JP2020018194A - 魚釣用リール - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で安定した誤復帰防止性能が得られる誤復帰防止機構を備えた魚釣用リールを提供する。【解決手段】本発明の魚釣用リールは、スプールにハンドルの回転駆動力を伝達するクラッチON位置、又は、遮断するOFF位置に切り換えるクラッチ機構30を備えており、このクラッチ機構30は、リール本体1AにクラッチON位置とクラッチOFF位置に移動自在に支持されるクラッチカム32と、巻取駆動機構のピニオンギア13を移動制御し、クラッチカム32に係合する方向に付勢されたクラッチプレート33と、を有する。そして、クラッチカム32とクラッチプレート33との係合表面に、クラッチカム32のクラッチOFF位置からクラッチON位置への復帰移動に規制力を生じさせる抵抗発生部(凹凸係合部62,63)を設けたことを特徴とする。【選択図】 図6

Description

本発明は、ハンドルの巻き取り操作によってスプールに釣糸を巻回する魚釣用リールに関する。
魚釣用リールには、両軸受型リールのように、リール本体の側板間にスプールを回転自在に支持したものが知られている。このような魚釣用リールでは、クラッチ機構をOFFにしてスプールをフリー回転状態にしてキャスティングを行ない、仕掛けが着水した後、ハンドルを巻き取り操作することで、クラッチ自動復帰機構によってクラッチONに切り換えて釣糸を巻き取り駆動できるようになっている。
ところで、上記したキャスティング操作をする際、ハンドル部分に作用する慣性力によってクラッチ自動復帰機構が作動してしまい、クラッチ機構がON状態に復帰することがある。このように、キャスティング操作中にクラッチ機構が自動復帰すると、糸切れ等の問題が生じてしまうことから、キャスティング操作時における不要なハンドル回転によってクラッチ機構がON状態に誤復帰することを防止する防止機構(誤復帰防止機構)を固定部と可動部との間に設けた構成が特許文献1,2等で知られている。
上記の特許文献1に開示されている誤復帰防止機構は、クラッチ作動板をON状態とOFF状態に振り分け付勢するバネの一端が係脱可能に係止される係止手段(凹部)を、クラッチ作動板又はフレームのいずれか一方に設け、クラッチOFF時に前記バネの一端を係止手段に係合させて摩擦抵抗を付与する構成である。また、上記の特許文献2に開示されている誤復帰防止機構は、フレームにU字状の案内規制部を設け、ここにハンドル軸と一体回転するクラッチ復帰用の回転体によって作動されるクラッチ作動片を係合させ、クラッチをOFFにするときの移動軌跡と、クラッチがONになるときの移動軌跡を異なるようにすると共に、クラッチがONになるときの移動軌跡に作用する移動抵抗を大きくした構成である。
特開2008−245566号 特開2012−157266号
上記した特許文献1に開示された誤復帰防止機構は、切換作動時に揺動するバネの一端部に生じる摩擦抵抗力にバラツキが生じ易く、したがって、このような摩擦抵抗力で誤復帰防止性能が決まることから、誤復帰防止性能が安定しない。また、線状のバネの一端部の係合動作の繰り返しで凹部が摩耗し易く、バネ自体も変形し易いため、この点からも誤復帰防止性能が安定しない。
上記した特許文献2に開示された誤復帰防止機構は、フレームにU字状の案内規制部を設け、ここに移動軌跡によって移動抵抗を変える手段を設ける構造であることから、部品点数が増加すると共に設置スペースが必要となり、構造も複雑化してしまう。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、簡単な構成で安定した誤復帰防止性能が得られる誤復帰防止機構を備えた魚釣用リールを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係る魚釣用リールは、リール本体に回転自在に支持されたスプールに、巻取駆動機構に連結されるハンドルの回転駆動力を伝達するクラッチON位置、又は、遮断するOFF位置に切り換えるクラッチ機構を備えた構成において、前記リール本体にクラッチON位置とクラッチOFF位置に移動自在に支持されるクラッチカムと、前記巻取駆動機構のピニオンギアを移動制御し、前記クラッチカムに係合する方向に付勢されたクラッチプレートと、を有し、前記クラッチカムと前記クラッチプレートとの係合部に、前記クラッチカムのクラッチOFF位置からクラッチON位置への復帰移動に規制力を生じさせる抵抗発生部を設けたことを特徴とする。
上記した構成では、クラッチ操作部材を操作してクラッチON状態からクラッチOFF状態にすると、クラッチカムが移動し、クラッチカムのカム部によってクラッチプレートが付勢力に抗して移動し、巻取駆動機構のピニオンを移動させて駆動力の伝達を遮断する位置に保持される。この位置では、前記クラッチカムとクラッチプレートとは係合状態となっているが、その係合部には、クラッチカムのクラッチOFF位置からクラッチON位置への復帰移動に規制力を生じさせる抵抗発生部が設けられているため、キャスティング操作に伴ってハンドルに慣性力が作用してクラッチ自動復帰機構を介してクラッチプレートがクラッチON位置に移動しようとしても、その移動が阻止される。すなわち、キャスティング時(クラッチOFF状態)において、クラッチ機構の誤復帰を防止する構造は、従来のクラッチ機構におけるクラッチカムと、このクラッチカムに対して付勢されているクラッチプレートとの係合部に、抵抗発生部を設けるだけであるため、構成が簡略化され、安定した誤復帰防止性能を得ることが可能となる。
本発明によれば、簡単な構成で安定した誤復帰防止性能が得られる誤復帰防止機構を備えた魚釣用リールが得られる。
本発明に係る魚釣用リールの一実施形態を示す斜視図。 図1に示す魚釣用リールの右側板の内部構造を断面図。 クラッチ機構の概略構成を示す側面図。 クラッチ機構の主要部の構成を示す側面図。 クラッチプレートとクラッチカムの係合部分のクラッチON状態を示す図であり、(a)はクラッチプレートの一端部を示し、(b)はクラッチプレートの他端部を示す図。 クラッチプレートとクラッチカムの係合部分のクラッチOFF状態を示す図であり、(a)はクラッチプレートの一端部を示し、(b)はクラッチプレートの他端部を示す図。 抵抗発生部の第1の変形例を示す図であり、(a)はクラッチON位置、(b)はクラッチOFF位置を示す図。 抵抗発生部の第2の変形例を示す図であり、(a)はクラッチON位置、(b)はクラッチOFF位置を示す図。 抵抗発生部の第3の変形例を示す図であり、(a)はクラッチON位置、(b)はクラッチOFF位置を示す図。 クラッチ機構の別の構成例を示す側面図(クラッチON位置)。 図10に示す構成において、クラッチOFF位置になった状態を示す側面図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1には、本発明に係る魚釣用リールである両軸受型リール(以下、リールと称する)の一実施形態が示されており、図2には、側板内に配設されたクラッチ機構及び巻取駆動機構の構成が示されている。
本実施形態に係るリール1のリール本体1Aは、左右フレーム2a,2bと、これらの左右フレーム2a,2bに装着される左右カバー3a,3bと、を備えた左右側板4A,4Bを有しており、左右フレーム2a,2bは、公知のように複数の支柱5を介して一体化されている。
前記リール本体1Aの左右側板間には、スプール軸6aが軸受7(片方のみ図示)を介して回転可能に支持されており、このスプール軸6aに釣糸が巻回されるスプール6が固定されている。前記スプール6は、一方の側板(本実施形態では右側板4B)に設けられたハンドル11を回転操作することで、右側板内に配設された巻取駆動機構10を介して回転駆動されるようになっている。
また、前記右側板4Bには、魚釣時にスプール6から釣糸が繰り出された際、スプール6にドラグ力を付与する公知のドラグ機構20が設けられている。このドラグ機構20は、ハンドル軸11aに回転可能に装着された前記ドライブギア12の側面に摩擦係合する複数枚の制動部材(制動板及びライニング材を備える)21と、この制動部材21に対して押圧力を付与する制動力調節体22とを備えている。前記制動力調節体22は、ハンドル11の近傍のリール本体側に、前記ハンドル軸11aに対して回転可能に設けられており、この制動力調節体22を回転操作することで、前記制動部材21に押圧力を付与してドライブギア12のハンドル軸11aに対する摩擦力(ドラグ力)が調節可能となっている。
前記巻取駆動機構10は、ハンドル軸11aに対して回転可能に装着される前記ドライブギア12及びドライブギア12に噛合するピニオンギア13等を備えており、前記ハンドル軸11の回転を、前記ドラグ機構20、ドライブギア12及びピニオンギア13を介してスプール6に伝達する機能を有する。すなわち、ピニオンギア13は、スプール軸6aに形成した係合部(公知の非円形部、ピン係合部等)6bに回り止め嵌合されており、ピニオンギア13の回転は、そのままスプール軸6a(スプール6)に伝達される。
前記ピニオンギア13は、右側板内に配設された公知のクラッチ機構30の作動によって軸方向に移動し、前記スプール軸6aに形成した係合部6bに対して係脱されることで動力伝達状態(クラッチON;図2参照)と動力遮断達状態(クラッチOFF;図2矢印方向の移動)の切り換えを行なう。ピニオンギア13は、前記スプール軸6aと同軸上に配設される支持軸13a(スプール軸6aと一体又は別体)に、軸方向に移動可能に支持されており、その中間領域には、後述するクラッチプレート33が係合する円周溝13bが形成されている。
前記クラッチ機構30は、スプール6の後方側で、左右側板4A,4B間に配設されたクラッチ操作部材31を備えており、クラッチ操作部材31を押し下げ操作するとスプール6が自由に正逆回転するクラッチOFF状態(ハンドルの回転駆動力を遮断するOFF位置)になる。また、この状態でハンドル11を巻き取り操作することで、公知の自動復帰機構50を介してクラッチON状態(ハンドルの回転駆動力を伝達するON位置)となり、そのままハンドル11を巻き操作することで、スプール6に釣糸を巻き取り可能となる。
クラッチ機構30と自動復帰機構50の詳細な構成については後述する。
前記ハンドル軸11aには、ハンドル軸11aの釣糸巻き取り方向のみの回転を許容し、逆回転を防止する逆転防止機構70が配設されている。本実施形態の逆転防止機構70は、前記ドライブギア12と右フレーム2bとの間のハンドル軸11aに回り止め固定されたラチェット71と、このラチェットに係合する逆転防止爪72(図3参照)とを備えており、ハンドル軸11aの逆回転は、常時、阻止された状態となっている。なお、逆転防止機構は、公知のように、ハンドル軸11aと右カバー3bとの間に配設される一方向クラッチで構成しても良い。
また、前記スプール6の前側の左右側板間には、公知のレベルワインド機構80が設けられている。レベルワインド機構80は、釣糸が挿通される釣糸ガイド81を備えており、ハンドル11を巻き取り操作した際、前記ドライブギア12に噛合する連動ギア82を介してウォームシャフト84を回転駆動し、ウォームシャフト84に係合する釣糸ガイド81を左右に往復動させ、回転するスプール6に対して釣糸を均一に平行巻きする機能を有する。
次に、図3及び図4を併せて参照しながら、前記クラッチ機構30及び自動復帰機構50の構成について説明する。
前記クラッチ機構30は、スプール6の後方側で左右側板4A,4B間に配設されたクラッチ操作部材31と、リール本体(右フレーム2b)に、クラッチON位置とクラッチOFF位置に移動自在(本実施形態では、両位置の間で回動するように移動自在)に支持される平板状のクラッチカム32と、巻取駆動機構10のピニオンギア13と係合してピニオンギア13を移動制御し、前記クラッチカム32に係合する方向に付勢されたクラッチプレート(ヨークとも称する)33と、を有している。
前記クラッチカム32は、右フレーム2bに面接するように配設されており、後方側に向けて突出する突出部32aを備え、突出部32aの先端に取り付けられたピン32bを介してクラッチ操作部材31と連結されている。このため、右フレーム2bには、クラッチ操作部材31の押し下げ方向に沿うように円弧状の開口2cが形成されている。また、クラッチカム32には、右フレーム2bとの間で振り分け保持バネ34が配設されている。この振り分け保持バネ34は、デッドポイントを境にして、クラッチカム32を、クラッチON位置(図3参照)とクラッチOFF位置(図4参照)の両位置に振り分け付勢保持する機能を有している。
前記クラッチカム32には、前記クラッチ操作部材31の押し下げ操作によって回動駆動された際、押し付けられているクラッチプレート33を押し上げるカム部(傾斜カム)32b,32cが形成されている。すなわち、このカム部32b,32cは、クラッチカム32のクラッチOFF方向への回動(図3に示す位置から図4に示す位置に回動)に伴って次第に上昇するように形成されている。
前記クラッチプレート33は、ピニオンギア13に対して直交する方向に腕状に形成されており、その中心部分33aは、前記ピニオンギア13に形成された円周溝13bに対して、略180°に亘って嵌合、保持されている。また、クラッチプレート33の径方向両側は、クラッチプレートに対して直交する方向に配設された保持部材33b,33cによって保持されており、クラッチプレート33は、各保持部材33b,33cを巻回するように設けられた押圧バネ35によって、常時、クラッチカム32側に面接するように付勢されている。
上記した構成により、クラッチON状態(図3参照)からクラッチ操作部材31を押し下げ操作すると、クラッチカム32は、反時計回りに回動し、振り分け保持バネ34のデッドポイントを超えて、図4に示すクラッチOFF状態に保持される。このとき、クラッチアカム32に形成されたカム部32b,32cが、クラッチプレート32を、各押圧バネ35の付勢力に抗して押し上げ、ピニオンギア13を支持軸13aに沿って軸方向に摺動させる(図2矢印方向)。これにより、ピニオンギア13は、スプール軸6aの係合部6bとの係合が解除され、スプール6は、フリー回転可能な状態になる(クラッチOFF状態)。
上記したクラッチOFF状態は、クラッチ操作部材31を押し上げ操作することでON状態に復帰させることもできるが、ハンドル11を巻き取り操作した際、公知の自動復帰機構50を介してクラッチON状態にすることが可能である。
以下、本実施形態の自動復帰機構50の構成について説明する。
自動復帰機構50は、前記ラチェット71のスプール側の面に、周方向に沿って所定間隔おいて突設された複数のキックピン51と、右フレーム2bとの間で引張バネ52を介して牽引保持される作動片53と、クラッチカム32の回動に伴って作動片53を駆動する略円弧形状の摺動板55とを備えている。
前記作動片53には、右フレーム2bに突設されたピン2dに案内されて作動片53を変位可能に保持する長孔53aと、クラッチOFF時に引張バネ52の引張力が作用した際に前記キックピン51の回転軌跡内に入り込む係合部53bと、クラッチON時に前記摺動板55に形成された突起55aと係合する作動突部53cが形成されている。
前記摺動板55は、右フレーム2bに形成された円弧溝2eに入り込んで所定角度回動可能に保持されており、その両端には、突起55a,55bが形成されている。この場合、前記クラッチカム32には、その下方に二股状のカム突片32e,32fが形成されており、図3に示すクラッチON状態で、前方のカム突片32eは、突起55bに当て付いて摺動板55の回動を規制している。また、後方のカム突片32fは、クラッチOFF状態になったときに、突起55bに当て付いて摺動板55を前方側に向けて摺動させる(図4参照)。
上記した自動復帰機構50によれば、クラッチ操作部材31を押し下げ操作してクラッチOFFにすると、クラッチカム32が図3で反時計回りに回動し、カム突片32fが突起55bに当て付いて摺動板55を前方側に向けて摺動させる。これにより、突起55aと、作動片53の作動突部53cとの係合が解除され、作動片53は引張バネ52の引張力によって引き上げられ、係合部53bが前記ラチェットのキックピン51の回転軌跡内に入り込んで保持される(図4参照)。なお、このとき、上述したように、クラッチアカム32のカム部32b,32cによって、クラッチプレート32は、各押圧バネ35の付勢力に抗して押し上げられており、ピニオンギア13は、スプール軸6aの係合部6bとの係合が解除されて、スプールフリー状態となっている(クラッチOFF状態)。
この状態で、ハンドル11が釣糸巻き取り方向に回転操作されると、ラチェット71と共にキックピン51が図4の時計回り方向に回動され、作動片53は、引張バネ52の付勢力に抗して後方側にシフトされる。このとき、作動片53の後端53eがクラッチカム32に形成されたカム突片32eの前端縁32gに当て付いて、クラッチカム32を反時計回りに回動させる。そして、振り分け保持バネ34のデッドポイントを超えると、クラッチカム32は、自動的に図3に示す位置に復帰され、作動片53の係合部53bは、キックピン51の回転軌跡から外れる位置に保持される。
このように、クラッチOFF時において、ハンドル11を巻き取り操作することで、クラッチ機構は、ON状態に自動復帰される。
上記したクラッチ機構30において、クラッチカム32とクラッチプレート33との係合部には、クラッチカムのクラッチOFF位置からクラッチON位置への復帰移動に規制力を生じさせる抵抗発生部60が設けられている。
この場合、従来のクラッチ機構の構成では、クラッチOFFにすると、上記したようにクラッチカム32が回動し、カム部32b,32cがクラッチプレート33を移動させ、クラッチプレート33は、カム部32a,32bの表面に乗り上げた状態で保持される。このため、キャスティング操作した際、ハンドル11が慣性によって回転すると、上記した自動復帰機構50を介して、クラッチカム32が誤復帰する可能性がある。
本発明では、クラッチカム32とクラッチプレート33との係合部に抵抗発生部60を設けることで誤復帰しないように構成している。すなわち、キャスティング操作時において、クラッチカム32とクラッチプレート33との係合部に、自動復帰機構50に作用する慣性力(キャスティング操作時にハンドル部分から生じる慣性力)よりも大きな抵抗力を生じさせて、クラッチカム32がクラッチON位置に不用意に戻らないような抵抗発生部60を設けている。
以下、本実施形態に係る抵抗発生部による誤復帰防止作用について、図5及び図6を参照して具体的に説明する。
図5は、前記クラッチプレート33とクラッチカム32の係合部分のクラッチON状態を示す図であり、(a)はクラッチプレートの一端部を示し、(b)はクラッチプレートの他端部を示す図、図6は、クラッチプレートとクラッチカムの係合部分のクラッチOFF状態を示す図であり、(a)はクラッチプレートの一端部を示し、(b)はクラッチプレートの他端部を示す図である。
図5(a)(b)に示す矢印方向は、図3において、クラッチカム32が反時計回りに回動する方向(クラッチOFF方向)を示しており、クラッチカム32が矢印方向に移動することで、クラッチプレート33は、カム部32b,32cの傾斜表面に沿って、押圧バネ35の付勢力に抗して上昇する。前記抵抗発生部60は、カム部の係合表面(クラッチプレート33が乗り上がる部分の表面)に設けられた凹凸係合部62、及び、前記クラッチプレートの係合表面(クラッチカム32に乗り上がる部分の表面)に設けられた凹凸係合部63を有しており、各凹凸係合部62,63は、図6(a)(b)に示すように、クラッチOFFになったときに両者の係合状態を維持して、クラッチカム32が矢印で示すクラッチON方向へ不用意に移動することを各凹凸係合部62,63の係合抵抗と押圧バネ35との相乗効果で規制する機能を果たしている。
このように、クラッチOFFにした際、クラッチカム32に乗り上がるクラッチプレート33と、クラッチカムのカム部32b,32cの表面の係合部に、互いに係合し合うように係合凹凸部62,63を形成するだけの簡単な構成で、キャスティング時の誤復帰防止性能を安定かつ確実に発揮することが可能となる。この場合、各凹凸係合部の係合高さHについては、あまり高くし過ぎると、クラッチ操作部材31の押し下げ操作力、及び、自動復帰機構50によるハンドル11の巻き取り操作力が大きくなって操作性が劣ること、或いは、大型化の抑制の面から、0.3〜1mmに設定しておくことが好ましい。
抵抗発生部60については、上記した構成では、クラッチプレート33とクラッチカム32の径方向両側の係合部分に設けたが、いずれか一方側の係合部分のみに設けた構成であっても良い。また、抵抗発生部の構成については、種々変形することが可能である。
以下、図7から図9を参照して変形例について説明する。
上記した構成では、クラッチプレート33とクラッチカム32の両方に、互いに係合し合うように凹凸係合部を形成したが、いずれか一方のみに凸部を形成したり、凹部を形成することで抵抗を発生させても良い。
例えば、図7(a)(b)に示すように、クラッチカム32のカム部32bの係合表面に、クラッチカムがクラッチOFF位置に移動する際(図7(b)参照)に、クラッチプレート33が乗り越えるように形成される凸部64で構成しても良い。或いは、図8(a)(b)に示すように、クラッチカム32のカム部32bを乗り越えた部分の係合表面に、カム部32bを乗り上げたクラッチプレート33の凸部65が入り込む凹部66で構成しても良い。
このように、クラッチカム32及びクラッチプレート33の少なくともいずれか一方のクラッチOFF状態を継合維持する領域に、他の部位より摩擦抵抗の大きい凸部や凹部等からなる摩擦抵抗部を形成して、クラッチカム32のクラッチON方向に対する移動抵抗を付与できれば、その係合態様や両者が係合する形状については、適宜変形することが可能である。また、凸部の高さや凹部の深さについても、抵抗発生部で必要とされる抵抗力に応じて設定すれば良い。このような構成によれば、いずれか一方の表面に単に凹部や凸部を形成するだけであるため、構成がより簡略化されて加工コストの低減が図れるようになる。
或いは、抵抗発生部は、例えば、図9に示すように、クラッチカム32のカム部の係合表面、及び、前記クラッチプレート33の係合表面のいずれか一方、又は、両方に形成された粗面部67によって構成することが可能である。このような粗面部67は、例えば、エンボス加工、塗装、サンドブラスト等、係合表面を粗面化処理したり、高摩擦材を被着したり、或いは、高摩擦の素材を用いることで容易に構成することができる。
また、本発明では、上記したクラッチ機構30の具体的な構成については、特に限定されることはなく、種々、変形することが可能である。上記した実施形態のクラッチ機構のクラッチカムは回動方式を例示したが、例えば、図10及び図11に示すように、クラッチカム32Aをスライド方式で構成しても良い。このようなスライド方式のクラッチ機構の具体的な構成については公知であるため、詳細な説明は省略する(前記実施形態と同一の機能を有する部分は同一の参照符号を付す)が、図10に示すクラッチON状態で、クラッチ操作部材31Aを押し下げ操作すると、クラッチカム32Aは矢印方向にスライドし、振り分け保持バネ34Aによって、図11に示すクラッチOFF状態に保持される。クラッチカム32Aのカム部32b,32cの表面領域に、上記したような抵抗発生部(凹凸係合部62,63)を形成しておくことで、上記した実施形態と同様な作用効果を得ることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上記した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、リール本体1Aの構成や形状、巻取駆動機構10等の内部機構、自動復帰機構50の構成など、適宜、変形することが可能である。
1 両軸受型リール(魚釣用リール)
1A リール本体
4A,4B 左右側板
6 スプール
11 ハンドル
30 クラッチ機構
31 クラッチ操作部材
32 クラッチカム
32b,32c カム部
33 クラッチプレート
50 自動復帰機構
60 抵抗発生部
62,63 凹凸係合部

Claims (4)

  1. リール本体に回転自在に支持されたスプールに、巻取駆動機構に連結されるハンドルの回転駆動力を伝達するクラッチON位置、又は、遮断するOFF位置に切り換えるクラッチ機構を備えた魚釣用リールにおいて、
    前記リール本体にクラッチON位置とクラッチOFF位置に移動自在に支持されるクラッチカムと、
    前記巻取駆動機構のピニオンギアを移動制御し、前記クラッチカムに係合する方向に付勢されたクラッチプレートと、
    を有し、
    前記クラッチカムと前記クラッチプレートとの係合表面に、前記クラッチカムのクラッチOFF位置からクラッチON位置への復帰移動に規制力を生じさせる抵抗発生部を設けたことを特徴とする魚釣用リール。
  2. 前記抵抗発生部は、前記クラッチカムのカム部の係合表面、及び、前記クラッチプレートの係合表面の少なくともいずれか一方に設けられた凹部又は凸部からなる抵抗部を有することを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
  3. 前記抵抗発生部は、前記クラッチカムのカム部の係合表面に設けられ、前記クラッチカムがクラッチOFF位置に移動する際、前記クラッチプレートが乗り越えるように形成される凸部、又は、カム部を乗り上げたクラッチプレートが入り込む凹部を有することを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
  4. 前記抵抗発生部は、前記クラッチカムのカム部の係合表面、及び、前記クラッチプレートの係合表面のいずれか一方、又は、両方に形成された粗面部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の魚釣用リール。
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US4369936A (en) * 1981-04-01 1983-01-25 Shimano Industrial Company Limited Fishing reel clutch control mechanism
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