JP2020014129A - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の種別の画像を加工および配信可能な監視カメラシステムにおいて、継続して画像を監視することが可能な画像処理装置を提供する。【解決手段】画像処理装置は、撮像手段により撮像された原画像を加工して複数の種別の加工画像を取得する加工手段と、加工された複数の種別の加工画像のいずれかをネットワークを介して他の装置へ配信可能な配信手段と、複数の種別の加工画像のうち、加工手段が同時に加工すべき加工画像の種別を選択させる選択手段と、配信されている加工画像が、選択手段により選択された種別でない場合、選択手段により選択された種別のいずれかであって、配信されている加工画像の画像領域を含む画像領域を有する加工画像の種別を代替種別として決定し、配信されている加工画像を代替種別の加工画像に切り換えて配信手段に他の装置へ配信させるよう制御する制御手段とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法およびプログラムに関する。
近年、ネットワークカメラを利用した監視カメラシステムが広く普及している。
こうした監視カメラシステムは、大規模な公共機関や量販店など、幅広い適用分野で利用可能であり、利用される適用分野に応じて要請される監視を実現するために、様々な運用形態が必要となる。
こうした多様な運用形態に合わせた映像を提供するため、監視カメラシステムを構成するネットワークカメラとして、様々な機能的特徴を持つネットワークカメラが提案されている。具体的には、パン・チルトといった撮像方向を自在に変更可能であったり、高倍率のズームで被写体の撮像が可能なネットワークカメラ等がある。
また、この種のネットワークカメラの中には、360°の視野を持つ魚眼レンズを搭載し、広角な映像を監視可能な全方位監視カメラと呼ばれるネットワークカメラがある。
この全方位監視カメラは、魚眼レンズで撮像された撮像画像に対してデワープと呼ばれる歪み補正を実行して、撮像画像を、歪みが補正された画像に加工することができる。歪みが補正された加工画像で構成される映像は、監視カメラシステムのクライアント装置へライブ配信されたり、記憶装置に録画された後にクライアント装置へ配信され録画再生されて、監視に供される。
上記の全方位監視カメラは、魚眼レンズで撮像された撮像画像を配信するとともに、撮像画像をデワープした加工画像を同時に配信することができる。全方位監視カメラが配信可能な加工画像には、魚眼画像の他、切り出し画像、シングルパノラマ画像、およびダブルパノラマ画像等がある。
しかしながら、撮像画像をデワープする処理は、全方位監視カメラのCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphic Processing Unit)の処理負荷を著しく高めてしまう。このため、上記の複数の種別の加工画像のすべてを、限られたリソースを持つ全方位監視カメラにおいて、撮像画像から同時に加工して、同時に配信可能な状態とすることは困難である。
全方位監視カメラの処理能力の限界を超えないようにリアルタイムで画像の加工および配信を実現するには、クライアント装置の監視者等に、配信可能な複数の画像の種別のうち、現在の監視状況に応じて必要な画像の種別を選択させることが考え得る。上記の魚眼画像、切り出し画像、シングルパノラマ画像、およびダブルパノラマ画像の1つまたは複数を限定し、同時に加工および配信可能な画像の種別として全方位監視カメラに設定させればよい。この場合、クライアント装置へは、選択された種別の画像のみが配信されることになる。
特許文献1は、監視機能を備えるテレビ電話装置において、相手装置からの送信要求に応じて、画像を送信する送信モードを切り替える技術を開示する。
具体的には、特許文献1のテレビ電話装置は、非通話時にカメラで定期的に撮影した画像を画像メモリに記憶する監視機能を備え、撮影を行いつつ撮影した画像を送信するモードと、記憶した画像を読み出して送信するモードとの間で送信モードを切り換える。送信モードの切り替えは、交信相手装置から受信される制御信号により指示される。
特開平10−224754号公報
しかしながら、監視カメラシステムには複数のクライアント装置が接続可能であるため、あるユーザが配信モードを変更することにより、他のユーザが映像を継続的に監視することを損なうおそれがあった。
具体的には、全方位監視カメラから配信されるある種別の画像、切り出し画像、をユーザが閲覧している間に、全方位監視カメラで同時に加工および配信可能な画像の種別が変更されたものとする。この場合、当該ユーザが閲覧している切り出し画像が、変更後に全方位監視カメラで同時に加工および配信可能な画像の種別に含まれなくなると、全方位監視カメラは、もはや当該ユーザが閲覧していた画像の配信を継続することができない。このため、ユーザによる映像の監視が意図せず途切れてしまいかねない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の種別の画像を加工および配信可能な監視カメラシステムにおいて、継続して画像を監視することが可能な画像処理装置、画像処理方法およびプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る画像処理装置のある態様によれば、撮像手段により撮像された原画像を加工して複数の種別の加工画像を取得する加工手段と、前記加工手段により加工された前記複数の種別の加工画像のいずれかをネットワークを介して他の装置へ配信可能な配信手段と、前記複数の種別の加工画像のうち、前記加工手段が同時に加工すべき加工画像の種別を選択させる選択手段と、前記配信手段により配信されている加工画像が、前記選択手段により選択された種別でない場合、前記選択手段により選択された種別のいずれかであって、前記配信されている加工画像の画像領域を含む画像領域を有する加工画像の種別を代替種別として決定し、前記配信されている加工画像を前記代替種別の加工画像に切り換えて前記配信手段に前記他の装置へ配信させるよう制御する制御手段とを備える画像処理装置が提供される。
本発明によれば、複数の種別の画像を加工および配信可能な監視カメラシステムにおいて、継続して画像を監視することができる。
本発明の各実施形態に係る監視カメラシステムのネットワーク構成の一例を示す図。 実施形態1に係るネットワークカメラのハードウエア構成の一例を示す図。 実施形態1に係るカメラおよびクライアント装置の機能構成の一例を示す図。 実施形態1のカメラの配信開始時の処理手順の一例を示すフローチャート。 実施形態1のカメラの配信モード変更時の処理手順の一例を示すフローチャート。 カメラが配信可能な画像タイプの一例を説明する図。 同時に加工および配信可能な画像タイプを規定する配信モードテーブルの一例を示す図。 代替画像タイプを選択させる代替画像タイプテーブルの一例を示す図。 切り出し画像配信中に配信モードを変更し、代替画像タイプにシングルパノラマ画像が選択される場合を説明する図。 切り出し画像配信中に配信モードを変更し、代替画像タイプにシングルパノラマ画像が選択できない場合を説明する図。 切り出し画像配信中に配信モードを変更し、代替画像タイプにダブルパノラマ画像が選択される場合を説明する図。 切り出し画像配信中に配信モードを変更し、代替画像タイプにシングルパノラマ画像が選択できない場合を説明する図。 切り出し画像配信中に配信モードを変更し、代替画像タイプに魚眼画像が選択される場合を説明する図。 実施形態2に係るカメラおよびクライアント装置の機能構成の一例を示す図。 実施形態2のカメラの配信モード変更時の処理手順の一例を示すフローチャート。 実施形態2のクライアント装置の画像タイプ変更通知時の処理手順の一例を示すフローチャート。 実施形態2のクライアント装置の画像描画処理の処理手順の一例を示すフローチャート。 実施形態2のクライアント装置の画像加工の一例を説明する図。 実施形態2のクライアント装置の画像加工の他の例を説明する図。 実施形態3に係るカメラおよびクライアント装置の機能構成の一例を示す図。 実施形態3のカメラの配信モード変更時の処理手順の一例を示すフローチャート。 実施形態4のクライアント装置の録画再生処理の処理手順の一例を示すフローチャート。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正または変更されるべきものであり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
(実施形態1)
本実施形態は、撮像部により撮像された原画像を加工して複数の種別の加工画像を取得し配信可能にするとともに、複数の種別の加工画像のうち、同時に加工すべき加工画像の種別を選択させる。
そして、本実施形態では、配信されている加工画像が、選択された種別でない場合、選択された種別のいずれかを代替種別として決定し、配信されている加工画像を代替種別の加工画像に切り換えて画像のライブ配信を継続する。
これにより、ある種別の画像をライブ配信中に、加工している加工画像の種別が切り換えられたことにより、配信中であった加工画像の配信継続が不可になった場合であっても、代替種別の加工画像により映像配信を継続することができる。従って、監視カメラシステムのユーザに、所望の監視を継続させることができ、継続的な映像監視が実現される。
以下、本実施形態では、監視カメラシステムを構成するネットワークカメラが、クライアント装置へ映像(動画像)を配信する場合を例として説明するが、本実施形態で配信可能な画像は動画像に限定されず、静止画像を配信してもよい。前者の場合は、ネットワークカメラが映像(動画像)を構成する各フレーム画像ごとに加工すればよく、後者の場合は、ネットワークカメラが1枚の静止画像を加工すればよい。
また、以下、本実施形態では、ネットワークカメラの魚眼レンズで撮像された原画像を歪み補正(デワープ)して、複数の加工画像を生成する場合を例として説明するが、本実施形態は、これに限定されない。原画像は魚眼レンズ以外に、あらゆる視野のレンズで撮像されてよく、原画像の加工は、歪み補正(デワープ)以外に、画像切り出しや画像やその一部領域の輝度補正等の画像加工を含んでよい。
以下、本実施形態において、同時に加工すべき加工画像の種別は、「配信モード」により指定可能であるものとする。本実施形態は、配信モードを複数有し、複数の配信モードのそれぞれが、ネットワークカメラで加工可能な複数の加工画像の種別のサブセットとして、同時に加工可能な1つまたは複数の加工画像の種別を指定する。配信モードで指定される1つまたは複数の加工画像の種別が、クライアント装置へ同時に配信可能な加工画像の種別を示す。複数の配信モードから所定の配信モードを選択することにより、ネットワークカメラが同時に加工し配信すべき加工画像の種別を限定することができる。また、「同時に」加工するとは、配信モードで指定される加工画像の種別のそれぞれが、監視用途に応じたリアルタイム性を損なうことなくクライアント装置へ配信できるようなタイミングで加工することで足りる。
なお、以下、本実施形態では、撮像装置であるネットワークカメラを監視に応用する場合を例として説明するが、本実施形態はこの場合に限定されず、撮像画像を加工した複数の加工画像を配信するあらゆる他の画像検索用途にも適用可能である。
<本実施形態のネットワーク構成>
図1は、本実施形態に係る監視カメラシステムのネットワーク構成の一例を示す図である。
図1の監視カメラシステム10は、少なくとも監視カメラであるネットワークカメラ1、およびクライアント装置2を備える。ネットワークカメラ1とクライアント装置2とは、ネットワーク3を介して接続され、相互に情報の授受を行う。
ネットワーク3は、例えば、Ethernet(登録商標)等の通信規格に準拠する有線LAN(Local Area Network)等の有線ネットワークであってよい。あるいは、ネットワーク3は、無線ネットワークで構成されてもよい。この無線ネットワークは、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、UWB(Ultra Wide Band)等の無線PAN(Personal Area Network)を含む。また、Wi−Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)や、WiMAX(登録商標)等の無線MAN(Metropolitan Area Network)を含む。さらに、LTE/3G等の無線WAN(Wide Area Network)を含む。 なお、ネットワーク3は、各機器を相互に通信可能に接続できればよく、通信の規格、規模、構成は上記に限定されない。
ネットワークカメラ(以下、単に「カメラ」ともいう。)1は、所定の画角で被写体を撮像する、監視カメラ等の撮像装置である。
図1のネットワークカメラ1は、全方位ミラーレンズまたは魚眼レンズであるレンズ1aを備える。ネットワークカメラ1は、レンズ1により、全周囲の景観を撮像して、360°の円環または円形等の撮像画像を取得する。このネットワークカメラ1は、例えば、天井、机上、あるいは壁等に据え付けられてよい。
このネットワークカメラ1は、撮像画像(以下、単に「画像」ともいう。)を、ネットワーク3を介して、クライアント装置2へ配信することができる。なお、図1では、1つのカメラ1が例示されているが、ネットワークカメラシステム10を構成するカメラの数は2つ以上であってよく、図示される数に限定されない。
クライアント装置2は、例えばパーソナルコンピュータ等の、外部機器である汎用の情報処理装置で構成されてよい。このクライアント装置2は、例えば監視カメラシステム10を介して広域を監視する監視員等のユーザが操作可能なインタフェースを備えてよい。
なお、図1では、1つのクライアント装置2が例示されているが、監視カメラシステム10を構成する情報処理装置の数は2つ以上であってよく、図示される数に限定されない。図1のクライアント装置2の後述する機能を複数の情報処理装置に適宜分散させて実装してもよい。また、クライアント装置2の機能は、例えばタブレット等の可搬端末装置に実装されてもよい。
クライアント装置2は、監視員等のユーザからの各種要求やコマンド、例えば、後述する配信モード変更指示コマンド等、を受け付けて、ネットワークカメラ1へ送信し、ネットワークカメラ1から送信されるコマンドに対するレスポンスを受信して取得する。
クライアント装置2は、表示装置(ディスプレイ)を備え、ネットワークカメラ1から配信される画像データや、クライアント装置2や他の装置で実行される画像解析結果等を表示装置に表示させるための表示制御機能を有する。クライアント装置2はまた、ネットワークカメラ1からの画像配信制御に関する、例えば監視対象の領域設定や各種閾値設定等のパラメータ設定操作を行うためのインタフェースおよび入力機能を有する。
<ネットワークカメラのハードウエア構成>
図2は、ネットワークカメラ1のハードウエア構成の一例を示す図である。
図2のネットワークカメラ1は、CPU101、ROM102、RAM103、外部メモリ104、撮像部105、入力部106、通信I/F107、およびシステムバス108を備える。
CPU101は、カメラ1における動作を統括的に制御するものであり、システムバス108を介して、各構成部(102〜107)を制御する。
ROM(Read Only Memory)102は、CPU101が各種処理を実行するために必要な制御プログラム等を記憶する不揮発性メモリである。なお、これら制御プログラム等は、外部メモリ104や着脱可能な記憶媒体(不図示)に記憶されていてもよい。
RAM(Random Access Memory)103は、CPU101の主メモリ、ワークエリア等として機能する。すなわち、CPU101は、各種処理の実行に際してROM102から必要なプログラム等をRAM103にロードし、当該プログラム等を実行することで各種の機能動作を実現する。
外部メモリ104は、例えば、CPU101がプログラムを用いた処理を行う際に必要な各種データや各種情報等を記憶している。また、外部メモリ104には、例えば、CPU101がプログラム等を用いた処理を行うことにより得られた各種データや各種情報等が記憶される。
撮像部105は、被写体の撮像を行うレンズ、撮像素子等を備える。レンズは、撮像される被写体からの入射光を撮像素子に結像するための光学レンズであり、入射光を撮像素子に集光させる。撮像素子は、光を画像信号に変換する素子であり、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、CCD(Charge Coupled Device)等で構成することができる。本実施形態では、撮像部105が、魚眼レンズ1aで撮像する例を説明する。
入力部106は、電源ボタンなどから構成され、ネットワークカメラ1のユーザは、入力部106を介して当該カメラ1に指示を与えることができる。
通信I/F107は、ネットワーク3に接続される外部装置(例えばクライアント装置2)と通信するためのインターフェースであり、例えばLANインターフェースである。
システムバス108は、CPU101、ROM102、RAM103、外部メモリ104、撮像部105、入力部106および通信I/F107を通信可能に接続する。
図2に示すネットワークカメラ1の各部の機能は、CPU101がROM102もしくは外部メモリ104に記憶されたプログラムを実行することで実現される。
なお、クライアント装置2は、図2のハードウエア構成において、撮像部105に替えて、表示装置等のハードウエアを備えればよい。表示装置は、液晶ディスプレイ(LCD)等のモニタで構成されてよい。また、クライアント装置2は、入力部106として、キーボードやマウス等のポインティングデバイスを備えてよく、ユーザがこれら入力部106を介してクライアント装置2に対してそれぞれ指示を与えることができる。
<監視カメラシステム10の機能構成>
図3は、本実施形態に係る監視カメラシステム10を構成するネットワークカメラ1およびクライアント装置2の機能構成の一例を示すブロック図である。
図3に示す各装置の各機能モジュールのうち、ソフトウエアにより実現される機能については、各機能モジュールの機能を提供するためのプログラムがROM等のメモリに記憶され、RAMに読み出してCPUが実行することにより実現される。ハードウエアにより実現される機能については、例えば、所定のコンパイラを用いることで、各機能モジュールの機能を実現するためのプログラムからFPGA上に自動的に専用回路を生成すればよい。FPGAとは、Field Programmable Gate Arrayの略である。また、FPGAと同様にしてGate Array回路を形成し、ハードウエアとして実現するようにしてもよい。また、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)により実現するようにしてもよい。この場合、専用ハードウエアはCPU11の制御に基づいて動作する。
なお、図3に示した機能ブロックの構成は一例であり、複数の機能ブロックが1つの機能ブロックを構成するようにしてもよいし、いずれかの機能ブロックが複数の機能を行うブロックに分かれてもよい。また、図3に示したクライアント装置2の機能ブロックの全部または一部をネットワークカメラ1に搭載してもよく、あるいは他の汎用の情報処理装置(PC)に搭載してもよい。
図3のネットワークカメラ1は、画像処理部11、制御部12、レンズ駆動部13、レンズ制御部14、および通信部15を備える。
画像処理部11は、撮像部105により撮像および光電変換された画像信号に対して、所定の画像処理、および圧縮符号化処理を実行して得られる画像データを、制御部12へ原画像として供給する。
本実施形態において、画像処理部11は、さらに、画像処理および圧縮符号化された画像信号に対して、所定の画像加工処理を実行して、加工画像データを生成する。この画像加工処理は、魚眼レンズで撮像された画像の歪み補正(デワープ)、および画像の一部を切り出す画像切り出し等を含む。画像処理部11は、生成されたこれら加工画像を、制御部12へ供給する。
本実施形態で原画像から加工される加工画像の種別は、例えば、360°全方位画像である魚眼画像、原画像から任意の方向をデワープして一部の領域を切り出した切り出し画像、原画像の中央部分をデワープした水平180°のシングルパノラマ画像を含む。加工画像の種別はまた、原画像の上下または左右をデワープし一方を反転させたダブルパノラマ画像を含むが、これらに限定されず、原画像のあらゆる部分を任意の解像度で加工して生成される画像を含み得る。
切り出し画像は、魚眼画像から任意の方向、例えば1方向や4方向等、を切り出して歪み補正し、4方向等の複数方向を切り出した場合には、表示装置上で分割表示可能に加工されてよい。各方向で切り出された切り出し画像は、それぞれ、パン・チルト・ズーム操作可能であってよい。
制御部12は、画像処理部11から供給される加工画像を、通信部15がクライアント装置2へ配信するよう制御する。制御部12はまた、クライアント装置2から送信される各種カメラ制御コマンドを解析して、解析されたカメラ制御コマンドに対応した処理を実行する。例えば、制御部12は、解析されたカメラ制御コマンドに基づいて、画像処理部11に対して、画質調整を指示したり、レンズ制御部14に対してレンズのズームやフォーカス制御を指示したりする。
制御部12は、配信モード制御部121、画像タイプ管理部121、および配信制御部123を備える。
配信モード制御部121は、本実施形態に係る配信モード制御処理を実行する。具体的には、配信モード制御部121は、配信開始時の初期値として設定されている、またはクライアント装置2から受信した、配信モードに基づいて、クライアント装置2へ通信部15を介して配信すべき1つまたは複数の画像の種別を判定する。配信モード制御部121は、配信モードで指定された画像の種別(以下、「画像タイプ」という)の加工画像を、画像処理部11を介して加工生成させるとともに、生成された加工画像を、配信制御部123を介して、クライアント装置2へ配信する。
本実施形態において、配信モード制御部121は、通信部123を介してクライアント装置2から配信モード変更指示を受信した際に、クライアント装置2へ配信中である画像が、配信モードを変更した後にも継続して配信可能か否かを判定する。配信モード制御部121は、現在クライアント装置2へ配信している画像の画像タイプが、配信モード変更後にはもはや配信できないと判定した場合には、配信中の画像に替えて、クライアント装置2へ配信すべき代替画像タイプを決定する。この配信モード制御処理は、図4および図5を参照して後述する。
画像タイプ管理部122は、複数の配信モードのそれぞれについて、クライアント装置2へ配信すべき画像タイプを管理して、配信モード制御部121から通知される配信モードに応じた画像タイプを、配信モード制御部121へ通知する。画像タイプ管理部122は、後述する配信モードテーブル(図7)および代替画像タイプテーブル(図8)を管理する。
配信制御部123は、配信モード制御部121から供給される画像タイプの画像を、通信部15にクライアント装置2へ配信させる。
レンズ駆動部13は、レンズ制御部14により制御され、撮像部105のレンズ1aのフォーカスおよびパン・チルト・ズーム等の駆動系およびその駆動源のモータ等から構成され、撮像部105のレンズ1aを駆動する。
レンズ制御部14は、制御部12から供給されるレンズ制御コマンドを解析して、レンズ駆動部13を制御する。
通信部15は、制御部12の配信制御部123の制御に基づいて、画像をネットワーク3を介してクライアント装置2へ配信する。通信部15はまた、クライアント装置2から送信される各種カメラ制御コマンドや配信モード変更指示等を受信し、受信されたカメラ制御コマンドや配信モード変更指示を制御部12へ供給する。さらに、通信部15は、制御部12から供給されるコマンド等に対するレスポンスを、クライアント装置2へ送信する。
図3のクライアント装置2は、表示部21、入力部22、制御部23、および通信部24を備える。クライアント装置2は、ネットワーク3を介して、ネットワークカメラ1から配信される画像の取得や、ネットワークカメラ1に対する各種カメラ制御を実行する。
表示部21は、ネットワークカメラ1から配信される各種画像や、ネットワークカメラ1のカメラ制御コマンドを入力するためのグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)を、液晶表示装置等の表示装置上に表示する。
入力部22は、例えば、パン・チルト・ズーム等を指示して所望の画像を表示装置に表示させたり、ネットワークカメラ1の所望のカメラ制御を実行させるため、表示部21に表示されるGUIをユーザに操作させる。
制御部23は、入力部22を介して入力されるユーザのGUI操作に応じて、カメラ制御コマンドを生成して、通信部24を介してネットワークカメラ1へ送信する。制御部23はまた、ネットワークカメラ1から通信部24を介して受信される画像データを、表示部21を介して表示装置上に表示させる。
<本実施形態の画像配信処理フロー>
図4は、ネットワークカメラ1が実行する画像配信処理手順の一例を示すフローチャートである。図4に示す処理は、クライアント装置2から画像配信を指示する配信開始指示のコマンドを受信したことを契機に開始されてよい。ただし、図4に示す処理の開始タイミングは上記に限定されない。
ネットワークカメラ1はCPU101が必要なプログラムをROM102または外部メモリ104から読み出して実行することにより、図4に示す処理を実行することができる。ただし、図3に示す各要素のうち少なくとも一部が専用のハードウエアとして動作することで図4の処理が実現されるようにしてもよい。この場合、専用のハードウエアは、CPUの制御に基づいて動作する。
S41で、ネットワークカメラ1の制御部12は、クライアント装置2から送信される配信開始指示のコマンドを、通信部15を介して受信する。この配信開始指示には、送信元クライアント装置2へ配信すべき画像の画像タイプが指定されている。
S42で、ネットワークカメラ1の制御部12は、配信開始指示で指定された画像タイプを参照して、クライアント装置2へ画像の配信を開始する際の、配信しようとする画像の画像タイプをRAM103等の記憶装置に保存する。
配信しようとする画像の画像タイプの保存が終了すると、S43で、ネットワークカメラ1の制御部12は、配信開始指示の送信元であるクライアント装置2へ、S41で指定され、S42で保存した画像タイプの画像の配信を開始する。画像の配信は、クライアント装置2から配信終了指示のコマンドが送信されるまで、または所定の終了条件に合致するまで、継続されてよい。
<本実施形態の配信モード制御処理フロー>
図5は、ネットワークカメラ1の制御部12が実行する配信モード制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。図5に示す処理は、クライアント装置2から配信モードの変更を指示する配信モード変更指示のコマンドを受信したことを契機に開始されてよい。ただし、図5に示す処理の開始タイミングは上記に限定されない。
S51で、ネットワークカメラ1の制御部12は、クライアント装置2から送信される配信モード変更指示のコマンドを、通信部15を介して受信する。この配信モード変更指示は、少なくとも、ネットワークカメラ1に限定設定されている配信モードから変更すべき変更先の配信モードを含む。あるいはこの配信モード変更指示は、クライアント装置2側において配信を所望する画像タイプを直接指定してもよい。
クライアント装置2は、例えば、監視画像中を監視対象であるオブジェクトが移動してフレームアウトし、監視画像から消失したオブジェクトを他の画像タイプの画像中でなお追跡したい場合等に、ユーザ入力で配信モード変更指示のコマンドを生成してよい。
なお、S51で配信モード変更指示を送信するクライアント装置2は、図4のS41で配信開始指示を送信するクライアント装置2と同一であってもよく、異なるクライアント装置2または他の外部装置であってもよい。
S52で、ネットワークカメラ1の配信モード制御部121は、S51で指定された配信モードに変更した後に配信可能な画像タイプを、画像タイプ管理部122を介して配信モードテーブル(図7)から取得し、RAM103等の一時記憶装置に保持する。
S53で、ネットワークカメラ1の配信モード制御部121は、画像を配信しているクライアント装置2の数の分、S54からS56までの処理をループする。画像を配信しているすべてのクライアント装置2に対してS54からS56までの処理が完了すると、ループから抜け、S58へ進む。
S54で、ネットワークカメラ1の配信制御モード部121は、現在、クライアント装置2へ配信している画像の画像タイプを取得する。S54で取得される画像タイプは、図4のS42で画像配信開始時に制御部12が保存した画像タイプ、または図5の処理実行後にS56で変更された代替画像タイプとなる。
S55で、ネットワークカメラ1の配信制御部121は、当該クライアント装置2へ配信している画像が、配信モード変更後にも継続して配信可能か否かを判定する。具体的には、配信モード制御部121は、S54で取得された画像タイプが、S52で取得された配信モード変更後に配信可能な画像タイプに含まれるか否かを判定することにより、配信している画像が配信モード変更後にも配信可能か否かを判定することができる。
クライアント装置2へ配信している画像が、配信モード変更後にも継続して配信可能である場合(S55:Y)、S57に進む。一方、クライアント装置2へ配信している画像が、配信モード変更後には配信可能でない場合(S55:N)、ネットワークカメラ1の配信モード制御部121は、代替画像タイプを決定する。配信モード制御部121は、クライアント装置2へ配信している画像の画像タイプを、S56で決定された代替画像タイプに変更する。S56で、複数の画像タイプのうち、いずれの画像タイプを代替画像タイプとして決定するかは、図8を参照して詳述する。
S57でS54からS56のループを抜けた後、S58で、ネットワークカメラ1の配信モード制御部121は、S51でクライアント装置2から受信された配信モード変更指示で指定された配信モードに変更する。ネットワークカメラ1の制御部12は、画像処理部11に、変更後の配信モードに記述される画像タイプに従って、加工画像を生成させ、通信部15を介して、クライアント装置2へ生成された加工画像を配信する。
<配信可能な加工画像の画像タイプ>
図6は、ネットワークカメラ1が配信可能な加工画像の画像タイプの一例を説明する図である。
センサデータ6は、ネットワークカメラ1の魚眼レンズ1aで撮像される撮像画像であり、画像加工前の原画像である。このセンサデータ6には、監視対象のオブジェクト6aが含まれているものとする。
シングルパノラマ画像62は、センサデータ6から切り出し可能な最大矩形61に対して歪み補正を実行した加工画像として得られる。センサデータ6から切り出された最大矩形61の周辺領域は、シングルパノラマ画像62に含まれない。
ダブルパノラマ画像64は、センサデータ6の中心付近を除外した領域を、上下または左右で2等分した領域63aおよび63bのそれぞれに対して歪み補正を実行し、歪み補正された領域63aおよび63bを繋ぎ合せた加工画像として得られる。除外されたセンサデータ6の中心付近の領域は、ダブルパノラマ画像64に含まれない。
切り出し画像66は、センサデータ6の中で指定された切り出し領域65に対して歪み補正を実行した加工画像として得られる。センサデータ6のうち切り出し領域65周囲の領域は、切り出し画像66に含まれない。
魚眼画像6は、センサデータ6の全領域をそのまま使用するため、センサデータ6の全領域を含む。
<配信モードテーブル>
図7は、複数の配信モードのそれぞれについて、加工および配信可能な画像タイプを規定する配信モードテーブルの一例を示す図である。
図7を参照して、切り出しフィールド71は、配信モード1および配信モード2では切り出し画像の配信が可能であるが、配信モード3では切り出し画像の配信が不可であることを示す。シングルパノラマフィールド72は、配信モード1および配信モード3ではシングルパノラマ画像の配信が可能であるが、配信モード2ではシングルパノラマ画像の配信が不可であることを示す。
同様に、ダブルパノラマフィールド73は、配信モード2および配信モード3ではダブルパノラマ画像の配信が可能であるが、配信モード1ではダブルパノラマ画像の配信が不可であることを示す。
一方、魚眼フィールド74は、配信モード1から配信モード3のいずれの配信モードであっても、魚眼画像の配信が可能であることを示す。
配信モードテーブル7によれば、配信モード1が指定された場合、ネットワークカメラ1の画像処理部11は、撮像画像を加工して切り出し画像およびシングルパノラマ画像を生成して配信可能とするが、ダブルパノラマ画像は生成しないため配信できない。配信モード2が指定された場合、画像処理部11は、撮像画像を加工して切り出し画像およびダブルパノラマ画像を生成して配信可能とするが、シングルパノラマ画像は生成しないため配信できない。同様に、配信モード3が指定された場合、画像処理部11は、撮像画像を加工してシングルパノラマ画像およびダブルパノラマ画像を生成して配信可能とするが、切り出し画像は生成しないため配信できない。
このように、配信モードテーブル7に定義することで、画像処理部11が撮像画像を加工して本来生成可能な加工画像の画像タイプのうち、クライアント装置2に配信可能な加工画像の画像タイプを限定することができる。
<代替画像タイプの決定手順>
図8は、配信モードを変更する前に配信されていた画像タイプに対して、代替画像タイプを定義する代替画像タイプテーブルの一例を示す図である。
代替画像タイプテーブル8は、配信モードを変更する前に配信されていた画像タイプに対して、当該画像タイプが配信継続不可と判定された場合に代替される1つまたは複数の代替画像タイプ81を、その代替優先度および選択条件とともに規定する。
クライアント装置2に切り出し画像を配信中に配信モードが変更され、変更後の配信モードで配信可能な画像タイプが切り出し画像を含まないものとする(図7の配信モード3)。この場合、代替画像タイプテーブル8を参照して、代替優先度が、シングルパノラマ画像、ダブルパノラマ画像、魚眼画像の順に規定されている。元画像タイプが切り出し画像である場合、シングルパノラマ画像が切り出し画像に最も画像タイプ(加工態様)が近く、すなわち、切り出し画像とシングルパノラマ画像の間で画像タイプの類似度が高い。このため、代替されても監視画像の閲覧における違和感が少ない。また、元画像タイプと画像データのデータサイズが近い画像タイプに、より高い代替優先度を付与してもよい。
配信モード制御部121は、配信モード変更前の元画像タイプが切り出し画像の場合、代替優先度が高い画像タイプから順に、当該画像タイプの画像が、配信モード変更前の切り出し領域を含んでいるか否かを判定する。当該画像タイプの画像の領域が、配信モード変更前の切り出し領域のすべてを含んでいる場合、当該画像タイプを代替画像タイプとして決定する。配信モード変更前の画像タイプの領域をすべて含んでいる画像タイプを代替画像タイプとすることで、監視画像を監視するユーザは、監視していたオブジェクトを代替画像タイプの画像でも見失うことなく監視を継続できる。
具体的には、配信モード変更前の切り出し位置が、シングルパノラマ画像の死角(図6における切り出し領域61として切り出されないセンサデータ6の周辺領域)でない場合、シングルパノラマ画像が代替画像タイプとして選択される。
一方、配信モード変更前の切り出し位置が、シングルパノラマ画像の死角であった場合、次に、ダブルパノラマ画像を代替画像タイプとするか否かが判定される。配信モード変更前の切り出し位置が、ダブルパノラマ画像の死角(図6における領域63a、63bから除外されるセンサデータ6の中心付近領域)でない場合、ダブルパノラマ画像が代替画像タイプとして選択される。一方、配信モード変更前の切り出し位置が、ダブルパノラマ画像の死角であった場合、魚眼画像が代替画像タイプとして選択される。
次に、クライアント装置2にシングルパノラマ画像を配信中に配信モードが変更され、変更後の配信モードで配信可能な画像タイプがシングルパノラマ画像を含まないものとする(図7の配信モード2)。この場合、代替画像タイプテーブル8を参照して、代替優先度が、切り出し画像、魚眼画像の順に規定されている。元画像タイプがシングルパノラマ画像である場合、シングルパノラマ画像の領域をすべて含むことが可能である切り出し画像および魚眼画像が代替画像タイプとして規定されている。切り出し画像の方がシングルパノラマ画像と画像タイプの類似度が高いため、魚眼画像より高い代替優先度が付与されている。
シングルパノラマ画像は、センサデータ6に対して画像領域が固定であるため、当該領域を切り出して、高い代替優先度が付与された切り出し画像を代替画像タイプとして設定することができる。
次に、クライアント装置2にダブルパノラマ画像を配信中に配信モードが変更され、変更後の配信モードで配信可能な画像タイプがダブルパノラマ画像を含まないものとする(図7の配信モード1)。この場合、代替画像タイプテーブル8を参照して、代替画像タイプには、魚眼画像のみが規定されている。元画像タイプがダブルパノラマ画像である場合、ダブルパノラマ画像の領域をすべて含むことが可能であるのは、魚眼画像のみであるため、代替画像タイプとして、魚眼画像が選択される。
なお、配信モード変更前に魚眼画像を配信中であった場合、魚眼画像はセンサデータ6から直接取得可能であるため、変更先の配信モードがいずれかであるかにかかわらず配信不可となることはなく(図7参照)、画像タイプの代替が不要である。
以下、図9から図13を参照して、配信モード変更の際に、いずれの代替画像タイプが選択されるかの例を説明する。
まず、図9を参照して、配信モード1を設定し、クライアント装置2へ切り出し画像を配信中に、配信モード3に変更した際に、代替画像タイプがシングルパノラマ画像となる場合の例を説明する。
図8の代替画像タイプテーブル8に示されるように、配信モード変更前の画像タイプが切り出し画像の場合、代替優先度の最も高い代替画像タイプはシングルパノラマ画像である。このため、ネットワークカメラ1の配信モード制御部121は、まず、シングルパノラマ画像の有効画素領域に、クライアント装置2へ配信している切り出し領域がすべて含まれているか否かを判定する。
図9(a)の破線矩形領域9は、左上頂点を原点(0,0)とする2次元の直交座標であり、右下頂点の座標(3840,2160)を有する。
図9(a)のシングルパノラマ領域92は、魚眼レンズ1aのセンサデータ91からシングルパノラマ画像を生成する際の有効画素領域を表し、図9(b)に示すように、左上頂点座標A(960,540)、右下頂点座標B(2880,1620)を有する。
これに対して切り出し領域93は、クライアント装置2へ配信中の領域であり、図9(b)に示すように、左上頂点座標C(1570,900)、右下頂点座標D(2210,1260)を有する。
図9の場合、シングルパノラマ領域92は、切り出し領域93をすべて含んでいるため、代替画像タイプとしてシングルパノラマ画像が選択される。
次に、図10および図11を参照して、配信モード1を設定し、クライアント装置2へ切り出し画像を配信中に、配信モード3に変更した際に、代替画像タイプがダブルパノラマ画像となる場合の例を説明する。
図8の代替画像タイプテーブル8に示されるように、配信モード変更前の画像タイプが切り出し画像の場合、代替優先度の最も高い代替画像タイプはシングルパノラマ画像である。このため、ネットワークカメラ1の配信モード制御部121は、まず、シングルパノラマ画像の有効画素領域に、クライアント装置2へ配信している切り出し領域がすべて含まれているか否かを判定する。
図10(a)のシングルパノラマ領域92は、図10(b)に示すように、左上頂点座標A(960,540)、右下頂点座標B(2880,1620)を有する。
これに対して図10(a)の切り出し領域94は、図10(b)に示すように、左上頂点座標C(1570,1450)、右下頂点座標D(2210,1810)を有する。
図10の場合、シングルパノラマ領域92は、切り出し領域94をすべて含んでいないため、代替画像タイプとしてシングルパノラマ画像を選択することはできず、シングルパノラマ画像の次に代替優先度の高いダブルパノラマ配信が可能か否かが判定される。
図11(a)の画像破棄領域95は、ダブルパノラマ画像を生成する際に破棄される領域を表し、図11(b)に示すように、領域半径100を有する。
これに対して図11(a)の切り出し領域94は、図11(b)に示すように、左上頂点座標C(1570,1450)、右下頂点座標D(2210,1810)を有する。
図11の場合、センサデータ91中の画像破棄領域95以外の領域がダブルパノラマ領域となる。このダブルパノラマ領域は、切り出し領域94をすべて含んでいるため、代替画像タイプとして、ダブルパノラマ画像が選択される。
図12および図13を参照して、配信モード1を設定し、クライアント装置2へ切り出し画像を配信中に、配信モード3に変更した際に、代替画像タイプが魚眼画像となる場合の例を説明する。
図8の代替画像タイプテーブル8に示されるように、配信モード変更前の画像タイプが切り出し画像の場合、代替優先度の最も高い代替画像タイプはシングルパノラマ画像である。このため、ネットワークカメラ1の配信モード制御部121は、まず、シングルパノラマ画像の有効画素領域に、クライアント装置2へ配信している切り出し領域がすべて含まれているか否かを判定する。
図12(a)のシングルパノラマ領域92は、図12(b)に示すように、左上頂点座標A(960,540)、右下頂点座標B(2880,1620)を有する。
これに対して図12(a)の切り出し領域96は、図12(b)に示すように、左上頂点座標C(1360,1080)、右下頂点座標D(2480,1710)を有する。
図12の場合、シングルパノラマ領域92は、切り出し領域96をすべて含んでいないため、代替画像タイプとしてシングルパノラマ画像を選択することはできず、シングルパノラマ画像の次に代替優先度の高いダブルパノラマ配信が可能か否かが判定される。
図13(a)の画像破棄領域95は、ダブルパノラマ画像を生成する際に破棄される領域を表し、図13(b)に示すように、領域半径100を有する。
これに対して図13(a)の切り出し領域96は、図13(b)に示すように、左上頂点座標C(1360,1080)、右下頂点座標D(2480,1710)を有する。
図13の場合、センサデータ91中の画像破棄領域95以外の領域がダブルパノラマ領域となる。このダブルパノラマ領域は切り出し領域96をすべてを含んでおらず、切り出し領域の一部に画像破棄領域95が含まれる。このため、代替画像タイプとして、最終的に魚眼画像が選択される。
以上説明したように、本実施形態によれば、撮像部により撮像された原画像を加工して複数の種別の加工画像を取得し配信可能にするとともに、複数の種別の加工画像のうち、配信モードとして同時に加工すべき加工画像の種別を選択させる。
そして、本実施形態では、配信されている加工画像が、配信モードで選択された種別でない場合、配信モードで選択された種別のいずれかを代替種別として決定し、配信されている加工画像を代替種別の加工画像に切り換えて画像のライブ配信を継続する。代替画像タイプの画像は、配信していた画像領域をすべて含む画像領域を有するため、映像を監視するユーザは、配信していた画像中の監視対象オブジェクトを見失うことがない。
これにより、ある種別の画像をライブ配信中に、配信モードが変更されたことにより、配信中であった加工画像の配信継続が不可になった場合であっても、代替種別の加工画像により映像配信を継続することができる。従って、監視カメラシステムのユーザに、所望の監視を継続させることができ、継続的な映像監視が実現される。
(実施形態2)
以下、実施形態2を、図14から図19を参照して、上記の実施形態1と異なる点についてのみ詳細に説明する。実施形態1では、配信モードの変更によってクライアント装置2へ配信していた画像タイプが配信不可となり、代替画像タイプの画像を配信する際に、クライアント装置2は、受信した代替画像タイプの画像を加工せずそのまま再生させていた。これに対して、本実施形態では、クライアント装置2は、配信モードの変更前後で同一の画像タイプとなるように、配信された代替画像タイプの画像を加工して再生させる。
これにより、監視カメラシステムのユーザに、配信モードの変更を何ら認識させることなく、映像監視の継続性を向上させることができる。
図14は、本実施形態に係る監視カメラシステム10を構成するネットワークカメラ1およびクライアント装置2の機能構成の一例を示すブロック図である。
図14のネットワークカメラ1は、図3に示す実施形態1のネットワークカメラ1と同様の構成を有するが、配信モード制御部121はさらに、代替画像タイプの画像を配信する場合に、クライアント装置2へ、画像タイプ変更通知を送信する。
具体的には、配信モード制御部121は、通信部15を介してクライアント装置2から配信モード変更指示を受信した際に、クライアント装置2へ配信中である画像が、配信モードを変更した後にも継続して配信可能か否かを判定する。配信モード制御部121は、現在クライアント装置2へ配信している画像タイプが、配信モード変更後にはもはや配信可能でないと判定した場合には、配信中の画像に替えて、クライアント装置2へ配信すべき代替画像タイプを決定する。
本実施形態において、配信モード制御部121は、代替画像タイプの画像を決定して配信する際に、クライアント装置2へ、配信中の画像タイプから代替画像タイプの画像への変更を通知する画像タイプ変更通知を、通信部15を介して送信する。
図14のクライアント装置2は、図3に示す実施形態1のクライアント装置2と比較して、さらに画像加工部25を備える。
画像加工部25は、ネットワークカメラ1から画像タイプ変更通知を受信した場合に、ネットワークカメラ1から受信する代替画像タイプの画像を加工し、配信モード変更前の画像タイプの画像を生成して、制御部23へ供給する。すなわち、画像加工部25は、配信モードの切り替え前後で同一の画像タイプとなるように、配信される代替画像タイプの画像を加工する。
クライアント装置2の制御部23は、ネットワークカメラ1から画像タイプ変更通知を受信していない場合、通信部24を介してネットワークカメラ1から受信する画像を、表示部21に表示させて再生させる。一方、本実施形態において、制御部23は、ネットワークカメラ1から画像タイプ変更通知を受信した場合、ネットワークカメラ1から受信する画像を画像加工部25へ供給し、画像加工部25から供給される加工画像を、表示部21に表示させて再生させる。
本実施形態における、クライアント装置2から配信開始指示のコマンドを受信した際のネットワークカメラ1の処理は、図4に示す実施形態1と同様である。
図15は、本実施形態において、クライアント装置2から配信モード変更指示を受信した際のネットワークカメラ1の配信制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図15のS51からS58までの各処理は、図5に示す実施形態1のS51からS58までの処理と同様である。
本実施形態において、S56で、配信開始時の画像タイプから決定された代替画像タイプに変更した後、S151で、ネットワークカメラ1の配信モード制御部121は、クライアント装置2へ、通信部15を介して画像タイプ変更通知を送信する。S151でクライアント装置2へ送信される画像タイプ変更通知は、配信開始時の画像タイプ、S56で変更された現在の画像タイプ(代替画像タイプ)、画像タイプ変更前の閲覧領域の情報、変更された現在の画像タイプの画像領域の情報を含んでよい。
図16は、本実施形態において、ネットワークカメラ1から画像タイプ変更通知を受信した際にクライアント装置2が実行する処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
S161で、クライアント装置2の制御部23は、通信部24を介して、ネットワークカメラ1から、画像タイプ変更通知を受信する。
S162で、クライアント装置2の制御部23は、S161で受信した画像タイプ変更通知を解析する。画像タイプ変更通知の解析により、配信開始時の画像タイプ、現在の画像タイプ(代替画像タイプ)、画像タイプ変更前の閲覧領域の情報(切り出し位置)、変更された現在の画像タイプの画像領域の情報が取得できる。取得された解析情報は、RAM103等の記憶装置に保持される。
図17は、本実施形態において、クライアント装置2が実行する画像の描画処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
S171で、クライアント装置2の制御部23は、通信部24を介して、ネットワークカメラ1から配信される画像を取得する。
S172で、クライアント装置2の制御部23は、S171で配信されている現在の画像の画像タイプを取得する。
S173で、クライアント装置2の制御部23は、図16のS162で保持された配信開始時の画像タイプと、S172で取得した現在の画像タイプとが異なるか否かを判定する。図16のS162で保持された配信開始時の画像タイプと、S172で取得された現在の画像タイプとが一致すると判定された場合(S173:N)、S175へ進む。
一方、配信開始時の画像タイプと、S172で取得された現在の画像タイプとが異なると判定された場合(S173:Y)、S174で、クライアント装置2の画像加工部25は、S171で取得された画像を加工する。
具体的には、クライアント装置2の画像加工部25は、図16のS162で保持された画像タイプ変更前の閲覧領域の情報、および現在の画像タイプの画像領域の情報を参照して、S171で取得された画像に対して、デワープや切り出し処理等を実行する。これにより、画像加工部25は、S171で取得された代替画像タイプの画像を、配信開始時と同一の画像タイプおよび閲覧領域となるよう、加工することができる。クライアント装置2における画像加工処理の詳細は、図18および図19を参照して後述する。
S175で、クライアント装置2の制御部23は、表示部21を介して、S174で加工された画像を描画出力する。
図18および図19を参照して、本実施形態におけるクライアント装置2の画像加工部25が実行する画像加工処理の例を説明する。
図18は、切り出し画像をクライアント装置2で再生中に、ネットワークカメラ1から画像タイプ変更通知が送信され、代替画像タイプとしてシングルパノラマ画像を受信した場合の画像加工部25が実行する画像加工の例を示す。
画像タイプが変更される前、切り出し画像181がネットワークカメラ1からクライアント装置2へ配信されているものとする。この画像タイプ変更前の切り出し画像181は、撮像部105から取得されるセンサデータ6から監視対象のオブジェクト6aを含む領域65を切り出して加工した画像である。この領域65は、センサデータ6中で画像として表示される閲覧領域を示す。
一方、画像タイプが変更された後には、シングルパノラマ画像182が代替画像タイプの画像として、ネットワークカメラ1からクライアント装置2へ配信されているものとする。この画像タイプ変更後のシングルパノラマ画像182は、撮像部105から取得されるセンサデータ6から領域61を切り出して加工した画像である。この領域61は、画像タイプ変更前の領域65を含み、かつ領域65より広い領域であり、シングルパノラマ画像として表示される閲覧領域となる。
クライアント装置2の画像加工部25は、代替画像タイプのシングルパノラマ画像182から、画像タイプ変更前の領域65の座標の領域を切り出して、切り出し画像183を生成し、表示部21を介して表示再生させる。画像加工部25が加工した切り出し画像183は、画像タイプ変更前の切り出し画像181と、同一の画像タイプおよび閲覧領域を持つことになる。
図19は、図18と同様、切り出し画像をクライアント装置2で再生中に、ネットワークカメラ1から画像タイプ変更通知が送信され、代替画像タイプとしてシングルパノラマ画像を受信した際に、画像の上下方向が変化する場合の画像加工の例を示す。
センサデータ191は、撮像部105から取得される原画像である撮像画像であって、監視対象のオブジェクト6bを含む。
画像タイプが変更される前、切り出し画像195が、ネットワークカメラ1からクライアント装置2へ配信されているものとする。この画像タイプ変更前の切り出し画像195は、撮像部105から取得されるセンサデータ191から監視対象のオブジェクト6bを含む領域192を切り出して加工した画像である。この領域192は、センサデータ6中で画像として表示される閲覧領域を示す。
図19の領域192は、パン移動方向193に示すセンサデータ191の中心に対して同心円周方向に平行移動するパン移動、チルト移動方向194に示すセンサデータ191の中心に対して垂直移動するチルト移動が可能であるものとする。
図19の画像タイプ変更前の切り出し画像195は、パン方向への移動がセンサデータ191の中心に対して周方向に平行移動するため、円周側を上部、中心側を下部として切り出した画像となる。センサデータ191中のオブジェクト6bは、画像タイプ変更前の切り出し画像195において、180°回転したオブジェクト6aとして表示される。
一方、画像タイプが変更された後には、シングルパノラマ画像197が代替画像タイプの画像として、ネットワークカメラ1からクライアント装置2へ配信されているものとする。この画像タイプ変更後のシングルパノラマ画像197は、撮像部105から取得されるセンサデータ191から領域196を切り出して加工した画像である。この領域196は、画像タイプ変更前の領域192を含み、かつ領域192より広い領域であり、シングルパノラマ画像として表示される閲覧領域となる。
クライアント装置2の画像加工部25は、代替画像タイプのシングルパノラマ画像197から、画像タイプ変更前の領域192の座標領域を切り出し、かつ画像タイプ変更前の配信画像195と上下が一致するよう画像を回転させて、切り出し画像198を生成する。生成された切り出し画像198は、表示部21を介して表示再生される。
図19においても、画像加工部25が加工した切り出し画像198は、画像タイプ変更前の切り出し画像195と、同一の画像タイプおよび閲覧領域を持つことになる。
以上説明したように、本実施形態によれば、配信モードの変更によってクライアント装置2へ配信していた画像タイプが配信不可となり、代替画像タイプの画像を配信する際に、クライアント装置2側で、配信モードの変更前の画像タイプに加工する。すなわち、本実施形態においては、クライアント装置2が、配信モードの変更前後で同一の画像タイプとなるように、配信される代替画像タイプの画像を加工して、配信モード変更前の画像タイプの画像を生成して表示させる。クライアント装置2に配信される代替画像タイプの画像は、配信されていた画像の画像領域をすべて含むため、クライアント装置2は、代替画像タイプの画像を加工して、配信されていた元の画像タイプの画像を復元できる。
これにより、監視カメラシステムのユーザに、配信モードの切り替えを何ら認識させることなく、映像監視の継続性を向上させることができる。
(実施形態3)
以下、実施形態3を、図20および図21を参照して、上記の実施形態1と異なる点についてのみ詳細に説明する。実施形態1では、配信モードの変更によってクライアント装置2へライブ配信していた画像タイプが配信不可となった際に、配信していた領域をすべて含むような代替画像タイプの画像に切り換えて配信していた。これに対して、本実施形態では、ネットワークカメラ1は、配信すべき画像を録画する機能を備え、配信モードの変更によって録画していた画像タイプが録画不可となった場合に、録画領域をすべて含むような代替画像タイプの画像を録画する。
これにより、録画映像を再生中である監視カメラシステムのユーザに、変更後の配信モードで録画配信可能な画像タイプに録画配信中である画像が含まれなくなった場合であっても、代替画像タイプの画像を録画配信することができる。従って、録画映像を再生中である監視カメラシステムのユーザに、所望の監視を継続させることができ、継続的な映像監視が実現される。
図20は、本実施形態に係る監視カメラシステム10を構成するネットワークカメラ1およびクライアント装置2の機能構成の一例を示すブロック図である。
図20のネットワークカメラ1は、図3に示す実施形態1のネットワークカメラ1において、さらに、画像記録部16を備える。
画像記録部16は、画像処理部11が原画像から加工した加工画像を、ネットワークカメラ1がアクセス可能な記憶装置、例えば、内部の記録媒体、に録画する。本実施形態において、画像処理部11は、配信モードに規定される画像タイプの加工画像を生成し、制御部12は、画像処理部11が生成した画像タイプの加工画像を、画像記録部16に録画させる。画像記録部16に録画された画像タイプの画像が、クライアント装置2に録画配信され、クライアント装置2において録画再生可能となる。
ネットワークカメラ1の制御部12は、クライアント装置2から通信部15を介して受信した各種カメラ制御コマンドを解析し、解析されたコマンドに応じた処理を行う。本実施形態において、制御部12の配信モード制御部121は、配信モード変更指示のコマンドを受信した際に、画像記録部16に録画している画像の画像タイプが、配信モード変更後にも録画可能か否かを判定する。配信モード制御部121は、画像記録部16に録画している画像の画像タイプが配信モード変更後に録画可能でない場合、代替画像タイプを決定し、決定された代替画像タイプの画像を、画像記録部17に録画させる。
図20のクライアント装置2は、図3に示す実施形態1のクライアント装置2と同様の機能構成を備えてよいが、制御部23からネットワークカメラ1の録画記録部16により録画された画像の配信を要求し、配信される録画画像を表示部21に再生表示させる。
図21は、本実施形態において、ネットワークカメラ1の制御部12が実行する配信モード制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
S51は、図5に示す実施形態1のS51と同様であり、ネットワークカメラ1の制御部12は、クライアント装置2から送信される配信モード変更指示を、通信部15を介して受信する。
S51で配信モード変更指示を受信すると、S62で、ネットワークカメラ1の配信モード制御部121は、S51で指定された配信モードに変更した後に録画可能な画像タイプを、図7の配信モードテーブルを参照して取得し、RAM等の記憶装置に保持する。
S64で、ネットワークカメラ1の配信制御モード部121は、現在、画像記録部17で録画している画像の画像タイプを取得する。なお、本実施形態では、実施形態1で画像の配信先クライアント装置ごとに配信中の画像の画像タイプを繰り返し取得するのに替えて、画像記録部17で現在録画している画像の画像タイプを取得すれば足りるため、S64、S65およびS56はループしない。
S65で、ネットワークカメラ1の配信制御部121は、画像記録部17で録画している画像の画像タイプが、配信モード変更後にも継続して録画可能か否かを判定する。具体的には、配信モード制御部121は、S64で取得された画像タイプが、S62で取得された配信モード変更後に録画可能な画像タイプに含まれるか否かを判定することにより、録画している画像が配信モード変更後にも録画配信可能か否かを判定できる。
画像記録部17で録画している画像が、配信モード変更後にも継続して録画可能である場合(S65:Y)、S58に進む。一方、画像記録部17で録画している画像が、配信モード変更後には録画可能でない場合(S65:N)、ネットワークカメラ1の配信モード制御部121は、代替画像タイプを決定する。代替画像タイプを決定する処理は、実施形態1と同様である。
S56およびS58は、図5に示す実施形態1のS56およびS58とそれぞれ同様であり、S56で決定された代替画像タイプの画像が画像記録部17で録画開始された後、配信モード制御部121は、配信モード変更指示で指定された配信モードに変更する。
本実施形態において、クライアント装置2の制御部23は、カメラ制御コマンドの1つとして、画像記録部16に、画像処理部11が原画像から加工した加工画像の録画を開始させる録画開始コマンドをネットワークカメラ1に送信することができる。クライアント装置2から録画開始コマンドを通信部15を介して受信したネットワークカメラ1の制御部は、画像記録部16に画像の録画を開始させる。
クライアント装置2における録画再生の際は、クライアント装置2からネットワークカメラ1へ録画画像の配信を要求する配信要求コマンドを送信し、ネットワークカメラ1から配信を要求した録画画像を受信する。受信された録画画像は、クライアント装置2の表示部21を介して表示再生される。再生すべき録画画像の再生が終了するまで、録画画像の取得および再生表示が繰り返される。
以上説明したように、本実施形態によれば、ネットワークカメラ1は、配信すべき画像を録画する機能を備え、配信モードの変更によって録画していた画像タイプが録画不可となった場合に、録画領域をすべて含むような代替画像タイプの画像を録画する。
これにより、録画映像を再生中である監視カメラシステムのユーザに、変更後の配信モードで録画配信可能な画像タイプに録画配信中である画像が含まれなくなった場合であっても、代替画像タイプの画像を録画配信することができる。従って、録画映像を再生中である監視カメラシステムのユーザに、所望の監視を継続させることができ、継続的な映像監視が実現される。
(実施形態4)
以下、実施形態4を、図22を参照して、上記の実施形態3と異なる点についてのみ詳細に説明する。実施形態3では、配信モードの変更によって画像記録部16で録画していた画像タイプが録画不可となり、代替画像タイプの画像を録画した後、クライアント装置2は、録画配信された代替画像タイプの画像を加工せずそのまま表示再生させていた。これに対して、本実施形態では、クライアント装置2は、録画配信される画像の代替画像タイプへの変更を検知し、配信モードの変更前後で同一の画像タイプとなるように、代替画像タイプの画像を加工して再生表示させる。
これにより、録画画像を再生している監視カメラシステムのユーザに、配信モードの変更を何ら認識させることなく、映像監視の継続性を向上させることができる。
本実施形態に係る監視カメラシステム10を構成するネットワークカメラ1は、図20に示す実施形態3と同様の機能構成を有し、画像記録部16を備える。本実施形態に係るクライアント装置2は、図14に示す実施形態2と同様の機能構成を有し、画像加工部25を備える。
本実施形態において、ネットワークカメラ1の制御部12は、クライアント装置2から送信される録画開始コマンドに応答して画像の録画を開始する際に、録画を開始すべき画像の画像タイプの記憶を開始する。画像記録部16は、記憶される画像タイプの情報を、録画画像に対応付けて記憶装置上に記憶していく。
図22は、クライアント装置2が実行する録画画像の再生処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
S221で、クライアント装置2の制御部23は、ネットワークカメラ1から配信される録画画像のデータ中の先頭画像の画像タイプの情報を取得する。S221で取得される録画画像の先頭画像の画像タイプは、ネットワークカメラ1の制御部12が、録画開始時に記憶した画像タイプである。
S222で、制御部23は、ネットワークカメラ1から配信される録画画像を通信部24を介して取得し、S223で、制御部23は、S222で取得された録画画像の画像タイプの情報を取得する。
S224で、制御部23は、S223で取得された現在の録画画像の画像タイプが、S221で取得された録画開始時の画像タイプに一致するか否かを判定する。
S223で取得された画像タイプがS221で取得された画像タイプに一致すると判定された場合(S223:Y)、S226へ進む。一方、S223で取得された画像タイプがS221で取得された画像タイプに一致しないと判定された場合(S223:N)、S225へ進む。
S225で、画像加工部25は、S221で取得された録画開始時の画像タイプおよび画像領域となるよう、S222で取得された録画画像を加工する。
S226で、制御部23は、表示部21に、S222で取得された録画画像に替えて、S225で加工された録画画像を再生表示させる。
S227で、S222からS226までの処理を、録画画像の再生が終了するまで繰り返し、再生が終了したと判定された場合(S227:Y)、録画画像再生処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、配信モードの変更によって録画していた画像タイプが録画不可となり、代替画像タイプの画像を録画して配信する場合、クライアント装置2は、録画配信される画像の代替画像タイプへの変更を検知する。そして、本実施形態に係るクライアント装置2は、配信モードの変更前後で同一の画像タイプとなるように、代替画像タイプの画像を加工して再生表示させる。
これにより、録画画像を再生している監視カメラシステムのユーザに、配信モードの変更を何ら認識させることなく、映像監視の継続性を向上させることができる。
<他の実施形態>
なお、上述した各実施形態は、その複数を組み合わせて実現することが可能である。
また、本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムによっても実現可能である。すなわち、そのプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)における1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理により実現可能である。また、そのプログラムをコンピュータ可読な記録媒体に記録して提供してもよい。
また、上述した各実施形態を、複数の機器、例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、撮像装置、ウェブアプリケーション等から構成されるシステムに適用してもよく、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
また、コンピュータが読みだしたプログラムを実行することにより、実施形態の機能が実現されるものに限定されない。例えば、プログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上記した実施形態の機能が実現されてもよい。
1…ネットワークカメラ、2…クライアント装置、3…ネットワーク、11…画像処理部、12…制御部、13…レンズ駆動部、14…レンズ制御部、15…通信部、21…表示部、22…入力部、23…制御部、24…通信部、105…撮像部、121…配信モード制御部、122…画像タイプ管理部、123…配信制御部

Claims (15)

  1. 撮像手段により撮像された原画像を加工して複数の種別の加工画像を取得する加工手段と、
    前記加工手段により加工された前記複数の種別の加工画像のいずれかをネットワークを介して他の装置へ配信可能な配信手段と、
    前記複数の種別の加工画像のうち、前記加工手段が同時に加工すべき加工画像の種別を選択させる選択手段と、
    前記配信手段により配信されている加工画像が、前記選択手段により選択された種別でない場合、前記選択手段により選択された種別のいずれかであって、前記配信されている加工画像の画像領域を含む画像領域を有する加工画像の種別を代替種別として決定し、前記配信されている加工画像を前記代替種別の加工画像に切り換えて前記配信手段に前記他の装置へ配信させるよう制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記制御手段は、前記選択手段により選択された種別のいずれかであって、前記配信されている加工画像の画像領域のすべてを含む画像領域を有する加工画像の種別を前記代替種別として決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記ネットワークを介して、前記選択手段により選択された加工画像の種別を変更する変更指示を受信する受信手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記受信手段により前記変更指示が受信された際に、前記配信手段により配信されている加工画像が、前記変更指示により変更された後の加工画像の種別に含まれるか否かを判定し、変更された後の加工画像の種別に含まれない場合、前記代替種別を決定する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記加工手段は、魚眼レンズにより撮像された原画像に対して、歪み補正および画像切り出しのいずれか1つ以上を実行することにより、前記複数の種別の加工画像を取得する、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記加工手段が取得する前記複数の種別の加工画像は、魚眼画像、切り出し画像、シングルパノラマ画像、およびダブルパノラマ画像のうち2つ以上を含む、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記複数の種別の加工画像のそれぞれに対して、前記代替種別の加工画像に優先度を設定する設定手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記優先度が高く設定された代替種別の加工画像を優先して前記代替種別として決定する、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記設定手段は、前記配信されている加工画像に加工態様またはデータサイズにおいてより類似する前記代替種別の画像に前記優先度をより高く設定する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記制御手段により、前記配信されている加工画像が前記代替種別の加工画像に切り換えられた旨の通知を前記他の装置へ送信する送信手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 撮像手段により撮像された原画像を加工して複数の種別の加工画像を取得する加工手段と、
    前記加工手段により加工された前記複数の種別の加工画像のいずれかを記憶手段に録画可能な録画手段と、
    前記複数の種別の加工画像のうち、前記加工手段が同時に加工すべき加工画像の種別を選択させる選択手段と、
    前記録画手段により前記記憶手段に録画されている加工画像が、前記選択手段により選択された種別でない場合、前記選択手段により選択された種別のいずれかであって、前記録画されている加工画像の画像領域を含む画像領域を有する加工画像の種別を代替種別として決定し、前記録画されている加工画像を前記代替種別の加工画像に切り換えて前記記憶手段に録画させるよう制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  10. 前記録画手段は、前記選択手段により選択された加工画像を、当該加工画像の種別に対応付けて前記記憶手段に録画する、
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記原画像を撮像する撮像手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 撮像された原画像から加工された複数の種別の加工画像のいずれかを、ネットワークを介して他の装置から受信が可能な受信手段と、
    前記受信手段により受信される加工画像を再生する再生手段と、
    前記複数の種別の加工画像のうち、前記他の装置から同時に配信されるべき加工画像の種別を前記他の装置へ送信して前記他の装置に選択させる送信手段と、を備え、
    前記受信手段は、前記受信手段が受信している加工画像が、前記送信手段が前記他の装置へ送信した種別でない場合、前記受信している加工画像に替えて、前記送信手段が前記他の装置へ送信した種別の加工画像のいずれかを受信する、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  13. 前記受信手段が、前記受信している加工画像に替えて、前記送信手段が前記他の装置へ送信した種別の加工画像のいずれかを受信した場合、前記受信手段が受信した加工画像を加工して、前記受信手段が受信していた加工画像と同一の種別の加工画像を取得する加工手段、をさらに備え、
    前記再生手段は、前記加工手段により取得された加工画像を再生する、
    ことを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 撮像手段により撮像された原画像を加工して複数の種別の加工画像を取得するステップと、
    加工された前記複数の種別の加工画像のいずれかをネットワークを介して他の装置へ配信するステップと、
    前記複数の種別の加工画像のうち、同時に加工すべき加工画像の種別を選択させるステップと、
    配信されている加工画像が選択された種別でない場合、選択された種別のいずれかであって、前記配信されている加工画像の画像領域を含む画像領域を有する加工画像の種別を代替種別として決定し、前記配信されている加工画像を前記代替種別の加工画像に切り換えて前記他の装置へ配信させるよう制御するステップと、
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
  15. コンピュータを、請求項1から13のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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