JP2020014972A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特定領域に遊技球が進入することで特別遊技状態が継続される遊技機を好適に改良すること。【解決手段】 本発明によれば、中央構造体420に進入した遊技球が第1入球口631または第2入球口632に進入すると、通常遊技状態に比べて遊技者が遊技価値を獲得し易い特別遊技状態が発生する。当該特別遊技状態中に、第1入球口631または第2入球口632に進入した場合、遊技者は、遊技価値を、当該遊技球が第1入球口631または第2入球口632に進入する前に特別遊技状態において獲得可能であった遊技価値に加えて獲得可能となる。そして、このときに上乗せされる遊技価値は、遊技球が第1入球口631または第2入球口632のいずれに進入したかで異なっているので、遊技者の気分に減り張りをつけることができ、それにより、興趣の盛り上がりを実現することができる。【選択図】 図18

Description

本発明は、弾球遊技機に代表される遊技機に関する。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来、所定の始動口に遊技球が入球した場合に一対の開閉部材が開放されて遊技球が進入しやすくなる役物入賞装置を備え、通常遊技状態において、かかる役物入賞装置に進入した遊技球がVゾーンとも称される特定領域に進入した場合に通常遊技状態に比べて遊技者が賞球を獲得しやすい特別遊技状態に移行するパチンコ機が知られている(例えば、特許文献1)。かかる従来のパチンコ機は、一般的に、特別遊技状態中に遊技球が特定領域に進入することで特別遊技状態が継続されるよう構成されている。
特開2006−34733号公報
しかしながら、特定領域に遊技球が進入することで特別遊技状態が継続される従来構成の遊技機については未だ改良の余地があった。
そこで、本発明に係る遊技機では、特定領域に遊技球が進入することで特別遊技状態が継続される遊技機を好適に改良することを目的としている。
本発明に係る遊技機は、上記の課題を解決するために、
所定の入口から進入した遊技球が進入可能な特定入球口に進入したことに基づき、遊技球の進入確率を変化させることが可能な1又は複数の入賞装置を動作させて通常遊技状態に比べて遊技者が遊技価値を獲得し易い特別遊技状態を発生する特別遊技状態発生手段と、
前記特別遊技状態中に、前記通常遊技状態において遊技球が進入可能に設けられる所定の第1の入球口または第2の入球口に遊技球が進入した場合、当該遊技球が前記第1の入
球口または前記第2の入球口のいずれに進入したかで異なる量の遊技価値を獲得可能に前記入賞装置の動作を異ならせて制御するものであって、当該遊技球が前記第1の入球口または前記第2の入球口に進入する前に前記特別遊技状態において獲得可能であった遊技価値に相当する前記入賞装置の動作の制御を行った後に、当該遊技球の進入に対応する量の遊技価値を獲得可能に前記入賞装置を動作させる遊技価値獲得量変化手段と、を備えていることを特徴としている。
本発明に係る遊技機であれば、特定領域に遊技球が進入することで特別遊技状態が継続される遊技機を好適に改良することができる。
遊技機の一例としてのパチンコ機の正面側斜視図 パチンコ機を開放状態で示す斜視図 パチンコ機を他の開放状態で示す斜視図 パチンコ機を更に他の開放状態で示す斜視図 パチンコ機の正面図 パチンコ機の前ブロックを取り外した状態を示す正面図 遊技盤の正面図 (a)は、図7における第2振分部付近の拡大図、(b)は、第2振分部の上面図 パチンコ機の背面側斜視図 パチンコ機の背面図 パチンコ機の電気的な構成を示すブロック図 主制御メイン処理の一例を示すフローチャート 主制御割込み処理の一例を示すフローチャート 通常遊技状態における遊技の進行を表すフローチャート 特別遊技状態における遊技の進行を表すフローチャート 遊技球が第1入球口に進入したことで移行した特別遊技状態における右上入賞装置、右中入賞装置、および右下入賞装置の動作を表すタイミングチャート 遊技球が第2入球口に進入したことで移行した特別遊技状態における右中入賞装置および右下入賞装置の動作を表すタイミングチャート 遊技球が第1入球口に進入したことで移行した1の特別遊技状態において、当該特別遊技状態中に第1入球口または第2入球口に遊技球が進入したか否かに応じた各種の場合における第2図柄から第4図柄の各保留回数の推移を表す模式的なタイミングチャート (a)および(b)は、遊技盤における装着部品が装着された付近の拡大図、(c)は、図19(a)のC−C線における遊技盤の断面図、(d)は、装着部品に設けられている2つの突起部の拡大図
本発明に係る遊技機の実施形態について、遊技機の一種である弾球遊技機の一例としてのパチンコ機100を説明し、その後に変形例や他の種類の遊技機を説明する。まず、パチンコ機100の実施形態について、構造的な構成、電気的な構成、各種の制御処理を順に説明する。
<構造的な構成>
まず、図1から図10を主に参照して、パチンコ機100の構造部分の構成について説明する。図1〜図4は、パチンコ機100の各種状態を示す斜視図であり、図1はパチンコ機100の閉鎖状態を示し、図2は外枠101に対して前ブロック102及び中間ブロック103が一体的に開放されている状態を示し、図3は中間ブロック103に対して前ブロック102が開放されている状態を示し、図4は中間ブロック103に対して後ブロック104が開放されている状態を示している。また、図5は、パチンコ機100の正面図であり、図6は、図5の状態からパチンコ機100の前ブロック102を取り外した状態を示している。なお、各図において各種の配線は省略されており、また、図3及び図6において遊技盤400の構成の一部は省略されている。
パチンコ機100は、例えば、図1〜図4に示すように、外枠101と、前ブロック102と、中間ブロック103と、後ブロック104とを備え、これら各部位を所定の操作により相対的に変位可能に構成されている。
外枠101は、パチンコ機100の本体部分を支持する本体支持手段としての機能を有している。外枠101は、例えば、図2に示すように、天板部111、底板部112、左側板部113及び右側板部114が組み付けられた略四辺形状の枠体であり、パチンコ機100を設置する遊技場に設けられた遊技機設置設備(島設備)に嵌め込まれると共に固定具(図示せず)によって強固に固定される。なお、パチンコ機100において外枠101は必須の構成ではなく、外枠101又は外枠101と同一の内形形状を有し、外枠101を除いたパチンコ機100の構成に相当する本体部分を支持する支持機構や、その本体部分を施錠する施錠機構の一部が島設備に備え付けられた構成としても良い。
外枠101における左右方向の一方側(左側板部113側)には、中間ブロック支持機構121,122が設けられている。この中間ブロック支持機構121,122によって外枠101と中間ブロック103とが接続(連結)され、パチンコ機100の本体部分が、パチンコ機100の正面視における左右方向の一端側(左側)を回動基端側とし、他端側(右側)を回動先端側として前方へ回動可能に構成されている。
中間ブロック支持機構121,122は、例えば、図1に示すように、外枠101の上端部と下端部とに離間して設けられている。中間ブロック支持機構121,122の各々は、例えば、外枠101に設けられる軸支持部によって、中間ブロック103に設けられる軸部が下側より支持され、軸支持部に設けられる軸孔に軸部が差し込まれた状態とされることにより、回動可能に構成されている。なお、中間ブロック103を含むパチンコ機100の本体部分を回動可能とする構成は、上記構成に限らず、中間ブロック103側に軸孔を設け、外枠101側に軸部を形成するなど、他の構成としても良い。
中間ブロック支持機構121,122には、所定の取り外し操作によって外枠101と中間ブロック103との接続状態を解除する機能が設けられ、中間ブロック103を含むパチンコ機100の本体部分が外枠101に対して取り外し可能に取り付けられている。例えば、外枠101に対して中間ブロック103を一定量以上開放し、且つ、上方側へ一定量移動させるという所定の取り外し操作をすることにより、外枠101に対する中間ブロック103の接続状態が解除される。これにより、外枠101に対してパチンコ機100の本体部分が取り外し可能とされている。
中間ブロック103に対して前側には、前ブロック102が重なるようにして配置され、正面視左側に設けられる前ブロック支持機構131,132によって中間ブロック103と前ブロック102とが接続されている。前ブロック支持機構131,132は、中間ブロック支持機構121,122と同様の構成とされ、中間ブロック103に対して前ブロック102を前方へ回動可能に支持し、且つ、所定の取り外し操作により取り外し可能に構成されている。
中間ブロック103に対して後側には、後ブロック104が重なるようにして配置され、正面視左側に設けられる後ブロック支持機構136,137(図9参照)によって中間ブロック103と後ブロック104とが接続されている。後ブロック支持機構136,137には、中間ブロック支持機構121,122及び前ブロック支持機構131,132と同様の構成とされ、中間ブロック103に対して後ブロック104を後方へ回動可能に支持し、且つ、所定の取り外し操作により取り外し可能に支持する構成とされている。
また、パチンコ機100には、外枠101に対する中間ブロック103の開閉を規制する中間ブロック施錠機構と、中間ブロック103に対する前ブロック102の開閉を規制する前ブロック施錠機構と、中間ブロック施錠機構及び前ブロック施錠機構の解錠や施錠を行うために操作される錠操作機構とが設けられている。また、図3に示すように、中間ブロック103には、前ブロック102の開口を通してパチンコ機100の前面側に露出する錠操作機構としてのキーシリンダ141が設けられている。
キーシリンダ141に対する所定の操作として、操作キー(図示せず)による右回転操作をした場合には、中間ブロック103に設けられた中間ブロック施錠機構の可動部143が作動する。これにより、中間ブロック施錠機構の一部として外枠101に設けられた被係合部142と可動部143との係合が解除されて、中間ブロック103は外枠101に対して開閉許容状態となる。
一方、キーシリンダ141に対する所定の操作キーによる左回転操作に応じて、中間ブロック103に設けられた前ブロック施錠機構の可動部144が作動する。これにより、前ブロック施錠機構の一部として前ブロック102に設けられた被係合部145と可動部144との係合が解除されて、前ブロック102は中間ブロック103に対して開閉許容状態となる。
また、パチンコ機100には、中間ブロック103に対する後ブロック104の開閉を規制する後ブロック開閉規制機構が設けられている。この後ブロック開閉規制機構により、中間ブロック103に対して後ブロック104は、開閉が禁止された状態(開閉禁止状態)と開閉が許容された状態(開閉許容状態)とを所定の操作によって切り替え可能とされている。
後ブロック開閉規制機構は、例えば、図4に示すように、中間ブロック103に設けられる2つの開閉規制部150A,150Bと、後ブロック104に設けられる1つの開閉規制部150Cとによって構成されている。これら3つの開閉規制部150A〜150Cには、回転操作が可能な回動片151A〜151Cが設けられている。回動片151A〜151Cは、回転操作により、後ブロック104の閉鎖状態において前後に重なるように配置される開口部分との係合状態が変化し、これにより、開閉禁止状態に対応した開閉禁止姿勢と、開閉許容状態に対応した開閉許容姿勢とを切り替え操作可能とされている。全ての回動片151A〜151Cを開閉許容姿勢にすると各回動片151A〜151Cが開口を通過可能となって、後ブロック104が中間ブロック103に対して開閉許容状態となる。なお、開閉禁止姿勢及び開閉許容姿勢としては、開閉禁止状態と開閉許容状態が回動片151A〜151Cの位置及び向きの少なくともいずれかの変化により切り替えられれば良く、一定位置で回転のみする構成としても良いし、一定方向に移動する構成としても良いし、移動と回転との組合せにより動作する構成としても良い。以下、各装置における構成部材が複数の姿勢の間を移行する場合における姿勢の変化についても同様とする。
3つの回動片151A〜151Cのうち、それらの一部に相当する2つの回動片151A,151Bは、図2に示すように、後ブロック104の開閉禁止状態において後ブロック104に形成された開口を通してパチンコ機100の背面側に露出し、残り部分に相当する1つの回動片151Cは、図6に示すように、中間ブロック103の前側に露出している。このため、パチンコ機100の背面側、又は中間ブロック103の前面側といった一方側からの操作だけでは、全ての回動片151A〜151Cを開閉許容姿勢に切り替えることはできず、これにより、防犯性が高められている。
また、パチンコ機100には、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動を規制する遊技球移動規制機構が設けられている。遊技球移動規制機構は、例えば、図3及び図6に示すように、中間ブロック103に設けられた流下規制片161と、前ブロック102に設けられた規制変更部162との組合せにより構成され、前ブロック102が位置する前方側へ流下規制片161がコイルバネ(図示せず)により付勢される構成とされている。
中間ブロック103に対して前ブロック102が閉鎖された状態(前ブロック102の閉鎖状態)においては、流下規制片161は、遊技球の流下を許容する移動許容状態とされ、具体的には、規制変更部162により中間ブロック103の後方側へ押圧されて押し込まれる。流下規制片161は、移動許容状態において中間ブロック103から前ブロック102に遊技球を誘導するための誘導通路(図示せず)に対して後側にずれて配置される。これにより、前ブロック102の閉鎖状態においては、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動が許容される。
一方、中間ブロック103に対して前ブロック102が開放された状態(前ブロック102の開放状態)においては、規制変更部162による流下規制片161の押圧が解除され、前ブロック102の閉鎖状態に比べて流下規制片161が前ブロック102側へ突出する移動禁止状態とされる。流下規制片161は、移動禁止状態において誘導通路内に突出し、下流側への遊技球の流下を阻止する。これにより、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動が禁止される。
また、パチンコ機100には、図2に示すように、例えば中間ブロック103の後側であって回動先端側(背面視左側)における下端部に、外枠101に対して中間ブロック103が閉鎖されているか否かを検出する開閉検出スイッチ108が設けられ、また、図3に示すように、例えば中間ブロック103の前側であって回動先端側(正面視右側)における下端部に、中間ブロック103に対して前ブロック102が閉鎖されているか否かを検出する開閉検出スイッチ109が設けられている。
次に、前ブロック102、中間ブロック103及び後ブロック104の各構成について順に説明する。
前ブロック102は、図1及び図3に示すように、パチンコ機100の前面の略全体を形成し、前後方向に厚みを有する略長方形状の部材であり、パチンコ機100の前側表面部分を装飾する前面装飾手段としての機能を有している。前ブロック102は、合成樹脂製の基枠201を主体に構成され、基枠201の前後に複数の機能部品を取り付けて構成されている。基枠201の前面側には、パチンコ機100の前面を形成する前面装飾体210が、前ブロック102の正面視中央部分を含んで形成される開口210Aの外縁に沿って開口210Aを囲った状態にして取り付けられている。前ブロック102を構成する基枠201と前面装飾体210とを組み合わせた状態においては、前面装飾体210が取り付けられた外周部を除いた広範囲にわたって開口210Aが前後方向に貫通形成される。この開口210Aを通じて、前ブロック102の後側に位置する遊技盤400を含む中間ブロック103が遊技者から視認可能に構成されている。
また、前ブロック102には、図1及び図3に示すように、開口210Aを塞ぐように基枠201の背面側に設けられた中央パネル220と、遊技球を貯留する主貯留機構230と、遊技球を貯留する補助貯留機構240と、主貯留機構230に貯留されている遊技球を発射するために遊技者によって操作される発射操作装置250とを備えている。
また、前ブロック102には、図1及び図5に示すように、前面装飾体210の一部として、開口210Aの周縁を囲う開口周縁部211と、開口210Aに対して下側において前方に突出する上側突出部217と、上側突出部217に対して下側に位置して前方に突出する下側突出部218と、下側突出部218の右側であって上側突出部217及び下側突出部218より奥側に位置する概ね平坦な領域で構成されて発射操作装置250が配置される平坦部219とが形成されている。上側突出部217には、主貯留機構230が配置され、下側突出部218には、補助貯留機構240が配置される。
中央パネル220は、基枠201と前面装飾体210とを組み合わせた状態において前後方向に貫通形成される開口210Aを塞ぎつつ後方側を視認可能とするカバー体としての機能を有している。中央パネル220は、例えば、図1及び図3に示すように、基枠201の後方側から取着されるパネル枠221(図3参照)と、パネル枠221の前側に嵌め込まれた光透過性の前方板222(図1参照)と、パネル枠221の後側に前方板222と所定の間隙を隔てて略平行に嵌め込まれた光透過性の後方板223(図3参照)とを備えている。
主貯留機構230は、遊技進行に応じて獲得した遊技球や、遊技場から貸し出された遊技球を貯留する機能を有している。主貯留機構230は、例えば、図1に示すように、貯留部231と、球抜き機構(図示せず)と、その球抜き機構を作動させる球抜き操作部材232とを備えている。貯留部231には、パチンコ機100の内部から貯留部231へ遊技球を流入させる流入口231Aと、貯留部231からパチンコ機100の内部へ遊技球を流出させる流出口(図示せず)と、流出口より上流側に形成される放出口(図示せず)とが設けられている。この放出口の開放により貯留部231から遊技球がパチンコ機100の内部に取り込まれることなく遊技者側に放出される。球抜き機構は、遊技球の放出先を、流出口と放出口との間で切り換える機能を有している。
遊技進行に応じて獲得した遊技球や、後述する貸出操作装置292に対する貸出操作に応じて貸し出された遊技球は、主に流入口231Aを通して貯留部231に流入する。また、貯留部231は、上方側に開口形成されており、この開口部分を通じて、遊技者が所有する遊技球が手操作により投入されたり、遊技場において貸し出される遊技球が供給されたりする。
貯留部231に流入した遊技球は一列に整列させられながら流出口及び放出口の形成されている側(図1の右上側)へ順次に案内される。球抜き操作部材232に対する球抜き操作(例えば、押下操作)が行われていない場合には遊技球は流出口を通して後述する発射装置330(図3参照)に誘導される。一方、球抜き操作部材232に対する球抜き操作が行われている場合には、遊技球は放出口を通して補助貯留機構240(図1参照)に誘導される。
補助貯留機構240は、図1及び図5に示すように、遊技球の流入口241A,241C(図5参照)及び放出口241B(図1参照)を有する貯留部241と、放出口241Bを開閉させる球抜き機構243と、その球抜き機構243を作動させる球抜き操作部材242とを備えている。遊技進行に応じて獲得した遊技球等は主に主貯留機構230に流入するが貯留部231が満杯であれば流入口241Aを通して貯留部241に流入する。また、球抜き操作部材232に対する球抜き操作に応じても、遊技球は流入口241Cを通して貯留部231から貯留部241に流入する。
貯留部241の底面は放出口241Bに向けて下降傾斜している。球抜き操作部材242に対する球抜き操作(例えば、押圧操作)によって放出口241Bを開放すると、貯留部241に貯留されている全ての遊技球を順次にパチンコ機100の外部に放出できる。なお、球抜き操作部材242に対する球抜き操作によって放出口241Bが完全に開放された場合には、球抜き操作部材242に対する復帰操作(例えば、再度の押圧操作)がなされるまで、その開放状態に維持される。流入口241Aの奥方には貯留部241に過剰に遊技球が貯留されているか否かを検出する球溢れスイッチ249(図11参照)が設けられている。
発射操作装置250は、図1及び図5に示すように、前面装飾体210の平坦部219から前方に突出する台座251と、台座251の周囲に設けられた回動自在な発射ハンドル252と、発射ハンドル252の回転操作量を検出する可変抵抗器253(図11参照)と、発射ハンドル252に遊技者が接触していることを検出する接触センサ254(図11参照)と、発射ハンドル252の回転操作に伴う遊技球の射出を遊技者の操作によって無効化する発射停止スイッチ255(図5参照)とを含んでいる。遊技者によって発射ハンドル252が回転操作されると、その回転操作量に対応する強度で発射装置330(図3参照)から遊技球が遊技盤400(図3参照)に向けて射出される。なお、接触センサ254によって発射ハンドル252と遊技者との接触が検出されていない場合や、発射停止スイッチ255の操作によって発射操作が無効化されている場合には、発射ハンドル252が回転操作されていても発射装置330から遊技球は射出されない。
また、前ブロック102における前面装飾体210の奥方には、枠発光装置271〜275(図11参照)が設けられている。枠発光装置271〜275は、前面装飾体210の開口周縁部211に対して奥側に重なるようにして配置され、基枠201に取り付けられている。開口周縁部211は、図5に示すように、上側中央縁部211Aと、上側中央縁部211Aに対して左右両側に位置する左上側縁部211B及び右上側縁部211Cと、左上側縁部211Bに対して下側に位置する左側縁部211Dと、右上側縁部211Cに対して下側に位置する右側縁部211Eとを発光部として有し、それぞれの発光部に対応して枠発光装置271〜275が設置されている。
枠発光装置271〜275は、上側中央縁部211Aに対応する上中央枠発光装置271と、左上側縁部211Bに対応する左上枠発光装置272と、右上側縁部211Cに対応する右上枠発光装置273と、左側縁部211Dに対応する左側枠発光装置274と、右側縁部211Eに対応する右側枠発光装置275(図11参照)とにより構成されている。枠発光装置271〜275の各々は、1又は複数の発光手段としての発光ダイオード(LED)と、LEDを制御するための抵抗等の電子部品と、これら電子部品を一体化して電気的に接続するプリント基板とを有している。
また、前ブロック102には、図5に示すように、例えばその開口周縁部211の上部に、左上音響出力口211Fと、右上音響出力口211Gとが設けられ、また、それら左上音響出力口211F及び右上音響出力口211Gのそれぞれに対応して左上音響装置281及び右上音響装置282(図3及び図11参照)が設けられている。左上音響装置281及び右上音響装置282は、前面装飾体210の開口周縁部211の奥方(後方)に位置するようにして基枠201に取り付けられている。
また、前ブロック102には、図1に示すように、例えば上側突出部217の上面右側部分に、遊技球貸出装置290が設けられている。遊技球貸出装置290は、パチンコ機100に並んで配置されるカードユニット(図示せず)に投入された紙幣やカード等の残額に応じた数値を表示する度数表示装置291と、遊技球の貸し出しを受ける際に遊技者によって操作される貸出操作装置292と、カードユニットに投入された紙幣やカード等を返却させる際に遊技者によって操作される返却操作装置293とを含んでいる。カードユニットに紙幣やカード等を投入して、それらの金額に対応する数値が度数表示装置291に表示されている有効状態において、貸出操作装置292に対して貸出操作が行われると、貸出操作に応じて所定の個数の遊技球が後ブロック104の払出装置540(図9参照)から貸し出され、遊技球の貸し出しに伴って度数表示装置291の表示が更新される。一方、有効状態において返却操作装置293に対して返却操作が行われると、返却操作に応じて残額に対応する紙幣の等価物や残額を記録したカードがカードユニットから返却される。
また、前ブロック102には、図1に示すように、遊技者によって発射操作とは別の入力操作が可能な入力操作装置260が設けられている。入力操作装置260は、例えば、押込操作が可能な押圧操作装置261と、回転操作が可能な回転操作装置262と、上下左右の方向操作が可能な選択操作装置263とを備えている。これら操作装置261〜263により、パチンコ機100において実行される演出を選択する演出選択操作や、パチンコ機100の演出を実行する各装置の音量や光量を設定する装置設定操作、或いは、遊技者に関する情報を入力して前回以前の遊技に応じたパチンコ機100の演出を実行可能とする演出設定操作等が実行可能とされ、これら操作を必要に応じて遊技者や遊技場の管理者が実行可能とされている。なお、入力操作装置260において遊技者が接触する入力操作部(例えば、回転操作装置262における円環状の回転操作部)は、モータやソレノイド等の入力操作部駆動手段によって回転、上下動、又は、振動等の動作がパチンコ機100の制御(例えば、副制御基板940(図11参照)の制御)により実行可能に構成されることが好ましく、入力操作の前後、又は、入力操作中のいずれか又は複数のタイミングで入力部分を動作させることにより、入力操作を積極的に促すなど入力操作を伴う演出を多様にすることができる。
次に、中間ブロック103について説明する。中間ブロック103は、前ブロック102と略同一サイズの略長方形状をした部材であり、前ブロック102と後ブロック104とが取り付けられることにより、パチンコ機100の本体部分を一体化した状態にする機能を有している。中間ブロック103は、基枠301に対して遊技盤400を含む複数の機能部品を取り付けて構成されている。
中間ブロック103は、図3及び図4に示すように、開口を有する基枠301と、基枠301の開口を覆いつつ前面側より取着される遊技盤400(図3参照)と、基枠301に対して遊技盤400を回動自在及び着脱自在に支持する遊技盤支持機構と、基枠301に対して遊技盤400の位置を固定する遊技盤固定機構と、遊技盤400に遊技球を射出する発射装置330(図3参照)と、遊技盤400の背面側に装着されて遊技進行を統括的に制御する主制御装置370(図4参照)と、主制御装置370からの命令に基づいて遊技演出や状態報知を制御する副制御装置390(図4参照)とを備えている。
基枠301には、図3に示すように、後述する払出装置540(図9参照)から放出された遊技球を前ブロック102に誘導する誘導通路が内部に形成される誘導通路部301Aと、複数の配線(図示せず)や信号中継装置311が位置する開孔301Bとが設けられている。開孔301Bは、遊技盤400より下側において前後方向に貫通する形状をなし、開孔301Bに挿通される複数の配線は、前ブロック102に設けられる種々の装置(例えば、枠発光装置271〜275、左上音響装置281及び右上音響装置282)と、中間ブロック103の背面側や後ブロック104に設けられる装置(例えば、主制御装置370や副制御装置390)とを電気的に接続するための配線を含み、信号中継装置311は、その配線の一部を中継する中継基板としての機能を有している。
遊技盤400は、図3に示すように、排出口401A等の遊技球が前後に通過可能な貫通孔を有する平板状に構成された木製の基体401と、基体401の左下から右上に亘り滑らかに湾曲する外レール402と、基体401の右下から左上に亘り滑らかに湾曲する内レール403と、内レール403の左上側の先端に取着された戻り球防止機構404と、外レール402の右上側の先端に取着される反跳防止部材405とを備えている。外レール402は、後述する発射装置330から発射された遊技球を遊技領域内へ誘導するものである。戻り球防止機構404は、外レール402及び内レール403が平行に対向する間部分で形成される発射通路401Bから遊技領域内へ一旦放出された遊技球が発射通路401Bに戻ることを防止する。反跳防止部材405は、遊技盤400の上部中央を越えて右側に向かった遊技球が再び上部中央を経由して左側に戻るような遊技球の大幅な反跳を防止する衝撃吸収性を有し、例えば、制振ゴム等の材料により形成されている。
前ブロック102の背面側下部には、図3に示すように、戻り球通路部163が形成されている。発射装置330から発射通路401Bの方向へ遊技球を誘導する誘導部材335と外レール402との間には間隙があり、発射装置330から発射されたが戻り球防止機構404を超えるに至らず発射通路401Bを逆戻りする遊技球は、この間隙の下方に配置される戻り球通路部163を介して流入口241A(図5参照)から補助貯留機構240(図5参照)に返却される。
戻り球防止機構404を超えて進行した遊技球は、遊技領域に到達し、遊技領域内を自重により落下しながら移動(流下)する。遊技領域は、略円形状の外周形状をなし、遊技球の直径より僅かに大きな前後幅を有する領域を大部分とする形状に区画されている。遊技領域は、概ね、外レール402及び内レール403とで外周部分が区画され、前側が中央パネル220の後方板223によって略平面状に区画され、後側が遊技盤400の基体401によって略平面状に区画されている。なお、遊技領域に設けられる各種の構造物については後述する。
発射装置330は、図3に示すように、主貯留機構230に貯留されている遊技球を順次に発射位置に送り出す球送り機構331と、球送り機構331を駆動する球送りソレノイド332(図11参照)と、発射位置に配置された遊技球を射出する発射機構333と、発射機構333を駆動する発射ソレノイド334(図11参照)と、発射機構333から発射された遊技球を遊技盤400の発射通路401Bに誘導する誘導部材335とを備えている。発射装置330は、上述のように発射操作装置250に対する発射操作に応じて作動し、発射操作装置250に対する発射操作に応じて発射ソレノイド334の駆動制御が変化して発射力が調整される。
主制御装置370は、図4に示すように、主制御基板920(図11参照)と、主制御基板920を収容する2つ割り構造の基板ケース371とを備えている。主制御基板920は、痕跡を残さずには開封できないように封止された透光性を有する基板ケース371の内部に収容されている。
また、主制御装置370は、遊技盤400の背面側に回動自在に取り付けられている。具体的には、遊技盤400の基体401に対して背面側に取り付け部372が回動可能に連結固定され、その取り付け部372に主制御装置370が取り付けられている。これにより、主制御装置370の背面側(表面側)だけでなく、取り付け部372を回動操作することで主制御装置370の前面側(裏面側)も、遊技盤400に主制御装置370を取り付けたままで容易に確認可能とされている。取り付け部372に対して主制御装置370は、痕跡を残さずには取り外しできないように連結しても良く、主制御装置370の取り外し状況を管理し易くしても良い。
副制御装置390は、副制御基板940(図11参照)と、副制御基板940を収容する2つ割り構造の基板ケース391とを備えている。副制御基板940は、例えば、主制御基板920と同様に痕跡を残さずには開封できないように封止された透光性を有する基板ケース391の内部に収容された状態にして遊技盤400の背面側に取り付けられている。
ここで、遊技盤400において、遊技領域に配置される各種の構造物について、図7を主に参照して説明する。図7は、遊技盤400の正面図である。なお、図7においては、中央構造体420内に設けられた構成の一部(具体的に、案内通路612、第1通路613の一部、第2通路614、及び振分部615)を遊技盤400に沿った平面で切断した断面として図示している。また、図7においては、遊技球の流下経路の一例を矢印によって表している。
遊技盤400は、図7に示すように、基体401と、遊技球の流下方向や流下速度に変化を与える釘411や風車412等の流下変化部材と、基体401の概ね中央に形成された貫通孔を通じて配設された中央構造体420と、中央構造体420に対して下側に配置された下側中入賞装置431と、中央構造体420に対して右側に上下方向に並んで配置された3つの入賞装置のうち最も上側に配置された右上入賞装置432と、右上入賞装置432に対して下側に配置された右中入賞装置433と、右中入賞装置433に対して下側に配置された装置434と、中央構造体420に対して左側に配置された入球装置435と、下側中入賞装置431の左右両側に配置された一般入賞装置439A,439Bとを主に備えている。
なお、下側中入賞装置431は、第1図柄に係る始動装置である。右上入賞装置432は、後述する第2図柄抽選の結果に応じて作動する作動装置であるとともに、第3図柄に係る始動装置である。右中入賞装置433は、後述する第3図柄抽選の結果に応じて作動する作動装置であるとともに、第4図柄に係る始動装置である。右下入賞装置434は、後述する第4図柄抽選の結果に応じて作動する作動装置である。
また、遊技盤400には、上記した下側中入賞装置431などに対応して遊技球の通過を検出する検出手段としてのスイッチが複数設けられており(図11参照)、各スイッチに対応した所定領域への遊技球の進入が検出可能とされている。例えば、遊技盤400には、下側中入賞装置431に進入した遊技球を検出する下側中入賞スイッチ441、右上入賞装置432に進入した遊技球を検出する右上入賞スイッチ442、右中入賞装置433に進入した遊技球を検出する右中入賞スイッチ443、右下入賞装置434に進入した遊技球を検出する右下入賞スイッチ444、中央構造体420に進入した遊技球を検出する上側中入賞スイッチ640、中央構造体420内に設けられた第1入球口631(図8参照)に進入した遊技球を検出する第1入球スイッチ641、中央構造体420内に設けられた第2入球口632(図8参照)に進入した遊技球を検出する第2入球スイッチ642、中央構造体420内に設けられた第3入球口633〜638(図8参照)に進入した遊技球をそれぞれ検出する第3入球スイッチ643〜648、及び、一般入賞装置439A,439Bに進入した遊技球を各々検出する一般入賞スイッチ449A,449B等が設置されている。
また、遊技盤400には、不正防止のために各種センサが設けられており(図11参照)、パチンコ機100に発生した異常を検出可能とされている。例えば、磁気センサ491、振動センサ492、電波センサ493等が遊技盤400に設置されている。
中央構造体420は、その上側に形成された遊技球の入口部分が入賞口を構成し、遊技領域を流下する遊技球が当該入賞口に進入可能な入賞装置として機能する。中央構造体420の入口部分には、その内部への遊技球の進入確率を第1開度姿勢と第2開度姿勢との間の移行によって変化させる上側中進入規制機構611と、上側中進入規制機構611を駆動する上側中進入規制ソレノイド621(図11参照)とを備えている。
上側中進入規制機構611は、上側中進入規制ソレノイド621によって駆動される2つの可動片を備えており、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である場合には、2つの可動片がそれらの先端部の間隔が最小となる配置をとり、上側中進入規制機構611が第2開度姿勢である場合には、2つの可動片がそれらの先端部の間隔が拡大して最大となる配置をとる。これにより、中央構造体420内への遊技球の進入確率は、上側中進入規制機構611が第2開度姿勢である場合の方が、当該上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である場合に比べて高い。つまり、遊技球は、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である場合に中央構造体420内に進入し難く、上側中進入規制機構611が第2開度姿勢である場合に中央構造体420内に進入し易い。
上側中進入規制機構611は、第1図柄抽選において当選した場合に、上側中進入規制ソレノイド621により駆動され、所定の最大第2開度維持期間(例えば、4000ミリ秒)に達するか、中央構造体420内への遊技球の進入が所定の入賞数(例えば、10個)に達するまでの期間に亘って第2開度姿勢に移行されるが、それ以外の期間においては第1開度姿勢とされる。なお、上記「第1図柄抽選」は、下側中入賞装置431に進入した遊技球が下側中入賞スイッチ441で検出されることに基づき行われる抽選である。
なお、上側中進入規制機構611の内部への遊技球の進入確率を変化させる機構としての第1開度姿勢及び第2開度姿勢としては、各機構を構成して中央構造体420の入賞口に遊技球が進入し易い特別状態と、遊技球が特別状態に比べて進入し難い通常状態とを切り替える動作部材の姿勢変化に対応し、各姿勢に応じて動作部材の位置及び向きの少なくともいずれかが異なるものであれば良い。
図7に示すように、中央構造体420は、入賞口に連設された案内通路612と、案内通路612の下流側において左右に分岐する第1通路613及び第2通路614と、第1通路613又は第2通路614への分岐部に設けられて遊技球を第1通路613又は第2通路614に振り分ける第1振分部615と、第1振分部615を駆動する振分ソレノイド625(図11参照)と、第1通路613又は第2通路614から排出された遊技球が進入可能な入球口631〜638(図8参照)が形成された回転可能な円盤状の第2振分部616と、第2振分部616を回転させる駆動モータ626(図11参照)と、第2振分部616の外側を周回するよう設けられた周回通路617とを備えている。
入賞口を通じて中央構造体420内に進入した遊技球は、案内通路612を流下して第1振分部615へと案内される。第1振分部615は、振分ソレノイド625によって回動軸615Aが駆動されることで、右端が第2通路614の下面に最も近づく第1姿勢と、左端が第1通路613の下面に最も近づく第2姿勢との間を移行可能に構成され、その姿勢に応じて遊技球を第1通路613または第2通路614に振り分ける。
例えば、第1振分部615が第1姿勢である場合、第1振分部615の左端側によって第1通路613が狭窄されて遊技球の通過が困難となるため、かかる第1姿勢をとる第1振分部615は、案内通路612を通じて案内された遊技球を第2通路614に振り分ける。
一方、第1振分部615が第2姿勢である場合、第1振分部615の右端側によって第2通路614が狭窄されて遊技球の通過が困難となるため、かかる第2姿勢をとる第1振分部615は、案内通路612を通じて案内された遊技球を第1通路613に振り分ける。
第1振分部615は、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である場合には、常に第1姿勢とされる。よって、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である場合に入賞口から中央構造体420内に進入した遊技球は、第1振分部615により必ず第2通路614に振り分けられる。
一方、第1図柄抽選において当選したことで上側中進入規制機構611が第2開度姿勢に移行した場合、第1振分部615は、振分ソレノイド625により駆動されて、所定の最大第2姿勢維持期間に達するまで第2姿勢に移行される。よって、上側中進入規制機構611が第2開度姿勢である場合に入賞口から中央構造体420内に進入した遊技球は、所定の最大第2姿勢維持期間(例えば、3500ミリ秒)に達するまで第1振分部615により第1通路613に振り分けられる。
なお、第1振分部615に対して規定される最大第2姿勢維持期間は、上側中進入規制機構611に対して規定される最大第2開度維持期間より短い期間であってもよいし、長い期間であってもよく、両者が同じ期間であってもよい。第1振分部615に対して規定される最大第2姿勢維持期間を、上側中進入規制機構611に対して規定される最大第2開度維持期間より短い期間とすることで、上側中進入規制機構611が第2開度姿勢である期間中に、第1振分部615が第2姿勢に限らず第1姿勢をとることが可能となる。つまり、上側中進入規制機構611が第2開度姿勢であり、かつ、第1振分部615に対して規定される最大第2姿勢維持期間の経過後に入賞口から中央構造体420内に進入した遊技球は、第1姿勢である第1振分部615によって第2通路614に振り分けられる。
振分部615により第1通路613に振り分けられた遊技球は、当該第1通路613を流下し、周回通路617の外側にて排出される。第1通路613から排出された遊技球は、周回通路617の左下側から右方向に進入するので、周回通路617を反時計回りに転動する(図8参照)。
一方、第2振分部616により第2通路614に振り分けられた遊技球は、当該第2通路614を流下して第2振分部616の中心部に排出される。第2振分部616は、前方側が後方側に比べてやや低くなるよう設けられているので、第2振分部616の中心部に排出された遊技球は前方側に転動する。
第2振分部616は、駆動モータ626により駆動されて反時計回りに略一定の速度(例えば、0.1回転/秒)で回転する。なお、駆動モータ626は、パチンコ機100が電力によって遊技可能な状態である間中、副制御基板940(図10参照)の制御により常時動作し、第2振分部616を駆動し続ける。よって、第2振分部616は、パチンコ機100が電力によって遊技可能な状態において一定の動作をし、例えば、常時回転する。
ここで、図8を参照して、第2振分部616の構成および第2振分部616による遊技球の振り分けについて説明する。図8(a)は、図7における第2振分部616付近の拡大図であり、図8(b)は、第2振分部616の上面図である。なお、図8(a)においては、図7と同様に、第2通路614を遊技盤400に沿った平面で切断した断面として図示している。また、第1通路613及び第2通路614から排出された遊技球の一部を参考のために図示するとともに、周回通路617における遊技球の移動方向を矢印によって表している。
第2振分部616の外縁側には、図8に示すように、8つの入球口(1つの第1入球口631、1つの第2入球口632、及び6つの第3入球口633〜638)が、当該第2振分部616の外縁に沿って等間隔に設けられている。これら8つの入球口のうち、第1入球口631及び第2入球口632は、第2振分部616の中心に対し対称となる位置に配置されている。
なお、第1入球口631は、第2図柄に係る始動装置の入賞口として機能する入球口であり、第2入球口632は、第3図柄に係る始動装置の入賞口として機能する入球口である。これに対し、第3入球口633〜638は、いずれもアウト口として機能する入球口である。
第1入球口631の左右に隣接する第3入球口633,638と、第2入球口632の左右に隣接する第3入球口635,636の各周囲には、周回通路617の側を除き、進入阻止部651が、各第3入球口633,635,636,638の開口面より高く突出形成されている。
これにより、第2通路614から排出された遊技球(例えば、遊技球P2)は、進入阻止部651によって第3入球口633,635,636,638への進入が阻止される。その一方で、第1通路613から排出されて周回通路617を周回する遊技球(例えば、遊技球P1)は、第3入球口633,635,636,638に進入することができる。
よって、第1振分部615により第2通路614に振り分けられたことで第2振分部616の中心部に排出された遊技球(例えば、遊技球P2)は、第1入球口631、第2入球口、第3入球口634,637のいずれかに振り分けられる。
従って、遊技球が第1振分部615により遊技球が第2通路614に振り分けられた場合、当該遊技球が第2振分部616によって第1入球口631に振り分けられる確率は1/4(25%)であり、第2入球口632に振り分けられる確率は1/4(25%)であり、アウト口(すなわち、第3入球口634又は3入球口637)に振り分けられる確率は1/2(50%)である。
これに対し、第1入球口631、第2入球口632、第3入球口634,637には、第1通路613から排出されて周回通路617を転動する遊技球、および、第2通路614から排出された遊技球のいずれもが進入できる。
よって、第1振分部615により第1通路613に振り分けられたことで周回通路617を反時計回りに転動する遊技球(例えば、遊技球P1)は、第2振分部616に設けられた8つの入球口(すなわち、第1入球口631、第2入球口632、第3入球口633〜638)のいずれかに振り分けられる。
従って、遊技球が第1振分部615により第1通路613に振り分けられた場合、当該遊技球が第2振分部616によって第1入球口631に振り分けられる確率は1/8(12.5%)であり、第2入球口632に振り分けられる確率は1/8(12.5%)であり、アウト口(すなわち、第3入球口633、第3入球口634、第3入球口635、第3入球口636、第3入球口637、又は第3入球口638)に振り分けられる確率は3/4(75%)である。
つまり、本実施形態のパチンコ機100においては、第2通路614を通過する遊技球の方が、第1通路613を通過する遊技球に比べて第1入球口631又は第2入球口632に進入する確率が高い。上述したように、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である場合、中央構造体420内に進入した遊技球は第1振分部615によって必ず第2通路614に振り分けられる一方で、上側中進入規制機構611が第2開度姿勢である場合、中央構造体420内に進入した遊技球の少なくとも一部は第1振分部615によって第1通路613に振り分けられる。従って、中央構造体420内に進入した遊技球の第1入球口631又は第2入球口632への進入確率は、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である場合の方が、上側中進入規制機構611が第2開度姿勢である場合に比べて高い。
図7に戻って説明する。下側中入賞装置431、右上入賞装置432、右中入賞装置433、右下入賞装置434、及び一般入賞装置439A,439Bの遊技球の入口部分は入賞口を構成し、これらの各入賞口に進入した遊技球は基体401に形成された貫通孔を通して回収排出通路(図示せず)に案内される。入球装置435の遊技球の入口部分は、アウト口として機能する入球口を構成し、当該入球口(アウト口)に進入した遊技球は、基体401に形成された貫通孔を通して回収排出通路に案内される。
上記した各入賞装置(すなわち、入賞装置431,432,433,434,439A,439B)、入球装置435、又は中央構造体420のいずれにも進入しなかった遊技球は、遊技領域の最下流側部分に設けられる排出口401Aを通して回収排出通路へ案内される。回収排出通路に案内された遊技球は、パチンコ機100から遊技場に設けられた遊技球循環装置(図示せず)に排出される。
いずれかの入賞装置431,432,433,434,439A,439B、又は、中央構造体420に遊技球が進入した場合、遊技球の進入先(入賞装置431,432,433,434,439A,439B、又は中央構造体420)の種類に応じた所定の個数の遊技球が払出装置540(図9及び図10参照)から払い出される。例えば、右上入賞装置432、右中入賞装置433、右下入賞装置434、並びに、中央構造体420に遊技球が進入した場合には、各々10個の遊技球が払出装置540から払い出される。
なお、上記した各入賞装置は、他の入賞装置と別々に構成されても良いし、2以上の入賞装置(例えば、右上入賞装置432、右中入賞装置433、及び右下入賞装置434)が一体化された装置によって入賞装置が構成されても良く、また、下側中入賞装置431等の始動装置については必ずしも遊技球が進入した場合に所定の個数の遊技球が払い出される入賞口とする必要はなく、遊技球が払い出されることなく遊技領域に再び放出される入球口としても良い。また、必ずしも中央構造体420に遊技球が進入した場合に所定の個数の遊技球が払い出される構成とする必要はなく、中央構造体420に進入した遊技球のうち所定の入球口(例えば、第1入球口631と第2入球口632)に遊技球が進入した場合に限って所定の個数の遊技球が払い出される構成としてもよい。
下側中入賞装置431、一般入賞装置439A、及び一般入賞装置439Bの各々は、それらへの遊技球の進入確率を変化させず、進入した遊技球を基体401の背面側へ誘導する。一方、右上入賞装置432、右中入賞装置433、右下入賞装置434、及び中央構造体420は、その内部への遊技球の進入確率を変化させる機構を有している。なお、遊技球の進入確率を変化させる機構は、右上入賞装置432、右中入賞装置433、右下入賞装置434、及び中央構造体420にのみに設ける必要はなく、それに代えて、又は、それに加えて、下側中入賞装置431、一般入賞装置439A、及び一般入賞装置439Bのいずれか又は複数に設けても良い。また、遊技球の進入確率を変化させる機構は、電気的に駆動されるソレノイド等の駆動手段により構成しても良いし、所定領域へ入球した遊技球の自重により動作する機構に代表される機械的に動作する機構により構成しても良い。
右上入賞装置432は、その内部への遊技球の進入確率を進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって変化させる右上進入規制機構452と、右上進入規制機構452を駆動する右上進入規制ソレノイド462(図11参照)とを備えている。
右上進入規制機構452は、右上進入規制ソレノイド462によって駆動される2つの可動片を備えており、右上進入規制機構452が進入禁止姿勢である場合、これらの2つの可動片が進入口(入賞口)を狭窄する(又は閉鎖する)配置をとるため、遊技球は右上入賞装置432に進入することができない。一方、右上進入規制機構452が進入許容姿勢である場合には、2つの可動片がそれらの先端部の間隔が拡大するような配置をとるため、遊技球は右上入賞装置432にできるようになる。
右上進入規制機構452は、第2図柄抽選において当選した場合に、右上進入規制ソレノイド462により駆動され、所定の最大進入許容期間(例えば、4000ミリ秒)に達するか、右上入賞装置432への遊技球の進入が所定の入賞数(例えば、10個)に達するまでの期間に亘って進入許容姿勢に移行する。なお、「第2図柄抽選」は、第1入球口631に進入した遊技球が第1入球スイッチ641で検出されることに基づき行われる抽選である。
右中入賞装置433は、その内部への遊技球の進入確率を進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって変化させる右中進入規制機構453と、右中進入規制機構453を駆動する右中進入規制ソレノイド463(図11参照)とを備えている。
右中進入規制機構453は、右中進入規制ソレノイド463によって駆動される2つの可動片を備えており、右中進入規制機構453が進入禁止姿勢である場合、これらの2つの可動片が進入口(入賞口)を狭窄する(又は閉鎖する)配置をとるため、遊技球は右中入賞装置433に進入することができない。一方、右中進入規制機構453が進入許容姿勢である場合には、2つの可動片がそれらの先端部の間隔が拡大するような配置をとるため、遊技球は右中入賞装置433にできるようになる。
右中進入規制機構453は、第3図柄抽選において当選した場合に、右中進入規制ソレノイド463により駆動され、所定の最大進入許容期間(例えば、4000ミリ秒)に達するか、右中入賞装置433への遊技球の進入が所定の入賞数(例えば、10個)に達するまでの期間に亘って進入許容姿勢に移行する。なお、「第3図柄抽選」は、右上入賞装置432に進入した遊技球が右上入賞スイッチ442で検出された場合、又は、第2入球口632に進入した遊技球が第2入球スイッチ642で検出されることに基づき行われる抽選である。
右下入賞装置434は、その内部への遊技球の進入確率を進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって変化させる右下進入規制機構454と、右下進入規制機構454を駆動する右下進入規制ソレノイド464(図11参照)とを備えている。
右下進入規制機構454は、右下進入規制ソレノイド464によって駆動される2つの可動片を備えており、右下進入規制機構454が進入禁止姿勢である場合、これらの2つの可動片が進入口(入賞口)を狭窄する(又は閉鎖する)配置をとるため、遊技球は右下入賞装置434に進入することができない。一方、右下進入規制機構454が進入許容姿勢である場合には、2つの可動片がそれらの先端部の間隔が拡大するような配置をとるため、遊技球は右下入賞装置434にできるようになる。
右下進入規制機構454は、第4図柄抽選において当選した場合に、右下進入規制ソレノイド464により駆動され、所定の最大進入許容期間(例えば、4000ミリ秒)に達するか、右下入賞装置434への遊技球の進入が所定の入賞数(例えば、10個)に達するまでの期間に亘って進入許容姿勢に移行する。なお、「第4図柄抽選」は、右中入賞装置433に進入した遊技球が右中入賞スイッチ443で検出されることに基づき行われる抽選である。
なお、右上進入規制機構452等の内部への遊技球の進入確率を変化させる機構としての進入許容姿勢及び進入禁止姿勢としては、各機構を構成して各装置の入賞口(又は入球口)に遊技球が進入可能な特別状態と、遊技球が進入不能な通常状態とを切り替える動作部材の姿勢変化に対応し、各姿勢に応じて動作部材の位置及び向きの少なくともいずれかが異なるものであれば良い。また、右上進入規制機構452等の遊技球の進入確率を変化させる機構として、遊技球が進入不能な状態を通常状態とする必要は必ずしもなく、通常状態においても遊技球の進入を許容し、特別状態においては通常状態より遊技球が進入し易い状態に動作部材の姿勢が変化する構成としても良い。
また、遊技盤400には、図7に示すように、図柄の変動表示や抽選結果を表示する表示装置(図柄表示装置)471〜474と、遊技の保留回数を表示する表示装置(図柄保留表示装置)475〜478とが一体化された複数の発光部を有する表示器が、遊技盤400の一部に相当する左下部分に設けられている。複数の発光部は、各装置に対応する発光領域に予め区画され、各装置の状態が発光状態によって表示される。
具体的には、遊技盤400には、第1図柄抽選に伴って、第1図柄を変動表示したり、第1図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする第1図柄に係る図柄表示装置471と、第2図柄抽選に伴って、第2図柄を変動表示したり、第2図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする第2図柄に係る図柄表示装置472と、第3図柄抽選に伴って、第3図柄を変動表示したり、第3図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする第3図柄に係る図柄表示装置473と、第4図柄抽選に伴って、第4図柄を変動表示したり、第4図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする第4図柄に係る図柄表示装置474とが設けられている。
また、遊技盤400には、第1図柄に係る単位遊技の権利の保留回数を表示する図柄保留表示装置475と、第2図柄に係る単位遊技の権利の保留回数を表示する図柄保留表示装置476と、第3図柄に係る単位遊技の権利の保留回数を表示する図柄保留表示装置477と、第4図柄に係る単位遊技の権利の保留回数を表示する図柄保留表示装置478とが設けられている。
なお、第1図柄に係る単位遊技の権利、第2図柄に係る単位遊技の権利、第3図柄に係る単位遊技の権利、及び第4図柄に係る単位遊技の権利はそれぞれ最大4回まで保留される。ここで、単位遊技とは、各図柄に係る始動装置への1回の始動入賞に基づいて実行される1回分の遊技であり、1回の始動入賞に基づいて実行される抽選の当否判定と、その当否判定に基づいた抽選結果を表示するまでの変動表示の開始から終了までを含む一連の遊技をいう。
第1図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合には、下側中入賞装置431に進入した遊技球が下側中入賞スイッチ441(図11参照)によって検出されたとしても第1図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。
同様に、第2図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合に、第1入球口631(第2図柄に係る始動装置の入賞口)に進入した遊技球が第1入球スイッチ641(図11参照)によって検出されたとしても第2図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。
同様に、第3図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合に、右上入賞装置432に進入した遊技球が右上入賞スイッチ442(図11参照)によって検出される、又は、第2入球口632(第3図柄に係る始動装置の入賞口)に進入した遊技球が第2入球スイッチ642(図11参照)によって検出されたとしても第3図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。
同様に、第4図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合に、右中入賞装置433に進入した遊技球が右中入賞スイッチ443(図11参照)によって検出されたとしても第4図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。
第1図柄に係る図柄表示装置471、第2図柄に係る図柄表示装置472、第3図柄に係る図柄表示装置473、及び第4図柄に係る図柄表示装置474の各々は、複数の発光部で構成されており、主制御基板920(図11参照)によって制御される。第1図柄の表示、第2図柄の表示、第3図柄の表示、及び第4図柄の表示の各々は、複数の発光部の発光パターン(発光色を含む発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せ)によって表現される。
また、第1図柄に係る図柄保留表示装置475、第2図柄に係る図柄保留表示装置476、第3図柄に係る図柄保留表示装置477、及び第4図柄に係る図柄保留表示装置478の各々は、2個の発光部で構成されており、主制御基板920(図11参照)によって制御され、2個の単色の発光部の発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せによって各図柄に係る単位遊技の権利の保留回数を表示する。
また、遊技盤400には、中央構造体420の右下側の後方に重なるようにして、第1図柄、第2図柄、第3図柄、及び第4図柄に係る単位遊技において、装飾図柄を変動表示したり、装飾図柄を確定表示したりする装飾図柄表示装置479が設けられている。
装飾図柄表示装置479に表示される装飾図柄の変動表示及び確定表示は、副制御基板940により制御され、主制御基板920による第1図柄から第4図柄までの各図柄の変動表示及び確定表示と同期している。装飾図柄の変動表示においては、第1図柄から第4図柄までの各図柄の変動表示よりも複雑かつ多様な演出が実行される。
なお、第1図柄から第4図柄までの各図柄の変動表示及び確定表示と装飾図柄の変動表示及び確定表示とは、必ずしも完全に一致するタイミングで変動開始したり、確定表示として停止表示をしたりする必要はなく、各タイミングに僅かな時間差を設けつつ略同じタイミングで変動を開始し、略同じタイミングで確定表示が行われる設定としても良い。
また、装飾図柄表示装置479には、装飾図柄の変動表示及び確定表示に加え、第1図柄に係る単位遊技の権利の保留回数、第2図柄に係る単位遊技の権利の保留回数、第3図柄に係る単位遊技の権利の保留回数、及び第4図柄に係る単位遊技の権利の保留回数が、所定の図形(例えば、丸)の数や数値などの所定の態様で表示される。
装飾図柄表示装置479に表示される第1図柄から第4図柄までの各図柄の保留回数(各図柄に係る単位遊技の権利の保留回数)は、副制御基板940により制御される。なお、装飾図柄表示装置479に表示される各図柄の保留回数は、全ての図柄について同じ態様で表示しても、図柄毎に異なる態様で表示されてもよい。
また、遊技盤400は、各種の構造物の裏側に設けられた盤面発光装置490(図11参照)を備えており、盤面発光装置490は、副制御基板940による制御に基づいて遊技進行に伴う各種の発光演出や発光による状態報知を実行する。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、遊技盤400は、基体401の左上側に形成された貫通孔Jに嵌め込むことで装着される装着部品700を備えている。装着部品700は、アクリル樹脂やポリカーボネートなどから形成された光透過性を有する樹脂部品である。なお、装着部品700のうち、少なくとも遊技領域を構成する部分については、光透過性を有し、かつ、勢いのある遊技球の衝突に対しての耐久性を十分に確保可能な樹脂を用いることが好ましい。
装着部品700は、当該装着部品700が装着された場合にその少なくとも一部が遊技領域の平面として機能する平面部701と、平面部701から突出して釘411と同様の流下変化部として機能する突起部702〜705と、平面部701から壁状に突出して流下する遊技球を誘導する壁部706〜708とを備えている。
図7に示すように、装着部品700は、遊技領域の左上側における発射通路401Bの出口部分の近傍に設けられて遊技領域の一部を構成する。より詳細には、装着部品700は、その一部領域が、発射装置330から発射され戻り球防止機構404を超えて飛翔する遊技球が釘411等との接触によって方向変化されることなく直接到達可能な位置に配置されている。なお、装着部品700の機能については、図19を参照して後述する。
また、遊技盤400は、装着部品700の裏側に設けられた情報表示装置480(図11参照)を備えている。情報表示装置480は、副制御基板940による制御に基づいて発光することで、遊技の進行状況に応じた各種情報を報知するものであり、例えば、液晶表示装置、ドットマトリクス表示装置、又は、異なる色の文字が複数の色で発光可能に重ねて構成された複数の導光板を用いた表示装置等によって構成されている。
次に、遊技盤400の主要な装置の動作について概ね時系列に沿って説明する。主制御基板920においては、図柄(第1図柄、第2図柄、第3図柄、及び第4図柄の各々)に係る当選乱数、大当り図柄乱数、停止パターン乱数、各種の変動パターン乱数が生成されており、第1図柄に係る始動装置(すなわち、下側中入賞装置431)に進入した遊技球が下側中入賞スイッチ441(図11参照)によって検出された場合に第1図柄の始動入賞となる。第1図柄の始動入賞時に、第1図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていない場合には、図柄に係る当選乱数、大当り図柄乱数及び停止パターン乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納される。
第1図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技は、第1図柄、第2図柄、第3図柄、又は第4図柄に係る単位遊技中でもなく、第1図柄、第2図柄、第3図柄、又は第4図柄に係る単位遊技の権利がいずれも保留されていない場合には、それらの乱数の格納の直後に開始される。また、第1図柄、第2図柄、第3図柄、又は第4図柄に係る単位遊技中や、第1図柄、第2図柄、第3図柄、又は第4図柄に係る単位遊技の権利が保留されている場合には、今回の入賞より前に保留されていた全ての図柄(第1図柄、第2図柄、第3図柄、及び第4図柄)に係る単位遊技の終了後に、今回の第1図柄の始動入賞に基づく単位遊技が開始される。
また、第1図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技は、第1図柄以外の図柄(第2図柄、第3図柄、及び第4図柄)に係る全ての単位遊技の終了後に開始される。すなわち、今回の第1図柄の始動入賞の後に第1図柄以外の図柄の始動入賞に基づいて各乱数が取得された場合には、当該第1図柄以外の図柄の始動入賞に基づく単位遊技が優先して実行される。
第2図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技は、第1図柄、第2図柄、第3図柄、又は第4図柄に係る単位遊技中でもなく、第2図柄、第3図柄、又は第4図柄に係る単位遊技の権利がいずれも保留されていない場合には、それらの乱数の格納の直後に開始される。また、第1図柄、第2図柄、第3図柄、又は第4図柄に係る単位遊技中や、第2図柄、第3図柄、又は第4図柄に係る単位遊技の権利が保留されている場合には、今回の入賞より前に保留されていた第2図柄、第3図柄、及び第4図柄に係る単位遊技が全て終了した終了後に、今回の第2図柄の始動入賞に基づく単位遊技が開始される。
また、第2図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技は、第1図柄及び第2図柄以外の図柄(第3図柄及び第4図柄)に係る全ての単位遊技の終了後に開始される。すなわち、今回の第2図柄の始動入賞の後に第3図柄又は第4図柄の始動入賞に基づいて各乱数が取得された場合には、当該第3図柄又は第4図柄の始動入賞に基づく単位遊技が優先して実行される。
第3図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技は、第1図柄、第2図柄、第3図柄、又は第4図柄に係る単位遊技中でもなく、第3図柄又は第4図柄に係る単位遊技の権利がいずれも保留されていない場合には、それらの乱数の格納の直後に開始される。また、第1図柄、第2図柄、第3図柄、又は第4図柄に係る単位遊技中や、第3図柄又は第4図柄に係る単位遊技の権利が保留されている場合には、今回の入賞より前に保留されていた第3図柄及び第4図柄に係る単位遊技が全て終了した終了後に、今回の第3図柄の始動入賞に基づく単位遊技が開始される。
また、第3図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技は、第4図柄に係る全ての単位遊技の終了後に開始される。すなわち、今回の第3図柄の始動入賞の後に第4図柄の始動入賞に基づいて各乱数が取得された場合には、その第4図柄の始動入賞に基づく単位遊技が優先して実行される。
第4図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技は、第1図柄、第2図柄、第3図柄、又は第4図柄に係る単位遊技中でもなく、第4図柄に係る単位遊技の権利が保留されていない場合には、それらの乱数の格納の直後に開始される。また、第1図柄、第2図柄、第3図柄、又は第4図柄に係る単位遊技中や、第4図柄に係る単位遊技の権利が保留されている場合には、今回の入賞より前に保留されていた第4図柄に係る単位遊技が全て終了した終了後に、今回の第4図柄の始動入賞に基づく単位遊技が開始される。
なお、本実施形態のパチンコ機100においては、第1図柄の始動入賞に基づく単位遊技が第1図柄以外の図柄(第2図柄、第3図柄、及び第4図柄)に係る単位遊技に優先して実行され、第2図柄の始動入賞に基づく単位遊技が第1図柄又は第2図柄以外の図柄(第3図柄及び第4図柄)に係る単位遊技に優先して実行され、第3図柄の始動入賞に基づく単位遊技が第4図柄に係る単位遊技に優先して実行される構成としたが、必ずしもそのように構成する必要はなく、他の構成としても良い。例えば、始動入賞の順に第1図柄、第2図柄、第3図柄、又は第4図柄に係る単位遊技制御が実行される構成であっても良いし、2以上の図柄が択一的でなく同時に変動可能な構成であっても良い。
第1図柄の始動入賞に基づく第1図柄抽選において大当りに当選している場合には、更に、取得された大当り図柄乱数に基づいて第1図柄抽選の大当り当選に対応する停止図柄(大当り図柄)の種類が決定される。第1図柄抽選において大当りに当選しなかった場合には、大当り図柄とは別のハズレ図柄が停止図柄として設定される。なお、第2図柄、第3図柄、及び第4図柄についても、上述した第1図柄と同様に停止図柄(大当り図柄、ハズレ図柄)が設定される。
第1図柄抽選の後に、現在の遊技状態、抽選結果、停止パターン乱数の値、各種の変動パターン乱数の値、第1図柄に係る単位遊技の権利の保留回数に基づいて、第1図柄の変動表示時間が決定されると共に、装飾図柄の変動パターンが選択される。その後、第1図柄に係る図柄表示装置471における第1図柄の変動表示及び装飾図柄表示装置479における装飾図柄の変動表示(変動演出)が開始され、第1図柄にあっては変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続され、装飾図柄にあっては変動表示時間に亘って変動パターンに従った変動表示が継続される。その後、変動表示時間の経過に伴って、第1図柄に係る停止図柄が確定表示され、また、装飾図柄として第1図柄の停止図柄に対応する図柄が確定表示される。第1図柄及び装飾図柄の確定表示は少なくとも所定の一定時間に亘って継続される。
なお、第2図柄、第3図柄、及び第4図柄についても、上述した第1図柄と同様に、図柄表示装置472〜474における各図柄の変動表示及び確定表示と、装飾図柄表示装置479における装飾図柄の変動表示及び確定表示とが行われる。
第1図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合、第1図柄の確定表示後に、中央構造体420の上側中進入規制機構611が第2開度姿勢に移行する。上側中進入規制機構611が第2開度姿勢に移行した後、所定の個数(例えば、10個)の遊技球が上側中入賞スイッチ640(図11参照)によって検出された場合、又は、所定の最大第2開度維持期間(例えば、4000ミリ秒)が経過した場合には、上側中進入規制機構611は第1開度姿勢に移行する。
また、第1図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、第1図柄の確定表示後に、第1振分部615が第2姿勢に移行する。第1振分部615が第2姿勢に移行した後、所定の第2姿勢維持期間(例えば、3500ミリ秒)が経過した場合には、振分部615は、第1姿勢に移行する。
第1入球口631(第2図柄に係る始動装置の入賞口)に進入した遊技球が第1入球スイッチ641(図11参照)によって検出された場合に第2図柄の始動入賞となる。第2図柄の始動入賞に基づく単位遊技の制御は、上述した第1図柄に係る制御と同様に実行される。すなわち、第2図柄の始動入賞時に第2図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていなければ、図柄に係る各乱数が取得されて、この始動入賞に基づく単位遊技が実行される。また、第2図柄抽選に応じた停止図柄の決定、装飾図柄の変動パターンの選択、及び変動表示の実行等についても、第1図柄に係る制御と同様に実行される。
第2図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合、第2図柄の確定表示後に、右上入賞装置432の右上進入規制機構452が進入許容姿勢に移行する。右上進入規制機構452が進入許容姿勢に移行した後、所定の個数(例えば、10個)の遊技球が右上入賞スイッチ442(図11参照)によって検出された場合、又は、所定の最大進入許容期間(例えば、4000ミリ秒)が経過した場合には、右上進入規制機構452は進入禁止姿勢に移行する。
第3図柄に係る始動装置(すなわち、右上入賞装置432)に進入した遊技球が右上入賞スイッチ442(図11参照)によって検出された場合、又は、第2入球口632(第3図柄に係る始動装置の入賞口)に進入した遊技球が第2入球スイッチ642(図11参照)によって検出された場合に第3図柄の始動入賞となる。
第3図柄の始動入賞に基づく単位遊技の制御は、上述した第1図柄に係る制御と同様に実行される。すなわち、第3図柄の始動入賞時に第3図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていなければ、図柄に係る各乱数が取得されて、この始動入賞に基づく単位遊技が実行される。また、第3図柄抽選に応じた停止図柄の決定、装飾図柄の変動パターンの選択、及び変動表示の実行等についても、第1図柄に係る制御と同様に実行される。
第3図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合、第3図柄の確定表示後に、右中入賞装置433の右中進入規制機構453が進入許容姿勢に移行する。右中進入規制機構453が進入許容姿勢に移行した後、所定の個数(例えば、10個)の遊技球が右中入賞スイッチ443(図11参照)によって検出された場合、又は、所定の最大進入許容期間(例えば、4000ミリ秒)が経過した場合には、右中進入規制機構453は進入禁止姿勢に移行する。
第4図柄に係る始動装置(すなわち、右中入賞装置433)に進入した遊技球が右中入賞スイッチ443(図11参照)によって検出された場合に第4図柄の始動入賞となる。第4図柄の始動入賞に基づく単位遊技の制御は、上述した第1図柄に係る制御と同様に実行される。すなわち、第4図柄の始動入賞時に第4図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていなければ、図柄に係る各乱数が取得されて、この始動入賞に基づく単位遊技が実行される。また、第4図柄抽選に応じた停止図柄の決定、装飾図柄の変動パターンの選択、及び変動表示の実行等についても、第1図柄に係る制御と同様に実行される。
第4図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合、第4図柄の確定表示後に、右下入賞装置434の右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行する。右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行した後、所定の個数(例えば、10個)の遊技球が右下入賞スイッチ444(図11参照)によって検出された場合、又は、所定の最大進入許容期間(例えば、4000ミリ秒)が経過した場合には、右下進入規制機構454は進入禁止姿勢に移行する。
なお、本実施形態のパチンコ機100においては、第1図柄抽選において大当りに当選する確率(当選確率)が、1/20(5%)に設定されているのに対し、第2図柄抽選、第3図柄抽選、及び第4図柄抽選の各図柄抽選において大当りに当選する確率は、いずれも1/1(100%)に設定されている。よって、第2図柄抽選、第3図柄抽選、及び第4図柄抽選において、当選乱数を設けず、当該当選乱数に基づく大当り又はハズレの判定を行わない構成としてもよい。なお、必ずしも各図柄抽選について上記当選確率とする必要はなく、他の当選確率に設定してもよい。
次に、本実施形態のパチンコ機100の遊技性について説明する。通常時の遊技状態(以下「通常遊技状態」と称する)において第1入球口631又は第2入球口632に遊技球が進入(入賞)すると、中央構造体420の右側に設けられた右上入賞装置432又は右中入賞装置433への遊技球の進入が可能になることで、遊技状態が特別遊技状態に移行する。なお、「特別遊技状態」とは、通常遊技状態に比べて遊技者によって有利な遊技状態であり、例えば、通常遊技状態に比べて多くの賞球を遊技者が獲得しやすい遊技状態である。
第1入球口631及び第2入球口632は、いずれも、中央構造体420内に設けられているので、遊技者は、遊技球を中央構造体420に進入(入賞)させることを目指して遊技を行う。中央構造体420は、上述したように、その入口部分に設けられた上側中進入規制機構611が第1開度姿勢であっても第2開度姿勢であっても遊技球の進入が可能に構成されている。
中央構造体420への遊技球の進入確率は、上側中進入規制機構611が第2開度姿勢である場合の方が、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である場合に比べて高く構成されているので、中央構造体420への遊技球の進入しやすさを優先して上側中進入規制機構611を第2開度姿勢に移行させたい遊技者は、中央構造体420への遊技球の進入に先立って、第1図柄抽選を受けるために下側中入賞装置431に遊技球を進入(入賞)させる。
一方、第1入球口631又は第2入球口632に遊技球を進入させることができる確率は、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である場合の方が、上側中進入規制機構611が第2開度姿勢である場合に比べて高く構成されているので、第1入球口631又は第2入球口632への入賞のしやすさを優先した遊技者は、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である状態のまま遊技球を中央構造体420に進入させる。
遊技盤400は、遊技球が流下する遊技領域の中央部に中央構造体420が設けられたことで、主に中央構造体420の左側から遊技球を流下させる遊技手法(左打ち遊技手法)と、主に中央構造体420の右側から遊技球を流下させる遊技手法(右打ち遊技手法)とが選択的に行える構成となっている。
遊技者は、発射ハンドル252の回転操作量を調整して遊技球の発射強度を変化させることで、左打ち遊技手法と右打ち遊技手法とを選択的に行うことができる。つまり、遊技者は、遊技球が中央構造体420の右側を主として流下しないような発射強度で遊技球が発射されるよう、発射ハンドル252の回転操作量を調整することで左打ち遊技手法を行うことができる。
遊技者は、通常遊技状態において、第1図柄抽選を受けるために下側中入賞装置431に遊技球を進入させたい遊技者は、左打ち遊技手法によって遊技を行う。より詳細には、遊技者は、比較的弱い発射強度で遊技球を発射することで、当該遊技球を装着部品700の壁部706より左側の領域において流下させる。
第1図柄抽選に当選したことで上側中進入規制機構611が第2開度姿勢に移行した場合、遊技者は、下側中入賞装置431を狙う場合に比べて強い中程度の発射強度で遊技球を発射することで、当該遊技球を装着部品700における壁部706と壁部707との間を流下させる。なお、壁部706と壁部707との間を遊技球が流下した場合に、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である場合、当該遊技球は、壁部706と中央構造体420との間の領域を入球装置435に向けて流下する。
右上入賞装置432、右中入賞装置433、及び右下入賞装置434は、中央構造体420に対して右側に配置されているので、遊技者は、特別遊技状態において、右打ち遊技手法によって遊技を行う。つまり、壁部706と壁部707との間を狙う場合(すなわち、中程度の発射強度)より強い発射強度であって、装着部品700の壁部708を越えて右側に到達する発射強度で遊技球を発射することで、当該遊技球は、右上入賞装置432、右中入賞装置433、及び右下入賞装置434が設けられている中央構造体420の右側の領域を流下する。なお、右上入賞装置432、右中入賞装置433、及び右下入賞装置434に対しては、可動片が拡大している状態の入賞装置に、右打ち遊技手法で発射された遊技球の大部分(例えば、略90%以上)が進入可能に、釘411等の流下変化部が設けられ、右上入賞装置432、右中入賞装置433、及び右下入賞装置434へ遊技球が効率よく進入可能に構成されている。
図7に示すように、中央構造体420に対する右側の領域から分岐して、中央構造体420の入口方向に向かって遊技球を誘導する誘導通路711が釘411の配列によって形成されている。よって、右打ち遊技手法によって発射装置330から発射された遊技球は、反跳防止部材405に衝突して反跳した場合に誘導通路711に進入して中央構造体420の入口に向かうことがある。誘導通路711に進入した遊技球は、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である中央構造体420に遊技球が進入可能である。これにより、特別遊技状態において、遊技者は、右上入賞装置432、右中入賞装置433、又は右下入賞装置434への遊技球の進入を狙う右打ち遊技手法による遊技を行いつつ、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である中央構造体420に遊技球を進入させることが可能である。
次に、後ブロック104について説明する。図9及び図10は、それぞれ、パチンコ機100を示す背面側斜視図及び背面図である。なお、図9においては、理解の容易のために、外枠101を省略して示している。
後ブロック104は、図9及び図10に示すように、基体501に他の部材や装置が取着されて構成されている。この基体501と中間ブロック103とが後ブロック支持機構136,137によって接続されることにより、後ブロック104が中間ブロック103に対して開閉可能に支持されている。
後ブロック104は、遊技球を貯留する球貯留部としての遊技球タンク510と、遊技球タンク510の下流側に連続して遊技球を(例えば、1列に)整流させると共に1段に整列させる球整列部としてのタンクレール520と、タンクレール520の下流側においてタンクレール520から流入した遊技球を誘導する球誘導部としてのケースレール530と、ケースレール530の下流側において遊技球の払い出しや遊技球の貸し出しを実行する払出装置540と、払出装置540の下流側において払出装置540から流出した遊技球を基体501に形成された誘導通路(図示せず)に誘導する球誘導部としての誘導部材550と、払出装置540による遊技球の払い出しや遊技球の貸し出しを制御する払出制御装置560と、外部電力を各種の装置等で必要とする所定の電圧の電力に変換して出力する電力供給手段としての機能と発射操作装置250に対する発射操作に基づく遊技球の射出を主制御基板920と協同して制御する発射制御手段としての機能とを有する電源・発射制御装置570と、払出制御装置560及び遊技球貸出装置290(図1参照)とパチンコ機100の側方に配置されるカードユニット(図示せず)との間の信号を中継する中継装置950とを備えている。
基体501は、樹脂(例えば、ABS樹脂)により一体成型されており、前側部分に対応するベース部502と、ベース部502よりも後方に位置した保護カバー部503とを含んでいる。ベース部502は、その上側部分が後ブロック104の外形に沿って略枠状に形成されると共に、下側部分が前後方向に厚みを有する略平坦状に形成されており、他の装置が取り付けられる被取付部としての機能を有している。
保護カバー部503は、前後方向に厚みを有する略板状に形成されている。また、保護カバー部503は、中間ブロック103の背面全域を覆う形状でなく、主制御装置370の一部といった頻繁に検査や確認が必要な中間ブロック103の背面における一部をパチンコ機100の背面に露出するための窓部を形成する大きさに設定されている。保護カバー部503の背面には、主制御装置370及び副制御装置390における発熱の放熱性を向上させる機能を有する多数の通気孔503Aが形成されている。
遊技球タンク510は、上方に開口した横長の箱型容器であり、その長手方向の一端側に、島設備の球循環装置(図示せず)から供給される遊技球が逐次補給される。遊技球タンク510における遊技球の供給される側と異なる長手方向の一端側には開口(図示せず)が形成されている。遊技球タンク510の底面は長手方向に緩やかに傾斜し、遊技球タンク510に供給された遊技球は開口側に自重によって移動する。また、遊技球タンク510の底面は、長手方向に比して、長手方向と直交する方向(前後方向)にも傾斜し、開口が設けられる側(例えば、前側)に優位に遊技球を誘導する。また、遊技球タンク510の底面には、その上に重なるようにして金属製の帯電防止板(図示せず)が取着され、帯電防止板が接地電位に接続されて遊技球タンク510内及びその下流側の遊技球の静電気が除去される。
タンクレール520は、遊技球タンク510の開口が形成される側に取り付けられ、遊技球タンク510の開口を通して遊技球が流入する。タンクレール520は、遊技球が1列に並んで通過する幅を有する略樋状の遊技球の通路を形成する通路形成部材521と、通路形成部材521により形成される通路の上面として次第に高さが低くなる天面部を有してその通路を流下する遊技球を上下に重なった高さから次第に1段の高さに整流する整流部材522とを備えている。タンクレール520により形成される通路は、下流側に向けて緩やかに傾斜しており、遊技球タンク510とは反対側へ遊技球を誘導する。
ケースレール530は、タンクレール520の下側に連続するように縦長に形成されており、タンクレール520からの遊技球が流入する。ケースレール530には、遊技球が勢いよく流れないように左右に湾曲しつつ下方に連続している。また、ケースレール530における球通路の途中部分には、球切れを検出するための球切れ検出部539が設けられている。球切れ検出部539には、貯留球スイッチ591(図11参照)が内蔵され、貯留球スイッチ591によって、ケースレール530又はその上流側で球詰り等が発生してケースレール530内に遊技球が正常に補給されていない球切れ状態を検出する。
払出装置540は、遊技球を送り出す送出機構と、送出機構を駆動する駆動手段としての払出モータ542(図11参照)と、払出計数スイッチ592(図11参照)とを備えている。払出制御装置560による制御に基づく払出モータ542の作動に応じて、球通路に貯留されている遊技球が下流側へ放出される。放出された遊技球の球通路の通過は、払出計数スイッチ592に検出され、これにより、払出制御装置560(払出制御基板930)が遊技球の払い出し数を計数する。
払出制御装置560及び電源・発射制御装置570は、図9及び図10に示すように、後ブロック104の背面側下部に位置するように基体501のベース部502における下部背面に重なるようにして取り付けられている。これら払出制御装置560及び電源・発射制御装置570を含む後ブロック104は、機種変更等において遊技盤400を別の遊技盤に交換した場合にも、継続利用可能とされている。
払出制御装置560は、払出制御基板930(図11参照)と、払出制御基板930を収容する基板ケースとを備え、払出制御基板930は、主制御基板920と同様に、開封の痕跡を残さずに開封できないように封止された基板ケースの内部に収容されている。
電源・発射制御装置570は、電源・発射制御基板900(図11参照)と、電源・発射制御基板900を収容する基板ケースとを備え、電源・発射制御基板900は、主制御基板920と同様に、封止された基板ケースの内部に収容されている。
<電気的な構成>
次に、パチンコ機100の電気的構成について説明する。図11は、パチンコ機100の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機100は、図11に示すように、電源・発射制御基板900、電源監視基板910、主制御基板920、払出制御基板930、副制御基板940等の制御回路装置を備えている。なお、図11において、各種の信号を中継するだけの中継回路装置については省略している。以下に、これらの主要な制御回路装置を個別に詳細に説明する。
電源・発射制御基板900は、パチンコ機100の各部に電源供給路(図中の破線)を介して所定の電圧の電力を供給する電源部901と、発射操作装置250の操作に応じて発射装置330の駆動を制御する発射制御部902と、初期化スイッチ907からの初期化信号や球溢れスイッチ249からの球溢れ信号を中継する信号中継部903とを備えている。
電源部901は、外部より供給される外部電力(例えば、交流24ボルト)を取り込んで内部電力(例えば、直流24ボルト)に変換すると共に、その内部電力から各種の電力を生成する。電源部901により生成される電力は、各種のソレノイドや各種のモータ等の機器を駆動するための駆動用電圧(例えば、直流12ボルト)の電力、各種のスイッチを駆動したり制御処理を実行したりするための制御用電圧(例えば、直流5ボルト)の電力、主制御基板920のRAMの内容を保持させるためのバックアップ用電圧の電力等を含んでいる。
電源部901は、内部電力から生成した各種の電力を、電源監視基板910、主制御基板920、払出制御基板930、副制御基板940等に供給する。具体的には、電源監視基板910に対しては、内部電力、駆動用電圧、制御用電圧及びバックアップ電圧の電力が供給される。主制御基板920に対しては、駆動用電圧、制御用電圧及びバックアップ電圧の電力が供給され、これら電力は、電源監視基板910の電源監視部911を介して供給される。払出制御基板930に対しては、駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。副制御基板940に対しては、駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。発射制御部902及び信号中継部903に対しては、駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。
電源部901には、電源スイッチ909が接続されており、電源スイッチ909がオフ状態である場合には外部電力の取り込みが停止される。なお、電源スイッチ909をオフ状態にしたり、電源スイッチ909を介して電源部901に接続される電源プラグ(図示せず)を外部電力の供給コンセント(図示せず)から抜脱したりすることによってパチンコ機100の内部への電力の供給が停止している状態や、外部電力自体の供給が停止している状態を「停電状態」と総称する。
電源部901は、停電状態への移行後においても所定の期間にわたり制御用電圧の電力を正常に出力するように構成されている。これによって、主制御基板920は、現在の制御状態に復帰できるように状態を保存して制御を終了させることができる。
発射制御部902は、主制御基板920と協同して、発射装置330の球送りソレノイド332及び発射ソレノイド334の駆動を制御する。なお、球送りソレノイド332及び発射ソレノイド334は、所定条件が整っている場合に作動が許可される。具体的には、遊技者が発射ハンドル252(図1参照)に触れていることが接触センサ254からの接触センサ信号に基づいて検知されていること、発射を停止させるための発射停止スイッチ255が操作されていないことを条件に、発射制御部902はオン状態の発射許可信号を主制御基板920に出力する。また、発射許可信号と発射異常信号とに基づいて主制御基板920は発射ソレノイド制御信号及び球送りソレノイド制御信号を発射制御部902に出力する。発射制御部902は、オン状態の球送り制御信号に基づいて球送りソレノイド332を作動させ、オン状態の発射ソレノイド制御信号の受信と可変抵抗器253の抵抗値とに基づいて発射ソレノイド334を作動させる。これによって、発射装置330から可変抵抗器253の抵抗値(発射ハンドル252の回転操作量)に応じた強さで遊技球が順次に発射される。
信号中継部903は、初期化スイッチ907が押下された場合に、主制御基板920へオン状態の初期化信号を出力する。主制御基板920においては、オン状態の初期化信号の受信に応じて主制御基板920のRAMに保存された保存情報を初期化する。なお、初期化スイッチ907は、必ずしも信号中継部903を介して主制御基板920に信号を出力する構成とする必要はなく、例えば、初期化スイッチ907を主制御基板920に直接搭載する等して基板ケース371内に初期化スイッチ907が収容される構成としても良く、これにより信号が伝送される区間を狙った不正な信号入力を抑止することができる。
また、信号中継部903は、球溢れスイッチ249が遊技球を検出した場合に、主制御基板920へオン状態の球溢れ信号を出力する。主制御基板920においては、オン状態の球溢れ信号の検知に基づいて払出制御基板930に低速払出信号を出力し、低速払出信号を受信した払出制御基板930は、払出モータ542の回転速度(払出装置540からの遊技球の払出速度)を低速化させる。また、主制御基板920は、オフ状態の球溢れ信号の検知に基づいて払出制御基板930に高速払出信号を出力し、高速払出信号を受信した払出制御基板930は、払出モータ542の回転速度を高速化させる。
電源監視基板910は、電源・発射制御基板900からの電力供給状態を監視する電源監視部911と、電源・発射制御基板900と主制御基板920との間の電力供給及び各種の信号の伝達を中継する信号中継部912とを含んでいる。電源監視部911は、停電状態への移行に応じて主制御基板920へ停電信号を出力するものでもあり、電源部901から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満である状態が所定の時間だけ継続した場合に停電状態であると判断して、オン状態の停電信号を主制御基板920へ出力する。主制御基板920は、オン状態の停電信号の受信によって停電状態への移行を認識する。
主制御基板920は、パチンコ機100の動作を統括的に制御する。主制御基板920には、1チップマイコンとしてのMPU(図示せず)が搭載されている。MPUは、演算処理装置としてのCPU(図示せず)と、CPUにより実行される各種の制御プログラムや固定データを記憶したROM(図示せず)と、制御プログラムの実行に際して一時的に各種のデータ等を記憶するRAM(図示せず)とを含んでいる。主制御基板920には、その他、タイマ回路(図示せず)、カウンタ回路(図示せず)、クロック発生回路(図示せず)、信号送受信回路(図示せず)等の各種回路が搭載されている。主制御基板920のRAMは、停電状態への移行後においても電源・発射制御基板900からのバックアップ電圧の電力供給によって内部データを維持(バックアップ)できる構成となっている。
払出制御基板930は、主制御基板920からの指示に応じた払出装置540による遊技球の払い出し動作や遊技球貸出装置290の操作に応じた払出装置540による遊技球の貸し出し動作を制御する。払出制御基板930は、主制御基板920と同様に、CPU(図示せず)、ROM(図示せず)及びRAM(図示せず)を含む1チップマイコンとしてのMPU(図示せず)、タイマ回路(図示せず)、カウンタ回路(図示せず)、クロック発生回路(図示せず)、信号送受信回路(図示せず)等の各種回路が搭載されている。
払出制御基板930は、他の装置と情報通信可能に接続する接続手段としての入出力ポートが搭載されており、例えば、主制御基板920及び中継装置950とは双方向の情報入出力通信が可能に接続され、開閉検出スイッチ108,109、貯留球スイッチ591、及び、払出計数スイッチ592とは、一方向のみの情報入力通信のみが可能に接続され、払出モータ542とは、一方向のみの情報出力通信のみが可能に接続されている。なお、払出制御基板930のRAMは、主制御基板920のRAMと同様に、停電状態において一定の期間にわたって内部データを維持可能とするバックアップ機能を有する構成としても良いし、主制御基板920のRAMとは異なり、停電状態において内部データを維持しない構成としても良い。
副制御基板940は、主制御基板920からの指示に基づいて、各種の演出装置や各種の発光装置や各種の音響装置等の動作を制御する。副制御基板940は、他の装置と情報通信可能に接続する接続手段としての入出力ポートが搭載されており、例えば、主制御基板920とは一方向のみの情報入力通信のみが可能に接続され、入力操作装置260とは双方向に情報通信可能に接続され、装飾図柄表示装置479等とは一方向の情報出力通信のみが可能に接続されている。
<各種の制御処理>
次に、主制御基板920によって実行される各種の制御処理について説明する。主制御基板920における制御処理は、大別すると、停電状態からの復帰に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本形態では2ms(ミリ秒)周期で)メイン処理に割込みをかけて実行されるタイマ割込み処理とで構成されている。
まず、図12を参照して、主制御基板920によって実行されるメイン処理について説明する。図12は、主制御基板920のメイン処理(図12においては「主制御メイン処理」と略記)を示すフローチャートである。
主制御基板920のメイン処理において、まず、主制御基板920の立ち上げや各種の情報を初期設定するための一連の制御開始処理(プログラム開始処理S1001〜乱数初期設定処理S1016)が一度だけ実行され、その後は、割込みを禁止する割込み禁止処理S1017と、図柄に係る当選乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)及び大当り図柄乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)の値を更新する乱数初期値更新処理S1018と、変動時間や変動パターン等を決定するための第1の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタ(RAMの一部の領域)の値を更新する変動用カウンタ更新処理S1019と、割込みを許可する割込み許可処理S1020とが繰り返し実行される。なお、割込み許可処理S1020との前にタイマ割込みの要求が発生した場合には、割込み許可処理S1020との直後にタイマ割込み処理が実行される。
一連の制御開始処理において、プログラムの実行を制御するスタックポインタ(RAMの一部の領域)に初期値を設定するプログラム開始処理S1001と、割込みモードを設定する割込みモード設定処理S1002と、払出制御基板930及び副制御基板940等が立ち上がるまで所定の時間だけ待機する立上待機処理S1003とが実行される。
立上待機処理S1003の後に、電源・発射制御基板900の初期化スイッチ907からの初期化信号の出力状態の判定処理S1004、停電情報(RAMの一部の領域)の値の判定処理S1005、保存情報の記憶状態の判定処理S1007が行われ、これらの判定結果に基づいてRAMの保存情報を消去するか否かが判定される。ここで、保存情報とは、停電前の遊技の状態に復帰させるために必要な情報であって、停電前に遊技の進行に応じて更新されていたRAMの一部の領域に対応し、実行中の単位遊技に関するカウンタの値や、始動入賞によって格納されたカウンタの値等が例示される。
保存情報の記憶状態は、次のように判定される。まず、RAMの所定の範囲の記憶領域に対するチェックサム値を算出して(チェックサム算出処理S1006)、その現在のチェックサム値と前回の停電状態への移行に伴い停電監視処理S1202(図13参照)において算出されたチェックサム値の2の補数であるRAM判定値との排他的論理和が「0」であるか否か(判定処理S1007)が判定され、これにより、現在のチェックサム値と停電状態への移行時のチェックサム値とが同一であるか否かが判定される。
初期化信号がオン状態である場合(S1004:Y)、停電情報が停電状態への移行時に保存情報を保存して終了したことを示す所定の停電値でない場合(S1005:N)、又は、保存情報が正常に保持されていない場合(S1007:N)には、RAMの保存情報を消去するRAMクリア処理S1008が実行される。保存情報が正常に保持されていると判断された後(S1007:Y)、又は、RAMクリア処理S1008が実行された後には、主制御基板920に接続されている各種の装置を初期化するハードウェア初期化処理S1009が実行される。
ハードウェア初期化処理S1009の後には、停電情報が停電値であるか否かの判定処理S1010が実行される。停電情報が停電値である場合(S1010:N)には、保持情報の復帰を含め各種の情報を初期設定するRAM復帰設定処理S1011と、その設定完了を示す復帰コマンドが設定される(復帰コマンド出力処理S1012)。RAM復帰設定処理S1011における保持情報の復帰によって、前回の停電状態への移行直前の制御状態に主制御基板920の制御状態が復帰する。
一方、停電情報が停電値でない場合(S1010:Y)には、保持情報の復帰は行わずに各種の情報が初期設定され(RAM初期設定処理S1013)、その設定完了を示す初期化コマンドが出力される(初期化コマンド出力処理S1014)。
なお、RAM復帰設定処理S1011及びRAM初期設定処理S1013において、停電情報は停電値と異なる所定の通電値に設定され、また、前回の停電状態への移行直前において不正検知エラー等の各種のエラー状態が発生していてもそれらのエラー状態は全て解除される。また、主制御基板920から払出制御基板930及び副制御基板940の双方に復帰コマンドか初期化コマンドのいずれかが出力され、復帰コマンド又は初期化コマンドを受信した払出制御基板930及び副制御基板940の各々においても所定の初期化処理が実行される。
立上時の状況に応じたRAMの初期設定(判定処理S1004〜初期化コマンド出力処理S1014)の後に、前回の停電状態への移行時に条件装置が作動していた場合には、特別遊技状態に復帰させるための準備が行われる(特別遊技状態復帰準備処理S1015)。具体的には、特別遊技状態復帰準備処理S1015においては、条件装置と役物連続作動装置の作動状態が判定され、停電状態時における遊技の状況に対応した処理が、副制御基板940において実行される。特別遊技状態復帰準備処理S1015の後には、図柄に係る当選乱数カウンタ(RAMの一部の領域)の値が初期化される(乱数初期設定処理S1016)。
次に、図13を参照して、主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。図13は、主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理(図中では「主制御割込み処理」と略記)を示したフローチャートである。
主制御基板920のタイマ割込み処理では、まず、タイマ割込みを開始させるための割込み開始処理S1201が実行される。具体的には、割込み制御レジスタに所定の値が設定される。これにより、本タイマ割込み以外の割込みが禁止される。その後に、パチンコ機100の遊技の進行制御や各種センサの監視等といった実質的な制御に係る停電監視処理S1202〜外部情報出力処理S1221が順次に実行される。但し、各種の不正の検知に基づいて遊技進行が停止されている場合(S1207:Y)には、制御信号出力処理S1208〜外部情報出力処理S1221は実行されない。最後に、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理S1222が実行されて、今回のタイマ割込み処理が終了する。以下において、各種の主要な処理について個別に説明する。
停電監視処理S1202においては、電源監視基板910の電源監視部911から出力されている停電信号の出力状態に基づいて停電情報(RAMの一部の領域)の値が更新される。具体的には停電信号の出力状態が3度に亘り確認され、3度ともオン状態が検出された場合に停電状態であると判定される。この判定において停電状態であると判定されなかった場合には、停電情報は通電値に維持される。
一方、停電監視処理S1202において停電状態であると判定された場合には、以下の処理が実行される。まず、停電情報の値がRAM復帰設定処理S1011又はRAM初期設定処理S1013(図12参照)において設定された通電値から所定の停電値に変更される。また、RAMの所定の範囲の記憶領域に対するチェックサム値を算出し、そのチェックサム値の2の補数をRAM判定値として設定する。これにより、パチンコ機100は、遊技の進行や各種センサの監視等といった実質的な制御を行わない無限ループに入り、RAM判定値が設定された後のRAMの状態がバックアップ電力に基づいて保持される。なお、停電信号の出力状態が3度に亘り確認されるために、停電信号の受信を初めて検知してから、タイマ割込みの各処理は2回に亘り実行される。
乱数更新処理S1203においては、図柄に係る当選乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタ、及び停止パターン選択カウンタが更新される。具体的には、図柄に係る当選乱数カウンタの値が、規定最大値(例えば、「576」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、図柄に係る当選乱数カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。但し、変更後の値が図柄に係る当選乱数カウンタに対する循環初期値と同一の値となる場合には、図柄に係る当選乱数カウンタの値が、図柄に係る当選乱数初期値カウンタと同一の値に設定され、また、循環初期値も当選乱数初期値カウンタと同一の値に設定される。
大当り図柄乱数カウンタ、及び停止パターン選択カウンタについても、図柄に係る当選乱数カウンタの場合と同様にして更新される。ただし、各カウンタの規定最大値と規定最小値とにより定められる更新範囲としては各カウンタに固有の値が設定され、複数のカウンタが非同期で更新される構成とされ、各カウンタの循環初期値には各カウンタに固有の初期値カウンタが参照される。例えば、図柄に係る当選乱数カウンタと図柄に係る当選乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一であり、大当り図柄乱数カウンタと大当り図柄乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一である。
乱数初期値更新処理S1204においては、図柄に係る当選乱数初期値カウンタ、及び大当り図柄乱数初期値カウンタが更新される。具体的には、図柄に係る当選乱数初期値カウンタの値が規定最大値(例えば、「576」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、図柄に係る当選乱数初期値カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。図柄に係る図柄乱数初期値カウンタについても、規定最大値や規定最小値がそれらのカウンタに固有の値であること以外は、図柄に係る当選乱数初期値カウンタの場合と同様にして更新される。
変動用カウンタ更新処理S1205においては、変動時間や変動パターン等を決定するための第1の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタの値が更新される。具体的には、第1の変動種別カウンタの値が規定最大値(例えば、「187」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、第1の変動種別カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。第2の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタについても、規定最大値や規定最小値がそれらのカウンタに固有の値であること以外は、第1の変動種別カウンタの場合と同様にして更新される。
なお、図柄に係る各当選乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ並びに各変動種別カウンタは、必ずしも上記構成とする必要はなく、上記カウンタの少なくとも一部を他の構成としても良く、例えば、初期値カウンタを利用しないで一定の初期値から更新する構成としても良いし、プログラムを利用しないで乱数生成用ICにより構成して必要に応じて値を参照する構成としても良い。
遊技停止判定処理S1206においては、不正検知情報が不正検知値である場合には、遊技停止値に更新されると共に、遊技進行を停止させるための各種の情報が設定される。一方、不正検知情報が不正検知値でない場合や既に遊技停止値である場合には、遊技進行を停止させるための各処理は実行されずに遊技停止判定処理S1206は終了する。なお、不正検知情報は、不正検知処理S1211において各種の不正の発生が検知された場合に不正検知値に設定される。また、判定処理S1207においては、不正検知情報が遊技停止値であるか否かによって遊技停止中であるか否かが判定される。
制御信号出力処理S1208においては、出力バッファに格納された制御データに基づいて、第1図柄に係る図柄表示装置471、第2図柄に係る図柄表示装置472、第3図柄に係る図柄表示装置473、及び第4図柄に係る図柄表示装置474等の各種の報知装置を制御する信号が出力される。また、出力バッファに格納された制御データに基づいて、球送りソレノイド332、発射ソレノイド334、右上進入規制ソレノイド462、右中進入規制ソレノイド463、右下進入規制ソレノイド464、上側中進入規制ソレノイド621、振分ソレノイド625等の各種のアクチュエータを制御する信号が出力される。
スイッチ読込処理S1209においては、下側中入賞スイッチ441、右上入賞スイッチ442、右中入賞スイッチ443、右下入賞スイッチ444、上側中入賞スイッチ640、第1入球スイッチ641、第2入球スイッチ642、第3入球スイッチ643〜648、及び、一般入賞スイッチ449A,449Bの各々からの信号状態が読み込まれて、各種のスイッチによる遊技球の検出状態の変化が検知される。
具体的には、スイッチ読込処理S1209において、各種のスイッチからの信号状態が所定の時間間隔を隔てて2度に亘り入力バッファ(RAMの一部の領域)に読み込まれ、各種のスイッチからの信号ごとに、1回目に読み込まれた信号状態(以下において「第1の信号状態」と略記する)と、2回目に読み込まれた信号状態(以下において「第2の信号状態」と略記する)と、前回のタイマ割込みで検知された検出状態(以下において「前回の検出状態」と略記する)とに基づいて、各種のスイッチの検出状態の変化が検知される。そして、各スイッチに対して、前回の検出状態がオフ状態である場合において、第1の信号状態がオン状態であり、第2の信号状態がオン状態である場合には、オン状態移行と判断されて、スイッチの種類に応じた検出フラグ(RAMの一部の領域)が設定される。なお、停電監視処理S1202で説明したように、電源供給が停止したとしても、タイマ割込みの各処理が2回に亘り実行されるために、電源供給が停止した直後に各種のスイッチのオン状態が開始された場合であっても各種のスイッチの検出フラグを正確に設定することができる。
タイマ更新処理S1210においては、図柄の変動表示、各遊技状態の制御、及び、不正監視等に使用される各種のタイマ(RAMの所定の領域)が更新される。
不正検知処理S1211においては、各種入賞装置等に強制的に遊技球を進入させたり、各種入賞装置等を強制的に作動させたりするような不正行為が検知される。具体的には、右上入賞装置432、右中入賞装置433、右下入賞装置434、及び中央構造体420等の強制的な進入許容姿勢への移動、加振による第1入球口631等への遊技球の誘導、電波による右上入賞装置432、右中入賞装置433、右下入賞装置434、及び中央構造体420等の強制的な誤作動の誘発、磁気吸着による各種入賞装置や各種入球部への遊技球の誘導、右上入賞装置432、右中入賞装置433、右下入賞装置434、中央構造体420、及び第1入球口631等への異常なタイミングでの遊技球の誘導等の不正行為が行われた可能性の高い状況の発生を検知する。
入賞検知応答処理S1212においては、遊技盤400に設けられた各種のスイッチによる遊技球の検出に基づく制御が実行される。具体的には、下側中入賞スイッチ441(図11参照)による遊技球の検出に基づいて、下側中入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、第1図柄カウンタ(RAMの所定の領域)及び第1払出カウンタ(RAMの所定の領域)が更新される。
また、右上入賞スイッチ442(図11参照)による遊技球の検出に基づいて右上入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、第3図柄カウンタ(RAMの所定の領域)及び第2払出カウンタが更新される。また、右中入賞スイッチ443(図11参照)による遊技球の検出に基づいて右中入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、第4図柄カウンタ(RAMの所定の領域)及び第2払出カウンタが更新される。また、右下入賞スイッチ444(図11参照)による遊技球の検出に基づいて右下入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、第2払出カウンタが更新される。
また、上側中入賞スイッチ640(図11参照)による遊技球の検出に基づいて入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、第2払出カウンタが更新される。また、第1入球スイッチ641(図11参照)による遊技球の検出に基づいて入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、第2図柄カウンタ(RAMの所定の領域)が更新される。また、第2入球スイッチ642(図11参照)による遊技球の検出に基づいて入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、第3図柄カウンタが更新される。
発射制御処理S1213においては、発射装置330による遊技球の発射を制御するための発射関連情報が更新される。具体的には、球送り機構331を駆動する球送りソレノイド332の作動フラグ及び発射機構333を駆動する発射ソレノイド334の作動フラグが更新される。
入力信号監視処理S1214においては、払出制御基板930を介した開閉検出スイッチ108(図11参照)からの信号の出力状態に基づいて、外枠101(図1及び図2参照)に対して中間ブロック103(図1及び図2参照)が閉鎖されているか否かが検知される。また、払出制御基板930(図11参照)を介した開閉検出スイッチ109からの信号の出力状態に基づいて、中間ブロック103(図2及び図3参照)に対して前ブロック102(図2及び図3参照)が閉鎖されているか否かが検知される。
払出状態監視処理S1215においては、払出制御基板930から出力される払出制御状態を示す情報が監視され、必要に応じて、払出制御状態に応じた各種の払出状態コマンドが設定される。なお、払出状態コマンドを受信した副制御基板940は、払出状態コマンドの種類に応じた報知を装飾図柄表示装置479、左上音響装置281及び右上音響装置282等に実行させる。
払出信号出力処理S1216においては、必要に応じて、第1払出カウンタ及び第2払出カウンタの値に基づいて各種の賞球コマンドを設定し、払出制御基板930に出力する。なお、第1払出カウンタ及び第2払出カウンタは、賞球コマンドの設定に応じて更新される。例えば、第1払出カウンタは、1回の入賞に相当する遊技球が検出される毎に1ずつ加算され、その入賞に基づく賞球コマンドが設定される毎に1ずつ減算される。払出制御基板930では、その入賞に対応する数(例えば、3個)の遊技球を払い出す制御を実行する毎に(詳細には、払い出しが完了する少し前に)、主制御基板920に賞球コマンドを要求し、賞球の払い出しが継続している状況においては、主制御基板920から更なる賞球コマンドが出力される。第2払出カウンタは、第1払出カウンタとは賞球数が異なる入賞(例えば、10個)に対応して更新されるカウンタであり、第2払出カウンタの値に基づく賞球コマンドを払出制御基板930が受信した場合には、払出制御基板930は、その賞球コマンドに対応した数分の遊技球を払い出す制御を実行する。
保留制御処理S1217においては、第1図柄から第4図柄までの各図柄に係る単位遊技の権利の保留制御が実行される。具体的には、第1図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、第1図柄に係る図柄保留表示装置475の動作制御が実行される。また、第2図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、第2図柄に係る図柄保留表示装置476の動作制御が実行される。また、第3図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、第3図柄に係る図柄保留表示装置477の動作制御が実行される。また、第4図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、第4図柄に係る図柄保留表示装置478の動作制御が実行される。
単位遊技制御処理S1218においては、第1図柄から第4図柄までの各図柄に係る単位遊技の制御が実行される。具体的には、第1図柄に係る単位遊技の制御において、第1図柄に係る図柄表示装置471の動作制御が実行され、第1図柄抽選において大当りに当選した場合には、第1図柄に係る図柄表示装置471において第1図柄の確定表示がされた後に、中央構造体420の動作制御(例えば、上側中進入規制機構611や第1振分部615の動作制御)が更に実行される。
また、第2図柄に係る単位遊技の制御において、第2図柄に係る図柄表示装置472の動作制御が実行され、第2図柄抽選において大当りに当選した場合には、第2図柄に係る図柄表示装置472において第2図柄の確定表示がされた後に、右上入賞装置432の動作制御(例えば、右上進入規制機構452の動作制御)が更に実行される。
また、第3図柄に係る単位遊技の制御において、第3図柄に係る図柄表示装置473の動作制御が実行され、第3図柄抽選において大当りに当選した場合には、第3図柄に係る図柄表示装置473において第3図柄の確定表示がされた後に、右中入賞装置433の動作制御(例えば、右中進入規制機構453の動作制御)が更に実行される。
また、第4図柄に係る単位遊技の制御において、第4図柄に係る図柄表示装置474の動作制御が実行され、第4図柄抽選において大当りに当選した場合には、第4図柄に係る図柄表示装置474において第4図柄の確定表示がされた後に、右下入賞装置434の動作制御(例えば、右下進入規制機構454の動作制御)が更に実行される。
表示制御処理S1219においては、保留制御処理S1217及び単位遊技制御処理S1218において各々更新された、第1図柄から第4図柄までの各図柄に係る図柄保留表示装置475〜478や、第1図柄から第4図柄までの各図柄に係る図柄表示装置471〜474等の動作を制御するための各種の情報に基づいて、それらの装置を具体的に作動させるための出力データが合成される。合成された出力データは、次回のタイマ割込みに基づく制御信号出力処理S1208において各装置に出力される。
モータ制御処理S1220においては、各種のモータの動作制御が実行される。外部情報出力処理S1221においては、パチンコ機100に電気的に接続されるデータ表示装置(図示せず)や管理装置(図示せず)等の外部装置に出力する出力データが設定される。
<本実施形態のパチンコ機100の遊技手順>
次に、図14から図18を参照して、本実施形態のパチンコ機100の遊技手順について説明する。まず、図14および図15を参照して、本実施形態のパチンコ機100における遊技の進行について説明する。図14は、通常遊技状態における遊技の進行を表すフローチャートである。図15は、特別遊技状態における遊技の進行を表すフローチャートである。パチンコ機100の主制御基板920は、上記メイン処理とタイマ割込み処理とを実行することで、図14及び図15に示すフローチャットに沿って遊技が進行するように、遊技の制御を実行する。
パチンコ機100の電源が投入されて遊技が開始される場合、図14に示すように、先ず通常遊技状態からスタートする。遊技者は、通常遊技状態において、中央構造体420への遊技球の進入(入賞)を目標として遊技を実行する。中央構造体420への遊技球の進入は、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である状態あっても第2開度姿勢であっても可能である。上側中進入規制機構611を第2開度姿勢に移行させる場合、遊技者は、中央構造体420への遊技球の進入に先立ち、第1図柄の始動入賞(すなわち、下側中入賞装置431への遊技球の入賞)を目指して遊技を実行する。
第1図柄の始動入賞が生じた場合、第1図柄に係る単位遊技が実行され、第1図柄抽選において大当りに当選したか否かの判定と、第1図柄の変動表示と確定停止が行われる。なお、第1図柄の変動表示の実行期間(すなわち、変動時間)は、第1図柄抽選において大当りに当選している場合と大当りに当選していない場合の一部(例えば、大当りに当選していない場合の20分の1の確率)で、停止図柄の確定表示に至る前に、第1図柄に係る大当り図柄(例えば、奇数の2つの図柄の組合せ)の一部を構成するリーチ表示(例えば、先に停止する図柄が奇数の図柄)が行われ、第1図柄抽選において大当りに当選していない多くの場合に比べて長い期間であって、リーチ表示に係る演出に応じた可変期間(例えば、5秒より長く60秒より短い種々の期間)の変動表示が行われる。一方、第1図柄抽選において大当りに当選していない場合の大部分は、比較的短い固定期間(例えば、5秒)で変動表示が行われ、リーチ表示を伴わずに変動表示が進行し(例えば、先に停止する図柄が偶数の図柄)、停止図柄の確定表示に至る設定とされている。
第1図柄抽選において大当りに当選すると、第1図柄に係る大当り図柄が停止表示され、その後に一定の当選報知時間(例えば、10秒)が経過してから、中央構造体420の上側中進入規制機構611が作動するともに、第1振分部615が作動する。具体的に、第1図柄抽選において大当りに当選した場合、上側中進入規制機構611は、第2開度姿勢に移行し、その後、所定の最大第2開度維持期間(本実施形態では4000ミリ秒)に達するか、中央構造体420内への遊技球の進入が所定の入賞数(本実施形態では10個)に達するまで第2開度姿勢を維持する。そして、所定の最大第2開度維持期間に達するか、中央構造体420内への遊技球の進入が所定の入賞数に達すると、第1開度姿勢に移行する。
一方、第1振分部615は、第1図柄抽選において大当りに当選すると第2姿勢に移行し、その後、所定の最大第2姿勢維持期間(本実施形態では3500ミリ秒)に達するまで第2姿勢を維持する。そして、所定の最大第2姿勢維持期間に達すると、第1姿勢に移行する。
上側中進入規制機構611が第2開度姿勢である間に遊技球が中央構造体420内に進入(入賞)すると、当該遊技球は、第1振分部615により第1通路613または第2通路614に振り分けられる。例えば、第1振分部615が第1姿勢である場合、遊技球は第1振分部615により第2通路614に振り分けられて、第2通路614を通過(流下)する。一方、第1振分部615が第2姿勢である場合、遊技球は第1振分部615により第1通路613に振り分けられて、第1通路613を通過する。
第1振分部615による振り分けによって遊技球が第1通路613を通過する場合、当該遊技球は、第2振分部616によって、12.5%の確率で第1入球口631に振り分けられ、12.5%の確率で第2入球口632に振り分けられ、75%の確率でアウト口(すなわち、第3入球口633〜638)に振り分けられる。
その一方で、第1振分部615による振り分けによって遊技球が第2通路614を通過する場合、当該遊技球は、第2振分部616によって、25%の確率で第1入球口631に振り分けられ、25%の確率で第2入球口632に振り分けられ、50%の確率でアウト口(すなわち、第3入球口633〜638)に振り分けられる。
このとき、遊技球が第2振分部616によってアウト口である第3入球口633〜638のいずれかに振り分けられた場合、遊技者は、再度、中央構造体420への遊技球の進入を目指して遊技を実行する。
一方、遊技球が第2振分部616によって第1入球口631に振り分けられた場合、当該第1入球口631は第2図柄に係る始動装置の入賞口であるので、第2図柄に係る単位遊技の権利の保留回数(以下において「第2図柄の保留回数」とも称す)に「1」が加算され、通常遊技状態から特別遊技状態へと遊技状態が移行する。なお、第2図柄の保留回数の加算は、入賞検知応答処理S1212の一部の処理として、第2図柄カウンタ(主制御基板920におけるRAMの所定の領域)を加算することによって行われる。
また、遊技球が第2振分部616によって第2入球口632に振り分けられた場合、当該第2入球口632は第3図柄に係る始動装置の入賞口であるので、第3図柄に係る単位遊技の権利の保留回数(以下において「第3図柄の保留回数」とも称す)に「1」が加算され、通常遊技状態から特別遊技状態へと遊技状態が移行する。なお、第3図柄の保留回数の加算は、入賞検知応答処理S1212の一部の処理として、第3図柄カウンタ(主制御基板920におけるRAMの所定の領域)を加算することによって行われる。
本実施形態のパチンコ機100においては、上述したように、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である場合であっても、遊技球が中央構造体420内に進入できるよう構成されている。よって、遊技者は、第1図柄の始動入賞が生じなくても、第1図柄の始動入賞に基づく第1図柄抽選に当選しなくても、中央構造体420内に遊技球を進入させることができる。
上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である場合に遊技球が中央構造体420内に進入(入賞)した場合、当該遊技球は、第1姿勢である第1振分部615によって第2通路614に振り分けられて、第2通路614を通過(流下)する。上述したように、第2通路614を通過した遊技球は、第2振分部616によって、25%の確率で第1入球口631に振り分けられ、25%の確率で第2入球口632に振り分けられ、50%の確率でアウト口(すなわち、第3入球口633〜638)に振り分けられる。
図15に示すように、特別遊技状態においては、第4図柄に係る単位遊技の権利の保留回数(以下において「第4図柄の保留回数」とも称す)が1以上であれば、第4図柄以外の図柄に係る単位遊技の権利の保留回数の有り無しにかかわらず、第4図柄の保留回数から「1」が減算され、1回分の第4図柄に係る単位遊技(第4図柄抽選において大当りに当選したか否かの判定、および、第4図柄の変動表示と確定停止)が行われる。つまり、第4図柄の保留回数が1以上である場合には、第4図柄に係る単位遊技の権利が優先的に消化される。なお、第4図柄の保留回数の減算は、保留制御処理S1217の一部の処理として、第4図柄カウンタ(主制御基板920におけるRAMの所定の領域)を減算することによって行われる。
本実施形態のパチンコ機100においては、第4図柄抽選において大当りに当選する確率が100%に設定されているので、第4図柄に係る単位遊技の実行後、右下入賞装置434の右下進入規制機構454が作動する。具体的に、第4図柄に係る単位遊技の実行後、右下進入規制機構454は、進入許容姿勢に移行し、その後、所定の最大進入許容期間(本実施形態では4000ミリ秒)に達するか、右下入賞装置434への遊技球の進入が所定の入賞数(本実施形態では10個)に達するまで進入許容姿勢を維持する。そして、所定の最大進入許容期間に達するか、右下入賞装置434への遊技球の進入が所定の入賞数に達すると、進入禁止姿勢に移行する。
遊技者は、右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行したことで、右下入賞装置434に遊技球を進入させることを目標として遊技を行う。遊技球が右下入賞装置434に進入すると、第4図柄の保留回数に「1」が加算される。なお、第4図柄の保留回数の上限は「4」である。
その一方で、第4図柄の保留回数がゼロである場合に、第3図柄の保留回数が1以上であれば、第3図柄の保留回数から「1」が減算され、1回分の第3図柄に係る単位遊技(第3図柄抽選において大当りに当選したか否かの判定、および、第3図柄の変動表示と確定停止)が行われる。なお、第3図柄の保留回数の減算は、保留制御処理S1217の一部の処理として、第3図柄カウンタを減算することによって行われる。
本実施形態のパチンコ機100においては、第3図柄抽選において大当りに当選する確率が100%に設定されているので、第3図柄に係る単位遊技の実行後、右中入賞装置433の右中進入規制機構453が作動する。具体的に、第3図柄に係る単位遊技の実行後、右中進入規制機構453は、進入許容姿勢に移行し、その後、所定の最大進入許容期間(本実施形態では4000ミリ秒)に達するか、右中入賞装置433への遊技球の進入が所定の入賞数(本実施形態では10個)に達するまで進入許容姿勢を維持する。そして、所定の最大進入許容期間に達するか、右中入賞装置433への遊技球の進入が所定の入賞数に達すると、進入禁止姿勢に移行する。
遊技者は、右中進入規制機構453が進入許容姿勢に移行したことで、右中入賞装置433に遊技球を進入させることを目標として遊技を行う。遊技球が右中入賞装置433に進入すると、第3図柄の保留回数に「1」が加算される。なお、第3図柄の保留回数の上限は「4」である。
また、第3図柄の保留回数および第4図柄の保留回数がいずれもゼロである場合に、第2図柄の保留回数が1以上であれば、第2図柄に係る単位遊技など後述する各処理が実行される。第2図柄の保留回数から「1」が減算され、1回分の第2図柄に係る単位遊技(第2図柄抽選において大当りに当選したか否かの判定、および、第2図柄の変動表示と確定停止)が行われる。なお、第2図柄の保留回数の減算は、保留制御処理S1217の一部の処理として、第2図柄カウンタを減算することによって行われる。
本実施形態のパチンコ機100においては、第2図柄抽選において大当りに当選する確率が100%に設定されているので、第2図柄に係る単位遊技の実行後、右上入賞装置432の右上進入規制機構452が作動する。具体的に、第2図柄に係る単位遊技の実行後、右上進入規制機構452は、進入許容姿勢に移行し、その後、所定の最大進入許容期間(本実施形態では4000ミリ秒)に達するか、右上入賞装置432への遊技球の進入が所定の入賞数(本実施形態では10個)に達するまで進入許容姿勢を維持する。そして、所定の最大進入許容期間に達するか、右上入賞装置432への遊技球の進入が所定の入賞数に達すると、進入禁止姿勢に移行する。
遊技者は、右上進入規制機構452が進入許容姿勢に移行したことで、右上入賞装置432に遊技球を進入させることを目標として遊技を行う。遊技球が右上入賞装置432に進入すると、第2図柄の保留回数に「1」が加算される。なお、第2図柄の保留回数の上限は「4」である。
特別遊技状態においては、上述したように、遊技者が右上入賞装置432、右中入賞装置433、または右下入賞装置434のいずれかを狙って発射した遊技球が、誘導通路711に進入し、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である中央構造体420内に進入する可能性がある。すなわち、右上入賞装置432、右中入賞装置433、または右下入賞装置434の動作と並行して、中央構造体420への遊技球の進入が主制御基板920によって監視され、中央構造体420への遊技球の進入があれば、その進入に対応した制御が行われる。なお、図15においては、右上入賞装置432、右中入賞装置433、及び右下入賞装置434の制御と、中央構造体420への遊技球の進入に対しての制御とを直列的に並べて示し、進入規制機構の作動を停止させる項目を省略している。
特別遊技状態において、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である中央構造体420内に遊技球が進入(入賞)した場合、当該遊技球は、第1姿勢である第1振分部615によって第2通路614に振り分けられて、第2通路614を通過(流下)する。
これにより、当該遊技球は、第2振分部616によって、25%の確率で第1入球口631に振り分けられ、25%の確率で第2入球口632に振り分けられ、50%の確率でアウト口(すなわち、第3入球口633〜638)に振り分けられる。このとき、遊技球が第2振分部616によって第1入球口631に振り分けられた場合には、第2図柄の保留回数に「1」が加算される。一方、遊技球が第2振分部616によって第2入球口632に振り分けられた場合には、第3図柄の保留回数に「1」が加算される。
特別遊技状態において遊技球が第1入球口631に進入したことで、第2図柄の保留回数に「1」が加算された場合、当該加算によって、遊技者は、通常遊技状態から特別遊技状態に移行した時点で獲得可能であった遊技球より多くの遊技球を獲得することができる。同様に、特別遊技状態において遊技球が第2入球口632に進入したことで、第3図柄の保留回数に「1」が加算された場合もまた、当該加算によって、遊技者は、通常遊技状態から特別遊技状態に移行した時点で獲得可能であった遊技球より多くの遊技球を獲得することができる。なお、詳細は後述するが、上乗せして獲得できる遊技球の数は、第1入球口631に進入した場合の方が、第2入球口632に進入した場合に比べて多い。
次に、図16および図17を参照して、特別遊技状態における右上入賞装置432、右中入賞装置433、および右下入賞装置434の作動パターンについて説明する。図16は、遊技球が第1入球口631に進入したことで移行した特別遊技状態における右上入賞装置432、右中入賞装置433、および右下入賞装置434の動作を表すタイミングチャートである。
遊技球が第1入球口631に進入すると、図16に示すように、第2図柄の始動入賞に基づく第2図柄の変動表示が図柄表示装置472において開始される(時刻ta1)。第2図柄の変動表示が開始されてから所定の変動時間(例えば、1秒)が経過すると、第2図柄に係る停止図柄の確定表示が行われるとともに、右上入賞装置432が作動して、右上進入規制機構452が進入許容姿勢に移行する(時刻ta2)。右上進入規制機構452が進入許容姿勢に移行したことで、右上入賞装置432への遊技球の進入(入賞)が可能となる。
右上進入規制機構452が進入許容姿勢である間、右上入賞装置432に遊技球が進入する毎に、第3図柄に係る単位遊技の権利が1回分ずつ保留され、当該権利は最大4回分保留される。時刻ta2において右上進入規制機構452が進入許容姿勢に移行した後、所定の最大進入許容期間(本実施形態では4000ミリ秒)に達するか、右上入賞装置432への遊技球の進入が所定の入賞数(本実施形態では10個)に達すると、右上入賞装置432の右上進入規制機構452が進入禁止姿勢に移行する(時刻ta3)。
時刻ta3の時点では、第4図柄に係る単位遊技の権利は保留されていない。よって、時刻ta3においては、右上進入規制機構452が進入禁止姿勢に移行したことに伴い、時刻ta2から時刻ta3までの期間中に保留された4回分の第3図柄に係る単位遊技の権利のうち、1回分の権利に基づく第3図柄の変動表示が図柄表示装置473において開始される。保留中の第3図柄に係る単位遊技の権利が1回分消化されることに伴い、第3図柄の保留回数は1減算されて「3」となる。
時刻ta3において第3図柄の変動表示が開始されてから所定の変動時間(例えば、1秒)が経過すると、第3図柄に係る停止図柄の確定表示が行われるとともに、右中入賞装置433が作動して、右中進入規制機構453が進入許容姿勢に移行する(時刻ta4)。右中進入規制機構453が進入許容姿勢に移行したことで、右中入賞装置433への遊技球の進入(入賞)が可能となる。
右中進入規制機構453が進入許容姿勢である間、右中入賞装置433に遊技球が進入する毎に、第4図柄に係る単位遊技の権利が1回分ずつ保留され、当該権利は最大4回分保留される。時刻ta4において右中進入規制機構453が進入許容姿勢に移行した後、所定の最大進入許容期間(本実施形態では4000ミリ秒)に達するか、右中入賞装置433への遊技球の進入が所定の入賞数(本実施形態では10個)に達すると、右中入賞装置433の右中進入規制機構453が進入禁止姿勢に移行する(時刻ta5)。
上述したように、第4図柄の保留回数が1以上である場合、第4図柄に係る単位遊技の権利が優先的に消化される。よって、時刻ta5においては、右中進入規制機構453が進入禁止姿勢に移行したことに伴い、時刻ta4から時刻ta5までの期間中に保留された4回分の第4図柄に係る単位遊技の権利のうち、1回分の権利に基づく第4図柄の変動表示が図柄表示装置474において開始される。保留中の第4図柄に係る単位遊技の権利が1回分消化されることに伴い、第4図柄の保留回数は1減算されて「3」となる。
時刻ta5において第4図柄の変動表示が開始されてから所定の変動時間(例えば、1秒)が経過すると、第4図柄に係る停止図柄の確定表示が行われるとともに、右下入賞装置434が作動して、右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行する(時刻ta6)。右下進入規制機構456が進入許容姿勢に移行したことで、右下入賞装置434への遊技球の進入(入賞)が可能となる。
時刻ta6において右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行した後、所定の最大進入許容期間(本実施形態では4000ミリ秒)に達するか、右下入賞装置434への遊技球の進入が所定の入賞数(本実施形態では10個)に達すると、右下入賞装置434の右下進入規制機構454が進入禁止姿勢に移行する(時刻ta7)。
時刻ta7の時点では、第4図柄に係る単位遊技の権利が3回分保留されている。よって、時刻ta7においては、保留されている3回分の第4図柄に係る単位遊技の権利のうち、1回分の権利に基づく第4図柄の変動表示が図柄表示装置474において開始される。これにより、第4図柄の保留回数は1減算されて「2」となる。
時刻ta7において第4図柄の変動表示が開始されてから所定の変動時間が経過すると、第4図柄に係る停止図柄の確定表示が行われるとともに、右下入賞装置434が作動して、右下入賞装置434の右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行する(時刻ta8)。時刻ta8において右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行した後、所定の最大進入許容期間に達するか、右下入賞装置434への遊技球の進入が所定の入賞数に達すると、右下入賞装置434の右下進入規制機構454が進入禁止姿勢に移行する(時刻ta9)。
時刻ta9の時点では、第4図柄に係る単位遊技の権利が2回分保留されている。よって、時刻ta9においては、保留されている2回分の第4図柄に係る単位遊技の権利のうち、1回分の権利に基づく第4図柄の変動表示が図柄表示装置474において開始される。これにより、第4図柄の保留回数は1減算されて「1」となる。
時刻ta9において第4図柄の変動表示が開始されてから所定の変動時間が経過すると、第4図柄に係る停止図柄の確定表示が行われるとともに、右下入賞装置434が作動して、右下入賞装置434の右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行する(時刻ta10)。時刻ta10において右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行した後、所定の最大進入許容期間に達するか、右下入賞装置434への遊技球の進入が所定の入賞数に達すると、右下入賞装置434の右下進入規制機構454が進入禁止姿勢に移行する(時刻ta11)。
時刻ta11の時点では、第4図柄に係る単位遊技の権利が1回分保留されている。よって、時刻ta11においては、保留されている1回分の第4図柄に係る単位遊技の権利に基づく第4図柄の変動表示が図柄表示装置474において開始される。これにより、第4図柄の保留回数は1減算されて「0」となる。
時刻ta11において第4図柄の変動表示が開始されてから所定の変動時間が経過すると、第4図柄に係る停止図柄の確定表示が行われるとともに、右下入賞装置434が作動して、右下入賞装置434の右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行する(時刻ta12)。時刻ta12において右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行した後、所定の最大進入許容期間に達するか、右下入賞装置434への遊技球の進入が所定の入賞数に達すると、右下入賞装置434の右下進入規制機構454が進入禁止姿勢に移行する(時刻ta13)。
時刻ta13の時点では、第4図柄の保留回数はゼロである一方で、第3図柄に係る単位遊技の権利が3回分保留されている。よって、時刻ta13においては、保留されている3回分の第3図柄に係る単位遊技の権利のうち、1回分の権利に基づく第3図柄の変動表示が図柄表示装置473において開始される。これにより、第3図柄の保留回数は1減算されて「2」となる。
時刻ta13において第3図柄の変動表示が開始されてから所定の変動時間が経過すると、第3図柄に係る停止図柄の確定表示が行われるとともに、右中入賞装置433が作動して、右中入賞装置433の右中進入規制機構453が進入許容姿勢に移行する(時刻ta14)。
右中進入規制機構453が進入許容姿勢である間、右中入賞装置433に遊技球が進入する毎に、第4図柄に係る単位遊技の権利が1回分ずつ保留され、当該権利は最大4回分保留される。時刻ta14において右中進入規制機構453が進入許容姿勢に移行した後、所定の最大進入許容期間に達するか、右中入賞装置433への遊技球の進入が所定の入賞数に達すると、右中入賞装置433の右中進入規制機構453が進入禁止姿勢に移行する(時刻ta15)。
時刻ta15以降は、時刻ta5から時刻ta13まで期間と同様、保留された4回分の第4図柄に係る単位遊技の権利が1回分ずつ消化され、それにより、右下入賞装置434が合計4回作動する。4回分の第4図柄に係る単位遊技の権利が全て消化されると、保留されている残りの第3図柄に係る単位遊技の権利について、当該権利が1回分ずつ消化される。第3図柄に係る単位遊技の権利が1回分消化される毎に、右中入賞装置433および右下入賞装置434が時刻ta3から時刻ta13まで期間と同様に動作する。
よって、本実施形態のパチンコ機100によれば、遊技球が第1入球口631に進入したことで特別遊技状態が発生した場合、右上入賞装置432が1回作動するとともに、右上入賞装置432の作動によって保留された最大4回分の第3図柄に係る単位遊技の権利に対し、1回の権利毎に、右中入賞装置433が1回作動し、右下入賞装置434が最大4回作動する。つまり、遊技球が第1入球口631に進入したことで特別遊技状態が発生した場合、右上入賞装置432、右中入賞装置433、または右下入賞装置434が、最大で合計21回(=1+4×(1+4))作動する。
右上入賞装置432、右中入賞装置433、および右下入賞装置434は、いずれも、1回作動する毎に最大で10個の遊技球が入賞可能である。また、右上入賞装置432、右中入賞装置433、および右下入賞装置434は、いずれも、遊技球が入球する毎に賞球として10個の遊技球が払い出される。従って、第1入球口631に遊技球が進入して発生した特別遊技状態においては、右上入賞装置432、右中入賞装置433、または右下入賞装置434が合計21回作動した場合、遊技者は最大で2100(=21×10×10)個の遊技球を賞球として獲得できる。
一方、図17は、遊技球が第2入球口632に進入したことで移行した特別遊技状態における右中入賞装置433および右下入賞装置434の動作を表すタイミングチャートである。
遊技球が第2入球口632に進入すると、図17に示すように、第3図柄の始動入賞に基づく第3図柄の変動表示が図柄表示装置473において開始される(時刻tb1)。第3図柄の変動表示が開始されてから所定の変動時間(例えば、1秒)が経過すると、第3図柄に係る停止図柄の確定表示が行われるとともに、右中入賞装置433が作動して、右中進入規制機構453が進入許容姿勢に移行する(時刻tb2)。右中進入規制機構453が進入許容姿勢に移行したことで、右中入賞装置433への遊技球の進入(入賞)が可能となる。
右中進入規制機構453が進入許容姿勢である間、右中入賞装置433に遊技球が進入する毎に、第4図柄に係る単位遊技の権利が1回分ずつ保留され、当該権利は最大4回分保留される。時刻tb2において右中進入規制機構453が進入許容姿勢に移行した後、所定の最大進入許容期間(本実施形態では4000ミリ秒)に達するか、右中入賞装置433への遊技球の進入が所定の入賞数(本実施形態では10個)に達すると、右中入賞装置433の右中進入規制機構453が進入禁止姿勢に移行する(時刻tb3)。
上述したように、第4図柄の保留回数が1以上である場合、第4図柄に係る単位遊技の権利が優先的に消化される。よって、時刻tb3においては、右中進入規制機構453が進入禁止姿勢に移行したことに伴い、時刻tb2から時刻tb3までの期間中に保留された4回分の第4図柄に係る単位遊技の権利のうち、1回分の権利に基づく第4図柄の変動表示が図柄表示装置474において開始される。保留中の第4図柄に係る単位遊技の権利が1回分消化されることに伴い、第4図柄の保留回数は1減算されて「3」となる。
時刻tb3において第4図柄の変動表示が開始されてから所定の変動時間(例えば、1秒)が経過すると、第4図柄に係る停止図柄の確定表示が行われるとともに、右下入賞装置434が作動して、右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行する(時刻tb4)。右下進入規制機構456が進入許容姿勢に移行したことで、右下入賞装置434への遊技球の進入(入賞)が可能となる。
時刻tb4において右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行した後、所定の最大進入許容期間(本実施形態では4000ミリ秒)に達するか、右下入賞装置434への遊技球の進入が所定の入賞数(本実施形態では10個)に達すると、右下入賞装置434の右下進入規制機構454が進入禁止姿勢に移行する(時刻tb5)。
時刻tb5の時点では、第4図柄に係る単位遊技の権利が3回分保留されている。よって、時刻tb5においては、保留されている3回分の第4図柄に係る単位遊技の権利のうち、1回分の権利に基づく第4図柄の変動表示が図柄表示装置474において開始される。これにより、第4図柄の保留回数は1減算されて「2」となる。
時刻tb5において第4図柄の変動表示が開始されてから所定の変動時間が経過すると、第4図柄に係る停止図柄の確定表示が行われるとともに、右下入賞装置434が作動して、右下入賞装置434の右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行する(時刻tb6)。時刻tb6において右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行した後、所定の最大進入許容期間に達するか、右下入賞装置434への遊技球の進入が所定の入賞数に達すると、右下入賞装置434の右下進入規制機構454が進入禁止姿勢に移行する(時刻tb7)。
時刻tb7の時点では、第4図柄に係る単位遊技の権利が2回分保留されている。よって、時刻tb7においては、保留されている2回分の第4図柄に係る単位遊技の権利のうち、1回分の権利に基づく第4図柄の変動表示が図柄表示装置474において開始される。これにより、第4図柄の保留回数は1減算されて「1」となる。
時刻tb7において第4図柄の変動表示が開始されてから所定の変動時間が経過すると、第4図柄に係る停止図柄の確定表示が行われるとともに、右下入賞装置434が作動して、右下入賞装置434の右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行する(時刻tb8)。時刻tb8において右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行した後、所定の最大進入許容期間に達するか、右下入賞装置434への遊技球の進入が所定の入賞数に達すると、右下入賞装置434の右下進入規制機構454が進入禁止姿勢に移行する(時刻tb9)。
時刻tb9の時点では、第4図柄に係る単位遊技の権利が1回分保留されている。よって、時刻tb9においては、保留されている1回分の第4図柄に係る単位遊技の権利に基づく第4図柄の変動表示が図柄表示装置474において開始される。これにより、第4図柄の保留回数は1減算されて「0」となる。
時刻tb9において第4図柄の変動表示が開始されてから所定の変動時間が経過すると、第4図柄に係る停止図柄の確定表示が行われるとともに、右下入賞装置434が作動して、右下入賞装置434の右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行する(時刻t010)。時刻tb10において右下進入規制機構454が進入許容姿勢に移行した後、所定の最大進入許容期間に達するか、右下入賞装置434への遊技球の進入が所定の入賞数に達すると、右下入賞装置434の右下進入規制機構454が進入禁止姿勢に移行する(時刻tb11)。
よって、本実施形態のパチンコ機100によれば、遊技球が第2入球口632に進入したことで特別遊技状態が発生した場合、右中入賞装置433が1回作動するとともに、右中入賞装置433の作動によって保留された最大4回分の第4図柄に係る単位遊技の権利よって右下入賞装置434が最大4回作動する。つまり、遊技球が第2入球口632に進入したことで特別遊技状態が発生した場合、右中入賞装置433または右下入賞装置434が、最大で合計5回(=1+4)作動する。
右中入賞装置433および右下入賞装置434は、いずれも、1回作動する毎に最大で10個の遊技球が入賞可能である。また、右中入賞装置433および右下入賞装置434は、いずれも、遊技球が入球する毎に賞球として10個の遊技球が払い出される。従って、第2入球口632に遊技球が進入して発生した特別遊技状態においては、右中入賞装置433または右下入賞装置434が合計5回作動した場合、遊技者は最大で500(=5×10×10)個の遊技球を賞球として獲得できる。
上述したように、第2入球口632に遊技球が進入して発生した特別遊技状態において遊技者が獲得可能な遊技球は最大で2100個であるので、通常遊技状態において第1入球口631に遊技球が進入(入賞)した場合、遊技者は、第2入球口632に遊技球が進入した場合に比べて多くの遊技球を特別遊技状態において獲得することができる。
次に、図18を参照して、特別遊技状態において遊技球が第1入球口または第2入球口に進入したことで上乗せされる賞球の数について説明する。まず、図18(a)は、遊技球が第1入球口631に進入したことで移行した1の特別遊技状態において、当該特別遊技状態中に第1入球口631または第2入球口632への遊技球の進入がなかった場合における第2図柄から第4図柄の各保留回数の推移を表す模式的なタイミングチャートである。
図18(a)に示すように、時刻Ta1において遊技球が第1入球口631に進入したことで特別遊技状態が発生した場合、当該第1入球口631への進入によって第2図柄の保留回数が「1」に更新された後、第2図柄に係る単位遊技が実行されたことで第2図柄の保留回数が「0」に更新される。第2図柄に係る単位遊技の実行後に右上入賞装置431が作動したことで第3図柄の保留回数が最大で「4」まで更新される。
次に、第3図柄に係る単位遊技が実行されたことで第3図柄の保留回数が「3」に更新される。第3図柄に係る単位遊技の実行後に右中入賞装置432が作動したことで、第4図柄の保留回数が最大で「4」まで更新される。第4図柄に係る単位遊技の権利に対する保留は、第3図柄に係る単位遊技の権利に対する保留に優先して消化されるので、第4図柄の保留回数が「0」になるまで、順次、第4図柄に係る単位遊技が実行され、右下入賞装置433が作動する。
第3図柄の保留回数が「3」である状態で第4図柄の保留回数が「0」になると、保留されていた第3図柄に係る単位遊技が実行され、それにより、第3図柄の保留回数が「2」に更新される。第3図柄に係る単位遊技の実行後に右中入賞装置432が作動したことで、第4図柄の保留回数が最大で「4」まで更新される。その後は、第4図柄の保留回数が「0」になるまで、順次、第4図柄に係る単位遊技が実行され、右下入賞装置433が作動する。
第3図柄の保留回数が「2」である状態で第4図柄の保留回数が「0」になると、保留されていた第3図柄に係る単位遊技が実行され、それにより、第3図柄の保留回数が「1」に更新される。第3図柄に係る単位遊技の実行後に右中入賞装置432が作動したことで、第4図柄の保留回数が最大で「4」まで更新される。その後は、第4図柄の保留回数が「0」になるまで、順次、第4図柄に係る単位遊技が実行され、右下入賞装置433が作動する。
第3図柄の保留回数が「1」である状態で第4図柄の保留回数が「0」になると、保留されていた第3図柄に係る単位遊技が実行され、それにより、第3図柄の保留回数が「0」に更新される。第3図柄に係る単位遊技の実行後に右中入賞装置432が作動したことで、第4図柄の保留回数が最大で「4」まで更新される。その後は、第4図柄の保留回数が「0」になるまで、順次、第4図柄に係る単位遊技が実行され、右下入賞装置433が作動する。第4図柄の保留回数が「0」になったことで特別遊技状態が終了する(時刻Ta2)。
遊技球が第1入球口631に進入したことで移行した1の特別遊技状態において、当該特別遊技状態中に第1入球口631または第2入球口632への遊技球の進入がなかった場合には、特別遊技状態が維持された時刻Ta1から時刻Ta2までの間に、右上入賞装置432、右中入賞装置433、または右下入賞装置434が、上述したように最大で合計21回作動するので、かかる特別遊技状態において遊技者は最大で2100個の遊技球を賞球として獲得できる。
次に、図18(b)は、遊技球が第1入球口631に進入したことで移行した1の特別遊技状態において、当該特別遊技状態中に第1入球口631への遊技球の進入があった場合における第2図柄から第4図柄の各保留回数の推移を表す模式的なタイミンチャートである。
図18(b)に示すように、時刻Tb1において遊技球が第1入球口631に進入したことで特別遊技状態が発生した後、第2図柄の保留回数が「0」であり、第3図柄の保留回数が「1」であり、第4図柄に係る単位遊技の権利が順次消化されている状態において遊技球が第1入球口631に進入すると(時刻Tx1)、当該第1入球口631への進入によって第2図柄の保留回数が「1」に更新される。
その後、第3図柄の保留回数が「0」である状態で第4図柄の保留回数が「0」になると(時刻Tb2)、保留されていた第2図柄に係る単位遊技が実行され、それにより、第2図柄の保留回数が「0」に更新される。第2図柄に係る単位遊技の実行後に右上入賞装置431が作動したことで第3図柄の保留回数が最大で「4」まで更新される。よって、時刻Tb2以降における第2図柄、第3図柄、および第4図柄の各保留回数は、時刻Tb1から時刻Tb2までの期間におけるこれら図柄の各保留回数の推移と同様に推移する。そして、第4図柄の保留回数が「0」になったことで特別遊技状態が終了する(時刻Tb3)。
時刻Tb1から時刻Tb2までの期間における第2図柄、第3図柄、および第4図柄の各保留回数の推移は、時刻Ta1から時刻Ta2までの期間におけるこれら図柄の各保留回数の推移(図18(a)参照)と同様であるので、時刻Tb1から時刻Tb2までの期間において、遊技者は、遊技球が第1入球口631に進入したことで移行した特別遊技状態中に第1入球口631または第2入球口632のいずれにも遊技球が進入しなかった場合と同様、最大で2100個の遊技球を賞球として獲得できる。
また、時刻Tb2から時刻Tb3までの期間における第2図柄、第3図柄、および第4図柄の各保留回数の推移もまた、時刻Ta1から時刻Ta2までの期間におけるこれら図柄の各保留回数の推移と同様であるので、遊技者は、最大で2100個の遊技球を賞球として獲得できる。つまり、特別遊技状態において第1入球口631に遊技球が進入した場合、遊技者は、最大で2100個の遊技球を、通常遊技状態から特別遊技状態に移行した時点で獲得可能であった遊技球の数(最大で2100個)に上乗せして獲得できる。
次に、図18(c)は、遊技球が第1入球口631に進入したことで移行した1の特別遊技状態において、当該特別遊技状態中に第2入球口632への遊技球の進入があった場合における第2図柄から第4図柄の各保留回数の推移を表す模式的なタイミングチャートである。
図18(c)に示すように、時刻Tc1において遊技球が第1入球口631に進入したことで特別遊技状態が発生した後、第2図柄の保留回数が「0」であり、第3図柄の保留回数が「1」であり、第4図柄に係る単位遊技の権利が順次消化されている状態において遊技球が第2入球口632に進入すると(時刻Tx2)、当該第2入球口632への進入によって第3図柄の保留回数が「2」に更新される。
第2入球口632に遊技球が進入しなければ、時刻Tc2において特別遊技状態が終了していたところ、第2入球口632に遊技球が進入したことで、第3図柄に係る単位遊技が1回分多く実行される。これにより、右中入賞装置431が作動するので、第4図柄の保留回数が最大で「4」まで更新される。第4図柄に係る単位遊技の権利が順次消化され、第4図柄の保留回数が「0」になったことで特別遊技状態が終了する(時刻Tc3)。
時刻Tc1から時刻Tc2までの期間における第2図柄、第3図柄、および第4図柄の各保留回数の推移は、時刻Ta1から時刻Ta2までの期間におけるこれら図柄の各保留回数の推移(図18(a)参照)と同様であるので、時刻Tc1から時刻Tc2までの期間において、遊技者は、遊技球が第1入球口631に進入したことで移行した特別遊技状態中に第1入球口631または第2入球口632のいずれにも遊技球が進入しなかった場合と同様、最大で2100個の遊技球を賞球として獲得できる。
また、時刻Tc2から時刻Tc3までの期間においては、1回分の第3図柄に係る単位遊技と、最大で4回分の第3図柄に係る単位遊技が実行される。これにより、右中入賞装置433が1回作動し、右下入賞装置434が最大で4回作動するので、遊技者は、当該期間において最大で500個の遊技球を獲得できる。
つまり、特別遊技状態において第2入球口632に遊技球が進入した場合、遊技者は、最大で500個の遊技球を、通常遊技状態から特別遊技状態に移行した時点で獲得可能であった遊技球の数(最大で2100個)に上乗せして獲得できる。
このように、本実施形態のパチンコ機100においては、特別遊技状態中に第1入球口631または第2入球口632に遊技球が入賞した場合、いずれの場合も、遊技者は、通常遊技状態から特別遊技状態に移行した時点で獲得可能であった遊技球の数より多くの遊技球を上乗せして獲得することができる。
かかる遊技球の上乗せ量は、遊技球が第1入球口631に進入するか、第2入球口632に進入するかに応じて異なっている。より詳細には、遊技球の上乗せ量は、第1入球口631に遊技球が進入した場合の方が、第2入球口632に遊技球が進入した場合に比べて多い。
<装着部品700の機能>
次に、図19を参照して、装着部品700の機能について説明する。図19(a)および図19(b)は、遊技盤400における装着部品700が装着された付近の拡大図である。より詳細には、図19(a)は、第1図柄抽選において大当りに当選した状況を示す図であり、図19(b)は、特別遊技状態である場合を示す図である。また、図19(c)は、図19(a)のC−C線における遊技盤400の断面図であり、図19(d)は、装着部品700に設けられている突起部702および突起部703の拡大図である。
上述したように、装着部品700は、光透過性を有する樹脂部品であるので、遊技者は、情報表示装置480の表示内容を、装着部品700を介して視認できる。例えば、第1図柄抽選において大当りに当選した場合、遊技者は、図19(a)に示すように、情報表示装置480に表示された「当」の文字を、装着部品700を介して視認することができる。
情報表示装置480に表示された「当」の文字を見た遊技者は、第1図柄抽選において大当りに当選したことを把握することができる。つまり、遊技者は、装飾図柄表示装置479や図柄表示装置471に表示される図柄(装飾図柄、第1図柄)の確定表示や、確定表示に至る前のリーチ表示を見なくても、情報表示装置480の表示内容から第1図柄抽選に当選したことを知ることができる。
情報表示装置480は、発射通路401Bの出口近くに設けられているので、遊技者は、情報表示装置480の表示内容から第1図柄抽選における当選を把握してから早いタイミングで、遊技球の発射強度を、中央構造体420狙う(すなわち、壁部706と壁部707との間を遊技球が通過する)中程度の発射強度に調整することができる。
また、情報表示装置480は、装飾図柄表示装置479や図柄表示装置471に比べて上側中進入規制機構611に近い位置に配置されているので、遊技者は、情報表示装置480の表示内容から第1図柄抽選に当選したことを把握した後、視線を大きく変えることなく、中央構造体420に遊技球を進入させるために狙うべき位置を把握することができる。
一方、通常遊技状態において第1入球口631または第2入球部に遊技球が入球したことで特別遊技状態に移行した場合、遊技者は、図19(b)に示すように、情報表示装置480に表示された「右」の文字を、装着部品700を介して視認することができる。
情報表示装置480に表示された「右」の文字を見た遊技者は、特別遊技状態であるので各入賞装置432〜434を狙って強く遊技球を発射させる右打ち遊技手法に切り替えるタイミングであることを把握できる。
つまり、遊技者は、装飾図柄表示装置479や図柄表示装置471に表示される図柄(装飾図柄、第1図柄)の確定表示や、確定表示に至る前のリーチ表示を見なくても、情報表示装置480の表示内容から右打ち遊技手法に切り替えるタイミングを知ることができる。これにより、遊技者は、遊技球が特別遊技状態に移行した後、早いタイミングで右打ち手法に切り替えることができるので、時間的に限られている特別遊技状態を有効に活用することができる。
図19(c)に示すように、装着部品700に設けられた突起部703は、平面部701から立設された板状の側壁部と当該側壁部に連設される板状の天面部とから構成され、厚さ方向の断面が略コの字形状に構成される。つまり、突起部703における側壁部と天面部とによって、裏面側の開口から前方側に連続する空間が形成されている。
かかる形状に構成された突起部703は、突起部が裏面側に空洞のない厚みのある形状に構成された場合に比べて、情報表示装置480から発せられた光が遮られ難いので、情報表示装置480の表示内容の視認性が突起部703を設けたことによって悪化することを抑制できる。
また、突起部703は、装着部品700と一体的に成形されているので、その天面部が、釘411などの先端部分に比べて大きな領域(範囲または面積)に形成されることが好ましい。この点においても、装着部品700に流下変化部として機能する突起部703が、情報表示装置480の表示内容の視認性を悪化させることを抑制できる。
特に、突起部703の側壁部および天面部は、平面部701と略同一の厚さに構成されているので、突起部703を通した情報表示装置480の表示の見え方を、平面部701を通した情報表示装置480の表示の見え方に極力近づけることができる。これにより、突起部703を通したことによる情報表示装置480の表示の見え方の違和感を抑制できる。
なお、装着部品700に設けられた突起部702,704,705についても、突起部703と同様、厚さ方向の断面が略コの字形状に構成されているので、突起部703と同様の効果を奏する。
また、装着部品700に設けられた複数の突起部702〜705は、隣接する突起部に対し、正面視において上下方向に延びる側壁部の面(側面)が向けられるよう設けられている。これにより、発射装置330から発射されて遊技領域に進入した遊技球が、突起部702〜705のうち隣接する突起部間に進入した場合、当該遊技球をこれら隣接する突起部に交互に衝突させながら流下させることができる。
特に、図19(d)に示すように、突起部702の側壁部における側面QAの部分と、突起部703の側壁部における側面QBの部分とが逆ハの字状に下流側にいくほど狭まる構成においては、側面QAまたは側面QBに衝突した遊技球はいずれも上方向の成分を持って跳ね返るので、遊技球が隣接する突起部に交互に衝突しながら流下する場合にその流下速度を低下させることができる。これにより、遊技球が突起部702,703の間を比較的ゆったりと流下するので、遊技者の注目を集めやすく、当該遊技球の行方を遊技者に期待させることで遊技に対する遊技者の興味を高めることができる。
次に、以上説明したパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、特別遊技状態中に第1入球口631または第2入球口632に遊技球が入賞した場合、いずれの場合も、遊技者は、通常遊技状態から特別遊技状態に移行した時点で獲得可能であった遊技球の数より多くの遊技球を上乗せして獲得することができる。かかる遊技球の上乗せ量は、第1入球口631に遊技球が進入した場合の方が、第2入球口632に遊技球が進入した場合に比べて多い。よって、特別遊技状態において獲得可能な遊技球の数を上乗せできる構成において、第1入球口631または第2入球口632のいずれに遊技球が進入するかで遊技者の気分に減り張りをつけることができるので、それにより、興趣の盛り上がりを実現することができる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、第2通路614を通過する遊技球の方が、第1通路613を通過する遊技球に比べて第1入球口631又は第2入球口632に進入する確率が高く構成されている。その一方で、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である場合の方が、第2開度姿勢である場合に比べて、中央構造体420内に進入した遊技球が第2通路614に進入する確率が高く構成されている。
よって、上側中進入規制機構611の姿勢(すなわち、中央構造体420内への遊技球の進入しやすさ)に応じて、第1入球口631又は第2入球口632への遊技球の進入のしやすさが変化するので、中央構造体420に遊技球を進入させることで特別遊技状態を発生させる遊技の単調さが改善され、それにより、興趣の盛り上がりを実現することができる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、光透過性を有する樹脂からなる装着部品700が、木製の基体401に形成された貫通孔Jに嵌め込まれることで、基体401の前面側とともに遊技領域を構成する。よって、遊技領域の一部に光透過性を有する領域を形成できるので、当該光透過性を有する領域の裏側から光や画像を透過させることが可能となり、それにより、遊技領域の全領域が光不透過性となる場合に比べて演出の多様化を図ることができる。その一方で、光透過性を有する樹脂から構成される装着部品700の使用は遊技領域の一部に限られるので、遊技領域のほぼ全面が樹脂で構成される場合に比べて製造コストの増大を抑えることができる。
また、装着部品700には、発射装置330から発射され戻り球防止機構404を超えて飛翔する遊技球が釘411等との接触によって方向変化されることなく直接到達可能な位置に、釘411と同様の流下変化部として機能する突起部702〜705が設けられている。これにより、装着部品700により構成される遊技領域に釘411を打設することなく、釘411を打設した場合と同様の機能を持たせることができる。また、装着部品700により構成される遊技領域に釘411を打設する必要がないので、釘411の打設によって装着部品700が破損することを抑制できる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られることはなく、例えば、以下に記載するように変形して実施しても良い。この場合に、以下に記載する各構成を上記実施形態に対して適用しても良く、以下に記載する複数の構成を組み合わせて上記実施形態に対して適用しても良い。
(1)第2振分部616
上記実施形態においては、第2振分部616には、8つの入球口(すなわち、第1入球口631、第2入球口632、および第3入球口633〜638)が形成される構成としたが、第2振分部616に形成される入球口の数は、第1入球口631と、第2入球口632と、第3入球口633などのアウト口として機能する入球口とが、各々少なくとも1つずつ設けられる構成であれば特に限定されない。
また、上記実施形態においては、第2振分部616が駆動モータ626によって回転される構成としたが、第1通路613または第2通路614から排出された遊技球の振り分け先となる入球口が形成された振分部は、必ずしも、第2振分部616のような可動体である必要はなく、クルーンのような動作しない振分部を用いて遊技球の振り分けを行う構成としてもよい。
例えば、第2振分部616に代えて、第1入球口631と、第2入球口632と、少なくとも1つの第3入球口(第3入球口633〜638)とが形成されたクルーンを用い、第2通路614を流下する遊技球をクルーンの中心部に排出すること当該遊技球の振り分けを行い、第1通路613を流下する遊技球をクルーンの外側に排出することで当該遊技球の振り分けを行う構成としてもよい。
上記クルーンを用いる変形例においては、第1通路613から排出された遊技球が第1入球口631または第2入球口632に進入する確率と、第2通路614から排出された遊技球が第1入球口631または第2入球口632に進入する確率とが同一となる。
これに対し、例えば、第1通路613から排出された遊技球に対し、別の振分部(例えば、遊技球が作用する毎に振り分け先が変更されるシーソー状の振分部や、クルーンなど)を用いた振り分けに供し、当該振り分けによって所定確率で振り分けられた遊技球を、第41入球口631と、第2入球口632と、少なくとも1つの第3入球口とが形成されたクルーンで振り分けることで、第1通路613から排出された遊技球が第1入球口631または第2入球口632に進入する確率と、第2通路614から排出された遊技球が第1入球口631または第2入球口632に進入する確率とを異ならせるように構成してもよい。
(2)第1振分部615
上記実施形態においては、第1振分部615を用いて中央構造体420内に進入した遊技球の振り分けを行う構成としたが、第1振分部615を設けることなく、中央構造体420内に進入した遊技球の振り分けを行う構成としてもよい。例えば、第1通路613と第2通路614との分岐部の下面側に突起を設け、中央構造体420内に進入した遊技球を当該突起に衝突させることで第1通路613または第2通路614に振り分ける構成としてもよい。
また、上記実施形態においては、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である場合には、第1振分部615が常時第1姿勢となる構成としたが、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である場合に、第1振分部615が第1姿勢と第2姿勢とが交互に切り替えられる構成としてもよい。かかる場合、第1振分部615が第1姿勢である期間と、第1振分部615が第2姿勢である期間とが同じであってもよく、異なっていてもよい。
また、上記実施形態においては、第1振分部615は、上側中進入規制機構611が第1開度姿勢である場合に第1姿勢をとり、上側中進入規制機構611が第2開度姿勢に移行した場合に第2姿勢をとる構成としたが、上側中進入規制機構611が第2開度姿勢に移行する毎に、第1振分部615が第1姿勢または第2姿勢に交互に移行する構成としてもよい。
また、上記実施形態においては、第1振分部615の姿勢に対応して第1通路613と第2通路614とのいずれに遊技球が振り分けられるかが定まっている場合について説明したが、第1振分部615の姿勢に対応して、第1通路613と第2通路614とのいずれに遊技球が振り分けられるかの確率が変動するものであればよく、第1姿勢の場合に第2通路614に高確率で遊技球が振り分けられ、第2姿勢の場合には第1姿勢より低確率で第2通路614に遊技球が振り分けられるようにしてもよい。
(3)特別遊技状態
上記実施形態においては、特別遊技状態中に遊技球の進入が許容される入賞装置として、右上入賞装置432、右中入賞装置433、および右下入賞装置434の3つを設ける構成としたが、特別遊技状態中に遊技球の進入が許容される入賞装置の数は、必ずしも3つである必要はなく、2つ以下であっても、4つ以上であってもよい。
また、上記実施形態においては、特別遊技状態において、3つの入賞装置(右上入賞装置432、右中入賞装置433、右下入賞装置434)の各進入規制機構(右上進入規制機構452、右中進入規制機構453、右下進入規制機構454)を進入許容姿勢に移行させることで、これらの入賞装置への遊技球の進入を許容し、それにより、通常遊技状態に比べて多くの賞球を遊技者に獲得させる構成としたが、必ずしも当該構成である必要はない。
例えば、特別遊技状態中に遊技球の進入が許容される入賞装置のうち、1の入賞装置が中央構造体420の第2通路614への入口を兼ねる構成であってもよい。つまり、中央構造体420の右側に第2通路614に接続される通路の入口を設け、当該入口を特別遊技状態中において遊技球の進入が許容される入賞口とする構成としてもよい。
かかる構成の変形例においては、第2通路614への入口を兼ねる入賞口を中央構造体420の右側に設け、特別遊技状態中に当該入賞口の入口部分に設けられた進入規制機構が進入許容状態に移行することで、当該入賞口への遊技球の進入が許容される。当該入賞口に進入した遊技球が右上入賞スイッチ442と同様のスイッチにより検出されると、入賞となって所定数の遊技球が払い出される。当該入賞口に進入した遊技球は、第2通路614に案内され、第2通路614を流下して、第2振分部616により振り分けられる。
よって、特別遊技状態中に遊技球の進入が許容される入賞装置(入賞口)として、第2通路614への入口を兼ねる入賞口を設けることで、特別遊技状態が継続しやすく、特別遊技状態における興趣が向上する。なお、かかる構成の変形例においては、特別遊技状態が継続しやすくなっているので、その継続率が所定値(例えば、65%)を超えないよう、当該入賞口に対し、特別遊技状態中に許容される最大の入賞数を比較的少ない数(例えば、1個)に設定することが好ましい。
また、上記実施形態においては、特別遊技状態の発生の契機となる入球口(第1入球口631、第2入球口632)と、特別遊技状態を継続させる入球口(第1入球口631、第2入球口632)とが共通する構成であったが、特別遊技状態の発生の契機となる入球口と、特別遊技状態を継続させる入球口とが互いに異なる構成であってもよい。
(4)進入規制機構
上記実施形態においては、第1図柄抽選から第4図柄抽選の各抽選において大当りにっ当選した場合、各抽選に対応する各進入規制機構(上側中進入規制機構611、右上進入規制機構452、右中進入規制機構453、右下進入規制機構454)が、いずれも1回、第2開度姿勢または進入許容姿勢に移行する構成としたが、第2開度姿勢または進入許容姿勢に移行する回数や、第1開度姿勢または進入規制姿勢に戻る条件は、各進入規制機構に応じて異なっていてもよい。
(5)各図柄抽選における当選確率
上記実施形態においては、第2図柄抽選、第3図柄抽選、及び第4図柄抽選の各図柄抽選において大当りに当選する確率が、いずれも1/1(100%)である構成としたが、かかる当選確率は、100%未満の値であってもよい。また、図柄の種類に応じて各図柄抽選における大当りの当選確率が異なる構成であってもよい。
また、上記実施形態においては、遊技球が第1通路613または第2通路614のいずれを通過する場合であっても、第1入球口631への進入に基づく第2図柄抽選の当選確率、および、第2入球口632への進入に基づく第3図柄抽選の当選確率は変化しない構成であったが、第1入球口631への進入に基づく第2図柄抽選の当選確率、および、第2入球口632への進入に基づく第3図柄抽選の当選確率のうつ少なくとも一方の当選確率が、遊技球が第1通路613を通過した場合と第2通路614を通過した場合とで異なる構成であってもよい。
(6)装着部品700
上記実施形態においては、遊技領域内に装着部品700が設けられる構成としたが、少なくとも遊技領域を含んでいれば、装着部品700が遊技領域外に亘って設けられる構成であってもよい。
また、上記実施形態においては、装着部品700の裏側に情報表示装置480を設ける構成としたが、装着部品700の裏側に演出用の発光装置を設ける構成としてもよい。
また、上記実施形態においては、装着部品700として、光透過性を有する樹脂からなる装着部品を用いる構成とした。つまり、上記実施形態では、その全てにおいて光透過性を有する装着部品700を例示したが、一部が光不透過性に構成されるものであってもよい。例えば、装着部品700のうち、遊技領域以外を構成する部分が光不透過性に構成されていてもよい。
また、上記実施形態においては、木製の基体401を備えた遊技盤400に装着部品700が設けられる構成としたが、必ずしも木製の基体401とする必要はなく、樹脂製の基体に対して貫通孔を設けて装着部品700を取り付ける構成としてもよい。かかる構成であっても、樹脂製の基体と装着部品700とを一体成形する場合に比べて、装着部品700を取り付ける部位のみを高価な樹脂で構成することができるので、必要な性能を備えた樹脂を必要な箇所に限定して使用することができ、製造コストを抑制できる。また、装着部品700のうち、遊技領域を構成する部分については、光透過性を有し、かつ、勢いのある遊技球の衝突に対しての耐久性を十分に確保可能な樹脂を用いることが好ましいが、遊技領域以外を構成する部分については、遊技領域を構成する部分ほどの耐久性を持たせないようにしてもよい。これにより、装着部品700のサイズが大型化された場合等における装着部品700の製造コストを抑制できる。
(7)上記実施形態においては、中央構造体420内に進入した遊技球が第2振分部616によって第1入球口631または第2入球口632に振り分けられた場合に、特別遊技状態に移行する構成としたが、所定の始動口に遊技球が入賞したことに基づき行われる所定の抽選に当選した場合に特別遊技状態に移行する遊技機に本発明を適用する構成としてもよい。
(8)本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当りすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当り状態が発生するまで、大当り期待値が高められるようなパチンコ機として実施しても良い。また、大当り図柄が表示された後に、所定の領域に球が入賞することを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。また、球が循環する封入式のパチンコ機に実施しても良い。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球等の各種遊技機として実施するようにしても良い。また、パチンコ機に限定されることはなく、スロットマシンに適用しても良く、パチンコ機とスロットマシンとを融合した形式のパロット等の遊技機に適用しても良い。
<上記実施形態から抽出される発明>
以下、上記した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて課題及び効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。また、各特徴に記載した用語の意味や例示等は、同一の文言にて記載した他の特徴に記載した用語の意味や例示として適用しても良い。
<特徴10>
所定の入口(中央構造体420の入口)から進入した遊技球が進入可能な特定入球口(第1入球口631、第2入球口632)に進入したことに基づき、通常遊技状態に比べて遊技者が遊技価値を獲得し易い特別遊技状態を発生する特別遊技状態発生手段(主制御基板920)と、
前記特別遊技状態中に、遊技球が所定の第1の入球口(第1入球口631)または第2の入球口(第2入球口632)に進入した場合、当該遊技球が前記第1の入球口または前記第2の入球口のいずれに進入したかで異なる量の遊技価値が、当該遊技球が前記第1の入球口または前記第2の入球口に進入する前に前記特別遊技状態において獲得可能であった遊技価値に加えて獲得可能になる遊技価値獲得量変化手段(主制御基板920)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来、所定の始動口に遊技球が入球した場合に一対の開閉部材が開放されて遊技球が進入しやすくなる役物入賞装置を備え、通常遊技状態において、かかる役物入賞装置に進入した遊技球がVゾーンとも称される特定領域に進入した場合に通常遊技状態に比べて遊技者が賞球を獲得しやすい特別遊技状態に移行するパチンコ機が知られている(例えば、特開2006−34733号公報参照)。かかる従来のパチンコ機は、一般的に、特別遊技状態中に遊技球が特定領域に進入することで特別遊技状態が継続されるよう構成されている。
しかしながら、特定領域に遊技球が進入することで特別遊技状態が継続される従来構成の遊技機については未だ改良の余地があった。例えば、特定領域に遊技球が進入することで特別遊技状態が継続されたとしても、それによって上乗せされる賞球数は一様であり興趣の盛り上がりに欠ける。
これに対し、特徴10に記載の遊技機であれば、所定の入口から進入した遊技球が進入可能な特定入球口に進入した場合には、当該進入に基づきに通常遊技状態に比べて遊技者が遊技価値を獲得し易い特別遊技状態が特別遊技状態発生手段によって発生する。特別遊技状態中に、遊技球が進入可能な入口から進入した遊技球が所定の第1の入球口または第2の入球口に進入した場合には、遊技価値獲得量変化手段により、遊技者は、遊技価値を、当該遊技球が第1の入球口または第2の入球口に進入する前に特別遊技状態において獲得可能であった遊技価値に加えて(上乗せされて)獲得可能となる。そして、このときに上乗せされる遊技価値は、遊技球が第1の入球口または第2の入球口のいずれに進入したかで異なっているので、遊技者の気分に減り張りをつけることができ、それにより、興趣の盛り上がりを実現することができる。
<特徴11>
特徴10に記載の遊技機であって、
遊技球による遊技が行われる遊技領域内において左右両側に遊技球の流下領域が形成されるよう、前記遊技領域内に設けられた1または複数の構造体(中央構造体420、装飾図柄表示装置479)と、
該構造物の左右に形成された遊技球の流下領域のうち一方の流下領域に設けられて、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値が付与される第3入球口(右上入賞装置432、右中入賞装置433、右下入賞装置434)と、
該第3入球口より上流側に設けられて、前記特別遊技状態発生手段により前記特別遊技状態が発生した場合に前記通常遊技状態に比べて遊技球が当該第3入球口に進入し易い姿勢に変化する可動部(右上進入規制機構452、右中進入規制機構453、右下進入規制機構454)と、
前記第3入球口が設けられている前記流下領域から分岐する分岐通路(誘導通路711)とを備え、
前記第1入球口または前記第2入球口は、前記分岐通路に進入した遊技球が進入可能に構成されることを特徴とする遊技機。
特徴11に記載の遊技機であれば、構造体の左右に形成された遊技球の流下領域のうち一方の流下領域には、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値が付与される第3入球口が設けられており、特別遊技状態発生手段により特別遊技状態が発生した場合には、当該第3入球口より上流側に設けられた可動部が通常遊技状態に比べて遊技球が当該第3入球口に進入し易い姿勢に変化する。よって、特別遊技状態においては、遊技者は、第3入球口を狙って遊技球を発射することで多くの遊技価値を獲得することが可能である。
第3入球口が設けられている流下領域からは分岐通路が分岐しており、第3入球口を狙って発射された遊技球の一部は分岐通路に進入し得、分岐通路に進入した遊技球は、第1入球口または第2入球口に進入し得る。よって、遊技者は、特別遊技状態において、第3入球口を狙って遊技球を発射することで第1入球口または第2入球口に遊技球を進入させることも可能であるので、遊技価値の上乗せを狙って特別に第1入球口または第2入球口を狙って遊技球を発射する必要がない。
<特徴20>
所定の入口(中央構造体420の入口)から進入した遊技球が進入可能な複数の入球口(第1入球口631、第2入球口632、第3入球口633〜638)と、
前記複数の入球口のうち予め決められた特定入球口(第1入球口631、第2入球口632)に進入したことに基づき、通常遊技状態に比べて遊技者が遊技価値を獲得し易い特別遊技状態を発生する特別遊技状態発生手段(主制御基板920)と、
前記所定の入口より上流側に設けられて、遊技球が当該入口に進入可能な第1姿勢(第1開度姿勢)と、該第1姿勢に比べて容易に遊技球が当該入口に進入可能な第2姿勢(第2開度姿勢)とを切り替え可能な可動部(上側中進入規制機構611)と、
前記所定の入口から進入した遊技球が通過可能な通路であって、前記複数の入球口のうち前記特定入球口への遊技球の進入確率が第1の確率である第1通路(第1通路613)と、
前記所定の入口から進入した遊技球が通過可能な通路であって、前記複数の入球口のうち前記特定入球口への遊技球の進入確率が前記第1の確率より高い第2の確率である第2通路(第2通路614)と、
前記所定の入口より下流側に設けられて、前記所定の入口から進入した遊技球を前記第1通路または前記第2通路に振り分ける振分部(第1振分部615)と、を備え、
前記振分部が前記所定の入口から進入した遊技球を前記第2通路に振り分ける確率は、前記可動部が前記第1姿勢である場合の方が、当該可動部が前記第2姿勢である場合に比べて高く構成されていることを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来、所定の始動口に遊技球が入球した場合に一対の開閉部材が開放されて遊技球が進入しやすくなる役物入賞装置を備え、通常遊技状態において、かかる役物入賞装置に進入した遊技球がVゾーンとも称される特定領域に進入した場合に通常遊技状態に比べて遊技者が賞球を獲得しやすい特別遊技状態に移行するパチンコ機が知られている(例えば、特開2006−34733号公報参照)。
しかしながら、上記役物入賞装置を備える従来構成の遊技機については未だ改良の余地があった。例えば、役物入賞装置を備える従来構成の遊技機においては、一般的に、役物入賞装置に進入した遊技球が、振り分け手段によって特定領域に振り分けられる確率と、特定領域以外の領域に振り分けられる確率は固定的であるので、役物入賞装置に遊技球が進入したことによる興趣の盛り上がりには限界があった。
これに対し、特徴20に記載の遊技機であれば、所定の入口から進入した遊技球が、複数の入球口のうち予め決められた特定入球口に進入した場合には、当該進入に基づきに通常遊技状態に比べて遊技者が遊技価値を獲得し易い特別遊技状態が特別遊技状態発生手段によって発生する。
前記所定の入口から進入した遊技球は、第1通路または第2通路を通過可能である。遊技球が第1通路を通過する場合には、当該遊技球は、複数の入球口のうち、第1の確率で特定入球口に進入する。遊技球が第2通路を通過する場合には、当該遊技球は、複数の入球口のうち、第1の確率より高い第2の確率で特定入球口に進入する。つまり、第2通路を通過する遊技球の方が、第1通路を通過する遊技球に比べて特定入球口に進入し易い。
所定の入口より上流側には、第1姿勢と第2姿勢とを切り替え可能な可動部が設けられている。当該可動部が第1姿勢または第2姿勢のいずれの姿勢であっても、所定の入口への遊技球の進入が可能であるが、可動部が第2姿勢である場合の方が、第1姿勢である場合に比べて当該入口への遊技球の進入が容易とされる。
このとき、所定の入口から進入した遊技球が振分部により第2通路に振り分けられる確率は、可動部が第1姿勢である場合の方が、当該可動部が第2姿勢である場合に比べて高く構成されている。つまり、可動部が第1姿勢である場合の方が、第2姿勢である場合に比べて、所定の入口から進入した遊技球が第2通路に振り分けられやすい。よって、可動部の姿勢(すなわち、所定の入口への遊技球の進入しやすさ)に応じて、特定領域への遊技球の進入のしやすさが変化するので、所定の入口に遊技球を進入させることで特別遊技状態を発生させる遊技の単調さが改善され、それにより、興趣の盛り上がりを実現することができる。
<特徴21>
特徴20に記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態中に、遊技球が前記特定入球口に進入した場合、所定量の遊技価値が、当該遊技球が前記特定入球口に進入する前に前記特別遊技状態において獲得可能であった遊技価値に加えて獲得可能になる遊技価値獲得量変化手段(主制御基板920)と、
前記第2通路に接続される第3通路の入口部分に設けられて、前記特別遊技状態において所定条件が成立した場合に、当該第3通路への遊技球の進入が規制される進入規制姿勢から当該第3通路への遊技球の進入が許容される進入許容姿勢に変化する第2可動部(第2通路614に接続される通路の入口部分に設けられた進入規制機構)とを備えていることを特徴とする遊技機。
特徴21に記載の遊技機であれば、特別遊技状態中に、遊技球が特定入球口に進入した場合には、遊技価値獲得量変化手段により、所定量の遊技価値が、当該遊技球が特定入球口に進入する前に特別遊技状態において獲得可能であった遊技価値に加えて(上乗せされて)獲得可能となる。
特別遊技状態において所定条件が成立した場合、第2通路に接続される第3通路の入口部分に設けられた第2可動部が、第3通路への遊技球の進入が規制される進入規制姿勢から当該第3通路への遊技球の進入が許容される進入許容姿勢に変化するので、遊技球が第2通路に進入する確率が高まることで、遊技球が特定入球口に進入する確率も高まる。よって、遊技者は、特別遊技状態において、所定条件の成立を目指して遊技を行うので、それにより、興趣の盛り上がりを実現することができる。
<特徴30>
遊技球による遊技を行う遊技領域が前面側に形成される遊技板(基体401)と、
該遊技板における前記遊技領域に打設されて、当接した遊技球の進路方向を変化させる遊技釘(釘411)と、
遊技球を発射する発射手段(発射装置330)と、
該発射手段から発射された遊技球を前記遊技領域に向けて案内する発射通路(発射通路401B)と、
遊技球による遊技が行われる遊技領域内において左右両側に遊技球の流下領域が形成されるよう、前記遊技領域内に設けられた1または複数の構造体(中央構造体420、装飾図柄表示装置479)と、
前記遊技領域における、前記発射通路から当該遊技領域に排出されて左または右方向に飛翔する遊技球が到達可能な領域を少なくとも含む領域に、前記遊技板を貫通して形成された第1貫通部(貫通孔J)と、
該第1貫通部の前側を覆う位置に装着されて、前面側が前記遊技板の前面側と共に前記遊技領域を構成する部分を少なくとも含む、少なくとも前記遊技領域を構成する部分が光透過性を有し、かつ、前記遊技板と異なる材料から構成される樹脂部(装着部品700)と、
該樹脂部における前記遊技領域を構成する部分に該樹脂部の一部として複数突設されて、当接した遊技球の進路方向を変化させる進路変化部であって、前記発射通路から前記遊技領域に排出されて左または右方向に飛翔する遊技球が直接当接し得る進路変化部(突起部702〜705)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来、遊技盤に利用する遊技板として、その全体が透明な樹脂で構成される遊技板を用い、当該透明な遊技板の裏側に液晶表示装置を設けることで、遊技板の遊技領域のほぼ全面に液晶表示装置による演出画像の表示させるパチンコ機が知られている(例えば、特開2006−20924号公報参照)。
しかしながら、遊技板の全体を樹脂で構成した場合、木製の遊技板を用いる場合に比べて製造コストが高いという問題点があった。
これに対し、特徴30に記載の遊技機であれば、遊技球による遊技を行う遊技領域が前面側に形成される遊技板には、1または複数の構造体が設けられており、それにより、遊技領域内における左右両側に遊技球の流下領域が形成される。当該遊技板には、遊技領域における、発射通路から当該遊技領域に排出されて左または右方向に飛翔する遊技球が到達可能な領域を少なくとも含む領域に、第1貫通部が貫通形成されている。
当該第1貫通部には、樹脂部が装着される。第1貫通部に装着された樹脂部は、その前面側が遊技板の前面側と共に遊技領域を構成する部分を少なくとも含み、少なくとも当該遊技領域を構成する部分が光透過性を有し、かつ、遊技板と異なる材料から構成されている。これにより、木製の遊技板など光不透過性の遊技板を使用した場合であっても、遊技領域の一部に光透過性を有する領域を形成できるので、当該光透過性を有する領域の裏側から光や画像を透過させることが可能となり、それにより演出の多様化を図ることができる。また、光透過性を有する樹脂部の使用が遊技領域の一部に限られたことで、遊技領域のほぼ全面が樹脂で構成される場合に比べて製造コストの増大を抑えることができる。
また、遊技板が樹脂から構成される場合においても、少なくとも当該遊技領域を構成する部分が光透過性を有し、かつ、遊技板と異なる材料から構成されているので、当該部分を、光透過性を有し、勢いのある遊技球の衝突に対しての耐久性を十分に確保可能な樹脂から構成しつつ遊技板の樹脂材料は樹脂部に比べて安価な材料を使用することができる。すなわち、光透過性を有し、勢いのある遊技球の衝突に対しての耐久性を十分に確保可能な樹脂から構成される樹脂部の使用を遊技領域の一部に限ることができるので、演出の多様化を図りつつ、遊技領域のほぼ全面が樹脂で構成される場合であっても製造コストの増大を抑えることができる。
また、当該樹脂部には、発射通路から遊技領域に排出されて左または右方向に飛翔する遊技球が直接当接な進路変化部が当該樹脂部の一部として複数突設されている。よって、樹脂部により構成される遊技領域に遊技釘を打設することなく、遊技釘を打設した場合と同様の機能を持たせることができる。また、樹脂部により構成される遊技領域に遊技釘を打設する必要がないので、樹脂部の破損を抑制できる。
なお、遊技板には、構造体を配設するための第2貫通部を、第1貫通部とは別に設ける構成としてもよいし、第1貫通部と第2貫通部とは別々に貫通した形状で構成してもよいし、一体的な貫通孔によって第1貫通部と第2貫通部とを構成してもよい。
<特徴31>
特徴30に記載の遊技機であって、
前記進路変化部は、光透過性を有する樹脂から構成され、裏面側に形成された開口と、当該開口の周囲を囲い前方側に突出する板状の側壁部と、該側壁部の先端に連設される板状の天面部とを備え、
前記進路変化部の前記側壁部と前記天面部とによって、前記開口から前方側に連続する空間が形成されていることを特徴とする遊技機。
特徴31に記載の遊技機であれば、樹脂部に突設される進路変化部は、その内部が空間となっているので、光や画像の透過性の低下を抑制できる、よって、進路変化部が設けられた部分において、裏面側から透過される光や画像の視認性が悪化することを抑制できる。
<特徴32>
特徴30または31に記載の遊技機であって、
前記進路変化部は、隣接する前記進路変化部において互いに向かいあう各側面の少なくとも一部が、上流側から下流側に向かって逆ハの字状に離間距離が次第に短くなるよう設けられていることを特徴とする遊技機。
特徴32に記載の遊技機であれば、隣接する進路変化部における互いに向かいあう各側面の少なくとも一部が、上流側から下流側に向かって逆ハの字状に離間距離が短くなるよう設けられているので、遊技球がこれらの進路変化部の間を各進路変化部に交互に衝突しながら流下する場合に、遊技球の跳ね返り方向が上方向の成分をもつため、その流下速度を低下させることができる。これにより、遊技球は、隣接する進路変化部の間を比較的ゆったりと流下するので、遊技者の注目を集めやすく、当該遊技球の行方を遊技者に期待させることで遊技に対する遊技者の興味を高めることができる。
<特徴33>
特徴30から32のいずれかに記載の遊技機であって、
前記樹脂部の裏側に設けられて、所定の情報を表示可能な情報表示部(情報表示装置480)と、
遊技状態に応じて、前記発射手段による遊技球の発射強度に関する情報を前記情報表示部に表示させる表示制御手段(副制御基板940)とを備えていることを特徴とする遊技機。
特徴33に記載の遊技機であれば、遊技状態に応じて、発射手段による遊技球の発射に関する情報が情報表示部に表示されるので、遊技者は、樹脂部を介して当該情報を視認することができる。樹脂部は、発射通路から遊技領域に排出されて左または右方向に飛翔する遊技球が到達可能な領域に設けられているので、遊技者は、遊技球の発射状況を見ながら情報表示部に表示された情報を見ることができる。よって、遊技者は、遊技状態の変化に対して早いタイミングで遊技球の発射強度を遊技状態に応じた強度に切り替えることができる。
<特徴34>
特徴33に記載の遊技機にであって、
始動条件が成立した場合に図柄の変動表示および確定表示を表示する図柄表示部(装飾図柄表示装置479、図柄表示装置471)と、
該図柄表示部に所定の確定表示が表示された場合、通常遊技状態に比べて遊技者が遊技価値を獲得し易い特別遊技状態を発生する特別遊技状態発生手段(主制御基板920)と、
前記左右両側に形成された遊技球の流下領域のうち一方の流下領域に設けられて、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値が付与される入球口(右上入賞装置432、右中入賞装置433、右下入賞装置434)と、
該入球口より上流側に設けられて、前記特別遊技状態発生手段により前記特別遊技状態が発生した場合に前記通常遊技状態に比べて遊技球が当該入球口に進入し易い姿勢に変化する可動部(右上進入規制機構452、右中進入規制機構453、右下進入規制機構454)とを備え、
前記表示制御手段は、前記特別遊技状態発生手段により前記特別遊技状態が発生した場合に、前記入球口が設けられた前記流下領域に遊技球を進入させるための遊技球の発射強度に関する情報を前記情報表示部に表示させることを特徴とする遊技機。
特徴34に記載の遊技機であれば、始動条件が成立した場合には、図柄表示部に図柄の変動表示および確定表示を表示される。当該図柄表示部に所定の確定表示が表示された場合には、特別遊技状態発生手段により、通常遊技状態に比べて遊技者が遊技価値を獲得し易い特別遊技状態が発生される。
左右両側に形成された遊技球の流下領域のうち一方の流下領域には、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値が付与される入球口が設けられており、特別遊技状態発生手段により特別遊技状態が発生した場合には、当該入球口より上流側に設けられた可動部が通常遊技状態に比べて遊技球が当該入球口に進入し易い姿勢に変化する。よって、特別遊技状態においては、遊技者は、入球口を狙って遊技球を発射することで多くの遊技価値を獲得することが可能である。
特別遊技状態発生手段により特別遊技状態が発生した場合には、入球口が設けられた流下領域に遊技球を進入させるための遊技球の発射強度に関する情報が情報表示部に表示されるので、遊技者は、図柄表示部の表示を見なくても、情報表示部に表示された情報に基づいて遊技球の発射強度を切り替えることができる。これにより、遊技者は、遊技球が特別遊技状態に移行した後、早いタイミングで遊技球の発射強度を特別遊技状態に適した強度に切り替えることができる。
なお、特徴10〜34に記載の少なくとも1つの特徴を他のいずれか又は複数の特徴に組み合わせて適用しても良い。以下には、上記した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ機:遊技者が操作する発射操作手段と、その発射操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く通路部と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
以上のように、この発明は、弾球遊技機等の遊技機に適している。
100…遊技機、401…基体、411…釘、420…中央構造体、432…右上入賞装置、433…右中入賞装置、434…右下入賞装置、452…右上進入規制機構、453…右中進入規制機構、454…右下進入規制機構、480…情報表示装置、613…第1通路、614…第2通路、615…第1振分部、631…第1入球口、632…第2入球口、700…装着部品、702〜705…突起部



Claims (1)

  1. 所定の入口から進入した遊技球が進入可能な特定入球口に進入したことに基づき、遊技球の進入確率を変化させることが可能な1又は複数の入賞装置を動作させて通常遊技状態に比べて遊技者が遊技価値を獲得し易い特別遊技状態を発生する特別遊技状態発生手段と、
    前記特別遊技状態中に、前記通常遊技状態において遊技球が進入可能に設けられる所定の第1の入球口または第2の入球口に遊技球が進入した場合、当該遊技球が前記第1の入球口または前記第2の入球口のいずれに進入したかで異なる量の遊技価値を獲得可能に前記入賞装置の動作を異ならせて制御するものであって、当該遊技球が前記第1の入球口または前記第2の入球口に進入する前に前記特別遊技状態において獲得可能であった遊技価値に相当する前記入賞装置の動作の制御を行った後に、当該遊技球の進入に対応する量の遊技価値を獲得可能に前記入賞装置を動作させる遊技価値獲得量変化手段と、を備えていることを特徴とする遊技機。
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