JP2020018031A - 負荷監視システム、ドラフト装置、紡績ユニット、紡績機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステッピングモータの駆動効率の向上及び脱調の抑制を実現することができると共に、ステッピングモータの負荷トルクの監視を低コストで行なうことができる負荷監視システム、ドラフト装置、紡績ユニット及び紡績機を提供する。【解決手段】負荷監視システムでは、モータドライバD14は、ステッピングモータM14に作用する負荷トルクの大きさに応じた値を検出する負荷検出部141と、検出された負荷トルクの大きさに応じて、ステッピングモータM14に印加される駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整する調整部142と、調整された駆動電流又は駆動電圧をステッピングモータM14に出力する第1出力部D14aと、調整された駆動電流又は駆動電圧に関する電気信号を制御部18に出力する第2出力部D14bとを有する。制御部18は、当該電気信号に基づいて負荷トルクを監視する。【選択図】図2

Description

本発明は、負荷監視システム、ドラフト装置、紡績ユニット及び紡績機に関する。
従来、繊維束をドラフトする複数のローラ対と、それらのローラ対の駆動ローラを駆動する複数のステッピングモータと、各ステッピングモータの動作を制御する制御部と、を備えるドラフト装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2009−243006号公報
ドラフト装置等のようにステッピングモータにより駆動対象物を駆動する装置においては、ステッピングモータの脱調を防止するために、トルクマージンが確保された一定の大きさの駆動電流によりステッピングモータが駆動される。そのため、ステッピングモータの駆動効率が低下するおそれがある。また、駆動状態の把握のためには、ステッピングモータに作用する負荷トルクを監視できることが好ましいが、エンコーダ等を用いるとコストが嵩む。
そこで、本発明は、ステッピングモータの駆動効率の向上及び脱調の抑制を実現することができると共に、ステッピングモータの負荷トルクの監視を低コストで行なうことができる負荷監視システム、ドラフト装置、紡績ユニット及び紡績機を提供することを目的とする。
本発明の負荷監視システムは、駆動対象物を駆動するステッピングモータと、ステッピングモータの動作を制御するモータドライバと、ステッピングモータに作用する負荷トルクを監視する監視部と、を備え、モータドライバは、ステッピングモータに作用する負荷トルクの大きさに応じた値を検出する負荷検出部と、負荷検出部によって検出された負荷トルクの大きさに応じて、ステッピングモータに印加される駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整する調整部と、ステッピングモータに電気的に接続され、調整部によって調整された駆動電流又は駆動電圧をステッピングモータに出力する第1出力部と、監視部に通信可能に接続され、調整部によって調整された駆動電流又は駆動電圧に関する電気信号を監視部に出力する第2出力部と、を有し、監視部は、第2出力部から出力された電気信号に基づいて負荷トルクを監視する。
この負荷監視システムでは、モータドライバが、ステッピングモータに作用する負荷トルクの大きさに応じて、ステッピングモータに印加される駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整する。これにより、ステッピングモータの脱調を抑制しつつ、ステッピングモータの駆動効率を向上することができる。更に、モータドライバには、調整された駆動電流又は駆動電圧に関する電気信号を監視部に出力する第2出力部が設けられており、監視部が、当該電気信号に基づいてステッピングモータの負荷トルクを監視する。これにより、エンコーダ等を用いることなく、ステッピングモータの負荷トルクを監視することができる。よって、この負荷監視システムによれば、ステッピングモータの駆動効率の向上及び脱調の抑制を実現することができると共に、ステッピングモータの負荷トルクの監視を低コストで行なうことができる。
本発明の負荷監視システムは、駆動対象物を駆動するステッピングモータと、ステッピングモータの動作を制御するモータドライバと、ステッピングモータに印加される駆動電流又は駆動電圧の大きさを検出する電流/電圧検出部と、ステッピングモータに作用する負荷トルクを監視する監視部と、を備え、モータドライバは、ステッピングモータに作用する負荷トルクの大きさに応じた値を検出する負荷検出部と、負荷検出部によって検出された負荷トルクの大きさに応じて、ステッピングモータに印加される駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整する調整部と、を有し、電流/電圧検出部は、調整部によって調整された駆動電流又は駆動電圧の大きさを検出し、監視部は、電流/電圧検出部の検出結果に基づいて負荷トルクを監視する。
この負荷監視システムでは、モータドライバが、ステッピングモータに作用する負荷トルクの大きさに応じて、ステッピングモータに印加される駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整する。これにより、ステッピングモータの脱調を抑制しつつ、ステッピングモータの駆動効率を向上することができる。更に、調整された駆動電流又は駆動電圧の大きさが電流/電圧検出部により検出され、監視部が、電流/電圧検出部の検出結果に基づいてステッピングモータの負荷トルクを監視する。これにより、エンコーダ等を用いることなく、ステッピングモータの負荷トルクを監視することができる。よって、この負荷監視システムによれば、ステッピングモータの駆動効率の向上及び脱調の抑制を実現することができると共に、ステッピングモータの負荷トルクの監視を低コストで行なうことができる。
本発明の負荷監視システムでは、監視部は、負荷トルクの大きさに基づいて、駆動対象物に関する異常、及び、駆動対象物により取り扱われる取扱対象物に関する異常の少なくとも一方が生じているか否かを判定してもよい。この構成によれば、駆動対象物に関する異常、及び取扱対象物に関する異常の少なくとも一方の検出を低コストで行なうことができる。
本発明の負荷監視システムでは、駆動対象物は、ドラフト装置が備えるローラであり、取扱対象物は、ローラによりドラフトされる繊維束であってもよい。この構成によれば、ドラフト装置において、ステッピングモータの駆動効率の向上及び脱調の抑制を実現することができると共に、ステッピングモータの負荷トルクの監視を低コストで行なうことができる。
本発明の負荷監視システムでは、監視部は、モータドライバの動作を制御する制御部であってもよい。この構成によれば、モータドライバの動作を制御する制御部によりステッピングモータの負荷トルクを監視することができる。
本発明の負荷監視システムでは、調整部は、調整の前後でステッピングモータの回転速度が一定となる範囲内において、駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整してもよい。
本発明のドラフト装置は、駆動ローラ、及び駆動ローラの回転に伴って回転する従動ローラをそれぞれが有し、繊維束をドラフトする複数のローラ対と、複数のローラ対のうちの少なくとも1つのローラ対の駆動ローラを回転させるステッピングモータと、ステッピングモータの動作を制御するモータドライバと、ステッピングモータに作用する負荷トルクを監視する監視部と、を備え、モータドライバは、ステッピングモータに作用する負荷トルクの大きさに応じた値を検出する負荷検出部と、負荷検出部によって検出された負荷トルクの大きさに応じて、ステッピングモータに印加される駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整する調整部と、ステッピングモータに電気的に接続され、調整部によって調整された駆動電流又は駆動電圧をステッピングモータに出力する第1出力部と、監視部に通信可能に接続され、調整部によって調整された駆動電流又は駆動電圧に関する電気信号を監視部に出力する第2出力部と、を有し、監視部は、第2出力部から出力された電気信号に基づいて負荷トルクを監視する。
このドラフト装置では、モータドライバが、ステッピングモータに作用する負荷トルクの大きさに応じて、ステッピングモータに印加される駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整する。これにより、ステッピングモータの脱調を抑制しつつ、ステッピングモータの駆動効率を向上することができる。更に、モータドライバには、調整された駆動電流又は駆動電圧に関する電気信号を監視部に出力する第2出力部が設けられており、監視部が、当該電気信号に基づいてステッピングモータの負荷トルクを監視する。これにより、エンコーダ等を用いることなく、ステッピングモータの負荷トルクを監視することができる。よって、このドラフト装置によれば、ステッピングモータの駆動効率の向上及び脱調の抑制を実現することができると共に、ステッピングモータの負荷トルクの監視を低コストで行なうことができる。
本発明のドラフト装置は、駆動ローラ、及び駆動ローラの回転に伴って回転する従動ローラをそれぞれが有し、繊維束をドラフトする複数のローラ対と、複数のローラ対のうちの少なくとも1つのローラ対の駆動ローラを回転させるステッピングモータと、ステッピングモータの動作を制御するモータドライバと、ステッピングモータに印加される駆動電流又は駆動電圧の大きさを検出する電流/電圧検出部と、ステッピングモータに作用する負荷トルクを監視する監視部と、を備え、モータドライバは、ステッピングモータに作用する負荷トルクの大きさに応じた値を検出する負荷検出部と、負荷検出部によって検出された負荷トルクの大きさに応じて、ステッピングモータに印加される駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整する調整部と、を有し、電流/電圧検出部は、調整部によって調整された駆動電流又は駆動電圧の大きさを検出し、監視部は、電流/電圧検出部の検出結果に基づいて負荷トルクを監視する。
このドラフト装置では、モータドライバが、ステッピングモータに作用する負荷トルクの大きさに応じて、ステッピングモータに印加される駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整する。これにより、ステッピングモータの脱調を抑制しつつ、ステッピングモータの駆動効率を向上することができる。更に、調整された駆動電流又は駆動電圧の大きさが電流/電圧検出部により検出され、監視部が、電流/電圧検出部の検出結果に基づいてステッピングモータの負荷トルクを監視する。これにより、エンコーダ等を用いることなく、ステッピングモータの負荷トルクを監視することができる。よって、このドラフト装置によれば、ステッピングモータの駆動効率の向上及び脱調の抑制を実現することができると共に、ステッピングモータの負荷トルクの監視を低コストで行なうことができる。
本発明のドラフト装置では、監視部は、負荷トルクの大きさに基づいて、複数のローラ対に関する異常、及び、繊維束に関する異常の少なくとも一方が生じているか否かを判定してもよい。この構成によれば、複数のローラ対に関する異常、及び繊維束に関する異常の少なくとも一方の検出を低コストで行なうことができる。
本発明のドラフト装置は、負荷トルクの大きさを記憶する記憶部を更に備え、監視部は、繊維束のドラフトの停止後に、当該ドラフト中に記憶部に記憶された負荷トルクの大きさに基づいて、複数のローラ対に関する異常、及び、繊維束に関する異常の少なくとも一方が生じているか否かを判定してもよい。この構成によれば、複数のローラ対に関する異常、及び繊維束に関する異常の少なくとも一方の検出を確実に行なうことができる。
本発明のドラフト装置では、監視部は、繊維束のドラフト中に、負荷トルクの大きさに基づいて、複数のローラ対に関する異常、及び、繊維束に関する異常の少なくとも一方が生じているか否かを判定してもよい。この構成によれば、複数のローラ対に関する異常、及び繊維束に関する異常の少なくとも一方の検出をリアルタイムで行なうことができる。
本発明のドラフト装置では、監視部は、負荷トルクの大きさが第1閾値以下である場合、繊維束に関する異常が生じていると判定してもよい。この構成によれば、繊維束に関する異常を好適に検出することができる。
本発明のドラフト装置では、第1閾値は、繊維束が正常にドラフトされているときの負荷トルクの大きさに基づいて設定されてもよい。この構成によれば、ドラフト装置間における負荷トルクの大きさのばらつきを考慮して、繊維束に関する異常を検出することができる。
本発明のドラフト装置は、繊維束についてのドラフト条件の設定を受け付ける受付部を更に備え、第1閾値は、受付部により受け付けられたドラフト条件に基づいて設定されてもよい。この構成によれば、ドラフト条件を考慮して、繊維束に関する異常を検出することができる。
本発明のドラフト装置では、監視部は、負荷トルクの大きさが、繊維束がドラフトされていないときの負荷トルクの大きさに基づいて設定された第2閾値よりも小さい場合、複数のローラ対に関する異常が生じていると判定してもよい。この構成によれば、複数のローラ対に関する異常を好適に検出することができる。
本発明のドラフト装置では、複数のローラ対は、繊維束の走行方向において上流側から順に、バックローラ対と、ミドルローラ対と、フロントローラ対と、を有し、監視部は、バックローラ対の駆動ローラを回転させるステッピングモータに作用する負荷トルクを監視してもよい。この構成によれば、繊維束のドラフト中における負荷トルクの変化をより好適に監視することができ、繊維束をより安定的にドラフトすることができる。
本発明のドラフト装置では、監視部は、モータドライバの動作を制御する制御部であってもよい。この構成によれば、モータドライバの動作を制御する制御部によりステッピングモータの負荷トルクを監視することができる。
本発明のドラフト装置では、調整部は、調整の前後でステッピングモータの回転速度が一定となる範囲内において、駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整してもよい。
本発明の紡績ユニットは、上記ドラフト装置と、繊維束に撚りを与えて糸を生成する紡績装置と、糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取装置と、糸を監視する糸監視装置と、を備える。この紡績ユニットによれば、上述した理由により、ステッピングモータの駆動効率の向上及び脱調の抑制を実現することができると共に、ステッピングモータの負荷トルクの監視を低コストで行なうことができる。
本発明の紡績ユニットでは、ドラフト装置は、負荷トルクの大きさを記憶する記憶部を備え、監視部は、糸監視装置により糸に異常が検出された場合、繊維束のドラフトの停止後に、当該ドラフト中に記憶部に記憶された負荷トルクの大きさに基づいて、複数のローラ対に関する異常、及び、繊維束に関する異常の少なくとも一方が生じているか否かを判定してもよい。この構成によれば、糸監視装置による糸の異常の検出をトリガとして、複数のローラ対に関する異常、及び繊維束に関する異常の少なくとも一方の検出を行なうことができる。
本発明の紡績ユニットでは、監視部は、負荷トルクの大きさが第3閾値以下である場合、複数のローラ対に繊維束が供給されていないと判定し、負荷トルクの大きさが第3閾値よりも大きい場合、糸に糸切れが生じていると判定してもよい。この構成によれば、複数のローラ対に繊維束が供給されていないとの異常、及び、糸に糸切れが発生したとの異常を区別して検出することができる。
本発明の紡績機は、上記紡績ユニットを複数備える紡績機であって、複数のローラ対は、繊維束の走行方向において上流側から順に、バックローラ対と、ミドルローラ対と、フロントローラ対と、を有し、バックローラ対の駆動ローラを回転させるステッピングモータは、複数の紡績ユニットのそれぞれに設けられている。この構成によれば、各紡績ユニットにおいて、繊維束のドラフト中における負荷トルクの変化を、他の紡績ユニットで生じる変化の影響を受けることなく好適に監視することができる。
本発明によれば、ステッピングモータの駆動効率の向上及び脱調の抑制を実現することができると共に、ステッピングモータの負荷トルクの監視を低コストで行なうことができる負荷監視システム、ドラフト装置、紡績ユニット及び紡績機を提供することができる。
実施形態に係る紡績機の正面図である。 ドラフト装置の構成を示す模式図である。 (a)及び(b)は、モータドライバによる駆動電流の調整制御を説明するためのグラフである。 制御部により実行される処理の一例を示すフローチャートである。 制御部により実行される処理の他の例を示すフローチャートである。 変形例に係るドラフト装置を示す模式図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
図1に示されるように、紡績機1は、複数の紡績ユニット2と、糸継台車3と、玉揚台車(図示省略)と、第1エンドフレーム4と、第2エンドフレーム5と、複数のユニットコントローラ10と、備えている。複数の紡績ユニット2は、一列に配列されている。各紡績ユニット2は、糸Yを生成してパッケージPに巻き取る。糸継台車3は、ある紡績ユニット2で糸Yが切断されたり、何らかの理由で糸Yが切れたりした場合、当該紡績ユニット2で糸継動作を行う。玉揚台車は、ある紡績ユニット2でパッケージPが満巻になった場合、当該パッケージPを玉揚げし、新しいボビンBを当該紡績ユニット2に供給する。
第1エンドフレーム4には、紡績ユニット2で発生した繊維屑及び糸屑等を回収する回収装置等が収容されている。第2エンドフレーム5には、紡績機1に供給される圧縮空気(空気)の空気圧を調整して紡績機1の各部に空気を供給する空気供給部、及び紡績ユニット2の各部に動力を供給するための駆動モータ等が収容されている。
第2エンドフレーム5には、機台制御装置5a及びタッチパネル画面5bが設けられている。機台制御装置5aは、紡績機1の各部を集中的に管理及び制御する。タッチパネル画面5bは、紡績ユニット2の設定内容及び/又は状態に関する情報等を表示することができる。オペレータは、タッチパネル画面5bに表示されるボタン5cを用いて適宜の操作を行うことにより、紡績ユニット2の設定作業を行うことができる。
ユニットコントローラ10は、所定数の紡績ユニット2ごとに設けられている。ユニットコントローラ10は、紡績ユニット2の動作を制御する。ユニットコントローラ10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びROM(Read Only Memory)等を備えるコンピュータにより構成されている。ROMには、紡績ユニット2の制御のためのプログラムが記憶されている。CPUは、ROMに記憶されたプログラムを実行する。ユニットコントローラ10は、機台制御装置5aと通信可能に接続されており、機台制御装置5aに入力された運転条件に基づいて紡績ユニット2の各部の動作を制御する。
各紡績ユニット2は、糸Yの走行方向において上流側から順に、ドラフト装置6と、空気紡績装置7と、糸監視装置8と、テンションセンサ9と、糸貯留装置11と、ワキシング装置12と、巻取装置13と、を備えている。
ドラフト装置6は、繊維束(スライバ、取扱対象物)Fをドラフトする。ドラフト装置6は、繊維束Fの走行方向において上流側から順に、バックローラ対(第1ローラ対)14と、サードローラ対(バックローラ対、第2ローラ対)15と、ミドルローラ対16と、フロントローラ対17と、を有している。ドラフト装置6の詳細については後述する。
空気紡績装置7は、ドラフト装置6によりドラフトされた繊維束Fに旋回空気流によって撚りを与えて糸Yを生成する。図には示されていないが、空気紡績装置7は、紡績室と、繊維案内部と、旋回空気流発生ノズルと、中空ガイド軸体と、を有している。繊維案内部は、上流側のドラフト装置6から供給された繊維束Fを紡績室内に案内する。旋回空気流発生ノズルは、繊維束Fが走行する経路の周囲に配置されている。旋回空気流発生ノズルから空気が噴射されることにより、紡績室内に旋回空気流が発生する。この旋回空気流により、繊維束Fを構成する複数の繊維の各繊維端が反転されて旋回させられる。中空ガイド軸体は、糸Yを紡績室内から空気紡績装置7の外部に案内する。
糸監視装置8は、空気紡績装置7と糸貯留装置11との間において、走行する糸Yの状態を監視して、監視した情報に基づいて糸欠陥(異常)の有無を検出する。糸監視装置8は、糸欠陥として、例えば、糸Yの太さ異常及び/又は糸Yに含有されている異物を検出する。更に、糸監視装置8は、糸Yの糸道における糸Yの有無を検出する。糸監視装置8は、検出結果を示す信号をユニットコントローラ10に送信する。
テンションセンサ9は、空気紡績装置7と糸貯留装置11との間において、走行する糸Yのテンションを測定し、テンション測定信号をユニットコントローラ10に送信する。糸監視装置8及び/又はテンションセンサ9の検出結果に基づきユニットコントローラ10が異常有りと判断した場合、紡績ユニット2において、糸Yが切断される。具体的には、空気紡績装置7への空気の供給が停止されて、糸Yの生成が中断されることにより、糸Yが切断される。或いは、別途設けられたカッタにより糸Yが切断されてもよい。
糸貯留装置11は、空気紡績装置7と巻取装置13との間において、糸Yの弛みを取る。糸貯留装置11は、外周面に糸Yが巻かれることにより糸Yを貯留して糸Yの弛みを取る糸貯留ローラを備えている。糸貯留装置11は、空気紡績装置7から糸Yを安定して引き出す機能、糸継台車3による糸継動作時等に空気紡績装置7から送り出される糸Yを滞留させて糸Yが弛むのを防止する機能、及び糸貯留装置11よりも下流側の糸Yのテンションの変動が空気紡績装置7に伝わるのを防止する機能を有している。
ワキシング装置12は、糸貯留装置11と巻取装置13との間において、糸Yにワックスを付与する。巻取装置13は、糸YをボビンBに巻き取ってパッケージPを形成する。巻取装置13は、例えば、クレードルアーム、巻取ドラム及びトラバースガイド等を有し、糸Yをトラバースさせつつ巻き取ってパッケージPを形成する。
続いて、ドラフト装置6の詳細を説明する。図2に示されるように、バックローラ対14は、繊維束Fを走行させる走行経路Rを挟んで互いに向かい合うバックボトムローラ(駆動対象物)14a及びバックトップローラ14bを有している。サードローラ対15は、走行経路Rを挟んで互いに向かい合うサードボトムローラ(駆動対象物)15a及びサードトップローラ15bを有している。ミドルローラ対16は、走行経路Rを挟んで互いに向かい合うミドルボトムローラ16a及びミドルトップローラ16bを有している。ミドルボトムローラ16a及びミドルトップローラ16bの各々には、エプロンベルト(図示省略)が設けられている。フロントローラ対17は、走行経路Rを挟んで互いに向かい合うフロントボトムローラ17a及びフロントトップローラ17bを有している。各ローラ対14,15,16及び17は、ケンス(図示省略)から供給されて繊維束ガイドによって案内された繊維束Fをドラフトしつつ上流側から下流側に送る。
ドラフト装置6は、ステッピングモータ(第1ステッピングモータ)M14と、ステッピングモータ(第2ステッピングモータ)M15と、モータドライバD14と、モータドライバD15と、制御部(監視部)18と、を更に備えている。ステッピングモータM14は、バックボトムローラ14aを回転させる。ステッピングモータM14の回転軸とバックボトムローラ14aの回転軸には、ベルトB14が架け渡されている。ステッピングモータM14のトルクは、ベルトB14を介してバックボトムローラ14aに伝達される。ステッピングモータM15は、サードボトムローラ15aを回転させる。ステッピングモータM15の回転軸とサードボトムローラ15aの回転軸には、ベルトB15が架け渡されている。ステッピングモータM15のトルクは、ベルトB15を介してサードボトムローラ15aに伝達される。
バックボトムローラ14aは、ステッピングモータM14からの動力によって回転する駆動ローラである。サードボトムローラ15aは、ステッピングモータM15からの動力によって回転する駆動ローラである。ミドルボトムローラ16aは、第2エンドフレーム5に設けられた駆動モータからの動力によって回転する駆動ローラである。フロントボトムローラ17aは、第2エンドフレーム5に設けられた別の駆動モータからの動力によって回転する駆動ローラである。すなわち、バックボトムローラ14aとサードボトムローラ15aは、紡績ユニット2ごと・ドラフト装置6ごとに駆動(単錘駆動)され、一方、ミドルボトムローラ16aとフロントボトムローラ17aは、複数の紡績ユニット2・複数のドラフト装置6でまとめて駆動(一斉駆動)される。ボトムローラ14a,15a,16a及び17aは、下流側ほど回転速度が速くなるように、互いに異なる回転速度で回転する。トップローラ14b,15b,16b及び17bは、それぞれ、ボトムローラ14a,15a,16a及び17aに接触し、ボトムローラ14a,15a,16a及び17aの回転に伴って回転する従動ローラである。図2では、ローラ対14,15,16及び17により繊維束Fがドラフトされる様子が破線により模式的に示されている。
モータドライバD14は、配線W14aを介してステッピングモータM14に電気的に接続されており、配線W14aを流れる駆動電流の大きさを変化させることにより、ステッピングモータM14の動作を制御する。モータドライバD15は、配線W15aを介してステッピングモータM15に電気的に接続されており、配線W15aを流れる駆動電流の大きさを変化させることにより、ステッピングモータM15の動作を制御する。
制御部18は、ステッピングモータM14及びM15の動作を制御する。制御部18は、例えば、ドラフト装置6のスレーブ基板SL上に設けられており、ドラフト装置6の動作を制御する。制御部18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びROM(Read Only Memory)等を備えるコンピュータ(例えばマイクロコンピュータ)により構成されている。ROMには、ドラフト装置6の制御のためのプログラムが記憶されている。CPUは、ROMに記憶されたプログラムを実行する。制御部18は、後述する負荷トルクの大きさを記憶するための記憶部18aを備えている。制御部18は、ユニットコントローラ10と通信可能に接続されており、ユニットコントローラ10と通信しつつ、ドラフト装置6の動作を制御する。本実施形態ではモータドライバD14及びD15もスレーブ基板SL上に設けられているが、制御部18並びにモータドライバD14及びD15の配置はこの例に限定されない。
図3を参照しつつ、モータドライバD14及びD15による駆動電流の調整制御について説明する。従来技術では、ステッピングモータの脱調を防止するために、トルクマージンが確保された一定の大きさの駆動電流によりステッピングモータが駆動される。そのため、図3(b)に示されるように、ステッピングモータの負荷トルクが減少した場合でも、駆動電流の大きさは変化しない。したがって、負荷トルクが小さい時間帯においては必要以上の駆動電流が印加されるため、駆動効率が低下するおそれがある。
一方、本実施形態のモータドライバD14は、ステッピングモータM14に作用する負荷トルクの大きさを逐次検出し、検出された当該負荷トルクの大きさに応じて、ステッピングモータM14に印加される駆動電流の大きさを調整する機能を有する。そのため、図3(a)に示されるように、ステッピングモータM14の負荷トルクが減少した場合、トルクマージンが確保されつつ、ステッピングモータM14に印加される駆動電流が減少させられる。ステッピングモータM14の負荷トルクが増加した場合、トルクマージンが確保されつつ、ステッピングモータM14に印加される駆動電流が増加させられる。すなわち、モータドライバD14は、動作中のステッピングモータM14に作用する負荷トルクに応じて、リアルタイムで駆動電流を自動最適化する。
これにより、ステッピングモータM14の負荷トルクの大きさに応じて駆動電流を増減させることができるため、ステッピングモータM14の脱調を抑制しつつ、ステッピングモータM14の駆動効率を向上することができる。同様に、モータドライバD15は、ステッピングモータM15に作用する負荷トルクの大きさを逐次検出し、検出された当該負荷トルクの大きさに応じて、ステッピングモータM15に印加される駆動電流の大きさを調整する機能を有する。このような駆動電流の調整方法としては、例えば下記参考文献に記載された技術等を用いることができる。
参考文献:ホワイトペーパー[2017年8月] https://toshiba.semicon-storage.com/jp/product/linear/motordriver/detail.TB67S289FTG.html
図2に示されるように、モータドライバD14は、負荷検出部141と、調整部142と、第1出力部D14aと、第2出力部D14bと、を有している。負荷検出部141は、ステッピングモータM14に作用する負荷トルクの大きさに応じた値を検出する。本実施形態では、負荷検出部141は、ステッピングモータM14に作用する負荷トルク自体を検出する。調整部142は、負荷検出部141によって検出された負荷トルクの大きさに応じて、ステッピングモータM14に印加される駆動電流の大きさを調整する。調整部142は、調整の前後でステッピングモータM14の回転速度が一定となる範囲(ステッピングモータM14の回転速度が変化しない範囲)内において、駆動電流の大きさを調整する。
第1出力部D14aは、配線W14aを介してステッピングモータM14に電気的に接続されており、調整部142により調整された駆動電流をステッピングモータM14に出力する。第2出力部D14bは、配線W14bを介して制御部18に電気的に接続されており、調整部142により調整された駆動電流に関する電気信号ES1を制御部18に出力する。第1出力部D14a及び第2出力部D14bは、例えば出力端子である。電気信号ES1は、例えば、調整された駆動電流自体(アナログ信号)であるが、符号化されたデジタル信号であってもよい。制御部18は、受け付けた電気信号ES1に基づいてステッピングモータM14の負荷トルクの大きさを算出し、算出した負荷トルクの大きさを負荷トルクの監視及び/又はドラフト装置6の運転の異常の検出に利用する。
このように、モータドライバD14内において、負荷トルクの検出と駆動電流の調整とが行われる(完結する)。ステッピングモータM14は、その回転速度が一定になるように制御される。そして、モータドライバD14とは別に設けられた制御部18によって負荷トルクが監視される。
モータドライバD15は、負荷検出部151と、調整部152と、第1出力部D15aと、第2出力部D15bと、を有している。負荷検出部151は、ステッピングモータM15に作用する負荷トルクの大きさに応じた値を検出する。本実施形態では、負荷検出部151は、ステッピングモータM15に作用する負荷トルク自体を検出する。調整部152は、負荷検出部151によって検出された負荷トルクの大きさに応じて、ステッピングモータM15に印加される駆動電流の大きさを調整する。調整部152は、調整の前後でステッピングモータM15の回転速度が一定となる範囲(ステッピングモータM15の回転速度が変化しない範囲)内において、駆動電流の大きさを調整する。
第1出力部D15aは、配線W15aを介してステッピングモータM15に電気的に接続されており、調整部152により調整された駆動電流をステッピングモータM15に出力する。第2出力部D15bは、配線W15bを介して制御部18に電気的に接続されており、調整部152により調整された駆動電流に関する電気信号ES2を制御部18に出力する。第1出力部D15a及び第2出力部D15bは、例えば出力端子である。電気信号ES2は、アナログ信号であるが、アナログ信号から変換されたデジタル信号であってもよい。制御部18は、受け付けた電気信号ES2に基づいてステッピングモータM15の負荷トルクの大きさを算出し、算出した負荷トルクの大きさを負荷トルクの監視及び/又はドラフト装置6の運転の異常の検出に利用する。
このように、モータドライバD15内において、負荷トルクの検出と駆動電流の調整とが行われる(完結する)。ステッピングモータM15は、その回転速度が一定になるように制御される。そして、モータドライバD15とは別に設けられた制御部18によって負荷トルクが監視される。
続いて、図4に示されるフローチャートを参照しつつ、制御部18により実行される処理の一例を説明する。以下、1つのドラフト装置6(紡績ユニット2)において行なわれる制御について説明するが、他のドラフト装置6(紡績ユニット2)についても同様に制御される。概略的には、制御部18は、ドラフト装置6による繊維束Fのドラフト中に、電気信号ES1及びES2に基づいて、ステッピングモータM14及びM15に作用する負荷トルクを監視する。また、制御部18は、糸監視装置8により糸Yに異常が検出された場合、異常の原因を判定するための判定処理を実行する。図4に示される処理の開始時において、ドラフト装置6(紡績ユニット2)の運転は停止中である。
まず、制御部18は、繊維束Fについてのドラフト条件の設定を受け付ける(ステップS1)。例えば、機台制御装置5aが、タッチパネル画面5bを介して、繊維束Fについてのドラフト条件の設定を受け付ける。すなわち、本実施形態では、機台制御装置5a(タッチパネル画面5b)が、ドラフト条件の設定を受け付ける受付部として機能する。本実施形態では、受付部として機能する機台制御装置5aによっても、ドラフト装置6が構成されている。
ドラフト条件の設定を受け付けると、機台制御装置5aは、当該ドラフト条件での繊維束Fのドラフトを、ユニットコントローラ10を介して制御部18に指示する。ドラフト条件は、例えば、紡績速度、ドラフト比、糸種、繊維束Fの太さ、ドラフトゲージ、トランペット又はコンデンサの幅又は穴径の少なくとも1つを含む。紡績速度は、空気紡績装置7が糸Yを生成する速度である。トータルドラフト比は、バックローラ対14に導入される前の繊維束Fの繊維量又は繊維の本数に対するフロントローラ対17によって処理された後の繊維束Fの繊維量又は繊維の本数の比率である。
制御部18は、機台制御装置5aにより受け付けられたドラフト条件に基づいて、後述するステップS5で用いる下限値(第1閾値、第3閾値)Lを設定する。例えば、制御部18は、下限値Lとドラフト条件とが互いに対応付けられたテーブルを予め記憶しておき、当該テーブルを参照して、受け付けられたドラフト条件に対応する値を下限値Lとして設定する。
続いて、制御部18は、ドラフト装置6に繊維束Fのドラフトを開始させる(ステップS2)。制御部18は、繊維束Fのドラフト中に、機台制御装置5aで受け付けられたドラフト条件に基づいてドラフト装置6の各部を制御する。制御部18は、繊維束Fのドラフト中に、電気信号ES1及びES2に基づいて、ステッピングモータM14及びM15に作用する負荷トルクを監視する。制御部18は、繊維束Fのドラフト中に、電気信号ES1及びES2に基づいてステッピングモータM14及びM15の負荷トルクを逐次算出し、算出した負荷トルクを時系列情報として記憶部18aに記憶させる。
続いて、制御部18は、糸監視装置8により糸Yに異常が検出されたか否かを判定する(ステップS3)。制御部18は、糸監視装置8により糸Yに異常が検出されたと判定した場合(ステップS3でYES)、ステップS4に進み、糸監視装置8により糸Yに異常が検出されたと判定した場合(ステップS3でNO)、ステップS3の処理を再び実行する。上述したとおり、糸監視装置8により糸Yに異常が検出された場合、糸Yが切断され、ドラフト装置6(紡績ユニット2)の運転が中断される。
ステップS4では、制御部18は、糸監視装置8の検出結果に基づいて、繊維束Fに関する異常が生じているか否かを判定する。制御部18は、繊維束Fに関する異常が生じていると判定した場合(ステップS4でYES)、ステップS5に進み、繊維束Fに関する異常が生じていないと判定した場合(ステップS4でNO)、ステップS6に進む。
ステップS5では、制御部18は、ドラフト装置6の運転が中断される直前のドラフト中に記憶部18aに記憶されたステッピングモータM14の負荷トルクの大きさが下限値L以下であるか否かを判定する。制御部18は、当該負荷トルクの大きさが下限値L以下であると判定した場合(ステップS5でYES)、ステップS7に進み、当該負荷トルクの大きさが下限値Lよりも大きいと判定した場合(ステップS5でNO)、ステップS8に進む。
糸監視装置8により糸Yに異常が検出される場合には、例えば、糸欠陥が生じた場合と、糸道に糸Yが無い場合と、が含まれる。ステップS6では、制御部18は、糸欠陥が生じていると判定し、糸欠陥アラームを出力させる。糸欠陥アラームは、糸欠陥が生じていることをオペレータに知らせるための警報であり、例えばタッチパネル画面5bに表示される画像、又はスピーカから出力される警報音等である。
一方、糸道に糸Yが無い場合には、繊維束Fに関する異常が生じている。糸道に糸Yが無い場合には、原料切れによりローラ対14,15,16及び17に繊維束Fが供給されていない場合と、糸切れの場合、すなわち糸Yに過剰なテンションがかかることにより糸Yが切れた場合と、が含まれる。従来技術では、原料切れと糸切れとを区別して検出することができなかった。これに対し、本実施形態のドラフト装置6では、ステッピングモータM14の負荷トルクの大きさを用いることにより、原料切れと糸切れとを区別して検出することができる。
すなわち、原料切れの場合、ステッピングモータM14の負荷トルクが減少するのに対し、糸切れの場合、ステッピングモータM14の負荷トルクが繊維束Fの原料切れの場合のように減少しない。そのため、負荷トルクの大きさが下限値L以下であるか否かを判定することにより、原料切れと糸切れとを区別して検出することができる。
具体的には、ステップS7では、制御部18は、原料切れが生じていると判定し、原料切れアラームを出力させる。原料切れアラームは、原料が切れていることをオペレータに知らせるための警報であり、例えばタッチパネル画面5bに表示される画像、又はスピーカから出力される警報音等である。一方、ステップS8では、制御部18は、糸切れが生じていると判定し、糸切れアラームを出力させる。糸切れアラームは、糸切れが生じていることをオペレータに知らせるための警報であり、例えばタッチパネル画面5bに表示される画像、又はスピーカから出力される警報音等である。
以上説明したように、ドラフト装置6では、モータドライバD14が、ステッピングモータM14に作用する負荷トルクの大きさに応じて、ステッピングモータM14に印加される駆動電流の大きさを調整する。これにより、ステッピングモータM14の脱調を抑制しつつ、ステッピングモータM14の駆動効率を向上することができる。また、ステッピングモータM14の回転ムラを抑制することもできる。更に、モータドライバD14には、調整された駆動電流に関する電気信号ES1を制御部18に出力する第2出力部D14bが設けられており、制御部18が、当該電気信号ES1に基づいてステッピングモータM14の負荷トルクを監視する。これにより、エンコーダ又はCSセンサ等を用いることなく、ステッピングモータM14の負荷トルクを監視することができる。よって、ドラフト装置6によれば、ステッピングモータM14の駆動効率の向上及び脱調の抑制を実現することができると共に、ステッピングモータM14の負荷トルクの監視を低コストで行なうことができる。すなわち、上記実施形態のステッピングモータM14及びM15には、負荷トルクを検出するための位置センサ(回転検出センサ)が設けられていない。
また、ドラフト装置6では、ステッピングモータM14の負荷トルクの大きさに基づいて、繊維束Fに関する異常が生じているか否かが判定される。これにより、繊維束Fに関する異常の検出を低コストで行なうことができる。
また、ドラフト装置6では、繊維束Fのドラフトの停止後に、当該ドラフト中に記憶部18aに記憶された負荷トルクの大きさに基づいて、繊維束Fに関する異常が生じているか否かが判定される。これにより、繊維束Fに関する異常の検出を確実に行なうことができる。
また、ドラフト装置6では、ステッピングモータM14の負荷トルクの大きさが下限値L以下である場合、繊維束Fに関する異常が生じていると判定される。これにより、繊維束Fに関する異常を好適に検出することができる。
また、ドラフト装置6では、下限値Lが、機台制御装置5aにより受け付けられたドラフト条件に基づいて設定される。これにより、ドラフト条件を考慮して、繊維束Fに関する異常を検出することができる。
また、ドラフト装置6では、バックボトムローラ14aを回転させるステッピングモータM14、及び、サードボトムローラ15aを回転させるステッピングモータM15に作用する負荷トルクが監視される。これにより、繊維束Fのドラフト中における負荷トルクの変化をより好適に監視することができ、繊維束Fをより安定的にドラフトすることができる。すなわち、ドラフトが進むにつれて、繊維束Fが次第に細くなり、繊維束Fの引き抜き力は小さくなる。そのため、最上流のバックボトムローラ14aが、一番太い繊維束Fをドラフトし且つ回転速度が最も遅い駆動ローラである。したがって、機械的な負荷と引き抜き負荷とのバランスの観点から、バックボトムローラ14a又はサードボトムローラ15aの引き抜き負荷は検出し易い。
また、紡績ユニット2では、糸監視装置8により糸Yに異常が検出された場合、繊維束Fのドラフトが停止させられ、当該ドラフト中に記憶部18aに記憶された負荷トルクの大きさに基づいて、繊維束Fに関する異常の少なくとも一方が生じているか否かが判定される。これにより、糸監視装置8による糸Yの異常の検出をトリガとして、繊維束Fに関する異常の検出を行なうことができる。
また、紡績ユニット2では、ステッピングモータM14の負荷トルクの大きさが下限値L以下である場合、ローラ対14,15,16及び17に繊維束Fが供給されていない(原料切れ)と判定し、負荷トルクの大きさが下限値Lよりも大きい場合、糸Yに糸切れが生じていると判定する。これにより、原料切れと糸切れとを区別して検出することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、図5に示される処理が制御部18により実行されてもよい。図4の処理では、繊維束Fのドラフトの停止後に、繊維束Fに関する異常が生じているか否かが判定されたが、図5の処理では、繊維束Fのドラフト中に、繊維束Fに関する異常が生じているか否かが判定される。図5の処理においても、制御部18は、繊維束Fのドラフト中に、電気信号ES1及びES2に基づいて、ステッピングモータM14及びM15に作用する負荷トルクを監視する。図5の処理では、制御部18は、電気信号ES1及びES2に基づいてステッピングモータM14及びM15の負荷トルクを逐次算出するが、算出した負荷トルクを記憶部18aに記憶させなくてもよい。
図5のステップS9では、制御部18は、現在のステッピングモータM14の負荷トルクの大きさが下限値L以下であるか否かを判定する。制御部18は、負荷トルクの大きさが下限値L以下であると判定した場合(ステップS9でYES)、ステップS10に進み、負荷トルクの大きさが下限値Lよりも大きいと判定した場合(ステップS9でNO)、ステップS9の処理を再び実行する。ステップS10では、制御部18は、ステッピングモータM14の動作を停止させ、ドラフト装置6(紡績ユニット2)の運転を中断させる。続いて、制御部18は、原料切れが生じていると判定し、原料切れアラームを出力させる(ステップS11)。
このような変形例によっても、上記実施形態と同様に、ステッピングモータM14の駆動効率の向上及び脱調の抑制を実現することができると共に、ステッピングモータM14の負荷トルクの監視を低コストで行なうことができる。また、繊維束Fのドラフト中に繊維束Fに関する異常が生じているか否かが判定されるため、繊維束Fに関する異常の検出をリアルタイムで行なうことができる。この変形例では、紡績ユニット2は必ずしも糸監視装置8を備えていなくてもよい。
図6に示される変形例のようにドラフト装置6が構成されてもよい。この変形例では、ドラフト装置6は、電流検出部T14と、電流検出部T15と、を更に備えている。電流検出部T14は、モータドライバD14からステッピングモータM14に印加される駆動電流の大きさを検出する。電流検出部T14は、例えば、シャント抵抗を用いた電流検出器等である。電流検出部T15は、モータドライバD15からステッピングモータM15に印加される駆動電流の大きさを検出する。電流検出部T15は、例えば、シャント抵抗を用いた電流検出器等である。
各電流検出部T14及びT15は、制御部18に電気的に接続されており、検出された駆動電流の大きさを制御部18に出力する。制御部18は、電流検出部T14及びT15の検出結果に基づいてステッピングモータM14及びM15に作用する負荷トルクの大きさを算出し、算出した負荷トルクの大きさを、負荷トルクの監視及び/又はドラフト装置6の運転の異常の検出に利用する。この変形例では、モータドライバD14は、第2出力部D14bを備えなくてもよく、モータドライバD15は、第2出力部D15bを備えなくてもよい。このような変形例によっても、上記実施形態と同様に、ステッピングモータM14の駆動効率の向上及び脱調の抑制を実現することができると共に、ステッピングモータM14の負荷トルクの監視を低コストで行なうことができる。
他の変形例として、図4のステップS5において、ステッピングモータM14の負荷トルクの大きさが下限値L以下であるか否かの判定に加えて又は代えて、ステッピングモータM15の負荷トルクの大きさが下限値L以下であるか否かが判定されてもよい。この場合、ステッピングモータM14及びM15の負荷トルクの双方が下限値L以下である場合に原料切れが生じていると判定されてもよいし、ステッピングモータM14又はM15の負荷トルクのいずれか一方が下限値L以下である場合に原料切れが生じていると判定されてもよい。ステッピングモータM14の負荷トルクの大きさが比較される下限値Lと、ステッピングモータM15の負荷トルクの大きさが比較される下限値Lとは、異なっていてもよい。これは、ステッピングモータM14の減速比とステッピングモータM15の減速比とが異なるためである。上記実施形態において、ステッピングモータM14の負荷トルクのみが監視され、ステッピングモータM15の負荷トルクの監視は省略されてもよい。
上記実施形態では、機台制御装置5aにより受け付けられたドラフト条件に従って下限値Lが設定される。この場合、各ドラフト装置6に同一の下限値Lが設定される。変形例として、下限値Lは、繊維束Fが正常にドラフトされているときのステッピングモータM14の負荷トルクの大きさに基づいて設定されてもよい。例えば、各ドラフト装置6において、繊維束Fが正常にドラフトされているときのステッピングモータM14の負荷トルクが記憶部に記憶され、記憶部に記憶された当該負荷トルクの大きさに応じて(例えば当該負荷トルクに対して所定の係数を乗じた値に)下限値Lが設定されてもよい。このような変形例によれば、ドラフト装置6間におけるステッピングモータM14の負荷トルクの大きさのばらつきを考慮して、繊維束Fに関する異常を検出することができる。
上記実施形態において、制御部18は、上述した判定処理に加えて又は代えて、ステッピングモータM14の負荷トルクの大きさが、繊維束Fがドラフトされていないときの負荷トルクの大きさに基づいて設定された第2閾値よりも小さい場合、ローラ対14,15,16及び17に関する異常が生じていると判定してもよい。繊維束Fがドラフトされていない場合とは、例えば、暖機運転等のドラフト力(紡績負荷)がステッピングモータM14に作用していない場合であり、この場合、ステッピングモータM14には機械的な負荷のみが作用する。したがって、ローラ対14,15,16及び17に関する異常が生じている場合に、すなわち例えばベルトB14が切れた場合等の機械的な異常が生じている場合に、ステッピングモータM14の負荷トルクが第2閾値よりも小さくなる。この変形例では、例えば、各ドラフト装置6において、繊維束FがドラフトされていないときのステッピングモータM14の負荷トルクが記憶部に記憶され、記憶部に記憶された当該負荷トルクの大きさに応じて(例えば当該負荷トルクに対して所定の係数を乗じた値に)第2閾値が設定される。この変形例によれば、ローラ対14,15,16及び17に関する異常を好適に検出することができる。
上記実施形態において、制御部18の代わりに、ユニットコントローラ10により図4の処理が実行されてもよい。すなわち、ユニットコントローラ10により監視部が構成され、ステッピングモータM14及びM15の負荷トルクが監視されてもよい。或いは、機台制御装置5aにより監視部が構成され、ステッピングモータM14及びM15の負荷トルクが監視されてもよい。これらの場合、監視部を構成するユニットコントローラ10又は機台制御装置5aによってもドラフト装置6が構成されているとみなすことができる。或いは、その他の構成によりステッピングモータM14及びM15の負荷トルクが監視されてもよい。例えば、ドラフト装置6は、モータドライバD14及びD15の動作を制御するための制御部とは別に、ステッピングモータM14及びM15の負荷トルクを監視するための監視部を備えていてもよい。この監視部は、例えばマイクロコンピュータ等のコンピュータにより構成されてもよい。第2出力部D14bは、直接に監視部に接続されていてもよいし、他の要素を介して間接的に監視部に接続されていてもよい。
上記実施形態では、機台制御装置5aが、ドラフト条件の設定を受け付ける受付部として機能したが、機台制御装置5a以外の構成によってドラフト条件の設定が受け付けられてもよい。受付部は、キーボード又は押しボタン等であってもよい。紡績機1が携帯端末又はその他の外部装置と通信可能に構成される場合、受付部は、外部装置からの入力情報をドラフト条件の設定として受け付けてもよい。
上記実施形態において、監視部が、ステッピングモータM14の回転速度(目標回転速度)を設定するための設定部として機能してもよい。すなわち、監視部が、モータドライバD14に対して回転速度の指令を与えてもよい。この場合、監視部は、上位コントローラから与えられた指令を中継する要素であってもよい。例えば、機台制御装置5aがドラフト条件の設定を受け付け、当該設定を満たすステッピングモータM14の目標回転速度(一定値)を決定してユニットコントローラ10に送り、ユニットコントローラ10がその目標回転速度に応じた指令をモータドライバD14に送る。モータドライバD14は、この一定の目標回転速度になるように、負荷トルクに応じて駆動電流を調整する。同様に、監視部は、ステッピングモータM15の回転速度(目標回転速度)を設定するための設定部として機能してもよい。
上記実施形態において、第2出力部D14bは、有線又は無線により制御部18に通信可能に接続されていればよく、例えば、無線により電気信号ES1を制御部18に送信するための送信部であってもよい。第2出力部D14bは、直接に制御部18に接続されていてもよいし、他の要素を介して間接的に制御部18に接続されていてもよい。モータドライバD14は、ステッピングモータM14に作用する負荷トルクの大きさに応じて、ステッピングモータM14に印加される駆動電圧の大きさを調整してもよい。この場合、第2出力部D14bは、調整された駆動電圧に関する電気信号ES1を制御部18に出力する。この場合にも、制御部18は、電気信号ES1に基づいてステッピングモータM14の負荷トルクを監視することができる。これらの点は、モータドライバD15及び第2出力部D15bについても同様である。上記変形例のドラフト装置6は、電流検出部T14に代えて、モータドライバD14からステッピングモータM14に印加される駆動電圧の大きさを検出する電圧検出部を備えていてもよい。上記変形例のドラフト装置6は、電流検出部T15に代えて、モータドライバD15からステッピングモータM15に印加される駆動電圧の大きさを検出する電圧検出部を備えていてもよい。
上記実施形態では、モータドライバD14の負荷検出部141を負荷反映部とみなすこともできる。すなわち、モータドライバは、ステッピングモータに作用する負荷トルクの大きさが反映される負荷反映部を備え、調整部は、当該負荷反映部によって反映された負荷トルクの大きさに応じて、ステッピングモータに印加される駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整するように構成されていてもよい。
ステッピングモータM15が省略され、ステッピングモータM14がバックボトムローラ14a及びサードボトムローラ15aを回転させる構成において、上記実施形態と同様の処理が実行されてもよい。この場合にも、上記実施形態と同様に、ステッピングモータM14の駆動効率の向上及び脱調の抑制を実現することができると共に、ステッピングモータM14の負荷トルクの監視を低コストで行なうことができる。
上記実施形態では、フロントボトムローラ17a及びミドルボトムローラ16aは第2エンドフレーム5に設けられた各駆動モータにより駆動されたが、各ドラフト装置6に、フロントボトムローラ17a及びミドルボトムローラ16aの少なくとも一方を駆動するステッピングモータが設けられてもよい。この場合、ステッピングモータM14及びM15と同様に当該ステッピングモータの負荷トルクが監視されてもよい。
上記実施形態では、空気紡績装置7は、繊維束Fに旋回空気流によって撚りを与えて糸Yを生成したが、互いに反対方向に繊維束に撚りを与える一対のエアージェットノズルによって糸Yを生成してもよい。上記実施形態では、糸貯留装置11により空気紡績装置7から糸Yが引き出されていたが、デリベリローラとニップローラとにより空気紡績装置7から糸Yが引き出されてもよい。デリベリローラとニップローラとにより空気紡績装置7から糸Yが引き出される場合、糸貯留装置11の代わりに、吸引空気流により糸Yの弛みを吸収するスラックチューブ又は機械的なコンペンセータ等が設けられてもよい。
上記実施形態において、電気信号ES1及びES2に基づいて算出されたステッピングモータM14及びM15の負荷トルクの大きさは、上述した判定処理以外に利用されてもよい。上記実施形態では、紡績機1、紡績ユニット2又はドラフト装置6により負荷監視システムが構成されていたが、本発明の負荷監視システムは、他の構成に適用されてもよく、例えば印刷装置に適用されてもよい。この場合、ステッピングモータにより駆動される駆動対象物は紙送りローラであり、駆動対象物により取り扱われる取扱対象物は用紙である。或いは、本発明の負荷監視システムは、給糸ボビンから解舒された糸を巻取ボビンに巻き取ってパッケージを形成する巻取ユニットを複数備える自動ワインダ(糸巻取機)に適用されてもよい。この場合、例えば、駆動対象物は、ボビン搬送装置においてトレーを搬送するための平ベルトを駆動する駆動ローラであり、取扱対象物は平ベルト及び/又はトレーである。自動ワインダにおいては、給糸ボビンを支持したトレーが平ベルトにより搬送される。上記実施形態において、ドラフト装置6に供給される繊維束Fはロービング(粗糸)であってもよい。
1…紡績機(負荷監視システム)、2…紡績ユニット(負荷監視システム)、5a…機台制御装置(受付部)、6…ドラフト装置(負荷監視システム)、7…空気紡績装置、8…糸監視装置、10…ユニットコントローラ(監視部)、13…巻取装置、14…バックローラ対(第1ローラ対)、14a…バックボトムローラ(駆動ローラ、駆動対象物)、14b…バックトップローラ(従動ローラ)、15…サードローラ対(バックローラ対、第2ローラ対)、15a…サードボトムローラ(駆動ローラ、駆動対象物)、15b…サードトップローラ(従動ローラ)、16…ミドルローラ対、16a…ミドルボトムローラ(駆動ローラ)、16b…ミドルトップローラ(従動ローラ)、17…フロントローラ対、17a…フロントボトムローラ(駆動ローラ)、17b…フロントトップローラ(従動ローラ)、18…制御部(監視部)、18a…記憶部、M14…ステッピングモータ(第1ステッピングモータ)、M15…ステッピングモータ(第2ステッピングモータ)、D14…モータドライバ、141…負荷検出部、142…調整部、D14a…第1出力部、D14b…第2出力部、D15…モータドライバ、D15a…第1出力部、D15b…第2出力部、F…繊維束(取扱対象物)、P…パッケージ、T14,T15…電流検出部、Y…糸。

Claims (22)

  1. 駆動対象物を駆動するステッピングモータと、
    前記ステッピングモータの動作を制御するモータドライバと、
    前記ステッピングモータに作用する負荷トルクを監視する監視部と、を備え、
    前記モータドライバは、
    前記ステッピングモータに作用する負荷トルクの大きさに応じた値を検出する負荷検出部と、
    前記負荷検出部によって検出された前記負荷トルクの大きさに応じて、前記ステッピングモータに印加される駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整する調整部と、
    前記ステッピングモータに電気的に接続され、前記調整部によって調整された前記駆動電流又は駆動電圧を前記ステッピングモータに出力する第1出力部と、
    前記監視部に通信可能に接続され、前記調整部によって調整された前記駆動電流又は駆動電圧に関する電気信号を前記監視部に出力する第2出力部と、を有し、
    前記監視部は、前記第2出力部から出力された前記電気信号に基づいて前記負荷トルクを監視する、負荷監視システム。
  2. 駆動対象物を駆動するステッピングモータと、
    前記ステッピングモータの動作を制御するモータドライバと、
    前記ステッピングモータに印加される駆動電流又は駆動電圧の大きさを検出する電流/電圧検出部と、
    前記ステッピングモータに作用する負荷トルクを監視する監視部と、を備え、
    前記モータドライバは、
    前記ステッピングモータに作用する負荷トルクの大きさに応じた値を検出する負荷検出部と、
    前記負荷検出部によって検出された前記負荷トルクの大きさに応じて、前記ステッピングモータに印加される前記駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整する調整部と、を有し、
    前記電流/電圧検出部は、前記調整部によって調整された前記駆動電流又は駆動電圧の大きさを検出し、
    前記監視部は、前記電流/電圧検出部の検出結果に基づいて前記負荷トルクを監視する、負荷監視システム。
  3. 前記監視部は、前記負荷トルクの大きさに基づいて、前記駆動対象物に関する異常、及び、前記駆動対象物により取り扱われる取扱対象物に関する異常の少なくとも一方が生じているか否かを判定する、請求項1又は2に記載の負荷監視システム。
  4. 前記駆動対象物は、ドラフト装置が備えるローラであり、前記取扱対象物は、前記ローラによりドラフトされる繊維束である、請求項3に記載の負荷監視システム。
  5. 前記監視部は、前記モータドライバの動作を制御する制御部である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の負荷監視システム。
  6. 前記調整部は、調整の前後で前記ステッピングモータの回転速度が一定となる範囲内において、前記駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の負荷監視システム。
  7. 駆動ローラ、及び前記駆動ローラの回転に伴って回転する従動ローラをそれぞれが有し、繊維束をドラフトする複数のローラ対と、
    前記複数のローラ対のうちの少なくとも1つの前記ローラ対の前記駆動ローラを回転させるステッピングモータと、
    前記ステッピングモータの動作を制御するモータドライバと、
    前記ステッピングモータに作用する負荷トルクを監視する監視部と、を備え、
    前記モータドライバは、
    前記ステッピングモータに作用する負荷トルクの大きさに応じた値を検出する負荷検出部と、
    前記負荷検出部によって検出された前記負荷トルクの大きさに応じて、前記ステッピングモータに印加される駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整する調整部と、
    前記ステッピングモータに電気的に接続され、前記調整部によって調整された前記駆動電流又は駆動電圧を前記ステッピングモータに出力する第1出力部と、
    前記監視部に通信可能に接続され、前記調整部によって調整された前記駆動電流又は駆動電圧に関する電気信号を前記監視部に出力する第2出力部と、を有し、
    前記監視部は、前記第2出力部から出力された前記電気信号に基づいて前記負荷トルクを監視する、ドラフト装置。
  8. 駆動ローラ、及び前記駆動ローラの回転に伴って回転する従動ローラをそれぞれが有し、繊維束をドラフトする複数のローラ対と、
    前記複数のローラ対のうちの少なくとも1つの前記ローラ対の前記駆動ローラを回転させるステッピングモータと、
    前記ステッピングモータの動作を制御するモータドライバと、
    前記ステッピングモータに印加される駆動電流又は駆動電圧の大きさを検出する電流/電圧検出部と、
    前記ステッピングモータに作用する負荷トルクを監視する監視部と、を備え、
    前記モータドライバは、
    前記ステッピングモータに作用する負荷トルクの大きさに応じた値を検出する負荷検出部と、
    前記負荷検出部によって検出された前記負荷トルクの大きさに応じて、前記ステッピングモータに印加される前記駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整する調整部と、を有し、
    前記電流/電圧検出部は、前記調整部によって調整された前記駆動電流又は駆動電圧の大きさを検出し、
    前記監視部は、前記電流/電圧検出部の検出結果に基づいて前記負荷トルクを監視する、ドラフト装置。
  9. 前記監視部は、前記負荷トルクの大きさに基づいて、前記複数のローラ対に関する異常、及び、前記繊維束に関する異常の少なくとも一方が生じているか否かを判定する、請求項7又は8に記載のドラフト装置。
  10. 前記負荷トルクの大きさを記憶する記憶部を更に備え、
    前記監視部は、前記繊維束のドラフトの停止後に、当該ドラフト中に前記記憶部に記憶された前記負荷トルクの大きさに基づいて、前記複数のローラ対に関する異常、及び、前記繊維束に関する異常の少なくとも一方が生じているか否かを判定する、請求項7〜9のいずれか一項に記載のドラフト装置。
  11. 前記監視部は、前記繊維束のドラフト中に、前記負荷トルクの大きさに基づいて、前記複数のローラ対に関する異常、及び、前記繊維束に関する異常の少なくとも一方が生じているか否かを判定する、請求項7〜9のいずれか一項に記載のドラフト装置。
  12. 前記監視部は、前記負荷トルクの大きさが第1閾値以下である場合、前記繊維束に関する異常が生じていると判定する、請求項7〜11のいずれか一項に記載のドラフト装置。
  13. 前記第1閾値は、前記繊維束が正常にドラフトされているときの前記負荷トルクの大きさに基づいて設定される、請求項12に記載のドラフト装置。
  14. 前記繊維束についてのドラフト条件の設定を受け付ける受付部を更に備え、
    前記第1閾値は、前記受付部により受け付けられた前記ドラフト条件に基づいて設定される、請求項12に記載のドラフト装置。
  15. 前記監視部は、前記負荷トルクの大きさが、前記繊維束がドラフトされていないときの前記負荷トルクの大きさに基づいて設定された第2閾値よりも小さい場合、前記複数のローラ対に関する異常が生じていると判定する、請求項7〜14のいずれか一項に記載のドラフト装置。
  16. 前記複数のローラ対は、前記繊維束の走行方向において上流側から順に、バックローラ対と、ミドルローラ対と、フロントローラ対と、を有し、
    前記監視部は、前記バックローラ対の前記駆動ローラを回転させる前記ステッピングモータに作用する前記負荷トルクを監視する、請求項7〜15のいずれか一項に記載のドラフト装置。
  17. 前記監視部は、前記モータドライバの動作を制御する制御部である、請求項7〜16のいずれか一項に記載のドラフト装置。
  18. 前記調整部は、調整の前後で前記ステッピングモータの回転速度が一定となる範囲内において、前記駆動電流又は駆動電圧の大きさを調整する、請求項7〜17のいずれか一項に記載のドラフト装置。
  19. 請求項7〜18のいずれか一項に記載のドラフト装置と、
    前記繊維束に撚りを与えて糸を生成する紡績装置と、
    前記糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取装置と、
    前記糸を監視する糸監視装置と、を備える紡績ユニット。
  20. 前記ドラフト装置は、前記負荷トルクの大きさを記憶する記憶部を備え、
    前記監視部は、前記糸監視装置により前記糸に異常が検出された場合、前記繊維束のドラフトの停止後に、当該ドラフト中に前記記憶部に記憶された前記負荷トルクの大きさに基づいて、前記複数のローラ対に関する異常、及び、前記繊維束に関する異常の少なくとも一方が生じているか否かを判定する、請求項19に記載の紡績ユニット。
  21. 前記監視部は、
    前記負荷トルクの大きさが第3閾値以下である場合、前記複数のローラ対に前記繊維束が供給されていないと判定し、
    前記負荷トルクの大きさが前記第3閾値よりも大きい場合、前記糸に糸切れが生じていると判定する、請求項20に記載の紡績ユニット。
  22. 請求項19〜21のいずれか一項に記載の紡績ユニットを複数備える紡績機であって、
    前記複数のローラ対は、前記繊維束の走行方向において上流側から順に、バックローラ対と、ミドルローラ対と、フロントローラ対と、を有し、
    前記バックローラ対の前記駆動ローラを回転させる前記ステッピングモータは、前記複数の紡績ユニットのそれぞれに設けられている、紡績機。
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