JP2020015026A - シュレッダーおよびシート製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートを供給する供給部の設計自由度をより確保することができるシュレッダーおよびシート製造装置を提供すること。【解決手段】シートが供給される供給口を有する供給部と、前記供給部に供給された前記シートを裁断する裁断部と、を備え、前記裁断部は、第1軸回りに回転する回転刃と、循環移動しつつ、前記回転刃との間で前記シートを裁断する循環移動刃とを有し、前記循環移動刃は、前記供給部から前記回転刃まで前記シートを搬送する搬送部を有することを特徴とするシュレッダー。【選択図】図2
Description
本発明は、シュレッダーおよびシート製造装置に関する。
従来から、シート等のような被細断物を細断するシュレッダーが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載のシュレッダーは、円盤状をなす複数の回転刃を有している。そして、各回転刃が回転することにより、回転刃同士の間で被細断物を細断することができる。
また、特許文献1に記載のシュレッダーは、被細断物が回転刃に向かって供給される供給部としての一対のガイド板を有している。各ガイド板同士は、間隔を置いて対向配置されている。被細断物は、一対のガイド板の間を通過して、回転刃に向かうことができ、その後回転刃で細断される。
特許文献1に記載のシュレッダーでは、一対のガイド板が被細断物を回転刃に案内する機能を有しているため、各ガイド板を回転刃にできる限り近づけなければならない。そのため、各ガイド板同士の間隔や、各ガイド板の配置箇所等の設計上の条件が限られてしまう。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下のものとして実現することが可能である。
本発明のシュレッダーは、シートが供給される供給口を有する供給部と、
前記供給部に供給された前記シートを裁断する裁断部と、を備え、
前記裁断部は、第1軸回りに回転する回転刃と、
循環移動しつつ、前記回転刃との間で前記シートを裁断する循環移動刃とを有し、
前記循環移動刃は、前記供給部から前記回転刃まで前記シートを搬送する搬送部を有することを特徴とする。
前記供給部に供給された前記シートを裁断する裁断部と、を備え、
前記裁断部は、第1軸回りに回転する回転刃と、
循環移動しつつ、前記回転刃との間で前記シートを裁断する循環移動刃とを有し、
前記循環移動刃は、前記供給部から前記回転刃まで前記シートを搬送する搬送部を有することを特徴とする。
本発明のシート製造装置は、本発明のシュレッダーを備え、
前記シュレッダーによって裁断されたシートを原料に新たなシートを製造することを特徴とする。
前記シュレッダーによって裁断されたシートを原料に新たなシートを製造することを特徴とする。
以下、本発明のシュレッダーおよびシート製造装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のシート製造装置の第1実施形態を示す概略側面図である。図2は、図1に示すシート製造装置が備える本発明のシュレッダーを示す概略側面図である。図3は、図1に示すシート製造装置が備える本発明のシュレッダーの変形例を示す概略側面図である。図4は、図2および図3に示すシュレッダーの主要部を示す斜視図である。図5および図6は、それぞれ、図4中の回転刃と循環移動刃との位置関係を示す図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1に示すように、互いに直交する3軸をx軸、y軸およびz軸とする。また、x軸とy軸を含むxy平面が水平となっており、z軸が鉛直となっている。また、各軸の矢印が向いた方向を「正(+)」、その反対方向を「負(−)」と言う。また、図1〜図6中(図7および図8についても同様)の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言うことがある。
図1は、本発明のシート製造装置の第1実施形態を示す概略側面図である。図2は、図1に示すシート製造装置が備える本発明のシュレッダーを示す概略側面図である。図3は、図1に示すシート製造装置が備える本発明のシュレッダーの変形例を示す概略側面図である。図4は、図2および図3に示すシュレッダーの主要部を示す斜視図である。図5および図6は、それぞれ、図4中の回転刃と循環移動刃との位置関係を示す図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1に示すように、互いに直交する3軸をx軸、y軸およびz軸とする。また、x軸とy軸を含むxy平面が水平となっており、z軸が鉛直となっている。また、各軸の矢印が向いた方向を「正(+)」、その反対方向を「負(−)」と言う。また、図1〜図6中(図7および図8についても同様)の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言うことがある。
図1に示すように、シート製造装置100は、供給部3および裁断部4を有するシュレッダー1と、解繊部13と、選別部14と、第1ウェブ形成部15と、細分部16と、混合部17と、ほぐし部18と、第2ウェブ形成部19と、シート形成部20と、切断部21と、ストック部22と、回収部27とを備えている。また、シート製造装置100は、加湿部231と、加湿部232と、加湿部233と、加湿部234と、加湿部235と、加湿部236とを備えている。その他、シート製造装置100は、ブロアー261と、ブロアー262と、ブロアー263とを備えている。
また、シート製造装置100が備える各部は、制御部28と電気的に接続されている。そして、これら各部の作動は、制御部28によって制御される。制御部28は、CPU(Central Processing Unit)281と、記憶部282とを有している。CPU281は、例えば、各種の判断や各種の命令等を行なうことができる。記憶部282は、例えば、シートSを製造するまでのプログラム等の各種プログラムが記憶されている。また、この制御部28は、シート製造装置100に内蔵されていてもよいし、外部のコンピューター等の外部機器に設けられていてもよい。また、外部機器は、例えば、シート製造装置100とケーブル等を介して通信される場合、無線通信される場合、例えばインターネット等のようなネットワークをシート製造装置100と介して接続されている場合等がある。また、CPU281と、記憶部282とは、例えば、一体化されて、1つのユニットとして構成されていてもよいし、CPU281がシート製造装置100に内蔵され、記憶部282が外部のコンピューター等の外部機器に設けられていてもよいし、記憶部282がシート製造装置100に内蔵され、CPU281が外部のコンピューター等の外部機器に設けられていてもよい。
また、シート製造装置100では、原料供給工程と、裁断工程と、解繊工程と、選別工程と、第1ウェブ形成工程と、分断工程と、混合工程と、ほぐし工程と、第2ウェブ形成工程と、シート形成工程と、切断工程とがこの順に実行される。
以下、各部の構成について説明する。
供給部3は、シートである原料M1が供給され、この原料M1を裁断部4に供給する原料供給工程を行なう部分である。なお、供給部3の詳細構成については、後述する。
供給部3は、シートである原料M1が供給され、この原料M1を裁断部4に供給する原料供給工程を行なう部分である。なお、供給部3の詳細構成については、後述する。
原料M1としては、セルロース繊維を含むシート状材料である。なお、セルロース繊維とは、化合物としてのセルロース(狭義のセルロース)を主成分とし繊維状をなすものであればよく、セルロース(狭義のセルロース)の他に、ヘミセルロース、リグニンを含むものであってもよい。また、原料M1は、織布、不織布等、形態は問わない。また、原料M1は、例えば、古紙を解繊して再生、製造されたリサイクルペーパーや、合成紙のユポ紙(登録商標)であってもよいし、リサイクルペーパーでなくてもよい。また、本実施形態では、原料M1は、使用済みまたは不要となった古紙である。
裁断部4は、供給部3から供給された原料M1を大気中等の気中で裁断する裁断工程を行なう部分である。なお、裁断部4に裁断は、次工程の解繊工程との関係で、「粗砕」と言うこともできる。そして、原料M1は、裁断部4によって裁断されて粗砕片M2となる。
図2、図3に示すように、裁断部4は、粗砕片M2を一時的に集積するシュート41を有している。シュート41は、例えば、漏斗状等のような、粗砕片M2の集積に適した形状となっている。なお、裁断部4の詳細構成については、後述する。
また、シュート41の上方には、加湿部231が配置されている。加湿部231は、シュート41内の粗砕片M2を加湿するものである。この加湿部231は、例えば、水分を含むフィルターを有し、フィルターに空気を通過させることにより、湿度を高めた加湿空気を粗砕片M2に供給する気化式の加湿器で構成されている。加湿空気が粗砕片M2に供給されることにより、粗砕片M2が静電気によってシュート41等に付着するのを抑制することができる。
シュート41は、管241を介して、解繊部13に接続されている。シュート41に集められた粗砕片M2は、管241を通過して、解繊部13に搬送される。
解繊部13は、粗砕片M2を気中で、すなわち、乾式で解繊する解繊工程を行なう部分である。この解繊部13での解繊処理により、粗砕片M2から解繊物M3を生成することができる。ここで「解繊する」とは、複数の繊維が結着されてなる粗砕片M2を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。そして、この解きほぐされたものが解繊物M3となる。解繊物M3の形状は、線状や帯状である。また、解繊物M3同士は、絡み合って塊状となった状態、すなわち、いわゆる「ダマ」を形成している状態で存在してもよい。
解繊部13は、例えば本実施形態では、高速回転するローターと、ローターの外周に位置するライナーとを有するインペラーミルで構成されている。解繊部13に流入してきた粗砕片M2は、ローターとライナーとの間に挟まれて解繊される。
また、解繊部13は、ローターの回転により、シュレッダー1から選別部14に向かう空気の流れ、すなわち、気流を発生させることができる。これにより、粗砕片M2を管241から解繊部13に吸引することができる。また、解繊処理後、解繊物M3を、管242を介して選別部14に送り出すことができる。
管242の途中には、ブロアー261が設置されている。ブロアー261は、選別部14に向かう気流を発生させる気流発生装置である。これにより、選別部14への解繊物M3の送り出しが促進される。
選別部14は、解繊物M3を、繊維の長さの大小によって選別する選別工程を行なう部分である。選別部14では、解繊物M3は、第1選別物M4−1と、第1選別物M4−1よりも大きい第2選別物M4−2とに選別される。第1選別物M4−1は、その後のシートSの製造に適した大きさのものとなっている。その平均長さは、1μm以上30μm以下であるのが好ましい。一方、第2選別物M4−2は、例えば、解繊が不十分なものや、解繊された繊維同士が過剰に凝集したもの等が含まれる。
選別部14は、ドラム部141と、ドラム部141を収納するハウジング部142とを有する。
ドラム部141は、円筒状をなす網体で構成され、その中心軸回りに回転する篩である。このドラム部141には、解繊物M3が流入してくる。そして、ドラム部141が回転することにより、網の目開きよりも小さい解繊物M3は、第1選別物M4−1として選別され、網の目開き以上の大きさの解繊物M3は、第2選別物M4−2として選別される。
第1選別物M4−1は、ドラム部141から落下する。
第1選別物M4−1は、ドラム部141から落下する。
一方、第2選別物M4−2は、ドラム部141に接続されている管243に送り出される。管243は、ドラム部141と反対側、すなわち、下流側が管241に接続されている。この管243を通過した第2選別物M4−2は、管241内で粗砕片M2と合流して、粗砕片M2とともに解繊部13に流入する。これにより、第2選別物M4−2は、解繊部13に戻されて、粗砕片M2とともに解繊処理される。
また、ドラム部141からの第1選別物M4−1は、気中に分散しつつ落下して、ドラム部141の下方に位置する第1ウェブ形成部15に向かう。第1ウェブ形成部15は、第1選別物M4−1から第1ウェブM5を形成する第1ウェブ形成工程を行なう部分である。第1ウェブ形成部15は、メッシュベルト151と、3つの張架ローラー152と、吸引部153とを有している。
メッシュベルト151は、無端ベルトであり、第1選別物M4−1が堆積する。このメッシュベルト151は、3つの張架ローラー152に掛け回されている。そして、張架ローラー152の回転駆動により、メッシュベルト151上の第1選別物M4−1は、下流側に搬送される。
第1選別物M4−1は、メッシュベルト151の目開き以上の大きさとなっている。これにより、第1選別物M4−1は、メッシュベルト151の通過が規制され、よって、メッシュベルト151上に堆積することができる。また、第1選別物M4−1は、メッシュベルト151上に堆積しつつ、メッシュベルト151ごと下流側に搬送されるため、層状の第1ウェブM5として形成される。
また、第1選別物M4−1には、例えば塵や埃等が混在しているおそれがある。塵や埃は、例えば、粗砕や解繊によって生じることがある。そして、このような塵や埃は、後述する回収部27に回収されることとなる。
吸引部153は、メッシュベルト151の下方から空気を吸引するサクション機構である。これにより、メッシュベルト151を通過した塵や埃を空気ごと吸引することができる。
また、吸引部153は、管244を介して、回収部27に接続されている。吸引部153で吸引された塵や埃は、回収部27に回収される。
回収部27には、管245がさらに接続されている。また、管245の途中には、ブロアー262が設置されている。このブロアー262の作動により、吸引部153で吸引力を生じさせることができる。これにより、メッシュベルト151上における第1ウェブM5の形成が促進される。この第1ウェブM5は、塵や埃等が除去されたものとなる。また、塵や埃は、ブロアー262の作動により、管244を通過して、回収部27まで到達する。
ハウジング部142は、加湿部232と接続されている。加湿部232は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部142内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、第1選別物M4−1を加湿することができ、よって、第1選別物M4−1がハウジング部142の内壁に静電力によって付着してしまうのを抑制することもできる。
選別部14の下流側には、加湿部235が配置されている。加湿部235は、水を噴霧する超音波式加湿器で構成されている。これにより、第1ウェブM5に水分を供給することができ、よって、第1ウェブM5の水分量が調整される。この調整により、静電力による第1ウェブM5のメッシュベルト151への吸着を抑制することができる。これにより、第1ウェブM5は、メッシュベルト151が張架ローラー152で折り返される位置で、メッシュベルト151から容易に剥離される。
加湿部235の下流側には、細分部16が配置されている。細分部16は、メッシュベルト151から剥離した第1ウェブM5を分断する分断工程を行なう部分である。細分部16は、回転可能に支持されたプロペラ161と、プロペラ161を収納するハウジング部162とを有している。そして、回転するプロペラ161により、第1ウェブM5を分断することができる。分断された第1ウェブM5は、細分体M6となる。また、細分体M6は、ハウジング部162内を下降する。
ハウジング部162は、加湿部233と接続されている。加湿部233は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部162内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、細分体M6がプロペラ161やハウジング部162の内壁に静電力によって付着してしまうのを抑制することもできる。
細分部16の下流側には、混合部17が配置されている。混合部17は、細分体M6と樹脂P1とを混合する混合工程を行なう部分である。この混合部17は、樹脂供給部171と、管172と、ブロアー173とを有している。
管172は、細分部16のハウジング部162と、ほぐし部18のハウジング部182とを接続しており、細分体M6と樹脂P1との混合物M7が通過する流路である。
管172の途中には、樹脂供給部171が接続されている。樹脂供給部171は、スクリューフィーダー174を有している。このスクリューフィーダー174が回転駆動することにより、樹脂P1を粉体または粒子として管172に供給することができる。管172に供給された樹脂P1は、細分体M6と混合されて混合物M7となる。
なお、樹脂P1は、後の工程で繊維同士を結着させるものであり、例えば、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂等を用いることができるが、熱可塑性樹脂を用いるのが好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66等のポリアミド(ナイロン)、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール、ポリエーテル、dポリフェニレンオキシド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。より好ましくは、熱可塑性樹脂としては、ポリエステルまたはこれを含むものを用いることができる。
なお、樹脂供給部171から供給されるものとしては、樹脂P1の他に、例えば、繊維を着色するための着色剤、繊維の凝集や樹脂P1の凝集を抑制するための凝集抑制剤、繊維等を燃えにくくするための難燃剤、シートSの紙力を増強するための紙力増強剤等が含まれていてもよい。または、予めそれらを樹脂P1に含ませて複合化したものを樹脂供給部171から供給してもよい。
また、管172の途中には、樹脂供給部171よりも下流側にブロアー173が設置されている。ブロアー173が有する羽根等の回転部の作用により、細分体M6と樹脂P1とが混合される。また、ブロアー173は、ほぐし部18に向かう気流を発生させることができる。この気流により、管172内で、細分体M6と樹脂P1とを撹拌することができる。これにより、混合物M7は、細分体M6と樹脂P1とが均一に分散した状態で、ほぐし部18に流入することができる。また、混合物M7中の細分体M6は、管172内を通過する過程でほぐされて、より細かい繊維状となる。
ほぐし部18は、混合物M7における、互いに絡み合った繊維同士をほぐすほぐし工程を行なう部分である。ほぐし部18は、ドラム部181と、ドラム部181を収納するハウジング部182とを有する。
ドラム部181は、円筒状をなす網体で構成され、その中心軸回りに回転する篩である。このドラム部181には、混合物M7が流入してくる。そして、ドラム部181が回転することにより、混合物M7のうち、網の目開きよりも小さい繊維等が、ドラム部181を通過することができる。その際、混合物M7がほぐされることとなる。
ハウジング部182は、加湿部234と接続されている。加湿部234は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部182内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、ハウジング部182内を加湿することができ、よって、混合物M7がハウジング部182の内壁に静電力によって付着してしまうのを抑制することもできる。
また、ドラム部181でほぐされた混合物M7は、気中に分散しつつ落下して、ドラム部181の下方に位置する第2ウェブ形成部19に向かう。第2ウェブ形成部19は、混合物M7から第2ウェブM8を形成する第2ウェブ形成工程を行なう部分である。第2ウェブ形成部19は、メッシュベルト191と、張架ローラー192と、吸引部193とを有している。
メッシュベルト191は、無端ベルトであり、混合物M7が堆積する。このメッシュベルト191は、4つの張架ローラー192に掛け回されている。そして、張架ローラー192の回転駆動により、メッシュベルト191上の混合物M7は、下流側に搬送される。
また、メッシュベルト191上のほとんどの混合物M7は、メッシュベルト191の目開き以上の大きさである。これにより、混合物M7は、メッシュベルト191を通過してしまうのが規制され、よって、メッシュベルト191上に堆積することができる。また、混合物M7は、メッシュベルト191上に堆積しつつ、メッシュベルト191ごと下流側に搬送されるため、層状の第2ウェブM8として形成される。
吸引部193は、メッシュベルト191の下方から空気を吸引するサクション機構である。これにより、メッシュベルト191上に混合物M7を吸引することができ、よって、混合物M7のメッシュベルト191上への堆積が促進される。
吸引部193には、管246が接続されている。また、この管246の途中には、ブロアー263が設置されている。このブロアー263の作動により、吸引部193で吸引力を生じさせることができる。
ほぐし部18の下流側には、加湿部236が配置されている。加湿部236は、加湿部235と同様の超音波式加湿器で構成されている。これにより、第2ウェブM8に水分を供給することができ、よって、第2ウェブM8の水分量が調整される。この調整により、静電力による第2ウェブM8のメッシュベルト191への吸着を抑制することができる。これにより、第2ウェブM8は、メッシュベルト191が張架ローラー192で折り返される位置で、メッシュベルト191から容易に剥離される。
なお、加湿部231〜加湿部236までに加えられる水分量(合計水分量)は、例えば、加湿前の材料100質量部に対して0.5質量部以上20質量部以下であるのが好ましい。
第2ウェブ形成部19の下流側には、シート形成部20が配置されている。シート形成部20は、第2ウェブM8からシートSを形成するシート形成工程を行なう部分である。このシート形成部20は、加圧部201と、加熱部202とを有している。
加圧部201は、一対のカレンダーローラー203を有し、カレンダーローラー203の間で第2ウェブM8を加熱せずに加圧することができる。これにより、第2ウェブM8の密度が高められる。なお、このときの加熱の程度としては、例えば、樹脂P1を溶融させない程度であるのが好ましい。そして、この第2ウェブM8は、加熱部202に向けて搬送される。なお、一対のカレンダーローラー203のうちの一方は、モーター(図示せず)の作動により駆動する主動ローラーであり、他方は、従動ローラーである。
加熱部202は、一対の加熱ローラー204を有し、加熱ローラー204の間で第2ウェブM8を加熱しつつ、加圧することができる。この加熱加圧により、第2ウェブM8内では、樹脂P1が溶融して、この溶融した樹脂P1を介して繊維同士が結着する。これにより、シートSが形成される。そして、このシートSは、切断部21に向けて搬送される。なお、一対の加熱ローラー204の一方は、モーター(図示略)の作動により駆動する主動ローラーであり、他方は、従動ローラーである。
シート形成部20の下流側には、切断部21が配置されている。切断部21は、シートSを切断する切断工程を行なう部分である。この切断部21は、第1カッター211と、第2カッター212とを有する。
第1カッター211は、シートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断するものである。
第2カッター212は、第1カッター211の下流側で、シートSの搬送方向に平行な方向にシートSを切断するものである。この切断は、シートSの両側端部(y軸方向の端部)の不要な部分を除去して、シートSの幅を整えるものであり、切断除去された部分は、いわゆる「みみ」と呼ばれる。
このような第1カッター211と第2カッター212との切断により、所望の形状、大きさのシートSが得られる。そして、このシートSは、さらに下流側に搬送されて、ストック部22に蓄積される。
22に蓄積される。
22に蓄積される。
シュレッダー1は、原料M1を裁断して、粗砕片M2を得る粗砕部として機能するものである。前述したように、このシュレッダー1は、原料M1が供給される供給部3と、供給部3に供給された原料M1を裁断する裁断部4とを備えている。以下、各部の構成について説明する。
図2、図3に示すように、裁断部4は、回転可能に支持された回転刃5と、回転刃5を回転駆動させる駆動部42と、回転刃5との間で原料M1を裁断する循環移動刃6とを有している。
図4に示すように、回転刃5は、y軸方向と平行に配置された第1軸50と、第1軸50に回転可能に支持された第1回転刃51および第2回転刃52とを有している。すなわち、回転刃5は、第1軸50と、第1軸50に固定的に設置された第1回転刃51および第2回転刃52とを有している。
第1軸50は、横断面形状が円形の棒状体で構成されている。第1軸50は、両持ち支持されており、一端側が駆動部42に連結されている。駆動部42が作動することにより、図4に示すように、第1軸50を、第1回転刃51および第2回転刃52とともに時計回りに、すなわち、矢印α5方向に回転させることができる。
第1軸50には、複数の第1回転刃51と、複数の第2回転刃52とが配置されている。第1回転刃51と第2回転刃52とは、第1軸50の長手方向に沿って交互に配置されている。なお、図4では、理解を容易にするため、多数ある第1回転刃51のうちの一部の第1回転刃51を代表的に描いている。第2回転刃52についても、図4では、多数ある第2回転刃52のうちの一部の第2回転刃52を代表的に描いている。
各第1回転刃51は、円盤状をなし、その中心部を第1軸50が挿通している。そして、各第1回転刃51は、第1軸50回りに矢印α5方向に回転することができる。なお、各第1回転刃51と第1軸50とは、一体的に形成されていてもよいし、圧入あるいはキーとキー溝とにより固定されていてもよい。
各第1回転刃51の外周部には、矢印α5方向、すなわち、第1回転刃51の回転方向前方に向かって突出した鋭利な刃先511を有する刃512が複数形成されている。これらの刃512は、第1回転刃51の周方向に沿って等間隔に配置されている。なお、刃512の形成数は、本実施形態では12個であるが、これに限定されず、例えば、第1回転刃51の大きさに応じて、適宜変更してもよい。
また、周方向に隣り合う刃512同士の間には、凹部513が形成されている。凹部513は、y軸方向から見たとき、円弧状をなす。
各第2回転刃52は、円盤状をなし、その中心部を第1軸50が挿通している。これにより、各第2回転刃52は、各第1回転刃51と同心的に配置された状態となる。そして、各第2回転刃52は、各第1回転刃51とともに、第1軸50回りに矢印α5方向に回転することができる。なお、各第2回転刃52と第1軸50とは、一体的に形成されていてもよいし、圧入あるいはキーとキー溝とにより固定されていてもよい。
また、各第2回転刃52は、その外周部521、すなわち、y軸方向から見たときの輪郭が円形をなし、第1回転刃51よりも小径のものである。これにより、y軸方向から見たとき、各第1回転刃51は、第2回転刃52の外周部521よりも刃512が径方向外方へ突出したものとなる。第2回転刃52の大きさとしては、特に限定されず、例えば、図5に示すように、第1軸50を中心とし、各凹部513に接する円CLを想定したとき、この円CLよりも小さいのが好ましい。
第1回転刃51および第2回転刃52は、いずれも、例えば、焼入れされた鉄鋼材で構成されているのが好ましい。
また、第1回転刃51および第2回転刃52の配置数は、複数であるが、これに限定されず、少なくとも1つあればよい。
また、各第1回転刃51の厚さは、図4に示す構成では同じであるが、これに限定されず、異なっていてもよい。
また、各第2回転刃52の厚さも、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、各第2回転刃52の厚さも、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、第1回転刃51の厚さと、第2回転刃52の厚さとは、図4に示す構成では同じであるが、これに限定されず、異なっていてもよい。
第1回転刃51および第2回転刃52の厚さは、特に限定されず、例えば、1mm以上10mm以下であるのが好ましく、2mm以上5mm以下であるのがより好ましい。
このように、回転刃5は、円盤状をなす少なくとも1つの第1回転刃51と、円盤状をなし、第1回転刃51と同心的に配置され、第1回転刃51よりも小径の第2回転刃52とを有している。
特に、本実施形態では、回転刃5は、第1回転刃51および第2回転刃52をそれぞれ複数有している。そして、図4に示すように、第1回転刃51と第2回転刃52とは、第1軸50方向、すなわち、y軸方向に沿って交互に配置されている。これにより、回転刃5と循環移動刃6との間で原料M1を裁断する裁断領域ARをy軸方向に広く確保することができ、よって、この裁断領域AR内であれば、原料M1の大きさや枚数、配置等を問わず、原料M1を迅速に裁断することができる。
以上のような構成の回転刃5は、駆動部42によって駆動することができる。駆動部42の構成としては、特に限定されず、例えば、モーターと、互いに噛み合う複数の歯車を有する減速機とを備える構成とすることができる。そして、モーターの駆動によって各歯車が回転することができる。この回転力は、第1軸50に伝達されて、回転刃5を第1軸50ごと、第1軸50回りに回転させることができる。
なお、駆動部42は、本実施形態では回転刃5を主動させ、その駆動力が循環移動刃6に伝達されて、循環移動刃6が従動するよう構成されているが、これに限定されず、例えば、循環移動刃6を主動させる駆動部(不図示)を備え、回転刃5の循環移動刃6を主動させるよう構成されていてもよい。この場合、循環移動刃6が循環移動した際に、回転刃5を回転させる動力が回転刃5に伝達される。
図2、図3に示すように、回転刃5の下側には、回転刃5と噛み合う循環移動刃6が配置されている。循環移動刃6は、非円形の軌道で循環移動する。本実施形態では、循環移動刃6は、直線状の部分を含む軌道で循環移動するものであり、第1軸50と交差する第2軸方向である矢印α6方向に回転刃5に対し接近、離間を繰り返して循環移動することができる。そして、循環移動刃6は、この循環移動中に、回転刃5との間で原料M1を裁断することができる。
図4に示すように、循環移動刃6は、回転刃5との間で原料M1を裁断する刃611を有する複数の小片61と、隣り合う小片61同士を回動可能に連結する複数のピン62とを有している。なお、図4では、理解を容易にするため、多数ある小片61のうちの一部の小片61を代表的に描いている。ピン62についても、図4では、多数あるピン62のうちの一部のピン62を代表的に描いている。
循環移動刃6では、複数の小片61が、x軸方向に沿って列をなして配置されており、さらに、この列をなす小片61がy軸方向に沿って複数配置されている。図4では、第1列の小片群631と、第1列の小片群631のy軸方向正側に位置する第2列の小片群632とを代表的に描いている。
第1列の小片群631と、第2列の小片群632との間には、回転刃5の第1回転刃51の一部が介挿された状態となっている。また、第1列の小片群631と、第2列の小片群632は、いずれも、各第2回転刃52に臨んでいる。このような位置関係により、回転刃5が回転するとともに、循環移動刃6が循環移動した際には、回転刃5の第1回転刃51と、各小片61との間で、原料M1をx軸方向に複数箇所で裁断することができる。その結果、短冊状の粗砕片M2が複数得られる。
図5に示すように、各小片61の刃611は、矢印α6方向前方に形成された刃先612を有している。各刃先612は、循環移動刃6の循環移動に伴って、回転刃5の第2回転刃52の外周部521に順に接触することができる。そして、この接触が起きるごとに、刃先612と第2回転刃52との間で、粗砕片M2をその長手方向の途中で裁断することができる。すなわち、粗砕片M2としてy軸方向に裁断することができる。これにより、短冊状の粗砕片M2が得られる。この粗砕片M2は、解繊部13での解繊に適した大きさとなっている。
図4に示すように、各ピン62は、横断面形状が円形の棒状体で構成されている。各ピン62は、第1列の小片群631および第2列の小片群632の各列に属する小片61同士を連結するとともに、第1列の小片群631と第2列の小片群632との連結も担っている。
また、図6に示すように、各ピン62は、循環移動刃6の循環移動に伴って、第1回転刃51の各刃先511に順に接触することができる。この接触が起きるごとに、ピン62と刃先511との間でも、粗砕片M2をその長手方向の途中で裁断することができる。すなわち、粗砕片M2としてy軸方向に裁断することができる。これにより、短冊状の粗砕片M2が得られる。この粗砕片M2も、解繊部13での解繊に適した大きさとなっている。
前述したように、裁断部4は、回転刃5を第1軸50回りに回転駆動させる駆動部42を有している。また、回転刃5は、隣り合う刃512同士の間に形成された凹部513を有している。
そして、図6に示すように、回転刃5の各凹部513は、循環移動刃6の各ピン62と順に噛み合い、回転刃5の第1軸50回りの回転に伴い、循環移動刃6を循環移動させる動力を伝達する力伝達部としての機能を有している。これにより、循環移動刃6を循環移動させる駆動部を、駆動部42とは別に設けるのを省略することができ、よって、裁断部4の構成および制御が簡単となる。
以上のように、循環移動刃6は、回転刃5との間で原料M1を裁断する刃611を有する複数の小片61がピン62を介して互いに回動可能に連結された連結体60を含んでいる、すなわち、チェーン状をなす構成となっている。これにより、連結体60で構成された循環移動刃6を、図2、図3に示すような無端環状体とすることができる。
なお、裁断部4は、循環移動刃6を循環移動可能に支持する支持部43を有している。支持部43は、x軸方向に離間して配置された2つのスプロケット431で構成されている。循環移動刃6は、各スプロケット431には、スプロケット431が一括して掛け回されている。各スプロケット431は、循環移動刃6の矢印α6方向への循環移動に伴って、矢印α431方向に回転することができる。これにより、循環移動する循環移動刃6を安定して支持することができる。
そして、循環移動刃6、すなわち、連結体60が無端環状体であることにより、循環移動刃6の小片61やピン62が回転刃5に繰り返し接近することができ、その際に、前述したように、原料M1を裁断して、短冊状の粗砕片M2を形成することができる。
なお、小片61およびピン62は、いずれも、例えば、焼入れされた鉄鋼材で構成されているのが好ましい。
図2、図3に示すように、前述した連結体60で構成された循環移動刃6は、原料M1を回転刃5までの部分が搬送部64を含んでいる、すなわち、原料M1を供給する供給部3から回転刃5までの部分が原料M1を搬送する搬送部64として機能する。
前述したように、原料M1は、使用済みの古紙である。そのため、原料M1には、例えば、折れ曲がった原料M1、湾曲して波打った原料M1、しわが寄った原料M1、丸まっている原料M1等、変形した原料M1が混在している場合がある。原料M1が前記のように変形していた場合でも、搬送部64によって原料M1を回転刃5まで円滑に搬送され、裁断部4で原料M1を裁断することができる。
搬送部64では、水平方向に、すなわち、xy平面に沿って小片61が直線状に連結されている。これにより、原料M1を安定して搬送することができ、よって、その搬送先の回転刃5で原料M1を裁断することができる。なお、搬送部64は、少なくとも一部に曲線状をなす部分を含んでいてもよい。
このように循環移動刃6が搬送部64を有することにより、供給部3は、例えば、原料M1が供給される供給口31の配置箇所に応じて、図2に示す構成や、図3に示す構成を取り得ることができる。
図2、図3に示すように、いずれの構成でも、供給部3は、搬送部64を上側から覆う筐体32を有している。筐体32は、搬送部64に臨む天板321と、平面視で搬送部64を囲む側板322とを有している。また、筐体32には、筐体32の内外を連通する供給口31が開口して形成されている。
そして、図2に示す構成では、供給口31は、天板321のx軸方向正側に形成され、搬送部64側に臨んで配置されている。一方、図3に示す構成では、供給口31は、側板322のx軸方向正側に形成され、回転刃5側に臨んで配置されている。
図2に示す構成では、例えば、シート製造装置100の一般的な使用者の腰の高さよりも下側に供給口31が位置する場合に、原料M1の供給作業が容易となる。
図3に示す構成では、例えば、シート製造装置100の一般的な使用者の腰の高さよりも上側に供給口31が位置する場合に、原料M1の供給作業が容易となる。
このように供給部3では、供給口31の配置高さに応じて、筐体32に対する供給口31の配置箇所を変更することができる。
なお、図2に示す構成と、図3に示す構成とを組み合わせてもよい。すなわち、図2に示す構成の供給部3に、図3に示す構成の供給口31を組み込んでもよい。
また、前述したように、使用済みの古紙である原料M1には、例えば、折れ曲がった原料M1、湾曲して波打った原料M1、しわが寄った原料M1、丸まっている原料M1等、変形した原料M1が混在している場合がある。そのため、供給口31の開口の大きさは、原料M1の大きさや変形状態によらず、原料M1が供給口31に供給される程度に十分に確保されるのが好ましい。
供給口31は、循環移動刃6に搬送部64がある分だけ、回転刃5から離間している。これにより、供給口31の開口の大きさを十分に確保しても、シート製造装置100の使用者の腕や手等が供給口31から回転刃5と循環移動刃6との間にまで到達するのを防止することができる。これにより、回転刃5と循環移動刃6との間に使用者の腕や手等が巻き込まれるのを防止することができ、使用者に対する安全性が高まる。
なお、筐体32の内側には、供給口31近傍に、人感センサー33が設けられている。人感センサー33としては、特に限定されず、例えば、使用者の腕や手から放射されている赤外線を検知するセンサーを用いることができ、また、その他の方式、例えば、静電容量センサー、レーザー光センサー等であってもよい。これにより、供給口31に使用者の腕や手が侵入した場合、その侵入を検出することができる。そして、この検出結果は、図示しない報知部を介して報知される。これにより、使用者に対して、供給口31から腕等を抜き出すことを促すことができる。また、侵入を検知した場合、回転刃5および循環移動刃6の駆動を強制的に停止するような構成としてもよい。
以上のように、シート製造装置100では、循環移動刃6が搬送部64を有することにより、供給部3を設計するのに際して、供給口31の大きさ、形状、数、配置箇所等の設計上の自由度をより多く確保することができる。
以上のように、本発明のシュレッダー1は、原料M1であるシートが供給される供給口31を有する供給部3と、供給部3に供給された原料M1(シート)を裁断する裁断部4と、を備えている。
裁断部4は、第1軸50回りに矢印α5方向に回転する回転刃5と、非円形の軌道で、すなわち、第1軸50と交差する第2軸方向である矢印α6方向に回転刃5に対し接近、離間を繰り返して循環移動しつつ、回転刃5との間で原料M1を裁断する循環移動刃6とを有している。
また、循環移動刃6は、供給部3から回転刃5まで原料M1を搬送する搬送部64を有している。
このような発明によれば、前述したように、搬送部64により、供給部3を設計するのに際して、供給口31の大きさ、形状、数、配置箇所等の設計上の自由度をより多く確保することができる。特に、循環移動刃6の形状やパターン、また、搬送部64の経路の長さや配置位置等を設定する上での自由度が高い。
シート製造装置100は、シュレッダー1を備え、シュレッダー1によって裁断された原料M1であるシートを原料にして、新たなシートSを製造することができる。
これにより、前述したシュレッダー1の利点を享受しつつ、シートSを適正かつ効率的に製造することができる。
<第2実施形態>
図7は、本発明のシュレッダーの第2実施形態における回転刃と循環移動刃との位置関係を示す図である。
図7は、本発明のシュレッダーの第2実施形態における回転刃と循環移動刃との位置関係を示す図である。
以下、この図を参照して本発明のシュレッダーおよびシート製造装置の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、回転刃と循環移動刃との位置関係が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図7に示すように、本実施形態では、回転刃5の第1回転刃51は、各凹部513に循環移動刃6の各ピン62が入り込むのが防止される程度の位置に配置されている。この場合、図示は省略するが、循環移動刃6を循環移動させる駆動部が、駆動部42とは別に設けられている。
このような構成は、回転刃5の回転と、循環移動刃6の循環移動とを独立して行いたい場合に有効な構成となる。
<第3実施形態>
図8は、本発明のシュレッダーの第3実施形態を示す概略側面図である。
図8は、本発明のシュレッダーの第3実施形態を示す概略側面図である。
以下、この図を参照して本発明のシュレッダーおよびシート製造装置の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、シュレッダーの構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図8に示すように、本実施形態では、シュレッダー1は、循環移動刃6が4つのスプロケット431に一括して掛け回されている。
また、これら4つのスプロケット431のうちの1つのスプロケット431には、循環移動刃6を循環移動させる駆動部44が連結されている。駆動部44の構成としては、特に限定されず、例えば、モーターと、互いに噛み合う複数の歯車を有する減速機とを備える構成とすることができる。
供給部3は、天板321に3つの供給口31が形成されている。3つの供給口31は、循環移動刃6による原料M1の搬送方向に沿って、間隔を置いて配置されている。以下、3つの供給口31を原料M1の搬送方向上流側から順に、「供給口31A」、「供給口31B」、「供給口31C」と言う。
供給口31Aには、原料M1が、図示しない強制搬送ローラーによって強制的に送り込まれる。以下、この原料M1を「原料M1−1」と言う。原料M1−1は、シートである。
供給口31Bには、原料M1が、手動で、すなわち、手作業で送り込まれる。以下、この原料M1を「原料M1−2」と言う。原料M1−2は、シートである。
また、前述したように、シート製造装置100は、シートSを切断する切断部21を備えている。この切断部21は、第2カッター212を有している。シートSは、第2カッター212により、搬送方向と交差する方向、すなわち、y軸方向に位置する一方の縁部と他方の縁部とが切断される。そして、この切断により、いわゆる「みみ」と呼ばれる帯状の余剰分S1が生じる。この余剰分S1は、シートであり、図示しない経路を経て、粗砕して再利用するためにシュレッダー1の供給口31Cへ移送される、あるいは、再利用に供するためにストックされる。
図8に示すように、前述した連結体60で構成された循環移動刃6は、回転刃5の周方向に沿って小片61が巻き付けられた状態となった巻き付き部65が形成されている。巻き付き部65は、搬送部64の直後に形成される。なお、巻き付き部65の巻き付き角度θ65としては、図8に示す構成では90度であるが、これに限定されず、例えば、5度以上20度以下とすることができる。
このような構成により、巻き付き部65の分だけ、裁断領域ARをさらに広く確保することができる。これにより、例えば、原料M1−1、原料M1−2、余剰分S1が供給部3にほぼ同時に供給されたとしても、これらを迅速かつ円滑に裁断することができる。
なお、本実施形態では、回転刃5が循環移動刃6の駆動によって従動するものとなっているが、これに限定されず、循環移動刃6が回転刃5の駆動によって従動するものとなっていてもよい。
また、回転刃5の回転と、循環移動刃6の循環移動とが独立して行われるよう構成されていてもよい。
以上、本発明のシュレッダーおよびシート製造装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、シュレッダーおよびシート製造装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明のシュレッダーおよびシート製造装置は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、y軸上に沿うように配置されている各第1回転刃は、第1軸上では、第1軸回りに所定角度ずつズレて配置されていてもよい。すなわち、各第1回転刃は、第1軸の長手方向に沿って捩れたように配置されていてもよい。
100…シート製造装置、1…シュレッダー、3…供給部、31…供給口、31A…供給口、31B…供給口、31C…供給口、32…筐体、321…天板、322…側板、33…人感センサー、4…裁断部、41…シュート、42…駆動部、43…支持部、44…駆動部、431…スプロケット、5…回転刃、50…第1軸、51…第1回転刃、511…刃先、512…刃、513…凹部、52…第2回転刃、521…外周部、6…循環移動刃、60…連結体、61…小片、611…刃、612…刃先、62…ピン、631…第1列の小片群、632…第2列の小片群、64…搬送部、65…巻き付き部、13…解繊部、14…選別部、141…ドラム部、142…ハウジング部、15…第1ウェブ形成部、151…メッシュベルト、152…張架ローラー、153…吸引部、16…細分部、161…プロペラ、162…ハウジング部、17…混合部、171…樹脂供給部、172…管、173…ブロアー、174…スクリューフィーダー、18…ほぐし部、181…ドラム部、182…ハウジング部、19…第2ウェブ形成部、191…メッシュベルト、192…張架ローラー、193…吸引部、20…シート形成部、201…加圧部、202…加熱部、203…カレンダーローラー、204…加熱ローラー、21…切断部、211…第1カッター、212…第2カッター、22…ストック部、231…加湿部、232…加湿部、233…加湿部、234…加湿部、235…加湿部、236…加湿部、241…管、242…管、243…管、244…管、245…管、246…管、261…ブロアー、262…ブロアー、263…ブロアー、27…回収部、28…制御部、281…CPU、282…記憶部、AR…裁断領域、CL…円、M1…原料、M1−1…原料、M1−2…原料、M2…粗砕片、M3…解繊物、M4−1…第1選別物、M4−2…第2選別物、M5…第1ウェブ、M6…細分体、M7…混合物、M8…第2ウェブ、P1…樹脂、S…シート、S1…余剰分、α431…矢印、α5…矢印、α6…矢印、θ65…巻き付き角度
Claims (12)
- シートが供給される供給口を有する供給部と、
前記供給部に供給された前記シートを裁断する裁断部と、を備え、
前記裁断部は、第1軸回りに回転する回転刃と、
循環移動しつつ、前記回転刃との間で前記シートを裁断する循環移動刃とを有し、
前記循環移動刃は、前記供給部から前記回転刃まで前記シートを搬送する搬送部を有することを特徴とするシュレッダー。 - 前記循環移動刃は、前記回転刃との間で前記シートを裁断する刃を有する複数の小片が互いに回動可能に連結された連結体を含んでいる請求項1に記載のシュレッダー。
- 前記連結体は、前記シートを前記回転刃までの部分が前記搬送部を含んでいる請求項2に記載のシュレッダー。
- 前記搬送部は、前記小片が直線状に連結されている請求項2または3に記載のシュレッダー。
- 前記連結体は、前記回転刃の周方向に沿って前記小片が巻き付けられた状態となっている請求項2ないし4のいずれか1項に記載のシュレッダー。
- 前記連結体は、無端環状体である請求項2ないし5のいずれか1項に記載のシュレッダー。
- 前記供給口は、前記搬送部側に臨んで配置されている請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシュレッダー。
- 前記供給口は、前記回転刃側に臨んで配置されている請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシュレッダー。
- 前記回転刃は、第1回転刃と、円盤状をなし、前記第1回転刃と同心的に配置され、前記第1回転刃よりも小径の第2回転刃と、を有する請求項1ないし8のいずれか1項に記載のシュレッダー。
- 前記回転刃は、前記第1回転刃および前記第2回転刃をそれぞれ複数有し、
前記第1回転刃と前記第2回転刃とは、前記第1軸方向に沿って交互に配置されている請求項9に記載のシュレッダー。 - 前記裁断部は、前記回転刃を前記第1軸回りに回転させる駆動部を有し、
前記回転刃は、前記循環移動刃と噛み合い、前記回転刃の前記第1軸回りの回転に伴い、前記循環移動刃が循環移動する請求項1ないし10のいずれか1項に記載のシュレッダー。 - 請求項1ないし11のいずれか1項に記載のシュレッダーを備え、
前記シュレッダーによって裁断されたシートを原料に新たなシートを製造することを特徴とするシート製造装置。
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