JP2020018327A - マイクロニードルシート - Google Patents

マイクロニードルシート Download PDF

Info

Publication number
JP2020018327A
JP2020018327A JP2018133964A JP2018133964A JP2020018327A JP 2020018327 A JP2020018327 A JP 2020018327A JP 2018133964 A JP2018133964 A JP 2018133964A JP 2018133964 A JP2018133964 A JP 2018133964A JP 2020018327 A JP2020018327 A JP 2020018327A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
microneedle
water
microneedles
microneedle sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018133964A
Other languages
English (en)
Inventor
ゴーラヴ・アガルワル
Agarwal Gaurav
フィリップ・バーバラ
Barbarat Philippe
ドミニク・ボルドー
Dominique Bordeaux
ユエンユエン・ソン
Yuanyuan Sun
ジャン−パスカル・イルト
Hirt Jean-Pascal
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
LOreal SA
Original Assignee
LOreal SA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by LOreal SA filed Critical LOreal SA
Priority to JP2018133964A priority Critical patent/JP2020018327A/ja
Priority to PCT/JP2019/027620 priority patent/WO2020017441A1/en
Publication of JP2020018327A publication Critical patent/JP2020018327A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M37/00Other apparatus for introducing media into the body; Percutany, i.e. introducing medicines into the body by diffusion through the skin
    • A61M37/0015Other apparatus for introducing media into the body; Percutany, i.e. introducing medicines into the body by diffusion through the skin by using microneedles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M37/00Other apparatus for introducing media into the body; Percutany, i.e. introducing medicines into the body by diffusion through the skin
    • A61M37/0015Other apparatus for introducing media into the body; Percutany, i.e. introducing medicines into the body by diffusion through the skin by using microneedles
    • A61M2037/0023Drug applicators using microneedles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M37/00Other apparatus for introducing media into the body; Percutany, i.e. introducing medicines into the body by diffusion through the skin
    • A61M37/0015Other apparatus for introducing media into the body; Percutany, i.e. introducing medicines into the body by diffusion through the skin by using microneedles
    • A61M2037/0046Solid microneedles

Abstract

【課題】皮膚又は唇の表面に、痛みなしで、耐久性又は持続性を備えた着色効果を提供すること。【解決手段】基材シート及び基材シート上の複数のマイクロニードルを備えたマイクロニードルシートであって、マイクロニードルが、(a)少なくとも1種の水溶性又は水分散性ポリマーと、(b)少なくとも1種の着色剤とを含む、マイクロニードルシートを提供する。本発明によるマイクロニードルシートは、皮膚又は唇の表面に、痛みなしで、耐久性又は持続性を有する着色効果を提供することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚の美容トリートメントのために使用可能な複数のマイクロニードルを備えたマイクロニードルシートに関する。
角質層(SC)は、低分子量材料を含む外因性物質に対する主な障壁を構成する。一般に、皮膚に浸透する外因性物質は、角質層の、高度に組織された細胞間脂質二重層を通って拡散しなければならない。親油性であるこの細胞間の微細経路は、外因性物質が、送達ビヒクルとSCとの間の濃度勾配に従う受動拡散によりSC障壁を通過する主要な経路である。いくつかの外因性物質は、皮膚内へ貫通することが難しい。
外因性物質を皮膚内のより深くに供給するために、従来の針を使用する注射を実施することが可能である。しかしながら、こうした注射は、痛みを引き起こし、且つ医師等の専門家によって実施される必要がある。そのため、従来の針を使用する注射は、美容目的では一般的でない。
角質層(SC)障壁を破るために複数のマイクロニードルを有する微細構造装置を使用するという着想は、1970年代に初めて提案された。マイクロニードルアレイの製造が、当技術分野において、例えばWO2008/139786、WO2009/040548、WO2015/147040及びWO2016/076442で記載されてきた。マイクロニードルは、注射の従来の針の使用により引き起こされる痛みなしにSCを潜在的に貫通するという利点を有し、且つ自己投与することができる。
他方で、美容目的では、皮膚又は唇の表面は、着色されている又は染色されていることが多い。例えば、ファンデーション及びリップスティック等のメイクアップ化粧料が、皮膚、特に顔の皮膚、及び唇を着色する又は染色するために広く使用されている。メイクアップ化粧料による着色又は染色は、一時的なものであり、且つ例えばクレンジング製品で皮膚等から容易に除去することができる。そのため、メイクアップ化粧料のユーザは、毎日のように皮膚及び/又は唇を着色する必要がある。
これまでのところ、マイクロニードルを、皮膚又は唇の、着色又は染色のために使用するという考えはなかった。
WO2008/139786 WO2009/040548 WO2015/147040 WO2016/076442 米国特許第6219574号 カナダ特許出願第2226718号 米国特許第6652478号 EP-A-542669 EP-A-787730 EP-A-787731 WO-A- 96/08537 WO95/15144 WO95/01772 EP714954 仏国特許第2189006号 仏国特許第2285851号 仏国特許第2140205号 EP1378544 EP1674073 仏国特許出願公開第2830189号
Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry、2004年出版、第7版、「Fluorescent Dyes」の章 Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry (2002年)、「Optical Brighteners」 Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology (1995年):「Fluorescent Whitening Agents」
本発明の目的は、皮膚又は唇の表面に、痛みなしに、耐久性又は持続性を備えた着色効果を提供することである。
上記の目的は、基材シート及び基材シート上の複数のマイクロニードルを備えたマイクロニードルシートであって、マイクロニードルが、(a)少なくとも水溶性又は水分散性ポリマーと、(b)少なくとも1種の着色剤とを含む、マイクロニードルシートによって達成することができる。
マイクロニードルが、(b)着色剤を、皮膚又は唇の表面層内へ供給することが可能であることが好ましい。
マイクロニードルが、皮膚又は唇内へ、200ミクロン以下、好ましくは180ミクロン以下、より好ましくは160ミクロン以下の深さまで貫通することが可能であることが好ましい。
マイクロニードルが、円錐体の形状にあることが好ましい。
マイクロニードルの円錐体の底面は、80〜300ミクロン、好ましくは100〜250ミクロン、より好ましくは120〜200ミクロンの直径を有してよい。
マイクロニードルは、50〜1000ミクロン、好ましくは100〜750ミクロン、より好ましくは150〜500ミクロンの高さを有してよい。
マイクロニードルの(円錐体の高さ)/(円錐体の底面の直径)の比は、1以上、好ましくは1.5以上、より好ましくは2.0以上であってよい。
(a)水溶性又は水分散性ポリマーが、皮膚又は唇の表面層内で溶解性であることが好ましい。
(a)水溶性又は水分散性ポリマーは、ヒアルロン酸、単糖、二糖、オリゴ糖、多糖、デキストリン、デキストラン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリ(メチルビニルエーテル/無水マレイン酸)、ポリビニルピロリドン、ポリ(メチル/ビニルエーテル/マレイン酸)(PMVE/MA)及びそのエステル、ポリ(メチル/ビニルエーテル/無水マレイン酸)(PMVE/MAH)、並びにこれらの混合物から選択することができる。
(a)水溶性又は水分散性ポリマーは、6,000〜200,000ダルトン、好ましくは8,000〜100,000ダルトン、より好ましくは10,000〜50,000ダルトンの分子量を有してよい。
(b)着色剤は、染料、好ましくは天然染料、より好ましくは着色性植物抽出物から選択することができる。
(b)着色剤の量は、マイクロニードルの総質量に対して、0.01質量%〜30質量%、好ましくは0.1質量%〜20質量%、より好ましくは1質量%〜10質量%の範囲であってよい。
本発明はまた、皮膚又は唇のための美容方法であって、
本発明によるマイクロニードルシートを皮膚又は唇上に適用する工程と、
マイクロニードルシートを皮膚又は唇に押し付ける工程と、
マイクロニードルシートを皮膚又は唇から取り外す工程と
を含む、美容方法にも関する。
本発明による美容方法は、好ましくは、皮膚又は唇の表面に持続性を備えた着色をするためのものである。
本発明はまた、本発明によるマイクロニードルシートの、皮膚又は唇に、耐久性又は持続性を備えた着色効果を提供するための、美容上の使用にも関する。
鋭意検討の結果、発明者らは、マイクロニードルを使用することによって、皮膚又は唇の表面に、痛みなしで、耐久性又は持続性を有する着色効果を提供することが可能であることを発見した。
そのため、本発明の一態様は、基材シート及び基材シート上の複数のマイクロニードルを備えたマイクロニードルシートであって、マイクロニードルが、(a)少なくとも1種の水溶性又は水分散性ポリマーと、(b)少なくとも1種の着色剤とを含む、マイクロニードルシートである。
マイクロニードルが痛みを一切引き起こさないため、本発明によるマイクロニードルシートは、痛みなしで、着色効果を提供することができる。
本発明によるマイクロニードルシート中の(b)着色剤が皮膚又は唇上ではなく皮膚又は唇内へ供給されるため、(b)着色剤は、皮膚又は唇の表面を拭うことによっては除去されえず、且つ皮膚又は唇の表面層内に残留することができる。したがって、(b)着色剤は、皮膚又は唇に、耐久性又は持続性を有する着色効果を提供することができる。
本発明によって提供される皮膚又は唇の着色は、皮膚又は唇のための光学的外観の修正等の美容目的のために実施することができる。美容目的は、例えば、皮膚のメイクアップを含むが、あらゆる他の、皮膚の色の障害の補正又は修正もまた包含する。皮膚の色の補正には、色素欠乏症、脱毛症、白斑症、例えばざ瘡からの傷跡;脱色斑領域、色素過剰領域及び斑点等の皮膚の色の障害を補正すること若しくは消去すること、又は更に目の下の隈を減弱すること;又は皮膚又は唇のトーンを修正することが挙げられる。
マイクロニードルのおかげで、(b)着色剤は、SCを通過することにより、皮膚又は唇のより深い表面層へ送達されえ、これは、着色剤の局所的適用によっては可能でない。
そのため、本発明によるマイクロニードルシートは、皮膚又は唇の表面に、痛みなしで、耐久性又は持続性を有する着色効果を提供することができる。
本発明は、美容トリートメント又は非治療的トリートメントに好都合である。
これ以降、本発明によるマイクロニードルシートを詳細に説明する。
[マイクロニードルシート]
本発明によるマイクロニードルシートは、基材シート及び基材シート上の複数のマイクロニードルを備えており、マイクロニードルは、(a)少なくとも1種の水溶性又は水分散性ポリマーと、(b)少なくとも1種の着色剤とを含む。
本発明によるマイクロニードルシートは、美容装置、好ましくはケラチン物質用の美容装置、より好ましくは皮膚、特に顔の皮膚、並びに唇用の美容装置であってよい。
(マイクロニードル)
本発明によるマイクロニードルシートは、複数のマイクロニードルを備える。
マイクロニードルは、基材シートの表面上に存在する。マイクロニードルは、基材シートの表面の50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上の上に存在してよい。
マイクロニードルが基材シートの表面の一方の上に存在することが好ましい。
本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードルが、皮膚、特に顔の皮膚、並びに唇の、角質層へ貫通する又は角質層へ入るように設計されることが好ましい。
マイクロニードルが中空ではなく中実であることが好ましい。
マイクロニードルは、角質層を穿刺するのに好適な任意のサイズ及び形状であることができる。マイクロニードルが角質層を突き通して横断するように設計されることが好ましい場合がある。マイクロニードルは、角質層中に開口部を創製することが可能である。
必要な場合、マイクロニードルの高さは、皮膚の表皮及び/又は真皮内への、好ましくは真皮上層内への、より好ましくは真皮下層内への貫通を可能にするように変更されてよい。
マイクロニードルの形状は、その形状が「針」である限り制限されない。本発明のマイクロニードルが、円錐状、棒状及び/又は柱状が含まれるがこれらに限定されない任意の合理的な形状をとり得ることが、当業者に明らかとなる。このように、マイクロニードルは、先端部が底面と同一の直径を有していてもよく、又は直径が底面から先端部の方向に先細りしていてもよい。
例えば、マイクロニードルの形状は、三角錐、四角錐又は五角錐の形態であってよい。或いは、マイクロニードルは、好ましくは、円柱を対角線で切断して形成され得る先端部を有する円柱の形態であってよい。
このように、利用されている微細突出部又は微細突起の種類として「マイクロニードル」が参照されている。多くの事例において、同じ発明原理が、皮膚を貫通するための他の微細突出部又は微細突起の使用に当てはまることが、当業者には理解されるであろう。他の微細突出部又は微細突起には、例えば、米国特許第6219574号及びカナダ特許出願第2226718号に記載されているマイクロブレード、並びに米国特許第6652478号に記載されているエッジ付き(edged)マイクロニードルが含まれる。
本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードルの高さ又は長さは、50〜1000ミクロン、好ましくは100〜750ミクロン、より好ましくは150〜500ミクロンであってよい。
本発明の一実施形態によれば、マイクロニードルは、円錐体の形態である。各マイクロニードルの全体の形状が、円錐体の形態にあることが好ましい。
円錐体は、先端部及び底面等の遠位端を含んでよい。底面の形状は、円形又は楕円形であってよい。
本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードルの円錐体の高さ又は長さは、50〜1000ミクロン、好ましくは100〜750ミクロン、より好ましくは150〜500ミクロンであってよい。
本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードルの円錐体の底面は、80〜300ミクロン、好ましくは100〜250ミクロン、より好ましくは120〜200ミクロンの直径又は幅を有してよい。本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードルの円錐体の底面が楕円形又は長円形の形状にある場合、楕円の主軸の長さ又は幅は、80〜300ミクロン、好ましくは100〜250ミクロン、より好ましくは150〜200ミクロンであってよい。
マイクロニードルは、少なくとも約3:1、少なくとも約2:1、又は少なくとも約1:1のアスペクト比(底面の長さ/幅)を有してよい。マイクロニードルの(円錐体の高さ)/(円錐体の底面の直径)の比は、1以上、好ましくは1.5以上、より好ましくは2.0以上であってよい。
好ましくは、マイクロニードルは、50.0N/cm2未満、例えば20.0N/cm2未満、例えば10N/cm2未満の挿入圧力がマイクロニードルの長さに沿ってマイクロニードルにかけられるとき、その力で破砕しない。
本発明によるマイクロニードルシート、特にマイクロニードルシートのマイクロニードルが、50N/mm以上、好ましくは55N/mm以上、より好ましくは60N/mm以上のヤング率を有することもまた好ましい。
マイクロニードルが、200ミクロン以下、好ましくは180ミクロン以下、より好ましくは160ミクロン以下の深さまで、皮膚又は唇内へ貫通することができることが好ましい。
マイクロニードルは、溶解性であっても非溶解性であってもよい。マイクロニードルが溶解性であり、より好ましくは水中で溶解性であり、又は水性ビヒクル又は媒体中で溶解性であることが好ましい。
「溶解性マイクロニードル」は、マイクロニードルが、例えば自然の湿潤性因子又は外部水分によって、皮膚又は唇の内部で破壊され又は崩壊され得ることを意味する。
本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードルは、(a)少なくとも1種の水溶性又は水分散性ポリマーを含む。ここで、用語「水溶性」及び「水分散性」は、水と接触したときに、それぞれ可溶性である及び分散性であることを意味する。単一の水溶性又は水分散性ポリマーが使用されてよい。2種以上の水溶性又は水分散性ポリマーを組み合わせて使用することができる。
(a)水溶性又は水分散性ポリマーが、皮膚又は唇内で可溶性又は分散性であることが好ましい。そのため、本発明の一実施形態では、(a)水溶性又は水分散性ポリマーは、皮膚又は唇内へ挿入された後に、溶解され又は分散され得る。ポリマーの可溶性及び分散性に起因して、本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードルは、マイクロニードル中の着色剤を効率的に放出することができる。本発明によるマイクロニードルシートの適用と組み合わされる任意選択の外部の水は、マイクロニードルの溶解又は分散を促進させるために使用され得る。
(a)水溶性又は水分散性ポリマーが、皮膚又は唇の表面層内で溶解性であることが好ましい。
(a)水溶性又は水分散性ポリマーは、ヒアルロン酸(特に低分子量ヒアルロン酸)、単糖、二糖、オリゴ糖、多糖(その誘導体を含み、例えばセルロース及びその誘導体、特にヒドロキシメチルセルロース)、デキストリン、デキストラン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリ(メチルビニルエーテル/無水マレイン酸)、ポリビニルピロリドン、ポリ(メチル/ビニルエーテル/マレイン酸)(PMVE/MA)及びそのエステル、ポリ(メチル/ビニルエーテル/無水マレイン酸)(PMVE/MAH)、並びにこれらの混合物から選択することができる。
(a)水溶性又は水分散性ポリマーは、6,000〜200,000ダルトン、好ましくは8,000〜100,000ダルトン、より好ましくは10,000〜50,000ダルトンの分子量を有してよい。
低分子量ヒアルロン酸は、100kDa以下、好ましくは70kDa以下、より好ましくは50kDa以下の分子量を有してよい。
ポリビニルピロリドンは、1kDaから300kDaの間、好ましくは5kDaから200kDaの間、より好ましくは7kDaから100kDaの間の分子量を有してよい。
ポリ(メチル/ビニルエーテル/マレイン酸)(PMVE/MA)及びそのエステル、並びにポリ(メチル/ビニルエーテル/無水マレイン酸)(PMVE/MAH)は、Gantrez型ポリマーとして知られている。
本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードル中の(a)水溶性又は水分散性ポリマーの量(固体ベース)は、マイクロニードルの総質量に対して、50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上であってよい。本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードル中の(a)水溶性又は水分散性ポリマーの量(固体ベース)は、マイクロニードルの総質量に対して、100質量%以下、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下であってよい。そのため、本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードル中の(a)水溶性又は水分散性ポリマーの量(固体ベース)は、マイクロニードルの総質量に対して、50質量%〜100質量%、好ましくは60質量%〜90質量%、より好ましくは70質量%〜80質量%であってよい。
本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードルが、膨潤性である、より好ましくは水膨潤性である、更により好ましくは皮膚内で膨潤性である、少なくとも1種の材料を含むことが可能である場合がある。上記の材料は、膨潤性である、より好ましくは水膨潤性である、更により好ましくは皮膚内で膨潤性であるポリマーであってよい。ここで、用語「水膨潤性」は、水と接触したときに膨潤性であることを意味する。上記の膨潤性材料又はポリマーは、それが生理食塩水又はリン酸緩衝生理食塩水中での1時間のインビトロインキュベーションにおいて少なくとも10倍超に、好ましくは1時間のインキュベーションにおいて少なくとも20倍に、より好ましくは1時間のインキュベーションにおいて少なくとも30倍に、更により好ましくは1時間のインキュベーションにおいて少なくとも40倍に、最も好ましくは1時間のインキュベーションにおいて約45〜55倍に膨潤することができるように、高い膨潤性を有することができる。
マイクロニードルの少なくとも遠位端部分が、皮膚内への挿入時に、より好ましくは皮膚内への挿入後の1時間未満以内に、更により好ましくは24時間以内に、少なくとも2倍に膨潤することが好ましい場合がある。
上記の膨潤性材料、好ましくは上記の膨潤性ポリマーは、生理食塩水又はリン酸緩衝生理食塩水中でのインビトロインキュベーションの後にゲルを形成することができるように、高い粘弾性を有することができる。ゲルは、レオメータを用いる動的周波数掃引試験において、低周波数(0.01Hz)であってさえ、高弾性係数G'、高粘性係数G"、1未満のタンジェント(δ)(タンジェント(δ)=G"/G')及び高稠度G*(G*2=G'2+G"2)を呈する。
一実施形態では、上記の膨潤性材料、好ましくは膨潤性ポリマーは、水溶性ではなく、又は水分散性ではない。
別の実施形態では、上記の膨潤性材料、好ましくは膨潤性ポリマーは、ヒドロゲル形成性ポリマーであってよい。
上記の膨潤性ポリマーは、高分子量ヒアルロン酸、架橋ヒアルロン酸、架橋ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール架橋ポリ乳酸又はポリグルコール酸又はポリ-乳酸-co-グリコール酸又はポリジオキサノン、ポリ(スチレン)ブロックポリ(アクリル酸)、ポリエチレングリコール架橋PMVE/MA、架橋ポリビニルピロリドン、デンプングリコール酸ナトリウム;セルロース;天然及び合成ガム;アルギネート;ポリアクリル酸ナトリウムPEG架橋ポリ(メチル/ビニルエーテル/マレイン酸)(PMVE/MA)及びそのエステル、PEG架橋ポリ(メチル/ビニルエーテル/無水マレイン酸)(PMVE/MAH)及びそのエスエル、並びにこれらの混合物から選択することができる。
高分子量ヒアルロン酸は、500kDa超、好ましくは1000kDa超、より好ましくは2100kDa超の分子量を有してよく、且つ好ましくは10000kDa未満の分子量を有してよい。
別段の指定がない限り、本明細書における分子量は、数平均分子量を意味する。
ポリ(メチル/ビニルエーテル/マレイン酸)(PMVE/MA)及びそのエステル、並びにポリ(メチル/ビニルエーテル/無水マレイン酸)(PMVE/MAH)は、Gantrez型ポリマーとして知られている。
本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードル中の膨潤性物質の量(固体ベース)は、マイクロニードルの総質量に対して、1質量%以上、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上であってよい。本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードル中の膨潤性材料の量(固体ベース)は、マイクロニードルの総質量に対して、30質量%以下、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下であってよい。そのため、本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードル中の膨潤性材料の量(固体ベース)は、マイクロニードルの総質量に対して、1質量%〜30質量%、好ましくは5質量%〜25質量%、より好ましくは10質量%〜20質量%であってよい。
皮膚内の、表皮等のマトリックスの量の低減は、皮膚の厚さの減少及び皮膚弾性の劣化をきたして皺の形成を引き起こす傾向がある。
本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードルが少なくとも1種の膨潤性材料、好ましくは少なくとも1種の膨潤性ポリマーを含む場合、マイクロニードルは、それが皮膚、特に顔の皮膚の審美的外観を、皺の出現を低減させることによって改善することができるように、膨潤性であり得る。
換言すれば、マイクロニードルが膨潤性である場合、それは、皮膚内で膨潤して、例えば皮膚内の水分の、その吸収に伴ってマイクロニードルの体積を更に増加させることができる。皺部位の皮膚表面下におけるこのような体積膨張は、皺を皮膚の内部から効果的に押して、皺をより浅く、より幅広くすることができる。このようにして、皺は、低減され又は目立たなくなり得る。
したがって、膨潤性マイクロニードルは、皮膚内のマトリックスの量を増加させて皮膚弾性の増強を引き起こし、このことが皮膚上の皺の低減をもたらす。
基材シート上の個々のマイクロニードルのそれぞれの間の尖端分離距離は、マイクロニードルによる皮膚又は唇への貫通を確保し、同時に高い経皮輸送速度を提供するのに十分短い分離距離を有するよう変更することができる。
一実施形態では、マイクロニードル間の尖端分離距離の範囲は、50〜1000μm、例えば100〜800μm、又は200〜600μmの範囲であってよい。このことは、可能な限り多くのマイクロニードルによる角質層の効率的な貫通と、マイクロニードルの可能な膨潤(それらが膨潤性である場合)に必要な余地との間に達成されるべき妥協点を可能とする。
一実施形態では、マイクロニードルの密度は、100〜2000マイクロニードル/cm2、好ましくは500〜1500マイクロニードル/cm2、更により好ましくは800〜1200マイクロニードル/cm2であってよい。
(着色剤)
本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードルは、(b)少なくとも1種の着色剤を含む。単一の種類の着色剤が使用されてよい。或いは2種以上の着色剤を組み合わせて使用することができる。
本発明によるマイクロニードルが、(b)着色剤を、皮膚又は唇の表面層内へ供給することが可能であることが好ましい。
本発明において、「着色剤」には、任意の合成の若しくは天然の、又は有機若しくは無機の、顔料、染料又はレーキ、並びにあらゆる他の、CTFA及びFDAに認可されている着色剤が挙げられる。
本発明において、(b)着色剤は、水溶性若しくは水分散性、又は脂溶性若しくは脂分散性、又は限定された水中溶解性であってよい。
一実施形態では、(b)着色剤は、着色顔料から選択することができる。
用語「着色顔料」は、不溶性であり、皮膚又は唇を着色する又は染色することが意図されている、任意の形状の、白色又は有色の、無機又は有機の粒子を意味すると理解されるべきである。
顔料は、白色又は有色の、無機及び/又は有機のものとすることができる。
使用可能な無機顔料の中では、任意選択で表面処理されている二酸化チタン、酸化ジルコニウム又は酸化セリウム、並びに亜鉛(黒色、黄色若しくは赤色)、酸化鉄又は酸化クロム、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、クロム水和物及びフェリックブルー(ferric blue)、又はアルミニウム粉末若しくは銅粉末等の金属粉末を、非限定的に挙げることができる。顔料はまた、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化ジルコニウム及び酸化セリウム、並びにこれらの混合物等の金属酸化物で形成されているナノ顔料からも選ぶことができる。用語「ナノ顔料」は、1nm〜500nmの範囲の平均粒径、例えば10nm〜100nmの範囲の粒径を有する顔料を意味すると理解される。
使用可能な有機顔料の中では、カーボンブラック、D&Cタイプの顔料及びレーキ、例えばコチニールカルミン系及びバリウム系、ストロンチウム、カルシウム又はアルミニウム系のレーキを非限定的に挙げることができる。例えば、Red 202(カルシウムビス[2-(3-カルボキシ-2-ヒドロキシナフチルアゾ)-5-メチルベンゼンスルホネート)を、D&Cタイプの顔料として使用することができる。
有機顔料はまた、EP-A-542669、EP-A-787730、EP-A-787731及びWO-A- 96/08537に記載されているもの等のジケトピロロピロール(DPP)であってもよい。
有機顔料は、フランスのBiotic Phocea社から提供されているBioChromaDerm(登録商標)又はBioChromaEyes(登録商標)等のバイオ顔料から選択することができる。
好ましくは、着色顔料は、金属酸化物、例えば二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化クロム;マンガンバイオレット;プルシアンブルー;ウルトラマリンブルー;クロム水和物;フェリックブルー;アルミニウム粉末;銅粉末;カーボンブラック;D&Cタイプの顔料;レーキ;真珠箔顔料;及びこれらの混合物から選ぶことができる。
用語「真珠箔顔料」は、特定の貝によってその貝殻の中で産出された、或いは合成された粒子等の、任意の形状の虹色に輝く粒子を意味すると理解されるべきである。
真珠光沢剤(pearlescent agent)は、二酸化チタンで又はオキシ塩化ビスマスで覆われているマイカ等の白色真珠光沢剤;酸化チタンで被覆されているマイカを酸化鉄で覆ったもの、酸化チタンで被覆されているマイカをフェリックブルー若しくは酸化クロムで覆ったもの、又は酸化チタンで被覆されているマイカを上述の種類の有機顔料で覆ったもの等の有色真珠光沢剤;及びオキシ塩化ビスマスをベースとした真珠光沢剤から選ぶことができる。
一実施形態では、マイクロニードルには、反射率の高い粒子、緩衝粒子、反射粒子及び光吸収性粒子、特に非透明粒子、又は着色顔料のように、反射を阻止するために光の進路を修正する粒子が挙げられる。こうした粒子は、粒子の光学的性質のおかげで、皮膚又は唇の着色又は皮膚彩色を可能とする。
別の実施形態では、(b)着色剤は、染料から選択することができる。染料は、天然直接染料及び合成直接染料から選択することができる。
直接染料は、その色を顕色するために酸化剤の使用を必要としない着色物質を意味する。
一実施形態では、(b)着色剤は、天然直接染料から選択することができる。
「天然直接染料」という表現は、天然に生じ、任意選択で天然化合物、例えば灰又はアンモニアの存在下で、植物基質又は昆虫等の動物からの抽出(任意選択で精製)により製造される、任意の染料又は染料前駆体を意味すると理解される。
天然直接染料として、キノン染料(例えばローソン及びユグロン)、アリザリン、プルプリン、ラッカイン酸、カルミン酸、ケルメス酸、プルプロガリン、プロトカテクアルデヒド、インジゴ等のインジゴイド、モロコシ、イサチン、ベタニン、クルクミノイド(例えばクルクミン)、スピヌロシン、種々のタイプの葉緑素及びクロロフィリン、ヘマトキシリン、ヘマテイン、ブラジレイン、ブラジリン、ベニバナ染料(例えばカルタミン)、フラボノイド(例えばルチン、クエルセチン、カテキン、エピカテキン、モリン、アピゲニジン及びビャクダン)、アントシアン(例えばアピゲニニジン及びアピゲニン)、カロテノイド、タンニン、オルセイン、サンタリン及びコチニールカルミンを挙げることができる。
天然直接染料を含有する抽出物又は煎出物、特にヘンナベース抽出物、ウコン(curcuma longa)抽出物、ソルガム葉鞘抽出物、アカミノキ(haematoxylon campechianum)抽出物、緑茶抽出物、マツ樹皮抽出物、ココア抽出物、及びロッグウッド抽出物を使用することもまた可能である。
天然直接染料が、クルクミノイド、サンタリン、クロロフィリン、ヘマトキシリン、ヘマテイン、ブラジレイン、ブラジリン、モロコシ、ラッカイン酸、ローソン、ユグロン、アリザリン、プルプリン、カルミン酸、ケルメス酸、プルプロガリン、プロトカテクアルデヒド、インジゴイド、イサチン、スピヌロシン、アピゲニン、オルセイン、ベタニン、フラボノイド、アントシアン、及びこれらの化合物を含有する抽出物又は煎出物からなる群から選ばれることが好ましい。
或いは、天然直接染料は、好ましくは、例えば、ヒドロキシル化キノン、インジゴイド、ヒドロキシフラボン、サンタリンA及びB、イサチン及びその誘導体、並びにブラジリン及びそのヒドロキシル化誘導体から選ぶことができる。
ヒドロキシル化キノンは、好ましくは、ベンゾキノン、ナフトキノン、及びモノ-又はポリヒドロキシル化アントラキノンであり、これらは、アルキル、アルコキシ、アルケニル、クロロ、フェニル、ヒドロキシアルキル及びカルボキシル等の基で任意選択で置換されている。
ナフトキノンは、好ましくは、ローソン、ユグロン、フラビオリン、ナフタザリン、ナフトプルプリン、ラパコール、プルムバジン、クロロプルムバジン、ドロセロン、シコニン、2-ヒドロキシ-3-メチル-1,4-ナフトキノン、3,5-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、2,5-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、2-メトキシ-5-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン及び3-メトキシ-5-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノンである。
ベンゾキノンは、好ましくは、スピヌロシン、アトロメンチン、オーレンチオグリオクラジン、2,5-ジヒドロキシ-6-メチルベンゾキノン、2-ヒドロキシ-3-メチル-6-メトキシベンゾキノン、2,5-ジヒドロキシ-3,6-ジフェニルベンゾキノン、2,3-ジメチル-5-ヒドロキシ-6-メトキシベンゾキノン及び2,5-ジヒドロキシ-6-イソプロピルベンゾキノンである。
アントラキノンは、好ましくは、アリザリン、キニザリン、プルプリン、カルミン酸、クリソファノール、ケルメス酸、レイン、アロエエモジン、シュードプルプリン、キニザリンカルボン酸、フラングラエモジン、2-メチルキニザリン、1-ヒドロキシアントラキノン及び2-ヒドロキシアントラキノンである。
インジゴイドは、好ましくは、インジゴ、インジルビン、イソインジゴ及びチリアンパープルである。
ヒドロキシフラボンは、好ましくは、クエルセチン及びモリンである。
別の実施形態では、(b)着色剤は、合成直接染料から選択することができる。
「合成直接染料」という表現は、化学合成によって製造される、任意の染料又は染料前駆体を意味すると理解される。
直接染料は、酸性(アニオン性)直接染料、塩基性(カチオン性)直接染料及び中性(非イオン性)直接染料からなる群から選択することができる。
合成染料の非限定的な例には、単独の又は混合物としての、(非イオン性)中性、アニオン性(酸性)及びカチオン性(塩基性)染料、例えばアゾ、メチン、カルボニル、アジン、ニトロ(ヘテロ)アリールタイプ又はトリ(ヘテロ)アリールメタン直接染料、ポルフィリン及びフタロシアニンが挙げられる。
より具体的には、アゾ染料は-N=N-官能基を含み、この官能基の2個の窒素原子は、環の中に同時に含まれることはない。しかしながら、-N=N-配列のうちの2個の窒素原子の一方が環の中に含まれることは排除されない。
メチンの系統群の染料は、より具体的には、>C=C<及び-N=C<から選ばれる少なくとも1つの配列を含む化合物であり、これらの配列の2個の原子は、環の中に同時に含まれることはない。しかしながら、これらの配列の窒素原子又は炭素原子の一方が環の中に含まれ得る。より特定すると、この系統群の染料は、以下のタイプの化合物から生じる: 純粋なメチン(1つ又は複数の上述の-C=C-配列を含む);アゾメチン(少なくとも1つの又は複数の-C=N-配列を含む)、例えば、アザカルボシアニン及びそれらの異性体、ジアザカルボシアニン及びそれらの異性体、テトラアザカルボシアニン;モノ-及びジアリールメタン;インドアミン(又はジフェニルアミン);インドフェノール;インドアニリン。
カルボニルの系統群の染料に関して、例えば、アクリドン、ベンゾキノン、アントラキノン、ナフトキノン、ベンゾアントロン、アントラントロン、ピラントロン、ピラゾールアントロン、ピリミジノアントロン、フラバントロン、インダントロン、フラボン、(イソ)ビオラントロン、イソインドリノン、ベンゾイミダゾロン、イソキノリノン、アントラピリドン、ピラゾロキナゾロン、ペリノン、キナクリドン、キノフタロン、ナフタルイミド、アントラピリミジン、ジケトピロロピロール又はクマリンの各染料から選ばれる合成染料を挙げることができる。
環式アジンの系統群の染料に関して、特に、アジン、キサンテン、チオキサンテン、フルオリンジン、アクリジン、(ジ)オキサジン、(ジ)チアジン又はピロニンの各染料を挙げることができる。
ニトロ(ヘテロ)芳香族染料は、より特定すると、ニトロベンゼン又はニトロピリジン直接染料である。
ポルフィリン又はフタロシアニンのタイプの染料に関して、1種又は複数の金属又は金属イオン、例えば、アルカリ金属及びアルカリ土類金属、亜鉛及びケイ素を任意選択で含む、カチオン性又は非カチオン性の化合物を使用してよい。
特に好適である合成直接染料の例として、単独で又は混合物として、ニトロベンゼン染料、アゾ、アゾメチン又はメチンの直接染料、アザカルボシアニン、例えばテトラアザカルボシアニン(テトラアザペンタメチン)、キノン、特にアントラキノン、ナフトキノン若しくはベンゾキノンの直接染料、又はアジン、キサンテン、トリアリールメタン、インドアミン、フタロシアニン及びポルフィリンの直接染料を挙げることができる。なおもより好ましくは、これらの合成直接染料は、単独で又は混合物として、ニトロベンゼン染料、アゾ、アゾメチン又はメチン直接染料及びテトラアザカルボシアニン(テトラアザペンタメチン)から選ばれる。
本発明により使用可能なアゾ、アゾメチン、メチン又はテトラアザペンタメチンの直接染料の中では、特許出願WO95/15144、特許出願WO95/01772及びEP714954、仏国特許第2189006号、仏国特許第2285851号、仏国特許第2140205号、EP1378544及びEP1674073に記載のカチオン性染料を挙げることができる。
そのため、下式:
Figure 2020018327
[式中、
Dは、窒素原子又は-CH基を表し、
R1及びR2は、同一であり又は異なり、水素原子;-CN、-OH若しくは-NH2基で置換されていてもよく、又はベンゼン環の炭素原子と一緒になって、酸素若しくは窒素を任意選択で含み、1つ若しくは複数のC1〜C4アルキル基で置換されていてもよい複素環を形成することができる、C1〜C4アルキル基;又は4'-アミノフェニル基を表し、
R3及びR'3は、同一であり又は異なり、水素原子;塩素、臭素、ヨウ素及びフッ素から選ばれるハロゲン原子、シアノ基、C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基又はアセチルオキシ基を表し、
X-は、塩化物、好ましくはメチル硫酸及びメチル酢酸から選ばれるアニオンを表し、
Aは、以下の構造:
Figure 2020018327
(式中、R4は、ヒドロキシル基で置換可能なC1〜C4アルキル基を表す)
から選ばれる基を表す];
Figure 2020018327
[式中、
R5は、水素原子、C1〜C4アルコキシ基又はハロゲン原子、例えば臭素、塩素、ヨウ素若しくはフッ素を表し、
R6は、水素原子若しくはC1〜C4アルキル基を表し、又は任意選択で酸素を含む及び/若しくは1つ若しくは複数のC1〜C4アルキル基で任意選択で置換されている複素環をベンゼン環中の炭素原子と共に形成し、
R7は、水素原子、又はハロゲン原子、例えば臭素、塩素、ヨウ素若しくはフッ素を表し、
D1及びD2は、同一であり又は異なり、窒素原子又は-CH基を表し、
m=0又は1であり、
X-は、塩化物、好ましくはメチル硫酸及びメチル酢酸から選ばれる、化粧料として許容されるアニオンを表し、
Eは、以下の構造:
Figure 2020018327
(式中、R'は、C1〜C4アルキル基を表す)
から選ばれる基を表し、
m=0でありかつD1が窒素原子を表すとき、Eはまた、以下の構造:
Figure 2020018327
(式中、R'は、C1〜C4アルキル基を表す)
の基を示すこともできる]
に対応するカチオン性直接染料を特に挙げることができる。
合成直接染料は、蛍光染料から選択されてよい。2種以上の種類の蛍光染料を組み合わせて使用することができる。
いくつかの蛍光染料の使用は、暗色の毛髪上に、従来の親水性又は疎水性の直接染料による色よりも視認性の高い色を得ることを可能にすることができる。更に、これらの蛍光染料はまた、暗色の毛髪に塗布された場合、ダメージを与えることなく毛髪を明色化することも可能にすることができる。
本明細書で使用する場合、用語「蛍光染料」は、蛍光化合物及び光学的増白剤を意味すると理解される。少なくとも1つの実施形態では、蛍光染料は、皮膚又は唇内で可溶性である。
蛍光染料は、可視光線、例えば400〜800nmの範囲の波長を吸収し、より高い波長の可視領域において光を再放出することが可能な蛍光化合物である。
一実施形態によれば、本発明に有用な蛍光染料は、オレンジ色の蛍光を再放出する。それらは、例としては、500〜700nmの範囲の最大再発光波長を呈する。
蛍光染料の非限定的な例には、当技術分野において公知の化合物、例えば、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry、2004年出版、第7版、「Fluorescent Dyes」の章に記載されているものが挙げられる。
「増白剤」、又は「蛍光増白剤(fluorescent brightener)」、又は「蛍光増白剤(fluorescent brightening agent)」又は「FWA」、又は「蛍光白色化剤(fluorescent whitening agent)」、又は「白色化剤」、又は「蛍光白色化剤(fluorescent whitener)」の名称でも知られている本開示の光学的増白剤は、無色透明の化合物であり、その理由は、それらが可視光を吸収せず、紫外線(200〜400ナノメートルの範囲の波長)のみを吸収し、吸収されたエネルギーを、スペクトルの可視部分、一般に青色及び/又は緑色、即ち400〜550ナノメートルの範囲の波長で放出されるより高い波長の蛍光に変換するからである。
光学的増白剤は、当技術分野において公知であり、例えばそれらは、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry (2002年)、「Optical Brighteners」及びKirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology (1995年):「Fluorescent Whitening Agents」に記載されている。
本発明において使用可能な蛍光染料には、当技術分野から公知である化合物、例えば仏国特許出願公開第2830189号に記載のものが挙げられる。
特に挙げることができる可溶な蛍光化合物には、ナフタルイミド、クマリン、キサンテン、具体的にはキサンテノジキノリジン及びアザキサンテン;ナフトラクタム;アズラクトン;オキサジン;チアジン;ジオキサジン;アゾ化合物;アゾメチン;メチン;ピラジン;スチルベン;ケトピロール;並びにピレンの系統群に属するものが含まれる。
存在する場合、蛍光染料が好ましく、より特定すると、オレンジ色の蛍光を再放出するものが好ましい。
イオンの性質の観点から、(a)直接染料は、酸性直接染料、塩基性直接染料及び中性直接染料からなる群から選択されてよく、これは、全ての可能な種類の直接染料、例えば、いわゆるニトロ染料及びHC染料を包含する。酸性直接染料は、その化学構造中に、アニオン性部分を有する。塩基性直接染料は、その化学構造中に、カチオン性部分を有する。中性直接染料は、非イオン性である。
好ましい一実施形態では、(b)着色剤は、染料、好ましくは天然直接染料、より好ましくは着色性植物抽出物から選択することができる。
本明細書における着色性植物抽出物は、着色することが可能である植物抽出物を意味する。着色性植物抽出物として、天然直接染料について上で説明したものに加え、ニンジン抽出物、ガルデナフロリダフルーツ抽出物、サフロン抽出物、オレンジ抽出物及びトマト抽出物を挙げることができる。
本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードル中の(b)着色剤の量は、限定されない。
(b)着色剤の量は、マイクロニードルの総質量に対して、0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上であってよい。(b)着色剤の量は、マイクロニードルの総質量に対して、30質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下であってよい。そのため、(b)着色剤の量は、マイクロニードルの総質量に対して、0.01質量%〜30質量%、好ましくは0.1質量%〜20質量%、より好ましくは1質量%〜10質量%の範囲であってよい。
(美容有効成分)
一実施形態によれば、本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードルの少なくとも1つは、少なくとも1種の美容有効成分を更に含んでよい。単一の美容有効成分が使用されてよい。2種以上の美容有効成分を組み合わせて使用することができる。
美容有効成分の種類は限定されない。例えば、抗老化剤が、美容有効成分として使用されてよい。
抗老化剤の例として、抗酸化剤、保湿剤、フリーラジカル捕捉剤、角質溶解剤、ビタミン、抗エラスターゼ剤及び抗コラゲナーゼ剤、プロチド、脂肪酸誘導体、ステロイド、微量元素、漂白剤、藻及びプランクトンの抽出物、酵素及び補酵素、フラボノイド及びセラミド、並びにこれらの混合物を挙げることができる。
本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードル中の美容有効成分の量は限定されず、マイクロニードルの総質量に対して、0.01質量%〜10質量%、好ましくは0.05質量%〜5質量%、より好ましくは0.1質量%〜1質量%であってよい。
本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードル中の美容有効成分の量が、マイクロニードルの総質量に対して0.01質量%未満であることもまた可能である。一実施形態では、本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードルは、美容有効成分を全く含まなくてよい。
(基材シート)
本発明によるマイクロニードルシートは、その上にマイクロニードルが存在する又は置かれる基材シートを備える。
本発明によるマイクロニードルシートの基材シートは、上で説明した少なくとも1種の水溶性又は水分散性ポリマーを含んでよい。換言すれば、マイクロニードルシートのマイクロニードル中に含まれている水溶性又は水分散性ポリマーについての上記の説明は、基材シート中に含まれ得る水溶性又は水分散性ポリマーに当てはめることができる。
例えば、本発明によるマイクロニードルシートの基材シート中の水溶性又は水分散性ポリマーの量(固体ベース)は、基材シートの総質量に対して、50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上であってよい。本発明によるマイクロニードルシートの基材シート中の水溶性又は水分散性ポリマーの量(固体ベース)は、基材シートの総質量に対して、100質量%以下、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下であってよい。そのため、本発明によるマイクロニードルシートの基材シート中の水溶性又は水分散性ポリマーの量(固体ベース)は、基材シートの総質量に対して、50質量%〜100質量%、好ましくは60質量%〜90質量%、より好ましくは70質量%〜80質量%であってよい。
そのため、基材シートは、水溶性又は水分散性であってよい。
基材シートとマイクロニードルとは統合されていてよい。
例えば、基材シートとマイクロニードルとは、少なくとも1種の共通の水溶性又は水分散性ポリマーを含むことができる。そのため、一実施形態では、基材シートとマイクロニードルとは、少なくとも1種の共通の水溶性又は水分散性ポリマーを含む単一の要素であり得る。好ましくは、この単一の要素は、同じ水溶性又は水分散性ポリマーを使用して調製することができる。
基材シートがまた、上で説明した少なくとも1種の着色剤も含むことが好ましい場合がある。基材シートが少なくとも1種の着色剤を含む場合、着色剤は、マイクロニードルを介して皮膚又は唇へ運ばれることができる。
他方、基材シートは、マイクロニードルと異なっていても別個であってもよい。例えば、基材シートとマイクロニードルとは、異なる材料から作製されてよい。この事例において、基材シートは、例えば、マスク、ワイプ、パッチ、及び一般に全ての種類の多孔質基材シートから選ばれてよい。好ましくは、これらの基材シートは長円構造を有し、即ち、それらが画定されている平面の寸法より小さい厚さを有する。
そのため、基材シートは、水不溶性又は水非分散性であってよい。
基材シートは、ディスク、マスク、タオル、グローブ、プレカットロールの形態、又は美容上の使用に好適なあらゆる他の形態にするように切断されてよい。
[調製]
本発明によるマイクロニードルシートをどのように調製するかに関して、制限はない。本発明によるマイクロニードルシートを、成形、3Dプリンティング及びDroplet-born Air Blowing等の従来の技術に基づいて調製することが可能である。
本発明によるマイクロニードルシートは、例えば、上で説明した少なくとも1種の水溶性又は水分散性ポリマーと少なくとも1種の着色剤とを含んだ組成物を成形する工程を含む方法によって、調製することができる。
一実施形態では、本発明によるマイクロニードルシートは、
(a)マイクロニードルのネガに対応するキャビティを有する型を用意する工程と、
(b)上で説明した少なくとも1種の水溶性又は水分散性ポリマーと少なくとも1種の着色剤とを含む組成物をキャビティ内に充填する工程と、
(c)組成物を、例えば、室温で(且つ任意選択で加熱して)、数時間等の期間にわたり乾燥させることによって固化してマイクロニードルを形成する工程と、
(d)マイクロニードルシートを型から取り外す工程と
を含む方法によって調製することができる。
型は、ポリアミド及びシリコーン等の有機材料、並びにアルミニウム及び鉄等の無機材料から作製可能である。
少なくとも1種の蒸発性液体成分が、必要な場合、組成物の流動性を強化するために、上記の組成物中に含まれてよい。蒸発性液体成分の例は限定されないが、好ましくは水、及びエタノール等のアルコールであってよい。
蒸発性液体成分の量は、組成物の総質量に対して、10質量%以上、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上であってよい。蒸発性液体成分の量は、組成物の総質量に対して、98質量%以下、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下であってよい。そのため、蒸発性液体成分の量は、組成物の総質量に対して、10質量%〜98質量%、好ましくは20質量%〜95質量%、より好ましくは30質量%〜90質量%であってよい。
好ましくは流動することが可能である、より好ましくは液体の形態にある、上記の組成物中の水溶性又は水分散性ポリマーの量は、組成物の総質量に対して、2質量%〜90質量%、好ましくは5質量%〜50質量%、より好ましくは5質量%〜30質量%であってよい。
好ましくは流動性である、より好ましくは液体の形態である、上記の組成物中の着色剤の量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%〜20質量%、好ましくは0.05質量%〜10質量%、より好ましくは0.1質量%〜5質量%であってよい。
必要な場合、上記の組成物は、少なくとも1種の追加のポリマー、例えば上で説明した膨潤性ポリマー及び/又は少なくとも1種の上で説明した美容有効成分を含んでよい。
本発明によるマイクロニードルシートの形状は限定されず、それは、マイクロニードルシートを適用する標的に応じて、唇の形状、又は目の下への適用に好適な形状等の任意の形状であってよい。
[美容方法及び使用]
本発明によるマイクロニードルシートは、美容装置、好ましくは皮膚又は唇のための美容装置、より好ましくは少なくとも1種の着色剤を、皮膚、特に顔の皮膚、並びに唇の表面層内へ、好ましくはエピデルミン内へ、より好ましくは角質層内へより多く送達するための美容装置であってよい。
本発明によるマイクロニードルシートは、(非治療的)美容トリートメント、好ましくは皮膚の美容トリートメント、より好ましくは、特に、耐久性又は持続性を有する着色のための皮膚又は唇を着色するための美容トリートメントに使用可能である。
このように、本発明による美容方法は、本発明によるマイクロニードルシートを皮膚又は唇上に適用する工程と、マイクロニードルシートを皮膚又は唇に押し付ける工程と、マイクロニードルシートを皮膚又は唇から取り外す工程とを含んでよい。
押し付ける時間は、美容方法の目的に応じて選択することができる。例えば、押し付ける時間は、それが本発明によるマイクロニードルシートのマイクロニードルが皮膚又は唇内で溶解するのに十分である限り、多様であってよい。
本発明による皮膚のための美容方法は、皮膚又は唇の表面に持続性を有する着色をするために意図されてよい。
着色剤が、本発明によって、皮膚又は唇の表面層内へ挿入されるため、着色剤は、クレンジング製品で拭ってさえ、皮膚又は唇の表面から除去されることは難しい。したがって、本発明は、耐久性又は持続性を有する着色効果を提供することができる。更に、本発明によるマイクロニードルシートの使用は、痛みを一切引き起こさない。
したがって、本発明は、皮膚又は唇の表面に、痛みなしで、耐久性又は持続性を有する着色効果を提供することができる。
本発明はまた、例えば、本発明によるマイクロニードルシートを眉毛の下の皮膚上に適用することによって眉毛に着色効果を提供するのに使用されてよい。
このように、本発明はまた、本発明によるマイクロニードルシートの、皮膚又は唇に、耐久性又は持続性を有する着色効果を提供するための、美容上の使用にも関する。
本発明を、実施例によって、より詳細に説明する。しかしながら、これらの実施例が本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。以下の実施例は、本発明の技術分野における非限定的な例示として提示される。
(実施例1)
[調製]
表1に示す実施例1のための成分を混合して混合物を得た。混合した直後に、混合物を、マイクロニードルの形状に対応している型のキャビティ内へ注入した。室温にて乾燥させて水を除去した後、キャビティ内のマイクロニードルを、複数のマイクロニードルを有するマイクロニードルシートとして型から外した。
Figure 2020018327
マイクロニードルの形状は円錐体とし、円錐体の寸法(平均値)を表2に示す。
Figure 2020018327
マイクロニードルシート上の2つの円錐体の間のピッチを476μmとした。
[評価]
実施例1によるマイクロニードルシートを、700μmの厚さを有する凍結したヒトの皮膚試料の表面上に適用し、皮膚試料上に親指で20秒間押し付けた。
押し付けた後、マイクロニードルシートを皮膚試料の表面から取り外した。次いで、皮膚をティッシュで拭って、皮膚の表面からあらゆる着色材料を除去した。マイクロニードルシートのマイクロニードルアレイ、及び皮膚試料の表面を、顕微鏡を用いて目視で観察した。
マイクロニードルの先端が消失した(溶解した)こと、及びマイクロニードルの全長が350μmから203μmへと短くなったことを観察した。更に、皮膚表面が、拭った後でさえ、青色に染色されたことを観察し、これは、青色染料が皮膚表面層内へ貫通したことを示していた。
結果として、マイクロニードルが、皮膚に、耐久性又は持続性を有する着色効果を提供するために使用可能であることが見出された。

Claims (15)

  1. 基材シート、及び、
    前記基材シート上の複数のマイクロニードルを備えたマイクロニードルシートであって、
    前記マイクロニードルが、
    (a)少なくとも1種の水溶性又は水分散性ポリマーと、
    (b)少なくとも1種の着色剤と
    を含む、マイクロニードルシート。
  2. 前記マイクロニードルが、(b)着色剤を、皮膚又は唇の表面内へ供給することが可能である、請求項1に記載のマイクロニードルシート。
  3. 前記マイクロニードルが、200ミクロン以下、好ましくは180ミクロン以下、より好ましくは160ミクロン以下の深さまで、皮膚又は唇内へ貫通することが可能である、請求項1又は2に記載のマイクロニードルシート。
  4. 前記マイクロニードルが、円錐体の形状である、請求項1から3のいずれか一項に記載のマイクロニードルシート。
  5. 前記マイクロニードルの円錐体の底面が、80〜300ミクロン、好ましくは100〜250ミクロン、より好ましくは120〜200ミクロンの直径を有する、請求項4に記載のマイクロニードルシート。
  6. 前記マイクロニードルが、50〜1000ミクロン、好ましくは100〜750ミクロン、より好ましくは150〜500ミクロンの高さを有する、請求項4又は5に記載のマイクロニードルシート。
  7. 前記マイクロニードルの(円錐体の高さ)/(円錐体の底面の直径)の比が、1以上、好ましくは1.5以上、より好ましくは2.0以上である、請求項4から6のいずれか一項に記載のマイクロニードルシート。
  8. 前記(a)水溶性又は水分散性ポリマーが、皮膚又は唇の表面層内で溶解性である、請求項1から7のいずれか一項に記載のマイクロニードルシート。
  9. 前記(a)水溶性又は水分散性ポリマーが、ヒアルロン酸、単糖、二糖、オリゴ糖、多糖、デキストリン、デキストラン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリ(メチルビニルエーテル/無水マレイン酸)、ポリビニルピロリドン、ポリ(メチル/ビニルエーテル/マレイン酸)(PMVE/MA)及びそのエステル、ポリ(メチル/ビニルエーテル/無水マレイン酸)(PMVE/MAH)、並びにこれらの混合物から選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載のマイクロニードルシート。
  10. 前記(a)水溶性又は水分散性ポリマーが、6,000〜200,000ダルトン、好ましくは8,000〜100,000ダルトン、より好ましくは10,000〜50,000ダルトンの分子量を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載のマイクロニードルシート。
  11. 前記(b)着色剤が、染料、好ましくは天然直接染料、より好ましくは着色性植物抽出物から選択される、請求項1から10のいずれか一項に記載のマイクロニードルシート。
  12. 前記(b)着色剤の量が、マイクロニードルの総質量に対して、0.01質量%〜30質量%、好ましくは0.1質量%〜20質量%、より好ましくは1質量%〜10質量%の範囲である、請求項1から11のいずれか一項に記載のマイクロニードルシート。
  13. 皮膚又は唇のための美容方法であって、
    請求項1から12のいずれか一項に記載のマイクロニードルシートを皮膚又は唇上に適用する工程と、
    前記マイクロニードルシートを皮膚又は唇に押し付ける工程と、
    前記マイクロニードルシートを皮膚又は唇から取り外す工程と
    を含む、美容方法。
  14. 皮膚又は唇の表面に持続性を備えた着色をするためのものである、請求項13に記載の美容方法。
  15. 請求項1から12のいずれか一項に記載のマイクロニードルシートの、皮膚又は唇に、耐久性又は持続性を備えた着色効果を提供するための、美容上の使用。
JP2018133964A 2018-07-17 2018-07-17 マイクロニードルシート Pending JP2020018327A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018133964A JP2020018327A (ja) 2018-07-17 2018-07-17 マイクロニードルシート
PCT/JP2019/027620 WO2020017441A1 (en) 2018-07-17 2019-07-05 Microneedle sheet

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018133964A JP2020018327A (ja) 2018-07-17 2018-07-17 マイクロニードルシート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020018327A true JP2020018327A (ja) 2020-02-06

Family

ID=67544299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018133964A Pending JP2020018327A (ja) 2018-07-17 2018-07-17 マイクロニードルシート

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2020018327A (ja)
WO (1) WO2020017441A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021157645A1 (ja) 2020-02-05 2021-08-12 株式会社タダノ 性能情報サーバ、作業機表示操作アプリケーション、機種情報の提供方法、機種情報の取得方法、及び機種情報取得システム

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4146057A4 (en) * 2020-05-06 2023-11-15 The Regents of University of California BIOORTHOGONAL CATALYTIC PATCH AND METHOD OF USE THEREOF
FR3140268A1 (fr) 2022-09-29 2024-04-05 L'oreal Processus cosmétique utilisant une particule avec microprotubérance
WO2024048429A1 (en) 2022-08-30 2024-03-07 L'oreal Cosmetic process using particle with microprotrusion

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011002034A1 (ja) * 2009-07-01 2011-01-06 凸版印刷株式会社 針状体
US20110237925A1 (en) * 2010-03-26 2011-09-29 Ruifeng Yue Microneedle array chip, device and patch for transdermal drug delivery utilizing the same, and preparation method therof
JP2015521910A (ja) * 2012-06-29 2015-08-03 イーエルシー マネージメント エルエルシー 1つ以上の封入された化粧品成分を含む可溶性マイクロニードル
JP2017517295A (ja) * 2014-04-24 2017-06-29 ジョージア テック リサーチ コーポレイション マイクロニードル及びその製造方法
WO2017151745A1 (en) * 2016-03-01 2017-09-08 Georgia Tech Research Corporation Microneedle particles, compositions, and methods of treatment and delivering a substance of interest
JP2018511438A (ja) * 2015-04-17 2018-04-26 ジョージア テック リサーチ コーポレイション 分離可能なマイクロニードルを有する薬剤送達デバイス

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2140205B1 (ja) 1971-06-04 1977-12-23 Oreal
LU65539A1 (ja) 1972-06-19 1973-12-21
LU71015A1 (ja) 1974-09-27 1976-08-19
DE69219074T2 (de) 1991-11-04 1997-10-30 Chimie Ind Sa Soc Nouv Verfahren zur Herstellung von Pigmenten, insbesondere fluoreszierenden Pigmenten
TW311089B (ja) 1993-07-05 1997-07-21 Ciba Sc Holding Ag
TW325998B (en) 1993-11-30 1998-02-01 Ciba Sc Holding Ag Dyeing keratin-containing fibers
GB9418499D0 (en) 1994-09-14 1994-11-02 Ciba Geigy Ag Process for producing n-methylated organic pigments
DE59510392D1 (de) 1994-11-03 2002-10-31 Ciba Sc Holding Ag Kationische Imidazolazofarbstoffe
DE19525607A1 (de) 1995-07-14 1997-01-16 Boehringer Ingelheim Kg Transcorneales Arzneimittelfreigabesystem
DE59707889D1 (de) 1996-01-30 2002-09-12 Ciba Sc Holding Ag Polymerisierbare Diketopyrrolopyrrole und damit hergestellte Polymere
DE59704157D1 (de) 1996-01-30 2001-09-06 Ciba Sc Holding Ag Polymerisierbare Diketopyrrolopyrrole und damit hergestellte Polymere
DE69719761T2 (de) 1996-06-18 2003-12-18 Alza Corp Vorrichtung zur verbesserung der transdermalen verabreichung von medikamenten oder der abnahme von körperflüssigkeiten
US6379324B1 (en) 1999-06-09 2002-04-30 The Procter & Gamble Company Intracutaneous microneedle array apparatus
US9302903B2 (en) * 2000-12-14 2016-04-05 Georgia Tech Research Corporation Microneedle devices and production thereof
FR2830189B1 (fr) 2001-09-28 2004-10-01 Oreal Composition de teinture a effet eclaircissant pour fibres keratiniques humaines
FR2841901B1 (fr) 2002-07-05 2006-02-03 Oreal Utilisation d'un compose tetraazapentamethinique en tant que colorant direct et nouveaux composes tetraazapentamethiniques
FR2879926B1 (fr) 2004-12-23 2008-10-31 Oreal Utilisation de porphyrine ou phtalocyanine particuliere pour la coloration de matieres keratiniques humaines, compositions les comprenant, procede de coloration et composes
US20090182306A1 (en) * 2006-07-21 2009-07-16 Georgia Tech Research Corporation Microneedle Devices and Methods of Drug Delivery or Fluid Withdrawal
JP2008284318A (ja) 2007-05-15 2008-11-27 Kosumedei Seiyaku Kk 生体由来物質からなる投薬用微細針
WO2009040548A1 (en) 2007-09-28 2009-04-02 The Queen's University Of Belfast Delivery device and method
CA2904335C (en) * 2013-03-15 2022-03-29 Corium International, Inc. Microstructure array for delivery of active agents
WO2015147040A1 (ja) 2014-03-26 2015-10-01 コスメディ製薬株式会社 角質層に留まるマイクロニードル
JP6906885B2 (ja) 2014-11-14 2021-07-21 ロレアル しわを減少させるためのマイクロニードルシート
JP6736337B2 (ja) * 2016-04-15 2020-08-05 富士フイルム株式会社 マイクロニードルアレイ
US20170348218A1 (en) * 2016-06-03 2017-12-07 Sanova Bioscience Inc Microneedle patch containing hyaluronic acid for cosmetic use

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011002034A1 (ja) * 2009-07-01 2011-01-06 凸版印刷株式会社 針状体
US20110237925A1 (en) * 2010-03-26 2011-09-29 Ruifeng Yue Microneedle array chip, device and patch for transdermal drug delivery utilizing the same, and preparation method therof
JP2015521910A (ja) * 2012-06-29 2015-08-03 イーエルシー マネージメント エルエルシー 1つ以上の封入された化粧品成分を含む可溶性マイクロニードル
JP2017517295A (ja) * 2014-04-24 2017-06-29 ジョージア テック リサーチ コーポレイション マイクロニードル及びその製造方法
JP2018511438A (ja) * 2015-04-17 2018-04-26 ジョージア テック リサーチ コーポレイション 分離可能なマイクロニードルを有する薬剤送達デバイス
WO2017151745A1 (en) * 2016-03-01 2017-09-08 Georgia Tech Research Corporation Microneedle particles, compositions, and methods of treatment and delivering a substance of interest

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021157645A1 (ja) 2020-02-05 2021-08-12 株式会社タダノ 性能情報サーバ、作業機表示操作アプリケーション、機種情報の提供方法、機種情報の取得方法、及び機種情報取得システム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020017441A1 (en) 2020-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2020018327A (ja) マイクロニードルシート
ES2586027T3 (es) Efectos auto-bronceadores
KR20210105937A (ko) 눈썹을 염색 또는 화장하기 위한 방법
JP2015124168A (ja) 油及びマイクロカプセルを含有する透明な組成物
FR3103090A1 (fr) Procédé de coloration ou d’éclaircissement mettant en œuvre un appareil de coiffure à main et un substrat
WO2015097098A1 (en) Packaging article comprising an envelope and an anhydrous dye composition comprising a direct dye, use of the same and process for dyeing keratin fibres
US20230051189A1 (en) Cosmetic process using microneedle sheet
ES2778299T3 (es) Procedimiento de teñido del cabello que usa al menos un tinte, una sal de titanio y un polímero espesante aniónico
FR3003752A1 (fr) Procede de coloration des fibres keratiniques
JP2017132691A (ja) ケラチン繊維を染色するための組成物
WO2013125053A1 (en) Process for treating keratin fibers
JP2017114767A (ja) ケラチン繊維を染色するための組成物
US10292920B2 (en) Composition for dyeing keratin fibers
FR3030228A1 (fr) Composition de coloration ou d&#39;eclaircissement de fibres keratiniques sous forme de microemulsion a base d&#39;huile(s) particuliere(s), de solvant(s) hydrotrope(s) et de tensioactif(s).
CN113164346B (zh) 用于角蛋白纤维的包含直接染料的组合物
JP2017193513A (ja) ケラチン繊維を染色するための組成物
JP7109971B2 (ja) ケラチン繊維を染色するための組成物
JP2018052841A (ja) ケラチン繊維を染色するための組成物
KR20230058441A (ko) 진피내 용도를 위한 자외선 흡수성 나노입자 및 마이크로입자
JP2024033293A (ja) 微小突起を有する粒子を使用する美容方法
FR3140268A1 (fr) Processus cosmétique utilisant une particule avec microprotubérance
JP2022514422A (ja) 眉毛を染色またはメーキャップするための水性ゲル
JP7237469B2 (ja) ケラチン繊維を染色するための方法及びキット
WO2024048429A1 (en) Cosmetic process using particle with microprotrusion
WO2016097123A1 (en) Composition for direct dyeing of keratin fibres, in the form of a microemulsion based on water, oil(s) and surfactant(s)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210716

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220411

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220708

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220920