JP2020015475A - 鞍乗型車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユニットスイング式エンジンを備えた鞍乗型車両において、フレームとユニットスイング式エンジンとを接続するリンク部材の捻り剛性を確保しつつ、リンク部材の外側への張り出しを抑制する。【解決手段】鞍乗型車両(1)のリンク部材(30)は、左および右ヘッドパイプ(31、32)と、クロスパイプ(33)とを有する。クロスパイプは、ヘッドパイプ軸線(31ax、32ax)から離れた位置で中心軸線(33ax)が車幅方向(DW)に延びる中央部(33C)と、中央部から左ヘッドパイプに延びる左曲がり部(33L)と、中央部から右ヘッドパイプに延びる右曲がり部(33R)とを含む。クロスパイプの一端および他端の少なくとも一方において、車幅方向の寸法d1に比べて車幅方向に直交する方向(DP)の寸法d2が大きく設定されており、且つ、クロスパイプの中心軸線がヘッドパイプ軸線に対して斜めに交差している。【選択図】図3
Description
本発明は、鞍乗型車両に関し、特に、ユニットスイング式エンジンを備えた鞍乗型車両に関する。
自動二輪車のリヤサスペンションとして、種々の方式が知られている。スクータ型の自動二輪車には、ユニットスイング式が広く用いられている。この方式では、エンジンやトランスミッションを一体化したユニット(「ユニットスイング式エンジン」と呼ばれる)が用いられる。ユニットスイング式エンジンは、その前部が車体フレームに対してリンク部材により揺動可能に支持される。
ユニットスイング式エンジンを備えたスクータ型自動二輪車は、例えば特許文献1に開示されている。図11に、特許文献1のスクータ型自動二輪車に用いられているリンク部材(懸架リンク)930を示す。
リンク部材930は、図11に示すように、車体フレーム側に結合される車体側リンク930aと、ユニットスイング式エンジン側に結合されるエンジン側リンク930bとを含む。
車体側リンク930aは、左ヘッドパイプ931および右ヘッドパイプ932と、クロスパイプ933とから構成される。
左ヘッドパイプ931および右ヘッドパイプ932は、それぞれフレームに回転支持される。左ヘッドパイプ931と右ヘッドパイプ932とは、車幅方向DWに離れて配置されている。左ヘッドパイプ931および右ヘッドパイプ932の軸線(ヘッドパイプ軸線)931ax、932axは、車幅方向DWに延びており、同軸に配置されている。
クロスパイプ933は、その一端933aが左ヘッドパイプ931に接続されており、その他端933bが右ヘッドパイプ932に接続されている。クロスパイプ933は、中央部933Cと、左曲がり部933Lと、右曲がり部933Rとを含む。中央部933Cの中心軸線933axは、ヘッドパイプ軸線931ax、932axよりも後方で車幅方向DWに延びている。左曲がり部933Lは、クロスパイプ933の上述した一端933aを含み、中央部933Cから左ヘッドパイプ931に延びている。右曲がり部933Rは、クロスパイプ933の上述した他端933bを含み、中央部933Cから右ヘッドパイプ932に延びている。
クロスパイプ933の一端933aは、左ヘッドパイプ931のヘッドパイプ軸線931axに対して直交するように、左ヘッドパイプ931に溶接されている。クロスパイプ933の他端933bは、右ヘッドパイプ932のヘッドパイプ軸線932axに対して直交するように、右ヘッドパイプ932に溶接されている。
エンジン側リンク930bは、一対のエンジン側パイプ934および935と、接続ブラケット936とから構成される。
一対のエンジン側パイプ934および935は、車幅方向DWに離れて配置されている。エンジン側パイプ934および935の軸線934ax、935axは、車幅方向DWに延びており、同軸に配置されている。
接続ブラケット936は、一対のエンジン側パイプ934および935を、支持するとともにクロスパイプ933に接続する。
図11に示したリンク部材930では、クロスパイプ933は、左ヘッドパイプ931および右ヘッドパイプ932に対し、溶接代を確保するために、中心軸線933axがヘッドパイプ軸線931ax、932axに直交するように取り付けられている。そのため、クロスパイプ933の左曲がり部933Lおよび右曲がり部933Rが外側に位置し易く(つまり外側に張り出し易く)なり、周辺部材のレイアウトや取り付け作業の制限となったり、車体のバンク角が不足したりするおそれがある。
一方、周辺部材のレイアウトや取り付け作業の確保やバンク角を満足させようとして、クロスパイプ933の形状を定めると、左右のヘッドパイプ931、932の取り付け間隔が短くなってリンク部材930の捻り剛性が不足するおそれがある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユニットスイング式エンジンを備えた鞍乗型車両において、フレームとユニットスイング式エンジンとを接続するリンク部材の捻り剛性を確保しつつ、リンク部材の外側への張り出しを抑制することにある。
本発明の実施形態による鞍乗型車両は、フレームと、ユニットスイング式エンジンと、前記フレームと前記ユニットスイング式エンジンとを接続するリンク部材と、を備えた鞍乗型車両であって、前記リンク部材は、前記フレームに回転支持される左ヘッドパイプと、前記フレームに回転支持される右ヘッドパイプと、一端が前記左ヘッドパイプに接続され、他端が前記右ヘッドパイプに接続されたクロスパイプと、を有し、前記左ヘッドパイプと前記右ヘッドパイプとは、車幅方向に離れて配置されており、前記左ヘッドパイプおよび前記右ヘッドパイプのそれぞれの車幅方向に延びるヘッドパイプ軸線は、互いに同軸に配置されており、前記クロスパイプは、前記ヘッドパイプ軸線から離れた位置で中心軸線が車幅方向に延びる中央部と、前記一端を含み、前記中央部から前記左ヘッドパイプに延びる左曲がり部と、前記他端を含み、前記中央部から前記右ヘッドパイプに延びる右曲がり部と、を含み、前記クロスパイプの前記一端および前記他端の少なくとも一方において、車幅方向の寸法d1に比べて車幅方向に直交する方向の寸法d2が大きく設定されており、且つ、前記クロスパイプの中心軸線が前記ヘッドパイプ軸線に対して斜めに交差している。
ある実施形態において、前記左ヘッドパイプおよび前記右ヘッドパイプのそれぞれは、内筒部および外筒部と、前記内筒部および前記外筒部の間に配置されたブッシュとを含み、前記ブッシュは、前記クロスパイプの中心軸線上に位置している。
ある実施形態において、前記左ヘッドパイプおよび前記右ヘッドパイプのうち、前記クロスパイプの前記一端および前記他端の前記少なくとも一方に対応するヘッドパイプの前記ブッシュの幅は、当該ヘッドパイプの幅よりも小さい。
ある実施形態において、前記クロスパイプの前記一端および前記他端の前記少なくとも一方において、前記寸法d1に対する前記寸法d2の比が1.2以上である。
ある実施形態において、前記クロスパイプの前記一端および前記他端の前記少なくとも一方において、前記クロスパイプの中心軸線は前記ヘッドパイプ軸線に対して60°以上85°以下の角度をなしている。
ある実施形態において、前記クロスパイプは、前記左ヘッドパイプの左端よりも右方に、かつ、前記右ヘッドパイプの右端よりも左方に配置されている。
ある実施形態において、前記左曲がり部は、前記クロスパイプの前記中央部から前記左ヘッドパイプに向けて左方向に延び、前記右曲がり部は、前記クロスパイプの中央部から前記右ヘッドパイプに向けて右方向に延びる。
ある実施形態において、前記鞍乗型車両は、前記リンク部材の前記左ヘッドパイプと前記右ヘッドパイプとの間に位置するように配置されたキャニスタをさらに備える。
本発明の実施形態による鞍乗型車両が備えるリンク部材では、クロスパイプの一端および他端の少なくとも一方において、クロスパイプの中心軸線がヘッドパイプ軸線に対して斜めに交差している。つまり、クロスパイプの左曲がり部および/または右曲がり部は、対応するヘッドパイプに対して斜めに接続されている。従って、クロスパイプの中心軸線がヘッドパイプ軸線に対して直交する場合、つまり左曲がり部および/または右曲がり部が対応するヘッドパイプに対して垂直に接続されている場合に比べ、左曲がり部および/または右曲がり部が内側に位置し易く(すなわち外側に張り出し難く)なるので、クロスパイプの形状の自由度が向上する。そのため、周辺部材のレイアウトや取付作業性を確保し易くなるので、左ヘッドパイプと右ヘッドパイプの取り付け間隔を大きく確保し易くなってリンク部材の捻り剛性も確保し易くなる。
なお、クロスパイプの左曲がり部および/または右曲がり部を対応するヘッドパイプに対して斜めに接続すると、ヘッドパイプの外周面に投影されるクロスパイプの端部の車幅方向の寸法が大きくなるので、ヘッドパイプ幅も大きくする必要があるとも考えられる。しかしながら、本発明の実施形態によるリンク部材では、クロスパイプの一端および他端の少なくとも一方において、車幅方向の寸法d1に比べて車幅方向に直交する方向の寸法d2が大きく設定されている。つまり、クロスパイプの一端および/または他端は、寸法d2が寸法d1よりも大きくなるように変形して(潰されて)いる。そのため、クロスパイプの左曲がり部および/または右曲がり部が対応するヘッドパイプに対して斜めに接続されている場合でも、ヘッドパイプ幅の増加を抑制できる。つまり、クロスパイプの一端および/または他端を上述したように変形させないで(潰さないで)ヘッドパイプに斜めに接続する場合に比べ、ヘッドパイプ幅を小さくすることができる。
左ヘッドパイプおよび右ヘッドパイプのそれぞれは、内筒部および外筒部の間に配置されたブッシュを含み得る。ブッシュがクロスパイプの中心軸線上に位置していることにより、ユニットスイング式エンジンからの振動をブッシュで好適に吸収することができる。
クロスパイプが斜めに接続されるヘッドパイプのブッシュの幅は、コストおよび軽量化の観点からは、ヘッドパイプの幅よりも小さい(つまりブッシュがオフセット配置されている)ことが好ましい。
ヘッドパイプ幅の増加を十分に抑制する観点からは、クロスパイプの一端および/または他端の寸法d1に対する寸法d2の比が1.2以上であることが好ましい。
クロスパイプの左曲がり部および/または右曲がり部の外側への張り出しを少なくする観点からは、クロスパイプの一端および/または他端において、クロスパイプの中心軸線はヘッドパイプ軸線に対して85°以下の角度をなしていることが好ましい。ただし、クロスパイプの中心軸線がヘッドパイプ軸線に対してなす角度が60°未満であると、クロスパイプをヘッドパイプに対して接続しにくくなる(例えば溶接トーチによる溶接作業がしにくくなる)ことがあるので、クロスパイプの中心軸線はヘッドパイプ軸線に対して60°以上の角度をなしていることが好ましいともいえる。
クロスパイプが、左ヘッドパイプの左端よりも右方に、かつ、右ヘッドパイプの右端よりも左方に配置されていることにより、クロスパイプが車幅方向に張り出しにくい。
左曲がり部がクロスパイプの中央部から左ヘッドパイプに向けて左方向に延び、右曲がり部がクロスパイプの中央部から右ヘッドパイプに向けて右方向に延びることにより、左曲がり部と右曲がり部とがコンパクトになり易い。
キャニスタは、比較的サイズが大きな部品である。リンク部材の左ヘッドパイプと右ヘッドパイプとの間に位置するようにキャニスタを配置することにより、リンク部材周辺の空間を有効に活用することができ、キャニスタを他の位置に配置する場合よりもデザイン等への影響を小さくすることができる。
本発明の実施形態によると、ユニットスイング式エンジンを備えた鞍乗型車両において、フレームとユニットスイング式エンジンとを接続するリンク部材の捻り剛性を確保しつつ、リンク部材の外側への張り出しを抑制することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1および図2を参照しながら、本発明の実施形態による鞍乗型車両1を説明する。ここでは、鞍乗型車両1は、スクータ型の自動二輪車である。図1は、自動二輪車1を模式的に示す側面図である。図2は、自動二輪車1の車体フレーム2を模式的に示す側面図である。
自動二輪車1は、図1に示すように、車体フレーム(以下では単に「フレーム」と呼ぶ)2と、ユニットスイング式エンジン20と、フレーム2とユニットスイング式エンジン20とを接続するリンク部材30とを備える。
フレーム2は、図1および図2に示すように、ヘッドパイプ3と、ヘッドパイプ3から後方かつ下方に延びるダウンチューブ4と、ダウンチューブ4に接続用プレート5を介して接続されて後方に延びる左右一対のバックステー6とを有する。
ヘッドパイプ3には、ステアリングシャフト11が左右に回転可能に挿入されている。ステアリングシャフト11の上部は、ハンドル12に接続されている。ステアリングシャフト11の下部は、フロントフォーク13に接続されている。フロントフォーク13は、前輪14を回転可能に支持している。
ヘッドパイプ3からダウンチューブ4、さらに左側のバックステー6の前部に沿って燃料タンク15が配置されている。燃料タンク15の最上部には、給油口15aが設けられている。給油口15aは、ヘッドパイプ3近傍に位置している。
一対のバックステー6には、シート支持ステー8、9および10が接続されている。シート支持ステー8、9および10によって、シート16が支持されている。シート16の下方には、収納ボックス17が配置されている。収納ボックス17には、例えばヘルメット18、19が収納される。
一対のバックステー6の前部には、リンク部材30を介してユニットスイング式エンジン20の前部が揺動可能に支持されている。また、一対のバックステー6の後部に、リアクッション21を介してユニットスイング式エンジン20の後部が支持されている。ユニットスイング式エンジン20は、後輪22を回転可能に支持している。
ユニットスイング式エンジン20は、エンジン20aと、動力伝達機構20bとを含む動力ユニットである。エンジン20aの動力は、動力伝達機構20bを介して後輪22に伝達される。
ハンドル12には、ヘッドライトカバー23が取り付けられている。フレーム2のヘッドパイプ3、ダウンチューブ4、一対のバックステー6などは、車体カバー24によって覆われている。
リンク部材30は、車体側軸51a、51bと、エンジン側軸52とを連結する。車体側軸51a、51bは、バックステー6に取り付けられたブラケット40、41(右側のブラケット41はここでは不図示)に支持されている。エンジン側軸52は、エンジン20aのクランクケース20a1に支持されている。
リンク部材30は、車体側軸51a、51bに結合された車体側リンク30aと、エンジン側軸52に結合されたエンジン側リンク30bとを含む。車体側リンク30aと、エンジン側リンク30bとは、接合(例えば溶接)されている。
続いて、さらに図3から図7も参照しながら、リンク部材30の構造を説明する。図3、図4および図5は、それぞれリンク部材30を示す上面図、下面図および左側面図である。図6および図7は、それぞれ図2中の6A−6A’線および7A−7A’線に沿った断面図である。
リンク部材30は、図3、図4および図5に示すように、一対のヘッドパイプ31および32と、クロスパイプ33と、接続プレート34と、エンジン側パイプ35とを備える。一対のヘッドパイプ31、32およびクロスパイプ33は、車体側リンク30aを構成する。接続プレート34およびエンジン側パイプ35は、エンジン側リンク30bを構成する。
一対のヘッドパイプ31および32のうち、左側に位置するヘッドパイプ31を以下では「左ヘッドパイプ」とも呼び、右側に位置するヘッドパイプ32を以下では「右ヘッドパイプ」とも呼ぶ。
左ヘッドパイプ31および右ヘッドパイプ32は、それぞれフレーム2に回転支持される。左ヘッドパイプ31と右ヘッドパイプ32とは、車幅方向(以下では「第1方向」とも呼ぶ)DWに離れて配置されている。左ヘッドパイプ31および右ヘッドパイプ32のそれぞれの軸線(以下では「ヘッドパオイプ軸線」と呼ぶ)31ax、32axは、車幅方向DWに延びている。また、左ヘッドパイプ31および右ヘッドパイプ32のヘッドパイプ軸線31ax、32axは、同軸に配置されている。
クロスパイプ33の一端33aは、左ヘッドパイプ31に接続されている。クロスパイプ33の他端33bは、右ヘッドパイプ32に接続されている。クロスパイプ33は、左ヘッドパイプ31の左端よりも右方に、かつ、右ヘッドパイプ32の右端よりも左方に配置されている。
クロスパイプ33は、中央部33Cと、左曲がり部33Lと、右曲がり部33Rとを含む。中央部33Cの中心軸線33axは、ヘッドパイプ軸線31axおよび32axから離れた位置で車幅方向DWに延びる。つまり、中央部33Cは、車幅方向DWに略平行に延びる直線状の部分である。
左曲がり部33Lは、クロスパイプ33の一端33aを含み、中央部33Cから左ヘッドパイプ31に延びる。より具体的には、左曲がり部33Lは、中央部33Cの左端から左ヘッドパイプ31に向けて左方向に延びる。
右曲がり部33Rは、クロスパイプ33の他端33bを含み、中央部33Cから右ヘッドパイプ32に延びる。より具体的には、右曲がり部33Rは、中央部33Cの右端から右ヘッドパイプ32に向けて右方向に延びる。
左ヘッドパイプ31、右ヘッドパイプ32およびクロスパイプ33によって構成される車体側リンク30aは、図6に示すように、ブラケット40、41に支持された車体側軸51a、51bに結合されている。
ブラケット40、41は、一対のバックステー6のそれぞれに固定されており、下方に延びている。ブラケット40、41は、クロスメンバー42によって連結されている。
左側のブラケット40は、内側プレート40aと外側プレート40bから構成される。内側プレート40aおよび外側プレート40bの外周の屈曲部40a1および40b1が互いに接合されている。また、内側プレート40aおよび外側プレート40bの外周の屈曲していない取付部40a2および40b2が対応する(つまり左側の)バックステー6に接合されている。
同様に、右側のブラケット41は、内側プレート41aと外側プレート41bから構成される。内側プレート41aおよび外側プレート41bの外周の屈曲部41a1および41b1が互いに接合されている。また、内側プレート41aおよび外側プレート41bの外周の屈曲していない取付部41a2および41b2が対応する(つまり右側の)バックステー6に接合されている。
左ヘッドパイプ31は、径方向における内側に位置する内筒部31aと、径方向における外側に位置する外筒部31bと、内筒部31aおよび外筒部31bの間に配置されたブッシュ31cとを含む。ブッシュ31cは、円筒状であり、例えばゴムから形成されている。車体側軸51aとしてのボルトが、ブラケット40の取付孔40b4から内側プレート40aおよび左ヘッドパイプ31の内筒部31aに挿通されており、ワッシャ70aを介してナット71aによって締付固定されている。
同様に、右ヘッドパイプ32は、径方向における内側に位置する内筒部32aと、径方向における外側に位置する外筒部32bと、内筒部32aおよび外筒部32bの間に配置されたブッシュ32cとを含む。ブッシュ32cは、円筒状であり、例えばゴムから形成されている。車体側軸51bとしてのボルトが、ブラケット41の取付孔41b4から内側プレート41aおよび右ヘッドパイプ32の内筒部32aに挿通されており、ワッシャ70bを介してナット71bによって締付固定されている。
接続プレート34は、クロスパイプ33とエンジン側パイプ35とを接続している。具体的には、接続プレート34とクロスパイプ33とが接合(例えば溶接)されているとともに接続プレート34とエンジン側パイプ35とが接合(例えば溶接)されている。なお、接続プレート34の具体的な形状は、図示している例に限定されない。
エンジン側パイプ35の中心軸線35axは、ヘッドパイプ軸線31axおよび32axやクロスパイプ33の中心軸線33axから離れた位置で車幅方向DWに延びる。
接続プレート34およびエンジン側パイプ35によって構成されるエンジン側リンク30bは、クランクケース20a1に支持されたエンジン側軸52に結合されている。
図7に示すように、エンジン側パイプ35の両端部には、カラー81がそれぞれ圧入されており、エンジン側軸52は、エンジン側パイプ35にカラー81を介して挿通されている。また、クランクケース20a1の、エンジン側パイプ35の両端部よりも外側の位置には、それぞれ内筒部82aおよび外筒部82bと一体化された一対のブッシュ82cが設けられており、エンジン側軸52は、これらのブッシュ82cを介してクランクケース20a1に支持されている。エンジン側軸52としてのボルトは、ナット83によって締付固定されている。図示している例では、ナット83とクランクケース20a1(左側のブッシュ82c)との間には、接続プレート34の一部が介在している。
図8(a)および(b)に、クロスパイプ33の一端33aおよび他端33bにおける断面形状(左曲がり部33Lおよび右曲がり部33Rの断面形状)を示す。図8(a)および(b)は、それぞれ図4中の8A―8A’線および8B−8B’線に沿った断面図である。
ここで、クロスパイプ33の(より具体的には左曲がり部33Lおよび右曲がり部33Rの)、車幅方向(第1方向)DWの寸法を「d1」とし、車幅方向DWに直交する方向(以下では「第2方向」とも呼ぶ)DPの寸法を「d2」とする。なお、第2方向DPは、車幅方向DWに直交するとともに、クロスパイプ33の中心軸線33axにも直交する。図8(a)および(b)に示すように、クロスパイプ33の一端33aおよび他端33bにおいて、寸法d1に比べて寸法d2が大きい。つまり、クロスパイプ33の一端33aおよび他端33bの断面形状は、真円よりも扁平率が高い形状(略楕円形状)である。
また、図3および図4に示すように、クロスパイプ33の一端33aおよび33bにおいて、クロスパイプ33の中心軸線33axは、ヘッドパイプ軸線31ax、32axに対して斜めに交差している(つまり直交していない)。
上述したように、本実施形態の自動二輪車(鞍乗型車両)1が備えるリンク部材30では、クロスパイプ33の一端33aおよび他端33bにおいて、クロスパイプ33の中心軸線33axがヘッドパイプ軸線31ax、32axに対して斜めに交差している。つまり、クロスパイプ33の左曲がり部33Lおよび右曲がり部33Rは、対応するヘッドパイプ31、32に対して斜めに接続されている。従って、特許文献1のように、クロスパイプ933の中心軸線933axがヘッドパイプ軸線931ax、932axに対して直交する場合、つまり左曲がり部933Lおよび右曲がり部933Rが対応するヘッドパイプ931、932に対して垂直に接続されている場合に比べ、左曲がり部33Lおよび右曲がり部33Rが内側に位置し易く(すなわち外側に張り出し難く)なるので、クロスパイプ33の形状の自由度が向上する。そのため、周辺部材のレイアウトや取付作業性を確保し易くなるので、左ヘッドパイプ31と右ヘッドパイプ32の取り付け間隔を大きく確保し易くなってリンク部材30の捻り剛性も確保し易くなる。
なお、クロスパイプ33の左曲がり部33Lおよび右曲がり部33Rを対応するヘッドパイプ31、32に対して斜めに接続すると、ヘッドパイプ31、32の外周面に投影されるクロスパイプ33の端部の車幅方向DWの寸法d1が大きくなるので、ヘッドパイプ幅も大きくする必要があるとも考えられる。しかしながら、本実施形態のリンク部材30では、クロスパイプ33の一端33aおよび他端33bにおいて、車幅方向DWの寸法d1に比べて車幅方向DWに直交する方向DPの寸法d2が大きく設定されている。つまり、クロスパイプ33の一端33aおよび他端33bは、寸法d2が寸法d1よりも大きくなるように変形して(潰されて)いる。そのため、クロスパイプ33の左曲がり部33Lおよび右曲がり部33Rが対応するヘッドパイプ31、32に対して斜めに接続されている場合でも、ヘッドパイプ幅の増加を抑制できる。つまり、クロスパイプ33の一端33aおよび他端33bを上述したように変形させないで(潰さないで)ヘッドパイプ31、32に斜めに接続する場合に比べ、ヘッドパイプ幅を小さくすることができる。
なお、ここでは、クロスパイプ33の一端33aおよび33bの両方において、寸法d2が寸法d1よりも大きく、且つ、クロスパイプ33の中心軸線33axがヘッドパイプ軸線31ax、32axに対して斜めに交差している場合を例示したが、クロスパイプ33の一端33aおよび33bの一方においてのみ、上述した構成が採用されてもよい。つまり、クロスパイプ33の一端33aおよび33bの少なくとも一方において、寸法d2が寸法d1よりも大きく、且つ、クロスパイプ33の中心軸線33axがヘッドパイプ軸線31ax、32axに対して斜めに交差していることにより、上述した効果を得ることができる。
ヘッドパイプ幅の増加を十分に抑制する観点からは、クロスパイプ33の一端33aおよび/または他端33bの寸法d1に対する寸法d2の比は、1.2以上であることが好ましい。
クロスパイプ33の左曲がり部33Lおよび/または右曲がり部33Rの外側への張り出しを少なくする観点からは、クロスパイプ33の一端33aおよび/または他端33bにおいて、クロスパイプ33の中心軸線33axはヘッドパイプ軸線31ax、32axに対して85°以下の角度をなしていることが好ましい。ただし、クロスパイプ33の中心軸線33axがヘッドパイプ軸線31ax、32axに対してなす角度(図4中の角θ)が60°未満であると、クロスパイプ33をヘッドパイプ31、32に対して接続しにくくなる(例えば溶接トーチによる溶接作業がしにくくなる)ことがあるので、クロスパイプ33の中心軸線33axはヘッドパイプ軸線31ax、32axに対して60°以上の角度をなしていることが好ましいともいえる。
クロスパイプ33は、図3などに示したように、左ヘッドパイプ31の左端よりも右方に、かつ、右ヘッドパイプ32の右端よりも左方に配置されていることが好ましい。これにより、クロスパイプ33が車幅方向DWに張り出しにくい。
また、左曲がり部33Lは、クロスパイプ33の中央部33Cから左ヘッドパイプ31に向けて左方向に延び、右曲がり部33Rは、クロスパイプ33の中央部33Cから右ヘッドパイプ32に向けて右方向に延びることが好ましい。これにより、左曲がり部33Lと右曲がり部33Rとがコンパクトになり易い。
続いて、左ヘッドパイプ31および右ヘッドパイプ32のブッシュ31cおよび32cの好ましい構成を説明する。図9に、ブッシュ31cおよび32cの他の構成の例を示す。
図6に示した例では、ブッシュ31cおよび32cの幅は、ヘッドパイプ31および32の幅と同じである。これに対し、図9に示す例では、左ヘッドパイプ31および右ヘッドパイプ32のブッシュ31cおよび32cの幅wbは、対応するヘッドパイプ31、32の幅whよりも小さい。このように、クロスパイプ33が斜めに接続されるヘッドパイプ31、32のブッシュ31c、32cの幅wbは、コストおよび軽量化の観点からは、ヘッドパイプ31、32の幅whよりも小さい(つまりブッシュ31c、32cがオフセット配置されている)ことが好ましい。
また、ブッシュ31c、32cは、図9に示すように、クロスパイプ33の中心軸線33ax上に位置していることが好ましい。ブッシュ31c、32cがクロスパイプ33の中心軸線33ax上に位置していることにより、ユニットスイング式エンジン20からの振動をブッシュ31c、32cで好適に吸収することができる。
さらに、図9に例示したように、ヘッドパイプ31、32内でブッシュ31c、32cを車幅方向DWにおける外側に寄せることにより、モーメントアームが大きくなってブッシュ31c、32cにかかる荷重が小さくなる。
続いて、図10を参照しながら、キャニスタ80の配置の好ましい例を説明する。キャニスタ80は、燃料タンク15内で蒸発した燃料を貯留するための部品である。なお、図10では、キャニスタ80の外形を簡略化して示している。
図10に示すように、キャニスタ80は、リンク部材30の左ヘッドパイプ31と右ヘッドパイプ32との間に位置するように配置されている。図10に示す例では、キャニスタ80は、ブラケット40、41を連結するクロスメンバ42に締結されている。
従来、キャニスタ80は、フロントカバー(車体カバー24のフロント部)の内部や燃料タンク15の周辺、収納ボックス17の周辺に設けられることが多かった。キャニスタ80は、比較的サイズが大きな部品であるため、デザインやタンク容量、ボックス容量に影響することがあった。これに対し、リンク部材30の左ヘッドパイプ31と右ヘッドパイプ32との間に位置するようにキャニスタ80を配置することにより、リンク部材30周辺の空間を有効に活用することができ、また、キャニスタ80を他の位置に配置する場合よりもデザイン等への影響を小さくすることができる。
なお、本実施形態では鞍乗型車両としてスクータ型の自動二輪車1を例示したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものでない。本発明の実施形態は、ユニットスイング式エンジンを備えた鞍乗型車両に広く用いられる。
上述したように、本発明の実施形態による鞍乗型車両1は、フレーム2と、ユニットスイング式エンジン20と、フレーム2とユニットスイング式エンジン20とを接続するリンク部材30と、を備えた鞍乗型車両1であって、リンク部材30は、フレーム2に回転支持される左ヘッドパイプ31と、フレーム2に回転支持される右ヘッドパイプ32と、一端33aが左ヘッドパイプ31に接続され、他端33bが右ヘッドパイプ32に接続されたクロスパイプ33と、を有し、左ヘッドパイプ31と右ヘッドパイプ32とは、車幅方向DWに離れて配置されており、左ヘッドパイプ31および右ヘッドパイプ32のそれぞれの車幅方向DWに延びるヘッドパイプ軸線31ax、32axは、互いに同軸に配置されており、クロスパイプ33は、ヘッドパイプ軸線31ax、32axから離れた位置で中心軸線33axが車幅方向DWに延びる中央部33Cと、一端33aを含み、中央部33Cから左ヘッドパイプ31に延びる左曲がり部33Lと、他端33bを含み、中央部33Cから右ヘッドパイプ32に延びる右曲がり部33Rと、を含み、クロスパイプ33の一端33aおよび他端33bの少なくとも一方において、車幅方向DWの寸法d1に比べて車幅方向DWに直交する方向DPの寸法d2が大きく設定されており、且つ、クロスパイプ33の中心軸線33axがヘッドパイプ軸線31ax、32axに対して斜めに交差している。
本発明の実施形態による鞍乗型車両1が備えるリンク部材30では、クロスパイプ33の一端33aおよび他端33bの少なくとも一方において、クロスパイプ33の中心軸線33axがヘッドパイプ軸線31ax、32axに対して斜めに交差している。つまり、クロスパイプ33の左曲がり部33Lおよび/または右曲がり部33Rは、対応するヘッドパイプ31、32に対して斜めに接続されている。従って、クロスパイプ33の中心軸線33axがヘッドパイプ軸線31ax、32axに対して直交する場合、つまり左曲がり部33Lおよび/または右曲がり部33Rが対応するヘッドパイプ31、32に対して垂直に接続されている場合に比べ、左曲がり部33Lおよび/または右曲がり部33Rが内側に位置し易く(すなわち外側に張り出し難く)なるので、クロスパイプ33の形状の自由度が向上する。そのため、周辺部材のレイアウトや取付作業性を確保し易くなるので、左ヘッドパイプ31と右ヘッドパイプ32の取り付け間隔を大きく確保し易くなってリンク部材30の捻り剛性も確保し易くなる。
なお、クロスパイプ33の左曲がり部33Lおよび/または右曲がり部33Rを対応するヘッドパイプ31、32に対して斜めに接続すると、ヘッドパイプ31、32の外周面に投影されるクロスパイプ33の端部の車幅方向DWの寸法d1が大きくなるので、ヘッドパイプ幅も大きくする必要があるとも考えられる。しかしながら、本発明の実施形態のリンク部材30では、クロスパイプ33の一端33aおよび他端33bの少なくとも一方において、車幅方向DWの寸法d1に比べて車幅方向DWに直交する方向DPの寸法d2が大きく設定されている。つまり、クロスパイプ33の一端33aおよび/または他端33bは、寸法d2が寸法d1よりも大きくなるように変形して(潰されて)いる。そのため、クロスパイプ33の左曲がり部33Lおよび/または右曲がり部33Rが対応するヘッドパイプ31、32に対して斜めに接続されている場合でも、ヘッドパイプ幅の増加を抑制できる。つまり、クロスパイプ33の一端33aおよび/または他端33bを上述したように変形させないで(潰さないで)ヘッドパイプ31、32に斜めに接続する場合に比べ、ヘッドパイプ幅を小さくすることができる。
ある実施形態において、左ヘッドパイプ31および右ヘッドパイプ32のそれぞれは、内筒部31a、32aおよび外筒部31b、32bと、内筒部31a、32aおよび外筒部31b、32bの間に配置されたブッシュ31c、32cとを含み、ブッシュ31c、32cは、クロスパイプ33の中心軸線33ax上に位置している。
ブッシュ31c、32cがクロスパイプ33の中心軸線33ax上に位置していることにより、ユニットスイング式エンジン20からの振動をブッシュ31c、32cで好適に吸収することができる。
ある実施形態において、左ヘッドパイプ31および右ヘッドパイプ32のうち、クロスパイプ33の一端33aおよび他端33bの少なくとも一方に対応するヘッドパイプ31、32のブッシュ31c、32cの幅は、当該ヘッドパイプ31、32の幅よりも小さい。
クロスパイプ33が斜めに接続されるヘッドパイプ31、32のブッシュ31c、32cの幅は、コストおよび軽量化の観点からは、ヘッドパイプ31、32の幅よりも小さい(つまりブッシュ31c、32cがオフセット配置されている)ことが好ましい。
ある実施形態において、クロスパイプ33の一端33aおよび他端33bの少なくとも一方において、寸法d1に対する寸法d2の比が1.2以上である。
ヘッドパイプ幅の増加を十分に抑制する観点からは、クロスパイプ33の一端33aおよび/または他端33bの寸法d1に対する寸法d2の比が1.2以上であることが好ましい。
ある実施形態において、クロスパイプ33の一端33aおよび他端33bの少なくとも一方において、クロスパイプ33の中心軸線33axはヘッドパイプ軸線31axに対して60°以上85°以下の角度をなしている。
クロスパイプ33の左曲がり部33Lおよび/または右曲がり部33Rの外側への張り出しを少なくする観点からは、クロスパイプ33の一端33aおよび/または他端33bにおいて、クロスパイプ33の中心軸線33axはヘッドパイプ軸線31axに対して85°以下の角度をなしていることが好ましい。ただし、クロスパイプ33の中心軸線33axがヘッドパイプ軸線31axに対してなす角度が60°未満であると、クロスパイプ33をヘッドパイプ31、32に対して接続しにくくなる(例えば溶接トーチによる溶接作業がしにくくなる)ことがあるので、クロスパイプ33の中心軸線33axはヘッドパイプ軸線31axに対して60°以上の角度をなしていることが好ましいともいえる。
ある実施形態において、クロスパイプ33は、左ヘッドパイプ31の左端よりも右方に、かつ、右ヘッドパイプ32の右端よりも左方に配置されている。
クロスパイプ33が、左ヘッドパイプ31の左端よりも右方に、かつ、右ヘッドパイプ32の右端よりも左方に配置されていることにより、クロスパイプ33が車幅方向DWに張り出しにくい。
ある実施形態において、左曲がり部33Lは、クロスパイプ33の中央部33Cから左ヘッドパイプ31に向けて左方向に延び、右曲がり部33Rは、クロスパイプ33の中央部33Cから右ヘッドパイプ32に向けて右方向に延びる。
左曲がり部33Lがクロスパイプ33の中央部33Cから左ヘッドパイプ31に向けて左方向に延び、右曲がり部33Rがクロスパイプ33の中央部33Cから右ヘッドパイプ32に向けて右方向に延びることにより、左曲がり部33Lと右曲がり部33Rとがコンパクトになり易い。
ある実施形態において、鞍乗型車両1は、リンク部材30の左ヘッドパイプ31と右ヘッドパイプ32との間に位置するように配置されたキャニスタ80をさらに備える。
キャニスタ80は、比較的サイズが大きな部品である。リンク部材30の左ヘッドパイプ31と右ヘッドパイプ32との間に位置するようにキャニスタ80を配置することにより、リンク部材30周辺の空間を有効に活用することができ、キャニスタ80を他の位置に配置する場合よりもデザイン等への影響を小さくすることができる。
本発明の実施形態によると、ユニットスイング式エンジンを備えた鞍乗型車両において、フレームとユニットスイング式エンジンとを接続するリンク部材の捻り剛性を確保しつつ、リンク部材の外側への張り出しを抑制することができる。
1:鞍乗型車両(自動二輪車)、2:フレーム、20:ユニットスイング式エンジン、30:リンク部材、30a:車体側リンク、30b:エンジン側リンク、31:左ヘッドパイプ、31ax:左ヘッドパイプの軸線、31a:左ヘッドパイプの内筒部、31b:左ヘッドパイプの外筒部、31c:左ヘッドパイプのブッシュ、32:右ヘッドパイプ、32ax:右ヘッドパイプの軸線、32a:右ヘッドパイプの内筒部、32b:右ヘッドパイプの外筒部、32c:右ヘッドパイプのブッシュ、33:クロスパイプ、33C:中央部、33L:左曲がり部、33R:右曲がり部、33ax:クロスパイプの軸線、34:接続プレート、35:エンジン側パイプ、80:キャニスタ
Claims (8)
- フレームと、
ユニットスイング式エンジンと、
前記フレームと前記ユニットスイング式エンジンとを接続するリンク部材と、
を備えた鞍乗型車両であって、
前記リンク部材は、
前記フレームに回転支持される左ヘッドパイプと、
前記フレームに回転支持される右ヘッドパイプと、
一端が前記左ヘッドパイプに接続され、他端が前記右ヘッドパイプに接続されたクロスパイプと、
を有し、
前記左ヘッドパイプと前記右ヘッドパイプとは、車幅方向に離れて配置されており、前記左ヘッドパイプおよび前記右ヘッドパイプのそれぞれの車幅方向に延びるヘッドパイプ軸線は、互いに同軸に配置されており、
前記クロスパイプは、
前記ヘッドパイプ軸線から離れた位置で中心軸線が車幅方向に延びる中央部と、
前記一端を含み、前記中央部から前記左ヘッドパイプに延びる左曲がり部と、
前記他端を含み、前記中央部から前記右ヘッドパイプに延びる右曲がり部と、を含み、
前記クロスパイプの前記一端および前記他端の少なくとも一方において、車幅方向の寸法d1に比べて車幅方向に直交する方向の寸法d2が大きく設定されており、且つ、前記クロスパイプの中心軸線が前記ヘッドパイプ軸線に対して斜めに交差している、鞍乗型車両。 - 前記左ヘッドパイプおよび前記右ヘッドパイプのそれぞれは、内筒部および外筒部と、前記内筒部および前記外筒部の間に配置されたブッシュとを含み、
前記ブッシュは、前記クロスパイプの中心軸線上に位置している、請求項1に記載の鞍乗型車両。 - 前記左ヘッドパイプおよび前記右ヘッドパイプのうち、前記クロスパイプの前記一端および前記他端の前記少なくとも一方に対応するヘッドパイプの前記ブッシュの幅は、当該ヘッドパイプの幅よりも小さい、請求項2に記載の鞍乗型車両。
- 前記クロスパイプの前記一端および前記他端の前記少なくとも一方において、前記寸法d1に対する前記寸法d2の比が1.2以上である、請求項1から3のいずれかに記載の鞍乗型車両。
- 前記クロスパイプの前記一端および前記他端の前記少なくとも一方において、前記クロスパイプの中心軸線は前記ヘッドパイプ軸線に対して60°以上85°以下の角度をなしている、請求項1から4のいずれかに記載の鞍乗型車両。
- 前記クロスパイプは、前記左ヘッドパイプの左端よりも右方に、かつ、前記右ヘッドパイプの右端よりも左方に配置されている、請求項1から5のいずれかに記載の鞍乗型車両。
- 前記左曲がり部は、前記クロスパイプの前記中央部から前記左ヘッドパイプに向けて左方向に延び、
前記右曲がり部は、前記クロスパイプの中央部から前記右ヘッドパイプに向けて右方向に延びる、請求項1から6のいずれかに記載の鞍乗型車両。 - 前記リンク部材の前記左ヘッドパイプと前記右ヘッドパイプとの間に位置するように配置されたキャニスタをさらに備える請求項1から7のいずれかに記載の鞍乗型車両。
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