を備えるサイドライン付きカニューレを患者の気管の切開孔に取り付ける際に、前記切開孔から空気が漏洩することを防止するための空気漏洩防止具であって、前記患者の気管の切開孔を覆うように貼り付けられるフィルムと、前記フィルムの中央部に設けられ、その中央部に前記チューブ本体の外径よりも小さい孔径の差込孔が設けられた弾性フィルム部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、気管の切開孔にサイドライン付きカニューレが挿入された患者の発声を適切に支援することが可能である。また、サイドライン付きカニューレが挿入された気管の切開孔から空気が漏洩することを適切に防止することが可能である。
サイドライン付きカニューレの概要を説明する図である。 空気漏洩防止具の概要を説明する図である。 CPAP機器本体から酸素添加アダプタを介してサイドライン付きカニューレへ一定圧の空気を供給する実施例1にかかる図である。 空気漏洩防止具を気管切開孔に貼り付けた患者にサイドライン付きカニューレへ一定圧の空気を供給する実施例2にかかる図である。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明するが、当該実施形態は本発明の原理の理解を容易にするためのものであり、本発明の範囲は、下記の実施形態に限られるものではなく、当業者が以下の実施形態の構成を適宜置換した他の実施形態も、本発明の範囲に含まれる。
本実施形態にかかる発声支援方法は、気管の切開孔にサイドライン付きカニューレが挿入された患者の発声を支援する。図1に示されているように、サイドライン付きカニューレ2は、呼吸気用空気流路5aを内部に有すると共に気管内に先端側が留置されるチューブ本体5と、チューブ本体5の先端部外周に設けられ膨張可能なカフ6と、チューブ本体5に取り付けられカフ6に空気を注入可能なカフ用チューブ7と、チューブ本体5のカフ6より基端側に形成された開口部13aを持つサイドライン13と、を備える。
本発明者は、サイドライン13に、“一定量”(0.5 L/分より開始して最大10 L/分)の送気ではなく、“一定圧力”による持続的な送気を行うことにより、サイドライン付きカニューレが挿入された患者が適切に発声できる可能性を見出した。更にここから前進して呼吸気用空気流路5aに18〜20cmH2Oの空気を送り込むことにより、患者が適切に発声できることを見出した。呼吸気用空気流路5aに送気される空気の圧力は好ましくは18.5〜19.5cmH2Oであり、より好ましくは18.75〜19.25cmH2Oである。
このようにして、開口部13aよりカフ上部に送気された空気が、喉頭、声帯、咽頭、口腔、唇を経由して体外に出る際に、発声となる。この喉頭以降の空気の流れは、本来のヒトが発声をする際の、空気の流れそのままであり、このために本法による発声は自然の声に近いものとなる。
送気そのものについて、人工呼吸器(CPAP)を使用することにより、送気を行う者の技術水準によらず前記患者の発声を支援する事が、可能である。
この経路での送気の減少(漏れ)は発声を困難にするために、本実施形態にかかる空気漏洩防止具30は、図2に示されるように、呼吸気用空気流路5aを内部に有すると共に気管内に先端側が留置されるチューブ本体5と、チューブ本体5の先端部外周に設けられ膨張可能なカフ6と、チューブ本体5に取り付けられカフ6に空気を注入可能なカフ用チューブ7と、チューブ本体5のカフ6より基端側に形成された開口部13aから切開孔近くまでに取り付けられたサイドライン13と、を備えるサイドライン付きカニューレ2を患者の気管の切開孔に取り付ける際に、切開孔から空気が漏洩することを防止する。
空気漏洩防止具30は、患者の気管の切開孔を覆うように貼り付けられるフィルム31と、弾性フィルム部32と、を有する。フィルム31は例えばポリプロピレン、ポリエチレン等の高分子フィルムで形成されており、フィルム31の中央部には開口孔31aが設けられている。そのフィルム31の開口孔31aを塞ぐように弾性フィルム部32がフィルム31に貼り付けられている。弾性フィルム部32は例えば合成ゴムからなることが好ましい。合成ゴムは、特に限定されるものではないが、例えば、ポリクロロプレン、ポリブタジエン、ブタジエンスチレンゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム、ポリイソプレン、クロルスルホン化ポリエチレン、ポリイソブチレン、イソブチレンイソプレンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、多硫化系合成ゴム、フッ素ゴム、及びシリコーンゴム等を用いることができ、特に好ましくはポリクロロプレンゴムである。弾性フィルム部32の中央部にはチューブ本体5の外径よりも小さい孔径の差込孔32aが設けられている。
このような空気漏洩防止具30によれば、フィルム31が切開孔を塞いでいるため切開孔から空気が漏洩することを適切に防止できる。また弾性フィルム部32の中央部に設けられた差込孔32aはチューブ本体5の外径よりも小さい孔径であるため、チューブ本体5をその差込孔32aに挿入時にはチューブ本体5の側部から空気が漏洩することを適切に防止できる。またこのような空気漏洩防止具30を使用することで、例えば一時的にサイドライン付きカニューレを取り外した後に再びサイドライン付きカニューレを切開孔に挿入することも簡易に行うことが可能である。
また、空気漏洩防止具は、患者の気管の切開孔を覆うように貼り付けられるフィルム31と、このフィルム31の一方の面に貼り付けられ、その中央部にチューブ本体5の外径よりも小さい長さのスリット状の第1差込孔が設けられた第1弾性フィルム部と、フィルム31の他方の面に貼り付けられ、その中央部にチューブ本体5の外径よりも小さい長さのスリット状の第2差込孔が、第1差込孔のスリットの方向と第2差込孔のスリットの方向とが直行するように、設けられた第2弾性フィルム部と、を有するように構成することも可能である。この構成によれば、一方の面に貼り付けられた第1弾性フィルム部の第1差込孔のスリットの方向と、他方の面に貼り付けられた第2弾性フィルム部の第2差込孔のスリットの方向とが直行しているので、挿入したサイドライン付きカニューレが抜けにくくなる。
(実施例1)
筋ジストロフィー(筋強直性)を煩った53歳女性に気管切開術を施した。グリーンバルブチューブ(日本コヴィディエン株式会社製)を側面部に取り付けた円筒形の酸素添加アダプタにてCPAP機器本体とサイドライン付きカニューレとを接続し、図3に示されるように気管切開孔にサイドライン付きカニューレの先端側を挿入した。グリーンバルブチューブには微細な開口部を設け、この開口部から微量の空気を常に漏洩させることによりCPAP機器本体からの空気の気流の停止を防止した。CPAP機器本体から供給される空気の圧力は20cmH2Oであった。患者に対して発声を求めると患者は「あー」と持続的に20秒間の発声を可能とした。また患者に対して簡易な質問をすると返答が行われた。また15秒程度の歌唱も可能であった。
(実施例2)
筋ジストロフィー(デゥシェンヌ型)を煩った20歳男性に気管切開術を施した。厚さ0.4mm縦5cm横7cmのポリプロピレン製フィルムの中央部に直径2cmの円形の開口孔を設けた。その開口孔を塞ぐように厚さ0.2mm縦2cm横2cmのポリクロロプレン製の弾性フィルム部を貼り付けた。弾性フィルム部の中央部には直径0.3cmの円形の差込孔が設けられた。このようにして空気漏洩防止具を作成して患者の気管切開孔に貼り付けた。そして図4に示されるよう空気漏洩防止具の弾性フィルム部の差込孔にサイドライン付きカニューレの先端側を挿入した。CPAP機器本体からサイドライン付きカニューレへ持続的に空気を供給した。供給される空気の圧力は19cmH2Oであった。患者に対して発声を求めると患者は「あー」と持続的に18秒間の発声を可能とした。また患者に対して挨拶をすると挨拶が返答された。
気管切開術後のケアに利用できる。
2:サイドライン付きカニューレ
5:チューブ本体
5a:呼吸用空気流路
5b:フランジ部
6:カフ
7:カフ用チューブ
13:吸引用チューブ
13a:開口部
30:空気漏洩防止具
31:フィルム
32:弾性フィルム部
32a:差込孔

Claims (3)

  1. 呼吸気用空気流路を内部に有すると共に気管内に先端側が留置されるチューブ本体と、前記チューブ本体の先端部外周に設けられ膨張可能なカフと、前記チューブ本体に取り付けられ前記カフに空気を注入可能なカフ用チューブと、前記チューブ本体の前記カフより基端側に形成された開口部から切開孔近くまでに取り付けられたサイドラインと、を備えるサイドライン付きカニューレを患者の気管の切開孔に取り付ける際に、前記切開孔から空気が漏洩することを防止するための空気漏洩防止具であって、
    前記患者の気管の切開孔を覆うように貼り付けられるフィルムと、
    前記フィルムの両面又は一方の面に貼り付けられ、その中央部に前記チューブ本体の外径よりも小さい孔径の差込孔が設けられた弾性フィルム部と、
    を有することを特徴とする空気漏洩防止具。
  2. 前記患者の気管の切開孔を覆うように貼り付けられるフィルムと、
    前記フィルムの一方の面に貼り付けられ、その中央部に前記チューブ本体の外径よりも小さい長さのスリット状の第1差込孔が設けられた第1弾性フィルム部と、
    前記フィルムの他方の面に貼り付けられ、その中央部に前記チューブ本体の外径よりも小さい長さのスリット状の第2差込孔が、前記第1差込孔のスリットの方向と前記第2差込孔のスリットの方向とが直行するように、設けられた第2弾性フィルム部と、を有することを特徴とする請求項1記載の空気漏洩防止具。
  3. 呼吸気用空気流路を内部に有すると共に気管内に先端側が留置されるチューブ本体と、前記チューブ本体の先端部外周に設けられ膨張可能なカフと、前記チューブ本体に取り付けられ前記カフに空気を注入可能なカフ用チューブと、前記チューブ本体の前記カフより基端側に形成された開口部から切開孔近くまでに取り付けられたサイドラインと、を備えて患者の気管の切開孔に取り付けられたサイドライン付きカニューレのサイドラインに一定圧力18〜20cmH2Oによる持続的な送気を行うことにより、前記患者の発声を支援する発声支援方法。
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