JP2020016469A - ガスセンサ - Google Patents

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賢治 西尾
Kenji Nishio
賢治 西尾
七田 貴史
Takashi Shichida
貴史 七田
上木 正聡
Masaaki Ueki
正聡 上木
善明 長屋
Yoshiaki Nagaya
善明 長屋
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Abstract

【課題】触媒の部位ごとの温度バラツキによる触媒性能の低下を抑制し、ガス検出精度の低下を抑制するガスセンサを提供する。【解決手段】被測定ガスに含まれる成分の濃度を測定するためのガスセンサ1であり、触媒ユニット2と、センサ素子3Aと、ヒータ5と、を備える。触媒ユニットは、基体部と、触媒部と、を備えている。基体部は、複数の隔壁部と、側壁部と、隔壁接続部を備える。このガスセンサでは、基体部が側壁部とは別に隔壁接続部を備えることで、側壁部のみならず隔壁接続部が、複数の隔壁部どうしを繋ぐ熱伝導経路として機能する。これにより、ヒータから離れた位置の隔壁部への熱伝導が良好となり、基体部の全体における温度のバラツキを抑制でき、触媒部の全体における活性化状態が良好となるため、被測定ガスに含まれるガス成分の化学変化量の減少を抑制でき、ガス検出精度の低下を抑制できる。【選択図】図1

Description

本開示は、ガスセンサに関する。
被測定ガス中の特定成分の濃度を測定するガスセンサとして、触媒を用いてガス中の成分を化学変化させた後に、センサ素子によってガス成分濃度を測定するものが公知である(特許文献1)。
このようなガスセンサでは、触媒を用いることで、測定対象のガス成分を化学変化させてセンサ素子が検知可能な成分に変換すると共に、被測定対象に含まれる雑ガス成分を燃焼等の化学変化によって除去する。触媒は、ヒータ等によって加熱されて活性化することで、ガス成分の化学変化や雑ガス成分の化学変化などの機能を発揮する。
ガスセンサは、例えば、ガス流路を有する基体部に触媒を担持させて、ガス流路に被測定ガスを通過させることで、被測定ガスを触媒に接触させる構成を採ることができる。なお、基体部としては、特許文献1に記載されるように多孔質状をなす構成が知られているが、被測定ガスを触媒に効率良く接触させる目的から、ガス流路を介して積層配置された複数の隔壁部を備えた構成を有する基体部を用いることが検討されている。
特開2018−004583号公報
しかし、ガス流路を介して積層配置された複数の隔壁部を備えた構成を有する基体部に触媒を担持させたガスセンサでは、基体部のうちヒータから離れた部分(例えば、離れた隔壁)の温度が十分には上昇せず、そのような部分に設けられた触媒の活性化状態が不十分になると、ガス検出精度が低下する可能性がある。
つまり、触媒のうち一部でも活性化状態が不十分になると、触媒全体としての触媒性能が低下して被測定ガスにおけるガス成分の化学変化量が減少してしまい、センサ素子での検出量が減少してガス検出精度が低下する可能性がある。
そこで、本開示の一側面においては、触媒の部位ごとの温度バラツキによる触媒性能の低下を抑制し、ガス検出精度の低下を抑制するガスセンサを提供することが望ましい。
本開示の一態様は、被測定ガスに含まれる成分の濃度を測定するためのガスセンサである。ガスセンサは、触媒ユニットと、センサ素子と、ヒータと、を備える。触媒ユニットは、被測定ガスに含まれる成分を化学変化させるように構成されている。センサ素子は、触媒ユニットを通過した被測定ガス中の特定成分を検知するように構成されている。ヒータは、少なくとも触媒ユニットを加熱するように構成された伝熱面を有する。
触媒ユニットは、基体部と、触媒部と、を備えている。
基体部は、複数の隔壁部と、側壁部と、を備える。複数の隔壁部は、被測定ガスの流路となるガス流路空間を隔てて積層配置される。複数の隔壁部は、ヒータの伝熱面からの距離がそれぞれ異なるように積層配置されている。側壁部は、複数の隔壁部のそれぞれの端部において複数の隔壁部を支持する。
触媒部は、隔壁部の表面のうちガス流路空間に面する表面に形成されている。
さらに、基体部は、側壁部とは別に、隔壁接続部を備える。隔壁接続部は、複数の隔壁部のうち少なくとも2個の隔壁部のそれぞれに当接する形態でガス流路空間に配置される。
このようなガスセンサにおいては、基体部が隔壁接続部を備えることで、側壁部のみならず隔壁接続部が、複数の隔壁部どうしを繋ぐ熱伝導経路として機能する。これにより、ヒータから離れた位置の隔壁部への熱伝導が、隔壁接続部を設置していない基体部と相対的に比較して良好となり、基体部の全体における温度のバラツキを抑制でき、触媒部の全体における活性化状態が良好となるため、被測定ガスに含まれるガス成分の化学変化量の減少を抑制できる。
よって、このガスセンサは、触媒部の部位ごとの温度バラツキによる触媒性能の低下を抑制し、ガス検出精度の低下を抑制できる。
上記のガスセンサにおいては、基体部は、複数の隔壁部として、3個以上の隔壁部を備えるとともに、隔壁接続部として、ヒータの伝熱面からの距離がそれぞれ異なる複数の隔壁接続部を備えており、複数の隔壁部のそれぞれは、隔壁接続部を介して少なくとも1つの他の隔壁部と接続される構成であってもよい。
この基体部は、ガス流路空間を隔てて隣り合う複数の隔壁部どうしのすべてが隔壁接続部を介して接続される構造となる。これにより、基体部の全体における温度のバラツキをより抑制でき、触媒部の活性化状態がより良好となるため、被測定ガスに含まれる成分の化学変化をより適切に実現できる。
上記のガスセンサにおいては、複数の隔壁接続部は、ヒータの伝熱面に垂直な方向から投影した場合において、少なくとも一部が重なるように配置される構成であってもよい。
複数の隔壁接続部がこのように配置されることで、ヒータに最も近い隔壁部とヒータから最も遠い隔壁部とを繋ぐ熱伝導経路として、最短の熱伝導経路を実現できる。これにより、ヒータから最も遠い隔壁部への熱伝導に要する時間を短縮でき、ヒータの起動から触媒部の全体が活性化するまでの時間を短縮できる。
上記のガスセンサにおいては、複数の隔壁接続部は、ヒータの伝熱面に垂直な方向から投影した場合において、それぞれ異なる位置に配置される構成であってもよい。
複数の隔壁接続部がこのように配置されることで、複数の隔壁部ごとに隔壁接続部を介して熱が最初に伝わる部位を任意に設定できる。これにより、隔壁部のうち最も温度が低下しやすい部位に隔壁接続部を配置することで、隔壁部の部位ごとに温度のバラツキが生じるのを抑制できる。
上記のガスセンサにおいては、隔壁接続部は、隔壁部と同じ材料で構成されてもよい。これにより、基体部の全体において熱伝導が良好となり、触媒部の全体において活性化状態が良好となる。
第1実施形態のガスセンサを示す模式的な断面図である。 触媒ユニットの外観を表す斜視図である。 図2の破線D1で示す部分で切断した状態の触媒ユニットの斜視図である。 図2の破線D2で示す部分で切断した状態の触媒ユニットの斜視図である。 触媒ユニットを示す模式的な断面図である。 の触媒ユニットの製造方法を示すフローチャートである。 触媒ユニットの基体部を構成するシートの展開図である。 第2実施形態の触媒ユニットの斜視図であって、図9の破線D4で示す部分で切断した状態の触媒ユニットの斜視図である。 第2実施形態の触媒ユニットの斜視図であって、図8の破線D3で示す部分で切断した状態の触媒ユニットの斜視図である。 第2実施形態の触媒ユニットを示す模式的な断面図である。 第2実施形態における触媒ユニットの基体部を構成するシートの展開図である。 同一層に複数の隔壁接続部が設けられる基体部を備える触媒ユニットの模式的な断面図である。 同一層に複数の隔壁接続部が設けられる基体部であって、異なる層に設けられる隔壁接続部どうしが異なる位置に配置される構成の基体部を備える触媒ユニットの模式的な断面図である。
以下、本開示が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
図1に示すガスセンサ1は、被測定ガスGに含まれるガス成分の濃度を測定するためのガスセンサである。ガスセンサ1の測定対象のガス成分としては、窒素酸化物(NOx)等が挙げられる。
ガスセンサ1は、環境管理、プロセス管理、医療等の分野に使用できる。ガスセンサ1は、特に数ppbから数百ppbレベルの極低濃度のNOxを含むガスの測定、具体的には喘息診断に好適に使用できる。
ガスセンサ1は、図1に示すように、触媒ユニット2と、センサユニット3と、1つのヒータ5と、3つの配管6,7,8とを備える。
<触媒ユニット>
触媒ユニット2は、図2に示すように、四角柱形状に形成されている。触媒ユニット2は、外面に、ガス導入部2Fと、ガス排出部2Gと、を備える。ガス導入部2Fは第1配管6(図1参照)に接続され、ガス排出部2Gは第2配管7(図1参照)に接続される。
図3および図4に示すように、触媒ユニット2は、内部に被測定ガスの流路10となる内部空間(以下、ガス流路空間10ともいう)を有している。被測定ガスの流路10は、ガス導入部2Fから導入されたガスがガス排出部2Gから排出されるように構成されている。なお、図3は、図2に示す触媒ユニット2のうち、破線D1で示す部分で切断した状態の触媒ユニット2を表す斜視図である。図4は、図2に示す触媒ユニット2のうち、破線D2で示す部分で切断した状態の触媒ユニット2を表す斜視図である。
触媒ユニット2は、図5に示すように、基体部2Aと、触媒層2Cと、1つのシート体2Dとを有する。
なお、実際のガスセンサ1においては、図2に示すように、触媒ユニット2におけるガス導入部2Fおよびガス排出部2Gの形成位置は、触媒ユニット2のうち幅方向における同一位置ではない。このため、本来であれば、ガス導入部2Fおよびガス排出部2Gは、図5には同時には現れない。しかし、図5では、被測定ガスGの流れを表すために、便宜上、ガス導入部2Fおよびガス排出部2Gを表している。
(基体部)
基体部2Aは、被測定ガスGの流路10を構成する内壁2Bを有する箱状の部材である。基体部2Aは、セラミックを主成分とする一体品である。ここで、「主成分」とは、80質量%以上含有される成分を意味する。本実施形態では、基体部2Aを構成するセラミックとして、アルミナ(Al)を使用している。なお、基体部2Aを構成するセラミックは、アルミナに限られることなく、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si)、酸化ジルコニウム(ZrO)等を使用してもよい。
具体的には、基体部2Aは、セラミックを主成分とする3以上の未焼結のシート(いわゆるセラミックグリーンシート)が重ね合わされた状態で一体焼成された焼成体である。換言すれば、基体部2Aは、3以上の未焼結のシート(セラミックグリーンシート)が重ね合わされた状態で同時に焼成された構成を有する。基体部2Aを構成する複数のシートの幾つかには、それぞれ開口が設けられている。この複数の開口の内面が連続することで、基体部2Aの内壁2Bを構成している。
基体部2Aは、接着部2Eによって、後述するセンサユニット3のベース3Bの外面に固定されている。基体部2Aは、後述するヒータ5に対し、ベース3Bを挟んで対向する位置に配置されている。なお、接着部2Eとしては、無機系接着剤又はガラスが使用できる。
基体部2Aは、第1配管6から導入されたガスが第2配管7から排出されるように構成された被測定ガスの流路10を有する。被測定ガスGの流路10を構成する内壁2Bは、流路10のガス導入位置10Aからガス排出位置10Bに流れる被測定ガスGを迂回させて流路10を長くするための複数の迂回壁12A,12B,12C,12D,12E,12F,12G,12H,12Iを含んでいる。これにより、ガス導入位置10Aからガス排出位置10Bに向かって流れてゆく被測定ガスGは、迂回壁12A,12B,12C,12D,12E,12F,12G,12H,12Iの存在によってガス導入位置10Aからガス排出位置10Bまでの最短距離で流れずに迂回することになる。つまり、迂回壁12A,12B,12C,12D,12E,12F,12G,12H,12Iは、基体部2A内の被測定ガスGが衝突する位置に配置されている。基体部2A内の流路10は、並列接続された複数の支流に分岐している。
基体部2Aは、図3および図4に示すように、複数の隔壁部13A,13B,13C,13D,13Eと、複数の側壁部14と、複数の隔壁接続部15A,15B,15C,15Dと、を備える。
複数の隔壁部13A,13B,13C,13D,13Eは、被測定ガスの流路10となるガス流路空間10を隔てて積層配置されている。詳細には、複数の隔壁部13A,13B,13C,13D,13Eは、図5に示すように、ヒータ5の伝熱面5Aからの距離がそれぞれ異なるように積層配置されている。
側壁部14は、複数の隔壁部13A,13B,13C,13D,13Eのそれぞれの端部において、複数の隔壁部13A,13B,13C,13D,13Eを支持するように構成されている。
複数の隔壁接続部15A,15B,15C,15Dは、複数の隔壁部13A,13B,13C,13D,13Eのうち2個の隔壁部のそれぞれに当接する形態で、ガス流路空間10に配置されている。
基体部2Aは、複数の隔壁部として、3個以上の隔壁部13A,13B,13C,13D,13Eを備える。基体部2Aは、隔壁接続部として、ヒータの伝熱面からの距離がそれぞれ異なる複数の隔壁接続部15A,15B,15C,15Dを備える。複数の隔壁部13A,13B,13C,13D,13Eのそれぞれは、隔壁接続部15A,15B,15C,15Dを介して少なくとも1つの他の隔壁部と接続される構成である。
基体部2Aは、ガス流路空間10を隔てて隣り合う複数の隔壁部13A,13B,13C,13D,13Eどうしのすべてが隔壁接続部15A,15B,15C,15Dを介して接続される構造である。
複数の隔壁接続部15A,15B,15C,15Dは、ヒータ5の伝熱面5Aに垂直な方向から投影した場合において、少なくとも一部が重なるように配置される構成である。複数の隔壁接続部15A,15B,15C,15Dがこのように配置されることで、ヒータ5に最も近い隔壁部13Aとヒータ5から最も遠い隔壁部13Eとを繋ぐ熱伝導経路として、最短の熱伝導経路を実現できる。
隔壁接続部15A,15B,15C,15D、および隔壁部13A,13B,13C,13D,13Eは、いずれも基体部2Aの一部を構成しており、同一材料で形成されている。上記の通り、基体部2Aは、セラミックを主成分とする材料(本実施形態では、アルミナ)で構成されている。つまり、隔壁接続部15A,15B,15C,15Dは、隔壁部13A,13B,13C,13D,13Eと同じ材料(アルミナ)で構成されている。
複数の隔壁部13A,13B,13C,13D,13E、複数の側壁部14、複数の隔壁接続部15A,15B,15C,15Dのそれぞれの表面のうち、流路10に面する表面は、内壁2Bの一部を構成する。
(触媒層)
触媒層2Cは、被測定ガスGが含む成分を化学変化させる。触媒層2Cによる化学変化には、ある成分を他の成分に変換することや、ある成分を燃焼させることが含まれる。具体的には、触媒層2Cは、ガスセンサ1が濃度を測定する成分をセンサ素子3Aが検知可能な成分に変換する。また、触媒層2Cは、ガスセンサ1が濃度を測定しない成分を燃焼する。
例えば、喘息診断の場合では、触媒層2Cは、測定対象であるNOをNOに変換すると共に、CO、H、VOC等、被測定ガスG(呼気)中に含まれる微量の還元ガスを燃焼させる。
触媒層2Cは、用途や温度に応じて適宜選択される。触媒層2Cとしては、例えば白金、ロジウム、金等の貴金属、それら貴金属の粒子を例えばγアルミナやゼオライトに担持させた担持体、又は、例えば酸化マンガン、酸化コバルト、酸化錫等の金属酸化物が使用される。
触媒層2Cは、図5に示すように、基体部2Aの内壁2Bに配置されている。本実施形態では、基体部2Aの内壁2Bは、表面全体が触媒層2Cで被覆されている。つまり、触媒層2Cは、基体部2A内の流路10の内面を被覆する層状をなしている。触媒層2Cは、少なくとも、隔壁部13A,13B,13C,13D,13Eの表面のうち流路10に面する表面に形成されている。なお、基体部2A内の流路10において、触媒層2Cで被覆されていない箇所があってもよい。
(シート体)
シート体2Dは、セラミックを主成分とするシートである。シート体2Dには、ガス導入部2Fおよびガス排出部2Gが設けられている。ガス導入部2Fには第1配管6が接続され、ガス排出部2Gには第2配管7が接続されている。
シート体2Dは、接着部2Hによって、基体部2Aの外面に接着されている。シート体2Dは、ガス導入部2Fおよびガス排出部2Gが、基体部2Aの流路10と連通するように配置されている。
本実施形態では、シート体2Dを構成するセラミックとして、アルミナ(Al)を使用している。なお、シート体2Dを構成するセラミックは、アルミナに限られることなく、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si)、酸化ジルコニウム(ZrO)等を使用してもよい。ただし、シート体2Dを構成するセラミックの材質は、基体部2Aを構成するセラミックの材質と同一であることが好ましい。基体部2A及びシート体2Dの材質が同じであると、基体部2Aとシート体2Dとの熱膨張率が同じとなるため、基体部2A及びシート体2Dに加熱及び冷却が繰り返し及んだ場合にも、シート体2Dが基体部2Aから接着離れし難くなるからである。接着部2Hは、接着部2Eと同様のものが使用できる。
第1配管6からシート体2Dのガス導入部2Fを通ってガス導入位置10Aから基体部2A内に導入された被測定ガスGは、触媒層2Cに接触しながら流路10を通過し、ガス排出位置10B及びシート体2Dのガス排出部2Gから第2配管7に排出される。
<センサユニット>
センサユニット3は、図1に示すように、触媒ユニット2を通過した被測定ガスG中の特定成分(つまり測定対象成分)を検知するように構成されたセンサ素子3Aと、センサ素子3Aを格納するベース3Bと、キャップ3Cとを有する。
センサ素子3Aは、混成電位式の検知体を有し、検知体はセラミックからなるベース基板に搭載されている。センサ素子3Aは、さらに測温用抵抗体を有してもよい。混成電位式の検知体は、公知であるため詳述はしないが、例えば、ジルコニアからなる固体電解質体と、それぞれ異なる材料からなる電極とを有し、これら電極間の電位差をセンサ信号として出力する構成を有する。なお、センサ素子3Aの検知体としては、これに限定されず、検知対象のガス成分の存在により自身の抵抗が変化する金属酸化物半導体からなる検知体や、容量変化型の検知体を使用してもよい。
検知体及び測温用抵抗体は、ベース3Bに形成された配線に電気的に接続され、外部から電力が供給される。
ベース3Bは、キャップ3Cと共に、センサ素子3Aを格納するケーシングを構成する。センサ素子3Aは、ベース3Bの側壁に囲まれた底面に接着部3Dによって接着されている。
また、ベース3Bのセンサ素子3Aが配置された底面と反対側の外面には、上述の通り、触媒ユニット2が固定されている。
本実施形態では、ヒータ5がセンサ素子3Aと一体化されており、ヒータ5がベース3Bに接着されている。
キャップ3Cは、センサ素子3Aと対向するように配置され、ベース3Bの側壁に接着部3Eによって接着されている。キャップ3Cとベース3Bとによって、センサ素子3Aを格納する空間が画定されている。
キャップ3Cには、2つの開口が設けられ、これらの開口に第2配管7と第3配管8とが接続されている。第2配管7からセンサユニット3内に導入された被測定ガスGは、センサ素子3Aに接触しながら、第3配管8からセンサユニット3の外(具体的にはガスセンサ1の系外)に排出される。
ベース3Bは、セラミックを主成分とする材料で構成されている。本実施形態では、ベース3Bを構成するセラミックとして、アルミナ(Al)を使用している。なお、ベース3Bを構成するセラミックは、アルミナに限られることなく、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si)、酸化ジルコニウム(ZrO)等を使用してもよい。ただし、ベース3Bを構成するセラミックの材質は、基体部2Aを構成するセラミックの材質と同一であることが好ましい。基体部2A及びベース3Bの材質が同じであると、基体部2Aとベース3Bとの熱膨張率が同じとなるため、基体部2A及びベース3Bに加熱及び冷却が繰り返し及んだ場合にも、ベース3Bが基体部2Aから接着離れし難くなるからである。キャップ3Cは、例えば、アルミニウム、ステンレス(SUS)等の金属材料で構成されてもよいし、アルミナ等のセラミックを主成分とする材料で構成されてもよい。また、接着部3D,3Eは、接着部2Eと同様のものが使用できる。
<ヒータ>
ヒータ5は、単体のヒータであり、触媒ユニット2とセンサユニット3とを同時に加熱する。本実施形態では、ヒータ5は、センサ素子3A内に配置されている。ヒータ5をセンサ素子3A内に配置することで、触媒ユニット2よりも高温で温度制御を行う必要のあるセンサ素子3Aの温度制御が可能となる。なお、測温用抵抗体からの出力を用いてヒータ5の通電制御を行うことで、センサ素子3Aの温度制御を精度の高いものにすることも可能である。
ヒータ5は、例えば白金等の金属配線(つまり負荷抵抗)によって構成される。ヒータ5は、ベース3Bに形成された配線に電気的に接続され、外部から電力が供給されることで発熱する。
ヒータ5は、触媒ユニット2とセンサユニット3とを加熱するように構成された伝熱面5Aを有する。「伝熱面」とは、例えばヒータ5を構成する金属配線が配置された基材の表面である。また、ヒータ5は、図5に示すように、基体部2Aを挟んでシート体2Dとは反対側に配置されている。
したがって、基体部2Aにおける流路10の最もヒータ5に近い部分(図中の最も上側の部分)は、ヒータ5の伝熱面5Aに沿って(つまり伝熱面5Aと平行な方向に)延伸している。
また、基体部2Aにおける流路10は、ヒータ5の伝熱面5Aと垂直な方向(つまり基体部2Aに対する伝熱方向)から視て、ヒータ5と重なる位置に設けられている。したがって、効率よく触媒層2Cを加熱することができる。
本実施形態では、1つのヒータ5で触媒ユニット2とセンサユニット3とを同時に加熱できるため、ガスセンサ1の消費電力を低減できる。また、ガスセンサ1の構造を簡素化することができる。
<配管>
第1配管6は、触媒ユニット2に被測定ガスGを供給する。第2配管7は、触媒ユニット2を通過した被測定ガスGを、センサユニット3内に供給する。第3配管8は、センサユニット3内の被測定ガスGを排出する。なお、本実施形態での被測定ガスGは呼気である。
[1−2.製造方法]
以下、図1のガスセンサ1の製造方法について説明する。ガスセンサ1の製造方法は、図6に示すように、重ね合わせ工程S10と、焼成工程S20と、触媒層形成工程S30と、シート体接着工程S40と、組立工程S50とを備える。
<重ね合わせ工程>
本工程では、触媒ユニット2を形成する工程として、それぞれ開口が形成された複数のセラミックグリーンシートと、開口が形成されていない1枚のセラミックグリーンシートとを重ね合わせる。
例えば、本実施形態の触媒ユニット2の場合は、図7に示す11枚のセラミックグリーンシート21〜31を用意し、厚み方向に重ね合わせる。各シートの開口(図中の白抜き部分)は、それぞれ、流路10の一部となる。また、各シートのうち網掛け表示領域は、それぞれ、隔壁接続部15A,15B,15C,15Dとなる部分である。
<焼成工程>
本工程では、重ね合わせた複数のセラミックグリーンシートを焼成する。これにより、接着剤を介さずに複数のセラミックシートが互いに接合し、一体化された基体部2Aが得られる。
<触媒層形成工程>
本工程では、基体部2Aの内壁2Bに触媒層2Cを配置する。まず、触媒を含む液体中への基体部2Aのディップ等によって、内壁2Bに触媒層2Cを塗布する。その後、加熱により、触媒層2Cを内壁2Bに固定する。
<シート体接着工程>
本工程では、予め第1配管6および第2配管7を接続したシート体2Dを、無機系接着剤又はガラスによって基体部2Aに接着する。これにより、触媒ユニット2が得られる。
<組立工程>
本工程では、触媒ユニット2、センサユニット3、及びヒータ5を接着し、ガスセンサ1を組み立てる。
[1−3.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)ガスセンサ1においては、基体部2Aが側壁部14とは別に隔壁接続部15A,15B,15C,15Dを備えることで、側壁部14のみならず隔壁接続部15A,15B,15C,15Dが、複数の隔壁部13A,13B,13C,13D,13Eどうしを繋ぐ熱伝導経路として機能する。これにより、ヒータ5から離れた位置の隔壁部13Eへの熱伝導が隔壁接続部を設置していない基体部と相対的に比較して良好となり、基体部2Aの全体における温度のバラツキを抑制でき、触媒層2Cの全体における活性化状態が良好となるため、被測定ガスGに含まれるガス成分の化学変化量の減少を抑制できる。よって、ガスセンサ1は、触媒層2Cの部位ごとの温度バラツキによる触媒性能の低下を抑制し、ガス検出精度の低下を抑制できる。
(1b)基体部2Aは、ガス流路空間10を隔てて隣り合う複数の隔壁部13A,13B,13C,13D,13Eどうしのすべてが隔壁接続部15A,15B,15C,15Dを介して接続される構造である。これにより、基体部2Aの全体における温度のバラツキをより抑制でき、触媒層2Cの活性化状態がより良好となるため、被測定ガスGに含まれる成分の化学変化をより適切に実現できる。
(1c)複数の隔壁接続部15A,15B,15C,15Dは、ヒータ5に最も近い隔壁部13Aとヒータ5から最も遠い隔壁部13Eとを繋ぐ熱伝導経路として、最短の熱伝導経路を実現できる。これにより、ヒータ5から最も遠い隔壁部13Eへの熱伝導に要する時間を短縮でき、ヒータ5の起動から触媒層2Cの全体が活性化するまでの時間を短縮できる。
(1d)ガスセンサ1においては、隔壁接続部15A,15B,15C,15Dは、隔壁部13A,13B,13C,13D,13Eと同じ材料(セラミックを主成分とする材料)で構成されている。これにより、基体部2Aの全体において熱伝導が良好となり、触媒層2Cの全体において活性化状態が良好となる。
[1−4.文言の対応関係]
ここで、文言の対応関係について説明する。
ガスセンサ1がガスセンサの一例に相当し、触媒ユニット2が触媒ユニットの一例に相当し、センサ素子3Aがセンサ素子の一例に相当し、ヒータ5がヒータの一例に相当し、伝熱面5Aが伝熱面の一例に相当する。
基体部2Aが基体部の一例に相当し、触媒層2Cが触媒部の一例に相当し、被測定ガスの流路10(ガス流路空間10)がガス流路空間の一例に相当し、隔壁部13A,13B,13C,13D,13Eがそれぞれ隔壁部の一例に相当し、側壁部14が側壁部の一例に相当し、隔壁接続部15A,15B,15Cがそれぞれ隔壁接続部の一例に相当する。
[2.第2実施形態]
[2−1.構成]
次に、第2実施形態として、触媒ユニット2における被測定ガスの流路10(ガス流路空間10)の構造が第1実施形態とは異なるガスセンサについて説明する。
なお、第1実施形態における被測定ガスの流路10は、ヒータ5の伝熱面5Aに平行な方向においては、被測定ガスGがガス導入部2Fからガス排出部2Gに向かう方向に移動する流路のみを備える構成であるとともに、並列接続された複数の支流に分岐する構成である。これに対して、第2実施形態における被測定ガスの流路10は、ヒータ5の伝熱面5Aに平行な方向においては、被測定ガスGがガス導入部2Fからガス排出部2Gに向かう方向に移動する流路のみならずその反対方向に移動する流路も備える構成である。第2実施形態の流路10は、第1実施形態に比べて、ガス導入部2Fからガス排出部2Gまでの経路長が長く構成されている。
なお、第2実施形態のガスセンサは、第1実施形態と比べて、触媒ユニット2のガス流路空間10の構成が異なるため、以下の説明では、触媒ユニット2を中心に説明する。
<触媒ユニット>
図8および図9に示すように、第2実施形態の触媒ユニット2は、第1実施形態と同様に、四角柱形状に形成されており、外面に、ガス導入部2Fと、ガス排出部2Gと、を備える。図10に示すように、ガス導入部2Fは第1配管6に接続され、ガス排出部2Gは第2配管7に接続される。なお、図8は、図9に示す触媒ユニット2のうち、破線D4で示す部分で切断した状態の触媒ユニット2を表す斜視図である。図9は、図8に示す触媒ユニット2のうち、破線D3で示す部分で切断した状態の触媒ユニット2を表す斜視図である。
触媒ユニット2は、内部に被測定ガスの流路10となる内部空間(ガス流路空間10)を有している。被測定ガスの流路10は、ガス導入部2Fから導入されたガスがガス排出部2Gから排出されるように構成されている。
触媒ユニット2は、図10に示すように、基体部2Aと、触媒層2Cと、1つのシート体2Dとを有する。なお、図10では、第1実施形態の図5と同様に、被測定ガスGの流れを表すために、便宜上、ガス導入部2Fおよびガス排出部2Gを表している。
(基体部)
基体部2Aは、第1実施形態と同様に、被測定ガスGの流路10を構成する内壁2Bを有する箱状の部材であり、セラミックを主成分とする一体品である。具体的には、基体部2Aは、セラミックを主成分とする3以上の未焼結のシート(いわゆるセラミックグリーンシート)が重ね合わされた状態で一体焼成された焼成体である。
被測定ガスGの流路10を構成する内壁2Bは、流路10のガス導入位置10Aからガス排出位置10Bに流れる被測定ガスGを迂回させて流路10を長くするための複数の迂回壁12A,12B,12C,12D,12Eを含んでいる。これにより、ガス導入位置10Aからガス排出位置10Bに向かって流れてゆく被測定ガスGは、迂回壁12A,12B,12C,12D,12Eの存在によってガス導入位置10Aからガス排出位置10Bまでの最短距離で流れずに迂回することになる。つまり、迂回壁12A,12B,12C,12D,12Eは、基体部2A内の被測定ガスGが衝突する位置に配置されている。基体部2A内の流路10は、伝熱面5Aに平行な方向における被測定ガスGの移動方向が、ガス導入部2Fからガス排出部2Gに向かう方向とその反対方向の2方向を含むように、構成されている。
第2実施形態の基体部2Aは、図8および図9に示すように、複数の隔壁部13A,13B,13C,13Dと、複数の側壁部14と、複数の隔壁接続部15A,15B,15Cと、を備える。
複数の隔壁部13A,13B,13C,13Dは、被測定ガスの流路10となるガス流路空間10を隔てて積層配置されている。詳細には、複数の隔壁部13A,13B,13C,13Dは、図10に示すように、ヒータ5の伝熱面5Aからの距離がそれぞれ異なるように積層配置されている。
側壁部14は、複数の隔壁部13A,13B,13C,13Dのそれぞれの端部において、複数の隔壁部13A,13B,13C,13Dを支持するように構成されている。
複数の隔壁接続部15A,15B,15Cは、複数の隔壁部13A,13B,13C,13Dのうち2個の隔壁部のそれぞれに当接する形態で、ガス流路空間10に配置されている。
基体部2Aは、複数の隔壁部として、3個以上の隔壁部13A,13B,13C,13Dを備える。基体部2Aは、隔壁接続部として、ヒータの伝熱面からの距離がそれぞれ異なる複数の隔壁接続部15A,15B,15Cを備える。複数の隔壁部13A,13B,13C,13Dのそれぞれは、隔壁接続部15A,15B,15Cを介して少なくとも1つの他の隔壁部と接続される構成である。
基体部2Aは、ガス流路空間10を隔てて隣り合う複数の隔壁部13A,13B,13C,13Dどうしのすべてが隔壁接続部15A,15B,15Cを介して接続される構造である。
複数の隔壁接続部15A,15B,15Cは、ヒータ5の伝熱面5Aに垂直な方向から投影した場合において、少なくとも一部が重なるように配置される構成である。複数の隔壁接続部15A,15B,15Cがこのように配置されることで、ヒータ5に最も近い隔壁部13Aとヒータ5から最も遠い隔壁部13Dとを繋ぐ熱伝導経路として、最短の熱伝導経路を実現できる。
隔壁接続部15A,15B,15C、および隔壁部13A,13B,13C,13Dは、いずれも基体部2Aの一部を構成しており、同一材料で形成されている。上記の通り、基体部2Aは、セラミックを主成分とする材料(本実施形態では、アルミナ)で構成されている。つまり、隔壁接続部15A,15B,15Cは、隔壁部13A,13B,13C,13Dと同じ材料(アルミナ)で構成されている。
複数の隔壁部13A,13B,13C,13D、複数の側壁部14、複数の隔壁接続部15A,15B,15Cのそれぞれの表面のうち、流路10に面する表面は、内壁2Bの一部を構成する。
(触媒層)
触媒層2Cは、第1実施形態と同様に、被測定ガスGが含む成分を化学変化させる。
(シート体)
シート体2Dは、第1実施形態と同様に、セラミックを主成分とするシートである。
<ヒータ>
ヒータ5は、第1実施形態と同様に、単体のヒータであり、触媒ユニット2とセンサユニット3(図1参照)とを同時に加熱する。
<配管>
第1実施形態と同様に、第1配管6は、触媒ユニット2に被測定ガスGを供給し、第2配管7は、触媒ユニット2を通過した被測定ガスGをセンサユニット3(図1参照)内に供給する。
[2−2.製造方法]
第2実施形態のガスセンサの製造方法について説明する。ガスセンサの製造方法は、第1実施形態と同様に、図6に示すように、重ね合わせ工程S10と、焼成工程S20と、触媒層形成工程S30と、シート体接着工程S40と、組立工程S50とを備える。
<重ね合わせ工程>
本工程では、触媒ユニット2を形成する工程として、それぞれ開口が形成された複数のセラミックグリーンシートと、開口が形成されていない1枚のセラミックグリーンシートとを重ね合わせる。
例えば、第2実施形態の触媒ユニット2の場合は、図11に示す9枚のセラミックグリーンシート21〜29を用意し、厚み方向に重ね合わせる。各シートの開口(図中の白抜き部分)は、それぞれ、流路10の一部となる。また、各シートのうち網掛け表示領域は、それぞれ、隔壁接続部15A,15B,15Cとなる部分である。
<焼成工程、触媒層形成工程、シート体接着工程、組立工程>
焼成工程、触媒層形成工程、シート体接着工程、組立工程の各工程は、第1実施形態と同様である。これら各工程を順次実行することで、基体部2Aが得られ、触媒層2Cを内壁2Bに固定でき、触媒ユニット2が得られ、ガスセンサを組み立てることができる。
[2−3.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(2a)第2実施形態のガスセンサにおいては、触媒ユニット2の基体部2Aが側壁部14とは別に隔壁接続部15A,15B,15Cを備えることで、側壁部14のみならず隔壁接続部15A,15B,15Cが、複数の隔壁部13A,13B,13C,13Dどうしを繋ぐ熱伝導経路として機能する。これにより、ヒータ5から離れた位置の隔壁部13Dへの熱伝導が隔壁接続部を設置していない基体部と相対的に比較して良好となり、基体部2Aの全体における温度のバラツキを抑制でき、触媒層2Cの全体における活性化状態が良好となるため、被測定ガスGに含まれるガス成分の化学変化量の減少を抑制できる。よって、第2実施形態のガスセンサは、触媒層2Cの部位ごとの温度バラツキによる触媒性能の低下を抑制し、ガス検出精度の低下を抑制できる。
(2b)基体部2Aは、ガス流路空間10を隔てて隣り合う複数の隔壁部13A,13B,13C,13Dどうしのすべてが隔壁接続部15A,15B,15Cを介して接続される構造である。これにより、基体部2Aの全体における温度のバラツキをより抑制でき、触媒層2Cの活性化状態がより良好となるため、被測定ガスGに含まれる成分の化学変化をより適切に実現できる。
(2c)複数の隔壁接続部15A,15B,15Cは、ヒータ5に最も近い隔壁部13Aとヒータ5から最も遠い隔壁部13Dとを繋ぐ熱伝導経路として、最短の熱伝導経路を実現できる。これにより、ヒータ5から最も遠い隔壁部13Dへの熱伝導に要する時間を短縮でき、ヒータ5の起動から触媒層2Cの全体が活性化するまでの時間を短縮できる。
(2d)ガスセンサ1においては、隔壁接続部15A,15B,15Cは、隔壁部13A,13B,13C,13Dと同じ材料(セラミックを主成分とする材料)で構成されている。これにより、基体部2Aの全体において熱伝導が良好となり、触媒層2Cの全体において活性化状態が良好となる。
[3.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(3a)上記実施形態のガスセンサにおいて、触媒ユニットの基体部は、上記実施形態のように、同一層(隣接する隔壁部と隔壁部との間)に配置される隔壁接続部が1個である構成に限られることはなく、同一層に複数の隔壁接続部が設けられる構成であってもよい。例えば、図12に模式的に示すように、隣接する隔壁部13Aと隔壁部13Bとの間に複数の隔壁接続部15Aが設けられ、隣接する隔壁部13Bと隔壁部13Cとの間に複数の隔壁接続部15Bが設けられ、隣接する隔壁部13Cと隔壁部13Dとの間に複数の隔壁接続部15Cが設けられる構成であってもよい。
このように、ヒータ5の伝熱面5Aからの垂直方向距離が同一の層に複数の隔壁接続部を備えることで、側壁部および複数の隔壁接続部が、複数の隔壁部どうしを繋ぐ熱伝導経路として機能するため、上記実施形態に比べて、熱伝導経路が増加する。これにより、ヒータ5から離れた位置の隔壁部13Dへの熱伝導がさらに良好となり、基体部2Aの全体における温度のバラツキを抑制でき、触媒層2Cの全体における活性化状態が良好となるため、被測定ガスに含まれるガス成分の化学変化量の減少を抑制できる。よって、このガスセンサは、触媒層2Cの部位ごとの温度バラツキによる触媒性能の低下を抑制し、ガス検出精度の低下を抑制できる。
また、同一層に設けられる複数の隔壁接続部どうしが異なる断面形状となる構成であってもよい。例えば、図12に模式的に示すように、同一層に設けられる複数の隔壁接続部15Aどうしの断面形状における幅寸法が互いに異なる構成であってもよい。このような構成の基体部を備えるガスセンサは、より速やかな熱伝導が必要な箇所には、幅寸法の大きい隔壁接続部を配置する構成であってもよい。
(3b)上記実施形態のガスセンサにおいて、触媒ユニットの基体部は、上記実施形態のように、ヒータ5の伝熱面5Aに垂直な方向から投影した場合において、異なる層に設けられる隔壁接続部どうしが同一位置に配置される構成に限られることはなく、異なる層に設けられる隔壁接続部どうしが異なる位置に配置される構成であってもよい。例えば、図13に模式的に示すように、ヒータ5の伝熱面5Aに垂直な方向から投影した場合において、隔壁接続部15Aと隔壁接続部15Bとが異なる位置に配置されるとともに、隔壁接続部15Bと隔壁接続部15Cとが異なる位置に配置される構成であってもよい。
複数の隔壁接続部15A,15B,15Cがこのように配置されることで、複数の隔壁部13A,13B,13C,13Dごとに隔壁接続部15A,15B,15Cを介して熱が最初に伝わる部位を任意に設定できる。これにより、隔壁部13A,13B,13C,13Dのうち最も温度が低下しやすい部位に隔壁接続部15A,15B,15Cを配置することで、隔壁部13A,13B,13C,13Dの部位ごとに温度のバラツキが生じるのを抑制できる。
なお、図13に示す触媒ユニット2は、ヒータ5の伝熱面5Aに垂直な方向から投影した場合において、隣接する層にそれぞれ配置される隔壁接続部どうしは異なる位置に配置されるが、隔壁接続部15Aと隔壁接続部15Cとは少なくとも一部が重なるように配置された構成である。触媒ユニットは、このような構成に限られることはなく、隔壁接続部15A、隔壁接続部15B、隔壁接続部15Cがいずれも異なる位置に配置される構成であってもよい。
(3c)上記実施形態のガスセンサ1において、ヒータ5は、必ずしもセンサ素子3Aと一体化されなくてもよい。例えば、ヒータ5はベース3Bの内部に配置されてもよい。また、ヒータ5は、基体部2Aにおけるベース3Bと対向する外面に配置されてもよい。さらに、ヒータ5は、ベース3Bにおけるセンサ素子3Aと対向する外面、ベース3Bにおける基体部2Aと対向する外面、基体部2Aの内部等に配置されてもよい。
また、ガスセンサ1は、触媒層2Cを加熱するための複数のヒータ5を備えてもよいし、触媒層2Cを加熱するための第1ヒータと、センサ素子3Aを加熱するための第2ヒータとを備えてもよい。
(3d)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1…ガスセンサ、2…触媒ユニット、2A…基体部、2B…内壁、2C…触媒層、2F…ガス導入部、2G…ガス排出部、3…センサユニット、3A…センサ素子、5…ヒータ、5A…伝熱面、10…流路(ガス流路空間)、13A,13B,13C,13D,13E…隔壁部、14…側壁部、15A,15B,15C,15D…隔壁接続部。

Claims (5)

  1. 被測定ガスに含まれる成分の濃度を測定するためのガスセンサであって、
    前記被測定ガスに含まれる成分を化学変化させるように構成された触媒ユニットと、
    前記触媒ユニットを通過した前記被測定ガス中の特定成分を検知するように構成されたセンサ素子と、
    少なくとも前記触媒ユニットを加熱するように構成された伝熱面を有するヒータと、
    を備え、
    前記触媒ユニットは、基体部と、触媒部と、を備えており、
    前記基体部は、前記被測定ガスの流路となるガス流路空間を隔てて積層配置される複数の隔壁部と、前記複数の隔壁部のそれぞれの端部において前記複数の隔壁部を支持する側壁部と、を備え、
    前記複数の隔壁部は、前記ヒータの前記伝熱面からの距離がそれぞれ異なるように積層配置されており、
    前記触媒部は、前記隔壁部の表面のうち前記ガス流路空間に面する表面に形成されており、
    前記基体部は、前記側壁部とは別に、前記複数の隔壁部のうち少なくとも2個の前記隔壁部のそれぞれに当接する形態で前記ガス流路空間に配置される隔壁接続部を備える、
    ガスセンサ。
  2. 請求項1に記載のガスセンサであって、
    前記基体部は、前記複数の隔壁部として、3個以上の隔壁部を備えるとともに、前記隔壁接続部として、前記ヒータの前記伝熱面からの距離がそれぞれ異なる複数の隔壁接続部を備え、
    前記複数の隔壁部のそれぞれは、前記隔壁接続部を介して少なくとも1つの他の前記隔壁部と接続される、
    ガスセンサ。
  3. 請求項2に記載のガスセンサであって、
    前記複数の隔壁接続部は、前記ヒータの前記伝熱面に垂直な方向から投影した場合において、少なくとも一部が重なるように配置される構成である、
    ガスセンサ。
  4. 請求項2に記載のガスセンサであって、
    前記複数の隔壁接続部は、前記ヒータの前記伝熱面に垂直な方向から投影した場合において、それぞれ異なる位置に配置される構成である、
    ガスセンサ。
  5. 請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載のガスセンサであって、
    前記隔壁接続部は、前記隔壁部と同じ材料で構成されている、
    ガスセンサ。
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