JP2020013963A - 電子部品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリマー成形体と銅配線との密着性に優れる電子部品を提供すること。【解決手段】表面にパターン状に形成された溝部を有する第1のポリマー成形体1と、前記溝部に設けられた、銅粒子の焼結体からなる第1の配線7と、を備える、電子部品11。【選択図】図5

Description

本発明は電子部品及びその製造方法に関する。
近年、車載用の実装基板等、温度変化による熱ストレスが加わる環境下で使用される電子部品として、表面に銅配線を形成したポリマー成形体(銅配線付きポリマー成形体)を用いることが検討されている。
しかしながら、ポリマー成形体の表面に銅配線を形成する場合、銅配線とポリマー成形体との充分な密着性が得られ難い。
そこで、本発明は、ポリマー成形体と銅配線との密着性に優れる電子部品及び当該電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、パターン状に形成された溝部を有する第1のポリマー成形体を用意する第1の工程と、溝部に、銅粒子を含む第1の銅ペーストを配置する第2の工程と、銅粒子を焼結させて配線(銅配線)を形成する第3の工程と、を備える、電子部品の製造方法に関する。
上記製造方法によれば、ポリマー成形体と銅配線との密着性に優れる電子部品が得られる。また、上記製造方法により得られる電子部品は、配線の初期の導通性(以下、「初期導通性」ともいう。)にも優れる傾向がある。このような効果が得られる理由は、明らかではないが、上記製造方法によれば、配線形成時に配線の露出面(ポリマー成形体と接触していない面)が少なくなり、結果として、焼結後の冷却による急激な体積収縮が起こり難くなるため、配線形成時に発生する応力(銅配線に加わる応力)が緩和され、配線の剥離及び破損(クラック、断線等)の発生が抑制されると推察される。また、上記製造方法では、銅配線とポリマー成形体との接着部分が相対的に多くなるため、配線形成時に体積収縮が起こったとしても、配線の剥離及び破損(クラック、断線等)が起こり難いと推察される。
また、本発明者らの検討の結果、銅配線付きポリマー成形体に対して温度変化(例えば−40℃〜+120℃)による熱ストレスが加わった場合、熱ストレスによって配線の断線が発生し、導通不良が発生することが判明した。一方、上記製造方法により得られる電子部品では、使用時の温度変化により熱ストレスが加わった場合であっても配線の剥離及び破損(クラック、断線等)が起こり難く、優れた導通信頼性が得られる傾向がある。この理由としては、上記と同様のメカニズムよって温度変化による体積収縮が抑制されること、ポリマー成形体と銅配線との密着性に優れること等が考えられる。
また、銅配線の形成方法として、めっきにより銅配線を形成する方法が知られているが、めっきによりポリマー成形体の溝部に銅配線を形成する場合、マスキング、溝部の粗化等の工程が必要となるのに対し、本発明の一側面の製造方法によれば、これらの工程を行う必要がなく、より簡便に電子部品を製造することができる。
一側面において、銅粒子はフレーク状の銅粒子を含んでいてよい。
一側面において、銅粒子は、粒径が1.0μm以上であるフレーク状の第1の銅粒子と、粒径が0.8μm以下である第2の銅粒子と、を含んでいてよい。この場合、ポリマー成形体と銅配線との密着性により優れる電子部品が得られやすい。このような効果が得られる理由は、明らかではないが、第1の銅粒子と第2の銅粒子を併用することで配線形成時の体積収縮が抑制されやすくなることで、銅粒子の焼結時(高温時)に生じたポリマー成形体と銅粒子との接着が、冷却後においても維持されるためと推察される。
一側面において、第2の銅粒子は球状であってよい。
一側面において、フレーク状の銅粒子の体積平均粒径に対する溝部の幅の比は、10〜100であってよい。
一側面において、溝部は三次元状のパターンで形成されていてよい。
一側面において、第1の工程は、成型、レーザー、プラズマ又は砥粒による研磨により溝部を形成する工程であってよい。
一側面において、第1のポリマー成形体は、液晶ポリマー又はポリフェニレンスルフィドからなっていてよい。
一側面において、第1のポリマー成形体には金属回路及び溝部から金属回路まで貫通する貫通孔が設けられていてよい。この場合、第2の工程では、第1の銅ペーストが金属回路に接するように貫通孔内にも第1の銅ペーストを配置してよい。
一側面において、電子部品の製造方法は、一面から他面まで貫通する貫通孔を有する第2のポリマー成形体を、当該貫通孔が配線上に位置するように、第1のポリマー成形体上に配置する第4の工程と、銅粒子を含む第2の銅ペーストを、配線と接するように、貫通孔内に配置する第5の工程と、を備えていてよい。
本発明の他の一側面は、表面にパターン状に形成された溝部を有する第1のポリマー成形体と、溝部に設けられた、銅粒子の焼結体からなる第1の配線と、を備える、電子部品に関する。
一側面において、銅粒子はフレーク状の銅粒子を含んでいてよい。
一側面において、銅粒子は、粒径が1.0μm以上であるフレーク状の第1の銅粒子と、粒径が0.8μm以下である第2の銅粒子と、を含んでいてよい。
一側面において、第2の銅粒子は球状であってよい。
一側面において、フレーク状の銅粒子の体積平均粒径に対する溝部の幅の比は、10〜100であってよい。
一側面において、溝部は三次元状のパターンで形成されていてよい。
一側面において、第1のポリマー成形体は、液晶ポリマー又はポリフェニレンスルフィドからなっていてよい。
一側面において、電子部品は、第1のポリマー成形体に設けられた金属回路を更に備えていてよい。この場合、第1のポリマー成形体は、溝部から金属回路まで貫通する貫通孔を更に有していてよい。また、第1の配線は、貫通孔内にも設けられていてよく、金属回路と接合されていてよい。
一側面において、電子部品は、一面から他面まで貫通する貫通孔を有する第2のポリマー成形体と、第2のポリマー成形体の貫通孔内に設けられた、銅粒子の焼結体からなる第2の配線と、を更に備えていてよい。この場合、第2のポリマー成形体は、貫通孔が第1の配線上に位置するように、第1のポリマー成形体上に設けられていてよい。また、第2の配線は、第1の配線と接合されていてよい。
本発明によれば、ポリマー成形体と銅配線との密着性に優れる電子部品及び当該電子部品の製造方法を提供することができる。
図1は、表面に溝部を有するポリマー成形体の一例を示す斜視図である。 図2は、図1のII−II線に沿った模式断面図である。 図3は、図1のポリマー成形体に溝部が形成される前の状態を示す斜視図である。 図4(a)及び図4(b)は、一実施形態の電子部品の製造方法を説明するための斜視図である。 図5は、一実施形態の電子部品を示す斜視図である。 図6(a)は、図4(b)のA−A線に沿った模式断面図であり、図6(b)は、図4(b)のB−B線に沿った模式断面図である。 図7(a)〜(c)は、他の実施形態の配線の形状を示す模式断面図である。 図8は、銅粒子の焼結体からなる配線の典型的なモルフォロジーの一例を示す模式断面図である。 図9は、他の実施形態の電子部品の模式断面図である。 図10は、他の実施形態の電子部品の模式断面図である。 図11は、他の実施形態の電子部品の模式断面図である。 図12は、他の実施形態の電子部品の模式断面図である。 図13は、他の実施形態の電子部品の模式断面図である。 図14は、実施例1で用いたポリマー成形体Aの模式平面図である。 図15(a)は実施例1で用いたポリマー成形体Bの斜視図であり、図15(b)は、図15(a)のb−b線に沿った模式断面図である。
以下、図面を参照しながら好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
<電子部品及び電子部品の製造方法>
一実施形態の電子部品の製造方法は、表面にパターン状に形成された溝部を有するポリマー成形体を用意する第1の工程と、溝部に、銅粒子を含む銅ペーストを配置する第2の工程と、銅粒子を焼結させて配線を形成する第3の工程と、を備える。この方法によれば、ポリマー成形体と銅配線との密着性を向上させることができる。また、この方法によれば、得られる電子部品の初期導通性及び導通信頼性を向上させることができる。
図1は、ポリマー成形体の一例を示す斜視図である。ポリマー成形体1は、合成樹脂(例えば、プラスチック)等のポリマー材料からなる。ポリマー材料としては、例えば、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)等が挙げられる。ポリマー材料としては、さらに高い熱負荷を掛けることができる高性能プラスチックを用いることもできる。高性能プラスチックとしては、例えば、ポリエーテルイミド(PI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)及び液晶ポリマー(LCP)が挙げられる。これらの中でも、耐熱性に優れる観点から、液晶ポリマー(LCP)及びポリフェニレンスルフィド(PPS)が好ましく用いられる。
ポリマー成形体1は、その表面にパターン状(配線パターン状)に形成された溝部(第1の溝部2及び第2の溝部3)を有する。溝部は、ポリマー成形体の表面に形成された細長状の窪みであり、配線が形成される空間である。パターンの形状は特に限定されず、目的の配線パターンに対応する形状(例えば直線状等)であってよい。図1に示すポリマー成形体1の溝部は、三次元状のパターン(配線パターン)で形成されており、ポリマー成形体1の複数面にわたって延びている。したがって、溝部は、ポリマー成形体1の表面のうち、隣接する二面間の境界にも形成されている。ポリマー成形体1における溝部の数は特に限定されない。
図2は、図1のII−II線に沿った模式断面図である。以下では、第1の溝部2を参照して溝部の形状について説明するが、他の溝部(例えば第2の溝部3)も同様の形状であってよい。
図2(a)に示すように、溝部2の断面形状(溝部が延びる方向に垂直な断面の形状)は、矩形状であってよく、図2(b)に示すように台形状であってもよく、図2(c)に示すようにかまぼこ状であってもよい。
溝部2の深さdは、好ましくは1.0μm以上であり、より好ましくは3.0μm以上であり、更に好ましくは5.0μm以上である。溝部2の深さdは、1000μm以下であってよい。配線の形成に後述するフレーク状の銅粒子を用いる場合、溝部2の深さdは、後述する第1の銅粒子(特にフレーク状の第1の銅粒子)の体積平均粒径以上であることが好ましい。
溝部2の幅w(開口幅)は、好ましくは10μm以上であり、より好ましくは20μm以上であり、更に好ましくは30μm以上である。溝部2の幅wは、50μm以下であってよい。
以下、一実施形態の電子部品の製造方法の一例として、図1に示すポリマー成形体を用いた電子部品の製造方法について説明する。
第1の工程では、図1に示すポリマー成形体1を用意する。本実施形態では、第1の工程が、ポリマー成形体の表面に溝部を所定のパターン(例えば三次元状のパターン)で形成する工程であってよい。すなわち、第1の工程は、図3に示すポリマー成形体4の表面に溝部を形成し、図1に示すポリマー成形体1を得る工程であってよく、ポリマー材料の成型と同時にポリマー成形体の表面に溝部を形成し、図1に示すポリマー成形体1を得る工程であってよい。図3に示すポリマー成形体4の表面に溝部を形成する方法は、例えば、レーザー、プラズマ、砥粒による研磨等による方法であってよい。この方法は、ポリマー成形体が平板状である場合に好適である。成型により溝部を形成する方法では、例えば、ポリマー成形体を成型するための金型にあらかじめ凸部を形成しておき、当該金型にポリマー材料を流し込み硬化させることで、ポリマー成形体1を形成すると同時に溝部を形成する。
図4は、第2の工程及び第3の工程を説明するための斜視図である。第2の工程では、溝部に銅ペーストを配置することにより銅ペーストからなる層(第1の銅ペースト層5及び第2の銅ペースト層6)を形成する(図4(a)参照。)。銅ペーストは、少なくとも銅粒子を含むペーストであり、例えば、銅粒子と、分散媒とを含有する。銅ペーストの詳細は後述する。第1の銅ペースト層5を形成するための銅ペーストと、第2の銅ペースト層6を形成するための銅ペーストは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
銅ペーストは、溝部にのみ配置してよく、必要に応じて、溝部以外の任意の部分(ポリマー成形体の平面部)に配置してもよい。銅ペーストをポリマー成形体上に配置する方法としては、例えば、印刷による方法、コーティングによる方法等が挙げられる。具体的には、例えば、スクリーン印刷、転写印刷、オフセット印刷、ジェットプリンティング法、ディスペンサー、ジェットディスペンサ、ニードルディスペンサ、カンマコータ、スリットコータ、ダイコータ、グラビアコータ、スリットコート、凸版印刷、凹版印刷、グラビア印刷、ステンシル印刷、ソフトリソグラフ、バーコート、アプリケータ、粒子堆積法、スプレーコータ、スピンコータ、ディップコータ、電着塗装等を用いることができる。
銅ペースト層の厚さ(溝部の深さ方向の長さ)は、1.0μm以上1000μm以下であってもよく、2.0μm以上500μm以下であってもよく、5.0μm以上100μm以下であってもよい。また、銅ペースト層の厚さは、10μm以上500μm以下であってもよく、50μm以上200μm以下であってもよく、10μm以上3000μm以下であってもよく、15μm以上500μm以下であってもよく、20μm以上300μm以下であってもよく、5.0μm以上500μm以下であってもよく、10μm以上250μm以下であってもよく、15μm以上150μm以下であってもよい。
第3の工程では、銅粒子を焼結させて銅粒子の焼結体からなる配線(銅配線、第1の配線7及び第2の配線8)を形成する(図4(b)参照)。これにより電子部品9が得られる。第3の工程では、銅ペーストからなる層を加熱処理することで銅粒子を焼結させてよい。加熱処理には、例えば、ホットプレート、温風乾燥機、温風加熱炉、窒素乾燥機、赤外線乾燥機、赤外線加熱炉、遠赤外線加熱炉、マイクロ波加熱装置、レーザー加熱装置、電磁加熱装置、ヒーター加熱装置、蒸気加熱炉等を用いることができる。
加熱処理時のガス雰囲気は、得られる焼結体の酸化を抑制する観点から、無酸素雰囲気であってよい。加熱処理時のガス雰囲気は、銅ペースト中の銅粒子の表面酸化物を除去する観点から、還元雰囲気であってもよい。無酸素雰囲気としては、例えば、窒素、希ガス等の雰囲気、真空雰囲気等が挙げられる。還元雰囲気としては、例えば、純水素ガス雰囲気、フォーミングガスに代表される水素及び窒素の混合ガス雰囲気、ギ酸ガスを含む窒素雰囲気、水素及び希ガスの混合ガス雰囲気、ギ酸ガスを含む希ガス雰囲気等が挙げられる。
加熱処理時の到達最高温度は、各部材への熱ダメージの低減及び歩留まりを向上させるという観点から、150℃以上350℃以下であってよく、150℃以上300℃以下であってもよく、150℃以上260℃以下であってもよい。到達最高温度が、150℃以上であれば、到達最高温度保持時間が60分間以下において焼結が充分に進行する傾向にある。
到達最高温度保持時間は、分散媒を全て揮発させる観点、及び、歩留まりを向上させる観点から、1分間以上60分間以下であってもよく、1分間以上40分間未満であってもよく、1分間以上30分間未満であってもよい。
実施形態の製造方法は、第2の工程後第3の工程の前に、銅ペーストを乾燥させる工程を更に備えていてよい。銅ペーストを乾燥させることにより、焼結時の流動及びボイドの発生を抑制することができる。この場合、第3の工程では、銅粒子を含む層を焼成することにより銅粒子を焼結させる。
乾燥時のガス雰囲気は大気中であってもよく、窒素、希ガス等の無酸素雰囲気中であってもよく、水素、ギ酸等の還元雰囲気中であってもよい。乾燥方法は、常温放置による乾燥であってもよく、加熱乾燥であってもよく、減圧乾燥であってもよい。加熱乾燥又は減圧乾燥には、例えば、ホットプレート、温風乾燥機、温風加熱炉、窒素乾燥機、赤外線乾燥機、赤外線加熱炉、遠赤外線加熱炉、マイクロ波加熱装置、レーザー加熱装置、電磁加熱装置、ヒーター加熱装置、蒸気加熱炉、熱板プレス装置等を用いることができる。乾燥の温度及び時間は、使用した分散媒の種類及び量に合わせて適宜調整してもよい。乾燥の温度及び時間としては、例えば、50℃以上180℃以下で1分間以上120分間以下乾燥させてもよい。
実施形態の製造方法は、第3の工程で得られた配線の表面(露出面)に、金属被膜を形成する工程を更に備えていてよい。金属被膜の形成方法としては、電解めっき又は無電解めっきによる方法が挙げられる。電解めっき又は無電解めっきを併用してもよい。金属被膜は配線の表面(露出面)の一部又は全部を被覆していてよい。
配線の表面に形成される金属被膜は、配線からみて、
a)ニッケル含有層及びパラジウム含有層
b)ニッケル含有層及び金含有層
c)ニッケル含有層、パラジウム含有層及び金含有層
d)パラジウム含有層
e)パラジウム含有層及び金含有層
f)銅層
g)ニッケル含有層
のいずれかであってよい。
無電解めっきにより配線の表面に形成される金属被膜は、
a’)無電解ニッケルめっき被膜及び無電解パラジウムめっき被膜
b’)無電解ニッケルめっき被膜及び無電解金めっき被膜
c’)無電解ニッケルめっき被膜、無電解パラジウムめっき被膜及び無電解金めっき被膜
d’)無電解パラジウムめっき被膜
e’)無電解パラジウムめっき被膜及び無電解金めっき被膜
f’)無電解銅めっき層
g’)無電解ニッケルめっき被膜
のいずれかであってよい。
図5は、図4(b)に示す電子部品9のポリマー成形体1上に電子素子10が搭載された状態を示す斜視図である。実施形態の製造方法は、電子素子10をポリマー成形体1上に搭載する工程(マウント工程)を更に備えていてよく、これにより、図5に示す電子部品11(電子素子を備える電子部品)を得てよい。マウント工程は、第2の工程後乾燥工程の前に実施してよく、乾燥工程後第3の工程前に実施してもよく、第3の工程後に実施してもよい。
マウント工程では、電子素子10の電極が第1の配線7上及び第2の配線8上に位置するように、電子素子10をポリマー成形体1上に配置してよい。すなわち、マウント工程後、第1の配線7及び第2の配線8は、電子素子10を介して電気的に接続されてよい。電子素子10の電極は、はんだを介して第1の配線7及び第2の配線8と接合されてよく、直接第1の配線7及び第2の配線8と接合されてもよい。例えば、第2の工程後、電子素子10の電極が第1の銅ペースト層5及び第2の銅ペースト層6上に位置するように電子素子10をポリマー成形体1上に配置した後、第3の工程を実施することにより、第1の配線7及び第2の配線8と電子素子10の電極とを直接接合し、図5に示す電子部品11を得てよい。
第2の工程後第3の工程前にマウント工程を行う場合、銅粒子を焼結させる際に銅ペースト層に加える圧力は、配線における銅の含有量(堆積割合)が、配線の全体積を基準として65体積%以上となる条件とすることができる。銅ペースト層上に配置した電子素子による自重のみ、又は電子素子の自重に加え、0.01MPa以下、好ましくは0.005MPa以下の圧力を受けた状態で銅粒子を焼結させる(例えば銅ペースト層を焼成する)ことにより、充分な接合強度を得ることができる。焼結時に銅ペースト層が受ける圧力が上記範囲内であれば、特別な加圧装置が不要なため歩留まりを損なうこと無く、ボイドの低減、接合強度及び導通信頼性をより一層向上させることができる。銅ペースト層に0.01MPa以下の圧力を加える方法としては、例えば、最も上に位置する電子素子上に重りを載せる方法等が挙げられる。
電子素子10としては、ダイオード、整流器、サイリスタ、MOSゲートドライバ、パワースイッチ、パワーMOSFET、IGBT、ショットキーダイオード、ファーストリカバリダイオード等からなるパワーモジュール、発信機、増幅器、LEDモジュール、チップコンデンサ等が挙げられる。
電子素子に形成される、金属からなる電極は、銅、ニッケル、パラジウム、金、白金、銀及びスズからなる群より選択される少なくとも一種の金属を含有する単層若しくは複層の金属含有層を更に含むことができる。これらの中で、銅、ニッケル又はパラジウムが好ましく、銅粒子の焼結体からなる配線と直接接合された後に、高温放置によっても金属間化合物が形成されずに、接合信頼性の高い電子部品が得られる。
電子部品に形成される、金属からなる電極は、スパッタ、電解めっき又は無電解めっきにより形成することができる。金属含有層が複層である場合、スパッタ、電解めっき又は電解めっきを併用してもよい。この場合、銅粒子の焼結体からなる配線の表面(露出面)の一部又は全部を被覆することができる。
スパッタによる金属含有層の形成方法、電解めっき及び無電解めっきによる金属含有層の形成方法は、公知の方法を用いることができ、特に限定されない。
電子部品に形成される、金属からなる電極は、電子素子の中心部からみて、
a)ニッケル含有層及びパラジウム含有層
b)ニッケル含有層及び金含有層
c)ニッケル含有層、パラジウム含有層及び金含有層
d)パラジウム含有層
e)パラジウム含有層及び金含有層
f)銅層
g)ニッケル含有層
のいずれかであってもよい。
電子部品に形成される、金属からなる電極は、無電解めっきにより形成する場合、
a’)無電解ニッケルめっき被膜及び無電解パラジウムめっき被膜
b’)無電解ニッケルめっき被膜及び無電解金めっき被膜
c’)無電解ニッケルめっき被膜、無電解パラジウムめっき被膜及び無電解金めっき被膜
d’)無電解パラジウムめっき被膜
e’)無電解パラジウムめっき被膜及び無電解金めっき被膜
f’)無電解銅めっき層
g’)無電解ニッケルめっき被膜
のいずれかであってもよい。
電子素子10をポリマー成形体1上に配置する方法としては、例えば、チップマウンター、フリップチップボンダー、カーボン製又はセラミックス製の位置決め冶具等を用いる方法が挙げられる。
以上の工程により得られる電子部品9及び電子部品11は、表面に溝部を有するポリマー成形体1と、溝部に設けられた、銅粒子の焼結体からなる配線(銅配線、第1の配線7及び第2の配線8)と、を少なくとも備える。
図6(a)は、図4(b)のA−A線に沿った模式断面図であり、図6(b)は、図4(b)のB−B線に沿った模式断面図である。以下では、第1の配線7を参照して銅粒子の焼結体からなる配線(銅配線)の形状について説明するが、他の配線(例えば第2の配線8)は同様の形状であってよい。
図6(a)及び図6(b)に示すように、配線7は、ポリマー成形体1の溝部2内に形成されており、配線7の厚さD(溝部2の深さ方向における配線7の高さ)は溝部2の深さと等しい。ただし、配線7の形状はこれに限定されるものではない。例えば、図7(a)に示すように、配線7の厚さDは溝部2の深さよりも小さくてよい。また、図7(b)に示すように、配線7の厚さDは溝部2の深さよりも大きくてよい。換言すれば、配線7は、ポリマー成形体1の表面からわずかに盛り上がるように形成されていてもよい。この場合、配線7は、ポリマー成形体1の表面のうち、溝部2以外の箇所にも形成されていてよい。また、図7(c)に示すように、配線7の幅方向の中央と、溝部2の幅方向の中央とは一致しなくてもよい。
配線7の厚さDは、電気抵抗値を下げる観点から、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましく、2.0μm以上が更に好ましい。配線7の厚さDは、1000μm以下であってよい。
配線7の幅Wは、電気抵抗値を下げる観点から、10μm以上が好ましく、20μm以上がより好ましく、30μm以上が更に好ましい。配線7の幅Wは、50μm以下であってよい。
銅粒子の焼結体からなる配線(第1の配線7及び第2の配線8)における銅の含有量(体積割合)は、配線の全体積を基準として、65体積%以上が好ましく、70体積%以上がより好ましく、80体積%以上が更に好ましい。配線における銅の含有量を上記範囲とすることで、良好な導通信頼性が得られる。銅の含有量(体積割合)は、適度な空隙を有することで、温度変化により寸法変化が起こった場合であっても、配線の破損(クラック、断線等)が起こり難く、より導通信頼性に優れる観点から、配線の全体積を基準として、好ましくは95体積%以下である。
配線を構成する材料の組成が分かっている場合、例えば、以下の手順で配線における銅の含有量を求めることができる。まず、配線を直方体状に切り出し測定用サンプルとする。サンプルの縦及び横の長さをノギス又は外形形状測定装置で測定し、厚さを膜厚計で測定する。これによりサンプルの体積を計算する。サンプルの体積と、精密天秤で測定したサンプルの重量とから見かけの密度M(g/cm)を求める。求めたMと、銅の密度8.96g/cmとを用いて、下記式(A)から配線における銅の含有量(体積%)が求められる。
配線における銅の含有量(体積%)=[(M)/8.96]×100・・・(A)
配線を構成する元素のうち軽元素を除いた元素中の銅元素の割合は、95質量%以上であってよく、97質量%以上であってもよく、98質量%以上であってもよく、100質量%であってもよい。配線における銅元素の上記割合が、上記範囲内であれば、金属間化合物の形成又は金属銅結晶粒界への異種元素の析出を抑制でき、配線を構成する金属銅の性質が強固になりやすく、より一層優れた導通信頼性が得られやすい。配線における軽元素を除いた元素中の銅元素の割合が100質量%である場合、上記銅の体積割合は緻密度(%)とみなすことができる。
図8は、銅粒子の焼結体からなる配線の典型的なモルフォロジーの一例を示す模式断面図である。図8に示す構造12は、接合界面(例えば、ポリマー成形体と配線との接合面)に対して略平行に配向したフレーク状の銅粒子に由来する構造である。配線が上記構造12を有する場合、接合界面方向と略平行にフレーク状の銅粒子を配向させることで、配線の割れを抑制することができる。さらに、理由は定かではないが、配線とポリマー成形体との密着性(接着性)を向上させることができる。
図8に示す構造12を有する配線は、フレーク状の銅粒子に由来する焼結銅13の他に、空孔14と、フレーク状の銅粒子同士を接合する銅粒子(例えば球状の銅粒子)に由来する焼結銅15と、を更に含んでいてよい。上記構造12を有する配線は、例えば、フレーク状の銅粒子と、場合によりフレーク状の銅粒子同士を接合する銅粒子(例えば球状の銅粒子)と、を含む銅ペーストを焼結することより形成することができる。
ここで、フレーク状とは板状、鱗片状等の平板状の形状を包含する。上記構造に含まれるフレーク状の銅粒子に由来する焼結銅13において、長径(最大径)と厚さとの比(長径/厚さ、アスペクト比)は5以上であってよい。長径の数平均径は2.0μm以上であってよく、3.0μm以上であってもよく、4.0μm以上であってもよい。フレーク状の銅粒子に由来する焼結銅13がこのような形状である場合、配線に含まれる上記構造12による補強効果が向上し、配線とポリマー成形体との接着性(接合強度)及び配線の導通信頼性により一層優れるものとなる。
フレーク状の銅粒子に由来する焼結銅13の長径及び厚さは、例えば、配線の断面のSEM像から求めることができる。以下に、フレーク状の銅粒子に由来する焼結銅の長径と厚さをSEM像から測定する方法を例示する。まず、配線を直方体状に切り出し測定用サンプルとする。サンプルを注形用のカップに配置し、カップ内にエポキシ注形樹脂をサンプル全体が埋まるように注ぎ、硬化させる。注形したサンプルの観察したい断面付近で切断し、研磨で断面を削り、CP(クロスセクションポリッシャ)加工を行う。サンプルの断面をSEM装置により5000倍で観察する。配線の断面画像(例えば5000倍)を取得し、稠密な連続部であり、直線状、直方体状、楕円体状の部分で、この部分の内に内包される直線の中で最大の長さのものを長径、それと直交してこの部分に内包される直線の中で最大の長さのものを厚さとしたときに、長径の長さが1.0μm以上で且つ長径/厚さの比が4以上であるものをフレーク状の銅粒子に由来する焼結銅とみなし、測長機能のある画像処理ソフトによりフレーク状の銅粒子に由来する焼結銅の長径と厚さを測長する。それらの平均値については、無作為に選んだ20点以上で数平均を計算することで得られる。
次に、本実施形態の電子部品の製造方法に用いる銅ペーストの詳細について説明する。
一態様において、銅ペーストは、銅粒子として、フレーク状の銅粒子を含む。この場合、フレーク状の銅粒子が銅ペーストの塗布面に対して略平行に配向することで、銅ペースト中の銅粒子を焼結させたときの体積収縮が抑制され、得られる配線とポリマー成形体との密着性(接着性)が向上しやすくなる。また、得られる配線の熱ストレスによる断線がより抑制される。
フレーク状の銅粒子の粒径(最大径)は、例えば、1.0μm以上である。すなわち、銅ペーストは、粒径が1.0μm以上であるフレーク状の銅粒子を含んでいてよい。フレーク状の銅粒子の粒径が1.0μm以上であると、得られる配線とポリマー成形体との密着性(接着性)がより向上しやすくなる。また、得られる配線の熱ストレスによる断線がより抑制されやすくなる。このような観点から、フレーク状の銅粒子の粒径は、3.0μm以上であってもよい。フレーク状の銅粒子の粒径は、20μm以下であってよく、10μm以下であってもよい。
フレーク状の銅粒子は、粒径が1.0μm以上20μm以下である銅粒子を50質量%以上含むことができる。配線内での配向性、補強効果、銅ペーストの充填性等の観点から、フレーク状の銅粒子は、粒径が1.0μm以上20μm以下である銅粒子を70質量%以上含んでいてもよく、80質量%以上含んでいてもよく、100質量%含んでいてもよい。得られる配線とポリマー成形体との密着性(接着性)を更に向上させる観点及び得られる配線の熱ストレスによる断線をより抑制する観点から、フレーク状の銅粒子は、粒径が20μmを超える粒子等の配線の厚さを超えるサイズの粒子を含まないことが好ましい。
銅ペーストに含まれるフレーク状の銅粒子の平均粒径(平均最大径)は、1.0μm以上であってよく、20μm以下であってよい。フレーク状の銅粒子の平均粒径は、得られる配線とポリマー成形体との密着性(接着性)を更に向上させる観点及び得られる配線の熱ストレスによる断線をより抑制する観点から、1.0μm以上10μm以下であってもよく、3.0μm以上10μm以下であってもよい。
フレーク状の銅粒子の粒径及び平均粒径は、例えば、粒子のSEM像から求めることができる。フレーク状の銅粒子の粒径(最大径)をSEM像から算出する方法を例示する。フレーク状の銅粒子の粉末を、SEM用のカーボンテープ上にスパチュラで載せ、SEM用サンプルとする。このSEM用サンプルをSEM装置により5000倍で観察する。SEM像のフレーク状の銅粒子に外接する長方形を画像処理ソフトにより作図し、長方形の長辺をその粒子の粒径(最大径)とする。複数のSEM像を用いて、この測定を50個以上のフレーク状の銅粒子に対して行い、粒径の平均値(平均最大径)を算出する。
銅ペーストに含まれるフレーク状の銅粒子の体積平均粒径は、1.0μm以上、1.3μm以上又は3.0μm以上であってよく、50μm以下、20μm以下又は10μm以下であってよい。なお、本明細書において体積平均粒径とは、50%体積平均粒径を意味する。銅粒子の体積平均粒径を求める場合、原料となる銅粒子、又は銅ペーストから揮発成分を除去した乾燥銅粒子を、分散剤を用いて分散媒に分散させたものを光散乱法粒度分布測定装置(例えば、島津ナノ粒子径分布測定装置(SALD−7500nano、株式会社島津製作所製))で測定する方法等により求めることができる。光散乱法粒度分布測定装置を用いる場合、分散媒としては、ヘキサン、トルエン、α−テルピネオール等を用いることができる。
フレーク状の銅粒子の体積平均粒径は、銅ペーストが配置される溝部の幅に応じて変更してよい。フレーク状の銅粒子の体積平均粒径に対する溝部の幅の比(溝部の幅/フレーク状の銅粒子の体積平均粒径)は、得られる配線の熱ストレスによる断線をより抑制することができ、より優れた導通信頼性が得られる観点から、好ましくは10〜100である。同様の観点から、上記比は、20以上、30以上又は40以上であってもよく、95以下、85以下又は75以下であってもよい。
フレーク状の銅粒子のアスペクト比は4以上であってよく、6以上であってもよい。アスペクト比が上記範囲内であれば、銅ペースト内のフレーク状の銅粒子が、銅ペーストの塗布面に対して平行に配向しやすくなり、銅ペースト中の銅粒子を焼結させたときの体積収縮を抑制できる。そのため得られる配線とポリマー成形体との密着性(接着性)がより向上しやすくなる。また、得られる配線の熱ストレスによる断線がより抑制されやすくなる。銅ペースト中の銅粒子のアスペクト比(長径/厚さ)は、例えば、粒子のSEM像を観察し、長径及び厚さを測定することにより求めることができる。
銅ペーストは、粒径が1.0μm以上20μm以下であり、アスペクト比が4以上であるフレーク状の銅粒子を含むことが好ましい。このような銅粒子を含む銅ペーストは、例えば、平均粒径が1.0μm以上20μm以下であり、アスペクト比が4以上であるフレーク状の銅粒子を用いて得ることができる。フレーク状の銅粒子の平均粒径及びアスペクト比が上記範囲内であれば、銅ペースト中の銅粒子を焼結させた際の体積収縮を充分に低減でき、得られる配線とポリマー成形体との密着性(接着性)がより向上しやすくなる。また、得られる配線の熱ストレスによる断線がより抑制されやすくなる。
銅ペーストは、粒径が1.0μm以上20μm以下であり、アスペクト比が2未満である銅粒子を含んでいてもよいが、銅ペーストにおける、粒径が1.0μm以上20μm以下であり、アスペクト比が2未満である銅粒子の含有量は、粒径が1.0μm以上20μm以下であり、アスペクト比が4以上であるフレーク状の銅粒子100質量部に対して、50質量部以下とすることが好ましく、30質量部以下とすることがより好ましい。平均粒径が1.0μm以上20μm以下であり、アスペクト比が2未満である銅粒子の含有量を制限することにより、銅ペースト内のフレーク状の銅粒子が、銅ペーストの塗布面に対して略平行に配向しやすくなり、銅ペースト中の銅粒子を焼結させたときの体積収縮をより有効に抑制することができる。これにより、得られる配線とポリマー成形体との密着性(接着性)がより向上しやすくなる。また、得られる配線の熱ストレスによる断線がより抑制されやすくなる。このような効果が更に得られやすくなる点で、平均粒径が1.0μm以上20μm以下であり、アスペクト比が2未満である銅粒子の含有量は、粒径が1.0μm以上20μm以下であり、アスペクト比が4以上であるフレーク状の銅粒子100質量部に対して、20質量部以下であってもよく、10質量部以下であってもよく、0質量部であってもよい。
銅ペースト中のフレーク状の銅粒子の含有量(例えば、粒径が1.0μm以上20μm以下であるフレーク状の銅粒子の含有量)は、銅ペーストに含まれる金属粒子の全質量を基準として、1質量%以上90質量%以下であってよく、10質量%以上70質量%以下であってもよく、20質量%以上50質量%以下であってもよい。フレーク状の銅粒子の含有量が、上記範囲内であれば、導通信頼性に優れる配線の形成が容易となる。
フレーク状の銅粒子は、分散安定性及び耐酸化性の観点から、表面処理剤で処理されていてよい。表面処理剤は、配線形成時(銅粒子の焼結時)に除去されるものであってよい。このような表面処理剤としては、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、オレイン酸等の脂肪族カルボン酸;テレフタル酸、ピロメリット酸、o−フェノキシ安息香酸等の芳香族カルボン酸;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソボルニルシクロヘキサノール、テトラエチレングリコール等の脂肪族アルコール;p−フェニルフェノール等の芳香族アルコール;オクチルアミン、ドデシルアミン、ステアリルアミン等のアルキルアミン;ステアロニトリル、デカンニトリル等の脂肪族ニトリル;アルキルアルコキシシラン等のシランカップリング剤;ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、シリコーンオリゴマー等の高分子処理剤などが挙げられる。表面処理剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
表面処理剤の処理量は、粒子表面に一分子層以上の量であってもよい。このような表面処理剤の処理量は、フレーク状の銅粒子の比表面積、表面処理剤の分子量、及び表面処理剤の最小被覆面積により変化する。表面処理剤の処理量は、通常0.001質量%以上である。
表面処理剤の処理量は、フレーク状の銅粒子の表面に付着した分子層数(n)と、フレーク状の銅粒子の比表面積(A)(単位m/g)と、表面処理剤の分子量(M)(単位g/mol)と、表面処理剤の最小被覆面積(S)(単位m/個)と、アボガドロ数(N)(6.02×1023個)から算出できる。具体的には、表面処理剤の処理量は、表面処理剤の処理量(質量%)={(n・A・M)/(S・N+n・A・M)}×100%の式に従って算出される。
フレーク状の銅粒子の比表面積は、乾燥させた銅粒子をBET比表面積測定法で測定することで算出できる。表面処理剤の最小被覆面積は、表面処理剤が直鎖飽和脂肪酸の場合、2.05×10−19/1分子である。それ以外の表面処理剤の場合には、例えば、分子モデルからの計算、又は「化学と教育」(上江田捷博、稲福純夫、森巌、40(2)、1992、p114−117)に記載の方法で測定できる。表面処理剤の定量方法の一例を示す。表面処理剤は、銅ペーストから分散媒を除去した乾燥粉の熱脱離ガス・ガスクロマトグラフ質量分析計により同定でき、これにより表面処理剤の炭素数及び分子量を決定できる。表面処理剤の炭素分割合は、炭素分分析により分析できる。炭素分分析法としては、例えば、高周波誘導加熱炉燃焼/赤外線吸収法が挙げられる。同定された表面処理剤の炭素数、分子量及び炭素分割合から上記式により表面処理剤量を算出できる。
フレーク状の銅粒子としては、市販されているものを用いることができる。市販されているフレーク状の銅粒子としては、例えば、MA−C025(三井金属鉱業株式会社製、平均粒径4.1μm)、3L3(福田金属箔粉工業株式会社製、平均粒径7.3μm)、1110F(三井金属鉱業株式会社製、平均粒径5.8μm)、2L3(福田金属箔粉工業株式会社製、平均粒径9μm)が挙げられる。
銅ペーストの製造時には、粒径が1.0μm以上20μm以下であり、アスペクト比が4以上であるフレーク状の銅粒子を含み、且つ、粒径が1.0μm以上20μm以下であり、アスペクト比が2未満である銅粒子の含有量が、粒径が1.0μm以上20μm以下であり、アスペクト比が4以上であるフレーク状の銅粒子100質量部に対して、50質量部以下、好ましくは30質量部以下である銅粒子を用いることができる。このような銅粒子からなる市販品を選定して用いてよい。
一態様において、銅ペーストは、粒径(最大径)が1.0μm以上である第1の銅粒子と、粒径(最大径)が0.8μm以下である第2の銅粒子と、の組み合わせを含む。この場合、銅粒子が焼結される際に、第1の銅粒子同士の間に第2の銅粒子が介在することで、得られる配線の導通性が向上する傾向がある。特に第1の銅粒子としてフレーク状の銅粒子を用いる場合に、第1の銅粒子と第2の銅粒子とを併用することが好ましい。すなわち、第2の銅粒子のみから銅ペーストを調製する場合、分散媒の乾燥に伴う体積収縮及び焼結収縮が大きいため、銅粒子を焼結させる際に被着面から焼結体(配線)が剥離しやすくなり、充分な導通信頼性が得られにくいが、フレーク状の第1の銅粒子と第2の銅粒子とを併用することで、銅ペーストを焼結させたときの体積収縮が抑制され、得られる配線と被着体であるポリマー成形体との密着性(接着性)が向上する。その結果、配線の熱ストレスによる断線がより起こり難くなる。
第1の銅粒子の粒径は、3.0μm以上であってもよい。第1の銅粒子の粒径は、20μm以下又は10μm以下であってよい。第1の銅粒子の平均粒径は、1.0μm以上又は3.0μm以上であってよく、20μm以下又は10μm以下であってよい。第1の銅粒子の体積平均粒径は、1.0μm以上、1.3μm以上又は3.0μm以上であってよく、50μm以下、20μm以下又は10μm以下であってよい。
フレーク状の第1の銅粒子の体積平均粒径に対する溝部の幅の比(溝部の幅/フレーク状の第1の銅粒子の体積平均粒径)は、得られる配線の熱ストレスによる断線をより抑制することができ、より優れた導通信頼性が得られる観点から、好ましくは10〜100である。同様の観点から、上記比は、20以上、30以上又は40以上であってもよく、95以下、85以下又は75以下であってもよい。
銅ペースト中の第1の銅粒子の含有量(例えば、粒径が1.0μm以上20μm以下である銅粒子の含有量)は、銅ペーストに含まれる金属粒子の全質量を基準として、1質量%以上90質量%以下であってよく、10質量%以上70質量%以下であってもよく、20質量%以上50質量%以下であってもよい。第1の銅粒子の含有量が、上記範囲内であれば、導通信頼性に優れる配線の形成が容易となる。
第1の銅粒子の形状はフレーク状であることが好ましいが、フレーク状以外の形状(非フレーク状)の銅粒子を含んでいてもよい。銅粒子が非フレーク状である場合も、銅粒子の粒径(最大径)及び平均粒径(平均最大径)は、上述したフレーク状の銅粒子の粒径(最大径)の測定方法と同様にして測定することができる。すなわち、SEM像の銅粒子に外接する四角形を画像処理ソフトにより作図し、その一辺(非球状である場合には長辺)をその粒子の粒径(最大径)とする。この測定を50個以上の銅粒子に対して行い、平均値を算出することで銅粒子の平均粒径(平均最大径)が得られる。
第1の銅粒子は、上述した表面処理剤(フレーク状の銅粒子の表面処理剤)で処理されていてよい。表面処理剤の処理量は、フレーク状の銅粒子について上述した範囲であってよい。
第2の銅粒子は、主に、第1の銅粒子(例えばフレーク状の第1の銅粒子)を接合する銅粒子として作用する。また、第2の銅粒子は、第1の銅粒子(例えばフレーク状の第1の銅粒子)よりも焼結性に優れ、銅粒子の焼結を促進する機能を有する。例えば、第1の銅粒子(例えばフレーク状の第1の銅粒子)を単独で使用した場合と比較して、より低温で、銅粒子を焼結させることが可能になる。
第2の銅粒子の粒径は、0.5μm以下、0.4μm以下又は0.3μm以下であってもよい。第2の銅粒子の粒径は、0.005μm以上、0.01μm以上、0.05μm以上、0.1μm以上又は0.2μm以上であってよい。第2の銅粒子の平均粒径は、0.005μm以上、0.01μm以上、0.05μm以上、0.1μm以上又は0.2μm以上であってよく、0.8μm以下、0.5μm以下、0.4μm以下又は0.3μm以下であってよい。
第2の銅粒子の体積平均粒径は、0.005μm以上であってよく、0.8μm以下であってよい。第2の銅粒子の体積平均粒径が0.005μm以上であれば、第2の銅粒子の合成コストの抑制、良好な分散性、表面処理剤の使用量の抑制といった効果が得られやすくなる。第2の銅粒子の体積平均粒径が0.8μm以下であれば、第2の銅粒子の焼結性に優れるという効果が得られやすくなる。より一層上記効果を奏する観点から、第2の銅粒子の体積平均粒径は、0.01μm以上、0.05μm以上、0.1μm以上又は0.2μm以上であってよく、0.5μm以下、0.4μm以下又は0.3μm以下であってよい。
第2の銅粒子は、粒径が0.005μm以上0.8μm以下の銅粒子を10質量%以上含んでいてよい。銅ペーストの焼結性の観点から、第2の銅粒子は、粒径が0.005μm以上0.8μm以下の銅粒子を20質量%以上含んでいてよく、30質量%以上含んでいてよく、100質量%含んでいてよい。第2の銅粒子における粒径が0.005μm以上0.8μm以下の銅粒子の含有割合が20質量%以上であると、銅粒子の分散性がより向上し、粘度の上昇、ペースト濃度の低下をより抑制することができる。
銅ペースト中の第2の銅粒子の含有量(例えば、0.005μm以上0.8μm以下の銅粒子の含有量)は、銅ペーストに含まれる金属粒子の全質量を基準として、20質量%以上90質量%以下であってもよく、30質量%以上90質量%以下であってもよく、35質量%以上85質量%以下であってもよく、40質量%以上80質量%以下であってもよい。第2の銅粒子の含有量が上記範囲内であれば、得られる配線とポリマー成形体との密着性(接着性)がより向上しやすくなるともに、得られる配線の熱ストレスによる断線がより起こり難くなる。
銅ペースト中の第2銅粒子の含有量は、第2の銅粒子の質量及び第1の銅粒子(例えばフレーク状の第1の銅粒子)の質量の合計を基準として、20質量%以上90質量%以下であってよい。第2の銅粒子の上記含有量が20質量%以上であれば、第1の銅粒子(例えばフレーク状の第1の銅粒子)の間を充分に充填することができ、初期導通性により優れるとともに、得られる配線の熱ストレスによる断線がより起こり難くなる。第2の銅粒子の上記含有量が90質量%以下であれば、銅粒子を焼結させた時の体積収縮を充分に抑制できるため、得られる配線とポリマー成形体との密着性(接着性)がより向上しやすくなる。また、得られる配線の熱ストレスによる断線がより抑制されやすくなる。より一層上記効果を奏するという観点から、第2の銅粒子の含有量は、第2の銅粒子の質量及び第1の銅粒子(例えばフレーク状の第1の銅粒子)の質量の合計を基準として、30質量%以上85質量%以下であってもよく、35質量%以上85質量%以下であってもよく、40質量%以上80質量%以下であってもよい。
第2の銅粒子の形状は、例えば、球状、塊状、針状、フレーク状、略球状等であってよい。第2の銅粒子は、これらの形状を有する銅粒子の凝集体であってもよい。分散性及び充填性の観点から、第2の銅粒子の形状は、球状、略球状、フレーク状であってよく、燃焼性、及びフレーク状の第1の銅粒子との混合性等の観点から、球状又は略球状であってよい。
第2の銅粒子のアスペクト比は、分散性、充填性、及びフレーク状の第1の銅粒子との混合性の観点から、5以下であってよく、3以下であってもよい。
第2の銅粒子は、特定の表面処理剤で処理されていてもよい。特定の表面処理剤としては、例えば、炭素数8〜16の有機酸が挙げられる。炭素数8〜16の有機酸としては、例えば、カプリル酸、メチルヘプタン酸、エチルヘキサン酸、プロピルペンタン酸、ペラルゴン酸、メチルオクタン酸、エチルヘプタン酸、プロピルヘキサン酸、カプリン酸、メチルノナン酸、エチルオクタン酸、プロピルヘプタン酸、ブチルヘキサン酸、ウンデカン酸、メチルデカン酸、エチルノナン酸、プロピルオクタン酸、ブチルヘプタン酸、ラウリン酸、メチルウンデカン酸、エチルデカン酸、プロピルノナン酸、ブチルオクタン酸、ペンチルヘプタン酸、トリデカン酸、メチルドデカン酸、エチルウンデカン酸、プロピルデカン酸、ブチルノナン酸、ペンチルオクタン酸、ミリスチン酸、メチルトリデカン酸、エチルドデカン酸、プロピルウンデカン酸、ブチルデカン酸、ペンチルノナン酸、ヘキシルオクタン酸、ペンタデカン酸、メチルテトラデカン酸、エチルトリデカン酸、プロピルドデカン酸、ブチルウンデカン酸、ペンチルデカン酸、ヘキシルノナン酸、パルミチン酸、メチルペンタデカン酸、エチルテトラデカン酸、プロピルトリデカン酸、ブチルドデカン酸、ペンチルウンデカン酸、ヘキシルデカン酸、ヘプチルノナン酸、メチルシクロヘキサンカルボン酸、エチルシクロヘキサンカルボン酸、プロピルシクロヘキサンカルボン酸、ブチルシクロヘキサンカルボン酸、ペンチルシクロヘキサンカルボン酸、ヘキシルシクロヘキサンカルボン酸、ヘプチルシクロヘキサンカルボン酸、オクチルシクロヘキサンカルボン酸、ノニルシクロヘキサンカルボン酸等の飽和脂肪酸;オクテン酸、ノネン酸、メチルノネン酸、デセン酸、ウンデセン酸、ドデセン酸、トリデセン酸、テトラデセン酸、ミリストレイン酸、ペンタデセン酸、ヘキサデセン酸、パルミトレイン酸、サビエン酸等の不飽和脂肪酸;テレフタル酸、ピロメリット酸、o−フェノキシ安息香酸、メチル安息香酸、エチル安息香酸、プロピル安息香酸、ブチル安息香酸、ペンチル安息香酸、ヘキシル安息香酸、ヘプチル安息香酸、オクチル安息香酸、ノニル安息香酸等の芳香族カルボン酸が挙げられる。有機酸は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。このような有機酸と上記第2の銅粒子とを組み合わせることで、第2の銅粒子の分散性と焼結時における有機酸の脱離性を両立できる傾向にある。
表面処理剤の処理量は、第2の銅粒子の表面に一分子層〜三分子層付着する量であってもよい。表面処理剤の処理量は、0.07質量%以上2.1質量%以下であってもよく、0.10質量%以上1.6質量%以下であってもよく、0.2質量%以上1.1質量%以下であってもよい。第2の銅粒子の表面処理量は、フレーク状の銅粒子について上述した方法により算出することができる。比表面積、表面処理剤の分子量、及び表面処理剤の最小被覆面積についても同様である。
第2の銅粒子としては、市販されているものを用いることができる。市販されている第2の銅粒子としては、例えば、CH−0200(三井金属鉱業株式会社製、体積平均粒径0.36μm)、HT−14(三井金属鉱業株式会社製、体積平均粒径0.41μm)、CT−500(三井金属鉱業株式会社製、体積平均粒径0.72μm)、Tn−Cu100(太陽日酸株式会社製、体積平均粒径0.12μm)が挙げられる。
銅ペースト中の第1の銅粒子の含有量及び第2の銅粒子の含有量の合計は、銅ペーストに含まれる金属粒子の全質量を基準として、80質量%以上であってよい。第1の銅粒子の含有量及び第2の銅粒子の含有量の合計が上記範囲内であれば、得られる配線の熱ストレスによる断線がより起こり難くなる。より一層上記効果を奏するという観点から、第1の銅粒子の含有量及び第2の銅粒子の含有量の合計は、金属粒子の全質量を基準として、90質量%以上であってもよく、95質量%以上であってもよく、100質量%であってもよい。
銅ペーストは、銅粒子以外のその他の金属粒子を更に含んでいてもよい。その他の金属粒子としては、例えば、ニッケル、銀、金、パラジウム、白金等の粒子が挙げられる。その他の金属粒子の体積平均粒径は、0.01μm以上10μm以下であってよく、0.01.0μm以上5.0μm以下であってもよく、0.05μm以上3.0μm以下であってもよい。その他の金属粒子を含んでいる場合、その含有量は、充分な接合性を得る観点から、銅ペーストに含まれる金属粒子の全質量を基準として、20質量%未満であってよく、10質量%以下であってもよい。その他の金属粒子は、含まれなくてもよい。その他の金属粒子の形状は、特に限定されるものではない。
銅粒子以外の金属粒子を含むことで、複数種の金属が固溶又は分散した配線を得ることができるため、配線の降伏応力、疲労強度等の機械的な特性が改善され、導通信頼性が向上しやすい。また、複数種の金属粒子を添加することで、形成される配線の、特定の被着体(例えばLCP)に対する接合強度が向上しやすく、導通信頼性が向上しやすい。
銅ペーストに含まれる分散媒は特に限定されるものではなく、例えば、揮発性のものであってよい。揮発性の分散媒としては、例えば、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、デカノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、α−テルピネオール、イソボルニルシクロヘキサノール(MTPH)等の一価及び多価アルコール類;エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールイソブチルエーテル、ジエチレングリコールヘキシルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(DPMA)、乳酸エチル、乳酸ブチル、γ−ブチロラクトン、炭酸プロピレン等のエステル類;N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;シクロヘキサン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;炭素数1〜18のアルキル基を有するメルカプタン類;炭素数5〜7のシクロアルキル基を有するメルカプタン類が挙げられる。炭素数1〜18のアルキル基を有するメルカプタン類としては、例えば、エチルメルカプタン、n−プロピルメルカプタン、i−プロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、i−ブチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、ペンチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン及びドデシルメルカプタンが挙げられる。炭素数5〜7のシクロアルキル基を有するメルカプタン類としては、例えば、シクロペンチルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン及びシクロヘプチルメルカプタンが挙げられる。
分散媒の含有量は、銅ペーストに含まれる金属粒子の全質量を100質量部として、5〜50質量部であってもよい。分散媒の含有量が上記範囲内であれば、銅ペーストをより適切な粘度に調整でき、また、銅粒子の焼結を阻害しにくい。
銅ペーストには、必要に応じて、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等の濡れ向上剤;シリコーン油等の消泡剤;無機イオン交換体等のイオントラップ剤等を適宜添加してもよい。
上述した銅ペーストは、銅粒子及び任意の成分(添加剤、その他の金属粒子等)を分散媒に混合して調製することができる。各成分の混合後に、撹拌処理を行ってもよい。分級操作により分散液の最大径を調整してもよい。
銅ペーストは、第2の銅粒子、表面処理剤、分散媒をあらかじめ混合して、分散処理を行って第2の銅粒子の分散液を調製し、更に第1の銅粒子、その他の金属粒子及び任意の添加剤を混合して調製してもよい。このような手順とすることで、第2の銅粒子の分散性が向上して第1の銅粒子との混合性が良くなり、銅ペーストの性能がより向上する。第2の銅粒子の分散液を分級操作に供することによって凝集物を除去してもよい。
以上、一実施形態の電子部品及びその製造方法について説明したが、本発明の電子部品の製造方法は、上記実施形態に限定されない。以下、図9〜図13を用いて、電子部品及びその製造方法の他の実施形態について説明する。図9〜図13は、他の実施形態の電子部品の模式断面図である。
図9に示す電子部品16は、ポリマー成形体1に設けられた金属回路17を更に備える。金属回路17は、例えば、ポリマー成形体の内部に形成されている。
金属回路17は、例えば、SUS、アルミ、銅等の導電性の金属材料で構成されている。金属回路を構成する材料としては、配線との接合信頼性がよく、高温放置後、各種信頼性試験後等に良好な接続信頼性が得られる観点から、銅が好ましい。
電子部品16におけるポリマー成形体1には、第1の溝部2から金属回路17まで貫通する貫通孔18が設けられている。また、ポリマー成形体1の第2の溝部3を画成する内壁面には、金属回路17と接する開口19が設けられている。
貫通孔18には、第1の配線7が設けられており、貫通孔18に設けられた第1の配線7は、金属回路17と接合されている。また、金属回路17は、開口19において第2の配線8と接合されている。すなわち、第1の配線7と第2の配線8とは、金属回路17を介して電気的に接続されている。
上記電子部品16は、例えば、第1の工程において、第1の溝部2とともに、第1の溝部2から金属回路17まで貫通する貫通孔18を形成し、第2の工程において、銅ペーストが金属回路17に接するように貫通孔18内にも銅ペーストを配置することにより製造することができる。すなわち、電子部品の製造方法における上記第1の工程では、第1の溝部2とともに、第1の溝部2から金属回路17まで貫通する貫通孔18を形成してよく、上記第2工程では、銅ペーストが金属回路17に接するように貫通孔18内にも銅ペーストを配置してよい。
図10に示す電子部品20は、金属回路17を更に備えるとともに、金属回路17に電気的に接続された電子素子21を更に備える。図10では、金属回路17が、ポリマー成形体1の表面に露出しており、金属回路17の露出部分において、電子素子21が、当該金属回路17と隣接するように設けられている。電子素子21は、金属回路17に、はんだ、銅粒子の焼結体等を介して接合されている。電子素子21としては、上述した電子素子10と同様の電子素子を用いることができる。
上記電子部品20は、例えば、上述したマウント工程と同様の方法で金属回路17上に電子素子21を配置することにより製造することができる。すなわち、電子部品の製造方法は、電子素子21を、電子素子21の電極が金属回路17上に位置するように、ポリマー成形体1上に配置し、電子素子21の電極と金属回路17とを、はんだ、銅粒子の焼結体等を介して接合する工程を更に備えていてよい。
図11に示す電子部品22は、例えば、金属回路17を更に備えるとともに、金属回路に接する第3の配線23及び第3の配線23上に設けられた電子素子24を更に備える。第3の配線は、ポリマー成形体1に形成された第3の溝部25に設けられている。第3の配線23は、例えば銅配線であり、好ましくは銅粒子の焼結体からなる。第3の溝部25を画成するポリマー成形体1の内壁面には、金属回路17と接する開口26が設けられている。上記開口26において第3の配線23と金属回路17とが接合され、第3の配線23と電子素子24の電極とが接合されている。すなわち、金属回路17は、第3の配線23を介して電子素子24と電気的に接続されている。第3の配線23と電子素子24の電極とは、直接接合されていてよく、はんだを介して接合されていてもよい。
上記電子部品22は、例えば、第1の工程において、第3の溝部25を形成し、第2の工程において、第3の溝部25に銅ペーストを配置して第3の銅ペースト層を形成し、第3の工程の前又は第3の工程後に、電子素子24を、電子素子24の電極が第3の配線23(又は第3の銅ペースト層)上に位置するように、ポリマー成形体1上に配置し、電子素子24の電極と第3の配線23とを接合することにより製造することができる。第3の配線23と電子素子24の電極とを直接接合する場合、第2の工程後に、電子素子24を第3の銅ペースト層上に配置して第3の工程を実施すればよい。第3の配線23を形成するための銅ペーストは、上述した第1の配線7及び第2の配線8を形成するための銅ペーストと同一であっても異なっていてもよい。
図12に示す電子部品27は、少なくとも一部がポリマー成形体1(以下、「第1のポリマー成形体」ともいう。)の表面に露出する金属回路17を更に備えるとともに、第2のポリマー成形体28と、第2のポリマー成形体28に設けられた第4の配線29と、を更に備えている。第2のポリマー成形体28は、一面から他面に貫通する貫通孔30(例えばビア)を有しており、当該一面において、第1のポリマー成形体1の金属回路17が露出する面と接している。上記貫通孔30は、金属回路17の露出部分上に位置するように第2のポリマー成形体28に設けられている。第4の配線は、第2のポリマー成形体28の他面上及び貫通孔30内に設けられており、貫通孔30に設けられた第4の配線29は金属回路17と接合されている。第2のポリマー成形体28を構成するポリマー材料としては、第1のポリマー成形体1を構成するポリマー材料として例示したものが挙げられる。第4の配線29は、例えば銅配線であり、好ましくは銅粒子の焼結体からなる。図示していないが、第2のポリマー成形体28には、溝部が形成されていてもよい。この場合、第4の配線29は、当該溝部に設けられていることが好ましい。電子部品27は上述した第3の配線23を備えていなくてよい。
上記電子部品27は、例えば、一面から他面に貫通する貫通孔30を有する第2のポリマー成形体28を、貫通孔30が金属回路17の露出部分上に位置するように、第1のポリマー成形体1上に配置する工程と、第2のポリマー成形体28の上記他面及び貫通孔30内に第4の配線29を形成する工程と、を実施することにより製造することができる。第2のポリマー成形体28は、ポリマー材料の塗布、成型等により第1のポリマー成形体上に配置(形成)してよい。第4の配線29を形成する工程は、例えば、銅粒子を含む銅ペーストを、金属回路と接するように、第2のポリマー成形体28の上記他面及び貫通孔30内に配置する工程と、当該銅粒子を焼結させる工程と、を含んでいてよい。銅粒子が焼結することにより銅粒子の焼結体からなる第4の配線29が得られる。この場合、第2の工程及び第3の工程と同時に、第4の配線29を形成する工程を実施してよい。第4の配線29を形成するための銅ペーストは、上述した第1の配線7及び第2の配線8を形成するための銅ペーストと同一であっても異なっていてもよい。
図13に示す電子部品31は、第3のポリマー成形体32と、第3のポリマー成形体32に設けられた第5の配線33と、を更に備えている。第3のポリマー成形体32は、一面から他面まで貫通する貫通孔34(例えばビア)を有しており、当該一面において、第1のポリマー成形体1の第1の配線7が設けられている面と接している。貫通孔34は、第1の配線7上に位置するように第3のポリマー成形体32に設けられている。第5の配線33は、第3のポリマー成形体32の他面上及び貫通孔34内に設けられており、貫通孔34に設けられた第5の配線33は第1の配線7と接合されている。第3のポリマー成形体32を構成するポリマー材料としては、第1のポリマー成形体1を構成するポリマー材料として例示したものが挙げられる。第5の配線33は、例えば銅配線であり、好ましくは銅粒子の焼結体からなる。図示していないが、第3のポリマー成形体32には、溝部が形成されていてもよい。この場合、第5の配線33は、当該溝部に設けられていることが好ましい。電子部品31は、上述した第3の配線23を備えていなくてよい。電子部品31は、図12に示す電子部品27と同様に、金属回路17、第2のポリマー成形体28及び第4の配線29を備えているが、これらを備えていなくてもよい。
上記電子部品31は、例えば、一面から他面に貫通する貫通孔34を有する第3のポリマー成形体32を、貫通孔34が第1の配線7上に位置するように、第1のポリマー成形体1上に配置する工程と、第3のポリマー成形体32の上記他面及び貫通孔34内に第5の配線33を形成する工程と、を実施することにより製造することができる。第3のポリマー成形体32は、ポリマー材料の塗布、成型等により第1のポリマー成形体上に配置(形成)してよい。第5の配線33を形成する工程は、例えば、第3のポリマー成形体32の上記他面及び貫通孔34内に銅粒子を含む銅ペーストを配置する工程と、銅粒子を焼結させる工程と、を含んでいてよい。銅粒子が焼結することにより銅粒子の焼結体からなる第5の配線33が得られる。この場合、第2の工程及び第3の工程と同時に、第5の配線33を形成する工程を実施してよい。第5の配線33を形成するための銅ペーストは、上述した第1の配線7及び第2の配線8を形成するための銅ペーストと同一であっても異なっていてもよい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
(工程a:球状の銅粒子の準備)
[1.1]ノナン酸銅の合成
水酸化銅(関東化学株式会社、特級)91.5g(0.94mol)に1−プロパノール(関東化学株式会社、特級)150mLを加えて撹拌し、これにノナン酸(関東化学株式会社、純度90%以上)370.9g(2.34mol)を加えた。得られた混合物を、セパラブルフラスコ中で、90℃で30分間加熱撹拌した。得られた溶液を加熱したままろ過して未溶解物を除去した。その後放冷し、生成したノナン酸銅を吸引ろ過し、洗浄液が透明になるまでヘキサンで洗浄した。得られた粉体を50℃の防爆オーブンで3時間乾燥してノナン酸銅(II)を得た。収量は340g(収率96質量%)であった。
[1.2]球状の第2の銅粒子の合成
上記で得られたノナン酸銅(II)15.01g(0.040mol)と酢酸銅(II)無水物(関東化学株式会社、特級)7.21g(0.040mol)をセパラブルフラスコに入れ、ここに1−プロパノール22mLとヘキシルアミン(東京化成工業株式会社、純度99%)32.1g(0.32mol)とを添加し、オイルバス中で、80℃で加熱撹拌して溶解させた。氷浴に移し、内温が5℃になるまで冷却した後、ヒドラジン一水和物(関東化学株式会社、特級)7.72mL(0.16mol)を氷浴中で撹拌しながら添加した。なお、銅とヘキシルアミンのモル比(銅:ヘキシルアミン)は1:4である。次いで、オイルバス中で、90℃で加熱撹拌した。その際、発泡を伴う還元反応が進み、30分以内で反応が終了した。セパラブルフラスコの内壁が銅光沢を呈し、溶液が暗赤色に変化した。遠心分離を9000rpm(回転/分)で1分間実施して固体物を得た。固形物をヘキサン15mLで洗浄する工程を3回繰り返し、酸残渣を除去して、銅光沢を有する球状の銅粒子の粉体(銅粒子A、第2の銅粒子)を得た。
上記で合成した銅粒子Aの50%体積平均粒径を、島津ナノ粒子径分布測定装置(SALD−7500nano、株式会社島津製作所製)により測定した。銅粒子Aの50%体積平均粒径は0.01μmであった。銅粒子Aにおける粒径が0.005μm以上0.8μm以下の銅粒子の含有量は100質量%であった。
(工程b:銅ペーストの調製)
分散媒としてα−テルピネオール(和光純薬工業株式会社製)5.2g及びイソボルニルシクロヘキサノール(MTPH、日本テルペン化学株式会社製)6.8gと、銅粒子A52.8gとをポリ瓶にて混合し、超音波ホモジナイザー(US−600、日本精機株式会社製)により、19.6kHz、600Wの条件で1分処理して分散液を得た。この分散液に、フレーク状の銅粒子B(第1の銅粒子、商品名:1100−YP、三井金属鉱業株式会社製、50%体積平均粒径1.5μm、最大径が1.0μm以上20μm以下の銅粒子の含有量100質量%)35.2gを添加し、スパチュラで乾燥粉がなくなるまでかき混ぜた。ポリ瓶を密栓し、自転公転型攪拌装置(Planetry Vacuum Mixer ARV−310、株式会社シンキー製)を用いて、2000rpmで2分間撹拌した後、減圧下、2000rpmで2分間撹拌して銅ペーストを得た。
(工程c:ポリマー成形体の準備)
[2.1]平面基板状のポリマー成形体A
ポリマー成形体Aとして、図14に示す、LCP(商品名:スミカスーパーLCP E6000HF、住友化学株式会社製)からなる平面基板状のポリマー成形体40(大きさ80mm×40mm、厚さ3mm)を準備した。なお、図14に示すように、ポリマー成形体40には、長さが5cmであり、幅が50μmであり、深さが30μmである直線状の溝部41をあらかじめ形成した。溝部41の形成は、溝部41を形成するための凸部の形状を有する金型を準備し、金型を400℃に熱し、LCP基板に押し込むことで、凸部の形状を形成することにより行った。
[2.2]立体基板状のポリマー成形体B
ポリマー成形体Bとして、図15に示す、LCP(商品名:スミカスーパーLCP E6000HF、住友化学株式会社製)からなる立体基板状のポリマー成形体50を準備した。図15(a)及び図15(b)に示すように、ポリマー成形体50には、幅が50μmであり、深さが30μmである溝部51をあらかじめ形成した。溝部の形成は、溝部51を形成するための凸部の形状を有する金型を準備し、LCP基板を400℃で溶融し、凸部の形状を有する金型に流し込むことにより行った。
(工程d:銅ペーストの塗布)
スクリューディスペンサー(武蔵エンジニアリング株式会社製)を用いて、工程cで準備したポリマー成形体Aの溝部41及びポリマー成形体Bの溝部51に、銅ペーストを塗布により配置した。これにより、銅ペースト層付きポリマー成形体を得た。
(工程e:焼結工程)
上記で得られた銅ペースト層付きポリマー成形体の銅ペースト層上に電子素子をマウントした。電子素子がマウントされたポリマー成形体を、チューブ炉(株式会社エイブイシー製)にセットし、アルゴンガスを1L/minで流して空気をアルゴンガスに置換した。その後、水素ガスを300mL/minで流しながら10分間かけて昇温し、220℃60分間の条件で銅ペーストを焼成した。これにより銅ペースト中の銅粒子を焼結させて、銅粒子の焼結体からなる焼結銅層(配線)を形成した。その後、アルゴンガスを0.3L/minに換えて冷却し、50℃以下で接合体を空気中に取り出した。こうして、銅粒子の焼結体からなる二次元状の配線(銅配線)を有する電子部品A(銅配線付きポリマー成形体)と、銅粒子の焼結体からなる三次元状の配線(銅配線)を有する電子部品B(銅配線付きポリマー成形体)を作製した。なお、配線中の銅含有量が80体積%であり、焼結後の配線の厚さは、20μmであった。
(密着性の評価)
上記で得られた電子部品Aを用いて下記の手順で密着性の評価を行った。電子部品Aの4隅の端部を保持し、配線が形成された面とは反対側の面の中央部分に、重さ100gの剛球を30cmの位置から落下させる試験を行った。50サンプルについて試験を行い、試験後に配線の剥がれの有無を確認した。評価は以下の基準により行い、B以上を良好と判断した。結果を表1に示す。
A:配線の剥がれ無しが、50個
B:配線の剥がれ無しが、47個以上50個未満
C:配線の剥がれ無しが、35個以上47個未満
D:配線の剥がれ無しが、20個以上35個未満
E:配線の剥がれ無しが、20個未満
(初期導通性(初期体積抵抗率)の評価)
初期導通性を、配線の体積抵抗率(単位:μΩ・cm)に基づき評価した。体積抵抗率は、4端針面抵抗測定器で測定した面抵抗値と、非接触表面・層断面形状計測システム(VertScan、株式会社菱化システム)で求めた配線の層厚とから計算した。なお、20サンプルについて測定を行い、平均値を求め、以下の基準により評価した。B以上を良好と判断した。結果を表1に示す。
A:平均体積抵抗率が、5μΩ・cm未満
B:平均体積抵抗率が、5μΩ・cm以上20μΩ・cm未満
C:平均体積抵抗率が、20μΩ・cm以上50μΩ・cm未満
D:平均体積抵抗率が、50μΩ・cm以上100μΩ・cm未満
E:平均体積抵抗率が、100μΩ・cm以上
(導通信頼性の評価)
上記で得られた電子部品A及び電子部品Bを用い、温度サイクル試験前後における導通信頼性の評価を行った。なお、温度サイクル試験には、冷熱衝撃装置(エスペック製TSA−73ES)を用い、最低温度−40℃/最高温度+120℃を各30分繰り返し、100、500、1000、2000、3000サイクル試験後の導通信頼性を調べた。導通信頼性は、配線の体積抵抗率(単位:μΩ・cm)により評価した。具体的には、ポリマー成形体40から作製した電子部品A及びポリマー成形体50から作製した電子部品Bに関し、それぞれ20個ずつ測定を行い、以下の基準により評価した。電子部品Aについては、500サイクル後、B以上を良好と判断し、電子部品Bについては、100サイクル後C以上を良好と判断した。結果を表1に示す。
A:平均体積抵抗率が、5μΩ・cm未満
B:平均体積抵抗率が、5μΩ・cm以上20μΩ・cm未満
C:平均体積抵抗率が、20μΩ・cm以上50μΩ・cm未満
D:平均体積抵抗率が、50μΩ・cm以上100μΩ・cm未満
E:平均体積抵抗率が、100μΩ・cm以上
<実施例2>
ポリマー成形体40及びポリマー成形体50の溝部の形状(溝部の幅及び深さ)を、表1に示した形状に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例3>
ポリマー成形体40及びポリマー成形体50の溝部の形状(溝部の幅及び深さ)を、表1に示した形状に変えた。また、工程dにおいて、スクリューディスペンサーによる塗布の代わりに、ポリマー成形体40及びポリマー成形体50の溝と同一形状の開口部を有するステンレス製のメタルマスク(厚さ:50μm)を各ポリマー成形体上に載せ、メタルスキージを用いたステンシル印刷により銅ペーストを、溝部に塗布した。これ以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例4>
実施例1、工程cの、ポリマー成形体40及びポリマー成形体50の溝部の形状を、表1に示した形状に変えた。また、実施例1、工程dにおいて、スクリューディスペンサーによる塗布の代わりに、ポリマー成形体40及びポリマー成形体50の溝と同一形状の開口部を有するステンレス製のメタルマスク(厚さ:50μm)を各ポリマー成形体上に載せ、メタルスキージを用いたステンシル印刷により銅ペーストを、溝部に塗布した。焼結後の配線の厚さは35μmであった。これ以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例5>
実施例1、工程cの、ポリマー成形体40及びポリマー成形体50の溝部の形状を、表1に示した形状に変えた。また、実施例1、工程dにおいて、スクリューディスペンサーによる塗布の代わりに、ポリマー成形体40及びポリマー成形体50の溝と同一形状の開口部を有するステンレス製のメタルマスク(厚さ:50μm)を各ポリマー成形体上に載せ、メタルスキージを用いたステンシル印刷により銅ペーストを、溝部に塗布した。焼結後の配線の厚さは35μmであった。これ以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例6>
工程bにおいて、フレーク状の銅粒子Bとして、1100−YPの代わりに1200−YP(商品名、三井金属鉱業株式会社製、50%体積平均粒径3.1μm、最大径が1.0μm以上20μm以下の銅粒子の含有量100質量%)を用いた。これ以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例7>
実施例2と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いたこと、及び、工程bにおいて、1100−YPの代わりに1200−YPを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例8>
実施例3と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いたこと、及び、工程bにおいて、1100−YPの代わりに1200−YPを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例9>
実施例4と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いたこと、及び、工程bにおいて、1100−YPの代わりに1200−YPを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例10>
実施例5と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いたこと、及び、工程bにおいて、1100−YPの代わりに1200−YPを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例11>
工程bにおいて、フレーク状の銅粒子Bとして、1100−YPの代わりにMA―C025KFD(商品名、三井金属鉱業株式会社製、50%体積平均粒径4.7μm、最大径が1.0μm以上20μm以下の銅粒子の含有量100質量%)を用いた。これ以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例12>
実施例2と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いたこと、及び、工程bにおいて、1100−YPの代わりにMA―C025KFDを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例13>
実施例3と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いたこと、及び、工程bにおいて、1100−YPの代わりにMA―C025KFDを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例14>
実施例4と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いたこと、及び、工程bにおいて、1100−YPの代わりにMA―C025KFDを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例15>
実施例5と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いたこと、及び、工程bにおいて、1100−YPの代わりにMA―C025KFDを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例16>
工程bにおいて、フレーク状の銅粒子Bとして、1100−YPの代わりにMA―C08JF(商品名、三井金属鉱業株式会社製、50%体積平均粒径11.9μm、最大径が1.0μm以上20μm以下の銅粒子の含有量100質量%)を用いた。これ以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例17>
実施例2と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いたこと、及び、工程bにおいて、1100−YPの代わりにMA―C08JFを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例18>
実施例3と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いたこと、及び、工程bにおいて、1100−YPの代わりにMA―C08JFを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例19>
実施例4と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いたこと、及び、工程bにおいて、1100−YPの代わりにMA―C08JFを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例20>
実施例5と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いたこと、及び、工程bにおいて、1100−YPの代わりにMA―C08JFを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例21>
工程bにおいて、以下に示す方法により、銅ペーストを調製した(フレーク状の銅粒子Bである1100−YPを加えなかった。)。それ以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表3に示す。
(工程b:銅ペーストの調製)
分散媒としてα−テルピネオール(和光純薬工業株式会社製)5.2g及びイソボルニルシクロヘキサノール(MTPH、日本テルペン化学株式会社製)6.8gと、銅粒子A88.0gとをポリ瓶に混合し、超音波ホモジナイザー(US−600、日本精機株式会社製)により19.6kHz、600W、1分処理し分散液を得た。ポリ瓶を密栓し、自転公転型攪拌装置(Planetry Vacuum Mixer ARV−310、株式会社シンキー製)を用いて、2000rpmで2分間撹拌し、減圧下、2000rpmで2分間撹拌して銅ペーストを得た。
<実施例22>
実施例2と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いた。それ以外は、実施例21と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表3に示す。
<実施例23>
実施例3と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いた。それ以外は、実施例21と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表3に示す。
<実施例24>
実施例4と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いた。それ以外は、実施例21と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表3に示す。
<実施例25>
実施例3と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いた。また、工程bにおいて、以下に示す方法により、銅ペーストを調製した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表3に示す。
(工程b:銅ペーストの調製)
分散媒としてα−テルピネオール(和光純薬工業株式会社製)5.2g及びイソボルニルシクロヘキサノール(MTPH、日本テルペン化学株式会社製)6.8gと、フレーク状の銅粒子Bとして1200−YP 88.0gとをポリ瓶に混合し、超音波ホモジナイザー(US−600、日本精機株式会社製)により19.6kHz、600W、1分処理し分散液を得た。ポリ瓶を密栓し、自転公転型攪拌装置(Planetry Vacuum Mixer ARV−310、株式会社シンキー製)を用いて、2000rpmで2分間撹拌し、減圧下、2000rpmで2分間撹拌して銅ペーストを得た。
<実施例26>
実施例3と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いた。また、工程bにおいて、以下に示す方法により、銅ペーストを調製した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、密着性、初期導通性及び導通信頼性の評価を行った。結果を表3に示す。
(工程b:銅ペーストの調製)
分散媒としてα−テルピネオール(和光純薬工業株式会社製)5.2g及びイソボルニルシクロヘキサノール(MTPH、日本テルペン化学株式会社製)6.8gと、フレーク状の銅粒子BとしてMA―C025KFD 88.0gとをポリ瓶に混合し、超音波ホモジナイザー(US−600、日本精機株式会社製)により19.6kHz、600W、1分処理し分散液を得た。ポリ瓶を密栓し、自転公転型攪拌装置(Planetry Vacuum Mixer ARV−310、株式会社シンキー製)を用いて、2000rpmで2分間撹拌し、減圧下、2000rpmで2分間撹拌して銅ペーストを得た。
<実施例27>
実施例3と同一のポリマー成形体A及びポリマー成形体Bを用いた。また、工程bにおいて、以下に示す方法により、銅ペーストを調製した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子部品A及び電子部品Bを作製し、導通信頼性の評価を行った。結果を表3に示す。
(工程b:銅ペーストの調製)
分散媒としてα−テルピネオール(和光純薬工業株式会社製)5.2g及びイソボルニルシクロヘキサノール(MTPH、日本テルペン化学株式会社製)6.8gと、フレーク状の銅粒子BとしてMA―C08JF 88.0gとをポリ瓶に混合し、超音波ホモジナイザー(US−600、日本精機株式会社製)により19.6kHz、600W、1分処理し分散液を得た。ポリ瓶を密栓し、自転公転型攪拌装置(Planetry Vacuum Mixer ARV−310、株式会社シンキー製)を用いて、2000rpmで2分間撹拌し、減圧下、2000rpmで2分間撹拌して銅ペーストを得た。
<比較例1>
ポリマー成形体として、ポリマー成形体40の作製に使用した、溝部形成前のLCP基板(大きさ80mm×40mm、厚さ3mm)を準備した。また、銅ペーストとして、実施例1で用いた銅ペーストを調製した。図14の溝部41と同一サイズの開口部を有するSUS304のマスク(厚さ50μm)をポリマー成形体上に配置し、上記銅ペーストをSUS304のマスクの開口部に塗布した。これにより、ポリマー成形体上に銅ペースト層を形成した。次いで、実施例1の工程eと同様にして銅粒子を焼結させて、銅粒子の焼結体からなる焼結銅層(配線)を形成し、二次元状の配線(銅配線)を有する電子部品Cを得た。実施例1と同様にして、電子部品Cに対して密着性の評価と初期導通性の評価を行った。結果を表4に示す。なお、密着性の評価結果が不良であったことから、導通信頼性の評価は行わなかった。
<比較例2〜6>
銅ペーストとして、実施例6、実施例11、実施例16、実施例21又は実施例25で用いた銅ペーストをそれぞれ用いたこと以外は、比較例1と同様にして、比較例2〜6の電子部品Cをそれぞれ作製し、電子部品Cに対して密着性の評価と初期導通性の評価を行った。結果を表4に示す。なお、密着性の評価結果が不良であったことから、導通信頼性の評価は行わなかった。
1…第1のポリマー成形体、2…第1の溝部、3…第2の溝部、7…第1の配線、8…第2の配線、9,11,16,20,22,27,31…電子部品、10,21,24…電子素子、17…金属回路、18…第1のポリマー成形体の貫通孔、23…第3の配線、25…第3の溝部、29…第4の配線、30…第2のポリマー成形体の貫通孔、33…第5の配線、34…第3のポリマー成形体の貫通孔。

Claims (19)

  1. 表面にパターン状に形成された溝部を有する第1のポリマー成形体を用意する第1の工程と、
    前記溝部に、銅粒子を含む第1の銅ペーストを配置する第2の工程と、
    前記銅粒子を焼結させて配線を形成する第3の工程と、を備える、電子部品の製造方法。
  2. 前記銅粒子がフレーク状の銅粒子を含む、請求項1に記載の電子部品の製造方法。
  3. 前記銅粒子が、粒径が1.0μm以上であるフレーク状の第1の銅粒子と、粒径が0.8μm以下である第2の銅粒子と、を含む、請求項2に記載の電子部品の製造方法。
  4. 前記第2の銅粒子が球状である、請求項3に記載の電子部品の製造方法。
  5. 前記フレーク状の銅粒子の体積平均粒径に対する前記溝部の幅の比が、10〜100である、請求項2〜4のいずれか一項に記載の電子部品の製造方法。
  6. 前記溝部が三次元状のパターンで形成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子部品の製造方法。
  7. 前記第1の工程は、成型、レーザー、プラズマ又は砥粒による研磨により前記溝部を形成する工程である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子部品の製造方法。
  8. 前記第1のポリマー成形体が、液晶ポリマー又はポリフェニレンスルフィドからなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の電子部品の製造方法。
  9. 前記第1のポリマー成形体には金属回路及び前記溝部から前記金属回路まで貫通する貫通孔が設けられており、
    前記第2の工程では、前記第1の銅ペーストが前記金属回路に接するように前記貫通孔内にも前記第1の銅ペーストを配置する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の電子部品の製造方法。
  10. 一面から他面まで貫通する貫通孔を有する第2のポリマー成形体を、当該貫通孔が前記配線上に位置するように、前記第1のポリマー成形体上に配置する第4の工程と、
    銅粒子を含む第2の銅ペーストを、前記配線と接するように、前記貫通孔内に配置する第5の工程と、を備える、請求項1〜9のいずれか一項に記載の電子部品の製造方法。
  11. 表面にパターン状に形成された溝部を有する第1のポリマー成形体と、前記溝部に設けられた、銅粒子の焼結体からなる第1の配線と、を備える、電子部品。
  12. 前記銅粒子がフレーク状の銅粒子を含む、請求項11に記載の電子部品。
  13. 前記銅粒子が、粒径が1.0μm以上であるフレーク状の第1の銅粒子と、粒径が0.8μm以下である第2の銅粒子と、を含む、請求項12に記載の電子部品。
  14. 前記第2の銅粒子が球状である、請求項13に記載の電子部品。
  15. 前記フレーク状の銅粒子の体積平均粒径に対する前記溝部の幅の比が、10〜100である、請求項12〜14のいずれか一項に記載の電子部品。
  16. 前記溝部が三次元状のパターンで形成されている、請求項11〜15のいずれか一項に記載の電子部品。
  17. 前記第1のポリマー成形体が、液晶ポリマー又はポリフェニレンスルフィドからなる、請求項11〜16のいずれか一項に記載の電子部品。
  18. 前記第1のポリマー成形体に設けられた金属回路を更に備え、
    前記第1のポリマー成形体が、前記溝部から前記金属回路まで貫通する貫通孔を更に有し、
    前記第1の配線が、前記貫通孔内にも設けられ、前記金属回路と接合されている、請求項11〜17のいずれか一項に記載の電子部品。
  19. 一面から他面まで貫通する貫通孔を有する第2のポリマー成形体と、前記第2のポリマー成形体の前記貫通孔内に設けられた、銅粒子の焼結体からなる第2の配線と、を更に備え、
    前記第2のポリマー成形体が、前記貫通孔が前記第1の配線上に位置するように、前記第1のポリマー成形体上に設けられており、
    前記第2の配線が、前記第1の配線と接合されている、請求項11〜18のいずれか一項に記載の電子部品。
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