JP2020014488A - ハンガーラック用リーダ装置及びハンガーラック - Google Patents
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Abstract
【課題】ハンガーパイプに吊り下げられた複数の衣料品のRFIDタグをより確実に読み取ることができるハンガーパイプ用リーダ装置を提供する。【解決手段】本発明に係るハンガーパイプ用リーダ装置は、複数のハンガーを吊り下げるハンガーパイプを備えるハンガーラック用のリーダ装置であって、ハンガーパイプに着脱自在に吊り下げられる着脱部と、着脱部に接続された本体部と、各々のハンガーに掛けられる衣料品に付されたRFIDタグと通信するためのダイポールアンテナと、本体部に設けられるとともに前記ダイポールアンテナに電気的に接続され、ダイポールアンテナを通じてRFIDタグの情報を読み取るリーダモジュールとを備え、ダイポールアンテナは、着脱部がハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、ハンガーパイプの延在方向に対して交差する面内で延在するように設けられている。【選択図】図1
Description
本発明は、ハンガーラック用リーダ装置、及び当該リーダ装置を備えるハンガーラックに関する。
従来、RFIDシステムを利用した衣料品等の在庫管理が行われている(例えば、特許文献1及び2参照)。このRFIDシステムでは、店員がハンディ型のリーダライタを走査することによって、各衣料品に取り付けられたRFIDタグを1つずつ読み取るようにしている。
しかしながら、前記RFIDシステムでは、複数の衣料品の在庫管理をバッチ的に行うことが可能であるが、リアルタイムに行うことはできない。
これに対して、従来、ループアンテナを有するリーダ装置を備えるハンガーラックが知られている(例えば、特許文献3及び4参照)。このハンガーラックによれば、ハンガーラック自体にリーダ装置が設けられているため、複数の衣料品の在庫管理をリアルタイムに行うことが可能である。
しかしながら、従来のループアンテナを有するリーダ装置では、ハンガーラックのハンガーパイプ及び支柱にループアンテナを内蔵するか、或いは、ハンガーパイプ及び支柱自体をループアンテナの一部としている。このため、アンテナの位置がハンガーパイプ及び支柱の位置によって制約されてしまう。その結果、アンテナの信号強度が小さい場合は、ハンガーパイプに吊り下げられた複数の衣料品のRFIDタグのうち、読み取れないRFIDタグが発生し得る。また、これを抑えるために、アンテナの信号強度を大きくした場合には、他のハンガーラックのループアンテナと干渉することが起こり得る。従って、従来のリーダ装置では、ハンガーパイプに吊り下げられた複数の衣料品のRFIDタグをより確実に読み取るという観点において、未だ改善の余地がある。
本発明の目的は、ハンガーパイプに吊り下げられた複数の衣料品のRFIDタグをより確実に読み取ることができるハンガーラック用リーダ装置及びハンガーラックを提供することにある。
本発明に係るハンガーラック用リーダ装置は、複数のハンガーを吊り下げるハンガーパイプを備えるハンガーラック用のリーダ装置であって、
前記ハンガーパイプに着脱自在に吊り下げられる着脱部と、
前記着脱部に接続された本体部と、
各々の前記ハンガーに掛けられる衣料品に付されたRFIDタグと通信するためのダイポールアンテナと、
前記本体部に設けられるとともに前記ダイポールアンテナに電気的に接続され、前記ダイポールアンテナを通じて前記RFIDタグの情報を読み取るリーダモジュールと、
を備え、
前記ダイポールアンテナは、前記着脱部が前記ハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、前記ハンガーパイプの延在方向に対して交差する面内で延在するように設けられている。
前記ハンガーパイプに着脱自在に吊り下げられる着脱部と、
前記着脱部に接続された本体部と、
各々の前記ハンガーに掛けられる衣料品に付されたRFIDタグと通信するためのダイポールアンテナと、
前記本体部に設けられるとともに前記ダイポールアンテナに電気的に接続され、前記ダイポールアンテナを通じて前記RFIDタグの情報を読み取るリーダモジュールと、
を備え、
前記ダイポールアンテナは、前記着脱部が前記ハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、前記ハンガーパイプの延在方向に対して交差する面内で延在するように設けられている。
本発明に係るハンガーラックは、複数のハンガーを吊り下げるハンガーパイプを備えるハンガーラックであって、
各々の前記ハンガーに掛けられる衣料品に付されたRFIDタグの情報を読み取るためのハンガーラック用リーダ装置を備え、
前記ハンガーラック用リーダ装置は、
前記ハンガーパイプに着脱自在に吊り下げられる着脱部と、
前記着脱部に接続された本体部と、
各々の前記ハンガーに掛けられる衣料品に付されたRFIDタグと通信するためのダイポールアンテナと、
前記本体部に設けられるとともに前記ダイポールアンテナに電気的に接続され、前記ダイポールアンテナを通じて前記RFIDタグの情報を読み取るリーダモジュールと、
を備え、
前記ダイポールアンテナは、前記着脱部が前記ハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、前記ハンガーパイプの延在方向に対して交差する面内で延在するように設けられている。
各々の前記ハンガーに掛けられる衣料品に付されたRFIDタグの情報を読み取るためのハンガーラック用リーダ装置を備え、
前記ハンガーラック用リーダ装置は、
前記ハンガーパイプに着脱自在に吊り下げられる着脱部と、
前記着脱部に接続された本体部と、
各々の前記ハンガーに掛けられる衣料品に付されたRFIDタグと通信するためのダイポールアンテナと、
前記本体部に設けられるとともに前記ダイポールアンテナに電気的に接続され、前記ダイポールアンテナを通じて前記RFIDタグの情報を読み取るリーダモジュールと、
を備え、
前記ダイポールアンテナは、前記着脱部が前記ハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、前記ハンガーパイプの延在方向に対して交差する面内で延在するように設けられている。
本発明によれば、ハンガーパイプに吊り下げられた複数の衣料品のRFIDタグをより確実に読み取ることができる。
本発明の一態様に係るハンガーラック用リーダ装置は、複数のハンガーを吊り下げるハンガーパイプを備えるハンガーラック用のリーダ装置であって、
前記ハンガーパイプに着脱自在に吊り下げられる着脱部と、
前記着脱部に接続された本体部と、
各々の前記ハンガーに掛けられる衣料品に付されたRFIDタグと通信するためのダイポールアンテナと、
前記本体部に設けられるとともに前記ダイポールアンテナに電気的に接続され、前記ダイポールアンテナを通じて前記RFIDタグの情報を読み取るリーダモジュールと、
を備え、
前記ダイポールアンテナは、前記着脱部が前記ハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、前記ハンガーパイプの延在方向に対して交差する面内で延在するように設けられている。
前記ハンガーパイプに着脱自在に吊り下げられる着脱部と、
前記着脱部に接続された本体部と、
各々の前記ハンガーに掛けられる衣料品に付されたRFIDタグと通信するためのダイポールアンテナと、
前記本体部に設けられるとともに前記ダイポールアンテナに電気的に接続され、前記ダイポールアンテナを通じて前記RFIDタグの情報を読み取るリーダモジュールと、
を備え、
前記ダイポールアンテナは、前記着脱部が前記ハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、前記ハンガーパイプの延在方向に対して交差する面内で延在するように設けられている。
この構成によれば、ハンガーパイプに着脱自在に吊り下げられる着脱部を備えているので、ハンガーパイプに対する着脱部の吊り下げ位置に応じて、ダイポールアンテナを所望の位置に配置することが可能になる。
また、ダイポールアンテナは、2つのエレメントの延在方向を軸としてドーナツ状の放射パターンを有し、その延在方向に対して直交又は略直交する方向の利得が大きく、この方向に位置するRFIDタグは読取り易い一方で、その延在方向に位置するRFIDタグを読み取り難い性質を有する。これに対して、前記構成によれば、ダイポールアンテナは、ハンガーパイプの延在方向に対して交差する面内で延在するように設けられている。これにより、ハンガーパイプに吊り下げられる複数の衣料品に付されたRFIDタグは、通常、ダイポールアンテナの延在方向からずれて位置することになる。その結果、ハンガーパイプに吊り下げられた複数の衣料品のRFIDタグをより確実に読み取ることができる。なお、ダイポールアンテナは、基本的には半波長ダイポールアンテナであって、2つのエレメントを直線軸上に配置した構造であるが、前記面内において一部に折り曲げ箇所があってもよい。
なお、前記本体部は、前記着脱部の下方に設けられた顔部と、前記顔部から横方向又は斜め下方に延在するように設けられた肩部と、を備え、前記ダイポールアンテナと前記肩部とは、同一面又は略同一面内で延在するように設けられてもよい。この構成によれば、一般的なハンガーと同様に、顔部と肩部とを備えているので、外見をハンガーと同様の形態にしてリーダ装置を目立たなくすることができる。また、ダイポールアンテナは、肩部が延在する面から突出せず、肩部と連動して移動することになる。これにより、着脱部がハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、肩部がダイポールアンテナの方向規制部材として働き、他のハンガーに掛けられた衣料品にダイポールアンテナが絡まることを抑えることができる。
また、前記ダイポールアンテナは、前記肩部よりも下方に設けられ、前記肩部は金属製であるか、或いは、前記肩部には金属体が設けられてもよい。この構成によれば、肩部又は肩部に設けられた金属体がシールド材として機能し、ダイポールアンテナの電波が肩部よりも上方に放射されることを抑えることができる。
また、前記リーダモジュールと前記ダイポールアンテナとは同軸ケーブルによって接続され、前記同軸ケーブルの少なくとも一部は、前記肩部に沿うように設けられ、前記肩部に沿う前記同軸ケーブルの外導体を前記金属体としてもよい。この構成によれば、肩部に沿う同軸ケーブルの外導体がシールド材として機能し、ダイポールアンテナの電波が肩部よりも上方に放射されることを抑えることができる。
また、前記ダイポールアンテナの長さは、前記肩部の横方向の長さよりも短くてもよい。この構成によれば、着脱部がハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、他のハンガーに掛けられた衣料品にダイポールアンテナが絡まることを一層抑えることができる。また、他のハンガーに掛けられた衣料品によってダイポールアンテナを隠すことができ、リーダ装置を一層目立たなくすることができる。
また、前記ダイポールアンテナは、前記着脱部が前記ハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、前記ハンガーパイプの延在方向に対して直交又は略直交する面内であって、鉛直方向に対して直交又は略直交する方向に延在するように設けられていることが好ましい。ダイポールアンテナは、2つのエレメントの延在方向を軸として回転対称なドーナツ状の放射パターンを有していて、その延在方向に対して直交又は略直交する方向の利得が大きい。つまり、ダイポールアンテナを、ハンガーラックの陳列エリアの中央領域に、上記のような所定向きに配置することで、ハンガーラックにおける衣料品等の陳列エリア(ハンガーパイプ、支柱、底部で囲まれた領域)を広くカバーすることができる。
また、前記リーダモジュールは、外部通信用アンテナを備えてもよい。この構成によれば、リーダモジュールが読み取ったRFIDタグの情報を、店舗側端末などに送信することができる。
また、前記ダイポールアンテナは、前記着脱部が前記ハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、鉛直方向において前記ハンガーパイプの高さの1/2の高さよりも下方に位置するように設けられてもよい。この構成によれば、例えば、衣料品の下方にRFIDタグが位置する場合でも、当該RFIDタグをより確実に読み取ることができる。
また、前記着脱部が前記ハンガーパイプに吊り下げられた状態で、前記ハンガーパイプの延在方向に沿って見たとき、前記ダイポールアンテナの中心は、前記ハンガーパイプの鉛直下方の領域からずれた位置に設けられてもよい。この構成によれば、例えば、本リーダ装置がハンガーパイプを支持する支柱に隣接して配置されたときに、支柱がダイポールアンテナ20の指向性や利得の阻害要因になることを抑えることができる。
また、前記ハンガーパイプの延在方向に対して交差する面内において、前記ダイポールアンテナに対して交差する方向に延在するように配置された第2のダイポールアンテナを更に備えてもよい。例えば、ハンガーパイプに吊り下げられる複数の衣料品に付されたRFIDタグがひもによって衣料品に吊り下げられるのではなく、RFIDタグの中心部を衣料品に対してピン止めされている場合には、RFIDタグがピンを中心として回転することがある。それにより、RFIDタグがダイポールアンテナの延在方向に位置し、ダイポールアンテナでRFIDタグを読み取れないことが起こり得る。前記構成によれば、第2のダイポールアンテナを備えることで、当該RFIDタグをより確実に読み取ることが可能になる。
本発明の一態様に係るハンガーラックは、複数のハンガーを吊り下げるハンガーパイプを備えるハンガーラックであって、
各々の前記ハンガーに掛けられる衣料品に付されたRFIDタグの情報を読み取るためのハンガーラック用リーダ装置を備え、
前記ハンガーラック用リーダ装置は、
前記ハンガーパイプに着脱自在に吊り下げられる着脱部と、
前記着脱部に接続された本体部と、
各々の前記ハンガーに掛けられる衣料品に付されたRFIDタグと通信するためのダイポールアンテナと、
前記本体部に設けられ、前記ダイポールアンテナを通じて前記RFIDタグの情報を読み取るリーダモジュールと、
を備え、
前記ダイポールアンテナは、前記リーダモジュールに電気的に接続され、前記着脱部が前記ハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、前記ハンガーパイプの延在方向に対して交差する面内で延在するように設けられている。
各々の前記ハンガーに掛けられる衣料品に付されたRFIDタグの情報を読み取るためのハンガーラック用リーダ装置を備え、
前記ハンガーラック用リーダ装置は、
前記ハンガーパイプに着脱自在に吊り下げられる着脱部と、
前記着脱部に接続された本体部と、
各々の前記ハンガーに掛けられる衣料品に付されたRFIDタグと通信するためのダイポールアンテナと、
前記本体部に設けられ、前記ダイポールアンテナを通じて前記RFIDタグの情報を読み取るリーダモジュールと、
を備え、
前記ダイポールアンテナは、前記リーダモジュールに電気的に接続され、前記着脱部が前記ハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、前記ハンガーパイプの延在方向に対して交差する面内で延在するように設けられている。
この構成によれば、ハンガーパイプに着脱自在に吊り下げられる着脱部を備えているので、ハンガーパイプに対する着脱部の吊り下げ位置に応じて、ダイポールアンテナを所望の位置に配置することが可能になる。
また、ダイポールアンテナは、その延在方向に位置するRFIDタグを読み取り難い性質を有する。これに対して、前記構成によれば、ダイポールアンテナは、ハンガーパイプの延在方向に対して交差する面内で延在するように設けられている。これにより、ハンガーパイプに吊り下げられる複数の衣料品に付されたRFIDタグは、通常、ダイポールアンテナの延在方向からずれて位置することになる。その結果、ハンガーパイプに吊り下げられた複数の衣料品のRFIDタグをより確実に読み取ることができる。
以下、実施の形態に係るハンガーラック用リーダ装置及びハンガーラックについて、添付図面を参照しながら説明する。なお、図面において実質的に同一の部材については同一の符号を付している。
また、以下では、説明の便宜上、通常使用時の状態を想定して「上」、「下」、「横」、「右」、「左」、「斜め」等の方向を示す用語を用いている。しかしながら、これらの用語は、本発明のハンガーラック用リーダ装置及びハンガーラックの使用状態等を限定することを意味するものではない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るハンガーラック用リーダ装置6の概略構成を示す正面図である。図2は、図1のハンガーラック用リーダ装置6のダイポールアンテナ20で読み取り可能なRFIDタグの通信範囲の一例を示す概略図である。
図1は、実施の形態1に係るハンガーラック用リーダ装置6の概略構成を示す正面図である。図2は、図1のハンガーラック用リーダ装置6のダイポールアンテナ20で読み取り可能なRFIDタグの通信範囲の一例を示す概略図である。
実施の形態1に係るハンガーラック用リーダ装置(以下、リーダ装置と略す)6は、図2に示す複数のハンガー3a〜3hを吊り下げるハンガーラックのハンガーパイプ11に吊り下げられるように構成されている。また、リーダ装置6は、図2に示すように、ハンガーパイプ11に吊り下げられることで、ハンガーパイプ11に吊り下げられている複数の衣料品2a〜2hのRFIDタグ1a〜1hの情報を読み取ることができるように構成されている。ハンガーパイプ11は、後述する図5に示すハンガーラック10の一部を構成するものである。
実施の形態1において、リーダ装置6は、図1に示すように、外見上、衣料品用のハンガーと同様の形態を有している。具体的には、リーダ装置6は、着脱部の一例であるフック7と、顔部8aと、肩部8bと、バー部8cとで構成される本体部8とを備えている。
フック7は、ハンガーパイプ11に着脱自在に吊り下げられるように構成されている。フック7は、顔部8aに接続されている。顔部8aは、フック7の下方に設けられている。肩部8bは、顔部8aから斜め下方に延在するように設けられている。実施の形態1において、肩部8bは、顔部8aから左斜め下方に延在するように設けられた左肩部8baと、顔部8aから右斜め下方に延在するように設けられた右肩部8bbとを備えている。バー部8cは、左肩部8baの下端部から横方向に延在し、右肩部8bbの下端部に接続されるように設けられている。実施の形態1において、フック7、顔部8a、肩部8b、及びバー部8cは、金属製である。
また、リーダ装置6は、ダイポールアンテナ20と、本体部8に設けられ、外部通信用アンテナ(図13を参照して後述する外部通信用アンテナ47)を有するリーダモジュール(通信モジュールともいう)22とを備えている。
ダイポールアンテナ20は、図2に示すように、ハンガー3a〜3hに掛けられる衣料品2a〜2hに付されたRFIDタグ1a〜1hと通信するように構成されている。具体的には、ダイポールアンテナ20は、図1に示すように、肩部8bよりも下方に設けられ、中空棒状の保持部材9によって保持されている。保持部材9の上端部9aは、バー部8cの中間部に取り付けられている。また、ダイポールアンテナ20は、肩部8bと、同一面又は略同一面内で延在するように設けられている。すなわち、ダイポールアンテナ20は、フック7がハンガーパイプ11に吊り下げられた状態にあるとき、ハンガーパイプ11の延在方向に対して交差する面内で延在するように設けられている。なお、フック7がハンガーパイプ11に吊り下げられた状態にあるとき、フック7及び肩部8bは、ハンガーパイプ11に対して揺動し得る。このため、前記「交差する面」とは、例えば、ハンガーパイプ11の延在方向に対して45度から90度傾斜する面である。
また、ダイポールアンテナ20は、真っ直ぐな棒状の第1の放射導体(第1のエレメント)20aと、真っ直ぐな棒状の第2の放射導体(第2のエレメント)20bとを備えている。各放射導体のエレメント長はそれぞれ1/4波長の長さを持つ。第1の放射導体20aと第2の放射導体20bとは、それぞれ、真っ直ぐな棒状に形成されている。また、実施の形態1において、第1の放射導体20aと第2の放射導体20aとは、鉛直方向及びハンガーパイプ11の延在方向に対して交差する一直線上に位置するように直列に配置されている。第1の放射導体20aの一端部は、保持部材9の下端部9bの側面に設けられた穴(図示せず)に挿入されて保持されている。同様に、第2の放射導体20bの一端部は、保持部材9の下端部9bの側面に設けられた穴(図示せず)に挿入されて保持されている。ダイポールアンテナ20の長さ、すなわち第1の放射導体20aの他端部から第2の放射導体20bの他端部までの長さは、肩部8bの横方向(図1の左右方向)の長さよりも短くなるように構成されている。
ダイポールアンテナ20は、保持部材9に保持される部分を中心として左右対称に構成されている。また、ダイポールアンテナ20は、同軸ケーブル21を介してリーダモジュール22に電気的に接続されている。同軸ケーブル21は、一端部がリーダモジュール22の外部通信用アンテナに接続され、他端部がダイポールアンテナ20に接続されている。また、同軸ケーブル21は、右肩部8bb、バー部8cの一部、及び保持部材9に沿って延在するように設けられている。実施の形態1において、同軸ケーブル21は、右肩部8bb、バー部8cの一部、及び保持部材9の内部に設けられている。また、保持部材9は、同軸ケーブル21がねじれないようにある程度の剛性を有している。保持部材9は、ダイポールアンテナ20の電波に対して干渉しないように、例えば、樹脂により構成されている。
図3は、ダイポールアンテナ20と同軸ケーブル21との接続部分の概略図である。図3に示すように、同軸ケーブル21は、管状の外導体21aと、外導体21aの内部に配置される線状の内導体21bとを備えている。外導体21aは、ダイポールアンテナ20の第1の放射導体20aの一端部に接続されている。内導体21dは、ダイポールアンテナ20の第2の放射導体20bの一端部に接続されている。
ダイポールアンテナ20は、例えば、UHF帯を通信周波数帯としたアンテナである。ダイポールアンテナ20の検知領域は、例えば、横方向に約1.5m、鉛直方向に約1.0m程度の範囲内である。
リーダモジュール22は、顔部8aに内蔵され、同軸ケーブル21を介してダイポールアンテナ20に電気的に接続されている。リーダモジュール22は、ダイポールアンテナ20を通じてRFIDタグ1a〜1hの情報を読み取る。
図4Aは、ハンガー3aに掛けられたRFIDタグ1a付きの衣料品2aを示す概略図である。図4Bは、RFIDタグ1aの一例を示す概略図である。
RFIDタグ1aは、図4Aに示すように、商品である衣料品2aに付されている。実施の形態1において、RFIDタグ1aは、例えば、衣料品2aにひも等で取り付けられている。RFIDタグ1aは、図4Bに示すように、RFIC素子41aと、ダイポールアンテナ42aとを備えている。ダイポールアンテナ42aは、RFIC素子41aを挟んで両側にミアンダ状に延在する2つのアンテナ素子43a,43bを備えている。なお、ハンガー3b〜3hは、ハンガー3aと同一の構成を有するので、ここでは説明を省略する。なお、このRFIDタグもUHF帯を通信周波数帯として利用したタグであり、全体としてUHF帯RFIDシステムを構成している。
なお、衣料品2a〜2hは、RFIDタグによって在庫管理やセキュリティに関する管理を行うことができるものであればよい。衣料品2a〜2hは、例えば、ジャケット、ワイシャツ、Tシャツ、ワンピース、ズボン、スカート、靴下、下着、マフラーであってもよい。
実施の形態1に係るリーダ装置6によれば、ハンガーパイプ11に着脱自在に吊り下げられるフック7を備えているので、ハンガーパイプ11に対するフック7の吊り下げ位置に応じて、ダイポールアンテナ20を所望の位置に配置することが可能になる。
また、ダイポールアンテナ20は、その延在方向を軸としてドーナツ状の放射パターンを有し、その延在方向に対して直交又は略直交する方向の利得が大きく、この方向に位置するRFIDタグは読取り易い一方で、その延在方向に位置するRFIDタグを読み取り難い性質を有する。これに対して、実施の形態1に係るリーダ装置6によれば、ダイポールアンテナ20がハンガーパイプ11の延在方向に対して交差する面内で延在するように設けられている。これにより、ハンガーパイプ11に吊り下げられる複数の衣料品2a〜2hに付されたRFIDタグ1a〜1hは、通常、ダイポールアンテナ20の延在方向からずれて位置することになる。その結果、ハンガーパイプ11に吊り下げられた複数の衣料品2a〜2hのRFIDタグ1a〜1hをより確実に読み取ることができる。
なお、ダイポールアンテナ20は、フック7がハンガーパイプ11に吊り下げられた状態にあるとき、ハンガーパイプ11の延在方向に対して直交又は略直交する面内であって、鉛直方向に対して直交又は略直交する方向に延在するように設けられることが好ましい。この構成によれば、ハンガーパイプ11に吊り下げられる複数の衣料品2a〜2hに付されたRFIDタグ1a〜1hは、ダイポールアンテナ20の延在方向からより確実にずれて位置することになる。その結果、ハンガーパイプ11に吊り下げられた複数の衣料品2a〜2hのRFIDタグ1a〜1hをより確実に読み取ることができる。
また、実施の形態1に係るリーダ装置6によれば、一般的なハンガーと同様に、本体部8が顔部8aと肩部8bとを備えているので、外見をハンガーと同様の形態にしてリーダ装置6を目立たなくすることができる。
また、実施の形態に係るリーダ装置6によれば、図2に示すように、リーダ装置6にダミーの衣料品5を掛けることによって、リーダ装置6を一層目立たなくすることができる。
また、実施の形態1に係るリーダ装置6によれば、ダイポールアンテナ20と肩部8bとが同一面又は略同一面内で延在するように設けられている。この構成によれば、ダイポールアンテナ20は、肩部8bが延在する面から突出せず、肩部8bと連動して移動することになる。これにより、フック7がハンガーパイプ11に吊り下げられた状態にあるとき、肩部8bがダイポールアンテナ20の方向規制部材として働き、他のハンガーに掛けられた衣料品にダイポールアンテナ20が絡まることを抑えることができる。
また、実施の形態1に係るリーダ装置6によれば、ダイポールアンテナ20が金属製である肩部8bよりも下方に設けられている。この構成によれば、肩部8bがシールド材として機能し、ダイポールアンテナ20の電波が肩部8bよりも上方に放射されることを抑えることができる。
また、実施の形態1に係るリーダ装置6によれば、ダイポールアンテナ20の長さが肩部8bの横方向の長さよりも短くなるように構成されている。この構成によれば、フック7がハンガーパイプ11に吊り下げられた状態にあるとき、他のハンガーに掛けられた衣料品にダイポールアンテナ20が絡まることを一層抑えることができる。また、他のハンガーに掛けられた衣料品によってダイポールアンテナ20を隠すことができ、リーダ装置6を一層目立たなくすることができる。
また、実施の形態1に係るリーダ装置6によれば、リーダモジュール22が外部通信用アンテナを備えているので、リーダモジュール22が読み取ったRFIDタグ1a〜1hの情報を、店舗側端末などに送信することができる。
なお、本発明は前記実施の形態1に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、前記では、着脱部としてフック7を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。例えば、着脱部は、ハンガーパイプ11に着脱自在に吊り下げられるように構成されていれば、どのような構成であってもよい。例えば、着脱部は、ハンガーパイプ11を挟むクリップ形状であってもよい。また、着脱部は、ハンガーパイプ11から簡単に外れないように、ロック機構を有してもよい。これにより、例えば、使用者がリーダ装置6をハンガーと間違って取ってしまうことを抑えることができる。また、ハンガーパイプ11に対するリーダ装置6の位置を固定することができる。
また、前記では、フック7、顔部8a、肩部8b、及びバー部8cが金属製であるとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、フック7、顔部8a、肩部8b、及びバー部8cは、例えば、樹脂、木材などの他の材料で構成されてもよい。この場合、肩部8b及びバー部8cには、金属体が設けられることが好ましい。当該金属体がシールド材として機能することによって、ダイポールアンテナ20の電波が肩部8bよりも上方に放射されることを抑えることができる。
なお、同軸ケーブル21の少なくとも一部を肩部8bに沿うように設け、当該肩部8bに沿う同軸ケーブル21の外導体21aを前記金属体として構成してもよい。この構成によれば、肩部8bに沿う同軸ケーブル21の外導体21aがシールド材として機能し、ダイポールアンテナ20の電波が肩部8bよりも上方に放射されることを抑えることができる。
また、前記では、図2に示すように、リーダ装置6に掛けられたダミーの衣料品5によって、ダイポールアンテナ20が隠れるように構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図5に示すように、ハンガーパイプ11に吊り下げられた衣料品2a〜2dの下方にRFIDタグ1a〜1dが付されることが有り得る。また、ハンガーラック10の底部13には、RFIDタグ1xが付された靴箱2xやRFIDタグ1yが付された帽子2yが載置されることも有り得る。この場合、ダイポールアンテナ20は、当該RFIDタグ1a〜1d,1x,1yに対して、より近い位置に配置されることが好ましい。このため、ダイポールアンテナ20は、例えば、図5に示すように、ハンガーパイプ11の高さの1/2の高さ(点線で示す高さ)よりも下方に位置するように設けられることが好ましい。この構成によれば、RFIDタグ1a〜1d,1x,1yを読み取ることが可能になる。
なお、図5では、保持部材9の鉛直方向の長さを長くすることにより、ダイポールアンテナ20がハンガーパイプ11の高さの1/2の高さよりも下方に位置するように構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、フック7を鉛直方向に伸縮可能に構成し、当該フック7を伸ばすことによって、ダイポールアンテナ20がハンガーパイプ11の高さの1/2の高さよも下方に位置するように構成してもよい。また、この場合、フック7を鉛直方向に伸縮可能に構成することによって、RFIDタグ1a〜1d,1x,1yの位置に応じてダイポールアンテナ20の高さを調整することが可能になる。
なお、実施の形態1に係るハンガーラック10は、横方向に延在するハンガーパイプ11と、鉛直方向に延在し、ハンガーパイプ11の両端部を支持する一対の支柱12とを備えている。各支柱12の下端部は、底部13に接続されている。底部13の底面には、複数のキャスター14が設けられている。ハンガーパイプ11、支柱12、及び底部13は、例えば、金属、樹脂、木材等で構成されている。
なお、ハンガーパイプ11が金属で構成される場合、ハンガーパイプ11とダイポールアンテナ20との距離が近いと、ハンガーパイプ11がダイポールアンテナ20の指向性や利得の阻害要因になるおそれがある。このため、ダイポールアンテナ20は、ハンガーパイプ11から1/4波長の半分以上、より好ましくは、1/2波長以上離れて配置されることが好ましい。なお、ダイポールアンテナ20の横方向の長さ(全長)が、1/2波長に対応する。
また、支柱12が金属で構成される場合、リーダ装置6が支柱12に隣接して配置されたときに、支柱12によってダイポールアンテナ20の指向性や利得の阻害要因になるおそれがある。このため、図6に示すように、フック7がハンガーパイプ11に吊り下げられた状態で、ハンガーパイプ11の延在方向に沿って見たとき、ダイポールアンテナ20の中心20cは、ハンガーパイプ11の鉛直下方の領域E1からずれた位置に設けられることが好ましい。これにより、リーダ装置6が支柱12に隣接して配置されたときに、支柱12がダイポールアンテナ20の指向性や利得の阻害要因になることを抑えることができる。
なお、この場合、ダイポールアンテナ20の中心20cがハンガーパイプ11の鉛直下方の領域E1から離れ過ぎると、ダイポールアンテナ20の中心20cが領域E1からずれる方向とは逆方向に位置するRFIDタグを読み取り難くなる。このため、ダイポールアンテナ20の左右の端部が、肩部8bの左右の端部よりも横方向に突出しない程度に、ダイポールアンテナ20の中心20cをハンガーパイプ11の鉛直下方の領域E1からずらすことが好ましい。これにより、ダイポールアンテナ20の左右の端部が衣料品2a〜2hに絡まることも抑えることができる。
なお、前記では、ハンガーパイプ11の延在方向に沿って見たとき、ハンガーパイプ11の鉛直下方の領域E1に支柱12が重なるように設けられるものとしたが、当該領域E1に支柱12が重ならない場合も有り得る。この場合、リーダ装置6が吊り下げられるハンガーラックの支柱の形態に応じて、支柱12がダイポールアンテナ20の指向性や利得の阻害要因にならないように、ダイポールアンテナ20の中心20cをずらせばよい。
また、前記では、同軸ケーブル21が、右肩部8bb、バー部8cの一部、及び保持部材9の内部に設けられるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、同軸ケーブル21は、右肩部8bb、バー部8cの一部、及び保持部材9の表面に沿って配置されてもよい。
また、前記では、同軸ケーブル21が、右肩部8bb、バー部8cの一部、及び保持部材9に沿うように設けたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図7に示すように、バー部8cを設けず、保持部材9の上端部9aをリーダモジュール22に直接接続し、肩部8bよりも下方に位置するように延設した保持部材9の下端部9bにダイポールアンテナ20を設けてもよい。この構成によっても、一般的なハンガーと同様に、顔部8aと肩部8bとを備えているので、外見をハンガーと同様の形態にしてリーダ装置6を目立たなくすることができる。
また、前記では、リーダモジュール22とダイポールアンテナ20とが同軸ケーブル21によって接続されるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、リーダモジュール22とダイポールアンテナ20とは、2本のケーブルによって電気的に接続されてもよい。また、リーダモジュール22とダイポールアンテナ20とは、同軸ケーブル21を介さずに直接接続されてもよい。例えば、図8に示すように、第1の放射導体20aを右肩部8bbに配置して、第1の放射導体20aの一端部をリーダモジュール22に直接接続するようにしてもよい。また、第2の放射導体20bを左肩部8baに配置して、第2の放射導体20aの一端部をリーダモジュール22に直接接続するようにしてもよい。この構成によっても、ハンガーパイプ11に吊り下げられた複数の衣料品2a〜2hのRFIDタグ1a〜1hをより確実に読み取ることができるとともに、ダイポールアンテナ20を外部から見えないようにすることができる。
また、前記では、ダイポールアンテナ20が保持部材9を介してバー部8cに取り付けられるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図9に示すように、ダイポールアンテナ20は、バー部8cに内蔵されてもよい。また、ダイポールアンテナ20は、バー部8cに沿って取り付けられてもよい。この構成によっても、ハンガーパイプ11に吊り下げられた複数の衣料品2a〜2hのRFIDタグ1a〜1hをより確実に読み取ることができるとともに、ダイポールアンテナ20を外部から見えないようにすることができる。また、保持部材9を設ける必要性を無くすことができる。
また、前記では、肩部8bが、左肩部8baと右肩部8bbとを備えるように構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、肩部8bは、図10に示すように、右肩部8bbのみを備えるように構成されてもよい。また、肩部8bは、左肩部8baのみを備えるように構成されてもよい。この構成によっても、前記と同様の効果を得ることができる。
また、前記では、肩部8bが顔部8aから斜め下方に延在するように構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、肩部8bは、図11に示すように、顔部8aから横方向に延在するように構成されてもよい。この構成によっても、前記と同様の効果を得ることができる。
また、前記では、本体部8は、ハンガーの形態を有するものとしたが、本発明はこれに限定されない。本体部8は、図12に示すように、ハンガーの形態を有さなくてもよい。この構成によっても、ハンガーパイプ11に吊り下げることができるので、ハンガーパイプ11に対するフック7の吊り下げ位置に応じて、ダイポールアンテナ20を所望の位置に配置することが可能になる。また、ダイポールアンテナ20をハンガーパイプ11の延在方向に対して交差する面内で延在するように設けることで、RFIDタグ1a〜1hは、通常、ダイポールアンテナ20の延在方向からずれて位置することになる。その結果、ハンガーパイプ11に吊り下げられた複数の衣料品2a〜2hのRFIDタグ1a〜1hをより確実に読み取ることができる。また、ハンガーパイプ11に吊り下げられた複数の衣料品によって、本体部8が見えないようにリーダ装置を構成することによって、リーダ装置を目立たなくすることができる。
また、前記では、図2又は図5に示すように、ハンガーパイプ11が真っ直ぐな棒体であるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ハンガーパイプ11は、環状の棒体などの曲線部を有する棒体であってもよい。この場合、ハンガーパイプ11の曲線部の延在方向は、当該曲線部の接線方向に対応する。
また、前記では、RFIDタグ1aのアンテナ素子43a,43bが、図5Aに示すように、ミアンダ状の形態であるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、アンテナ素子43a,43bは、直線状のアンテナであってもよいし、ループ状のアンテナであってもよい。アンテナ素子43a,43bの構成は、通信の周波数帯に応じて適宜選択すればよい。また、RFIDタグ1aの全体をカバー材(図示せず)で覆っていてもよい。カバー材の表面には、例えば値段やブランド名等が印字されてもよい。RFIC素子41aは、整合回路部とともにパッケージされてもよい。
また、前記では、RFIDタグ1a〜1hは、衣料品2a〜2hにひも等で取り付けられるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、RFIDタグ1a〜1hは、衣料品2a〜2hと関連付けられていれば、衣料品2a〜2hと物理的に離れた位置に配置されていてもよい。
また、前記では、リーダモジュール22が外部通信用アンテナを備えるものとしたが、本発明はこれに限定されない。リーダモジュール22は、外部通信用アンテナを備えず、例えば、読み取ったRFIDタグの情報を蓄積する記憶部を備えてもよい。
また、前記では、リーダ装置6は、RFIDタグの情報を読み取るリーダ機能を有するものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、リーダ装置6は、RFIDタグの情報を読み取るとともに、RFIDタグに情報を書き込むリーダライタ機能を有するように構成されてもよい。
次に、実施の形態1に係るリーダ装置6を用いて、複数の衣料品の商品管理を行う商品管理システムについて説明する。図13は、実施の形態1に係るリーダ装置6を用いる衣料品の商品管理システム100の概略構成を示すブロック図である。
図13に示すように、商品管理システム100は、リーダ装置6と、リーダ装置6と通信して複数の衣料品の商品管理を行う店舗側端末50とを備えている。
リーダ装置6のリーダモジュール22は、ダイポールアンテナ20と接続されているRFID通信用のRFIC素子44と、制御部45と、RFIC素子46と、外部通信用アンテナ47と、駆動用のバッテリー48とを備えている。RFIC素子46は、WiFi(登録商標)/Bluetooth(登録商標)通信用の素子であり、外部通信用アンテナ47と接続されている。
外部通信用アンテナ47は、店舗側アンテナ51に対して、例えば、UHF帯又はSHF帯で通信するアンテナである。外部通信用アンテナ47と店舗側アンテナ51とは、例えば、10m以上100m以下の通信距離を有し、2.4GHz帯や5GHz帯の通信周波数帯を利用する近距離無線通信を行う。また、ダイポールアンテナ20とRFIDタグ1a〜1hのダイポールアンテナ42a〜42hとは、900MHz帯を利用して通信を行う。外部通信用アンテナ47と店舗側アンテナ51との通信、及び、ダイポールアンテナ20とダイポールアンテナ42a〜42hとの通信は、通信周波数帯や電波の強度や性質が異なる。このため、電波が干渉することが抑えられる。近距離無線通信システムで用いるアンテナは、共振系のアンテナである。バッテリー48は、RFIC素子44、制御部45、及び、RFIC素子46に電力を供給する。
店舗側端末50は、店舗側アンテナ51と、RFIC素子52と、制御部53とを備えている。
店舗側アンテナ51は、リーダ装置6の外部通信用アンテナ47と通信するためのアンテナである。店舗側アンテナ51は、リーダ装置6の外部通信用アンテナ47に対して、例えば、UHF帯又はSHF帯で近距離無線通信を行う。
RFIC素子52は、WiFi(登録商標)/Bluetooth(登録商標)通信用の素子であり、店舗側アンテナ51と接続されている。
制御部53は、RFIDタグの情報を管理するものである。より具体的には、制御部53は、衣料品の取り出し履歴等の商品管理を行う。例えば、制御部53は、特定のRFIDタグの読取り可否をリアルタイムに検出して、特定のRFIDタグが付された衣料品が掛けられているハンガーラック10から取り出され、その後に戻された回数を含む履歴を管理する。これにより、複数の衣料品の在庫管理をより正確に行うことができる。なお、制御部53は、会計処理と連動させて商品管理を行ってもよい。
なお、前記では、店舗側端末50とリーダ装置6のリーダモジュール22との通信は、無線で行うようにしたが、本発明はこれに限定されない。店舗側端末50とリーダ装置6のリーダモジュール22との通信は、有線で行われてもよい。
なお、リーダモジュール22は、バッテリー48を備え、リーダ装置6の中で比較的重量を有する部品である。このため、リーダモジュール22は、リーダ装置6の重心を通る鉛直線上に設けることが好ましい。これにより、リーダ装置6の安定性を向上させることができる。
(実施の形態2)
図14は、実施の形態2に係るリーダ装置6Aの概略図である。
図14は、実施の形態2に係るリーダ装置6Aの概略図である。
実施の形態2に係るリーダ装置6Aが実施の形態1に係るリーダ装置6と主として異なる点は、リーダ装置6Aが第1のダイポールアンテナ20Aと、第2のダイポールアンテナ20Bを備える点である。
実施の形態2において、リーダ装置6Aは、図14に示すように、フック7と、本体部8Aとを備えている。本体部8Aは、箱状の筐体である。本体部8Aには、リーダモジュール22Aと、第1のダイポールアンテナ20Aと、第2のダイポールアンテナ20Bが収容されている。
第1のダイポールアンテナ20Aと第2のダイポールアンテナ20Bとは、フック7がハンガーパイプ11(図2等参照)に吊り下げられた状態にあるとき、ハンガーパイプ11の延在方向に対して交差する面内で延在するように設けられている。より具体的には、第1のダイポールアンテナ20Aは、ハンガーパイプ11の延在方向に対して直交又は略直交する面内であって、鉛直方向に対して直交又は略直交する方向に延在するように配置されている。また、第2のダイポールアンテナ20Bは、第1のダイポールアンテナ20Aに対して交差する方向(例えば、直交又は略直交する方向)に延在するように配置されている。
リーダモジュール22Aは、RFID通信用の第1のRFIC素子44Aと、RFID通信用の第2のRFIC素子44Bとを備えている。第1のRFIC素子44Aは、同軸ケーブル21Aによって第1のダイポールアンテナ20Aと接続されている。第2のRFIC素子44Bと、同軸ケーブル21Bによって第2のダイポールアンテナ20Bと接続されている。第1のRFIC素子44Aと第2のRFIC素子44Bとは、制御部45に接続されている。
制御部45は、第1のRFIC素子44Aの動作と、第2のRFIC素子44Bの動作とを時分割で切り換える。第1のRFIC素子44Aの動作と第2のRFIC素子44Bの動作とを時分割で切り換える間隔は、例えば1秒である。
例えば、ハンガーパイプ11に吊り下げられる複数の衣料品に付されたRFIDタグがひもによって衣料品に吊り下げられるのではなく、RFIDタグの中心部を衣料品に対してピン止めされている場合には、RFIDタグがピンを中心として回転することがある。また、図5に示すように、ハンガーラック10の底部13に載置された靴箱2xや帽子2yに付されたRFIDタグ1x,1yの向きは一様ではない。それにより、RFIDタグが第1のダイポールアンテナ20Aの延在方向に位置し、第1のダイポールアンテナ20AでRFIDタグを読み取れないことが起こり得る。
これに対して、実施の形態2に係るリーダ装置6Aによれば、第1のダイポールアンテナ20Aに対して交差する方向に配置された第2のダイポールアンテナ20Bを更に備えているので、RFIDタグをより確実に読み取ることが可能になる。
(実施の形態3)
図15は、実施の形態3に係るリーダ装置6Bの概略図である。
図15は、実施の形態3に係るリーダ装置6Bの概略図である。
実施の形態3に係るリーダ装置6Bが実施の形態2に係るリーダ装置6Aと主として異なる点は、RFIC素子44の動作をスイッチ48により切り換えるように構成されている点である。
実施の形態3において、リーダ装置6Bは、図15に示すように、フック7と、本体部8Bとを備えている。本体部8Bは、箱状の筐体である。本体部8Bには、リーダモジュール22Bと、第1のダイポールアンテナ20Aと、第2のダイポールアンテナ20Bが収容されている。
リーダモジュール22Bは、RFID通信用のRFIC素子44と、RFIC素子44の動作を切り換えるスイッチ48とを備えている。RFIC素子44Aは、スイッチ48と接続されている。スイッチ48は、同軸ケーブル21Aによって第1のダイポールアンテナ20Aに接続されるとともに、同軸ケーブル21Bによって第2のダイポールアンテナ20Bと接続されている。
制御部45は、RFIC素子44と第1のダイポールアンテナ20Aとの通信、及びRFIC素子44と第2のダイポールアンテナ20Bとの通信を時分割で切り換えるようにスイッチ48を制御する。
実施の形態3に係るリーダ装置6Bによれば、実施の形態2に係るリーダ装置6Aと同様に、第2のダイポールアンテナ20Bを更に備えているので、RFIDタグをより確実に読み取ることが可能になる。
なお、前記では、本体部8A,8B内に第1及び第2のダイポールアンテナ20A,20Bが収容されるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図16に示すように、ハンガーパイプ11の延在方向に対して交差する面内において、互いに交差するように配置された第1及び第2のダイポールアンテナ20A,20Bが保持部材9の上端部9bで保持されるように構成されてもよい。この構成によっても、第2のダイポールアンテナ20Bを更に備えているので、RFIDタグをより確実に読み取ることが可能になる。
なお、本開示においては、前述した様々な実施の形態及び/又は実施例のうちの任意の実施の形態及び/又は実施例を適宜組み合わせることを含むものであり、それぞれの実施の形態及び/又は実施例が有する効果を奏することができる。
本発明に係るハンガーラック用リーダ装置によれば、ハンガーパイプに吊り下げられた複数の衣料品のRFIDタグをより確実に読み取ることができるので、例えば、ハンガーラックや当該ハンガーラックを用いる衣料品の商品管理システムに有用である。
1a〜1h,1x,1y RFIDタグ
2a〜2h 衣料品
2x 靴箱
2y 帽子
3a〜3h ハンガー
5 ダミーの衣料品
6,6A,6B ハンガーラック用リーダ装置
7 フック
8,8A,8B 本体部
8a 顔部
8b 肩部
8ba 左肩部
8bb 右肩部
8c バー部
9 保持部材
9a 上端部
9b 下端部
10 ハンガーラック
11 ハンガーパイプ
12 支柱
13 底部
14 キャスター
20,20A,20B ダイポールアンテナ
20a 第1の放射導体
20b 第2の放射導体
20c 中心
21,21A,21B 同軸ケーブル
21a 外導体
21b 内導体
22,22A リーダモジュール
41a〜41h RFIC素子
42a〜42h ダイポールアンテナ
43a,43b アンテナ素子
44 RFIC素子
44A 第1のRFIC素子
44B 第2のRFIC素子
45 制御部
46 RFIC素子
47 外部通信用アンテナ
48 バッテリー
50 店舗側端末
51 店舗側アンテナ
52 RFIC素子
53 制御部
100 商品管理システム
2a〜2h 衣料品
2x 靴箱
2y 帽子
3a〜3h ハンガー
5 ダミーの衣料品
6,6A,6B ハンガーラック用リーダ装置
7 フック
8,8A,8B 本体部
8a 顔部
8b 肩部
8ba 左肩部
8bb 右肩部
8c バー部
9 保持部材
9a 上端部
9b 下端部
10 ハンガーラック
11 ハンガーパイプ
12 支柱
13 底部
14 キャスター
20,20A,20B ダイポールアンテナ
20a 第1の放射導体
20b 第2の放射導体
20c 中心
21,21A,21B 同軸ケーブル
21a 外導体
21b 内導体
22,22A リーダモジュール
41a〜41h RFIC素子
42a〜42h ダイポールアンテナ
43a,43b アンテナ素子
44 RFIC素子
44A 第1のRFIC素子
44B 第2のRFIC素子
45 制御部
46 RFIC素子
47 外部通信用アンテナ
48 バッテリー
50 店舗側端末
51 店舗側アンテナ
52 RFIC素子
53 制御部
100 商品管理システム
Claims (11)
- 複数のハンガーを吊り下げるハンガーパイプを備えるハンガーラック用のリーダ装置であって、
前記ハンガーパイプに着脱自在に吊り下げられる着脱部と、
前記着脱部に接続された本体部と、
各々の前記ハンガーに掛けられる衣料品に付されたRFIDタグと通信するためのダイポールアンテナと、
前記本体部に設けられるとともに前記ダイポールアンテナに電気的に接続され、前記ダイポールアンテナを通じて前記RFIDタグの情報を読み取るリーダモジュールと、
を備え、
前記ダイポールアンテナは、前記着脱部が前記ハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、前記ハンガーパイプの延在方向に対して交差する面内で延在するように設けられている、
ハンガーラック用リーダ装置。 - 前記本体部は、
前記着脱部の下方に設けられた顔部と、
前記顔部から横方向又は斜め下方に延在するように設けられた肩部と、
を備え、
前記ダイポールアンテナと前記肩部とは、同一面又は略同一面内で延在するように設けられている、請求項1に記載のハンガーラック用リーダ装置。 - 前記ダイポールアンテナは、前記肩部よりも下方に設けられ、
前記肩部は金属製であるか、或いは、前記肩部には金属体が設けられている、請求項2に記載のハンガーラック用リーダ装置。 - 前記リーダモジュールと前記ダイポールアンテナとは同軸ケーブルによって接続され、
前記同軸ケーブルの少なくとも一部は、前記肩部に沿うように設けられ、
前記肩部に沿う前記同軸ケーブルの外導体を前記金属体とする、
請求項3に記載のハンガーラック用リーダ装置。 - 前記ダイポールアンテナの長さは、前記肩部の横方向の長さよりも短い、請求項2〜4のいずれか1つに記載のハンガーラック用リーダ装置。
- 前記ダイポールアンテナは、前記着脱部が前記ハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、前記ハンガーパイプの延在方向に対して直交又は略直交する面内であって、鉛直方向に対して直交又は略直交する方向に延在している、請求項1〜5のいずれか1つに記載のハンガーラック用リーダ装置。
- 前記リーダモジュールは、外部通信用アンテナを備える、請求項1〜6のいずれか1つに記載のハンガーラック用リーダ装置。
- 前記ダイポールアンテナは、前記着脱部が前記ハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、鉛直方向において前記ハンガーパイプの高さの1/2の高さよりも下方に位置する、請求項1〜7のいずれか1つに記載のハンガーラック用リーダ装置。
- 前記着脱部が前記ハンガーパイプに吊り下げられた状態で、前記ハンガーパイプの延在方向に沿って見たとき、前記ダイポールアンテナの中心は、前記ハンガーパイプの鉛直下方の領域からずれた位置に設けられている、請求項1〜8のいずれか1つに記載のハンガーラック用リーダ装置。
- 前記ハンガーパイプの延在方向に対して交差する面内において、前記ダイポールアンテナに対して交差する方向に延在するように配置された第2のダイポールアンテナを更に備える、請求項1〜9のいずれか1つに記載のハンガーラック用リーダ装置。
- 複数のハンガーを吊り下げるハンガーパイプを備えるハンガーラックであって、
各々の前記ハンガーに掛けられる衣料品に付されたRFIDタグの情報を読み取るためのハンガーラック用リーダ装置を備え、
前記ハンガーラック用リーダ装置は、
前記ハンガーパイプに着脱自在に吊り下げられる着脱部と、
前記着脱部に接続された本体部と、
各々の前記ハンガーに掛けられる衣料品に付されたRFIDタグと通信するためのダイポールアンテナと、
前記本体部に設けられるとともに前記ダイポールアンテナに電気的に接続され、前記ダイポールアンテナを通じて前記RFIDタグの情報を読み取るリーダモジュールと、
を備え、
前記ダイポールアンテナは、前記着脱部が前記ハンガーパイプに吊り下げられた状態にあるとき、前記ハンガーパイプの延在方向に対して交差する面内で延在するように設けられている、
ハンガーラック。
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